以下の説明及び図面では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの機能及び名称も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
本発明の実施の形態では、表示操作装置は画像処理装置の1種である画像形成装置と組合せて用いられる。しかし本発明に係る表示操作装置は画像形成装置に限定して適用可能なわけではない。他の装置、例えば画像処理装置または画面を使用して操作の指示を行なう任意の電子機器に対して本発明を適用することが可能である。
また、以下の説明では、UI部品の一例としてソフトウェアキーを挙げている。しかし本発明はそのような実施の形態には限定されない。本発明は、操作に応答して何らかの処理を起動させたり、中止させたりするトリガーとして機能可能なUI部品であればどのような物にも適用できる。
以下に説明する画像形成装置100(図1を参照)は、表示操作装置としてタッチパネル(以下単に「タッチパネル」と呼ぶ。)を有する。
この画像形成装置は、電子写真方式により記録用紙に画像を形成する。この画像形成装置は、動作モードとして、コピーモード、FAXモード、ドキュメントファイリングモード(読込んだ原稿画像を画像形成装置内部の記憶装置に記憶するモード)およびメールモード(読込んだ画像を電子メールに添付する形式で送信するモード)を持つ。なお、この画像形成装置は、さらにネットワークプリンタモードを備えていてもよい。しかし、本発明はこれに限定されず、コピーモード、FAXモード、ドキュメントファイリングモードおよびメールモードの4つの動作モードの中の1つ以上の動作モードを備えた画像形成装置であって、少なくとも1つの動作モードにおいてタスクのトリガーとしてタッチパネルに表示するキーを押す操作を要求する画像形成装置であればよい。また、印刷方式は電子写真方式に限定されない。
[構成]
図1〜図3を参照して、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100について説明する。
これらの図1〜図3を参照して、画像形成装置100は、原稿読取部102、画像形成部104、給紙部106、排紙処理装置108、および操作ユニット120を含む。操作ユニット120は、ディスプレイ130(以下単に「ディスプレイ130」と呼ぶ。)と表示操作部140とを含む。ディスプレイ130は、液晶パネル等からなる表示パネル132と、表示パネル132に重ねて配置されたタッチパネル134とを含む。タッチパネル134は、表面にユーザの指が接触したこと、及びその位置を検出可能である。表示操作部140は、表示灯142と、電源キー144と、省エネルギキー(以下「省エネキー」と呼ぶ。)146と、ディスプレイ130の表示をホーム画面に戻すためのホームキー148とを含む。ホーム画面とは、種々の動作モードをユーザが選択するための画面のことをいう。
図4を参照して、ディスプレイ130は、より詳細には、前述した表示パネル132及びタッチパネル134に加え、バス310に接続され、所定の表示制御プログラムを実行することにより、後述する各種キーの表示の遷移を実現するための、組込コンピュータからなるUI(User Interface)制御装置180と、UI制御装置180と、バス310に接続され、画面表示に必要な各種のオブジェクトに関する情報を記憶するためのUI情報記憶装置182と、UI制御装置180及びUI情報記憶装置182に接続され、表示パネル132に表示される画面の各種オブジェクトの表示画像を生成するための表示画像生成装置184とを含む。ディスプレイ130はさらに、UI制御装置180、表示パネル132及び表示画像生成装置184に接続され、表示画像生成装置184により生成された表示画像を表示するよう、表示パネル132を制御するための表示制御装置186と、タッチパネル134及びUI制御装置180に接続され、ユーザがタッチパネル134上を触ったことを検出し、その位置座標を出力してUI制御装置180に与えるための操作検出装置188とを含む。UI制御装置180は、この位置座標情報と、表示画像に関する情報とに基づき、ユーザがどのキーを操作したか、及びユーザの指がどのような軌跡を描いたかに関する情報を検出し、その情報を解釈してバス310を介して画像形成装置100のCPU300にその結果を出力する。
本実施の形態に係る画像形成装置100は、主たる操作デバイスとしてディスプレイ130と、ハードウェアキーおよび表示灯により構成される表示操作部140とを含む。表示操作部140のキー(電源キー144、省エネキー146、ホームキー148)は、ディスプレイ130により実現されるソフトウェアキーと異なり、ハードウェアキーで実現される。
本実施の形態の特徴は、原稿の読取、原稿のファクシミリ送信、及びコピー等のタスクの実行指示時に表示されるキーについて、それらによる操作指示がされた後、同じ位置に、ほぼ同じ表示形態(色、形、構成(マーク等)、デザイン等)のキーであって、操作指示がされた処理に関連する指示(処理の中止、終了、継続等)を指示するためのキーを表示する点にある。ここで、例えば色の場合、類似しているか否かは、例えばRGB成分で表した色(3要素のベクトルになる。)を示すベクトル間の距離が、それらベクトル間の距離の最大値と比較して例えば5%以内にはいるとき、両者を類似すると判断すればよい。
こうした処理は、コピーモード、メールモード、FAXモードおよびドキュメントファイリングモードのいずれでも実行される。
以下の説明では、最初に主としてコピーモードを例として画像形成装置100の概略の構成を説明する。その後、原稿読取時、ファクシミリモード、及びコピーモードにおける表示の遷移について説明する。
コピーモードにおいては、主として、原稿読取部102および画像形成部104が動作する。
画像形成装置100においては、原稿載置台に置かれた原稿が原稿読取部102により画像データとして読取られる。読取られた画像データに各種の画像処理が施され、この画像データが画像形成部104へと出力される。
画像形成部104は、画像データによって示される原稿の画像を記録媒体(多くの場合、記録用紙)に印刷する。画像形成部104は、感光体ドラム222、帯電装置224、レーザスキャンユニット(以下、「LSU」と称する。)226、現像装置228、転写装置230、クリーニング装置232、定着装置234、および図示しない除電装置等を含む。
画像形成部104には、主搬送路236および反転搬送路238が設けられている。給紙部106から給紙されてきた記録用紙が主搬送路236に沿って搬送される。給紙部106は、用紙カセット240に収納された記録用紙、または手差トレイ242に載置された記録用紙を1枚ずつ引出して記録用紙を画像形成部104の主搬送路236へと送り出す。
画像形成部104の主搬送路236に沿って記録用紙が搬送されている途中で、記録用紙が感光体ドラム222と転写装置230との間を通過し、さらに定着装置234を通過して、記録用紙に対する印刷が行なわれる。
感光体ドラム222は、一方向に回転し、その表面は、クリーニング装置232と除電装置によりクリーニングされた後、帯電装置224により均一に帯電される。
LSU226は、印刷対象の画像データに基づいてレーザ光を変調し、このレーザ光によって感光体ドラム222の表面を主走査方向に繰返し走査して、静電潜像を感光体ドラム222の表面に形成する。
現像装置228は、トナーを感光体ドラム222の表面に供給して静電潜像を現像し、トナー像を感光体ドラム222の表面に形成する。
転写装置230は、当該転写装置230と感光体ドラム222との間を通過していく記録用紙に感光体ドラム222の表面のトナー像を転写する。
定着装置234は、記録用紙を加熱するための加熱ローラ248と、記録用紙を加圧するための加圧ローラ250とを含む。記録用紙は、加熱ローラ248によって加熱され、かつ、加圧ローラ250によって加圧されることによって、記録用紙上に転写されたトナー像が記録用紙に定着される。この定着装置234へ供給される電力によりヒータを温めて加熱ローラ248の温度が定着に適した温度になるように制御されている。なお、省エネモードに移行すると、たとえば、このヒータへ供給される電力が停止されたり削減されたりする。
主搬送路236と反転搬送路238との接続位置には、分岐爪244が配設されている。記録用紙の片面のみに印刷が行なわれる場合は、分岐爪244が位置決めされ、この分岐爪244により定着装置234からの記録用紙が排紙トレイ246または排紙処理装置108の方へと導かれる。
記録用紙の両面に印刷が行なわれる場合は、分岐爪244が所定方向に回動されて記録用紙が反転搬送路238の方へと導かれる。記録用紙は、反転搬送路238を通過して、その表裏を反転されて主搬送路236へと再び搬送され、主搬送路236の再度の搬送途中で、その裏面への印刷が行なわれて排紙トレイ246または排紙処理装置108の方へと導かれる。
上述のようにして印刷された記録用紙は、排紙トレイ246または排紙処理装置108の方へと導かれて排紙トレイ246に排出され、または排紙処理装置108の各排紙トレイ110のいずれかに排出される。
排紙処理装置108では、複数の記録用紙を各排紙トレイ110に仕分けして排出する処理、各記録用紙にパンチングする処理、および各記録用紙にステープルする処理を施す。たとえば、複数部の印刷物を作成する場合は、各排紙トレイ110に印刷物の一部ずつが割当てられるように、各記録用紙を各排紙トレイ110に仕分けして排出し、排紙トレイ110毎に、排紙トレイ110上の各記録用紙にパンチング処理またはステープル処理を施して印刷物を作成する。
なお、黒トナー及びカラートナーのいずれの場合にも、トナー不足を検知するセンサが設けられている。また、用紙カセット240に用紙が存在していないことを検知する用紙センサ及び用紙搬送路上で用紙のジャムが発生したことを検知するために必要な各種センサが、主搬送路236、反転搬送路238などに設けられている。
図3を参照して、画像形成装置100はさらに、コピーモード、ファクシミリモード、ドキュメントファイリングモード、およびメールモードに関する機能の設定が可能な操作ユニット120と、プログラム等を記憶するためのROM306と、通電が遮断された場合であってもプログラムおよびデータ等を記憶可能な不揮発性記憶領域であるハードディスク302と、プログラムを実行する際の記憶領域を提供するためのRAM(Random Access Memory)308と、上記した各種のセンサ309とを含む。
画像形成装置100はさらに、原稿読取部102、画像形成部104、FAX通信部160、操作ユニット120、ROM306、ハードディスク302、およびRAM308に接続されるバス310と、バス310に接続された、画像形成装置としての一般的機能を実現するためのCPU300とを含む。
ハードディスク302には、この画像形成装置100で読込んだ原稿の画像データのファイルが、フォルダ別に、保存日時および保存ユーザ名ととともに記憶される。
ROM306には、画像形成装置100の動作を制御するのに必要なプログラムおよびデータ等が記憶されている。CPU300は、ROM306に格納されているプログラムおよびデータに従って画像形成装置100の制御を行なうとともに画像形成装置100の各機能に関する制御を実行する。
図3に示すように、FAX通信部160には、画像データの送受信用に公衆回線が接続され、ネットワークインターフェイス304にはネットワーク回線が接続されている。このネットワーク回線には、この画像形成装置100をネットワーク対応のプリンタとして使用するコンピュータ等が接続されたり、インターネットを介して指定されたURL(Uniform Resource Locator)により特定されるコンピュータ等が接続されたりする。このようにインターネットに接続されると、画像形成装置100は、インターネットを介して、必要な情報を取得できる。
RAM308は、CPU300による演算および処理の結果を一時的に記憶するワーキングメモリとしての機能と、画像データを記憶するフレームメモリとしての機能とを提供する。
原稿読取部102、画像形成部104、操作ユニット120を構成するディスプレイ130および表示操作部140、ならびにROM306、ハードディスク302、およびRAM308に対する制御は、CPU300が所定のプログラムを実行することにより行なわれる。なお、操作ユニット120は、入出力インターフェイスを介してCPU300と通信する。
操作ユニット120は、ユーザが目視しやすいように傾斜して設けられた板状のパネルで構成される。操作ユニット120の表面には、その左側の領域にディスプレイ130が、右側の領域に表示操作部140(表示灯142ならびにハードウェアキーである電源キー144、省エネキー146およびホームキー148)が、それぞれ備えられている。ディスプレイ130および表示操作部140は、操作ユニット120が全体として一体となるように構成されている。
上述したように、このディスプレイ130は、表示パネル132と、表示パネル132に重ねて配置されたタッチパネル134とで構成される。このディスプレイ130においては、表示パネル132に、この画像形成装置100における動作モードを選択するホーム画面、この画像形成装置100の現在の状態、宛先指定状況、ジョブの処理状況等が表示される。表示パネル132の表示領域上にはソフトウェアキーである選択キーが表示され、この選択キーの表示されている領域を指で押すと、タッチパネル134がその押された位置を検出し、その位置を示す情報を出力する。プログラム上で、選択キーの表示位置とタッチパネル134の出力とを照合することにより、画像形成装置100の動作モード選択、機能設定および動作指示等が行なわれる。この画像形成装置100は、このようなタッチ操作(ユーザによる押圧位置に基づくコマンド入力操作)に加えて、上述したジェスチャー操作(ユーザによる操作軌跡に基づくコマンド入力操作)にも対応している。
表示操作部140の表示灯142は、たとえばLED(Light Emitting
Diode)で構成され、CPU300により点灯/消灯(/点滅)が制御される。主電源スイッチとは別に設けられた電源キー144をユーザが押下すると、この画像形成装置100が待機モード(たとえば主電源がオンの状態でFAX受信動作のみ可能)から通常モードへ移行し、表示灯142が点灯する。ユーザが操作しない時間が予め定められた時間を経過したり、省エネキー146をユーザが押下したりすると、この画像形成装置100が通常モードから省エネモードへ移行し、表示灯142が点滅する。省エネモードのときに、省エネキー146をユーザが押下すると、この画像形成装置100が省エネモードから通常モードへ移行する。ホームキー148は、ディスプレイ130の表示を初期状態(ホーム画面)へ戻すためのハードウェアキーである。
本実施の形態に係る画像形成装置100においては、上述した4つの動作モード(コピーモード、ファクスモード、ドキュメントファイリングモードおよびメールモード)を備える。ディスプレイ130には、それぞれの動作モードにおける機能設定用のソフトウェアキーと、必要に応じて、画像形成イメージであるプレビューまたは宛先設定用のキー等が表示される。
メモ表示領域354には、この画像形成装置100のユーザ全般に知らせたいメンテナンス情報等が表示される。
[コピー基本画面のレイアウト]
図5に、ディスプレイ130における、コピーモード動作時の基本レイアウト(これを「コピー基本画面」と呼ぶ。)510を示す。コピー基本画面510は、コピーモードが選択されたときに最初に表示される画面である。本実施の形態では、コピー基本画面を含め、基本的に全ての画面においてプレビューが可能である。同様の画像のプレビューは、例えばファクス送信、メールによる画像送信、画像のファイリング等のときにも、選択可能である。これら動作モードのいずれにおいても、プレビュー表示に関する基本的な画面構成は同様である。したがって以下の説明ではコピー基本画面についてのみ説明する。
図5を参照して、ここでは横長のディスプレイ130(たとえば、横1024ピクセル×縦600ピクセル)を想定する。最上部にはシステム領域400が配置される。画面中央部にはプレビュー領域480が配置される。プレビュー領域480の左側には、機能の設定及び機能の内容の確認をするための機能選択領域410が配置される。プレビュー領域480の右上部にはアクションパネル領域と呼ばれる領域(以下、「アクションパネル領域482」と呼ぶ。)が配置される。プレビュー領域480の右下部にはタスクトリガー領域484が配置される。これら領域は、プレビュー表示モードに応じてその大きさを変化させる。
システム領域400には、この画像形成装置100の現時点での状態が表示され、操作中の動作モードのタイトル、画像形成装置100の状況・状態が表示される。たとえば、システム領域400には、動作モード名、割込みキー、ログインユーザ名、処理中のジョブ状況、内蔵メモリ使用状態、時刻等が表示される。
機能選択領域410には、各機能の設定、表示の切替、設定の確認のためにユーザにより操作される機能選択メニュー(アイコン、キー、設定項目画面、機能一覧画面等)が表示される。これらは、原稿の画像データに対して行なうデータ変換、タスク実行時の条件等を設定するためのものである。機能選択領域410には、機能アイコン群512と、各機能アイコンの機能を説明するテキスト群514とが表示される。
プレビュー領域480には、原稿の出力(仕上がり)イメージが表示される。ユーザが仕上がりを指示する毎にプレビュー領域480に表示されているイメージが変更される。読込時には、読込んだ原稿画像が表示される。
プレビュー領域480には、その下部にプレビュー領域480の表示スタイルを変更するプレビュー変更キー群が設けられている。プレビュー変更キー群には、プレビューを所望の角度だけ回転させるための回転キー、プレビュー画像の拡大及び縮小のためのズームバー、後述する原稿表示モードへの変更を指示する原稿表示モードキー452、仕上がりプレビュー画面への変更を指示する仕上がりプレビューキー454、及びフィット・トゥー・スクリーンモードへの変更を指示するフィット・トゥー・スクリーンキー456が配置されている。プレビュー領域480の右上には、原稿を編集することが可能な画像編集モードへの変更を指示する画像編集キー468が配置されている。
プレビュー領域480に表示される原稿イメージのページ数が多い場合には、図示しないページ選択キー(ページ番号入力キー、ページ送りキー、ページ戻しキー、単ページ表示キー、複数ページ表示キー等)を表示する。プレビュー領域480に表示された原稿イメージをフリックすると、原稿のページ送り及びページ戻しが行なえる。プレビュー領域480に表示される原稿イメージが大きい場合には、タッチ操作またはジェスチャー操作可能なスクロールバーを表示する。
アクションパネル領域482には、操作についての補助・助言・提案についての情報が表示される。たとえば、あるユーザが特定の機能を選択すると、アクションパネル領域482にはその機能に関連する機能が表示される。その機能と共通する目的のために他の機能を表示したりしてもよい。このユーザまたはこのユーザが所属するグループのユーザが、このユーザにより選択された機能と過去に組合せて選択した機能を「おすすめ機能」として表示したりしてもよい。
アクションパネル領域482の左側には、アクションパネル領域482を縮小表示させるときにユーザが操作するアクションパネル縮小キー486が表示される。アクションパネル縮小キー486を押すと、アクションパネル領域482が縮小表示されて画面の右側にキー形式で表示される。このキーを押すと再度アクションパネル領域482が拡大して表示される。すなわち、ユーザがキーを押すことでアクションパネル領域482を縮小又は拡大させることができる。それに伴い、プレビュー領域480は拡大又は縮小される。プレビュー画像の確認と、操作ヒントの確認とを、ユーザの意思に基づいて容易に行なうことができる。
タスクトリガー領域484には、画像形成装置100にある処理を開始させるためのトリガーとなる項目(UI部品の一種であるソフトウェアキー)が表示される。これら項目が表示されるのは、ある動作モードにおける全ての設定が完了して、画像形成装置100を実際に動作させることが可能になったときである。たとえば、タスクトリガー領域484には、読込開始キー、白黒コピー開始キー、カラーコピー開始キー、及びクリアオールキー(CA)が表示される。読込開始キーは、コピー、FAX送信等において、原稿を一旦読込んでプレビューする処理を開始させるためのキーである。白黒コピー開始キーは、原稿を読込んで直ちに記録用紙上にその白黒画像を形成する処理、又は一旦読込んだ画像に基づき記録用紙上に白黒画像を形成する処理を開始させるためのキーである。カラーコピー開始キーは、同様に直ちに原稿のカラー画像を形成する処理、又は一旦読込んだ画像に基づき、記録用紙上にカラー画像を形成する処理を開始させるキーである。クリアオールキーは、入力された情報を全てクリアさせるためのキーである。例えば原稿読取時にクリアオールキーを押すと、読取られた原稿は全てクリアされ、画面はコピーの初期画面に戻る。
本実施の形態では、各種の処理を開始させるキー(タスクトリガー領域484の各種キーであるUI部品)が押されたとき、そのキーの位置に、それらと重なるように、その処理に関連する他の処理を指示するキー、例えばキャンセルキー又は停止キー(別のUI部品)を表示する。このとき、同じ位置に表示されるキーの表示形態(色、形、輪郭、構成(マーク等)又はデザイン等)をほぼ同じとする。
本実施の形態に係るキー表示は、種々の局面で実現されている。以下、用紙切れ発生時、トナー切れ発生時、原稿読取時、ファクシミリ送信時について、タスクトリガー領域484の表示の態様と、そうした表示を実現するプログラムの制御構造について説明する。
《用紙切れ発生時》
図6を参照して、用紙切れが発生したときには、タスクトリガー領域484の表示は以下のように変化する。図6の左側を参照して、通常、タスクトリガー領域484には、読込開始キー600、クリアオールキー602、黒トナーを使用して画像を形成する処理を起動するための白黒コピー開始キー604、及びカラートナーを使用して画像を形成する処理を起動するためのカラーコピー開始キー606が表示されている。これらは互いに異なる位置に、互いに重ならないように表示される。ただし読込開始前はクリアオールキー602を使用できないためグレイアウトされている。
ユーザが用紙上に何らかの出力を行なおうとしたとき(典型的にはコピー処理を実行しようとしたとき)に、必要な用紙が用紙カセット240に検出されなかったときには、図6の中央に示すように、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606の上に、これらを覆うような位置及び形状で、用紙の補給を促すメッセージである用紙切れキー608が表示される。用紙切れキー608が表示されている間、ユーザは白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606を操作することはできない。ユーザが用紙を補給すると、図6の右側に示すように用紙切れキー608は消去され、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606が表示される。ユーザはこれらキーを操作することにより、コピー処理を開始できる。
《用紙切れ処理を実現するプログラム構造》
図7に、図6の表示を実現するためのプログラムの制御構造をフローチャート形式で示す。図7を参照して、このプログラムは、定期的に実行され、ユーザの操作が用紙上への出力を必要とするものであることを示すときにその結果が表示される。例えばコピー処理の基本画面で、このプログラムの実行結果が表示される。最初に、ステップ540で、出力に必要な用紙が用紙カセット240に存在しているか否かが判定される。判定が肯定なら制御はステップ542に進み、読込開始キー600が有効化され、クリアオールキー602が無効化され、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606が有効化される。仮に用紙切れキー608が表示されているときには用紙切れキー608は消去される。ステップ542の後、このプログラムの実行は終了され、制御は親ルーチンに戻る。ステップ540の判定が否定なら、制御はステップ544に進む。ステップ544では、読込開始キー600及びクリアオールキー602が有効化され、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606が無効化される。さらに用紙切れキー608が白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606と同じ位置に、これらに重なるように表示される。ステップ544の後、このプログラムの実行は終了され、親ルーチンに戻る。
したがって、用紙切れキー608が一旦表示されると、用紙カセット240に用紙が補給されるか、ユーザが設定を変えるかしない限り、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606は表示されず、コピー処理は開始できない。
《トナー切れ時》
画像形成装置では、トナー切れが発生すると記録用紙上への画像形成ができなくなる。図8に、トナー切れが発生したときのタスクトリガー領域484の表示形態を示す。
図8の左上が通常のタスクトリガー領域484の表示形態である。ここで、黒トナーなしが検出されたときには、表示は図8の右上に示すものに変化する。図8の右上を参照して、この場合、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606の双方に重なるように、同じ位置に、黒トナーの補給を促すメッセージである黒トナーなしキー620が表示される。この例では、黒トナーなしキー620は半透明であり、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606がその下に透けて見える。しかし黒トナーなしキー620が表示されている限り、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606のいずれも操作できない。
一方、タスクトリガー領域484が図8の左上のような状態で、カラートナーなしが検出されたときには、表示は図8の左下に示すように変化する。この状態では、カラートナーはないが黒トナーは十分にある。したがってカラーコピーはできないが白黒コピーなら可能である。そのため、カラーコピー開始キー606と同じ位置で同じ大きさとなるように、カラートナーの補給を促すメッセージであるカラートナーなしキー622が表示される。白黒コピー開始キー604の表示は変化しない。カラートナーなしキー622は半透明表示であるため、カラーコピー開始キー606をその下に見ることはできるが、カラーコピー開始キー606を操作することはできない。したがって、白黒コピーは白黒コピー開始キー604を操作することで開始できるが、カラートナーが補給されない限り、カラーコピーを行なうことはできない。
白黒トナー及びカラートナーの双方とも不足していることが検出された場合、タスクトリガー領域484の表示は図8の右下に示すように変化する。すなわち、白黒コピー開始キー604の上には黒トナーなしキー624が表示され、カラーコピー開始キー606の上にはカラートナーなしキー622が表示される。白黒コピー開始キー604とカラーコピー開始キー606とは双方とも操作できず、コピーを行なうことはできない。
図8の右上、左下、及び右下のいずれに示した状態でも、トナーが補充されれば、タスクトリガー領域484の表示は図8の左上に示す状態に復帰する。
図9に、図8に示すタスクトリガー領域484の表示を実現するためのプログラムのフローチャートを示す。このプログラムは、タイマにより定期的に実行される。例えば1秒間隔でこのプログラムが実行される。その結果は、例えばトナーを使用する処理(コピー処理)の基本画面等において、タスクトリガー領域484に反映される。
このプログラムは、ステップ560で開始し、ステップ560では黒トナーが十分あるか否かが判定される。判定が肯定であれば制御はステップ562に進み、否定であれば制御はステップ568に進む。
ステップ562では、カラートナーが十分あるか否かが判定される。判定が肯定であれば制御はステップ566に進み、否定であれば制御はステップ564に進む。
ステップ566では、読込開始キー600が有効化される。クリアオールキー602はそのときの状況に応じた表示となる。すなわち、何か設定されている場合はクリアオールキー602は有効化され、何も設定されていない場合にはクリアオールキー602は無効化される。白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606はいずれも有効化される。黒トナーなしキー624、カラートナーなしキー622、黒トナーなしキー620等はいずれも消去される。この結果、図8の左上に示す表示が実現される。ステップ566の後、このプログラムの実行は終了し、制御は親ルーチンに戻る。
一方、ステップ564では、読込開始キー600は有効化される。クリアオールキー602は状況に応じ、有効化又は無効化される。白黒コピー開始キー604は有効化される。カラーコピー開始キー606は無効化される。黒トナーなしキー624及び黒トナーなしキー620は消去され、カラートナーなしキー622が表示される。この結果、図8の左下に示す表示が実現される。ステップ564の後、このプログラムの実行は終了し、制御は親ルーチンに戻る。
一方、ステップ560の判定が否定であった場合には、ステップ568でカラートナーが十分あるか否かが判定される。判定が肯定であれば、制御はステップ570に進み、否定であれば制御はステップ572に進む。
ステップ570では、読込開始キー600は有効化され、クリアオールキー602は設定に応じて有効化又は無効化される。白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606はともに無効化される。黒トナーなしキー620が表示される。黒トナーなしキー624及びカラートナーなしキー622は消去される。この結果、図8の右上に示す表示が実現される。ステップ570の後、このプログラムの実行は終了し、制御は親プログラムに戻る。
一方、ステップ568の判定結果が日否定であった場合、ステップ572において、読込開始キー600が有効化され、クリアオールキー602が設定の有無に応じて有効化又は無効化される。白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606はともに無効化され、黒トナーなしキー624及びカラートナーなしキー622がともに表示される。この結果、タスクトリガー領域484の表示は図8の右下に示すようになる。ステップ572の後、このプログラムの実行は終了し、制御は親ルーチンに戻る。
《原稿読取処理》
図10を参照して、原稿読取時にはタスクトリガー領域484の表示は以下のように変化する。図10の左側を参照して、タスクトリガー領域484には前述したとおり読込開始キー600、クリアオールキー602、白黒コピー開始キー604、及びカラーコピー開始キー606が表示されている。
ここで使用者が原稿読取を行なうため、読込開始キー600を押したものとする。読込中のタスクトリガー領域484は、図10の中央のように変化する。すなわち、読込開始キー600に重ねて、読込中止キー610が表示される。読込中止キー610と読込開始キー600とは、同一の位置、同一の形状、及び同一の大きさで表示される。読込中止キー610の機能は、読込開始キー600を操作することで開始された読込処理を中止させる、というものである。読込中止キー610は、読込開始キー600と同じ位置に同様の表示形態で表示される。すなわち、読込中止キー610は読込開始キー600の上層に表示される。表現を変えると、読込開始キー600は読込中止キー610の下の層に表示される。他のキーの場合も同様である。そして、どのキーも、その上層に別のキーが表示されると操作できなくなる。すなわち不能化される。
さらに、読込が終了したときには、読込中止キー610に代えて、図10の右側に示すように、読込中止キー610と同一の位置に、読込中止キー610と同一の大きさで、追加読込キー612が表示される。追加読込キー612の機能は、直前に読込んだ原稿に加え、さらに原稿画像を読込んで一連の原稿画像として保存する、というものである。この機能は、読込開始キー600を操作したときに実行が開始された処理が一旦完了した後、再開させるものと考えることができる。両者の機能は、互いに類似したものといえる。そこで、追加読込キー612は、読込開始キー600と同じ位置に同様の表示形態で表示される。
《原稿読取処理を実現するプログラム構造》
上記したタスクトリガー領域484の表示遷移は、図4に示すディスプレイ130のUI制御装置180内の、図示しないCPUにより実行されるプログラムにより実現される。以下、それらプログラムの一例として、図10に表示の遷移を示す、原稿読込のためのプログラムの制御構造について、図11を参照して説明する。このプログラムは、タスクトリガー領域484の読込開始キー600(図10を参照)をユーザが操作することにより開始される。なおこれ以前には、タスクトリガー領域484の表示は図10の左側に示すようなものとなっている。
図11を参照して、このプログラムは、ステップ700で開始し、原稿読取装置のトレイに原稿があるか否かを確認するステップ700と、原稿の存在が確認できなかったときに実行され、トレイに原稿があるか否かを確認するようユーザに要求して制御をステップ700に戻すステップ702とを含む。
ステップ700で原稿の確認ができたときには、制御はステップ704に進む。ステップ704では、図10の中央に示すように、読込開始キー600に代えて読込中止キー610が表示される。読込中止キー610は、読込開始キー600と同じ位置、同じ形状、及び同じ大きさで表示される。ステップ704ではさらに、クリアオールキー602の表示がグレイアウトから通常の表示となり、クリアオールキー602が有効であることを示す。白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606は無効な表示状態とされる。
続いてステップ706で、原稿の1ページの読取が実行される。このとき、UI制御装置180は、CPU300に対して原稿の読取が指示されたことを示す信号を送る。CPU300は、この信号に応答して原稿読取部102を操作し、原稿の読取を開始させる。ステップ708では、読取った画像を図3のハードディスク302に蓄積する。
その後、ステップ710で、読取中止の操作があったか否かが判定される。すなわち、図10の中央に示す読込中止キー610が押されたか否かが判定される。判定が肯定であれば制御はステップ718に進む。ステップ718では原稿読取中止処理が行なわれ、制御はステップ700に戻る。原稿読取中止処理とは、画像形成装置100の全体の状態を、最後に原稿読取(又は原稿の追加読込)が指示された直前の状態まで復帰させるという処理である。
ステップ710における判定が否定であるときには、制御はステップ712に進む。ステップ712では、クリアオールキー602の操作があったか否かが判定される。判定が肯定であれば、制御はステップ720に進む。ステップ720では、読取られた原稿データだけでなく、設定まで含めて全てクリアされる原稿読取中断処理が実行される。この後、制御はステップ700に戻る。
ステップ712の判定が否定であれば、制御はステップ714に進む。ステップ714では読取ったページが最終ぺージか否かが判定される。判定が否定であれば制御はステップ706に戻る。ステップ714の判定が肯定であれば制御はステップ716に進む。
ステップ716では図10の中央から右側への表示遷移が生じる。すなわち、読込中止キー610に代えて、同じ位置に、同じ大きさで、同じ表示形態の追加読込キー612が表示される。クリアオールキー602、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606はいずれも有効とされる。この後、制御は図14に示すステップ722に進む。
ステップ722では、カラーコピー開始キー606が操作されたか否かが判定される。判定が肯定であれば制御はステップ724に進む。判定が否定であれば制御はステップ730に進む。
ステップ724では、追加読込キー612が無効となり、グレイアウト表示される。クリアオールキー602は有効のままである。白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606に代えて、コピー中止キーがこれらと同一位置に、これらに重なるように表示される(図10には図示せず。)。その後、ステップ726で、それまで読込んだ原稿をカラーで出力する処理が行なわれる。最後にタスクトリガー領域484の表示を図10の左側に戻す処理がステップ728で行なわれ、処理を終了する。すなわち、ステップ728では、読込開始キー600を有効とし、クリアオールキー602を無効とし、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606をいずれも有効とし、コピー中止キーは消去される。
一方、ステップ722の判定が否定のとき、ステップ730では、白黒コピー開始キー604が操作されたか否かが判定される。判定が肯定のときには制御はステップ732に進む。判定が否定のときには制御はステップ736に進む。
ステップ732では、ステップ724と同様、追加読込キー612を無効とし、クリアオールキー602を有効とし、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606に代えて、コピー中止キーが表示される。その後、ステップ734で、それまでに読込み蓄積されていた原稿画像を白黒で出力する処理が行なわれる。この後、制御は前述のステップ728に進む。
ステップ730の判定が否定のときには、ステップ736で追加読込キー612が操作されたか否かの判定が行なわれる。判定が肯定の時には制御はステップ738に進む。判定が否定のときには制御はステップ740に進む。
ステップ738では、追加読込キー612と同じ位置に、読込中止キーを表示する。クリアオールキー602が有効とされる。白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606はいずれも有効とされる。この後、制御は図1のステップ706に進む。
ステップ736の判定が否定のときには、ステップ740でクリアオールキー602の操作があったか否かに関する判定が行なわれる。判定が肯定のときには制御はステップ742に進む。判定が否定のときには制御はステップ722に戻る。
ステップ742では、これまでに読込んだ原稿画像データが全てクリアされ、制御はステップ728に進む。
《コピー処理》
コピー処理時のタスクトリガー領域484の表示の遷移は以下のとおりである。図13を参照して、コピー開始時には、タスクトリガー領域484には読込開始キー600、クリアオールキー602、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606が表示される。ここでユーザが白黒コピー開始キー604を操作した場合、図13の中央に示すように、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606に代えて(これらの上に重なるように)、コピー中止キー630が表示される。コピーが完了すると、図13の追加白黒コピー開始キー632及び追加カラーコピー開始キー634に代えて、コピー中止キー630と同一の位置及び形状の追加コピーキー640が表示される。この場合、追加コピーキー640を操作すると、最初に押したキー(白黒コピー開始キー604又はカラーコピー開始キー606)のコピーモードと同じコピーモードで追加のコピーが実行される。
《コピー処理を実現するプログラム構造》
図13に示すような、原稿を読込んで蓄積することなく、原稿をコピーするためのプログラムの制御構造について、図14を参照して説明する。最初に、タスクトリガー領域484は、図13の左側に示したような状態である。
図14を参照して、ユーザが図13に示す白黒コピー開始キー604又はカラーコピー開始キー606を押すことによりこのプログラムが開始する。まず、ステップ750で原稿読取部のトレイ部分に原稿があるか否かを確認する。確認できたときには制御はステップ754に進み、確認できないときには制御はステップ752に進む。ステップ752では、原稿をトレイに載置したか否かについて確認するようにユーザに求めるメッセージを表示し、制御はステップ750に戻る。
ステップ754では、図13の中央に示すような状態にタスクトリガー領域484の表示が遷移する。すなわち、読込開始キー600は無効となり、グレイアウトされる。クリアオールキー602は有効になる。白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606は画面上で見えなくなり、両者を包含するような位置及び大きさのコピー中止キー630が表示される。この後、制御はステップ756に進む。ステップ756では、原稿の1ページの読取が実行される。ステップ758では、読取った画像を記録紙上に出力する。白黒コピー開始キー604が押されてこのプログラムの実行が開始されたときには、ステップ758で形成される画像は白黒画像である。カラーコピー開始キー606が押されてこのプログラムの実行が開始されたときには、ステップ758で形成される画像はカラー画像である。
その後、ステップ760で、コピー中止の操作があったか否かが判定される。すなわち、図13の中央に示すコピー中止キー630が押されたか否かが判定される。判定が肯定であれば制御はステップ770に進む。ステップ770では原稿読取中止処理が行なわれ、制御はステップ700に戻る。
ステップ760における判定が否定であるときには、制御はステップ762に進む。ステップ762で、クリアオールキー602が操作されたか否かが判定される。
ステップ762の判定が肯定のとき、制御はステップ768に進む。ステップ768では、設定が全てクリアされ、読込開始キー600を有効化し、クリアオールキー602を無効化する。白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606はいずれも有効化される。コピー中止キー630及び追加コピーキー640等は仮に表示されていたとすれば消去される。この後、このプログラムの実行は終了し、制御は親ルーチンに戻る。
ステップ762の判定が否定であれば、制御はステップ764に進む。ステップ764ではコピーしたページが最終ぺージか否かが判定される。判定が否定であれば制御はステップ756に戻る。ステップ764の判定が肯定であれば制御はステップ766に進む。
ステップ766では、無効となっていた読込開始キー600が有効とされ、クリアオールキー602も有効とされる。コピー中止キー630は消去され、追加コピーキー640が白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606に重なるように、これらと類似した表示形態で表示される。ステップ768の後、このプログラムの実行は終了し、制御は親ルーチンに戻る。
《ファクシミリ送信時》
図15は、ファクシミリ送信時のタスクトリガー領域484の表示の遷移を例示する。図15の左下を参照して、ファクシミリ送信の最初には、タスクトリガー領域484には、読込開始キー600及びクリアオールキー602と、送信開始キー650とが表示される。クリアオールキー602は図10と同様、グレイアウトされている。
送信開始キー650をユーザが操作するとファクシミリ送信が開始される。実際に送信を開始する前に、有効な宛先が入力されているか否かが判定され、有効な宛先が入力されていなければ、タスクトリガー領域484の表示は図15の左上に示すように変化する。すなわち、送信開始キー650に代えて、送信開始キー650と同一の位置、及び同一の形状及び大きさで、適切な宛先の入力を促すメッセージである宛先入力キー652が表示される。送信開始キー650は無効化される。したがってファクシミリの送信は一時的に不可能になる。
ユーザが有効な宛先を入力すると、宛先入力キー652は消去され、図15の左下に示すように送信開始キー650が有効化される。
有効な宛先が指定されているときに、ユーザが送信開始キー650を操作したものとする。図15の中央に示されるように読込開始キー600は操作不可となり、グレイアウトされる。送信開始キー650は無効化され、送信開始キー650に代えて、同一の位置に、同一の形状の送信中止キー654が表示される。送信中止キー654は、ファクシミリ送信を中止させるためのものであり、送信開始キー650と逆の機能を持つ。そこで、本実施の形態では、送信中止キー654は送信開始キー650と同様の表示形態で表示される。
ファクシミリ送信が終了すると、図15の右下に示すように、読込開始キー600は再び操作可能となる。さらに、送信中止キー654は消去され、送信中止キー654に代えて、同一位置で同一形状の追加送信キー656が表示される。追加送信キー656は、直前のファクシミリ送信と同一の送信先に追加の原稿を送信する際に操作するキーである。すなわち追加送信キー656の機能は、送信開始キー650と異なっているがよく似た機能である。そこで、本実施の形態では、追加送信キー656は、送信開始キー650と同様の表示形態で表示される。
《ファクシミリ送信処理を実現するプログラム構造》
図16を参照して、図15に示すファクシミリ送信におけるタスクトリガー領域484の表示の遷移を実現するプログラムは、以下のような制御構造を有する。まず、送信開始キーが操作されたか否かが判定される(ステップ900)。判定が否定であれば、ステップ920で送信条件設定処理が実行され、再びステップ900が繰返される。
ステップ900の判定が肯定であれば、ステップ902で有効な宛先が設定されているか否かが判定される。判定が肯定であれば制御はステップ904に進み、否定であれば制御はステップ922に進む。
ステップ922では、図15の左下から左上のタスクトリガー領域484の遷移が生じる。すなわち、読込開始キー600は有効化される。クリアオールキー602も有効化される。送信開始キー650に代えて、同じ位置に、同じ大きさの宛先入力キー652が表示される。続いてステップ924で、ユーザにより宛先の設定が行なわれる。ステップ926で、有効な宛先の入力があったか否かが判定され、有効な宛先の入力があるまでステップ924及び926が繰返される。有効な宛先の入力があれば、ステップ928で宛先入力キー652が消去され、送信開始キー650が表示される。すなわち、タスクトリガー領域484は図15の左下に示すような表示形態となる。この後、制御はステップ900に戻る。
一方、ステップ902の判定が肯定である場合、ステップ903で、読込開始キー600を無効化する。クリアオールキー602を有効化する。送信開始キー650に重ねて、同じ位置及び同じ大きさの送信中止キー654を表示する。続くステップ904で、送信する原稿の読取りが開始される。読取った画像はステップ906で送信先にファクシミリ送信される。続くステップ908では、送信中止キー654の操作があったか否かが判定される。判定が肯定であれば制御はステップ916に進み、さもなければ制御はステップ910に進む。
ステップ916では、読取中止処理が実行され、このプログラムの実行は終了する。
一方、ステップ910では、クリアオールキー602の操作があったか否かが判定される。判定が肯定であれば制御はステップ918に進み、さもなければ制御はステップ912に進む。
ステップ918では、読取中断処理が実行され、このプログラムの実行を終了する。
他方、ステップ912では、ステップ904で読取った原稿画像が最終の原稿の画像か否かが判定される。判定が肯定であれば制御はステップ914に進み、さもなければ制御はステップ904に進み、次の原稿の読取が実行される。ステップ914では、読込開始キー600を有効化する。クリアオールキー602を有効化する。送信中止キー654を消去し、それに代えて、送信中止キー654と同じ位置及び同じ大きさの追加送信キー656を表示してプログラムの実行を終了する。
[動作]
画像形成装置100は以下のように動作する。以下の説明では、タスクトリガー領域484の表示の遷移に関する部分のみ説明する。
《原稿読取》
図10を参照して、タスクトリガー領域484には読込開始キー600、クリアオールキー602、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606が表示されている。このうち、クリアオールキー602は無効でグレイアウトされている。
ユーザが原稿を原稿読取部102の原稿トレイに載置して読込開始キー600を押したものとする。図11に示すプログラムの実行が開始される。ステップ700の判定は肯定となる。ステップ704で、読込開始キー600に代えて読込中止キー610が表示され、クリアオールキー602が有効化される。白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606は変化しない。読込中止キー610は、読込開始キー600と同様の表示形態で表示される。このように、読込開始キー600に代えて、読込中止キー610が、読込開始キー600と同様の表形態で表示されるので、ユーザには、読込中止キー610の機能が読込開始キー600の機能と関連したものであることが容易に理解できる。したがって、ユーザが何らかの理由で原稿の読取を中止させたい場合には、中止操作を即座に行なうことができる。
ステップ706で1ページの原稿画像が読取られ、ステップ708でハードディスク302に蓄積される。ユーザが読込中止キー610もクリアオールキー602も操作しない場合、最終ページまでステップ706,708,710,712及び714の処理が繰返される。全ての原稿を読取ると、ステップ714の判定が肯定となる。ステップ716で読込中止キー610に代えて追加読込キー612が表示される。クリアオールキー602、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606は有効とされる。追加読込キー612は読込開始キー600と同様の表示形態で表示される。したがって、ユーザには、追加読込キー612の機能が読込開始キー600の機能に関連したものであることが容易に理解できる。追加読込をさせたい場合、ユーザは即座にそのために必要な処理(追加読込キー612の操作)を行なうことができる。
この後、ユーザがこの追加読込キー612を操作すると、図14に示すステップ722,730,736の経路を経て、ステップ738で追加読込キー612に代えて読込中止キー610が表示される。クリアオールキー602は有効とされる。白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606も有効とされる。その結果、タスクトリガー領域484の全体の表示は図10の中央に示すようになる。
−白黒印刷
一連の原稿読取が終了した時点では、タスクトリガー領域484の表示は図10の右側に示した状態となる(図11のステップ716)。ここでユーザが白黒コピー開始キー604を操作したものとする。すると、図12のステップ722及び730を経てステップ732で追加読込キー612が無効化される。クリアオールキー602が有効とされる。白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606に代えて、図13の中央に示すものと同じコピー中止キー630が表示される。白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606は画面上、表示されない。この後、ステップ734でこれまでに読込んだ原稿画像の白黒出力処理が実行される。さらにステップ728で読込開始キー600が表示され、クリアオールキー602が有効にされ、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606が有効化される。この結果、タスクトリガー領域484の表示は図10の左側に示した状態に戻る。図13の中央に示すようなコピー中止キー630が、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606と同じ位置に、これらに重なるように表示されるので、ユーザは、出力を中止する必要が生じた場合には、即座にそのための処理(コピー中止キー630の操作)を即座に行なうことができる。
−カラー印刷
一方、一連の原稿読取が終了し、タスクトリガー領域484の表示が図10の右側に示した状態になっている時点(図11のステップ716)で、ユーザがカラーコピー開始キー606を操作したものとする。すると、制御は図12のステップ722からステップ724に進む。ステップ724では、追加読込キー612が無効となる。クリアオールキー602は有効となる。白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606に代えて、図13の中央に示すものと同じコピー中止キー630が表示される。したがってこの場合も、白黒コピー開始キー604が操作された場合と同様、何らかの理由で出力を中止したい場合には、ユーザはそのために必要な処理(コピー中止キー630の操作)を即座に行なうことができる。
なお、原稿読取処理の場合、白黒コピー開始キー604又はカラーコピー開始キー606を操作した場合、タスクトリガー領域484の表示が図10の左側に示した状態に戻る。すなわち、クリアオールキー602を操作するか、白黒コピー開始キー604を操作するか、カラーコピー開始キー606を操作すると、タスクトリガー領域484に表示されていた追加読込キー612は消去され、読込開始キー600が表示される。逆に、これらキーを操作しないと、追加読込キー612が消去されることはない。この場合、これらのキーは、追加読込を行なえる状態を解除するキーということができる。追加読込キー612が突然消去されてしまうことにより、ユーザが困惑するおそれがないという効果がある。
《コピー処理》
コピー処理のときのタスクトリガー領域484の遷移は図13に示したとおりである。コピーの初期画面では、タスクトリガー領域484は、図13の左側に示した状態となっている。ここでユーザが原稿を原稿読取部102のトレイに載置したものとする。この時点で図7に制御構造を示すプログラムが実行される。必要な用紙が用紙カセット240に補充されていないと(ステップ540でNO)、ステップ544の処理によりタスクトリガー領域484は図6の中央に示す状態となる。用紙の不足は画像形成の際の障害となる。したがってコピー処理を開始できない。用紙切れキー608が白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606と同じ位置に表示されるため、ユーザは用紙補充が必要であることを即座に理解できる。ユーザが用紙を補充すると、図7のステップ540の判定がYESとなり、ステップ542の処理が実行される。その結果、タスクトリガー領域484の表示は図6の右側に示す状態に復帰し、トナーがあればコピー開始可能になる。
万が一、トナーがない場合には、図9に制御構造を示すプログラムが実行される。
図9を参照して、黒トナーもカラートナーもない場合には、ステップ560、568及び572の経路を経て図8の右下に示すようなタスクトリガー領域484の表示が実現される。白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606とそれぞれ同じ位置及び同じ大きさで黒トナーなしキー624及びカラートナーなしキー622が表示されるので、ユーザは黒トナー及びカラートナーの補充が必要なことが直ちに理解できる。
黒トナーがなく、カラートナーがある場合には、図9のステップ560,568及び570の経路を経て、図8の右上に示す表示が実現される。この場合、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606の両者と同一位置及びこれら両者を覆う大きさで黒トナーなしキー620が表示されるので、ユーザは黒トナーを表示すべきことを即座に理解できる。
黒トナーがあり、カラートナーがない場合には、図9のステップ560、562及び564の経路を経て、図8の左下のタスクトリガー領域484の表示が実現される。カラーコピー開始キー606に代えて、同一位置で同一の大きさ及び形状でカラートナーなしキー622が表示されるので、ユーザはカラートナーを補充すべきことを即座に理解できる。
黒トナーもカラートナーもある場合、図9のステップ560、562及び566の経路を経て図8の左上のタスクトリガー領域484の表示が実現される。白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606が表示されるので、いずれも実行可能であることがユーザに容易に理解できる。
コピー可能な場合、ここでユーザが白黒コピー開始キー604又はカラーコピー開始キー606を操作する。すると、タスクトリガー領域484の表示は図13の中央に示すようになる。すなわち、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606と同一位置にこれらに重なるようにコピー中止キー630が表示される(図14のステップ750及び754)。したがって、何らかの事情が発生してコピーを中止する必要が生じたときには、ユーザはコピー中止キー630を操作すべきことがすぐに分かり、即座にその操作を実行することができる。ユーザがコピー中止キー630を操作すれば、図14のステップ760の判定がYESとなり、ステップ770でコピー中止操作が実行される。クリアオールキー602を操作しても同様である(ステップ762及び764)。ただしクリアオールキー602を操作した場合、画像形成装置100の設定が全てクリアされる。
コピー中止キー630が操作されないと、図14のステップ756,758,760,762の処理が原稿の枚数分だけ繰返される。最後の原稿の画像が読取られると、ステップ764の判定が肯定となり、制御はステップ766に進む。ステップ766で、読込開始キー600が有効とされる。クリアオールキー602も有効とされる。図13の中央に示す読込中止キー610に代えて、図13の右側に示す追加コピーキー640が表示される。この結果、タスクトリガー領域484の状態は図13の右側に示したものに遷移する。
図13の右側を参照して、追加コピーキー640は、白黒コピー開始キー604及びカラーコピー開始キー606の両者の領域とほぼ同一の位置に、両者を覆うように表示される。したがって、追加コピーが必要な場合、ユーザは、そのために必要な処理(追加コピーキー640の操作)を即座に実行することができる。
《ファクシミリ送信》
ファクシミリ送信の場合、タスクトリガー領域484の当初の状態は図15の左下に示すようなものである。ユーザが原稿を画像形成装置100に載置して送信開始キー650を操作したものとする。有効な宛先が設定されていない場合(図16のステップ902でNO)、タスクトリガー領域484の表示は図15の左上に示すものに変化する(ステップ922)。送信開始キー650に代えて、同じ位置及び同じ大きさで宛先入力キー652が表示されるため、ユーザは宛先を入力すべきことを容易に理解することができる。ユーザが有効な宛先を入力すると(ステップ926でYES)タスクトリガー領域484の表示は図15の左下に示したものに復帰する(ステップ928)。
ここでユーザが送信開始キー650を押すと、図16のステップ900及び902の判定結果がYESとなり、ステップ904〜912の処理が実行される。送信開始キー650と同じ位置に、同じ大きさの送信中止キー654が表示される(ステップ903)ので、何らかの理由でファクシミリ送信を中止する必要が生じた場合には、ユーザは送信中止キー654を即座に操作することができる。
以上のとおり、本実施の形態に係る画像形成装置100によれば、何らかの処理を開始させる指示を出すキー(ボタン)を操作すると、そのキー(ボタン)と同じ位置に、その処理に関連した別の処理(その処理の中断、停止)等を指示するための別のキーが表示される。なお、別のキーは同じ色(例えば赤色)に統一して表示される。その結果、ユーザは、自分が開始を指示した処理について、必要な操作を直ちに行なうことができる。また、指示しようとする処理が何らかの原因で実行できないときには、その原因又は対策に関するメッセージがその指示をしようとするキー(ボタン)と同じ位置に、ほぼ同じ表示形態(形、構成、デザイン等)で表示される。なお、この時表示されるメッセージ(トナー切れ、用紙切れ、宛先未入力等)は、同じ色(例えばオレンジ色)に統一して表示される。その結果、処理の開始前に必要な処理を行なうことができるので、処理がスムーズに行なえる。
上記実施の形態では、用紙切れについて、タスクトリガー領域484に表示する例を説明した。しかし、タスクトリガー領域484に表示すべきイベントとしては、これに限らない。例えばコピー時の紙詰まり状態等についても同様の表示を実現することができる。
上記実施の形態では、白黒コピー開始キー604およびカラーコピー開始キー606上に、黒トナーなしキー624及びカラートナーなしキー622等を表示している。しかも黒トナーなしキー624及びカラートナーなしキー622については半透明であるため、どのキーの上にこれらが表示されているかをユーザは確認することができる。もちろん、本発明はそのような実施の形態には限定されず、黒トナーなしキー624及びカラートナーなしキー622を不透明なものとすることもできる。
さらに上記実施の形態では、例えば黒トナーがなく、カラートナーがある場合でも、コピー不可としている。しかし、黒色はカラートナーで表現できるので、黒トナーがないときでも、カラーコピー開始キー606を有効とすることも可能である。
上記した実施の形態は、ソフトウェアキーを例としている。しかし本発明がその様な実施の形態には限定されず、何らかの処理のトリガーとして用いることができるUI部品に一般的に適用できることは当業者に明らかであろう。
以上のように、本発明の1つの局面に係る表示操作装置は、表示面を有する表示一体型操作パネルと、表示面上に、ユーザによる操作を受付けることが可能な第1のユーザインタフェース(UI)部品の画像を表示するための第1のUI部品表示手段と、第1のUI部品表示手段により表示面上に表示された第1のUI部品がユーザの操作を検知したことに応答して、当該第1のUI部品に対応付けられた処理を起動するための処理起動手段と、処理起動手段により起動されるべき処理の障害となる事象の発生を検知したことに応答して、第1のUI部品に対するユーザの操作を受付けないよう第1のUI部品の機能を不能化するための操作不能化手段とを含む。
表示操作装置は、さらに、処理起動手段により起動されるべき処理の障害となる事象の発生を検知したことに応答して、第1のUI部品の少なくとも一部を覆うように、第2のUI部品を表示面上に表示するための第2のUI部品表示手段を含んでもよい。
好ましくは、操作不能化手段は、処理起動手段により起動されるべき処理の障害となる事象の発生を検知して、第1のUI部品を覆うように第2のUI部品を表示することにより、第1のUI部品に対するユーザの操作ができないようにするための第2のUI部品表示手段を含む。
操作不能化手段は、処理起動手段により起動されるべき処理の障害となる事象の発生を検知して、第1のUI部品と同じ位置に、第1のUI部品に重ねて第2のUI部品を表示することにより、第1のUI部品に対するユーザの操作ができないようにするための第2のUI部品表示手段を含んでもよい。
この表示操作装置は、トナーを使用する画像処理装置に取り付けられるものでもよい。第1のUI部品表示手段は、トナーを使用して画像を形成する処理を起動するための、ユーザによる操作を受付けることが可能な画像形成開始ボタンを表示面上に表示するための手段を含む。操作不能化手段は、画像処理装置が画像形成に使用するトナーの不足を検知するためのトナー不足検知手段と、トナー不足検知手段によりトナーの不足が検知されたことに応答して、画像形成開始ボタンの少なくとも一部を覆うように、第2のUI部品として、トナーの補給を促すメッセージを表示面上に表示するための補給メッセージ表示手段とを含んでもよい。
トナー不足検知手段は、画像形成に使用する白黒トナーの不足とカラートナーの不足とを別々に検知するための手段を含んでもよい。補給メッセージ表示手段は、トナー不足検知手段により白黒トナーの不足若しくはカラートナーの不足又はその双方が検知されたことに応答して、白黒トナーの補給、カラートナーの補給、又は白黒トナー及びカラートナーの補給を促す表示を、画像形成開始ボタンの少なくとも一部を覆うように第2のUI部品として表示面上に表示するためのトナー別メッセージ表示手段を含んでもよい。
第1のUI部品は、白黒トナーを用いる画像形成の開始を指示する第1のボタンと、カラートナーを用いる画像形成の開始を指示する第2のボタンとを含んでもよい。この場合、トナー別メッセージ表示手段は、白黒トナーの不足が検知された場合には第1のボタンの少なくとも一部を覆うように、カラートナーの不足が検知された場合には第2のボタンの少なくとも一部を覆うように、それぞれトナーの補給を促すメッセージを第2のUI部品として表示面上に表示する。
表示操作装置は、媒体を使用する画像処理装置に取り付けられるものでもよい。第1のUI部品表示手段は、記録媒体上に画像を形成する処理を起動するための、ユーザによる操作を受付けることが可能な画像形成開始ボタンを表示面上に表示するための手段を含む。この場合、操作不能化手段は、画像処理装置の記録媒体の補給に生じた障害を検知するための障害検知手段と、障害検知手段により障害が検知されたことに応答して、画像形成開始ボタンの少なくとも一部を覆うように、第2のUI部品として、記録媒体に生じた障害の解消を促すメッセージを表示面上に表示するための障害解消メッセージ表示手段とを含んでもよい。
画像形成開始ボタンは、記録媒体上にそれぞれ白黒トナー及びカラートナーを用いた画像を形成することを指示する、ユーザが操作可能な第1及び第2のボタンを含んでもよい。この場合、障害解消メッセージ表示手段は、第2のUI部品を、第1及び第2のボタンの双方の少なくとも一部を覆うように表示する。
表示操作装置は、画像データを通信手段を介して送信する画像処理装置に取り付けられるものでもよい。この場合、第1のUI部品表示手段は、通信手段を介して、指定された宛先に画像を送信する処理を起動するための、ユーザによる操作を受付け可能な画像送信開始ボタンを表示するための手段を含む。操作不能化手段は、画像処理装置により画像を送信する際に、適切な宛先が指定されていないという障害を検知するための障害検知手段と、障害検知手段により障害が検知されたことに応答して、画像送信開始ボタンの少なくとも一部を覆うように、第2のUI部品として、画像の適切な宛先の入力を促すメッセージを表示面上に表示するための宛先入力メッセージ表示手段とを含む。
別の局面によれば、本発明に係る画像処理装置は、上記したいずれかの表示操作装置と、画像データの生成を行なうための画像生成装置と、表示操作装置及び画像生成装置に接続され、画像生成装置の生成する画像データを、表示操作装置からの出力指示に基づいて処理する画像処理部とを含む。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。