JP5724818B2 - 流路プレート及びそれを備えたカラムユニット - Google Patents
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Description
またガラスの様な透明な材料を用いた場合は、顕微鏡等により貼り合わせ不具合部分を確認することが可能であるが、金属等の不透明な材料を用いる場合は非破壊検査を行う必要がある。平板状の微小なボイドを検出する非破壊検査としては超音波顕微鏡が代表的な手法である。
図6に超音波顕微鏡での観察像、図3に同一サンプルの断面顕微鏡観察像を示す。図6の結果からは貼り合わせ不良の様子が確認できないが、図3からは基板貼り合わせ界面に数μm以下のわずかな貼り合わせ不良がみられる。このことから超音波顕微鏡のような非破壊検査ではわずかな貼り合わせ不良を確認することが難しいといえる。
そこで、本発明は、流路と流路との間でのごく微量の漏れを検出することができ、その結果、流路と流路との間にごく微量の漏れも生じない流路プレートを提供することを目的とする。
さらに、第一流路の一端部と第二流路の一端部とを流通可能となるように連結する管状の連結部材を備えることにより、漏れの確認を行った後、第一流路の一端部と第二流路の一端部とを流体が流通可能となるように連結することで、1本の流路構造とすることができる。
また、本発明の流路プレートにおいて、前記第一基板と前記第二基板とは、同じ種類の金属製のものであり、前記第一基板と前記第二基板とは、拡散接合されているようにしてもよい。
これにより、両端が外部に側面で開放された第一流路及び第三流路と、両端が外部に側面で開放された第二流路及び第四流路とを形成することができる。よって、例えば、流路プレートにカラムヒータを容易に接続することができるとともに、第一流路と第二流路と第三流路と第四流路との温度を容易に制御することができる。
さらに、本発明のカラムユニットは、前記流路プレートの温度を制御するカラムヒータと、前記流路プレート及び前記カラムヒータの周囲に形成された断熱材とを備えるようにしてもよい。
図1は、第一実施形態に係るカラムユニットの一例の概略構成図である。また、図2は、図1における流路プレートの概略構成図である。図2において、(a)は平面図であり、(b)は(a)に示すA−A線の断面図であり、(c)は斜視図である。なお、図2(a)では、第二基板を除去したものを示す。
カラムユニット1は、内部空間が形成される直方体形状の器壁を有する筐体10と、2本の不活性化処理済キャピラリ管20とを有する。
流路プレート30は、第一基板31と、第二基板32と、不活性化処理済キャピラリ管(連結部材)33とを備える。
第一溝31aは、例えば、幅200μm、深さ100μmの溝であり、前方側面の左部から後方側面に向かって後方側面の手前まで一直線に伸びた後、右側面に向かって右側面の手前まで一直線に伸びて、さらに前方側面に向かって前方側面の手前まで一直線に伸びて、そして左側面に向かって先ほどの溝の手前まで一直線に伸びるようにして、中央部に向かう渦巻状に形成されている。
第一溝31aと第二溝31bとは、並行して走っており、第一溝31aと第一溝31aとの間に第二溝31bが形成されており、第二溝31bと第二溝31bとの間に第一溝31aが形成されている。つまり、前方側面から後方側面に向かって、第一溝31aと第二溝31bとが交互に200μm間隔で形成されている。また、右側面から左側面に向かって、第一溝31aと第二溝31bとが交互に200μm間隔で形成されている。
また、第二基板32には、上面の中央部と下面の中央部を連結するように2個の貫通孔32a、32bが形成されている。これにより、第一溝31aの末端部(中央部側)と1個の貫通孔32aとが連結されるとともに、第二溝31bの末端部(中央部側)と1個の貫通孔32bとが連結されている。つまり、第一溝31aの末端部が貫通孔32aを介して外部に上面で開放されるとともに、第二溝31bの末端部が貫通孔32bを介して外部に上面で開放されている。
第一流路31aと第二流路31bと不活性化処理済キャピラリ管33との内壁には、保持相が塗布されており、混合ガス(混合物)が第一流路31aと第二流路31bと不活性化処理済キャピラリ管33との内部を通過する際には、各化合物の分配係数若しくは溶解度に応じた速度で各化合物が移動していき、化合物が出口端から順次排出されるようになっている。
上記第一流路、第二流路及び不活性化処理済キャピラリ管の内壁には、保持相が塗布される前に、例えば、耐食性を付加するために、耐食性皮膜としてポリシラザンを焼成してなるSiO2を主成分とするものが形成されていることが好ましい。
第一基板31の上面に第一溝31aと第二溝31bとを形成する。例えば、ウェットエッチングやめっき等の化学的加工、プレスや切削やブラスト等の機械加工、放電加工等により溝構造を第一基板31の上面に形成する。このとき、第一溝31aと第二溝31bとは、並行して走るように形成する。
また、第二基板32の上面の中央部と下面の中央部を連結するように2個の貫通孔32a、32bを形成する。例えば、プレスや切削やブラスト等の機械加工等により2個の貫通孔32a、32bを第二基板32に形成する。
第一基板31の上面と第二基板32の下面とを貼り合わせを行うことで、第一流路31aと第二流路31bとを形成する。例えば、拡散接合、陽極接合、熱融着等により第一基板31の上面と第二基板32の下面とを貼り合わせる。
第一流路31aの一方の末端(前方側面側若しくは中央部側)を封止し、第一流路31aのもう一方の末端から第一流路31a内にガスを例えば200kPaで導入する。また、第二流路31bの一方の末端(前方側面側若しくは中央部側)にガス検出器を接続する。これにより、第一流路31aと第二流路31bとの間に漏れが生じれば、ガス検出器でガスが検出される。すなわち、第一基板31の上面と第二基板32の下面との接合が不充分である箇所があることがわかる。一方、第一流路31aと第二流路31bとの間に漏れが生じなければ、第二流路31b内にはガスが全く流れないので、ガス検出器でガスが検出されない。すなわち、第一基板31の上面と第二基板32の下面との接合が充分であることがわかる。
上記ガスとしては、ヘリウムガス等が挙げられ、ガス検出器として、最小検出感度が1.0×10−5atm/sec以上であるヘリウムリークディテクタ等が挙げられる。
第一流路31aの一方の末端(前方側面側若しくは中央部側)と第二流路31bの一方の末端(前方側面側若しくは中央部側)とを不活性化処理済キャピラリ管33で耐熱性接着剤等を用いて連結する。
(E)塗布工程
第一流路31aと第二流路31bと不活性化処理済キャピラリ管33との内壁に有機溶媒に溶かした固定相材質を通して、第一流路31aと第二流路31bと不活性化処理済キャピラリ管33との内壁に塗布する。
図4は、第二実施形態に係る流路プレートの平面図である。なお、第二基板を除去した状態のものを示す。
流路プレート130は、第一基板131と、第二基板とを備える。
第一溝131aは、例えば、幅200μm、深さ100μmの溝であり、前方側面の左部から後方側面に向かって後方側面の手前まで伸びた後、右側面に向かって右側面の手前まで伸びて、さらに前方側面に向かって前方側面の手前まで伸びて、そして左側面に向かって先ほどの溝の手前まで伸びるようにして、中央部に向かう渦巻状に形成されている。その後、第一溝131aは、中央部でS字形状を描いてUターンすることにより、先ほどの溝と並行して200μm間隔で走るようにして前方側面の左部に戻る。つまり、第一溝131aの両端が外部に前方側面で開放されている。
第一溝131aと第二溝131bとは、並行して走っており、前方側面から後方側面に向かって、第一溝131aと第一溝131aと第二溝131bと第二溝131bとがこの順番を繰り返すように形成されている。また、右側面から左側面に向かって、第一溝131aと第一溝131aと第二溝131bと第二溝131bとがこの順番を繰り返すように形成されている。
図5は、第三実施形態に係る流路プレートの斜視図である。
流路プレート230は、第一基板231と、第二基板232と、第三基板233とを備える。
第一溝231aは、例えば、幅200μm、深さ100μmの溝であり、前方側面の左部から後方側面に向かって後方側面の手前まで伸びた後、右側面に向かって右側面の手前まで伸びて、さらに前方側面に向かって前方側面の手前まで伸びて、そして左側面に向かって先ほどの溝の手前まで伸びるようにして、中央部に向かう渦巻状に形成されている。
また、第一基板231の中央部には、第一溝231aが下面に突き抜けるように貫通孔(図示せず)が形成されている。
また、第一基板231の中央部には、第二溝231bが下面に突き抜けるように貫通孔(図示せず)が形成されている。
第一溝231aと第二溝231bとは、並行して走っており、第一溝231aと第一溝231aとの間に第二溝231bが形成されており、第二溝231bと第二溝231bとの間に第一溝231aが形成されている。つまり、前方側面から後方側面に向かって、第一溝231aと第二溝231bとが交互に200μm間隔で形成されている。また、右側面から左側面に向かって、第一溝231aと第二溝231bとが交互に200μm間隔で形成されている。
第三溝233aは、例えば、幅200μm、深さ100μmの溝であり、前方側面の左部から後方側面に向かって後方側面の手前まで伸びた後、右側面に向かって右側面の手前まで伸びて、さらに前方側面に向かって前方側面の手前まで伸びて、そして左側面に向かって先ほどの溝の手前まで伸びるようにして、中央部に向かう渦巻状に形成されている。
第三溝233aと第四溝233bとは、並行して走っており、第三溝233aと第三溝233aとの間に第四溝233bが形成されており、第四溝233bと第四溝233bとの間に第三溝233aが形成されている。つまり、前方側面から後方側面に向かって、第三溝233aと第四溝233bとが交互に200μm間隔で形成されている。また、右側面から左側面に向かって、第三溝233aと第四溝233bとが交互に200μm間隔で形成されている。
このとき、第一溝231aの末端部(中央部側)と第三溝233aの末端部(中央部側)とが貫通孔(図示せず)を介して連結されるとともに、第二溝231bの末端部(中央部側)と第四溝233bの末端部(中央部側)とが貫通孔(図示せず)を介して連結されている。そして、第一溝231aの末端部(前方側面側)と第三溝233aの末端部(前方側面側)とが外部に前方側面で開放されるとともに、第二溝231bの末端部(前方側面側)と第四溝233bの末端部(前方側面側)とが外部に前方側面で開放されている。
<他の実施形態>
上述したような第一実施形態では、第一流路31aの中央部側末端と第二流路31bの中央部側末端とを連結するために、不活性化処理済キャピラリ管33を用いる構成としたが、第一流路31aの中央部側末端と第二流路31bの中央部側末端に相当する位置に両端を持つ溝が形成された第三基板を貼り合わせるような構成としてもよい。これにより、平板構造で1本の流路を形成できる。
31 第一基板
31a 第一溝(第一流路)
31b 第二溝(第二流路)
32 第二基板
Claims (5)
- 上面に溝が形成された第一基板と、
前記第一基板の上面に接合された第二基板とを備え、
前記第二基板の下面で溝の上方を密封することにより中空の流路が形成された流路プレートであって、
前記流路は、両端が外部に開放された第一流路と、両端が外部に開放された第二流路とを有し、
前記第一流路と前記第二流路とは並行して走るように形成され、
前記第一流路の一端部と前記第二流路の一端部とを流通可能となるように連結する管状の連結部材を備えることを特徴とする流路プレート。 - 上面に溝が形成された第一基板と、
前記第一基板の上面に接合された第二基板とを備え、
前記第二基板の下面で溝の上方を密封することにより中空の流路が形成された流路プレートであって、
前記流路は、両端が外部に開放された第一流路と、両端が外部に開放された第二流路とを有し、
前記第一流路と前記第二流路とは並行して走るように形成され、
さらに、上面に溝が形成された第三基板を備え、
前記第一基板の下面で溝の上方を密封することにより中空の流路が形成され、
前記流路は、両端が外部に開放された第三流路と、両端が外部に開放された第四流路とを有し、
前記第三流路と前記第四流路とは並行して走るように形成され、
前記第一流路の一端部と前記第三流路の一端部とを流通可能となるように連結されるとともに、前記第二流路の一端部と前記第四流路の一端部とを流通可能となるように連結されることを特徴とする流路プレート。 - 前記第一基板と前記第二基板とは、同じ種類の金属製のものであり、
前記第一基板と前記第二基板とは、拡散接合されていることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の流路プレート。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の流路プレートを備えるカラムユニットであって、
前記流路内には、保持相が形成されていることを特徴とするカラムユニット。 - 前記流路プレートの温度を制御するカラムヒータと、
前記流路プレート及び前記カラムヒータの周囲に形成された断熱材とを備えることを特徴とする請求項4に記載のカラムユニット。
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JP2011226987A JP5724818B2 (ja) | 2011-10-14 | 2011-10-14 | 流路プレート及びそれを備えたカラムユニット |
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2011
- 2011-10-14 JP JP2011226987A patent/JP5724818B2/ja active Active
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