JP5723550B2 - トラクタの作業機昇降制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、作業機の耕深が設定された目標耕深となるように作業機を昇降制御する耕深自動制御手段を備えたトラクタの作業機昇降制御装置に関し、特に、耕深自動制御中に、エンジンの負荷率が所定値を超えたとき、目標耕深を補正してエンジンストールを防止する目標耕深補正手段を備えたトラクタの作業機昇降制御装置に関する。
一般に、この種のトラクタは、作業機の耕深が設定された目標耕深となるように作業機を昇降制御する耕深自動制御手段を備えているが、作業機が設定された目標耕深を維持していても、作業機の負荷は土質などの圃場条件に応じて変動するため、作業機の過負荷に伴ってエンジンの負荷率が増大し、エンジンストールが発生する可能性がある。
そこで、エンジン回転数に基づいて作業負荷を判定し、この作業負荷が所定値を超えたときには、作業機を所定量上昇させ、暫くたっても作業負荷の減少が見られないときには、再度作業機を所定量上昇させる負荷制御技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、エンジン回転数が所定の回転数まで低下したとき、作業機を所定量上昇させ、その後、エンジン回転数の低下が止まらない場合には、再度作業機を所定量上昇させ、エンジン回転数が上昇せずに安定状態を維持した場合には、作業機をそれまでの上昇位置に待機させ、エンジン回転数が所定回転数まで上昇したときには、耕深自動制御を再開させる制御技術も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−17112号公報 特許第3732373号公報
ところで、特許文献1の制御技術における上昇量は、調整手段によって変更可能となっているが、上昇量の調整が不適切で制御量が大き過ぎると、耕深深さが大きく変化して整地性が悪化し、逆に小さ過ぎると、エンジンストールの可能性が大きくなるという問題がある。
また、特許文献2の制御技術では、エンジン回転数が安定状態で釣り合ったとき、耕深自動制御への復帰が遅れ気味となって、作業者が意図した耕深を得られない状態が増え、作業能率が低下するという問題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、作業機の耕深が設定された目標耕深となるように作業機を昇降制御する耕深自動制御手段と、耕深自動制御中に、エンジンの負荷率が所定値を超えたとき、目標耕深を補正してエンジンストールを防止する目標耕深補正手段と、を備えるトラクタの作業機昇降制御装置において、前記エンジンの負荷率が所定値を超えたとき、目標とする負荷率と現在の負荷率との偏差に比例する比例制御量を算出すると共に、該比例制御量と前回の補正量との差分を演算して目標耕深の補正量を決定するにあたり、負荷率の減少が見られないときは、それまでの演算値に前記差分を加算して補正量を決定し、負荷率の減少が見られるときは、それまでの演算値から前記差分を減算して補正量を決定し、エンジンの負荷率が目標とする負荷率を下回ったときは、設定された目標耕深となるように作業機を昇降制御することを特徴とするトラクタの作業機昇降制御装置である。
請求項2の発明は、前記目標とする負荷率は、目標耕深の補正を開始する負荷率よりも低いことを特徴とするトラクタの作業機昇降制御装置である。
請求項3の発明は、前記差分に所定のゲインをかけて演算するにあたり、前記差分を加算する場合のゲインよりも、前記差分を減算する場合のゲインを小さくして、作業機の上昇速度よりも下降速度を緩やかにすることを特徴とするトラクタの作業機昇降制御装置である。
請求項4の発明は、前記エンジンは、アイソクロナス制御に基づいて回転数制御され、前記作業機昇降制御装置は、アイソクロナス制御を行うエンジンコントロールユニットからエンジンの負荷率を取得することを特徴とするトラクタの作業機昇降制御装置である。
請求項1の発明によれば、負荷率に比例した昇降制御が可能になるので、耕耘深さの急激な変化を回避し、整地性の悪化を防止することができる。しかも、負荷率が安定した場合(負荷率の減少が見られない場合)には、補正量を増加させて釣り合い状態を打破するので、負荷率の回復を早めて耕深制御への復帰を促し、設定した耕深での作業時間を増加させて作業能率の低下を防止することができる。
また、請求項2の発明によれば、目標とする負荷率を、目標耕深の補正を開始する負荷率よりも低くしたので、負荷のぶり返しによる目標耕深の補正状態と非補正状態との繰り返し現象(ハンチング)を防止して、制御の安定性を高めることができる。
また、請求項3の発明によれば、差分を加算する場合のゲインよりも、差分を減算する場合のゲインを小さくして、作業機の上昇速度よりも下降速度を緩やかにするので、負荷のぶり返しによる目標耕深の補正状態と非補正状態との繰り返し現象(ハンチング)を防止して、制御の安定性を高めることができる。
また、請求項4の発明によれば、エンジンの回転数をアイソクロナス制御(負荷率が変動しても回転数を一定に保つ制御)に基づいて制御するトラクタであっても、エンジンの正確な負荷率を取得して、本発明の目標耕深補正を精度良く実行することができる。
トラクタの側面図である。 トラクタの作業機操作パネルを示す平面図である。 トラクタの制御構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る目標耕深補正の作用を示すタイミングチャート図である。 本発明の実施形態に係る耕深自動制御のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る目標耕深補正のフローチャートである。 参考例に係る目標耕深補正の作用を示すタイミングチャート図である。 参考例に係る目標耕深補正のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1はトラクタの走行機体であって、該走行機体1の前部には、エンジンENGが搭載されており、該エンジンENGから出力される動力を走行動力及び作業動力として用いるようになっている。
走行機体1の後部には、昇降リンク機構2を介して作業機3が連結されている。昇降リンク機構2は、左右一対のリフトロッド4を介してリフトアーム5で吊持されており、該リフトアーム5の油圧昇降動作に応じて作業機3が昇降するようになっている。また、左右いずれかのリフトロッド4には、リフトロッドシリンダ6が介設されており、該リフトロッドシリンダ6の油圧伸縮動作に応じて作業機3が左右に傾斜するようになっている。
図1に示される作業機3は、ロータリ耕耘作業機であり、複数の耕耘爪7を備える耕耘軸8、該耕耘軸8の上方を覆うメインカバー9、該メインカバー9の後端部に上下回動自在に設けられるリヤカバー10、該リヤカバー10の回動角に基づいて作業機3の耕深を検出する耕深センサ11などを備えている。
図2は、走行機体1に設けられる作業機操作パネル12を示している。この作業機操作パネル12には、作業機3の種類を設定する作業機設定具13、耕深自動制御を入り/切りする耕深自動スイッチ14、耕深自動制御の目標耕深を設定する耕深設定ボリューム15などが設けられている。
図3に示すように、本実施形態の走行機体1には、エンジンENGをコントロールするエンジンコントロールユニット(ECU)16が設けられている。エンジンコントロールユニット16は、図示しないアクセル操作具の操作位置を検出するアクセルセンサ17、エンジン回転を検出するエンジン回転センサ18などから信号を入力し、これらの入力信号に応じてエンジンENGの燃料噴射ユニット19を制御するようになっている。
具体的に説明すると、本実施形態のエンジンコントロールユニット16は、エンジンENGの回転数をアイソクロナス制御に基づいて制御するようになっている。アイソクロナス制御は、負荷率が変動してもエンジン回転数が目標回転数(アクセル操作具の設定回転数)を保つように燃料噴射量の制御を行い、作業負荷変動に伴うエンジン回転数変動を抑制するようになっている。従って、エンジン回転数変動を作業負荷変動と見做して作業機3の負荷制御を行う従来の作業負荷制御は、エンジンストール直前の状態(アイソクロナス制御のカバー範囲を越える過負荷でエンジン回転が低下した状態)まで実質的に無意味なものとなり、また、エンジンストール直前の状態で作業負荷制御が有効となっても、エンジンストールを回避することは難しい。
そこで、本実施形態では、作業負荷制御(目標耕深補正手段)を行うにあたり、アイソクロナス制御を行うエンジンコントロールユニット16からエンジンENGの負荷率を取得するようになっている。つまり、アイソクロナス制御を行うエンジンコントロールユニット16では、エンジンENGの正確な負荷率を容易に把握することができるので、エンジンコントロールユニット16からエンジンENGの正確な負荷率を取得して、後述する目標耕深補正処理を精度良く実行することができる。尚、エンジンコントロールユニット16に負荷率を出力する機能が無い場合は、負荷率に比例する燃料噴射量(噴射量制御信号)を取得するようにしてもよい。
図3に示すように、走行機体1には、作業機3を昇降制御する制御部(作業機昇降制御装置)20が設けられている。制御部20は、前述した耕深センサ11、作業機設定具13、耕深自動スイッチ14、耕深設定ボリューム15、エンジンコントロールユニット16などから信号を入力し、これらの入力信号に基づいて、リフトアーム用電磁バルブ21の上昇用ソレノイド21a及び下降用ソレノイド21bを駆動することにより、作業機3を昇降制御するようになっている。
制御部20が行う作業機昇降制御には、耕深自動制御が含まれる。耕深自動制御は、作業機3の耕深(耕深センサ11の検出耕深)が設定された目標耕深(耕深設定ボリューム15の設定耕深)となるように作業機3を昇降制御するものであるが、作業機3が設定された目標耕深を維持していても、作業機3の負荷は土質などの圃場条件に応じて変動するため、作業負荷を考慮しない耕深自動制御だけでは、作業機3の過負荷に伴ってエンジンENGの負荷率が増大し、エンジンストールが発生する可能性がある。
制御部20は、上記のような問題を回避するために、目標耕深補正を行うようになっている。目標耕深補正は、耕深自動制御中に、エンジンENGの負荷率Lが所定値Iを超えたとき、目標耕深を補正してエンジンストールを防止する作業負荷制御であり、具体的には、エンジンENGの負荷率が上昇したとき、目標耕深を浅い側に補正することにより作業負荷を低下させる。
しかしながら、従来の目標耕深補正では、目標耕深の補正量が大き過ぎると、耕深深さが大きく変化して整地性が悪化し、逆に小さ過ぎると、エンジンストールの可能性が大きくなるという問題がある。
また、作業負荷が上昇したまま安定状態で釣り合ったとき、耕深自動制御への復帰が遅れ気味となって、作業者が意図した耕深を得られない状態が増え、作業能率が低下するという問題がある。
そこで、本発明の実施形態に係るトラクタの目標耕深補正は、エンジンENGの負荷率Lが所定値Iを超えたとき、目標とする負荷率Hと現在の負荷率Lとの偏差に比例する比例制御量Tを算出すると共に、該比例制御量Tと前回の補正量Eとの差分Dを演算して目標耕深の補正量Eを決定するにあたり、負荷率Lの減少が見られないときは、それまでの演算値Kに前記差分Dを加算して補正量Eを決定し、負荷率Lの減少が見られるときは、それまでの演算値Kから前記差分Dを減算して補正量Eを決定し、エンジンENGの負荷率Lが目標とする負荷率Hを下回ったときは、設定された目標耕深となるように作業機3を昇降制御する構成としてある。
このようにすると、図4に示すように、負荷率Lに比例した昇降制御が可能になるので、耕耘深さの急激な変化を回避し、整地性の悪化を防止することができる。しかも、負荷率Lが安定した場合(負荷率の減少が見られない場合)には、補正量Eを増加させて釣り合い状態を打破するので、負荷率Lの回復を早めて耕深制御への復帰を促し、設定した耕深での作業時間を増加させて作業能率の低下を防止することができる。
また、本実施形態では、目標とする負荷率H(例えば、81%)を、目標耕深の補正を開始する負荷率I(例えば、85%)よりも低くしてある。このようにすると、いわゆるヒステリシスを確保することにより、負荷のぶり返しによる目標耕深の補正状態と非補正状態との繰り返し現象(ハンチング)を防止して、制御の安定性を高めることができる。
また、本実施形態では、差分Dに所定のゲインA1、A2をかけて演算するにあたり、差分Dを加算する場合のゲインA1よりも、差分Dを減算する場合のゲインA2を小さくして、作業機3の上昇速度よりも下降速度を緩やかにしている。このようにすると、負荷減少後の急激な下降に伴う負荷のぶり返しを回避できるので、負荷のぶり返しによる目標耕深の補正状態と非補正状態との繰り返し現象(ハンチング)を防止して、制御の安定性を高めることができる。
次に、本実施形態の耕深自動制御及び目標耕深補正の具体的な処理手順について、図5及び図6を参照して説明する。尚、本実施形態では、目標耕深補正の有無が選択可能であり、目標耕深補正が有効となるモードをミックスモードと称する。
図5に示すように、耕深自動制御では、まず、必要なデータの読み込みを行う(S101)。必要なデータとしては、耕深センサ11の検出値である耕深検出値、耕深設定ボリューム15の設定値である耕深設定値、耕深自動スイッチ14の入り/切りなどがある。データ読み込みが終了したら、耕深自動スイッチ14が入り状態であるか否かを判断する(S102)。この判断結果がNOである場合は、直ちに上位ルーチンに復帰し、判断結果がYESである場合は、ミックスモードであるか否かを判断する(S103)。この判断結果がNOである場合は、目標耕深の補正を行うことなく、耕深設定ボリューム15の耕深設定値をそのまま耕深目標値にセットする(S104)。一方、 ミックスモードであると判断した場合は、目標耕深補正で算出された補正値Eに基づいて目標耕深の補正を行う。具体的には、耕深設定ボリューム15の耕深設定値に補正値Eを加えて耕深目標値とする(S105)。
耕深目標値をセットしたら、耕深検出値が耕深目標値よりも小さいか否かを判断する(S106)。この判断結果がYESである場合は、耕深目標値から耕深検出値を減算すると共に、その値が所定の不感値(不感帯)よりも大きいか否かを判断する(S107)。そして、この判断結果がYESである場合は、リフトアーム5を上昇させ(S108)、判断結果がNOである場合は、リフトアーム5を停止させる(S109)。また、耕深検出値が耕深目標値以上である場合は、耕深検出値から耕深目標値を減算すると共に、その値が所定の不感値(不感帯)よりも大きいか否かを判断する(S110)。そして、この判断結果がYESである場合は、リフトアーム5を下降させ(S111)、判断結果がNOである場合は、リフトアーム5を停止させる(S109)。
図6に示すように、目標耕深補正では、まず、エンジンコントロールユニット16から負荷率Lを取得すると共に(S201)、負荷率Lが目標負荷率Hよりも小さいか否かを判断する(S202)。この判断結果がYESである場合は、補正実行フラグFに「0」をセットする一方(S203)、判断結果がNOである場合は、負荷率Lが補正開始負荷率I以上である否かを判断する(S204)。そして、この判断結果がYESである場合は、補正実行フラグFに「1」をセットする(S205)。
次に、補正実行フラグFに「1」がセットされているか否かを判断し(S206)、この判断結果がNOである場合は、補正値E、演算値K及び前回負荷率Pに「0」をセットした後(S207)、上位ルーチンに復帰する。一方、補正実行フラグFに「1」がセットされている場合は、まず、目標負荷率Hと現在の負荷率Lとの偏差に比例する比例制御量Tを算出する(S208)。具体的には、負荷率Lから目標負荷率Hを減算すると共に、その値に所定の定数Cを掛けて比例制御量Tとする。
次に、比例制御量Tと前回の補正値Eとの差分Dを演算して今回の補正値Eを決定する。具体的に説明すると、まず、現在の負荷率Lが前回の負荷率Pよりも大きいか否かを判断する(S209)。この判断結果がYESの場合、つまり、負荷率Lの減少が見られない場合は、比例制御量Tから前回の補正値Eを減算して差分Dを求める(S210)。ここで、偏差Dが「0」以下となる場合は(S211)、偏差Dを所定値(例えば、「1」)に置き換える(S212)。次に、偏差Dに所定の定数A1(ゲイン)を掛けて演算値Kに加算する(S213)。その後、演算値Kを所定の定数Bで割って今回の補正値Eとすると共に、今回の負荷率Lを前回の負荷率Pにセットして上位ルーチンに復帰する(S214)。
一方、現在の負荷率Lが前回の負荷率Pよりも小さい場合、つまり、負荷率Lの減少が見られる場合は、前回の補正値Eから比例制御量Tを減算して差分Dを求める(S215)。ここで、偏差Dが「0」以下となる場合は(S216)、偏差Dを所定値(例えば、「1」)に置き換える(S217)。次に、偏差Dに所定の定数A2(A2<A1)を掛けて演算値Kから減算する(S218)。その後、演算値Kを所定の定数Bで割って今回の補正値Eとすると共に、今回の負荷率Lを前回の負荷率Pにセットして上位ルーチンに復帰する(S214)。
叙述の如く構成された本実施形態によれば、作業機3の耕深が設定された目標耕深となるように作業機3を昇降制御する耕深自動制御手段と、耕深自動制御中に、エンジンENGの負荷率Lが所定値Iを超えたとき、目標耕深を補正してエンジンストールを防止する目標耕深補正手段と、を備えるトラクタの制御部20において、エンジンENGの負荷率Lが所定値Iを超えたとき、目標とする負荷率Hと現在の負荷率Lとの偏差に比例する比例制御量Tを算出すると共に、該比例制御量Tと前回の補正値Eとの差分Dを演算して目標耕深の補正値Eを決定するにあたり、負荷率Lの減少が見られないときは、それまでの演算値Kに差分Dを加算して補正値Eを決定し、負荷率Lの減少が見られるときは、それまでの演算値Kから差分Dを減算して補正値Eを決定し、エンジンENGの負荷率Lが目標とする負荷率Hを下回ったときは、設定された目標耕深となるように作業機3を昇降制御するので、負荷率Lに比例した昇降制御が可能となって、耕耘深さの急激な変化を回避し、整地性の悪化を防止することができる。しかも、負荷率Lが安定した場合(負荷率Lの減少が見られない場合)には、補正値Eを増加させて釣り合い状態を打破するので、負荷率Lの回復を早めて耕深制御への復帰を促し、設定した耕深での作業時間を増加させて作業能率の低下を防止することができる。
また、目標とする負荷率Hは、目標耕深の補正を開始する負荷率Iよりも低いので、負荷のぶり返しによる目標耕深の補正状態と非補正状態との繰り返し現象(ハンチング)を防止して、制御の安定性を高めることができる。
また、差分Dに所定のゲインをかけて演算するにあたり、差分Dを加算する場合のゲイン(A1)よりも、差分Dを減算する場合のゲイン(A2)を小さくして、作業機3の上昇速度よりも下降速度を緩やかにするので、負荷のぶり返しによる目標耕深の補正状態と非補正状態との繰り返し現象(ハンチング)を防止して、制御の安定性を高めることができる。
また、エンジンENGは、アイソクロナス制御に基づいて回転数制御され、制御部20は、アイソクロナス制御を行うエンジンコントロールユニット16からエンジンENGの負荷率Lを取得するので、エンジンENGの回転数をアイソクロナス制御(負荷率が変動しても回転数を一定に保つ制御)に基づいて制御するトラクタであっても、エンジンENGの正確な負荷率Lを取得して、本発明の目標耕深補正を精度良く実行することができる。
次に、参考例に係る耕深自動制御(目標耕深補正を含む)について、図7及び図8を参照して説明する。
図7及び図8に示すように、参考例に係る耕深自動制御は、エンジンENGの負荷率Lが所定値Iを超えたとき、目標とする負荷率Hと現在の負荷率Lとの偏差に比例する比例制御量Tを算出する点は前記実施形態と同様であるが、この比例制御量Tをそのまま補正値とする点が前記実施形態と相違している。このような制御によれば、負荷率Lに比例した昇降制御が可能となるが、負荷率Lが安定した場合(負荷率の減少が見られない場合)には、図7に示すように、作業機3が上昇停止状態を維持するので、本来の耕深自動制御への復帰が遅れ気味となって、作業者が意図した耕深を得られない状態が増え、作業能率が低下するという問題がある。
具体的に説明すると、参考例に係る耕深自動制御では、まず、必要なデータの読み込みを行う(S301)。データ読み込みが終了したら、耕深自動スイッチ14が入り状態であるか否かを判断する(S302)。この判断結果がNOである場合は、直ちに上位ルーチンに復帰し、判断結果がYESである場合は、負荷率Lが目標負荷率Hよりも小さいか否かを判断する(S303)。この判断結果がYESである場合は、補正実行フラグFに「0」をセットする一方(S304)、判断結果がNOである場合は、負荷率Lが補正開始負荷率I以上である否かを判断する(S305)。そして、この判断結果がYESである場合は、補正実行フラグFに「1」をセットする(S306)。
次に、補正実行フラグFに「1」がセットされているか否かを判断し(S307)、この判断結果がNOである場合は、目標耕深の補正を行うことなく、耕深設定ボリューム15の耕深設定値をそのまま耕深目標値にセットする(S308)。一方、補正実行フラグFに「1」がセットされている場合は、目標負荷率Hと現在の負荷率Lとの偏差に比例する比例制御量Tを算出する(S309)。具体的には、負荷率Lから目標負荷率Hを減算すると共に、その値に所定の定数Cを掛けて比例制御量Tとする。そして、参考例においては、比例制御量Tをそのまま補正値とすべく、耕深設定ボリューム15の耕深設定値に比例制御量Tを加えて耕深目標値とする(S310)。
耕深目標値をセットしたら、耕深検出値が耕深目標値よりも小さいか否かを判断する(S311)。この判断結果がYESである場合は、耕深目標値から耕深検出値を減算すると共に、その値が所定の不感値(不感帯)よりも大きいか否かを判断する(S312)。そして、この判断結果がYESである場合は、リフトアーム5を上昇させ(S313)、判断結果がNOである場合は、リフトアーム5を停止させる(S314)。また、耕深検出値が耕深目標値以上である場合は、耕深検出値から耕深目標値を減算すると共に、その値が所定の不感値(不感帯)よりも大きいか否かを判断する(S315)。そして、この判断結果がYESである場合は、リフトアーム5を下降させ(S316)、判断結果がNOである場合は、リフトアーム5を停止させる(S314)。
1 走行機体
3 作業機
11 耕深センサ
14 耕深自動スイッチ
15 耕深設定ボリューム
16 エンジンコントロールユニット(ECU)
20 制御部
ENG エンジン

Claims (4)

  1. 作業機の耕深が設定された目標耕深となるように作業機を昇降制御する耕深自動制御手段と、
    耕深自動制御中に、エンジンの負荷率が所定値を超えたとき、目標耕深を補正してエンジンストールを防止する目標耕深補正手段と、を備えるトラクタの作業機昇降制御装置において、
    前記エンジンの負荷率が所定値を超えたとき、目標とする負荷率と現在の負荷率との偏差に比例する比例制御量を算出すると共に、該比例制御量と前回の補正量との差分を演算して目標耕深の補正量を決定するにあたり、
    負荷率の減少が見られないときは、それまでの演算値に前記差分を加算して補正量を決定し、
    負荷率の減少が見られるときは、それまでの演算値から前記差分を減算して補正量を決定し、
    エンジンの負荷率が目標とする負荷率を下回ったときは、設定された目標耕深となるように作業機を昇降制御する
    ことを特徴とするトラクタの作業機昇降制御装置。
  2. 前記目標とする負荷率は、目標耕深の補正を開始する負荷率よりも低いことを特徴とする請求項1記載のトラクタの作業機昇降制御装置。
  3. 前記差分に所定のゲインをかけて演算するにあたり、前記差分を加算する場合のゲインよりも、前記差分を減算する場合のゲインを小さくして、作業機の上昇速度よりも下降速度を緩やかにすることを特徴とする請求項1又は2記載のトラクタの作業機昇降制御装置。
  4. 前記エンジンは、アイソクロナス制御に基づいて回転数制御され、
    前記作業機昇降制御装置は、アイソクロナス制御を行うエンジンコントロールユニットからエンジンの負荷率を取得することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のトラクタの作業機昇降制御装置。
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