JP5723014B2 - センサ端末 - Google Patents

センサ端末 Download PDF

Info

Publication number
JP5723014B2
JP5723014B2 JP2013532348A JP2013532348A JP5723014B2 JP 5723014 B2 JP5723014 B2 JP 5723014B2 JP 2013532348 A JP2013532348 A JP 2013532348A JP 2013532348 A JP2013532348 A JP 2013532348A JP 5723014 B2 JP5723014 B2 JP 5723014B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensor terminal
infrared
unit
name tag
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013532348A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013035161A1 (ja
Inventor
幹 早川
幹 早川
教夫 大久保
教夫 大久保
義博 脇坂
義博 脇坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Publication of JPWO2013035161A1 publication Critical patent/JPWO2013035161A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5723014B2 publication Critical patent/JP5723014B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B10/00Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
    • H04B10/11Arrangements specific to free-space transmission, i.e. transmission through air or vacuum
    • H04B10/114Indoor or close-range type systems
    • H04B10/1143Bidirectional transmission

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)
  • Telephonic Communication Services (AREA)

Description

本発明は、装着者の対面を検出するセンサ端末に関し、特に、光通信を用いて装着者の対面を検出するセンサ端末に関する。
知的生産の現場においては、労働力ではなく知識こそが主たる生産手段である。しかし近年では、日進月歩のテクノロジーの進化の中で知識は急速に陳腐化し、知識労働者自身のみで自らの専門性を維持できなくなった。現代の知識労働者には、自らの専門性を維持するための能力と知識とを常に向上させることが求められる。また、現代の知識労働者には、議論などを通じてステークホルダーの根底にある多様な価値を顕在化させて、組織の意思決定を速やかに行うための合意形成スキルが求められる。
組織が知的生産性において競争力を維持するためには、自身の組織を構成する知識労働者の意思決定プロセスを客観的に正しく評価し、知識労働者の組織内での行動を常に変革させることが必須である。
従来の属人的な定性的評価による組織評価に代わり、センサ技術を用いて組織内でのコミュニケーションを可視化し、知的生産プロセスの質を客観的に評価する技術が開発されている。
人が首から下げて装着する端末に備わる赤外線送信機を使って人と人との対面を記録し、どの人と対面したかという情報と加速度センサ等で取得された情報とを総合して組織内のコミュニケーションを可視化するためのセンサ端末のハードウェア、システム、及び解析手法が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
非特許文献1に開示されたシステムでは、センサ端末は、対面コミュニケーションを検出するための一対の赤外線送受信機を備える。赤外線は、無線等と比較して指向性が高いため、赤外線送受信機は、装着者同士が横向き又は後ろ向きで近くにいただけでは反応せず、装着者同士が対面したことを正確に検出する点で優れている。
多くの場合、この種のシステムでは赤外線が用いられるが、光通信は一般に直進性及び指向性が高ければ、赤外線と異なる波長の光(例えば、可視光及び紫外光等)を用いてもよい。
組織内においては、体格が似通った2人が対面する場合だけではなく、体格の違いにより対面者同士のセンサ端末の装着位置が異なっている場合、一方の対面者が座っている場合、及び対面者同士が正面位置からずれて対面する場合等がある。赤外線通信の通信範囲を所望の範囲に制限しつつ、上述のような対面を検出するために、複数の赤外線送受信機が角度を変えて配置されたセンサ端末が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたセンサ端末は、より正確に組織を構成する人々の状態を取得するため、赤外線送受信機の他に各種センサを備える。具体的には、各種センサは、センサ端末の向き及び動きを検出する加速度センサ、発話及び環境音を取得するマイク、並びに、周囲の環境を取得する温度センサ及び照度センサ等である。これらのセンサは、微小なアナログ信号を扱うため、電源電圧の変動及び輻射ノイズ等の影響を受けやすい。特に赤外線送信機の動作時には、赤外線の発光のタイミングで瞬間的に数1〇〇mA〜数Aの大電流がセンサ端末の回路基板に流れるため、各種センサが電源電圧の変動及び回路配線からの輻射ノイズ等の影響を受けないために、電源設計及び回路配置に特段の配慮が必要であった。
特開2008−301071号公報
Daniel Olguin Olguin, et.al.," Sensible Organizations: Technology and Methodology for Automatically Measuring Organizational Behavior.", IEEE Transactions on Systems, Man, and Cybernetics-Part B: Cybernetics. Vol. 39, No. 1, pp. 43-55. February, 2009.
上述した人装着型のセンサ端末は、装着者に負担を感じさせないため、小型及び軽量であることが必須である。また、人と人との対面コミュニケーションをセンサ端末が遺漏なく検出するためには、センサ端末が複数の光通信の送受信機を備える必要がある。
しかし、複数の光通信の送受信機が角度を変えてセンサ端末に配置されるためには、光通信の送受信機が所望の角度に位置決めされる空間が筺体内に必要となる。また、センサ端末に搭載されるすべての光通信の送受信機を一枚の回路基板上に配置できないため、センサ端末は、複数のセンサを配置した回路基板とセンサ端末の制御基板とを複数の電線で接続する構造になる。更に、光通信の送受信機が発光する場合にセンサ端末に流れる大電流に起因して、複数のセンサを配置した回路基板とセンサ端末の制御基板とを接続する電線から輻射されるノイズの影響を複数のセンサが受けないようにするため、複数のセンサは、当該電線から遠ざけて配置し、また、当該電線に金属導体による遮蔽を施す等の実装上の配慮が必要である。同時に、電源電圧変動によるセンサの特性の悪化を防止するために、光通信の送受信機及びセンサを駆動するための電源を供給する電源ラインに十分な静電容量を有するバイパスコンデンサを多数配置しなければならない。
以上のように、複数の光通信の送受信機をセンサ端末に実装するための実装体積の増大、及びセンサにノイズが入力されることを防止するための回路規模の増大は、センサ端末全体の寸法、体積、及び重量の増大、並びに堅牢性の低下を招く。
本発明は、光通信の送受信機を角度を変えて複数配置し、装着者同士の対面情報を遺漏なく検出しながら、センサ端末の小型化及び堅牢化を図ることができるセンサ端末を提供することを目的とする。
本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、人が装着し、装着者同士が対面したことを光通信を用いて検出するセンサ端末であって、前記センサ端末を制御する制御部と、前記光を放射することによってデータを送信する送信部、及び光を受光することによってデータを受信する受信部のうち少なくとも前記受信部を含む複数の光送受信部と、を備え、前記複数の光送受信部は前記センサ端末の筐体内部に配置され、前記複数の光送受信部は前記送信部の光の放射軸又は前記受信部の光の検出軸の延長線が近づくように配置され、前記受信部は、光を受光できる受信可能状態と、光を受光できない受信不可能状態とに制御可能であって、前記制御部は、一部の光送受信部の受信部を同じタイミングに受信可能状態となるように制御することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、光を透過させるために筐体に設けられる開口部を小さくでき、センサ端末の小型化及び堅牢化を図ることができる。
本発明の実施形態のビジネス顕微鏡のシステム構成図である。 本発明の実施形態の名札型センサ端末の構成の説明図である。 本発明の実施形態の基地局の構成の説明図である。 本発明の実施形態のセンサネットサーバの構成の説明図である。 本発明の実施形態のアプリケーションサーバの構成の説明図である。 本発明の実施形態の診断サーバの構成の説明図である。 本発明の実施形態のクライアントの構成の説明図である。 本発明の実施形態の管理システムの構成の説明図である。 本発明の実施形態の名札型センサ端末の上面図である。 本発明の実施形態の名札型センサ端末の正面図である。 本発明の実施形態の名札型センサ端末の下面図である。 本発明の実施形態の名札型センサ端末の右側面図である。 本発明の実施形態の名札型センサ端末の左側面図である。 本発明の実施形態の名札型センサ端末の裏面図である。 本発明の実施形態の第1変形例の名札型センサ端末の正面図である。 本発明の実施形態の第1変形例の名札型センサ端末の裏面図である。 本発明の実施形態の第2変形例の名札型センサ端末の正面図である。 本発明の実施形態の第2変形例の名札型センサ端末の下面図である。 本発明の実施形態の第2変形例の名札型センサ端末の左側面図である。 本発明の実施形態の第2変形例の名札型センサ端末の裏面図である。 本発明の実施形態のクリップによる名札型センサ端末の装着方法の説明図である。 本発明の実施形態の紐による名札型センサ端末の装着方法の説明図である。 本発明の実施形態の名札型センサ端末専用のクリップによる名札型センサ端末の装着方法の説明図である。 本発明の実施形態の名札型センサ端末のハードウェア構成図である。 本発明の実施形態の名札型センサ端末の装着者が対面してコミュニケーションを取る場合の説明図である。 本発明の実施形態の椅子に座った装着者と立った状態の装着者とがコミュニケーションを取る場合の説明図である。 本発明の実施形態の同じ机に向かった装着がコミュニケーションを取る場合の説明図である。 本発明の実施形態の赤外線送受信機の配置方向の説明図である。 本発明の実施形態の赤外線送受信機の赤外線の送受信範囲の説明図である。 本発明の実施形態のワイヤ接続によって実装した赤外線送受信機の説明図である。 本発明の実施形態のフレキシブル基板によって実装した赤外線送受信機の説明図である。 本発明のフレキシブル基板の赤外線送受信機の折曲部の説明図である。 本発明のフレキシブル基板の赤外送受信機の折曲部の説明図である。 赤外線送受信機が送受信する赤外線データの説明図である。 本発明の実施形態のエリアビーコンが送信する赤外線データの説明図である。 本発明の実施形態の対面検出赤外線通信方式における赤外線データの送信時間とエリア検出赤外線通信方式における赤外線データの送信時間との比較図である。 本発明の実施形態のエリアビーコンの構成の説明図である。 本発明の実施形態の名札型センサ端末の赤外線データの送受信のシーケンスの説明図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための形態を説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略されている。
本発明の実施形態は、センサ端末に備わる複数の光送受信機を、センサ端末の筐体の外側に向かって、複数の光送受信機の光軸が複数の光送受信機によって囲まれた面の垂直面を向くように配置することを特徴とする。
これによって、筐体に設けられる光を透過させる開口部を小さくすることができ、センサ端末の小型化及び軽量化を図ることができる。
以下において、本発明の実施形態を図1〜図16を参照して説明する。
本発明における名札型センサ端末の位置づけ及び機能を明らかにするため、まずビジネス顕微鏡システムについて説明する。ここで、ビジネス顕微鏡システムとは、人間に装着した名札型センサ端末によって取得される装着者の状況及び当該装着者周囲の状況と、装着者同士の対面情報とを総合して、人物間の関係性と現在の組織の評価(パフォーマンス)とを組織アクティビティとして図示して組織の改善に役立てるためのシステムである。
また、名札型センサ端末によって取得される対面検出・行動・音声等に関するデータを、総称して広く組織ダイナミクスデータと呼ぶ。
図1A〜図1Hは本発明の実施形態のビジネス顕微鏡システムの説明図であり、図示の都合上分割しているが、各々図示された各処理は相互に連携して実行される。
<ビジネス顕微鏡システムの説明>
図1Aは、本発明の実施形態のビジネス顕微鏡のシステム構成図である。
ビジネス顕微鏡システムは、名札型センサ端末TR、基地局GW、センサネットサーバSS、アプリケーションサーバAS、クライアントCL、管理システムAM、及びNTP(NETWORK TIME PROTOCOL)サーバTSを備える。
基地局GWは、名札型センサ端末TRとクレイドル又は無線によって接続され、名札型センサ端末TRとデータ通信可能である。具体的には、名札型センサ端末TRは、組織ダイナミクスデータを基地局GWに送信し、基地局GWから各種データを受信する。名札型センサ端末TRと基地局GWとの間で通信されるデータを送受信データTRSRDと呼ぶ。また、基地局GWは、複数の名札型センサ端末TRで時刻を同期するための時刻情報GWCSDを名札型センサ端末TRに送信する。名札型センサ端末TRの詳細は図1Bで説明し、基地局GWの詳細は図1Cで説明する。
センサネットサーバSSは、基地局GWとネットワークによって接続され、組織ダイナミクスデータを基地局GWから収集し、収集した組織ダイナミクスデータを格納する。センサネットサーバSSの詳細は図1Dで説明する。
アプリケーションサーバASは、センサネットサーバSSとネットワークによって接続され、センサネットサーバSSに格納された組織ダイナミックデータを収集し、収集した組織ダイナミクスデータを解析する。アプリケーションサーバASの詳細は図1Eで説明する。
クライアントCLは、アプリケーションサーバASとネットワークによって接続され、アプリケーションサーバASによる組織ダイナミクスデータの解析結果を閲覧者に出力する。クライアントCLの詳細は図1Gで説明する。
診断サーバDSは、ビジネス顕微鏡システムが正常に動作しているかを診断する。診断サーバDSの詳細は図1Fで説明する。
管理システムAMは、診断サーバDSとネットワークによって接続され、診断サーバDSにビジネス顕微鏡システムの診断を要求し、診断サーバDSによる診断結果を閲覧者に出力する。
NTPサーバTSは、センサネットサーバSSとネットワークによって接続され、正しい時刻情報を管理し、正しい時刻情報をセンサネットサーバSSに送信する。
図1Bは、本発明の実施形態の名札型センサ端末TRの構成の説明図である。
名札型センサ端末TRは、組織ダイナミクスデータを取得するために、赤外線送受信部AB、及び各種センサを備える。また、名札型センサ端末TRは、取得した組織ダイナミクスデータを解析及び格納するために、裏返り検知部FBDET、上下検知部UDDET、センサデータ格納制御部SDCNT、論理和回路IROR、記憶部SRTG、音声特徴解析部SNA、及びアクティビティ解析部ANAを備える。また、名札型センサ端末TRは、基地局GWと各種データを送受信するために、送受信部TRSR、通信制御部TRCC、タイミング制御部TRTMG、送受信データ選択部DSEL、データ切替部TRDSEL、及びアソシエイト部TRTAを備える。
また、名札型センサ端末TRは、装着者への出力手段として、表示装置LCDD、表示切替部TRDSW、表示制御部DISP、名札表示部DNM、及びスピーカSPを備える。また、名札型センサ端末TRは、ユーザからの入力を受け付けるボタン1BTN1〜ボタン3BTN3を備える。また、名札型センサ端末TRは、外部電源EPOWが接続されたことを検出する外部電源接続検出部PDET、及び、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4に異常があるかを診断する自己診断部SDGを備える。
各種センサとは、三軸加速度センサAC、マイクAD、照度センサLS1F及びLS1B、並びに、温度センサAEである。三軸加速度センサACは装着者の動作を検出する。マイクADは、装着者の発話の音、及び装着者の周囲の音を検出する。照度センサLS1F及びLS1Bは、名札型センサ端末TRの表裏を検出するために照度を検出する。照度センサLS1Fは名札型センサ端末TRの表側に配置され、照度センサLS1Bは名札型センサ端末TRの裏側に配置される。
なお、図1Bに図示した各種センサは一例であり、名札型センサ端末TRは図1Bに図示した各種センサ以外のセンサを搭載してもよい。
まず、赤外線送受信部ABについて説明する。
赤外線送受信部ABは、名札型センサ端末TRの固有識別情報であって、記憶部STRGに記憶される端末情報TRMTを周期的に送信する。赤外線送受信部ABは複数の赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4によって構成される。赤外線送受信機TRIR1〜4が情報を送信する場合には赤外線を放射するが、赤外線の直進性及び指向性は電磁波の直進性及び指向性よりも高く、赤外線送受信部ABは名札型センサ端末TRの表側(正面側)に配置される。
このため、他の名札型センサ端末TRの装着者が、当該名札型センサ端末TRの装着者の略正面(例えば、正面又は斜め正面)に位置する場合、当該名札型センサ端末TR及び他の名札型センサ端末TRは、それぞれの端末情報TRMTを赤外線で通信する。これによって、名札型センサ端末TRは、だれと対面したかを記憶することができる。
名札型センサ端末TRは、装着者同士がどのような位置関係で対面しても対面を確実に検出できるように、複数の赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4がそれぞれ角度を変えて配置される。
なお、図1Bでは図示していないが、名札型センサ端末TRは、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の他に、左側面及び右側面に配置される赤外線送受信機TRIR5及びTRIR6を備える(図2B参照)。
上述したように、一般に、光はその他の波長の電磁波と比較して直進性が高く、また、光通信の送受信機の通信範囲をレンズによって光学的に厳密に制御することが容易である。名札型センサ端末TRは、このような光通信の送受信機(図1Bでは赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4)を搭載することによって、他の名札型センサ端末TRの装着者が単に近接しただけでなく、対面状態にあることを検出できる。本実施形態では、人の目に見えない波長の赤外光を送受信する4組の赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4を搭載した名札型センサ端末TRを図示している。
なお、名札型センサ端末TRが搭載する赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の個数は複数であれば4個に限定されず、また、本実施形態では、赤外光を使用しているが、もちろん、可視光または紫外光を使用してもよい。
各赤外線送受信機は一般に、赤外線を送信するための赤外線発光ダイオード(赤外線送信部)と、赤外線を受信する赤外線フォトトランジスタ(赤外線受信部)との組み合わせによって構成される。
なお、すべての赤外線送受信機が赤外線送信部及び赤外線受信部を備えてなくてもよく、赤外線送信部のみを備える赤外線送受信機があってもよいし、赤外線受信部のみを備える赤外線送受信機があってもよい。
赤外線ID送信部IRIDは、記憶部STRGに格納される端末情報TRMTを赤外線発光ダイオードに出力する。赤外線発光ダイオードは、端末情報TRMTが入力されると、端末情報TRMTを示すような発光態様で光を発光する。なお、赤外線ID送信部IRIDは、端末情報TRMT以外の他のデータを赤外線発光ダイオードに出力してもよい。
本発明では、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4を、名札型センサ端末TRの筐体の外側に向かって、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の光軸が赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4によって囲まれた面の垂直面を向くように配置することを特徴とする。さらに典型的には、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の光軸同士が筐体の外側でクロスするように、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4を配置する。これによって、赤外線を透過させるための開口部を小さくでき、名札型センサ端末TRの小型化及び堅牢化に寄与する。
赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4のすべての赤外線フォトトランジスタは論理和回路IRORを介してセンサデータ格納制御部SDCNTに接続される。このため、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4のいずれか一つの赤外線フォトトランジスタが赤外線データを受信していれば、名札型センサ端末TRは赤外線データを受信したと判断する。
もちろん、各赤外線フォトトランジスタが、論理和回路IRORを介さずセンサデータ格納制御部SDCNTに接続されてもよい。この場合、名札型センサ端末TRは、どの赤外線フォトトランジスタが受信可能状態を把握していれば、例えば、対面する他の名札型センサ端末TRがどの方向にいるか等の付加的な情報を取得できる。
次に、エリアビーコン受信部(位置情報受信部)ABRについて説明する。
赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4は、装着者同士が対面したことを検出するために指向性の高い赤外線を用いてデータを通信するのに対して、エリアビーコン受信部ABRは、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4が通信する赤外線よりも指向性の低い赤外線を用いたデータを受信する。なお、エリアビーコン受信部ABRの赤外線データの受信範囲は、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の赤外線フォトトランジスタの受信範囲よりも広くなる。エリアビーコン受信部ABRは、例えば、会議室等の部屋ごとに設置された図15に示すエリアビーコンによって送信された当該エリアビーコンのIDを示す赤外線データを受信する。これによって、アプリケーションサーバASは、名札型センサ端末TRのエリアビーコン受信部ABRが受信したIDによって、当該名札型センサ端末TRの装着者がいた部屋を特定できる。
なお、エリアビーコンとエリアビーコン受信部ABRとの間の通信には、より広範囲で通信するため、典型的には38kHz等で変調された赤外線が用いられる。
自己診断部SDGは、赤外線送受信部ABを構成する赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の故障を判定するための回路であり、具体的には、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の各赤外線発光ダイオードから論理和回路IRORへの接続を遮断して、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4を無効化する開閉回路を有する。この開閉回路は、換言すれば、各赤外線発光ダイオードによって受信されたデータが名札型センサ端末TRに入力されることを遮断可能な回路である。
これによって、自己診断部SDGは、特定の赤外線受信回路が赤外線データを受信できるか否かを個別にチェックでき、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の故障を判定できる。
次に、記憶部STRGについて説明する。
記憶部STRGが、具体的にはハードディスク又はフラッシュメモリ等の不揮発記憶装置で構成される。
記憶部STRGには、センサデータSENSD、纏め送りデータCMBD、診断データDIAG、FW(FirmWare)更新データFWUD、動作設定TRMA、時計TRCK、端末情報TRMTが記憶される。
センサデータSENSDは、照度センサLS1F及びLS1B、三軸加速度センサAC、温度センサAE、マイクAD、エリアビーコン受信部ABR、並びに赤外線送受信部ABが取得したデータである。センサデータSENSDは、センサデータ格納制御部SDCNTによって記憶部STRGに格納される。センサデータSENSDは、通信制御部TRCCによって送信パケットに変換され、送受信部TRSRによって基地局GWに送信される。
名札型センサ端末TRと基地局GWとの間のデータの送受信は、無線方式であっても、有線方式であってもよい。名札型センサ端末TRは、センサデータSENSDを連続的又は間欠的に無線で送信し続けてもよいし、名札型センサ端末TRがケーブルを介して基地局GWに接続された場合にセンサデータSENSDを基地局GWに送信してもよい。
名札型センサ端末TRがセンサデータSENSDを基地局GWに送信する場合、通信タイミング制御部TRTMGは、記憶部STRGからセンサデータSENSDを取り出するとともに、取り出したセンサデータSENSDを基地局GWに送信するタイミングを制御する。通信タイミング制御部TRTMGは、送信タイミングを生成するための複数の図示しないタイムベースを有する。
纏め送りデータCMBTは過去に蓄積されたセンサデータSENSDである。診断データDIAGは、自己診断部SDGによる赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の診断結果である。FW更新データFMUDは、名札型センサ端末TRを動作させるためのプログラムであるファームウェアを更新するデータである。動作設定TRMAは、名札型センサ端末TRの動作(例えば、表示装置LCDDへの表示動作)を設定するためのデータである。時計情報TRCKは、名札型センサ端末TRが管理する時刻情報であり、NTPサーバTSから取得される正確な時刻情報に所定のタイミングで上書きされる。端末情報TRMTは赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の赤外線発光ダイオードから送信される名札型センサ端末TRのIDである。
外部電源接続検出回路PDETは名札型センサ端末TRに外部電源EPOWが接続されたことを検出し、外部電源検出信号PDETSを生成し、生成した外部電源検出信号PDETSを送受信データ選択部DSELに入力する。
送受信データ選択部DSELは、外部電源検出信号PDETSが入力された場合、通信タイミング制御部TRTMGの送信タイミングを変更し、データ切替部TRDSELを制御して基地局GWに送信するデータを変更する。具体的には、送受信データ選択部DSELは、外部電源検出信号PDETSが入力されると、名札型センサ端末TRが充電中であるので、現在のセンサデータSENSDを基地局GWに送信せず、纏め送りデータCMBDのうち未送信の纏め送りデータCMBDを纏めて基地局GWに送信するように、データ切替部TRDSELを制御し、また、ファームウェアの更新データを基地局GWから受信するようデータ切替部TRDSELを制御する。
次に、名札型センサ端末TRに搭載される各種センサについて説明する。
照度センサLS1Fは名札型センサ端末TRの前面(正面)に配置され、照度センサLS1Bは名札型センサ端末TRの裏面に配置される。照度センサLS1F及びLS1Bによって取得されるデータは、センサデータ格納制御部SDCNTによって記憶部STRGに格納されるとともに、照度センサLS1Fによって取得されたデータと照度センサLS1Bによって取得されたデータとが裏返り検知部FBDETによって比較される。
名札型センサ端末TRが正しく装着された場合、名札型センサ端末TRの前面(正面)に配置される照度センサLS1Fが装着者の前方の光を受光し、名札型センサ端末TRの裏面に搭載される照度センサLS1Bは名札型センサ端末TRと装着者との間に挟まれる位置関係となるため、光を受光しない。このため、名札型センサ端末TRが正しく装着された場合、照度センサLS1Fによって検出される照度は、照度センサLS1Bによって検出される照度よりも大きくなる。
一方、名札型センサ端末TRが裏返しに装着された場合、照度センサLS1Bは、装着者の前方の光を受光し、照度センサLS1Fは名札型センサ端末TRと装着者との間に挟まれる位置関係となるため、光を受光しない。このため、名札型センサ端末TRが裏返しに装着された場合、照度センサLS1Fによって検出される照度は、照度センサLS1Bによって検出される照度よりも小さくなる。
ここで、裏返り検知部FBDETが、照度センサLS1Fによって検出される照度と、照度センサLS1Bによって検出される照度とを比較することによって、名札型センサ端末TRが裏返しに装着されているか否かを検出できる。裏返り検知部FBDETは、名札型センサ端末TRが裏返しに装着されていることを検出した場合、スピーカSPから警告音を出力し、名札型センサ端末TRが裏返しに装着されている旨を装着者に通知する。
マイクADは音声情報を取得する。名札型センサ端末TRは、音声情報によって、「騒々しい」又は「静か」等の周囲の環境を特定できる。音声特徴解析部SNAが、音声情報に含まれる人の声を分析することによって、対面コミュニケーションを分析できる。ここで、対面コミュニケーションを分析するとは、コミュニケーションが活発であるか停滞しているか、相互に対等に会話しているか一方的に話しているのか、怒っているのか笑っているか、等を分析することである。音声特徴解析部SNAは、典型的には、取得した音声情報の周波数を分析し、又は、取得した音声情報のエネルギーの変化を分析することによって、取得した音声情報を分析する。
さらに、装着者同士が対面しているのにもかかわらず、赤外線送受信部ABが装着者の立ち位置等に起因して赤外線データを受信できなかった場合であっても、名札型センサ端末TRは、マイクADによって取得された音声情報及び三軸加速度センサACによって取得された加速度情報に基づいて当該対面を検出することもできる。
三軸加速度センサACは、名札型センサ端末TRの加速度データすなわち名札型センサ端末TRの動きを検出する。名札型センサ端末TRは、三軸加速度センサACによって取得された加速度データに基づいて、歩行等の行動及び装着者の動きの激しさを解析できる。さらに、アプリケーションサーバAS等は、複数の名札型センサ端末TRによって検出された加速度の値を比較することによって、これらの名札型センサ端末TRの装着者のコミュニケーションの活性度、装着者相互のリズム、及び、装着者相互の相関等を解析できる。
センサデータ格納制御部SDCNTは、三軸加速度センサACによって取得された加速度データをセンサデータSENSDとして記憶部STRGに格納する。
上下検知部UDDETは、三軸加速度センサACによって取得された加速度データに基づいて、名札型センサ端末TRの向きを特定する。これは、三軸加速度センサACによって取得された加速度データには、装着者の動きによる動的な加速度と、地球の重力加速度による静的な加速度とが含まれることを利用する。
装着者が名札型センサ端末TRを胸に装着している場合、表示装置LCDDには、装着者の所属及び氏名等の個人情報が表示される。この場合、名札型センサ端末TRは、名札として機能する。
一方、装着者が名札型センサ端末TRを手に持ち、表示装置LCDDを自分の方に向けた場合、名札型センサ端末TRの上下が逆になる。この場合、表示装置LCDDには、アクティビティ解析部ANAによるセンサデータSENSDの解析結果が表示される。
すなわち、表示装置LCDDの表示内容は、名札型センサ端末TRの向きによって切り替えられる。
具体的には、上下検知部UDDETは、三軸加速度センサACによって取得された加速度データに基づいて、名札型センサ端末TRの上下が逆になったことを検知し、上下検知信号UDDETSを表示切替部TRDSWに入力する。表示切替部TRDSWは、上下検知信号UDDETSが入力された場合、表示制御部DISP及び名札表示部DNMのうち表示装置LCDDに接続されていない方を、表示装置LCDDに接続する。
表示制御部DISPは、アクティビティ解析部ANAによるセンサデータSENSDの解析結果の表示データを生成するとともに、ボタン1BTN1〜ボタン3BTN3の入力を受け付ける。
また、名札表示部DNMは、端末情報TRMTに基づいて装着者の所属及び氏名等の個人情報の表示データを生成する。
名札型センサ端末TR間で赤外線送受信部AB赤外線データを送受信することによって、名札型センサ端末TRが他の名札型センサ端末TRと対面したか否か、すなわち、名札型センサ端末TRの装着者同士が対面したか否かがが検出される。このため、名札型センサ端末TRは人物の正面に装着されることが望ましい。
名札型センサ端末TRは多くの場合には複数存在し、それぞれが近い基地局GWと結びついてパーソナルエリアネットワークPAN(図1C参照)を形成する。
温度センサAEは名札型センサ端末TRのある場所の温度を取得する。
照度センサLS1F及びLS1B並びに温度センサAE等によって、名札型センサ端末TRは、周囲の環境に関するデータを記憶できる。
また、名札型センサ端末TRは、照度センサLS1F及びLS1Bによって取得された照度並びに温度センサAEによって取得された温度に基づいて、装着者がある場所から他の場所に移動したことを検出できる。
通信タイミング制御部TRTMGは、上述したセンサデータSENSDを基地局GWに送信するタイミングを制御する他、基地局GWから送信された時刻情報GWCSDを保持し、一定間隔で時計情報TRCKを時刻情報GWCSDに更新する。これは、時間情報TRCKが他の名札型センサ端末TRの時間情報TRCKとずれることを防止するためである。
センサデータ格納制御部SDCNTは、記憶部STRGに記憶された動作設定TRMAに基づいて、各種センサのセンシング間隔等を制御するとともに、各種センサによって取得されたデータを管理する。
通信制御部TRCCは、基地局GWに送信するデータを送信に対応したデータフォーマットに従って送信パケットに変換するとともに、基地局GWから受信した受信パケットを名札型センサ端末TR内部のデータ形式に変換する。通信制御部TRCCは、必要であれば、無線でなく有線による通信機能を備えてもよい。また、通信制御部TRCCは、他の名札型センサ端末TRと送信タイミングが重複しないようにデータ送信を輻輳制御する場合もある。
アソシエイトTRTAは、基地局GWと無線によって通信するように名札型センサ端末TRを実装する場合、名札型センサ端末TRが図1Cに示す基地局GWとパーソナルエリアネットワークPAN(図1C参照)を形成するためのアソシエイト要求TRTAQ(図1A参照)を基地局GWに送信する。また、アソシエイトTRTAは、アソシエイト要求TRTAQに対する応答であるアソシエイト応答TRTAR(図1A参照)を基地局GWから受信する。そして、アソシエイトTRTAは、アソシエイト応答TRTARを送信した基地局GWを、データを送信すべき基地局GWに決定する。
アソシエイトTRTAは、名札型センサ端末TRに電源が投入された場合、及び、装着者が移動して名札型センサ端末TRがこれまでデータを送受信していた基地局GWとデータを送受信できなくなった場合、アソシエイト要求TRTAQを送信する。
アソシエイトTRTAがアソシエイト要求TRTAQ及びアソシエイト応答TRTARを基地局GWと送受信することによって、名札型センサ端末TRと、当該名札型センサ端末TRから無線信号が届く範囲の一つの基地局GWとが関連付けられる。
送受信部TRSRは、基地局GWとの間でデータを送受信する。送受信部TRSRと基地局GWとの間の通信は、無線通信であっても、有線通信であってもよい。送受信部TRSRと基地局GWとの間の通信が有線通信である場合、送受信部TRSRは、有線通信のためのコネクタを用いて基地局GWとの間でデータを送受信できる。送受信部TRSRによって基地局GWとの間で送受信される送受信データTRSRDは、パーソナルエリアネットワークPANを介して送受信される。
図1Cは、本発明の実施形態の基地局GWの構成の説明図である。
基地局GWは、名札型センサ端末TRとセンサネットサーバSSとの間を仲介する。基地局GWの無線到達距離を考慮して、居室又は職場等の領域が無線到達距離の範囲に含まれるように、複数の基地局GWが配置される。
基地局GWは、送受信部GWSR、記憶部GWME、時計GWCK、及び制御部(GWCO)を備える。
送受信部GWSRは、名札型センサ端末TRと無線又は有線によってデータを送受信するとともに、センサネットサーバSSとネットワークNWを介してデータを送受信する。なお、基地局GWと名札型センサ端末TRとが無線によってデータを送受信する場合、送受信部GWSRは、無線によるデータを受信するためのアンテナを備える。
記憶部GWMEは、ハードディスク又はフラッシュメモリ等の不揮発記憶装置である。記憶部GWMEには、動作設定GWMA、データ形式情報GWMF、端末管理テーブルGWTT、及び基地局情報GWMGが少なくとも格納される。
動作設定GWMAは基地局GWの動作方法を示す情報を含む。
データ形式情報GWMFは、通信のためのデータ形式を示す情報、及び、名札型センサ端末TRから受信したセンサデータSENSD等の組織ダイナミクスデータにタグを付けるための情報を含む。
端末管理テーブルGWTTは、基地局GWが現在通信可能な配下の名札型センサ端末TRの端末情報TRMT、及び、配下の名札型センサ端末TRを管理するために配布するローカルIDを含む。なお、基地局GWが現在通信可能な配下の名札型センサ端末TRは、アソシエイト中の名札型センサ端末TRともいう。
基地局情報GWMGは、基地局GW自身のアドレス等の識別情報を含む。
また、記憶部GWMEには、名札型センサ端末TRの更新用ファームウェアGWTFが一時的に記憶される。
記憶部GWMEには、制御部GWCOに備わる中央処理部(CPU)(図示省略)によって実行されるプログラムが記憶されてもよい。
時計GWCKは時刻情報を保持する。時計GWCKが保持する時刻情報は、所定周期で更新される。具体的には、時計GWCKが保持する時刻情報は、NTPサーバTSから取得した時刻情報に修正される。
制御部GWCOはCPU(図示省略)を備える。CPUが記憶部GWMEに記憶されるプログラムを実行することによって、名札型センサ端末TRから組織ダイナミクスデータを取得するタイミング、名札型センサ端末TRから組織ダイナミクスデータに関する処理、名札型センサ端末TR及びセンサネットサーバSSとの間で送受信データTRSRDを送受信するタイミング、NTPサーバTSとの間で時刻情報を同期するタイミング等を管理する。具体的には、CPUは、記憶部GWMEに記憶されるプログラムを実行することによって、通信制御部GWCC、端末管理情報修正部GWTF、アソシエイト部GWTA、時刻同期管理部GWCD、時刻同期部GWCS、及び、無線通信制御部GWCCとして機能する。
通信制御部GWCCは、名札型センサ端末TR及びセンサネットサーバSSとの無線又は有線による通信タイミングを制御する。
また、通信制御部GWCCは、受信したデータの種類を特定する。具体的には、通信制御部GWCCは、受信したデータのヘッダ部分を参照し、受信したデータが組織ダイナミクスデータであるか、アソシエイトのためのデータであるか、時刻同期のレスポンスであるか等を特定し、特定した種類に応じて、受信したデータを適当な機能に渡す。
なお、通信制御部GWCCは、記憶部GWMEに記憶されたデータ形式情報GWMFを参照し、送受信に適した形式にデータを変換し、データの種類を示すためのタグ情報を変換したデータに付与する。
アソシエイト部GWTAは、名札型センサ端末TRから受信したアソシエイト要求TRTAQに対する応答であるアソシエイト応答TRTARを当該名札型センサ端末TRに送信するとともに、アソシエイト要求TRTAQを送信した名札型センサ端末TRに割り当てるローカルIDを送信する。基地局GWと名札型センサ端末TRとの間でアソシエイトが成立した場合、つまり、基地局GWと名札型センサ端末TRとが通信可能になった場合、アソシエイト部GWTAは、端末管理テーブルGWTT及び端末ファームウェアGWTFを用いて端末管理情報を修正する。
時刻同期管理部GWCDは、時刻情報を同期する時刻同期処理の実行間隔、及び時刻同期処理の実行タイミングを制御し、時刻同期部GWCSが時刻同期処理を実行するための命令を時刻同期部GWCSに入力する。
なお、図1Dに示すセンサネットサーバSSが時刻同期管理部を備えてもよい。この場合、基地局GWは、時刻同期管理GWCDを備えなくてもよく、センサネットサーバSSに備わる時刻同期管理部が、システム全体の基地局GWに同期した時刻情報を送信する。
時刻同期部GWCSは、ネットワークを介して基地局GWに接続されたNTPサーバTSから時刻情報を取得する。また、時刻同期部GWCSは、時計GWCKが保持する時刻情報を、NTPサーバTSから取得した時刻情報に修正する。そして、時刻同期部GWCSは、名札型センサ端末TRが管理する時刻情報と基地局GWが管理する時刻情報とを同期する命令を名札型センサ端末TRに送信する。なお、時刻情報の同期命令は、基地局GWが管理する時刻情報を含む。
図1Dは、本発明の実施形態のセンサネットサーバSSの構成の説明図である。
センサネットサーバSSは、名札型センサ端末TRからセンサデータを収集し、収集したセンサデータを管理する。具体的には、センサネットサーバSSは、基地局GWから送信されたデータを記憶部SSMEに格納するとともに、アプリケーションサーバAS及びクライアントCLからの要求に基づいて組織ダイナミクスデータをアプリケーションサーバAS及びクライアントCLに送信する。
また、センサネットサーバSSは、基地局GWから制御コマンドを受信し、当該制御コマンドに基づいた処理を実行し、当該処理による結果を基地局GWに送信する。
センサネットサーバSSは、送受信部SSSR、記憶部SSME、及び制御部SSCOを備える。
なお、基地局GWが時刻同期管理部GWCD処理を実行せず、センサネットサーバSSが時刻同期管理部GWCD処理を実行する場合、センサネットサーバSSは時刻情報を保持する時計を備える必要がある。
送受信部SSSRは、基地局GW、アプリケーションサーバAS、及びクライアントCLと、データを送受信する。具体的には、送受信部SSSRは、基地局GWによって送信された組織ダイナミクスデータを受信し、受信した組織ダイナミクスデータをアプリケーションサーバAS又はクライアントCLに送信する。
記憶部SSMEは、ハードディスク又はフラッシュメモリ等の不揮発記憶装置によって構成され、データテーブルBA、パフォーマンステーブルBB、データ形式情報SSMF、端末管理テーブルSSTT、及び端末ファームウェアSSTFを少なくとも格納する。
また、記憶部SSMEは、制御部SSCOのCPU(図示省略)によって実行されるプログラムを格納してもよい。
データテーブルBAは、名札型センサ端末TRから取得した組織ダイナミクスデータ、名札型センサ端末TRの情報、及び、名札型センサ端末TRから組織ダイナミクスデータを収集した基地局GWの情報等を記憶するデータベースである。データテーブルBAには、組織ダイナミックデータの要素(加速度及び温度等)ごとにカラムが作成される。また、組織ダイナミクスデータの要素ごとにテーブルが作成されてもよい。どちらの場合であっても、組織ダイナミクスデータは、当該組織ダイナミクスデータを取得した名札型センサ端末TRの端末情報TRMTと、当該組織ダイナミクスデータを名札型センサ端末TRが取得した時刻に関する情報とが関連付けられて、データテーブルBAに記憶される。
パフォーマンステーブルBBは、組織及び個人に関する評価(パフォーマンス)と当該評価が入力された時刻に関する情報とを関連付けて記憶するためのデータベースである。組織及び個人に関する評価は、パフォーマンス入力部Cを介してユーザによって入力される。例えば、ユーザが組織及び個人に関する評価を名札型センサ端末TRに入力する場合、名札型センサ端末TRがパフォーマンス入力部Cとして機能する。
データ形式情報SSMFには、通信のためのデータ形式、基地局GWによってタグが付与された組織ダイナミクスデータをタグごとに区分してデータベースに記録する方法、及び、データの要求に対する対応方法等が記憶される。後述するように、通信制御部SSCCは、データを受信した後、及びデータを送信する前、必ずデータ形式情報SSMFを参照し、データ管理SSDAを実行する。
端末管理テーブルSSTTには、どの名札型センサ端末TRが現在どの基地局GWの配下であるかを示す情報が記憶される。基地局GWは、新たに名札型センサ端末(TR)が配下になった場合、自身の識別情報と新たに配下となった名札型センサ端末TRの端末情報TRMTとを含む情報をセンサネットサーバSSに送信する。センサネットサーバSSは、当該情報を受信した場合、端末管理テーブル(SSTT)を更新する。
端末ファームウェアSSTFには、端末ファームウェア登録部TFIに格納された名札型センサ端末TRの更新用端末ファームウェアGWTFが一時的に記憶される。
制御部SSCOは、中央処理部(CPU)(図示省略)を備え、組織ダイナミクスデータの送受信並びにデータベースへのデータの格納及び取得を制御する。具体的には、CPUは、記憶部SSMEに記憶されたプログラムを実行することによって、通信制御部SSCC、端末管理情報修正部SSTM、及びデータ管理部SSDA等として機能する。
通信制御部SSCCは、基地局GW、アプリケーションサーバAS、及びクライアントCLとの通信タイミングを制御する。また、通信制御部SSCCは、データを受信した場合、記憶部SSMEに記憶されたデータ形式情報SSMFを参照し、受信したデータをセンサネットサーバSS内におけるデータ形式に変換する。また、通信制御部SSCCは、データを送信する場合、送信するデータを送信先に特化したデータ形式に変換する。
さらに、通信制御部SSCCは、受信したデータのヘッダ部を参照し、受信したデータを、当該データの種類に対応する処理部に振り分ける。具体的には、通信制御部SSCCは、端末管理テーブルSSTTを更新すべきデータを受信した場合、当該データを端末管理情報修正部SSTMに渡し、その他のデータを受信した場合、受信したデータをデータ管理部SSDAに渡す。
また、通信制御部SSCCは、送信するデータの宛先を、基地局GW、アプリケーションサーバAS及びクライアントCLのいずれかに決定する。
端末管理情報修正部SSTMは、端末管理テーブルSSTTを更新すべきデータを受け取った場合、端末管理テーブルSSTTを更新する。
データ管理部SSDAは、記憶部SSMEに記憶されたデータの修正、取得及び追加を管理する。例えば、データ管理部SSDAは、組織ダイナミクスデータを、組織ダイナミクスデータに付与されるタグ情報に基づいて組織ダイナミクスデータの要素ごとにデータベースの適切なカラムに記録する。また、データ管理部SSDAは、組織ダイナミクスデータをデータテーブルBAから読み出す場合、時刻情報及び端末情報に基づいて必要な組織ダイナミクスデータを選択し、選択した組織ダイナミクスデータを時刻順に並べ替える等の処理を実行する。
パフォーマンス入力部Cには、組織及び個人の評価を示す値(パフォーマンス)が入力される。ここで、パフォーマンスとは、何らかの基準に基づいて判定される主観的又は客観的な評価値である。例えば、パフォーマンス入力部Cには、所定のタイミングで、名札型センサ端末TRの装着者は、その時点における何らかの基準に基づく主観的な評価値(業務の達成度、組織に対する貢献度、及び、満足度等)が入力される。ここで、所定のタイミングとは、例えば、数時間に一度、一日に一度、又は、会議等のイベントが終了した時点であってもよい。
名札型センサ端末TRの装着者は、名札型センサ端末TRを操作して、又は、クライアントCL等のパーソナルコンピュータ(PC)を操作して、個人に関するパフォーマンスを入力する。また、装着者によって手書きで記入された個人に関するパフォーマンスは、後にまとめてPCに入力されてもよい。
本実施形態では、人(SOCIAL)、行(INTELLECTUAL)、心(SPIRITUAL)、体(PHYSICAL)、知(EXECUTIVE)のパフォーマンスが、個人に関するパフォーマンスとして装着者によって名札型センサ端末TRに入力されるものとする。
「人」は「豊かな人間関係(協力・共感)をつくれましたか」を意味し、「行」は「やるべきことを実行できましたか」を意味し、「心」は「仕事にやりがい及び充実を感じましたか」を意味し、「体」は「体に配慮(休養・栄養・運動)できましたか」を意味し、「知」は「新しい知(気づき、知識)を得ましたか」を意味する。
組織に関するパフォーマンスは個人に関するパフォーマンスに基づいて算出されてもよい。
また、組織に関するパフォーマンスは、装着者によって入力された主観的な個人に関するパフォーマンスに基づいて算出されなくてもよい。例えば、数値化された客観的なデータが、組織に関するパフォーマンスとして周期的にセンサネットサーバSSに入力されてもよい。数値化された客観的なデータは、例えば、売上高、コスト等、及び顧客のアンケート結果等である。
また、生産管理等におけるエラー発生率等のように数値が自動的に取得できる場合、取得した数値が、組織に関するパフォーマンスとしてセンサネットサーバSSに入力されてもよい。
さらに、国民総生産(GNP)等の経済指標が、組織に関するパフォーマンスとしてセンサネットサーバSSに入力されてもよい。
これらの入力されたパフォーマンス値は、組織ダイナミクスデータの解析処理に用いられる。
図1Eは、本発明の実施形態のアプリケーションサーバASの構成の説明図である。
アプリケーションサーバASは、組織ダイナミクスデータをセンサネットサーバSSから取得し、取得した組織ダイナミクスデータに対して解析処理及びその他の処理を実行する。
具体的には、アプリケーションサーバASは、クライアントCLからの組織ダイナミックデータの解析要求を受け付けた場合、又は、設定された時刻に達した場合、解析アプリケーションを起動する。解析アプリケーションは、図1Eに示すモデル化解析部CAとして機能し、解析に必要な組織ダイナミクスデータをセンサネットサーバSSから取得する。そして、解析アプリケーションは、取得した組織ダイナミクスデータを解析し、解析結果をクライアントCLに送信する。なお、解析アプリケーションは、解析結果をクライアントCLに送信せずに解析結果テーブルFに格納してもよい。
なお、解析アプリケーションは、解析アルゴリズムDに格納されており、制御部ASCOによって実行される。
アプリケーションサーバASは、送受信部ASSR、記憶部ASME及び制御部ASCOを備える。
送受信部ASSRは、組織ダイナミクスデータをセンサネットサーバSSから受信し、組織ダイナミクスデータの解析結果をクライアントCLに送信する。具体的には、送受信部ASSRは、クライアントCLから送信された解析要求を受信し、必要な組織ダイナミクスデータの取得要求をセンサネットサーバSSに送信する。さらに、送受信部ASSRは、組織ダイナミクスデータをセンサネットサーバSSから受信し、解析アプリケーションによる解析結果をクライアントCLに送信する。
記憶部ASMEは、ハードディスク、メモリ又は外部記録装置(例えば、SDカード)によって構成される。記憶部ASMEは、解析アプリケーションによる解析の設定条件、及び、解析アプリケーションによる解析結果を格納する。具体的には、記憶部ASMEは、ユーザ/場所情報テーブルI、組織情報テーブルH、アンケートG、解析結果テーブルF、解析条件期間テーブルE、及び解析アルゴリズムDを格納する。
ユーザ/場所情報テーブルIには、ユーザの氏名、職位、及びユーザID等の個人情報、並びに、場の情報が登録される。
組織情報テーブルHには、組織をモデル化するために必要なデータ(組織の生産性及び組織内でのエラー発生率等)と、組織活動をする場合に必要なデータ(気候情報及び株価情報等)とが一般情報として登録される。
アンケートGには、装着者によって入力される個人に関するパフォーマンス(アンケート結果)と、個人に関するパフォーマンスの質問事項(アンケート)とが登録される。
解析結果テーブルFには、組織ダイナミクスデータの解析結果(組織ダイナミクス指標)、及び、個人に関するパフォーマンスの解析結果が登録される。
解析条件期間テーブルEには、組織ダイナミクスデータを解析するための解析条件、及び、組織ダイナミクスデータを解析する期間が一時的に登録される。
解析アルゴリズムDには、組織ダイナミクスデータの解析に用いるプログラムが格納される。アプリケーションサーバASは、クライアントCLからの解析要求に対して適切なプログラムが選択し、選択したプログラムを制御部ASCOに実行させることによって、解析処理を実行する。
制御部ASCOは、中央処理部(CPU)(図示省略)を備え、データの送受信の制御及び組織ダイナミクスデータの解析処理を実行する。具体的には、CPUが記憶部ASMEに格納されたプログラムを実行することによって、通信制御ASCC、及びモデル化解析CAとして機能する。
通信制御部ASCCは、センサネットサーバSS及びクライアントデータCLとの有線又は無線による通信のタイミングを制御する。さらに、通信制御ASCCは、クライアントCL及びセンサネットサーバSSの通信に用いるデータ形式と制御部ASCO内部で用いるデータ形式との間でデータ形式を変換し、受信したデータの種類に対応する処理部に受信したデータを振り分ける。
モデル化解析部CAは、組織ダイナミクスデータ及びアンケート結果に基づいて、組織が抱える問題の主要因をモデル化する。モデル化解析部CAは、対面テーブル作成部C1A、身体リズムテーブル作成部C1B、対面マトリックス作成部C1C、ネットワーク指標抽出部CAA、身体リズム指標抽出部CAB、対面指標抽出部CAC、組織活動指標抽出部CAD、相関分析部CAE、因子選択部CAF、パーソナリティ指標抽出解析部CA1、及びパーソナリティ指標変換解析部CA2を備える。
対面テーブル作成部C1Aは、組織ダイナミクスデータを装着者ごとに時系列順に並び替え、装着者ごとにどの装着者と対面したかを示す対面テーブルを作成する処理を実行する。
身体リズムテーブル作成部C1Bは、組織ダイナミクスデータを装着者ごとに時系列順に並び替え、装着者の身体リズムを示す身体リズムテーブルを作成する処理である。
対面マトリックス作成部C1Cは、対面テーブル作成部C1Aによって作成されたテーブルに基づいて、装着装同士の対面を装着者ごとにマトリックス状に纏めたテーブルを作成する。
ネットワーク指標抽出部CAAは、対面データ作成部C1Aによって作成された対面テーブルから、組織ダイナミクスデータの解析結果である組織ダイナミクス指標におけるネットワークに関する指標を解析する。
身体リズム指標抽出部CABは、身体リズムテーブル作成部C1Bによって作成された身体リズムテーブルから組織ダイナミクス指標における身体リズムに関する指標を解析する。
対面指標抽出部CACは、対面テーブル及び身体リズムテーブルから組織ダイナミクス指標における対面に関する指標を解析する。
活動指標抽出部CADは、対面テーブル及び身体リズムテーブルから組織ダイナミクス指標における組織に関する指標を解析する。
相関分析部CAEは、組織ダイナミクス指標とアンケート結果との相関を求めるための分析処理を実行する。
因子選択部CAFは、相関分析部CAEによる分析の結果、有益な因子を選択する処理である。
パーソナリティ指標抽出解析部CA1及びパーソナリティ指標変換解析部CA2は、装着者によって入力された主観的なデータである個人に関するパフォーマンスを用いずに、組織ダイナミクスデータを用いてパーソナリティ指標を求めるための処理である。
パーソナリティ指標抽出解析部CA1は、個人に関するパフォーマンスの各アンケート項目に対して、組織ダイナミクス指標の寄与係数を算出する。当該寄与係数の算出処理は、パーソナリティ指標抽出解析部CA1に備わるパーソナリティ指標係数抽出部CA1Aによって実行される。
パーソナリティ指標変換解析部CA2は、組織ダイナミクス指標と、パーソナリティ指標抽出解析部CA1によって算出された寄与係数とに基づいて、個人に関するパフォーマンスの代替となる指標を算出する。当該指標の算出処理は、パーソナリティ指標変換解析部CA2に備わるパーソナリティ指標変換部CA2Aによって実行される。
モデル解析部CAは、組織ダイナミクスの解析結果を解析結果テーブルFに格納するか、組織ダイナミクスの解析結果を送受信部ASSRからクライアントCLに送信する。
図1Fは、本発明の実施形態の診断サーバDSの構成の説明図である。
診断サーバDSは、ビジネス顕微鏡のシステムが正常に動作しているか否かを診断する。診断サーバDSは、管理システムAMから診断要求を受信した場合、又は設定された時刻に達した場合、診断アプリケーションを起動する。診断アプリケーションは、診断部DCAとして機能する。
診断アプリケーションは、センサネットサーバSSからデータを取得し、取得したデータに異常がないかをデータ整合性チェック部DSCに判定させる。
また、診断アプリケーションは、センサネットサーバSSに格納された、名札型センサ端末TRと基地局GWとの間のハートビートによる通信に関する情報をハートビート集計部DHCに取得させる。そして、ハートビート集計部DHCは、取得しハートビートによる通信に関する情報に基づいて、ハートビートによる通信を所定期間していない名札型センサ端末TR及び基地局GWを特定する。
電池寿命管理部DBCは、エリアビーコンが電池によって動作する場合、エリアビーコンの電池寿命を管理する。
診断サーバDSは、診断部DCAによる診断結果を管理システムAMに送信してもよいし、診断結果データベースDFに格納してもよい。管理システムAMは、診断結果を受信した場合、受信した診断結果を表示する。
なお、診断アプリケーションは、診断アルゴリズムDDAに格納され、制御部DSCOによって実行される。
診断サーバDSは、送受信部DSSR、記憶部DSME、及び制御部DSCOを備える。
送受信部DSSRは、センサネットサーバSS及び管理システムAMの間で診断結果を送受信する。具体的には、送受信部DSSRは、管理システムAMによって送信された診断要求を受信し、診断に用いる組織ダイナミクスデータの取得要求をセンサネットサーバSSに送信する。また、送受信部DSSRは、センサネットサーバSSから組織ダイナミクスデータを受信し、受信した組織ダイナミクスデータを用いて診断した診断結果を管理システムAMに送信する。
記憶部DSMEは、ハードディスク、メモリ又は外部記録装置(例えば、SDカード)によって構成される。記憶部DSMEは、診断アプリケーションによる診断の設定条件、及び、診断アプリケーションによる診断結果を格納する。具体的には、記憶部DSMEは、名札端末テーブルDTN、ビーコンテーブルDTB、基地局テーブルDTK、診断条件期間テーブルDTM、診断結果テーブルDF、及び診断アルゴリズムDDAを格納する。
名札型端末テーブルDTNには、診断の対象となる名札型端末TRに関する情報が登録され、ビーコンテーブルDTBには、診断の対象となるエリアビーコンに関する情報が登録され、基地局テーブルDTCには、診断の対象となる基地局GWに関する情報が登録される。
診断条件期間テーブルDTMには、診断アプリケーションによる診断の条件、及び診断アプリケーションが診断する期間が登録される。
診断結果テーブルDFには、診断アプリケーションによる診断結果が登録される。
診断アルゴリズムDDAには、ビジネス顕微鏡システムの診断に用いるプログラムが格納される。診断サーバDSは、管理システムAMからの診断要求に対して適切なプログラムが選択し、選択した制御部DSCOに実行させることによって、診断処理を実行する。
制御部DSCOは、中央処理部(CPU)(図示省略)を備え、データの送受信の制御及びビジネス顕微鏡システムの診断処理を実行する。具体的には、CPU(図示省略)が記憶部DSMEに格納されたプログラムを実行することによって、通信制御部DSCC、ハートビート集計部DSC、電池寿命管理部DBC、及びデータ整合性チェック部DSCとして機能する。
通信制御部DSCCは、センサネットサーバSS及び管理システムAMとの有線又は無線による通信のタイミングを制御する。さらに、通信制御DSCCは、センサネットサーバSS及び管理システムAMとの通信に用いるデータ形式と、制御部DSCO内部で用いるデータ形式との間でデータ形式を変換し、受信したデータの種類に対応する処理部に受信したデータを振り分ける。
なお、診断サーバDSは、診断部DCAによる診断結果を診断結果テーブルDFに格納してもよいし、診断部DCAによる診断結果を送受信部DSSRから管理システムAMに送信してもよい。
図1Gは、本発明の実施形態のクライアントCLの構成の説明図である。
クライアントCLは、ビジネス顕微鏡システムとシステム管理者との接点であり、組織ダイナミクスデータの解析結果を表示する。
クライアントCLは、入出力部CLIO、送受信部CLSR、記憶部CLME、及び、制御部CLCOを備える。
入出力部CLIOは、システム管理者とのインタフェースとなる。入出力部CLIOは、ディスプレイCLOD、キーボードCLIK、及びマウスCLIM、及び外部入出力CLIUを備える。外部入出力CLIUには、必要に応じて他の入出力装置を接続できる。
ディスプレイCLODは、CRT(CATHODE−RAY TUBE)又は液晶ディスプレイ等の画像表示装置である。ディスプレイCLODは、プリンタ等を含んでもよい。
送受信部CLSRは、アプリケーションサーバASとの間で、データを送受信する。具体的には、送受信部CLSRは、アプリケーションサーバASに組織ダイナミクスデータの解析要求を送信し、アプリケーションサーバASから組織ダイナミクスデータの解析結果を受信する。
記憶部CLMEは、ハードディスク、メモリ、又は外部記録装置(例えば、SDカード)によって構成される。記憶部CLMEは、解析条件CLMP及び描画設定情報CLMT等の、解析結果の描画に必要な情報を記録する。
解析条件CLMPには、システム管理者によって設定された解析対象のメンバの数及び解析方法の選択等の条件が登録される。描画設定情報CLMTには、ディスプレイCLODの描画位置に関する情報を記録する。さらに、記憶部CLMEには、制御部CLCOのCPU(図示省略)によって実行されるプログラムが格納されてもよい。
制御部CLCOは、CPU(図示省略)を備え、アプリケーションサーバASとの間の通信の制御処理、システム管理者からの解析条件等の入力の受付処理、及び、解析結果をシステム管理者に提示するための描画処理等を実行する。具体的には、CPUは、記憶部CLMEに格納されたプログラムを実行することによって、通信制御部CLCC、解析条件設定部CLIS、描画設定部CLTS、及び表示部CLJとして機能する。
通信制御CLCCは、アプリケーションサーバASとの間の通信のタイミングを制御する。また、通信制御部CLCCは、アプリケーションサーバASとの間の通信に用いるデータ形式と、制御部CLCO内部で用いられるデータ形式との間でデータ形式を変換し、受信したデータの種類に対応する処理部に受信したデータを振り分ける。
解析条件設定部CLISは、システム管理者によって入出力部CLIOを介して入力された解析条件を受け取り、受け取った解析条件を記憶部CLMEの解析条件CLMPに格納する。解析条件は、解析する組織ダイナミクスデータの期間、解析対象となるメンバ、解析の種類、及び解析のためのパラメータ等を含む。クライアントCLは、入出力部CLIOを介して入力された解析条件を含む解析要求をアプリケーションサーバASに送信するとともに、描画設定部CLTSによる描画設定処理を実行する。
描画設定部CLTSは、解析条件CLMPに基づく解析結果を表示する方法、及び、解析結果を示す図面をプロットする位置を計算する。描画設定部CLTSによる描画設定処理の結果は、記憶部CLMEの描画設定情報CLMTに登録される。
表示部CLJは、アプリケーションサーバASから受信した解析結果を描画設定情報CLMTに登録された情報に基づいて表示画面を生成する。
図1Hは、本発明の実施形態の管理システムAMの構成の説明図である。
管理システムAMは、ビジネス顕微鏡システムとシステム管理者との接点であり、ビジネス顕微鏡システムの診断結果を表示する。
管理システムAMは、入出力部AMIO、送受信部AMSR、記憶部AMME、及び、制御部AMCOを備える。
入出力部AMIOは、システム管理者とのインタフェースとなる。入出力部AMIOは、ディスプレイAMOD、キーボードAMIK、及びマウスAMIM、及び外部入出力AMIUを備える。外部入出力AMIUには、必要に応じて他の入出力装置を接続できる。
ディスプレイAMODは、CRT(CATHODE−RAY TUBE)又は液晶ディスプレイ等の画像表示装置である。ディスプレイAMODは、プリンタ等を含んでもよい。
送受信部AMSRは、診断サーバDSとの間で、データを送受信する。具体的には、送受信部AMSRは、診断サーバDSに診断要求を送信し、診断サーバDSから診断結果を受信する。
記憶部AMMEは、ハードディスク、メモリ、又は外部記録装置(例えば、SDカード)によって構成される。記憶部AMMEは、診断条件AMMP及び描画設定情報AMMT等の、診断結果の描画に必要な情報を記録する。
解析条件AMMPには、システム管理者によって設定された診断対象、及び診断方法の選択等の条件が登録される。描画設定情報AMMTには、図面端末の部分に何をプロットするかという描画位置に関する情報を記録する。さらに、記憶部AMMEには、制御部AMCOのCPU(図示省略)によって実行されるプログラムが格納されてもよい。
制御部AMCOは、CPU(図示省略)を備え、診断サーバDSとの間の通信の制御処理、システム管理者からの診断条件等の入力の受付処理、及び、診断結果をシステム管理者に提示するための描画処理等を実行する。具体的には、CPUは、記憶部AMMEに格納されたプログラムを実行することによって、通信制御部AMCC、診断条件設定部AMIS、描画設定部AMTS、及び表示部AMJとして機能する。
通信制御AMCCは、診断サーバDSとの間の通信のタイミングを制御する。また、通信制御部AMCCは、診断サーバDSとの間の通信に用いるデータ形式と、制御部AMCO内部で用いられるデータ形式との間でデータ形式を変換し、受信したデータの種類に対応する処理部に受信したデータを振り分ける。
診断条件設定部AMISは、システム管理者によって入出力部AMIOを介して入力された診断条件を受け取り、受け取った診断条件を記憶部AMMEの診断条件AMMPに格納する。診断条件は、診断対象となる装置、診断の種類、及び診断のためのパラメータ等を含む。管理システムAMは、入出力部AMIOを介して入力された診断条件を含む診断要求を診断サーバDSに送信するとともに、描画設定部AMTSによる描画設定処理を実行する。
描画設定部AMTSは、診断条件AMMPに基づく診断結果を表示する方法、及び、診断結果を示す図面をプロットする位置を計算する。描画設定部AMTSによる描画設定処理の結果は、記憶部AMMEの描画設定情報AMMTに登録される。
表示部AMJは、診断サーバDSから受信した診断結果を描画設定情報AMMTに登録された情報に基づいて表示画面を生成する。
<名札型センサ端末TRの説明>
次に、本発明の実施形態の名札型センサ端末TRの外観について、図2A〜図2Fを用いて説明する。
図2A〜図2Fでは、表示装置LCDDを備える名札型センサ端末TRを説明する。表示装置LCDDが装着者側に向いている場合、表示装置LCDDには、対面した人数、現在時刻、及び装着者の歩数等を示す組織アクティビティフィードバックデータ等の装着者向けの情報が表示される。一方、表示装置LCDDが装着者側に向いていない場合、表示装置LCDDには、装着者の所属及び名前等の他の装着者向けの情報が表示される。
ここで、図2Aに示すように、名札型センサ端末TRは、装着者が当該名札型センサ端末TRを装着する場合に用いるストラップ等を取り付けるための取付部NSH1〜NSH3を備える。当該取付部NSH1〜NSH3を備える面を上面と定義し、当該面に対向する面を下面と定義する。なお、取付部NSH1〜NSH3の機能については、図5A〜図5Cで詳細を説明する。
また、装着者が名札型センサ端末TRを装着した場合に装着者側を向く面を背面と定義し、当該面と対向する面を正面と定義する。
さらに、名札型センサ端末TRの正面の左側に位置する面を左側面と定義し、左側面に対向する面を右側面と定義する。
図2Aは、本発明の実施形態の名札型センサ端末TRの上面図である。
名札型センサ端末TRの上面には、3個の取付部NSH1〜NSH3が形成される。取付部NSH1〜NSH3は、上面から裏面(図2F参照)にかけてL字に貫通した開口部によって構成される。装着者は、取付部NSH1〜NSH3の開口部にストラップを通し、ストラップを装着者の首にかけることによって、名札型センサ端末TRを装着する。
なお、取付部NSH1〜NSH3の開口部は名札型センサ端末TRの正面からは見えない。
また、図2Aでは、名札型センサ端末TRは3個の取付部を備えるとしたが、3個に限られず、少なとも1個の取付部を備えればよい。
図2Bは、本発明の実施形態の名札型センサ端末TRの正面図である。
名札型センサ端末TRの正面には、LEDランプLED1、マイクMIC、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4、エリアビーコン受信部ABR、及び照度センサLS1Fが配置される。
LEDランプLED1は、装着者及び装着者と対面する人に、名札型センサ端末TRの状態を通知する。例えば、LEDランプLED1は、例えば、名札型センサ端末TRに異常が発生した場合に赤色等に発光する。
マイクMICは、名札型センサ端末TRの装着者の発話及び周囲の音を取得する。照度センサLS1F及び図2Fに示す裏面側に配置された照度センサLS1Bは、名札型センサ端末TRが装着者側を向いているか否かを判定するために必要な照度情報を検出する。エリアビーコン受信部ABRは、図示しないエリアビーコンから送信される赤外線を受信する。
名札型センサ端末TRは複数の赤外線送受信機を備える。図2Bでは、名札型センサ端末TRは、6個の赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6を備える例を示す。
4個の赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4は、各赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4に備わる赤外線発光ダイオードが名札型センサ端末TRの正面側から外側に赤外線を放射し、各赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4に備わる赤外線フォトトランジスタが名札型センサ端末TRの正面側から入光する赤外線を受信するように、名札型センサ端末TRの正面に配置される。なお、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4は、赤外線の送信範囲及び赤外線の受信範囲を拡大させるために、各々角度を変えて配置される。
名札型センサ端末TRの筐体には赤外線を透過する開口部IRWが形成され、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4は、他の名札型センサ端末TRと開口部IRWを介して赤外線を送受信する。
開口部IRWは実際の開口であってもよいし、赤外線を透過する部材が開口部IRWに取り付けられていてもよい。
なお、名札型センサ端末TRの筐体全体が赤外線を透過する部材によって構成さている場合には、開口部IRWが筐体に形成されなくてもよい。
2個の赤外線送受信機TRIR5及びTRIR6は、左側面及び右側面に配置される。
赤外線送受信機TRIR5は、赤外線送受信機TRIR5に備わる赤外線発光ダイオードが名札型センサ端末の左側面側から外側に赤外線を放射し、赤外線送受信機TRIR5に備わる赤外線フォトトランジスタが名札型センサ端末TRの左側面側から入光する赤外線を受信するように、名札型センサ端末TRの左側面に配置される。
また、赤外線送受信機TRIR6は、赤外線送受信機TRIR6に備わる赤外線発光ダイオードが名札型センサ端末の右側面側から外側に赤外線を放射し、赤外線送受信機TRIR6に備わる赤外線フォトトランジスタが名札型センサ端末TRの右側面側から入光する赤外線を受信するように、名札型センサ端末TRの右側面に配置される。
赤外線送受信機TRIR5及びTRIR6は、例えば、同じディスプレイ画面を複数人で見ている場合等の装着者の側面の対面を検出するものであり、装着者の側面に単に位置した他の装着者及び隣の机で作業している他の装着者の対面を検出するものではない。このため、後者の装着者との対面を誤検出しないように、赤外線送受信機TRIR5及びTRIR6の赤外線発光ダイオードの赤外線の出力強度は、名札型センサ端末TRの正面に配置された赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の赤外線発光ダイオードの赤外線の出力強度よりも弱く設定される。
なお、本発明は、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の配置角度に特徴を有するが、これについては図8及び図9で詳細を説明する。
名札型センサ端末TRは、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6が名札型センサ端末TRの端末情報TRMTを赤外線によって間欠的に送信し、対面した装着者が装着した名札型センサ端末TRの端末情報TRMTを受信することによって、いつ、どの名札型センサ端末TRと対面したかを記憶できる。これによって、ビジネス顕微鏡システムは、装着者同士の対面状況を特定できる。
図2Cは、本発明の実施形態の名札型センサ端末TRの下面図である。
名札型センサ端末TRの下面には、電源スイッチPSW、及びクレイドルコネクタCRDIFが配置される。
電源スイッチPSWは、名札型センサ端末TRの電源をオン・オフするスイッチである。クレイドルコネクタCRDIFは、名札型センサ端末TRを図示しないクレイドルに接続するためのコネクタである。
図2Dは、本発明の実施形態の名札型センサ端末TRの右側面図である。
赤外線送受信機TRIR6は、名札型センサ端末TRの右側面から赤外線を放射し、名札型センサ端末TRの右側面から赤外線を受信する。
図2Eは、本発明の実施形態の名札型センサ端末TRの左側面図である。
赤外線送受信機TRIR5は、名札型センサ端末TRの左側面から赤外線を放射し、名札型センサ端末TRの左側面から赤外線を受信する。
名札型センサ端末TRの左側面には、3個のボタンBTN1〜BTN3が配置される。名札型センサ端末TRは、どのボタンがいつ操作されたかを操作履歴として記憶し、操作履歴を基地局GWに送信する。また、装着者は、ボタンを操作することによって、名札型センサ端末TRの動作モードを変更し、表示装置LCDDの表示を切り替えることができる。
図2Fは、本発明の実施形態の名札型センサ端末TRの裏面図である。
名札型センサ端末TRの裏面には、取付部NSH1〜NSH3の開口が形成され、また、スピーカSP及び照度センサLS1Bが配置される。
スピーカSPは、名札型センサ端末TRが裏返しに装着されていることを検出した場合、スピーカSPから警告音を出力する。
名札型センサ端末TRの構成要素の配置には種々の変形例が考えられ、名札型センサ端末TRの第1変形例を図3A及び図3Bを用いて説明し、名札型センサ端末TRの第2変形例を図4A〜図4Dを用いて説明する。
名札型センサ端末TRの第1変形例は、表示装置LCDDが名札型センサ端末TRの裏面に配置される変形例である。なお、図3A及び図3Bでは、図2A〜図2Fに示す名札型センサ端末TRの構成と同じ構成は同じ符号を付与し、説明を省略する。また、第1変形例の名札型センサ端末TRの上面図、下面図、右側面図、及び左側面図は、それぞれ、図2A、図2C、図2D、及び図2Eと同じであるので図示を省略した。
図3Aは、本発明の実施形態の第1変形例の名札型センサ端末TRの正面図である。図3Bは、本発明の実施形態の第1変形例の名札型センサ端末TRの裏面図である。
図3A及び図3Bに示すように、名札型センサ端末TRの正面には表示装置LCDDが配置されず、名札型センサ端末TRの裏面に表示装置LCDDが配置される。
なお、第1変形例の名札型センサ端末TRの表示装置LCDDには、装着者向けの情報が専ら表示される。
名札型センサ端末TRの第2変形例は、表示装置LCDDを備えず、各種センサ及び赤外線通信による組織ダイナミクスデータの検出及び記憶に特化したものである。なお、図4A〜図4Dでは、図2A〜図2Fに示す名札型センサ端末TRの構成と同じ構成は同じ符号を付与し、説明を省略する。また、第1変形例の名札型センサ端末TRの上面図、及び右側面図は、それぞれ、図2A、及び図2Dと同じであるので図示を省略した。
図4Aは、本発明の実施形態の第2変形例の名札型センサ端末TRの正面図である。図4Bは、本発明の実施形態の第2変形例の名札型センサ端末TRの下面図である。図4Cは、本発明の実施形態の第2変形例の名札型センサ端末TRの左側面図である。図4Dは、本発明の実施形態の第2変形例の名札型センサ端末TRの裏面図である。
上述したように、第2変形例の名札型センサ端末TRは、表示装置LCDDを備えない。また、図4Cに示すように、名札型センサ端末TRは、1個のボタンBTN1しか備えない。これによって、名札型センサ端末TRを小型化できる。
さらに、図2A〜図2F並びに図3A及び図3Bに示す名札型センサ端末TRは下面に電源スイッチPSWが配置されていたのに対して、第2変形例の名札型センサ端末TRは、左側面に電源スイッチが配置される。
次に、名札型センサ端末TRの装着方法について、図5A〜図5Cを用いて説明する。
図5Aは、本発明の実施形態のクリップによる名札型センサ端末TRの装着方法の説明図である。
クリップは紐状の結合部を備える。結合部の両端にはボタンがあり、結合部は名札型センサ端末TRの上面の中央部の取付部NSH2を上面側から裏面側に通された状態で、当該ボタンを留めることによって、クリップは名札型センサ端末TRに結合する。
クリップによって装着者の衣類等を挟むことによって、名札型センサ端末TRは装着される。
図5Bは、本発明の実施形態の紐による名札型センサ端末TRの装着方法の説明図である。
名札型センサ端末TRの上面の両端の取付部NSH1及びNSH3に紐を通して、紐によってループ状にすることによって、紐と名札型センサ端末TRを結合する。そして、名札型センサ端末TRと結合した紐を装着者の首からぶら下げることによって、名札型センサ端末TRは装着される。
図5Cは、本発明の実施形態の名札型センサ端末TR専用のクリップによる名札型センサ端末TRの装着方法の説明図である。
名札型センサ端末TRの裏面には、専用の板状のクリップがネジによって固着される。具体的には、クリップの上端に形成された2カ所のL字部L1及びL2が名札型センサ端末TRの裏面の取付部NSH1及びNHS3に挿入される。そして、クリップは、クリップに形成された2カ所のネジ穴SCH1及びSCH2を介して名札型センサ端末TRの裏面にネジによって固着される。
当該クリップは弾性の材質によって構成されるため、クリップと名札型センサ端末TRの裏面との間に装着者の胸ポケット又は襟等を挟むことによって、名札型センサ端末TRは装着される。
以上によって、名札型センサ端末TRは、一般の名札と同様に人に装着でき、装着者に違和感を抱かせることなくセンサによる装着者の各種物理量等を取得できる。
<名札型センサ端末TRの内部構成>
次に、名札型センサ端末TRの内部構造について、図6を用いて説明する。
図6は、本発明の実施形態の名札型センサ端末TRのハードウェア構成図である。
名札型センサ端末TRは、内蔵された二次電池BATTによって供給された電圧をレギュレータREGが安定化した電源電圧によって動作する。なお、名札型センサ端末TRは、図示しないクレイドルを接続するクレイドルインタフェースCRDIFを介して外部電源によって動作することもある。
クレイドルは、名札型センサ端末TRに内蔵された二次電池BATTを充電するための回路を備える装置である。クレイドルは、例えば、外部電源から電源電圧が供給され、名札型センサ端末TRの二次電池BATTを充電するための充電回路を備えていれば、ケーブルであってもよいし、名札型センサ端末TRを置くことによってクレイドルインタフェースCRDIFにクレイドルが接続されるような据え置き型の形態であってもよい。
なお、名札型センサ端末TRと基地局GWとがデータを有線によって通信する実装では、クレイドルは、基地局GWとの通信手段を備え、名札型センサ端末TRは、クレイドルインタフェースCRDIF及びクレイドルを介して基地局GWとデータを通信する。
クレイドルインタフェースCRDIFと二次電池BATTとは、二本の電源ラインEPOW+及びEPOW−によって接続される。電源ラインEPOW+及びEPOW−は、外部電源から名札型センサ端末TRに電源電圧を供給するとともに、外部電源から供給された二次電池BATTを充電するためのケーブルである。
クレイドルインタフェースCRDIFは、クレイドルに接続された場合、外部電源検出信号PDETSを名札型センサ端末TRに備わる汎用IOポートPIOに入力する。したがって、名札型センサ端末TRは、外部電源検出信号PDETSによって、自身が外部電源に接続されたか否かを判定できる。
マイクロコンピュータMCUは、名札型センサ端末TRを制御する。マクロコンピュータMCUは、中央演算処理装置CPUの他、内部バスIBUSを介して各種周辺機器が集積された大規模集積回路(LSI)である。一般的に、マイクロコンピュータMCUに集積される各種周辺機器は、シリアルインタフェース、A/Dコンバータ、メモリ、タイマ、及び汎用IOポート等である。図6では、3チャネルのシリアルインタフェースSIO0、SIO1、及びSIO2、A/DコンバータADC、D/AコンバータDAC、タイマTIMR、汎用IOポートPIO、ランダムアクセスメモリRAM、フラッシュメモリFLSH、リアルタイムクロックRTC、並びにIICインタフェースIICを集積したマイクロコンピュータMCUの一例を示す。
A/DコンバータADCは、マイクMIC、並びに照度センサLS1F及びLS1Bによって取得されたデータをデジタル値に変換する。名札型センサ端末TRは、各種センサによって取得された情報及び赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6によって取得された対面情報とを記憶部STRGに記憶するとともに、通信手段を介して基地局に送信する。
ここで、通信手段は、シリアルインタフェースSIO0に無線通信インタフェースRFIFを介して接続された無線通信回路RFによって実装されてもよいし、シリアルインタフェースSIO2からクレイドルインタフェースCRDIFに接続される外部シリアルポートEXTSIOによって実装されもよい。
また、名札型センサ端末TRは、各種センサによって取得されたデータを解析し、解析結果を表示装置LCDDに表示する。表示装置LCDDは、表示装置インタフェースLCDIFを介してシリアルインタフェースSIO2に接続される。
マイクロコンピュータMCUは、温度センサTHMによって取得される温度データTHMD、及び三軸加速度センサACCによって取得された加速度データを、IICインタフェースIICを介して取得する。
マイクMIC、並びに照度センサLS1F及びLS1Bは、A/DコンバータADCに接続される。マイクMICによって取得された音声は、増幅回路IAMPによって適切な出力に増幅され、フィルタLPF1によってサンプリングによる折り返しを除去するナイキスト周波数で処理された後、A/DコンバータADCによってデジタルデータとして取得される。
スピーカSPには、D/AコンバータDACから出力され、アンプOAMPによって増幅された音声データが入力され、スピーカSPは当該音声データを出力する。
無線通信回路RFは、シリアルバスである無線通信インタフェースRFIFを介してマイコンMCUと通信する。ボタンBTN1〜BTN3は汎用入力ポートPIOに接続される。
シリアルインタフェースSIO2から記憶部STRGへの記憶部インタフェースSTRGIF、及びシリアルインタフェースSIO2からクレイドルインタフェースCRDIFへの外部シリアルポートEXTSIOEXTSIOも、シリアルバスである。
リアルタイムクロックRTCは正確な時間情報を管理する。リアルタイムクロックRTCによって管理される時間情報に基づいてCPUの動作タイミングが決定される。
リセットボタンRBTNは、リセットインタフェースRSTSを介して中央演算処理装置CPUに接続される。リセットボタンRBTNが押下されることによって、中央演算処理装置CPUをリセットできる。
赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6の赤外線フォトトランジスタは、論理和回路IRORを介してシリアルインタフェースSIO1に接続される。すなわち、いずれかの赤外線フォトトランジスタが赤外線データを受信すれば、論理和回路IRORは、受信した赤外線データをチャネル1シリアル受信信号SIO1RxDとしてシリアルインタフェースSIO1に入力する。また、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6の赤外線発光ダイオードは、シリアルインタフェースSIO1に接続され、シリアルインタフェースSIO1からチャネル1シリアル送信信号SIO1TxDが入力された場合、赤外線データを送信する。
本実施形態の名札型センサ端末TRは、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6の各赤外線発光ダイオードとシリアルインタフェースSIO1との接続を個別に遮断可能なスイッチを備える。なお、当該スイッチは、各赤外線発光ダイオードとシリアルインタフェースSIO1との接続を個別に遮断することによって、各赤外線発光ダイオードを個別に無効化し、各赤外線発光ダイオードとシリアルインタフェースSIO1とを接続することによって、各赤外線発光ダイオードを個別に有効化する。このため、当該スイッチは、赤外線発光ダイオードの有効無効を個別に切り替える送信部切替部として機能する。
また、名札型センサ端末TRは、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6の各赤外線フォトトランジスタと論理和回路IRORとの接続を個別に遮断可能なスイッチを備える。なお、当該スイッチは、各赤外フォトトランジスタと論理和回路IRORとの接続を個別に遮断することによって、各赤外線フォトトランジスタを個別に無効化し、各赤外フォトトランジスタと論理和回路IRORとを接続することによって、各赤外線フォトトランジスタを個別に有効化する。このため、当該スイッチは、赤外線フォトトランジスタの有効無効を個別に切り替える受信部切替部として機能する。
これらのスイッチは、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6の各赤外線発光ダイオード及び各赤外線フォトトランジスタの自己診断を可能にする。具体的は、診断対象となる一つの赤外線発光ダイオードをシリアルインタフェースSIO1に接続するようにスイッチが設定されるとともに、診断対象となる一つの赤外線フォトトランジスタを論理和回路IRORに接続するようにスイッチが設定される。すなわち、診断対象の赤外線発光ダイオード及び赤外線フォトトランジスタは有効化される。そして、診断対象の有効化された赤外線フォトトランジスタが、診断対象の有効化された赤外線発光ダイオードから送信された赤外線データを受信できるか否かによって自己診断がなされる。
これをすべての赤外線発光ダイオード及び赤外線フォトトランジスタに繰り返す。なお、赤外線発光ダイオード及び赤外線フォトトランジスタに異常がなければ、有効化された赤外線発光ダイオードが放射した赤外線は、外部との反射によって、有効化された赤外線フォトトランジスタによって受信可能である。
なお、診断対象の赤外線発光ダイオードの数及び診断対象の赤外線フォトトランジスタの数は一つに限られず、複数であってもよい。
また、汎用IOポートには、エリアビーコンから送信される赤外線を受信するエリアビーコン受信部ABRが接続される。
赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6は、装着者同士の対面コミュニケーションを検出するため、指向性の高い赤外線データを通信するのに対して、エリアビーコン受信部ABRは、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6よりも広範囲で赤外線データを受信する。このため、エリアビーコンが送信する赤外線データの指向性は、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6が送信する赤外線データの指向性よりも低い。
エリアビーコン受信部ABRは、主に、会議室等に設置されたエリアビーコンのIDを示す赤外線データを受信することによって、装着者がエリアビーコンが設置された部屋にいることを検出する。エリアビーコンとエリアビーコン受信部ABRとの間の赤外線通信は、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6よりも広範囲となるため、典型的には38kHz等で変調した赤外線が用いられる。
<赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の実装角度の説明>
図7A〜図7Cを用いて、名札型センサ端末TRの赤外線データの送受信範囲について説明する。
図7Aは、本発明の実施形態の名札型センサ端末TR12及びTR13の装着者HUM3及びHUM4が対面してコミュニケーションを取る場合の説明図である。
二人の人間が話をする場合、二人の人間が完全に正面で向かい合うことはまれであり、肩幅程度ずれて向かい合うことが多い。名札型センサ端末TRの赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の赤外線データの送受信範囲が、名札型センサ端末TRの正面と垂直方向のみであると、名札型センサ端末TRは、肩幅程度ずれて向かい合った装着者の対面を検出できない。
図7Aに示すように、一般に、装着者HUM3が装着した名札型センサ端末TR12の正面の中心と装着者HUM4が装着した名札型センサ端末TR13の中心とを結んだ線L5は、名札型センサ端末TR12の正面に対する垂線L4及び名札型センサ端末TR13の正面に対する垂線L5に対して、左右30度程度の範囲にある。
このため、名札型センサ端末TRの赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の赤外線データの左右方向の送受信範囲は、30度程度必要となる。
なお、上述した送受信範囲は一例であり、本発明の赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の左右方向の送受信範囲は、左右にある程度の幅であればよく、30度に限定されるわけではない。
図7Bは、本発明の実施形態の椅子に座った装着者HUM1と立った状態の装着者HUM2とがコミュニケーションを取る場合の説明図である。
椅子に座った人間の頭の高さと立った状態の人間の頭の高さとに差があるので、椅子に座った人間の上半身はやや上方を向く。
図7Bに示すように、装着者HUM1が装着する名札型センサ端末TR10の正面の中心と装着者HUM2が装着する名札型センサ端末TR11の正面の中心とを結んだ線L3は、名札型センサ端末TR10の正面に対する垂線L1及び名札型センサ端末TR11の正面に対する垂線L2よりも下方に位置する。
したがって、名札型センサ端末TRの赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の赤外線データの上下方向の送受信範囲は、正面から垂直方向から下方向まで必要となる。
図7Cは、本発明の実施形態の同じ机に向かった装着者HUM5及びHUM6がコミュニケーションを取る場合の説明図である。
装着者HUM5が装着する名札型センサ端末TR14と装着者HUM6が装着する名札型センサ端末TR15とを結んだ線L7は、名札型センサ端末TR14の右側面と名札型センサ端末TR15の左側面とを結んだ線となる。
したがって、同じ机に向かった装着者の対面を検出するには、名札型センサ端末TRは、側面方向にも赤外線データの送受信することが必要となる。本実施形態では、名札型センサ端末の左側面及び右側面にそれぞれ赤外線送受信機TRIR5及びTRIR6が配置される。
なお、装着者から横方向を向いている装着者、及び隣の机で作業をしている装着者との対面の誤検出を防止するために、名札型センサ端末TRに側面に配置された赤外線送受信機TRIR5及びTRIR6の赤外線発光ダイオードの赤外線出力は、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の赤外線発光ダイオードの赤外線出力より弱く設定される必要がある。
図8は、本発明の実施形態の赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の配置方向の説明図である。
赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4は、赤外線送受信機TRIR1及びTRIR2と赤外線送受信機TRIR3及びTRIR4とが左右方向に並んで配置される。
赤外線送受信機TRIR1及びTRIR2では、赤外線送受信機TRIR1が赤外線送受信機TRIR2の上方に配置され、赤外線送受信機TRIR3及びTRIR4では、赤外線送受信機TRIR4が赤外線送受信機TRIR3の上方に配置される。
赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4は、名札型センサ端末TRの正面側に15度内側に向かって配置される。
換言すれば、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4は、各赤外線送受信機の赤外線発光ダイオードが赤外線を発光する発光軸及び赤外線フォトトランジスタが赤外線を受光する受光軸(以下、発光軸及び受光軸を総称して光軸という)が、名札型センサ端末TRの正面側方向に向かって近づくように配置される。
なお、赤外線の出力強度が弱い場合であっても、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の光軸の延長線が名札型センサ端末TRの正面側に向かって近づくように、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4が配置される。
さらに、赤外線送受信機TRIR2及びTRIR3の上方に配置された赤外線送受信機TRIR1及びTRIR4は、赤外線発光ダイオードが赤外線を発光する発光軸及び赤外線フォトトランジスタが赤外線を受光する受光軸が、30度下方を向くように配置される。
図9は、本発明の実施形態の赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の赤外線の送受信範囲の説明図である。
赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4を図8で説明したように配置したことによって、左側に位置する赤外線送受信機TRIR1及びTRIR2は、名札型センサ端末TRの正面から右方向に赤外線データを送信するとともに、名札型センサ端末TRの正面の右方向の赤外線データを受信する。また、右側に位置する赤外線送受信機TRIR3及びTRIR4は、名札型センサ端末TRの正面から左方向に赤外線データを送信するとともに、名札型センサ端末TRの正面の左方向の赤外線データを受信する。
図9に示すように、名札型センサ端末TRを上方から見ると、左右に配置された赤外線送受信機の光軸の延長線が交差する。図9に示すように、赤外線送受信機TRIR2及びTRIR3自体の感度がプラスマイナス15度である場合、赤外線送受信機TRIR2及びTRIR3の筐体への配置角度である15度であるため、赤外線送受信機TRIR2及びTRIR3の赤外先データの左右方向の送受信範囲は60度に拡大される。
これによって、名札型センサ端末TRは図7Aに示すような肩幅程度ずれた装着者同士の対面も検出できる。
なお、本発明は、上述した赤外線送受信機の数及び赤外線送受信機の配置角度には限定されない。
以上のように、複数の赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4を、光軸が近づくように配置するので、筐体の開口部IRWを小さくすることができ、名札型センサ端末TRを小型化することができるとともに、筐体の堅牢性を向上させることができる。
<赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の実装方法の説明>
次に、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の実装方法について、図10A〜図11Bを用いて説明する。
図10Aは、本発明の実施形態のワイヤ接続によって実装した赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の説明図である。
各赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4が搭載された小型基板は、名札型センサ端末TRのメイン基板TRPCBにワイヤIRIF1〜IRIF4によって接続される。メイン基板TRPCBは、マイクロコンピュータMCUを搭載した基板である。
ワイヤIRIF1〜IRIF4は、左側に配置される赤外線送受信機TRIR1及びTRIR2の右側に接続され、右側に配置される赤外線送受信TRIR3及びTRIR4の左側に配置され、赤外線送受信機TRIR1及びTRIR2と赤外線送受信TRIR3及びTRIR4との間に集約されてメイン基板TRPCBに接続される。このため、ワイヤIRIF1〜IRIF4が赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の他の位置に接続される場合よりも、ワイヤIRIF1〜IRIF4の配線長を短くすることができる。これによって、名札型センサ端末TRの筺体を小型化できる。また、大きな電流が流れる赤外線発光ダイオードへの配線も短縮できるので、当該配線から輻射される電磁波を低減でき、各種センサへの電気的なノイズを抑制し、センサの性能を向上させることできる。
赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4が搭載された各小型基板には、赤外線発光ダイオードの発光時のノイズを抑制するために、バイパスコンデンサBPCSが搭載される。このバイパスコンデンサBPCSは小型基板の面積のうち赤外線送受信機の面積よりも小さい面積のものでなくてはならないため、小型基板に搭載可能なバイパスコンデンサBPCSは小型のものに限定される。
また、配線は自由に曲げることができるため、赤外線送受信機を筐体内に所望の角度で配置できる。
図10Bは、本発明の実施形態のフレキシブル基板によって実装した赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の説明図である。
フレキシブル基板は、多層のフィルム基板によって構成されるプリント基板であって、エポキシ樹脂によって構成される通常の基板よりも薄型であってしなやかである。
赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4は一枚のフレキシブル基板上に実装され、フレキシブル基板のコネクタは、メイン基板TRPCBに備わるコネクタIRFPCNを介してメイン基板TRPCBに接続される。
フレキシブル基板のコネクタから各赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4への配線はフレキシブル基板上にフレキシブル基板の製造時になされる。このため、名札型センサ端末TRの組み立て時には、フレキシブル基板のコネクタをメイン基板TRPCBのコネクタIRFPCNに挿入するだけでよく、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4への配線作業は不要である。
また、フレキシブル基板上にはメイン基板TRPCBから各赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4への配線がプリントされるので、プリント基板の面積は図10Aに示す赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4を搭載する小型基板よりも大きくなる。このため、フレキシブル基板は、静電容量がバイパスコンデンサBPCSより大きなバイパスコンデンサBPCLも搭載できる。これによって、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4をフレキシブル基板を用いて名札型センサ端末TRに実装した方が、ワイヤIRIF1〜IRIF4を用いて実装する場合よりも、赤外線発光ダイオードの発光時のノイズを抑制できる。
また、フレキシブル基板は、図8及び図9に示すように赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4を配置するためにフレキシブル基板を折り曲げる折曲部を有する。折曲部DL1〜DL4を折り曲げることによって、赤外線送受信機TRIR2及びTRIR3が内側を向くように配置でき、赤外線送受信機TRIR1及びTRIR4を内側かつ下方を向くように配置できる。
図11A及び図11Bを用いて、折曲部DL1〜DL4について説明する。
図11Aは、本発明のフレキシブル基板の赤外線送受信機TRIR1の折曲部DL1の説明図である。
折曲部DL1が折曲げられることによって、赤外線送受信機TRIR1は、正面側に15度内側を向き、かつ、30度下方側を向くように配置される。
なお、赤外線送受信機TRIR1の配置角度の基準は、折曲部DL1〜DL4に囲まれる台座部BASEの延長面である。
折曲部DL4について図示は省略するが、図11Aで説明した折曲部DL1と同様に、折曲部DL4に沿ってフレキシブル基板が折曲げられることによって、赤外線送受信機TRIR4は、正面側に15度内側を向き、かつ、30度下方側を向くように配置される。
図11Bは、本発明のフレキシブル基板の赤外送受信機TRIR2の折曲部DL2の説明図である。
折曲部DL2が折曲げられることによって、赤外線送受信機TRIR2は、正面側に15度内側を向くように配置される。
図10Bに示すように、上下方向に配置される赤外線送受信機TRIR1及び赤外線送受信機TRIR2が搭載される箇所の間のフレキシブル基板に切欠部を設けるので、赤外線送受信機TRIR1の設置角度を維持したまま、赤外線送受信機TRIR2を正面側に向かって内側の角度をつけて配置することができる。
折曲部DL3について図示は省略するが、図11Bで説明した折曲部DL2と同様に、折曲部DL2に沿ってフレキシブル基板が折曲げられることによって、赤外線送受信機TRIR3は、正面側に15度内側を向くように配置される。
以上のように、フレキシブル基板の左側に配置される赤外線送受信機TRIR1及びTRIR2とフレキシブル基板の右側に配置される赤外線送受信機TRIR3及びTRIR4との間の折曲部DL1〜DL4が折曲げられることによって、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4を、光軸が近づくように角度をつけて配置できる。折曲部DL1〜DL4が折曲げられた状態では、フレキシブル基板の台座部BASEの正面側と角度をつけて配置された赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4との間にスペースが生まれる。当該スペースに位置するようにバイパスコンデンサBPCLをフレキシブル基板に搭載することによって、デッドスペースにバイパスコンデンサBPCLを配置できるため、バイパスコンデンサBPCLの配置スペースを筐体内に設けなくてもよいので、名札型無線端末TRを小型化できる。
<対面検出赤外線通信方式の説明>
次に、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6が送受信する赤外線データについて図12を用いて説明する。図12は、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6が送受信する赤外線データの説明図である。
図12(A)に示すように、赤外線データは合計4バイトのデータ列によって構成される。具体的には、赤外線データは、2バイトのデータ部と2バイトのCRC16部とによって構成される。データ部には端末情報TRMTが登録され、CRC16部には赤外線データが正しく受信できたか否かを判定するための情報が登録される。
赤外線データは1バイトごとに符号化されて送信される。符号化されたバイトごとの赤外線データは、図12(B)に示すように、各バイトの先頭を示す論理値0の1ビットのスタートビットと、送信する8ビットのデータと、各バイトの末尾を示す論理値1の1ビットのストップビットと、の合計10ビットのデータとなる。
図12(C)に示すように、本実施形態の赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6の赤外線発光ダイオードは、1ビットを送信するのに16μsかかる。このため、赤外線発光ダイオードは、1バイトのデータ列を送信するのに0.16msかかり、赤外線データの全データ列を送信するのに0.64msかかる。この0.64msという時間は、赤外線発光ダイオードが1sに1回赤外線データを送信するとすれば、送信周期である1sに比べて十分短い時間であり、送信時間として好適である。
また、図12(C)は、1ビットの送信波形の一例を示し、赤外線発光ダイオードは、ビットが論理値1を示す場合に発光せず、ビットが論理値0を示す場合に発光する。赤外線発光ダイオードが、論理値0を示すために発光する場合、発光時間を発光パルスを1ビットの送信時間である16μsよりも短くする。これによって、赤外線発光ダイオードの消費電力を低減できる。なお、図12(C)では、赤外線発光ダイオードの発光時間が3μsである場合の例を示す。
<エリア検出赤外線通信方式の説明>
エリアビーコンが送信する赤外線データについて図13を用いて説明する。図13は、本発明の実施形態のエリアビーコンが送信する赤外線データの説明図である。
エリアビーコンが送信する赤外線データは、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6が送受信する赤外線データよりも指向性が低く、送信可能距離も長い。なお、エリアビーコンが送信する赤外線データの指向性は、名札型センサ端末TRのエリアビーコン受信部ABRが当該赤外線データの反射光によっても当該データを受信可能な程度にすることが好適である。
エリアビーコンが送信する赤外線データは、図13(A)に示すように、リーダコード部と、16ビット(2バイト)のデータコード部と、16ビット(2バイト)の反転データコード部と、ストップビットとによって構成される。データコード部にはエリアビーコンの識別情報が登録される。反転データコード部には、データコード部に登録された論理値を反転した論理値が登録され、赤外線データが正しく受信できたか否かに用いられる。リーダコード部は、エリアビーコンが送信する赤外線データの先頭を示すデータである。
エリアビーコンは、リーダコードとして、図12(B)に示すように、論理値1を1ms間送信し、論理値0を1ms間送信する。
エリアビーコンが送信する赤外線データは、1ビットごとに符号されて送信される。エリアビーコンは、データコード部又は反転データコード部に登録されるビット情報が0である場合、図12(C)に示すように、論理値1を500μs間送信し、論理値0を500μs間送信する。また、エリアビーコンは、データコード部又は反転データコード部に登録されるビット情報が1である場合、図12(D)に示すように、論理値1を500μs間送信し、論理値0を1500μs間送信する。なお、エリアビーコンは、論理値1である場合に発光し、論理値0である場合に発光しないものとする。
ストップビットは赤外線データの末尾を示す。エリアビーコンは、ストップビットとして、図12(E)に示すように、論理値1を500μs間送信する。
なお、図12(C)及び(D)に示すように、データコード部又は反転データコード部に登録されるビット情報が0か1によって、送信時間が異なる。しかし、データコード部のあるビット情報を反転したビット情報が反転データコード部に登録されるので、例えば、データコード部に登録される一つのビット情報が0であれば、反転コード部の対応するビット情報は1である。つまり、データコード部に登録されるあるビット情報と反転データコード部の当該ビット情報に対応するビット情報とを送信するためにかかる時間は、必ず3msとなる。データコード部及び反転データコード部にはこのビット情報の組が16個含まれるので、データコード部及び反転データコード部を送信するためにかかる時間は、図13(A)に示すように、48msとなる。
リーダコード部を送信するためにかかる時間は2msであるので、エリアビーコンが赤外線データを送信するためにかかる時間は50msで一定である。この50msという時間は、エリアビーコンが10sに1回赤外線データを送信するとすれば、送信周期である10sに比べて十分短い時間であり、送信時間として好適である。
また、図13(F)に示すように、エリアビーコンの発光パルスを短いパルスに変調する。具体的には、エリアビーコンの発光パルスを、40kHzであってデューティ比が50パーセントのパルスに変調する。これによって、エリアビーコンが送信する赤外線データの送信可能距離を長くし、赤外線発光時の表示電力を低減できる。
なお、エリアビーコンの変調周波数は40kHz以外であってもよい。
<二種類の赤外線を同時に受信できることについての説明>
本発明の名札型センサ端末TRは、他の名札型センサ端末から送信された赤外線データを受信する赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6の赤外線フォトトランジスタ、及び、エリアビーコンから送信された赤外線データを受信するエリアビーコン受信部ABRを備える。以下では、名札型センサ端末間の赤外線データの通信を対面検出赤外線通信といい、エリアビーコンと名札型センサ端末との間の赤外線データの通信をエリア検出赤外線通信という。
一般に、同一の空間内で複数の種類の赤外線データが通信される場合、異なる種類の赤外線データの衝突が問題になる。本発明の対面検出赤外線通信では赤外線データをパルス通信し、本発明のエリア検出赤外線通信方式では変調した赤外線データを通信することによって、異なる種類の赤外線データの衝突による混信を低減できる。
対面検出赤外線通信方式では、図12で説明したように、1ビットの送信時間は16μsであり、赤外線データ全体の送信時間は0.64msである。一方、エリア検出赤外線通信方式では、図13で説明したように、ビット情報が0である場合の送信時間は1msであり、ビット情報が1である場合の送信時間は2msであり、赤外線データ全体の送信時間は50sである。したがって、エリア検出赤外線通信方式における赤外線データ全体の送信時間は、対面検出赤外線通信方式における赤外線データ全体の送信時間よりも約78倍大きい。
図14は、本発明の実施形態の対面検出赤外線通信方式における赤外線データの送信時間とエリア検出赤外線通信方式における赤外線データの送信時間との比較図である。
図14に示すように、対面検出赤外線通信方式における赤外線データの送信周期は1s周期であるのに対して、エリア検出赤外線通信方式における赤外線データの送信周期は10s周期である。このため、対面検出赤外線通信方式における赤外線データの送信開始時刻(t1、t2)とエリア検出赤外線通信方式における赤外線データの送信開示時刻(t1'、t2')とが同じになる可能性は低い。したがって、異なる種類の赤外線データの混信が生じる可能性も低い。
また、エリア検出赤外線通信方式では変調された赤外線データを通信するため、エリアビーコン受信部ABRは、当該変調された赤外線データを復調する復調部を有する。このため、対面検出赤外線通信方式における赤外線データの送信時刻とエリア検出赤外線通信方式における赤外線データの送信時刻とが同じになったとしても、エリアビーコン受信部ABRの復調部は対面検出赤外線通信方式に用いられるパルスによる赤外線データを復調できないため、エリアビーコン受信部ABRは、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6によって送信された赤外線データをエリアビーコンによって送信された赤外線データとして受信しない。
なお、エリアビーコンが赤外線データを変調して送信し、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6が赤外線データを変調せずに送信する例を示したが、エリアビーコンが赤外線データを変調せずに送信し、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6が赤外線データを変調して送信しても、上述した例と同じく混信を防止できる。
また、エリアビーコン及び赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6が赤外線データを変調してもよい。この場合、エリアビーコンの変調周波数と赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6の変調周波数を異ならせる。これによって、エリアビーコン受信部ABRは、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6によって送信された赤外線データを復調できず、また、赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6は、エリアビーコンによって送信された赤外線データを復調できないので、混信を防止できる。
<エリアビーコンの構成>
次に、エリアビーコンABについて図15を用いて説明する。図15は、本発明の実施形態のエリアビーコンABの構成の説明図である。
本発明の実施形態では、会議室及び居室等の各部屋に1個又は2個のエリアビーコンABが設定されることを想定する。したがって、エリアビーコンABには、各部屋に配設されたAB100Vのコンセントの近傍に配置され、当該コンセントからエリアビーコンに接続されるACアダプタを介して電源が供給される。
ACアダプタによって供給された電源電圧(9V)は、電源レギュレータABREGによって降圧され、マイコンABMCU及び赤外線発光ダイオードABLEDを作動させる電源電圧(Vdd)として使用される。
マイコンABMCUは、ID設定用スイッチABIDに設定されたエリアビーコンABの識別情報(ID)を解釈して、当該識別情報を符号化する。そして、マイコンABMCUは、符号化した識別情報を変調して赤外線発光ダイオードABLEDを発光させることによって、識別情報を示す赤外線データを送信する。
なお、赤外線発光ダイオードABLEDの発光強度は、電流制限抵抗ABRESによって調整できる。
また、エリアビーコンABは、より赤外線データをより広い空間に送信するために、赤外線発光ダイオードABLEDを複数備えてもよい。
<赤外線データの送受信シーケンス>
図1B及び図1Cで説明したように、名札型センサ端末TRは基地局GWと時刻を同期し、当該時刻に基づいて各名札型センサ端末TR間で動作を同期する。
図16は、本発明の実施形態の名札型センサ端末TRの赤外線データの送受信のシーケンスの説明図である。
図16では、名札型センサ端末TR1の装着者と名札型センサ端末TR1の装着者とが対面している場合に赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6の赤外線データの送受信タイミング、エリアビーコンABの赤外線データの送信タイミング、及び名札型センサ端末TR2のエリアビーコン受信部ABRの赤外線データの受信タイミングについて説明する。
名札型センサ端末TRに備わる赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6の赤外線発光ダイオードは、名札型センサ端末TRの端末情報TRMTを赤外線データとして、互いに異なる時刻に周期的に送信する。
図16(A)は、名札型センサ端末TR1に備わる赤外線送受信機TRIR1の赤外線発光ダイオードが、名札型センサ端末TR1の端末情報TRMTを送信するタイミングを示す。同様に、図16(B)〜図16(F)は、名札型センサ端末TR1に備わる赤外線送受信機TRIR2〜TRIR6の赤外線発光ダイオードが、名札型センサ端末TR1の端末情報TRMTを送信するタイミングを示す。
名札型センサ端末TR2に備わる少なくとも一つの赤外線送受信機の赤外線フォトトランジスタが、名札型センサ端末TR1にすべての赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6の赤外線発光ダイオードが赤外線データを1回送信するのにかかる時間の間だけ、受信可能状態であれば、名札型センサ端末TR2は名札型センサ端末TR1の端末情報TRMTを受信できる。
同じタイミングで受信可能状態となる赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6の赤外線フォトトランジスタの数は、少なければ少ないほど、名札型センサ端末TRの消費電力を低減できる。
図16(H)〜図16(M)では、同じタイミングで受信可能状態となる赤外線送受信機の数が一つである場合について例示する。
具体的には、図16(H)に示すように、名札型センサ端末TR2の赤外線送受信機TRIR1の赤外線フォトトランジスタは、名札型センサ端末TR1の赤外線送受信機TRIR1〜TRIR6が赤外線データを少なくとも1回送信する間、受信可能状態となる。
また、図16(I)〜図16(M)に示すように、名札型センサ端末TR2の赤外線送受信機TRIR2〜TRIR6の赤外線フォトトランジスタは、時分割で受信可能状態となるように制御される。
図16に示すように、名札型センサ端末TRの赤外線送受信部TRIR1〜TRIR6の赤外線フォトトランジスタが時分割で受信可能状態とすることによって、赤外線送受信部TRIR1〜TRIR6の赤外線フォトトランジスタの消費電力を通常の1/6以下に低減できる。
なお、名札型センサ端末TRが赤外線送受信部TRIR1〜TRIR6の赤外線フォトトランジスタを時分割で受信可能状態とするためには、名札型センサ端末TRは、他の名札型センサ端末TRのすべての赤外線送受信部TRIR1〜TRIR6の赤外線発光ダイオードが赤外線データを1回送信する時間を把握する必要があるが、上述したように、各名札型センサ端末TRは動作を同期するので、他の名札型センサ端末TRが赤外線データの送信時間を把握できる。
図16では、名札型センサ端末TR2の赤外線送受信機TRIR5及びTRIR6の赤外線フォトトランジスタが受信可能状態にある間、名札型センサ端末TR1の正面に配置される赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の赤外線発光ダイオードは赤外線データを送信せず、名札型センサ端末TR1の左側面及び右側面に配置される赤外線送受信機TRIR5及びTRIR6の赤外線発光ダイオードのみが赤外線データを送信する。
これによって、名札型センサ端末TRの左側面及び右側面に配置された赤外線送受信機TRIR5及びTRIR6の赤外線フォトトランジスタが、他の名札型センサ端末TRの正面に配置された赤外線送受信機TRIR1〜TRIR4の赤外線発光ダイオードによって赤外線データを受信することを防止できる。すなわち、名札型センサ端末TRは、装着者と、当該装着者の横方向に位置し、単に当該装着者の方を向いている装着者との対面を誤検出することを防止できる。
また、名札型センサ端末TR同士は処理を同期しているので、常に赤外線データを送受信しなくてもよく、名札型センサ端末TRは、赤外線データを送受信しない間の名札型センサ端末のマイクロコンピュータMCUを、通常状態よりも消費電力が低い低消費電力状態に切り替えてもよい。これによって、名札型センサ端末TRの消費電力を低減できる。
以上によって、本発明によれば、複数の光送受信部の光軸が、筐体の外側方向に向かって近づくように、複数の光送受信部を配置する。これによって、筐体の開口部を小さくすることができ、名札型センサ端末TRの小型化し、名札型センサ端末TRの堅牢性を向上させることができる。
また、複数の光送受信部をフレキシブル基板に実装し、フレキシブル基板に光送受信部への配線を実装することによって、本体基板と光送受信部とをワイヤ接続する場合よりも、配線を短くすることができ、光を放射する場合の各種センサへのノイズを低減できる。
以上、本発明を添付の図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこのような具体的構成に限定されるものではなく、添付した請求の範囲の趣旨内における様々な変更及び同等の構成を含むものである。
本発明は、装着者の対面を検出するために光通信を用いるセンサ端末に適用することができる。

Claims (8)

  1. 人が装着し、装着者同士が対面したことを光通信を用いて検出するセンサ端末であって、
    前記センサ端末を制御する制御部と、
    前記光を放射することによってデータを送信する送信部、及び光を受光することによってデータを受信する受信部のうち少なくとも前記受信部を含む複数の光送受信部と、を備え、
    前記複数の光送受信部は前記センサ端末の筐体内部に配置され、
    前記複数の光送受信部は前記送信部の光の放射軸又は前記受信部の光の検出軸の延長線が近づくように配置され、
    前記受信部は、光を受光できる受信可能状態と、光を受光できない受信不可能状態とに制御可能であって、
    前記制御部は、一部の光送受信部の受信部を同じタイミングに受信可能状態となるように制御することを特徴とするセンサ端末。
  2. 請求項1に記載のセンサ端末であって、
    前記制御部が実装された本体基板と
    前記複数の光送受信部が実装され、折り曲げ可能なフレキシブル基板と、を備え、
    前記複数の光送受信部への配線が前記フレキシブル基板上に実装され、
    前記フレキシブル基板と前記本体基板とがコネクタを介して接続されることを特徴とするセンサ端末。
  3. 請求項1に記載のセンサ端末であって、
    前記複数の光送受信部が実装され、折り曲げ可能なフレキシブル基板を備え、
    前記複数の光送受信部は前記フレキシブル基板の各々は左側及び右側に配置され、
    前記左側に配置された少なくとも一つの光送受信部と、前記右側に配置された少なくとも一つの光送受信部との間のフレキシブル基板を折曲げることによって、前記複数の光送受信部が、前記送信部の光の放射軸又は前記受信部の光の検出軸の延長線が近づくように配置されることを特徴とするセンサ端末。
  4. 請求項1に記載のセンサ端末であって、
    前記複数の光送受信部は前記送信部を含み、
    前記複数の光送受信部の送信部は、光を放射する時間が互いに重複しないように、互いに異なる時刻に光を放射することを特徴とするセンサ端末。
  5. 請求項1に記載のセンサ端末であって、
    前記複数の光送受信部は前記送信部を含み、
    他のセンサ端末と時刻を同期し、
    前記制御部は、前記複数の光送受信部の前記送信部が、前記他のセンサ端末が光を放射していない時刻に、光を放射するように制御することを特徴とするセンサ端末。
  6. 請求項1に記載のセンサ端末であって、
    前記複数の光送受信部は前記送信部を含み、
    前記複数の光送受信部が含む送信部の有効無効を個別に切り替える送信部切替部と、
    前記複数の光送受信部が含む受信部の有効無効を個別に切り替える受信部切替部と、を備え、
    診断対象の送信部を前記送信部切替部によって有効化し、診断対象の受信部を前記受信部切替部によって有効化した状態で、前記診断対象の有効な送信部が放射した光を前記診断対象の有効な受信部が受光できるか否かを判定することによって、前記診断対象の送信部及び受信部の異常を診断することを特徴とするセンサ端末。
  7. 請求項1に記載のセンサ端末であって、
    室内に配置された位置情報送信機によって放射された位置情報を示す光を受光することによって位置情報を受信する位置情報受信部を含み、
    前記複数の光送受信部は前記送信部を備え、
    前記複数の光送受信部が含む送信部が放射する光は、前記位置情報送信機が放射する光よりも直進性が高いことを特徴とするセンサ端末。
  8. 請求項7に記載のセンサ端末であって、
    前記複数の光送受信部に備わる送信部が放射する光及び前記位置情報送信機が放射する光が変調され、
    両者は互いに異なる周波数で変調されていることを特徴とするセンサ端末。
JP2013532348A 2011-09-06 2011-09-06 センサ端末 Active JP5723014B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2011/070276 WO2013035161A1 (ja) 2011-09-06 2011-09-06 センサ端末

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013035161A1 JPWO2013035161A1 (ja) 2015-03-23
JP5723014B2 true JP5723014B2 (ja) 2015-05-27

Family

ID=47831648

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013532348A Active JP5723014B2 (ja) 2011-09-06 2011-09-06 センサ端末

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9496954B2 (ja)
JP (1) JP5723014B2 (ja)
WO (1) WO2013035161A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3246733A4 (en) * 2015-01-15 2018-04-04 Fujifilm Corporation Lenticular sheet and method for manufacturing same, and lenticular display element
US10187146B2 (en) * 2016-09-19 2019-01-22 DISH Technologies L.L.C. Light converting device
CN108494516B (zh) * 2018-01-19 2020-08-04 杭州博烁晟斐智能科技有限公司 一种通信铁塔故障监测系统分布式授时方法
CN110072161B (zh) * 2018-01-24 2021-11-02 中兴通讯股份有限公司 一种信号处理方法及装置

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62147846A (ja) * 1985-12-23 1987-07-01 Hitoshi Yamazaki 腕時計兼用光空間伝播型通信機
JPH01119233U (ja) * 1988-02-05 1989-08-11
JP3306172B2 (ja) * 1993-06-04 2002-07-24 協和電子工業株式会社 赤外線マルチパルス変調発信装置及びこれを用いた赤外線データ伝送システム
JPH09305277A (ja) * 1996-05-14 1997-11-28 Toshiba Corp ポータブルコンピュータ
JPH10285117A (ja) * 1997-04-11 1998-10-23 Atsuden Kk 光トランシーバー
JP2001044452A (ja) * 1999-08-03 2001-02-16 Sony Corp 光通信用モジュール
JP3594520B2 (ja) * 1999-09-28 2004-12-02 シャープ株式会社 光通信装置
JP2005218066A (ja) 2004-02-02 2005-08-11 Nakagawa Kenkyusho:Kk 位置情報通信装置
JP2006303866A (ja) * 2005-04-20 2006-11-02 Hitachi Kiden Kogyo Ltd 赤外線通信タグ
JP4586636B2 (ja) * 2005-05-31 2010-11-24 パナソニック電工株式会社 光伝送システム並びに光伝送システムの受信機
JP4973299B2 (ja) * 2007-01-19 2012-07-11 ソニー株式会社 光通信装置、光通信方法
JP5010985B2 (ja) 2007-05-30 2012-08-29 株式会社日立製作所 センサノード
WO2010127187A1 (en) * 2009-04-29 2010-11-04 Abbott Diabetes Care Inc. Method and system for providing data communication in continuous glucose monitoring and management system
US8100540B2 (en) * 2009-05-04 2012-01-24 Huebner Kenneth J Light array projection and sensing system
JP4962556B2 (ja) * 2009-12-18 2012-06-27 ブラザー工業株式会社 赤外線id送信装置
US8218971B2 (en) * 2010-01-08 2012-07-10 Lockheed Martin Corporation Room association device conveying sector data for in-room position and facing determinations
US8456278B1 (en) * 2010-03-24 2013-06-04 Resolution Products, Inc. Communicating within a wireless security system

Also Published As

Publication number Publication date
US9496954B2 (en) 2016-11-15
WO2013035161A1 (ja) 2013-03-14
JPWO2013035161A1 (ja) 2015-03-23
US20140186051A1 (en) 2014-07-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10354511B2 (en) Geolocation bracelet, system, and methods
US8138945B2 (en) Sensor node
US20230190100A1 (en) Enhanced computer-implemented systems and methods of automated physiological monitoring, prognosis, and triage
JP5372588B2 (ja) 組織評価装置および組織評価システム
JP6027716B2 (ja) 装着型使用者状態情報取得装置
US20220000405A1 (en) System That Measures Different States of a Subject
US10581524B2 (en) Luminaire positioning system and method thereof
JP5723014B2 (ja) センサ端末
EP3401917A1 (en) Remote worker monitoring apparatus
JP5324928B2 (ja) データ管理システム、及びデータ管理方法
KR101846845B1 (ko) 사물인터넷 기반 독거노인 관리 시스템
JP5506593B2 (ja) センサデータ収集システム
US20120191413A1 (en) Sensor information analysis system and analysis server
CN104683569A (zh) 用于将活动跟踪设备自动链接到用户设备的方法、系统和设备
JP6594512B2 (ja) 心理状態計測システム
US20220065951A1 (en) Determining a level of interaction experienced by a subject
CN106343975A (zh) 一种家庭智能医疗装置
KR20170121611A (ko) 웨어러블기기를 이용한 독거노인 관리 시스템
Meeran Smart home technology for aging
JP2013255145A (ja) センサ端末

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150310

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150326

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5723014

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150