JP5720875B2 - 原稿照明装置、原稿読取装置、及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、デジタル複写機やイメージスキャナなどに使用される原稿読取装置において原稿を照明する原稿照明装置、該原稿照明装置を備える原稿読取装置及び画像形成装置に関する。
近年、発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下「LED」と表す)の開発が活発に行われている。LED素子の明るさは急激に高まっており、コストも低廉化してきている。LEDは、一般的に長寿命、高効率、高耐G性、単色発光などの利点を有しており、多くの照明分野への応用が期待されている。その用途の一つとして、デジタル複写機やイメージスキャナのような原稿読取装置の原稿照明装置がある。
白色発光型のLED素子における発光スペクトルは、可視域の波長帯をカバーしており、カラー画像を読取可能な原稿読取装置の原稿照明装置にも使用することができる。このため、白色LEDを用いた多種多様な原稿照明装置が提案されている。
また、LEDを光源とする場合、照明効率が高いほど省エネルギー効果が高いため、LED光源を用いた照明効率の高い読取照明系(原稿照明装置)を提供することは環境側面から重要である。
原稿面を照明する光源に用いるLED素子は、基板上に実装され、主走査方向に所定の間隔を隔てて列状に実装されている。このLED素子の配列ピッチを非等間隔として、主走査方向の周辺部のピッチを短くする構成も提案されている。
LED素子には青色発光チップ、及び該青色発光チップから発光される青色光を黄色光に変換するための蛍光体が内装されている。青色発光チップから放射される青色光の一部が黄色光に変換され、残余の青色光成分は青色光として透過し、これらの青色と黄色の2色の光が混合されることにより、疑似白色光が生成される。
擬似白色LEDの青色発光チップのサイズは、黄色光に波長変換する蛍光体のサイズよりもかなり小さく、発光する位置も異なっているので、原稿読取面上で照明光の色度にばらつきが発生しやすかった。これに対し、色度のばらつきを解消するために青色光および蛍光体による黄色光の双方を、拡散シートのような拡散手段によって拡散させる方法が知られている。
LED素子から放射される疑似白色光の配向特性は概して等方的であるため、拡散シートの拡散特性が等方的である場合、LED発光面に対して垂直な法線ベクトルが拡散シートに垂直に入射するように配置した場合、シートの拡散作用を受けた原稿面上の照射パターンは、概ね同心円状になる。これに対し、拡散シートの拡散特性が異方性を有する場合について、以下に説明する。
異方性拡散シートとは、拡散面上の直交する2軸方向の拡散率が異なる特性を有するものである。拡散面の表面形状には微細な凹凸形状が加工されており、凹凸のピッチが短い方向と長い方向が直交しているタイプのものがある。ピッチの短い方向への拡散率が大きくなり、長い方向への拡散率は低くなる。なお、拡散率は、拡散角度で標記される場合もある。拡散角度とは、拡散照明光の照度分布におけるピーク値(中心輝度)の半値となる位置を全幅の放射全角で表わしたものをいう。
異方性拡散シートの拡散特性については、例えば、拡散角度が30度×5度の異方性拡散シートに直径5mmの平行光束を垂直入射させたとき、シートから照射面までの距離を30mmとしたとき、照射面上における照射パターンは、主走査方向には略35mmに広がるが、副走査方向は5mm強であり、さほど変化がない。また、拡散特性が60度×1度の異方性拡散シートに直径5mmの平行光束を垂直入射させたとき、シートから照射面までの距離を30mmとしたとき、照射面上における照射パターンは、主走査方向に85mmに広がるが、副走査方向は5mm強であり、さほど変化がない。
このような異方性拡散シートの場合、図1(A)及び(B)に示すように、LED素子1の法線が拡散シート2に対して垂直に入射するように配置すると、拡散作用を受けて原稿面を照射する照射パターンの照度分布は楕円形状になる。ここで、異方性拡散シートから受ける拡散作用が強く拡散角が広い方向を異方性の長軸とするとき、該長軸方向をスキャナの主走査方向と一致させるように異方性拡散シートを配置すると、楕円照射パターンの長軸方向は、図3(C)に示すように、主走査方向と一致する。主走査方向の拡散角が大きい異方性拡散シートを用いることで、主走査方向に長い楕円照射パターンが生成される。LED素子が図1(B)に示すように主走査方向に配列されていることから、図1(B)及び(C)に示すように、隣接する相互のLED照明パターンの一部は主走査方向に重なるので、主走査方向には、みかけ上ライン状の照明パターンが形成される。そして、主走査方向に個々のLED素子の照射パターンが重なっているために、楕円照射パターンの周縁部に発生している黄色照明領域に、隣接する楕円照射パターンの白色照明領域が重なるため、白色度が改善される。長軸方向の拡散角を広くとると、配列方向に隣接する2つ以上のLEDの楕円照射パターンが重なるので、白色度は更に改善される。
このような異方性拡散シートを備えた原稿照明装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、楕円拡散板を備える原稿照明装置が開示されており、主走査方向に楕円化したLED素子の照射パターン(特許文献1の図6B参照)、及びLEDの発光面の法線ベクトルは導光体の端面で反射して拡散シートに垂直に入射する構成(特許文献1の図8A参照)が示されている。
しかしながら、特許文献1の原稿照明装置では、主走査方向に楕円照射パターンを重畳させているが、副走査方向については個々のLED素子の照射パターンは重畳されていない。
ここで、LED素子から放射される青色光と黄色光の照度分布を、図5に基づいて説明する。図5に示すように、原稿照射面の副走査方向において、青色光の照度分布は、副走査方向の両方向に減衰する特性を示し(青2)、黄色光の照度分布も、副走査方向の両方向に減衰する特性を示す(黄2)。このとき、青色光の照度がゼロになる副走査方向の幅よりも、黄色光の照度がゼロになる副走査方向の幅の方が広い。このようになるのは、黄色光を発光させる蛍光体が、青色光を放射するLEDチップの発光面サイズよりも大きいためであることがわかっている。このため、照射パターンを主走査方向に楕円化しても、副走査方向の端部においては、青色成分が欠落して黄色成分のみが残存するので白色にはならない。
すなわち、特許文献1に記載された原稿照明装置において照射パターンを主走査方向に楕円化しても、副走査方向の白色領域は広がらず、副走査方向の色ムラも改善されないという問題がある。
よって、本発明の課題は、副走査方向の照明領域における色ムラの低減効果に優れ、より広い白色照明領域が得られる原稿照明装置、及び該原稿照明装置を備えた原稿読取装置、並びに画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る原稿照明装置及び原稿読取装置、並びに画像形成装置は、以下のとおりである。
〔1〕 原稿読取装置における原稿読取面を光照射する原稿照明装置であって、
光照射される光照射領域の主走査方向に沿って配設され、青色発光チップ及び該青色発光チップから発光される青色光を黄色光に変換する蛍光体を有する複数のLED素子を有する発光部と、前記発光部と前記原稿読取面の間に設けられた拡散部材とを備えた原稿照明ユニットを有し、
前記拡散部材は、拡散面における第1の方向の拡散率よりも、該第1の方向と直交する第2の方向の拡散率が大きい異方性拡散部材であり、
前記LED素子の発光面の法線ベクトルが、前記光照射領域の主走査方向断面であって、前記光照射領域がなす面と直交する断面においては前記拡散部材の拡散面に垂直に入射し、かつ前記光照射領域の副走査方向断面であって、前記主走査方向と前記副走査方向とに直交する方向を含む断面においては前記拡散部材の拡散面に傾斜して入射するように前記発光部及び前記拡散部材が配置され、
前記拡散部材の拡散面における前記第1の方向及び前記第2の方向が、前記光照射領域の主走査方向とは一致しないように配置されたことを特徴とする原稿照明装置である。
〔2〕 前記光照射領域の副走査方向断面であって、前記主走査方向と前記副走査方向とに直交する方向を含む断面において、前記LED素子の発光面の法線ベクトルが拡散面に対して入射する角度θが、θ<60°であることを特徴とする前記〔1〕に記載の原稿照明装置である。
〔3〕 前記光照射領域の副走査方向の中心に対し、副走査方向の一方に前記原稿照明ユニットを備え、他方に反射部材を備えることを特徴とする前記〔1〕または〔2〕に記載の原稿照明装置である。
〔4〕 前記光照射領域の副走査方向の軸Xの中心位置をX0としたとき、該X0を含む前記光照射領域の主走査方向の軸Yを含み、かつ前記原稿読取面と垂直な面Pに対し、前記原稿照明ユニットが副走査方向に対称に配置されたことを特徴とする前記〔1〕または〔2〕に記載の原稿照明装置である。
〔5〕 前記拡散部材の前記第2の方向と、前記光照射領域の主走査方向の軸Yとがなす角の絶対値が、対称に配置されたそれぞれの前記原稿照明ユニットにおいて等しいことを特徴とする前記〔4〕に記載の原稿照明装置である。
〔6〕 前記LED素子の発光面から、前記光照射領域の副走査方向の軸Xの中心位置X0までの法線ベクトルの長さが、対称に配置されたそれぞれの前記原稿照明ユニットにおいて等しいことを特徴とする前記〔4〕または〔5〕に記載の原稿照明装置である。
〔7〕 前記拡散部材を固定するための保持部材を備え、前記拡散部材は端部に保持固定領域を有し、前記拡散部材は前記保持固定領域を介して前記保持部材に固定されていることを特徴とする前記〔1〕から〔6〕のいずれかに記載の原稿照明装置である。
〔8〕 前記〔1〕から〔7〕のいずれかに記載の原稿照明装置を備え、
前記原稿照明装置により照明された原稿の情報を、第1、第2、及び第3の反射ミラーと結像レンズを介して撮像素子上に結像し、該撮像素子による受光信号を電気信号に変換して読み取り、前記原稿照明装置と前記第1の反射ミラーとを保持する第1の走行体と、前記第2の反射ミラーおよび前記第3の反射ミラーを保持する第2の走行体とを2:1の速度比で走査して前記原稿の情報を読み取ることを特徴とする原稿読取装置である。
〔9〕 前記〔1〕から〔7〕のいずれかに記載の原稿照明装置を備え、
前記原稿照明装置により照明された原稿の情報を、少なくとも1枚の反射ミラーと結像レンズとを介して撮像素子上に結像し、該撮像素子による受光信号を電気信号に変換して読み取り、前記原稿照明装置と前記反射ミラーと前記結像レンズと前記撮像素子とを一つの走行体で保持し、該走行体を走査させて前記原稿の情報を読み取ることを特徴とする原稿読取装置である。
〔10〕 前記〔8〕または〔9〕に記載の原稿読取装置を備え、前記原稿読取装置により読み取られた原稿の情報に基づき、記録媒体に画像を形成する画像形成手段を備えることを特徴とする画像形成装置である。
本発明の効果として、請求項1の発明によれば、原稿読取装置における原稿読取面を光照射する原稿照明装置であって、光照射領域の主走査方向に沿って配設された複数のLED光源からなる発光部と、前記発光部と前記原稿読取面の間に設けられた拡散部材とを備えた原稿照明ユニットを有し、前記拡散部材は、拡散面における第1の方向の拡散率よりも、該第1の方向と直交する第2の方向の拡散率が大きい異方性拡散部材であり、前記LED光源の発光面の法線ベクトルが、前記拡散部材の拡散面の主走査方向断面に対しては垂直に入射し、かつ副走査方向断面に対しては傾斜して入射するように前記発光部及び前記拡散部材が配置された原稿照明装置であるため、原稿読取面上のLED照射パターンが扇状に変換され、副走査方向に白色照明領域が広がり、色ムラの低減に優れるため、読取位置のズレに対してもカラーバランスの安定性に優れた原稿読取が可能となる。また、読取光学系の精度(例えば、軸ズレの公差等)を緩くできることと等価であるので、装置部品や組付けのコストダウンを実現することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の原稿照明装置において、前記LED光源の発光面の法線ベクトルが、前記拡散部材の拡散面の副走査方向断面に対して入射する角度θが、θ<60°であるため、原稿読取面に対する主照明角度を適切に配置することにより、照度分布の深度特性に優れた照明を行うことができ、例えば、ブック原稿のような原稿の一部が浮いた状態の原稿に対しても充分な光照射を行うことができる。
請求項3の発明によれば、請求項1または2に記載の原稿照明装置において、前記拡散部材の拡散面における前記第1の方向及び前記第2の方向が、前記光照射領域の主走査方向とは一致しないように配置されているため、副走査方向の白色照明領域をより大きく拡張することができ、読取光学系の静的なズレや振動等に伴う読取位置の副走査方向の動的なズレに対しても、カラーバランスの安定した原稿読取が可能となる。
請求項4の発明によれば、請求項1から3のいずれかに記載の原稿照明装置において、前記光照射領域の副走査方向の中心に対し、副走査方向の一方に前記原稿照明ユニットを備え、他方に反射部材を備えるため、対向照明を行うことができ、例えば、段差を有する原稿の読取時に、該段差部分からの照明反射光が撮像素子に受光されて、段差部が影線にならない。
請求項5の発明によれば、請求項1から3のいずれかに記載の原稿照明装置において、前記光照射領域の副走査方向の軸Xの中心位置をX0としたとき、該X0を含む前記光照射領域の主走査方向の軸Yを含み、かつ前記原稿読取面と垂直な面Pに対し、前記原稿照明ユニットが副走査方向に対称に配置されているため、対向照明側にも光源を備え、搭載可能なLED素子の個数を2倍にすることができ、原稿面を高い照度で照明できるので、読取の走査速度を高速化することができ、高照度照明が必要な中高速機へ適用することができる。
請求項6の発明によれば、請求項5に記載の原稿照明装置において、前記拡散部材の前記第2の方向と、前記光照射領域の主走査方向の軸Yとがなす角の絶対値が、対称に配置されたそれぞれの前記原稿照明ユニットにおいて等しいため、光照射領域の副走査方向の中心に対し、色度の分布を対称的にすることができ、副走査方向の白色照明領域をより大きく拡張することができ、読取光学系の静的なズレや振動等に伴う読取位置の副走査方向の動的なズレに対しても、カラーバランスの安定した原稿読取が容易となる。
請求項7の発明によれば、請求項5または6に記載の原稿照明装置において、前記LED光源の発光面から、前記光照射領域の副走査方向の軸Xの中心位置X0までの法線ベクトルの長さが、対称に配置されたそれぞれの前記原稿照明ユニットにおいて等しいため、副走査方向の照明特性の対称性が高くなり、白色照明領域をさらに広くすることができるとともに、副走査方向に色度の分布の対称性も維持することができるため、読取光学系の静的なズレや振動等に伴う読取位置の副走査方向の動的なズレが副走査方向のどちら側に発生しても、補正が容易であり、カラーバランスの安定した原稿読取を行うことができる。
請求項8の発明によれば、請求項1から7のいずれかに記載の原稿照明装置において、前記拡散部材を固定するための保持部材を備え、前記拡散部材は端部に保持固定領域を有し、前記拡散部材は前記保持固定領域を介して前記保持部材に固定されているため、副走査方向の有効照明領域の幅の調整が可能であり、前記拡散部材を走行体に精度よく固定することができ、また面のたわみを防止することができるため、走行体の移動に伴い振動が発生しても、安定した原稿読取を行うことができる。
請求項9の発明によれば、請求項1から8のいずれかに記載の原稿照明装置を備え、前記原稿照明装置により照明された原稿の情報を、第1、第2、及び第3の反射ミラーと結像レンズを介して撮像素子上に結像し、該撮像素子による受光信号を電気信号に変換して読み取り、前記原稿照明装置と前記第1の反射ミラーとを保持する第1の走行体と、前記第2の反射ミラーおよび前記第3の反射ミラーを保持する第2の走行体とを2:1の速度比で走査して前記原稿の情報を読み取る原稿読取装置であるため、読取光学系の静的な位置ズレや、動的な位置変動に伴う撮像面上での受光信号の変動に強い原稿読取を実現できる。
請求項10の発明によれば、請求項1から8のいずれかに記載の原稿照明装置を備え、前記原稿照明装置により照明された原稿の情報を、少なくとも1枚の反射ミラーと結像レンズとを介して撮像素子上に結像し、該撮像素子による受光信号を電気信号に変換して読み取り、前記原稿照明装置と前記反射ミラーと前記結像レンズと前記撮像素子とを一つの走行体で保持し、該走行体を走査させて前記原稿の情報を読み取る原稿読取装置であるため、原稿照明装置,反射ミラー,結像レンズ,撮像素子が一つの走行体で保持されたことによって、読取光学系の静的な位置ズレや、動的な位置変動に伴う、撮像面上での受光信号の変動に強くなると共に、小型で読取走査駆動に付随して発生する信号雑音が少ない画像読取装置を実現できる。
請求項11の発明によれば、請求項9または10に記載の原稿読取装置を備えた画像形成装置であるため、副走査方向の照明領域における色ムラの低減効果に優れ、より広い白色照明領域が得られ、安定した原稿読取が可能な画像形成装置を実現できる。
(A)及び(B)は従来の原稿照明装置の主要部の構成を示す概略図であり、(C)は原稿読取面上の照射パターンである。 (A)及び(B)は本発明の原稿照明装置の一実施態様における主要部の構成を示す概略図であり、(C)は原稿読取面上の照射パターンである。 従来の原稿照明装置による主走査方向に重なりあった照射パターンである。 本発明の原稿照明装置による照射パターンの例を示す説明図である。 、図4に示した白色照明領域の副走査方向断面A−A’における青色光と黄色光の照度分布を示した模式図である。 異方性拡散シートの第1の方向(短軸)及び第2の方向(長軸)が、光照射領域の主走査方向及び副走査方向の軸と一致しないように配置された例を示す説明図である。 (A)及び(B)は本発明の原稿照明装置の他の実施態様における主要部の構成を示す概略図であり、(C)は原稿読取面上の照射パターンである。 対称線A−A’が副走査方向に対して主走査軸方向に傾いた状態に回転した場合の照射パターンを示す説明図である。 本発明の原稿照明装置の他の実施形態における主要部の構成を示す概略構成図である。 本発明の原稿照明装置の他の実施形態における主要部の構成を示す概略構成図である。 本発明の原稿照明装置の他の実施形態における主要部の構成を示す概略構成図である。 本発明の原稿照明装置の他の実施形態における主要部の構成を示す概略構成図である。 発明の原稿照明装置の他の実施形態における主要部の構成を示す概略構成図である。 発明の原稿照明装置の他の実施形態における主要部の構成を示す概略構成図である。 本発明の原稿照明装置による照射パターンの例を示す説明図である。 図15に示した照射パターンにおける白色照明領域の副走査方向断面A−A’における青色光と黄色光の照度分布を示した模式図である。 本発明の原稿照明装置による照射パターンの例を示す説明図である。 図17に示した照射パターンにおける白色照明領域の副走査方向断面A−A’における青色光と黄色光の照度分布を示した模式図である。 本発明の原稿照明装置による照射パターンの例を示す説明図である。 本発明の原稿照明装置による照射パターンの例を示す説明図である。 本発明の原稿照明装置による照射パターンの例を示す説明図である。 本発明原稿読取装置の一実施態様の構成例を示す模式図である。 本発明原稿読取装置の他の実施態様の構成例を示す模式図である。 本発明の画像形成装置の一実施態様を示す模式図である。
以下、本発明に係る原稿照明装置、原稿読取装置、及び画像形成装置について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施例の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
<原稿照明装置>
図2(A)は、本発明の原稿照明装置の構成例の概略図の一例である。本発明の原稿照明装置は、原稿読取面3の光照射領域の主走査方向に沿って配設された複数のLED光源1からなる発光部と、前記発光部と原稿読取面3の間に設けられた拡散部材2とを備えた原稿照明ユニットを有し、拡散部材2は、拡散面における第1の方向の拡散率よりも、該第1の方向と直交する第2の方向の拡散率が大きい異方性拡散部材であり、前記発光部と拡散部材2とは、LED光源1の発光面の法線ベクトルが、拡散部材2の拡散面の主走査方向断面に対しては垂直に入射し、かつ副走査方向断面に対しては傾斜して入射するように配置されている。
以下、拡散率は拡散角度で表わすものとする。拡散角度は、拡散照明光の照度分布におけるピーク値(中心輝度)の半値となる位置を全幅の放射全角で表わしたものをいう。
また、前記第1の方向及び前記第2の方向とは、拡散率の大きな方向と小さな方向であって、楕円拡散における短軸と長軸である。(以下、第1の方向を「短軸」、第2の方向を「長軸」と表すことがある。)
〔実施態様1〕
図2(A)に示すように、原稿光源ユニットを構成する前記発光部と、拡散部材(以下、「異方性拡散シート」ともいう)2とを、LED光源(以下、「LED素子」ともいう)1の発光面の法線ベクトルが、異方性拡散シート2の法線ベクトルに対して角度θ(θ≠0)をなして入射するように配置した場合について説明する。
図2(A)に示すように、異方性拡散シート2に対してLED素子1の発光面の法線ベクトルが斜めに入射することにより、任意の1つのLED素子1による原稿読取面3の照射パターンを、従来の図1(C)に示す楕円形状から、図2(C)に示す扇形状に変化させることができる。
図1(C)で示された従来の楕円形状の照射パターンでは、図3に示すように主走査方向に重なりあった照射パターンの副走査方向の幅X1は1mm程度であった。一方、図2(A)におけるθが45度になるように斜入射させたときには、図4に示すように、白色照明領域の副走査方向の幅X2が2mm以上に拡大される。このように、本発明の原稿照明装置によれば、照射パターンが扇形状に変換され、白色照明領域の副走査方向の幅が広がることがわかる。
図5に、図4に示した白色照明領域の副走査方向断面A−A’における青色光と黄色光の照度分布を模式的に示す。図5において、横軸は図4のA−A’に一致する副走査方向であり、縦軸は照度を示す。図4の中央にある扇形状の照射パターンの青色を青2、黄色を黄2としている。これに対し、図4における左右の扇形状の照明パターンの青色を青1、青3、黄色を黄1、黄3としている。扇形状の照明パターンの青色成分の青2の低い位置に、扇形状の照明パターン青1,青3の青色、及び黄1,黄3の黄色成分が重なっている。このように、副走査方向にも照射パターンが重ねあわされるので、図5に示すように、副走査方向Xにおいて青色成分が存在する幅がX1からX2に広がることがわかる。
また、図2(B)に示すように、LED光源1が主走査方向に配列されたことにより、図2(C)に示すように、扇形状の照射パターンは主走査方向にも重なりあい、主走査方向にライン状の照明パターンが形成される。なお、図2(B)では、模式的に4個のLED素子1が示されているが、A4ないしA3サイズ幅の原稿を照明する装置において、主走査方向に配列されるLED素子1の配列個数はこれよりも多く、例えば、A4サイズ幅の場合で(LED素子の発光パワーによっても異なるが)20〜25個程度である。
個々の扇形状の照射パターンの周辺部は、青色成分が弱く白色度が低下しているが、主走査方向に隣接する他のLED素子による扇形状の照射パターンの白色度の高い領域が重なるため、本発明の原稿照明装置によれば、主走査方向の白色度の均一性が改善される。
具体的には、光拡散特性が30度×5度の異方性拡散シートである拡散部材2に、直径5mmの平行光束を垂直入射させたとき、拡散部材2から、照射面3から30mmの距離における主走査方向の照射幅は約35mmに広がるが、副走査方向の照射幅は拡散部材2から照射面3までの距離が短いためほとんど変わらないのに対し、前記光束を副走査方向断面内で45度の傾斜角で入射させたときには、副走査方向の照射幅は約10mmに広がる。
また、光拡散特性が60度×1度の異方性拡散シートである拡散部材2に、直径5mmの平行光束を入射させたとき、拡散部材2から、照射面3から30mmの距離における主走査方向の照射幅は約85mmに広がるが、副走査方向の照射幅は、散部材2から照射面3までの距離が短いため、ほとんど変わらないのに対し、前記光束を副走査方向断面内で45度の傾斜角で入射させたときには、副走査方向の照射幅は約15mmに広がる。
〔実施態様2〕
異方性拡散シート2の拡散面における前記第1の方向及び前記第2の方向が、図6に示すように、光照射領域の主走査方向とは一致しないように配置された態様について説明する。
図6では、異方性拡散シートの長軸をY’軸で示し、光照射領域の主走査方向をY軸で示している。楕円拡散の楕円形状の半径は、拡散率の高さに対応するものである。図6に示す例では、Y’軸がY軸に対してφの角度(約45度)傾いている。このとき、原稿照明ユニットの配置を図7(A)及び(B)に、任意の1つのLED素子1による原稿読取面上の照射パターンを図7(C)に示す。図7(C)に示すように、扇形状の照射パターンは図2(C)と比べて傾斜している。
さらに、扇形状の照射パターンは、図8に示すように、対称線A−A’が副走査方向に対して主走査軸方向に傾いた状態に回転することによって、ひとつの扇形状の照射パターンの副走査方向長が長くなる。図8のように45度傾斜させた場合、幅X3は、X2よりも約1.4倍長くなる。このため、上述の実施態様1の場合よりも、副走査方向の白色照明領域が広くなる。
図7(B)に示すように、LED素子1が主走査方向Yに並べて配置されていることから、回転した扇形状の照射パターンは、図7(C)に示すように、主走査方向にも互いに重なりあった状態となり、ライン状の照射パターンが形成される。個々の扇形状の照射パターンの周辺部は、青色成分が弱く白色度が低下しているが、主走査方向に隣接する他のLED素子による扇形状の照射パターンの白色度の高い領域が重なるため、本発明の原稿照明装置によれば、主走査方向の白色度の均一性が改善される。
具体的には、光拡散特性が30度×5度の異方性拡散シートである拡散部材2を、その長軸を照射領域の主走査方向に対し45度回転させて配置し、直径5mmの平行光束を垂直入射させたとき、拡散部材2から、照射面3から30mmの距離における主走査方向の照射幅は約25mmに広がり、副走査方向の照射幅は約7mmとなるのに対し、前記光束を副走査方向断面内で45度の傾斜角で入射させたときには、副走査方向の照射幅は約14mmに広がる。
また、光拡散特性が60度×1度の異方性拡散シート2を、その長軸を照射領域の主走査方向に対し45度回転させて配置し、直径5mmの平行光束を入射させたとき、拡散部材2から、照射面3から30mmの距離における主走査方向の照射幅は約85mmに広がるが、副走査方向の照射幅は、散部材2から照射面3までの距離が短いため、ほとんど変わらないのに対し、前記光束を副走査方向断面内で45度の傾斜角で入射させたときには、副走査方向の照射幅は約21mmに広がる。
〔実施態様3〕
原稿照明ユニットの配置について図9に基づき説明する。図9に示すように、LED素子1は、発光面の法線ベクトルが原稿読取面3の中央近傍を横切る位置に配置され、異方性拡散シート2は、原稿台4と略水平に配置されている。LED素子1の発光面の法線ベクトルは、異方性拡散シート2に対して斜めに入射する条件を満しているので、上述の実施態様1及び2に示した効果が得られる。また、異方性拡散シート2の長軸を主走査方向と一致させず、副走査方向に傾けて配置させることによって、上述の実施態様2に示した効果が得られる。
このような配置とすることで、例えば、ユーザが原稿面側から光源を覗いた場合、発光したLED素子1のアレイは発光点列ではなくライン状の発光体となることから、ユーザの網膜に到達する光エネルギー密度が大幅に低減し、ユーザに対する安全性を高めることができる。
また、図9に示すように、光照射領域5の副走査方向の中心に対し、一方に原稿照明ユニット、他方に反射部材として対向反射ミラー6を設けることによって対向照明を実現している。対向反射ミラー6と原稿読取面との間にも異方性拡散シート2を設けることによって、対向照明光に対しても副走査方向の白色照明領域を広くする効果が得られる。
〔実施態様4〕
LED素子1の発光面の法線ベクトルが原稿読取面の中央近傍を横切る位置にLED素子1を構成配置するとともに、異方性拡散シート2を、原稿読取面とは略垂直に配置することもできる。この場合、異方性拡散シート2の拡散面が原稿読取面に対向していないため、原稿読取面で反射した照明光が異方性拡散シート2の拡散面に戻って再反射することが無く、フレア光が生じないという利点がある。フレア光が少ないほど画像の黒レベルを下げることができる。
〔実施態様5〕
LED素子1と異方性拡散シート2との間に、照明光路を偏向する手段を配置した例を図13に示す。図13では偏向手段として反射面8が設けられている。反射面8の角度や曲率形状を調整することによって、LED素子1を、発光面の法線ベクトルが原稿読取面と水平になるように配置することもできる。このような配置とすることで、原稿読取面と垂直な方向の該原稿照明装置の厚さを薄くすることができる。反射面8の面数は1面に限定されず、複数面であってもよい。
また、図13に示した反射面8の代わりに、図11や図12に示す導光部材7を用いることもできる。導光部材7の入射面から光結合したLED素子1からの光は、導光部材7中を、内部全反射条件を満たしながら射出面に導光されるため、効率よく原稿読取面近傍の射出面まで導光される。
導光部材7の形状は、入射端面と出射端面が平行ではない形状とすることもできる。例えば、入射端面の法線は副走査方向であり、出射端面の法線は原稿読取面側に傾斜している形状も設計により実現することができる。設計の要点は、光線が全反射条件を満すように端面の曲げ方を調整して出射端面への導光効率を高くすることであり、具体的には光ファイバの曲げ損失などの多くの研究報告もあり、公知の技術である。
〔実施態様6〕
図9、図11、及び図13に示した構成例では、光照射領域5の副走査方向の中心に対し、副走査方向の一方にLED素子1及び異方性拡散シート2からなる原稿照明ユニット、他方に反射部材を備えており、このような構成とすることにより、両側から原稿を照明することができ、特に段差のある原稿を読取る際に、段差部の影が発生しにくくなる。
〔実施態様7〕
図10、図12、及び図14に示した構成例では、光照射領域5の副走査方向の中心に対し、対称にLED素子1及び異方性拡散シート2からなる原稿照明ユニット(図14はさらに光偏向部材を備える)を備えており、このような構成とすることにより、原稿読取面上における白色照明領域の副走査方向の幅を広くすることができ、さらに主走査方向は照射パターンが重なることで白色度の均一性が高くなる。すなわち、光照射領域5の副走査方向の軸Xの中心位置をX0としたとき、該X0を含む光照射領域5の主走査方向の軸Yを含み、かつ前記原稿読取面と垂直な面Pに対し、原稿照明ユニットが副走査方向に対称に配置されていることが好ましい。特に、このような構成とすることで、多くのLEDアレイを実装できるので、より高い照度が得られ、読取速度の速い原稿読取装置に適用することができる。また、両側から原稿を照明することができ、特に段差のある原稿を読取る際に、段差部の影が発生しにくくなる。
また、異方性拡散シート2の長軸と光照射領域5の主走査方向の軸Yとがなす角の絶対値が、対称に配置されたそれぞれの原稿照明ユニットにおいて等しいことが好ましく、このような配置とすることにより、照射パターンが、図15に示すような副走査方向に対して対称性のよいパターンとなる。
図15に示す照射パターンは、図4に示した照射パターンと該図4の照射パターンが上下反転したパターンとが重なったパターンになっている。このような図15の照射パターンにおける副走査方向の照度分布特性を図16に模式的に示す。
図16の特性は、図5に示した特性と該図5の特性が左右に反転した特性とが重なった特性になっている。青色成分が存在する副走査方向の幅はX4で示されている。図16における副走査方向の対称性は図5よりも優れている。
〔実施態様8〕
LED光源1の発光面から、光照射領域5の副走査方向の軸Xの中心位置X0までの法線ベクトルの長さが、対称に配置されたそれぞれの原稿照明ユニットにおいて等しいことが好ましい。
X0よりも負の側に設けたLED光源1の発光面の法線が原稿読取面と交わる位置からX0までの距離をΔXL、X0よりも正の側に設けたLED光源1の発光面の法線が原稿読取り面と交わる位置からX0までの距離をΔXRとするとき、ΔXLとΔXRが等しくなるように交点位置をずらしたときの照射パターンを図17に模式的に示す。図17は図15と比べて、副走査方向の照明幅X5がX4よりも広がっている。このときの副走査方向の照度分布特性を図18に模式的に示す。図18において青色成分が存在する白色照射領域の副走査方向の幅をX5で示している。図16におけるX4と比較するとX4<X5であることがわかる。
〔実施態様9〕
図19は、光照射領域5の副走査方向の中心に対して対称に原稿照明ユニットを配置した原稿照明装置において、それぞれの原稿照明ユニットの異方性拡散シート2を、その長軸を光照射領域5の主走査方向に対して傾斜させて配置し、主走査方向の軸Yとがなす角がそれぞれ等しい場合の照射パターンを模式的に示している。図19における副走査方向照射幅X6と、異方性拡散シートの軸を傾けない場合の照射パターンである図15における副走査方向照射幅X4とを比較すると、X4<X6であることがわかる。
〔実施態様10〕
図20は、光照射領域5の副走査方向の中心に対して対称に原稿照明ユニットを配置した原稿照明装置において、それぞれの原稿照明ユニットの異方性拡散シート2を、その長軸を光照射領域5の主走査方向に対して傾斜させて配置し、かつ光照射領域5の副走査方向の軸Xの中心位置X0までの法線ベクトルの長さが、対称に配置されたそれぞれの原稿照明ユニットにおいて等しいことが好ましい。X0よりも負の側に設けたLED光源1の発光面の法線が原稿読取面と交わる位置からX0までの距離をΔXL、X0よりも正の側に設けたLED光源1の発光面の法線が原稿読取り面と交わる位置からX0までの距離をΔXRとするとき、ΔXLとΔXRが等しくなるように交点位置をずらしているため、副走査方向の照射幅X7は、図19に示した幅X6よりもさらに広くなっている。
〔実施態様11〕
図21は、光照射領域5の副走査方向の中心に対して対称に原稿照明ユニットを配置した原稿照明装置において、それぞれの原稿照明ユニットの異方性拡散シート2を、その長軸を光照射領域5の主走査方向に対して傾斜させて配置し、主走査方向の軸Yとがなす角φ1とφ2の絶対値がそれぞれ等しく、具体的にはφ2=−φ1である場合の照射パターンを模式的に示している。図19に示した照射パターンとは異なるパターンが得られる。
また、図21は、X0よりも負の側に設けたLED光源1の発光面の法線が原稿読取面と交わる位置からX0までの距離をΔXL、X0よりも正の側に設けたLED光源1の発光面の法線が原稿読取り面と交わる位置からX0までの距離をΔXRとするとき、ΔXLとΔXRが等しくなるように交点位置をずらしているため、副走査方向の照射幅X8は、図19に示した幅X6よりもさらに広くなっている。
〔実施態様12〕
異方性拡散シート2は、主走査方向に長い長尺状形状であることが好ましいが、導光拡散作用が要求される領域の外側となる端部に保持固定領域を有していることが好ましい。該保持固定領域を介し、高強度の保持部材に固定されていることが好ましく、前記保持部材に保持面に対して直接的に固定されていてもよく、接着剤等の接着手段を介して間接的に保持固定されていてもよい。特に、異方性拡散シート2としてフィルム状のシートを用いる場合、シート側の保持固定領域の面と前記保持部材の面とをたわみなく接着し、装着固定させることが好ましい。例えば、フィルム側に延伸力を与え、所定の張力が作用している状態で前記保持部材を圧着して接合面同士を接着させるなどの方法が挙げられる。ここで、張力が強すぎると拡散面の形状や拡散特性が変化することがあり、接着後にフィルムが収縮して接着面が剥がれることもあるため、張力の調整が必要である。一方、フィルムが厚い場合には特に延伸を与えなくても接着固定できる。
また、異方性拡散シート2の前記保持部材には、後述する原稿読取装置の走行体との保持連結部を設けることが好ましい。
<原稿読取装置>
〔実施態様13〕
本発明の原稿照明装置を備えた原稿読取装置の一実施態様の例を図22に示す。
本発明の原稿照明装置により照明された原稿18の情報を、第1の反射ミラー14、第2の反射ミラー15、及び第3の反射ミラー16と結像レンズ10を介して撮像素子11上に結像し、撮像素子11による受光信号を電気信号に変換して読み取る。原稿照明装置と第1の反射ミラー14とを保持する第1の走行体13と、第2の反射ミラー15及び第3の反射ミラー16を保持する第2の走行体17とを2:1の速度比で走査して原稿18の情報を読み取る。撮像素子11としては、例えばCCDが挙げられる。
なお、LED光源1は、主走査方向に等間隔ではなく配列されていることが好ましい。
第1の走行体13と第2の走行体17とを2:1の速度比で走査して原稿18の情報を読取ることにより、原稿面から撮像素子までの光路長、すなわち読取光学系の共役長を一定に保ちながら読取走査を行うことができる。なお、本発明の原稿照明装置は薄型化されているため、原稿読取装置も薄くコンパクトに構成することができる。
また、副走査方向の照度分布が平坦な領域が広いため、反射ミラーや結像レンズなどの光学素子の設置誤差や、走査駆動に伴う動的変動を許容して、撮像素子の受光面上での受光信号の安定性に優れた装置を実現することができる。換言すれば、これらの光学素子の公差を緩めることができ、装置部品および組み付けのコストダウンを実現できる。
〔実施態様14〕
本発明の原稿照明装置を備えた原稿読取装置の他の実施態様の例を図23に示す。
本発明の原稿照明装置により照明された原稿の情報を、少なくとも1枚の反射ミラー9と結像レンズ10とを介して撮像素子11上に結像し、撮像素子11による受光信号を電気信号に変換して読み取り、前記原稿照明装置と反射ミラー9と結像レンズ10と撮像素子11とを一つの走行体12で保持し、走行体12を走査させて原稿台4上の前記原稿の情報を読み取る。なお、LED光源1は、主走査方向に等間隔ではなく配列されていることが好ましい。
図23に示す原稿読取装置においては、走査読取の際に反射ミラーを駆動する必要がないため、駆動機構装置を簡素化し、装置全体を小型・軽量化できる。また、走行体12を走査駆動する際に振動等が発生しても、原稿照明装置と読取光学系(反射ミラー9、結像レンズ10)、及び撮像素子11の相対的な位置ズレが、上述の図22に示す原稿読取装置よりもさらに少なくなり、撮像素子11の受光面上で受光する光信号特性が安定化される。なお、本発明の原稿照明装置は薄型化されているため、原稿読取装置も薄くコンパクトに構成することができる。
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、少なくとも上述の本発明の原稿照明装置を備え、本発明の原稿読取装置を備える。本発明の画像形成装置の構成と動作について以下に説明する。
図24は本発明の一実施形態であるフルカラーの複写機101の内部構造を示す概略正面図である。複写機101の装置本体102内の中央部にはカラー画像を形成するための画像形成部103が設けられている。この画像形成部103は、等間隔に離間させて水平向きに並列に配設された4つのドラム状の感光体104、感光体104の外周面を一様に帯電する帯電ローラ105、帯電ローラ105により帯電された各感光体104の外周面を画像データに応じて露光することにより静電潜像を形成する露光装置106、静電潜像にトナーを供給することにより静電潜像をトナー像として顕像化する現像装置107、感光体104上のトナー像が順次転写される中間転写ベルト108、中間転写ベルト108上へのトナー像の転写後に感光体104上に残留したトナーを除去するクリーニング装置109、中間転写ベルト108上に転写されたトナー像を記録媒体Sに転写させる転写ローラ110等により構成されている。なお、4つの感光体104上にはそれぞれ異なる色のトナー像(Y;イエロー、M;マゼンタ、C;シアン、K;ブラック)が形成され、これらの各色のトナー像が中間転写ベルト108上に転写されることにより、中間転写ベルト108上ではカラーのトナー像が形成され、このカラーのトナー像が記録媒体Sに転写される。
装置本体102の上部には、原稿を自動送りするADF111と、原稿が載置されるコンタクトガラス112と、ADF111で自動送りされた原稿又はコンタクトガラス112上に載置された原稿を読取る本発明の原稿読取装置113とが配置されている。
原稿読取装置113は、コンタクトガラス112と平行に2:1の速度で走行可能な第1・第2走行体114,115、レンズ116、画像読取部であるCCD117等により構成されている。第1走行体114には、コンタクトガラス112上に載置された原稿、又は、ADF111で搬送される原稿の原稿面を照明するための本発明の原稿照明装置118と、原稿面で反射されて読取光軸に沿って進行する読取光を反射させる第1ミラー119とが搭載されている。第2走行体115には、第1ミラー119で反射された光をさらに反射させる第2ミラー120と第3ミラー121とが搭載されている。第1〜第3ミラー119,120,121で順次反射された読取光の進行方向前方には、レンズ116とCCD117とが配置されている。
装置本体102の下部には、記録媒体Sを収納する複数段、例えば4段の用紙カセット124が設けられている。これらの用紙カセット124内に収納された記録媒体Sはピックアップローラ125とフィードローラ126とにより一枚ずつ分離給紙され、分離給紙された記録媒体Sは装置本体102内に設けられた用紙搬送路127に沿って搬送される。この用紙搬送路127上には、レジストローラ128、転写ローラ110、定着装置129、排紙ローラ130等が配置されている。
このような構成において、原稿読取装置113での読み取り結果に応じて露光装置106の半導体レーザから各色(イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックK)の画像データに応じたレーザ光が出射され、そのレーザ光が帯電ローラ105により一様に帯電された各感光体104の外周面を露光することにより静電潜像が形成される。この静電潜像に対して各現像装置107から各色のトナーが供給されることにより、各色のトナー像が形成される。各感光体104上のトナー像は、感光体104と同期して移動する中間転写ベルト108上に順次転写され、中間転写ベルト108上にはカラートナー像が形成される。
一方、画像形成部103での画像形成動作開始にあわせ、用紙カセット124内からは、記録媒体Sの分離給紙が開始され、分離給紙されて用紙搬送路127上を搬送された記録媒体Sは間欠的に回転駆動するレジストローラ128により、中間転写ベルト108と転写ローラ110との間の転写位置へ送り込まれる。
次にレジストローラ128が回転駆動され、記録媒体Sが中間転写ベルト108と転写ローラ110との間に送り込まれることにより、中間転写ベルト108上のカラートナー像が記録媒体S上に転写される。記録媒体S上に転写されたカラートナー像は、記録媒体Sが定着装置129を通過する過程で記録媒体Sに定着され、カラートナー像が定着された記録媒体Sは排紙ローラ130によって排紙トレイ131上に排紙される。
なお、原稿読取装置113はスキャナ装置として独立に動作させることも可能である。
1 LED光源(LED素子)
2 拡散部材(異方性拡散シート)
3 原稿読取面(照射面)
4 原稿台
5 原稿読取領域(光照射領域)
特開2009−246462号公報

Claims (10)

  1. 原稿読取装置における原稿読取面を光照射する原稿照明装置であって、
    光照射される光照射領域の主走査方向に沿って配設され、青色発光チップ及び該青色発光チップから発光される青色光を黄色光に変換する蛍光体を有する複数のLED素子を有する発光部と、前記発光部と前記原稿読取面の間に設けられた拡散部材とを備えた原稿照明ユニットを有し、
    前記拡散部材は、拡散面における第1の方向の拡散率よりも、該第1の方向と直交する第2の方向の拡散率が大きい異方性拡散部材であり、
    前記LED素子の発光面の法線ベクトルが、前記光照射領域の主走査方向断面であって、前記光照射領域がなす面と直交する断面においては前記拡散部材の拡散面に垂直に入射し、かつ前記光照射領域の副走査方向断面であって、前記主走査方向と前記副走査方向とに直交する方向を含む断面においては前記拡散部材の拡散面に傾斜して入射するように前記発光部及び前記拡散部材が配置され、
    前記拡散部材の拡散面における前記第1の方向及び前記第2の方向が、前記光照射領域の主走査方向とは一致しないように配置されたことを特徴とする原稿照明装置。
  2. 前記光照射領域の副走査方向断面であって、前記主走査方向と前記副走査方向とに直交する方向を含む断面において、前記LED素子の発光面の法線ベクトルが拡散面に対して入射する角度θが、θ<60°であることを特徴とする請求項1に記載の原稿照明装置。
  3. 前記光照射領域の副走査方向の中心に対し、副走査方向の一方に前記原稿照明ユニットを備え、他方に反射部材を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の原稿照明装置。
  4. 前記光照射領域の副走査方向の軸Xの中心位置をX0としたとき、該X0を含む前記光照射領域の主走査方向の軸Yを含み、かつ前記原稿読取面と垂直な面Pに対し、前記原稿照明ユニットが副走査方向に対称に配置されたことを特徴とする請求項1または2に記載の原稿照明装置。
  5. 前記拡散部材の前記第2の方向と、前記光照射領域の主走査方向の軸Yとがなす角の絶対値が、対称に配置されたそれぞれの前記原稿照明ユニットにおいて等しいことを特徴とする請求項4に記載の原稿照明装置。
  6. 前記LED素子の発光面から、前記光照射領域の副走査方向の軸Xの中心位置X0までの法線ベクトルの長さが、対称に配置されたそれぞれの前記原稿照明ユニットにおいて等しいことを特徴とする請求項4または5に記載の原稿照明装置。
  7. 前記拡散部材を固定するための保持部材を備え、前記拡散部材は端部に保持固定領域を有し、前記拡散部材は前記保持固定領域を介して前記保持部材に固定されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の原稿照明装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の原稿照明装置を備え、
    前記原稿照明装置により照明された原稿の情報を、第1、第2、及び第3の反射ミラーと結像レンズを介して撮像素子上に結像し、該撮像素子による受光信号を電気信号に変換して読み取り、前記原稿照明装置と前記第1の反射ミラーとを保持する第1の走行体と、前記第2の反射ミラーおよび前記第3の反射ミラーを保持する第2の走行体とを2:1の速度比で走査して前記原稿の情報を読み取ることを特徴とする原稿読取装置。
  9. 請求項1から7のいずれかに記載の原稿照明装置を備え、
    前記原稿照明装置により照明された原稿の情報を、少なくとも1枚の反射ミラーと結像レンズとを介して撮像素子上に結像し、該撮像素子による受光信号を電気信号に変換して読み取り、前記原稿照明装置と前記反射ミラーと前記結像レンズと前記撮像素子とを一つの走行体で保持し、該走行体を走査させて前記原稿の情報を読み取ることを特徴とする原稿読取装置。
  10. 請求項8または9に記載の原稿読取装置を備え、前記原稿読取装置により読み取られた原稿の情報に基づき、記録媒体に画像を形成する画像形成手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
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