JP5718822B2 - 潤滑油の劣化状態判断方法及びその判断装置、並びに機械・装置における潤滑油監視システム - Google Patents

潤滑油の劣化状態判断方法及びその判断装置、並びに機械・装置における潤滑油監視システム Download PDF

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Description

本発明は、潤滑油の劣化状態判断方法等に関し、詳しくは、潤滑油の劣化の程度を測定するとともに劣化機構を予測することができる潤滑油の劣化状態判断方法及びその測定装置、並びに機械・装置における潤滑油監視システムに関するものである。
潤滑油の劣化度は、それを使用する機械・装置などの性能や耐久性、さらには省エネルギー性能などに大きな影響を与える。また、潤滑油の劣化の進行速度は、潤滑油が使用される条件によって著しく異なる。したがって、潤滑油の劣化状態は、簡易かつ正確に測定できる必要がある。
従来、エンジンオイルなどの潤滑油の劣化度の測定は、潤滑油の使用時間を目安とする方法や、潤滑油の性状(例えば、動粘度、不溶解分、酸価、塩基価など)を測定し、その結果から判断する方法などが行われていた。しかしこれらの方法は、潤滑油の劣化度を簡易かつ正確に測定できるものではなかった。
上記問題に対して、例えば特許文献1には、オイルパン中に抵抗センサーを取り付け、エンジンオイルの電気抵抗の変化により潤滑油の寿命を測定する方法が開示されている。また、オイルパン中にpHセンサーを設置し、オイルの酸性度、塩基性度の変化に伴うpHの変化から潤滑油の寿命を測定する方法も多数開示されている。
これらの方法は、潤滑油における電気抵抗の変化やpHの変化を常時確認することができ、電気抵抗やpHの変化率が所定の値や状況に達した時点で寿命と判断することができる点で簡易な方法である。
しかしながら、前記電気抵抗は、潤滑油の劣化にともなって発生する極性物質ではないスーツ(カーボン)の混入によっても変動するため、潤滑油の劣化度が正確に測定できないことがある。また、前記pHは劣化の程度を表しているとしても、これにより潤滑油が劣化した劣化原因(劣化機構)を判断する手がかりを得ることができない。したがって、潤滑油の劣化を管理する上では問題があった。
近年、潤滑油のインピーダンスを測定することによって潤滑油の劣化度を測定し、また、スーツ混入による影響についても究明しようとする研究が進められている。
例えば、非特許文献1では、周波数20Hz〜600kHzの広い領域における潤滑油のインピーダンスを測定し、スーツやディーゼルの混入によるインピーダンスの変化を、レジスタンス(抵抗成分)とリアクタンス(容量成分)とに分けて検討している。しかし、この検討結果からは、スーツやディーゼルの濃度とインピーダンスとの関係は、明確には解明されていない。
また、特許文献2には、オイルの複素インピーダンスを測定し、その逆数の実部を抵抗成分とみなして導電率を求め、複素インピーダンスの逆数の虚部を容量成分とみなして誘電率を求めて、当該導電率と誘電率とからオイルの劣化を検出する装置が開示されている。
しかしながら、上記特許文献2に記載の方法では、誘電率の測定値から劣化度を正確に測定し、かつ潤滑油劣化機構(劣化原因)を解析することは困難である。
また、非特許文献1や特許文献2に開示されているインピーダンスを測定する装置は、測定回路が複雑になり、極めて高価な装置となるという問題もある。
特開平10−78402号公報 特開2009−2693号公報
Sensors and Actuators, B127(2007), 613-818
本発明は、このような状況下で、簡易かつ正確に潤滑油の劣化の程度を測定することができると同時に、その劣化機構を予測することができる潤滑油の劣化状態判断方法及びその判断装置、並びに該潤滑油の劣化状態判断装置を用いた機械・装置における潤滑油監視システムを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、潤滑油の酸性度が、潤滑油の劣化によって発生する極性物質の量に応じて変化すること、並びに2以上の異なる周波数における潤滑油の誘電率又は静電容量の変化の割合が潤滑油の劣化機構(劣化原因)に関わる情報を与えていることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
[1](a)水素イオン感応型のISFETを用いて酸性度を測定するとともに、(b)2以上の異なる周波数における誘電率又は静電容量を求め、前記酸性度と前記複数の誘電率又は静電容量の値とに基づいて前記潤滑油の劣化状態を判断することを特徴とする潤滑油の劣化度測定方法、
[2]前記(a)の水素イオン感応型のISFETを用いて測定した酸性度が設定値に到達した場合を潤滑油が劣化したと判断し、前記(b)の2以上の異なる周波数における誘電率又は静電容量から求めた該周波数間での周波数に対する誘電率又は静電容量の変化の割合に基づいて潤滑油の劣化機構を予測する上記[1]記載の潤滑油の劣化度測定方法、
[3]前記(a)の水素イオン感応型のISFETを用いて酸性度を測定する方法が、水素イオン感応型のISFETにおけるドレイン及びソース間に一定電圧を印加して該ドレイン及びソース間に流れる電流を測定する方法、又は前記ドレイン及びソース間に一定電流を流して該ドレイン及びソース間の電圧を測定する方法である上記[1]又は[2]に記載の潤滑油の劣化度測定方法、
[4]前記ドレイン及びソース間に異なる電圧を印加して各々の電圧値における該ドレイン及びソース間電流の差を測定する方法、又は前記ドレイン及びソース間に異なる電流を流して各々の電流値における該ドレイン及びソース間電圧の差を測定する方法である上記[3]記載の潤滑油の劣化度測定方法、
[5]前記(b)の2以上の異なる周波数のうち少なくとも一つの周波数(H1)が、100Hz以下であり、他の一つの周波数(H2)が(H1)を超え10,000Hz以下であることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれかに記載の潤滑油の劣化度測定方法、
[6]周波数(H1)における誘電率(ε1)又は静電容量(C1)と周波数(H2)における誘電率(ε2)又は静電容量(C2)を求め、該周波数に対する誘電率の変化の割合〔(ε1−ε2)/(H2−H1)〕又は静電容量の変化の割合〔(C1−C2)/(H2−H1)〕に基づいて潤滑油の劣化状態を判断する上記[5]記載の潤滑油の劣化度測定方法、
[7] (A)水素イオン感応型のISFET、及び該水素イオン感応型のISFETにおけるドレイン及びソース間に一定電圧を印加して該ドレイン及びソース間に流れる電流を測定する回路又は前記ドレイン及びソース間に一定電流を流して該ドレイン及びソース間の電圧を測定する回路を具備する酸性度測定部と、(B)一対の電極、該一対の電極間に100Hz以下の領域まで周波数を制御して交流電圧を印加する交流電源、及び前記一対の電極間の静電容量を測定する静電容量測定回路を有する静電容量測定部を具備する潤滑油の劣化度測定装置とを具備することを特徴とする潤滑油の劣化度測定装置、
[8]さらに、(C)前記静電容量測定部で得られた静電容量測定値に基づいて誘電率を算出する誘電率算出回路を有する誘電率算出部を具備する上記[7]記載の潤滑油の劣化度測定装置、及び
[9]上記[7]又は[8]記載の潤滑油の劣化度測定装置を用いてなることを特徴とする機械・装置における潤滑油監視システム、
を提供するものである。
本発明によれば、簡易かつ正確に潤滑油の劣化の程度を測定することができると同時に、その劣化機構を予測することができる潤滑油の劣化状態判断方法及び潤滑油の劣化状態判断装置、並びに該潤滑油の劣化状態判断装置を用いた機械・装置における潤滑油監視システムを提供することができる。
本発明の潤滑油の劣化状態判断方法に用いる水素イオン感応型のISFETの一例を示す模式図である。 本発明の潤滑油の劣化状態判断方法に用いる水素イオン感応型のISFETの他の一例を示す模式図である。 本発明の潤滑油の劣化状態判断装置(静電容量測定部及び誘電率算出部)の一例を示す概念図である。 本発明の潤滑油の劣化状態判断装置(静電容量測定部及び誘電率算出部)の他の一例を示す概念図である。 実施例で用いた潤滑油の容量成分(静電容量)と周波数の関係を示す図(グラフ)である。 比較例で用いた潤滑油の抵抗成分と周波数の関係を示す図(グラフ)である。
本発明は、潤滑油について(a)水素イオン感応型のISFET(以下、「pH−ISFET」と称する場合がある)を用いて酸性度を測定するとともに(b)2以上の異なる周波数における誘電率又は静電容量を測定して、前記酸性度と前記複数の誘電率又は静電容量の値とに基づいて潤滑油の劣化状態を判断する潤滑油の劣化状態判断方法及び潤滑油の劣化状態判断装置である。
本発明における劣化状態の判断とは、劣化の程度を測定するとともに劣化機構(劣化原因)を予測することを言う。この両者によって使用されている潤滑油の寿命を正確に予測することができ、適切な潤滑管理を行うことができる。
なお、本発明における「酸性度」とは、pH−ISFETを用いて測定した新油と劣化油(使用寿命に到達した潤滑油)との電圧値もしくは電流値の差(変化量)を基準とし、試料潤滑油の電圧値もしくは電流値の変化の割合を示す指数である。
[(a)pH−ISFETを用いる酸性度の測定方法及びその測定装置]
本発明の潤滑油の劣化度測定に用いられるのは、水素イオン感応型のISFET(Ion Sensitive Field Effect Transistor)である。
pH-ISFETは、P型基板の上にN型半導体の島(ソース及びドレイン)を2箇所作り、絶縁被膜からなるゲートを設けた、通常に使用されるものであり、ゲート材料としては、例えば、酸化タンタル(Ta25)や窒化珪素(Si34)等を例示することができる。
図1は、本発明の潤滑油の劣化状態判断方法に用いるpH−ISFETの一例を示す模式図であり、図2は、本発明の劣化状態判断方法に用いるpH−ISFETの他の一例を示す模式図である。以下、図1及び図2に基づき、pH−ISFETを用いる潤滑油の酸性度の測定方法及びその測定装置を説明する。
図1及び図2において、P型半導体1の両端に2つのN型半導体の島、ドレイン2とソース3とが形成され、各々の島に接するドレイン電極2’とソース電極3’とから配線が出されている。ドレイン2とソース3とが形成されたP型半導体1の片面にはゲート4が形成され、そのゲート4の表面が潤滑油5と接触している。
潤滑油5の水素イオンがゲート4に溜まると、P型半導体1の主たるキャリアーである自由ホールは反発してゲート4から遠ざかり、逆に、P型半導体1に少数派として存在する電子はゲート4に引き寄せられて、Nチャンネルを形成する。その結果、ドレイン2とソース3との間に電流が流れることとなる。
なお、図2に示す例では、ゲート4の潤滑油5側に水素イオン透過膜6を設けているが、ISFETでは原理的にゲートの電位を測定しているのであり、本発明を実施する上では必ずしも必要ではない。
前記Nチャンネルは、潤滑油5の水素イオンが高いほど厚くなり、ドレイン2とソース3との間により多くの電流が流れるようになる。従って、ドレイン2とソース3との間に印加する電圧(Vds)を一定とした場合には、潤滑油5の水素イオンが高まるほど、ドレイン2とソース3との間に流れる電流(Ids)は大きくなり、また、ドレイン2とソース3との間に流す電流(Ids)を一定とした場合には、潤滑油の水素イオンが高まるほど、ドレイン2とソース3との間の電圧(Vds)は小さくなる。
上記ドレイン2とソース3との間に一定の電圧を印加した場合の電流値、または、一定の電流を流した場合の電圧値を測定することにより、潤滑油の水素イオン濃度、言い換えれば、劣化の程度を判断でき、長期に亘ってそれらの電流値または電圧値を測定することによって、劣化の進行状況を把握することができる。
pH−ISFETは、通常の場合と同様に、図2に示す例のように、比較電極7を設けて使用することもできるが、比較電極7を設けずに使用することが可能であり、その方が、回路が簡単になり、比較電極の管理も不要となるので、好ましい。
なお、図示していないが、実際的には、潤滑油劣化状態判断装置における酸性度測定部は潤滑油中に浸漬し、ゲート4(図2の例では水素イオン透過膜6)を潤滑油5と接触させて使用するので、それを可能とする構造をとることとなる。また、ドレイン2とソース3との間には、定電圧装置により一定の電圧を印加してその時の電流値を測定するための測定回路、又は、定電流装置により一定の電流を流してその時の電圧値を測定するための測定回路を結合する。
上記pH−ISFETを用いて酸性度を測定する場合、ドレイン2とソース3との間に一定電圧を印加するか、一定電流を流して測定を開始した直後は、測定値が安定せず、一定の電圧を印加した場合の電流値Idsは次第に大きくなり、又、一定の電流を流した場合の電圧値Vdsは次第に小さくなる傾向があるが、何れの場合も、次第に一定値となる。従って、測定時間は5秒以上、特に10秒以上とするのが好ましい。
また、1回のみの測定では、最初の出力のみが測定されて、測定値が安定しない傾向にあるので、1回目とは異なる電圧を印加する時間又は1回目とは異なる電流を流す測定時間を設けて複数回測定するのが好ましく、前記異なる電圧又は電流での測定時間としては10秒以内が、測定回数としては5回以上で測定値が収斂する条件が好ましい。
このようにして測定した電圧値又は電流値から酸性度を求める方法としては以下の方法が好ましい。
測定値が電圧値である場合については、あらかじめ予備実験によって、新油の電圧値(v0)と劣化油(寿命到達油)の電圧値(vE)とを測定しておき、試料潤滑油の電圧値(vX)から下記の式(I)で酸性度(酸性度指数)を計算する。
酸性度指数
=[〔(v0)−(vX)〕/〔(v0)−(vE)〕]×10 ・・・(I)
ここでは、試料潤滑油の酸性度として、新油の酸化度を0、劣化油の酸化度を10とする指数で表しているが、劣化油の酸化度を100として算出してもよい。すなわち、本発明における「設定値」とは、上記の場合には10または100を意味するものである。
また上記劣化油は、潤滑管理の観点から、寿命に達し更油するのが適切と判断する程度の劣化油であり、適宜選定して設定することができる。また、測定値が電流値である場合も、上記測定値が電圧値である場合に準じた方法で求めることができる。
[(b)2以上の異なる周波数における誘電率及び静電容量の測定方法及びその測定装置]
本発明では、2以上の異なる周波数における誘電率又は静電容量を測定し、該誘電率又は静電容量の値に基づいて潤滑油の劣化状態を判断する。したがって、2以上の異なる周波数における誘電率又は静電容量を求めることが必要である。
なお、上記における「2以上の」には、「2」である場合、及び「3以上」である場合が含まれ、その測定数の上限は特に制限はない。すなわち、周波数H1,H2・・・Hnにおける静電容量C1,C2・・・Cnを測定し、それに基づいて誘電率ε1,ε2・・・εnを求める。
このように2以上の異なる周波数における潤滑油の誘電率又は静電容量が測定できれば、周波数の変化に対する誘電率又は静電容量の変化の割合を測定することができ、後述するように、潤滑油の劣化状態を知ることができる。また、3以上の異なる周波数であれば、周波数に対する誘電率又は静電容量の変化をより広く確実に把握することができる。
前記2以上の異なる周波数は、そのうち少なくとも一つの周波数(通常最も低い周波数)(H1)が、100Hz以下であることが好ましい。この周波数(H1)が100Hz以下であれば、潤滑油の劣化によって生成する極性物質の濃度に応じて変化する誘電率又は静電容量の変化が大きいため、潤滑油間の劣化状態を正確に区別して判断することができる。したがって周波数(H1)は、80Hz以下であることがより好ましく、60Hz以下でありことがさらに好ましい。
当該100Hz以下の周波数(H1)の下限は、特に制限はないが、極度の低周波数では測定する誘電率や静電容量の値が安定せず、測定にかなりの時間を要する上、ノイズも多いため再現性のある測定値が得られないおそれがあることから、1Hz以上であることが好ましく、5Hz以上であることがより好ましく、10Hz以上であることがさらに好ましい。
また、上記から2以上の異なる周波数の少なくとも一つの周波数(H1)は、5〜80Hzの範囲であることが好ましく、10〜60Hzの範囲であることがより好ましい。
一方、(H1)以外の他の周波数(H2)は、前記(H1)より周波数が大きく、10,000Hz以下であることが好ましい。周波数が10,000Hz以下であれば、潤滑油の劣化によって生成する極性物質の濃度に応じて変化する誘電率又は静電容量の変化が充分であるため、潤滑油間の劣化状態を正確に区別して判断することができる。(H2)の周波数の上限は10,000Hz未満であることが好ましく、1,000Hz以下であることがより好ましく、500Hz以下であることがさらに好ましく、200Hz以下であることが特に好ましい。
なお、3以上の異なる周波数における誘電率等を測定する場合の周波数(H3)・・(Hn)の範囲は、(H2)を超え、10,000Hz以下、好ましくは1,000Hz以下の範囲で選択すればよい。
以上述べた好適な条件により得られた2以上の異なる周波数における誘電率又は静電容量の値により、例えば、これらの値が新油の時と比較して大きな値であれば、当該潤滑油が劣化している状態であると判断される。
次に、2以上の異なる周波数における誘電率又は静電容量の値に基づいて潤滑油の劣化機構(劣化原因)を予測する方法について説明する。
2以上の異なる周波数における誘電率又は静電容量の値に基づいて潤滑油の劣化機構(劣化原因)を予測する方法としては、周波数に対する誘電率又は静電容量の変化の割合(大きさ)に基づいて潤滑油の劣化状態を予測する方法が挙げられる。
具体的には、例えば、周波数に対する誘電率の変化の割合〔(ε1−ε2)/(H2−H1)〕又は静電容量の変化の割合〔(C1−C2)/(H2−H1)〕に着目する。
〔(ε1−ε2)/(H2−H1)〕や〔(C1−C2)/(H2−H1)〕が通常よりかなり大きい(通常に比べ200%を超える)場合は、潤滑油の劣化によって生成される極性物質以外に他の要因により発生した極性物質が混入したと推測される(劣化状態I)。このような劣化機構は、ガソリンエンジンに使用されるガソリンエンジン油に認められることが確かめられている。
これに対し、〔(ε1−ε2)/(H2−H1)〕や〔(C1−C2)/(H2−H1)〕が通常よりそれほど大きくはない(通常より200%以内)が、前記酸性度が高く潤滑油の劣化が認められる場合は、潤滑油の劣化による極性物質の増大とともに、他の非極性物質又は弱極性物質が混入したことが予測される(劣化状態II)。このような劣化機構による劣化は、ディーゼルエンジンに使用されるディーゼルエンジン油にスーツが混入した場合に認められる。このような場合は、エンジン内の燃焼状態の調整やスーツの捕捉装置の改善などを含めて対策を講ずる必要があることを示している。
なお、周波数に対する誘電率又は静電容量の変化の割合が大きいか否かの判断基準は、異なる種類の規格エンジン試験前後のエンジン油についての計算値を比較するような予備実験を行って設定すればよい。また、このような場合は、測定装置中に粘度計や色相計を備えておくことが好ましい。
このようにして、潤滑油の劣化機構を予測することができる。
次に、本発明における誘電率又は静電容量を測定するのに好適な測定装置について説明する。
図3は、本発明の潤滑油の劣化状態判断方法に用いられる潤滑油の劣化状態判断装置における静電容量測定部及び誘電率算出部の一例を示す概念図である。
この潤滑油の劣化状態判断装置は、一対の電極11、該一対の電極間に周波数を100Hz以下の領域まで制御できる交流電圧を印加する交流電源12a、及び当該一対の電極間の静電容量を測定する静電容量測定回路12bを有する静電容量測定部12を具備する潤滑油の劣化状態判断装置であり、この測定装置は、さらに前記静電容量測定部12で得られた静電容量測定値に基づいて誘電率を算出する誘電率算出回路13aを有する誘電率算出部13を具備していてもよい。
前記交流電源12aは、10Hz以下の領域まで制御できるものが好ましく、1Hzまで制御できるものがより好ましい。
潤滑油の静電容量の測定方法や誘電率の算出方法としては、まず一対の電極11を潤滑油に浸漬して、静電容量測定部12の交流電源12aにより目的の周波数(H)の交流電圧を電極間に印加し、静電容量計算出回路12bで電極間の静電容量Cを測定する。次いで必要に応じて誘電率算出定回路13aで静電容量Cから誘電率εを算出する。同様にして異なる周波数(H)における静電容量Cを測定し、同様に誘電率εを算出する。なお、誘電率εと静電容量Cは、下記(II)式の関係にある。したがって、誘電率を求める前提として、当然に静電容量を測定することとなる。
ε=C × d/s ・・・(II)
(式中、dは一対の電極間の距離、sは電極の表面積を示す。)
また、上記静電容量の測定における測定電圧は、0.1〜10Vp−pの範囲とすることが好ましい。
図3における一対の電極11としては、櫛型電極が好ましく、特に櫛型微小電極が好適である。また、静電容量測定部12、誘電率算出部13としては、LCRメーター又はCメーターを用いることができる。
このように潤滑油の静電容量Cを直接測定し、またその静電容量Cの値から誘電率εを求める方法であれば、簡素な装置であるから、安価かつ簡易に、しかも高い精度で潤滑油の静電容量や誘電率を測定、算出することができる。
特に一対の電極11として、櫛型電極を用いた場合は、評価装置が極めて小型化でき、試料油(潤滑油)を微量採取するのみで潤滑油の劣化度を測定できる効果があり、同時に、測定に際し試料油を観察することが容易であるため、試料油の外観(色など)や臭いからも、潤滑油の劣化程度や劣化機構に関する補足情報を得ることができる効果もある。
図4は、本発明の潤滑油の劣化状態判断方法を実施するために用いられる潤滑油の劣化状態判断装置(静電容量測定部及び誘電率算出部)の他の例を示す概念図である。
当該測定装置は、一対の電極21、周波数を100Hz以下の領域まで制御できる交流電源22、電流計23、電圧計24、並びに複素インピーダンス算出回路25a及び静電容量算出回路25bを有する静電容量測定部25を具備する潤滑油の劣化状態判断装置であり、この測定装置は、さらに誘電率算出回路26aを有する誘電率算出部26を具備していてもよい。
静電容量又は誘電率を測定、算出する方法としては、まず一対の電極21を潤滑油に浸漬させ、周波数を100Hz以下の領域まで制御できる交流電源22により、電極間に周波数Hの交流電圧を印加する。次いで、電流計、電圧計で測定した電流I、電圧V及び電流と電圧との位相差から潤滑油のインピーダンスZ(複素インピーダンス)を算出し、そのインピーダンスを構成する実数部分(抵抗成分)Zと虚数部分(リアクタンス)Zのうち、虚数部分(リアクタンス)Zの値から容量成分(すなわち静電容量)Cを算出する(下記式(III)参照)。次いで必要に応じて静電容量Cの値から誘電率εを求める。また、同様にして異なる周波数Hにおけるは静電容量Cを測定する。
Z = V/I
=Z + Z= R + 1/jωC ・・・(III)
(式中、Zはインピーダンス、Zは抵抗成分、Zはインピーダンスの虚数部分、Rは抵抗値、jは虚数単位、ωは交流の角振動数、Cは静電容量を表す。)
上記静電容量の測定における測定電圧は、0.1〜10Vp−pの範囲とすることが好ましい。
本発明の潤滑油の劣化状態判断装置としては、前記pH−ISFETを用いる酸性度の測定及び2以上の異なる周波数における静電容量の測定又は誘電率の算出ができれば、いかなる測定装置であってもよいが、両者(酸性度測定部及び静電容量測定部(さらには誘電率算出部))を一体化した装置を用いることが好ましい。
例えば、(A)pH−ISFET、及び該pH−ISFETにおけるドレイン及びソース間に一定電圧を印加して該ドレイン及びソース間に流れる電流を測定する回路、又は前記ドレイン及びソース間に一定電流を流して該ドレイン及びソース間の電圧を測定する回路を具備する酸性度測定部と、(B)一対の電極、該一対の電極間に100Hz以下の領域まで周波数を制御して交流電圧を印加する交流電源、及び前記電極間の静電容量を測定する静電容量測回路を有する静電容量測定部とを具備する潤滑油の劣化状態判断装置であることが好ましく、さらに、(C)前記静電容量測定部で得られた静電容量の値に基づいて誘電率を算出する誘電率算出回路を有する誘電率算出部を具備する潤滑油の劣化状態判断装置であることがより好ましい。
上記のような本発明の潤滑油の劣化状態判断装置は、エンジンなどの機械・装置の運転監視システムの一部に組み込んで潤滑油の状態を判断することができる。したがって機械・装置における潤滑油監視システムとして用いることができる。
本発明の実施例をさらに説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
〔実施例〕
下記の試料油(i)〜(iii)の潤滑油の酸性度及び容量成分(静電容量)を測定した。
(試料油)
(i)潤滑油A(無灰エンジン油)の新油
(ii)潤滑油A(無灰エンジン油)の劣化油(GE)〔ガソリンエンジン(GE)に使用し劣化させたもの:極性物質物混入〕
(iii)潤滑油A(無灰エンジン油)の劣化油(DE)〔ディーゼルエンジン(DE)に使用し劣化させたもの:すす混入〕
(1)酸性度の測定
上記試料油(i)〜(iii)について、図1に示した装置を使用して、ドレイン2とソース3との間に0.5mAの一定電流を流し、ドレイン2とソース3との間の電圧(Vds)を一定時間毎に測定した。測定は、非測定時間を2秒間とし、測定開始後(一定電流を流し始めてから)18秒後までの電圧を測定した。その測定操作を10回繰り返し、測定された電圧値の収束値をその時点でのドレイン−ソース間電圧(Vds)を測定値とした。また、その電圧値から前記式(I)により酸性度(酸性度指数)を求めた。結果を表1に示す。
(2)静電容量の測定、誘電率の算出
試料油(i)〜(iii)について、図4に示した潤滑油劣化状態判断装置(静電容量測定部及び誘電率算出部)を使用し、下記の測定条件にて、周波数が40、100、150,1000、及び10,000Hzにおける複素インピーダンスの容量成分(静電容量)を測定した。
(測定条件)
・電極:櫛型微小電極
・測定電圧:1Vp-p
その結果を、周波数に対する容量成分(静電容量)の変化として図5に示した。また、周波数40Hz及び100Hzにおける容量成分(静電容量)をC40(pF)及びC100(pF)としたとき、周波数に対する容量成分の変化の割合を下記の式で計算した。
周波数に対する容量成分(静電容量)の変化の割合(%)
=〔(C40−C100)/(100−40)〕×100
また同様に、周波数40Hz及び100Hzにおける容量成分から求めた誘電率をε40及びε100としたとき、周波数に対する誘電率の変化の割合は下記の式により計算することができる。
周波数に対する誘電率の変化の割合(%)
=〔(ε40−ε100)/(100−40)〕×100
ここでは、前記周波数に対する容量成分の変化の割合の結果を表1に示す。
Figure 0005718822

表1より、pH−ISFETを用いて測定した酸性度は、試料油(i)の新油が「0」、試料油(ii)のガソリンエンジンへの使用による劣化油(GE)及び試料油(iii)のディーゼルエンジンへの使用による劣化油(DE)はいずれも「10」である。したがって、試料油(ii)及び試料油(iii)の劣化の程度については大きな差がないことがわかる。
一方、周波数40Hzと100Hzにおける周波数に対する容量成分(静電容量)の変化の割合(%)は、劣化により極性物質が生成し、同時に酸性化合物などの極性物質が混入した試料油(ii)が21.5%であるのに対し、劣化による極性物質が生成しさらにスーツが混入した試料油(iii)は8.7%である。したがって、周波数の変化に対する容量成分(静電容量)の変化の割合から、試料油(ii)は前記劣化状態Iの劣化油に相当し、試料油(iii)は前記劣化状態IIの劣化油に相当すると考えられ、潤滑油の劣化機構(劣化原因)を予測することができることがわかる。
さらに、図5に示した各試料油の2以上の周波数に対する容量成分(静電容量)の変化の仕方の相違から、同様に潤滑油の劣化機構(劣化原因)を予測することができることがわかる。
〔比較例〕
実施例で用いた試料油について、図4に示した潤滑油の劣化状態判断装置を用いて複素インピーダンスの抵抗成分(Ω)の測定を行った。測定装置、電圧、測定した周波数、及び用いた試料油は実施例と同じである。
その結果を、周波数に対する抵抗成分の変化として図6に示した。図6から、試料油(i)〜(iii)の潤滑油Aの新油、劣化油とも周波数に対する抵抗成分の変化に明確な差異は認められない。したがって、この方法によっては潤滑油の劣化機構の予測をすることができないことがわかる。
本発明によれば、簡易かつ正確に潤滑油の劣化の程度を測定することができると同時に、その劣化機構(劣化原因)を予測することができる。また、本発明の潤滑油の劣化・変質度測定装置は微量の試料油でも劣化・変質状態を判断でき、さらに、自動車エンジンなど機械・装置に設置して潤滑管理システムとしても有効に利用することができる。

Claims (9)

  1. (a)水素イオン感応型のISFETを用いて酸性度を測定するとともに、(b)2以上の異なる周波数における誘電率又は静電容量を求め、
    前記酸性度と前記複数の誘電率又は静電容量の値とに基づいて前記潤滑油の劣化度を測定し、
    周波数(H )における誘電率(ε )又は静電容量(C )と周波数(H )における誘電率(ε )又は静電容量(C )とを求め、該周波数に対する誘電率の変化の割合〔(ε −ε )/(H −H )〕又は静電容量の変化の割合〔(C −C )/(H −H )〕に基づいて前記潤滑油の劣化機構を予測することを特徴とする潤滑油の劣化状態判断方法。
  2. 前記(a)の水素イオン感応型のISFETを用いて測定した酸性度が設定値に到達した場合を潤滑油が劣化したと判断する請求項1記載の潤滑油の劣化状態判断方法。
  3. 前記(a)の水素イオン感応型のISFETを用いて酸性度を測定する方法が、水素イオン感応型のISFETにおけるドレイン及びソース間に一定電圧を印加して該ドレイン及びソース間に流れる電流を測定する方法、又は前記ドレイン及びソース間に一定電流を流して該ドレイン及びソース間の電圧を測定する方法である請求項1又は2に記載の潤滑油の劣化状態判断方法。
  4. 前記(a)の水素イオン感応型のISFETを用いて酸性度を測定する方法が、前記ドレイン及びソース間に異なる電圧を印加して各々の電圧値における該ドレイン及びソース間電流の差を測定する方法、又は前記ドレイン及びソース間に異なる電流を流して各々の電流値における該ドレイン及びソース間電圧の差を測定する方法である請求項3記載の潤滑油の劣化状態判断方法。
  5. 前記(b)の2以上の異なる周波数のうち少なくとも一つの周波数(H)が、100Hz以下であり、他の一つの周波数(H)が(H)を超え10,000Hz以下である請求項1〜4のいずれかに記載の潤滑油の劣化状態判断方法。
  6. 前記潤滑油の劣化機構を予測する工程は、
    〔(ε 1 −ε )/(H −H )〕又は〔(C −C )/(H −H )〕が新油の当該値と比較して200%を超える場合は、潤滑油の劣化によって生成される極性物質以外に他の要因により発生した極性物質が混入した劣化状態Iであると予測し、
    〔(ε −ε )/(H −H )〕又は〔(C −C )/(H −H )〕が新油の当該値と比較して200%以内であり、潤滑油の粘度上昇や色相の悪化が認められる場合は、潤滑油の劣化・変質による極性物質には酸化劣化して生成されたもの以外に他の非極性物質又は弱極性物質が混入した劣化状態IIであると予測する請求項1〜5のいずれかに記載の潤滑油の劣化状態判断方法。
  7. (A)水素イオン感応型のISFET、及び該水素イオン感応型のISFETにおけるドレイン及びソース間に一定電圧を印加して該ドレイン及びソース間に流れる電流を測定する回路又は前記ドレイン及びソース間に一定電流を流して該ドレイン及びソース間の電圧を測定する回路を具備する酸性度測定部と、(B)一対の電極、該一対の電極間に100Hz以下の領域まで周波数を制御して交流電圧を印加する交流電源、及び前記一対の電極間の静電容量を測定する静電容量測定回路を有する静電容量測定部とを具備し、
    前記酸性度と前記複数の誘電率又は静電容量の値とに基づいて前記潤滑油の劣化度を測定し、
    周波数(H )における静電容量(C )と周波数(H )における静電容量(C )とを求め、該周波数に対する静電容量の変化の割合〔(C −C )/(H −H )〕に基づいて前記潤滑油の劣化機構を予測することを特徴とする潤滑油の劣化状態判断装置。
  8. さらに、(C)前記静電容量測定部で得られた静電容量測定値に基づいて誘電率を算出する誘電率算出回路を有する誘電率算出部を具備し、
    周波数(H )における誘電率(ε )と周波数(H )における誘電率(ε )とを求め、該周波数に対する誘電率の変化の割合〔(ε −ε )/(H −H )〕に基づいて前記潤滑油の劣化機構を予測する請求項7記載の潤滑油の劣化状態判断装置。
  9. 請求項7又は8記載の潤滑油の劣化状態判断装置を用いてなることを特徴とする機械・装置における潤滑油監視システム。
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