No TXOP PS指示が省電力許可を指示するとき、Doze状態に入るべきか否かを判断するために使用されるドーズ条件は、3つの条件のうちのいずれか1つ又はいずれかの組み合わせを含んでもよく、条件のうちの1つが満たされるとき、ドーズ条件は満たされると判断され、このような場合、STA装置はDoze状態に入り、ドーズ条件に含まれる1つ以上の条件が全て満たされないとき、ドーズ条件が満たされないと判断され、このような場合、STA装置はAwake状態を維持する。
No TXOP PS指示が省電力許可を指示するとき、Doze状態に入るべきか否かを判断するために使用されるドーズ条件は、3つの条件のうちのいずれか1つ又はいずれかの組み合わせを含んでもよく、条件のうちの1つが満たされるとき、ドーズ条件が満たされると判断され、このような場合、Doze状態に入る機能を有するSTA装置はDoze状態に入り、ドーズ条件に含まれる1つ以上の条件が全て満たされないとき、ドーズ条件が満たされないと判断され、このような場合、Doze状態に入る機能を有するSTA装置は、Awake状態を維持し、STA装置がDoze状態に入る能力をサポートしない場合、STA装置はAwake状態を常に維持し、前述のドーズ条件は判断される必要がないことに更に注意を要する。説明の簡略化のため、「STA装置がDoze状態に入る」という以下の説明中のSTAは、Doze状態に入る機能を有するSTAについて言及し、即ち、「STA装置がDoze状態に入る」は、STAがDoze状態に入る機能を有するSTAであることを明示的に暗示的に明らかにする。
具体的には、MU−MIMOモードにおいて、3つの条件は、具体的に以下の内容を含む。条件1:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がプリセット・フレームを受信したSTA装置に対する指示を含んでいないとき、STA装置はDoze状態に入る。条件2:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がSTA装置に対する指示を含み、STAに対応する空間多重化ストリーム数の指示が0であるとき、STA装置はDoze状態に入る。条件3:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がSTA装置に対する指示を含み、STAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信するとき、STA装置はDoze状態に入る。SU−MIMOモードでは、3つの条件は、具体的に以下の内容を含む。条件1:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子で指示された部分アソシエーション識別子(association identifier、略称:AID)が、プリセット・フレームを受信したSTA装置の部分AIDとは異なるとき、STA装置はDoze状態に入る。条件2:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子で指示された部分AIDがSTA装置の部分AIDと同じであるが、現在フレームがSTAに送信されないとき、STA装置はDoze状態に入る。条件3:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がSTA装置に対する指示を含み、STAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信するとき、STA装置はDoze状態に入る。
既存の省電力方法が採用される場合、同じTXOP内の各フレームのNo TXOP PSは完全に同じである。MU−MIMOモードに対し、最初のフレームのNo TXOP PS指示が省電力許可を指示するとき、最初のフレームに含まれていないSTA装置がTXOPの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子において関係している場合、STA装置は最初のフレームを受信した後にDoze状態に入っているので、後続フレームの指示は応答される可能性がない。しかし、SU−MIMOモードに対し、最初のフレームのNo TXOP PS指示が省電力許可を指示するとき、TXOPの後続フレームによって指示されたSTA装置が最初のフレームによって指示されたSTA装置とは異なる場合、後続フレームによって指示されたSTA装置は最初のフレームを受信した後にDoze状態に入っているので、後続フレームの指示は応答される可能性がない。
前述の欠点に関して、本発明の実施形態は、省電力方法を提案し、同じTXOPにおいて、異なるNo TXOP PSが異なるフレームに対し設定されてもよく、具体的には、APが位置している通信システムが現在TXOPにおいて省電力を許可するか否か、及び、局STAの識別子がTXOPの後続フレームにおいて新たに追加されるか否かに従って、APは、各フレームのNo TXOP PSを設定し、STAは、No TXOP PSに従ってDoze状態に入るべきか否かを判断する。詳細については、以下の実施形態1から実施形態6を参照されたい。
本発明の以下の実施形態では、STAは、Doze状態に入る機能を有するSTAであり、本発明の実施形態では、STA装置は、Doze状態に入る機能を有するSTA装置であることに注意を要する。しかし、前述の通り、Doze状態に入る機能を有していないSTA装置は、常にAwake状態を維持し、ドーズ条件に従ってDoze状態に入ることが可能であるか否かを判断する必要がなく、省電力するためDoze状態に入る効果を高めるために本発明の方法を採用する必要がない。
更に、前述の背景技術の記載に従って以下の点が理解され得る。
Doze状態に入る機能を有するSTAであるSTAは、STAがDoze状態に入る機能を有し、且つ、現在TXOPが終了するまでDoze状態を維持するSTAであることを含むこと、及び
Doze状態に入る機能を有するSTA装置であるSTA装置は、STA装置がDoze状態に入る機能を有し、現在TXOPが終了するまでDoze状態を維持するSTA装置であることを含むこと。
即ち、STA装置がDoze状態に入ることを決定するとき、STA装置は、Doze状態に入り、現在TXOPが終了するまでDoze状態を維持する。以下の実施形態では、STA装置がDoze状態に入るということが意味することである。
図1は、本発明の実施形態1による省電力方法のフローチャートである。本発明の実施形態1では、AP装置の動作プロセスが省電力方法を例示するために一例として挙げられる。図1に示されるように、この方法は以下の手順を含む。
ステップ101:省電力が現在TXOPで許可されているか否か、及び、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの各フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かに従って、AP装置は、各フレームのTXOP省電力指示を設定する。
ステップ102:AP装置は、現在フレームのTXOP省電力指示が省電力許可を指示するとき、STA装置がドーズ条件に対する判断結果に従ってDoze状態に入るべきか否かを決定するように、現在TXOPの1つ以上のフレームをSTA装置に送信する。
このステップでは、各フレームは、フレームのオペレーション・オブジェクト識別子とフレームのTXOP省電力指示とを含んでいる。
前述の技術的解決手段に基づいて、ステップ101の具体的な方法が更に導入される。同じTXOPにおいて、各フレームのTXOP省電力指示は、省電力が現在TXOPで許可されているか否か、及び、新たに追加されるステーションSTAの識別子が現在TXOPの各フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かに従って、APによってそれぞれ設定される。具体的には、APは、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの各フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かを判断するために2つの方法を採用してもよい。第1の方法は、現在フレーム及び現在フレームより前のフレームのオペレーション・オブジェクト識別子が、現在TXOPにおける現在フレームより後の全てのフレームでデータを転送することが必要とされるSTA装置を指示するか否かが判断され、肯定である場合、これは、新しいSTA装置が現在フレームの後続フレームの各々において指示されないことを指示し、局STAの識別子が後で新たに追加されないという条件が満たされ、そうではない場合、局STAの識別子が後で新たに追加されないという条件が満たされない、というものである。第2の方法は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子が、現在TXOPにおける現在フレームより後の全てのフレームでデータを転送することが必要とされるSTA装置を指示するか否かが判断され、肯定である場合、これは、新しいSTA装置が現在フレームの後続フレームの各々において指示されないことを指示し、局STAの識別子が後で新たに追加されないという条件が満たされ、そうではない場合、局STAの識別子が後で新たに追加されないという条件が満たされない、というものである。前述の方法のいずれか1つは、局STAの識別子が後で新たに追加されるか否かを判断するために採用され、TXOP省電力指示を設定する方法は、局STAの識別子が後で新たに追加されず、省電力が現在TXOPで許可されているとき、現在TXOPの現在フレームのTXOP省電力指示に省電力許可が設定されてもよく、又は、現在TXOPの現在フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止が設定されてもよく、現在フレームより後のいずれかのフレームのTXOP省電力指示に省電力許可が設定される。局STAの識別子が後で新たに追加されるとき、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止が設定されてもよく、即ち、省電力が現在TXOPで許可されているか否かを問わずに、局STAの識別子が後で新たに追加される限り、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止が設定されてもよく、省電力が現在TXOPで許可されていないとき、局STAの識別子が後で新たに追加されるか否かを問わずに、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止が設定されてもよい。
本発明の実施形態1では、AP装置は、同じTXOP内の異なるフレームのTXOP省電力指示に対して異なる設定を採用し得るので、TXOP内の一部のフレームに省電力許可を設定することが可能であり、STA装置は、これらのフレームでDoze状態に入り得て、同じTXOP内の残りのフレームに省電力禁止が設定され、STA装置は、これらのフレームでAwake状態を維持し得る。局STAの識別子が新たに追加されないこと、及び、省電力が許可されていること、という2つの条件が両方共に満たされるときに限り、AP装置は、フレーム又はこのフレームの後続フレームのTXOP省電力指示に省電力許可を設定するので、STA装置は、TXOP省電力指示に従ってドーズ条件を判断するか否かを決定する。異なるTXOP省電力指示省電力指示が異なるフレームに対して設定されるので、最初のフレームのオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいない場合、AP装置は、最初のフレームのTXOP省電力指示に省電力禁止を設定してもよく、最初のフレームから現在フレームまでの複数のフレームのオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含むまで、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力許可が設定され、従って、この方法は、TXOPの最初のフレーム内のオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいない場合に依然として適用可能であり、それによって、省電力適用範囲を拡大する。更に、TXOPの最初のフレーム内のオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいない場合、省電力は、既存の省電力方法を使用することによりTXOPで実行され得ないが、本発明の実施形態1の省電力方法が採用される場合、APは、最初のフレームのTXOP省電力指示に省電力禁止を設定し、各STA装置は、最初のフレームを受信した後にDoze状態に入らず、TXOP省電力指示が省電力許可を指示するフレームが受信されるまで、各STA装置は、ドーズ条件に従ってDoze状態に入るべきか否かを判断し、それによって、省電力効果を高める。
後で新たに追加された前述のSTAは、Doze状態に入る機能を有するSTAのことを指し、本発明が回避する必要がある状況は、Doze状態に入る機能を有するSTAが現在フレームでDoze状態に入る場合、STAは、TXOP内の現在フレームの後続フレームにおいてSTA自体に送信されるべきデータを受信できないので、通信性能の低下という結果をもたらす、というものであることに注意を要する。結果的に、本発明の実施形態は、Doze状態に入る機能を有する局STAの識別子が現在フレームにおいて後で(即ち、TXOP内の現在フレームの後続フレームにおいて)新たに追加されるか否かを指示することが必要であり、それによって、Doze状態に入る機能を有し、且つ、後で新たに追加されるSTAが指示に従って現在フレームにおいてDoze状態に入らないことを保証し、その結果、STAは現在フレームにおいてSTA自体に送信されるべきデータを受信し得る。しかし、Doze状態に入る機能を有するSTAが後で新たに追加されるか否かは、本発明が回避する必要がある前述の状況を招くことがないので、その結果、本発明の実施形態は、Doze状態に入る機能を有する局STAの識別子が現在フレームにおいて後で新たに追加されるか否かを指示する必要がなく、本発明の前述の記載及び後述の記載における局STAの識別子が後で新たに追加されるか否かに関する指示に関連する各ビットの設定は、影響されることがない。
ステップ102では、AP装置は、現在TXOPの1つ以上のフレームをSTA装置に送信し、そして、現在フレームのTXOP省電力指示が省電力許可を指示するとき、STA装置は、ドーズ条件に対する判断結果に従ってDoze状態に入るべきか否かを決定する。ここで、Doze状態に入るべきか否かを決定することは、実施形態においてDoze状態に入ることが可能であるか否かを決定することでもよいことが容易に理解される。
ステップ102において記載されたように、現在フレームのTXOP省電力指示が省電力許可を指示する場合、STA装置は、ドーズ条件に対する判断結果に従ってDoze状態に入ることを決定し、一実施形態では、STA装置は、現在フレームにおいてDoze状態に入ってもよく、別の実施形態では、STA装置は、現在フレームにおいてDoze状態に入らなくてもよいが、現在フレーム番号に達するまで、Doze状態に入ることが容易に理解される。
更に、前述の通り、STA装置がDoze状態に入ることを決定するとき、STA装置は、Doze状態に入り、現在TXOPが終了するまでDoze状態を維持する。以下の実施形態では、STA装置がDoze状態に入るというのが意味することである。
図2は、本発明の実施形態2による省電力方法のフローチャートである。本発明の実施形態2では、STA装置の動作プロセスは、省電力方法を例示するために一例として挙げられる。図2に示されるように、この方法は以下の手順を含む。
ステップ201:STA装置は、現在TXOPの現在フレームを取得し、この現在フレームは、省電力が現在TXOPで許可されているか否か、及び、新たに追加される局STAの識別子が後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かに従って、AP装置によって設定されたTXOP省電力指示を含んでいる。
このステップでは、STA装置によって取得された各フレームのTXOP省電力指示は、APによって、省電力が現在TXOPで許可されているか否か、及び、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの各フレームの後続のフレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かに従ってそれぞれ設定される。具体的には、APは、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの各フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かを判断するために2つの方法を採用してもよい。第1の方法は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子及び現在フレームより前のオペレーション・オブジェクト識別子が、現在TXOP内の現在フレームより後の全てのフレームにおいてデータを転送することが必要とされるSTA装置を指示するか否かが判断され、肯定である場合、これは、新しいSTA装置が現在フレームの後続フレームの各々において指示されていないことを指示し、局STAの識別子が後で新たに追加されないという条件が満たされ、そうではない場合、局STAの識別子が後で新たに追加されないという条件が満たされない、というものである。第2の方法は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子が、現在TXOP内の現在フレームより後の全てのフレームにおいてデータを転送することが必要とされるSTA装置を指示するか否かが判断され、肯定である場合、これは、新しいSTA装置が現在フレームの後続フレームの各々において指示されていないことを指示し、局STAの識別子が後で新たに追加されないという条件が満たされ、そうではない場合、局STAの識別子が後で新たに追加されないという条件が満たされない、というものである。前述の方法のいずれか1つは、局STAの識別子が後で新たに追加されるか否かを判断するために採用され、TXOP省電力指示を設定する方法は、局STAの識別子が後で新たに追加されず、省電力が現在TXOPで許可されているとき、現在TXOPの現在フレームのTXOP省電力指示に省電力許可が設定されてもよく、又は、現在TXOPの現在フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止が設定されてもよく、現在フレームより後のいずれかのフレームのTXOP消費電力指示に省電力許可が設定される、というものである。局STAの識別子が後で新たに追加されるとき、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止が設定されてもよく、即ち、省電力が現在TXOPで許可されているか否かを問わずに、局STAの識別子が後で新たに追加される限り、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止が設定されてもよく、省電力が現在TXOPで許可されていないとき、局STAの識別子が後で新たに追加されるか否かを問わずに、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止が設定されてもよい。
ステップ202:現在フレームのTXOP省電力指示が省電力許可を指示するとき、STA装置は、ドーズ条件に対する判断結果に従ってDoze状態に入るべきか否かを決定する。
前述の技術的解決手段に基づいて、更に、現在フレームのTXOP省電力指示が省電力禁止であるとき、STA装置は、現在フレームとして次のフレームを使用し、ステップ201に戻る。
本発明の実施形態2では、同じTXOP内の異なるフレームのTXOP省電力指示は、異なってもよく、局STAの識別子が新たに追加されないこと、及び、省電力が許可されていること、という2つの条件が両方共に満たされるときに限り、フレーム又はこのフレームの後続フレームのTXOP省電力指示は省電力許可を指示し、現在フレームのTXOP省電力指示が省電力許可を指示するときに限り、STAはドーズ条件を判断し、判断結果に従ってDoze状態に入るべきか否かを決定する。異なるTXOP省電力指示が異なるフレームに対して設定されるので、最初のフレームのオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいない場合、最初のフレームのTXOP省電力指示に省電力禁止が設定されてもよく、最初のフレームから現在のフレームまでの複数のフレームのオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含むまで、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力許可が設定され、その結果、この方法は、TXOPの最初のフレーム内のオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいない場合に依然として適用可能であり、それによって、省電力適用範囲を拡大する。更に、TXOPの最初のフレーム内のオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいない場合、省電力は、既存の省電力方法を使用することによりTXOPで実行され得ないが、本発明の実施形態2の省電力方法が採用される場合、最初のフレームのTXOP省電力指示は省電力禁止であり、各STA装置は最初のフレームを受信した後にDoze状態に入らず、TXOP省電力指示が省電力許可を指示するフレームが受信されるまで、各STA装置は、ドーズ条件に従ってDoze状態に入るべきか否かを判断し、それによって、省電力効果を高める。
図3は、本発明の実施形態3による省電力方法のフローチャートである。本発明の実施形態3では、STA装置と組み合わせてAP装置の動作プロセスが省電力方法を例示するために一例として挙げられる。本発明の実施形態3では、TXOP省電力指示に対し、TXOP省電力無し指示が一例として挙げられ、STA装置の識別子が現在TXOPで新たに追加されず、省電力が現在TXOPで許可されているとき、APは、一例として、現在フレームにおいてTXOP省電力無し指示に否定を設定してもよい。本発明の実施形態3では、ドーズ条件は、第1のドーズ条件を含む。図3に示されるように、この方法は以下の手順を含む。
ステップ301:AP装置は、現在TXOPの1つ以上のフレームをSTA装置に送信する。各フレームは、フレームのオペレーション・オブジェクト識別子とフレームのTXOP省電力無し指示とを含み、各フレームのTXOP省電力無し指示は、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの各フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かに従って、APによってそれぞれ設定される。
このステップでは、TXOPは、1つ以上のフレームを含み、AP装置は、現在フレームのTXOP省電力無し指示を各フレームでSTA装置に配信し、現在フレームによって指示されたオペレーションに対応するSTA装置の識別子を配信する。APは、TXOP省電力無し指示及びオペレーション・オブジェクト識別子を各フレームのプリアンブルシーケンスで搬送し、このプリアンブル・シーケンスをSTA装置に送信する。具体的には、各フレームのプリアンブル・シーケンスの超高スループット信号A1(Very high throughput signal A1、略称:VHT−SIG−A1)フィールドで、1ビットがTXOP省電力無し指示のため採用されてもよく、2ビット以上がオペレーション・オブジェクト識別子を指示するために採用される。例えば、オペレーション・オブジェクト識別子に対し、VHT−SIG−A1フィールド内の1ビット以上がフレームに対応するオペレーション・オブジェクト識別子を指示するために採用されてもよい。TXOP省電力無し指示に対し、VHT−SIG−A1フィールドのB22ビットは、TXOP省電力無し指示のため採用されてもよく、このビットは、No TXOP PSビットと称される。No TXOP PSビットが0である場合、これは、TXOP省電力無し指示が否定であることを指示し、このBSSのSTAは、省電力オペレーションの実行を許可され、即ち、STAは、Awake状態とDoze状態との間で切り替えられることが許可されている。No TXOP PSビットが1である場合、これは、TXOP省電力無し指示が肯定であることを指示し、このBSSのSTAは省電力オペレーションの実行を禁止され、即ち、STAは、Awake状態を維持してもよい。
各フレームのNo TXOP PSビットが設定されているとき、APは、省電力が現在TXOPで許可されているか否かに従って設定を実行するだけでなく、局STAの識別子がTXOP内の現在フレームの後続フレームで新たに追加されているか否かに従って設定することも必要である。具体的には、局STAの識別子が後続フレームで新たに追加されず、省電力が現在TXOPで許可されている場合、AP装置は、現在フレームのNo TXOP PSビットに、STAが省電力の実行を許可されていることを指示する0を設定してもよく、又は、現在フレームのNo TXOP PSビットに、STAが省電力の実行を禁止されていることを指示する1を設定してもよい。局STAの識別子が後続フレームで新たに追加されず、省電力が現在TXOPで許可されていない場合、APは、現在フレームのNo TXOP PSビットに、STAが省電力の実行を許可されていないことを指示する1を設定する。局STAの識別子が後続フレームで新たに追加された場合、APは、現在フレームのNo TXOP PSビットに、STAが現在TXOPで省電力の実行を許可されていないことを指示する1を設定する。具体的には、AP装置は、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの各フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かを判断するために本発明の実施形態1及び本発明の実施形態2に記録された2つの方法を採用してもよい。本発明の実施形態3では、第2の方法を採用することだけが例示のための一例として挙げられる。具体的には、TXOP内の現在フレーム及び現在フレームより後の全てのフレームにおいて、AP装置がデータを同じSTA装置だけに送信するか、又は、AP装置がデータを同じMU−MIMOグループ内のいくつかのユーザだけに送信する場合、AP装置は、局STAの識別子が後で新たに追加されないことを判断し、従って、No TXOP PSビットは、STAがDoze状態に入り得るか否かを指示するために使用されてもよく、即ち、No TXOP PS=0が設定されてもよく、又はNo TXOP PS=1が設定されてもよい。そうではない場合、AP装置は、No TXOP PSビットに、STA装置はDoze状態に入り得ないことを指示する1を設定してもよく、即ち、TXOP内の現在フレームより後のフレームにおいて、AP装置が現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子によって指示された数台のSTA装置以外のSTA装置にデータを送信する必要がある場合、AP装置は、STA装置がDoze状態に入り得ないことを指示してもよい。TXOP内の現在フレームより後のフレームにおいて、AP装置が現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子によって指示された数台のSTA装置以外のSTA装置にデータを送信する具体的な状況は、SU−MIMOモードにおいて、AP装置が現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子によって指示されたSTA装置以外のSTA装置にデータを送信することと、MU−MIMOモードにおいて、APが現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子によって指示された複数のSTA装置から形成された組以外のSTA装置にデータを送信することと、を含む。
MU−MIMOモードでは、オペレーション・オブジェクト識別子は、グループ識別情報(Group Identity、略称:Group ID)である。この省電力方法が実行される前に、Group IDは、シグナリングを通じて前もって定義され、STA装置に設定される。具体的には、MU−MIMOモードでは、1つ以上のMU−MIMOグループが含まれ、各MU−MIMOグループは、2台以上のSTA装置、一般に4台のSTA装置を含み、前述の1つ以上のMU−MIMOグループの各々は、Group IDを通じて識別される。この省電力方法が実行される前に、AP装置は、関連するシグナリングを通じて前述のGroup IDの定義を各STA装置に送信し、前述の定義を受信した後、各STA装置は、これ自体に関連する部分を前述の定義に格納するので、この省電力方法が実行されたとき、AP装置は、オペレーション・オブジェクト識別子、即ち、Group IDをSTA装置に送信し、Group IDを受信した後、STA装置は、STA装置がSTA装置自体に格納されたGroup IDの定義に従ってGroup IDによって指示されたMU−MIMOグループに属するか否かを知ることができ、STA装置がGroup IDによって指示されたMU−MIMOグループに属する場合、これは、オペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいることを指示し、STA装置がGroup IDによって指示されたMU−MIMOグループに属していない場合、これは、オペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいないことを指示する。SU−MIMOモードでは、オペレーション・オブジェクト識別子は、フレームに対応するSTAの部分アソシエーション識別子(association identfier、略称:AID)であり、又は、オペレーション・オブジェクト識別子は、フレームに対応するSTAのAIDの一部であり、このAIDの一部は、部分AIDとも称される。具体的な実施方式は、SU−MIMOモードにおいて、AIDが12ビットで形成され、オペレーション・オブジェクト識別子がAIDの12ビットのうちの下位9ビットである、というものである。AID又は部分AIDがこのSTA装置のAID又は部分AIDと同じである場合、このことは、オペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいることを指示し、AID又は部分AIDがこのSTA装置のAID又は部分AIDと異なる場合、このことは、オペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいないことを指示する。
ステップ302:STA装置は、現在TXOPの現在フレームを取得し、現在フレームは、フレームのTXOP省電力無し指示とフレームのオペレーション・オブジェクト識別子とを含んでいる。
このステップでは、STA装置は、AP装置からのフレームのプリアンブル・シーケンスから現在フレームのTXOP省電力無し指示とオペレーション・オブジェクト識別子とを取得する。
ステップ303:STA装置は、現在フレームのTXOP省電力無し指示が肯定であるか又は否定であるかを判断し、否定である場合、ステップ304が実行され、肯定である場合、STA装置は、Awake状態を維持し、STA装置は、新しい現在フレームとして次のフレームを使用し、ステップ302に戻る。
このステップでは、STA装置は、TXOP省電力無し指示を表すために使用される前述の1ビットが肯定であるか又は否定であるかを判断し、このビットが否定である場合、これは、2つの条件が同時に満たされることを指示し、即ち、TXOP省電力が許可され、局STAの識別子が後で新たに追加されず、省電力が実行されてもよく、手順が引き続き以下のステップ304を実行し、このビットが肯定である場合、これは、条件のうちの一方が満たされないか、又は、いずれの条件も満たされないことを指示し、STA装置は、Awake状態を維持する。
ステップ304:現在TXOPの現在フレームから最後のフレームまでの各フレームにおいて、STA装置は、第1のドーズ条件が満たされているか否かを判断し、肯定である場合、STA装置は、Doze状態に入り、否定である場合、STA装置は、Awake状態を維持する。
このステップでは、既存の通信プロトコルにおけるドーズ条件が第1のドーズ条件に従って修正されることが必要とされることはなく、それによって、既存の通信装置をより簡便にアップグレードし、再構成する。
具体的には、MU−MIMOモードでは、第1のドーズ条件は、以下の3つの条件のうちのいずれか1つ又はいずれかの組み合わせを含んでもよく、条件のうちの1つが満たされるとき、即ち、第1のドーズ条件が満たされると判断すると、STA装置はDoze状態に入り、第1のドーズ条件によって含まれる1つ以上の条件全てが満たされないとき、第1のドーズ条件は満たされないと判断され、STA装置はAwake状態を維持する。これらの3つの条件は、具体的には以下の内容を含んでもよい。条件1:現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいないとき、STA装置はDoze状態に入る。条件2:現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、且つ、このSTAに対応する空間多重化ストリーム数の指示が0であるとき、STA装置はDoze状態に入る。条件3:現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、且つ、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信するとき、STA装置はDoze状態に入る。
このステップでは、SU−MIMOモードにおいて、第1のドーズ条件は、以下の3つの条件のうちのいずれか1つ又はいずれかの組み合わせを含んでもよく、条件のうちの1つが満たされるとき、即ち、第1のドーズ条件が満たされると判断するとき、STA装置はDoze状態に入り、第1のドーズ条件によって含まれる1つ以上の条件全てが満たされないとき、第1のドーズ条件が満たされないと判断し、STA装置はAwake状態を維持する。これらの3つの条件は、具体的には以下の内容を含んでもよい。条件1:現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子で指示された部分AIDがこのSTA装置の部分AIDとは異なるとき、STA装置はDoze状態に入る。条件2:現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子で指示された部分AIDがこのSTA装置の部分AIDと同じであるが、現在フレームがこのSTAに送信されないとき、STA装置はDoze状態に入る。具体的には、STA装置は、現在フレームが複数の方式でこのSTA装置に送信されたか否かを判断してもよく、ここで、具体的な実施方式は、STA装置が現在フレームのMAC識別子がこのSTA装置のMAC識別子に適合するか否かを判断し、肯定である場合、現在フレームはこのSTA装置に送信され、否定である場合、現在フレームはこのSTA装置に送信されない、というものである。条件3:現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、このSTAが、データビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信するとき、STA装置はDoze状態に入る。
ステップ304が実行されるとき、現在TXOPの現在フレームから最後のフレームまでの各フレームにおいて、典型的な実施方式の判断プロセスは以下の通りである。
第1ステップ:STA装置は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいるか否かを判断し、肯定である場合、第2ステップが実行され、否定である場合、STA装置はDoze状態に入る。
第2ステップ:MU−MIMOモードにおいて、このSTAに対応する空間多重化ストリーム数の指示が0であるか否か、又は、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信するか否かを判断し、肯定である場合、STA装置はDoze状態に入り、否定である場合、STA装置はAwake状態を維持する。SU−MIMOモードでは、現在フレームがこのSTA装置に送信されたか否かを判断し、又は、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信したか否かを判断し、現在フレームがこのSTA装置に送信されていない場合、又は、このSTA装置がデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信する場合、STA装置はDoze状態に入り、現在フレームがこのSTA装置に送信され、且つ、このSTA装置がデータビット指示が1であるより多くのデータフレームを受信する場合、STA装置はAwake状態を維持する。
本発明の実施形態3では、同じTXOP内の異なるフレームのNo TXOP PSは異なってもよく、省電力が許可され、局STAの識別子がTXOPの後続フレームで新たに追加されないときに限り、フレームのNo TXOP PSは、省電力許可を指示してもよく、STAは、現在フレームのNo TXOP PSの指示に従って第1のドーズ条件を判断すべきか否かを決定する。異なるNo No TXOP PSが異なるフレームに対し設定されるので、最初のフレームのオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいない場合、最初のフレームのNo TXOP PSに省電力禁止が設定されてもよく、局STAの識別子が新たに追加されるか否かを判断する第1の方法が採用されると仮定すると、最初のフレームから現在フレームまでの複数のフレームのオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいたときまでに限り、現在フレームのNo TXOP PSに省電力許可が設定されてもよく、局STAの識別子が新たに通過されるか否かを判断する第2の方法が採用されると仮定すると、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がTXOP内の現在フレームより後の全てのフレームに関係する全てのSTA装置を含んでいたときまでに限り、現在フレームのNo TXOP PSに省電力許可が設定されてもよく、その結果、この方法は、TXOPの最初のフレーム内のオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいない場合に依然として適用可能であり、それによって、省電力適用範囲を拡大する。更に、TXOPの最初のフレーム内のオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいない場合、省電力は、既存の省電力方法を使用することにより初めからTXOPで実行され得ないが、本発明の実施形態3の省電力方法が採用される場合、最初のフレームのNo TXOP PSは省電力禁止であり、STA装置は、最初のフレームを受信した後にDoze状態に入らず、No TXOP PSが省電力許可であるフレームが受信されるまで、STA装置は、第1のドーズ条件に従ってDoze状態に入るべきか否かを判断し、それによって、省電力効果を高める。
図4は、本発明の実施形態4による省電力方法のフローチャートである。本発明の実施形態4では、STA装置と組み合わせてAP装置の動作プロセスが省電力方法を例示するために一例として挙げられる。本発明の実施形態4では、ドーズ条件は、第1のドーズ条件及び第2のドーズ条件を含む。本発明の実施形態3に記録された技術的解決手段の技術に、現在フレームのNo TXOP PSが省電力禁止であるとき、STA装置が第2のドーズ条件を判断し、判断結果を記録することが追加され、現在フレームのNo TXOP PSが省電力許可であるとき、記録された判断結果に従ってDoze状態に入るべきか否かを決定することが追加される。図4に示されるように、この方法は以下の手順を含む。
ステップ401:AP装置は、現在TXOPの1つ以上のフレームをSTA装置に送信する。各フレームは、フレームのオペレーション・オブジェクト識別子及びフレームのTXOP省電力無し指示を含み、各フレームのTXOP省電力無し指示は、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの各フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かに従ってAPによってそれぞれ設定される。
このステップは、本発明の実施形態3におけるステップ301と同じであり、ここで繰り返さない。
ステップ402:STA装置は、現在TXOPの現在フレームを取得し、この現在フレームは、フレームのTXOP省電力無し指示及びフレームのオペレーション・オブジェクト識別子を含む。
このステップは、本発明の実施形態3におけるステップ302と同じであり、ここで繰り返さない。
ステップ403:STA装置は、現在フレームのTXOP省電力無し指示が肯定であるか又は否定であるかを判断し、否定である場合、ステップ404が実行され、肯定である場合、ステップ406が実行される。
ステップ404:STA装置は、記録された判断結果が満たされるか又は満たされないかを判断し、これが満たされる場合、STA装置は、Doze状態に入り、これが満たされない場合、ステップ405が実行される。
ステップ405:現在TXOPの現在フレームから最後のフレームまでの各フレームにおいて、STA装置は、第1のドーズ条件が満たされるか否かを判断し、肯定である場合、STA装置はDoze状態に入り、否定である場合、STA装置はAwake状態を維持する。
このステップは、本発明の実施形態3におけるステップ304と同じであり、ここで繰り返さない。
ステップ406:STA装置はAwake状態を維持し、第2のドーズ状態が満たされるか否かを判断し、判断結果を記録し、新しい現在フレームとして次のフレームを使用し、ステップ402に戻る。
このステップでは、具体的には、MU−MIMOモードにおいて、第2のドーズ条件は、以下の2つの条件のうちの一方又は両方の組み合わせを含んでもよい。これらの条件のうちの1つが満たされるとき、即ち、第2のドーズ条件が満たされると判断すると、STA装置は、判断結果:満たされる、を記録する。第2のドーズ条件に含まれている条件がいずれも満たされないとき、第2のドーズ条件は満たされないと判断され、STA装置は、判断結果:満たされない、を記録する。2つの条件は、具体的には、以下の内容を含んでもよい。条件1:現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子はこのSTA装置に対する指示を含み、このSTAに対応する空間多重化ストリーム数の指示は0である。条件2:現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子はこのSTA装置に対する指示を含み、このSTAはデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信する。
このステップでは、SU−MIMOモードにおいて、第2のドーズ条件は以下の2つの条件のうちの一方又は両方の組み合わせを含んでもよい。これらの条件のうちの1つが満たされるとき、即ち、第2のドーズ条件が満たされると判断すると、STA装置は、判断結果:満たされる、を記録する。第2のドーズ条件によって含まれている条件がいずれも満たされないとき、第2のドーズ条件は満たされないと判断され、STA装置は、判断結果:満たされない、を記録する。2つの条件は、具体的には、以下の内容を含んでもよい。条件1:現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に指示される部分AIDは、このSTA装置の部分AIDと同じであるが、現在フレームはこのSTA装置に送信されない。具体的には、STA装置は、現在フレームが複数の方式でこのSTA装置に送信されたか否かを判断してもよく、具体的な実施方式は、STA装置が現在フレームのMAC識別子がこのSTA装置のMAC識別子に適合するか否かを判断し、肯定である場合、現在フレームはこのSTA装置に送信され、否定である場合、現在フレームはこのSTA装置に送信されない、というものである。条件2:現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子は、このSTA装置に対する指示を含み、このSTA装置は、データビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信する。
本発明の実施形態4では、同じTXOP内の異なるフレームのNo TXOP PSは異なってもよく、省電力が許可され、局STAの識別子がTXOPの後続フレームで新たに追加されないときに限り、フレームのNo TXOP PSが省電力許可を指示してもよい。現在フレームのNo TXOP PSの指示に従って、現在フレームのNo TXOP PSが省電力禁止されているとき、STA装置は、第2のドーズ条件を最初に判断し、判断結果を記録し、その後、次のフレームのNo TXOP PSを判断し、後続の手順では、No TXOP PSが省電力許可であるフレームを受信した後、STA装置は、第2のドーズ条件の記録された判断結果に従ってDoze状態に入るべきか否かを最初に決定し、判断結果が満たされないとき、STA装置は、次に、現在フレームから最後のフレームまでの複数のフレームに対する第1のドーズ条件を判断し、それによって、Doze状態に入るべきか否かを決定する。この方法は、TXOPの最初のフレーム内のオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいない場合に依然として適用可能であり、それによって、省電力適用範囲を拡大するだけでなく、省電力効果も高める。更に、前もって第2のドーズ条件を判断し、No TXOP PSが省電力禁止であるときに結果を記録することにより、結果が第2のドーズ条件が満たされているであるとき、No TXOP PSが省電力許可であるフレームが受信されると、STA装置は直ちにDoze状態に入ることができて、第1のドーズ条件を判断することを要求されないので、STA装置は、Doze状態に入る判断時間を更に節約するように、できるだけ早くDoze状態に入ることができて、それによって、省電力効果を高める。詳しくは、このようなSTA装置が存在してもよく、このSTA装置は、No TXOP PSが省電力禁止であるフレームのうちの少なくとも1つで第2のドーズ条件を満たすが、No TXOP PSが省電力許可である各フレームで第2のドーズ条件を満たさず、その他の実施形態において記録された技術的解決手段が採用される場合、STA装置は、Doze状態に入ることができず、本発明の実施形態4に記録された技術的解決手段が採用された場合、STA装置は、Doze状態に入ることができて、それによって、省電力効果を更に高める。
更に、本発明の実施形態3及び本発明の実施形態4において、TXOP省電力無し指示は、TXOP省電力指示の唯一の具体的な実施方式であり、この分野の技術者は、従来技術に従って、許可されたTXOP省電力指示がTXOP省電力指示を表すために採用されてもよく、許可されたTXOP省電力指示が肯定であるとき、これは、省電力が現在TXOPで許可されていることを指示し、許可されたTXOP省電力指示が否定であるとき、これは、省電力が現在TXOPで禁止されていることを指示することを理解し得る。
更に、本発明の実施形態1から本発明の実施形態4において、TXOP省電力指示を設定するとき、APは、TXOP省電力指示の値が変更される回数及び/又はTXOP省電力指示の値の変更形式を更に制限してもよい。
同じTXOPにおいて、省電力が現在TXOPで許可されているか否か、及び、局STAの識別子がTXOPの後続フレームで新たに追加されているか否かに従って、AP装置は、各フレームのTXOP省電力指示を設定し、TXOP省電力指示の値は複数回変化してもよく、例えば、1番目のフレームでは、省電力が許可され、局STAの識別子が後で新たに追加され、1番目のフレームのTXOP省電力指示は省電力禁止であり、No TXOP PS=1が一例として挙げられ、2番目のフレームでは、省電力が許可され、局STAの識別子が後で新たに追加されず、2番目のフレームのTXOP省電力指示は省電力許可であり、No TXOP PS=0が一例として挙げられ、3番目のフレームでは、省電力は許可されず、局STAの識別子が後で新たに追加されず、3番目のフレームのTXOP省電力指示は省電力禁止であり、No TXOP PS=1が一例として挙げられ、残りは類推によって推論され得る。前述の技術的解決手段に基づいて、AP装置及びSTA装置の処理手順の複雑さを低減するため、TXOP省電力指示が設定されるとき、TXOP省電力指示の値が1つのTXOPで変更される回数は、プリセットされてもよく、AP装置は、TXOP省電力指示の値が変更されるプリセット回数に応じて各フレームのTXOP省電力指示を更にそれぞれ設定してもよい。例えば、TXOP省電力指示の値が変更されるプリセット回数は2回又は3回であり、典型的な実施方式は、TXOP省電力指示の値が変更されるプリセット回数が1回であり、即ち、同じTXOPにおいて、TXOP省電力指示が1回変更するためだけに許可される、というものである。前述の例では、省電力が現在TXOPで許可されているか否か、及び、局STAの識別子がTXOPの後続フレームで新たに追加されるか否かに従って、3番目のフレームにNo TXOP PS=1が設定されるべきであるが、TXOP省電力指示の値が変更されるプリセット回数は1回であり、2番目のフレームでは、TXOP省電力指示は、1番目のフレームと相対的に変更されるので、3番目のフレームでは、No TXOP PSは変更されず、2番目のフレームの場合と同様にNo TXOP PS=0が依然として採用される。
前述の技術的解決手段に基づいて、1つのTXOPにおけるTXOP省電力指示の値の変更形式は更にプリセットされてもよく、AP装置は、TXOP省電力指示の値のプリセットされた変更形式に従って各フレームのTXOP省電力指示を設定する。例えば、1つのTXOPにおけるTXOP省電力指示の値の変更形式を省電力禁止指示から省電力許可指示に変更されるようにプリセットする。その結果、同じTXOPにおいて、TXOP省電力指示は、省電力禁止指示から省電力許可指示に変更されることだけが許可され、即ち、現在フレームの先行フレームのTXOP省電力指示が省電力禁止である場合、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力許可を設定することが許可され、現在フレームの先行フレームのTXOP省電力指示が省電力許可を指示する場合、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止を設定することが許可されていない。一例としてNo TXOP PSを挙げると、これの値は、1から0に変更されることだけが許可され、省電力が現在TXOPで許可されているか否か、及び、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの各フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かに従って、省電力許可指示は省電力禁止指示に変更されるべきであると判断されるとき、AP装置は、TXOP省電力指示の設定を変えず、即ち、TXOP省電力指示は、省電力許可指示であることが依然として維持される。
更に、前述の技術的解決手段に基づいて、この手順における現在フレームは、更に拡張され得る。具体的には、ステップ302及びステップ402において、現在TXOPの現在フレームを取得するのに加えて、STA装置は、現在TXOPの最初のフレームから現在フレームまでの2つ以上のフレームを更に取得してもよく、2つ以上のフレームは、フレームのそれぞれのオペレーション・オブジェクト識別子を含む。第1のドーズ条件がステップ304で判断され、第2のドーズ条件がステップ406で判断されるとき、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に従って判断された全ての条件は、前述の2つ以上のフレームのオペレーション・オブジェクト識別子に従って判断された条件に拡張される。
図5は、本発明の実施形態5によるAP装置の略構成図である。図5に示されるように、AP装置は、少なくとも設定モジュール51と送信モジュール52とを含む。本発明5の実施形態5のAP装置の具体的な作動プロセスは、本発明の実施形態1から本発明の実施形態4に記録された前述の技術的解決手段のことを指してもよい。
設定モジュール51は、省電力が現在TXOPで許可されているか否か、及び、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの各フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かに従って、各フレームのTXOP省電力指示を設定するように構成されている。
送信モジュール52は、現在フレームのTXOP省電力指示が省電力許可を指示するとき、STA装置がドーズ条件に対する判断結果に従ってDoze状態に入るべきか否かを決定するように、現在TXOPの1つ以上のフレームをSTA装置に送信するように構成されている。
前述の技術的解決手段に基づいて、設定モジュール51は、省電力が現在TXOPで許可され、且つ、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの現在フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子にない場合、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力許可又は省電力禁止を設定し、省電力が現在TXOPで許可されていない場合、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止を設定し、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの現在フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有る場合、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止を設定するように構成されている。
前述の技術的解決手段に基づいて、設定モジュール51は、省電力が現在TXOPで許可され、且つ、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの現在フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子にない場合、現在フレームより後のプリセット位置にあるフレームのTXOP省電力指示に省電力許可又は省電力禁止を設定し、省電力が現在TXOPで許可されていない場合、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止を設定し、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの現在フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有る場合、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止を設定するように構成されている。
前述の技術的解決手段に基づいて、設定モジュール51は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子と現在フレームより前のオペレーション・オブジェクト識別子とが現在TXOP内の現在フレームより後の全てのフレームでデータを転送することが必要とされたSTA装置を指示する場合、局STAの識別子が現在TXOPの現在フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に新たに追加されていないと決定するように構成されている。あるいは、設定モジュール51は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子が現在TXOP内の現在フレームより後の全てのフレームでデータを転送することが必要とされたSTAを指示する場合、局STAの識別子が現在TXOPの現在フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に新たに追加されていないと決定するように構成されている。
前述の技術的解決手段に基づいて、設定モジュール51は、TXOP省電力指示の値が1つのTXOPで変更されるプリセット回数に従って、各フレームのTXOP省電力指示を設定するように更に構成されている。及び/又は、設定モジュール51は、1つのTXOPにおけるTXOP省電力指示の値のプリセット変更形式に従って、各フレームのTXOP省電力指示を設定するように更に構成されている。
前述の技術的解決手段に基づいて、設定モジュール51は、TXOP省電力指示の値が1つのTXOPで変更されるプリセット回数が1回であることに従って、各フレームのTXOP省電力指示を設定するように構成されている。及び/又は、設定モジュール51は、現在フレームの先行フレームのTXOP省電力指示が省電力禁止であるTXOP内のTXOP省電力指示の値のプリセット変更形式、及び、現在フレームのTXOP省電力指示が省電力許可を指示することに従って、各フレームのTXOP省電力指示をそれぞれ設定するように構成されている。
本発明の実施形態5では、局STAの識別子が新たに追加されないこと、及び、省電力が許可されていることという2つの条件が両方共に満たされるときに限り、AP装置の設定モジュールは、フレーム又はこのフレームの後続フレームのTXOP省電力指示に省電力許可を設定し、それ故に、STA装置は、ドーズ条件がTXOP省電力指示に従って判断されるか否かを決定する。その結果、TXOPの最初のフレーム内のオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいない場合、省電力は依然として実行可能であり、それによって、省電力適用範囲を拡大し、省電力効果を高める。
図6は、本発明の実施形態6のSTA装置の略構成図である。図6に示されるように、STA装置は、取得モジュール61及び制御モジュール62を少なくとも含む。本発明5の実施形態6のSTA装置の具体的な作動プロセスは、本発明の実施形態1から本発明の実施形態4に記録された前述の技術的解決手段を指してもよい。
取得モジュール61は、現在TXOPの現在フレームを取得するように構成され、この現在フレームは、省電力が現在TXOPで許可されているか否か、及び、新たに追加される局STAの識別子が後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かに従って、AP装置によって設定されたTXOP省電力指示を含む。
制御モジュール62は、現在フレームのTXOP省電力指示が省電力許可を指示するとき、ドーズ条件に対する判断結果に従ってDoze状態に入るべきか否かを決定するようSTA装置を制御するように構成されている。
前述の技術的解決手段に基づいて、制御モジュール62は、現在フレームのTXOP省電力指示が省電力禁止であるとき、Awake状態を維持するようSTA装置を制御し、現在フレームとして次のフレームを使用することにより現在TXOPの現在フレームを取得するよう取得モジュール61を制御するように更に構成されている。
前述の技術的解決手段に基づいて、制御モジュール62は、現在フレームのTXOP省電力指示が省電力許可を指示するとき、第1のドーズ条件が現在TXOPの現在フレームから最後のフレームまでの各フレームで満たされるか否かを判断し、肯定である場合、Doze状態に入るようTA装置を制御し、否定である場合、Awake状態を維持するようSTA装置を制御するように構成されている。第1のドーズ条件は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいないこと、又は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、且つ、このSTAに対応する空間多重化ストリーム数の指示が0であること、又は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、且つ、このSTAはデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信することを含む。あるいは、第1のドーズ条件は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子で指示された部分AIDがこのSTA装置の部分AIDとは異なること、又は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子で指示された部分AIDがこのSTA装置の部分AIDと同じであり、且つ、現在フレームはこのSTAに送信されないこと、又は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、且つ、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信することを含む。
前述の技術的解決手段に基づいて、制御モジュール62は、現在フレームのTXOP省電力指示が省電力禁止であるとき、第2のドーズ条件が満たされているか否かを判断し、判断結果を記録するように更に構成されている。第2のドーズ条件は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、且つ、このSTAに対応する空間多重化ストリーム数の指示が0であること、又は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、且つ、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信することを含む。又は、第2のドーズ条件は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子で指示された部分AIDがこのSTA装置の部分AIDと同じであり、且つ、現在フレームがこのSTAに送信されていないこと、又は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、且つ、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信することを含む。
前述の技術的解決手段に基づいて、制御モジュール62は、現在フレームのTXOP省電力指示が省電力許可を指示するとき、第2のドーズ条件の記録された判断結果が満たされるか又は満たされないかを判断し、判断結果が満たされる場合、Doze状態に入るようSTA装置を制御し、判断結果が満たされない場合、第1のドーズ条件が満たされるか否かを判断するように更に構成されている。
本発明の実施形態6では、局STAの識別子が新たに追加されていないこと、及び、省電力が許可されていることという2つの条件が両方共に満たされるときに限り、STA装置の取得モジュールによって取得されたフレーム、又は、このフレームの後続フレームのTXOP省電力指示が省電力許可を指示し、現在フレームのTXOP省電力指示が省電力許可を指示するときに限り、STA装置の制御モジュールは、ドーズ条件を判断し、判断結果に従ってDoze状態に入るべきか否かを決定する。その結果、TXOPの最初のフレーム内のオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいない場合、この方法は、依然として省電力の実行が可能であり、それによって、省電力適用範囲を拡大し、省電力効果を高める。
本発明の別の態様では、従来技術に存在する欠点に関して、本発明の実施形態は、従来技術において同じTXOP内の全てのフレームのNo TXOP PSを同じにするように設定する方法を変更することなく、この説明に基づいて、局STAの識別子がTXOPのフレームに後で新たに追加するか否かを指示することによる省電力方法を提案し、この省電力方法の適用範囲が拡大される。詳しくは、以下の実施形態7から実施形態11を参照されたい。
図7は、本発明の実施形態7による省電力方法のフローチャートである。図7に示されるように、この方法は以下の手順を含む。
ステップ701:STA装置は、現在送信機会(Transmit Opportunity、略称:TXOP)の後続STA指示及びTXOP省電力指示を含む現在フレームと、オペレーション・オブジェクト識別子を含むプリセット・フレームとをそれぞれ取得する。
ステップ702:現在フレームのTXOP省電力指示が許可され、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含まず、現在フレームの後続STA指示が局STAの識別子が後で新たに追加されることがないというものであるとき、STA装置はDoze状態に入る。
前述の技術的解決手段に基づいて、ステップ702は、現在フレームのTXOP省電力指示が許可され、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含まず、現在フレームの後続STA指示が局STAの識別子が後で新たに追加されることがないというものであるとき、STA装置はAwake状態を維持することを更に含む。
本発明の実施形態7では、STA装置は、TXOP省電力指示、後続STA指示、及びオペレーション・オブジェクト識別子によって含まれる範囲という3つの条件に従って判断を実行し、TXOP省電力指示が許可され、後続STA指示が局STAの識別子が後で新たに追加されることがないというものであり、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置の識別子を含んでいないとき、STA装置はDoze状態に入る。その結果、この方法は、TXOPの最初のフレーム内のオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいない場合に依然として適用可能であり、それによって、省電力適用範囲を拡大する。更に、TXOPの最初のフレーム内のオペレーション・オブジェクト識別子がTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいない場合、省電力は、既存の省電力方法を使用することにより初めからTXOPで実行され得ないが、本発明の実施形態7の省電力方法が採用される場合、STA装置は、最初のフレームを受信した後にDoze状態に入らず、後続STA指示が局STAの識別子が後で新たに追加されないというものであるフレームが受信されるまで、STA装置はDoze状態に入り始め、それによって、省電力効果を高める。
図8は、本発明の実施形態8による省電力方法のフローチャートである。具体的には、本発明の実施形態8では、後続STA指示が局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示であり(No More STA指示と称される)、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示が肯定であるとき、これは、局STAの識別子が後で新たに追加されないということを指示し、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示が否定であるとき、これは、局STAの識別子が後で新たに追加されることを指示する。本発明の実施形態8では、TXOP省電力指示は、TXOP省電力無し指示、即ち、No TXOP PS指示であり、TXOP省電力無し指示が肯定であるとき、これは、省電力が現在TXOPで禁止されることを指示し、TXOP省電力無し指示が否定であるとき、これは、省電力が現在TXOPで許可されることを指示する。
更に、本発明の実施形態8では、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示、及び、TXOP省電力無し指示が1ビットを採用することによりそれぞれ指示される。図8に示されるように、この方法は以下の手順を含む。
ステップ801:AP装置は、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示と、TXOP省電力無し指示と、オペレーション・オブジェクト識別子とを現在TXOPの各フレームでSTA装置に送信する。
このステップでは、AP装置は、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示が肯定であるか又は否定であるかと、TXOP省電力無し指示が肯定であるか又は否定であるかと、このフレームによって指示されたオペレーションに対応するSAT装置の識別子とを、STA装置に直接的に配信する。TXOPは1つ以上のフレームを含み、APは、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示と、TXOP省電力無し指示と、オペレーション・オブジェクト識別子とを各フレームのプリアンブル・シーケンスで搬送し、プリアンブル・シーケンスをSTA装置に送信する。具体的には、各フレームのプリアンブル・シーケンスの超高スループット信号A1(Very high throughput signal A1、略称:VHT−SIG−A1)フィールドで、1ビットが局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示のため採用され、1ビットがTXOP省電力無し指示のため採用され、2ビット以上がオペレーション・オブジェクト識別子を指示するために採用される。例えば、VHT−SIG−A1フィールドの予約(Reserved、略称:RSVD)ビットは、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示のため採用され、このビットは、NoMoreSTAビットと称され、NoMoreSTAビットが1であるとき、これは、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示が肯定であることを指示し、現在TXOPに関係する全てのSTA装置は、現在フレーム及び現在フレームより前のフレームのオペレーション・オブジェクト識別子で指示され、新しいSTA装置は現在フレームの後続フレーム各々で指示されず、NoMoreSTAビットが0であるとき、これは、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示が否定であることを指示し、現在TXOPに関係する必ずしも全てのSTA装置が現在フレーム及び現在フレームより前のフレームのオペレーション・オブジェクト識別子で指定されることはなく、新しいSTA装置は、現在フレームの後続フレーム各々で指示される。TXOP省電力無し指示に対し、VHT−SIG−A1フィールドのB22ビットは、TXOP省電力無し指示のため採用されてもよく、このビットはNo TXOP PSビットと称され、No TXOP PSビットが0である場合、これは、TXOP省電力無し指示が否定であることを指示し、このBSSのSTAは、省電力オペレーションの実行が許可され、即ち、STAは、Awake状態とDoze状態との間で切り替えられることが許可され、No TXOP PSビットが1である場合、これは、TXOP省電力無し指示が肯定であることを指示し、このBSSのSTAは、省電力オペレーションの実行が禁止される。オペレーション・オブジェクト識別子に対し、VHT−SIG−A1フィールド内の1ビット以上は、フレームに対応するオペレーション・オブジェクト識別子を指示するために採用され得る。
MU−MIMOモードにおいて、オペレーション・オブジェクト識別子は、グループID(Group Identity、略称:Group ID)である。この省電力方法が実行される前に、Group IDがシグナリングを通じて前もって定義され、STA装置に設定される。具体的には、MU−MIMOモードにおいて、1つ以上のMU−MIMOグループが含まれ、各MU−MIMOグループは、2台以上のSTA装置、一般に4台のSTA装置を含み、前述の1つ以上のMU−MIMOグループ各々は、Group IDを介して識別される。この省電力方法が実行される前に、AP装置は、関連するシグナリングを通じて前述のGroup IDの定義を各STA装置に送信し、前述の定義を受信した後、各STA装置は、これ自体に関連する部分を前述の定義に格納するので、この省電力方法が実行されたとき、AP装置は、オペレーション・オブジェクト識別子、即ち、Group IDをSTA装置に送信し、Group IDを受信した後、STA装置は、STA装置がSTA装置自体に格納されたGroup IDの定義に従ってGroup IDによって指示されたMU−MIMOグループに属するか否かを知ることができ、STA装置がGroup IDによって指示されたMU−MIMOグループに属する場合、これは、オペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいることを指示し、STA装置がGroup IDによって指示されたMU−MIMOグループに属していない場合、これは、オペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいないことを指示する。SU−MIMOモードでは、オペレーション・オブジェクト識別子は、フレームに対応するSTAの部分アソシエーション識別子(association identfier、略称:AID)であり、又は、オペレーション・オブジェクト識別子は、フレームに対応するSTAのAIDの一部であり、このAIDの一部は、部分AIDとも称される。具体的な実施方式は、SU−MIMOモードにおいて、AIDが12ビットで形成され、オペレーション・オブジェクト識別子がAIDの12ビットのうちの下位9ビットである、というものである。AID又は部分AIDがこのSTA装置のAID又は部分AIDと同じである場合、このことは、オペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいることを指示し、AID又は部分AIDがこのSTA装置のAID又は部分AIDと異なる場合、このことは、オペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいないことを指示する。
ステップ802:STA装置は、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示及びTXOP省電力無し指示を含む現在TXOPの現在フレームと、オペレーション・オブジェクト識別子を含むプリセット・フレームとをそれぞれ取得する。
このステップでは、STA装置は、AP装置からのフレームのプリアンブル・シーケンスから、現在フレームについての局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示と、現在フレームのTXOP省電力無し指示と、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子とを取得する。プリセット・フレームは、2つの具体的な実施方式を採用してもよく、第1の実施方式では、プリセット・フレームは現在TXOPの現在フレームであり、第2の実施方式では、プリセット・フレームは現在TXOPの最初のフレームから現在フレームまでの1つ以上のフレームである。
ステップ803:STA装置は、現在フレームのTXOP省電力無し指示が肯定であるか又は否定であるかを判断し、肯定である場合、STA装置は、Awake状態を維持し、否定である場合、ステップ804が実行される。
このステップでは、現在フレームのTXOP省電力無し指示が肯定である場合、これは、STA装置が現在TXOPで省電力の実行をAP装置が禁止することを指示し、その結果、STA装置はAwake状態を維持することが必要である。現在フレームのTXOP省電力無し指示が否定である場合、これは、STA装置が現在TXOPで省電力の実行をAP装置が許可することを指示し、手順は引き続き以下のステップ804を実行する。
ステップ804:STA装置は、第1のドーズ条件が満たされるか否かを判断し、肯定である場合、STA装置はDoze状態に入り、否定である場合、STA装置はAwake状態を維持する。
このステップでは、MU−MIMOモードにおいて、第1のドーズ条件は、以下の3つの条件のうちのいずれか1つ又はいずれかの組み合わせを含んでもよく、条件のうちの1つが満たされるとき、即ち、第1のドーズ条件が満たされると判断すると、STA装置はDoze状態に入り、第1のドーズ条件によって含まれる1つ以上の条件全てが満たされないとき、第1のドーズ条件が満たされないと判断し、STA装置はAwake状態を維持する。3つの条件は、具体的には、以下の内容を含んでもよい。条件1:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含まず、且つ、局STAの識別子が現在フレームの後で新たに追加されないという指示が肯定であるとき、STA装置はDoze状態に入る。条件2:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、且つ、このSTAに対応する空間多重化ストリーム数の指示が0であるとき、STA装置はDoze状態に入る。条件3:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、且つ、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信するとき、STA装置はDoze状態に入る。
このステップでは、SU−MIMOモードにおいて、第1のドーズ条件は、以下の3つの条件のうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、条件のうちの1つが満たされるとき、即ち、第1のドーズ条件が満たされると判断すると、STA装置はDoze状態に入り、第1のドーズ条件によって含まれる1つ以上の条件全てが満たされないとき、第1のドーズ条件は満たされないと判断し、STA装置はAwake状態を維持する。これらの3つの条件は、具体的には以下の内容を含んでもよい。条件1:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子によって指示された部分AIDがこのSTA装置の部分AIDとは異なり、局STAの識別子が現在フレームの後で新たに追加されないという指示が肯定であるとき、STA装置はDoze状態に入る。条件2:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子によって指示される部分AIDがこのSTA装置の部分AIDと同じであり、局STAの識別子が現在フレームの後で新たに追加されないという指示が肯定であるが、現在フレームがこのSTAに送信されないとき、STA装置はDoze状態に入る。具体的には、STA装置は、現在フレームが複数の方式でこのSTA装置に送信されるか否かを判断してもよく、ここで、具体的な実施方式は、STA装置が現在フレームの媒体アクセス制御(Medium Access Control、略称:MAC)識別子はこのSTA装置のMAC識別子に適合するか否かを判断し、肯定である場合、現在フレームがこのSTA装置に送信され、否定である場合、現在フレームはこのSTA装置に送信されないというものである。条件3:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信するとき、STA装置はDoze状態に入る。
ステップ804が実行されるとき、典型的な実施方式の判断プロセスは以下の通りである。
第1ステップ:STA装置は、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいるか否かを判断し、肯定である場合、第2のステップが実行され、否定である場合、第3のステップが実行される。第1のステップでは、プリセット・フレームの前述の2つの具体的な実施方式に対し、プリセット・フレームが現在TXOPの現在フレームである場合、第1のステップでは、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子はこのSTA装置に対する指示を含んでいるか否かが判断され、プリセット・フレームが現在TXOPの最初のフレームから現在フレームまでである場合、第1のステップでは、最初のフレームから現在フレームまでの複数のフレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいるか否かが判断される。
第2ステップ:MU−MIMOモードにおいて、このSTAに対応する空間多重化ストリーム数の指示が0であるか否か、又は、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信するか否かを判断し、肯定である場合、STA装置はDoze状態に入り、否定である場合、STA装置はAwake状態を維持する。SU−MIMOモードにおいて、現在フレームがこのSTA装置に送信されたか否かを判断し、又は、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信したか否かを判断し、現在フレームがこのSTA装置に送信されていない場合、又は、このSTA装置がデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信する場合、STA装置はDoze状態に入り、現在フレームがこのSTA装置に送信され、且つ、このSTA装置がデータビット指示が1であるより多くのデータフレームを受信する場合、STA装置はAwake状態を維持する。第2ステップでは、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含むとき、既存の省電力方法における第2のドーズ条件がSTA装置がDoze状態に入るか否かを判断するために採用される。第2のドーズ条件に対する具体的な判断は、既存の省電力方法の場合と同じであり、ここで繰り返さない。
第3ステップ:STA装置は、局STAの識別子が現在フレームの後で新たに追加されないという指示が肯定であるか、又は、否定であるかを判断し、肯定である場合、STA装置はDoze状態に入り、否定である場合、STA装置はAwake状態を維持する。第3ステップでは、局STAの識別子が現在フレームの後で新たに追加されないという指示が否定である場合、新たに追加されたSTAが後続フレームで依然として出現し得ることを実証し、その結果、現在フレームまで、オペレーション・オブジェクト識別子に未だ含まれていないSTA装置は、後続フレームのオペレーションで使用されてもよく、その結果、STA装置は、Awake状態を維持することが必要である。局STAの識別子が現在フレームの後で新たに追加されないという指示が肯定である場合、新たに追加されたSTAが後続フレームで出現しないことを実証し、STA装置の消費電力を節約するために、現在フレームまでのプリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に未だ含まれていないSTA装置がDoze状態に入ることを可能にさせられ、このSTA装置の受信機はオフにされることが考慮されてもよい。
本発明の実施形態8では、AP装置は、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示と、TXOP省電力無し指示と、オペレーション・オブジェクト識別子とを現在TXOPの各フレームでSTA装置に送信し、STA装置は、AP装置からTXOP省電力無し指示を直接的に取得し、まず、TXOP省電力無し指示に従って省電力が許可されているか否かを判断し、次に、オペレーション・オブジェクト識別子と、省電力が許可されているときに続けて局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示とに従って、Doze状態に入るべきか否かを判断する。その結果、この方法は、TXOPの最初のフレーム内のオペレーション・オブジェクト識別子がこのTXOPに関係する全てのSTA装置を含んでいることを必要としないので、それによって、省電力方法の適用範囲を拡大し、省電力効果を高める。
図9は、本発明の実施形態9による省電力方法のフローチャートである。本発明の実施形態9では、後続STA指示が局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示であり、TXOP省電力指示がTXOP省電力無し指示であるということが一例として挙げられる。
更に、本発明の実施形態9では、シグナリング資源を節約するために、TXOP省電力無し指示を指示するビットはもはや使用されず、通信当事者は、TXOP省電力無し指示が否定であること、即ち、省電力がデフォルト設定によって現在TXOPで許可されることを前もって規定することを可能にし、それ故に、ビットが指示を実行するために採用される必要がなく、それによって、ビットのシグナリング・オーバーヘッドを節約する。具体的には、この方法は、通信標準を指定する方式を採用してもよく、TXOP省電力無し指示が通信標準ではないこと、又は、TXOP省電力無し指示に関する指示情報が通信標準に関係していないこと、即ち、この標準がデフォルト設定によって現在TXOPにおける省電力を許可することと等価であることが指定されてもよい。しかし、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示は、指示を実行するためにビットを依然として採用する。図9に示されるように、この方法は以下の手順を含む。
ステップ901:AP装置は、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示とオペレーション・オブジェクト識別子とを現在TXOPの各フレームでSTA装置に送信する。
このステップでは、AP装置が局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示とオペレーション・オブジェクト識別子とを現在TXOPの各フレームでSTA装置に送信するという具体的な方法は、本発明の実施形態8におけるステップ801で記録された方法と同じであり、ここで繰り返さない。
ステップ902:STA装置は、現在TXOPの局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示及びTXOP省電力無し指示を含む現在フレームと、オペレーション・オブジェクト識別子を含むプリセット・フレームとをそれぞれ取得する。
このステップでは、STA装置は、プリセットTXOP省電力無し指示に従って、TXOP省電力無し指示が否定であることを取得する。STA装置が局STAの識別子が現在TXOPの現在フレームの後で新たに追加されないという指示と、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子とを取得する具体的な方法は、本発明の実施形態8におけるステップ802で記録された方法と同じであり、ここで繰り返さない。
本発明の実施形態9では、これは、通信当事者がTXOP省電力無し指示は否定であり、STA装置はTXOP省電力無し指示を判断する必要がなく、プロセスは以下のステップ903を直接的に実行してもよいことを規定していることと等価である。
ステップ903:STA装置は、第1のドーズ条件が満たされているか否かを判断し、肯定である場合、STA装置はDoze状態に入り、否定である場合、STA装置はAwake状態を維持する。
このステップの具体的な方法は、本発明の実施形態8におけるステップ804で記録された方法と同じであり、ここで繰り返さない。
本発明の実施形態9では、通信プロトコルによって指定された方式を通じて、通信当事者は、TXOP省電力無し指示が否定であること、即ち、省電力がデフォルト設定によって現在TXOPで許可されていることを前もって規定しているので、シグナリング・オーバーヘッドが節約され、STA装置が現在フレームのTXOP省電力無し指示が肯定であるか又は否定であるかを判断することは省かれてもよく、それによって、省電力方法の判断効率を更に高め、省電力効果を高める。
本発明の実施形態8及び本発明の実施形態9において、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示及びTXOP省電力無し指示は、それぞれ後続のSTA指示及びTXOP省電力指示の単なる具体的な実施方式であり、この分野における技術者は、従来技術に従って、局STAの識別子が後で新たに追加されるという指示が後続のSTA指示を表すために採用されてもよいことを理解し得て、局STAの識別子が後で新たに追加されるという指示が肯定であるとき、これは、局STAの識別子が後で新たに追加されることを指示し、局STAの識別子が後で新たに追加されるという指示が否定であるとき、これは、局STAの識別子が後で新たに追加されないことを指示する。同じ理由によって、許可TXOP省電力指示は、TXOP省電力指示を表すために採用されてもよく、許可TXOP省電力指示が肯定であるとき、これは、省電力が現在TXOPで許可されていることを指示し、許可TXOP省電力指示が否定であるとき、これは、省電力が現在TXOPで禁止されていることを指示する。
図10は、本発明の実施形態10による省電力方法のフローチャートである。本発明の実施形態10では、後続のSTA指示は、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示であり、TXOP省電力指示は許可TXOP省電力指示である。更に、本発明の実施形態10では、ビットが局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示及び許可TXOP省電力指示を同時に指示するため採用され、それによって、ビットを節約し、シグナリング・オーバーヘッドを節約する。図10に示されるように、この方法は以下の手順を含む。
ステップ1001:AP装置は、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示と、許可TXOP省電力指示と、オペレーション・オブジェクト識別子とを現在TXOPの各フレームでSTA装置に送信する。
このステップでは、AP装置がオペレーション・オブジェクト識別子をSTA装置に送信する具体的な方法は、本発明の実施形態8のステップ801で記録された方法と同じである。しかし、AP装置は、同じビットを採用することにより、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示と許可TXOP省電力指示とをSTA装置に送信する。具体的には、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示と許可TXOP省電力指示とは、合計で1ビットを含み、局STAの識別子が後で新たに追加されず、省電力が現在TXOPで許可されているとき、このビットは肯定であり、一般に値1で表され、その他の場合はいずれも、ビットは否定であり、一般に値0で表され、例えば、局STAの識別子が後で新たに追加されるとき、省電力が現在TXOPで許可されているか否かを問わずに、ビットは否定であり、又は、省電力が現在TXOPで禁止されているとき、局STAの識別子が後で新たに追加されるか否かを問わずに、ビットは否定である。
ステップ1002:STA装置は、現在TXOPの局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示及び許可TXOP省電力指示を含む現在フレームと、オペレーション・オブジェクト識別子を含むプリセット・フレームとをそれぞれ取得する。
ステップ1003:STA装置は、現在フレームの許可TXOP省電力指示が肯定であること、及び、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示が肯定であることが満たされるか否かを判断し、肯定である場合、ステップ1004が実行され、否定である場合、STA装置はAwake状態を維持する。
このステップでは、STA装置は、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示と許可TXOP省電力指示とを同時に指示するために使用された前述の1ビットが肯定であるか又は否定であるかを判断し、このビットが肯定である場合、これは、現在フレームの許可TXOP省電力指示が肯定であることと、局STAの識別子が後で新たに追加されないという指示が肯定であることとが同時に満たされることを指示し、省電力が実行されてもよく、手順は引き続き以下のステップ1004を実行し、このビットが否定である場合、これは、条件のうちの1つが満たされないこと、又は、いずれの条件も満たされないことを指示し、STA装置はAwake状態を維持する。
ステップ1004:STA装置は、第2のドーズ条件が満たされるか否かを判断し、肯定である場合、STA装置はDoze状態に入り、否定である場合、STA装置はAwake状態を維持する。
このステップでは、第2のドーズ条件は、従来技術における2つのドーズ条件を含んでもよく、即ち、既存の通信プロトコルにおけるドーズ条件を修正する必要がなく、それによって、既存の通信装置をより簡便にアップグレードし、再構成する。
具体的には、MU−MIMOモードでは、第2のドーズ条件は、以下の3つの条件のうちのいずれか1つ又はいずれかの組み合わせを含んでもよく、条件のうちの1つが満たされるとき、即ち、第2のドーズ条件が満たされると判断すると、STA装置はDoze状態に入り、第2のドーズ条件によって含まれる1つ以上の条件全てが満たされないとき、第2のドーズ条件は満たされないと判断し、STA装置はAwake状態を維持する。これらの3つの条件は、具体的には以下の内容を含んでもよい。条件1:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいないとき、STA装置はDoze状態に入る。条件2:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、このSTAに対応する空間多重化ストリーム数の指示が0であるとき、STA装置はDoze状態に入る。条件3:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信するとき、STA装置はDoze状態に入る。
このステップでは、SU−MIMOモードにおいて、第2のドーズ条件は、以下の3つの条件のうちのいずれか1つ又はいずれかの組み合わせを含んでもよく、条件のうちの1つが満たされるとき、即ち、第2のドーズ条件が満たされると判断すると、STA装置はDoze状態に入り、第2のドーズ条件によって含まれる1つ以上の条件全てが満たされないとき、第2のドーズ条件が満たされないと判断し、STA装置はAwake状態を維持する。これらの3つの条件は、具体的には以下の内容を含んでもよい。条件1:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子で指示された部分AIDがこのSTA装置の部分AIDとは異なるとき、STA装置はDoze状態に入る。条件2:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子で指示された部分AIDがこのSTA装置の部分AIDと同じであるが、現在フレームがこのSTAに送信されないとき、STA装置はDoze状態に入る。具体的には、STA装置は、現在フレームが複数の方式でこのSTA装置に送信されたか否かを判断してもよく、ここで、具体的な実施方式は、STA装置が現在フレームのMAC識別子がこのSTA装置のMAC識別子に適合するか否かを判断し、肯定である場合、現在フレームはこのSTA装置に送信され、否定である場合、現在フレームはこのSTA装置に送信されない、というものである。条件3:プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信するとき、STA装置はDoze状態に入る。
ステップ1004が実行されるとき、典型的な実施方式の判断プロセスは以下の通りである。
第1ステップ:STA装置は、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいるか否かを判断し、肯定である場合、第2ステップが実行され、否定である場合、STA装置はDoze状態に入る。
第2ステップ:MU−MIMOモードにおいて、このSTAに対応する空間多重化ストリーム数の指示が0であるか否か、又は、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信するか否かを判断し、肯定である場合、STA装置はDoze状態に入り、否定である場合、STA装置はAwake状態を維持する。SU−MIMOモードにおいて、現在フレームがこのSTA装置に送信されたか否かを判断し、又は、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信したか否かを判断し、現在フレームがこのSTA装置に送信されていない場合、又は、このSTA装置がデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信する場合、STA装置はDoze状態に入り、現在フレームがこのSTA装置に送信され、且つ、このSTA装置がデータビット指示が1であるより多くのデータフレームを受信する場合、STA装置はAwake状態を維持する。
本発明の実施形態10では、1ビットが後で新たに局STAの識別子が追加されないという指示及び許可TXOP省電力指示を同時に指示するため採用され、それによって、1ビットのシグナリング・オーバーヘッドを更に節約する。
本発明の実施形態7から本発明の実施形態10における前述の技術的解決手段に基づいて、更に、省電力方法は、以下のステップ:STA装置が包含識別子を設定することを更に含む。包含識別子は、STA装置の識別子がプリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に含まれているか否かを表すために使用され、包含識別子に初期的に0が設定される。具体的には、STA装置は、包含識別子として1ビットを採用してもよく、初期設定中に、このビットの値は0であり、フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がSTA装置に対する識別子を含んでいる限り、STA装置の包含識別子に対応するビット値に1が設定され、後続フレームが受信された後、ビット値は依然として1に維持される。前述の3つの実施形態では、STA装置に対する包含識別子をそれぞれ設定するステップは、前述のステップ701、ステップ801、ステップ901及びステップ1002より前に又は同時に実行されてもよい。STA装置がプリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子を取得した後、STA装置は、現在包含識別子が肯定であるか又は否定であるかを判断し、これが肯定である場合、包含識別子は肯定になるように維持され、否定である場合、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置の識別子を含んでいるか否かが判断され、肯定である場合、包含識別子に肯定が設定され、そうではない場合、包含識別子は、否定であるように維持される。ステップ702、ステップ804、ステップ903及びステップ1004では、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置の識別子を含んでいるか否かを判断する具体的な方法は、包含識別子が肯定であるか又は否定であるかを判断し、包含識別子が肯定である場合、これは、このSTA装置の識別子がプリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に含まれていることを指示し、包含識別子が否定である場合、これは、このSTA装置の識別子がプリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に含まれていないことを指示することを含む。プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置の識別子を含んでいるか否かを判断することが簡単、簡便、且つ容易であるように、包含識別子を設定する方式が採用され、それによって、判断処理効率を高める。
本発明の実施形態7から本発明の実施形態10で記録された前述の技術的解決手段に基づいて、更に、省電力方法は、STA装置が現在TXOPの持続時間情報を取得することを更に含む。前述の3つの実施形態では、STA装置が現在TXOPの持続時間情報をそれぞれ取得するステップは、前述のステップ701、ステップ801、ステップ901及びステップ1002より前に又はと同時に実行されてもよく、STA装置がDoze状態に入った後、且つ、現在TXOPの持続時間が終了したとき、STA装置は、Awake状態に入り、それによって、次のTXOPが来たとき、STA装置がAwake状態にあり、次のTXOPのフレームで搬送される対応する指示情報を巧く受信できることを保証する。
図11は、本発明の実施形態11によるSTA装置の略構成図である。本実施形態における装置は、MIMOワイヤレス通信におけるSTAでもよい。アクセスポイントAP装置がデータ又は情報をSTA装置に送信するとき、前述の方法実施形態における方法が適用される。実用的な適用では、MIMOにおける通信ピアエンドは、AP及びSTAでもよいので、異なる通信状況では、装置は、AP又はSTAとしてそれぞれ使用される。図11に示されるように、STA装置110は、取得モジュール111と制御モジュール112とを少なくとも含み、更に識別子モジュール113を含んでもよい。
取得モジュール111は、現在TXOPの後続STA指示及びTXOP省電力指示を含む現在フレームと、オペレーション・オブジェクト識別子を含むプリセット・フレームとをそれぞれ取得するように構成され、取得モジュール111は、現在TXOPの現在フレームの後続STA指示と、現在フレームのTXOP省電力指示と、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子とを制御モジュール112に送信する。
制御モジュール112は、取得モジュール111からの現在TXOPの現在フレームの後続STA指示と、現在フレームのTXOP省電力指示と、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子とに従って、STA装置を制御し、現在フレームのTXOP省電力指示が許可されているとき、Doze状態に入るようにSTA装置を制御するように構成され、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子はこのSTA装置に対する指示を含んでおらず、現在フレームの後続STA指示は、局STAの識別子が後で新たに追加されないというものである。
前述の技術的解決手段に基づいて、制御モジュール112は、現在フレームのTXOP省電力指示が許可されているときにAwake状態を維持するようにSTA装置を制御するように更に構成され、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子は、このSTA装置に対する指示を含んでおらず、現在フレームの後続STA指示は、局STAの識別子が後で新たに追加されるというものである。
前述の技術的解決手段に基づいて、具体的には、取得モジュール111は、具体的には、後続STA指示及びTXOP省電力指示を取得するために、以下の3つの方式のうちのいずれか1つを採用してもよい。第1の方式では、取得モジュール111は、後続STA指示を表す1ビットの情報と、TXOP省電力指示を表す1ビットの情報とを取得するように構成されている。又は、第2の方式では、取得モジュール111は、通信標準に従って、後続STAを表す1ビットの情報を取得し、TXOP省電力指示が許可されていることを取得するように構成されている。又は、第3の方式では、取得モジュール111は、後続STA指示及びTXOP省電力指示を表す1ビットの情報を取得するように構成され、後続STA指示が局STAの識別子が後で新たに追加されないというものであり、且つ、TXOP省電力指示が許可されているとき、このビットは肯定であり、後続STA指示が局STAの識別子が後で新たに追加されるというものであるか、又は、TXOP省電力指示が禁止されているとき、このビットは否定である。
前述の技術的解決手段に基づいて、具体的には、取得モジュール111は、具体的には、オペレーション・オブジェクト識別子を取得するために、以下の3つの方式のうちのいずれか1つを採用してもよい。第1の方式では、取得モジュール111は、現在TXOPの現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子を取得するように構成されている。又は、第2の方式では、取得モジュール111は、現在TXOPの最初のフレームから現在フレームまでの1つ以上のフレームのオペレーション・オブジェクト識別子を取得するように構成されている。
前述の技術的解決手段に基づいて、STA装置は、識別子モジュール113を更に含んでもよい。識別子モジュール113は、STA装置の包含識別子を格納し更新するように構成されている。具体的には、取得モジュール111は、現在TXOPのプリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子を取得し、オペレーション・オブジェクト識別子を識別子モジュール113に送信し、識別子モジュール113は、現在包含識別子が肯定であるか又は否定であるかを判断するように構成され、現在包含識別子が肯定である場合、包含識別子は、肯定であることが維持され、これが否定である場合、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置の識別子を含んでいるか否かが判断され、肯定である場合、包含識別子に肯定が設定され、そうではない場合、包含識別子は、否定であることが維持される。相応して、制御モジュール112は、識別子モジュール113に格納された包含識別子が肯定であるか又は否定であるかを判断するように構成され、包含識別子が肯定である場合、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいると決定し、包含識別子が否定である場合、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含んでいないことに決定する。
前述の技術的解決手段に基づいて、取得モジュール111は、現在TXOPの持続時間情報を取得し、持続時間情報を制御モジュール112に送信するように更に構成されている。相応して、制御モジュール112は、取得モジュール111からの現在TXOPの持続時間情報に従って、STA装置を制御するように更に構成され、特に、現在TXOPの持続時間が終了したとき、制御モジュール112は、Awake状態に入るようにSTA装置を制御する。
本発明の実施形態11のSTA装置の前述のモジュールの具体的な作動方式は、本発明の実施形態7から本発明の実施形態10で記録された省電力方法を採用することにより実行されてもよく、本発明の実施形態11で詳述されていない技術的解決手段は、本発明の実施形態7から本発明の実施形態10に記録された事項に関連して実施されてもよい。
本発明の実施形態11では、STA装置は、後続STA指示を取得し、TXOP省電力指示が許可され、後続STA指示が局STAの識別子が後で新たに追加されないというものであり、プリセット・フレームのオペレーション・オブジェクト識別子はこのSTA装置の識別子を含んでいないときDoze状態に入るようにSTA装置を制御する。その結果、省電力方法が採用された場合、TXOPの最初のフレーム内のオペレーション・オブジェクト識別子は、TXOPに関係する全てのSTA装置を含むことが必要とされず、それによって、省電力方法の適用範囲を拡大し、省電力効果を高める。
方法実施形態に対し、説明の簡略化のため、方法実施形態は、一連の作用の組み合わせとして記載されるが、一部のステップは、本発明によれば、その他の順番で又は同時に実行され得るので、本発明は作用の順番によって制限されないことが当業者によって理解されるべきことに注意を要する。第2に、当業者は、本明細書に記載された実施形態はいずれも典型的な実施形態の範囲に入り、関係する作用及びモジュールは本発明により必ずしも要求されないことを更に理解すべきである。
省電力方法は、前述の実施形態を統合することによりもたらされ、この方法は以下の手順を含む。
S110:現在データフレームの省電力指示を設定し、ここで、この省電力指示は、現在データフレームを受信するSTAが省電力状態に入ることを許可可能であることを指示するために使用される。
S1102:現在データフレームを受信するSTAがドーズ条件に対する判断結果に従ってDoze状態に入るべきか否かを決定するように、現在送信機会TXOPで現在データフレームを送信し、現在データフレームより前に送信され、TXOPで送信された少なくとも1つのデータフレームに含まれる省電力指示は、STAが省電力の実行を禁止することを指示するために使用される。
明らかに、STA装置は、Doze状態に入る機能を有するSTA装置である。
電力指示を設定する具体的な方法は、以下のステップを含んでもよく、現在フレームの先行フレームの省電力指示が省電力許可を指示する場合、現在フレームの省電力指示に省電力許可が直接的に設定され、又は、現在フレームの先行フレームの省電力指示が省電力禁止である場合、現在TXOPが省電力を許可するか否かに従って現在フレームの省電力指示に省電力許可を設定するか否かが判断され、省電力許可が満たされる場合、現在フレームの省電力指示に省電力許可が設定される。
更に、現在TXOPが省電力を許可するか否かに従って現在フレームの省電力指示に省電力許可が設定されるか否かを判断し、省電力が許可される場合、現在フレームの省電力指示に省電力許可を設定することは以下のステップを含む。
省電力がTXOPで許可されているか否か、及び、新たに追加される局STAの識別子が現在データフレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かに従って、現在フレームの省電力指示に省電力許可を設定するか否かが判断され、省電力がTXOPで許可され、且つ、新たに追加される局STAの識別子が現在データフレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子にない場合、現在フレームの省電力指示に省電力許可が設定される。
実施として、現在データフレームより前に送信され、TXOPで送信された少なくとも1つのデータフレーム内の省電力指示が1である場合、STAが省電力の実行を禁止されていることが指示され、現在フレームの省電力指示が0である場合、データフレームを受信するSTAが省電力状態に入ることが許可可能であることが指示される。
現在送信機会TXOPで送信された現在データフレームより前の全てのデータフレームにおける省電力指示は、STAが省電力の実行を禁止されることを指示し、現在TXOPで送信された現在データフレームの全ての後続データフレームにおける省電力指示は、STAが省電力状態に入ることを許可可能であることを指示する。
上記実施形態では、実施形態についての説明は、重点の置き方が異なる。一部の実施形態で詳細に記載されていない部分については、その他の実施形態における関連する説明が参照されてもよい。
当業者は、実施形態による方法のステップの全部又は一部が関連するハードウェアに指令するプログラムにより実施されてもよいことを理解し得る。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されてもよい。プログラムが実行されるとき、実施形態による方法のステップが実行される。記憶媒体は、リード・オンリー・メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、磁気ディスク、又は光ディスクのようなプログラムコードを格納可能などのような媒体でもよい。
アクセスポイント装置が更に与えられ、このアクセス装置は、Doze状態に入る機能を有し、
現在データフレームを受信するSTAが省電力状態に入ることを許可可能であることを指示するために使用される現在データフレームの省電力指示を設定するように構成されている設定ユニットと、
現在データフレームを受信するSTAがドーズ条件に対する判断結果に従ってDoze状態に入るべきか否かを決定するように、現在送信機会TXOPで現在データフレームを送信するように構成されている送信ユニットと、
を含み、
設定ユニットは、現在データフレームより前に送信され、TXOPで送信された少なくとも1つのデータフレームに含まれる省電力指示が省電力禁止を指示するために使用されるように現在フレームを設定する。
この装置は、前述のステップS1101からS1102の方法プロセスを完了してもよく、ステップS1101からS1102の機能を実行してもよい。
例えば、設定ユニットは、現在データフレームの省電力指示を設定するとき、現在フレームの先行フレームの省電力指示が省電力許可を指示する場合、現在フレームの省電力指示に省電力許可を直接的に設定し、又は、
現在フレームの先行フレームの省電力指示が省電力禁止である場合、現在TXOPが省電力を許可するか否かに従って、現在フレームの省電力指示に省電力許可が設定されるか否かを判断し、現在TXOPが省電力を許可する場合、現在フレームの省電力指示に省電力許可を設定する。
更に、設定ユニットは、STAが省電力の実行を禁止されていることを指示するために省電力指示に1を設定し、データフレームを受信するSTAが省電力を許可することを指示するために省電力指示に0を設定するように構成されている。
SU−MIMOモードにおいて、オペレーション・オブジェクト識別子は、フレームに対応するSTAのアソシエーション識別子群のうちのアソシエーション識別子(association identifier、略称:AID)であり、フレームに対応するSTAに関連付けられた如何なる識別子でもよく、これがSTAのアソシエーション識別子である場合、このSTAだけが指示され、例えば、STAのアソシエーション識別子は、このSTAのMAC(Medium Access Control)識別子(identifier)でもよく、MAC識別子は、一般に、MACアドレス(address)と称される。
同様に、MU−MIMOモードにおいて、オペレーション・オブジェクト識別子は、前述の通りGroup IDでもよいが、Group IDを採用する実施に限定されることはなく、数台のSTAを指示するいずれか1つ又は複数の識別子でもよく、例えば、MU−MIMOモードにおいて、オペレーション・オブジェクト識別子は、数台のSTAにそれぞれ対応するいくつかのMACアドレスを使用することにより更に実施されてもよく、即ち、オペレーション・オブジェクト識別子は、数台のSTAにそれぞれ対応するいくつかのMACアドレスでもよい。
本発明の実施形態1から本発明の実施形態4では、TXOP省電力指示を設定するとき、APは、TXOP省電力指示の値が変更される回数、及び/又は、TXOP省電力指示の値の変更形式を更に制限してもよい。
実施形態12が提供される。
ステップ1201:AP装置は、現在TXOPの1つ以上のフレームをSTA装置に送信する。各フレームは、フレームのオペレーション・オブジェクト識別子及びフレームのTXOP省電力無し指示を含み、各フレームのTXOP省電力無し指示は、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの各フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かに従ってAPによって設定される。TXOP省電力無し指示は1回に限り変化することが許可され、TXOP省電力指示は、省電力禁止指示から省電力許可指示に変化することだけが許可されるので、TXOP省電力無し指示が1回変化し、且つ、TXOP省電力無し指示がK番目のフレームで変化すると仮定するとき、実施方式は、最初のフレーム及びK−1番目のフレームを含む現在TXOPの最初のフレームとK−1番目のフレームとの間の全てのフレームにおいて、即ち、TXOP省電力無し指示が変化するフレーム(即ち、K番目のフレーム)より前の現在TXOPの全てのフレームにおいて、AP装置は、TXOP省電力無し指示の値に省電力禁止指示、即ち、1を設定し、K番目のフレームと最後のフレームとを含む現在TXOPのK番目のフレームと最後のフレームとの間の全てのフレームにおいて、即ち、TXOP省電力無し指示が変化するフレーム(即ち、K番目のフレーム)及びこのフレーム(即ち、K番目のフレーム)より後の現在TXOPの全てのフレームにおいて、AP装置は、TXOP省電力無し指示の値に省電力許可指示、即ち、0を設定する、というものである。
ステップ1202:STA装置は、フレームのTXOP省電力無し指示及びフレームのオペレーション・オブジェクト識別子を含む現在TXOPの現在フレームを取得する。
ステップ1203:STA装置は、現在フレームのTXOP省電力無し指示が肯定であるか又は否定であるかを判断し、否定である場合、ステップ1204が実行され、肯定である場合、STA装置は、Awake状態を維持し、STA装置は、新しい現在フレームとして次のフレームを使用し、ステップ1202に戻る。
ステップ1204:現在TXOPの現在フレームから最後のフレームまでの各フレームにおいて、STA装置は、第1のドーズ条件が満たされるか否かを判断し、肯定である場合、STA装置はDoze状態に入り、否定である場合、STA装置はAwake状態を維持する。このステップでは、既存の通信プロトコルにおけるドーズ条件が第1のドーズ条件に従って修正されることが必要とされず、それによって、既存の通信装置をより簡便にアップグレードし、再構築する。
実施形態4に記載されたように、MU−MIMOモードにおいて、第2のドーズ条件は、2つの条件のうちの一方又は両方の組み合わせを含んでもよく、SU−MIMOモードにおいて、第2のドーズ条件は、2つの条件のうちの一方又は両方の組み合わせを含んでもよい。実施形態4の実施1の実施は、MU−MIMOモードでは、第2のドーズ条件が2つの条件のうちの最後の1つを含み、SU−MIMOモードでは、第2のドーズ条件が2つの条件のうちの最後の1つを含み、即ち、MU−MIMOモード及びSU−MIMOモードでは、第2のドーズ条件は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信することであるというものでもよく、即ち、第2のドーズ条件は、このSTA装置がこのSTA装置に送信された、データビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信し、対応するACKを用いてデータフレームに応答することである。実施形態4の実施2の実施は、MU−MIMOモードでは、第2のドーズ条件が2つの条件を含み、SU−MIMOモードでは、第2のドーズ条件が2つの条件のうちの最後の1つを含むというものでもよく、即ち、前述の実施形態4の実施1で採用された第2のドーズ条件において、MU−MIMOモードにおける第1の条件が追加され、それ故に、MU−MIMOモード及びSU−MIMOモードにおける第2のドーズ条件は、以下の条件1及び条件2が包含されることを包括的に表してもよい。
条件1:現在フレームのグループ識別情報(即ち、Group ID)がこのSTA装置に対する指示を含み、このSTAに対応する空間多重化ストリーム数の指示が0である。
条件2:現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がこのSTA装置に対する指示を含み、このSTAがデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信し、即ち、このSTA装置が、このSTA装置に送信された、データビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信し、対応するACKを用いてデータフレームに応答する。
前述の実施形態12の省電力方法のより詳細な実施方法は以下の通りであり、実施形態13として記録される。
ステップ1301:AP装置は、現在TXOPの1つ以上のフレームをSTA装置に送信する。各フレームは、フレームのオペレーション・オブジェクト識別子と、フレームのTXOP省電力無し指示とを含み、各フレームのTXOP省電力無し指示は、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの各フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かに従ってAPによって設定される。TXOP省電力無し指示が1回変化し、TXOP省電力無し指示がK番目のフレームで変化すると仮定するとき、実施方式は、最初のフレームとK−1番目のフレームとを含む現在TXOPの最初のフレームとK−1番目のフレームとの間の全てのフレームにおいて、即ち、TXOP省電力無し指示が変化するフレーム(即ち、K番目のフレーム)より前の現在TXOPの全てのフレームにおいて、AP装置は、TXOP省電力無し指示の値に省電力禁止指示、即ち、1を設定し、K番目のフレームと最後のフレームとを含む現在TXOPのK番目のフレームと最後のフレームとの間の全てのフレームにおいて、即ち、TXOP省電力無し指示が変化するフレーム(即ち、K番目のフレーム)及びこのフレーム(即ち、K番目のフレーム)より後の現在TXOPの全てのフレームにおいて、AP装置は、TXOP省電力無し指示の値に省電力許可指示、即ち、0を設定する、というものである。
同じTXOPにおいて、各フレームのTXOP省電力指示は、省電力が現在TXOPで許可されているか否か、及び、Doze状態に入る機能を有するSTAがこのフレームの後続のフレームのオペレーション・オブジェクト識別子に新たに追加されるか否かに応じて、APによって設定される。具体的には、APは、Doze状態に入る機能を有するSTAが現在TXOPの各フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に新たに追加されるかどうかを判断するために前述の第2の方法を採用してもよく、即ち、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子がDoze状態に入る機能を有し、現在TXOP内の現在フレームより後の全てのフレームでデータを転送するために必要とされるSTA装置を指示するか否かが判断され、肯定である場合、これは、データが現在フレームの後続フレーム各々で新しいSTA装置に転送されないことを指示し、局STAの識別子が後で新たに追加されないという条件が現在フレームで満たされ、そうではない場合、局STAの識別子が後で新たに追加されないという条件が現在フレームで満たされない。局STAの識別子が後で新たに追加されないという前述の条件が現在フレームで満たされること、即ち、現在TXOPにおいて、現在フレームの後続フレーム各々で、APがデータを転送し、Doze状態に入る機能を有するSTA装置が現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子によって指示された数台のSTA装置のうちの1台でもよいことは、容易に理解され得る。
本実施形態では、TXOP省電力指示を設定する方法は、以下の通り包括的に記載され、現在フレームの先行フレームのTXOP省電力指示に省電力許可が設定される場合、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力許可が設定されてもよく、現在フレームの先行フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止が設定される場合、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力許可又は省電力禁止が設定されてもよい。現在フレームのTXOP省電力指示に省電力許可又は省電力禁止が設定され得るとき、省電力が現在TXOPで許可されること、及び、STAが後で新たに追加されないことが両方共に満たされるときに限り、現在TXOPの現在フレームのTXOP省電力指示に省電力許可が設定されてもよい。省電力が現在TXOPで許可されていない場合、現在TXOPの現在フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止が設定されてもよい。
ステップ1302:STA装置は、フレームのTXOP省電力無し指示及びフレームのオペレーション・オブジェクト識別子を含む現在TXOPの現在フレームを取得する。
ステップ1303:STA装置は、現在フレームのTXOP省電力無し指示が肯定であるか又は否定であるかを判断し、これが否定である場合、ステップ1304が実行され、これが肯定である場合、STA装置はAwake状態を維持し、対応して、ドーズ条件が満たされるか否かを判断することが必要とされることはなく、STA装置は、新しい現在フレームとして次のフレームを使用し、ステップ1302に戻る。
ステップ1304:現在TXOPの現在フレームから最後のフレームまでの各フレームにおいて、即ち、現在TXOP内のTXOP省電力無し指示が否定であるフレームにおいて、STA装置は、第3のドーズ条件が満たされるか否かを判断し、肯定である場合、STA装置はDoze状態に入り得て、否定である場合、STA装置はAwake状態を維持する。TXOP省電力無し指示の値が省電力禁止指示である各フレームで数台のSTA装置自体に送信されたデータフレームを1回受信する数台のSTA装置は、第3のドーズ条件が満たされるか否かを判断し、肯定である場合、STA装置はDoze状態に入り、否定である場合、STA装置はAwake状態を維持する。第3のドーズ条件が以下の4つの条件のうちのいずれか1つ又はいずれかの組み合わせを含んでもよく、条件のうちの1つが満たされるとき、即ち、第3のドーズ条件が満たされることを判断すると、STA装置はDoze状態に入り得て、第3のドーズ条件によって含まれる1つ以上の条件全てが満たされないとき、第3のドーズ条件が満たされないと判断し、STA装置はAwake状態を維持する。4つの条件は、具体的には、以下の内容を含んでもよい。
条件1:現在フレームのグループ識別情報(即ち、Group ID)がこのSTA装置に対する指示を含んでいない。
条件2:現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子で指示された部分AIDがこのSTA装置の部分AIDとは異なるか、又は、現在フレームがこのSTAに送信されない。
条件3:現在フレームのグループ識別情報(即ち、Group ID)がこのSTA装置に対する指示を含み、このSTAに対応する空間多重化ストリーム数の指示が0である。
条件4:このSTA装置がこのSTA装置に送信された、データビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信し、対応するACKを用いてデータフレームに応答する。
前述の実施形態13の省電力方法は、実施形態14を得るために更に最適化されてもよい。
ステップ1401:AP装置は、現在TXOPの1つ以上のフレームをSTA装置に送信する。各フレームは、フレームのオペレーション・オブジェクト識別子及びフレームのTXOP省電力無し指示を含み、各フレームのTXOP省電力無し指示は、新たに追加される局STAの識別子が現在TXOPの各フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に有るか否かに従ってAPによって設定される。TXOP省電力無し指示が1回変化し、TXOP省電力無し指示がK番目のフレームで変化すると仮定するとき、実施方式は、最初のフレームとK−1番目のフレームとを含む現在TXOPの最初のフレームとK−1番目のフレームとの間の全てのフレームにおいて、即ち、TXOP省電力無し指示が変化するフレーム(即ち、K番目のフレーム)より前の現在TXOPの全てのフレームにおいて、AP装置は、TXOP省電力無し指示の値に省電力禁止指示、即ち、1を設定し、K番目のフレームと最後のフレームとを含む現在TXOPのK番目のフレームと最後のフレームとの間の全てのフレームにおいて、即ち、TXOP省電力無し指示が変化するフレーム(即ち、K番目のフレーム)及びこのフレーム(即ち、K番目のフレーム)より後の現在TXOPの全てのフレームにおいて、AP装置は、TXOP省電力無し指示の値に省電力許可指示、即ち、0を設定する、というものである。
同じTXOPにおいて、各フレームのTXOP省電力指示は、省電力が現在TXOPで許可されているか否か、前述の制限i及びii、及び、Doze状態に入る機能を有するSTAがこのフレームの後続のフレームのオペレーション・オブジェクト識別子に新たに追加されるか否かに応じて、APによって設定される。APが、Doze状態に入る機能を有するSTAが現在TXOPの各フレームの後続フレームのオペレーション・オブジェクト識別子に新たに追加されるか否かを判断するこの方法は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子により指示される数台のSTA装置、及び、APが現在フレームより前の各フレームでデータを1回転送する数台のSTA装置が、Doze状態に入る機能を有し、且つ、現在TXOP内の現在フレームより後の全てのフレームでデータを転送することが必要とされるSTA装置を含んでいるか否かを判断し、肯定である場合、これは、データが現在フレームの後続フレーム各々で新しいSTA装置に転送されないことを指示し、局STAの識別子が後で新たに追加されないという条件が現在フレームで満たされ、そうではない場合、局STAの識別子が後で新たに追加されないという条件が現在フレームで満たされないということを含む。局STAの識別子が後で新たに追加されないという前述の条件が現在フレームで満たされ、即ち、現在TXOPにおいて、現在フレームの後続フレーム各々で、Doze状態に入る機能を有し、且つ、APがデータを転送し得るSTA装置は、現在フレームのオペレーション・オブジェクト識別子により指示された数台のSTA装置のうちの1台でもよく、又は、APが現在フレームより前の各フレームでデータを1回転送する数台のSTA装置のうちのSTA装置であることが、容易に理解され得る。
本実施形態では、TXOP省電力指示を設定する方法は、以下の通り包括的に記載され、前述の制限i及びiiに従って、現在フレームの先行フレームのTXOP省電力指示に省電力許可が設定された場合、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力許可が設定されてもよく、現在フレームの先行フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止が設定された場合、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力許可又は省電力禁止が設定されてもよい。前述の制限i及びiiに従って、現在フレームのTXOP省電力指示に省電力許可又は省電力禁止が設定され得るとき、省電力が現在TXOPで許可されること、及び、STAが後で新たに追加されないことが両方共に満たされるときに限り、現在TXOPの現在フレームのTXOP省電力指示に省電力許可が設定されてもよい。省電力が現在TXOPで許可されていない場合、現在TXOPの現在フレームのTXOP省電力指示に省電力禁止が設定されてもよい。
ステップ1402:STA装置は、フレームのTXOP省電力無し指示及びフレームのオペレーション・オブジェクト識別子を含む現在TXOPの現在フレームを取得する。
ステップ1403:STA装置は、現在フレームのTXOP省電力無し指示が肯定であるか又は否定であるかを判断し、これが否定である場合、ステップ1404が実行され、これが肯定である場合、STA装置はAwake状態を維持し、対応して、ドーズ条件が満たされるか否かを判断することが必要とされることはなく、STA装置は、新しい現在フレームとして次のフレームを使用し、ステップ1402に戻る。更に、STA装置は、以下のオペレーション:APが現在フレームでこれ自体にデータを転送するか否かを判断し、即ち、APが受信端のMACアドレス(又はMAC識別子と称され得る)とこのSTA装置のMACアドレスと同じであるデータフレームとを現在フレームでこのSTA装置に送信するか否かを判断し、肯定である場合、STA装置が、この状態を記録し、即ち、これ自体に送信されたデータフレームが、TXOP省電力無し指示の値が省電力禁止指示であるフレームで1回受信されるというこの状態を記録することを更に実行する。
ステップ1404:現在TXOPの現在フレームから最後のフレームまでの各フレームにおいて、即ち、現在TXOP内のTXOP省電力無し指示が否定であるフレームにおいて、TXOP省電力無し指示の値が省電力禁止指示である各フレームで数台のSTA装置自体に送信されたデータフレームを1回受信する当該数台のSTA装置は、第4のドーズ条件が満たされるか否かを判断し、肯定である場合、STA装置はDoze状態に入り得て、否定である場合、STA装置はAwake状態を維持する。しかし、TXOP省電力無し指示の値が省電力禁止指示である各フレームで数台のSTA装置自体に送信されたデータフレームを1回受信する当該数台のSTA装置に代わるその他のSTA装置、即ち、TXOP省電力無し指示の値が省電力禁止指示である各フレームでSTA装置自体に送信されたデータフレームを受信しないSTA装置は、第3のドーズ条件が満たされるか否かを判断し、肯定である場合、STA装置はDoze状態に入り、否定である場合、STA装置はAwake状態を維持する。第4のドーズ条件、即ち、第3のドーズ条件によって含まれる4つの条件のうちの最後の1つは、このSTA装置がこのSTA装置に送信され、データビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信し、対応するACKを用いてデータフレームに応答する、というものである。
ステップ1404において、TXOP省電力無し指示が省電力禁止指示である各フレームで数台のSTA装置自体に送信されたデータフレームを1回受信する当該数台のSTA装置は、第4のドーズ条件を採用する。
実施形態14において、ステップ1404は、本発明の更に別の実施形態を得るためだけに変更されてもよく、即ち、ステップ1404における第4のドーズ条件は、第5のドーズ条件で置換され、即ち、TXOP省電力無し指示の値が省電力禁止指示である各フレームで数台のSTA装置自体に送信されたデータフレームを1回受信する当該数台のSTA装置は、第5のドーズ条件が満たされるか否かを判断し、肯定である場合、STA装置はDoze状態に入り、否定である場合、STA装置はAwake状態を維持する。しかし、第5のドーズ条件は、以下の2つの条件のうちのいずれか1つ又はいずれかの組み合わせを含んでもよく、条件のうちの1つが満たされるとき、即ち、第5のドーズ条件が満たされると判断し、STA装置はDoze状態に入り得て、第5の条件によって含まれる1つ以上の条件全てが満たされないとき、第5の条件が満たされないと判断し、STA装置はAwake状態を維持する。しかし、2つの条件、即ち、第3のドーズ条件によって含まれる4つの条件のうちの最後の2つの条件は、条件1:現在フレームのグループID(即ち、Group ID)がこのSTA装置に対する指示を含み、このSTAに対応する空間多重化ストリーム数の指示が0である、及び、条件2:このSTA装置がこのSTA装置に送信されたデータビット指示が0であるより多くのデータフレームを受信し、対応するACKを用いてデータフレームに応答する、というものである。
本出願書類の実施形態では、STA装置がドーズ条件に従ってこのSTA装置自体がDoze状態に入り得ると判断する場合、STA装置は、このTXOPが終了するまで、Doze状態を維持する。TXOPが開始するとき、NAV(network allocation vector;ネットワーク・アロケーション・ベクトル)が、APにより送信された少なくとも1つのフレームで搬送され、NAVが期間を指示し、この期間中に、TXOPに亘って制御権限を有していない全てのSTAは、データ伝送を積極的に開始することができず、そのため、NAVは、TXOP継続時間を設定し、実際には、TXOPが開始するとき、APにより設定されたTXOP継続時間は、TXOPで変化してもよく、新しいNAVを搬送し、且つ、APにより送信されたフレームを通じて実施されてもよく、新しいNAVにより指示されるTXOP終了時間は、既にAPによって送信されたNAVにより送信されたTXOP終了時間とは異なる。従来技術では、前述のフレームでNAVを搬送することは、一般に、フレーム内のMACフレーム(MAC frame)で持続時間フィールド(Duration field)においてNAVを搬送することを指す。
本出願書類の実施形態では、以下のステップ1501は、STA装置がその他のユーザにより実行されている通信を妨害するよう、Awake状態に切り替えられた後にワイヤレスチャネルを占有することを避けるために、STA装置毎に追加されてもよい。
ステップ1501:このTXOPの終わりまでDoze状態を維持する如何なるSTA装置も、Doze状態を終了してAwake状態に切り替えられた後、伝送媒体を使用する(媒体にアクセスする)ことができず、即ち、以下の3つの条件のうちのいずれか1つ以上が満たされるまで、情報を送信するためにワイヤレスチャネルを占有することができない。条件1:STA装置がフレームを受信し、このフレームがこのフレーム自体のNAVを設定する。
条件2:STA装置がフレームにより含まれるL−SIG フィールド(即ち、レガシー信号フィールドと称され得るNon−HT信号フィールド)を正しくデコードし、このフレームは、L−SIG TXOP保護メカニズム(即ち、L−SIG TXOP保護)をサポートする。条件3:CCA(クリア・チャネル・アセスメント、即ち、チャネルが状態アセスメントを使用しない)を実行することにより、STA装置は、所定の期間T15で、チャネル、即ち、伝送媒体がアイドル(idle)状態にあることを決定する。T15は、期間の長さの値であり、例えば、0.5ミリ秒又は0.9ミリ秒でもよく、CCAは既存の技術であり、即ち、STA装置は、チャネルに受信された電力にアクセスし、電力が所定の値未満であるとき、チャネルはアイドル状態にあると考えられる。
別の実施方式が前述のステップ1501の条件2に対して更に存在してもよく、STA装置は、フレームによって含まれるL−SIGフィールドを正しくデコードし、L−SIG TXOP保護メカニズムをこのフレームがサポートしないとき、且つ、L−SIGフィールドにより保護される期間が終了して、所定の期間T2が経過した後に限り、STA装置は伝送媒体を使用してもよく、しかしながら、L−SIG TXOP保護メカニズムをこのフレームがサポートしないとき、且つ、L−SIGフィールドにより保護された期間が終了した後、STA装置は伝送媒体を使用してもよい。STA装置が伝送媒体を使用してもよいことは、STA装置が伝送媒体を間違いなく使用することを意味するものではない。STA装置が伝送媒体を使用してもよいとき、一般に、STA装置は、伝送媒体の使用権限のために競合することが更に必要であり、競合を通じて伝送媒体の使用権限を獲得した後に限り、STA装置は伝送媒体を使用し、複数の実施方式が所定の期間T15bの値に対して存在してもよく、例えば、T15bは、ACKフレームの時間長さと2つのSIFS(short inter−frame space、短フレーム間空間)の時間長さとの合計に等しいか、又は、ACKフレームの時間長さとSIFSの時間長さとPIFS(The PCF inter−frame space、PCFフレーム間空間)の時間長さとの合計に等しい。
Doze状態を終了にして、Awake状態に切り替えられた後、このTXOPの終了までDoze状態を維持しているSTA装置がフレームを直ちに受信することが可能であり、フレームがこのフレーム自体のNAVを設定する場合、STA装置は非常に素早く伝送媒体を使用してもよいことが前述のステップ1501から理解され得る。
その結果、以下のステップがAP装置に対し追加されてもよく、AP装置は、Awake状態に切り替えられたSTA装置がNavを設定することを可能にするために、TXOPの終了の後にフレームを送信し、具体的な方法は以下の通りである。
ステップ1601:このTXOPが終了し、T16時間間隔が経過した後、AP装置は、フレームを各STA装置に送信し、フレームがNAVを搬送する。T16時間間隔は、複数の可能な実施方式があり、例えば、SIFS又はPIFSでもよく、このフレームにより搬送されるNAVの値は、複数の可能な実施方式があり、例えば、ゼロ値でもよく、又は、フレームが終了する時点まで保護を実行するだけでもよく、フレームは、複数の可能な実施方式があり、例えば、従来技術におけるCF_Endフレームでもよく、CF_Endにより搬送されるNAVの値はゼロ値であり、このTXOPが終了して、T16時間間隔が経過した後に現れる瞬間は、このTXOPが終了した時点より後の瞬間であり、この瞬間とこのTXOPが終了する時点との間の時間間隔がT16である。
ステップ1602:Doze状態を終了して、Awake状態に切り替えられた後、このTXOPが終了するまでDoze状態を維持する各STA装置は、このTXOPが終了して、T16時間間隔が経過した後に、AP装置により送信されるフレームを受信し、該フレームはこのフレーム自体のNAVを設定し、それによって、ステップ1501における条件1に適合し、対応して、フレームが終了した後、伝送媒体が使用されてもよい。詳しくは、ステップ1601でAP装置により送信されたフレームがCF_Endフレームであるとき、各STA装置は、CF_Endが受信されていることをNavがリセットされているものとして理解し、即ち、前述のCF_Endフレームが終了した時点で、各STA装置は、このSTA装置自体のNAVタイマーをゼロにリセットする。
前述のステップ1601及び1602において、CF_Endフレームは、実施のためだけに採用されてもよく、SIFSはT16時間間隔のために使用されるように指定されてもよく、対応するステップは以下の通りである。
ステップ1701:このTXOPが終了して、SIFS時間間隔が経過した後、AP装置は、CF_Endフレームを各STA装置に送信し、CF_Endフレームで搬送されるNAVの値はゼロ値である。
ステップ1702:Doze状態を終了して、Awake状態に切り替えられた後、このTXOPが終了するまでDoze状態を維持する各STA装置は、このTXOPが終了して、SIFS時間間隔が経過した後にAP装置により送信されたCF_Endフレームを受信し、受信されるCF_Endフレームは、NAVがリセットされているものとして理解され、即ち、前述のCF_Endフレームが終了する時点で、各STA装置は、このSTA装置自体のNAVタイマーをゼロにリセットし、対応して、伝送媒体が使用されてもよい。
前述の実施形態では、Doze状態に入った後、STA装置は、このTXOPが終了するまでDoze状態を維持する。しかし、本発明の実施形態は、前述の実施方式に限定されることはなく、例えば、STA装置がこのSTA装置自体はドーズ条件に従ってDoze状態に入り得ると判断する場合、このSTA装置は、このTXOPが終了するまでDoze状態を維持し、その一方で、STA装置がDoze状態を維持する持続時間中に、前もって指定された数回の瞬間に、STA装置がウェイクアップし、ある期間にAwake状態を維持し、そして、再びDoze状態に入り、又は、STA装置がこのSTA装置自体はドーズ条件に従ってDoze状態に入り得ると判断する場合、STA装置は、このTXOPの終了前の瞬間までDoze状態を維持する。
実施形態が以下の通り更に提供され、実施形態18として記録される。
ステップ1801:現在TXOPで、各STA装置は、このSTA装置自体がDoze状態に入り得るか否かを判断する。STA装置が、このSTA装置自体はDoze状態に入り得ると判断する場合、このSTA装置は、このTXOPが終了する時点より前の瞬間までDoze状態を維持し、この瞬間にAwake状態に切り替えられる。STA装置がDoze状態を終了し、Awake状態に切り替えられる時点とこのTXOPが終了する時点との間の時間間隔は、通信に参加する当事者により前もって規定された値に等しいか、又は、通信に参加する当事者によって前もって規定された範囲に含まれる。Awake状態に切り替えられた後、STA装置はAPにより送信されたフレームを受信し、そして、APにより送信されたフレームによって搬送されたNAVに従ってこのSTA装置自体のNAV設定を更新するか、又は、APにより送信されたフレームのL−SIGフィールドに従ってSTA装置自体のNAV設定を更新し、又は、APにより送信されたフレームによって搬送された少なくとも1ビットに従ってこのTXOPが終了する時点がTXOPの開始にAPにより設定されたこのTXOPの終了時点と同じであるか否かを決定する。
STAがステップ1801でDoze状態を終了して、Awake状態に切り替えられる時点とこのTXOPの終了時点との間の時間範囲、又は、STAがステップ1801でDoze状態を終了してAwake状態に切り替えられる時点とT18時間間隔との後の時間範囲、又は、このTXOPが終了する時点より前の時間範囲に、AP装置は、少なくとも1つのフレームを数台のSTA装置に送信し、フレームはTXOPが終了する時点を指示するためにNAVを搬送し、又は、フレームのL−SIGフィールドはSTA装置自体のNAV設定を更新するためにこのSTA装置に設けられた時間指示を搬送し、又は、フレームはこのTXOPが終了する時点がTXOPの開始にAPにより設定されたこのTXOPの終了時点と同じであるか否かを指示するために使用される少なくとも1ビットを搬送する。このステップのT18時間間隔は、複数の可能な実施方式があり、例えば、SIFS又はPIFSでもよい。
前述の実施形態18では、更に、時間範囲内にAP装置により数台のSTA装置に送信された少なくとも1つのフレームは、以下の4つの特徴:時間範囲内にAP装置により数台のSTA装置に送信される少なくとも1つのフレームがビームフォーミング(beamforming)方式で送信されないことと、時間範囲内にAP装置により数台のSTA装置に送信される少なくとも1つのフレームで搬送されるNAVがビームフォーミング方式で送信されないことと、時間範囲内にAP装置により数台のSTA装置に送信される少なくとも1つのフレームで、このフレームのL−SIGフィールドがビームフォーミング方式で送信されないことと、時間範囲内にAP装置により数台のSTA装置に送信される少なくとも1つのフレームで、このTXOPが終了する時点がTXOPの開始にAPにより設定されるこのTXOPの終了時点と同じであるか否かを指示するために使用されるフレームにより搬送される少なくとも1ビットがビームフォーミング方式で送信されないことと、のうちの少なくとも1つを満たしてもよい。