以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。以下においては、データベースを「DB」,リーダ/ライタを「R/W」,ステップSを「S」と略記する。
本発明に係る遊技用装置であるカードユニット20及び各台計数ユニット30は、図1,図2に示すように、遊技島(図示外)に配置される遊技機であるパチンコ機10に対応して設けられ、図5に示すように、遊技媒体であるパチンコ玉を受け入れて計数し、該計数した遊技媒体を遊技島に取り込む計数手段(各台計数ユニット30)と、図3に示すように、該計数手段により計数した遊技媒体数(持玉数)を記憶する記憶手段(カードユニット20の制御部22のRAMのカードテーブル)とを備えるものである。そして遊技用装置は、図1に示すように、計数無効信号を受信する受信手段(赤外線通信部21c,場内通信部21b)と、図8,図9に示すように、該受信手段により計数無効信号を受信したこと(S17又はS101でYES)に基づいて、当該受信以降において、前記計数手段により受け入れた遊技媒体(パチンコ機10や玉箱からこぼれ落ちたこぼれ玉,及び/又はパチンコ機10の上皿や下皿に残存している残り玉であり、以下、こぼれ玉及び残り玉を「無効玉」と称する。)の前記獲得遊技媒体数としての計数は行わずに遊技島に取り込む無効処理(例えば該遊技媒体を、獲得遊技媒体数(獲得玉数)としてではなく、無効遊技媒体数(無効玉数)として計数して記憶し、遊技島に取り込む、S27b又はS105に示す無効計数処理)を行う無効処理手段と、をさらに備えることを特徴とするものである。
また遊技用システム1は、複数の遊技用装置と、該複数の前記遊技用装置の各々と通信可能であり、該複数の遊技用装置の各々と連携して各種の処理を行い、当該遊技用装置の機能を停止するための機能停止信号を前記計数無効信号として前記複数の遊技用装置の各々に対して送信する管理装置(ホールコンピュータ70)と、を含むものである。
まず、図1〜図6を参照して、本発明の構成について説明する。遊技用システム1は、図1に示すように、遊技場内において、複数の遊技島の各々に設けられる島コンピュータ63と、各遊技島に設けられる島コンピュータ63と通信可能であり、当該遊技島に配置される複数のパチンコ機10と、各遊技島に設けられる島コンピュータ63と通信可能であり、当該遊技島に配置される複数のパチンコ機10の各々に対応して設けられる遊技用装置であるカードユニット20及び各台計数機30と、全ての島コンピュータ63と通信可能な残額管理装置60,会員管理装置61,持玉管理装置62,及びホールコンピュータ70からなる。
この遊技用装置及び遊技用システム1では、図2(b)に示すように、会員カード2及びビジターカード3が使用される。以下、会員カード2及びビジターカード3を区別しない場合には、両者を単に「カード」と総称する。これらカードは、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、不揮発性のEEPROMを備える非接触式のICチップを記録領域として備えている。なお、ここでいうカードには、円形状を呈するコインも含まれる。
会員カード2は、遊技場において会員登録を行った遊技者(会員遊技者)に対して発行される記録媒体であり、該記録媒体を個々に識別可能な情報であるカードIDがICチップに予め記録されている。このカードIDは、会員遊技者を示す頭文字Mと、それに続く5桁のユニークな数字からなり、会員遊技者を個々に識別可能な情報でもある。またICチップには、プリペイド残額も記憶されているが、持玉数及び貯玉数は記憶されていない。この会員カード2がカードユニット20のカードR/W23で受け付けられると、ICチップに記録されているカードIDに対応付けて会員管理装置61で管理されている暗証番号(図示外)の認証がとれたことを条件として、図1に示すように、該カードIDに対応付けて残額管理装置60で管理されているプリペイド残額を使用した玉貸処理が可能となり、またカードIDに対応付けて会員管理装置61で管理されている貯玉数を使用した貯玉再プレイ処理が可能となり、さらにカードIDに対応付けて持玉管理装置62で管理されている持玉数を使用した持玉払出処理が可能となる。
ビジターカード3は、遊技場において遊技者(ビジタ遊技者)に対して発行される記録媒体であり、該記録媒体を個々に識別可能な情報であるカードIDがICチップに予め記録されている。このカードIDは、ビジタ遊技者を示す頭文字Vと、それに続く5桁のユニークな数字からなり、ビジタ遊技者を個々に識別可能な情報でもある。またICチップには、プリペイド残額も記憶されているが、持玉数は記憶されていない。このビジターカード3がカードユニット20のカードR/W23で受け付けられると、図1に示すように、ICチップに記録されているカードIDに対応付けて残額管理装置60で管理されている残額を使用した玉貸処理が可能となり、またカードIDに対応付けて持玉管理装置62で管理されている持玉数を使用した持玉払出処理が可能となる。なおビジタ遊技者は、会員遊技者と異なり、貯玉をしたり貯玉再プレイをしたりすることはできない。
ここで残額管理装置60,会員管理装置61,持玉管理装置62,及び島コンピュータ63について、図1を参照して説明する。残額管理装置60は、会員カード2又はビジターカード3のカードIDに対応付けて、遊技者が所有する遊技用価値であって、該遊技者が前払いしたプリペイド価値であるプリペイド残額を管理するものである。この残額管理装置60は、入金処理(図8のS04,S22)を行うカードユニット20からカードIDと該入金処理に供された入金額とを含む加算要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額に該入金額を加算して、加算完了通知を返信し、また玉貸処理(図8のS21a)を行うカードユニット20からカードIDと該玉貸処理に使用された使用額とを含む減算要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額から該使用額を減算して、減算完了通知を返信する。
会員管理装置61は、会員カード2のカードIDに対応付けて、遊技者が所有する遊技用価値であって、該遊技者が遊技により獲得した獲得価値(賞球)を貯蓄してなる貯玉数を管理するものである。この貯玉数は、遊技者が獲得した当日のみならず、翌日以降も、景品交換やパチンコ機10での遊技に使用可能である。また会員管理装置61は、図示しないが、カードIDに対応付けて、会員登録の際に登録された当該会員遊技者の個人情報(氏名,郵便番号,住所,及び電話番号等)と暗証番号も管理している。この会員管理装置61は、会員カード2を受け付けて管理貯玉数取得処理(図8のS06)を行うカードユニット20から、カードIDと暗証番号とを含む貯玉数取得要求を受信すると、該受信した暗証番号が該受信したカードIDに対応付けて記憶している暗証番号と一致する(即ち認証がとれた)ことを条件として、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数を含む貯玉数情報をカードユニット20に対して返信し、また管理玉数更新処理(図8のS26b)を行うカードユニット20から、カードIDと貯玉数とを含む貯玉数更新要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数を当該受信した貯玉数に更新する。また会員管理装置61は、景品交換処理を行うPOS端末(図示外)からカードIDと景品交換に使用された玉数とを含む景品交換要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数から景品交換に使用された玉数を減算し、また該POS端末からカードIDと貯玉する玉数とを含む貯玉要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数に貯玉する玉数を加算する。
持玉管理装置62は、会員カード2又はビジターカード3のカードIDに対応付けて、遊技者が所有する遊技用価値であって、該遊技者が遊技により獲得した獲得価値(賞球)を計数してなる持玉数を管理するものである。この持玉数は、遊技者が獲得した当日のみ、景品交換やパチンコ機10での遊技に使用可能である。この持玉管理装置62は、会員カード2又はビジターカード3を受け付けて管理持玉数取得処理(図8のS07)を行うカードユニット20から、カードIDを含む持玉数取得要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している持玉数を含む持玉数情報をカードユニット20に対して返信し、また管理玉数更新処理(図8のS26b)を行うカードユニット20から、カードIDと持玉数とを含む持玉数更新要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している持玉数を当該受信した持玉数に更新する。また持玉管理装置62は、景品交換処理を行うPOS端末(図示外)からカードIDと景品交換に使用された玉数とを含む景品交換要求を受信すると、該カードIDに対応付けて管理している持玉数から景品交換に使用された玉数を減算する。なお会員カード2のカードID(即ち頭文字がMのカードID)に対応付けられている持玉数は、当日の営業終了後に自動的に消去されて、該消去された持玉数は、当該カードIDに対応付けて会員管理装置61で管理されている貯玉数に自動的に加算されて、以後は貯玉数として管理される。一方、ビジターカード3のカードID(即ち頭文字がVのカードID)に対応付けられている持玉数は、当日の営業終了後に自動的に消去されて、無効になる。
島コンピュータ63は、接続される(即ち当該島コンピュータ63が設けられる遊技島に配置される)各パチンコ機10及びカードユニット20と、残額管理装置60,会員管理装置61,持玉管理装置62,及びホールコンピュータ70との間におけるデータ通信を中継する中継装置である。
次にパチンコ機10について説明する。パチンコ機10は遊技機の一例であって、図1及び図2(a)に示すように、カードユニット20に対応して(ここではカードユニット20の右側に隣接して)設けられ、該カードユニット20が行う玉貸処理に応じて当該パチンコ機10からパチンコ玉を払い出して貸与する、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場内に設けられた遊技島において該パチンコ機10の機種等に従って配置されており、ユニークな台番号により個々に識別される。
このパチンコ機10は、図2(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、上皿に残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16を備え、図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、カードユニット20の玉貸通信部21aと通信可能に接続されており、パチンコ機10とカードユニット20との間における通信を司るものである。これにより、玉貸処理(図8のS21a),持玉払出処理(同S24),及び貯玉再プレイ処理(S25)において、カードユニット20との間で信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。玉払出装置13は、玉貸処理,持玉払出処理,及び貯玉再プレイ処理においてパチンコ玉を払い出すと共に、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
残度数表示器14は、対応するカードユニット20のカードR/W23にて受け付けたカード(会員カード2又はビジターカード3)に記録されているプリペイド残額(即ち図3に示すカードテーブルで記憶しているプリペイド残額)から特定される残度数を表示するための表示器であり、ここでは2桁の7セグメント表示器によって構成されている。この残度数表示器14では、該玉貸通信部21aから残度数を示す度数表示信号が入力されることによって、該残度数が表示される。この度数表示信号に含まれる残度数は、「プリペイド残額÷最小の単位有価価値(ここでは100円)」の式で演算された商である。この残度数表示器14で表示される残度数は、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額が更新される毎に、更新して表示される。
玉貸ボタン15は、対応するカードユニット20のカードR/W23にて受け付けたカード(会員カード2又はビジターカード3)に記録されているプリペイド残額を使用した玉貸処理を行うための玉貸操作を受け付けるボタンである。この玉貸ボタン15が操作されたことにより、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている貸出入力信号線を介して、該玉貸通信部21aに貸出入力信号が入力され、該検出回路が該貸出入力信号の入力を検出することによって、制御部22が玉貸ボタン15が操作された旨を認識して、玉貸処理(図8のS21a)を行う。
カード返却ボタン16は、対応するカードユニット20のカードR/W23にて受け付けたカード(会員カード2又はビジターカード3)を返却するための返却操作を受け付けるボタンである。このカード返却ボタン16が操作されたことにより、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている返却入力信号線を介して、該玉貸通信部21aに返却入力信号が入力され、該検出回路が該返却入力信号の入力を検出することによって、制御部22がカード返却ボタン16が操作された旨を認識して、カードの返却(図8のS26a)を行う。
上記の残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16は、図2(a)に示すように、パチンコ機10の前面(ここでは上皿)に設けられているが、図1に示すように、カードユニット20と接続されているので、遊技用装置を構成する該カードユニット20に属するものでもある。
このパチンコ機10では、発射ハンドルが操作されると、上皿にあるパチンコ玉が遊技領域に打ち込まれて、遊技が行われる。そして遊技領域に打ち込まれた打込玉が始動入賞口に入賞すると、可変表示装置が変動を開始し、該可変表示装置に表示される図柄の表示結果が特定の態様になると、大当りが発生する。また打込玉が入賞口(始動入賞口,一般入賞口,又は大当りになると開放される大入賞口等)に入賞すると、払出制御基板12の制御により玉払出装置13から賞球が払い出され、該払い出された賞球は、まず上皿に導かれ、該上皿が満タンになると下皿に導かれる。そして下皿に導かれた賞球は、落下レバー(図示外)が操作されると、下皿から落下して、各台計数ユニット30の玉載置部31に導かれる。なお打込玉は、図示しないが、当該パチンコ機10の背後に設けられたアウトタンクで収集されて打込玉カウンタでカウントされ、カウント後に遊技島に取り込まれる。
次にカードユニット20について説明する。カードユニット20は遊技用装置を構成するものであって、図1及び図2(b)に示すように、遊技機であるパチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられ、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図2(a)に示すように、その前面に紙幣挿入口25a,突出部20a,及びカード挿入口23a等を備え、図2(b)に示すように、その内部に紙幣識別機25,玉貸通信部21a,場内通信部21b,制御部22,赤外線通信部21c,カードR/W23,及びカードストッカ23b等を備え、突出部20aの右側面(即ち遊技者に向く側)にタッチパネル式のディスプレイ24を備え、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。なおカードユニット20の下部には、前面に各台計数ユニット30の外部ユニット30aが配置され、内部に各台計数機30の内部ユニット30bが配置されているが、これらについては後述する。このカードユニット20及び各台計数ユニット30(即ち遊技用装置)は、対応するパチンコ機10の台番号により個々に識別される。
玉貸通信部21aは、前述の如く、パチンコ機10の払出制御基板12と通信可能に接続されている。場内通信部21bは、図1に示すように、島コンピュータ63を介して残額管理装置60,会員管理装置61,持玉管理装置62,及びホールコンピュータ70と通信可能に接続されており、ホールコンピュータ70から送信されてくる機能停止信号を前記計数無効信号として受信する受信手段として機能するものである。赤外線通信部21cは、遊技場の店員が操作するリモコン(図示外)から前記計数無効信号を受信する受信手段として機能するものである。
制御部22は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、カードユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
この制御部22のRAMは、図3に示すカードテーブルを記憶している。このカードテーブルでは、カードR/W23で受け付けたカード(会員カード2又はビジターカード3)から読み取ったカードIDと、当該カードIDに対応するプリペイド残額,持玉数,及び貯玉数(ただし貯玉数は、受け付けたのが会員カード2の場合のみ)とが記憶されて更新されるが、この記憶及び更新については、図8を参照して後述する。
カードR/W23は、図2(b)に示すように、カード挿入口23aからカード(会員カード2又はビジターカード)の挿入を受け付けて、該カードのICチップからカードID及びプリペイド残額を読み取るものである。カードストッカ23bは、カードR/W23の後方に設けられ、所定枚数(例えば10枚)のビジターカード3を貯留するものである。このカードストッカ23bには、玉貸処理が行われてプリペイド残額が零になり、かつ持玉数が零であるビジターカード3が取り込まれて貯留される(図8のS21c)。またカードR/W23にてカードを受け付けていない状態で紙幣識別機25にて紙幣を受け付けた場合(図8のS01でYES)に、カードストッカ23bで貯留しているビジターカード3(以下、「ストックカード」とも称する。)のうちの1枚が、該カードストッカ23bからカードR/W23に対して搬送されて、カードR/W23にセットされ、カードR/W23は、該セットされたビジターカード3のICチップからカードID及びプリペイド残額(この場合には零)を読み取る(図8のS03)。
タッチパネル式のディスプレイ24は、各種の情報を表示する表示デバイスであると共に、各種の情報の入力を受け付ける入力デバイスである。このディスプレイ24では、図4に示すメイン画面が表示される。このメイン画面では、図3のカードテーブルで記憶している持玉数が表示されると共に、該持玉数を使用した持玉払出処理を行うための払出操作を受け付ける「払出」ボタンが表示される。またカードテーブルで貯玉数を記憶している場合(即ちカードR/W23にて会員カードを受け付けている場合)には、該貯玉数が表示されると共に、該貯玉数を使用した貯玉再プレイ処理を行うための再プレイ操作を受け付ける「再プレイ」ボタンが表示される。またメイン画面で表示される持玉数や貯玉数は、カードテーブルで記憶している持玉数や貯玉数が更新される毎に、更新して表示される。
紙幣識別機25は、図2(b)に示すように、紙幣挿入口25aから紙幣(1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,又は10000円紙幣)の挿入を受け付けて、該紙幣を識別するものである。なお識別された紙幣は、紙幣識別機25の後方に設けられる紙幣通路25b内を搬送されて遊技島に取り込まれ、遊技島内に設けられる搬送路を経て遊技島の端部に設けられる金庫に回収される。
次に各台計数ユニット30について説明する。各台計数ユニット30は遊技用装置の一部を構成するものであって、遊技媒体であるパチンコ玉を受け入れて計数し、該計数したパチンコ玉を遊技島に取り込む計数手段として機能するものである。この各台計数ユニット30は、図2(a)に示すように、カードユニット20の下部において前面に配置される外部ユニット30aと、図2(b)に示すように、カードユニット20の下部において内部に配置される内部ユニット30bとからなり、この各台計数ユニット30と前記カードユニット20とで、遊技用装置が構成される。以下、各台計数ユニット30の構造について、図5を参照して説明する。
外部ユニット30aの内部には、図5(b)に示すように、パチンコ機10の下皿から落下されたパチンコ玉を受け入れて載置する玉載置部31と、該玉載置部31の下流側に設けられ、該玉載置部31上のパチンコ玉が流下するのを堰き止める計数シャッタ33と、該計数シャッタ33の下流側に設けられ、該計数シャッタ33を通過したパチンコ玉の玉カウンタ35への受入を可能又は不可能とするシャッタ部材である流入制限シャッタ42と、玉載置部31の下方に設けられる流出路40と、該流出路40の下流側の端部に設けられ、該流出路40内をパチンコ玉が流下するのを堰き止める払出シャッタ41とが設けられている。また外部ユニット30aの前面には、図5(a)に示すように、計数シャッタ33の開放操作を受け付ける計数レバー32と、払出シャッタ41の開放操作を受け付ける払出レバー40とが設けられている。
また内部ユニット30bの内部には、図5(c)に示すように、玉載置部31の下流側の端部に連通する流入路34と、該流入路34の下流側の端部に設けられ、該流入路34内を流下するパチンコ玉を計数する玉カウンタ35と、流入路34の下方に設けられ、玉カウンタ35にて計数されたパチンコ玉の一部を貯留し、その下流側の端部が前記流出路40の上流側の端部に連通する玉貯留部36と、流入路34の下流側の端部に連通し、玉カウンタ35にて計数されたパチンコ玉のうち玉貯留部36に貯留される以外のパチンコ玉を遊技島内に流すための排出路37と、玉貯留部36の下流側の端部に設けられ、該玉貯留部36から払い出されるパチンコ玉を計数する払出カウンタ38とが設けられている。ここで玉貯留部36には、予め定められた払出単位(例えば25玉)に満たない数のパチンコ玉を各台計数ユニット30から払出可能なように、当該払出単位未満の最大数(即ち24玉)のパチンコ玉が貯留される。
そして図1に示すように、前記計数レバー32,計数シャッタ33を駆動するソレノイド(図示外),玉カウンタ35,払出カウンタ38,払出レバー40,払出シャッタ41を駆動するソレノイド(図示外),及び流入制限シャッタ42を駆動するソレノイド(図示外)は、各台計数ユニット30の制御部43に接続されている。
ここで計数シャッタ33,払出シャッタ41,及び流入制限シャッタ42は、いずれも各シャッタを閉じる(閉鎖する)方向にばね力で付勢されており、制御部43の制御によって、各シャッタに対応するソレノイド(図示外)が励磁されることにより開放される。従って、遊技用装置(カードユニット20及び各台計数ユニット30)の電源がオフになると、ソレノイドが励磁されなくなるので、各シャッタは付勢力により閉鎖される。これによれば、電源オフで流入制限シャッタ42が受入不能状態になるので、閉店後における電断時や営業中における停電時の計数を防止できる。
また計数レバー32の操作は制御部43により検知され、これにより、該計数レバー32が操作されている間、制御部43の制御により、計数シャッタ33に対応するソレノイドが励磁されて、該計数シャッタ33が開放され、計数レバー32の操作が終了すると、該ソレノイドが励磁されなくなって、付勢力により計数シャッタ33が閉鎖される。また払出レバー40の操作は制御部43により検知され、これにより、該払出レバー40が操作されている間、制御部43により、払出シャッタ41に対応するソレノイドが励磁されて、該払出シャッタ41が開放され、払出レバー40の操作が終了すると、該ソレノイドが励磁されなくなって、付勢力により払出シャッタ41が閉鎖される。なお流入制限シャッタ42の開放及び閉鎖については、図7及び図9を参照して後述する。また玉カウンタ35及び払出カウンタ38による計数値は、制御部43で検知されて、カードユニット20の制御部22に対して送信されるように構成されている。
この各台計数ユニット30は、制御部43により、カードユニット20の制御部22と通信を行って、後述する有効計数処理(図8の23b)及び無効計数処理(図8のS27b及び図9のS105)を行うものである。以下、有効計数処理及び無効計数処理を「計数処理」と総称する。具体的には、遊技場の営業開始前に、カードユニット20及び各台計数ユニット30の電源がオンになると、カードユニット20の制御部22から各台計数ユニット30の制御部43に接続機器確認指示が送信され、該接続機器確認指示を受信した制御部43から制御部22に接続機器確認応答が送信され、該接続機器確認応答を受信した制御部22から制御部43に起動指示が送信され、該起動指示を受信した制御部43から制御部22に起動指示応答が送信される。
そして制御部43で、遊技場の営業中において、図7に示す流入制限シャッタ開閉処理が行われる。ここで制御部43は、パチンコ玉の受入を可能な受入可能状態(開放)又はパチンコ玉の受入を不可能な受入不可能状態(閉鎖)に流入制限シャッタ42を制御するシャッタ制御手段として機能するものである。
この流入制限シャッタ開閉処理では、まずS51で、赤外線通信部21cによる計数無効信号の受信が有るか否かを判定する。このS51で計数無効信号の受信が有る(YES)と判定された場合には、S52で、制御部43により、流入制限シャッタ42に対応するソレノイドが励磁されて、該流入制限シャッタ42が開放される。具体的には、流入制限シャッタ42が開放されている場合(つまり後述するS54で計数禁止条件が成立していないと判定されて、S55で流入制限シャッタ42が開放されている場合)には、当該開放状態を維持して、S53に進む。一方、流入制限シャッタ42が閉鎖されている状態(つまりS54で計数禁止条件が成立していると判定されて、S56で流入制限シャッタ42が閉鎖されている場合)には、当該閉鎖状態から開放状態にして、S54に進む。つまりシャッタ制御手段として機能する制御部43は、赤外線通信部21cにより計数無効信号を受信したことに基づいて、後述する計数禁止条件が成立しているか否かに関わらず、流入制限シャッタ42を受入可能状態(開放)に制御するものである。これによれば、計数無効信号の受信後に受け入れたパチンコ玉(無効玉)を獲得玉数として計数することなく、各パチンコ機10の位置で遊技島に取り込ませることができる。S53では、後述する図8のS27cに示す無効玉数送信処理の完了を待機し、該無効玉数送信処理が完了すると(YES)、S51に戻る。
前記S51で計数無効信号の受信が無い(NO)と判定された場合には、S54で、予め定められた計数禁止条件が成立しているか否かを判定する。ここで計数禁止条件とは、例えばストックカード無し,後述する図8のS02,S03におけるカード受付無し,同S05における暗証番号未入力,メンテナンス中,又はエラー中等である。このS54で計数禁止条件が成立していない(NO)と判定された場合には、制御部43により、流入制限シャッタ42に対応するソレノイドが励磁されて、該流入制限シャッタ42が開放され、S51に戻る。一方、S54で計数禁止条件が成立している(YES)と判定された場合には、S56で、流入制限シャッタ42に対応するソレノイドが励磁されている場合には、制御部43の制御により、該励磁を中止し、該ソレノイドが励磁されていない場合には、該状態を維持することにより、流入制限シャッタ42が閉鎖され、S51に戻る。つまりシャッタ制御手段として機能する制御部43は、計数禁止条件が成立したことに基づいて、流入制限シャッタ42を受入不可能状態(閉鎖)に制御するものである。
なおカードユニット20は、図9のS101に示すように、閉店処理時において、ホールコンピュータ70から送信されてくる機能停止信号を場内通信部21bにより受信した場合にも、該機能停止信号を前記計数無効信号として受信したものとみなして、S102で、前記S52と同様にして、流入制限シャッタ42を開放する(即ち、既に開放されていれば開放状態を維持し、閉鎖されていれば開放状態にする)処理を行う。
ここで各台計数ユニット30による有効計数処理について説明する。玉載置部31にパチンコ玉が載置されている状態で、計数レバー32の操作が有ると(図8のS13でYES)、該操作を検知した制御部43の制御により計数シャッタ33が開放され、流入制限シャッタ42が開放中であれば(同S23aでYES)、玉載置部31上のパチンコ玉が、流入路34内を流下して、玉カウンタ35により計数されることにより、有効計数処理(同23b)が行われる。該玉カウンタ35による計数値である有効玉数は、制御部43で検知されて制御部22に対して送信され、図3のカードテーブルで記憶されている持玉数に加算更新されて記憶されると共に、台番号と共に集計情報としてホールコンピュータ70に対して送信される有効玉数送信処理(同23c)が行われる。そして玉カウンタ35により計数されたパチンコ玉は、玉貯留部36がパチンコ玉で満たされるまでは、図5(c)の矢印A方向に進んで玉貯留部36に貯留され、玉貯留部36がパチンコ玉で満たされた後は、矢印B方向に進み排出路37内を流下して、遊技島内に取り込まれる。
また各台計数ユニット30による無効計数処理について説明する。まずカードユニット20において、前記受信手段である赤外線通信部21cによりリモコンから計数無効信号(S17)を受信するか、又は前記受信手段である場内通信部21bにより機能停止信号(S101)を受信すると、前記図7で説明した如く、流入制限シャッタ42を開放する(即ち、既に開放されていれば開放状態を維持し、閉鎖されていれば開放状態にする)処理が行われる(図7のS52又は図9のS102)。この流入制限シャッタ42が開放されている状態で、計数無効信号を受信してから所定時間(例えば1分間),又は機能停止信号を受信してから所定時間(例えば1時間)が経過する前に、玉載置部31にパチンコ玉が載置されている状態で、計数レバー32の操作が有ると(図8のS27a又は図9のS104でYES)、該操作を検知した制御部43の制御により計数シャッタ33が開放され、玉載置部31上のパチンコ玉が、流入路34内を流下して、玉カウンタ35により計数されることにより、無効計数処理(図8のS27b又は図9のS105)が行われる。該玉カウンタ35による計数値である無効玉数は、制御部43で検知されて制御部22に対して送信され、図3のカードテーブルで記憶されている持玉数(ここでは零)に加算更新されて記憶されると共に、台番号と共に集計情報としてホールコンピュータ70に対して送信される無効玉数送信処理(図8の23c又は図9のS106))が行われる。そして玉カウンタ35により計数されたパチンコ玉は、玉貯留部36がパチンコ玉で満たされるまでは、図5(c)の矢印A方向に進んで玉貯留部36に貯留され、玉貯留部36がパチンコ玉で満たされた後は、矢印B方向に進み排出路37内を流下して、遊技島内に取り込まれる。
次にホールコンピュータ70について説明する。ホールコンピュータ70は、図1に示すように接続される通信部71,制御部72,ハードディスク73,ディスプレイ74,及び入力装置75等を有するコンピュータであって、遊技用装置の機能を停止するための機能停止信号を送信するものである。
通信部71は、複数の島コンピュータ63の各々を介して、各島コンピュータ63の配下にある複数のパチンコ機10及びカードユニット20の各々と通信可能に接続されている。制御部72は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROM及びハードディスク73に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、ホールコンピュータ70に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。ディスプレイ74は、各種の情報を表示する表示デバイスであって、例えば液晶ディスプレイであり、入力装置75は、各種の情報の入力を受け付ける入力デバイスであって、例えばキーボードやマウスである。
ハードディスク73は、図6に示す玉数DBを記憶している。この玉数DBでは、日付毎のデータテーブルが設けられており、各データテーブルでは、台番号に対応付けて、当該台番号の各台計数ユニット30により計数された有効玉数(即ち獲得玉数)の当日の累計値と、当該台番号の各台計数ユニット30により計数された無効玉数(即ちこぼれ玉や残り玉)の当日の累計値とが記憶される。ここで有効玉数は、有効玉数送信処理(図8のS23b)により遊技用装置から送信されてきた集計情報に基づいて、該集計情報に含まれる有効玉数を該集計情報に含まれる台番号に対応付けて記憶している有効玉数に加算されることにより更新される。また無効玉数は、無効玉数送信処理(図8のS27b及び図9のS105)により遊技用装置から送信されてきた集計情報に基づいて、該集計情報に含まれる無効玉数を該集計情報に含まれる台番号に対応付けて記憶している無効玉数に加算されることにより更新される。こうして各パチンコ機10毎に管理されている有効玉数及び無効玉数の合計値に基づいて、玉貸使用額から有効玉数及び無効玉数の合計値相当額を減算することにより、遊技場における当日の利益が把握される。つまりこぼれ玉や残り玉であっても、遊技者が獲得した玉に他ならないため、無効玉数を正確に把握して、有効玉数と共に、その相当額を玉貸使用額から減算することにより、正確な利益を集計できるのである。
次に、図8,図9を参照して、本発明の作用について説明する。遊技用装置であるカードユニット20及び各台計数ユニット30では、営業中において、前記図7に示す流入制限シャッタ開閉処理が行われると共に、図8に示す営業中処理が行われ、また営業終了後において、図9に示す閉店時処理が行われる。
まず図8は、遊技用装置(カードユニット20及び各台計数ユニット30)が行う営業中処理の一例を表すフローチャートである。カードユニット20の制御部22は、S01で紙幣識別機25による紙幣の受付,S02でカードR/W23によるカード(会員カード2又はビジターカード3)の受付,又はS17で赤外線通信部21cによる計数無効信号の受信を待機している。ここでS01とS02は、当該遊技用装置に対応するパチンコ機10で遊技をする遊技者により行われる。またS17の計数無効信号は、対応するパチンコ機10で遊技をする遊技者が居ないときに、店員のリモコン操作によって、該リモコンから送信される。従って、対応するパチンコ機10で遊技をする遊技者が居るとき(即ちカードの受付中)計数無効信号が送信されても、S27a以下には進まないため、無効計数処理及び無効玉数送信処理は行われない。
前記S01で紙幣の受付が有ると(YES)、紙幣識別機25は、該受け付けた紙幣を識別し、カードストッカ23bは、S03で、貯留しているビジターカード3のうちの1枚をカードR/W23に対して搬送し、カードR/W23は、搬送されたビジターカード3をセットしてICチップからカードID及びプリペイド残額(この場合には零)を読み取り、制御部22は、S04で入金処理を行う。
この入金処理において、制御部22は、S03で読み取ったカードIDとS01で識別した紙幣額(即ち入金処理に供された入金額)とを含む加算要求を残額管理装置60に対して送信する。該加算要求を受信した残額管理装置60は、該加算要求に含まれるカードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額(この場合には零)に該加算要求に含まれる入金額を加算して、加算完了通知をカードユニット20に対して返信する。そして該加算完了通知を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで、S03で読み取ったカードIDに対応付けて、S01で識別した紙幣額をプリペイド残額に加算更新すると共に、残度数表示器14に残度数を表示し、かつカードR/W23により受付中のビジターカード3に該加算更新後のプリペイド残額を記録する処理を行い、入金処理を終了して、S11に進む。
前記S02でカードの受付が有ると(YES)、カードR/W23は、該受け付けたカードのICチップからカードID及びプリペイド残額を読み取り、制御部22は、S05で、該読み取ったカードIDの頭文字(M又はV)に基づいて、受け付けたカードが会員カード2であるか否かを判定する。このS05で会員カード2である(YES)と判定された場合には、制御部22は、S06で貯玉数取得処理を行う。
この貯玉数取得処理において、制御部22は、ディスプレイ24に暗証番号入力画面(図示外)を表示する処理を行い、暗証番号の入力が有ると、S02で読み取ったカードIDと該入力された暗証番号とを含む貯玉数取得要求を会員管理装置61に対して送信する。該貯玉数取得要求を受信した会員管理装置61は、該貯玉数取得要求に含まれる暗証番号が該貯玉数取得要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶している暗証番号と一致するか否かを判定し、一致することを条件として、該カードIDに対応付けて管理している貯玉数を含む貯玉数情報をカードユニット20に対して返信する。そして該貯玉数情報を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで、S02で読み取ったカードIDに対応付けて、該貯玉数情報に含まれる貯玉数を記憶すると共に、メイン画面で貯玉数を表示し、貯玉数取得処理を終了して、S07で持玉数取得処理を行う。
この持玉数取得処理において、制御部22は、S02で読み取ったカードIDを含む持玉数取得要求を持玉管理装置62に対して送信する。該持玉数取得要求を受信した持玉管理装置62は、該持玉数取得要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している持玉数を含む持玉数情報をカードユニット20に対して返信する。そして該持玉数情報を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで、S02で読み取ったカードIDに対応付けて、該持玉数情報に含まれる持玉数を記憶すると共に、メイン画面で持玉数を表示し、持玉数取得処理を終了して、S08で残額確認処理を行う。
この残額確認処理において、制御部22は、S02で読み取ったカードIDとプリペイド残額とを含む残額確認要求を残額管理装置60に対して送信する。該残額確認要求を受信した残額管理装置60は、該残額確認要求に含まれるプリペイド残額と該残額確認要求に含まれるカードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額とが一致するか否かを判定し、一致することを条件として、該プリペイド残額を含む残額確認通知をカードユニット20に対して返信する。そして該残額確認通知を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで、S02で読み取ったカードIDに対応付けて、該残額確認通知に含まれるプリペイド残額を記憶すると共に、残度数表示器14に残度数を表示し、残額確認処理を終了して、S11に進む。
前記S05で会員カード2でない(NO)、即ちビジターカード3であると判定された場合には、制御部22は、前記S07の持玉数取得処理と、前記S08の残額確認処理とを行って、S11に進む。
前記S17で、前記受信手段である赤外線通信部21cによりリモコンから計数無効信号の受信が有ると(YES)、制御部43は、前記図7で説明した如く、流入制限シャッタ42を開放する(即ち、既に開放されていれば開放状態を維持し、閉鎖されていれば開放状態にする)処理を行って(S52)、無効玉数送信処理の完了を待機し(S53)、制御部22は、S17aで、カードテーブルで記憶している持玉数のホールコンピュータ70への送信及び消去を行う。具体的には、まずカードテーブルで記憶している持玉数を示す無効記憶要求をホールコンピュータ70に対して送信する。ここで無効記憶要求を受信したホールコンピュータ70は、該無効記憶要求の送信元の台番号に対応付けて記憶している無効玉数に該無効記憶要求が示す持玉数を加算更新して、無効記憶完了通知をカードユニット20に対して返信する。そして該無効記憶完了通知を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで記憶している持玉数を消去する。つまり営業中に遊技者が残していった持玉数は、景品交換や遊技に使用不能な無効玉数として管理されるのである。
次に制御部22は、S27aで計数レバー32の操作の受付,S27dで所定時間の経過を待機する。ここで所定時間としては、店員がリモコン操作により計数無効信号を送信してからパチンコ玉を各台計数ユニット30に投入して該パチンコ玉の計数が終わるまでの時間(例えば1分間)を設定するのが好ましい。このS27dで計数無効信号を受信してから所定時間を経過した(YES)と判定された場合には、S01に戻る。
一方、S27aで所定時間経過前に計数レバー32の操作が有ると(YES)、制御部22及び制御部43は、S27bで前記無効計数処理(即ち受け入れたパチンコ玉の計数,該計数された無効玉の遊技島への取り込み,及び該計数された無効玉数のカードテーブルへの記憶)を行い、制御部22は、S27cで、記憶された無効玉数を消去すると共に、該無効玉数と当該遊技用装置の台番号とを示す集計情報をホールコンピュータ70に対して送信する無効玉数送信処理を行って、S01に戻る。この集計情報を受信したホールコンピュータ70は、前述の如く、玉数DBにおいて無効玉数を加算更新する。これによれば、パチンコ機10に対応して設けられる遊技用装置において、計数無効信号を受信したことに基づいて、該計数無効信号の受信後に受け入れたパチンコ玉を有効玉数としての計数は行わずに各パチンコ機10の位置で遊技島に取り込ませることができるので、店員の作業負担を軽減できる。なお制御部43は、図7のS53で無効玉数送信処理が完了した(YES)と判定した場合には、S51に戻る。
S04又はS08の処理が終了すると、カードユニット20の制御部22は、S11で玉貸ボタン15の操作の受付,S12で紙幣識別機25による紙幣の受付,S13で計数レバー32の操作の受付,S14でメイン画面に表示される払出ボタンの操作の受付,S15でメイン画面に表示される再プレイボタンの操作の受付,又はS16でカード返却ボタン16の操作の受付を待機する。
このS11で玉貸ボタン15の操作が有ると(YES)、制御部22は、S21aで玉貸処理を行う。この玉貸処理において、制御部22は、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額が予め設定された玉貸設定額(例えば5度数=500円)以上であるか否かを判定し、プリペイド残額が玉貸設定額以上であれば、該玉貸設定額を使用額として特定し、プリペイド残額が玉貸設定額未満であれば、該プリペイド残額を使用額として特定して、該特定した使用額分のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令し、カードIDと使用額とを含む減算要求を残額管理装置60に対して送信する。該減算要求を受信した残額管理装置60は、該減算要求に含まれるカードIDに対応付けて管理しているプリペイド残額から該減算要求に含まれる使用額を減算して、減算完了通知をカードユニット20に対して返信する。そして該減算完了通知を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで、使用額をプリペイド残額から減算更新すると共に、残度数表示器14に残度数を表示し、かつカードR/W23により受付中のカードに該減算更新後のプリペイド残額を記録する処理を行い、玉貸処理を終了して、S21bに進む。
S21bで、制御部22は、ビジターカード3を受付中かつカードテーブルで記憶しているプリペイド残額及び持玉数が零であるか否かを判定し、NOならば前記S11に戻り、YESならばS21cで当該ビジターカード3をカードストッカ23bに取り込んで、S26bで管理玉数更新処理を行う。この管理玉数更新処理において、制御部22は、カードIDと持玉数(ここでは零)とを含む持玉数更新要求を持玉管理装置62に対して送信する処理を行って、管理玉数更新処理を終了する。なお持玉数更新要求を受信した持玉管理装置62は、該持玉数更新要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している持玉数を該持玉数更新要求に含まれる持玉数に更新する。そしてS26bの処理が終了すると、S26cで、制御部22は、カードテーブルの記憶内容を消去して、営業中処理を終了する。
前記S12で紙幣の受付が有ると(YES)、制御部22は、S22で前記S04と同様の入金処理を行って、S11に戻る。
前記S13で計数レバー32の操作が有ると(YES)、制御部22は、S23aで流入制限シャッタ42が開放中であるか否かを判定する。このS23aで流入制限シャッタ42が開放中でない(NO)、即ち計数禁止条件が成立している(図7のS54でYES)ために流入制限シャッタ42が閉鎖されていると判定された場合には、S11に戻る。一方、S23aで流入制限シャッタ42が開放中である(YES)、即ち計数禁止条件が成立していない(図7のS54でNO)と判定された場合には、制御部22及び制御部43は、S23bで前記有効計数処理(即ち受け入れたパチンコ玉の計数,該計数された獲得玉の遊技島への取り込み,及び該計数された有効玉数のカードテーブルの持玉数への加算更新)を行い、制御部22は、S23cで、計数された有効玉数と当該遊技用装置の台番号とを示す集計情報をホールコンピュータ70に対して送信する有効玉数送信処理を行って、S11に戻る。この集計情報を受信したホールコンピュータ70は、前述の如く、玉数DBにおいて有効玉数を加算更新する。
前記S14で払出ボタンの操作が有ると(YES)、制御部22及び各台計数ユニット30は、S24で持玉払出処理を行う。この持玉払出処理において、制御部22は、カードテーブルで記憶している持玉数が予め設定された払出設定数(例えば5度数分の125玉)以上であるか否かを判定する。そして持玉数が払出設定数以上であれば、該払出設定数分のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令し、該払出設定数をカードテーブルで記憶している持玉数から減算更新すると共に、メイン画面で持玉数を更新表示し、持玉払出処理を終了して、S11に戻る。
一方、持玉数が払出設定数未満であれば、持玉数のうち前記払出単位(25玉)の整数倍のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令する一方、持玉数のうち該払出単位未満のパチンコ玉を各台計数ユニット30から払い出し、カードテーブルで記憶している持玉数を零に更新すると共に、メイン画面で持玉数を零に更新表示し、持玉払出処理を終了して、S11に戻る。具体的には、持玉数が124玉である場合には、25玉×4=100玉はパチンコ機10から払い出し、残りの24玉は各台計数ユニット30から払い出す。この端数払出処理が行われると、制御部22の制御により払出カウンタ38が開放され、玉貯留部36に貯留されているパチンコ玉が払出カウンタ38により計数され、該払出カウンタ38による計数値が払出数に達すると、払出カウンタ38が閉鎖される。払出カウンタ38により計数されたパチンコ玉は、流出路39内を流下して、払出シャッタ41により堰き止められる。そして払出レバー40の操作を受け付けると、該操作を検知した制御部22の制御により払出シャッタ41が開放され、流出路39内のパチンコ玉が、内部ユニット30bの下面から落下されるので、遊技者は、該落下したパチンコ玉を受け止めて上皿に供給することにより遊技に使用できる。
前記S15で再プレイボタンの操作が有ると(YES)、制御部22は、S25で貯玉再プレイ処理を行う。この貯玉再プレイ処理において、制御部22は、カードテーブルで記憶している貯玉数が予め設定された再プレイ設定数(例えば5度数分の125玉)+手数料玉数(例えば25玉)以上であるか否かを判定する。そして貯玉数が再プレイ設定数+手数料玉数以上であれば、該再プレイ設定数分のパチンコ玉の払出をパチンコ機10の払出制御基板12に対して指令し、該再プレイ設定数+手数料玉数をカードテーブルで記憶している貯玉数から減算更新すると共に、メイン画面で貯玉数を更新表示し、貯玉再プレイ処理を終了して、S11に戻る。なお貯玉数が再プレイ設定数+手数料玉数未満であれば、パチンコ玉の払出を行わずに貯玉再プレイ処理を終了して、S11に戻る。
前記S16でカード返却ボタン16の操作が有ると(YES)、制御部22は、S26aで、カードR/W23にて受付中のカードを返却する処理を行って、S26bで管理玉数更新処理を行う。この管理玉数更新処理において、制御部22は、カードIDと持玉数とを含む持玉数更新要求を持玉管理装置62に対して送信すると共に、受付中のカードが会員カード2である場合にはカードIDと貯玉数とを含む貯玉数更新要求を会員管理装置61に対して送信する処理を行って、管理玉数更新処理を終了する。なお持玉数更新要求を受信した持玉管理装置62は、該持玉数更新要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している持玉数を該持玉数更新要求に含まれる持玉数に更新する。また貯玉数更新要求を受信した会員管理装置61は、該貯玉数更新要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している貯玉数を該貯玉数更新要求に含まれる貯玉数に更新する。このS26aにてカードを返却する処理と、S26bにおける管理玉数更新処理とが、持玉払出処理に使用されなかった持玉数や貯玉再プレイ処理に使用されなかった貯玉数を景品交換又は他のパチンコ機10での遊技に使用させるために確定させるための確定処理(つまり持玉数や貯玉数を、受付中のカードのカードIDに対応付けて、該カードを返却する処理)に相当する。そしてS26bの処理が終了すると、制御部22は、S26cで、カードテーブルの記憶内容を消去して、営業中処理を終了する。
次に図9は、遊技用装置(カードユニット20及び各台計数ユニット30)が行う閉店時処理の一例を表すフローチャートである。まずカードユニット20の制御部22は、S101で、ホールコンピュータ70から送信されてくる機能停止信号の場内通信部21bによる受信を待機し、該機能停止信号の受信が有ると(YES)、S102で、各台計数ユニット30の制御部43は、流入制限シャッタ42を開放する(即ち、既に開放されていれば開放状態を維持し、閉鎖されていれば開放状態にする)処理を行って(S52)、S103に進む。
S103で、制御部22は、カードテーブルで記憶している持玉数のホールコンピュータ70への送信及び消去を行う。具体的には、まずカードテーブルで記憶している持玉数を示す無効記憶要求をホールコンピュータ70に対して送信する。ここで無効記憶要求を受信したホールコンピュータ70は、該無効記憶要求の送信元の台番号に対応付けて記憶している無効玉数に該無効記憶要求が示す持玉数を加算更新して、無効記憶完了通知をカードユニット20に対して返信する。そして該無効記憶完了通知を受信したカードユニット20の制御部22は、カードテーブルで記憶している持玉数を消去する。つまり閉店後に遊技者が残していった持玉数は、景品交換や遊技に使用不能な無効玉数として管理されるのである。これによれば、機能停止信号を受信したことに基づいて、記憶している持玉数が消去されるので、閉店時に該持玉数を消去するにあたり、どの遊技用装置で持玉数が記憶されているかを探す必要が無く、また該持玉数を記録媒体から特定可能(例えばカードに記録)にして当該記録媒体を消去装置(例えばPOS端末)に持っていき、当該記録媒体から特定される持玉数を消去装置において消去するという作業を行う必要も無い。つまり機能停止信号を受信すると、遊技用装置で記憶されている持玉数も消去できるので、閉店処理の作業負担を低減できる。
S103の処理が終了すると、制御部22は、S104で計数レバー32の操作の受付,S107で所定時間の経過を待機する。ここで所定時間としては、機能停止信号を受信してから店員が遊技場内を一巡してこぼれ玉や残り玉を各台計数ユニット30に投入して該パチンコ玉の計数が終わるまでの時間(例えば1時間)を設定するのが好ましい。このS107で機能停止信号を受信してから所定時間を経過した(YES)と判定された場合には、遊技用装置の機能を停止して、閉店時処理を終了する。
一方、S104で所定時間経過前に計数レバー32の操作が有ると(YES)、制御部22及び制御部43は、S105で前記無効計数処理(即ち受け入れたパチンコ玉の計数,該計数された無効玉の遊技島への取り込み,及び該計数された無効玉数のカードテーブルへの記憶)を行い、制御部22は、S106で、記憶された無効玉数を消去すると共に、該無効玉数と当該遊技用装置の台番号とを示す集計情報をホールコンピュータ70に対して送信する無効玉数送信処理を行って、S104に戻る。この集計情報を受信したホールコンピュータ70は、前述の如く、玉数DBにおいて無効玉数を加算更新する。これによれば、ホールコンピュータ70から機能停止信号を受信したことに基づいて、当該遊技用装置において、機能停止信号の受信後に受け入れたパチンコ玉を遊技島に取り込ませることができるので、当該パチンコ玉を容易に回収することができる。また各パチンコ機10に対応して設けられる複数の遊技用装置のいずれにおいても、該複数の遊技用装置の各々がホールコンピュータ70から機能停止信号を受信したことに基づいて、機能停止信号の受信後に受け入れたパチンコ玉を獲得玉数としての計数は行わずに各パチンコ機10の位置で遊技島に取り込ませることができるので、店員の作業負担を軽減できる。
次に、図10を参照して、本発明の変形例1について説明する。この変形例1では、パチンコ機10に対応して設けられる遊技用装置が、カードユニット20’と、前記各台計数ユニット30と、持玉カードユニット50とから構成されており、前記遊技用装置(カードユニット20及び各台計数ユニット30)と比較して、確定処理の態様が異なる。ここでカードユニット20’は、前記カードユニット20と比較して、前記内部ユニット30bが配置されていない点のみが異なる。
持玉カードユニット50は、図10(a)に示すように、カードユニット20’のさらに左側に隣接して設けられ、縦長の箱型の形状を呈するものであり、その前面に発行ボタン51,貯玉ボタン52,持玉カード挿入口53a等を備え、図10(b)に示すように、その内部に持玉カードR/W53,持玉カードストッカ53bを備え、発行ボタン51,貯玉ボタン52,及び持玉カードR/W53は、カードユニット20’の制御部22と通信可能に接続されている。なお持玉カードユニット50の下部には、前面に各台計数ユニット30の外部ユニット30aが配置され、内部に各台計数機30の内部ユニット30bが配置されている。
この変形例1の遊技用装置において、遊技者が台移動又は景品交換を希望する場合には、カードテーブルで持玉数が記憶されている状態で、発行ボタン51が操作されると、持玉カード5を貯留している持玉カードストッカ53bは、該貯留している持玉カード5のうちの1枚を持玉カードR/W53に対して搬送し、持玉カードR/W53は、搬送された持玉カード5に持玉数を記録して、該持玉カード5を持玉カード挿入口53aから排出して発行する。この変形例1では、該持玉カード5の発行が、前記確定処理に相当する。
このようにして発行された持玉カード5を、他のパチンコ機10に対応する持玉カードユニット50の持玉カードR/W53に挿入することにより、該持玉カード5に記録されている持玉数を使用して前記持玉払出処理が可能となる。また該持玉数を使用してPOS端末にて景品交換が可能となる。なおカードユニット20’のカードR/W23にて受付中のカードは、カード返却ボタン16が操作されると返却される。つまり変形例1では、持玉数がカードのカードIDに対応付けて持玉管理装置62で管理されるのではなく、該持玉数が持玉カード5に記録されて発行される。
また変形例1の遊技用装置において、会員遊技者が貯玉を希望する場合には、カードテーブルで持玉数が記憶されており、かつカードユニット20’のカードR/W23にて会員カード2を受付中の状態で、貯玉ボタン52が操作されると、該会員カード2のカードIDと貯玉する玉数とを含む貯玉要求を会員管理装置61に対して送信する。該貯玉要求を受信した会員管理装置61は、前述の如く、該貯玉要求に含まれるカードIDに対応付けて管理している貯玉数に外地予に含まれる貯玉する玉数を加算する。そしてカードユニット20’のカードR/W23にて受付中の会員カード2は、カード返却ボタン16が操作されると返却される。この変形例1では、該会員カード2の返却も、前記確定処理に相当する。
このようにして返却された会員カード2を、他のパチンコ機10に対応するカードユニット20’のカードR/W23に挿入することにより、該会員カード2のカードIDに対応付けて会員管理装置61で管理されている貯玉数を使用して前記貯玉祭プレイ処理が可能となる。また該貯玉数を使用してPOS端末にて景品交換が可能となる。なお発行ボタン51が操作された場合と異なり、持玉カード5は発行されない。
次に、図11を参照して、本発明の変形例2について説明する。この変形例2では、パチンコ機10に対応して設けられる遊技用装置が、カードユニット20”と、前記各台計数ユニット30とから構成されており、前記遊技用装置(カードユニット20及び各台計数ユニット30)と比較して、確定処理の態様が異なる。ここでカードユニット20’は、前記カードユニット20と比較して、図11(a)に示すように、その前面に携帯電話近接部26aをさらに備え、図11(b)に示すように、その内部にICチップR/W26をさらに備え、該ICチップR/W26が制御部22と通信可能に接続されている点と、会員カード2及びビジターカード3が使用されず、カードR/W23はプリペイド残額を特定可能なプリペイドカード6を受け付ける点と、カードストッカ23bを備えていない点とが異なる。
この変形例2の遊技用装置において、遊技者が台移動又は景品交換を希望する場合には、カードテーブルで持玉数が記憶されている状態で、ICチップを備える携帯電話7が携帯電話近接部26aに近接されて、ICチップR/W26により該携帯電話7のICチップから当該携帯電話7の識別情報(チップIDや電話番号等であり、以下「携帯ID」と称する。)が読み取られ、ディスプレイ24に表示される図示しない発行ボタンが操作されると、持玉数と携帯IDとを対応付けて記憶(当該携帯電話7のICチップで記憶,又は管理装置で記憶等)するための記憶処理を行う。この変形例2では、該記憶処理が、前記確定処理に相当する。
最後に、本発明のその他の変形例について説明する。
上記の実施形態では、図1に示すように、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、スロットマシンでも良く、またゲーム機であっても良い。
上記の実施形態では、カード(会員カード2又はビジターカード3)に持玉数が記録されない例について説明したが、これに限らず、カードに持玉数が記録されるものであっても良く、また会員カード2には持玉数が記録されないがビジターカード3には持玉数が記録されるものや、ビジターカード3には持玉数が記録されないが会員カード2には持玉数が記録されるものであっても良い。
上記の実施形態では、図8に示すように、S07の持玉数取得処理を行った後にS08の残額確認処理を行う例について説明したが、これに限らず、残額確認処理を行った後に持玉数取得処理を行っても良く、また持玉数取得処理と残額確認処理とを同時並行で行っても良い。
上記の実施形態では、図8のS21aに示すように、遊技用価値を使用させるための使用処理が玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該使用処理は、遊技用価値をスロットマシンで使用させるためのメダル貸処理や、遊技用価値を得点に変換してゲーム機で使用させるための処理等であっても良い。
上記の実施形態では、図8のS26bに示すように、カード返却ボタン16の操作が有ると管理玉数更新処理を行う例について説明したが、これに限らず、管理玉数の更新は計数処理,持玉払出処理,及び貯玉再プレイ処理毎に行っておき、カード返却ボタン16の操作が有ると管理玉数更新処理を行わずにカードを返却するものであっても良い。
上記の実施形態では、図1に示すように、受信手段が、リモコンから計数無効信号を受信する赤外線通信部21cである例について説明したが、これに限らず、該受信手段は、カードユニット20に設けられた計数無効ボタンの操作により発せられる計数無効信号を受信する制御部22であっても良い。
上記の実施形態では、図5に示すように、各台計数ユニット30において、計数レバー32,及び該計数レバー32の操作により開放される計数シャッタ33が設けられる例について説明したが、これら計数レバー32及び計数シャッタ33を設けないように構成しても良い。この場合には、図8におけるS13及びS27aの判定や、図9におけるS104の判定は行われず、流入制限シャッタ42が開放状態ならば、パチンコ玉が載置部31に投入されると、該投入されたパチンコ玉が玉カウンタ35に導かれて計数が行われる一方、流入制限シャッタ42が閉鎖状態ならば、パチンコ玉が載置部31に投入されても、該投入されたパチンコ玉が載置部31に留保されて計数が行われない。
上記の実施形態では、図5に示すように、各台計数ユニット30において、払出レバー40,及び該払出レバー40の操作により開放される払出シャッタ41が設けられる例について説明したが、これら払出レバー40及び払出シャッタ41を設けない一方、流出路の先端に返却皿を設けて、玉貯留部36から返却されたパチンコ玉が該返却皿に留保されるようにすれば良い。
上記の実施形態では、図5(b)に示す流入制限シャッタ42が、閉鎖方向に付勢されており、電源オフ時には該付勢力により閉鎖される例について説明したが、これに限らず、該流入制限シャッタ42は、付勢力無しで、ソレノイドの励磁により開閉されるように構成され、電源オフ時にはバックアップ電源によりソレノイドを励磁して閉鎖されるものであっても良い。なお流入制限シャッタ42は、出没することにより閉鎖と開放を切り換えるものでも良い。また流入制限シャッタ42を設けないものであっても良い。
上記の実施形態では、図8のS23b及びS23cに示すように、有効計数処理の直後に、有効玉数送信処理を行う例について説明したが、これに限らず、有効計数処理の後に有効玉数を記憶しておき、適宜のタイミングで、該記憶している有効玉数を示す集計情報をホールコンピュータ70に対して送信する有効玉数送信処理を行うものであっても良い。即ち出力手段が集計情報を出力するタイミングは、特に限定されない。
上記の実施形態では、図8のS27b及びS27c,又は図9のS105及びS106に示すように、無効計数処理の直後に、無効玉数送信処理を行う例について説明したが、これに限らず、無効計数処理の後に無効玉数を記憶しておき、適宜のタイミングで、該記憶している無効玉数を示す集計情報をホールコンピュータ70に対して送信する無効玉数送信処理を行うものであっても良い。即ち出力手段が集計情報を出力するタイミングは、特に限定されない。
上記の実施形態では、図8のS17に示すように、営業中においては、店員が操作するリモコン(図示外)から計数無効信号を受信したことに基づいて、無効計数処理(S27b)が行われる例について説明したが、これに限らず、営業中において、ホールコンピュータ70が個別の遊技用装置(カードユニット20及び各台計数ユニット30)に対して計数無効信号を送信し、該計数無効信号を受信した遊技用装置が、無効計数処理を行うようにしても良い。同様に、上記の実施形態では、図9のS101に示すように、閉店後においては、ホールコンピュータ70から機能停止信号を受信したことに基づいて、無効計数処理(S105)が行われる例について説明したが、これに限らず、閉店後において、店員が操作するリモコンから機能停止信号を受信下遊技用装置が、無効計数処理を行うようにしても良い。さらに遊技用システム1でリモコンが使用されずに、遊技用装置がホールコンピュータ70から計数無効信号や機能停止信号を受信したことに基づいて無効計数処理を行うものであっても良く、また遊技用システム1でホールコンピュータ70が設けられずに、遊技用装置がリモコンから計数無効信号や機能停止信号を受信したことに基づいて無効計数処理を行うものであっても良い。
上記の実施形態では、図8のS27bに示すように、営業中においても無効計数処理を行う例について説明したが、これに限らず、営業中は無効計数処理を行わないものであっても良い。この場合において、上記の実施形態では、図9のS107に示すように、閉店後において、機能停止信号を受信してから所定時間が経過すると無効計数処理が行われなくなる例について説明したが、これに限らず、無効計数処理が可能な無効計数モードを維持したまま、遊技用装置の電源をオフし、翌営業日に遊技用装置の電源をオンした際に、無効計数モードを解除して営業中モードになるようにしても良い。営業中においては、無効計数処理を行わないからである。
上記の実施形態では、図8のS27d,又は図9のS107に示すように、計数無効信号又は機能停止信号を受信してから所定時間が経過すると無効計数処理が行われなくなる例について説明したが、これに限らず、リモコンやホールコンピュータ70から解除信号を受信するまでは無効計数処理が行われ、該解除信号を受信すると無効計数処理が行われなくなるものであっても良い。これによれば、解除信号を受信するまでは何度でも各台計数ユニット30にパチンコ玉を流すことができる。なお図8に示す営業中の場合には、紙幣受付(S01でYES),又はカード受付(S02でYES)が有ると、解除信号を受信しなくても、無効計数処理が行われなくなるようにするのが好ましい。紙幣を受付又はカードを受け付けて遊技が行われると、獲得玉を有効玉数として計数する有効計数処理を行う必要があるからである。
上記の実施形態では、図8のS27b,又は図9のS105に示すように、各台計数ユニット30により受け入れたパチンコ玉の獲得玉数としての計数を行わない無効処理として、該パチンコ玉を無効玉数として計数して記憶する無効計数処理を行う例について説明したが、これに限らず、無効処理として、パチンコ玉が玉センサ35を通過しても計数を行わない(従って獲得玉数として計数されて記憶されることもない)ようにしても良い。また玉センサ35を通過する流入路34とは別に、玉センサ35を通過しないバイパス路を設け、無効処理として、受け入れたパチンコ玉が流入路34ではなくバイパス路を通過するように、経路を切り換える処理を行っても良い。これらの場合には、無効玉数を計数しないので、ホールコンピュータ70の玉数DB(図6)において、無効玉数を管理する必要が無い。
上記の実施形態では、図1及び図2に示すように、遊技用装置が、遊技機と通信をして玉貸処理(図8のS21a)を行うCR玉貸機能と、持玉数を特定可能なカードを返却(発券)するカード返却処理(同S26a)及び管理玉数更新処理(同26b)を行う発券機能とを少なくとも備えるカードユニット20と、計数処理を行う各台計数ユニット30と、からなる例について説明したが、これに限らず、該遊技用装置は、CR玉貸機能を備えずに発券機能を少なくとも備えるカードユニットと、各台計数ユニット30と、からなるもの(即ち、カードユニット20+各台計数ユニット30から、カードユニット20のCR玉貸機能を除いたもの)であっても良い。