JP5714155B1 - カートリッジ式ろ過装置一体型プール - Google Patents

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Abstract

【課題】ろ過装置を有する機能設備用の特別な機械室を設置することなく、プール外周に目立たないようにろ過装置を有する機能設備を集約させることを第一の目的とする。【解決手段】本発明に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プールは、ろ過装置がプール水槽の側面外側に設置されており、前記ろ過装置はろ過タンクを有し、当該ろ過タンク内に複数のカートリッジフィルタからなる金属又は樹脂フィルタを備え、各カートリッジフィルタを個別にろ過タンクに着脱自在に並べて配置されていることを特徴とする。また、前記カートリッジフィルタは、長尺方向が略垂直に位置し、上方側から取り出すことによりろ過タンクに着脱自在に並べて配置されている。さらに前記カートリッジフィルタの上端部には着脱用取付金具が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、ろ過装置が一体化されたろ過装置一体型プールに関するものであり、プール外周に目立たないようにろ過装置を有する機能設備を設置することができ、ろ過装置を有する機能設備用の特別な機械室を設置することなく、プールサイドにおいてろ過装置の管理をすることができるカートリッジ式ろ過装置一体型プールに関する。
現在、プール施設の管理及び運営や衛生基準については、文部科学省、国土交通省、厚生労働省又は各自治体等によって管理されている。
特に遊泳用プールの衛生基準については、厚生労働省より各自治体に厳格な基準の確保が通知されている。
そのため、現在のプールにおいては浄化装置、すなわち、ろ過装置を有する機能設備が設置されている。プール用ろ過装置の種類は代表的なろ材で分類されている。具体的には、珪藻土式ろ過装置(特許文献1参照)、砂ろ過装置(特許文献2参照)、カートリッジ式ろ過装置(特許文献3参照)の三種が挙げられる。
珪藻土式ろ過装置には、珪藻の化石である珪藻土をろ材表面に堆積させて微細な汚れを捉える効果により、ろ材に係るろ過抵抗を低減し、ろ過性能の維持に有効なろ過助材として用いる。又、処理能力が低下した場合、逆洗によりろ過助剤を排出し、改めてろ過助剤をろ材表面に堆積することで、ろ過効率を回復することができる。
砂ろ過装置には、珪砂からなるろ過砂、除鉄・除マンガン効果を有する多孔質セラミック、除マンガン効果を有するマンガン砂、無数の通気細孔で吸着性に優れたシャモット、除濁・異物や鉄分除去効果を有するアンスラサイトなどがあり、主にプール用ろ過にはろ過砂とシャモットを組み合わせて用いる事が多い。又、処理能力が低下した場合、逆洗によりろ過効率を回復することができる。
カートリッジ式ろ過装置には、樹脂製のカートリッジフィルタとして糸巻き式、メルトブロウン式、積層式、発泡式などがあり、材質はポリプロピレン、ポリエチレンなどが用いられ、主にプール用ろ過には糸巻き式カートリッジフィルタを用いる。かかるカートリッジ式ろ過装置は、一般的には逆洗できないので、処理能力が低下したら、フィルタ全体を交換する必要があった。
しかし、前記珪藻土式ろ過装置と砂式ろ過装置は、水処理能力がろ過助剤又はろ材の体積に依拠することから、大容量のろ過タンクが必要となる。特に珪藻土ろ過装置は高さが2〜3m程に至るものも多く、プールサイドに設置すると邪魔になることから、プール施設から離れた機械室に設置せざるを得ないのが現状である。砂式ろ過装置も据付面積が大きいため、設置場所は前記珪藻土ろ過装置と同様に機械室に設置せざるを得ない。
そのため、ろ過装置の制御盤もプール室とは別の機械室に設置されることになるため、ろ過装置の監視や非常停止を行う際には、監視員がプール施設から離れた機械室まで行って作業を行う必要があった。又、プール室と機械室とを結ぶ長い配管が必要となり、例えば、災害等により配管が破損した際に、プールからの漏水を防ぐための遮断バルブ等が必要であった。それに伴う設計、特別な工事及び設備が必要となっていた。
一方、カートリッジ式ろ過装置は、前記珪藻土ろ過装置や砂式ろ過装置よりも小型のものが市販されており、設置面積も小さい。そのためプールサイドに設けられた凹所に設置することも理論的には可能である。しかし、複数のフィルタは、処理能力が低下した際に交換する必要があることから、取付板に必要本数分の取り付シャフトを形成した上で、ろ過タンク内に配置されることになる。又、ろ過装置には使用時に0〜0.2MPa程度の水圧がかかることから、耐圧性とろ過タンクの厚みを考慮した上で、円柱状のろ過タンクが採用されているのが現状である。そのため一般的には、複数のフィルタは円周状に等間隔で配置されていることから、フィルタ交換を行う際には、ろ過タンク全体を開口する必要がある。この際、プールサイドに設けられた凹所にカートリッジ式ろ過装置を設置する場合、高さ方向の制約が生ずるため円柱状のろ過タンクは横倒しに設置する必要があり、側面にある開口部を開いた上でフィルタ交換がなされることになる。そのため、ろ過タンクを開口させてフィルタ交換を行う作業スペースを確保する必要が生じる。
従って、珪藻土ろ過装置や砂式ろ過装置と同等の水処理能力を有するフィルタ式ろ過装置を、プールサイドに設置するためには、前記凹所を拡大する等の工事が必要となる。又、現状のフィルタ式ろ過装置は、逆洗を行わず、処理能力が低下した際にフィルタ全体を交換するものであり、フィルタの寿命が短いという問題点があった。更に、現状のフィルタ式ろ過装置は、円柱状のろ過タンクが横倒しに設置され、複数のフィルタも水平方向に配置されているため、ろ過タンク内に水が充填されている状態で、各フィルタを抜き出し、処理能力を目視等で観察することは困難であった。結果的に各フィルタを単体で交換することができず、一部のフィルタの処理能力が劣化している場合でも、複数のフィルタ全体での交換が必須となっていた。そのため、フィルタの交換に要するコストが高いという問題点が指摘されていた。
また従来、ろ過フィルタを交換する際、ろ過タンク内より水を全て排出して行う必要があるため、循環ポンプを止めなければならなかった。そのため、その間は水質管理を行うことができなくなるため遊泳禁止となっていた。又、排出した水を充填してから、循環ポンプを再稼動するために、略一日営業を停止する必要があるため、営業用プールの場合は、その間の収益が得られないという問題があった。
特開2004−958号公報 特開2005−238212号公報 特開2002−153705号公報 特開2005−254071号公報
本発明は、ろ過装置を有する機能設備用の特別な機械室を設置することなく、プール外周に目立たないようにろ過装置を有する機能設備を集約させることでプールサイドにおいて、設置のための特別な土木工事を要することなく、簡便にろ過装置の管理が行えるろ過装置一体型プールを提供することを目的とする。
又、本発明は、プールサイドに設けられている凹所にろ過装置を有する機能設備を設置することを目的とする。
又、本発明は、ろ過タンクに水が充填された状態で複数のカートリッジフィルタを単体で取り出し、水処理能力の低下を確認することが可能なカートリッジ式ろ過装置一体型プールを提供することを目的とする。
又、本発明は、金属又は樹脂フィルタの逆洗水量を大幅に減少させることができるカートリッジ式ろ過装置一体型プールを提供することを目的とする。
更に本発明は、ろ過装置の稼動状況を遠隔監視することができるろ過装置一体型プールを提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために以下の構成を採用した。
(1)プールと当該プール内の水を循環させる循環システムとろ過装置を有するろ過装置一体型プールにおいて、前記ろ過装置はプール水槽の側面外側に設置されており、前記ろ過装置はろ過タンクを有し、当該ろ過タンク内に複数のカートリッジフィルタからなる金属又は樹脂フィルタを備え、各カートリッジフィルタを個別にろ過タンクに着脱自在に並べて配置されていることを特徴とするカートリッジ式ろ過装置一体型プールである。
(2)前記のカートリッジフィルタは、当該カートリッジフィルタの長尺方向が略垂直に配置され、カートリッジフィルタを前記ろ過タンクの上方側より取り出すことによりろ過タンクに着脱自在に並べて配置されていることを特徴とする上記(1)に記載されたカートリッジ式ろ過装置一体型プールである。
(3)前記ろ過タンクの上部にはカートリッジフィルタの胴部が挿入される複数の穿孔が設けられた金具取付板が梁渡され、当該金具取付板の穿孔の外周部にカートリッジフィルタの上端部に形成された着脱用取付金具が掛止されていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載されたカートリッジ式ろ過装置一体型プールである。
(4)前記ろ過装置が、前記カートリッジフィルタの逆洗効率を上げるための超音波洗浄装置を、カートリッジフィルタの下側であって前記ろ過タンクの底面上に備えることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれか一に記載されたカートリッジ式ろ過装置一体型プールである。
(5)前記ろ過装置が、集毛器及び自動塩素供給装置とを有することを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれか一に記載されたカートリッジ式ろ過装置一体型プールである。
(6)前記プール水槽が平面視長方形状であって、前記水循環システムがプール水槽底部に設けられた吸水枡から、循環ポンプ、ろ過装置を経てプール側壁に設けられた吐出口に接続された配管を有し、前記ポンプによりプール水槽内の水をろ過装置に供給し、当該ろ過装置によってろ過された処理水をプール水槽内へ吐出することによりろ過水を循環させ、前記ろ過装置が前記プール水槽の片短辺の外周の側板に密接して設置されており、前記プール水槽の対向する両長辺の側面にろ過水を吐出する複数のノズルを形成したことを特徴とする上記(1)乃至(5)のいずれか一に記載されたカートリッジ式ろ過装置一体型プールである。
(7)前記ろ過装置において、循環される水の流量、圧力、残留塩素濃度、水素イオン濃度指数、温度、バルブ開閉状態、補給水量を検出し、検出された各数値を遠隔地に配信することによって水質と装置の運転状況を管理する遠隔監視システムを有したことを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれか一に記載されたカートリッジ式ろ過装置一体型プールである。
本発明に係るろ過装置一体型プールは、ろ過装置を有する機能設備用の特別な機械室を設置することなく、プール外周に目立たないようにろ過装置を有する機能設備を集約させることでプールサイドにおいて、簡便にろ過装置の管理が行えるという優れた効果を奏する。
又、本発明に係るろ過装置一体型プールは、プールサイドに設けられている凹所に設置することが可能であるため、ろ過装置を設置するための特別な土木工事が不要であるという優れた効果を奏する。
又、本発明に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プールは、ろ過タンクに水が充填された状態で複数のカートリッジフィルタを単体で取り出し、水処理能力の低下を検査することが可能である。
又、本発明に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プールは、金属又は樹脂フィルタの逆洗水量を大幅に減少させることができるという効果を奏する。
更に、本発明に係るろ過装置一体型プールは、ろ過装置を有する機能設備の稼動状況を遠隔監視することができるという効果を奏する。
本実施形態に係るろ過装置の一例を示す概念図である。 本実施形態に使用するカートリッジフィルタの一例を示す概念図である。(a)はカートリッジフィルタの全体形状を示す正面図である。(b)はカートリッジフィルタの部分的な断面構造を説明するための概念図である。 本実施形態に使用されるろ過タンクとカートリッジフィルタの一例を示す斜視図である。 本実施形態に使用される超音波洗浄装置の使用方法を説明する概念図である。(a)は循環ろ過開始、(b)は循環ろ過終点、(b)はポンプ停止、(d)はポンプ停止、超音波振動時、(e)急速排水逆洗、の状態を示す図である。 本実施形態に使用される自動塩素供給装置の一例を示す概念図である。 本実施形態に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プールの一例を示す概念図である。 本実施形態に係るろ過装置一体型プール内のろ過処理水の拡散状態を示す概念図である。 本実施形態に係るプール全周にダクトを有するろ過装置一体型プール内のろ過処理水の拡散状態を示す平面概念図である。 従来技術におけるコの字状のダクトを有するプール内のろ過処理水の拡散状態を示す平面概念図である。 本実施形態に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プールにおいて、遠隔管理システムを示したブロック図である。 本実施形態に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プールにおいて、他の遠隔管理システムを示したブロック図である。 本実施形態に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プールにおいて、更に他の遠隔管理システムを示したブロック図である。
本発明に係る実施の形態の一例を、図面に則して説明する。ただし、以下の説明は本発明の例示であって、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明はカートリッジ式ろ過装置一体型プールに関するものである。本実施形態に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プールは、プールと、プール内の水を循環させる水循環システムとろ過装置とを有する。
本実施形態におけるプールとは、競泳又は遊泳のものを含み、屋内又は屋外のものを含み、コンクリート製、金属製、樹脂製等を含む。
本実施形態におけるろ過装置とは、カートリッジ式ろ過装置であり、金属又は樹脂フィルタによって水を浄化する形式のものである。
ここで本発明に使用されるろ過装置は、プール水槽の側面外側に設置されている点に特徴を有する。一般的にプールサイドには、幅が1.0m〜1.5m、高さが1.0m〜1.5mの凹所が設けられている。ここでプール水槽の側面外側とは、凹所におけるプールと隣接する板面のことである。このような凹所は、プール設置の際には組立・溶接等の作業スペースとして、竣工後はプールの定期・非定期のメンテナンスの作業スペースとして使用される。
かかるろ過装置は、ろ過タンクを有している。かかるろ過タンク内には複数のカートリッジフィルタからなる金属又は樹脂フィルタが備わっている。前記金属フィルタは、ステンレス製(SUS)、アルミニウム製、ブロンズ製、銅製、チタン製、ニッケル製等のものが挙げられる。特に好ましくはSUS製、チタン製が挙げられる。又、金属フィルタとしては、前記金属粉を金属射出成型等でカートリッジの形状に成型するものや、多孔質焼結体を使用して製造するものが挙げられる。その他の金属フィルタとしては、SUS等の金網を複数重畳し、真空炉において高温焼結する積層金網焼結フィルタ、金属不織布をカートリッジの形状に成型するもの等を用いても良い。又、前記樹脂フィルタは、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリアミド、フッ素系樹脂等によって成型されるものである。
又、プール用ろ過に適用可能なカートリッジフィルタは使い捨てる場合が多いため、糸巻き式カートリッジフィルタが使用されることが多いが、本発明に適用できる形状や形態は様々であることから、カートリッジの形状や形態について定義する。
ここでカートリッジとは、はめこみ式の交換部品のことである。例えば、万年筆にはめ込むスペアインクの入った小筒、カメラに装填するフィルムを巻いて包んだ容器、レコードプレーヤーのピックアップの先端に取り付ける部品であり針の運動を電気信号に変えるもの、装置にそのまま入れるビデオテープなどを所定のケースに収めたもの、弾薬筒などがあり、形状や形態は様々であるが、本体に容易に着脱できる交換用の部品を示す言葉である。
すなわち、本発明で使用するカートリッジフィルタとは、ろ過タンクにはめこみ可能な交換部品のことであって、前記カートリッジ式ろ過装置に多用されるカートリッジ形状である筒状はもとより、カートリッジの形状や形態に関わらずに本体に容易に着脱できる交換用の小さなろ過エレメント全般を示す。
具体的には、筒状フィルタ、葉状フィルタ、襞状フィルタ、蝋燭状フィルタ、板状フィルタ等が挙げられる。本願発明でろ過、及びろ材の逆洗による再生を行う為に適宜選定したろ材により形成された形状や形態が多様であっても、本発明のカートリッジ定義に則したものであれば適用する事が出来る。
図1は、本実施形態に係るろ過装置の一例を示す概念図である。
図1に示す如く、本実施形態に係るろ過装置10においては、カートリッジフィルタ1の長尺方向が垂直に位置するよう、ろ過タンク7に着脱自在に並べて配置されている点に特徴を有する。従来の一般的なカートリッジ式ろ過装置は、円柱状のろ過タンクが採用されており、複数のフィルタが円周状に等間隔で配置されている。そして従来のカートリッジ式ろ過装置をプールサイドの凹所に設置する場合は、円柱状のろ過タンクは横倒しに設置されることになる。しかし、本発明のろ過装置10は、カートリッジフィルタ1が垂直方向に並べて配置されている。そのため、ろ過タンク7を円柱状に形成する必要はなく、直方体であってもよいし、楕円状、略直方体(角部に丸みを帯びているもの。)等、ろ過タンク7の形状の設計自由度が向上する。特に本発明においては、ろ過タンク7を直方体や、略直方体形状に形成するのが好ましい。
又、図1においては、カートリッジフィルタ1は、長尺方向が垂直に配置されているが、0〜80ーの傾斜をもって配置しても良い。すなわち、カートリッジフィルタ1の直尺方向が水平でない点に特徴を有するのである。
図2は本実施形態に使用するカートリッジフィルタの一例を示す概念図である。図2(a)に示す如く、本発明に係るカートリッジフィルタ1は、長尺方向の長さ500mmである。本実施形態に使用するカートリッジフィルタ1は、耐食性ステンレススチール(SUS316)によって形成されている。内径はφ56mm、外径はφ60mmで形成されている。かかるカートリッジフィルタ1は、外側が表面保護メッシュ21で形成され、内部は金属不織布フィルタ22で形成されている。カートリッジフィルタ1におけるろ過は、フィルタ1の外側から内側の方向へ原水水流RF(Raw water flow)を流し、粗い汚濁物質を表面保護メッシュ21で捕捉し、細かい汚濁物質を金属不織布フィルタ22で捕捉し、ろ過水流FF(Filtrate flow)をフィルタ1内部よりプールへ還流させることができる。
本実施形態に係るろ過装置は、前記カートリッジフィルタ1を15本×2列で30本を設置することができる。各カートリッジフィルタの間隔は、X:90mmピッチ、Y:100mmピッチである。この場合、ろ過タンクの大きさは、縦0.8m×横1.8m×奥行0.3m)である。一般的なプールサイドの凹所は、上述の如く、幅(奥行)が1.0m〜1.5m、高さ(縦)が1.0m〜1.5mなので、本実施形態に係るろ過装置を凹所に設置することができ、さらに作業するスペースも確保することができる。
また、一般的にはプールサイドに上記の凹所が既に設置されているため、本実施形態に係るろ過装置を設置するために、凹所を拡張する等の特別な土木工事が不要である。
本実施形態に係るろ過装置は、上述の構造を有することによって、プールから離れた場所に設置された機械室にろ過装置を設置することなく、プール外周に目立たないようにろ過装置を有する機能設備を集約させることでプールサイドにおいて、簡便にろ過装置の管理が行えるという優れた効果を奏する。
又、図1に示す如く、前記各カートリッジフィルタ1の上部は、ろ過タンク7の上部に梁渡された金具取付板2に掛止されている。すなわちカートリッジフィルタ1の上端部に形成された着脱用取付金具3が金具取付板2に設けられた穿孔の外周部に掛止されている。ここで着脱用取付金具3は、カートリッジフィルタ1を貫通するシャフト6によってカートリッジフィルタ1本体に固着されている。すなわち、シャフト6は、シャフト上部と下部に形成されたオネジによって、カートリッジフィルタ1本体下部の受け具11と上部の着脱用取付金具3とを連接しているのである。
図3は、本実施形態に使用されるろ過タンクとカートリッジフィルタの一例を示す斜視図である。図3は、説明の便宜のため、8本のカートリッジフィルタを使用した例で示している。
図3に示す如く、前記着脱用取付金具3は、カートリッジフィルタ1の本体部に螺着又は固着されており、人の手や引掛具を使用することによって、上方に引き上げることができる把持部3を有している。カートリッジフィルタ1の中心にはシャフト6が設けられている。かかるシャフト6は、フィルタ本体と着脱用把持部3と受具とを連結している。そのため、カートリッジフィルタ1を一体として引き上げることができる。
ここで、図1に示す如く、本実施形態に係るろ過装置10は、ろ過タンク7の上部にアクリル窓4が形成されている。かかるアクリル窓4は、上方より、ろ過タンク7の状態を目視することができるように、一部又は全部が透明の素材によって形成されている。かかるアクリル窓4は、開閉可能に構成されている。
そのため、必要に応じてアクリル窓4を開け、内部のカートリッジフィルタ1における着脱用取付金具3を把持し、金属取付板2より、図3に示す如く、上方へ引き出すことができる。
本実施形態に係るろ過装置は、上述の構造を有することによって、ろ過タンクに水が充填された状態で複数のカートリッジフィルタ1を単体で上方に取り出すことができるため、水処理能力の低下を目視又は個別の圧損評価等によって一本一本確認することが可能となる。そのため従来のカートリッジ式ろ過装置と異なり、ろ過タンク内に水を充填した状態で取り出されたカートリッジフィルタ1の処理能力の検査を行うことができる優れた効果を奏する。その結果、カートリッジフィルタ1を単体で管理、交換することができ、従来のろ過装置に比較して、保守における工数を大幅に低減することができる。
すなわち従来は、ろ過フィルタを交換する際、循環ポンプを止め、ろ過タンクより水を全て排出した後、全てのろ過フィルタを交換する必要があった。その後、排出した水を充填してから、循環ポンプを再稼動するために、略一日営業を停止することもあった。一日営業を停止すると、特に営業用プールの場合は、収益の面から問題となっていた。一方、本発明に係るろ過装置10を使用すれば、ろ過タンクの水を排出することなく、処理機能の低下したカートリッジフィルタのみを交換することができ、従来に比較して大幅にろ過フィルタの交換のための作業時間を短縮することができる。
図1に示す如く、本実施形態に係るろ過装置10には、水循環システムの一部を形成する原水入口管8とろ過水出口管9が接続されている。原水入口管8より、プールから供給された汚れた水RFを循環ポンプによってろ過装置10内に流入させる。そして、本円筒状のカートリッジフィルタ1の外側から内側の方向へ水を流すことによって、汚濁物質をフィルタで捕捉し、ろ過水FFを製造することができる。処理されたろ過水は、ろ過水出口管9を通って、再度プール内に還流される。
図1に示す如く、本実施形態に係るろ過装置10は、超音波洗浄装置を有している。超音波洗浄装置は、図示しない超音波発信器、超音波振動子5、及びろ過タンク7により構成されている。本実施形態に係る超音波洗浄装置は、水流を止めてカートリッジフィルタ1を超音波洗浄する点に特徴を有する。従来、超音波洗浄は、通常のろ過運転時とは逆方向に水を流しながら逆洗を行う(例えば、特許文献4の段落[0011]を参照)。そのため、超音波洗浄を行っている際には、多量の逆洗用の水が必要となる。
しかし、本実施形態に係るろ過装置10においては、ろ過タンク内の底部上面に超音波振動子5を設置し、その上にカートリッジフィルタ1が垂直に配置されていることから、特に水を流すことなく充填した状態で超音波洗浄を行うことができる。そして、超音波洗浄を終了した後、又は終了する直前で水を逆方向から流し、原水入口管8を通して、外部へ逆洗後の水FFを排出することができる。
図4は、本実施形態に係るろ過装置10を用いた水循環システムと超音波洗浄装置の使用方法を説明する概念図である。(a)は循環ろ過状態、(b)は循環ろ過終点、(c)はポンプ停止、(d)はポンプ停止、超音波振動時、(e)急速排水逆洗、の状態を示す図である。
図4(a)に示す如く、円筒状のカートリッジフィルタ1の外側から内側方向へ汚れた水RFを流すことによって、汚濁物質CS(Contamination Substance)をフィルタで捕捉し、フィルタ1の内側よりろ過水FFを得る。その後、図4(b)に示す如く、カートリッジフィルタ1は捕捉された汚濁物質CSによって処理能力が劣化し、圧損上昇の状態となる。このような状態になった場合、図4(c)に示す如く循環ポンプを停止する。その後、図4(d)に示す如く、ポンプ停止状態で図1に示す超音波振動子5を作動し、超音波振動をカートリッジフィルタ1に与える。やがて、カートリッジフィルタに付着した汚濁物質CSが浮き上がりフィルタより除去される。その後、図4(e)に示す如く、急速排水流により汚濁物質CSはろ過タンク内より排出される。逆洗完了後、図4(a)の循環ろ過を開始する。
従来の超音波振動装置を使用した逆洗技術では、水を逆流させながら行っていた。しかし、本実施形態に係るろ過装置によれば、逆洗時の水を大幅に節約することができるという効果を奏する。もちろん本実施形態に係るろ過装置においても、緩速から急速の逆洗技術を併用して、超音波洗浄を行うことができる。
本実施形態に使用されるろ過装置は、集毛器や自動塩素供給装置を有しても良い。集毛器は、使用済みプールの水に含まれる髪の毛等の比較的大きな異物を除去する装置である。ろ過装置に水を供給する前段階で集毛器を通すことにより、ポンプへの影響を抑制することができる。
又、自動塩素供給装置は、汚れたプールの水に塩素薬品を注入することにより滅菌するための装置である。ここで厚生労働省が定める遊泳プール用の浄化設備に関わる基準により、プール水の残留塩素濃度は、最低0.4mg/リットル以上を維持し、1.0mg/リットルを超えない事が望ましいと定められている。本実施形態に使用される自動塩素供給装置は、そのような塩素濃度範囲に制御する機能を備えている。 図5は、本実施形態に使用される自動塩素供給装置50の一例を示す概念図である。図5に示す如く、本実施形態に使用される自動塩素供給装置は、予めホッパー51内に塩素剤52を貯留しておく。そしてプールから送給されてきた水RF1の残留塩素濃度を、残留塩素濃度検出器53で計測する。そして水RF1は、原水調整槽55内に貯留される。残留塩素濃度検出器で検出されたデータは、制御盤54に送信され、一定の塩素濃度に満たない場合は、塩素剤52を調整タンク55内に投入するため、計量装置に塩素剤の供給指示を送り、ホッパー51より適量の塩素剤52を原水調整槽55に混入する。原水調整層55内で塩素剤52が混合された水RF2は、溶解水移送ポンプ57を介してろ過循環経路へ送給される。
図6は、本実施形態に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プール60の一例を示す概念図である。
図6に示す如く、プール水槽Pの底面部に設けられた吸水枡61より、汚れた水RF1を矢印に沿って送給する。第一に水RF1は、集毛器62を通過する。ここで比較的大きな異物が除去される。異物が除去された水RF1は循環ポンプ63によって矢印に沿って送給される。この際、一部の水は自動塩素供給装置65へ送給される。自動塩素供給装置65においては、図5で説明した如く、塩素剤が混入された水RF2が製造される。塩素剤が混入された水RF2は、ろ過水ダクト供給点68へ送給される。
一方、自動塩素供給装置65へ送給されなかった水RF1は、弁V1を通してろ過タンク67内に送給される。ろ過タンク内においては、図1乃至図3で説明した如く、ろ過水FFが製造される。ろ過水FFは弁V2を介してろ過水ダクト供給点68より、プールの外周に設置された循環ダクトDを通し吐出口71よりプール内へ吐出される。 又、汚濁物質によってろ過装置の処理能力が劣化した場合、図4で説明した超音波洗浄装置を作動することによって、図示しないカートリッジフィルタより汚濁物質を浮き上がらせる。汚濁物質を有する水は、逆洗によって弁V3、V4、V5を介して排水管を通って排出される。
図7は、本実施形態に係るろ過装置一体型プール内のろ過処理水の拡散状態を示す概念図である。
図7に示す如く、本実施形態に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プールは、汚れた水がプール水槽P底部に設けられた吸水枡61から図示しないろ過装置等を経てろ過処理及び塩素剤が混入される。ろ過処理及び塩素剤を有した水FFは、ろ過水ダクト供給点68を通して、配管Dを通してプール水槽Pの外側側面に設けられた吐出口71より吐出される。そしてろ過された処理水をプール水槽P内へ吐出することにより、塩素剤を有したろ過水をプール水槽P内に拡散させることができる。ろ過装置から送給された処理水は、プール水槽Pの片短辺の外周の側板に密接して設置されたろ過水ダクト供給点68を通して、配管Dに送給される。処理水FFは、プール水槽Pの両長辺の外周に設けられた側面に設けられた複数の吐出口71より吐出される。吐出された処理水FFは、図7に示す如く、プール水槽P内に矢印で示したように拡散していく。
又、本実施形態に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プールは、配管をプール水槽Pの外周部全体を周回するように配置しても良い。又、配管に形成された複数の吐出口71の一部又は全部をプール水槽Pの両長辺に対向して設けると良い。すなわち、複数の吐出口71の一部又は全部を、長手方向中心線を基準に対称の位置に配置すると拡散の点から効果的である。
図8は、本実施形態に係るプール水槽全周にダクトを有するろ過装置一体型プール内のろ過処理水の拡散状態を示す平面概念図である。一方、図9は、従来技術におけるコの状ダクトを有するプール内のろ過処理水の拡散状態を示す平面概念図である。
図8に示す如く、本実施形態に係るろ過装置一体型プールにおける配管D1は、プール水槽の外周部全体を周回するように配置している。なお、本実施形態においては、中央部の吐出口のみ対象となっておらず、残りの6体の吐出口は、長手方向中心線を基準に対称の位置に配置されている。かかる流体解析のシミュレーションを参照すると、略全体に均一にろ過処理水が拡散していることが分かる。一方、図9に示す従来技術は、配管D2がコの字状に形成されており、配管D2が連接されていない箇所がある。従来技術における流体解析のシミュレーションを参照すると、ろ過水ダクト供給点68より遠い箇所にある吐出口から吐出される吐出量が減少していることが分かる。これは、本実施形態の配管D1は配管内の水圧が略一定に保持されていることから、ろ過水ダクト供給点68と吐出口の距離に拘わらず、一定の吐出圧が得られることに起因すると考えられる。従って、本実施形態に係るろ過装置一体型プールは、従来技術のプールに比較して、プール水槽内に均一にろ過処理水を供給できることが分かった。
更に、本実施形態に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プールは、遠隔監視システムを有しても良い。遠隔監視システムは、ろ過装置一体型プールを循環する水の流量、圧力、残留塩素濃度、水素イオン濃度指数(pH)、温度、バルブ開閉状態、補給水量を検出器により検出する。検出された各数値は、遠隔地にインターネット、LAN等の通信方法によって監視装置に配信される。かかる遠隔監視システムを採用することによって水質と装置の運転状況を任意の遠隔地において24時間管理することができる。
表1は、測定データ毎の判定値条件(瞬間値、傾向値)及び相関関係等、判定パターンを示したものである。
上記の判定値条件は、全項目アラート判定値を現場及び遠隔操作で設定変更可能である。又、圧力基準値はなく、試運転調整時に設定される。
図10は、本実施形態に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プールにおいて、遠隔管理システムを示したブロック図である。
図10に示す如く、プール施設に備えられた検出装置101より、表1に示す項目である残留塩素、水素イオン濃度指数(pH),入口側圧力、出口側圧力、ろ過流量、ろ過ポンプ電流、水温、補給水量、バルブ開閉状態といった測定値又は離散値といったデータを検出する。検出された各データは、A/D変換されデータロガー102に送信される。データロガー102には、FTP機能及びSMTP機能を有し、データ送信とメール送信が可能である。各データは、インターネット103を通じてクラウドSQLサーバー104へFTP送信される。各データは、クラウドSQLサーバー104に構築されたデータベースに格納される。図10に示す如く、インターネット103には、ユーザー側ネットワーク105と、メーカー側ネットワーク106が接続されている。ユーザー側ネットワーク105は、ファイヤーウォールポート107を介してIP設定がなされており、クラウドSQLサーバー104のデータベースより、HTTPS転送によるデータの送受信が可能である。これにより、ユーザー側ネットワーク105内の単数又は複数のパーソナルコンピュータ108等により、各データを閲覧できるため水質や装置の運転状況等を遠隔監視することができる。この際、各データが上記表1に示す基準値から外れた場合、アラートSNS配信により、クラウドSQLサーバー104から、単数又は複数の携帯端末109等(例えば、施設管理者、施設担当者、学校代表者、教職員等)へ、アラート情報A1を配信することができる。一方、メーカー側ネットワーク106は、ファイヤーウォールポート110を介してIP設定がなされており、クラウドSQLサーバー104のデータベースより、HTTPS転送によるデータの送受信が可能である。これにより、メーカー側ネットワーク106内の単数又は複数のパーソナルコンピュータ112等により、各データを閲覧できるため水質や装置の運転状況等を遠隔監視することができる。この際、各データが上記表1に示す基準値から外れた場合、アラートSNS配信により、クラウドSQLサーバー104から、メーカー側の単数又は複数の携帯端末112等(例えば、システム管理者、システム担当者等)へ、アラート情報A2を配信することができる。
図11は、本実施形態に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プールにおいて、他の遠隔管理システムを示したブロック図である。説明の便宜のため、図10と同じ機能を有するデバイスについては同じ符号を用いる。
図11に示す如く、プール施設に備えられた検出装置101より、表1に示す項目である残留塩素、水素イオン濃度指数(pH),入口側圧力、出口側圧力、ろ過流量、ろ過ポンプ電流、水温、補給水量、バルブ開閉状態といった測定値又は離散値といったデータを検出する。検出された各データは、A/D変換されデータロガー102に送信される。データロガー102は、ユーザーネットワーク(LAN)を介してユーザー側のパーソナルコンピュータ120に接続されている。パーソナルコンピュータよりHTTPS通信により、各データはインターネット103を通じてクラウドSQLサーバー104へ送信される。各データは、クラウドSQLサーバー104に構築されたデータベースに格納される。図11に示す如く、インターネット103には、ユーザー側ネットワーク125と、メーカー側ネットワーク126が接続されている。ここでユーザー側ネットワーク125には、ファイヤーウォールやポート設定を新たに行う必要はない。ユーザー側ネットワーク125は、クラウドSQLサーバー104のデータベースより、HTTPS転送によるデータの送受信が可能である。これにより、ユーザー側ネットワーク125内の単数又は複数のパーソナルコンピュータ108等により、各データを閲覧できるため水質や装置の運転状況等を遠隔監視することができる。この際、各データが上記表1に示す基準値から外れた場合、アラートSNS配信により、クラウドSQLサーバー104から、単数又は複数の携帯端末109等へ、アラート情報A1を配信することができる。一方、メーカー側ネットワーク126にも、ファイヤーウォールやポート設定を新たに行う必要はない。そして、クラウドSQLサーバー104のデータベースより、HTTPS転送によるデータの送受信が可能である。これにより、メーカー側ネットワーク126内の単数又は複数のパーソナルコンピュータ112等により、各データを閲覧できるため水質や装置の運転状況等を遠隔監視することができる。この際、各データが上記表1に示す基準値から外れた場合、アラートSNS配信により、クラウドSQLサーバー104から、メーカー側の単数又は複数の携帯端末112等へ、アラート情報A2を配信することができる。
図12は、本実施形態に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プールにおいて、他の遠隔管理システムを示したブロック図である。説明の便宜のため、図10又は図11と同じ機能を有するデバイスについては同じ符号を用いる。
図12に示す如く、プール施設に備えられた検出装置101より、表1に示す項目である残留塩素、水素イオン濃度指数(pH),入口側圧力、出口側圧力、ろ過流量、ろ過ポンプ電流、水温、補給水量、バルブ開閉状態といった測定値又は離散値といったデータを検出する。検出された各データは、A/D変換されデータロガー102に送信される。データロガー102は、専用のパーソナルコンピュータ130のみにLAN接続されている。専用のパーソナルコンピュータ130より、各データは個別回線接続131を通じ、インターネット103を通じてクラウドSQLサーバー104へ送信される。各データは、クラウドSQLサーバー104に構築されたデータベースに格納される。図12に示す如く、インターネット103には、ユーザー側ネットワーク125と、メーカー側ネットワーク126が接続されている。ここでユーザー側ネットワーク125には、ファイヤーウォールやポート設定を新たに行う必要はない。ユーザー側ネットワーク125は、クラウドSQLサーバー104のデータベースより、HTTPS転送によるデータの送受信が可能である。これにより、ユーザー側ネットワーク125内の単数又は複数のパーソナルコンピュータ108等により、各データを閲覧できるため水質や装置の運転状況等を遠隔監視することができる。この際、各データが上記表1に示す基準値から外れた場合、アラートSNS配信により、クラウドSQLサーバー104から、単数又は複数の携帯端末109等へ、アラート情報A1を配信することができる。一方、メーカー側ネットワーク126にも、ファイヤーウォールやポート設定を新たに行う必要はない。そして、クラウドSQLサーバー104のデータベースより、HTTPS転送によるデータの送受信が可能である。これにより、メーカー側ネットワーク126内の単数又は複数のパーソナルコンピュータ112等により、各データを閲覧できるため水質や装置の運転状況等を遠隔監視することができる。この際、各データが上記表1に示す基準値から外れた場合、アラートSNS配信により、クラウドSQLサーバー104から、メーカー側の単数又は複数の携帯端末112等へ、アラート情報A2を配信することができる。
以下、本発明に係るカートリッジ式ろ過装置一体型プールの実施例を、従来技術と対比して説明する。
屋外設置を目的としたろ過装置一体型プールを、全溶接構造の乾式工法により製造した。該プールはダクト型ステンレスプールと機能設備を一体化させたもので、プール水槽部の寸法は幅13m×長さ25m×平均深さ1.2mとした。深さは一様ではなく、吸水枡に向けて勾配を設ける必要があるため、深さ1.1mから1.3mになるように製造した。以下に、プールの具体的な構造を説明する。
プール水槽上端の周縁一周には片側0.4m幅の庇構造を設けた。該庇構造の最外周部にはろ過水循環ダクトを、その内側にはオーバーフロー排水溝を設けた。プール水槽の底面最下部には基礎と吸水枡及び配管があり、これらを含めた構造体の外形寸法は、幅13.8m×長さ25.8×高さ1.6mとなるように床面に設置した。
機能設備は、集毛器、循環ポンプ、弁、ろ過装置、自動塩素供給装置、流量・新規補給水量、圧力、温度、水素イオン濃度指数(pH)、残留塩素濃度の各センサー、配管、継手によって構成されている。かかる機能設備はプール水槽の外側側面に沿わせて、設置幅0.4mの範囲内に配設した。各センサー類は当該プールの稼働状況を遠隔監視するためのデータ収集を兼ねている。
その結果、プール設置平面寸法内に機能設備を納めたため、ろ過装置を含む機能設備の新たに設ける設置総面積は、実質的にはゼロとなった。
ろ過装置は、循環ポンプ、ろ過タンク、カートリッジフィルタ、超音波洗浄装置から構成されている。かかるろ過タンクの設計は、強度計算結果に基づく長円断面構造とし、設置幅0.4m以内に設置する事が可能な寸法とした。フィルタは、金属不織布焼結体カートリッジフィルタST-10AL3SS(関西金網株式会社製)を用いた。当該カートリッジフィルタはアメリカ材料試験協会規格ASTM E128-61に準拠したろ過粒度10μm相当のろ過精度を有している。
前記カートリッジフィルタの材質はSUS316である。SUS316は、当該ステンレスプール主要素材のSUS304と同じオーステナイト系ステンレス鋼に属する。SUS316の組成はCr:16〜18%、Ni:10〜14%、Mo:2〜3%であり、SUS304の組成はCr:18〜20%、Ni:8〜10.5%である。これらの比較から判るように、SUS316はSUS304に比べてNi含有量が相対的に多く、かつSUS304には含有されないMoが添加されている。このような組成にしたことで耐酸性、耐孔食性の向上が見込まれるため、残留塩素濃度0.4〜1.0mg/Lのプール水ろ過処理への使用に好適である。
ろ過装置の設計には、厚生労働省が定める遊泳プール用の浄化設備に関わる基準を参照した。厚生省生活衛生局長通知(平成19年5月28日健衛発第0528003号)により、「遊泳用プールの衛生基準」が公示されており、遊泳用プールの浄化設備については次のように記載されている。
「(4) 浄化設備 循環ろ過方式等の浄化設備を設けるとともに、利用者のピーク時においても浄化の目的が達せられるように、随時、浄化能力を確認すること。
ア 循環ろ過装置の処理水量は、計画遊泳者数、用途等に応じて決定し、1時間につきプール本体の水の容量に循環水量を加えた全容量の6分の1以上を処理する能力を有すること。また、夜間、浄化設備を停止するプールにあっては、1時間につき4分の1以上を処理する能力を有すること。
イ 循環ろ過装置の処理水質は、その出口における濁度が、0.5度以下であること(0.1度以下が望ましいこと。)。また、循環ろ過装置の出口に検査のための採水栓又は測定装置を設けること。」
当該プール水全容量390m3の一時間あたり六分の一処理量は、65m3/hr.と算出される。ろ過処理流量を65m3/hr.に設定し24時間循環させた場合の総循環水量は1560m3/24hrである。これは容積390m3のプールを24時間で4循環する事に等しい。
同様に、当該プール水全容量390m3の一時間あたり四分の一処理では97.5m3/hr.と算出され、24時間循環させた場合の総循環水量は2340m3/24hr.である。これは24時間で6循環する事に等しい。循環回数はターンオーバーとも表現され、文字数を簡略化させ「ターン」と称するのが一般的である。
ろ過流量設定には、ろ過面積と線速度を考慮する。当該カートリッジフィルタの寸法は、直径60mm×長さ500mmを採用した。当該ろ過装置に30本使用した場合のろ過面積は、2.83m2であった。
線速度は遅すぎると循環水量が足りず、早すぎると柔軟な異物がフィルタを透過してしまう可能性が高まるため、遊泳者数の増減に伴う、水質の変動が発生する事を考慮した最適化が必要である。本実施例ではカートリッジ数量を30本で実施したが、本数は必要なろ過面積と線速度の関係から、適宜設定すればよい。例えば、循環水量を維持しつつ線速度を低減する為にろ過面積を増加させる、すなわちカートリッジフィルタの使用数量を増やす事も可能である。表2に流量設定とターン数の計算値比較を示す。
ろ過循環によりカートリッジフィルタに異物が堆積してゆくと、循環水量の低下や、ろ過装置への送水圧力が上昇する。そのまま循環ろ過を継続すると必要な循環水量が維持できなくなり、あるいは循環系内の圧力上昇による設備機器への負荷上昇が生ずる。過度に負荷上昇が進行すると、設備機器の故障や破損を招くことが考えられる。そのような状態を解消する為に、カートリッジフィルタの再生を行う。ここでカートリッジフィルタ再生方法は様々なものが知られている。
通常の工業用水ろ過の場合は、ろ過タンクから取り外して洗浄をした方が、効果を得やすい。また、生産設備組込型の場合は、ろ過タンクに装着したままでろ過循環水流を逆転させ、フィルタに堆積した異物を剥離させる方法が採用される。しかしながら、当該金属不織布焼結フィルタは、細かい金属繊維が絡み合う構造を特徴とするため、一旦補足した異物が剥離しにくい。十分な異物除去のためには相当の水量が必要となるため、本発明では超音波振動で異物剥離を促進させる構造を採用した。
ここで超音波洗浄装置としては、共振周波数28KHz、出力1200Wの超音波振動子を使用し、ろ過タンク内に当該超音波振動子を組込み、インライン型の洗浄システムを構築した。超音波振動付与時は、ろ過ポンプを完全停止した状態で超音波振動を与えた。もちろんポンプを逆洗運転しながら超音波振動を与えてもよい。ポンプ稼働により排水量が増加するが、有効な洗浄が可能である。また、超音波振動付与時間は洗浄効果により適宜設定すればよい。本願発明者らの検討の結果、ポンプ停止状態での超音波洗浄が効を奏し、排水時間が1分と短く設定可能となった。
比較例1
比較例として、カートリッジ式ろ過装置を用いた一般的な従来型学校用プールの設置面積を示す。
屋外設置を目的とした全溶接構造の乾式工法により制作したダクト型ステンレスプールは、機能設備をプール本体に隣接して建造する機械室に収納する。機能設備はプールとは一体型ではない。機械室にはろ過処理能力が最大90m3/hr.に相当する当社製カートリッジ式ろ過装置、型式P-090Tを設置した。
当該P-090T型ろ過装置の単体寸法は、幅1.72m×奥行1.5m×高さ1.6mである。当該P-090T型ろ過装置には、集毛器、循環ポンプ、弁が組込まれ、流量計・圧力計・温度計が取り付けられ、水素イオン濃度指数センサー・残留塩素濃度センサー、配管、継手が取り付けられ、自動塩素供給装置とともに機械室に収納されている。
当該機械室の平面寸法は、ろ過装置単体の寸法に幅0.6m、奥行0.82mの作業スペースを加算する必要がある。これはメンテナンス作業に最低限必要とされる標準寸法で、具体的には、P-090T型ろ過装置単体の平面寸法として幅1.72m×奥行1.5mが定められているが、作業スペースを加算すると幅2.32m×奥行2.32mの面積が必要となる。
プール水槽部の寸法は幅13m×長さ25m×平均深さ1.2mとした。深さは一様ではなく、吸水枡に向けて勾配を設ける必要があるため、深さ1.1mから1.3mとなるように制作した。
従来型プール水槽上端の周縁一周には片側0.4m幅の庇構造を設けられている。当該庇構造の最外周部にはろ過水循環ダクトを、その内側にはオーバーフロー排水溝を設けた。プール底面最下部には基礎と吸水枡及び配管があり、これらを含めた構造体の外形寸法は、幅13.8m×長さ25.8m×高さ1.6mとなるように床面に設置した。当該従来型プールに隣接する機械室面積は幅2.32m×奥行2.32m、すなわち5.38m2であった。
実施例として、本発明に係るろ過装置一体型プールに適用した金属不織布焼結体カートリッジフィルタの水中異物捕捉結果を測定した。水中異物は液中パーティクルカウンタ(リオン株式会社製)を用いて実測した。その測定結果を以下の表4に示した。
上記表4に示す如く、本発明に係るろ過装置は異物粒子径20μm以下については95.0%を補足し、10μm以下については90.9%の捕捉率であった。本発明に係るろ過装置によって、製造元の公称ろ過精度以下の微粒子も補足している事が確認された。
1 カートリッジフィルタ
2 金具取付板
3 着脱用取付金具
4 アクリル窓
5 超音波振動子
6 シャフト
7,67 ろ過タンク
8 原水入口管
9 ろ過水出口管
10 ろ過装置
11 受け具
50,65 自動塩素供給装置
60 カートリッジ式ろ過装置一体型プール
61 吸水枡
62 集毛器
63 循環ポンプ

Claims (7)

  1. プールと当該プール内の水を循環させる循環システムとろ過装置を有するろ過装置一体型プールにおいて、前記ろ過装置はプール水槽の側面外側に設置されており、前記ろ過装置はろ過タンクを有し、当該ろ過タンク内に複数のカートリッジフィルタからなる金属又は樹脂フィルタを備え、各カートリッジフィルタを個別にろ過タンクに着脱自在に並べて配置されていることを特徴とするカートリッジ式ろ過装置一体型プール。
  2. 前記のカートリッジフィルタは、当該カートリッジフィルタの長尺方向が略垂直に位置し、上方側から取り出すことによりろ過タンクに着脱自在に並べて配置されていることを特徴とする請求項1に記載されたカートリッジ式ろ過装置一体型プール。
  3. 前記ろ過タンクの上部にはカートリッジフィルタの胴部が挿入される複数の穿孔が設けられた金具取付板が梁渡され、当該金具取付板の穿孔の外周部にカートリッジフィルタの上端部に形成された着脱用取付金具が掛止されていることを特徴とする請求項1又は2に記載されたカートリッジ式ろ過装置一体型プール。
  4. 前記ろ過装置が、前記カートリッジフィルタの逆洗効率を上げるための超音波洗浄装置を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載されたカートリッジ式ろ過装置一体型プール。
  5. 前記ろ過装置が、集毛器及び自動塩素供給装置とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載されたカートリッジ式ろ過装置一体型プール。
  6. 前記プール水槽が平面視長方形状であって、前記水循環システムがプール水槽底部に設けられた吸水枡から、循環ポンプ、ろ過装置を経てプール側壁に設けられた吐出口に接続された配管を有し、前記ポンプによりプール水槽内の水をろ過装置に供給し、当該ろ過装置によってろ過された処理水をプール水槽内へ吐出することによりろ過水を循環させ、前記ろ過装置が前記プール水槽の片短辺の外周の側板に密接して設置されており、前記プール水槽の対向する両長辺の側面にろ過水を吐出する複数のノズルを形成したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載されたカートリッジ式ろ過装置一体型プール。
  7. 前記ろ過装置において、循環される水の流量、圧力、残留塩素濃度、水素イオン濃度指数、温度、バルブ開閉状態、補給水量を検出し、検出された各数値を遠隔地に配信することによって水質と装置の運転状況を管理する遠隔監視システムを有したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載されたカートリッジ式ろ過装置一体型プール。
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