JP5713500B2 - 引手 - Google Patents

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Description

本発明は、引戸を開閉操作する際の指の掛かりを良好にした2部品から成る引手に関するものである。
従来より、座板と箱体から成り引戸を開閉操作する際の指の掛かりを良好にした引手として、実開昭59−146468号考案が提案されているが、これは、座板の中央部に角筒体が設けてあり、この角筒体の一方の側板を、隣接する端板から切り離して外側に折り曲げて傾斜させ、角筒体を箱体の内側に嵌合して、座板の角筒体と箱体のそれぞれ両端の端板に釘挿入孔を設けて、そこから釘を打ち込んで取り付けるものである。
実開昭59−146468号公報
上記従来例においては、角筒体を箱体の内側に嵌合しているだけなので、隣接する端板から切り離して外側に折り曲げた側板が変形しやすく、角筒体と箱体の嵌合力は強いものではなく、引戸へ取り付けようとする時に、箱体が角筒体から奥行き方向に移動しやすく双方の釘挿入孔がずれてしまうという問題や、側板を隣接する端板から切り離して外側に折り曲げてあるので、切断面が露出することになり、開閉操作の際に指を怪我する危険があるし、外観上の体裁も悪いという問題があり、さらには、一方の側板だけを傾斜させているので、開閉いずれか一方向の操作性は改善されないという問題もあり、本発明は、それらの問題を解決することを課題とするものである。
本発明は、上記の課題を解決するために、表面体と箱体を有する引手において、表面体は、周囲に鍔部を残して略中央に開口部を設け、鍔部裏面に開口部の全周に沿って裏面から立ち上がる方向に突出する内側突起部を設けると共に、その外方に間隔をあけて略平行な状態で同じく裏面から立ち上がる方向に突出する外側突起部を設けて、内側突起部と外側突起部との間に嵌込溝を形成して成り、箱体は、底板とその周縁から立ち上がる周縁板から成る箱状で、周縁板の先端縁を、嵌込溝に挿入される嵌込縁とし、箱体の嵌込縁を表面体の嵌込溝に嵌め込んで、表面体と箱体にそれぞれ設けた係合孔と係合突起を係合させて一体化し、表面体の内側突起部が、箱体の周縁板内面より内方に突出して手掛け部となることを特徴とする引手である。
本発明は、箱体の嵌込縁を表面体の嵌込溝に嵌め込んで一体化し、表面体の内側突起部が、箱体の周縁板内面より内方に突出して手掛け部となるように構成したので、全周に亘って指の掛かりが良好で開閉両方の操作性に優れ、なおかつ、表面体と箱体の嵌合力を強くすることが可能であり、箱体と表面体は容易にずれたり外れたりすることがなく、取付時や使用時に不都合が生じにくいという効果がある。
また、表面体は、周囲に鍔部を残して略中央に開口部を設け、鍔部裏面に開口部の全周に沿って、裏面から立ち上がる方向に突出する内側突起部を設けてあるので、引戸を開閉操作する時に指を怪我する危険が少なく、外観上の体裁もよいという効果がある。
引戸に、本発明を取り付けた状態の正面図。 図1のA−A線拡大断面図。 図1のB−B線拡大断面図。 本発明の分解縦断面図。 一方の引手の分解斜視図。 他方の引手の分解斜視図。
一方の引手H1は、表面体1と箱体2とから成り、表面体1は、縦長方形状で周囲に鍔部6を残して中央部分に開口部7を設けてある。開口部7の裏面側の周囲には、全周囲に亘って裏面から立ち上がる方向に突出する内側突起部8を設け、さらにその外側に間隔をあけて同じく全周囲に亘って裏面から立ち上がる方向に突出する外側突起部9を設け、そして、内側突起部8と外側突起部9の間には、嵌込溝10を形成してある。なお、外側突起部9は、必ずしも全周囲に亘って設ける必要はない。
内側突起部8の上下辺を除く両縦側辺部は、上下辺よりも大きく、断面略三角形状に内方に突出させて手掛け部とし、開閉操作の際に指が掛かりやすくして操作性を向上させてある。
また、鍔部6裏面の上下部には、円筒形で内周にねじ溝を刻設し裏面から立ち上がる方向に突出する取付脚12・12を設け、さらに外側突起部9の相対向する長辺のそれぞれ2箇所には、係合孔11・・・11を設けてある。
箱体2は、縦長方形状の底板13の周囲から周縁板14を直角に立ち上げて、その先端縁を嵌込縁16としてあり、嵌込縁16の両側板15・15のそれぞれ2箇所、すなわち係合孔11・・・11に対応する位置に、略三角形状に外方に突出する係合突起17・・・17を設けてある。
そして、箱体2の嵌込縁16を表面体1の嵌込溝10に挿入すれば、係合突起17・・・17が係合孔11・・・11に係合し、表面体1と箱体2は一体化され組み立てられる。
他方の引手H2は、表面体3と箱体4とから成り、表面体3は、縦長方形状で周囲に鍔部18を残して中央部分に開口部19を設けてある。開口部19の裏面側の周囲には、全周囲に亘って裏面から立ち上がる方向に突出する内側突起部20を設け、さらにその外側に間隔をあけて同じく全周囲に亘って裏面から立ち上がる方向に突出する外側突起部21を設け、そして、内側突起部20と外側突起部21の間には、嵌込溝22を形成してある。なお、外側突起部21は、必ずしも全周囲に亘って設ける必要はない。
内側突起部20の上下辺を除く両縦側辺部は、上下辺よりも大きく、断面略三角形状に内方に突出させて手掛け部とし、開閉操作の際に指が掛かりやすくして操作性を向上させてある。
また、鍔部18裏面の上下部には、取付孔24・24を設け、さらに、外側突起部21の相対向する長辺のそれぞれ2箇所には、係合孔23・・・23を設けてある。
箱体4は、箱体2と同様に、縦長方形状の底板25の周囲から周縁板27を直角に立ち上げて、その先端縁を嵌込縁28としてあり、周縁板26の両側板27・27のそれぞれ2箇所、すなわち係合孔23・・・23に対応する位置に、略三角形状の係合突起29・・・29を設けてある。
そして、箱体4の嵌込縁28を表面体3の嵌込溝22に挿入すれば、係合突起29・・・29が係合孔23・・・23に係合し、表面体3と箱体4は一体化され組み立てられる。
その後、それぞれ組み立てられた引手H1・H2を、引戸Tに設けた切欠孔に表裏面から、挟むようにしてあてがい、引手H2の取付孔24・24から呼び込みねじ5・5を挿入して、引手H1の取付脚12・12に螺合させて締め付けて取り付けるものである。
本実施例では、引手H1の表面体1と箱体2は共に略方形状で、内側突起部8の上下辺を除く両縦側辺部は、上下辺よりも内方に大きく突出させて手掛け部としてあり、手掛け部となる内側突起部8以外の部分については肉厚を薄くすることができ、低コストで開閉操作性を向上させることができるものである。なお、引手H2の表面体3と箱体4についても同様である。
1 表面体
2 箱体
3 表面体
4 箱体
6 鍔部
7 開口部
8 内側突起部
9 外側突起部
10 嵌込溝
16 嵌込縁
18 鍔部
19 開口部
20 内側突起部
21 外側突起部
22 嵌込溝
28 嵌込縁
H1 引手
H2 引手
T 引戸

Claims (1)

  1. 表面体と箱体を有する引手において、表面体は、周囲に鍔部を残して略中央に開口部を設け、鍔部裏面に開口部の全周に沿って裏面から立ち上がる方向に突出する内側突起部を設けると共に、その外方に間隔をあけて略平行な状態で同じく裏面から立ち上がる方向に突出する外側突起部を設けて、内側突起部と外側突起部との間に嵌込溝を形成して成り、箱体は、底板とその周縁から立ち上がる周縁板から成る箱状で、周縁板の先端縁を、嵌込溝に挿入される嵌込縁とし、箱体の嵌込縁を表面体の嵌込溝に嵌め込んで、表面体と箱体にそれぞれ設けた係合孔と係合突起を係合させて一体化し、表面体の内側突起部が、箱体の周縁板内面より内方に突出して手掛け部となることを特徴とする引手。
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