JP5711284B2 - Umts信号についての最大電力低減を算出する装置および方法 - Google Patents

Umts信号についての最大電力低減を算出する装置および方法 Download PDF

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Description

本出願は、無線通信に関する。
ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)無線送受信ユニット(WTRU)の送信チェーンにおけるものなど、実際の増幅回路では、非線形増幅特性(nonlinear amplifier characteristics)により、スペクトラルリグロース(spectral re-growth)が発生する。スペクトラルリグロースという用語は、電力増幅器出力における帯域外信号エネルギーの増加のことを示す。非線形増幅器の影響によるスペクトラルリグロースは、所望の送信チャネルに隣接するチャネル内で最も顕著である。UMTSでは、電力増幅器に必要とされる要件は、所望のチャネルの+/−5MHzの範囲の隣接チャネル漏洩電力比(Adjacent Channel Leakage Ratio:ACLR)によって定められる。増幅器電圧利得特性は、以下の通りである。
ν0(t)=g1・νi(t)+g2・νi(t)2+g3・νi(t)3+...+gn・νi(t)n 式(1)
式中、g1・νi(t)は、増幅器の線形利得であり、残りの項(すなわち、g2・νi(t)2+g3・νi(t)3+...+gn・νi(t)n)は、非線形利得を表す。信号が変調された3GPP(third Generation Partnership Project)無線周波数(RF)を搬送する場合、相互変調歪み(inter-modulation distortion)の結果、非線形項が生成され、その結果、誤差ベクトル振幅(Error Vector Magnitude:EVM)の増加を引き起こす帯域内歪み項(in-band distortion term)、およびACLRの増加を引き起こす帯域外歪みをもたらす。両方の影響によって、変調品質の低下が引き起こされる。
UMTSリリース5およびリリース6におけるものなど、多重符号信号(Multi-code signal)のため、より大きい動的な信号の変動をもたらすピーク対平均電力の増加が目立つステップとなる。こうした信号の変動の増加のため、より高い増幅器線形性が必要となり、結果的に消費電力の増加をもたらす。最近の研究の結果、増幅器電力低減に関しては、直接dBをdBへと(すなわち、ピーク対平均比(PAR)としても知られている信号の平均電力に対するピーク電力の比)伝達することは効率的ではないことが判明している。増幅器スペクトラルリグロースの分析により、3次非線形利得項(3rd order non-linear gain term)(「3次利得(cubic gain)」)がACLR増加の主因であることが分かっている。3次項における総エネルギーは、入力信号の統計的な分布に依存する。
高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)の導入により、立方計量(Cubic Metric:CM)と呼ばれる増幅器電力低減を推定する新しい方法がリリース6に導入された。CMは、増幅器の3次利得項に基づく。CMは、12.2kbps音声参照信号の3次成分に対する観察された信号における3次成分の比を示す。CMは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)およびHSUPAアップリンク信号の両方に適用される。統計的分析は、CMの推定に基づく電力ディレーティングが、99.9%のPARに基づく電力ディレーティングと比較して、かなり小さい誤差分布を呈することを示しており、この場合、誤差分布は、実際の電力ディレーティングと推定された電力ディレーティングとの間の差である。
3GPPは、WTRUの最大送信電力が、公称最大送信電力から本明細書で「最高MPR」と呼ばれる量を引いたもの以上であることを確認する最大電力低減(MPR)テストを指定しており、この場合、最高MPRは送信信号のCMの関数である。電力増幅器については、製造会社は、その装置によって、最大電力が、本明細書では「最低MPR」と呼ばれる最高MPR未満の何らかの量までに限定されるだけでよく、依然として3GPP ACLRに準拠することが可能であると決定することができる。「最低MPR」は、CMに応じて指定することができるが、代わりに、特定の割合のPARに応じて指定することが可能である。最大電力を最高MPRではなく最低MPRによって制限することによって、WTRUは、より高い最大電力で送信することができ、したがって、最低MPRを利用するWTRUの製造会社は、競争上の優位性を得ることができる。特定のWTRUの設計においては、最高MPRおよび最低MPRの両方を決定し、2つの間で選択を行うことを含むことができる場合もあり得る。
最高MPRまたは最低MPRの使用のいずれを選択するかにかかわらず、重要な問題は、選択されたMPRを算出するために、WTRUがCMおよび/またはPARの値を知っていなければならず、必要に応じて(すなわち、WTRUがほぼ最大電力で動作している場合)、最終的にそれらを使用して、送信電力を実際に設定しなければならないことである。任意の多重符号信号(送信される物理チャネル、β項と呼ばれるそのチャネル化符号(channelization code)および重み付けによって特徴付けられる)は、その特定のCMおよびPARを有する。
UMTSにおいて、信号、およびしたがってCMおよびPARは、2ミリ秒、あるいは10ミリ秒の送信時間間隔(TTI)ごとに変わり得る。リリース6のUMTSでは、物理チャネルパラメータと量子化されたβ項との20万を超える組合せがあることを示すことができる。こうした各組合せは、ここでは、可能な信号(possible signal)と呼ぶ。多数の可能な信号は、特に、UMTSデータレートで動作する小さい低電力ハンドヘルド装置においては、厳密に1対1の事前に決定されたCMまたはPARの検索を信号特性に応じてリアルタイムで実施することは非現実的である。WTRUがCMまたはPARを簡単に検索することが非現実的であることを認識して、信号の特性パラメータから、何らかの許容誤差内でそれらを測定する、またはそれらを推定することが必要である。
実際の信号からCMまたはPARを測定することは、よく知られている。この場合の主な欠点は、測定を行うために、最初に信号を作成する必要があることである。送信電力は、最終的に、CMおよび/またはPARに応じて設定されるため、測定によって電力を設定するには、信号、または少なくともある時間に制限されたそのセグメントを、それが送信される前に生成することが必要となる。理論的にこれは可能であるが、UMTSの待ち時間要件および現実的なメモリ制限により、この手法は非現実的なものである。
上記の手法の変形として、信号を生成し、CMまたはPARの「推測」から算出された何らかの送信電力レベルでの信号の送信を開始し、次いでTTIにおける残りの全タイムスロットの間、送信電力を第2の電力レベルに調整することができる。第1の電力レベルと第2の電力レベルとの混合は、TTIの開始前にCMまたはPARがわかっている場合、平均して電力レベルが選択されたレベルに近くなるように算出される。
UMTSでは、10ミリ秒のTTIには15のタイムスロットがあるが、2ミリ秒のTTIにはタイムスロットが3つしかない。例えば、10ミリ秒のTTIでは、CMまたはPARの測定が、完了するのに1タイムスロットの何分の一かを要すると仮定すると、最初の電力レベルは、最初のタイムスロットのみに設定され、残りの14のタイムスロットは、第2の値を有することになる。2ミリ秒のTTIでは、最初の電力レベルは、第1のタイムスロットに設定され、これは、TTIの1/3であり、TTIの残りの2/3だけしか第2の電力を有しない。特に2ミリ秒のTTIの場合、こうした方法を明らかに適合できるとは言えない。
したがって、信号の送信の開始前に、最高MPRおよび/または最低MPR、および最終的には送信電力を決定するために、CMまたはPARを決定する方法の提供が必要である。
推定によるCMまたはPARの推定値で送信電力を制御するための方法および装置が提供される。この方法は、CMまたはPARを直接測定するのに対して、信号パラメータからCMまたはPARを推定することによって、算出する最高MPRまたは最低MPRのために最大電力低減(MPR)の値を決定することに適用することができる。CMまたはPARを推定する方法は、任意の多重符号信号に適用可能である。
本発明は、添付の図面と併せ読めば理解でき、例として示される好ましい実施形態の以下の説明から、より詳しく理解することができよう。
本開示による無線送受信ユニット(WTRU)を示す機能ブロック図である。 簡略バージョンのオフラインプロセッサを示すブロック図である。 詳細バージョンのオフライン初期構成プロセスを示すフロー図である。 一実施形態によるWTRUを示すブロック図である。 最高MPR推定誤差の分布を表す式5におけるモデルを示すグラフである。 最高MPR推定誤差の分布を表す式6におけるモデルを示すグラフである。 CM推定誤差の分布を表す式5におけるモデルを示すグラフである。 CM推定誤差の分布を表す式6におけるモデルを示すグラフである。 PAR推定誤差の分布を表す式5におけるモデルを示すグラフである。 PAR推定誤差の分布を表す式6におけるモデルを示すグラフである。 送信電力を送信する方法を示すフロー図である。
以下で言及する「無線送受信ユニット(WTRU)」という用語は、それだけには限定されないが、ユーザ機器(UE)、移動局、固定式または携帯式の加入者ユニット、ページャ、セルラー電話、個人用デジタル補助装置(PDA)、コンピュータ、または無線環境で動作することができる他の任意のタイプのユーザ装置を含む。
以下で言及する「基地局」という用語は、それだけに限定されないが、Node−B、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または無線環境で動作することができる他の任意のタイプのインターフェース装置を含む。
図1は、以下に開示される方法を実行するよう構成されているWTRU120を含む図である。一般的なWTRUに含まれる構成要素に加えて、WTRU120は、本実施形態の方法を実行するよう構成されているプロセッサ125、プロセッサ125と通信する受信機126、プロセッサ125と通信する送信機127、無線データの送受信を容易にするために受信機126および送信機127と通信するアンテナ128を含む。WTRUは、基地局110と無線で通信する。
ここで、次に、信号の構成可能なパラメータに基づいて信号の送信CMおよび/またはPARを推定し、推定を適用してMPRを算出する方法について説明する。構成可能なパラメータは、物理チャネルの数およびタイプ、および構成ケース(configuration case)を含む。構成ケースは、好ましくは、同相(I)および直交チャネル(Q)の両方の符号の成分について、チャネル化符号とチャネル重み付けの特定の組合せ(βと呼ぶ)として定義することができる。(所与のサービスおよびデータレートについての)チャネル重み付け、以下で「構成」と呼ばれる他のパラメータ、およびそのすべての組合せは、3GPPで指定された要件に基づいて決定することができる。
信号は、物理チャネルとβ項との組合せとして定義することができる。少なくとも1つの構成ケースに、可能な信号が各々なければならない。定義は、拡張することができる。例えば、これは、構成ケースを含む物理チャネルのうちの1つまたは複数についての一部またはすべてのβ項の一部分または限定された範囲を含むことができる。MPR推定誤差を駆動させる、許容可能な小さいCMおよび/またはPAR推定誤差をもたらす構成ケースの最小の組は、主観的に特定される。
表1に11の構成ケースの組の例を示す。これらの構成ケースは、最大1つのDPDCHを許容するよう限定される。もちろん、構成ケースがそのように限定される必要はないことを当業者であれば理解されよう。しかし、それらは最適状態には及ばない可能性が高い。示した実験結果は、具体的には、最も大きい最高MPR推定誤差が1.5dB以下であるという、許容できるほどに小さい推定誤差となった。表1は、構成ケースが3つの主な特徴、1)最大数のDPDCH(Nmax DPDCH)、2)高速(HS)が可能であるかどうか、および3)E−DPDCHの数および拡散率(SF)(E−DPDCH符号@SF)によって定義されることを示している。表2に代替のマッピングを示す。表2は、表1に最初に定義されているケースの一部を複数のケースに分割することによって、表1のマッピングより小さい誤差となることを示している。具体的には、表2は、最も大きい最高MPR推定誤差が1.0dB以下であることを示している。
再度表1を参照すると、HS Chan Code列は、HS−DPCCHに使用される特定の「SFおよび直交可変(OV)SF符号」を指す。SFは常に256であり、OVSFでは、2つの符号(33および64)のうちの1つが使用されることに留意されたい。この列は、第3列(すなわちHS)がHSなし(「N」)であることを示すとき、「該当なし」(N/A)と示される。
E−DPDCH 1,3 I or Q列は、列の文脈において使用されるIまたはQのどの区間において、E−DPDCHチャネル#1および#3が現れるかを示す。
E−DPDCH 1,3 Chan Code列は、もしあるとしたら、チャネル#1および#3と呼ばれるE−DPDCHのSFおよびOVSF符号を指す。例えば、構成ケース6は、#1および#3と表される2つのE−DPDCHを有し、列の残りは、なし(該当なし)または1(デフォルトで「#1」)を有する。ほとんどの構成ケースは、たった1つしかE−DPDCHを有しない。
E−DPDCH 2,4 Chan Code列は、上記と類似しており、2つ以上のE−DPDCHがある場合である。
IおよびQ列は、I区間およびQ区間におけるβ値を示す。構成ケース6では、βedは、E−DPDCHチャネル#1および#2を指し、βed3/4は、E−DPDCHチャネル#3および#4を指す。
Figure 0005711284
Figure 0005711284
表1および表2における構成ケース0は、ゼロの最高MPRを必要とすることが知られている単純なケースである。この構成ケースでは、他のすべての構成ケースの計算方法を適用するのではなく、むしろ最高MPRおよび/または最低MPRは、単にゼロに設定すべきである。
図2を参照すると、簡略版のオフラインプロセス200を示す図である。以下でより詳しく図3を参照して説明するように、プロセス200は、最終的に、最高MPRおよび/または最低MPR値を生成するために、WTRUによって使用されるパラメータを算出し、格納する。UMTSでは、物理チャネルパラメータと量子化項βとの各組合せは、信号として可能である。量子化項は、その信号の構成に基づく。まず、すべての考え得る信号を、構成ケースの組にマッピングする(210)。表1の一番右の2列に示されている情報(IおよびQ)を使用して、すべての可能な信号について量子化項が生成される(220)。すべての可能な信号のCMおよび/またはPARが、送信機シミュレーションによって測定される(230)。CMおよびPARの測定は、以下でさらに詳しく説明する。
240で、230での送信機シミュレーションの出力を使用して、予め算出された項αが決定されることが好ましい。以下で式7に基づいて算出される1組のα項は、CMおよびPARについて、上記で定義された構成ごとに決定するのが好ましい。
構成ケースごとに、230の送信機シミュレーションは、ここでは220での量子化されたβ項の可能なすべての組合せとして3GPPによって定められるすべての可能な信号のCMおよびPARを測定する(CMおよび/またはPARを推定する数学的解法は、以下で詳しく導く)。最小二乗によるフィッティング(least square fitting)の技術は、構成ケースのすべての可能な信号から、またはそのサンプルサブセットから、特定の構成ケースについて事前に算出された項αの値を決定するために使用することができる。算出されたα項、構成ケース、および算出された調整係数が計算される(240)。これらの値は、後で、ファームウェア、ソフトウェア、またはハードウェアを介してWTRU400に組み込まれる。
図3は、オフライン初期設定構成プロセス(300)のフロー図である。プロセス300は、CMおよびPARのα項を算出し、構成ケースの調整係数を決定する。これらの値は、所与の信号の推定値CMおよびPARについてWTRU(400)に格納される。
図3を参照すると、オフラインプロセス300の詳細を示す図である。まず、310で、物理チャネルの特性に従って構成ケースが定義される。例えば、表1の構成ケース9として例示される、DPCCH、1つのDPDCH(最大で1つのDPDCH)、HS−DPCCH(ΔACKおよびΔCQIを同一に設定、肯定応答(ACK)およびチャネル品質指示(CQI)を常に送信)、E−DPCCHおよび2@SF=2(SFが2に等しいE−DPDCHが2つ)が定義される。
表1の一番右の2列に示されている情報(IおよびQ)を使用して、必要な個々の、二乗の、および成分内交差のβ項(intra-component cross β term)が決定される(320)。式5(後述)の表記から、(βI1 βI2 βI3)={βd βec βed}および{βQ1 βQ2 βQ3}={βc βhs βec}である(特定の数字表記は任意)。表3において定義されるこうした項が16あり、それらはβec、βed、βd、βc、βhs、βec 2、βed 2、βd 2、βc 2、βhs 2、βecβed、βecβd、βedβd、βcβhs、βcβed、およびβhsβedである。
次いで、構成ケースのすべての可能な信号(すなわちチャネルについての量子化されたβ項のすべての組合せ)が決定される(320)。3GPPによって、暗黙的には、βcとβdとの対の値の組合せが30個あり、明示的には、Ahs=βhs/βcの9個の値、Aec=βec/βcの9個の値、Aed=βed/βcの30個の値、または構成ケースの組合せごとに合計72,900個の可能な信号の組合せがある。ただし、72,900個の組合せは、ここには列挙しない。
送信機シミュレーションを使用して、各構成ケースにおける可能な信号の全72,900個について、CMを測定し、99%のPARを測定する(330)。145,800個の測定値は、ここには列挙しない。
各構成ケースにおける72,900個の可能な信号、および線形のCMおよび線形のPARのその測定値を使用して、CMを推定するための16個の事前に算出されたα値、およびPARを推定するための16個の事前に算出されたα値が、式7を使用して算出される(340)。式8から式11までにおいて記号の項を示し、α項の数値を表3に示す。72,900個の組合せの小さいサブセットのみを使用することはできるが、72,900行を含む行列Xが次のステップで必要である場合、1つの構成ケースの表3の計算について、72,900個の組合せの全組を使用する。
Figure 0005711284
可能な信号ごとに、式5および式6(後述)によって記述されたモデルを使用して、線形CMおよび線形PARが推定される(350)。計算は、行列の形で、式12に示す。行列Xは、式5の分子であり、単一のβ項の正規化関数を含む。行列Yは、式5の分母を掛ける線形CMおよび線形PARの測定値であり、類似の形が式6のモデルに使用される。
CMおよびPARの両方の推定誤差は、式13を使用して計算するのが望ましい(360)。さらに説明するため、CM推定誤差の分布(dB単位)を図6Aおよび図6Bに示す。dB単位のPAR推定誤差の分布を図7Aおよび図7Bに示す。図6Aおよび図7Aは、式5に示されるモデルを表す。一方、図6Bおよび図7Bは、式6に示されるモデルを表す。
必須の調整係数が決定される(370)。検査によって、式5のモデルでは、最高MPRの調整係数、すなわち図6Aにおける最大の正の誤差は、約0.54dBまたは1/0.883であることがわかる。最低MPRが所望の結果であった場合、CMを使用した最低MPRの調整係数、すなわち図6Aにおける最大の負の誤差は、約−0.71dBである。PARを使用した最低MPRの調整係数、すなわち図7Aにおける最大の負の誤差は、約−0.41dBである。図6Bおよび図7Bの検査によって得られた式6のモデルの対応する値は、0.54dB、−0.80dB、および−0.57dBである。
上記で算出したように、たまたま両方0.54dBである調整係数を適用することによって、最高MPR誤差の分布が決定される(380)。
図5Aおよび図5Bの最高MPR誤差の分布の検査により、両方のモデルについて、最高MPR誤差の最大値が1.5dBであることが分かり、これが十分小さいと見なされた場合(この例ではそうである)、名目上いずれのモデルも使用することができる。
二次基準として、図5Aおよび図5Bに示すように、式5のモデルの最大誤差の発生の頻度、具体的には9/72,900が、式6のモデルのもの、具体的には406/72,900より小さいことに留意されたい。したがって、式5のモデルが選択され、そのα値および調整係数がWTRU(400)において構成される(390)。あるいは、式6のモデルは、CMを推定するのに乗算がより少なくてすみ、その点を重要と考えて、そのモデルを選択することができる。
次に、CMおよび/またはPARの推定の導出について説明する。チャネル重み付けが適用された後、しかし平方根二乗余弦(RRC)および他のフィルタが適用される前のアップリンク信号のPARは、式2に従って決定される。
Figure 0005711284
式中、
βIは、I成分における物理チャネルのチャネル重み付けであり、
βQは、Q成分における物理チャネルのチャネル重み付けであり、
Iは、I成分における物理チャネルの数であり、
Qは、Q成分における物理チャネルの数である。
一実施形態によれば、所与の構成ケースでは、CMlinear(dBではなく線形形式で、3GPPの方法の0.5dBの量子化を含まないCM)は、式3により、式2の事前フィルタPARlinearに関連する関数として推定されることが好ましい。
Figure 0005711284
式中、
γjは、物理チャネルごとの実際の重み付け係数であり、
nは、加算の指数を定義する整数であり、
Orderは、任意の多項式の次数であり、
Figure 0005711284
は、γjの値を、任意の倍率のβ項とは無関係にする正規化関数である。
フィルタの出力時のPARlinearも、式3と同様に同じ関数を使用して推定することができ、γ項の値のみがCMlinearのものと異なる。所与の構成ケースの任意の可能な信号について、CMlinearを推定するために式3を使用すると、PARlinearにより、一般に推定値と測定値との間の差が生じ、これは、推定誤差と呼ばれる。
Orderは、任意の正の整数として選択することができるが、一実施形態において、例えば、それは、NOrder=2である。実験結果は、NOrder=2を使用することによって、すべての可能な信号についての推定誤差の範囲は、最高MPRおよび最低MPRの決定には許容できるほど小さいことを示す。したがって、2を超えるNOrderを選択することにより、たださらに複雑になるものの、決定的な性能の向上とはならない。したがって、式3は、NOrderが式4で示されるように2に設定され、簡略化される。
Figure 0005711284
式4を展開すると、式5が得られる。
Figure 0005711284
これは、CMlinearを、依然として未知のα項と共に、二乗の、重み付けされた個々の(平方根項によって重み付けされた)、成分内交差のβ項の内積の重み付け版にほぼ等しいものとして表す。この定式化は、PARlinearにも同様に適用され、α項の値のみが異なる。
式5で指定したものの代替のモデルが式6に示されている。式6のモデルでは、単一のβ項および関連の正規化関数(式5の分子における最後の項)を除く。実験結果により、いくつかの構成ケースについて、このモデルは、式5のモデルより小さい推定誤差となることが理解される。
Figure 0005711284
所与の構成ケースについて、α項の値は、1)送信機シミュレーション(230)を使用して、すべてのまたは低減された組の可能な信号例について、CMlinearおよび/またはPARlinearを測定することによって、および2)式7に行列の形で示される最小二乗によるフィッティングのよく知られている方法を使用することによって決定することができる。
α=(XTX)-1TY 式(7)
式中、
Xは、信号ごとに1行を含む行列(設計またはVandermode行列として知られる)であって、1行の各要素は、二乗の、重み付けされた個々の、または成分内交差のβ項の数値である。これらはすべて、式5または式6の分子のβI項およびβQ項を特定のチャネルβ項と置き換えることによって決定され、2つまたは4つのE−DPDCHのケースでは、個々の、および二乗のβed項は各々、2行または4行ではなく、Xの1行のみを使用するものとする。
Yは、信号ごとに1つの要素を含む列ベクトルであり、その各要素は、それぞれ測定されたCMlinearまたはPARlinearである。これは、CMを推定するためのα項、またはPARを推定するためのα項を計算し、式5または式6の分母における信号の重み付け係数を掛けた場合である。あるいは、CMおよびPARの両方を推定するためのα項を計算する場合、Yは、1つはCMlinear、もう1つはPARlinearのこうした2列の行列とすることができる。
この例で、α値を算出するために式(7)で使用する記号の項(数値ではない)が次のように提供される。
Figure 0005711284
上述した例における、低減された組の可能な信号をみると、α項を確実に算出するのに必要な信号の数がすべての可能な信号の数の何桁も少なくなり得るという事実が理解される。しかし、すべての可能な信号を含む行列Xは、式12および式13を使用して推定誤差を計算するために使用される。α項を算出するためにXにおける信号の数を限定することによっても、オフラインプロセッサ200において決定的な節約は実現されない。
各信号の、行列YおよびXの構築にそれぞれ使用される式5および式6で指定される重み付け係数、デジタル電力(式5および式6の分母)、および二乗平均平方根の大きさ(式5の分子における平方根項)は、いくつかの実装において、すべての信号について等しいか、ほぼ等しくすることができる。こうした場合、これは、信号ごとに算出する必要はないであろう。代わりに、2つの重み付け係数は、各々すべての信号に共通の定数値とすることができる。
CMおよび/またはPARの測定、および実質的にα項の計算に使用される送信機シミュレーションにおけるデジタルβ項の倍率がWTRUにおけるデジタルβ項の倍率と同じである場合、重み付け係数は、式5および式6から取り除くこともでき、α項に有効に組み込むこともできる。
図2および図3のプロセスを使用して、定義された構成ケースのすべてのα項、構成ケースごとの調整係数、および最高MPRまたは最低MPR推定誤差を最低限に抑えるモデルを、式5および式6に記載した2つのモデルについて計算する。最高MPRまたは最低MPR推定誤差を最低限に抑えるモデルは、次のように計算される。
最高MPRの場合、最高MPR推定誤差を最低限に抑えるモデルを決定するための3つの代替法がある。
第1の代替の方法は、式5または式6から推定されたCMlinearが、調整された推定CMがCMの実際の測定から得られた値を超え得ないように調整されることである。調整係数は、特定の構成ケースについての最大の正の誤差となるものとし、これは、実質的に、実際の推定から引かれるものとする。この方法で推定を調整する意図は、任意の信号についてのCMの過大評価を防ぐことである。
第2の代替の方法は、式5または式6から推定されたCMlinearを、調整された推定CMから決定された最高MPRがCMの実際の測定から得られた最高MPRを超えることができないように調整することである。この方法で推定を調整する意図は、任意の信号についての最高MPRの過大評価を防ぐことである。調整係数を決定する方法は、以下の通りである。
1)構成における信号ごとに、推定CMを使用して推定MPRを決定し、既知のシミュレートされた真のCMから真のMPRを決定する。
2)式14に従ってMPR誤差を算出する。
MPR_error=MPR_true-MPR_estimated 式(14)
3)ゼロ未満のMPR誤差を有する信号の中から、式15に従って生の調整係数として選択する。
adjustment_factor_raw=max(CM_estimated-ceil(CM_true,0.5)) 式(15)
式中、ceil(・,0.5)は、最も近い0.5に切り上げることを意味する。
4)最後の調整値は、式15からの値+小量εであり、これは、式15における最大のCM_estimatedを有する信号について、調整係数を適用した後、次の0.5dBに切り上げられないことを確実にする。言い換えれば、調整係数は、式16を使用して計算され、最大値は、0未満のMPR誤差を有する信号の中から選択される。
adjustment_factor=max(CM_estimated-ceil(CM_true,0.5))+ε 式(16)
第3の代替の方法は、他の代替の方法によるものより小さい調整係数を適用することであり、その量は、(例えば、ある構成ケースの特定の信号のみについて、CMの過大評価を防ぐなど)設計トレードオフとして選択される。
最低MPR推定誤差を最低限に抑えるモデルを決定するために最低MPRを算出するケースでは、推定CMまたはPARを、調整された推定CMまたはPARがCMまたはPARの実際の測定値未満となることができないように調整するものとする。調整係数は、特定の構成ケースについての最大の負のCMまたはPAR推定誤差とするものとし、これは、実質的に、実際の推定から引かれるものとする。この方法で調整係数を適用する意図は、任意の信号についてのCMまたはPARの過大評価を防ぐことである。あるいは、より小さい負の調整係数を適用することができ、その量は、(例えば、ある構成ケースの特定の信号のみについて、CMまたはPARの過小評価を防ぐなど)設計トレードオフとして選択される。
構成ケースごとに、いずれかの方法による調整係数の適用後、両方のモデルについて、誤差が十分に小さいかどうかに関する評価を行う。特定の構成ケースについての測定誤差の分布の例を、図5A、図5B、図6A、図6B、図7A、および図7Bに示す。図5A、図6A、および図7Aは、式5に示すモデルを表し、図5B、図6B、図7Bは、式6に示すモデルを表す。図5Aおよび図5Bは、特定のケースについての最高MPR推定誤差の分布を表す。図5Aおよび図5Bでは、最高MPRの計算におけるceil演算のために、分布はかなり量子化されている。
図6Aおよび図6Bは、CM推定誤差の密度を示す。図6Aは、図6Bに比べて密度が狭い。図6Aおよび図6B、および図7Aおよび図7Bにおける分布は、基本的に連続している。図7Aおよび図7Bは、PARを推定する誤差の密度を示す。最高MPRを算出するためには、最大の最高MPR誤差は、所望の範囲内にあるものとする。あるいは、所望の範囲内の端部の正のCM測定誤差と負のCM測定誤差との間の差を基準とすることができる。しかし、最大の最高MPR誤差を使用することが好ましい。CMまたはPARを使用して最低MPRを算出するためには、端部の正の測定誤差と負の測定誤差との間の差は、所望の範囲内にあるものとする。
最高MPRの場合、第1の代替の方法による調整係数を適用することによって、過大評価されたMPRを有する信号は存在せず、過小評価されたMPRを有する信号がいくつか存在することになる。第2の代替の方法による調整係数を適用することによって、過大評価されたCMを有する信号は存在せず、過小評価されたCMを有する信号がいくつか存在することになる。具体的には、最大の正のCM誤差を有する信号は、正しく推定されたCMを有しており、最大の負のCM誤差を有する信号は、最大の正のCM誤差と負のCM誤差との間の差だけ過小評価されたCMを有し、他の信号は、何らかのより小さい量だけ過小評価されたCMを有する。
最低MPRの場合、調整係数を適用することによっては、過小評価されたCMまたはPARを有する信号は存在せず、過大評価されたCMまたはPARを有する信号がいくつか存在することになる。具体的には、最も大きい正のCMまたはPAR誤差を有する信号は、正しく評価されたCMまたはPARを有し、最大の正のCMまたはPAR誤差を有する信号は、最大の正のCM誤差と負のCM誤差との間の差だけ過大評価されたCMまたはPARを有する。
推定誤差には2つの潜在的な問題がある。まず、CMおよびPARの故意の過小評価および過大評価により、計算された最低MPRが、計算された最高MPRを超える場合がある。この場合、WTRUは、例えば3GPPなどの標準のMPRおよびACLRの要件への準拠を確実にするMPRの値を選択することができない。第2に、最大の正の推定誤差と負の推定誤差との差が大きければ大きいほど、この方法により得られた最低MPRと測定によって仮説上取得可能な最低MPRとの間の差が大きくなり、最も高い達成可能な最大送信電力が低下する。
これらの問題の2つの可能な対応策は、以下の通りである。1)何らかのおそらく少ない組の信号について、算出されたMPRが適合しないように、代替の調整係数値を選択することによって、上記のトレードオフを適用することができ、2)特定の構成ケースは、結果として得られた推定誤差をより小さくするように、2つ以上の構成ケースに分割することができる。例えば、分析によって、特定の物理チャネルの最も大きいβ値について最も大きい推定誤差が起こることが明らかになった場合、別個の構成ケースを、それらのβ値のみで作ることができる。
いったん1組の構成ケースが定義され、すべての構成ケースについてのα項および調整係数が算出されると、それらをWTRUの表に格納することが望ましい。
図4を参照すると、WTRU400を示す図である。各TTIの送信の開始前に、転送ブロックの媒体アクセス制御(MAC)層によって提供されるデータを考えて、適切な構成ケースが選択される。表1で提供される構成ケースの組の定義では、選択は、転送ブロックを送信するために使用される物理チャネルの混合、および場合によってはE−DPDCH拡散率に基づくことになる。
MPR計算装置(430)が最高MPRを算出するか、最低MPRを算出するか、またはその両方を算出するかにかかわらず、また、装置がPARを使用して最低MPRを算出する場合、CMlinearは、式5および式6の簡略バージョンである式17に従って、上記で決定された構成ケースのCMのα項を使用して推定する。
Figure 0005711284
式中、NおよびDは、それぞれ式5または式6の分子および分母である。PARlinearは、式11を使用して、しかしCMlinearをPARlinearに置き換え、構成ケースのPARのα項を使用することによって推定する。次いでCMlinearおよび/またはPARlinearは、dB形式に変換される。
MPR計算装置(430)が最高MPRを算出する場合、最高MPRを算出するために選択された調整係数(dB単位)は、dB単位のCMの推定から引かれる。これによって、最高MPRを算出するために使用されるCMの値が提供される。
MPR計算装置(430)がCMを使用して最低MPRを算出する場合、CMを使用して最低MPRを算出するために選択された調整係数(dB単位)は、dB単位のCMの推定から引かれる。これによって、CMの値を使用して最低MPRが算出される。
MPR計算装置(430)がPARを使用して最低MPRを算出する場合、PARを使用して最低MPRを算出するために選択された調整係数(dB単位)は、dB単位のPARの推定から引かれ、結果は、最低MPRを算出するために使用する。
MPR計算装置が最高MPRを算出する場合、最高MPRは、3GPPに従って算出することが望ましい。MPR計算装置が最低MPRを算出する場合、最低MPRは、電力増幅器の仕様に従って算出することが望ましい。
最高MPRと最低MPRの両方ではなくそのどちらか一方を算出する装置は、送信電力を設定するために使用されるMPRの値として、算出された最高MPRまたは最低MPRを出力する。最高MPRおよび最低MPRの両方を算出する装置は、送信電力を設定するために使用するMPRの値として、何らかの中間値を選択して、引き続き標準および製造会社の推薦に準拠するようにすることができる。
実際には、CMの値を完全に推定する必要はなく、CMの推定値が1つまたは複数の閾値を上回るか、または下回るかを決定するだけでよい。式17での除算を回避するために式18に提供されるような1つの可能な閾値テストを、式17をわずかに変更することによって行うことができる。
Figure 0005711284
式中、CMlinearTは、CMlinearの特定の閾値であり、
Figure 0005711284
演算子は、不平等が「真」である場合、CMlinearがCMlinearTより大きいことを示す閾値テストである。
max_MPR_dBの値を設定するC言語の表記で示される効率的なアルゴリズム、および表4に示される閾値は、3GPP TS25.101の表6.1Aから導出される。調整係数に線形等価な値(linear equivalents)は、最高MPRの算出のために選択される。
Figure 0005711284
最低MPRを算出する装置固有の方法は、CMおよび/またはPARのいくつかの、場合によってはたった1つの閾値に基づいて最高MPRと同じように算出する可能性があり、それを算出するために、類似のアルゴリズムを使用することができる。
無線通信に使用するように構成されているWTRU400の図4に戻ると、デジタルユーザデータおよび制御データは、スケーリング回路(scaling circuitry)450によって受信し、データをデジタル変倍(digital scaling)して、その相対的な送信電力を設定するように処理される。デジタルユーザデータは、専用物理データチャネル(DPDCH)やE−DPDCH(enhanced DPDCH)などのチャネルに符号化することができる。制御データは、専用物理制御チャネル(DPCCH)、高速DPCCH(HS−DPCCH)、E−DPCCH(enhanced DPCCH)などのチャネルに符号化することができる。スケーリング回路450は、こうしたそれぞれのチャネル上で動作する。
変倍されたデータは、フィルタ処理装置460によってフィルタ処理され、このフィルタ処理されたデータは、デジタル−アナログ変換器(DAC)470によってアナログ信号に変換され、アンテナ(Tx)490を介して無線送信機480によって送信される。WTRUの送信機は、図4においてアナログ利得値番号(analog gains value number)およびデジタル利得値番号(digital gains value number)によってそれぞれ表されるように、調整可能(すなわち、電力制御可能)な全送信電力、および変倍可能な個々のチャネル入力を有する。制御可能な他の変形の送信装置も使用することができる。
個々のチャネルの送信電力、および総送信電力は、送信電力制御ユニット440によって3GPPで指定された手順に基づいて設定される。公称最大送信電力は、WTRU電力クラスまたはネットワークによって決定される。WTRU電力クラスの最大送信電力は、3GPPに指定されているものである。WTRUは、3GPPで定義された範囲内の値である最高MPR、またはより小さい装置固有の最低MPRによってその最大送信電力を自動的に制限することができる。
送信電力制御ユニット440は、複数のパラメータを使用して送信電力を設定する。これらのパラメータのうちの1つは、MPRである。MPRを算出するために、まず、図2および図3を参照して上述したように取得されるオフライン構成パラメータに基づいて構成ケースが識別される(410)。この識別されたケースについて、調整された推定CMおよび/またはPARを、以下で説明するように算出する(420)。
MPRは、最高MPRおよび/または最低MPRの値に基づいて設定する(430)。最高MPRおよび/または最低MPRは、調整されたCMおよび/またはPARの推定に基づいて(420)、またはMPRに対する調整された推定値に基づいて、430で処理装置によって算出することが望ましい。MPRに対する調整に基づいて算出される場合、CMおよび/またはPARには調整はなされない。
WTRU400は、いずれかのまたは両方のMPRを算出し、CMまたはPARのいずれかから最低MPRを算出して、こうした任意の組合せの使用を選択できるように構成することができる。CMおよび/またはPARの推定値は、α項として表される、事前に算出される項の関数、および送信信号の所望の相対的なチャネル電力(β項)の関数とすることができるが、ここでβ項の特定の関数は、信号のいくつかの物理的なパラメータに基づいている。推定値の調整は、事前に算出された項からすることができる。
WTRU400において、いずれかまたは両方のMPRを算出するために、第1にTTIでは、信号は構成例のものであり、MAC−esからのチャネル重み付けはβc=15、βd=6、Ahs=βhs/βc=max(ΔACK and ΔCQI)=15/15、Aec=βec/βc=15/15、Aed,=βed/βc=95/15である。この例の信号は、R4−060176、3GPP TSG RAN 4 Meeting #38における信号Uである。
第2に、デジタル変倍を使用して、WTRU400は、以下のデジタルチャネル重み付け、βc=22、βd=9、βhs=22、βec=22、βed=200を算出する。これらの重み付けは、互いに所望の比率内にあり、それらの二乗の合計は、所望の定数値とする。
第3に、表3におけるαCMおよびβ項を使用して、デジタルチャネル重み付けおよびCMlinearの推定は、式5を使用して1.0589と算出され、これは0.2487dBに相当する。
第4に、CMの推定は、0.54dBを引くことによって調整され、おおよそ−0.29dBが得られる。あるいは、線形形式において、推定は、1.0589に0.883を掛けることによって調整され、それによっておおよそ0.93が得られる。
第5に、CMの線形の調整された推定値、0.94は、表4における第1の線形閾値未満であり、したがって、最高MPRは0dBとして算出される。
図8を参照してまとめると、WTRU400においてMPRを算出することによって送信電力を設定するための手順800を示す図である。構成ケースごとに、調整係数および事前に算出されたα値がオフラインプロセッサにおいて決定され、処理される(810)。これらの値は、WTRU400が構成ケースを識別する(820)のを助けるために、WTRU400に格納される。いったん構成ケースが決定されると、調整された推定CMおよび/またはPARが算出される(830)。これらの調整された推定値を使用して、最高MPRおよび/または最低MPRが算出され(840)、MPRが設定される。MPR、公称最大電力、および電力制御コマンドが結合され(850)、送信電力が設定される(860)。
本実施形態において、特徴および要素を特定の組合せで記載しているが、各特徴または要素は、他の特徴および要素なしに単独で、または他の特徴および要素の有無にかかわらず様々な組合せで使用することができる。提供された方法またはフロー図は、汎用コンピュータまたはプロセッサによって実行するために、コンピュータ読取可能な記憶媒体に有形で組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアにおいて実装することができる。コンピュータ読取可能な記憶媒体の例には、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリ装置、内蔵ハードディスクおよび取外式ディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、およびCD−ROMディスクおよびデジタル多目的ディスク(DVD)などの光媒体などがある。
適切なプロセッサの一例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け専用回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)および/または状態機械などがある。
ソフトウェアと関連するプロセッサは、無線送受信ユニット(WTRU)、ユーザ機器(UE)、端末、基地局、無線ネットワークコントローラ(RNC)、または任意のホストコンピュータで使用するための無線周波数トランシーバを実施するために使用することができる。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカフォン、振動装置、スピーカ、マイクロフォン、テレビ送受信機、ハンズフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線ユニット、液晶ディスプレイ(LCD)表示装置、有機発光ダイオード(OLED)表示装置、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、および/または任意の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)モジュールなど、ハードウェアおよび/またはソフトウェアに実装されるモジュールと共に使用することができる。

Claims (4)

  1. 無線送信/受信ユニット(WTRU)であって、
    第1の最大電力低減(MPR)および第2のMPRを導出する手段であって、前記第1および第2のMPRは、前記WTRUのアップリンク送信のための変調タイプから少なくとも導出される、手段と、
    ネットワークからの構成要件に基づいて前記第1または第2のMPRをさらに選択する前記手段と、
    前記選択された第1または第2のMPRに応えて前記WTRUの最大出力電力をさらに変更する前記手段と、
    前記変更された最大出力電力を超えない出力電力で前記アップリンク送信をさらに行う前記手段と
    を備えることを特徴とするWTRU。
  2. 前記第2のMPRは、調整係数から少なくとも導出されることを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
  3. 無線送信/受信ユニット(WTRU)によって、第1の最大電力低減(MPR)および第2のMPRを導出するステップであって、前記第1および第2のMPRは、前記WTRUのアップリンク送信のための変調タイプから少なくとも導出される、ステップと、
    前記WTRUによって、ネットワークからの構成要件に基づいて前記第1または第2のMPRを選択するステップと、
    前記WTRUによって、前記選択された第1または第2のMPRに応えて前記WTRUの最大出力電力を変更するステップと、
    前記変更された最大出力電力を超えない出力電力で前記アップリンク送信を行うステップと
    を備えることを特徴とする方法。
  4. 前記第2のMPRは、調整係数から少なくとも導出されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
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