ここで、本明細書における用語の定義を説明する。「雀球遊技機」とは、所定回数を上限として牌を自摸する操作を遊技者が行った結果、手牌が所定の上がり役を完成させた場合、賞として当該上がり役に対応した数の遊技媒体が払い出される遊技機を指す。ここで、当該遊技機には、手牌数の上限を特定数とし、当該特定数を超えた場合には、手牌から超過分の牌を捨てる操作を実行するタイプの雀球遊技機が含まれる。また、自摸は自動であっても手動であっても一部自動一部手動のいずれであってもよい。尚、牌の図柄はどのようなものでもよく、数字、ローマ字や漢字等の文字、絵等の図柄を挙げることができる。自摸用遊技球供給制御手段に係る「所定条件」とは、遊技開始指示手段により遊技開始指示がなされた後すべての配牌が終了していない場合(配牌を手打ちで実行する場合)の他、配牌後に捨牌制御手段により前記手牌データ一時記憶手段から一個の牌データが削除された場合を挙げることができる。「特別遊技における単位遊技」とは、特別上がり役(本例ではビックゲーム役)での上がり以降又は当該ゲームより後での所定回数のゲームについて、遊技者にとって有利なゲームを獲得することができる一のゲームのことをいう。具体的には、(1)通常遊技時と比較して上がり役が成立し易いゲーム(例えば、通常遊技時には所定入球口に入球しても開放しない可変入球口が存在している状況下、単位遊技時に所定入球口に入球した場合に可変入球口が開放し、当該開放時に遊技球が当該可変入球口に入球した場合には、遊技者が希望する牌を自由に選択でき、また、当該単位遊技時には所定回数(1回又は複数回)このような選択行為が許容される)、(2)通常遊技時と比較して、上がり役が成立した場合に払い出されるメダル数が多い(例えば、ある上がり役が成立した場合、通常遊技時のX倍(X>1)のメダル数が払い出される)、(3)上述した(1)と(2)との組み合わせ、を挙げることができる。「当該単位遊技回数に関連した情報」とは、単位遊技回数に関連した情報であれば特に限定されず、例えば、単位遊技回数それ自体、ある単位遊技が実行されている際に次回も単位遊技が実行されるか否かの継続情報、どの程度の特別遊技(例えば、単位遊技回数が所定回数以下である短い特別遊技であるのか、単位遊技回数が前記所定回数超である長い特別遊技であるか否かに関する情報)を挙げることができる。「演出」とは、当業界で一般的にいわれる演出と同義であり、例えば、遊技の興趣性を高めるための入賞表示等を挙げることができる。以下、本発明の第1最良形態を説明する。尚、以下の最良形態は、自動配牌機能を有しない雀球遊技機に関するものであるが、これに限定されず、例えば、自動配牌機能を有する雀球遊技機、麻雀やすごろくをモチーフとした雀球遊技機等に応用された場合も本発明の範囲内である。尚、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。また、上記した最良形態や変更例は、特定のものに対して適用されると限定的に解すべきでなく、どのような組み合わせであってもよい。例えば、ある最良形態についての変更例は、別の最良形態の変更例であると理解すべきであり、また、ある変更例と別の変更例が独立して記載されていたとしても、当該ある変更例と当該別の変更例を組み合わせたものも記載されていると理解すべきである。
まず、本最良形態に係る雀球遊技機1の構成について説明する。雀球遊技機1は、数字の「1〜9」、アルファベットの「A〜C」、カタカナの「アイウ」及びギリシャ文字の「α」の合計16種の牌を用いてゲームを行なうようにした遊技機である。
次に、本最良形態に係る雀球遊技機1について、筐体の前面部の構成について説明する。図1は、雀球遊技機1の前面部の構成を示す正面図である。図1に示すように、雀球遊技機1の前面部は、基本的には遊技盤2、操作パネル3、操作パネル3の下方に設けられた遊技球発射レバー4、メダル受け皿5、スピーカー(図示せず)から音声や効果音を出力する音声出力口7、ランプ装置8、ガイドレール9、等から構成されている。
図1に示されるように、遊技盤2の構成に関しては、ガイドレール9に囲まれた遊技盤2の中央には液晶表示装置から構成される第1演出表示装置10、第1演出表示装置10の左側には特別入球口11、特別入球口11の真上には遊技球が通過可能な特別入球口作動ゲート12が配設されている。また、第1演出表示装置10の右側には振分領域Xが形成されており、振分領域X内には図柄入球口13a〜13cが配置されている。更に、遊技盤面部2の下方部2aには、図1及び図3に示すように、横方向に25個の図柄入球口13d、13e、・・・が配置されている。ここで、図2に示すように、振分領域Xは、振分領域Xに遊技球を誘導する誘導部材(本例では釘列)Xaと、振分領域X内に遊技球を入球させるための入球口Xbと、振分領域X内に配された図柄入球口13a〜13cと、振分領域X内に入球した遊技球の動きをランダムにさせる振分部材(本例では振分釘)Xcと、を有している。ここで、振分領域Xに配された図柄入球口13a〜cは近接しており、図柄入球口13a及び13bとの間、図柄入球口13b及び13cとの間には、遊技球が通過可能な通路(Xd)が設けられている。そして、これら通路を通過した遊技球は、振分領域Xの下方に配された、前述した横方向に位置する25個の図柄入球口13d、13e・・・のいずれかに入球することとなる。因みに、本最良形態では、振分領域Xに入球した遊技球は、約50%の割合で図柄入球口13a〜13cのいずれかに入球するよう設計されている。
各図柄入球口には、牌の図柄が表示されている。まず、図2に示すように、第1演出表示装置10の右側の振分領域X内に配置された図柄入球口13a、13b及び13cは、図柄「A」、「B」及び「C」がそれぞれ割り振られている。そして、図3に示すように、遊技盤面部2の下方部2aに配置された図柄入球口13d、13e・・・は、図柄「α」、「1〜9」、「α」、「アイウ」、「α」、「9〜1」及び「α」がそれぞれ割り振られている。
更に、遊技盤2には、更に、ランプ付き飾り装置、風車等が設けられている。ランプ装置8(図1参照)、ランプ付き飾り装置に用いる発光体としては、種々のカラー色を発光するLEDが使用される。更に、遊技盤2の上方部には、ドット表示等から構成されるメイン表示装置36が設けられている。
図1及び図4に示すように、操作パネル3には、液晶表示装置から構成される第2演出表示装置16、メダル投入口17、各種の操作ボタン(ボタンスイッチ)が設けられている。この各種の操作ボタンは、BET(遊技開始)ボタン18、3個の手牌の図柄に対応してボタンが横方向に配設され、捨て牌の操作を行なうための捨て牌ボタン19a、19b及び19c、右シフトボタン22a、左シフトボタン22b、選択決定ボタン23、遊技終了ボタン24、メダル払出しボタン25、等から構成されている。尚、捨て牌ボタン19a、19b及び19cは、手牌から不要な牌を選択して捨てる操作を行なう捨て牌操作手段になり、その上部には夫々のボタン名を示す「A」、「B」及び「C」が表示されている。
遊技者が上記した各種のボタンを操作する(押圧してスイッチ接点をONする)と、例えば、捨て牌ボタン19aを押圧すると捨て牌信号が発生し、この信号がマイクロコンピュータから構成される制御基板に入力される。そして、制御基板のROMに搭載されているソフトウエア(以下、プログラムという)は、入力された信号を解析し、この解析した入力信号に対応する処理を実行することによりゲームが進行する。
第1演出表示装置10及び第2演出表示装置16は、遊技者に対してゲームの進行に応じて必要な情報、及び演出用画像を表示するために使用される。ここで、これら演出表示装置は、賞球払出決定と直接関係する主制御基板1000側では管理されず、主制御基板1000からの遊技情報が一方向的に送信される副制御基板3000側で管理される。尚、主制御基板1000と副制御基板3000とは別個にCPUを備えた制御基板である。また、副制御基板3000をサブメイン基板とし、演出表示装置にもCPUを備えたサブサブ基板とし、サブメイン基板からのコマンドに基づき、演出表示装置側で演出の表示制御を実行するように構成してもよい。
第1演出表示装置10は、主として、遊技者が手牌から不要な牌を捨てる操作を行なうとき、及び、手牌に1個の牌を自摸操作するときに、捨て牌とすべき牌、自摸すべき牌の図柄を、遊技者に事前にアシスト表示するための手段として使用される。これにより、麻雀の知識が少ない初心者も気楽にゲームを楽しむことが可能になる。
第2演出表示装置16は、主として、遊技者が雀球遊技機1に貯留している現在のメダル枚数、1遊技の実施中における遊技球の残り個数、遊技者の手牌を構成する牌の図柄、遊技者が捨て牌として捨てた牌の図柄、等を表示する手段として使用される。
図5は、第2演出表示装置16に各種の画像や情報を表示したときの表示例を示している。図5に示すように、第2演出表示装置16の表示面の上部横方向には、メダル貯留枚数表示部26、遊技球の残り個数を表示する遊技球数表示部27、ドラの図柄を表示するドラ表示部28、演出画像表示部30、捨て牌の図柄を表示する捨て牌表示部33が設けられている。
演出表示部30の上方部には、当該ゲームで獲得できる特別遊技役のうち、ビッグゲーム役(BB役)の権利を得ることができる上がり役を表示するビッグゲーム上がり役表示部31と、チャンスゲーム役(CB役)の権利を得ることができる上がり役を表示するチャンスゲーム上がり役表示部32が設けられている。演出表示部30には、上がり役を完成させたとき等に演出画像等が表示される。捨て牌表示部33には、遊技者が現在までに手牌から捨て牌とした図柄が捨て牌を行なった順に表示される。
更に、第2演出表示装置16の下部横方向には、3個の手牌の図柄を表示する手牌表示部34が設けられている。尚、手牌表示部34に表示する各図柄の下部には、手牌から不要な牌を決定する捨て牌操作手段となる捨て牌ボタン19a、19b及び19cと対応するボタン名(A、B、C)が表示されている。手牌表示部34に表示される牌の図柄は、後述するように、狙わせたい役が分かり易くなる配列にてカラーで表示される。そして、第2演出表示装置16の各表示部は、ゲームの進行に応じて牌の図柄、演出画像、数値等がプログラム処理により更新して表示される。
第1演出表示装置10は、例えば、ゲーム実施当日において実施されたゲーム結果に関する情報を表示する手段、遊技者が遊技球発射レバー4を操作して遊技球を発射する前、即ち、自摸操作を行なう前に自摸すべき牌の図柄を、同じく、捨て牌の操作を行なう前に捨て牌とすべき牌の図柄を、遊技者にアシストするために表示する手段、及び上がり役を完成したときの演出画像を表示する手段として使用される。
図6は、メイン表示装置36の画面例である。メイン表示装置36は、現時点で所有している手牌の図柄を表示するための手牌図柄表示部36aを有している。ここで、手牌図柄表示部36aは、最大手牌数(3個)に対応した3個の表示部(第1手牌表示部36a−1、第2手牌表示部36a−2、第3手牌表示部36a−3)を有している。また、メイン表示装置36は、今回選択されたビックゲーム役及びチャンスゲーム役の組み合わせと対応した特別役組み合わせIDを表示するための特別遊技役表示部36cを有している。尚、どのような特別遊技役組み合わせIDが選択された場合に当該表示部に何が表示されるかについては後述するが、それ自体が意味を持たないドットや7セグ表示(本例ではドット)を採用するため、通常の遊技者がここに表示された内容を見ても、今回どのようなビックゲーム役及びチャンスゲーム役が選択されたのかを理解することはできない。更に、メイン表示装置36は、捨て牌を表示するための捨て牌図柄表示部36bと、ドラを表示するためのドラ表示部36d(第1ドラ表示部36d−1、第2ドラ表示部36d−2)と、特別遊技役の最大単位遊技回数を表示するための特別遊技役最大単位遊技回数表示部36e−1と、特別遊技役の残り回数を表示するための特別遊技役残り回数表示部36e−2と、残り発射球数を表示するための残り発射球数表示部36fと、BET枚数を表示するためのBET枚数表示部36gと、クレジット枚数を表示するためのクレジット枚数表示部36hと、を有している。ここで、特別遊技役最大単位遊技回数表示部36e−1及び特別遊技役残り回数表示部36e−2に関する表示内容は後で詳述するが、それ自体が意味を持たないドットや7セグ表示(例えば、数字により直接的に表示されず、数字と1対1あるいは1対多で対応した記号等であり、本例では7セグ)を採用するため、通常の遊技者がここに表示された内容を見ても、現在実行されている特別遊技の内容(即ち、今回の特別遊技の最大単位遊技回数が何回であるとか、あと何回の単位遊技が実行されるかとか、現在実行されている単位遊技で終了してしまうか否か等)を理解することは出来ない。他方、サブ制御装置3000側で管理する第1演出表示装置10及び第2演出表示装置16上には、後述する単位遊技に関連した情報の示唆又は報知を除き、特別遊技中には特別遊技の単位遊技回数又は残り回数は表示されない(或いは、単位遊技数に関連した情報が示唆又は報知された後、特別遊技の単位遊技回数又は残り回数が表示されるようにしてもよい)。
次に、図7のブロック図を参照しながら、本最良形態に係る雀球遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置1000は、演出表示に係るサブ制御装置(表示制御手段)3000と、主制御装置1000からの払出指示に基づきメダルの払出を行うメダル払出装置4000をはじめ、各種周辺機器と情報伝達可能に接続されている。尚、主制御装置1000からの遊技関連情報はサブ制御装置3000側に一方向的に送信される。また、サブ制御装置3000からの演出用コマンドは第1演出表示装置10及び第2演出表示装置16側に送信される(一方向的にも双方向的にでもよい)。
ここで、主制御装置1000は、各種のセンサから入力される信号の受信及び各種周辺機器(例えば表示制御手段3000)側に各種情報・信号を送信するための通信制御手段1100と、遊技の進行に伴うメダルの貯留枚数の管理と払出の処理を行うメダル管理手段1200と、遊技開始条件を充足しているか否かを判定する遊技開始判定手段1300と、乱数発生手段により発生した乱数を利用してドラを決定するドラ決定手段1500と、乱数発生手段により発生した乱数を利用して特別遊技役を決定する特別遊技役決定・内容決定手段1600と、遊技に関するあらゆる制御を司る遊技制御手段1900と、遊技状態情報(牌情報、メダル情報)をメイン表示装置36上に表示する表示制御手段2000と、現在の遊技状態等を一時記憶する遊技状態一時記憶手段2100と、所定のメダル枚数の払出を行うようにメダル払出装置4000を制御する払出制御手段2200と、遊技に関する情報(画像データ、音声データ等)を記憶するための遊技関連情報記憶手段2300とを有している。以下、各手段について詳述する。
まず、通信制御手段1100は、BETボタン18、捨て牌ボタン19a、19b及び19c、右シフトボタン22a、左シフトボタン22b、選択決定ボタン23、遊技終了ボタン24、メダル払出ボタン25等からの操作信号、特別入球口11の特別入球口入球検出センサ11a、図柄入球口13a、13b・・・、の入球検出センサ13a−1、13b−1・・・、特別入球口作動ゲート12の遊技球通過検知センサ12aからの入力信号等を受信する入力信号受信手段1101と、各種周辺機器(例えば表示制御手段3000)側へ情報・信号を送信する情報送信手段1102とを有している。
次に、メダル管理手段1200は、メダルのクレジット枚数及び貯留枚数を一時記憶するメダル情報一時記憶手段1201を有している。
次に、ドラ決定手段1500は、ドラを決定する際に参照するドラ決定用テーブル1501を有している。ここで、ドラ決定用テーブルの一例を表1に示す。このように、本最良形態では、図柄の内、数字図柄である「1」〜「9」からドラが選択されるように構成されている。
特別遊技役決定・内容決定手段1600は、特別遊技役(ビック役、チャンス役)及び特別遊技(特別遊技役の一部であるビック役)を構成する単位遊技の数を決定する際に参照する特別遊技役決定・内容決定用テーブル1601を有している。ここで、表2は、特別遊技役決定・内容決定用テーブル1601の一例である。当該表から分かるように、本最良形態では、乱数値が0〜477である場合には、ビック役として、振分領域X外に配置された図柄入球口に対応した図柄(「アイウ」、「777」、「333」、「555」、「111」、「999」、「ααα」)から所定個数(本例では1〜3個)が選択される(例えば、乱数値が10である場合には、「アイウ」、「777」、「333」がビック役として選択される)。他方、乱数値が478〜512である場合には、ビック役として、振分領域X内に配置された図柄入球口に対応した図柄(「AAA」、「BBB」、「CCC」)の3個が選択される。このように、前者(乱数値が0〜477)が選択された場合には、3個のビック役に係る図柄入球口が相互に近接した位置に配されていないので、当初からいずれか一つのビック役に狙いを定めて発射しないとビック役の獲得は出来ない。他方、後者(乱数値が478〜512)が選択された場合には、3個のビック役に係る図柄入球口がいずれも振分領域内に配されているので、振分領域さえ狙って打てば、3個のビック役に係る図柄入球口のいずれかに入球するためにビック役の獲得は相対的に容易である。ところで、遊技開始時点で取得した乱数に基づいて当該テーブルを参照してビック役やチャンス役といった特別遊技役を決定するが、当該最良形態では、決定した特別遊技役(特にビック役)のそれぞれに対応した特別遊技時の単位遊技数も当該テーブルを参照して決定するように構成されている。具体的には、前述したように乱数値として10を取得した場合、ビック役「アイウ」=14R、「777」=14R、「333」=3R、が同時に決定される。表2からも分かるように、本最良形態にて特徴的なのが、同一のビック役であっても、取得した乱数毎に異なる点である(単位遊技数変動型ビック役図柄)。例えば、乱数0〜10を取得した場合、乱数11〜20を取得した場合及び乱数21〜30を取得した場合のいずれもビック役として「アイウ」が選択されるが、乱数0〜10を取得した場合の当該ビック役のラウンド数=14、乱数11〜20を取得した場合の当該ビック役のラウンド数=5、乱数21〜30を取得した場合の当該ビック役のラウンド数=3、と異なる。したがって、通常遊技開始時には、主制御装置1000側で管理する特別遊技役表示部36cに特別遊技役が表示されるものの{これ自体、前述のように、選択されたグループ(表2のID)に対応したものが遊技者に認識困難(本例ではドット状)に表示されるに過ぎない}、通常遊技時にどのビック役を揃えたら特別遊技時の単位遊技数が多いかを認識することはできない。このような設計となっているため、サブ制御基板3000側で管理する演出表示装置(本例では第1演出表示装置10や第2演出表示装置16)における、どのビック役で上がったらどの程度の単位遊技数が実行され得るかに関する報知・示唆に係る演出が意味を成すのである。尚、特別遊技に移行した後は、メイン表示装置36上の特別遊技役最大単位遊技回数表示部36e−1に決定された最大単位遊技数が表示されると共に、特別遊技の進行中には特別遊技役残り回数表示部36eに残り単位遊技数が表示される{これについても、遊技者に認識困難(本例では7セグ状)に表示されるに過ぎない}。尚、本最良形態では、表2に示すように、通常遊技開始時点で取得した乱数を用いて、ビック役、チャンス役及び各ビック役の単位遊技数を纏めて決定するように構成されている。しかしながら、これには限定されず、ビック役決定と単位遊技数決定を別テーブルで行ってもよく(例えば、特別遊技役決定用乱数とビック役用単位遊技数決定用乱数を取得)、更にはビック役決定とチャンス役決定とを別テーブルで行ってもよい(例えば、ビック役決定用乱数とチャンス役決定用乱数を取得)。また、本最良形態では、複数種の特別遊技役を一つの乱数を用いて纏めて決定しているが、例えば、ビック役の数を決定する乱数と、当該個数分だけのビック役決定用乱数を取得し、一つずつ決定するように構成してもよい(それぞれの特別遊技役について単位遊技数を決定する際も同様)。尚、表中の「ANY」はどのような図柄でもよいことを意味する。
次に、遊技制御手段1900は、捨て牌処理に関する制御を司る捨て牌制御手段1901と、自摸牌処理に関する制御を司る自摸牌制御手段1902と、手牌データが上がりの組合せを完成させたか否かを判定する役判定手段1903と、前記上がりの組合せを完成させたと判定した場合に、当該上がりに係る獲得メダル枚数を算出する払出枚数算出手段1904と、遊技終了処理に関する制御を司る遊技終了制御手段1905と、特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段1906と、を有している。
ここで、自摸牌制御手段1902は、自摸条件を充足した場合、発射装置に遊技球が1球供給されるよう制御する自摸用遊技球供給制御手段1902aを有している。
また、払出枚数算出手段1904は、上がり役による獲得メダル枚数を算出する際に参照する上がり役別入賞メダル枚数テーブル1904aを有している。尚、表3は、上がり役別入賞メダル枚数テーブル1904aの一例である。
次に、表示制御手段2000は、遊技開始直後に決定された特別遊技役の組み合わせと一義的に対応した識別情報表示の内容を決定する際に参照される特別遊技役表示内容決定用参照テーブル2002と、特別遊技移行直後に当該特別遊技の単位遊技数と一義的に対応した識別情報表示の内容を決定する際に参照される特別遊技時最大単位遊技数表示内容決定用参照テーブル2003と、特別遊技実行時における残り単位遊技数と一義的に対応した識別情報表示の内容を決定する際に参照される特別遊技時残り単位遊技数表示内容決定用参照テーブル2004と、メイン表示装置36上に表示される手牌配列の並び替え(理牌)を実行するか否かを判定するための並び替え要否判定・実行手段2001を有している。以下、まずこれらテーブル2002〜2004について詳述する。
まず、表4は、特別遊技役表示内容決定用参照テーブル2002の一例である。このように、本最良形態では、通常遊技開始直後に特別遊技役(ビック役、チャンス役)が決定されるが、決定されたこれら特別遊技役を一纏めとした(即ち、組とした)ID情報が、主制御装置1000側で管理する特別遊技役表示部36cにて表示される。例えば、図6は、パターン1(表2の「ID1」に相当)が表示されている例である。
次に、表5は、特別遊技時最大単位遊技数表示内容決定用参照テーブル2003の一例である。このように、本最良形態では、特別遊技移行直後に当該特別遊技役での最大単位遊技数と対応した識別情報が、主制御装置1000側で管理する特別遊技役最大単位遊技回数表示部36e−1にて表示される。例えば、図6は、パターンθ(「14回」に相当)が表示されている例である。
次に、表6は、特別遊技時残り単位遊技数表示内容決定用参照テーブル2004の一例である。このように、本最良形態では、特別遊技中における残り最大単位遊技回数と対応した識別情報が、主制御装置1000側で管理する特別遊技役残り回数表示部36e−2にて表示される。例えば、図6は、パターン1(「残り0回」、即ち当該単位遊技で終了)が表示されている例である。
次に、並び替え要否判定・実行手段2001は、並び替え要否を判定する際及びどのような並び替えにするかを決定する際に参照される、第一並び替え要否判定・実行用テーブル2001a(手牌2個時用)と第二並び替え要否判定・実行用テーブル2001b(手牌3個時用)を有している。尚、本最良形態では、手牌2個時用と3個時用という2種のテーブルを例示したが、並び替え要否判定・実行用テーブルとして、異なる手牌数の場合に異なるテーブルを備えていればよい。また、異なる手牌数の場合にすべて異なるテーブルである必要もなく、一部の異なる手牌同士では同一テーブルであってもよい。
ここで、表7は、第一並び替え要否判定・実行用テーブル2001aの一例である。ここで、本テーブルは、後述する処理のところで説明するように、(1)遊技開始してから2個目の自摸が実施された後と、(2)遊技開始してからすべての自摸が実施された後1個捨て牌されたとき、に参照される。これらのタイミングで本テーブルを参照する理由は下記の通りである。上記した(1)の場合も(2)の場合も、手牌の最大数(3個)よりも一つ少ない2個である状況である。ここで、手牌が2個である場合には、あと一つ適当な図柄が揃えば、特別遊技役等を含む上がり役が揃う、いわゆるリーチ状態である場合がある。しかしながら、本最良形態に係る雀球遊技機における図柄は、数(1〜9)や文字(A〜C、ア〜ウ、α)であり、どのような組み合わせが上がり図柄であるかが必ずしも明確でない。よって、手牌が2個である場合であってリーチ状態となっている場合には、当該リーチと対応した上がり図柄の配列と同じくすることにより、遊技者はリーチ状態でありどの図柄を狙えばよいかが判別し易くなる。例えば、表5に示すように、遊技開始後1個目が「ウ」であり2個目が「ア」であった場合、このままでは、メイン表示部36上の第1手牌表示部36a−1に「ウ」、第2手牌表示部36a−2に「ア」が表示されてしまう。しかしながら、この表示のままでは、ビック役の「アイウ」のリーチ状態であることが分かり難い。そこで、並び替え(理牌)を実行し、メイン表示部36上の第1手牌表示部36a−1に「ア」、第2手牌表示部36a−2をブランクとし、第3手牌表示部36a−3に「ウ」を表示する(図6参照)。このように並び替えを実行することにより、遊技者は「イ」を取得すればビック役「アイウ」で上がれることを、例えば遊技機に付けられた上がり役対応表(図示せず)を参照することで容易に把握できることになる。尚、表中、太字斜線部分が、並び替えを要する組み合わせと並び替え後の図柄配列である。
次に、表8は、並び替え要否判定・実行用テーブル2001bの一例である。ここで、本テーブルは、後述する処理のところで説明するように、3個目の自摸が実施された後に参照される。このタイミングで本テーブルを参照する理由は下記の通りである。まず、一つ目の理由を述べると、遊技開始後に2個自摸した状態ではリーチ状態でなかったが、3個すべての手牌を自摸した状態ではリーチ図柄を2個含んでいる状態となることがある。例えば、自摸が2個時には「2」及び「5」でありリーチ状態ではないが、もう一個自摸した後に手牌が「2」、「5」及び「5」となった場合である。この場合、「2」を捨て牌すれば「5」「5」となり、「5」が3揃いのビック役のリーチ状態となる。したがって、このタイミングで並び替えを行った上で「5」「5」「2」と表示すれば、当該リーチ状態であることが分かり易くなる。次に、二つ目の理由を述べると、遊技開始後に2個自摸した状態でもリーチ状態(上がり役A)であるが、3個すべての手牌を自摸した状態ではより有利な上がり役B(上がり役B>上がり役A)となり得るリーチ図柄を2個含んでいる状態となることがある。例えば、自摸が2個時には「3」及び「1」であり通常小役「123」のリーチ状態であるため、並び替え(理牌)が実行され、メイン表示部36上の第1手牌表示部36a−1に「1」、第2手牌表示部36a−2をブランクとし、第3手牌表示部36a−3に「3」が表示される。このような状況下、3個目に「3」を自摸した場合、「1」を捨て牌すれば「3」「3」となり、「3」が3揃いのビック役のリーチ状態となる。したがって、このタイミングでも並び替えを行った上で「3」「3」「1」と表示すれば、より有利な上がり役でのリーチ状態であることが分かり易くなる。このように、3個すべての手牌が揃った状況下ではじめてリーチとなり得る状態となった場合及びより有利なリーチとなり得る状態となった場合、このことを遊技者にただちに認識させるべく並び替え(理牌)が実行される。
次に、遊技状態一時記憶手段2100は、各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するフラグ一時記憶手段2101と、当該遊技における残り遊技球数を一時記憶する遊技球数一時記憶手段2102と、当該遊技における牌情報を一時記憶する牌情報一時記憶手段2103と、当該遊技におけるドラを一時記憶するドラ一時記憶手段2104と、当該遊技における特別遊技役を一時記憶する特別遊技役一時記憶手段2106と、当該遊技における上がり情報(上がり役、獲得メダル枚数)を一時記憶する上がり情報一時記憶手段2110と、当該遊技における特別遊技に関連する情報(例えば、特別遊技ゲームの残り回数)を一時記憶する特別遊技関連情報一時記憶手段2111とを有している。ここで、牌情報一時記憶手段2103は、当該遊技における手牌情報を一時記憶する手牌情報一時記憶手段2103aと、当該遊技における捨て牌情報を一時記憶する捨て牌情報一時記憶手段2103bとを有している。また、上がり情報一時記憶手段2110は、当該遊技における上がり役を一時記憶する上がり役一時記憶手段2110aと、払出枚数算出手段1904が算出した獲得メダル枚数を一時記憶する獲得メダル枚数一時記憶手段2110bとを有している。
次に、表示制御手段(サブ制御装置)3000は、主制御装置1000側からの各種情報・信号を受信する表示情報受信手段3100と、表示制御手段(サブ制御装置)3000側での表示に関連する情報を一時記憶する表示関連情報一時記憶手段3600と、演出に関する情報(画像データ、動画像データ、音声データ等)を記憶するための表示関連情報記憶手段3700と、主制御装置1000側での遊技進行に合わせて、遊技方法等に係るナビゲーション演出の表示制御を司る遊技ナビゲーション演出表示制御手段3800と、を有している。以下、各手段について詳述する。
表示情報受信手段3100は、主制御装置1000側からの各種情報・信号を一時記憶するメイン側情報一時記憶手段3101を有している。尚、メイン側情報一時記憶手段3101に一時記憶された各種情報・信号は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
遊技関連情報一時記憶手段3600は、各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するフラグ一時記憶手段3601と、当該遊技における牌情報を一時記憶する牌情報一時記憶手段3602と、を有している。
次に、遊技ナビゲーション演出表示制御手段3800は、特別遊技時において特別遊技ゲームの残り単位遊技(ラウンド)回数又はラウンド数自体を示唆する演出を実行する特別遊技継続示唆演出表示制御手段3810と、通常遊技時において特別遊技ゲームの最大実行可能ラウンド数を示唆する演出を実行する特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御手段3820と、手牌情報と残り遊技球数に基づきビック役狙いのナビゲーション演出を実行する特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830と、を有している。ここで、特別遊技継続示唆演出表示制御手段3810は、特別遊技ゲームの残りラウンド回数を示唆する演出を決定するために参照されるラウンド継続示唆演出選択用テーブル3811を更に有している。そして、特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御手段3820は、特別遊技ゲームの最大実行可能ラウンド数を示唆する演出を決定するために参照されるラウンド数示唆演出選択用テーブル3821を更に有している。
次に、表9及び表10は、ラウンド継続示唆演出選択用テーブル3811の一例である。ここで、本テーブルは、後述する処理のところで説明するように、特別遊技中に第一条件(本例では、手牌数が上がり役を構成するために必要な個数に到達(本例では3個)して以降であり、最終球が0球でない場合)、第二条件(本例では、任意の役が入賞確定している場合)及び第三条件(本例では、特定の入球口である13a〜13cのいずれかに入球した場合)を充足した場合、(1)今回の特別遊技において実行が予定されている最大実行可能単位遊技回数、(2)現在のラウンド数、及び(3)現在の残り遊技球数、に基づき、当該ラウンド中でのラウンド継続示唆演出が決定される{尚、所定条件をこれらの一部(一つ又は任意の複数)としてもよい}。このタイミングでラウンド継続示唆演出を実行する理由は下記の通りである。まず、当該ラウンド継続示唆演出が実行されるまでは、副制御装置3000側での表示手段を通じての、特別遊技の期待付与利益内容(例えば、特別遊技の最大実行可能単位遊技回数、ラウンド継続の可能性、あとどの程度単位遊技が継続するか等)に関する情報は遊技者に対しては出力されない。したがって、副制御装置3000側で制御される演出表示を通じてこれら情報を取得するのが通常であるため、遊技者は特別遊技の期待利益を特別遊技開始当初は把握してはいない。そして、後述するが、通常遊技状態ではn
U個(本例では4個)であった1ゲームでの遊技球数が、特別遊技状態時での遊技開始に当たっては(即ち、特別役が成立した当該遊技は除く趣旨)n
T個(本例では15個)に増加するよう構成されている。他方で、特別遊技時には特別入球口11への入球を通じて遊技者が希望する牌を取得することができる。したがって、通常はn
T個(本例では15球)すべてを使うまでもなく、早い段階で役が成立し、役が成立して以後の残り球は基本的に無駄な場合が多い。このような状況下、賞球枚数を増加させる等の物質的な利益付与を目的とするのではなく、特別遊技の内容(ラウンド継続の可能性、最大実行可能単位遊技等)を示唆又は報知するという情報付与を目的として、遊技者に残り球を発射させるモチベーションを付与することを通じ、遊技の興趣性を図ることを目指している。ここで、表9及び表10の説明に戻ると、表9は、残り球数が多い場合(例えば、残り球数=X〜Y、例えばX=11/Y=2)に参照されるテーブルであり、表10は、残り球数が少ない場合(例えば、残り球数=A〜B、例えばA=B=1)に参照されるテーブルである。まず、両テーブルに共通する点として、ビック役に係る特別遊技において予定されている最大単位遊技回数が多い程、継続期待度の高い演出が選択されるようにテーブル構成されている。例えば、表9(残り球数=多時用)では、当該単位遊技で終了する可能性が最も高い「演出1」を見ると、ビック役に係る特別遊技において予定されている最大単位遊技回数が多い程、選択され難くなっている。他方、単位遊技回数が非常に長く継続する可能性が最も高い「演出6」を見ると、予定されている最大単位遊技回数が多い程、選択され易くなっている。また、本最良形態では、残り球の数(或いは、残り球の程度)に応じ、同一乱数を取得した場合(本例では、第一条件〜第三条件を充足した場合にこの乱数を取得)であっても演出内容を異ならしめるように構成されている。より好適には、残り球の数が少ない場合における演出内容を、残り球の数が多い場合における演出内容と比較し、ビック役に係る特別遊技内容(例えば、ラウンド継続の可能性、予定されている最大単位遊技回数)をより正確に示唆又は報知する。本例の表10では、非常に極端な例として、現在のラウンド数と最大単位遊技数とに基づき、継続の可能性やどの程度継続するのかに関し、一つの演出しか決定されない。即ち、本例の表10は、ビック役に係る特別遊技内容を示唆するというよりも、実質的にビック役に係る特別遊技内容を報知している。例えば、ビック役に係る特別遊技の最大単位遊技数が2Rである特別遊技の2R目において、残り1球となった段階で第一条件〜第三条件を充足した場合、特別遊技が終了する可能性が高い「演出1」のみしか選択されず、他方、最大単位遊技数が2Rではない他の特別遊技に関しては、同一条件下で「演出1」は選択されないため、この時点で当該特別遊技の終了が確定する。尚、本最良形態では、最大単位遊技数がどのような回数であるビック役が選択された場合でも、頻度こそ異なるもののいずれの演出も選択されるよう構成されている(多時用)が、所定の演出(例えば本例では演出6)については、最大遊技数が所定回数のビック役{例えば、最も単位遊技数が多いビック役(本例では14R)}が選択された場合のみ選択されるように構成してもよい。
次に、表11は、ラウンド数示唆演出選択用テーブル3821の一例である。ここで、本テーブルは、後述する処理のところで説明するように、通常遊技時においてビック役の特別遊技役に係る図柄を自摸した際に、当該特別遊技役の最大実行可能ラウンド数に基づき参照される。このタイミングで本テーブルを参照する理由は下記の通りである。まず、通常遊技時、副制御装置3000側での表示手段を通じての、ビック役の特別遊技役に係る期待付与利益(例えば、最大実行可能ラウンド数)に関する情報は、遊技者に対して出力されない。したがって、副制御装置3000側で制御される演出表示を通じてこれら情報を取得することが通常であるため、遊技者はどの特別遊技がどのような期待利益であるかを通常遊技開始当初は把握してはいない。このような構成において本最良形態では、通常遊技時においてビック役の特別遊技役に係る図柄を自摸した際に、当該特別遊技役の最大実行可能ラウンド数を示唆するメッセージを、サブ制御装置3000が管理する第2演出表示装置16に表示することにより、遊技者に狙うべきビック役に係る特別遊技役をナビゲートすることが可能となる。例えば、ビック役に係る特別遊技役「777」の最大実行可能ラウンド数が、抽選により14ラウンドと定められている場合、「7」図柄を自摸した際に取得された乱数値が250である場合、最大実行可能ラウンド数が多いことを示唆するメッセージ(例えば、演出F:「大利益100%」)が表示される。これにより、遊技者は以降の自摸において、ビック役「777」が入賞するよう狙いを定めることができる。尚、表11に示したテーブルにおける各演出の頻度はあくまで例示であるが、本最良形態では、単位遊技の回数に応じ、最も選択され易い演出が異なるように構成されている。加えて、最も単位遊技数が多いビック役の特別遊技役に係る図柄が自摸された場合には、他のビック役の特別遊技役に係る図柄が自摸された場合には選択されない演出(本例では演出F)が選択され得る。尚、表11のテーブルでは常に何らかの演出が選択されるように構成されているが、これに限定されず、抽選の結果、演出を実行しない旨の決定がなされてもよい。
次に、図8〜図25のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る雀球遊技機1の処理の流れを説明する。はじめに、図8〜図18のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る雀球遊技機1のメイン制御基板側での処理の流れを説明する。まず、図8は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。はじめに、ステップ1100で、メダル管理手段1200は、後述するメダル管理処理を実行する。次に、ステップ1200で、遊技開始判定手段1300は、後述する遊技開始判定処理を実行する。次に、ステップ1400で、ドラ決定手段1500は、後述するドラ決定処理を実行する。次に、ステップ1500で、特別遊技役決定・内容決定手段1600は、後述する特別遊技役決定処理を実行する。次に、ステップ1600で、遊技制御手段1900は、後述する遊技開始・発射球セット処理を実行する。次に、ステップ1700で、遊技制御手段1900(特に自摸牌制御手段1902)は、後述する自摸制御処理を実行する。次に、ステップ1900で、遊技制御手段1900(特に捨て牌制御手段1901)は、後述する捨て牌制御処理を実行する。次に、ステップ2300で、払出枚数算出手段1904は、後述する払出枚数算出処理を実行する。次に、ステップ2400で、遊技制御手段1900(特に遊技終了制御手段1905)は、後述する遊技終了処理を実行し、ステップ1100に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
まず、図9は、図8におけるステップ1100のサブルーチンに係る、メダル管理処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、メダル管理手段1200は、メダル情報一時記憶手段1201及びフラグ一時記憶手段2101を参照し、BETカウンタ値が「3」かつCREカウンタ値が「50」であるか、又は現在遊技中(例えば、後述する「遊技中フラグ」がオン)であるか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、メダル管理手段1200は、メダルブロッカー(図示しない)をメダルを投入不能に駆動し、ステップ1108に移行する。他方、ステップ1102でNoの場合、ステップ1106で、メダル管理手段1200は、メダルブロッカーをメダル投入可能に駆動し、ステップ1108に移行する。次に、ステップ1108で、メダル管理手段1200は、入力信号受信手段1101がメダル投入信号を受信したか否かを判定する。ステップ1108でYesの場合、ステップ1110で、メダル管理手段1200は、メダル情報一時記憶手段1201を参照し、BETカウンタ値が「3」ではないか否かを判定する。ステップ1110でYesの場合、ステップ1112で、メダル管理手段1200は、メダル情報一時記憶手段1201のBETカウンタ値に「1」を加算し、ステップ1116に移行する。他方、ステップ1110でNoの場合、ステップ1114で、メダル管理手段1200は、メダル情報一時記憶手段1201のCREカウンタ値に「1」を加算し、ステップ1116に移行する。次に、ステップ1116で、メダル管理手段1200(表示制御手段2000)は、メダル情報一時記憶手段1201を参照し、現在のメダル情報(BET枚数、クレジット枚数)をメイン表示装置36上に表示する。そして、ステップ1118で、メダル管理手段1200(情報送信手段1102)は、表示制御手段(サブ制御装置)3000側に前記現在のメダル情報を送信し、次の処理(遊技開始判定処理1200)に移行する。
他方、ステップ1108でNoの場合、ステップ1120で、メダル管理手段1200は、入力信号受信手段1101が払出ボタン操作信号を受信したか否か、即ち、遊技者がメダル払出ボタン25を押圧したか否かを判定する。ステップ1120でYesの場合、ステップ1122で、メダル管理手段1200は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、現在遊技中(例えば、後述する「遊技中フラグ」がオン)ではないか否かを判定する。ステップ1122でYesの場合、ステップ1124で、メダル管理手段1200は、メダル情報一時記憶手段1201を参照し、CREカウンタ値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップ1124でYesの場合、ステップ1126で、メダル管理手段1200は、メダル情報一時記憶手段1201のCREカウンタ値から「1」減算する。次に、ステップ1128で、メダル管理手段1200(払出制御手段2200)は、メダル払出装置4000を駆動し、メダル受け皿5にメダルを「1」枚排出する。次に、ステップ1130で、メダル管理手段1200(表示制御手段2000)は、メダル情報一時記憶手段1201を参照し、現在のメダル情報(BET枚数、クレジット枚数)をメイン表示装置36上に表示する。そして、ステップ1132で、メダル管理手段1200(情報送信手段1102)は、表示制御手段(サブ制御装置)3000側に前記現在のメダル情報を送信し、ステップ1124に移行する。
他方、ステップ1124でNoの場合、ステップ1134で、メダル管理手段1200は、メダル情報一時記憶手段1201を参照し、BETカウンタ値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップ1134でYesの場合、ステップ1136で、メダル管理手段1200は、メダル情報一時記憶手段1201のBETカウンタ値から「1」減算し、ステップ1128に移行する。
尚、ステップ1120、ステップ1122及びステップ1134でNoの場合は次の処理(遊技開始判定処理1200)に移行する。
次に、図10は、図8におけるステップ1200のサブルーチンに係る、遊技開始判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、遊技開始判定手段1300は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、現在遊技中(例えば、後述する「遊技中フラグ」がオン)ではないか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、遊技開始判定手段1300は、入力信号受信手段1101がBETボタン操作信号を受信したか否か、即ち、遊技者がBETボタン18を押圧したか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、遊技開始判定手段1300は、メダル情報一時記憶手段1201を参照し、BETカウンタ値が「3」であるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1208で、遊技開始判定手段1300は、メダル情報一時記憶手段1201のBETカウンタに「0」をセットする。次に、ステップ1210で、遊技開始判定手段1300(表示制御手段2000)は、メダル情報一時記憶手段1201を参照し、現在のメダル情報(BET枚数、クレジット枚数)をメイン表示装置36上に表示する。次に、ステップ1212及びステップ1214で、遊技開始判定手段1300(情報送信手段1102)は、表示制御手段(サブ制御装置)3000側に前記現在のメダル情報及び遊技開始信号を送信する。そして、ステップ1216で、遊技開始判定手段1300は、フラグ一時記憶手段2101内の「遊技開始決定フラグ」をオンにし、次の処理(ドラ決定処理1400)に移行する。
他方、ステップ1206でNoの場合、ステップ1218で、遊技開始判定手段1300は、メダル情報一時記憶手段1201を参照し、CREカウンタ値が「0」でないか否かを判定する。ステップ1218でYesの場合、ステップ1220及びステップ1222で、遊技開始判定手段1300は、メダル情報一時記憶手段1201のCREカウンタ値から「1」減算すると共に、BETカウンタ値に「1」加算する。次に、ステップ1224で、遊技開始判定手段1300(表示制御手段2000)は、メダル情報一時記憶手段1201を参照し、現在のメダル情報(BET枚数、クレジット枚数)をメイン表示装置36上に表示する。そして、ステップ1226で、遊技開始判定手段1300(情報送信手段1102)は、表示制御手段(サブ制御装置)3000側に前記現在のメダル情報を送信し、ステップ1206に移行する。
尚、ステップ1202、ステップ1204及びステップ1218でNoの場合にも次の処理(ドラ決定処理1400)に移行する。
次に、図11は、図8におけるステップ1400のサブルーチンに係る、ドラ決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1402で、ドラ決定手段1500は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、「遊技開始決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ1402でYesの場合、ステップ1404で、ドラ決定手段1500は、フラグ一時記憶手段2101内の「遊技開始決定フラグ」をオフにする。次に、ステップ1406で、ドラ決定手段1500は、第1ドラの決定用乱数を取得する。次に、ステップ1408で、ドラ決定手段1500は、前記乱数に基づき、ドラ決定用テーブル1501を参照し、前記乱数に係る牌を第1ドラに決定すると共に、当該決定情報をドラ一時記憶手段2104にセットする。次に、ステップ1410で、ドラ決定手段1500は、第2ドラの決定用乱数を取得する。次に、ステップ1412で、ドラ決定手段1500は、前記乱数に基づき、ドラ決定用テーブル1501を参照し、前記乱数に係る牌を第2ドラに決定すると共に、当該決定情報をドラ一時記憶手段2104にセットする。ここで、「第1ドラ」及び「第2ドラ」は、獲得メダル枚数を増加させる得点増加装置の作動契機の一つであり、手牌に第1ドラ又は第2ドラが含まれている状態で上がると獲得メダル枚数が増加する(後述の払出枚数算出処理2300参照)。また、第1ドラ及び第2ドラは2球目及び3球目の自摸でそれぞれ表示される。そして、ステップ1414で、ドラ決定手段1500は、フラグ一時記憶手段2101内の「ドラ決定フラグ」をオンする。次に、ステップ1416で、情報送信手段1102は、表示制御手段3000側に決定したドラ情報(第1ドラ情報及び第2ドラ情報)を送信し、次の処理(特別遊技役決定処理1500)に移行する。尚、ステップ1402でNoの場合にも次の処理(特別遊技役決定処理1500)に移行する。
次に、図12は、図8におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技役決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、特別遊技役決定・内容決定手段1600は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、「ドラ決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、特別遊技役決定・内容決定手段1600は、フラグ一時記憶手段2101内の「ドラ決定フラグ」をオフにする。次に、ステップ1506で、特別遊技役決定・内容決定手段1600は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、「特別遊技フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ1506でYesの場合、ステップ1508で、特別遊技役決定・内容決定手段1600は、特別遊技役決定用乱数を取得する。次に、ステップ1510で、特別遊技役決定・内容決定手段1600は、前記乱数に基づき、特別遊技役決定・内容決定用参照テーブル1601を参照し、特別遊技役(ビック役、チャンス役)を決定することに加えてビック役に係る特別遊技役については最大実行可能ラウンド数を決定すると共に、当該特別遊技に係る上がり役コード(ビック役に係る上がり役コード、チャンス役に係る上がり役コード)及びビック役についてはそれぞれに対応して割り当てられているラウンド数を特別遊技役一時記憶手段2106にセットする。次に、ステップ1511で、表示制御手段2000は、決定した一群の特別遊技役(組)に対応したID(表4参照)に対応したドットマトリクスパターンを特別遊技役表示部36cに表示する。そして、ステップ1512で、特別遊技役決定・内容決定手段1600は、フラグ一時記憶手段2101内の「特別遊技役決定フラグ」をオンにする。次に、ステップ1514で、情報送信手段1102は、表示制御装置3000側に決定した特別遊技役(ビック役、チャンス役)に対応したID情報を送信し、次の処理(遊技開始・発射球セット処理1400)に移行する。ここで、このID情報を受信したサブ制御装置3000側では、後の処理のために当該情報を一時記憶しておく(そして、主制御部の表2と同様のテーブルをサブ制御装置3000側でも保有しており、主制御装置1000側でどのような特別遊技役が決定され且つビック役についてはそれぞれの特別遊技役の最大単位遊技回数が何回であるか等の情報も一時記憶しておく)ものの、当該ID情報を用いての、主制御装置1000側で決定されたビック役に係る特別遊技役の単位遊技数関連情報については、第1演出表示装置10や第2演出表示装置16上では何ら表示しない。尚、一群の特別遊技役(組)のID情報でなく、決定された特別遊技役とビック役に係る特別遊技の最大単位遊技数に関する情報をサブ制御基板3000側に送信するように構成してもよい。尚、ステップ1502でNoの場合は次の処理(遊技開始・発射球セット処理1400)に移行し、ステップ1506でNoの場合はステップ1512に移行する。
次に、図13は、図8におけるステップ1600のサブルーチンに係る、遊技開始・発射球セット処理のフローチャートである。ここで、ステップ1602〜ステップ1610が遊技開始処理(遊技開始初期設定処理)、ステップ1612〜1620が発射球セット処理である。
まず、ステップ1602で、遊技開始判定手段1300は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、「特別遊技役決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604で、遊技開始判定手段1300は、フラグ一時記憶手段2101内の「特別遊技役決定フラグ」をオフにする。次に、ステップ1606で、特別遊技制御手段1906は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、「特別遊技フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ1606でYesの場合、ステップ1608で、特別遊技制御手段1906は、フラグ一時記憶手段2101内の「特別入球口作動ゲート有効フラグ」をオンにする。そして、ステップ1610で、遊技開始判定手段1300は、遊技球数一時記憶手段2102内の残り球数n情報としてnT(2ラウンド目以降の特別遊技時の球数:本例では「15」)をセットする。以上で、遊技開始処理を終了する。尚、ステップ1606でNoの場合、ステップ1611で、遊技開始判定手段1300は、遊技球数一時記憶手段2102内の残り球数n情報としてnU(通常遊技時の球数:本例では「4」)をセットし、遊技開始処理を終了する。ここで、nTとして「15」及びnUとして「4」を一律にセットするように構成したがこれには何ら限定されない(好適にはnT>nU)。例えば、所定条件を充足した場合(例えば、乱数を取得した上で抽選に当選やはずれた場合)にn値を適宜(例えばテーブルを参照して特定個数を割り振ったり、当選した場合には一律に多い個数、はずれた場合には一律に少ない個数)をセットするように構成してもよい。この場合、特に通常遊技時においては、役成立に必要な遊技数(本例では3球)よりも多い個数を設定することが好適である(本例では3+1球)。そして、1球よりも多い(例えば本例では3+2球、3+3球)遊技数設定ができるようにすると、後述するようなサブ側での特別遊技ランクアップ演出が可能となる(変更例参照)。
次に、遊技開始処理終了後、ステップ1612〜ステップ1620にかけて、発射球セット処理が実行される。具体的には、まず、ステップ1612で、自摸用遊技球供給制御手段1902aは、遊技球送り装置(図示しない)を制御して、遊技球発射装置の発射位置(図示しない)に遊技球を1球セットする。そして、ステップ1614で、自摸牌制御手段1902は、遊技球数一時記憶手段2102内の残り球数n情報から「1」を減算する。その後、ステップ1616で、自摸牌制御手段1902は、フラグ一時記憶手段2101内の「未入球フラグ」をオンにし、次の処理(自摸制御処理1700)に移行する。以上が遊技開始直後の発射球セット処理(1個目の自摸用の発射球セット処理)である。2球目以降に関しては下記の処理で実行される。まず、ステップ1602でNoの場合、ステップ1618で、自摸牌制御手段1902は、フラグ一時記憶手段2101内の「自摸許可フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ1618でYesの場合、ステップ1620で、自摸牌制御手段1902は、フラグ一時記憶手段2101内の「自摸許可フラグ」をオフにし、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1618でNoの場合、発射球セット処理を終了する。
次に、図14は、図8におけるステップ1700のサブルーチンに係る、自摸牌制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1702で、自摸牌制御手段1902は、フラグ一時記憶手段2101内の「未入球フラグ」がオンであるか否か、即ち、遊技球発射装置に供給された1球の遊技球がまだいずれの入球口にも入球していない状況であるか否かを判定する。ここで、ステップ1702でYesの場合には自摸牌制御処理が実行され、当該ステップでNoの場合には次の処理(ステップ1900の捨て牌制御処理)に移行する。ここで、当該自摸牌制御処理は、ステップ1702〜ステップ1708が作動入球口開放制御処理、ステップ1710〜ステップ1728が入球処理(特に、ステップ1710〜ステップ1714が通常入球口の入球処理、ステップ1716〜ステップ1728が特別入球口の入球処理)、ステップ1730〜ステップ1738が次球供給許可判定処理、ステップ1740〜ステップ1746が表示制御処理、ステップ1800の上がり判定処理、から構成される。以下、順に説明することとする。
まず、ステップ1702〜ステップ1708が作動入球口開放制御処理から説明する。はじめに、ステップ1704で、自摸牌制御手段1902は、入力信号受信手段1101が特別入球口作動ゲート通過信号を受信したか否か、即ち、遊技球が特別入球口作動ゲート12を通過したか否かを判定する。ステップ1704でYesの場合、ステップ1706で、自摸牌制御手段1902は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、「特別入球口作動ゲート有効フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ1706でYesの場合、ステップ1708で、自摸牌制御手段1902は、特別入球口開閉装置11bを駆動して、特別入球口11を開放する。
次に、ステップ1710〜ステップ1728の入球処理を説明する。まず、ステップ1710〜ステップ1714における通常入球口の入球処理から説明すると、はじめに、ステップ1710で、自摸牌制御手段1902は、入力信号受信手段1101が図柄入球信号を受信したか否か、即ち、遊技球が図柄入球口13a、13b・・・に入球したか否かを判定する。ステップ1710でYesの場合、ステップ1712で、自摸牌制御手段1902は、フラグ一時記憶手段2101内の「未入球フラグ」をオフにする。次に、ステップ1714で、自摸牌制御手段1902は、前記図柄入球信号に係る牌を手牌情報一時記憶手段2103aに追加する。
次に、ステップ1710でNoの場合に実行される、ステップ1716〜ステップ1728における特別入球口の入球処理を説明する。まず、ステップ1716で、自摸牌制御手段1902は、入力信号受信手段1101が特別入球口入球信号を受信したか否か、即ち、遊技球が特別入球口11に入球したか否かを判定する。ここで、ステップ1716でNoの場合には、ステップ1710に戻り、ステップ1710又はステップ1716でYesになるまでループする。他方、ステップ1716でYesの場合、ステップ1718で、自摸牌制御手段1902は、フラグ一時記憶手段2101内の「未入球フラグ」をオフにする。そして、ステップ1720で、自摸牌制御手段1902は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、「特別入球口入球フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ1720でYesの場合、ステップ1722で、自摸牌制御手段1902は、フラグ一時記憶手段2101内の「特別入球口入球フラグ」をオンにする。次に、ステップ1724で、自摸牌制御手段1902(表示制御手段2000)は、メイン表示装置36内の2倍得点増加ランプ(図示しない)を点灯する。次に、ステップ1726で、自摸牌制御手段1902(情報送信手段1102)は、表示制御手段(サブ制御装置)3000側に特別入球口入球信号を送信する。次に、ステップ1728で、自摸牌制御手段1902は、入力信号受信手段1101が自摸牌決定操作信号を受信したか否かを判定する。ステップ1728でYesの場合にはステップ1714に移行する。尚、ステップ1728でNoの場合にはYesになるまで当該処理をループする。
次に、ステップ1730〜ステップ1738の次球供給許可判定処理を説明する。まず、ステップ1730で、自摸牌制御手段1902は、遊技球数一時記憶手段2102を参照し、nが0でないか否か、即ち、予定されていた球数(例えば、本例の場合、通常遊技時では4球)をすべて打ち切った状況ではないか否かを判定する。ステップ1730でYesの場合、ステップ1732で、自摸牌制御手段1902は、遊技球数一時記憶手段2102を再び参照し、役を成立させるために必要な牌数(本例では3個)をまだ取得していないか否か(即ち、本例ではまだ配牌の3球をすべて打ち切った状況ではないか否か、例えば通常遊技時にはnが1でないか否か)を判定する。ステップ1732でYesの場合、ステップ1734で、自摸牌制御手段1902は、フラグ一時記憶手段2101内の「自摸許可フラグ」をオンにする。他方、ステップ1732でNoの場合には、ステップ1736で、自摸牌制御手段1902は、フラグ一時記憶手段2101内の「捨て牌許可フラグ」をオンにする。他方、ステップ1730でNoの場合、即ち、予定されていた球数(例えば、本例の場合、通常遊技時では4球)をすべて打ち切った状況である場合には、ステップ1738で、自摸牌制御手段1902は、フラグ一時記憶手段2101内の「遊技終了フラグ」をオンにし、ステップ1744に移行する。尚、ステップ1738でステップ1740に移行しない理由(即ち、ステップ1740〜ステップ1742をスキップする理由)は、ステップ1738の処理は予定されていた球数をすべて打ち切った後に実行される処理であるから、もはや並び替えて遊技者に対して自摸るべき牌を教示する必要がないからである。但し、これはメイン側での表示に関しての処理であり、後述するように、サブ基板側では上がり役が成立しているときに限り並び替えを実行し、どのような上がり役が成立したかを遊技者に報知するよう構成している。
次に、ステップ1740〜ステップ1746の表示制御処理を説明する。まず、ステップ1740で、並び替え要否判定・実行手段2001は、手牌情報一時記憶手段2103a内に一時記憶された手牌情報を踏まえ、第1並び替え要否判定・実行用テーブル2001a(手牌2個時)又は第2並び替え要否判定・実行用テーブル2001b(手牌3個時)を参照して並び替えが必要か否かを判定する。ステップ1740でYesの場合、ステップ1742で、並び替え要否判定・実行手段2001は、第1並び替え要否判定・実行用テーブル2001a(手牌2個時)又は第2並び替え要否判定・実行用テーブル2001b(手牌3個時)を参照し、並び替えを実行した上、手牌情報一時記憶手段2103aに一時記憶されている手牌データの並び順情報を更新する。次に、ステップ1744で、表示制御手段2000は、手牌情報一時記憶手段2103aに一時記憶されている手牌データ及びこれらの並び順情報に基づき、メイン表示装置36上に手牌を表示する。そして、ステップ1746で、情報送信手段1102は、表示制御手段(サブ制御装置)3000側に手牌情報(及び並び順情報)情報を送信する。そして、ステップ1800で、後述する上がり判定処理を実行し、次の処理(ステップ1900の捨て牌制御処理)に移行する。
次に、図15は、図14におけるステップ1800のサブルーチンに係る、上がり判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1806で、役判定手段1903は、手牌情報一時記憶手段2103aを参照し、手牌が上がりであるか否かを判定する。ステップ1806でYesの場合、ステップ1808で、役判定手段1903は、フラグ一時記憶手段2101内の「上がりフラグ」をオンにすると共に、当該上がり役に係るコードを上がり役一時記憶手段2110aにセットする。次に、ステップ1810で、役判定手段1903は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、「特別遊技フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ1810でYesの場合、ステップ1812で、役判定手段1903は、上がり役一時記憶手段2110a及び特別遊技役一時記憶手段2106を参照し、当該上がり役はビック役であるか否か、具体的には、当該上がりに係る上がり役コードと当該遊技におけるビック役に係る上がり役コードが一致したか否かを判定する。ステップ1812でYesの場合、ステップ1814で、役判定手段1903は、フラグ一時記憶手段2101内の「特別入球口作動ゲート有効フラグ」をオンにする。次に、ステップ1816で、役判定手段1903は、特別遊技内容決定・内容決定用テーブル1901を参照し、今回のビック役に対応したラウンド数を特別遊技ゲーム回数カウンタ値にセットし、ステップ1818に移行する。
他方、ステップ1812でNoの場合、ステップ1820で、役判定手段1903は、上がり役一時記憶手段2110a及び特別遊技役一時記憶手段2106を参照し、当該上がり役はチャンス役であるか否か、具体的には、当該上がりに係る上がり役コードと当該遊技におけるチャンス役に係る上がり役コードが一致したか否かを判定する。ステップ1820でYesの場合、ステップ1822で、役判定手段1903は、フラグ一時記憶手段2101内の「特別入球口作動ゲート有効フラグ」をオンにする。次に、ステップ1824で、役判定手段1903は、特別遊技関連情報一時記憶手段2111の特別遊技ゲーム回数カウンタ値に「1」をセットし、ステップ1818に移行する。
そして、ステップ1818で、役判定手段1903は、フラグ一時記憶手段2101内の「特別遊技フラグ」を夫々オンにし、次の処理(ステップ1900の捨て牌制御処理)に移行する。尚、ステップ1806、ステップ1810及びステップ1820でNoの場合も、次の処理(ステップ1900の捨て牌制御処理)に移行する。
次に、図16は、図8におけるステップ1900のサブルーチンに係る、捨て牌制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1902で、捨て牌制御手段1901は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、「捨て牌許可フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ1902でYesの場合、ステップ1904で、捨て牌制御手段1901は、入力信号受信手段1101が捨て牌操作信号を受信したか否か、即ち、遊技者が捨て牌ボタン19a、19b及び19cのいずれかを押圧したか否かを判定する。ステップ1904でYesの場合、ステップ1906で、捨て牌制御手段1901は、フラグ一時記憶手段2101内の「捨て牌許可フラグ」をオフにする。次に、ステップ1908で、捨て牌制御手段1901は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、「上がりフラグ」がオンであるか否かを判定する。ここで、まず、ステップ1908でNoの場合、即ち、上がりを崩して牌を捨てた場合、ステップ1910で、捨て牌制御手段1901は、フラグ一時記憶手段2101内の「上がりフラグ」をオフにし、ステップ1912に移行する。他方、ステップ1908でYesの場合、ステップ1912で、捨て牌制御手段1901は、手牌情報一時記憶手段2103aに一時記憶されている手牌から前記捨て牌操作信号に係る牌を削除すると共に、当該削除した牌を捨て牌情報一時記憶手段2103bに追加する。そして、ステップ1914で、表示制御手段2000は、牌情報一時記憶手段2103を参照し、捨て牌情報をメイン表示装置36上に表示する。次に、ステップ1916で、並び替え要否判定・実行手段2001は、手牌情報一時記憶手段2103a内に一時記憶された手牌情報を踏まえ、第1並び替え要否判定・実行用テーブル2001aを参照して並び替えが必要か否かを判定する。ステップ1916でYesの場合、ステップ1918で、並び替え要否判定・実行手段2001は、第1並び替え要否判定・実行用テーブル2001aを参照し、並び替えを実行した上、手牌情報一時記憶手段2103aに一時記憶されている手牌データの並び順情報を更新する。次に、ステップ1920で、表示制御手段2000は、手牌情報一時記憶手段2103aに一時記憶されている手牌データ及びこれらの並び順情報に基づき、メイン表示装置36上に手牌を表示する。次に、ステップ1922で、情報送信手段1102は、表示制御手段(サブ制御装置)3000側に前記捨て牌情報を送信する。そして、ステップ1924で、捨て牌制御手段1901は、フラグ一時記憶手段2101内の「自摸許可フラグ」をオンにし、次の処理(ステップ2300の払出枚数算出処理)に移行する。
他方、ステップ1904でNoの場合、即ち、捨て牌操作が無い場合には、ステップ1926で、捨て牌制御手段1901は、入力信号受信手段1101が終了ボタン操作信号を受信したか否かを判定する。ステップ1926でYesの場合、ステップ1928及びステップ1930で、捨て牌制御手段1901は、フラグ一時記憶手段2101内の「捨て牌許可フラグ」をオフにすると共に「遊技終了フラグ」をオンにし、次の処理(ステップ2300の払出枚数算出処理)に移行する。尚、ステップ1916でNoの場合にはステップ1920に移行する。また、ステップ1902及びステップ1926でNoの場合には、次の処理(ステップ2300の払出枚数算出処理)に移行する。
次に、図17は、図8におけるステップ2300のサブルーチンに係る、払出枚数算出処理のフローチャートである。まず、ステップ2302で、払出枚数算出手段1904は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、「上がりフラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ2302でYesの場合、ステップ2306で、払出枚数算出手段1904は、上がり役一時記憶手段2110aに一時記憶されている上がり役コードに基づき、上がり役別入賞メダル枚数テーブル1904aを参照し、当該上がり役による獲得メダル枚数(Ma)を算出すると共に、当該算出結果を獲得メダル枚数一時記憶手段2110bの作業用一時記憶領域(図示しない)にセットする。次に、ステップ2308で、払出枚数算出手段1904は、手牌情報一時記憶手段2103a、ドラ一時記憶手段2104を参照し、第1ドラ、第2ドラによる増加メダル枚数(Mb)を算出すると共に、当該算出結果を獲得メダル枚数一時記憶手段2110bの作業用一時記憶領域にセットする。次に、ステップ2310で、払出枚数算出手段1904は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、「特別入球口入球フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ2310でYesの場合、ステップ2312で、払出枚数算出手段1904は、特別遊技による増加メダル枚数(Mc)を算出すると共に、当該算出結果を獲得メダル枚数一時記憶手段2110bの作業用一時記憶領域にセットする。次に、ステップ2314で、払出枚数算出手段1904は、当該算出結果を獲得メダル枚数一時記憶手段2110bの作業用一時記憶領域を参照し、当該上がりに係る獲得メダルの合計メダル枚数(S)を算出(S=Ma+Mb+Mc)すると共に、当該算出結果を獲得メダル枚数一時記憶手段2110bの作業用一時記憶領域にセットする。次に、ステップ2318で、払出枚数算出手段1904は、獲得メダル枚数一時記憶手段2110bを参照し、合計メダル枚数(S)が「30」枚以内であるか否かを判定する。ステップ2318でYesの場合、ステップ2322に移行し、ステップ2318でNoの場合、ステップ2320で、払出枚数算出手段1904は、獲得メダル枚数一時記憶手段2110bに「30」をセットし、ステップ2322に移行する。次に、ステップ2322で、表示制御手段2000は、上がり情報一時記憶手段2110を参照し、上がり関連情報(獲得メダル枚数等)をメイン表示装置36上に表示する。次に、ステップ2324で、情報送信手段1102は、サブ側に前記上がり関連情報(上がり役、獲得メダル枚数等)を送信し、次の処理(遊技終了処理)に移行する。
尚、ステップ2302でNoの場合は次の処理(遊技終了処理)に移行し、ステップ2310でNoの場合はステップ2314に移行する。
次に、図18は、図8におけるステップ2400のサブルーチンに係る、遊技終了処理のフローチャートである。まず、ステップ2406で、遊技終了制御手段1905は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、「遊技終了フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ2406でYesの場合、ステップ2407で、遊技終了制御手段1905は、フラグ一時記憶手段2101内の「遊技終了フラグ」をオフにする。次に、ステップ2408で、遊技終了制御手段1905は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、「上がりフラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ2408でYesの場合、ステップ2409で、遊技終了制御手段1905は、フラグ一時記憶手段2101内の「上がりフラグ」をオフにする。そして、ステップ2410で、遊技終了制御手段1905は、獲得メダル枚数一時記憶手段2110bを参照し、メダル情報一時記憶手段1201のCREカウンタ値に前記算出した合計メダル枚数(S)の値を加算する。次に、ステップ2412で、遊技終了制御手段1905は、メダル情報一時記憶手段1201を参照し、CREカウンタ値が「50」より大きいか否かを判定する。ステップ2412でYesの場合、ステップ2414で、遊技終了制御手段1905は、メダル情報一時記憶手段2101を参照し、CREカウンタ値から「50」を超えるメダル枚数を算出すると共に、払出制御手段2200は、メダル払出装置4000を駆動し、当該算出したメダル枚数をメダル受け皿5に排出する。次に、ステップ2415で、遊技終了制御手段1905は、メダル情報一時記憶手段1201のCREカウンタに「50」をセットする。
次に、ステップ2416で、遊技終了制御手段1905は、フラグ一時記憶手段2101を参照し、「特別遊技フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ2416でYesの場合、ステップ2418で、遊技終了制御手段1905は、特別遊技関連情報一時記憶手段2111の特別遊技ゲーム回数カウンタ値から「1」減算する。次に、ステップ2420で、遊技終了制御手段1905は、特別遊技関連情報一時記憶手段2111を参照し、特別遊技ゲーム回数カウンタ値が「0」ではないか否かを判定する。ステップ2420でYesの場合、ステップ2422で、遊技終了制御手段1905は、フラグ一時記憶手段2101内の「特別遊技フラグ」をオフにし、ステップ2430に移行する。
他方、ステップ2408でNoの場合、ステップ2428で、遊技終了制御手段1905は、フラグ一時記憶手段2101を参照して「特別遊技フラグ」がオンであるか否かを判定し、ステップ2428でYesの場合はステップ2422に移行し(特別遊技中にあがれなかった場合は、特別遊技がパンクする)、他方、ステップ2428でNoの場合はステップ2430に移行する。
次に、ステップ2430で、表示制御手段2000は、遊技状態一時記憶手段2100を参照し、遊技終了後の情報(例えば、当該遊技が上がりである場合には獲得メダル枚数等)をメイン表示装置36上に表示する。次に、ステップ2432で、遊技終了制御手段1905(情報送信手段1102)は、表示制御手段(サブ制御装置)3000側に前記遊技終了後の情報(例えば、当該遊技が上がりである場合には上がり役、獲得メダル枚数等)を送信する。
次に、ステップ2444で、遊技終了制御手段1905は、遊技終了後処理(例えば、各フラグ及び一時記憶手段の初期化等)を実行する。次に、ステップ2446で、遊技終了制御手段1905は、前記遊技終了後処理が終了したか否かを判定する。ステップ2446でNoの場合は前記遊技終了後処理が終了するまで当該ステップ2446の処理を行い、ステップ2446でYesの場合はステップ2448に移行する。次に、ステップ2448で、遊技終了制御手段1905は、遊技終了後待機時間終了タイミングに到達したか否かを判定する。尚、本最良形態では詳述しなかったが、単位時間当たりに実行可能なゲーム数を規制すべく、単位時間(例えば1分)当たりのゲーム数が所定数(例えば7ゲーム)を以上又は超となった場合、次ゲームに移行させないような待機時間が設けられている。ステップ2448でNoの場合は、前記「遊技終了後待機時間終了タイミング」に到達するまで当該ステップ2448の処理を行い、ステップ2448でYesの場合は、次の処理(メダル管理処理1100)に移行する。
尚、ステップ2406でNoの場合は次の処理(メダル管理処理1100)に移行し、ステップ2412でNoの場合はステップ2416に移行し、ステップ2416及びステップ2420でNoの場合はステップ2430に移行する。
次に、図19〜図25のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る雀球遊技機のサブ制御装置3000側での処理の流れを説明する。ここで、図19は、サブ制御基板側が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、ステップ3002で、表示制御手段3000は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、表示情報受信手段3100が主制御装置1000側から表示情報・信号を受信したか否かを判定する。ステップ3002でYesの場合、受信した情報等に基づいて異なる処理が実行される。まず、ステップ3002で受信した情報等が自摸牌や捨て牌等の手牌に関する情報である場合には、後述するステップ3100の手牌表示制御処理が実行される。また、ステップ3002で受信した情報等がドラに関する情報である場合には、後述するステップ3200のドラ表示制御処理が実行される。更に、ステップ3002で受信した情報等が他の情報等(例えば、遊技開始信号、遊技終了信号、特別遊技役情報、メダル情報等)である場合には、表示制御手段3000は、当該情報等に基づいてそれぞれ所定のタイミングで、第1演出表示装置10や第2演出表示装置16上で所定の表示制御処理を実行し、ステップ3002に戻る。以下、サブルーチンである手牌表示制御処理及びドラ表示制御処理について詳述する。
まず、図20は、図19におけるステップ3100のサブルーチンに係る、手牌表示制御処理のフローチャートである。はじめに、ステップ3102で、表示制御手段3000は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、手牌情報を受信したか否かを判定する。ここで、主制御装置1000側から送信される手牌情報は、図14のステップ1746で送信される情報である。具体的には、手牌が1個の場合には手牌を特定するための情報、手牌が2個の場合には手牌を特定するための情報と手牌の配置情報(例えば、手牌が「1」及び「3」であり、「1」が第一番目に配置され且つ「3」が第三番目に配置される旨の配置情報)、手牌が3個の場合にも手牌を特定するための情報と手牌の配置情報、が送信される。ステップ3102でYesの場合、ステップ3104で、表示制御手段3000は、主制御装置1000からの手牌情報及び配列情報に従い、第2演出表示装置16上に手牌を表示する。次に、ステップ3105で、遊技ナビゲーション演出表示制御手段3800は、後述するナビゲーション表示制御処理を実行する。このように、本最良形態では、サブ制御装置側での手牌の配置については、基本的には主制御装置1000側でのメイン表示装置36での表示態様と整合した表示が実行される。但し、本最良形態では、上がり時に上がり図柄配列に整列し直す処理を主制御装置1000側では実行しないため、この場合はサブ制御装置側で上がり図柄配列に整列し直した上、どのような上がり図柄が揃ったのかを遊技者に分かり易く表示することとしている。具体的には、ステップ3106で、表示制御手段3000は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、上がり情報を受信したか否かを判定する。ステップ3106でYesの場合、ステップ3108で、表示制御手段3000は、主制御装置1000側から送信された手牌(3個)と上がり図柄参照テーブル(図示せず)とを比較の上、これら3個の手牌を上がり図柄配列に整列し直した上、第1演出表示装置10及び第2演出表示装置16上に手牌を表示する。例えば、主制御装置1000側からの手牌情報が「ウイウ」である場合、通常小役である「ウウイ」と並びを変換した上で表示する。そして、ステップ3110で、表示制御手段3000は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、捨て牌情報を受信したか否かを判定する。ステップ3110でYesの場合、表示制御手段3000は、主制御装置1000側から送信された捨て牌を捨て牌表示部33上に表示し、次の処理(ステップ3002)に移行する。尚、ステップ3102でNoの場合にはステップ3106に移行し、ステップ3106でNoの場合にはステップ3110に移行し、3110でNoの場合には次の処理(ステップ3002)に移行する。
次に、図21は、図20におけるステップ3105のサブルーチンに係る、ナビゲーション表示制御処理のフローチャートである。はじめに、ステップ3105−02で、遊技ナビゲーション演出表示制御手段3800は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、ビック役に係る特別遊技中であるか否かを判定する。ステップ3105−02でYesの場合、ステップ3105−10で、遊技ナビゲーション演出表示制御手段3800は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、残り遊技球数を取得すると共に、残り遊技球数の値に応じて異なる処理を実行する。まず、ステップ3105−10で「残り遊技球数=ビック役特別遊技時第1所定範囲{本例では、自摸前(即ち、まだ発射していない遊技球が存在する状況下)での残り球が14〜12}」の場合、ステップ3105−12で、遊技ナビゲーション演出表示制御手段3800は、任意の役の入賞を促すナビゲーション(例えば、「遊技球を発射して所定の役を揃えて下さい」等)を表示し、次の処理(ステップ3106)に移行する。ここで、当該ビック役特別遊技時第1所定期間内は、役が成立するまでの手牌を所有するまでの期間(本例では3個)であり、この期間以後に主遊技制御装置1000側で役判定が実行されることと対応している。そして、ステップ3105−10で「残り遊技球数=ビック役特別遊技時第2所定範囲{本例では、自摸前(即ち、まだ発射していない遊技球が存在する状況下)での残り球が11〜1}」の場合、ステップ3105−14で、遊技ナビゲーション演出表示制御手段3800は、後述する特別遊技継続示唆演出表示制御処理を実行し、次の処理(ステップ3106)に移行する。尚、ステップ3105−10で「残り遊技球数=ビック役特別遊技時第1所定範囲」及び「残り遊技球数=ビック役特別遊技時第2所定範囲」以外の場合には、次の処理(ステップ3106)に移行する。ここで、「残り遊技球数=ビック役特別遊技時第1所定範囲」及び「残り遊技球数=ビック役特別遊技時第2所定範囲」以外とは、本例では「まだ発射していない遊技球が1球存在するがこれを打つとすべての球を打ち尽くす状態(残り遊技球数=0)」を意味する。このような場合に特別遊技継続示唆演出を実行しない理由は、何れの役にも入賞できず特別遊技継続条件を充足できなかった可能性があるためである{この場合、ビック役に係る当該特別遊技で予定されていた最大単位遊技数に到達していない場合には、特別遊技継続示唆演出の代わりに、ステップ3300にて特別遊技状態が途中終了(パンク)した旨のメッセージ(例えば、「ビックがパンクしました」等)が表示される制御を実行することとなる}。
他方、ステップ3105−02でNoの場合、即ち、通常遊技中である場合には、ステップ3105−20で、遊技ナビゲーション演出表示制御手段3800は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、残り遊技球数を取得すると共に、残り遊技球数の値に応じて異なる処理を実行する。まず、ステップ3105−20で「残り遊技球数=通常遊技時第1所定範囲{本例では、自摸後(即ち、遊技球を発射して所定牌を自摸した直後)での残り球が3又は2}」の場合、ステップ3105−22で、遊技ナビゲーション演出表示制御手段3800は、後述する特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御処理を実行し、次の処理(ステップ3106)に移行する。そして、ステップ3105−20で「残り遊技球数=通常遊技時第2所定範囲{本例では、自摸後(即ち、遊技球を発射して所定牌を自摸した直後)での残り球が1又は0}」の場合、ステップ3105−24で、遊技ナビゲーション演出表示制御手段3800は、後述する特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御処理を実行し、次の処理(ステップ3106)に移行する。尚、ステップ3105−20で「残り遊技球数=通常遊技時第1所定範囲」「残り遊技球数=通常遊技時第2所定範囲」以外の場合には、次の処理(ステップ3106)に移行する。尚、特に図示しなかったが、本最良形態では、チャンス役に係る特別遊技については、ステップ3105の処理自体が実行されない。
次に、図22は、図21におけるステップ3105−14のサブルーチンに係る、特別遊技継続示唆演出表示制御処理のフローチャートである。はじめに、ステップ3105−14−02で、特別遊技継続示唆演出表示制御手段3810は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、何れかの役が入賞しているか否か、即ち、特別遊技ゲームが途中終了しない条件を満たしているか否かを判定する。ステップ3105−14−02でYesの場合、ステップ3105−14−04で、特別遊技継続示唆演出表示制御手段3810は、今回発射予定の遊技球の直前に発射した前回の遊技球が所定入球口(本例では13a〜13c)に入球していたか否かを判定する。ステップ3105−14−04でYesの場合、ステップ3105−14−06で、特別遊技継続示唆演出表示制御手段3810は、特別遊技継続示唆演出を決定するための乱数を取得して表示関連情報一時記憶手段3600に一時記憶する。次に、ステップ3105−14−08で、特別遊技継続示唆演出表示制御手段3810は、表示関連情報一時記憶手段3600を参照し、残り球数nが多球数(本例では11〜2)であるか否かを判定する。ステップ3105−14−08でYesの場合、ステップ3105−14−10で、特別遊技継続示唆演出表示制御手段3810は、ラウンド継続示唆演出選択用テーブル3811(多時用)をセットする。他方、ステップ3105−14−08でNoの場合には、ステップ3105−14−12で、特別遊技継続示唆演出表示制御手段3810は、ラウンド継続示唆演出選択用テーブル3811(少時用)をセットする。そして、ステップ3105−14−14で、特別遊技継続示唆演出表示制御手段3810は、セットされたテーブルを参照し、表示関連情報一時記憶手段3600から、ステップ3105−14−06で取得した乱数、当該ビック役に係る特別遊技について決定されている最大単位遊技回数及び現在のラウンド数に基づき、継続示唆演出内容を決定する。そして、ステップ3105−14−16で、特別遊技継続示唆演出表示制御手段3810は、ステップ3105−14−14で決定した継続示唆演出を第2演出表示装置16上で実行し、次の処理(図20のステップ3106)に移行する。他方、ステップ3105−14−02でNoの場合には、ステップ3105−14−18で、遊技ナビゲーション演出表示制御手段3800は、任意の役の入賞を促すナビゲーションを表示し、次の処理(ステップ3106)に移行する。
次に、図23は、図21におけるステップ3105−22のサブルーチンに係る、特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御処理のフローチャートである。尚、図中の点線囲み部分の処理は変更例に係るものであるので後述する。はじめに、ステップ3105−22−02で、特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御手段3820は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、今回の自摸牌がビック役の特別遊技役に係る図柄か否かを判定する。ステップ3105−22−02でYesの場合、ステップ3105−22−04で、特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御手段3820は、R数示唆演出内容を決定する際に使用される乱数を取得し、表示関連情報一時記憶手段3600に一時記憶する。そして、ステップ3105−22−06で、特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御手段3820は、特別遊技ラウンド数示唆演出選択用テーブル3821を参照し、表示関連情報一時記憶手段3600から、ステップ3105−22−04で取得した乱数と今回自摸したビック役に係る特別遊技役に対応した最大単位遊技回数に基づき、R数示唆演出内容を決定する。そして、ステップ3105−22−10で、特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御手段3820は、ステップ3105−22−06で決定したR数示唆演出内容を第2演出表示装置16に表示し、ステップ3106に移行する。尚、ステップ3105−22−02でNoの場合にもステップ3106に移行する。
次に、図24は、図21におけるステップ3105−24のサブルーチンに係る、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御処理のフローチャートである。尚、以下で「ナビゲーション」と称するものは大別して二種類ある。一つ目が小役からビック役に係る特別遊技役を狙うことを遊技者に促す「狙いナビゲーション」と、二つ目がゲームを終了させることを遊技者に促す「ナビゲーション」(下記では、「特別遊技上がりナビゲーション」や「通常小役上がりナビゲーション」のような上がりナビゲーション、「格上げ成功ナビゲーション」や「特別遊技役狙い失敗ナビゲーション」のようなナビゲーション)である。そこで本処理を説明すると、はじめに、ステップ3105−24−02で、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、残り遊技球数を取得すると共に、残り遊技球数の値に応じて異なる処理を実行する。まず、ステップ3105−24−02で「残り遊技球数=1」の場合、ステップ3105−24−10で、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、ビック役に係る特別遊技役が入賞しているか否かを判定する。ステップ3105−24−10でYesの場合、ステップ3105−24−12で、遊技ナビゲーション演出表示制御手段3800は、特別遊技役での上がりを促すナビゲーション(具体的には、ビック役に係る特別遊技役で上がったことの報知と、当該ゲームを終了させるよう促すナビゲーション)を表示し、次の処理(ステップ3106)に移行する。
次に、ステップ3105−24−10でNoの場合、ステップ3105−24−14で、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、通常小役が入賞しているか否かを判定する。ステップ3105−24−14でYesの場合、ステップ3105−24−16で、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830は、残り遊技球数1でビック役に係る特別遊技役の入賞可能性があるか否か、即ち、現在の図柄の組み合わせの内、一つの図柄を他の図柄と一度だけ交換することでビック役に係る特別遊技役図柄の組み合わせとなるか否かを判定する。ステップ3105−24−16でYesの場合、ステップ3105−24−18で、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830は、ビック役図柄の組み合わせとするための一の図柄の交換を促すナビゲーションを表示する。次に、ステップ3105−24−20で、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830は、現在の図柄の組み合わせにより入賞している役(暫定入賞役)と該上がり役による獲得メダル枚数を、牌情報一時記憶手段3602に一時記憶する。次に、ステップ3105−24−22で、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830は、フラグ一時記憶手段3601内の特別遊技役狙いナビフラグをオンにし、次の処理(ステップ3106)に移行する。尚、ステップ3105−24−16でNoの場合、ステップ3105−24−24で、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830は、現在の図柄の組み合わせにより入賞している役での上がりを促すナビゲーションを表示し、次の処理(ステップ3106)に移行する。また、ステップ3105−24−14でNoの場合には、次の処理(ステップ3106)に移行する。
他方、ステップ3105−24−02で「残り遊技球数=0」の場合、ステップ3105−24−30で、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、ビック役に係る特別遊技役が入賞しているか否かを判定する。ステップ3105−24−30でYesの場合、ステップ3105−24−32で、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830は、フラグ一時記憶手段3601を参照し、特別遊技役狙いナビフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ3105−24−32でYesの場合、ステップ3105−24−34で、ナビゲーション演出表示制御手段3800は、ビック役に係る特別遊技役図柄への昇格に成功し特別遊技役が入賞した旨のナビゲーション(具体的には、特別遊技狙いナビに成功した結果としてビック役に係る特別遊技役で上がったことの報知と、当該ゲームを終了させるよう促すナビゲーション)を表示する。次に、ステップ3105−24−36で、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830は、フラグ一時記憶手段3601内の特別遊技役狙いナビフラグをオフにし、次の処理(ステップ3106)に移行する。尚、ステップ3105−24−32でNoの場合には、ステップ3105−24−34で、ナビゲーション演出表示制御手段3800は、ビック役に係る特別遊技役が入賞した旨のナビゲーション(具体的には、ビック役で上がったことの報知と、当該ゲームを終了させるよう促すナビゲーション)を表示し、次の処理(ステップ3106)に移行する。
次に、ステップ3105−24−30でNoの場合、ステップ3105−24−40で、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、通常小役が入賞しているか否かを判定する。ステップ3105−24−40でYesの場合、ステップ3105−24−42で、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830は、フラグ一時記憶手段3601を参照し、特別遊技役狙いナビフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ3105−24−42でYesの場合、ステップ3105−24−44で、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照して取得した現在の入賞役に係る獲得メダル枚数と、牌情報一時記憶手段3602を参照して取得した暫定入賞役に係る獲得メダル枚数を比較し、現在の入賞役に係る獲得メダル枚数の方が多いか否かを判定する。ステップ3105−24−44でYesの場合、ステップ3105−24−46で、ナビゲーション演出表示制御手段3800は、獲得メダル枚数が増加した旨のナビゲーション(具体的には、特別遊技役狙いナビの結果としてより利益状態の高い役で上がったことの報知と、当該ゲームを終了させるよう促すナビゲーション)を表示する。次に、ステップ3105−24−48で、特別遊技狙いナビゲーション演出表示制御手段3830は、フラグ一時記憶手段3601内の特別遊技役狙いナビフラグをオフにし、次の処理(ステップ3106)に移行する。尚、ステップ3105−24−44でNoの場合には、ステップ3105−24−50で、ナビゲーション演出表示制御手段3800は、ビック役に係る特別遊技役図柄への昇格に失敗した旨のナビゲーション(具体的には、特別遊技役狙いナビの結果が失敗したことの報知と、当該ゲームを終了させるよう促すナビゲーション)を表示し、次の処理(ステップ3106)に移行する。また、ステップ3105−24−42でNoの場合には、ステップ3105−24−52で、ナビゲーション演出表示制御手段3800は、通常小役が入賞した旨のナビゲーション(具体的には、通常小役で上がったことの報知と、当該ゲームを終了させるよう促すナビゲーション)を表示し、次の処理(ステップ3106)に移行する。そして、ステップ3105−24−40でNoの場合には、ステップ3105−24−54で、ナビゲーション演出表示制御手段3800は、通常遊技における当該ゲームが終了した旨のナビゲーション(具体的には、当該ゲームを終了させるよう促すナビゲーション)を表示し、次の処理(ステップ3106)に移行する。
次に、図25は、図19におけるステップ3300のサブルーチンに係る、ドラ表示制御処理のフローチャートである。はじめに、ステップ3202で、表示制御手段3000は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、2個目の手牌情報を受信したか否かを判定する。ステップ3202でYesの場合、ステップ3204で、表示制御手段3000は、予め主制御装置1000側から送信されて一時記憶されている2個のドラ情報の内、第1ドラをドラ表示部28上に表示する。次に、ステップ3206で、表示制御手段3000は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、3個目の手牌情報を受信したか否かを判定する。ステップ3206でYesの場合、ステップ3208で、表示制御手段3000は、予め主制御装置1000側から送信されて一時記憶されている2個のドラ情報の内、第2ドラをドラ表示部28上に表示し、次の処理(ステップ3002)に移行する。尚、ステップ3202でNoの場合にはステップ3206に移行し、ステップ3206でNoの場合には次の処理(ステップ3002)に移行する。
次に、最良形態に係る雀球遊技機の作用について時系列的に説明することとする。
《遊技開始》
まず、所定数(3枚)のメダルを投入するかBETボタンを押圧して3枚のメダルがBETされた時点で遊技が開始される。そして、主制御装置1000側のメイン表示装置36の特別遊技役表示部36cに、今回の特別遊技役(ビック役及びチャンス役)の組み合わせと一義的に対応した識別情報(ドットマトリックス)が表示される。ここで、図26は、今回の通常遊技時におけるビック役として「777」「アイウ」「333」の3通りが選択されたときを前提とした、遊技の進行に伴って変遷する、サブ制御装置3000側で管理される演出表示装置上での表示例である。ここで、夫々のビック役に係る最大実行可能ラウンド数は、現時点ではサブ制御装置3000側では表示されていないため、遊技者が何れのビック役を狙うべきかは不明瞭となっている状態である。
《配牌》
次に、本最良形態では、3個の配牌が手打ちで実行される。具体的に説明すると、まず、1個目の配牌を行うべく、遊技開始直後、発射装置に遊技球が1球供給される。そして、遊技者は、遊技球発射レバー4を操作してこの球を遊技領域に放つ。この放たれた遊技球は、通常遊技時には振分領域X内の3個の図柄入球口(13a、13d、13c)又はその下の図柄入球口(13d、13e・・・)のいずれかに入球する。そして、いずれかの図柄入球口に入球した場合、主制御装置1000側のメイン表示装置36の手牌図柄表示部36a(特に第1手牌図柄表示部36a−1)及びサブ制御装置側の第2演出表示装置16に、1個目の牌が表示される。例えば、図26(a)は、1個目として「7」を自摸った場合の表示例である(本表示例はメイン表示装置のものであるがサブ側でも基本的は同様)。このとき、サブ表示装置16の演出表示部30では、自摸った図柄に係るビック役の最大実行可能ラウンド数に基づきメッセージが表示される。以下、この点を説明する。まず、1個目として「7」を自摸った場合、あと2個「7」を自摸ることができれば、ビック役「777」を入賞させることができる。しかし、残り遊技球数が3であるため、3通りのビック役は全て入賞可能性が残されていることに加え、ビック役「777」よりも最大実行可能ラウンド数の多いビック役「アイウ」を狙うことができる状態である。このように「7」はビック役を構成する牌でありながら付与利益の低い特別遊技である。このような場合、今後どのような牌を狙うかの一つの指針として演出表示部30上にメッセージを表示するが、「777」が低利益の特別遊技であることを示唆するべく、低利益の特別遊技であることを示唆するメッセージが高頻度で選択される(表11参照)。本例の場合、「大利益10%」という、最も高利益特別遊技の期待度の低いメッセージが表示されている。このような示唆を受け、遊技者に対して「777」以外の他のビック役を狙うよう示唆することができる。
次に、2個目の配牌を行うべく、発射装置に遊技球が1球再度供給される。そして、前記同様、いずれかの図柄入球口に入球した場合、主制御装置1000側のメイン表示装置36の手牌図柄表示部36a及びサブ制御装置側の演出表示装置に、2個目の牌が表示される。この際、1個目と2個目の配牌の組み合わせによって、手牌図柄表示部36a及びサブ制御装置側の演出表示装置における配牌の表示態様が異なるが、1個目と2個目の配牌が上がり役のテンパイ状態ではないときには、今回自摸った牌は手牌図柄表示部36aの第2手牌図柄表示部36a−2にそのまま表示される。例えば、図26(b)は、図26(a)の状況下、2個目に「イ」を自摸った場合の例である。このように、自摸った順番通り且つ自摸回数に対応した表示部(即ち、1回目の自摸であれば第1手牌図柄表示部36a−1、2回目の自摸であれば第2手牌図柄表示部36a−2)に表示される。このときも1回目の自摸時と同様に、サブ表示装置16の演出表示部30では、自摸った図柄に係るビック役の最大単位遊技回数に基づきメッセージが表示され得る。以下、この点を説明する。まず、2個目として「イ」を自摸った場合、あと2個「7」を自摸ることができれば、ビック役「777」を入賞させることができると共に、「ア」「ウ」の2個を自摸ることができれば、最大実行可能ラウンド数が14であるビック役「アイウ」を入賞させることができる状態である(残り遊技球数が2であるため、ビック役「333」の入賞可能性は無い)。このように2回目の「イ」は1回目の「7」よりも付与利益の高いビック役を構成する牌である。このような場合、「777」を揃えるよりも「アイウ」を揃えた方が有利であることを遊技者に示唆するメッセージが高頻度で選択される(表11参照)。本例の場合、「大利益50%」という、比較的高利益特別遊技の期待度の高いメッセージが表示されている。このような示唆を受け、遊技者に対して「777」ではなく「アイウ」のビック役を狙うよう示唆することができる。
次に、3個目の配牌を行うべく、発射装置に遊技球が1球再度供給される。そして、同様に、いずれかの図柄入球口に入球した場合、主制御装置1000側のメイン表示装置36の手牌図柄表示部36a及びサブ制御装置側の演出表示装置に、3個目の牌が表示される。この際、1個目〜3個目の配牌の組み合わせによって、手牌図柄表示部36a及びサブ制御装置側の演出表示装置における配牌の表示態様が異なるが、詳しい説明は割愛する。図26(c)は、図26(b)に示す状況下、3個目に「ウ」を自摸った場合の例であるが、「イウ+ANY」(通常小役)が入賞していると共に、ビック役「アイウ」の入賞可能性が残されている状態である。このときは、1回目の自摸時、2回目の自摸時とは異なり、現在の配牌におけるビック役の入賞可能性に基づきメッセージが表示される。以下、この点を説明する。尚、ビック役の最大実行可能ラウンド数に基づくメッセージが表示されない理由は、本例においては、3回目の配牌時点では、残り遊技球数が1となっているため、狙うべきビック役が一意に決定されている(不足分の1個を自摸ればビック役が入賞する)かビック役の入賞可能性が無い状態であるので、該メッセージを表示する意味が無くなるためである。まず、3個目として「ウ」を自摸った場合、ビック役「アイウ」の入賞可能性は残されているが、「イウ+ANY」(通常小役)が入賞しているため、遊技者は遊技球数を1つ残した状態で上がりを選択する(遊技終了ボタン24を操作して遊技を終了し、払出しを受ける)ことができる。このような場合、本最良形態では、「イウ+ANY」(通常小役)での上がりを促すメッセージ(「イウ+ANY」で上がりです)ではなく、ビック役「アイウ」の入賞を促すメッセージ(「7」を捨て「アイウ」を狙え)を表示することで、未だ遊技が継続しておりビック役「アイウ」を狙える可能性が残っていることを遊技者に報知することができる。
ところで、本例では、一通常遊技における最大遊技球数(例えば本例では4個)=特別遊技役を構成する牌数(例えば本例では3個)+1であるので、手牌を3個取得した時点でテンパイしていない特別遊技役を狙うことは不可能である。そこで、テンパイしていない状況下でもより有利な特別遊技役を狙うことを可能にする手法として、特別遊技役が所定数の手牌から構成される設計下、当該所定数の手牌を取得した時点で所定の特別遊技役(例えば、テンパイしている特別遊技役よりも最大単位遊技数が多い特別遊技役)がテンパイしていなくても、当該所定の特別遊技役を形成させることが可能な残り球を使用できるようにすれば、テンパイしていない状況下でも当該所定の特別遊技役のナビゲーションが可能となる(例えば、特別遊技役が3個の手牌から構成される設計下、3個の手牌を取得した時点で当該所定の特別遊技役に係る牌が1個の場合には最低あと2個の残り球が必要であり、3個の手牌を取得した時点で当該所定の特別遊技役に係る牌が0個の場合には最低あと3個の残り球が必要である)。これについては変更例で説明する。
《捨て牌》
このように3個の配牌が終了した後、本最良形態では、1球だけ捨て牌した後に1球自摸することができる。このような遊技性の下、遊技者が捨て牌ボタン19a〜cのいずれかを操作すると、当該ボタンに対応した牌が手牌から消える。この際、手牌が2個になるため、前述した手牌が2個の場合の表示処理が実行される。図示しないが、例えば、図26(c)の状況下で、「7」を捨て牌すると、「ブランク」「イ」「ウ」という形で表示される。
《自摸》
その後、発射装置に遊技球が1球再度供給される。そして、前述と同様、発射されていずれかの図柄入球口に入球した場合、当該図柄入球口に対応した牌が、手牌図柄表示部36aのブランクとなっていた手牌図柄表示部に表示される。但し、この自摸が遊技の最終段階であるため(即ち、これ以上捨て牌や自摸ができないため)、自摸った牌に基づき、当該遊技での最終結果が同時に表示される。例えば、図26(d)、図26(e)、図26(f)は、図26(c)の状況下で「7」を捨て牌した後、4個目として夫々「ア」、「9」、「ウ」、を自摸った場合である。まず、図26(d)は、4個目として「ア」を自摸ったことにより、ビック役「アイウ」が入賞した場合である。このような場合、本最良形態では、ビック役が入賞した旨のメッセージ(「アイウ」で上がりです)ではなく、「イウ+ANY」(通常小役)からビック役「アイウ」への格上げが発生した旨のメッセージ(「アイウ」狙い成功です!)を表示することで、遊技者の遊技意図に適したメッセージを表示することができる。他方、図26(e)は、4個目として「9」を自摸ったことにより、「イウ+ANY」(通常小役)が入賞した場合である。このような場合、本最良形態では、「イウ+ANY」(通常小役)が入賞した旨のメッセージ(「イウ+ANY」で上がりです)ではなく、「イウ+ANY」(通常小役)からビック役「アイウ」への格上げに失敗した旨のメッセージ(「アイウ」狙い失敗です・・・)を表示することで、遊技者の遊技意図に適したメッセージを表示することができる。尚、図26(f)は、4個目として「ウ」を自摸ったことにより、「ウウイ」(通常小役)が入賞した場合であるが、「イウ+ANY」での獲得メダル枚数(3枚)よりも「ウウイ」での獲得メダル枚数(20枚)の方が多い状態である。このような場合、本最良形態では、「イウ+ANY」(通常小役)からビック役「アイウ」への格上げに失敗した旨のメッセージ(「アイウ」狙い失敗です・・・)ではなく、「ウウイ」(通常小役)が入賞した旨のメッセージ(「ウウイ」で上がりです)を表示することで、遊技結果として適したメッセージを表示することができる。
《遊技終了》
本最良形態では、すべての遊技が終了したか(具体的には捨て牌後の自摸が終了したか)或いは遊技終了ボタン24を押圧して遊技を強制終了させると遊技が終了する。
《特別遊技》
ここで、遊技途中又は遊技終了時点で所定の上がり役が揃った場合には、以後、特別遊技状態に突入する。特に、ビック役に基づき特別遊技状態に移行した場合、ビック役を揃えたゲームの次ゲームから、通常遊技状態では4個であった1ゲームでの遊技球数が15個に増加する。また、特別遊技状態に移行した場合(ビック役やチャンス役が揃った当該ゲーム時も含む)には、特別入球口作動ゲート12に遊技球が流入すると特別入球口11が開放状態となる。そして、当該開放状態にある特別入球口11に遊技球が入球した場合には、遊技者が希望する図柄を自摸することができる(具体的には、右シフトボタン22a及び左シフトボタン22bを操作することで図柄を指定した上、選択決定ボタン23を押圧することで自摸牌が決定される)。尚、このような特別遊技状態が何回継続するかは、上がり役毎に定められている(表2参照)。ここで、当該特別遊技での最大単位遊技回数や残りラウンド回数は、主制御装置1000側で管理される特別遊技役最大単位遊技回数表示部36e−1及び特別遊技役残り回数表示部36eに表示されるものの、遊技者に分かるような態様(数字等)ではない7セグでの識別情報として表示される。更に、これら最大単位遊技回数を含め、特別遊技の内容に関する情報は(示唆演出を除き)何ら表示されない。このような構成において本最良形態では、ビック役に係る特別遊技時に所定条件、即ち、(第一条件)手牌数が上がり役を構成するために必要な個数に到達(本例では3個)して以降であり、最終球が0球でない場合、(第二条件)任意の役が入賞確定している場合、及び(第三条件)特定の入球口である13a〜13cのいずれかに入球した場合、の3条件を充足した場合に、内部的に定められている最大単位遊技回数、残り遊技球数{本例では、残り遊技球数が多(本例ではn=11〜2)と少(本例ではn=1)の2パターンであるが、これに限定されず、3パターン以上の複数パターンや残り遊技球数毎にテーブルを設けてもよい}及び現在のラウンド数に基づき、条件充足により取得した乱数を用いて、当該ラウンド時に演出表示装置に表示されるラウンド継続示唆演出(本例では、次回以降もラウンドが継続するかだけでなく、どの程度の回数ラウンドが継続するのかを示唆する演出が決定される。ここで、図27は、あるラウンドにおいて、どのようなケース(最大単位遊技数や残り球数)でどのようなラウンド継続示唆演出が実行され易いか(最も高い頻度で表示されるかであり、表9及び表10参照)を示した表である。まず、主制御装置1000側では遊技(2ラウンド目以降の単位遊技)開始直後、役成立に必要な個数分(本例では3個)の手牌情報が手牌情報一時記憶手段2103aに一時記憶されるまでは役判定を実行しない。これに倣い、サブ制御装置3000側でも役成立に必要な個数分(本例では3個)自摸する前にはラウンド継続示唆演出を実行しない。更には、残り球が0球(即ち、当該遊技が終了)した時点でもラウンド継続示唆演出を実行しない。ここで、当該表からも分かるように、本最良形態では、残球多時に表示されるラウンド継続示唆演出よりも、残球少時に表示されるラウンド継続演出の方が、実際の結果と符合するように構成されている。例えば、最大単位遊技回数として5回がセットされた特別遊技における3ラウンド目でラウンド継続示唆演出が表示される場合、残球多時は「演出3:少し長く続く可能性小」であるのに対し、残球少時は「演出4:少し長く続く可能性大」が表示される。ここで、最大単位遊技回数として5回がセットされた特別遊技における3ラウンド目においては、内部的にはあと2回の単位遊技が実行されるため、演出4の表示の方が内部的な決定と適合している。このように、本最良形態では、球演出を実行すればする程、より正しい特別遊技の内容が示唆される傾向とすることで、より多くの球演出を実行させて正確な情報を取得せんとするモチベーションが遊技者に付与される。また、表10から分かるように、残球少時に選択される示唆演出は、現在のラウンド数と最大単位遊技数とを踏まえた一つの演出のみである。即ち、残球少時に表示される示唆演出は、特別遊技内容を示唆するというよりも、実質的に特別遊技内容を報知している。例えば、最大単位遊技数が2Rである特別遊技において、残り1球となった段階で第一条件〜第三条件を充足した場合、特別遊技が終了する可能性が高い「演出1」のみしか選択されず、他方、最大単位遊技数が2Rではない他の特別遊技に関しては、同一条件下で「演出1」は選択されないため、この時点で当該特別遊技の終了が確定する。このことも、正確な情報の取得を希望する遊技者に対するモチベーションになる。
本最良形態によれば、手牌の一部のみの組み合わせで上がり役が完成し、且つ遊技球が残っている場合において、上がりの可能性自体は残しつつ、更なる高利益の上がり役への組み換えをナビゲート(狙いナビゲート)できるよう構成されているので、遊技者への不利益につながることなく目指すべき役や手牌の状況をユーザに伝え易くし、遊技性をいち早く理解させることができるという効果を奏する。
更に、前記効果に加え、更なる高利益の上がり役への組み換えをナビゲートした場合において、ナビゲートに従って遊技者が遊技を進めた結果に基づき上がり演出(もしくは上がりナビゲート)の表示内容を変更できるよう構成されているため、遊技性をより明確に遊技者に伝達することができるという効果を奏する。
また、本最良形態によれば、1ゲームごとに複数種類のビック役が設定されることに加え、設定されたビック役で上がった場合の特別遊技の所定回数を変動させるタイプの雀球遊技機において、ビック役ごとに設定された特別遊技の所定回数を遊技者に示唆する演出(ラウンド数示唆演出)を発することができるよう構成されているので、目指すべきビック役や手牌の状況を遊技者に伝え易くし、遊技性をいち早く理解させるとともに、遊技の興趣性を増すことができるという効果を奏する。
また、本最良形態によれば、特別遊技の所定回数を変動させるタイプの雀球遊技機において、特別遊技中での余剰な遊技球を使用し、該所定回数の残り回数を示唆する演出を発することができるよう構成されているため、遊技の興趣性を増すことができるという効果を奏する。
更に、上がり役が成立した後の発射は基本的には時間ロスである状況下、特別遊技時は通常遊技時よりも上がり易く且つ通常遊技時よりも発射可能な遊技球数が多いので、特別遊技時にはより多くの余剰球が発生し得る状況になる。本最良形態によれば、このような遊技者に対しても、当該演出を期待して、上がりが成立した後でも余剰球で遊技をさせるモチベーションを付与することができるという効果をも奏する。
更に、本最良形態によれば、残り遊技球数を踏まえて演出表示内容が決定されるので、内部的に決定されている単位遊技数が同一数であっても、演出表示内容に幅を持たせることが可能になるという効果を奏する。
更に、本最良形態によれば、例えば特別遊技の継続条件として上がり役の成立を条件とする構成下では、上がり役が成立していないにも拘らずある単位遊技にて更なる単位遊技の実行を報知又は示唆した後、当該ある単位遊技で上がり役が成立せずに特別遊技が終了してしまうという事態を回避することができるという効果を奏する。
更に、本最良形態によれば、主遊技部側で上がり判定が実行され得る状況となるまでは副制御部側での特典付与関連演出が実行されないように構成されているので、主遊技部での遊技状況を演出的に反映させるという、主制御部の従たる役割を副制御部が担っていることを制御的に明確化することができるという効果を奏する。
更に、本最良形態によれば、打ち分け可能な位置、例えば、特別遊技時における好適な発射強度(本例では、特別入球口11を狙う左打ち)とは異なる発射強度(例えば、右打ちにより入球可能な入球口)にて入球し得る入球口に入球したことを特典付与関連演出の一条件とするように構成されているので、遊技者が余剰球で楽しんでいることを遊技機側で明確に認識することが可能になるという効果を奏する。
次に、本最良形態に係る雀球遊技機の変更例を説明する。まず、図21のサブルーチンである特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御処理において、本最良形態に係る雀球遊技機では、ビック役の特別遊技役に係る図柄を自摸した場合には、当該自摸に基づき演出内容を決定し、当該決定した演出を常に表示するように構成したがこれには限定されない。ここで、図23の上段点線囲み部分の処理は、変更例1に係る処理である。具体的には、ステップ3105−22−08(1)で、特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御手段3820は、表示関連情報一時記憶手段3600を参照し、ステップ3105−22−06で決定したR数示唆演出内容が、今回の通常遊技において以前に(例えば前回)報知した内容よりも高利益内容を示唆するものであるか否かを判定する。例えば、表11を参照しながら具体的に説明すると、今回の通常遊技において既に「演出E(大利益80%)」が表示されている状況下、今回選択されたものが「演出A(大利益10%)」であった場合には当該演出は実行しない。
更に、図23の下段点線囲み部分の処理は、変更例2に係る処理である。本最良形態や変更例1では、自摸した特別遊技役の最大単位遊技回数毎に、振り分けられる演出の頻度が変わるように構成されている。即ち、以前に自摸した特別遊技役の最大単位遊技回数が今回自摸した特別遊技役の最大単位遊技回数より多いにも拘らず、前者では低利益のR数示唆演出がなされ、後者では高利益のR数示唆演出がなされる可能性がある。これを防止するため、ステップ3105−22−08(2)で、特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御手段3820は、「前回の報知に係るビック役の最大単位遊技回数」と「今回の報知に係るビック役の最大単位遊技回数」とを比較し、後者の方が大きい場合にのみ、今回の報知を実行する。尚、後者の方が大きい場合のみでなく両者が同じ場合にも今回の報知を実行するように構成してもよい。
尚、図23に示すように、本最良形態では、ステップ3105−22−06の処理の後にステップ3105−22−10の処理を実行し、本変更例1では、ステップ3105−22−06の処理の後にステップ3105−22−08(1)の処理とステップ3105−22−10の処理を実行し、本変更例2では、ステップ3105−22−06の処理の後にステップ3105−22−08(2)の処理とステップ3105−22−10の処理を実行するように構成したが、ステップ3105−22−06の処理の後にステップ3105−22−08(1)の処理、ステップ3105−22−08(2)の処理及びステップ3105−22−10の処理を実行する(即ち、本最良形態+本変更例1+本変更例2)ように構成してもよい。更には、同一の通常遊技中に複数回のR数示唆演出を実行する場合、自摸したビック役に係る特別遊技役の最大遊技回数が多い場合には第一の所定演出(例えば、高利益を示唆する演出A1〜AX)が選択される一方、自摸した特別遊技役の最大遊技回数が少ない場合には第二の所定演出(例えば、低利益を示唆する演出B1〜BX)が選択されるように構成してもよい。
次に、変更例3に係る雀球遊技機を説明する。本最良形態では、通常遊技時にビック役に係る特別遊技役を自摸した場合、当該自摸した特別遊技役の単位遊技回数や乱数に基づき、演出内容(又は演出の可否)が決定されるように構成されている。他方、本変更例では、ビック役の成立にどの程度近づいたのかという観点から、当該ビック役と対応した演出が当該ビック役に近づいた程度(段階)に応じて決定される。そこで、図28のフローチャート(この処理は図21の「特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御処理」のサブルーチン)を参照しながら説明すると、まず、ステップ3105−22−02(3)で、特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御手段3820は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、今回の自摸牌がビック役特別遊技役に係る図柄か否かを判定する。ステップ3105−22−02(3)でYesの場合、ステップ3105−22−04(3)で、特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御手段3820は、今回自摸した特別遊技役に関する図柄と対応した段階値を1インクリメントする。ここで、図28の右表は、段階値一時記憶手段の一時記憶例である。このように、本変更例では、図柄の種類及びラウンド数毎に段階値を一時記憶するように構成されている。次に、ステップ3105−22−06(3)で、特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御手段3820は、残り球数にて当該特別遊技役で上がることが可能か否かを判定する。ステップ3105−22−06(3)でYesの場合、ステップ3105−22−08(3)で、特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御手段3820は、今回自摸したビック役の段階値が他のビック役の段階値と比較して大きいか否かを判定する。ステップ3105−22−08(3)でYesの場合、ステップ3105−22−10(3)で、特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御手段3820は、ラウンド数示唆演出選択用テーブルを参照し、今回自摸したビック役の最大単位遊技数に基づき、演出内容を決定した上、当該演出を第2演出表示装置16上に表示し、ステップ3105−22−12(3)に移行する。尚、ステップ3105−22−06(3)又はステップ3105−22−08(3)にも、ステップ3105−22−12(3)に移行する。
以上のステップ3105−22−02(3)〜ステップ3105−22−10(3)はビック役に係る牌を自摸した場合の処理であるが、以下のステップ3105−22−12(3)〜ステップ3105−22−14(3)はビック役に係る牌を捨牌した場合の処理である。まず、ステップ3105−22−12(3)で、特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御手段3820は、メイン側情報一時記憶手段3101を参照し、今回の捨牌がビック役特別遊技役に係る図柄か否かを判定する。そして、ステップ3105−22−14(3)で、特別遊技ラウンド数示唆演出表示制御手段3820は、今回捨牌したビック役と対応した段階値を1デクリメントし、次の処理(ステップ3106)に移行する。尚、ステップ3105−22−12(3)でNoの場合にも、次の処理(ステップ3106)に移行する。尚、フローチャートには示していないが、段階値一時記憶手段の内容は、例えば遊技終了時点又は遊技開始時点でクリアされる。
以上の処理を踏まえ、図28の段階値一時記憶手段の一時記憶内容(当該一時記憶内容の下に、遊技進行状況と具体的演出内容を記載)を参照しながら具体的に説明する。まず、今回の通常遊技では、「333」がラウンド数=2のビック役の一つとして、「777」がラウンド数=14のビック役のもう一つとして選択されているものとする。このような状況下、まず、1個目に「3」を自摸したとする。この場合、「333」はラウンド数が2のビック役として割り当てられているため、段階値一時記憶手段の「333(R数=2)」の段階値に1加算された上、単位遊技数示唆演出として「演出イー1」が表示される。次に、2個目に「7」を自摸したとする。この場合、段階値一時記憶手段の「777(R数=14)」の段階値に1加算されるが、「333(R=2)」の段階値よりも大きくなった(即ち、ビック役の成立に近づいた)訳ではないので、何も演出されない。次に、3個目に「3」を自摸したとする。この場合、段階値一時記憶手段の「333(R数=2)」の段階値に1加算されるが、これによりビック役の成立に一歩近づいたことになる。このため、単位遊技数示唆演出として、最大単位遊技数=2に対応した「演出イー2」が表示される。このように、3個の手牌をすべて取得した時点で「3」がテンパイした状況となるが、「演出イー1」や「演出イー2」を踏まえて遊技者は「3」が少ないラウンド数であると推測し、より多い単位遊技回数に係るビック役(本例では「7」)を狙うべく、既に2個取得しており段階値が2と最も段階が進んでいる「3」をあえて捨牌する。この場合、段階値一時記憶手段の「333(R数=2)」の段階値が1減算される。これにより、ビック役成立まで最も進んでいた「333(R数=2)」の段階値が他のビック役(本例では「777(R数=14)」と同じとなる。即ち、ビック役の成立が一歩遠のいたことになる。そしてこの後、4個目に「7」を自摸したとする。この場合、段階値一時記憶手段の「777(R数=14)」の段階値に1加算されるが、これによりビック役の成立に一歩近づいたことになる。このため、単位遊技数示唆演出として、最大単位遊技数=14に対応した「演出ニ−2」が表示される。
尚、本最良形態では、遊技可能な遊技球数が「特別遊技役の構成手牌数」+1個である。ここで、例えば、「ア」+「ANY」+「ANY」(ここで「ANY」はどの牌でもよい)を特別遊技役とするようなケースは該当しないが、通常は当該構成手牌数に到達した時点(本例では3個)である特別遊技役がテンパイしている場合、当該テンパイしている特別遊技役のみが狙うことができ、他の特別遊技役は狙うことができない。他方、本変更例3に係る雀球遊技機は、遊技可能な遊技球数が「特別遊技役の構成手牌数」+2個以上(例えば5個)の複数とした上で、特別遊技役の構成手牌数に到達した時点でテンパイしていなくても、その後の複数の自摸の結果、所定の特別遊技役(例えば最大単位遊技数が多い特別遊技役)で上がれる可能性がある場合、所定の特別遊技役の成立までの牌数減少(即ち、上がりまでの段階進行)に伴い、所定の特別遊技役で上がることができる可能性が高まっていることを段階的に示唆する演出が実行できる。
本変更例によれば、特別上がり役が成立する牌数に近づいた際に演出表示されるように構成されているので、ラウンド数の示唆に加え、特別上がり役の成立にどの程度近づいたという情報を遊技者に提供することが可能になるという効果を奏する。