JP5708773B2 - 電源装置、および電源装置の製造方法 - Google Patents

電源装置、および電源装置の製造方法 Download PDF

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本発明は、充填剤層を挟んで容器体の底板に対向配置された状態で容器体に固定された回路基板を備えた電源装置、およびそのような電源装置を製造する電源装置の製造方法に関するものである。
例えば、下記特許文献1には、底壁(底板)、一対の長側壁および一対の短側壁(側板)を有する上面開口箱形の金属ケース内にプリント基板が収容されて構成された放電灯点灯装置(点灯用の電源を供給する電源装置)が開示されている。この場合、この放電灯点灯装置では、トランジスタ、抵抗、コンデンサ、トランス等の各種電子部品がプリント基板の表面および裏面にそれぞれ実装されており、各電子部品のうちの放熱を要する電子部品(作動時に発熱する電子部品:以下、「作動時発熱部品」ともいう)がプリント基板の裏面(金属ケースの底壁と対向させられる面)に実装されている。また、この放電灯点灯装置では、金属ケースにおける上記の一対の長側壁に複数の台座が設けられており、プリント基板が金属ケースの底壁と平行となるように各台座上に載置されて固定されている。
さらに、この放電灯点灯装置では、プリント基板と金属ケースの底壁との間に放熱用樹脂が充填され、これにより、プリント基板の裏面に実装されている上記の作動時発熱部品の熱が放熱用樹脂の層(以下、「放熱用樹脂層」ともいう)を介して金属ケースに伝熱されてケース外に放熱される構成が採用されている。この場合、この放電灯点灯装置では、金属ケースの内面に添うように絶縁板が配設されると共に、上記の放熱用樹脂の充填量を少量化すべく、放熱用樹脂層において作動時発熱部品が存在しない部位に空気層を形成するための凸部(金属ケースの底壁と絶縁板との間に空気層を形成するための凸部)が絶縁板に設けられている。また、上記の絶縁板において作動時発熱部品と対向する部位には、放熱用樹脂層が金属ケースの底壁に直接接するように開口部が設けられており、これにより、作動時発熱部品から放熱用樹脂層に伝熱された熱を底壁に伝熱させてケース外に放熱させることが可能となっている。
この放電灯点灯装置の製造に際しては、まず、金属ケース内に絶縁板を設置する。次いで、金属ケース内(すなわち、金属ケース内に設置した絶縁板で構成される容器状の部位)に液体状の放熱用樹脂を注入する。続いて、作動時発熱部品が下向きとなるようにプリント基板を金属ケース内に挿入して上記の台座上に載置する。この際には、プリント基板の裏面(作動時発熱部品が実装されている面)が金属ケース内に注入されている液体状の放熱用樹脂に接した状態となり、これにより、作動時発熱部品が放熱用樹脂に埋没した状態となる。この後、加熱処理等によって液体状の放熱用樹脂を硬化せることにより、上記の放熱用樹脂が形成されて放電灯点灯装置が完成する。
一方、下記特許文献2には、発熱素子(パワー素子等)が内蔵された樹脂パッケージを実装した基板がケース内に収容されて構成されたモジュールが開示されている。この場合、特許文献2に第2の実施形態として開示されているモジュールでは、基板の実装面(ケース内に収容された状態においてケースの底板と対向する対向面の裏面)に上記の樹脂パッケージを実装するためのランド(以下、「実装面側ランド」ともいう)が形成され、かつ、実装面側ランドの形成部位の裏面側(ケースの底板との対向面)に放熱用のランド(以下、「対向面側ランド」ともいう)が形成されると共に、両ランドが放熱用貫通孔(熱ビア)によって相互に接続されており、これにより、樹脂パッケージの熱が実装面側ランドおよび放熱用貫通孔を介して対向面側ランドに伝熱される構成が採用されている。
また、このモジュールでは、ケースの底板内面に沿って放熱シートが配設されると共に、この放熱シートに接するようにして上記の対向面側ランドに放熱ブロックが半田付けされている。これにより、このモジュールでは、樹脂パッケージから対向面側ランドに伝熱された熱を、放熱ブロックおよび放熱シートを介してケースに伝熱させてケース外に放熱させることが可能となっている。また、このモジュールでは、ケースの底板上に設置された放熱シートと基板との間における上記の放熱ブロックの周囲に高熱伝導性材料(シリコン系の樹脂等)が充填されており、この高熱伝導性材料によって基板がケースに接着固定されると共に、基板からケース(放熱シート)に対して好適に伝熱することが可能となっている。
この場合、この特許文献2には、上記のモジュールの製造方法に関する具体的な開示は存在しないが、「高熱伝導性材料によって基板がケースに接着固定されている」と開示されていることから、次のようなプロセスで製造されると推定される。まず、各種電子部品の実装を完了した基板の対向面側ランドに放熱ブロックを半田付けすると共に、ケースの底板に沿わせて放熱シートをケース内に設置する。次いで、ケース内に液状の高熱伝導性材料を注入した後に、放熱ブロックを半田付けした面(上記の対向面)を下向きにしてケース内に基板を挿入する。この際には、基板の対向面が高熱伝導性材料に接した状態になると共に、放熱ブロックが高熱伝導性材料に埋没させられて底板上の放熱シートに接した状態となる。この後、高熱伝導性材料を硬化させることにより、基板がケースに固定されてモジュールが完成する。
特開2004−363192号公報(第4−7頁、第1−2図) 特許第3733783号公報(第3−7頁、第2図)
ところが、従来の放電灯点灯装置やモジュールには、以下の解決すべき問題点が存在する。すなわち、従来の放電灯点灯装置やモジュールでは、上面開口のケース内に充填剤(放熱用樹脂や高熱伝導性材料)を流し込んだ後にケース内に基板を挿入し、その状態において充填剤を硬化させることでケースと基板とが充填剤層にそれぞれ接した状態となるように構成されている。この場合、この種の装置において使用される上記の充填剤は、硬化させる以前の状態(液状)における粘度が気温や湿度等の環境の変化に伴って変化する。このため、作業環境によっては、規定量(設計値どおりの量)の充填剤をケース内に流し込んでケース内において好適に展延させるのが困難となることがある。
この場合、従来の放電灯点灯装置の製造に際して規定量を超える放熱用樹脂がケース内に流し込まれたときには、ケース内に基板を挿入して台座に接するまで基板を下降させたときに、放熱用樹脂の液面が設計値よりも高くなっていることに起因して、充填剤が基板の上面側に溢れ出しまう。このため、放電灯点灯装置の美観が損なわれるという問題が生じる。また、従来のモジュールの製造に際して規定量を超える高熱伝導性材料がケース内に流し込まれたときには、高熱伝導性材料の液面が設計値よりも高くなっていることに起因して、ケース内に挿入した基板が高熱伝導性材料の表面に接した状態において放熱ブロックと放熱シートとの間に隙間が生じ、放熱ブロックと放熱シートとの間に高熱伝導性材料の薄膜が存在する状態となる。このため、放熱ブロックと放熱シートとが直接接している状態と比較して熱伝導率が低下する結果、基板に実装されている電子部品の熱をケース外に好適に放熱するのが困難となるという問題が生じる。
さらに、従来の放電灯点灯装置の製造に際してケース内に流し込まれた放熱用樹脂の量が規定量に満たないときには、放熱用樹脂の液面が設計値よりも低くなっていることに起因して、放熱すべき電子部品と放熱用樹脂との接触面積が減少する結果、放熱用樹脂を介して電子部品の熱をケース外に好適に放熱するのが困難となるという問題が生じる。また、従来のモジュールの製造に際してケース内に流し込まれた高熱伝導性材料の量が規定量に満たないときには、高熱伝導性材料の液面が設計値よりも低くなっていることに起因して、ケース内に基板を挿入して放熱ブロックを放熱シートに接触させた状態において基板と高熱伝導性材料の表面との間に隙間が生じる結果、高熱伝導性材料によって基板とケースとを好適に接着するのが困難となり、最悪の場合には、使用中にモジュールが破損するという問題が生じる。
一方、上記の放電灯点灯装置の製造方法とは異なり、基板をケース内に挿入する以前に充填剤を硬化させて充填剤層を形成しておき、その後に、充填剤層に電子部品が接するようにケース内に基板を挿入する製造方法も存在する。このような製造方法を採用することにより、基板を挿入した際に充填剤が基板の上面側に溢れ出すことがないため、美観が損なわれる事態を回避することが可能となる。しかしながら、このような製造方法を採用した場合においても、前述したように規定量(設計値どおりの量)の充填剤をケース内に流し込んでケース内において好適に展延させるのが困難である点は変わらないため、硬化させた充填剤層の表面の高さにばらつきが生じることとなる。
この場合、充填剤層の表面の高さが規定値よりも高いとき(規定量を超える充填剤が流し込まれた状態で硬化させられたとき)には、ケース内に挿入した基板を設計どおりの位置まで下降させたときに、基板に実装されている電子部品が充填剤層に対して強い力で押し付けられることとなるため、電子部品や、基板における電子部品の実装部位にストレスが加わり、最悪の場合には、電子部品や基板が破損するという問題が生じる。また、充填剤層の表面の高さが規定値よりも低いとき(流し込まれた充填剤の量が規定量に満たないとき状態で硬化させられたとき)には、ケース内に挿入した基板を設計どおりの位置まで下降させた状態において、電子部品と充填剤層との間に隙間が生じてしまう。かかる状態においては、電子部品の熱を充填剤層に対して好適に伝熱させるのが困難となるという問題が生じる。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、美観が損なわれる事態や破損が生じる事態を招くことなく、電子部品の熱を好適に放熱し得る電源装置、およびそのような電源装置の製造方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明に係る電源装置は、上面が開口された容器体、当該容器体内に充填剤が流し込まれて硬化させられた充填剤層、および第1の電子部品が実装されると共に前記充填剤層を挟んで前記容器体の底板に対向配置された状態で当該容器体に固定された第1の回路基板を備えた電源装置であって、前記第1の回路基板には、前記第1の電子部品としての作動時発熱部品が実装され、前記充填剤層には、前記第1の回路基板を前記容器体に固定したときに当該第1の回路基板と対向する対向領域に凹部が形成されると共に、当該作動時発熱部品、および当該第1の回路基板における当該充填剤層との対向面のいずれかに接して当該作動時発熱部品の熱を当該充填剤層に伝熱する伝熱材が当該凹部内に配設されている。
また、本発明に係る電源装置は、前記容器体は、前記底板としての第2の回路基板、および当該第2の回路基板における第2の電子部品の実装面に当該第2の電子部品を囲むように配設された枠部材で構成され、前記第1の回路基板は、前記第2の回路基板における前記実装面と対向させられた状態で前記枠部材に固定されている。
また、本発明に係る電源装置の製造方法は、上面が開口された容器体、当該容器体内に充填剤が流し込まれて硬化させられた充填剤層、および第1の電子部品が実装されると共に前記充填剤層を挟んで前記容器体の底板に対向配置された状態で当該容器体に固定された第1の回路基板を備えた電源装置の製造方法であって、前記第1の電子部品としての作動時発熱部品が実装された前記第1の回路基板を備えた前記電源装置を製造する際に、前記第1の回路基板を前記容器体に固定したときに前記充填剤層において当該第1の回路基板と対向する対向領域に凹部を形成するための凸部が設けられた凹部形成用治具を使用し、前記容器体に対して位置決めした当該凹部形成用治具における前記凸部の突端部が浸るまで当該容器体内に前記充填剤を流し込んで硬化させることによって前記充填剤層を形成した後に当該凹部形成用治具を除去することによって当該充填剤層に前記凹部を形成する凹部形成処理と、前記凹部内に伝熱材を配設すると共に、前記作動時発熱部品、および前記第1の回路基板における前記充填剤層との対向面のいずれかが当該伝熱材に接して当該作動時発熱部品の熱が当該伝熱材を介して当該充填剤層に伝熱されるように当該第1の回路基板を前記容器体に取り付ける基板取付け処理とをこの順で実行する。
本発明に係る電源装置によれば、充填剤層において第1の回路基板と対向する対向領域に凹部を形成すると共に、作動時発熱部品、および第1の回路基板における充填剤層との対向面のいずれかに接して作動時発熱部品の熱を充填剤層に伝熱する伝熱材を凹部内に配設したことにより、第1の回路基板に実装されている作動時発熱部品等が充填剤層の上面に押し付けられて作動時発熱部品や第1の回路基板にストレスが加わる事態を好適に回避しつつ、伝熱材を介して作動時発熱部品の熱を充填剤層に確実に伝熱することができる。これにより、作動時発熱部品の熱を充填剤層から容器体の底板等に伝熱して容器体の外部に確実に放熱することができる。また、充填剤層に凹部が形成されているこの電源装置では、凹部の形成に際して、凹部形成用の部材の位置を所望の位置に位置決めすることで、凹部の底面の位置を所望の位置とすることができる結果、予め規定された厚みの伝熱材を凹部内に配置するだけで、作動時発熱部品、または第1の回路基板が伝熱材に対して過剰に強い力で押し付けられて作動時発熱部品や第1の回路基板にストレスが加わる事態や、作動時発熱部品、または第1の回路基板と伝熱材との間に隙間が生じて作動時発熱部品から充填剤層に伝熱することができなくなる事態を回避して、作動時発熱部品の熱を伝熱材を介して充填剤層に確実に伝熱することができる。さらに、この電源装置の構成によれば、伝熱材を介して作動時発熱部品からの熱を充填剤層に伝熱させる構成が採用されているため、第1の回路基板における充填剤層との対向面や作動時発熱部品を充填剤層の上面から十分に離間した部位に位置させることができる結果、容器体の上面が開口された状態で完成状態とする構成を採用した場合においても、第1の回路基板の上面側に充填剤層の一部が存在する状態(充填剤層を形成するための充填剤が第1の回路基板の上面側に位置した状態で硬化させられた状態)となるのを回避して、美観に優れた商品価値の高い電源装置を提供することができる。
また、本発明に係る電源装置によれば、第2の回路基板と、第2の回路基板における第2の電子部品の実装面に第2の電子部品を囲むように配設された枠部材とで容器体を構成すると共に、第2の回路基板における実装面と対向させた状態で第1の回路基板を枠部材に固定したことにより、第1の回路基板だけに電子部品を実装する構成と比較して、第2の回路基板に第2の電子部品を実装した分だけ、電源装置の平面視における大きさを小型化することができる。
また、本発明に係る電子部品の製造方法では、充填剤層において第1の回路基板と対向する対向領域に凹部を形成するための凸部が設けられた凹部形成用治具を使用し、容器体に対して位置決めした凹部形成用治具における凸部の突端部が浸るまで容器体内に充填剤を流し込んで硬化させることによって充填剤層を形成した後に凹部形成用治具を除去することによって充填剤層に凹部を形成する凹部形成処理と、凹部内に伝熱材を配設すると共に作動時発熱部品および第1の回路基板における充填剤層との対向面のいずれかが伝熱材に接して作動時発熱部品の熱が伝熱材を介して充填剤層に伝熱されるように第1の回路基板を容器体に取り付ける基板取付け処理とをこの順で実行する。
したがって、本発明に係る電源装置の製造方法によれば、第1の回路基板に実装されている作動時発熱部品や、第1の回路基板における充填剤層との対向面が充填剤層の上面に押し付けられて作動時発熱部品や第1の回路基板にストレスが加わる事態を好適に回避することができると共に、伝熱材を介して作動時発熱部品の熱を充填剤層に確実に伝熱することができる。これにより、作動時発熱部品の熱を充填剤層から容器体の底板に伝熱して容器体の外部に確実に放熱し得る電源装置を製造することができる。また、凹部形成用治具における凸部(凹部形成用の部材)の位置を所望の位置に位置決めすることで、凹部の底面の位置を所望の位置とすることができるため、予め規定された厚みの伝熱材を凹部内に配置するだけで、作動時発熱部品や、第1の回路基板における充填剤層との対向面が伝熱材に対して過剰に強い力で押し付けられて作動時発熱部品や第1の回路基板にストレスが加わる事態や、作動時発熱部品、または第1の回路基板と伝熱材との間に隙間が生じて作動時発熱部品から充填剤層に伝熱することができなくなる事態を回避して、伝熱材を介して作動時発熱部品の熱を充填剤層に確実に伝熱し得る電源装置を製造することができる。さらに、第1の回路基板の上面側に充填剤が溢れ出した状態で充填剤層が形成されることがないため、容器体の上面が開口された状態で完成状態とする場合(容器体に蓋体を装着しない場合)において、その電源装置の美観を向上させて商品価値を十分に向上させることができる。加えて、容器体に対して凹部形成用治具を位置決めした状態で充填剤を流し込んで硬化させるだけで底面の位置が所望の位置となっている凹部を確実かつ容易に形成することができるため、電源装置の製造コストを十分に低減することができる。
電源装置1の断面図である。 回路基板2における実装面Faの上にフレーム3を載置して容器体Cを形成した状態の断面図である。 容器体Cの上に凹部形成用治具50をセットした状態の断面図である。 凹部形成用治具50の開口部52から容器体C内に充填剤4aを流し込んだ状態の断面図である。 図4に示す状態の充填剤4aが硬化して形成された充填剤層4から凹部形成用治具50を除去することで充填剤層4に凹部31を形成した状態の断面図である。 容器体Cに流し込まれる充填剤4aの量と、充填剤層4の上面Fcの位置、および凹部31の底面Fdの位置との関係について説明するための説明図である。 凹部31に伝熱材32を取り付けた状態の断面図である。 回路基板5を取り付けた状態の断面図である。 他の実施の形態に係る電源装置1Aの断面図である。 さらに他の実施の形態に係る電源装置1Bの断面図である。
以下、電源装置、および電源装置の製造方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示す電源装置1は、「電源装置」の一例であって、回路基板2、フレーム3、充填剤層4、回路基板5および蓋体6を備えて構成されている。
回路基板2は、「底板」としての「第2の回路基板」の一例であって、厚み1.5mm程度のアルミニウムの板体(支持体)の一面にエポキシ系樹脂等で構成された絶縁層が形成されると共に、この絶縁層の上に電子部品接続用のランドや配線パターンを構成する導体パターンが形成されて基板本体が構成され、かつ、基板本体におけるランド等を除く部位がレジスト層で覆われて実装面Faが構成されている。この回路基板2の実装面Faには、巻線部品(トランスやコイル)等の各種の電子部品11(「第2の電子部品」の一例)が表面実装されている。なお、本明細書において参照する各図面においては、上記の絶縁層や導体パターンの図示を省略すると共に、複数の電子部品11のうちの1つだけを図示している。
フレーム3は、「枠部材」の一例であって、ポリフェニレンサルファイド(PSS)等の絶縁性樹脂材料を成形用材料として用いた射出成形処理によって平面視角枠状に形成されている。この場合、フレーム3において対向する内側面には、回路基板5を載置可能に凸部21,21がそれぞれ形成されている。また、各凸部21,21には、回路基板2の導体パターンや回路基板5の導体パターンに接続される複数の端子ピン22が射出成形時にインサートされて固定されている。また、フレーム3は、後述するように、回路基板2の実装面Faに電子部品11等を囲むように配設されて回路基板2と一体化されることにより、回路基板2と相俟って「容器体」の一例である上面開口箱形の容器体Cを構成する。
充填剤層4は、回路基板2の実装面Faに実装されている電子部品11等が、電源装置1に加わる振動や衝撃に起因して破損するのを回避しつつ、電源装置1の作動時に電子部品11等に生じる熱を回路基板2に伝熱するための機能層であって、本例では、後述するように、回路基板5における対向面Fb(回路基板2や充填剤層4に対向する面)に実装されている電子部品41等に生じる熱を回路基板2に伝熱するための伝熱層としても機能する。この充填剤層4は、後述するように、シリコン系樹脂等の絶縁性樹脂材料で構成された液状の充填剤4a(図4参照)が容器体C内に流し込まれた状態で硬化させられることにより、電子部品11等を覆い、かつ上面Fcが回路基板5に対して非接触の状態となるように形成される。
回路基板5は、「第1の回路基板」の一例であって、厚み0.85mm程度のガラスエポキシ板(支持体)の表裏両面に電子部品接続用のランドや配線パターンを構成する導体パターンが形成されて基板本体が構成され、かつ、基板本体におけるランド等を除く部位がレジスト層で覆われて電子部品の実装面がそれぞれ形成されている。この場合、回路基板5における表裏両実装面のうちのフレーム3に取り付けられた状態において回路基板2や充填剤層4と対向させられる対向面Fbには、「第1の電子部品」としての「作動時発熱部品」の一例であるパワートランジスタ等の電子部品41が表面実装されている。なお、本明細書において参照する各図面においては、上記の絶縁層や導体パターンの図示を省略すると共に、複数の電子部品のうちの電子部品41だけを図示している。
また、回路基板5には、フレーム3と一体化されている各端子ピン22を挿通可能な複数の挿通孔H1が形成されている。この回路基板5は、各挿通孔H1に端子ピン22を挿通させ、かつ充填剤層4を挟んで回路基板2(容器体Cにおける底板)に対向配置させられた状態でフレーム3の凸部21,21上に載置されると共に、上記したように、両実装面に形成されている導体パターンと各端子ピン22とが半田付けされることによって端子ピン22を介してフレーム3(容器体C)に固定されている。この場合、本例の電源装置1では、回路基板5をフレーム3(容器体C)に固定したときに、回路基板5の対向面Fbや、対向面Fbに実装されている電子部品41が充填剤層4の上面Fcから離間するように(回路基板5の対向面Fbや電子部品41の下端面と充填剤層4の上面Fcとの間に隙間が生じるように)充填剤層4の厚み(上面Fcの位置)や回路基板5の取り付け位置が規定されている。
また、本例の電源装置1では、回路基板5をフレーム3(容器体C)に固定したときに充填剤層4において回路基板5と対向する対向領域(より詳しくは、本例では、回路基板5の対向面Fbに実装されている電子部品41と対向する領域)に、「凹部」の一例である凹部31が形成されている。さらに、本例の電源装置1では、回路基板5に実装された電子部品41に接して電子部品41の熱を充填剤層4に伝熱する伝熱材32(シリコンゴム等の高伝熱弾性材料で構成された厚み2.5mm程度のシート状部材:「伝熱材」の一例)が凹部31内に配設されている。これにより、本例の電源装置1では、電子部品41の熱が伝熱材32を介して充填剤層4に伝熱され、この熱が充填剤層4から回路基板2に伝熱されて外部に放熱される。なお、「伝熱材」を構成する高伝熱弾性材料はシリコンゴムに限定されず、また、その厚みについても「電源装置」の設計に応じて0.5mm〜5.0mm程度の範囲内の任意の厚みとすることができる。
蓋体6は、一例として、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の絶縁性樹脂材料を成形用材料として用いた射出成形処理によって下面開口の浅皿状に形成されている。また、蓋体6には、上記の各端子ピン22を挿通可能な挿通孔H2が形成されている。この蓋体6は、後述するように、各端子ピン22を挿通孔H2に挿通させるようにしてフレーム3の上縁部に固定されることにより、回路基板2およびフレーム3によって形成された容器体Cにおける上面開口部位を閉塞する。
この電源装置1の製造に際しては、まず、回路基板2、フレーム3、回路基板5および蓋体6を製造する。なお、回路基板2,5の製造方法(基板本体の製造方法や、基板本体に対する電子部品11,41の実装方法)は公知のため、これらの製造方法についての説明を省略する。また、フレーム3や蓋体6に関しても、公知の樹脂成形処理時と同様の手順で成形処理が行われて製造されるため、これらの製造方法についての説明も省略する。次いで、図2に示すように、回路基板2における実装面Faに電子部品11等を囲むようにしてフレーム3を載置した後に、実装面Faに形成されている導体パターンに端子ピン22の下端部を半田付けする。これにより、回路基板2およびフレーム3が一体化されて容器体Cが形成される。
続いて、図3に示す凹部形成用治具50を使用して充填剤層4に凹部31を形成する「凹部形成処理」を実行する。この場合、凹部形成用治具50は、「凹部形成用治具」の一例であって、容器体Cにおけるフレーム3に対して位置決め可能に各端子ピン22を挿通可能なH3が形成されると共に、後の工程において回路基板5を容器体C(フレーム3)に固定したときに充填剤層4において回路基板5と対向する対向領域(本例では、回路基板5に実装されている電子部品41と対向する領域)に凹部31を形成可能な凸部51が設けられ、かつ容器体Cに対して位置決めした状態において容器体C内に充填剤4aを流し込むことができるように開口部52が設けられている。この場合、凸部51は、底面Fdが平坦な凹部31(図1参照)を充填剤層4に形成可能に突端部51aが平坦に形成されると共に、凹部形成用治具50を容器体C(フレーム3)に取り付けた状態において、凹部31の底面Fdが形成されるべき位置に突端部51aが位置するように突出長が規定されている。
この「凹部形成処理」に際しては、まず、図3に示すように、各端子ピン22を各挿通孔H3に挿通させるようにして、凹部形成用治具50をフレーム3の上にセットする。これにより、凹部31を形成すべき位置に凸部51が位置した状態で容器体C(フレーム3)に対して凹部形成用治具50が位置決めされる。次いで、図4に示すように、凹部形成用治具50における凸部51の突端部51aが浸る程度の予め規定された量の充填剤4aを開口部52から容器体C内に流し込む。この際に、充填剤4aとしては、一例として、その粘度が3.2Pa・s程度の液状のシリコン系樹脂を使用する。
この場合、前述したように、この種の装置において「充填剤層」を形成するのに使用する「充填剤」は、気温や湿度等の環境の変化に伴って粘度が変化する。したがって、容器体C内に流し込む充填剤4aの量については、その粘度が高い状態、および粘度が低い状態のいずれの状態においても、凹部形成用治具50における凸部51の突端部51aが、流し込んだ充填剤4aに浸るのに必要十分な量を規定する必要がある。また、粘度が高いことに起因して製造装置への充填剤4aの供給量が減少し、これに起因して、容器体C内に流し込んだ充填剤4aに凸部51の突端部51aが浸らない状態となったり、粘度が低いことに起因して製造装置への充填剤4aの供給量が増加し、これに起因して、フレーム3の各凸部21が容器体C内に流し込んだ充填剤4a内に埋没する状態(すなわち、流し込んだ充填剤4aが硬化することで形成される充填剤層4が各凸部21上に載置された状態で容器体Cにとりつけられる回路基板5に接する状態)となったりする事態を回避し得る量を規定量とする必要もある。
続いて、流し込んだ充填剤4aが硬化するまで、その上面Fcが回路基板2の実装面Faと平行となる状態を維持して放置する。これにより、容器体C内に充填剤層4が形成される。次いで、図5に示すように、容器体Cから凹部形成用治具50を除去する。この際には、形成された充填剤層4において、凹部形成用治具50の凸部51が位置していた部位に凹部31が形成される。これにより、「凹部形成処理」が完了する。この「凹部形成処理」によって形成された凹部31は、前述したように、凸部51の突端部51aが平坦に形成されているため、その底面Fdが平坦となっている。
この場合、上記した容器体Cに対する充填剤4aの流し込みに際して、流し込んだ充填剤4aが想定された粘度であったとき(規定量の充填剤4aが流し込まれたとき)には、図6の中央に示すように、充填剤層4の上面Fcが一点鎖線L1の部位に位置するように凹部31が形成されるのに対して、流し込んだ充填剤4aの粘度が想定された粘度よりも高い状態であったとき(想定された状態よりも流動生が低いとき:規定量よりも多量の充填剤4aが流し込まれたとき)には、同図の左方に示すように、充填剤層4の上面Fcが一点鎖線L1よりも高い部位に位置し、流し込んだ充填剤4aの粘度が想定された粘度よりも低い状態であったとき(想定された状態よりも流動生が高いとき:規定量よりも少量の充填剤4aが流し込まれたとき)には、同図の右方に示すように、充填剤層4の上面Fcが一点鎖線L1よりも低い部位に位置するように充填剤層4が形成される。
しかしながら、同図における中央、左方および右方に示すように、流し込んだ充填剤4aの状態を問わず、充填剤層4に形成された凹部31の底面Fdは、いずれも破線L2の部位に位置した状態となる。この場合、凹部形成用治具50の凸部51等が容器体C内に存在しない状態で容器体C内に充填剤4aが流し込んだ際には、表面張力によって液面が平坦となるように充填剤4aが容器体C内で展延される。したがって、充填剤層4に対して上記の凹部31のような「凹部」を形成するには、凹部形成用治具50の凸部51のような部材を容器体C内に収容し、かつ、収容した部材の下端部側が浸るまで容器体C内に充填剤4aを流し込む必要がある。このため、凹部形成用治具50の凸部51を容器体C内に収容した状態で充填剤4aを流し込んだ上記の例のように、充填剤層4を形成する都度、容器体C内に収容する上記の部材の位置を容器体Cに対して位置決めした状態で凹部31を形成することにより、平面視における凹部31の形成位置や、凹部31における底面Fdの位置(回路基板2における実装面Faからの高さ)が同じ凹部31を所望の位置に形成することが可能となる。
続いて、「基板取付け処理」を実行する。この「基板取付け処理」では、まず、図7に示すように、伝熱材32を凹部31内に取り付ける。次いで、図8に示すように、電子部品41が実装されている実装面(対向面Fb)を下向きにして回路基板5を容器体C内に挿入する。この際には、フレーム3の各端子ピン22を挿通孔H3に挿通させるようにして回路基板5を各凸部21上に載置することにより、電子部品41の下面が伝熱材32の上面に面的に接した状態(電源装置1の作動時に電子部品41の熱が伝熱材32を介して充填剤層4に伝熱される状態)となる。この状態において、回路基板5に形成されている導体パターンと端子ピン22とを半田付けすることにより、容器体C(フレーム3)に対して回路基板5が固定されて「基板取付け処理」が完了する。
この場合、前述したように、凹部形成用治具50を用いた「凹部形成処理」によって形成された凹部31は、回路基板2における実装面Faからの底面Fdの高さが規定の高さとなっている。また、凹部31に取り付けられた伝熱材32は、その厚み(図8における上下方向の長さ)が、容器体C(フレーム3)に取り付けられた状態の回路基板5における電子部品41の下面と凹部31の底面Fdとの間の距離と等しい厚み(長さ)となっている。したがって、容器体C(フレーム3)に対する回路基板5の取り付けが完了した状態においては、電子部品41の下面が伝熱材32の上面に対して過剰に強い力で押し付けられたり、電子部品41の下面と伝熱材32の上面との間に隙間が生じた状態となったりすることなく、電子部品41が伝熱材32に面的に接した状態となる。この後、各端子ピン22を挿通孔H2に挿通させるようにして容器体C(フレーム3)に蓋体6を取り付けることにより、図1に示すように、電源装置1が完成する。
このように、この電源装置1によれば、充填剤層4において回路基板5と対向する対向領域(本例では、回路基板5に実装されている電子部品41と対向する領域)に凹部31を形成すると共に、電子部品41に接して電子部品41の熱を充填剤層4に伝熱する伝熱材32を凹部31内に配設したことにより、回路基板5に実装されている電子部品41等が充填剤層4の上面Fcに押し付けられて電子部品41や回路基板5にストレスが加わる事態を好適に回避しつつ、伝熱材32を介して電子部品41の熱を充填剤層4に確実に伝熱することができる。これにより、電子部品41の熱を充填剤層4から回路基板2等に伝熱して容器体Cの外部に確実に放熱することができる。また、充填剤層4に凹部31が形成されているこの電源装置1では、凹部31の形成に際して凹部形成用治具50における凸部51の位置を所望の位置に位置決めすることで、底面Fdの位置を所望の位置とすることができる結果、予め規定された厚みの伝熱材32を凹部31内に配置するだけで、電子部品41等が伝熱材32に対して過剰に強い力で押し付けられて電子部品41や回路基板5にストレスが加わる事態や、電子部品41と伝熱材32との間に隙間が生じて電子部品41から充填剤層4に伝熱することができなくなる事態を回避して、電子部品41の熱を伝熱材32を介して充填剤層4に確実に伝熱することができる。
さらに、この電源装置1の構成によれば、伝熱材32を介して電子部品41からの熱を充填剤層4に伝熱させる構成が採用されているため、回路基板5の対向面Fbや電子部品41を充填剤層4の上面Fbから十分に離間した部位に位置させることができる結果、仮に、蓋体6が存在しない状態を「電源装置」の完成状態とする構成を採用した場合においても、回路基板5の上面側に充填剤層4の一部が存在する状態(充填剤層4を形成するための充填剤4aが回路基板5の上面側に位置した状態で硬化させられた状態)となるのを回避して、美観に優れた商品価値の高い「電源装置」を提供することができる。
また、この電源装置1によれば、「底板」としての回路基板2と、回路基板2における電子部品11等の実装面Faに電子部品11等を囲むように配設されたフレーム3とで「容器体」に相当する容器体Cを構成すると共に、回路基板2における実装面Faと対向させた状態で回路基板5をフレーム3に固定したことにより、回路基板5だけに「電子部品」を実装する構成と比較して、回路基板2に電子部品11等を実装した分だけ、電源装置1の平面視における大きさを小型化することができる。
また、この電子部品の製造方法では、充填剤層4において回路基板5と対向する対向領域(本例では、回路基板5に実装されている電子部品41と対向する領域)に凹部31を形成するための凸部51が設けられた凹部形成用治具50を使用し、回路基板2およびフレーム3で構成される容器体Cに対して位置決めした凹部形成用治具50における凸部51の突端部51aが浸るまで容器体C内に充填剤4aを流し込んで硬化させることによって充填剤層4を形成した後に凹部形成用治具50を除去することによって充填剤層4に凹部31を形成する「凹部形成処理」と、凹部31内に伝熱材32を配設すると共に電子部品41が伝熱材32に接して電子部品41の熱が伝熱材32を介して充填剤層4に伝熱されるように回路基板5を容器体Cに取り付ける「基板取付け処理」とをこの順で実行する。
したがって、この電源装置1の製造方法によれば、回路基板5に実装されている電子部品41等が充填剤層4の上面Fcに押し付けられて電子部品41や回路基板5にストレスが加わる事態を好適に回避することができると共に、伝熱材32を介して電子部品41の熱を充填剤層4に確実に伝熱することができる。これにより、電子部品41の熱を充填剤層4から回路基板2等に伝熱して容器体Cの外部に確実に放熱し得る電源装置1を製造することができる。また、凹部形成用治具50における凸部51の位置を所望の位置に位置決めすることで、凹部31の底面Fdの位置(実装面Faからの高さ)を所望の位置(高さ)とすることができるため、予め規定された厚みの伝熱材32を凹部31内に配置するだけで、電子部品41等が伝熱材32に対して過剰に強い力で押し付けられて電子部品41や回路基板5にストレスが加わる事態や、電子部品41と伝熱材32との間に隙間が生じて電子部品41から充填剤層4に伝熱することができなくなる事態を回避して、伝熱材32を介して電子部品41の熱を充填剤層4に確実に伝熱し得る電源装置1を製造することができる。さらに、回路基板5の上面側に充填剤4aが溢れ出した状態で充填剤層4が形成されることがないため、上記の電源装置1における蓋体6が存在しない状態で完成状態の「電源装置」において、その美観を向上させて商品価値を十分に向上させることができる。加えて、容器体Cに対して凹部形成用治具50を位置決めした状態で充填剤4aを流し込んで硬化させるだけで底面Fdの位置が所望の位置となっている凹部31を確実かつ容易に形成することができるため、電源装置1の製造コストを十分に低減することができる。
なお、「電源装置」の構成、および「電源装置の製造方法」の具体的な内容は、上記の電源装置1の構成、およびその製造方法の例に限定されない。例えば、前述した電源装置1では、充填剤層4において回路基板5に実装されている電子部品41と対向する領域に凹部31を形成すると共に、電子部品41に接するように伝熱材32を凹部31内に配設する製造方法によって、電子部品41の熱を伝熱材32に直接伝熱させて伝熱材32から充填剤層4に伝熱させるように構成されているが、このような、製造方法や構成に代えて、次のような製造方法や構成を採用することができる。
図9に示す電源装置1Aは、「電源装置」の他の一例であって、「第1の回路基板」としての回路基板5aにおける上面(充填剤層4との対向面の裏面)に「作動時発熱部品」としての電子部品41が実装されている。なお、同図、および後に参照する図10において前述した電源装置1の各構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。この場合、この電源装置1Aの回路基板5aは、一例として、その基板本体が、回路基板2等と同様にしてアルミニウムの板体(支持体)の一面にエポキシ系樹脂等で構成された絶縁層が形成されて構成されている。この電源装置1Aでは、充填剤層4における回路基板5aとの対向領域(好ましくは、回路基板5aにおける電子部品41の実装位置の裏面(対向面Fb)側の位置の近傍と対向する領域)に「凹部」の他の一例である凹部31aを形成すると共に、回路基板5aの対向面Fbに接するように伝熱材32を凹部31a内に配設する製造方法によって製造されて、回路基板5aの基板本体および伝熱材32を介して電子部品41の熱を充填剤層4に伝熱させるように構成されている。
また、図10に示す電源装置1Bは、「電源装置」のさらに他の一例であって、「第1の回路基板」としての回路基板5bにおける対向面Fbに「作動時発熱部品」としての電子部品41が実装されている。この場合、この電源装置1Bの回路基板5bは、上記の電源装置1Aの回路基板5aと同様にして、一例として、その基板本体が、アルミニウムの板体(支持体)の一面にエポキシ系樹脂等で構成された絶縁層が形成されて構成されている。この電源装置1Bでは、充填剤層4における回路基板5bと対向領域(好ましくは、回路基板5bにおける電子部品41の実装位置の近傍と対向する領域)に「凹部」の他の一例である凹部31bを形成すると共に、回路基板5bの対向面Fbに接するように伝熱材32を凹部31b内に配設する製造方法によって製造されて、回路基板5bの基板本体および伝熱材32を介して電子部品41の熱を充填剤層4に伝熱させるように構成されている。
上記の電源装置1A,1Bによれば、電子部品41の熱が回路基板5a,5bの基板本体を介して伝熱材32に伝熱される点を除き、前述した電源装置1と同様にして電子部品41の熱を充填剤層4に対して好適に伝熱させることができるため、電源装置1と同様の効果を奏することができる。
さらに、回路基板2およびフレーム3によって「容器体」の一例である容器体Cを構成した例について説明したが、「容器体」の「底板」は、回路基板2のような「回路基板」に限定されず、回路基板2に代えて、電子部品等が実装されていない金属製の板体やガラス製の板体などを「底板」として使用して「容器体」を構成することもできる(図示せず)。また、従来の放電灯点灯装置やモジュールにおけるケースのように、「底板」および「枠部材(側板)」に相当する部位が一体的に形成された浅皿状の部材を「容器体」として使用する構成を採用することもできる(図示せず)。さらに、蓋体6を備えて構成した例について説明したが、「蓋体」を備えていない構成(一例として、図8に示す状態で完成状態とする構成)を採用することもできる。
また、所定時間放置することで硬化するタイプの充填剤4aを使用して充填剤層4を形成する例について説明したが、熱硬化処理や、紫外線照射処理によって硬化するタイプの「充填剤」を用いて「充填剤層」を形成することもできる。
1,1A,1B 電源装置
2,5,5a,5b 回路基板
3 フレーム
4 充填剤層
4a 充填剤
6 蓋体
11,41 電子部品
31,31a,31b 凹部
32 伝熱材
50 凹部形成用治具
51 凸部
51a 突端部
52 開口部
C 容器体
Fa 実装面
Fb 対向面
Fc 上面
Fd 底面

Claims (3)

  1. 上面が開口された容器体、当該容器体内に充填剤が流し込まれて硬化させられた充填剤層、および第1の電子部品が実装されると共に前記充填剤層を挟んで前記容器体の底板に対向配置された状態で当該容器体に固定された第1の回路基板を備えた電源装置であって、
    前記第1の回路基板には、前記第1の電子部品としての作動時発熱部品が実装され、
    前記充填剤層には、前記第1の回路基板を前記容器体に固定したときに当該第1の回路基板と対向する対向領域に凹部が形成されると共に、当該作動時発熱部品、および当該第1の回路基板における当該充填剤層との対向面のいずれかに接して当該作動時発熱部品の熱を当該充填剤層に伝熱する伝熱材が当該凹部内に配設されている電源装置。
  2. 前記容器体は、前記底板としての第2の回路基板、および当該第2の回路基板における第2の電子部品の実装面に当該第2の電子部品を囲むように配設された枠部材で構成され、
    前記第1の回路基板は、前記第2の回路基板における前記実装面と対向させられた状態で前記枠部材に固定されている請求項1記載の電源装置。
  3. 上面が開口された容器体、当該容器体内に充填剤が流し込まれて硬化させられた充填剤層、および第1の電子部品が実装されると共に前記充填剤層を挟んで前記容器体の底板に対向配置された状態で当該容器体に固定された第1の回路基板を備えた電源装置の製造方法であって、
    前記第1の電子部品としての作動時発熱部品が実装された前記第1の回路基板を備えた前記電源装置を製造する際に、前記第1の回路基板を前記容器体に固定したときに前記充填剤層において当該第1の回路基板と対向する対向領域に凹部を形成するための凸部が設けられた凹部形成用治具を使用し、前記容器体に対して位置決めした当該凹部形成用治具における前記凸部の突端部が浸るまで当該容器体内に前記充填剤を流し込んで硬化させることによって前記充填剤層を形成した後に当該凹部形成用治具を除去することによって当該充填剤層に前記凹部を形成する凹部形成処理と、前記凹部内に伝熱材を配設すると共に、前記作動時発熱部品、および前記第1の回路基板における前記充填剤層との対向面のいずれかが当該伝熱材に接して当該作動時発熱部品の熱が当該伝熱材を介して当該充填剤層に伝熱されるように当該第1の回路基板を前記容器体に取り付ける基板取付け処理とをこの順で実行する電源装置の製造方法。
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