JP5707827B2 - 筆穂 - Google Patents

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本発明は、先端がテーパー加工された合成樹脂製の筆毛を束ねて筆穂とし、該筆穂を軸に取り付けた化粧用筆穂において、この化粧用筆穂の筆毛がクリンプを有すると共に、クリンプの波形高さを波形ピッチで割ったものを係数として、その係数の最小値0.007≦クリンプ係数≦最大値0.064の範囲で特定されるクリンプ形状の中から少なくとも2種類以上混毛して構成しているので、塗布時の穂先のまとまりが良好で、肌当たりがソフトであると共に、化粧料の掻き性と塗布時の吐出性を良好となした筆穂に関するものである。
従来、化粧ブラシ、リップブラシ、漆器蒔絵用などの筆穂は、馬や鹿、豚、鼬、狸、栗鼠、貂、羊などの獣毛を使用しており、使用目的、使用者の好みなどによって筆穂の硬さ、太さなどを調整するために、上記獣毛の種類や組み合わせ方を変えて製品としている。一般的には、筆毛のテーパー形状が長くその表面状態が繊細で先端部に弾力がある獣毛のみで作った筆穂の品質が良いとされている。特に、鼬毛、羊毛、貂毛がその代表である。しかし、獣毛は天然物であるため、品質が一定なものが得難く、任意の寸法形状のものとすることが困難であり、耐摩耗性が低いとかいった問題があり、更には、鼬、狸、貂の収穫量の減少による高価格化といった問題もある。
そこで、筆穂を形成する獣毛に代わり合成樹脂製の筆毛を用いることが行われている。合成樹脂製の先端をテーパー化して、獣毛のような合成樹脂製筆毛となすためには、合成樹脂製繊維を溶解又は分解する処理液に接触させる方法などが提案されている。(特許文献1参照、特許文献2参照)
ところで、先端をテーパー化した合成樹脂製筆毛を用いた筆穂は、化粧料の保持力が低いといった問題や塗布した際に肌当たりがハードで使用感が悪いといった問題を有していた。これを解決するために、ポリエチレンテレフタレートなどの合成繊維に捲縮を施し、先端をテーパー状にした筆穂(特許文献3)や波状に皺曲(クリンプ)して、その波長が各々相違する多数の合成樹脂製の筆毛よりなる筆穂などが提案されている(特許文献4)。
特公昭49−6159号公報(特許請求範囲) 特公昭60−30556号公報(第3欄24行目〜第4欄15行目) 特開平11−235230号公報(特許請求範囲) 実開昭62−114781号公報(特許請求範囲と図面)
しかしながら、上記ポリエチレンテレフタレート繊維に捲縮を施し、先端をテーパー状にした筆穂よりなるものの場合、クリンプの波形が円形に渦巻き状になり易く、空間が大きくなりすぎて、筆穂がバラケたり、又、この方法での捲縮は、繊維の中間部は、クリンプがきつく付きやすいが、繊維の両端は、繊維が逃げるため、クリンプが付き難いので、1本の繊維の中でクリンプ状態が異なり易く、塗布した時に方向性が発生して塗布感が劣るといった問題も有している。又、クリンプの波長(ピッチ)が各々相違する多数の合成樹脂製の筆毛よりなるものの場合は、クリンプの波長(ピッチ)が異なるだけで、波形高さが同じであるため、例えば、波形が高いものだけの組合せの場合は、空間が大きくなり過ぎて、筆穂のまとまりが悪くなり、肌当たりの使用感も悪くなる。これとは逆に、波形が低いものだけの組合せの場合は、空間が少なくなり過ぎて、使用感は良いが化粧料の塗布性が劣るといった部分もあり不十分であった。
本発明は、合成樹脂製の複数種の筆毛の先端にテーパー加工を施し、その筆毛を混毛し束ねて筆穂とし、該筆穂を前軸の先端に取り付けた化粧用筆穂であって、この化粧用筆穂の繊維径が0.05mm〜0.10mmの範囲の少なくともポリアミド繊維の集束体からなり、且つ、この筆毛がクリンプ形状を有すると共に、そのクリンプ形状を波高さ0.01mm〜1.0mm、波形ピッチが1.0mm〜8.0mmの範囲にした化粧用筆穂において、前記筆毛がクリンプの波の高さを波形ピッチで割ったものを係数として、その係数の最小値0.007≦クリンプ係数≦0.064の範囲で特定されるクリンプ形状の中から2種類以上選定すると共に、前記クリンプ係数の最大値と最小値の差を0.015〜0.055の範囲で特定されるクリンプ形状に構成したことを主要な特徴とするものである。
本発明は、合成樹脂製の複数種の筆毛の先端にテーパー加工を施し、その筆毛を混毛し束ねて筆穂とし、該筆穂を前軸の先端に取り付けた化粧用筆穂であって、この化粧用筆穂の繊維径が0.05mm〜0.10mmの範囲の少なくともポリアミド繊維の集束体からなり、且つ、この筆毛がクリンプ形状を有すると共に、そのクリンプ形状を波高さ0.01mm〜1.0mm、波形ピッチが1.0mm〜8.0mmの範囲にした化粧用筆穂において、前記筆毛がクリンプの波の高さを波形ピッチで割ったものを係数として、その係数の最小値0.007≦クリンプ係数≦0.064の範囲で特定されるクリンプ形状の中から2種類以上選定すると共に、前記クリンプ係数の最大値と最小値の差を0.015〜0.055の範囲で特定されるクリンプ形状に構成しているので、塗布時の筆穂のまとまりが良好で、肌当たりがソフトであると共に、化粧料の掻き性と塗布時の吐出性を良好となした筆穂を提供することができる。
因みに、本発明における化粧料とは、粉末状のパウダーであるもの、その具体例としては、チーク用のパウダーやアイシャドウ用のパウダー、アイライナー用のパウダーなどに使用するのが最も好ましい。
本発明に係る化粧ブラシの概略の側面図である。 毛先にテーパー加工をしたクリンプを有する筆毛の側面図。 本発明に係るクリンプ繊維の拡大模式図である。 (a)筆穂の先端変形例を示す正面図である。 (b)筆穂の先端変形例を示す上面図 (a)筆穂の先端変形例を示す正面図である。 (b)筆穂の先端変形例を示す上面図 本発明に係る化粧ブラシの筆穂にカラーリングを施した概略の側面図である。
以下、添付した図面に基づき本発明の実施例を説明する。図1は、本発明による化粧用筆穂に適用した1例を示している。参照符号1は化粧用筆穂であり、この筆穂1は、前軸15に挿入固定され、この前軸15は、軸16の線端に挿入固定され化粧用筆穂1を形成している。又、筆穂1は、先端をテーパー加工されたクリンプを有するナチュラル色の筆毛2〜6と、および/または、先端をテーパー加工されたクリンプを有すると共に個々に指定の色に染色した筆毛9〜13とを混毛して用いて長手方向に集束し、後端部を熱溶着や接着剤による接着などの方法により固着して形成したものである。
筆毛2、3、4、5、6に使用している合成樹脂製の材質としては、ポリアミド(6、6―ナイロン、6―ナイロン、12−ナイロン、6、10−ナイロン、6、12−ナイロンなど)とポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなど)、アクリル(モダクリルなど)などを用いることができるが、使用する筆毛2、3、4、5、6の材質は同一であっても異なっても良い。例えば、筆毛2に、曲げ強度(吸湿時)の柔らかいポリアミド系の材質と筆毛4に曲げ強度(吸湿時)の硬いポリエステル系の材質のものを混毛して用いれば、ポリアミドの材質が肌当たりをソフトなタッチにし、又、ポリエステルの材質が耐久性を良くすると言った、相反する結果が得られることもある。
この筆穂1に用いる筆毛2、3、4、5、6の基部の直径Dは、製造用途又は大きさ(直径及び長さ)によっても異なるが、本発明に係わる化粧用の筆穂1における筆毛2、3、4、5、6の基部の直径Dは、0.05mm〜0.08mmのものを用いることが好ましい。その理由は、筆毛の基部の直径Dが0.05mmに満たないと、テーパー加工上、そのテーパーが形成されていない粗い毛が混入することがあり、基部の直径Dが0.08mmを超えると塗布時の肌当たりがハードになり使用感が悪くなるからである。ここで言うフィラメントの直径Dとは、テーパー加工されていない部分の直径を言うものである。
前記合成樹脂製の筆毛2、3、4、5、6を先端から後方に向けてテーパー化した筆毛2、3、4、5、6となすには、化学処理液による方法が好ましく、その具体的一例としては、ポリアミドに対してメタクレゾールと塩化カルシウム−メタノール溶液との混和液、ポリエステルに対して水酸化ナトリウムなどの組合せが挙げられる。但し、必ずしもこの方法に限定されるものではなく、例えば、グラインダー研摩など機械的にテーパー化するなどの他の方法を採用しても良い。
先端がテーパー加工された合成樹脂製の筆穂1の筆毛2、3、4、5、6がクリンプを有すると共にクリンプの波形高さHを波形ピッチPで割ったものを係数として、その係数の最小値0.007≦クリンプ係数≦最大値0.064の範囲で特定されるクリンプ形状の中から2種類以上混毛して使用する目的は、塗布時の筆穂1のまとまりが良好で、肌当たりがソフトであると共に、化粧料の掻き性と塗布時の吐出性を良好にするために使用するものである。その理由としては、クリンプ係数が0.007に満たないと、例えば、波形の高さHが大きい場合は、ピッチPが非常に長くなってしまい、筆穂内1にクリンプの波形が少なく形成されるので、空間が少なくなり、塗布時の肌当たりは良いが、化粧料パウダーの掻き取りと塗布時の吐出が悪くなるからである。又、波形が小さい場合は、ピッチ幅もある程度小さくなるが、波形の高さがほとんど形成されないので、この場合も筆穂内に空間がほとんど形成されないので、塗布時の肌当たりは良いが、化粧料の掻き取りと塗布時の吐出が悪くなってしまう。
又、クリンプ係数が0.064を超えると、例えば、波形の高さHが大きい場合は、ピッチPは長くなるが、波形高さHが非常に高くなり過ぎて、空間が多く形成されるので、化粧料の掻き取りと吐出性は良いが、塗布時の肌当たりが悪くなったり、筆穂1がバラケたり割れたりもする。これとは逆に、波形高さHが低い場合は、ピッチPが非常に狭くなり過ぎて、塗布時の肌当たりを悪くしたり、さらには、筆穂1がバラケたり割れたりするからである。
又、上記のクリンプ係数の中から2種類以上を選定し、混毛して使用する目的は、クリンプ状態の異なるものを混毛することで、筆穂1にボリュームと適度の空間が形成され、塗布時のタッチがソフトになり、化粧料の掻き取り性や吐出性を良くするために使用するものである。その理由としては、クリンプ係数が1種類になると、例えば、クリンプ係数が下限(0.007)の場合には、クリンプ係数が低いが故にクリンプ状態がストレートに近いものに形成されるため、塗布時のタッチはソフトで良いが、化粧料の掻き取り性や吐出性が悪くなったりする。又、クリンプ係数が上限(0.064)の場合には、クリンプ状態が大きくなり過ぎて、塗布時の肌当たりの使用感が悪くなったり、空間が大きくなり過ぎるが故に筆穂1がバラケたり割れたりするからである。尚、ここでクリンプ係数の範囲の中で2種類以上を選定し混毛する訳であるが、出来上がりの品質やコスト面などを考慮すると3種類を混毛するのが最も効果的である。
ちなみに、クリンプ係数の最小値0.007≦クリンプ係数≦最大値0.064の範囲で特定されるクリンプ形状の中から2種類以上混毛する訳であるが、その混毛比率は、2種類、3種類又は4種類でも、1種類の混毛比率が20〜60重量%とし、この範囲を超えないように配合することが好ましい。
又、前記筆穂1のクリンプの波形高さHを波形ピッチPで割ったものを係数として、その係数の最小値0.007≦クリンプ係数≦最大値0.064の範囲で特定されるクリンプ形状の中から2種類以上選定する訳であるが、このときのクリンプ係数の差が0.015〜0.055の範囲にすることが好ましい。その理由は、クリンプ係数の差が0.015に満たないとクリンプ状態に差がなくなり、空間率が低くなり過ぎて、ボリュームのある筆穂1が得られず、化粧料の掻き取り性や吐出性が低下してしまう。又、クリンプ係数が0.055を超えると、例えば、クリンプ係数の高いグループを2種類以上選定した場合には、空間率が高くなりすぎて、筆穂1にボリュームが出過ぎて、塗布時に筆穂がバラケたり割れたりしてしまうからである。
尚、前記筆穂のクリンプの波形高さを波形ピッチで割ったものを係数として、その係数の最小値0.007≦クリンプ係数≦最大値0.064の範囲で特定されるクリンプ形状の中から2種類以上選定する訳であるが、2種類以上であれば、3種類でも4種類でも何種類混ぜても構わない。
又、前記筆穂1のクリンプの波形高さHを波形ピッチPで割ったものを係数として、その係数の最小値0.007≦クリンプ係数≦最大値0.064の範囲で特定されるクリンプ形状の中から2種類以上選定するが、クリンプを有する筆毛を2種類以上混入してあれば、筆毛断面が異形形状のものや筆毛表面に凹凸のある形状のもの、又は、筆毛断面が中空形状のものなどを混毛しても構わない。
又、筆穂1に使用する筆毛2、3、4、5、6のクリンプ波形形状は、クリンプの波形高さH0.01mm〜1.0mm、波形のピッチPが1.0mm〜8.0mmの範囲のものを使用することが好ましい。その理由は、クリンプ波形高さHが0.01mmに満たないとほとんどクリンプを形成しないものになってしまうことがあり、化粧料の掻き取り性や吐出性が低下してしまうことがある。又、クリンプ波形高さHが1.0mmを超えると空間率が大きくなり過ぎてタッチが荒くなり、筆穂1がバラケたり割れたりしてしまう。又、波形のピッチPが1.0mmに満たないと波形高さHにもよるが波形のピッチPが短すぎて、空間率が大きくなり過ぎて使用感が悪くなったり、筆穂1がバラケたり割れたりもする。又、波形のピッチPが8.0mmを超えると筆穂1内にクリンプがほとんど形成されないものになって、化粧料の掻き取り性や吐出性が低下してしまうからである。
尚、この範囲の中からクリンプの形状を選定する訳であるが、この波形形状の範囲の中であれば何種類使用しても構わない。
又、この筆穂1の断面形状は、製造用途又は大きさ(直径及び長さ)によっても異なるが、筆穂の横断面形状を円形状、楕円状或いは矩形状とすることが好ましい。又、前記筆毛2をその筆穂1の中心部に位置する頂部から外周部に向うに従って徐々に短く形成し、即ち、筆穂1の前方部の縦断面形状を円弧状に形成・構成するとさらに効果を発揮して好ましい。
又、筆穂Xに使用するクリンプを有する筆毛は、筆毛2、3、4、5、6の先端にテーパー加工を施したのちに、個々に酸性染料を用いてカラーリングし、次いで、混毛することが好ましい。その理由は、筆毛2、3、4、5、6をカラーリングすることで、筆毛に染料が染み込み、筆穂Xの弾力性が良くなると共に、筆毛の表面にも染料が付着するため、筆毛9、10、11、12、13間の離型が良くなり、筆毛間の離型が良いが故に筆穂Xが先端に寄り易く、筆穂Xの前方部の横断面形状を円弧状などにし易い利点もあるので好ましい。
尚、筆穂Xの染色の順序は、筆毛2、3、4、5、6を個々に染色し、筆毛9、10、11、12、13を形成し、次いで、筆毛9、10、11、12、13を混毛するのが好ましい。その理由は、筆毛2、3、4、5、6を混毛した状態で染色すると染色状態に斑が出ることがあるので、各筆毛を染色した後に混毛することで、多少の色斑などがある場合でも均一な筆穂Xが得られるものである。
又、合成樹脂製のフィラメントには、フィラメントに染料を練りこんでカラーリングしてあるものも販売されている。この場合は、テーパー加工を施すとテーパー部の染料が抜けてしまい、先端部がナチュラルに近い色になり、先端部と後方部の色が異なり外観上見栄えが悪くなったりもする。
図6に本発明に係る第2の実施例を示す。本実施例は、筆穂Xを前軸15に挿入固定され、この前軸15は、軸16の線端に挿入固定され筆穂Xを形成している。又、筆穂Xは、先端をテーパー加工されたクリンプを有する筆毛2と先端をテーパー加工されたクリンプを有する筆毛3と先端をテーパー加工したクリンプを有する筆毛4を個々に黒茶に染色したもの、即ち、染色した筆毛9、10、11を所定の割合で混毛したものを用いて長手方向に集束し、後端部を熱溶着や接着剤による接着などの方法により固着して形成したものである。この染色方法は、黒の染料と茶の染料及び硫酸を用いたものを湯煎しながら攪拌し、90℃以上で30分間程度煮沸して、黒茶の染色をしたもので筆穂Xを形成したものである。又、筆穂Xに施すカラーリングについては、前記の方法により何色に染色しても同じような効果が得られるものである。
本発明の化粧用筆穂を製造するに当たっては、上記の筆毛の2種類以上を少なくとも混毛し、後端を溶着、接着又は後部を糸などで縛って筆毛の脱落を防止して筆穂となす訳であるが、混毛された筆穂は、クリンプを有する筆毛と、その筆毛2とは異なるクリンプを有する筆毛3とクリンプを有する筆毛4とがお互いに均一に混毛され配列されていることが好ましい。
以下、本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の化粧用筆穂の使用例である筆を示すものである。参照符号1は、化粧用の筆穂1であり、筆毛2、3、4、5、6と、および/または、その筆毛2、3、4、5、6をテーパー加工後に個々に染色した筆毛9、10、11、12、13とを混毛し、その後端を溶着したものである。
化粧用筆穂1は、前軸15に挿入固定され、この前軸15は、軸16の前端に挿入固定され筆を形成している。
筆毛は、先端をテーパー加工されたクリンプを有する筆毛2、9(クリンプ係数0.007)と先端をテーパー加工されたクリンプを有する筆毛3、10(クリンプ係数0.025)と、先端をテーパー加工されたクリンプを有する筆毛4、11(クリンプ係数0.033)と、先端をテーパー加工されたクリンプを有する筆毛5、13(クリンプ係数0.039)と、先端をテーパー加工されたクリンプを有する筆毛6、14(クリンプ係数0.064)を用いた。それらの筆毛の波形高さ、並びに、波形ピッチを変えた種々の例を表1に示す。
尚、筆毛1、並びに、筆毛7、8、14は、比較のために製作したものであって、筆毛1と筆毛8は、先端がテーパー加工されているもの、クリンプを有さない、即ち、クリンプ係数が0.000の筆毛であって、筆毛7と筆毛14は先端がテーパー加工されたクリンプを有する(クリンプ係数0.080)の筆毛である。
Figure 0005707827
実施例1〜22、比較例1〜6の筆穂の筆毛の配合を表2に示す。
Figure 0005707827
上記実施例1〜22、並びに、比較例1〜6の筆穂1を用いて、図1に示す化粧用筆穂を形成し、化粧料の塗布試験を行った。
化粧料は、チーク用の粉末のパウダー(マキアージュチークカラー(株式会社 資生堂製))を使用して塗布試験を実施した。
塗布試験(モニター試験)
方法:任意に抽出したモニターに実際に化粧用筆穂を使用してもらい、使用性についてのモニター調査を実施した。その結果を表3に示す。
Figure 0005707827
1 筆穂
2 筆毛(クリンプ係数最小値0.007)
3 筆毛(クリンプ係数0.025)
4 筆毛(クリンプ係数0.033)
5 筆毛(クリンプ係数0.039)
6 筆毛(クリンプ係数最大値0.064)
9 染色した筆毛(クリンプ係数最小値0.007)
10 染色した筆毛(クリンプ係数0.025)
11 染色した筆毛(クリンプ係数0.033)
12 染色した筆毛(クリンプ係数0.039)
13 染色した筆毛(クリンプ係数最大値0.064)
15 前軸
16 軸

Claims (4)

  1. 合成樹脂製の複数種の筆毛の先端にテーパー加工を施し、その筆毛を混毛し束ねて筆穂とし、該筆穂を前軸の先端に取り付けた化粧用筆穂であって、この化粧用筆穂の繊維径が0.05mm〜0.10mmの範囲の少なくともポリアミド繊維の集束体からなり、且つ、この筆毛がクリンプ形状を有すると共に、そのクリンプ形状を波高さ0.01mm〜1.0mm、波形ピッチが1.0mm〜8.0mmの範囲にした化粧用筆穂において、前記筆毛がクリンプの波の高さを波形ピッチで割ったものを係数として、その係数の最小値0.007≦クリンプ係数≦0.064の範囲で特定されるクリンプ形状の中から2種類以上選定すると共に、前記クリンプ係数の最大値と最小値の差を0.015〜0.055の範囲で特定されるクリンプ形状に構成したことを特徴とする化粧用筆穂。
  2. 前記筆穂の横断面形状を円形状、楕円状或いは矩形状としたことを特徴とする請求項1に記載の化粧用筆穂。
  3. 前記筆穂をその筆穂の中心部の先端から基部に架けて湾曲させて構成したことを特徴とする請求項1、或いは請求項2に記載の化粧用筆穂。
  4. 前記先端がテーパー加工された合成樹脂製の筆毛を、前記テーパー加工後に染色したことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の化粧用筆穂。
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