JP5707788B2 - インジケータ付き滅菌バッグ用積層体及び滅菌バッグ - Google Patents
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Description
されたエチレン・αオレフィン共重合体樹脂からなる層を有することを特徴とする、上記滅菌バッグ用積層体が、上記の目的を達成することを見出した。
1.基材フィルム層、接着層及びヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層をこの順に有する積層体において、滅菌インジケータインキからなる印字部を、基材フィルム層の接着層と接する側及びヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層の接着層と接する側の少なくともいずれか一方に設けた滅菌バッグ用積層体であって、接着層は、少なくとも基材フィルム層と接する側に、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたエチレン・αオレフィン共重合体樹脂からなる層を有することを特徴とする、上記滅菌バッグ用積層体。
2.前記ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層が、ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂フィルムからなる層であり、前記基材フィルム層と該ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂フィルムからなる層とが、前記接着層を介してサンドイッチラミネートされていることを特徴とする、上記1に記載の滅菌バッグ用積層体。
3.前記ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂フィルムからなる層が、ポリプロピレンフィルムからなることを特徴とする、上記2に記載の滅菌バッグ用積層体。
4.前記ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層を、前記接着層と共に前記基材フィルム層上に共押出コーティングにより積層し、且つ、前記印字部を、基材フィルム層の接着層と接する側に設けたことを特徴とする、上記1に記載の滅菌バッグ用積層体。
5.前記接着層は、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたエチレン・αオレフィン共重合体樹脂からなる単層であることを特徴とする、上記1〜4に記載の滅菌バッグ用積層体。
6.前記接着層は、基材フィルム層と接する側に設けられた不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたエチレン・αオレフィン共重合体樹脂からなる層と、その他の接着性樹脂からなる層との多層構成を有することを特徴とする、上記1〜5に記載の滅菌バッグ用積層体。
7.前記滅菌インジケータインキが、水蒸気滅菌処理、エチレンオキサイドガス滅菌処理、過酸化水素ガス滅菌処理、γ線滅菌処理、電子線滅菌処理、プラズマ滅菌処理のうちの少なくとも1種の滅菌処理を検知して発色、変色又は消色する1種又はそれ以上のインキからなることを特徴とする、上記1〜6に記載の滅菌バッグ用積層体。
8.それぞれ異なる滅菌処理を検知して発色、変色又は消色する2種以上のインキを、それぞれ別個に印刷してなる2種以上の印字部が設けられていることを特徴とする、上記1〜7に記載の滅菌バッグ用積層体。
9.基材フィルム層が、二軸延伸ポリエステル系樹脂フィルム、二軸延伸若しくは無延伸ポリアミド系樹脂フィルム、又は二軸延伸ポリオレフィン系樹脂フィルムからなる層であることを特徴とする、上記1〜8に記載の滅菌バッグ用積層体。
10.上記1〜9に記載の滅菌バッグ用積層体を、そのヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層が最内層となるようにして滅菌紙と重ね合わせ、周辺部をヒートシールして得られることを特徴とする滅菌バッグ。
要である。すなわち、本発明の滅菌バッグ用積層体は、ドライラミネート用接着剤を使用して製造される積層体よりも、短時間に、低コストで、より信頼性が高く製造することができる。
1.本発明の滅菌バッグ用積層体及び滅菌バッグの構造
図1に示すとおり、本発明の滅菌バッグ用積層体1は、基材フィルム層10、接着層12及びヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層13を有し、基材フィルム層10上の接着層12と接する側に、滅菌インジケータインキからなる印字部11を設けた構成を基本構造とするものである。
ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層13が、ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂フィルムからなる層である場合、滅菌インジケータインキからなる印字部11は、基材フィルム層10上の接着層12と接する側に設けても、ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層13上の接着層12と接する側に設けてもよい。また、基材フィルム層10上の接着層12と接する側と、ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層13上の接着層12と接する側との両方に設けてもよい。
本発明の滅菌バッグ用積層体において、基材フィルム層を構成する基材フィルムとしては、種々の滅菌処理条件に耐え得る耐熱性及び物理的強度を有する樹脂フィルムを使用することができる。また、この樹脂フィルムは、滅菌バッグ中に被滅菌物が封入された状態で、滅菌インジケータインキからなる印字部の発色、変色又は消色の程度が確認されるように、十分な透明性を有する必要がある。さらに、印字部の発色、変色又は消色が滅菌処理の完了を意味する本発明の滅菌バッグにおいて、その信頼性を一層高めるためには、該印字部は、基材フィルム側からではなく、滅菌紙側から浸入した高温高圧水蒸気やエチレンオキサイドガスに反応することが好ましい。したがって、基材フィルムは、これらを透過しないように、良好なガスバリア性を有することが好ましい。
基材フィルムの厚さとしては、5〜50μmが好ましい。5μmより薄いと、破れやすく、またフィルム上への印刷が困難になる。一方、50μmより厚いと、柔軟性に欠け、滅菌バッグとしての使用には適さない。
本発明の一態様において、接着層は、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたエチレン・αオレフィン共重合体樹脂からなる単層である。
また、本発明の別の態様において、接着層は、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたエチレン・αオレフィン共重合体樹脂からなる層と、その他の接着性樹脂からなる1又はそれ以上の層との多層構成を有する。ここで、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたエチレン・αオレフィン共重合体樹脂からなる層は、基材フィルム層と接する側に位置し、その他の接着性樹脂からなる層は、ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂と接する側に位置する。
さらに、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたエチレン・αオレフィン共重合体樹脂が形成する接着界面は、優れた耐熱性を示し、120℃以上、より好ましくは130℃以上の高温に耐えて、高い結合力を維持することができる。したがって、この樹脂を介して接着された積層体は、オートクレーブ滅菌処理後もデラミネーションを起こすことがない。
ンダム共重合体樹脂に、不飽和カルボン酸又はその誘導体をグラフト重合させて製造される樹脂である。
ここで、αオレフィンとしては、炭素数3〜20のαオレフィンが好ましく、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン等が挙げられ、これらは1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。エチレン・αオレフィン共重合体樹脂において、各モノマーに基づくモノマー単位の割合は、適宜に定めることができる。
不飽和カルボン酸又はその誘導体のグラフト量としては、エチレン・αオレフィン共重合体樹脂に対して、通常、0.01〜25質量%、好ましくは0.05〜15質量%の範囲から選択される。グラフト量が0.01質量%よりも少ないと、基材フィルム層との強固な接着界面を得ることができず、耐熱性も得られない。また25質量%を超えると、グラフト重合時に望まない架橋が形成され、成形性が悪くなる。
グラフト反応は、慣用の方法に従い、エチレン・αオレフィン共重合体と不飽和カルボン酸又はその誘導体とを、例えば80〜300℃で溶融混合することにより行われる。また、エチレン・αオレフィン共重合体を溶媒中に溶解し、不飽和カルボン酸又はその誘導体を添加して混合してもよい。グラフト反応時には、慣用のラジカル発生剤を添加することにより、反応を効率よく行わせることができる。
接着層が、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたエチレン・αオレフィン共重合体樹脂からなる層と、その他の接着性樹脂からなる層との多層構成を有する場合、その他の接着性樹脂としては、熱によって溶融し、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたエチレン・αオレフィン共重合体樹脂からなる層及びヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層と融着することができる、任意の接着性樹脂を使用することができる。印字部の発色等が確認できるように十分な透明性を有することが好ましい。
このような接着性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、例えば低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂等を使用することができる。オートクレーブ滅菌用の滅
菌バッグとして使用するには、優れた耐熱性を有するため、ポリプロピレンが特に好ましい。
ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層は、ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂フィルムからなる層であり、サンドイッチラミネート法により、基材フィルム層上に押出コートされた接着層上にラミネートされる。
ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂フィルムとしては、熱によって溶融して、本発明の接着層及び滅菌紙と融着し得る、ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂からなる任意のフィルムを使用することができる。印字部の発色等が確認できるように十分な透明性を有することが好ましい。具体的には、低密度ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルムを挙げることができ、オートクレーブ滅菌処理用の滅菌バッグとして使用するには、優れた耐熱性を有するため、ポリプロピレンフィルムが特に好ましい。
共押出コーティングにより積層されるヒートシール性ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のヒートシール性を示す任意のポリオレフィン系樹脂を使用することができる。オートクレーブ滅菌処理用の滅菌バッグとして使用するには、優れた耐熱性を有するため、ポリプロピレンが特に好ましい。
滅菌インジケータインキからなる印字部は、基材フィルム層の接着層と接する側に設けられる。ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層が、ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂フィルムからなる層である場合は、印字部を、基材フィルム層上に設ける代わりに、又はこれに加えてさらに、ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂フィルムの接着層と接する側に設けてもよい。
常のカップリング成分を表す)で表される少なくとも1種の分散性染料、(2)ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸及びアクリル酸−メタクリル酸共重合体から選択される少なくとも1種、(3)超微粒子状シリカ、酸化アルミニウム及び酸化チタン等から選択される少なくとも1種の超微粒子状フィラー、及び、(4)少なくとも1種の極性溶媒、を含むインキが例示される。また、(1)チアゾールアゾ系染料、(2)耐熱性のあるノボラック型フェノール樹脂やレゾール型フェノール樹脂等の酸性触媒、(3)ロジン変性マレイン酸変性樹脂等の樹脂、及び、(4)アルコール系、エステル系、エーテル系、ケトン系、炭化水素系等の各種溶剤、を含むインキを用いてもよい。
Red 88 、C.I.Disperse Red 110、C.I.Disperse Red 117、C.I.Disperse Red 137、C.I.Disperse Red 177、C.I.Disperse Red 179、C.I.Disperse Red 194、C.I.Disperse Violet 43、C.I.Disperse Blue 102 等が例示される。これらのチアゾールアゾ系染料は、インキ中0.1〜2.0質量%の範囲で使用される。少ないと印刷時の着色力が低下し、インジケータ変色剤層そのものの色が薄く、変色に際しての変化が小さく、また、多くても色が濃くなり、色の変化が小さくなる。
本発明の滅菌バック用積層体は、基材フィルム上に、上記滅菌インジケータインキからなる印字部を設け、その上に直接又はアンカーコート層を介して、接着層及びヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層を、共押出コーティングにより積層することにより製造される。または、サンドイッチラミネート法により、印字部を設けた基材フィルム上に、直接又はアンカーコート層を介して接着層を押出コートしつつ、ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂フィルムをラミネートしてもよい。ここで、印字部は、ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂フィルム上に設けてもよい。また、ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂フィルム上に接着層を押出コートしつつ、基材フィルムをラミネートしてもよい。いずれの場合も、接着層は、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたエチレン・αオレフィン共重合体樹脂からなる単層であってもよく、又は、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたエチレン・αオレフィン共重合体樹脂からなる層とその他の接着性樹脂からなる層とを共押出した多層構成を有していてもよい。
本発明の滅菌バッグ用積層体を、ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層が最内層となるようにして、滅菌紙と重ね合わせ、周辺部をヒートシールすることにより、滅菌バッグを製造することができる。
滅菌紙としては、水蒸気やエチレンオキサイドガスは透過するが細菌は透過しないクラフト紙、グラシン紙等を利用でき、例えば特種製紙株式会社製や株式会社巴川製紙所製の滅菌紙が例示される。
三方の周辺部でヒートシールされた滅菌バックには、被滅菌物が挿入され、残る一方がヒートシールされて封入された後、滅菌バックごと滅菌処理に付される。
滅菌バックにおいては、滅菌紙を通過したエチレンオキサイドガスまたは水蒸気等は、被滅菌物を滅菌した後、積層体におけるヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層を透過して、また場合によってはさらに接着層を透過して、滅菌インジケータインキを変色させる
ことができる。また、その変色は滅菌バック用積層体における基材フィルム側から確認される。
基材フィルムとして厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを使用し、そのコロナ処理面に、オートクレーブによる水蒸気で変色する滅菌インジケータインキ(株式会社サクラクレパス製、商品名S−25B)を丸印状にグラビア印刷し、乾燥膜厚2μmの印字部を形成した。
仕様:PETフィルム12μm/印字部/接着層15μm/CPPフィルム30μm
得られた積層体(100mm×150mm)と滅菌紙(特種製紙株式会社製オートクレーブ滅菌紙)(100mm×150mm)とを重ね合わせ、3方をヒートシールして滅菌バックを作成し、この中に被滅菌物としてガーゼ20gを封入した後、オートクレーブ滅菌機にて120℃で20分間滅菌処理を行った。滅菌バッグは、滅菌処理後もデラミネーションを起こさず、また滅菌インジケータインキが流れて周囲を汚染することもなく、滅菌前と同様に美麗な外観を維持していた。また、滅菌インジケータインキからなる印字部は、滅菌処理により、紫色から水色への明瞭な変色を示した。
基材フィルムとして、実施例1で用いたPETフィルムの代わりに厚さ12μmの無延伸ナイロン(CNy)フィルムを使用し、そのコロナ処理面に、実施例1と同様にして、印字部、接着層及びCPPフィルムを順に積層し、本発明の滅菌バック用積層体を作成した。
仕様:CNyフィルム15μm/印字部/接着層15μm/CPPフィルム30μm
実施例1と同様にして、得られた積層体から滅菌バックを作成し、被滅菌物を封入し、オートクレーブ滅菌機にて滅菌処理を行った。滅菌バッグは、滅菌処理後もデラミネーションを起こさず、また滅菌インジケータインキが流れて周囲を汚染することもなく、滅菌前と同様に美麗な外観を維持していた。また、滅菌インジケータインキからなる印字部は、滅菌処理により、紫色から水色への明瞭な変色を示した。
基材フィルムとして厚さ12μmのPETフィルムを使用し、そのコロナ処理面に実施例1と同様にして印字部を形成した。
次いで、このPETフィルムの印字部を設けた側の表面上に、ポリウレタン系アンカーコート剤(三井化学株式会社製、A3210)を乾燥塗工量0.01g/m2で塗工してアンカーコート層を形成した。次いで、アンカーコート層上に、三菱化学株式会社製のモディックF535を押出コートして接着層(厚さ15μm)を設け、その上に、厚さ30μmのCPPフィルムを、そのコロナ処理面が接着層と対向するようにラミネートし、本発明の滅菌バック用積層体を作成した。
仕様:PETフィルム12μm/印字部/アンカーコート層/接着層15μm/CPPフィルム30μm
実施例1と同様にして、得られた積層体から滅菌バックを作成し、被滅菌物を封入し、オートクレーブ滅菌機にて滅菌処理を行った。滅菌バッグは、滅菌処理後もデラミネーシ
ョンを起こさず、また滅菌インジケータインキが流れて周囲を汚染することもなく、滅菌前と同様に美麗な外観を維持していた。また、滅菌インジケータインキからなる印字部は、滅菌処理により、紫色から水色への明瞭な変色を示した。
基材フィルムとして厚さ12μmのPETフィルムを使用し、そのコロナ処理面に、オートクレーブによる水蒸気で変色する滅菌インジケータインキ(株式会社サクラクレパス製、商品名S−25B)を丸印状にグラビア印刷し、さらに同面上の別の部分に、エチレンオキサイドガスで変色する滅菌インジケータインキ(サカタインクス株式会社製、商品名グラトーンGSN 赤EO−32)を同様に印刷し、2種類の印字部(乾燥膜厚2μm)を形成した。
次いで、実施例1と同様にして、接着層及びCPPフィルムを順に積層し、本発明の滅菌バック用積層体を作成した。
仕様:PETフィルム12μm/印字部/接着層15μm/CPPフィルム30μm
実施例1と同様にして、得られた積層体から滅菌バックを作成し、被滅菌物を封入し、オートクレーブ滅菌機にて滅菌処理を行った。滅菌バッグは、滅菌処理後もデラミネーションを起こさず、また滅菌インジケータインキが流れて周囲を汚染することもなく、滅菌前と同様に美麗な外観を維持していた。また、エチレンオキサイドガスで変色する滅菌インジケータインキからなる印字部は、エチレンオキサイドガス滅菌処理により、赤色から青色への明瞭な変色を示した。
三菱化学株式会社製のモディックF535の代わりにポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、商品名FL02C)を押出コートして接着層(厚さ15μm)とした以外は、実施例1と同様にして、滅菌バッグ用積層体を作成した。
仕様:PETフィルム12μm/印字部/接着層15μm/CPPフィルム30μm
実施例1と同様にして、得られた積層体から滅菌バックを作成し、被滅菌物を封入し、オートクレーブ滅菌機にて滅菌処理を行ったところ、滅菌バッグは、PETフィルムとCPPフィルムとの間でデラミネーションを起こした。
三菱化学株式会社製のモディックF535の代わりにポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、商品名FL02C)を押出コートして接着層(厚さ15μm)とした以外は、実施例3と同様にして、滅菌バッグ用積層体を作成した。
仕様:PETフィルム12μm/印字部/アンカーコート層/接着層15μm/CPPフィルム30μm
実施例3と同様にして、得られた積層体から滅菌バックを作成し、被滅菌物を封入し、オートクレーブ滅菌機にて滅菌処理を行ったところ、滅菌バッグは、PETフィルムとCPPフィルムとの間でデラミネーションを起こした。
実施例1と同様にして、基材フィルム上に、オートクレーブによる水蒸気で変色する滅菌インジケータインキからなる印字部を形成した。
次いで、この基材フィルムの印字部を設けた側の表面上に、ドライラミネート用接着剤(東洋モートン株式会社製、商品名TM−256、主溶剤:酢酸エチル)を塗工して、厚さ30μmのCPPフィルムとラミネートしようと試みた。しかしながら、基材フィルム上にドライラミネート用接着剤を塗工した途端に、印字部が溶解し、滅菌インジケータインキが溶出する印刷流れが発生した。
2.滅菌バッグ
10.基材フィルム層
11.印字部
12.接着層
12a.不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたエチレン・αオレフィン共重合体樹脂からなる層
12b.その他の接着性樹脂からなる層
13.ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層
20.被滅菌物
21.滅菌紙
22.周辺部
Claims (6)
- 基材フィルム層、接着層及びヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層をこの順に有する積層体において、
滅菌インジケータインキからなる印字部を、基材フィルム層の接着層と接する側及びヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層の接着層と接する側の少なくともいずれか一方に設けた、オートクレーブ滅菌処理用の滅菌バッグ用積層体であって、
上記ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層は、ポリプロピレンフィルムからなり、上記接着層を介して、上記基材フィルム層とサンドイッチラミネートされているか、または、ポリプロピレンからなり、上記接着層と共に、上記基材フィルム層上に共押出コーティングにより積層される層であり、
上記接着層は、不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたエチレン・αオレフィン共重合体樹脂からなる単層であり、
上記不飽和カルボン酸又はその誘導体のグラフト量は、上記エチレン・αオレフィン共重合体樹脂に対して、0.01〜25質量%の範囲であり、
上記基材フィルム層は、二軸延伸ポリエステル系樹脂フィルム、二軸延伸若しくは無延伸ポリアミド系樹脂フィルム、又は二軸延伸ポリオレフィン系樹脂フィルムからなる層であることを特徴とする、上記滅菌バッグ用積層体。 - 基材フィルム層、接着層及びヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層をこの順に有する積層体において、
滅菌インジケータインキからなる印字部を、基材フィルム層の接着層と接する側及びヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層の接着層と接する側の少なくともいずれか一方に設けた、オートクレーブ滅菌処理用の滅菌バッグ用積層体であって、
上記ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層は、ポリプロピレンフィルムからなり、上記接着層を介して、上記基材フィルム層とサンドイッチラミネートされているか、または、ポリプロピレンからなり、上記接着層と共に、上記基材フィルム層上に共押出コーティングにより積層される層であり、
上記接着層は、基材フィルム層と接する側に設けられた不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性されたエチレン・αオレフィン共重合体樹脂からなる層と、ポリプロピレンからなる層との多層構成を有し、
上記不飽和カルボン酸又はその誘導体のグラフト量は、上記エチレン・αオレフィン共重合体樹脂に対して、0.01〜25質量%の範囲であり、
上記基材フィルム層は、二軸延伸ポリエステル系樹脂フィルム、二軸延伸若しくは無延伸ポリアミド系樹脂フィルム、又は二軸延伸ポリオレフィン系樹脂フィルムからなる層であることを特徴とする、上記滅菌バッグ用積層体。 - 前記ヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層を、前記接着層と共に前記基材フィルム層上に共押出コーティングにより積層し、且つ、前記印字部を、基材フィルム層の接着層と接する側に設けたことを特徴とする、請求項1または2に記載の滅菌バッグ用積層体。
- 前記滅菌インジケータインキが、水蒸気滅菌処理を検知して発色、変色又は消色する1種又はそれ以上のインキからなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の滅菌バッグ用積層体。
- 水蒸気滅菌処理を検知して発色、変色または消色する1種又はそれ以上のインキからなる滅菌インジケータインキからなる印字部とは別個に、水蒸気滅菌処理とは異なる滅菌処理を検知して発色、変色又は消色する1種以上のインキを、それぞれ別個に印刷してなる1種以上の印字部がさらに設けられていることを特徴とする、請求項4に記載の滅菌バッグ用積層体。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の滅菌バッグ用積層体を、そのヒートシール性ポリオレフィン系樹脂層が最内層となるようにして滅菌紙と重ね合わせ、周辺部をヒートシールして得られることを特徴とする滅菌バッグ。
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