JP5705144B2 - 高周波電流低減装置および検出トランス - Google Patents

高周波電流低減装置および検出トランス Download PDF

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Description

この発明は、例えば交流電源に接続され任意の交流電圧を出力する電力変換装置等で発生する高周波電流であるコモンモード電流、ノーマルモードノイズ電流を低減する高周波電流低減装置およびこれに用いられる検出トランスに関するものである。
従来の伝導性ノイズフィルタは、電力用半導体素子のスイッチング動作時に発生するコモンモード電圧を、交流電源と整流器間の路線に接続された接地コンデンサを介して検出するコモンモード電圧検出手段と、検出したコモンモード電圧に基づいて、コモンモード電圧と同じ大きさの逆極性の相殺用電圧を発生し、この相殺用電圧を路線における交流電源と接地コンデンサの接続点との間に重畳させてコモンモード電圧を相殺する相殺用電圧源とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−057268号公報
上記従来の伝導性ノイズフィルタは、コモンモード電圧検出手段として接地コンデンサを用いているため、検出回路のインピーダンスが小さくなり、検出値が小さくなるという問題があった。検出値が小さくなると、これに基づき発生する相殺用電圧も小さくなり、コモンモード電圧の相殺が十分でないケースが生じる。
また、上記従来の伝導性ノイズフィルタでは、コモンモード電流の低減はできたとしても、ノーマルモードノイズ電流はXコンデンサとしての接地コンデンサによる低減のみであり、ノーマルモードノイズ電流の低減が十分ではないという問題があった。そして、ノーマルモードノイズ電流の低減を強化するためには、別途ノーマルモードノイズ電流に対応するフィルタリアクトル等を設ける必要があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、効果的にコモンモード電流およびノーマルモードノイズ電流を低減できる高周波電流低減装置および検出トランスを得ることを目的とする。
この発明に係る高周波電流低減装置は、第1の電気装置と第2の電気装置との間に、上記第1、第2の電気装置間の複数の接続線を介して挿入され、上記第1の電気装置から上記接続線に流れる高周波電流を低減する高周波電流低減装置である。上記第1の電気装置から上記接続線に流れる電流を検出する検出トランスと、上記検出トランスの出力が入力され所望の周波数帯の電圧を出力するフィルタ装置と、上記フィルタ装置の出力を増幅して出力電圧として出力する電圧増幅器と、上記第1、第2の電気装置間で上記検出トランスよりも上記第2の電気装置側に設けられ、上記出力電圧に基づいて上記接続線に上記高周波電流に基づく所定方向の電圧を印加する電圧印加手段とを備えている。そして、上記検出トランスは、上記各接続線と直列に接続される複数個の主巻線と、上記主巻線が巻回される環状の共通鉄心と、上記共通鉄心の内側に、該共通鉄心との間に隙間を設けて配置され上記共通鉄心とともに上記各主巻線間を仕切る漏れ磁束用鉄心と、上記共通鉄心に巻回されて上記主巻線を介して上記接続線に流れる電流を検出する電流検出用の検出巻線とを有し、上記漏れ磁束用鉄心には上記各主巻線を流れるノーマルモード電流により磁束が生じて上記各主巻線が上記ノーマルモード電流に対するインダクタンスとして作用し、上記共通鉄心には上記ノーマルモード電流と上記各主巻線を流れるコモンモード電流により磁束が生じて上記各主巻線が上記コモンモード電流に対するインダクタンスとして作用する。
この発明に係る検出トランスは、複数個の主巻線と、上記主巻線が巻回される環状の共通鉄心と、上記共通鉄心の内側に配置され上記共通鉄心とともに上記各主巻線間を仕切る漏れ磁束用鉄心と、上記共通鉄心に巻回されて上記主巻線に流れる電流を検出する電流検出用の検出巻線とを有している。そして、上記漏れ磁束用鉄心には上記各主巻線を流れるノーマルモード電流により磁束が生じて上記各主巻線が上記ノーマルモード電流に対するインダクタンスとして作用し、上記共通鉄心には上記ノーマルモード電流と上記各主巻線を流れるコモンモード電流により磁束が生じて上記各主巻線が上記コモンモード電流に対するインダクタンスとして作用する。
この発明に係る高周波電流低減装置は、第1の電気装置と第2の電気装置との間に、上記第1、第2の電気装置間の複数の接続線を介して挿入され、上記第1の電気装置から上記接続線に流れる高周波電流を低減する高周波電流低減装置である。上記第1の電気装置から上記接続線に流れる電流を検出する検出トランスと、上記検出トランスの出力が入力され所望の周波数帯の電圧を出力するフィルタ装置と、上記フィルタ装置の出力を増幅して出力電圧として出力する電圧増幅器と、上記第1、第2の電気装置間で上記検出トランスよりも上記第2の電気装置側に設けられ、上記出力電圧に基づいて上記接続線に上記高周波電流に基づく所定方向の電圧を印加する電圧印加手段とを備えている。そして、上記検出トランスは、上記各接続線と直列に接続される複数個の主巻線と、上記主巻線が巻回される環状の共通鉄心と、上記共通鉄心の内側に、該共通鉄心との間に隙間を設けて配置され上記共通鉄心とともに上記各主巻線間を仕切る漏れ磁束用鉄心と、上記共通鉄心に巻回されて上記主巻線を介して上記接続線に流れる電流を検出する電流検出用の検出巻線とを有し、上記漏れ磁束用鉄心には上記各主巻線を流れるノーマルモード電流により磁束が生じて上記各主巻線が上記ノーマルモード電流に対するインダクタンスとして作用し、上記共通鉄心には上記ノーマルモード電流と上記各主巻線を流れるコモンモード電流により磁束が生じて上記各主巻線が上記コモンモード電流に対するインダクタンスとして作用する。このため、検出トランスにより接続線に流れる電流を精度よく検出できると共に、検出トランスが高周波電流であるコモンモード電流およびノーマルモードノイズ電流のインダクタンスとして作用することで、コモンモード電流およびノーマルモードノイズ電流をともに効果的に低減することができる。
この発明に係る検出トランスは、複数個の主巻線と、上記主巻線が巻回される環状の共通鉄心と、上記共通鉄心の内側に配置され上記共通鉄心とともに上記各主巻線間を仕切る漏れ磁束用鉄心と、上記共通鉄心に巻回されて上記主巻線に流れる電流を検出する電流検出用の検出巻線とを有している。そして、上記漏れ磁束用鉄心には上記各主巻線を流れるノーマルモード電流により磁束が生じて上記各主巻線が上記ノーマルモード電流に対するインダクタンスとして作用し、上記共通鉄心には上記ノーマルモード電流と上記各主巻線を流れるコモンモード電流により磁束が生じて上記各主巻線が上記コモンモード電流に対するインダクタンスとして作用する。このため、検出巻線により主巻線に流れる電流を精度よく検出できると共に、各主巻線が高周波電流であるコモンモード電流およびノーマルモードノイズ電流のインダクタンスとして作用することで、コモンモード電流およびノーマルモードノイズ電流をともに効果的に低減することができる。
この発明の実施の形態1における高周波電流低減装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1における検出トランスの構成を模式的に示す平面図である。 この発明の実施の形態1における高周波電流低減装置の接続例を示す接続図である。 この発明の実施の形態1におけるコンバータの詳細を示す回路図である。 この発明の実施の形態1におけるインバータの詳細を示す回路図である。 この発明の実施の形態1における別例の支持部材を配置した検出トランスの構成を模式的に示す平面図である。 この発明の実施の形態2における高周波電流低減装置の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態2における検出トランスの構成を模式的に示す平面図である。 この発明の実施の形態3における検出トランスの構成を模式的に示す平面図である。 この発明の実施の形態4における検出トランスの構成を模式的に示す平面図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における高周波電流低減装置100の構成を示す構成図、図2は高周波電流低減装置100に用いられる検出トランス1の構成を模式的に示す平面図である。
高周波電流低減装置100は、第1の電気装置としての交流電源101と、第2の電気装置としてのコンバータ102との間に、交流電源101とコンバータ102とを接続する三相の接続線R、S、Tを介して挿入され、交流電源101から接続線R、S、Tに流れる高周波電流を低減する。
高周波電流低減装置100は、交流電源101から接続線R、S、Tに流れる電流を検出電圧として検出し出力する検出トランス1と、検出トランス1の出力が入力され所望の周波数帯の電圧を出力するフィルタ装置2と、フィルタ装置2からの出力を増幅して出力電圧として出力する電圧増幅器3と、検出トランス1よりコンバータ102側に設けられ電圧増幅器3から出力される出力電圧に基づいて接続線R、S、Tに電圧を印加する電圧印加手段4とを備えている。以下、高周波電流低減装置100の各構成について詳細に説明する。
検出トランス1の鉄心は、環状の共通鉄心としての略円筒状の共通鉄心15と、共通鉄心15とは別に形成され共通鉄心15の内側に配置される漏れ磁束用鉄心16とにより構成されている。漏れ磁束用鉄心16は、3本の脚部160、161、162から形成された断面略Y字形状の鉄心である。共通鉄心15の材質は例えばNi−Zn系フェライトとし、漏れ磁束用鉄心16の材質は共通鉄心15の材質より磁束飽和密度の高い材質、例えばMn−Zn系フェライトとする。共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16の中心軸方向の長さはほぼ同じであり、共通鉄心15の内部に漏れ磁束用鉄心16が収まるように配置されている。なお、中心軸方向とは、筒状の共通鉄心15の中心軸の伸びる方向であり、以下軸方向とする。
共通鉄心15には3個の主巻線11、12、13がそれぞれ独立して巻回され、3個の主巻線11、12、13は、三相の接続線R、S、Tにそれぞれ直列に接続されている。各主巻線11、12、13の巻方向は同一で、本実施の形態1では巻数をそれぞれ4ターンずつとしている。漏れ磁束用鉄心16の各脚部160、161、162により共通鉄心15の内側の各主巻線11、12、13間が仕切られている。各主巻線11、12、13断面を図2中●印で示す。
また、共通鉄心15には電流検出用の巻線である検出巻線14が巻回されている。検出巻線14は一本の巻線であり、略均等な間隔で共通鉄心15に12ターン巻回されている。共通鉄心15の内側は漏れ磁束用鉄心16により三つに区分けられるため、各スペースに4ターンずつ巻回されることになる。検出巻線14の断面を図2中○印で示している。検出巻線14が共通鉄心15に巻回されることにより、接続線R、S、Tに流れる電流を主巻線11、12、13を介して検出巻線14にて検出電圧として検出する。検出巻線14の一端はフィルタ装置2に接続され、他端は接地される。なお、各主巻線11、12、13、検出巻線14の極性は図1において●で示す極性になるように巻回されている。
共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16との間には、一枚のシート状の非磁性体を円筒状にして形成された支持部材17が配置されている。この支持部材17を配置することにより、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16の各脚部160、161、162との間に均一な幅の隙間が保持された状態で、共通鉄心15に漏れ磁束用鉄心16が支持される。支持部材17の厚みは検出トランス1全体の大きさや必要な隙間の幅に応じて適宜決定すればよい。
なお、本実施の形態1では、円筒状の支持部材17を用いたが、支持部材17の形状はこれに限られるものではない。例えば共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16の各脚部160、161、162との近接する部分にのみシート状の支持部材17を配置する構成としてもよい。
また、本実施の形態1では環状の共通鉄心として略円筒状の共通鉄心15を用いているが、共通鉄心の形状は略円筒状に限られるものではない。例えば三角形や、六角形など多角形の筒状であってもよく、内側に各主巻線11、12、13を巻回するための各スペースを設けることができればよい。
フィルタ装置2は、少なくとも1つのフィルタ回路により構成され、フィルタ回路の定数を調整することで通過周波数範囲を所望の値に調整する。また、通過する各周波数別にゲインと位相を調整し、調整された電圧を出力する。
電圧増幅器3は、例えば電源端子30A、30Bおよびオペアンプ30Cから構成され、フィルタ装置2から入力される電圧をオペアンプ30Cにより増幅し出力する。
電圧印加手段4は、電圧印加用の3個のコンデンサ41、42、43、および接地抵抗器44により構成されている。各コンデンサ41、42、43は、一方の端子が三相の接続線R、S、Tにそれぞれ接続され、他方の端子が共通接続点46において共通に接続されている。また、電圧増幅器3のオペアンプ30Cからの出力線は共通接続点46に接続されている。そして、共通接続点46は接地抵抗器44を介して接地されている。
このような構成の高周波電流低減装置100の作用効果について説明する。
まず、検出トランス1について説明する。
検出トランス1の構成のうち、主巻線11、12、13、共通鉄心15、漏れ磁束用鉄心16は、接続線R、S、Tを流れる高周波電流の通過を抑制するフィルタリアクトルとしての役割を担う。ここで、接続線R、S、Tを流れる電流には、ノーマルモード電流とコモンモード電流がある。ノーマルモード電流とは負荷電流などの低周波成分とノーマルモードのノイズ電流である高周波成分との両方を含む電流であり、コモンモード電流は低減対象のノイズ電流である高周波成分の電流のみを指す。以下、ノーマルモード電流の低周波成分を負荷電流、ノーマルモード電流の高周波成分をノーマルモードノイズ電流、負荷電流とノーマルモードノイズ電流を合わせたものをノーマルモード電流とし、コモンモード電流は高周波成分のみであるため単にコモンモード電流とする。
三相の交流電源101から接続線R、S、Tを介して各主巻線11、12、13にノーマルモード電流、コモンモード電流が流れるとする。
まず、コモンモード電流について検討する。上述の通り、各主巻線11、12、13は全て同じ方向に巻回されている。このため、コモンモード電流による磁束Φ1は、共通鉄心15による閉磁路に発生し、各主巻線11、12、13がコモンモード電流に対するインダクタンスとして作用する。よって、コモンモード電流を低減することができる。
ノーマルモード電流について検討する。各主巻線11、12、13は全て同じ方向に巻回され、各相のノーマルモード電流は位相がずれているため、共通鉄心15による閉磁路全体としては、ノーマルモード電流による磁束が互いに打ち消される。しかし、漏れ磁束用鉄心16により各主巻線11、12、13の漏洩磁路が設けられているため、ノーマルモード電流による各相毎の磁束Φ2〜Φ4が、共通鉄心15から漏れ磁束用鉄心16を経由する漏洩磁路にそれぞれ発生し、各主巻線11、12、13がノーマルモード電流に対するインダクタンスとして作用する。このため、ノーマルモード電流のうち高周波成分であるノーマルモードノイズ電流を低減することができる。なお、図2中磁束Φ2〜Φ4の矢印は、ある時点における磁束の流れる向きを示すものであり、交流電源101から流れる各相の電流の状態に応じて磁束の流れる向きは順次変化する。
次に、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16との間に隙間を設けたことについての作用効果について説明する。
まず、漏れ磁束用鉄心16は構造上磁束飽和が生じやすいが、この理由について説明する。
第1に、漏れ磁束用鉄心16は共通鉄心15の内側に配置されるため、漏れ磁束用鉄心16の断面積は、共通鉄心15の内径および使用する巻線の線径によって大きく制限されてしまう。漏れ磁束用鉄心16の断面積が制限されると、漏れ磁束用鉄心16はノーマルモード電流による磁束Φ2〜Φ4により磁束飽和が生じやすい。なお、共通鉄心15に発生する磁束量はコモンモード電流による磁束Φ1の分だけ漏れ磁束用鉄心16に発生する磁束量よりも多い。しかし、コモンモード電流は高周波成分の小さい電流であるため起磁力が小さいこと、また共通鉄心15の断面積は共通鉄心15の外径を大きくすることにより調整できることから、共通鉄心15では磁束飽和は生じにくい。
第2に、漏れ磁束用鉄心16の各脚部160、161、162を流れるノーマルモード電流による磁束Φ2〜Φ4は、弱め合う方向だけでなく強め合う方向にも生じる。例えば図2の例では漏れ磁束用鉄心16の脚部161と脚部162において磁束が強めあう方向に生じている。強め合う方向に磁束が生じると当然磁束量は多くなるため、漏れ磁束用鉄心16の各脚部160、161、162は磁束飽和が生じやすい。
共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16との間に隙間を設ける、すなわち、漏れ磁束用鉄心16を経由する漏洩磁路内に隙間を設けると、この隙間が漏洩磁路の磁気抵抗として作用する。隙間の幅を変えることで漏洩磁路を流れる磁束Φ2〜Φ4の磁束量を調整することができる。仮に漏れ磁束用鉄心16が磁束飽和してしまうと、ノーマルモード電流に対するインダクタンス値が低下してしまうが、適切な幅の隙間を設けておくことにより、漏れ磁束用鉄心16の磁束飽和を防止することができる。また、隙間の幅により磁束Φ2〜Φ4の磁束量を調整できるため、ノーマルモード電流に対するインダクタンス値を調整できる。共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16との間の隙間の幅は、ノーマルモード電流に対する所望のインダクタンス値に基づき決定されている。
次に、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16とを異なる材質、本実施の形態1では共通鉄心15をNi−Zn系フェライト、漏れ磁束用鉄心16をMn−Zn系フェライトにより形成したことによる効果について説明する。一般に、Mn−Zn系フェライトは、Ni−Zn系フェライトよりも磁束飽和密度が高い材質である。
上述の通り、漏れ磁束用鉄心16は構造上磁束飽和が生じやすいが、漏れ磁束用鉄心16の材質を磁束飽和密度が高い材質にすることにより、漏れ磁束用鉄心16の磁束飽和を防止することができる。
また、上述の通り、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16との間に隙間を設けることで、漏洩磁路を流れる磁束Φ2〜Φ4の磁束量が大きくなりすぎることを防止できる。しかし、隙間の幅を大きくしすぎると、磁束量が減るためノーマルモード電流に対するインダクタンス値が低下する。インダクタンス値が低下すると、ノーマルモードノイズ電流を効果的に低減することができなくなる。そこで、本実施の形態1のように漏れ磁束用鉄心16の材質を磁束飽和密度が高い材質で形成すると、漏れ磁束用鉄心16の磁束飽和に達するまでの磁束量が増えるため、隙間の幅を小さく抑えてインダクタンス値の低下を防止することができる。
なお、本実施の形態1では共通鉄心15の材質をNi−Zn系フェライト、漏れ磁束用鉄心16の材質をMn−Zn系フェライトとしたが、鉄心の材質はこれらに限られるものではなく、例えば鉄系の材質を用いることもできる。
このように、主巻線11、12、13、共通鉄心15、漏れ磁束用鉄心16を備えた検出トランス1を交流電源101とコンバータ102との間に挿入することで、コモンモード電流に対するフィルタリアクトルとしての役割、ノーマルモードノイズ電流に対するフィルタリアクトルとしての役割を担い、接続線R、S、Tを流れるコモンモード電流およびノーマルモードノイズ電流を抑制している。
次に、検出トランス1の検出巻線14の作用効果について説明する。
検出トランス1は、上述のようにコモンモード電流およびノーマルモードノイズ電流に対してフィルタリアクトルとして機能する主巻線11、12、13と、共通鉄心15と、漏れ磁束用鉄心16との構成に加え、共通鉄心15に検出巻線14を巻回している。
上述の通り、三相の交流電源101から接続線R、S、Tを介して各主巻線11、12、13にノーマルモード電流、コモンモード電流が流れると、共通鉄心15にはコモンモード電流による磁束Φ1と、ノーマルモード電流による磁束Φ2〜Φ4が生じる。検出巻線14は、これらの磁束が鎖交することにより各主巻線11、12、13に流れる電流を検出電圧として検出する。
ここで、本実施の形態1では、一個の検出巻線14が共通鉄心15全体に均等に巻回されている。ノーマルモード電流による磁束Φ2〜Φ4は共通鉄心15全体としては打ち消されるように発生しているため、検出巻線14は、コモンモード電流による磁束Φ1が鎖交することにより三相の接続線R、S、Tに流れるコモンモード電流J1を主巻線11、12、13を介してコモンモード電圧V1として検出することができる。なお、コモンモード電流J1は三相の接続線R、S、Tを流れるコモンモード電流の和である。
仮に、コモンモード電流の検出にコンデンサを用いるとすれば、高周波数のコモンモード電流を検出する際、検出回路のインピーダンスが小さくなり、コモンモード電圧がほとんど発生しないため、小さなコモンモード電流や高周波数帯のコモンモード電流の検出は困難である。本実施の形態1ではコモンモード電流J1の検出を検出トランス1にて行うため、検出回路のインピーダンスが高く、コモンモード電圧が発生する状態で電圧を検出することができる。従って、コモンモード電流J1の検出精度が向上する。
次に、フィルタ装置2、電圧増幅器3、電圧印加手段4の作用効果について説明する。
上述の通りフィルタ装置2は、通過周波数範囲を所望の値に調整し、また、通過する各周波数別にゲインと位相を調整する。例えば後述するインバータ104のキャリア周波数以下や、規格で定められた周波数範囲外、系統のインピーダンスにより電圧増幅器3が共振してしまう周波数等、の周波数成分についてゲインを小さくするようにしたり、低減対象となる周波数のゲインを高くする等を行う。検出トランス1の検出巻線14にて検出されたコモンモード電圧V1はフィルタ装置2に入力され、入力されたコモンモード電圧V1はフィルタ回路を経由することで所望の周波数帯の電圧V2としてフィルタ装置2より出力される。
電圧増幅器3は、例えばゲインをG1に設定しており、フィルタ装置2からの電圧V2をゲインG1倍に増幅した出力電圧V3を出力する。なお、検出巻線14の両端電圧をより精度良く検出するため電圧増幅器3の入力インピーダンスは大きい値に設定されている。
そして、電圧増幅器3からの出力電圧V3が、電圧印加手段4の共通接続点46に印加され、コンデンサ41、42、43の両端電圧を変化させる。この出力電圧V3は、コモンモード電圧V1とほぼ同方向になるように生成され、コンデンサ41、42、43を通して高周波電流であるコモンモード電流J1とほぼ同方向でほぼ同じ大きさの電流J3を、接続線R、S、Tに供給するように、電圧増幅器3は出力電圧V3を調整する。接続線R、S、Tに電流J3を供給することで、接続線R、S、Tからコンバータ102に流れるコモンモード電流J2の大部分が、電圧増幅器3から電圧印加手段4を介する経路で流れるようになるため、交流電源101から接続線R、S、Tに流れるコモンモード電流J1を低減することができる。電圧増幅器3により、コモンモード電流J1が0に近づくように出力電圧V3を調整することで、コモンモード電流J1をほぼ0に低減することができる。
なお、本実施の形態1の場合、電圧印加手段4のコンデンサ41、42、43は、Xコンデンサとして各接続線R、S、T間の高周波インピーダンスを低くするため、ノーマルモードノイズ電流はコンデンサ41、42、43を通じ流れるようになり、ノーマルモードノイズ電流が低減される。
以上が高周波電流低減装置100についての説明である。次に、このような高周波電流低減装置100の接続例について説明する。図3は高周波電流低減装置100の接続例を示す接続図、図4はコンバータ102の詳細を示す回路図、図5はインバータ104の詳細を示す回路図である。
図3に示すように、高周波電流低減装置100は、例えば、交流電源101からコンバータ102、中間フィルタ103、インバータ104、出力フィルタ105を介して負荷としての三相モータ106に電力を供給するシステムに適用される。
図4に示すように、コンバータ102は半導体スイッチング素子としてのIGBT102Aを三相フルブリッジ接続して構成され、IGBT102Aを開閉制御することにより三相交流を可変電圧の直流に変換する。コンバータ102の出力は、直流母線である接続線P、Nにより、コンデンサを有する中間フィルタ103を介してインバータ104に入力される。
図5に示すように、インバータ104は半導体スイッチング素子としてのIGBT104Aを三相フルブリッジ接続して構成され、IGBT104Aを開閉制御することにより直流を可変電圧可変周波数の三相交流に変換する。そしてインバータ104の出力は、交流出力線であるR1、S1、T1により出力フィルタ105を介して負荷106に供給される。
なお、ここでは、一例として高周波電流低減装置100を第1の電気装置としての交流電源101と第2の電気装置としてのコンバータ102との間に挿入したが、当然ながら高周波電流低減装置100の接続例はこれに限られるものではない。例えば、図3において、第1の電気装置をインバータ104とし、第2の電気装置を負荷106として、出力フィルタ105に替えて高周波電流低減装置100をインバータ104と負荷106の間に挿入してもよい。高周波電流低減装置は様々な電気装置間に挿入でき、高周波電流を低減することができる。
以上のように、本実施の形態1の高周波電流低減装置100は、接続線R、S、Tに流れる高周波電流の検出を検出トランス1により電圧として検出するため、検出回路のインピーダンスが高く、接続線R、S、Tに流れる高周波電流(本実施の形態1ではコモンモード電流J1)の検出精度を向上させることができる。従って、小さなコモンモード電流や、高周波数帯のコモンモード電流をコモンモード電流J1として確実に検出でき、検出電流に基づき電圧印加手段4により接続線R、S、Tへ電流を供給することで、コモンモード電流J1を効果的に低減することができる。
さらに、検出トランス1は、主巻線11、12、13、共通鉄心15、漏れ磁束用鉄心16によりコモンモード電流およびノーマルモードノイズ電流のインダクタンスとして作用するため、コモンモード電流およびノーマルモードノイズ電流を両方とも効果的に低減することができる。
従って、検出トランス1は簡単な一つの部品でありながら、接続線R、S、Tに流れる高周波電流を高精度に検出する検出手段としての役割、コモンモード電流低減用のフィルタリアクトルとしての役割、ノーマルモードノイズ電流低減用のフィルタリアクトルとしての役割を担うことができ、高周波電流低減装置100の小型化および高周波電流低減効率の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態1では接続線R、S、Tに流れる高周波電流の検出を検出トランス1により電圧として検出したが、必ずしも検出トランス1で電圧として検出する必要はない。仮に接続線R、S、Tに流れる高周波電流の検出を検出トランスにより電流として検出する場合は、フィルタ装置2において検出トランスからの検出電流を入力として所望の周波数帯の電圧を出力する構成とすればよい。ただし、本実施の形態1のように接続線R、S、Tに流れる高周波電流の検出を検出トランス1により電圧として検出する構成とすれば、検出トランスにより電流として検出する場合よりも、検出トランス1により発生する高周波電流に対するインピーダンスが高くなり、さらなる高周波電流低減効果を奏する。
さらに、検出トランス1の共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16との間に隙間を設ける構成とすれば、上記隙間が漏れ磁束用鉄心16を経由する漏洩磁路の磁気抵抗として作用するため、適切な幅の隙間を設けておくことにより、漏れ磁束用鉄心16の磁束飽和を防止することができる。従って、漏れ磁束用鉄心16の磁束飽和によるインダクタンスの低下を防止し、ノーマルモードノイズ電流の低減を確実に行うことができる。
また、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16とが別々に形成され、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16との間に環状の支持部材17を配置することにより、均一な幅の隙間が保持された状態で共通鉄心15に漏れ磁束用鉄心16が支持される。このため、簡単な形状の共通鉄心15や漏れ磁束用鉄心16により、各漏洩磁路に均等な隙間を容易に設けることができる。従って、各主巻線11、12、13の漏洩磁路の磁気抵抗が全て均一に保たれ、三相の不平衡なく検出トランス1が形成される。
また、漏れ磁束用鉄心16の材質を磁束飽和密度が高い材質にすることにより、漏れ磁束用鉄心16の磁束飽和を抑制することができる。そして、漏れ磁束用鉄心16の断面積が小さくても、磁束飽和に達するまでの磁束量を大きくすることができるため、隙間の幅を小さく抑えてインダクタンス値の低下を防止することができる。従って、ノーマルモードノイズ電流を効果的に低減することができる。
また、漏れ磁束用鉄心16の断面積を小さくできるため、検出トランス1全体の小型化を図ることができる。
また、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16とが別々に形成される別部材であるため、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16の材質を異なるものとすることが容易にでき、共通鉄心15、漏れ磁束用鉄心16の材質を自由に設定することができる。
なお、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16との間の隙間に設けられる支持部材の構成は上述したようなシート状の支持部材に限られるものではない。図6は別例の支持部材を配置した検出トランスの平面図である。
図6に示すように、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16との間に別例の支持部材としてピンのような棒状の支持棒17Aが配置されている。支持棒17Aは磁性体で形成されており、一端が共通鉄心15に、他端が漏れ磁束用鉄心16に固定されることにより、共通鉄心15に漏れ磁束用鉄心16を均一な幅の隙間を保持して支持している。
支持部材として支持棒17Aを用いることにより以下の作用効果を有する。
各主巻線11、12、13にノーマルモード電流が流れると漏れ磁束用鉄心16を経由する漏洩磁路には磁束Φ2〜Φ4が発生する。流れるノーマルモード電流が小さい場合には、発生する磁束量が小さく、磁束Φ2〜Φ4は磁性体である支持棒17A内を通過するように流れる。従って、漏洩磁路の磁気抵抗は小さい。流れるノーマルモード電流が大きくなると、発生する磁束量が大きくなるため、断面積の小さい支持棒17Aの磁束飽和が起こる。そして支持棒17Aの磁束飽和後は、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16との間の隙間を磁束Φ2〜Φ4が通ることとなり、隙間により漏洩磁路の磁気抵抗が大きくなる。
つまり、支持部材として支持棒17Aを用いると、流れるノーマルモード電流が大きく支持棒17Aの磁束飽和が生じた場合に、隙間が漏れ磁束用鉄心16を経由する漏洩磁路の磁気抵抗として作用し、支持部材として非磁性体のシート状の支持部材17を使用する場合と同様の効果を有する。
磁性体の支持棒17Aを用いた検出トランスは、各主巻線11、12、13に流れるノーマルモード電流が支持棒17Aの磁束飽和が生じる程度に大きい場合に効果的に用いることができ、ノーマルモードノイズ電流を低減することができる。
なお、ここでは支持棒としてピンのような棒状の支持棒17Aを用いたが、支持棒の形状はこれに限られるものではない。支持棒は、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16との隙間の幅を均一に保持することができる形状であればよく、磁性体である支持棒は、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16との間の隙間の効果を発揮するために、断面が細長い断面線状であればよい。
また、上記磁性体の支持棒の代わりに、同様の形状の非磁性体の支持棒を用いてもよい。その場合、支持棒内に磁束は流れないため、各主巻線11、12、13に流れるノーマルモード電流の大きさにかかわらず共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16との間の隙間を磁束が通ることとなり、支持部材として非磁性体のシート状の支持部材17を使用する場合と同様の効果を有する。
実施の形態2.
図7はこの発明の実施の形態2における高周波電流低減装置100Aの構成を示す構成図、図8は高周波電流低減装置100Aに用いられる検出トランス1Aの構成を模式的に示す平面図である。以下の説明において上記実施の形態1と同様の構成については同一符号を付して説明を省略する。
図に示すように、本実施の形態2の高周波電流低減装置100Aの検出トランス1Aは、主巻線11、12、13と同じ個数の検出巻線18、19、20が共通鉄心15に巻回されている。そして、検出巻線18、19、20毎にフィルタ装置2A、2B、2C、電圧増幅器3A、3B、3C、電圧印加手段4A、4B、4Cが備えられている。なお、図7において、各電圧増幅器3A、3B、3Cは図1で示す電圧増幅器3と同様の構成であり、オペアンプのみを図示し電源端子の表示を省略している。
検出トランス1Aの検出巻線18、19、20は、主巻線11、12、13と同様に、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16とにより仕切られた各区間にそれぞれ巻回される。ここでは、主巻線11と検出巻線18、主巻線12と検出巻線19、主巻線13と検出巻線20がそれぞれ同じ区間に巻回されている。各検出巻線18、19、20の巻数はそれぞれ4ターンであり、図8中検出巻線18の断面を○印、検出巻線19の断面を◎印、検出巻線20の断面を斜線付の○印で示す。主巻線11、12、13に対応して検出巻線18、19、20が仕切られた各区間に巻回されることにより、接続線Rに流れる電流を主巻線11を介して検出巻線18にて検出し、接続線Sに流れる電流を主巻線12を介して検出巻線19にて検出し、接続線Tに流れる電流を主巻線13を介して検出巻線20にて検出する。検出巻線18、19、20の一端はフィルタ装置2A、2B、2Cにそれぞれ接続され、他端はそれぞれ接地される。なお、各主巻線11、12、13および各検出巻線18、19、20の極性は図7において●で示す極性になるように巻回されている。
フィルタ装置2A、2B、2Cは上記実施の形態1のフィルタ装置2と同様の構成、電圧増幅器3A、3B、3Cは上記実施の形態1の電圧増幅器3と同様の構成である。電圧印加手段4Aは電圧印加用のコンデンサ410と接地抵抗器44Aとを備え、コンデンサ410の一方の端子は接続線Rに接続され、他方の端子は電圧増幅器3Aの出力線と接続されている。コンデンサ410の他方の端子と電圧増幅器3Aの出力線の接続点は接地抵抗器44Aを介して接地されている。電圧印加手段4Aによりコンデンサ410を介して接続線Rに電流が供給される。電圧印加手段4B、電圧印加手段4Cも電圧印加手段4Aと同様の構成であり、それぞれ電圧印加用のコンデンサ420、430、接地抵抗器44B、44Cを備えている。電圧印加手段4Bにより接続線Sに対して電流を供給し、電圧印加手段4Cにより接続線Tに対して電流を供給する。
このような構成の高周波電流低減装置100Aは検出トランス1Aに3個の検出巻線18、19、20を備えたため、以下のような作用効果を有する。
上記実施の形態1でも説明したように、三相の交流電源101から接続線R、S、Tを介して各主巻線11、12、13にノーマルモード電流、コモンモード電流が流れると、共通鉄心15にはコモンモード電流による磁束Φ1とノーマルモード電流による磁束Φ2〜Φ4が生じる。検出巻線18、19、20は、これらの磁束が鎖交することにより各主巻線11、12、13に流れる電流を検出電圧としてそれぞれ検出する。
主巻線11と同じ区間に巻回される検出巻線18は、コモンモード電流による磁束Φ1とノーマルモード電流による磁束Φ2とが鎖交することにより、接続線Rに流れるコモンモード電流とノーマルモード電流とを合わせた電流J1Aを主巻線11を介して電圧V1Aとして検出する。つまり電圧V1Aはコモンモード電圧とノーマルモード電圧とを合わせた電圧である。
同様に、主巻線12と同じ区間に巻回される検出巻線19は、コモンモード電流による磁束Φ1とノーマルモード電流による磁束Φ3とが鎖交することにより、接続線Sに流れるコモンモード電流とノーマルモード電流とを合わせた電流J1Bを、コモンモード電圧とノーマルモード電圧とを合わせた電圧V1Bとして検出する。
同様に、主巻線13と同じ区間に巻回される検出巻線20は、コモンモード電流による磁束Φ1とノーマルモード電流による磁束Φ4とが鎖交することにより、接続線Tに流れるコモンモード電流とノーマルモード電流とを合わせた電流J1Cを、コモンモード電圧とノーマルモード電圧とを合わせた電圧V1Cとして検出する。
このように、各接続線R、S、Tにそれぞれ流れる電流J1A、J1B、J1Cを、各主巻線11、12、13を介して、各検出巻線18、19、20にて検出電圧V1A、V1B、V1Cとしてそれぞれ検出する。
なお、検出するコモンモード電流とノーマルモード電流の割合は、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16との間の隙間の幅および材質を調整することで、所望の割合に設定することができる。上記実施の形態1で説明したように、共通鉄心15と漏れ磁束用鉄心16との間の隙間の幅を変えることで漏洩磁路を流れる磁束Φ2〜Φ4の磁束量を調整することができるからである。
各検出巻線18、19、20で検出された電圧V1A、V1B、V1Cは、それぞれフィルタ装置2A、2B、2Cに入力され、入力された電圧V1A、V1B、V1Cはフィルタ回路を経由することで所望の周波数帯の電圧V2A、V2B、V2Cとしてフィルタ装置2A、2B、2Cよりそれぞれ出力される。
ここで、各検出巻線18、19、20で検出された電圧V1A、V1B、V1Cに含まれるノーマルモード電圧には、高周波成分のノーマルモードノイズ電流だけでなく、低減対象でない低周波成分の負荷電流による電圧が含まれている。フィルタ装置2A、2B、2Cにより低周波成分の負荷電流による電圧が除かれ、高周波成分のノーマルモードノイズ電流およびコモンモード電流による電圧のみが抽出される。また、フィルタ装置2A、2B、2Cによりゲインや位相の調整も行われる。
フィルタ装置2A、2B、2Cから出力される電圧V2A、V2B、V2Cは、それぞれ電圧増幅器3A、3B、3Cに入力される。各電圧増幅器3A、3B、3Cのゲインはほぼ同じ値(ここではG1)に設定されており、フィルタ装置2A、2B、2Cからの電圧V2A、V2B、V2CをそれぞれゲインG1倍に増幅した出力電圧V3A、V3B、V3Cを出力する。ここで、各電圧増幅器3A、3B、3Cのゲインをほぼ同じ値に設定することで、各出力電圧V3A、V3B、V3Cにおけるコモンモード電流による電圧に大きな不均衡が生じないようにしている。
なお、三相の負荷の不均衡により、各相のコモンモード電流、ノーマルモードノイズ電流に不均衡が生じている場合は、各ゲインをそれぞれ異なる値に設定してもかまわない。
そして、電圧増幅器3A、3B、3Cからの出力電圧V3A、V3B、V3Cがそれぞれ電圧印加手段4Aのコンデンサ410、電圧印加手段4Bのコンデンサ420、電圧印加手段4Cのコンデンサ430に印加され、各コンデンサ410、420、430の両端電圧を変化させる。接続線R、S、Tには、それぞれコンデンサ410、420、430の両端電圧により電流J3A、J3B、J3Cが供給される。ここで、コンデンサ410、420、430の両端電圧を変化させる出力電圧V3A、V3B、V3Cは、低周波成分の負荷電流による電圧が除かれたものである。すなわち、コモンモード電圧とノーマルモードノイズ電圧を合わせた電圧であるため、この出力電圧V3A、V3B、V3Cに基づく電流J3A、J3B、J3Cは、それぞれ電流J1A、J1B、J1Cのうち高周波成分の電流(コモンモード電流とノーマルモードノイズ電流を合わせた電流)とほぼ同方向でほぼ同じ大きさの電流となる。
接続線R、S、Tにそれぞれ電流J3A、J3B、J3Cを供給することで、接続線R、S、Tからコンバータ102に流れる電流J2A、J2B、J2Cのうちの高周波成分の電流の大部分が、それぞれ電圧増幅器3A、3B、3Cから電圧印加手段4A、4B、4Cを介する経路で流れるようになるため、交流電源101から接続線R、S、Tに流れる電流J1A、J1B、J1Cのうちの高周波成分、すなわちコモンモード電流とノーマルモードノイズ電流を低減することができる。電圧増幅器3A、3B、3Cにより、電流J1A、J1B、J1Cのうちのコモンモード電流とノーマルモードノイズ電流とが0に近づくように出力電圧V3A、V3B、V3Cをそれぞれ調整することで、電流J1A、J1B、J1Cのうちのコモンモード電流とノーマルモードノイズ電流とをほぼ0に低減することができる。
以上のように、本実施の形態2の高周波電流低減装置100Aは、検出トランス1Aに主巻線11、12、13と同じ個数の検出巻線18、19、20を設けたため、上記実施の形態1の効果に加え、主巻線11、12、13毎に電流を検出することができ、このことによりコモンモード電流だけでなくノーマルモード電流も電圧として検出することができるという効果を有する。各検出電圧に基づき、各接続線R、S、Tに電圧を印加することで、交流電源101から接続線R、S、Tに流れるコモンモード電流とノーマルモードノイズ電流との両方を低減することができる。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3では、上記実施の形態1で示した検出トランスの鉄心形状の変形例について説明する。検出トランスの鉄心形状以外の構成については上記実施の形態1と同様であり説明を省略する。
図9はこの発明の実施の形態3における検出トランス1B〜1Eの構成を模式的に示す平面図であり、各検出トランス1B〜1Eの共通鉄心をそれぞれ共通鉄心15B〜15E、漏れ磁束用鉄心をそれぞれ漏れ磁束用鉄心16B〜16Eとする。上記実施の形態1と同様、各主巻線11、12、13および検出巻線14は共通鉄心15B〜15Eに巻回されているが、共通鉄心15B〜15Eの外側の各主巻線11、12、13および検出巻線14の配置に関しては図示を省略している。また、上記実施の形態1では各主巻線11、12、13の巻数をそれぞれ4ターンとし、検出巻線14の巻数を12ターンとしたが、本実施の形態3では各主巻線11、12、13の巻数をそれぞれ3ターンずつとし、検出巻線14の巻数を9ターンとする。共通鉄心15Bの内側は漏れ磁束用鉄心16Bにより三つに区分けられるため、検出巻線14は各スペースに3ターンずつ巻回されている。また、検出トランス1Bと1Cには例として上記実施の形態1に記載の支持棒17Aを配置し、検出トランス1Dには例として上記実施の形態1に記載のシート状で円筒状の支持部材17を配置し、検出トランス1Eには、例として上記実施の形態1に記載の共通鉄心と漏れ磁束用鉄心との近接する部分にのみに配置されるシート状の支持部材17を配置している。
例えば検出トランス1Bでは共通鉄心15Bの形状は上記実施の形態1の共通鉄心15と同様であるが、漏れ磁束用鉄心16Bの形状が実施の形態1の漏れ磁束用鉄心16と異なっている。漏れ磁束用鉄心16Bの形状は断面略三角形の各頂点部分が面取りされたような形状であり、共通鉄心15Bと漏れ磁束用鉄心16Bとにより共通鉄心15Bの内側の各主巻線11、12、13間が仕切られている。
共通鉄心15Bと漏れ磁束用鉄心16Bの各面取り部160B、161B、162Bとの間に均一な幅の隙間が設けられ、ノーマルモード電流により発生する各磁束Φ2〜Φ4が流れる漏洩磁路の磁気抵抗が全て均等になるよう調整されている。この隙間が、漏れ磁束用鉄心16Bを経由する漏洩磁路の磁気抵抗として作用し、ノーマルモード電流により発生する磁束量を調整することができる。なお、検出トランス1Bに発生するコモンモード電流による磁束Φ1は省略している。
検出トランス1C、1Dも、検出トランス1Bの場合と同様であり、共通鉄心15C、15Dの形状が上記実施の形態1の共通鉄心15と同じ、漏れ磁束用鉄心16C、16Dの形状が実施の形態1の漏れ磁束用鉄心16と異なっている。漏れ磁束用鉄心16C、16Dのいずれの形状についても、共通鉄心15C、15Dの内側に漏れ磁束用鉄心16C、16Dが配置されることで各主巻線11、12、13間が仕切られるような形状である。そして、共通鉄心15C、15Dと漏れ磁束用鉄心16C、16Dとの間に均一な幅の隙間が設けられ、ノーマルモード電流により発生する各磁束Φ2〜Φ4が流れる漏洩磁路の磁気抵抗が全て均等になるよう調整されている。なお、検出トランス1C、1Dについては磁束Φ1〜Φ4の図示を省略している。
検出トランス1Eは、共通鉄心15E、漏れ磁束用鉄心16Eともに、上記実施の形態1の共通鉄心15、漏れ磁束用鉄心16の形状と異なっている。
検出トランス1Eでは、漏れ磁束用鉄心16Eの断面は円形であり、共通鉄心15Eは円筒状の鉄心の内側から漏れ磁束用鉄心16Eに向かって突出する脚部150E、151E、152Eが設けられた略円筒形状である。共通鉄心15Eの各脚部150E、151E、152Eと漏れ磁束用鉄心16Eとにより各主巻線11、12、13間が仕切られている。そして、共通鉄心15Eの各脚部150E、151E、152Eと漏れ磁束用鉄心16Eとの間に均一な幅の隙間が設けられ、ノーマルモード電流により発生する各磁束Φ2〜Φ4の流れる漏洩磁路の磁気抵抗が全て均等になるよう調整されている。なお、検出トランス1Eに発生するコモンモード電流による磁束Φ1は省略している。
以上のように、検出トランス1B〜1Eは、それぞれ形状が異なっているが、共通鉄心15B〜15Eと漏れ磁束用鉄心16B〜16Eとにより各主巻線11、12、13間が仕切られ、共通鉄心15B〜15Eと漏れ磁束用鉄心16B〜16Eとの間に均一な幅の隙間が設けられている。このため、この隙間が、漏れ磁束用鉄心16B〜16Eを経由する漏洩磁路の磁気抵抗として作用し、上記実施の形態1と同様の効果を有する。
なお、本実施の形態3で説明した鉄心形状の変形例である検出トランス1B〜1Eは、上記実施の形態2の高周波電流低減装置100Aにも適用できる。
実施の形態4.
上記実施の形態1〜3で示すような構成の検出トランスにおいて、共通鉄心および漏れ磁束用鉄心は、鉄損や各巻線の銅損により温度が上昇する。特に漏れ磁束用鉄心は、共通鉄心、巻線、支持部材に取り囲まれているため、外気に接する面積が小さく温度が上昇しやすい。温度が上昇すると漏れ磁束用鉄心の磁性が失われてしまい、ノーマルモードノイズ電流の低減が効果的に行われない場合がある。
本実施の形態4では、共通鉄心の内側に配置される漏れ磁束用鉄心の温度上昇の低減を図るために、漏れ磁束用鉄心に放熱用の冷却孔を設けた検出トランスについて説明する。
図10は、この発明の実施の形態4における検出トランスの構成を模式的に示す平面図であり、上記実施の形態1を引用する上記実施の形態3で説明した検出トランス1B〜1Eの各漏れ磁束用鉄心16B〜16Eに、軸方向に伸びる冷却孔21を設けたものを示している。冷却孔21の個数は漏れ磁束用鉄心16B〜16Eの形状や断面積に応じて適宜設けることができる。漏れ磁束用鉄心16B〜16Eに冷却孔21を設けたこと以外の構成は上記実施の形態1を引用する上記実施の形態3と同様であり、説明を省略する。
なお、図10において、上記実施の形態3を説明する図9と同様、共通鉄心15B〜15Eの外側の各主巻線11、12、13、検出巻線14の配置に関しては図示を省略している。また、各主巻線11、12、13の巻数をそれぞれ3ターンずつとし、検出巻線14の巻数は9ターンとして略均等な間隔で共通鉄心15に巻回している。また、検出トランス1Bと1Cには例として上記実施の形態1に記載の支持棒17Aを配置し、検出トランス1Dには例として上記実施の形態1に記載のシート状で円筒状の支持部材17を配置し、検出トランス1Eには、例として上記実施の形態1に記載の共通鉄心と漏れ磁束用鉄心との近接する部分にのみに配置されるシート状の支持部材17を配置している。
以上のように、本実施の形態4では、漏れ磁束用鉄心16B〜16Eに冷却孔21が設けられているため、漏れ磁束用鉄心16B〜16Eが外気と接する面積が大きくなる。従って、上記実施の形態1および上記実施の形態3の効果に加え、漏れ磁束用鉄心16B〜16Eの温度上昇を低減し、漏れ磁束用鉄心16B〜16Eの磁性の劣化を抑制する。これにより、ノーマルモードノイズ電流の低減が効果的に行われる。
本実施の形態4で説明した漏れ磁束用鉄心16B〜16Eに冷却孔21を設けた検出トランス1B〜1Eは、上記実施の形態2の高周波電流低減装置100Aにも適用でき、漏れ磁束用鉄心16B〜16Eの温度上昇を低減し、漏れ磁束用鉄心16B〜16Eの磁性の劣化を抑制する効果を有する。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1,1A〜1E 検出トランス、2,2A〜2C フィルタ装置、
3,3A〜3C 電圧増幅器、4,4A〜4C 電圧印加手段、11〜13 主巻線、
14 検出巻線、15,15B〜15E 共通鉄心、
16,16B〜16E 漏れ磁束用鉄心、17 支持部材、
17A 支持部材としての支持棒、18〜20 検出巻線、41〜43 コンデンサ、
100,100A 高周波電流低減装置、101 第1の電気装置としての交流電源、
102 第2の電気装置としてのコンバータ、410,420,430 コンデンサ、
R,S,T 接続線、Φ1〜Φ4 磁束。

Claims (7)

  1. 第1の電気装置と第2の電気装置との間に、上記第1、第2の電気装置間の複数の接続線を介して挿入され、上記第1の電気装置から上記接続線に流れる高周波電流を低減する高周波電流低減装置であって、
    上記第1の電気装置から上記接続線に流れる電流を検出する検出トランスと、
    上記検出トランスの出力が入力され所望の周波数帯の電圧を出力するフィルタ装置と、
    上記フィルタ装置の出力を増幅して出力電圧として出力する電圧増幅器と、
    上記第1、第2の電気装置間で上記検出トランスよりも上記第2の電気装置側に設けられ、上記出力電圧に基づいて上記接続線に上記高周波電流に基づく所定方向の電圧を印加する電圧印加手段とを備え、
    上記検出トランスは、上記各接続線と直列に接続される複数個の主巻線と、上記主巻線が巻回される環状の共通鉄心と、上記共通鉄心の内側に、該共通鉄心との間に隙間を設けて配置され上記共通鉄心とともに上記各主巻線間を仕切る漏れ磁束用鉄心と、上記共通鉄心に巻回されて上記主巻線を介して上記接続線に流れる電流を検出する電流検出用の検出巻線とを有し、上記漏れ磁束用鉄心には上記各主巻線を流れるノーマルモード電流により磁束が生じて上記各主巻線が上記ノーマルモード電流に対するインダクタンスとして作用し、上記共通鉄心には上記ノーマルモード電流と上記各主巻線を流れるコモンモード電流により磁束が生じて上記各主巻線が上記コモンモード電流に対するインダクタンスとして作用することを特徴とする高周波電流低減装置。
  2. 上記共通鉄心と上記漏れ磁束用鉄心との間に配置され、上記共通鉄心に上記漏れ磁束用鉄心を上記隙間の幅を均一に保持して支持する支持部材を備えたことを特徴とする請求項に記載の高周波電流低減装置。
  3. 上記共通鉄心と上記漏れ磁束用鉄心との間の上記隙間の幅は、上記ノーマルモード電流に対する所望のインダクタンス値に基づいて決定されていることを特徴とする請求項または請求項に記載の高周波電流低減装置。
  4. 上記電圧印加手段は、一方の端子が上記接続線に接続され他方の端子が共通接続点において共通に接続される複数のコンデンサを有し、上記共通接続点に上記出力電圧を印加することにより上記接続線を流れる高周波電流とほぼ同方向の電流を上記コンデンサから上記接続線に供給することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の高周波電流低減装置。
  5. 上記検出トランスの検出巻線は、上記複数個の各主巻線と同じ個数で上記共通鉄心と上記漏れ磁束用鉄心とにより仕切られた各区間にそれぞれ巻回され、
    上記各主巻線に流れる電流を上記各検出巻線にてそれぞれ検出し、上記各検出巻線の出力毎の所望の周波数帯の電圧を上記フィルタ装置にて出力し、上記フィルタ装置からの各出力を上記電圧増幅器にてそれぞれ増幅して出力電圧として出力し、上記各出力電圧に基づく電圧を上記電圧印加手段にて対応する上記各接続線に印加することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の高周波電流低減装置。
  6. 上記電圧印加手段は、上記各接続線に一方の端子が接続される複数のコンデンサを有し、上記各コンデンサの他方の端子に上記各出力電圧をそれぞれ印加することにより上記各接続線に流れる高周波電流とほぼ同方向の電流を上記各コンデンサから上記各接続線に供給することを特徴とする請求項に記載の高周波電流低減装置。
  7. 複数個の主巻線と、上記主巻線が巻回される環状の共通鉄心と、上記共通鉄心の内側に配置され上記共通鉄心とともに上記各主巻線間を仕切る漏れ磁束用鉄心と、上記共通鉄心に巻回されて上記主巻線に流れる電流を検出する電流検出用の検出巻線とを有し、上記漏れ磁束用鉄心には上記各主巻線を流れるノーマルモード電流により磁束が生じて上記各主巻線が上記ノーマルモード電流に対するインダクタンスとして作用し、上記共通鉄心には上記ノーマルモード電流と上記各主巻線を流れるコモンモード電流により磁束が生じて上記各主巻線が上記コモンモード電流に対するインダクタンスとして作用することを特徴とする検出トランス。
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