JP5704801B2 - 粘着性組成物及び経皮吸収型製剤 - Google Patents

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Description

本発明は、経皮吸収型製剤に用いられる粘着性組成物、及び経皮吸収型製剤に関し、特にブリーディング及び経時的な結晶発生の抑制能に優れた粘着性組成物、及び経皮吸収型製剤に関する。
従来、薬物を含有する経皮吸収型製剤には、薬物の溶解剤として、ポリビニル化合物や、N−メチル−ピロリドンに代表されるピロリドン類等のように、極性及び揮発性の高い物質が配合されることが多い。しかし、これら極性の高い物質がゴム系粘着基剤等の非極性物質と併用されると、相溶性の悪さゆえ、相分離による粘着剤層中の液体成分の滲出(ブリーディング)が生じやすい。
そこで、ブリーディングを抑制するため、粘着剤層に、アルキレングリコールの混合物や不特定の多価アルコール脂肪酸エステルを配合したり、粘着剤層の組成の配合比を変更したりする試みがなされている。
例えば、特許文献1には、炭素数3又は4のアルキレングリコールの混合物を粘着剤層に含有させることで、ブリーディングの抑制能が向上した旨が示されている。また、特許文献2には、油性軟膏基剤を含む系に、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等のゴムエラストマーを配合することで、ブリーディングが抑制される旨が示されている。
また、薬物の種類によっては、薬物の結晶が経時的に増加し、多量に析出するという問題がある。そこで、経皮吸収製剤にポリビニルピロリドンを配合することで、薬物の結晶析出の経時的増加を抑制する試みがなされている(特許文献3〜5参照)。
特公平4−025929号公報 特開2006−335734号公報 特表平7−506083号公報 特開平3−204811号公報 特開平3−251534号公報
しかし、特許文献1に示される粘着剤組成物では、ブリーディングの抑制能がいまだ不充分であり、しかも、この組成物は、含水系の湿布剤に使用されており、非極性であるゴム系粘着剤を含む系に転用することは困難である。同様に、特許文献2で示される技術は、ワセリンを基剤とする油性軟膏において使用されており、非極性であるゴム系粘着剤を含む系に転用することは困難である。また、特許文献3〜5においては、粘着基剤の極性等の性質を考慮したブリーディングの抑制に関する技術は、記載も示唆もされていない。
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、ゴム系粘着剤を含有し、ブリーディングの抑制能に優れ且つ薬物の結晶析出の経時的な増加を抑制できる粘着性組成物及び経皮吸収型製剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、非極性であるゴム系粘着剤を含有する粘着性組成物にポリビニルピロリドン及び高級脂肪酸をともに配合することで、ブリーディング及び薬物の結晶析出の経時的な増加の抑制能が飛躍的に向上することを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 経皮吸収型製剤に用いられる粘着性組成物であって、
薬物と、この薬物の溶解性を向上する薬物溶解剤と、ゴム系粘着剤と、ポリビニルピロリドンと、高級脂肪酸と、を含有する粘着性組成物。
(2) ポリビニルピロリドンは、前記薬物溶解剤の揮発抑制有効量で含有されている(1)記載の粘着性組成物。
(3) ポリビニルピロリドンの含有量は、粘着性組成物の全質量に対して4質量%以上である(1)又は(2)記載の粘着性組成物。
(4) 前記高級脂肪酸は、イソステアリン酸を含む(1)から(3)いずれか記載の粘着性組成物。
(5) 前記薬物は、分子内に水酸基及び/又はカルボン酸基を有する1種以上の化合物からなる(1)から(4)いずれか記載の粘着性組成物。
(6) 前記薬物溶解剤は、N−メチル−2−ピロリドンを含む(1)から(5)いずれか記載の粘着性組成物。
(7) テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、及び脂環族飽和炭化水素樹脂からなる群から選ばれる1種以上の樹脂からなる粘着増強剤を更に含有する(1)から(6)いずれか記載の粘着性組成物。
(8) 支持体と、この支持体上に位置し(1)から(7)いずれか記載の粘着性組成物からなる粘着剤層と、を備える経皮吸収型製剤。
本発明によれば、ポリビニルピロリドン及び高級脂肪酸を併用したので、非極性であるゴム系粘着剤を含有する粘着性組成物における、ブリーディング及び薬物の結晶析出の経時的な増加の抑制能を向上できる。
本発明の実施例に係る粘着性組成物の薬物の結晶析出抑制能を示す画像である。 本発明の実施例に係る粘着性組成物の薬物の結晶析出抑制能を示す画像である。 本発明の実施例に係る経皮吸収型製剤の耐汗性を示すグラフである。 本発明の実施例に係る経皮吸収型製剤の、剥離時における粘着剤層の皮膚残りの程度を示すグラフである。 本発明の実施例に係る経皮吸収型製剤の、剥離時に使用者へ与える痛みの程度を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態を説明するが、これに本発明が限定されるものではない。
<粘着性組成物>
本発明に係る粘着性組成物は、経皮吸収型製剤に用いられるものであり、薬物、この薬物の溶解性を向上する薬物溶解剤、ゴム系粘着剤、ポリビニルピロリドン、及び高級脂肪酸を含有する。各成分について、以下詳細に説明する。
[薬物]
薬物は、皮膚面上に滞留するものではなく、皮下若しくは血中まで浸透して局所作用若しくは全身作用を発揮する経皮吸収可能な薬物であることが好ましい。このような薬物としては、例えば、ステロイドホルモン、非ステロイド系消炎鎮痛剤、精神安定剤、抗高血圧薬、虚血性心疾患治療薬、抗ヒスタミン薬、抗喘息薬、抗パーキンソン薬、脳循環改善薬、制吐剤、抗うつ薬、抗不整脈薬、抗凝固薬、抗痛風薬、抗真菌薬、抗痴呆薬、シェーングレン症候群治療薬、麻薬性鎮痛薬、ベータ遮断薬、β1作動薬、β2作動薬、副交感神経作動薬、抗腫瘍薬、利尿薬、抗血栓薬、ヒスタミンH1レセプター拮抗薬、ヒスタミンH2レセプター拮抗薬、抗アレルギー薬、禁煙補助薬、ビタミンが挙げられる。
特に、本発明で使用される薬物は、本発明の組成系におけるブリーディング及び結晶析出をより抑制できる点で、分子内に水酸基及び/又はカルボン酸基を有する1種以上の化合物からなるものが好ましい。具体的には、非ステロイド系消炎鎮痛剤が好ましく、フェルビナク及び/又はその塩がより好ましい。なお、かかる化合物は、分子内の水酸基及び/又はカルボン酸基を介してポリビニルピロリドンに捕捉され、このポリビニルピロリドンが薬物溶解剤、イソステアリン酸、及びゴム系粘着剤も捕捉するため、ブリーディング及び結晶析出が抑制されることが推測される。
なお、薬物は、1種又は2種以上の化合物からなってよく、その含有量は薬効等を考慮して適宜設定されてよい。
[薬物溶解剤]
薬物溶解剤は、薬物の溶解性を向上する機能を有していれば特に限定されず、例えば、クロタミトン、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、ハッカ油等の精油類、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル等のソルビタンエステル類、1,3−ブチレングリコール、アルカノールアミンが挙げられる。この中でも、薬物の溶解能、製造時の取扱い易さの観点で、N−メチル−2−ピロリドンが好ましい。なお、薬物溶解剤は、これらを1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて含有してよい。
[ゴム系粘着剤]
ゴム系粘着剤は、粘着性及び薬物の放出性に優れる。かかるゴム系粘着剤は、エラストマー100質量部に対して、粘着付与樹脂を通常50〜250質量部の範囲で添加し、更に必要に応じて、軟化剤、経皮吸収促進剤、充填剤、酸化防止剤等を配合する。ゴム系粘着剤のエラストマー成分としては、例えば、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS共重合体)、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS共重合体)等が挙げられる。
SIS共重合体としては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、スチレンとゴムの比率(質量%)が10/90〜30/70のものが一般的に用いられ、その溶液粘度(mPa・s〔cps〕、25℃)は、約100〜3000のものが一般的に用いることができる。また、好ましくは、スチレンとイソプレンの質量比(スチレン/イソプレン)が20/80〜25/75のものが挙げられる。
以上のようなSIS系樹脂の市販品の例としては、スチレン/ゴム比(質量%)が15/85で、溶液粘度(mPa・s〔cps〕、25℃)が1,500のもの(「クレイトンD−1107(商品名)」)、スチレン/ゴム比(質量%)が15/85で、溶液粘度(mPa・s〔cps〕、25℃)が900のもの(「クレイトンD−1112(商品名)」)、スチレン/ゴム比(質量%)が17/83で、溶液粘度(mPa・s〔cps〕、25℃)が500のもの(「クレイトンD−1117P(商品名)」)、スチレン/ゴム比(質量%)が22/78のもの(「クレイトンD−KX401(商品名)」)、スチレン/ゴム比(質量%)が16/84のもの(「クレイトンD−KX406(商品名)」)、スチレン/ゴム比(質量%)が30/70で、溶液粘度(mPa・s〔cps〕、25℃)が300のもの(「クレイトンD−1125x(商品名)」)、スチレン/ゴム比(質量%)が10/90で、溶液粘度(mPa・s〔cps〕、25℃)が2,500のもの(「クレイトンD−1320x(商品名)」)等(いずれもクレイトンポリマージャパン社製)が挙げられる。いずれも単独で使用してもよく、複数種を組み合わせて使用してもよい。
SIS共重合体としては、スチレン含有質量の比率が高いものが好ましく、例えば、スチレン/ゴム比(質量比)が22/78である「クレイトンD−KX401(商品名)」が使用できる。
[ポリビニルピロリドン]
ポリビニルピロリドンは、ゴム系粘着剤を含有する粘着性組成物において高級脂肪酸と併用されることで、ブリーディング及び薬物の結晶析出を抑制する。ブリーディング抑制の機構は、ポリビニルピロリドンが薬物、薬物溶解剤、及び高級脂肪酸を捕捉し、高級脂肪酸がゴム系粘着剤を捕捉することで、主要成分全体が略一体化することによるものと推測される。また、結晶析出の抑制の機構は、薬物溶解剤の揮発を抑制することで、薬物の溶解能の低下が抑制されることによるものと推測される。
そこでポリビニルピロリドンの含有量は、薬物の結晶析出を充分に抑制できる点で、薬物溶解剤の揮発抑制有効量であることが好ましい。ここで、薬物溶解剤の揮発抑制有効量は、薬物及び薬物溶解剤の種類及び量に応じて、所定期間(例えば6月)に亘り結晶析出を許容可能な範囲に抑制できるよう適宜設定されてよい。
このように、ポリビニルピロリドンの含有量を調節することで、薬物の結晶状態をコントロールできる。具体的にポリビニルピロリドンの含有量は、ブリーディングを充分に抑制でき、多様な保管条件下にて薬物の結晶析出の経時的増加を抑制できる点で、粘着性組成物の全質量に対して3質量%以上であることが好ましい。また、ポリビニルピロリドンの含有量は、更に薬物の初期(組成物の調製直後)における結晶析出をも充分に抑制できる点で、粘着性組成物の全質量に対して4質量%以上であることが好ましい。ポリビニルピロリドンの含有量の上限は、過剰になると製剤化が困難になることから、通常10質量%以下であればよく、具体的には9質量%以下、8質量%以下、7質量%以下、6質量%以下、5質量%以下であってよい。なお、本明細書において単に「結晶析出」と称する場合、初期段階の溶解能不足に起因する結晶の析出と、経時的な溶解能低下に起因する結晶の析出と、の一方又は双方を指すものとする。
[高級脂肪酸]
高級脂肪酸は、ゴム系粘着剤を含有する粘着性組成物においてポリビニルピロリドンと併用されることで、ブリーディング及び薬物の結晶析出を抑制する。ブリーディング抑制の機構は、高級脂肪酸の界面活性作用、及び/又は、高級脂肪酸がゴム系粘着剤を捕捉するとともにポリビニルピロリドンに捕捉され、ポリビニルピロリドンが薬物及び薬物溶解剤を捕捉することで、主要成分全体が略一体化することによるものと推測される。
高級脂肪酸としては、例えばステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソ型長鎖脂肪酸、アンテイソ型長鎖脂肪酸が挙げられ、好ましくはオレイン酸、イソステアリン酸のように常温(25℃)で液状の化合物が挙げられ、より好ましくはイソステアリン酸のように分子内に分岐構造を有し不飽和結合を有しない化合物が挙げられる。
高級脂肪酸の含有量は、他の成分に応じて、ブリーディング及び結晶析出を所望の程度に抑制できるよう適宜設定されてよい。一般的に高級脂肪酸の含有量は、過小になるとブリーディングの抑制が不充分になりやすい一方、過剰になると粘着性組成物からなる粘着剤の凝集力が不充分になりやすい。そこで、粘着性組成物の全質量に対して0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは3質量%以上6質量%以下、最も好ましくは約4質量%である。
[任意成分]
本発明の粘着性組成物は、上記の必須成分に加えて、本発明の効果を損なわない程度で任意成分を含有してよい。このような任意成分としては、例えば、粘着増強剤、軟化剤、清涼化剤、抗酸化剤、硬化油が挙げられる。
(粘着増強剤)
粘着増強剤は、比較的弱いゴム系粘着剤の粘着力を補完し、充分な粘着力を提供できる点で好ましい。粘着増強剤の成分としては、例えば、脂環族飽和炭化水素樹脂(「アルコンP100(商品名)」)、脂肪族炭化水素樹脂(ポリイソブチレン)、脂環族不飽和炭化水素樹脂、ロジンエステル、水素添加ロジングリセリンエステル、テルペン樹脂が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上組み合わせて使用されてよい。
ただし、粘着増強剤は、粘着力をより高度に向上できる点で、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、及び脂環族飽和炭化水素樹脂からなる群から選ばれる1種以上の樹脂からなることが好ましい。なお、これらの好ましい成分は、ロジンエステル等に比べて低極性ゆえ、それ自体による薬物の溶解性が劣る場合もあるが、本発明の粘着性組成物が含有する他の成分により薬物の溶解性が充分に向上されているため、薬物の結晶析出等の問題は生じにくい。
かかる粘着増強剤は、ゴム系粘着剤100質量部に対して、通常50〜250質量部で配合され、粘着性組成物の全量に対して、通常10〜50質量%、好ましくは25〜40質量%となるように配合される。
(軟化剤)
軟化剤としては、濃グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、流動パラフィン、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、マルチトール、キシリトール等の多価アルコールが挙げられる。中でも、粘着性組成物に溶解しやすい点で、流動パラフィンが好ましい。これらは、1種単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
軟化剤の配合量は、通常、粘着性組成物全体に対して、1.0質量%以上70質量%以下、好ましくは5.0質量%以上50質量%以下、更に好ましくは10質量%以上40質量%以下である。
(清涼化剤)
清涼化剤としては、例えば、カンフル、チモールの他、l−メントール、dl−メントール、2−メチル−3−(l−メンチルオキシ)プロパン−1,2−ジオール、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、5−メチル−2−(l−メチルエチル)−シクロヘキシル−2−ヒドロキシプロピオネート、N−エチル−p−メンタン−カルボキシアミド、p−メンタン−3,8−ジオール、l−イソプレゴール、l−メンチルグリセリルエーテル等のメントール誘導体が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
(抗酸化剤)
抗酸化剤としては、例えば、酢酸トコフェロール、アスコルビン酸及び/又はその誘導体、亜硫酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエンが挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合せて使用できる。
(硬化油)
硬化油は、粘着性組成物が支持体へと経時的に染み込む現象を抑制し、剥離時の痛みや粘着性組成物の皮膚残り等を初期設計通りに抑制できる点で好ましい。特に、本発明の粘着性組成物からなる粘着剤層においては、後述のように剥離時の皮膚残りが問題になりやすいことから、染み込みをコントロールできることの意義は極めて大きい。
硬化油は、魚油等の液体不飽和脂肪酸の二重結合に水素が付加され、融点を上昇させて固化した油脂である、特に限定されず、綿実油、大豆油、ヒマシ油、ナタネ油、パーム油、魚油等の原料を用いて水素添加されたもの等が使用できる。部分硬化油より硬化油の方が好ましく、具体的には硬化ヒマシ油が挙げられる。また、融点は80〜90℃程度でよく、含有量は粘着性組成物全体に対して0.1質量%以上であってよい。
本発明の粘着性組成物は、上記の必須成分及び必要に応じて任意成分を配合し、公知の方法で均一になるまで混練することで調製できる。
<経皮吸収型製剤>
本発明は、以上の粘着性組成物を用いた経皮吸収型製剤も包含する。即ち、この経皮吸収型製剤は、支持体と、この支持体上に位置し粘着性組成物からなる粘着剤層と、を備える。また、経皮吸収型製剤は、必要に応じて、粘着剤層を被覆する剥離ライナを更に備えてもよい。
[支持体]
支持体としては、特に限定されず、貼付剤として通常使用されている支持体を用いてよい。例えば、織布、不織布、編布等の布帛、樹脂フィルム、紙、及び、これらの積層体を用いることができる。
織布、不織布、編布等の布帛や樹脂フィルムを用いる場合、その材質としては、特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリエチレンテレフタレート、レイヨン、綿、ポリウレタンが挙げられる。また、これらは、単独で使用しても、また2種以上を併用してもよい。これらの中では、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。また、コストの観点からは、ポリエチレンテレフタレートからなる不織布又は編布を用いることが特に好ましい。
[剥離ライナ]
剥離ライナとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロリピレン等の樹脂フィルムを好適に用いることができる。また、シリコン等の剥離処理がされたもの、エンボス加工が施されたものを用いてもよい。更に、白色等の塗料を、印刷、練り込みがされたものを用いることもできる。
[粘着剤層]
経皮吸収型製剤における粘着剤層は、後述の工程を経て製造されるため、その一部が支持体に染み込んでいる。ここで、本発明の経皮吸収型製剤の粘着剤層は、粘着力に優れるため、剥離時に皮膚に残ってしまう傾向が比較的強い。そこで、粘着力及び皮膚残りの双方を考慮し、粘着剤層の全厚みに対する支持体に染み込んでいる部分の厚みの割合は、50%以上であることが好ましく、より好ましくは55%以上、最も好ましくは約65%である。なお、この割合は、製造工程における張力、ニップ圧、及び温度を調節することで変更できる。
かかる構成を備える経皮吸収型製剤の製造方法の一例を説明する。
まず、本発明の粘着性組成物を、剥離ライナのシリコンコーティングされた面に、剥離ライナに適度な張力を負荷しながら塗膏する。その後、塗膏物及び支持体に適度なニップ圧を負荷しながら支持体を付着させる。なお、上記工程は、一般に、搬送ライン上で連続的に行われる。
ここで張力とは、例えば、ロール状の剥離ライナを塗膏機に送り出す際に、ブレーキングをかけて剥離ライナを引っ張る力を指す。張力が強すぎると、支持体への粘着性組成物の染み込みが過剰になる一方、張力が弱すぎると、支持体への粘着性組成物の染み込みが不充分になる他、粘着剤の塗膏時や支持体の貼り合わせ時に皴やよれが生じやすい。また、ニップ圧とは、支持体を粘着剤に貼り合わせる際に、支持体に負荷する力を指す。ニップ圧が強すぎると、支持体への粘着性組成物の染み込みが過剰になる一方、ニップ圧が弱すぎると、支持体への粘着性組成物の染み込みが不充分になる他、支持体及び粘着剤層の密着性が不足する場合がある。
<実施例1〜7>
表1に示す配合比率で各成分を均一になるまで混練することで、粘着性組成物を調製した。この粘着性組成物を、ポリエチレンテレフタレート製フィルムからなる剥離ライナのシリコン処理された塗膏面に、所定の張力を剥離ライナに負荷しながら塗膏した。そして、各支持体に所定のニップ圧を負荷しながら、塗膏した粘着剤に支持体を貼り合わせることで、経皮吸収型製剤を作製した。

フェルビナク:局外規 フェルビナク(日清ファルマ社製)
SIS共重合体:Kraton D−1161JP(クレイトンポリマージャパン社製)
ポリイソブチレン:ハイモール 4H(新日本石油化学社製)
テルペン樹脂:YSレジン PX1150N(ヤスハラケミカル社製)
流動パラフィン:KAYDOL(島貿易社製)
硬化油:K−3ワックス−200(日局品)(川研ファインケミカル社製)
ジブチルヒドロキシトルエン:BHT−C(日揮ユニバーサル社製)
イソステアリン酸:イソステアリン酸EX(高級アルコール工業社製)
l−メントール:メントールクリスタル(高砂香料社製)
ポリビニルピロリドン:ポピドンKollidon30(BASFジャパン社製)
N−メチル−2−ピロリドン:Pharmasolve(アイエスビー・ジャパン社製)
各実施例及び比較例で作製した経皮吸収型製剤を、作製後6月間に亘り、40℃で保管した。作製直後、1月経過後、3月経過後、及び6月経過後の各々の時点で、ブリーディングの程度を官能評価した。この結果を表2に示す。表2において、◎はブリーディングが全くない、○はブリーディングがほぼない、△はブリーディングがある、にそれぞれ相当する。
表1に示されるように、比較例1及び2では時間の経過とともにブリーディングが生じていたが、実施例1〜4では6月経過後においてもブリーディングはほぼ存在しなかった。これにより、ゴム系粘着剤を含有する粘着性組成物において、ポリビニルピロリドン及び高級脂肪酸を併用することで、ブリーディングの抑制能を向上できることが確認された。つまり、実施例1〜4の粘着性組成物における薬物溶解剤の揮発抑制有効量は、少なくとも3質量%であれば充分であることが分かる。
また、薬物の析出状態を評価するべく、経皮吸収型製剤の粘着剤層を観察した。具体的には、粘着剤層の一部をピンセットで摘み採り、スライドガラスの上に貼り付け、その上にカバーガラスを被せることで、プレパラートを作製した。デジタルマイクロスコープ(「VHX−100」、キーエンス社製)を用いて結晶を観察した。この結果を図1に示す。
図1に示されるように、高級脂肪酸を含有しない比較例1、及びポリビニルピロリドンを含有しない比較例2では薬物の結晶を示す点が初期から多数発生したり、経時的に増加したりしていた。これに対して、実施例1〜4、特に実施例1及び2では、薬物の結晶を示す点が調製直後及び時間経過後のいずれにおいてもわずかにしか存在しなかった。これにより、ゴム系粘着剤を含有する粘着性組成物において、ポリビニルピロリドン及び高級脂肪酸を併用することで、少なくとも薬物の結晶析出の経時的増加を抑制できることが確認された。また、ポリビニルピロリドンの含有量を粘着性組成物の全質量に対して4質量%以上にすることで、薬物の結晶析出を初期及び時間経過後のいずれにおいても、格段に抑制できることも確認された。
<実施例5>
表3に示す組成の粘着性組成物を用いた点を除き、実施例1〜4と同様の手順で経皮吸収型製剤を作製した。なお、支持体としてはポリエステル製不織布を用い、粘着剤層の全厚みに対する支持体に染み込んでいる部分の厚みの割合を約55%とした。
実施例5で作製した経皮吸収型製剤、並びに市販品を、作製後1月間に亘り、5℃、40℃、及び60℃のいずれかの条件下で保管した。その後、上記と同様の手順で、経皮吸収型製剤の粘着剤層を観察した。この結果を図2に示す。
図2に示されるように、市販品1及び2では、初期状態及び保管後において多量の薬物結晶が析出し、特に60℃での保管後の薬物の結晶析出が甚大であった。これに対して、実施例5で作製した経皮吸収型製剤は、初期状態及び常温(5℃、40℃)での保管後のみならず、60℃での保管後においても、薬物の結晶析出が抑制されていた。これにより、ゴム系粘着剤を含有する粘着性組成物において、ポリビニルピロリドン及び高級脂肪酸を併用することで、多様な温度下での保管後においても、薬物の結晶析出の抑制能を向上できることが確認された。
また、実施例5と、市販品1及び2との間における薬物の結晶析出の差異は高温(60℃)での保管後において最も顕著であったことから、ポリビニルピロリドン及び高級脂肪酸による薬物の結晶析出の抑制は、薬物溶解剤等の揮発に起因する薬物溶解能の低下を阻害することによるものと推測される。
実施例5で作製した経皮吸収型製剤、並びに市販品について、高温多湿(37℃、90%RH)下でのボールタック法(JIS Z 0237)により、粘着力を評価した。これらの結果を図3に示す。
図3に示されるように、実施例5の経皮吸収型製剤は、市販品3〜4の経皮吸収型製剤に比べ、格段に粘着力が強いことが確認された。これにより、ゴム系粘着剤を含有する粘着性組成物において、ポリビニルピロリドン及び高級脂肪酸を併用することで、使用者が汗をかく等の事態が生じても、優れた粘着力を維持できることが分かった。
<実施例6>
粘着剤層の全厚みに対する支持体に染み込んでいる部分の厚みの割合を約65%にした点を除き、実施例5と同様の手順で経皮吸収型製剤を作製した。
各経皮吸収型製剤を皮膚に貼付し、1時間後及び8時間後に皮膚から剥離したときの、粘着剤層の皮膚残りの程度を評価した。この結果を図4に示す((a)は貼付1時間後、(b)は貼付8時間後)。また、1時間後及び8時間後に皮膚から剥離したときに使用者が感じた痛みを評価し、この結果を図5に示す((a)は貼付1時間後、(b)は貼付8時間後)。
なお、図4における縦軸は、各使用者が製剤を剥離した後に、皮膚表面に粘着剤層の一部が残留したか否かを2段階(3:皮膚残りなし、1:皮膚残りあり)で評価した数値の平均値である。また、図5における縦軸は、各使用者が製剤を剥離したときに、感じた痛みを3段階(3:全く痛くない、2:少し痛い、1:かなり痛い)で評価した数値の平均値である。
図4に示されるように、実施例5及び6の経皮吸収型製剤では、市販品4に比べ、皮膚へ貼付して短時間又は長時間の経過後のいずれにおいても、粘着剤層の皮膚残りが少なかった。特に、実施例6の経皮吸収型製剤では、実施例5の経皮吸収型製剤に比べ、皮膚へ貼付して短時間又は長時間の経過後のいずれにおいても、粘着剤層の皮膚残りが少なかった。これにより、粘着剤層の全厚みに対する支持体に染み込んでいる部分の厚みの割合を約65%にすることで、剥離時における粘着剤層の皮膚残りを効果的に抑制できることが分かった。
図5に示されるように、実施例6の経皮吸収型製剤では、実施例5の経皮吸収型製剤に比べ、特に皮膚へ貼付して短時間経過後において、剥離時に使用者へ与える痛みが低減されていた。これにより、粘着剤層の全厚みに対する支持体に染み込んでいる部分の厚みの割合を約65%にすることで、剥離時に使用者へ与える痛みを効果的に抑制できることが分かった。

Claims (7)

  1. 経皮吸収型製剤に用いられる粘着性組成物であって、薬物と、この薬物の溶解性を向上する薬物溶解剤と、ゴム系粘着剤と、ポリビニルピロリドンと、高級脂肪酸と、を含有し、前記高級脂肪酸はイソステアリン酸を含み、水を含むものでなく、
    前記薬物は、フェルビナクである粘着性組成物。
  2. ポリビニルピロリドンは、前記薬物溶解剤の揮発抑制有効量で含有されている請求項1記載の粘着性組成物。
  3. ポリビニルピロリドンの含有量は、粘着性組成物の全質量に対して4質量%以上である請求項1又は2記載の粘着性組成物。
  4. 前記薬物は、分子内に水酸基及び/又はカルボン酸基を有する1種以上の化合物からなる請求項1から3いずれか記載の粘着性組成物。
  5. 前記薬物溶解剤は、N−メチル−2−ピロリドンを含む請求項1から4いずれか記載の粘着性組成物。
  6. テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、及び脂環族飽和炭化水素樹脂からなる群から選ばれる1種以上の樹脂からなる粘着増強剤を更に含有する請求項1から5いずれか記載の粘着性組成物。
  7. 支持体と、この支持体上に位置し請求項1からいずれか記載の粘着性組成物からなる粘着剤層と、を備える経皮吸収型製剤。


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