JP5702490B1 - 塗布材押出容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペン先が容器後部から外れるのを防ぐことができる塗布材押出容器を提供する。【解決手段】塗布材押出容器100は、塗布材Mが充填された充填部11及び扁平状の塗布部13を有し軟質材で成形されたペン先10と、ペン先10に挿入された把持筒20と、を具備し、充填部11を押圧して変形させることによって塗布部13の先端側の吐出口16から塗布材Mを押し出して使用する。塗布材押出容器100は、ペン先10及び把持筒20と係合する環状の中間部材30を備える。充填部11における後端部の外周面には、周方向に沿って延在する鍔部18が設けられている。中間部材30における前端部の内周面には、周方向に沿って延在する内周突部31が設けられている。鍔部18及び内周突部31は、少なくとも軸方向に互いに係合する。【選択図】図1

Description

本発明は、塗布材を押し出して使用する塗布材押出容器に関する。
従来の塗布材押出容器としては、例えば特許文献1に記載されたように、内部の充填領域に塗布材(塗布用充填物)を充填する充填部材と、充填部材の先端側に設けられ塗布材を塗布するためのペン先(塗布体)と、を備えたものが知られている。この特許文献1に記載の塗布材押出容器では、ペン先において吐出口が設けられた湾曲円板状の塗布部を凹ませた状態にて塗布材を充填領域に充填した後、当該塗布部を弾性復帰させることで、塗布部の吐出口を含む内側に所定の空間を形成する。
特開2006−136774号公報
ところで、従来の塗布材押出容器では、例えばペン先が軟質材で形成される場合、当該ペン先は容器後部から外れ易くなる場合がある。そこで、本発明は、ペン先が容器後部から外れるのを防ぐことができる塗布材押出容器を提供することを課題する。
上記課題を解決するため、本発明の一側面に係る塗布材押出容器は、塗布材が充填された充填部及び扁平状の塗布部を有し、軟質材で成形されたペン先と、ペン先に挿入された容器後部と、を具備し、充填部を押圧して変形させることによって塗布部の先端側の吐出口から塗布材を押し出して使用する塗布材押出容器であって、ペン先及び容器後部と係合する環状の中間部材を備え、充填部における後端部の外周面には、周方向に沿って延在する外周突部が設けられ、中間部材における前端部の内周面には、周方向に沿って延在する内周突部が設けられ、外周突部及び内周突部は、少なくとも軸方向に互いに係合する。
この塗布材押出容器では、中間部材が備えられ、充填部における後端部の外周面に設けられた外周突部と中間部材における前端部の内周面に設けられた内周突部とが少なくとも軸方向に互いに係合する。よって、ペン先が容器後部から外れるのを防ぐことが可能となる。
本発明の一側面に係る塗布材押出容器において、ペン先における充填部の後端部は、容器後部において充填部に挿入される挿入部と中間部材の前端部とにより、径方向に挟み込まれていてもよい。この場合、ペン先が容器後部から外れるのを一層防ぐことが可能となる。また、ペン先の後部内径が容器後部の挿入部に密着され、これらの間の気密性を確実に確保できる。
本発明の一側面に係る塗布材押出容器では、ペン先は、タイプAデュロメータによるデュロメータ硬さが80よりも小さい軟質のゴム、又は、熱可塑性エラストマーによる弾性体で形成され、中間部材及び容器後部は、硬質の熱可塑性樹脂で形成されていてもよい。このような材料でペン先、中間部材及び容器後部が形成される場合、ペン先が外れるのを防ぐ上記効果は顕著となる。
本発明によれば、ペン先が容器後部から外れるのを防ぐことができる塗布材押出容器を提供することが可能となる。
一実施形態に係る塗布材押出容器の初期状態を示す縦断面図である。 図1の塗布材押出容器を示す分解斜視図である。 図1の塗布材押出容器のペン先を示す図である。 図1の塗布材押出容器のペン先を示す他の図である。 図1の塗布材押出容器の把持筒を示す図である。 図1の塗布材押出容器の中間部材を示す縦断面図である。 図1の塗布材押出容器の製造方法を説明する図である。 図1の塗布材押出容器の製造方法を説明する他の図である。 図1の塗布材押出容器の製造方法を説明するさらに他の図である。 図1の塗布材押出容器を示すX線写真図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は一実施形態に係る塗布材押出容器の初期状態を示す縦断面図であり、図2は図1の塗布材押出容器を示す分解斜視図である。図1及び図2に示すように、本実施形態の塗布材押出容器100は、その内部に充填した塗布材Mを、使用者の操作により適宜押し出して使用するものである。
塗布材Mとしては、例えば、アイライナー、アイカラー、アイシャドウ、アイブロー、リップグロス、リップ、リップライナー、チークカラー、美容液、美容スティック、洗浄液、クレンジングオイル、ネールエナメル、ネールケア溶液、ネールリムーバー、マスカラ、アンチエイジング、ヘアーカラー、頭髪用塗布材、オーラルケア、マッサージオイル、角栓ゆるめ液、ファンデーション、コンシーラー、スキンクリーム、筆記用具等のインク、医薬品等を始めとした種々の液状、ゼリー状、ジェル(ゲル)状、ペースト状、軟質状、ムース状、練り状、泥状、半固形状、軟固形状、固形状等のものを用いることが可能である。
また、塗布材Mに対し、顔料、油剤、ワックス等に加え、揮発性溶剤(例えば、シクロペンタシロキサン等のシリコン油や、イソドデカン、イソヘキサデカン等の炭化水素油)を配合することにより、その持ちのよさを高めることができる。塗布材Mに好適な一例として、例えばジェル状のアイライナー等のメイクアップ化粧料であって、揮発成分(揮発性溶剤)が配合され、ロングラスティング性の高いものを用いることができる。
また、塗布材Mとしては、粘度又は硬度が高くて圧縮性が高いジェル状や半固形状のものを用いるのが好適であり、特に好ましいとして0.1N〜0.3N程度の硬度を有する塗布材Mを用いることが可能である。この塗布材Mの硬度は、化粧品において硬度を計るために使用される一般的な測定方法により求められる。ここでは、例えばFUDOH RHEO METER[RTC-2002D.D](株式会社レオテック社製)を測定器として用い、雰囲気温度25℃条件下にてφ3mmの鋼棒(アダプタ一)を6cm/minの速度で塗布材Mに深さ10mm程度挿入したときに当該塗布材Mに生じるピーク時の力(強度)を硬度(針入度)としている。
この塗布材押出容器100は、塗布材Mが充填された充填領域10xを内部に有するペン先10と、ペン先10に対し軸線方向の後側から挿入された容器後部としての把持筒20と、ペン先10及び把持筒20に係合する中間部材30と、ペン先10を覆うように該ペン先10に着脱可能に取り付けられたキャップ40と、を備えている。なお、「軸線」とは、塗布材押出容器100の前後に延びる中心線を意味し、「軸線方向」とは、軸線に沿った方向(前後方向)を意味する。
図3(a)は図1の塗布材押出容器におけるペン先を示す側面図であり、図3(b)は図1の塗布材押出容器におけるペン先を示す底面図である。図4(a)は図3(b)のIVa−IVa線に沿う断面図であり、図4(b)は図3(a)のIVb−IVb線に沿う断面図である。図3及び図4に示すように、ペン先10は、塗布材Mを充填及び塗布するためのものであり、塗布材押出容器100の先端部を構成する。
このペン先10は、軟質材で形成されている。軟質材としては、例えば、加硫により加熱し成形する熱硬化性の一般的な軟質のゴム、又は、プラスチックの一種であって熱により可塑化させ金型に流し込んで成形する熱可塑性エラストマーによる弾性体を用いることができる。
軟質のゴムとしては、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、シリコンゴム(Q)が主として挙げられる。その中でも、特にニトリルゴムは、揮発性溶剤に対する耐油性に優れている。また、熱可塑性エラストマーによる弾性体としては、ポリエステル系エラストマー(TPEE)、オレフィン系エラストマー(TPO)、ウレタン系エラストマー(TPU)が主として挙げられる。中でも、ウレタン系エラストマーにおいては、ハードセグメントがポリウレタンでソフトセグメントがポリエステルタイプ又はポリエーテルタイプの2種類の何れを用いることができ、塗布材Mに対しては、ソフトセグメントがポリエーテルタイプのものが特に適している。
また、ペン先10は、好ましいとして、JIS K 6253で規定されているタイプAデュロメータによるデュロメータ硬さが80よりも小さいものとされている。図示するように、ペン先10は、先端側に尖形となる形状を有している。ペン先10は、充填領域10xを含む充填部11と、充填部11の先端側に連設された扁平状の塗布部13と、を備えている。
充填部11は、基端側から先端側に向かって、横断面外形が略円形から扁平となる形状を有している。具体的には、充填部11は、軸線方向において、基端側から中央部まで略円筒状を呈すると共に、中央部から先端側に行くに従って徐々に扁平とされている(側方方向を短軸方向として径が縮小化されている)。また、充填部11は略一定の肉厚を有しており、充填部11の内周面は外形に倣って形成されている。充填部11の基端側には、段差部14を介して拡径された基端部15が設けられている。基端部15の後端部には、中間部材30(図1参照)と係合するものとして、径方向外側に突出し且つ周方向に沿って延在する外周突部としての鍔部18が形成されている。
塗布部13は、塗布材Mを塗布するためのものであり、横断面外形が扁平円で且つ側方視において刃状に形成されている。ここでの側方は、当該扁平形状の短軸方向に対応し、例えば図3(b)の図示上下方向に相当する(以下、同じ)。塗布部13は、その先端面に、使用者の肌等の塗布対象に当接される塗布面Sを有している。塗布面Sは、軸線方向に対し所定角度で傾斜し、且つ前後に細長の扁平状面とされている。塗布面Sの先端には、頂点Pが形成されている。塗布面Sには、ペン先10の内外を貫通する開口部が形成され、この開口部は、塗布材Mを吐出するための吐出口16を構成する。吐出口16には、栓17が着脱可能に嵌挿されて密閉(気密化)される。
ここで、ペン先10内の吐出口16側(充填部11の充填領域10xの先端側)には、温度変化等によって吐出口16から塗布材Mが吐出してしまうのを抑制するために適正化された所定空間Hが形成されている。所定空間Hは、ペン先10の内壁及び塗布材Mの前端面で画設されている。この所定空間Hは、充填部11の側方を押圧し、充填部11内の容積が減少するように充填部11を変形させた状態で、充填部11の後端開口部11aから塗布材Mを充填した後、当該押圧を解除して充填部11を元の形状に形状復帰させると共に、形状復帰させた充填部11に把持筒20を一定量挿入して組み付け、充填した塗布材Mを前方へ移動させることにより画設される(詳しくは後述)。
図5(a)は図1の塗布材押出容器における容器後部を構成する把持筒を示す側面図であり、図5(b)は図5(a)のVb−Vb線に沿う断面図である。図5に示すように、把持筒20は、使用時に使用者が把持する部材であって、硬質の熱可塑性樹脂による射出成形で形成されている。把持筒20は、前側が閉塞された段付き円筒状を呈し、挿入部21と係合部22と本体部23とを前方から後方に向かってこの順で有している。把持筒20の内周面は、外形形状に倣う段付き状を呈している。
挿入部21は、ペン先10の充填部11に内挿されて嵌合されるものであり、充填部11の基端部15の内径より僅かに大きい外径を有している。係合部22は、挿入部21よりも大径の外径を有している。係合部22の外周面には、中間部材30と軸線方向に係合するものとして、径方向外側に突出し且つ周方向に沿って延在する環状凸部24が設けられている。本体部23は、係合部22よりも大径の外径を有する。図1に示すように、本体部23の後端側には、尾栓50が内挿されて装着され、これにより、把持筒20の後端側の開口が閉じられている。
このような把持筒20は、その挿入部21がペン先10の充填部11に後方から内挿されて嵌合されると共に、その係合部22の前面が充填部11の後端面に突き当たる状態とされる。これにより、把持筒20がペン先10に装着される。
図6は、図1の塗布材押出容器の中間部材を示す縦断面図である。図6に示すように、中間部材30は、筒状(環状)を呈し、把持筒20と同様に、硬質の熱可塑性樹脂による射出成形で形成されている。中間部材30における前端部の内周面には、ペン先10の鍔部18と係合するものとして、径方向内側に突出し且つ周方向に沿って延在する内周突部31が設けられている。内周突部31は、その径方向内側の端部が後方に張り出す鉤形状とされている。中間部材30における後端部の内周面には、把持筒20の環状凸部24と係合するものとして、径方向内側に凹み且つ周方向に沿って延在する環状凹部32が設けられている。
このような中間部材30は、図1に示すように、ペン先10の充填部11の後端部に外挿され、その内周突部31がペン先10の鍔部18に係合される。このとき、鍔部18が軟質材で形成されているところ、内周突部31が鉤形状とされているため、内周突部31が鍔部18に埋入するようにして係合される。これにより、中間部材30は、ペン先10に軸線方向及び径方向に係合される。また、このとき、中間部材30は、把持筒20の挿入部21と協働して充填部11の後端部を挟み込む。
これと共に、中間部材30は、その後端面が把持筒20の本体部23の前面に突き当たるまで当該把持筒20の係合部22に外挿され、その環状凹部32に係合部22の環状凸部24が軸線方向に係合される。以上により、中間部材30は、ペン先10及び把持筒20に装着され、ペン先10及び把持筒20を軸線方向に連結すると共に、ペン先10を把持筒20に対して挟持する。
以上のように構成され図1に示す初期状態の塗布材押出容器100にあっては、使用者によりキャップ40及び栓17が取り外された後、ペン先10の充填部11の側方が適宜押圧され、これにより、充填領域10xに充填された塗布材Mが吐出口16から吐出される。そして、当該塗布材Mが塗布対象に塗布されることとなる。
次に、上述の塗布材押出容器100の製造方法を説明する。ここでは、塗布材Mの充填及び各構成の組付けについての一例を詳説する。図7(a)は図1の塗布材押出容器100において塗布材Mの充填及び組付けを説明する図、図7(b)は図7(a)の続きを示す図、図8(a)は図7(b)の続きを示す図、図8(b)は図8(a)の続きを示す図、図9(a)は図8(b)の続きを示す図、図9(b)は図9(a)の続きを示す図である。
図7(a)に示すように、まず、ペン先10の後端部に中間部材30を外挿し、鍔部18に内周突部31を係合させて、ペン先10に中間部材30を装着し、これにより、容器中間体60を得る。そして、充填治具70の保持孔71に容器中間体60を前側から内挿し、容器中間体60の後側の開口部が上方へ開放する立姿勢で当該容器中間体60を保持する。
このとき、中間部材30の前面は、充填治具70の上面に突き当てられる。また、充填部11における先端側の所定位置の側方には、充填治具70における一対の押圧部72が対向配置される状態となっている。一対の押圧部72は、塗布部13の短軸方向に沿う方向において互いに接近可能及び離間可能に設けられている。なお、図示する例では、一対の押圧部72が配置される上記所定位置は、充填部11において徐々に扁平となる軸線方向中央部から先端側の位置とされている。
続いて、図7(b)に示すように、ペン先10の充填部11内に後側(上方側)からノズルNzを進入させる。これと共に、一対の押圧部72を互いに接近するように可動し、当該押圧部72の曲面状の先端部でもって充填部11における側方の上記所定位置を挟み込んで押圧する。これにより、充填部11内の容積が減少するように該充填部11を変形させる。ここでの充填部11の変形は、充填部11内が完全に閉塞されてもよいし、略閉塞(隙間を有して閉塞)されてもよい。つまり、後段において充填された塗布材Mが流れ落ちない程度に塞がればよく、容積が減少すればよい。
続いて、図8(a)に示すように、充填部11を変形させた状態において、例えば80℃程度の温度に上昇させて溶解させた塗布材Mを、ノズルNzから充填部11内に注入する。これにより、充填部11内において押圧部72で押圧して変形させた位置を起点に開口部側へ、当該塗布材Mを充填する。そして、図8(b)に示すように、塗布材Mの充填を定量まで行った後、ノズルNzを上方へ移動させて充填部11内から退避させる。ここでは、後段の把持筒20の組付け時(図9(b)参照)において挿入部21と塗布材Mとの間に隙間が形成されない一定量以上、塗布材Mを充填する。塗布材Mについては、充填後直ちに(充填しながら)、又は充填後に所定冷却時間放置後に、充填部11内にて自重等でずれ落ちない程度に固化される。
その後、図9(a)に示すように、一対の押圧部72を互いに離間するように可動し、充填部11の側方に対する押圧を解除して、充填部11を元の形状に形状復帰させる。これにより、ペン先10内の吐出口16側においてペン先10の内壁及び塗布材Mの前端面で画設された仮空間H0を形成する(第1工程)。
続いて、図9(a)及び図9(b)に示すように、形状復帰させた充填部11に、後側から、尾栓50が装着された把持筒20の挿入部21を一定量内挿して嵌合させる。このとき、環状凹部32に環状凸部24を軸線方向に係合させると共に、中間部材30の前端部と挿入部21とで充填部11の後端部を挟み込む。これにより、容器中間体60に把持筒20が組み付けられる。その結果、充填した塗布材Mが前方に押し出されるように移動されると共に、ペン先10の吐出口16から仮空間H0の空気が排出され、この移動に応じて仮空間H0が適正に変化され、所定空間Hがペン先10内の吐出口16側に画設されることとなる(第2工程)。
なお、塗布材Mの硬度や充填条件等によって、押圧部72による押圧の解除(充填部11の形状復帰)に対する把持筒20の挿入のタイミングは、適宜選択可能である。例えば、押圧部72による押圧の解除前に把持筒20の挿入を行ってもよいし、また、押圧部72による押圧の解除を少し行った後に把持筒20を挿入し、その後、当該押圧を完全に解除してもよい。
図10は、上述の製造方法により製造された図1の塗布材押出容器100を示すX線写真図である。図10に示すように、本実施形態の塗布材押出容器100では、ペン先10内の吐出口16側において、充填部11を押圧し変形させた状態で塗布材Mを充填した後に充填部11を形状復帰させ、把持筒20を充填部11に組み付けて当該塗布材Mを移動させて成る所定空間Hが、充填部11の内壁及び塗布材Mの前端面で画設されることを確認できる。
以上、本実施形態では、ペン先10内の吐出口16側において、容易且つ適正に形成された空間として所定空間Hを有する塗布材押出容器100を実現することができる。すなわち、例えば、ペン先10が軟質材で成形されているのを利用して、上述した塗布材Mの充填及び組付けを実施し、適正化された所定空間Hをペン先10内の吐出口16側に容易に画設することができる。この所定空間Hによれば、充填部11における塗布材Mの充填量を必要十分に確保させつつ、温度変化等により吐出口16から塗布材Mが自然漏出するのを防ぐことが可能となる。
本実施形態は、充填部11における後端部の外周面に鍔部18が設けられ、中間部材30における前端部の内周面に内周突部31が設けられている。そして、鍔部18及び内周突部31は、互いに係合している。よって、ペン先10が把持筒20から外れるのを防ぐことが可能となる。
本実施形態において、ペン先10における充填部11の後端部は、把持筒20の挿入部21と中間部材30の前端部とにより、径方向に挟み込まれている。よって、ペン先10が把持筒20から外れるのを一層防ぐことが可能となる。また、ペン先10の後部内径が挿入部21に密着され、これらの間の気密性を確実に確保することができる。また、充填部11に挿入部21を挿入する際、この挿入部21の外周面に軸線方向に延びる縦溝26(図5参照)が形成されていることから、一定区間において当該縦溝26を介して充填部11の後部の空気を流通させて排出することが可能となる。
また、本実施形態において、ペン先10は、タイプAデュロメータによるデュロメータ硬さが80よりも小さい軟質のゴム、又は、熱可塑性エラストマーによる弾性体で形成されている。一方、中間部材30及び把持筒20は、硬質の熱可塑性樹脂で形成されている。このような材料でペン先10、中間部材30及び把持筒20を形成することにより、ペン先10が外れるのを防ぐ上記効果は顕著となる。
下記結果は、塗布材押出容器100の引張り強度測定値の材質比較結果を示している。下記結果において、NBRにおける数値はデュロメータ硬さを示している。ABSはABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレンの共重合合成樹脂)である。引張り強度における各数値は、引張力を加えたときに分解されずに(各部品が外れずに)耐え得る強度であって、ニュートンを示している。
(比較例1)
ペン先10の材質 :NBR 70[度]
中間部材30の材質:NBR 70[度]
把持筒20の材質 :NBR 70[度]、 引張り強度 :7[N]
(比較例2)
ペン先10の材質 :NBR 70[度]
中間部材30の材質:NBR 70[度]
把持筒20の材質 :ABS樹脂、 引張り強度 :11[N]
(比較例3)
ペン先10の材質 :NBR 70[度]
中間部材30の材質:ABS樹脂
把持筒20の材質 :NBR 70[度]、 引張り強度 :12[N]
(実施例1)
ペン先10の材質 :NBR 70[度]
中間部材30の材質:ABS樹脂
把持筒20の材質 :ABS樹脂、 引張り強度 :45[N]
上記強度測定値の材質比較結果に示すように、本実施形態に係る実施例1(ペン先10をデュロメータ硬さ70のNBRとし、中間部材30及び把持筒20をともにABS樹脂とした場合)では、比較例1〜3(ペン先10をデュロメータ硬さ70のNBRとし、中間部材30及び把持筒20をともにABS樹脂としない場合)に比べ、引張り強度が高く各部品が外れ難いことを確認することができる。これにより、例えばペン先10が軟質材で形成される場合にはペン先10が外れ易くなるところ、本実施形態の塗布材押出容器100では、ペン先10が外れるのを防ぐことができるという上記作用効果が顕著であるのを確認することができる。
ちなみに、塗布材押出容器100では、塗布部13が扁平状とされていることから、使用者が塗布材押出容器100を用いて塗布材Mを塗布するに際して、塗布部13にコシを与えることができ、例えば塗布材Mのラインを安定して引くことが可能となる。また、塗布材押出容器100は、塗布材Mを容器から押し出すための押出機構を別途に備えずに構成されており、押出機構によらずに塗布材Mを塗布可能なものとなっている。これにより、塗布材押出容器100の簡易化、製造容易化及び低コスト化が可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
例えば上記実施形態では、充填治具70を用い、1つの塗布材押出容器100について塗布材Mを充填したが、複数の容器中間体60を充填対象とする充填治具を用い、複数の塗布材押出容器100について同時に塗布材Mを充填して組み付けてもよい。上記実施形態では、充填部11の側方に対する押圧を解除して充填部11を元の形状に形状復帰させているが、充填部11の側方に対する押圧を解除しなくてもよいし、また、充填部11を元の形状に形状復帰させなくともよい。また、形状復帰は、完全に形状が戻る場合だけでなく、一部の形状が戻る場合も含んでいる。
10…ペン先、11…充填部、13…塗布部、16…吐出口、18…鍔部(外周突部)、20…把持筒(容器後部)、21…挿入部、30…中間部材、31…内周突部、100…塗布材押出容器、M…塗布材。

Claims (3)

  1. 塗布材が充填された充填部及び扁平状の塗布部を有し、軟質材で成形されたペン先と、
    前記ペン先に挿入された容器後部と、を具備し、
    前記充填部を押圧して変形させることによって前記塗布部の先端側の吐出口から前記塗布材を押し出して使用する塗布材押出容器であって、
    前記ペン先及び前記容器後部と係合する環状の中間部材を備え、
    前記充填部における後端部の外周面には、周方向に沿って延在する外周突部が設けられ、
    前記中間部材における前端部の内周面には、周方向に沿って延在する内周突部が設けられ、
    前記外周突部及び前記内周突部は、少なくとも軸方向に互いに係合し、
    前記ペン先における前記充填部の後端部は、前記容器後部において前記充填部に挿入される挿入部と前記中間部材の前端部とにより、径方向に挟み込まれている、塗布材押出容器。
  2. 前記内周突部は、その径方向内側の端部が後方に張り出す鉤形状を有し、前記外周突部に埋入するように係合される、請求項1に記載の塗布材押出容器。
  3. 前記ペン先は、タイプAデュロメータによるデュロメータ硬さが80よりも小さい軟質のゴム、又は、熱可塑性エラストマーによる弾性体で形成され、
    前記中間部材及び前記容器後部は、硬質の熱可塑性樹脂で形成されている、請求項1又は2に記載の塗布材押出容器。
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