JP5701441B1 - 撥水剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期に亘り撥水性が優れかつ維持されるコンクリート建材等の多孔性無機材料又は木材等の有機材料の多孔性の建材の基材の表面を提供できる撥水剤組成物の提供。【解決手段】多孔性の無機材料又は有機材料の基材の表面に撥水性を付与するための撥水剤組成物であって、デシルトリメトキシシラン、イソパラフィン及びシリカ粒子を含有する撥水剤組成物。更に、トリフルオロプロピルトリメトキシシランを含み、前記デシルトリメトキシシランが撥水剤組成物の10〜25質量%であり、前記トリフルオロプロピルトリメトキシシランが前記デシルトリメトキシシランの量に対して0.50〜10.0%配合される撥水剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、多孔性の建材に対する撥水剤組成物に関するものである。特に、本発明は、例えば、コンクリートや、モルタル、発泡コンクリート、漆喰、プレキャストコンクリート(PC)板などの多孔性の無機基材や、木材などの有機基材の表面に優れた撥水性を付与することのできる撥水剤組成物に関するものである。
従来、塗料として撥水性の塗料は知られている。しかしながら、塗料には、被塗物の表面を被覆するためのビヒクルを溶解し、粘度を調整するために、多量の有機溶剤が使用されている。従って、塗装作業環境は、人体にとって好ましいものではない。また、特定の有機溶剤は、人体にとって、アレルギー反応を生じさせるホルムアルデヒドなどの有毒物質を含むことなどがあり、好ましいものではない。
ところで、コンクリートなどの建材表面に、高い吸水防止性能を付与する方法が知られている(特許文献1)。特許文献1は、そのような建材表面に塗布する吸水防止材を、シラン・シロキサン系水性エマルションにシリカ系充填剤を配合したものを採用している。
しかしながら、特許文献1は、吸水防止材をエマルションの形態とするために、乳化剤などの界面活性剤を使用する必要がある。このような界面活性剤を採用すると、得られる表面特性は、企図する程度の撥水性をもたらさない問題がある。更に、特許文献1で得られる建材の表面は、経時的に撥水性が低下する問題がある。
特開2008−31275号公報
従って、本発明は、コンクリート建材等の多孔性無機材料基材の表面や、木材などの有機材料基材の表面に塗布するための撥水剤組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、長期に亘り撥水性が優れかつ維持される多孔性無機材料基材又は木材などの有機材料基材の表面を提供することのできる撥水剤組成物を提供することを目的とする。
更に、本発明は、比較的少ない量で、多孔性無機材料基材又は木材などの有機材料基材の表面に撥水性を付与するための、撥水剤組成物の塗布方法を提供することを目的とする。特に、本発明においては、以下で説明するような、特定の水性アンダーコート剤組成物と組合せることにより、更に優れた撥水性を付与できる撥水剤組成物を提供すること、及びその塗布方法を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を達成するため、鋭意検討した結果、特定の成分の組合せにより、その課題を達成できることを見出し、本発明に到達してものである。
即ち、本発明は、デシルトリメトキシシラン、イソパラフィン及びシリカ粒子を含有することを特徴とする無機材料基材又は木材などの有機材料基材の表面に塗装される撥水剤組成物に関するものである。
本発明は、また、多孔性無機材料基材や、木材などの有機材料基材の表面に、高度かつ長期に亘る撥水性を付与する方法であって、その多孔性無機材料基材又は木材などの有機材料基材の表面に、まず、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、シリカ粒子、ポリエチレングリコール及び水からなる水性アンダーコート剤組成物を塗布し、次いで、撥水剤組成物をその上に塗布することを特徴とする塗布方法に関するものである。本発明においては、イソパラフィンは、アレルギー反応を生じさせるホルムアルデヒドなどの有毒物質を含ない優れた溶剤であることが分かった。
未処理のコンクリートブロック表面の接触角の測定図(57.3°の場合)(1回目の測定)を示す。 撥水剤組成物Aで処理した場合(実施例4)におけるコンクリートブロック表面の接触角の測定図(132.2°の場合)(2回目の測定)を示す。 撥水剤組成物Bで処理した場合(実施例3)におけるコンクリートブロック表面の接触角の測定図(152.0°の場合)(1回目の測定)を示す。
以下において、本発明について、詳細に説明する。
本発明の組成物は、デシルトリメトキシシラン、イソパラフィン及びシリカ粒子から構成される。
デシルトリメトキシシランは、以下の化学構造式を有するものである。

(CH3O)3Si(CH29CH3

デシルトリメトキシシランは、例えば、信越シリコーン社より、KBM−3103(LS−5258)として市販されている。
イソパラフィンは、本発明の撥水剤組成物の溶剤として使用されるものである。イソパラフィンは、以下の繰り返し単位を有する化合物である。その化学構造は、以下の通りである。

(−CH2C(CH32−)n
イソパラフィンは、炭素原子数12個のものが好ましい。nの値は、そのような炭素数を満たす整数となる。特に、イソパラフィンとして、出光興産株式会社製のIPソルベントが好ましい。この溶剤は、炭素原子数9〜12個の混合物からなり、炭素原子数12のイソパラフィンが、86.3%、炭素原子数11のイソパラフィンが、5.9%、炭素原子数10個のイソパラフィンが5.7%、炭素原子数9個のイソパラフィンが、2.1%を占めている。
本発明で使用されるシリカ粒子は、本発明の撥水剤組成物において、従来の使用の仕方とは異なり、デシルトリメトキシシランの流動性を改良するための担体として使用され、その量は、極めて少ない量である。
シリカ粒子は、1次粒子の平均径として、好ましくは、10〜70nmである。平均粒子径は、例えば、ヒュームドシリカなどの球状のシリカ一次粒子の径を、TEM(transmission electron microscope)の画像を撮り、スケールに基づいて、粒子の径を測定し、平均化することにより得られる。本発明で使用されるシリカ粒子として、例えば、日本エアロジル株式会社製エアロジルR972を好適に使用することができる。
本発明の撥水剤組成物において、デシルトリメトキシシランは、撥水剤組成物の全体の質量に基づいて、10〜25質量%、好ましくは、13〜20質量%であることが好適である。
また、イソパラフィンは、撥水剤組成物の全体の質量に基づいて、70〜95質量%、好ましく、80〜90質量%であることが好適である。この範囲内において、得られる撥水剤組成物の浸透性の向上や、低粘度化を図ることができる。
更に、シリカ粒子は、デシルトリメトキシシランに対して、0.5〜5質量%、好ましくは、1.0〜3.0質量%であることが好適である。この範囲内において、撥水剤組成物の流動性が改良される。
なお、本発明の撥水剤組成物には、デシルトリメトキシシランとともに、トリフルオロプロピルトリメトキシシランを併用してもよい。トリフルオロプロピルトリメトキシシランを添加することにより、撥水性を更に向上させることができる。
トリフルオロプロピルトリメトキシシランの配合量は、デシルトリメトキシシランの量に対して、例えば、0.5〜10.0質量%、好ましくは、2.0〜5.0質量%であることが適当である。
本発明の撥水剤組成物は、各成分を適宜混合することによって容易に得ることができる。本発明の撥水剤組成物は、多孔性無機材料基材又は木材などの有機材料基材の表面に塗布することにより、多孔性基材の内部から表面に撥水性能を提供することができる。
無機材料基材としては、例えば、コンクリートブロックや、モルタルブロック、漆喰壁、PC板などの無機材料の建材を好適に挙げることができる。一方、有機材料基材としては、木材などが好適に挙げることができる。
本発明の撥水剤組成物は、特に、特定組成を有する下塗塗料組成物と組み合わせて多孔性無機材料基材の表面に適用すると、表面から孔の内面を濡らしながら、表面層内部まで進入し、表面層の撥水性能をより強固とし、耐久性のあるものとなる。
本発明の撥水剤組成物は、特に、特定の組成を有する水性アンダーコート剤組成物を予め、無機材料基材又は有機材料基材の表面に塗布した後、その上に塗装することが好ましい。水性アンダーコート剤組成物を予め塗布しておくことにより、その中に配合されている3−アミノプロピルトリエトキシシランとの親和性により、本発明の撥水剤組成物が表面層の内部まで速やかに被覆することができる。
本発明の撥水剤組成物は、無機材料基材又は有機材料基材の表面に塗装した後、自然乾燥などで乾燥した後、撥水性の無機材料基材が得られる。
本発明の撥水剤組成物は、複数回の重ね塗り、例えば、2〜7回の重ね塗りをすることが可能であり、それにより、更に撥水性を高めることができる。塗布は、2〜3回が好適である。
水性アンダーコート剤組成物に使用される3−アミノプロピルトリエトキシシランは、既に公知であり、市場において入手が可能である。
3−アミノプロピルトリエトキシシランは、次式、
(C25O)3SiC36NH2
で示される化合物であり、通常、シランカップリング剤として使用されている。また、この化合物は、市場において、容易に入手可能である。例えば、3−アミノプロピルトリエトキシシランは、信越シリコーン社より、シリコーンKBE−903として市販されている。
3−アミノプロピルトリエトキシシランは、水性アンダーコート剤組成物に対して、3−アミノプロピルトリエトキシシランと、以下で説明するポリエチレングリコールとの質量に基づいて、一般に、40〜70質量%、好ましくは、50〜60質量%の量で配合されることが好適である。この範囲内において、多孔性無機材料基材の表層において、浸透性が優れたものとなる。
水性アンダーコート剤組成物に配合されるポリエチレングリコールは、分子量100〜400程度の低分子量ポリエチレングリコールを好適に使用することができる。特に、分子量が100〜300のものが好適である。
ポリエチレングリコールは、水性アンダーコート剤組成物に配合される水の質量に基づいて、一般に、0.05〜5.00質量%、好ましくは、0.20〜3.00質量%の量で配合されることが好適である。この範囲内において、水性アンダーコート剤組成物の白濁の防止が図れ、浸透性が優れたものとなる。
シリカ粒子としは、本発明の撥水剤組成物に使用されるシリカ粒子を好適に使用することができる。理論により拘束されるものではないが、シリカ粒子は、3−アミノプロピルトリエトキシシランの担体として機能し、セメントとの親和性があることから、特に、多孔性無機材料基材に塗工された時に、主要成分である水とともに、多孔性無機材料基材の内部に速やかに浸透することができると考えられる。
水性アンダーコート剤組成物において、シリカ粒子は、3−アミノプロピルトリエトキシシランの質量に対して、0.3〜10.0質量%、好ましくは、0.5〜6.0質量%の量で配合することが好適である。
更に、水性アンダーコート剤組成物に、顔料を添加することが好適である。これにより、多孔性無機材料基材に好適な着色を付与することができる。顔料としては、木製材料に木目を引き立てる際に使用される和信ペイント株式会社性の水性ポアーステインを配合することができる。この水性ポアーステインには、各種の顔料が均一に配合されている。顔料は、5%程度のものが市販されている。この水性ポアーステインが、本発明で採用する水性アンダーコート剤組成物に配合すると、均一に顔料が分散することが分かった。これまで、従来、多孔性無機材料基材の表面に、着色された市販撥水剤組成物を塗布することが困難であった。これは、従来の撥水剤組成物と親和性の優れた顔料や染料がないか非常に限定されていたことによる。本発明においては、水性アンダーコート剤組成物を使用することにより、この水性アンダーコート剤組成物が、水溶性であるので、均一な顔料の分散体を構成できるようになった。従って、撥水性コーティングに対して、そのアンダーコーティングの着色を介して、最終的な撥水性コーティングとして、任意の着色を均一に施すことができるようになった。
水性ポアーステインの水性アンダーコート剤組成物に対する配合量は、その濃度に依存するが、例えば、0.05〜20.00体積%、好ましくは、0.10〜10.00体積%であることが好適である。
本発明の撥水剤組成物は、水性アンダーコート剤組成物を塗布した後、乾燥後、例えば、自然乾燥した後、その上に塗布することが好ましい。
本発明の撥水剤組成物は、無機材料基材又は有機材料基材の表面に直接塗布してもよい。特に好ましい態様は、予め水性アンダーコート剤組成物を塗装しておき、乾燥後、本発明の撥水剤組成物を塗装し、乾燥することが好適である。
無機材料基材又は有機材料基材の表面に、水性アンダーコート剤組成物を塗装する場合は、水性アンダーコート剤組成物を基材の表面に水性アンダーコート剤組成物を塗布し、基材に速やかに浸み込ませた後、例えば、1日乾燥した後に、撥水剤組成物を塗布することが特に好ましい。これにより、水性アンダーコート剤組成物に由来するアンダー層に導かれて、速やかにかつ均一に内部深く浸透し、撥水性塗膜を形成することができる。
実施例
以下において、本発明について、更に実施例により、詳細に説明するが、これらの実施例により本発明の範囲が制限されるものではない。
以下の実施例において、撥水性は、接触角計として、協和界面化学株式会社製のDropMaster(ドロップマスター)501を使用し、マニュアルに基づいて測定を行って得たものである。
実施例1(コンクリート基材に対する応用)
コンクリート基材を構成するセメント材料の組成は、以下の通りである。

コンクリート原料組成:
ポルトランドセメント 322g
水 175g
砂(注1) 720g
砂利(粗骨材)(注2) 1035g
混和剤(注3) 0.3g
(総量:2257.3g)
注1:JIS標準砂(珪砂5号)。
注2:有限会社高木建材店製6号(粒子径5mm〜13mm)。
注3:高性能AE減水剤(ナフタリンスルホン酸塩)及び凝結遅延剤(リグニンスルホン酸塩)
砂と、セメントとを混合し、次いで、砂利を加えて混合し、水を少しずつ添加しながら、混練し、最後の混和剤を配合し、セメント混合物を調製した(セメント:砂:砂利の質量比は、1:3:6)。セメント混合物は、ブロックの形状が立方体の形状となるように木枠で囲んだ成形容器に導入し、1週間養生し及び脱型して、3×3×3cmのコンクリートブロックを形成した。
実施例2(本発明の撥水剤組成物の調製)
撥水剤組成物は、以下の成分から構成されている。
撥水剤組成物A:
デシルトリメトキシシラン(シリコーンKBM-3103) 18g
イソパラフィン(IPソルベントLX) 100g
(比重:0.76)
シリカ粒子(エロジルR-972) 0.27g
(平均粒子径:約16nm)
撥水剤組成物B:
デシルトリメトキシシラン(シリコーンKBM-3103) 15g
トリフルオロプロピルトリメトキシシラン
(シリコーンKBM-7103) 1g
イソパラフィン(IPソルベントLX) 100g
(比重:0.76)
シリカ粒子(エロジルR-972) 0.32g
(平均粒子径:約16nm)
また、上記撥水剤組成物を組合せることにより、撥水性を更に向上できる水性アンダーコート剤組成物の組成についても以下で示す。
実施例3(水性アンダーコート剤組成物Aの調製)
水性アンダーコート剤組成物Aは、以下の成分から構成されている。

組成:
3−アミノプロピルトリエトキシシラン(シリコーンKBE-903)
2.5g
ポリエチレングリコール(分子量200) 2.0g
シリカ粒子(エロジルR-972) 0.025g
水 100g
水性ポアーステイン(黒色) 5g

シリカ粒子は、1次粒子の平均径が、約16nmであり、BET法による比表面積は、110±20m2/gである。平均径の測定は、TEM撮影により計測することにより測定した。
実施例4(撥水性コンクリートブロックの調製)
コンクリートブロックの表面に、撥水剤組成物Aを刷毛塗りにより、200g/m2で塗装し、1昼夜自然乾燥して、撥水性コンクリートブロックを得た(実施例4a)。
乾燥後1週間後に、得られた撥水性コンクリートブロックの表面について、接触角を測定した。接触角の測定は、協和界面科学株式会社製造による接触計(品番:DropMaster 501)を使用して、そのマニュアルに基づいて、行った。この時の測定情報は、以下の通りである。
接触角の測定は、3回行い、その平均値を算出し、評価において、使用した。
同様に、撥水剤組成物Bを使用したことを除いて、上記と同様にして撥水性コンクリートブロックを調製し(実施例4b)、同様にして接触角を測定した。得られた結果について、以下の表1に示す。
実施例5(撥水性の経時変化)
実施例4a及び4bで得られた試料について、再度、30分放置後に、改めて、接触角を測定した。それぞれ、実施例5a及び5bとする。
表1
実施例6(木材に対する応用)
杉木材からなる、縦×横×高さが、3cm×3cm×1cmの木材ブロックの表面に、実施例3で調製された水性アンダーコート剤組成物を、200g/m2で刷毛塗りした後、実施例2で調製された撥水剤組成物Bを、実施例4の場合と同様にして、2回の刷毛塗りにより、200g/m2で塗装し、1昼夜自然乾燥して、撥水性木材ブロックを得た(実施例6a)。この撥水性木材ブロックは、水性アンダーコート剤組成物により、黒色を帯びていた。
乾燥後1週間後に、実施例4の場合と同様にして、得られた撥水性木材ブロックの表面の接触角を測定した。その結果を、以下の表3に示す。
実施例7(撥水性の経時変化)
実施例6aで得られた試料について、再度、30分放置後に、改めて、接触角を測定した。放置後の試料を実施例7aとした。30分放置後の接触角を測定し、その結果を以下の表3に示す。
表3
上記の通り、コンクリート基材の表面だけではなく、木材の表面についても、同様に優れた撥水性を付与することができた。
(考察)
本発明によれば、多孔性無機又は有機材料の基材表面に、簡易に撥水性コーティングを形成させることができ、その撥水性は、従来のものよりも、優れており、かつ、長期効果を有する。また、多孔性無機又は有機材料の基材表面に、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、シリカ粒子、ポリエチレングリコール及び水からなる水性アンダーコート剤組成物を塗布し、次いで、本発明の撥水剤組成物をその上に塗布することにより、着色を付与することができるとともに、撥水性を更に改良することができる。

Claims (10)

  1. 多孔性の無機材料又は有機材料の基材の表面に撥水性を付与するための撥水剤組成物であって、デシルトリメトキシシラン、イソパラフィン及びシリカ粒子を含有する撥水剤組成物の塗布方法であって、
    多孔性の無機材料又は有機材料の表面に、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、シリカ粒子、ポリエチレングリコール及び水からなる水性アンダーコート剤組成物を塗布し、次いで、前記撥水剤組成物をその上に塗布することを特徴とする塗布方法。
  2. 前記3−アミノプロピルトリエトキシシランが、前記水性アンダーコート剤組成物に対して、3−アミノプロピルトリエトキシシランと、ポリエチレングリコールとの質量に対して、40.0〜70.0質量%の量で配合される、請求項に記載の塗布方法。
  3. 前記シリカ粒子が、3−アミノプロピルトリエトキシシランの質量に対して、0.3〜10.0質量%の量で配合される、請求項1又は2に記載の塗布方法。
  4. 前記ポリエチレングリコールが、前記水性アンダーコート剤組成物の質量に対して、0.05〜5.00質量%の量で配合される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗布方法。
  5. 前記水性アンダーコート剤組成物が、着色されている請求項に記載の塗布方法。
  6. 前記撥水剤組成物が、更に、トリフルオロプロピルトリメトキシシランを含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の塗布方法。
  7. 前記撥水剤組成物における前記デシルトリメトキシシランが、撥水剤組成物の10〜25質量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の塗布方法。
  8. 前記撥水剤組成物における前記トリフルオロプロピルトリメトキシシランが、前記デシルトリメトキシシランの量に対して、0.50〜10.0%の量で配合される、請求項6に記載の塗布方法。
  9. 前記イソパラフィンが、撥水剤組成物の質量に対して、70〜95質量%である請求項1〜8のいずれか1項に記載の塗布方法。
  10. 前記撥水剤組成物における前記シリカ粒子が、前記デシルトリメトキシシランに対して、0.5〜5質量%である請求項1〜9のいずれか1項に記載の塗布方法。
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