JP5700560B2 - 光機能素子 - Google Patents

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本発明は、差動位相変調信号を復調するときに用いられる1ビット遅延光干渉計や光周波数フィルタなどとして用いることができる光機能素子に関する。
光通信の分野では、近年、40Gb/s以上の高ビットレートに対応するために、信号変調として位相変調を行う方式が注目されている。特に、信号変調された光を2分岐して信号変調1ビット分だけタイミングをずらして合波して干渉させ、位相の変化を光強度信号に変換して復調する差動位相偏移変調方式は、信号光と局部発信光の周波数を同期させる必要がないなど、比較的実装が容易なことから、実用化に近い方式として注目されている。
この差動位相偏移変調方式による光差動位相変調信号の復調には、1ビット遅延光干渉計が用いられている。現在一般に用いられている1ビット遅延光干渉計は、マイケルソン干渉計あるいはマッハツェンダー干渉計を用い、空間的な光路差により変調信号の1ビット分の時間ΔTをずらした干渉を得るようにしている。
例えば、マイケルソン干渉計を用いた1ビット遅延光干渉計は、図4に示すように、ビームスプリッタ401と2つの反射鏡402,反射鏡403を用い、空間的に遅延のない光路と遅延のある光路とを形成している(非特許文献1参照)。入射した光(Input)は、ビームスプリッタ401を透過して反射鏡402を反射する遅延のある光路で出力する光(Output1)と、ビームスプリッタ401で反射し、反射鏡403で反射する遅延のない光路で出力する光(Output2)とに分かれて出力される。
両光路からの位相差は波長によって変化していくので、各光路の出力スペクトルは、変調ビットレート周波数=1/ΔTで明暗を繰り返す干渉パターンが得られる。このことにより、図4に示す構成で、1ビット干渉計が構成されていることが確認される。
特開2001−208933号公報
J.Hsieh et al. , "Athermal Demodulator for 42.7-Gb/s DPSK Signals", Proceedings of the 31st European Conference on Optical Communication 2005 (ECOC 2005), vol.4, pp.827-828, ISBN: 0-86341-543-1. D. Lockwood, L. Pavesi (Eds.), "Silicon Photonic Wire Waveguides: Fundamentals and Applications" in "SiliconPhotonics II," Springer, 2011. H.Fukuda et al. , "Polarization rotator based on silicon wire waveguides", Optics Express, vol.16, pp.2628-2635, 2008. H.Fukuda et al. , "Ultrasmall polarization splitter based on silicon wire waveguides", Optics Express, vol.14, pp.12401-12408, 2006. Y. Vlasov et al. , "Losses in single-mode silicon-on-insulator strip waveguides and bends", Optics Express, vol.12, pp.1622-1631, 2004.
しかしながら、上述した構成では、遅延光干渉計が大きくなってしまうという問題がある。上述したような空間光学系による遅延光干渉計は、遅延に必要な空間的な光路差に加え、干渉計を構成するミラーおよびミラーの支持・調整機構が必要となる。このため、例えば、約40Gbpsの変調信号の復調動作に適応する干渉計の大きさは、27×27×10(mm)と非常に大きく、多チャンネルの集積には適さない。また、ミラーやミラーの支持・調整機構は、機械的動作をするものであり、部品および組み立ての費用も大きく、やはり多チャンネル集積には適さないという問題がある。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、小型化が可能であり、より容易に製造できる状態で、光機能素子が構成できるようにすることを目的とする。
本発明に係る導波方向に直交する断面が長方形または台形とされたコアからなる光導波路と、光導波路の出力側に配置された偏波分離手段とを少なくとも備え、光導波路は、光導波路の固有偏波面に対して偏波を45°傾けた直線偏波状態または円偏波状態の光信号が入力され、固有偏波面に対して平行な第1偏波と固有偏波面に対して垂直な第2偏波との伝搬時間の差が、所望とする値となる光導波路長とされ、偏波分離手段の偏波基準面は、固有偏波面に対して45°の角度を有している。
上記光機能素子において、光信号は、フィルタ対象の光信号であり、光導波路は、第1偏波と第2偏波との伝搬時間の差が、所望とするフリースペクトルレンジの逆数で示される時間となる光導波路長とされている。
上記光機能素子において、光導波路の入力側に配置された偏波調整手段を備え、偏波調整手段は、光導波路への入力光の偏波を光導波路の固有偏波面に対して45°の直線偏波または円偏波とするようにしてもよい。
上記光機能素子において、偏波分離手段および偏波調整手段を、光導波路が形成されている基板の上に集積し、光導波路の出力側の偏波分離手段を、偏波調整素子と偏波分離素子とから構成し、偏波調整素子は、固有偏波面に対して45°の直線偏波を固有偏波面に水平または垂直な偏波、または、円偏波を固有偏波面に水平または垂直な偏波に変換し、偏波分離素子の偏波基準面は、固有偏波面に対して平行または垂直とされているようにしてもよい。
上記、光機能素子において、コアは、シリコンから構成され、光導波路のクラッドは、空気、真空、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素のいずれかから構成されているようにしてもよい。また、コアの断面の幅および高さは、200〜500nmの範囲の寸法に形成されていればよい。
以上説明したように、本発明によれば、例えば、固有偏波面に対して平行な第1偏波と固有偏波面に対して垂直な第2偏波との伝搬時間の差が、光導波路を導波させる位相変調信号の1ビット分の時間となる光導波路長の光導波路を用いるようにしたので、小型化が可能で、より容易に製造できる状態で、光機能素子が構成できるようになるという優れた効果が得られる。
図1は、本発明の実施の形態1における光機能素子の構成を示す構成図(a)、および一部構成の断面を示す断面図(b)である。 図2は、実施の形態1における光機能素子の光出力の波長スペクトルを測定した結果を示す特性図である。 図3は、本発明の実施の形態2における光機能素子の構成を示す構成図である。 図4は、マイケルソン干渉計を用いた光機能素子の構成を示す構成図である。 図5は、本発明の実施の形態3における光機能素子の構成を示す構成図(a)、および一部構成の断面を示す断面図(b)である。 図6は、実施の形態3における光機能素子の光出力の波長スペクトルを測定した結果を示す特性図である。 図7は、本発明の実施の形態4における光機能素子の構成を示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
[実施の形態1]
はじめに、本発明の実施の形態1について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1における光機能素子の構成を示す構成図(a)、および一部構成の断面を示す断面図(b)である。以下では、光機能素子として1ビット遅延光干渉計を例に説明する。
この1ビット遅延光干渉計は、光導波路101と、光導波路101の出力側に配置された偏波分離部102とを備える。光導波路101は、例えば、下部クラッドとなる基板111と、基板111の上に形成され、導波方向に直交する断面が長方形または台形とされたコア112と、コア112の上に形成された上部クラッド層113とから構成されている。なお、下部クラッドと基板とが別体で構成されていてもよい。
加えて、光導波路101は、固有偏波面に対して平行な第1偏波122と固有偏波面に対して垂直な第2偏波123との伝搬時間の差が、位相変調信号の1ビット分の時間となる光導波路長とされている。なお、光導波路101には、光導波路101の固有偏波面に対して偏波を45°傾けた状態、または円偏波状態の位相変調信号121が入力される。また、偏波分離部102の偏波基準面は、固有偏波面に対して45°の角度を有している。偏波分離部102は、例えば、偏波ビームスプリッタである。これは、例えば、表面に誘電体多層膜もしくは金属薄膜を形成した2つの直角プリズムを貼り合わせたものから構成できる。
なお、固有偏波面は、コア112の断面の互いに平行な対向する1組の辺に平行または垂直な平面である。図1の(b)に示すように、基板111の上に断面が長方形のコア112が形成されている場合、基板111の平面に平行な面を、コア112の固有偏波面とすることができる。図1の(b)に示すように、基板111の平面方向の幅が、基板111の平面に垂直な方向の高さとは異なる断面のコア112においては、導波(伝搬)する光の群屈折率が、固有偏波面に平行な成分(TE成分:第1偏波)と、固有偏波面に垂直な成分(TM成分:第2偏波)とで異なるものとなる。
ここで、光導波路101の入力側に偏波調整部103を設けることで、光導波路101に対し、固有偏波面に対して偏波を45°傾けた状態、または円偏波状態の位相変調信号を入力させるようにしてもよい。偏波調整部103は、例えば、ファイバーに応力や熱を加えることで偏光間の位相差を発生させる偏波コントローラから構成できる。
以下、光導波路101の光導波路長について、より詳細に説明する。まず、光導波路101のTE成分に対する群屈折率をngTEとし、TM成分に対する群屈折率をngTMとすると、第1偏波および第2偏波の各々の偏波の光が、長さLWGの光導波路101を通過する時間はngTEWG/cおよびngTMWG/cである。この場合、光導波路101の光導波路長LWGは、「|ngTE−ngTM|LWG=cΔT,但しcは真空中の光速・・・(1)」で求めることができる。
従って、式(1)を用いて求めた光導波路長LWGとすれば、光導波路101においては、TE成分とTM成分との伝搬時間の差が、入力される位相変調信号の1ビット分の時間となる。なお、平面な基板111の上に形成される光導波路101は、製造を容易にするため、一般には基板111に対して平行な方向に扁平なコア112とされる。この場合は、通常ngTE>ngTMであり、TE成分のほうが、伝搬速度が遅く、光導波路101の出口には遅く到着する。
このような系において、光導波路101に対してその固有偏波面に対して45度の直線偏波、または円偏波の光を入力すると、光導波路101には同じ強さのTE成分とTM成分が励起される。これらの伝搬成分は、前述したことにより、変調信号1ビット分ずれて光導波路101の出口に到着し、到着時の偏波状態は、TE成分とTM成分との位相差に応じて干渉し、固有偏波面に対し±45度の角度をなす直線偏波から円偏波の偏波状態を取る。
具体的には、TE成分とTM成分とが同相干渉の場合は、光導波路101の入り口と同じく固有偏波面に対して45度の角度を持つ直線偏波となる。また、TE成分とTM成分とがπ干渉の場合は、上述した同相干渉とは直交する−45度直線偏波となる。また、TE成分とTM成分とがπ/2および3π/2干渉の場合は、互いに逆回転の円偏波となる。
上述したような、伝搬速度の異なる2つの偏波成分を一本の光導波路101に走行(導波)させて干渉を得る状況は、伝搬速度の遅いTE成分を空間光学系遅延干渉計の遅延光路に対応させ、伝搬成分の早いTM成分を空間光学系遅延干渉計の遅延のない光路に対応させた場合と等価である。従って、光導波路101の出口に、光導波路101の固有偏波面に対して45度の偏波基準面を持つ偏波分離部102を配置し、45度の直線偏波成分と−45度の直線偏波成分とを各々抽出すれば、偏波分離部102の出口(出力)には、1ビット遅延干渉した出力を得ることができる。
また、偏波分離部102が、互いに逆回転の円偏波をそれぞれ分離して取りだす機能であっても、TE成分とTM成分がπずれた干渉出力として取りだすことができるので、1ビット遅延干渉計として機能する。
また、式(1)より、TE成分とTM成分の群屈折率差が大きいほど光導波路101の光導波路長さを短くできるので、1ビット遅延光干渉計の小型・集積化に好ましい。特に、非特許文献2のFig.1.1(a)に記載されているように、コア112をシリコンから構成したシリコン細線光導波路とすることで、より小型化が可能となる。
例えば、SOI(Silicon on Insulator)基板を用い、このSOI層をよく知られたフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とにより加工すれば、シリコン細線のコアが形成できる。また、この後、よく知られたCVD法などにより酸化シリコンを堆積することで、上部クラッド層が形成できる。この場合、埋め込み絶縁層が下部クラッド層となる。
シリコン細線光導波路は、断面の幅や高さが数百ナノメートルサイズのシリコンコアと、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、空気、真空などのクラッドとから構成した光導波路であり、通常、製造を容易にするために、基板に水平な方向に扁平なコアを持っている。
この扁平な構造により、群屈折率に大きな偏波依存性が生じる。また、コアの断面の幅方向と高さ方向との比率(扁平率)を大きくすることで、直交する2つの偏波に対する群屈折率の差をより大きくすることができる。非特許文献2のFig.1.4(a)にシリコン細線光導波路における群屈折率の計算結果が掲載されているが、断面が400×200nmのコアの場合、1.6程度の群屈折率の差が得られることが判る。これを式(1)に代入し、1ビット遅延光干渉計に必要な光導波路長を求めると、ビットレートが40Gbpsの場合、LWG=4.7mmである。
非特許文献3および非特許文献4によれば、偏波調整素子や偏波分離素子は、長さ100μm以下、幅20μm以下のサイズで製作可能であり、最終的にこれらの素子を集積しても1個の干渉計が専有する面積は概ね0.1mm2となる。この専有面積は、既存の空間光学系による遅延干渉計に比べて約1/7000であり、多チャンネル集積に非常に適していることが判る。
本実施の形態における1ビット遅延光干渉計の構成は、シリコンなどの半導体からなるコアではなく、偏波保持ファイバーなどの伝導媒体(石英光導波路)を用いても実現可能である。しかしながら、偏波保持ファイバーの群屈折率差は、0.0005程度と、シリコンの場合の約1/30000であり、140mものファイバー長が必要となる。また、ファイバーの曲げ半径も1cmが限界であり、さらに、偏波調整素子および偏波分離素子を集積することもできない。このため、偏波保持ファイバーを用いる構成では、小型化が不可能である。
シリコン細線光導波路のコアサイズについては、非特許文献5に様々な研究機関の例が記載されている。これによると、通信用の波長1550nm周辺の赤外線においてコアの断面の寸法(幅)は概ね200nmから500nmの間にあるが、この寸法範囲においては単一モード条件が担保され、高次モードによる伝搬特性や干渉特性の劣化を防ぐことができるので、本発明においても適用するのが好ましい。
上述した本実施の形態における1ビット遅延光干渉計の効果を確認するために、ビットレート10Gbpsの位相変調信号を対象として光導波路長を設定し、偏波分離部102の片側の出力のスペクトルを測定した。この測定においては、コア112の断面の寸法を幅460nm,高さ200nmとし、光導波路長を28mmとした。この構成とすることで、TE成分とTM成分との光導波路101の通過時間差が、10Gbps変調信号の1ビットの時間(100ps)となる。図2に示すように、出力の波長スペクトルには10GHz周期の干渉リップルが観測された。この測定結果から、本実施の形態における1ビット遅延光干渉計が、目的の動作をすることが確認された。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態2における光機能素子の構成を示す構成図である。以下では、光機能素子として1ビット遅延光干渉計について説明する。
この1ビット遅延光干渉計は、光導波路301と、光導波路301の入力側に配置された偏波調整素子303とを備える。また、光導波路301の出力側に配置された偏波調整素子304および偏波分離素子302を備える。実施の形態2では、光導波路301が形成されている基板311の上に、偏波分離素子302,偏波調整素子303,および偏波調整素子304が、モノリシックに集積されている。
なお、光導波路301は、固有偏波面に対して平行な第1偏波と、固有偏波面に対して垂直な第2偏波との伝搬時間の差が、入力される位相変調信号の1ビット分の時間となる光導波路長とされている。なお、この光導波路長は、偏波調整素子303と偏波調整素子304との間の導波路長である。また、偏波分離素子302の偏波基準面は、固有偏波面に対して平行または垂直とされている。偏波分離素子302は、例えば、偏波ビームスプリッタである。
偏波調整素子303は、光導波路301の固有偏波面に水平または垂直な偏波に対して45°の偏波回転を与える。もしくは、偏波調整素子303は、光導波路301の固有偏波面に水平または垂直な偏波を円偏波とする。
偏波調整素子304は、光導波路301の固有偏波面に対して45°の直線偏波を、固有偏波面に水平または垂直な偏波に変換する。もしくは、偏波調整素子304は、円偏波を固有偏波面に水平または垂直な偏波に変換する。実施の形態2では、偏波調整素子304および偏波分離素子302により、偏波基準面が固有偏波面に対して45°の角度の偏波分離手段、もしくは、逆回転円偏波の分離手段を構成している。
上述したように、基板311に集積する場合、偏波分離素子302の偏波基準面を、基板311の平面に対して45°にすることは容易ではなく、一般には、基板311の平面に対して平行な状態または垂直な状態となる。一方、光導波路301には、固有偏波面に対して45°の偏波が導波してくる。この組み合わせでは、光導波路301を導波してきた偏波を、偏波分離素子302で分離することができない。これに対し、偏波調整素子304を設け、これより出力される光が固有偏波面に平行または垂直な状態としておけば、偏波分離素子302により偏波が分離できる。
実施の形態2においても、光導波路301を、前述した式(1)を用いて求めた光導波路長LWGとすれば、光導波路301においては、TE成分とTM成分との伝搬時間の差が、入力される位相変調信号の1ビット分の時間となる。このような系において、偏波調整素子303に、光導波路301の固有偏波面に対し水平または垂直な直線偏波の光(位相変調信号)が入射すると、光導波路301の入り口での偏波は光導波路301の固有偏波面に対して45度の直線偏波、もしくは円偏波となるが、この偏波は、光導波路301に同じ強さのTE成分とTM成分を励起する。これらの伝搬成分は、前述したことにより、変調信号1ビット分ずれて光導波路301の出口に到着し、到着時の偏波状態は、TE成分とTM成分との位相差に応じて干渉し、固有偏波面に対し±45度の角度をなす直線偏波から円偏波の偏波状態を取る。
具体的には、TE成分とTM成分とが同相干渉の場合は、光導波路301の入り口と同じく固有偏波面に対して45度の角度を持つ直線偏波となる。また、TE成分とTM成分とがπ干渉の場合は、上述した同相干渉とは直交する−45度直線偏波となる。また、TE成分とTM成分とがπ/2および3π/2干渉の場合は、円偏波となる。
従って、光導波路301の出口に配置された偏波調整素子304により、固有偏波面に対して45°の直線偏波を固有偏波面に水平または垂直な偏波に変換し、もしくは互いに逆回転の円偏波をそれぞれ水平または垂直な偏波に変換し、偏波分離素子302で、変換された偏波より平行な直線偏波成分と垂直な直線偏波成分とを各々抽出すれば、偏波分離素子302の出口(出力)には、1ビット遅延干渉した出力を得ることができる。
以上に説明したように、本発明の上記実施の形態では、導波方向に直交する断面が長方形または台形とされたコアからなる光導波路を、この光導波路長がこの固有偏波面に対して平行な第1偏波と、固有偏波面に対して垂直な第2偏波との伝搬時間の差が、位相変調信号の1ビット分の時間となる状態として用いるようにした。この結果、従来の1ビット遅延光干渉計に比較し、例えば、面積比で約7000分の1に小型化することが可能となる。また、同一の基板上に、各部分をモノリシックに集積して構築することができる。このように集積化する場合、光回路が大規模化する場合があるが、本発明によれば、光導波路を小型化することができるので、特に効果的である。このように、本発明によれば、光差動位相変調信号復調器の安価な多チャンネル集積が可能となる。
また、1ビット遅延光干渉計を用いて復調器とするためには、よく知られているように、偏波分離した信号光の光強度を差分出力する検出部が必要となる。このような検出部としては、例えば、バランスドフォトダイオードを用いればよい。バランスドフォトダイオードは、TEおよびTMの2つの偏波成分を各々受光する2つのフォトダイオードから構成されている。各フォトダイオードで光電変換された出力(電気信号)より、引き算回路で差動信号を生成すれば、差動位相変調光の復調が行える。このフォトダイオードを、同一の基板上に集積化すれば、小型化により有利である。
ところで、光機能素子としては、よく知られているように光周波数フィルタがある。光周波数フィルタが用いられる光デバイスにおいては、インジウム燐やシリコンに代表されるIII−V族またはIV族の半導体材料を用いた光・電子デバイスの大規模モノリシック集積技術が注目されている。このような技術を用いることにより、大量生産可能かつ小型化が容易など優れた利点を有することから、チップ間光インターコネクションから中・長距離光伝送まで幅広い応用が期待されている。
一方で、増大する伝送トラフィックに対応するために、波長分割多重(WDM)技術が一般的に用いられている。WDMは、1990年代に開発されたエルビウム添加ファイバ増幅器が商用化されて以降、広帯域による一括増幅ができることから、中継増幅を行う装置として普及している。しかし、依然としてデバイスやシステムの大型化、複雑化、高コスト化に懸念が残されていることから、上述した半導体材料によるモノリシック集積技術を適用することで、これらの課題解決が試みられてきた。
WDMに対応する送受信機に上述したモノリシック集積技術を適用する際、一般的にアレイ導波路グレーティング(AWG)と呼ばれる光周波数フィルタが必要である。しかし、石英ガラスを用いた既存の平面光波回路(PLC)技術で作製する場合は、数mm角〜数十mm角であるのに対し、前述した集積技術では、超高屈折率差導波構造によってわずか数100μm角となり、極端にデバイスサイズが小さい。これらのことから、逆に、AWGを用いることで、微細加工技術精度に問題が生じることがあった。特に、チャネル周波数間隔が50GHzや100GHzになると、上記問題は顕著となる。
このため、前述した修正技術に適合可能な、より微細な光周波数フィルタが必要とされている。以下では、光機能素子として、小型化が可能であり、より容易に製造できる光周波数フィルタについて説明する。
[実施の形態3]
以下、本発明の実施の形態3について図5を用いて説明する。図5は、本発明の実施の形態3における光機能素子の構成を示す構成図(a)、および一部構成の断面を示す断面図(b)である。以下では、光機能素子として光周波数フィルタを例に説明する。
この光周波数フィルタは、光導波路501と、光導波路501の出力側に配置された偏波分離部502とを備える。光導波路501は、例えば、下部クラッドとなる基板511と、基板511の上に形成され、導波方向に直交する断面が長方形または台形とされたコア512と、コア512の上に形成された上部クラッド層513とから構成されている。なお、下部クラッドと基板とが別体で構成されていてもよい。
加えて、光導波路501は、固有偏波面に対して平行な第1偏波522と、固有偏波面に対して垂直な第2偏波523との伝搬時間の差が、所望とするフリースペクトルレンジの逆数で示される時間となる光導波路長とされている。光導波路501には、光導波路501の固有偏波面に対して偏波を45°傾けた状態、または円偏波状態の光信号521が入力される。また、偏波分離部502の偏波基準面は、固有偏波面に対して45°の角度を有している。
なお、固有偏波面は、コア512の断面の互いに平行な対向する1組の辺に平行または垂直な平面である。図5の(b)に示すように、基板511の上に断面が長方形のコア512が形成されている場合、基板511の平面に平行な面を、コア512の固有偏波面とすることができる。図5の(b)に示すように、基板511の平面方向の幅が、基板511の平面に垂直な方向の高さとは異なる断面のコア512においては、導波(伝搬)する光の群屈折率が、固有偏波面に平行な成分(TE成分:第1偏波)と、固有偏波面に垂直な成分(TM成分:第2偏波)とで異なるものとなる。
ここで、光導波路501の入力側に偏波調整部503を設けることで、光導波路501に対し、固有偏波面に対して偏波を45°傾けた状態、または円偏波状態の光信号を入力させるようにしてもよい。
偏波分離部502および偏波調整部503は、様々な形態を取ることが可能であるが、小型に安価に構成するには、平面基板上の光導波路をベースにモノリシック集積して構成することが好ましい。例えは、偏波調整部503は偏波ローテータ構造(非特許文献3参照)が適用可能である。また、偏波調整部503は、偏波スプリッタ構造が適用可能である(非特許文献4参照)。
上述した実施の形態3によれば、所望とするフリースペクトルレンジの周期的な光周波数フィルタを構成することができる。また、基板111を加熱することなどにより光導波路101の温度を制御すれば、熱光学効果により、光導波路101を導波できる光の波長(周波数)が制御できる。
実施の形態3における光周波数フィルタによれば、例えば、偏波分離部502を、両偏波出力を持つ偏波分離素子から構成することで、X:1(MUX)もしくは1:X(DEMUX)化によりシリコンを含む超高密度AWGの加工精度要求を緩和することができる。また、偏波分離部502を片偏波透過素子(偏光子)から構成することで、超小型な周波数帯域制限素子としても利用可能である。非特許文献3および非特許文献4によれば、偏波調整素子や偏波分離素子は、長さ100μm以下、幅20μm以下のサイズで製作可能であり、最終的にこれらの素子を集積しても1個の光周波数フィルタが専有する面積は概ね0.1mm2となる。
また、特許文献1に記載されている複屈折性を用いた光周波数フィルタでは、偏波保持ファイバ(PMF)やLiNbO3結晶、ルチル、方解石などが記載されているが、いずれの場合もモノリシック光回路集積は現実的に不可能である。また、材料の異方性による複屈折を利用していることから、屈折率差は非常に小さく(例えば、10-4〜10-3)、このために大きな相互作用長が必要である。実施の形態3における光導波路501をシリコン細線導波路とすれば、この群屈折率差は>1であるのに対して、PMFにおける群屈折率差の場合は10-4〜10-3とごく僅かであり、これらの比は>1000倍以上に及ぶ。
例えば、実施の形態3における光周波数フィルタの構成は、シリコンなどの半導体からなるコアではなく、偏波保持ファイバーなどの伝導媒体(石英光導波路)を用いても実現可能である。しかしながら、偏波保持ファイバーの群屈折率差は、0.0005程度と、シリコンの場合の約1/30000であり、140mものファイバー長が必要となる。また、ファイバーの曲げ半径も1cmが限界であり、さらに、偏波調整素子および偏波分離素子を集積することもできない。このため、偏波保持ファイバーを用いる構成では、小型化が不可能である。
以下、光導波路501の光導波路長について、より詳細に説明する。まず、位相φと群屈折率ng、長さL、波長λの関係は、以下の式(2)で表すことができる。また、波長λと周波数fは、以下の式(3)によって表すことができる。これらの数式より式(4)および式(5)を得ることができる。なお、φは位相、ngは群屈折率、Lは導波路長、λは光波長、fは、光周波数、Δφは位相シフト、Δngは群屈折率変化、ng・TEはTEモードの群屈折率、ng・TMはTMモードの群屈折率、Δfは、光周波数差を示す。
Figure 0005700560
これらの式からわかるように、フリースペクトルレンジ(FSR)当たりに必要な位相シフトΔφは2πであることから、周波数フィルタとして機能を果たすFSRは、TEとTMとの間の群屈折率差Δngと導波路長Lに依存する。TEおよびTMが長さLの光導波路501を通過する時間は、ng・TEL/cおよびng・TMWG/cである。式(5)より、導波路長Lの導波路をTEとTMとが伝搬する時間の差は、FSRの逆数で示される時間となる。従って、第1偏波と第2偏波との伝搬時間の差が、所望とするFSRの逆数で示される時間となる光導波路長とすることで、所望とするFSRの光周波数フィルタが得られる。
また、式(4)および式(5)の比較として、以下の式(6)および式(7)に従来の周波数フィルタを構成するための動作原理を示す。なお、Δφは位相シフト、ngは群屈折率、ΔLは導波路長差、Larm1およびLarm1は各アームの導波路長、Δfは光周波数差を示す。式(6)および式(7)に示されているように、従来では、偏波依存性が無視できる導波路を用いる代わりに、各アーム間の導波路長差ΔLを調整することによって、周波数フィルタとして機能を果たすFSRを得ている。
Figure 0005700560
ここで、よく知られているように、TE成分とTM成分の群屈折率差が大きいほど光導波路501の長さを短くできるため、光周波数フィルタの小型・集積化に好ましい。このような特徴を持つ光導波路としては、超高屈折率差を可能にするシリコン細線導波路を用いることが望ましい。
シリコン細線光導波路は、断面の幅や高さが数百ナノメートルサイズのシリコンコアと、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、空気、真空などのクラッドとから構成した光導波路である。このシリコン細線コアを用いた光導波路では、通常、製造を容易にするために、基板に水平な方向に扁平なコアを持っている。例えば、SOI(Silicon on Insulator)基板を用い、このSOI層をよく知られたフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とにより加工すれば、シリコン細線のコアが形成できる。また、この後、よく知られたCVD法などにより酸化シリコンを堆積することで、上部クラッド層が形成できる。この場合、埋め込み絶縁層が下部クラッド層となる。
上述したような扁平なコアの構造により、群屈折率に大きな偏波依存性が生じる。例として断面が460×200nmの扁平型コアの場合では、波長1.55μmにおいて、TE,TM間に約1.274の群屈折率の差が発生することが、光モード伝搬シミュレーションによって求められている。なお、TE成分における群屈折率とTM成分における群屈折率はそれぞれ4.218と2.944であった。
これらの数値条件を式(5)に代入し、FSR=10GHzに必要な導波路長を求めた結果、導波路長L=2.4cmが得られた。この導波路長とすることで、光導波路501を通過する光信号のTE成分とTM成分との伝搬時間差が、FSBの逆数で示される時間となる。非特許文献3および非特許文献4によれば、偏波調整素子や偏波分離素子は、長さ100μm以下、幅20μm以下のサイズで製作可能であり、最終的にこれらの素子を集積しても1個の素子の専有面積は概ね0.1mm2となる。この専有面積は、非常に小さなものであり、多チャンネル集積に非常に適していることが判る。
シリコン細線導波路のコアサイズについては、通信用の波長1.55μm近辺の赤外線において、コア寸法は概ね200nmから500nmの間にあるが、この寸法範囲においては単一モード条件が担保され、高次モードによる伝搬特性や干渉特性の劣化を防ぐことができるので、本実施の形態においても適用するのが好ましい。
実施の形態3における光周波数フィルタの効果を確認するために、実施の形態3における光周波数フィルタを実際に作製し、作製したデバイスを用いて偏波分離素子502の片出力のスペクトルを測定した。本測定においては、シリコン細線コアの断面が460×200nm、導波路長さ28mmの条件であり、図6に示すように、出力の波長スペクトルには10GHz周期の干渉スペクトルが観測された。この測定結果から、実施の形態3における光周波数フィルタが、10GHzのFSRを有する光周波数フィルタとして動作することが確認された。
[実施の形態4]
次に、本発明の実施の形態4について図7を用いて説明する。図7は、本発明の実施の形態4における光機能素子の構成を示す構成図である。以下では、光機能素子として光周波数フィルタについて説明する。
この光周波数フィルタは、光導波路701と、光導波路701の入力側に配置された偏波調整素子703とを備える。また、光導波路701の出力側に配置された偏波調整素子704および偏波分離素子702を備える。実施の形態4では、光導波路701が形成されている基板711の上に、偏波分離素子702,偏波調整素子703,および偏波調整素子704が、モノリシックに集積されている。
なお、光導波路701は、固有偏波面に対して平行な第1偏波と、固有偏波面に対して垂直な第2偏波との伝搬時間の差が、所望とするフリースペクトルレンジの逆数で示される時間となる光導波路長とされている。なお、この光導波路長は、偏波調整素子703と偏波調整素子704との間の導波路長である。また、偏波分離素子702の偏波基準面は、固有偏波面に対して平行または垂直とされている。偏波分離素子702は、例えば、偏波ビームスプリッタである。
偏波調整素子703は、光導波路701の固有偏波面に水平または垂直な偏波に対して45°の偏波回転を与える。もしくは、偏波調整素子703は、光導波路701の固有偏波面に水平または垂直な偏波を円偏波とする。
偏波調整素子704は、光導波路701の固有偏波面に対して45°の直線偏波を、固有偏波面に水平または垂直な偏波に変換する。もしくは、偏波調整素子704は、円偏波を固有偏波面に水平または垂直な偏波に変換する。実施の形態4では、偏波調整素子704および偏波分離素子702により、偏波基準面が固有偏波面に対して45°の角度の偏波分離手段、もしくは、逆回転円偏波の分離手段を構成している。
上述したように、基板711に集積する場合、偏波分離素子702の偏波基準面を、基板711の平面に対して45°にすることは容易ではなく、一般には、基板711の平面に対して平行な状態または垂直な状態となる。一方、光導波路701には、固有偏波面に対して45°の偏波が導波してくる。この組み合わせでは、光導波路701を導波してきた偏波を、偏波分離素子702で分離することができない。これに対し、偏波調整素子704を設け、これより出力される光が固有偏波面に平行または垂直な状態としておけば、偏波分離素子702により基板711の平面に対して45°の角度をなす偏波が分離できる。
実施の形態4においても、光導波路701を、前述した実施の形態3の場合と同様にして求めた光導波路長とすれば、光導波路701においては、TE成分とTM成分との伝搬時間の差が、所望とするフリースペクトルレンジの逆数で示される時間にすることができる。このような系において、偏波調整素子703に、光導波路701の固有偏波面に対し水平または垂直な直線偏波の光(位相変調信号)が入射すると、光導波路701の入り口での偏波は光導波路701の固有偏波面に対して45°の直線偏波、もしくは円偏波となるが、この偏波は、光導波路701に同じ強さのTE成分とTM成分を励起する。これらの伝搬成分は、前述したことにより、フリースペクトルレンジの逆数分ずれて光導波路701の出口に到着し、到着時の偏波状態は、TE成分とTM成分との位相差に応じて干渉し、固有偏波面に対し±45°の角度をなす直線偏波から円偏波の偏波状態を取る。
具体的には、TE成分とTM成分とが同相干渉の場合は、光導波路701の入り口と同じく固有偏波面に対して45°の角度を持つ直線偏波となる。また、TE成分とTM成分とが逆相干渉の場合は、上述した同相干渉とは直交する−45°直線偏波となる。また、TE成分とTM成分とがπ/2および3π/2干渉の場合は、円偏波となる。
従って、光導波路701の出口に配置された偏波調整素子704により、固有偏波面に対して45°の直線偏波を固有偏波面に水平または垂直な偏波に変換し、もしくは互いに逆回転の円偏波をそれぞれ水平または垂直な偏波に変換し、偏波分離素子702で、変換された偏波より平行な直線偏波成分と垂直な直線偏波成分とを各々抽出すれば、偏波分離素子702の出口(出力)には、光周波数が所望とするフリースペクトルレンジでフィルタされた出力を得ることができる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形が実施可能であることは明白である。例えば、上述では、主に、コアをシリコンから構成した場合について説明したが、これに限るものではなく、コアは、化合物半導体から構成してもよい。また、コアは、窒化シリコンから構成してもよい。これら材料であれば、異なる偏波間の群屈折率の差を大きくすることが可能であり、光導波路長を短くすることができる。また、これらの材料であれば、クラッドとの大きな屈折率差が実現でき、光導波路(コア)の曲げ半径を小さくできるので、より小さな領域に集積することができる。
101…光導波路、102…偏波分離部、103…偏波調整部、111…基板、112…コア、113…上部クラッド層、121…位相変調信号、122…第1偏波、123…第2偏波。

Claims (5)

  1. 導波方向に直交する断面が長方形または台形とされたコアからなる光導波路と、
    前記光導波路の出力側に配置された偏波分離手段と
    を少なくとも備え、
    前記光導波路は、前記光導波路の固有偏波面に対して偏波を45°傾けた直線偏波状態または円偏波状態の光信号が入力され、前記固有偏波面に対して平行な第1偏波と前記固有偏波面に対して垂直な第2偏波との伝搬時間の差が、所望とする値となる光導波路長とされ、
    前記偏波分離手段の偏波基準面は、前記固有偏波面に対して45°の角度を有し
    前記光信号は、フィルタ対象の光信号であり、
    前記光導波路は、前記第1偏波と前記第2偏波との伝搬時間の差が、所望とするフリースペクトルレンジの逆数で示される時間となる光導波路長とされてい
    ことを特徴とする光機能素子。
  2. 請求項1記載の光機能素子において、
    前記光導波路の入力側に配置された偏波調整手段を備え、
    前記偏波調整手段は、前記光導波路への入力光の偏波を光導波路の固有偏波面に対して45°の直線偏波または円偏波とする
    ことを特徴とする光機能素子。
  3. 請求項記載の光機能素子において、
    前記偏波分離手段および前記偏波調整手段は、前記光導波路が形成されている基板の上に集積され、
    光導波路の出力側に配置された前記偏波分離手段は、偏波調整素子と偏波分離素子とから構成され、
    前記偏波調整素子は、前記固有偏波面に対して45°の直線偏波を前記固有偏波面に水平または垂直な偏波、または、円偏波を固有偏波面に水平または垂直な偏波に変換し、
    前記偏波分離素子の偏波基準面は、前記固有偏波面に対して平行または垂直とされていることを特徴とする光機能素子。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の光機能素子において、
    前記コアは、シリコンから構成され、
    前記光導波路のクラッドは、空気、真空、酸化珪素、酸窒化珪素のいずれかから構成されていることを特徴とする光機能素子。
  5. 請求項記載の光機能素子において、
    前記コアの断面の幅および高さは、200〜500nmの範囲の寸法に形成されていることを特徴とする光機能素子。
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