JP5699952B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両制御装置に関する。
従来、複数の車輪に対してそれぞれ独立した駆動用のモータを配置する技術が公知である。例えば、特許文献1には、右前車輪に連結されたモータジェネレータと左前車輪に連結されたモータジェネレータとが互いに独立駆動可能であり、モータジェネレータの各々とパワー制御ユニットとは、スイッチ回路によって選択的に接続され、左右前車輪の両方を駆動輪とした走行と、左右前車輪のいずれか一方のみを駆動輪とした走行とを選択的に実行可能な車輪独立駆動式車両の駆動力制御装置の技術が開示されている。
国際公開第2007/064025号
一対の車輪に対してそれぞれ独立したモータを備える車両において、各モータをそれぞれ制御できることが望ましい。例えば、各モータの駆動力をそれぞれに制御できることが望まれている。各モータにそれぞれインバータを設けることが考えられるが、部品増やコスト増等を招く。
本発明の目的は、一対の車輪の各々に独立して設けられたモータをそれぞれ制御することができ、かつ構成が簡素な車両制御装置を提供することである。
本発明の車両制御装置は、1つのインバータと、前記インバータと接続され、かつ第一車輪と接続された第一モータと、前記インバータと接続され、かつ第二車輪と接続された第二モータと、前記第一モータと前記インバータとの間に設けられた昇降圧コンバータとを備え、前記第一車輪の回転変動の度合いが前記第二車輪の回転変動の度合いよりも大きい場合、前記インバータから前記第一モータに供給する電圧を前記昇降圧コンバータによって降圧させ、前記第二車輪の回転変動の度合いが前記第一車輪の回転変動の度合いよりも大きい場合、前記インバータから前記第一モータおよび前記第二モータに供給する電流を低減すると共に、前記インバータから前記第一モータに供給する電圧を前記昇降圧コンバータによって昇圧させることを特徴とする。
上記車両制御装置において、前記第二車輪の回転変動の度合いが前記第一車輪の回転変動の度合いよりも大きい場合、前記第一モータの駆動力の変動が生じないように、前記電流の低減および前記第一モータに供給する電圧の昇圧を行うことが好ましい。
本発明に係る車両制御装置は、1つのインバータと、インバータと接続され、かつ第一車輪と接続された第一モータと、インバータと接続され、かつ第二車輪と接続された第二モータと、第一モータとインバータとの間に設けられた昇降圧コンバータとを備え、第一車輪の回転変動の度合いが第二車輪の回転変動の度合いよりも大きい場合、インバータから第一モータに供給する電圧を昇降圧コンバータによって降圧させ、第二車輪の回転変動の度合いが第一車輪の回転変動の度合いよりも大きい場合、インバータから第一モータおよび第二モータに供給する電流を低減すると共に、インバータから第一モータに供給する電圧を昇降圧コンバータによって昇圧させる。本発明に係る車両制御装置によれば、1つの昇降圧コンバータによって第一モータおよび第二モータをそれぞれ制御することができ、かつ構成を簡素化できるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る車両制御装置の動作を示すフローチャートである。 図2は、実施形態に係る車両の概略構成図である。 図3は、第一車輪の回転数変化が大きい場合の降圧制御の説明図である。 図4は、第二車輪の回転数変化が大きい場合の電流低減制御および昇圧制御の説明図である。
以下に、本発明の実施形態に係る車両制御装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1から図4を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、車両制御装置に関する。図1は、本発明の実施形態に係る車両制御装置の動作を示すフローチャート、図2は、実施形態に係る車両の概略構成図である。
図2に示すように、本実施形態に係る車両100は、エンジン1、トランスアクスル2、フロントインバータ3、バッテリ4、一つのリアインバータ6、第一モータMR、第二モータML、昇降圧コンバータ8およびECU50を含んで構成されている。また、本実施形態に係る車両制御装置1−1は、リアインバータ6、第一モータMR、第二モータML、昇降圧コンバータ8およびECU50を含んで構成されている。
車両100は、左前輪FL、右前輪FR、左後輪RL、右後輪RRの四輪にそれぞれ駆動力を発生可能なハイブリッド四輪駆動車である。車両100は、前輪FL,FRを駆動することが可能な駆動装置として、エンジン1およびトランスアクスル2を有する。エンジン1は、燃料の燃焼エネルギーを図示しないクランクシャフトの回転運動に変換して出力する。エンジン1のクランクシャフトは、トランスアクスル2の入力軸と接続されている。
トランスアクスル2は、ギアトレーンおよびモータジェネレータを有する。トランスアクスル2は、例えば、2つのモータジェネレータと、動力分割機構として動作可能な差動機構と、減速機構とを有するものとすることができる。トランスアクスル2は、例えば、THS(Toyota Hybrid System)のトランスアクスルもしくはこれと同様のものであってもよい。トランスアクスル2の出力側は、左右の駆動軸5を介して左前輪FLおよび右前輪FRとそれぞれ接続されている。以下の説明では、トランスアクスル2のモータジェネレータを単に「フロントモータ」と記載する。トランスアクスル2は、エンジン1あるいはフロントモータの少なくともいずれか一方を動力源として前輪FL,FRに駆動力を発生させることができる。
フロントインバータ3は、フロントモータと接続されている。バッテリ4は、ハイブリッドシステム用の高圧の蓄電装置である。バッテリ4は、フロントインバータ3およびリアインバータ6とそれぞれ接続されている。バッテリ4は、フロントインバータ3およびリアインバータ6に対して電力を供給すること、およびフロントインバータ3およびリアインバータ6を介して供給される電力を蓄電することが可能である。
右後輪RRには、第一モータMRが配置されている。左後輪RLには、第二モータMLが配置されている。本実施形態では、右後輪RRが第一車輪に対応し、左後輪RLが第二車輪に対応している。本実施形態に係る第一モータMRおよび第二モータMLは、それぞれ右後輪RR,左後輪RLのホイールの内側に組み込まれたインホイールモータである。モータMR,MLは、それぞれ減速機構を介して後輪RR,RLに連結されていてもよい。なお、第一モータMRおよび第二モータMLは、インホイールモータには限定されない。すなわち、第一モータMRおよび第二モータMLは、互いに異なる車輪を回転駆動するものであればその配置は任意である。
第一モータMRおよび第二モータMLは、それぞれパワーケーブル7を介してリアインバータ6と電気的に接続されている。つまり、第一モータMRは、リアインバータ6と接続され、かつ右後輪RRと接続されたモータであり、第二モータMLは、リアインバータ6と接続され、かつ左後輪RLと接続されたモータである。より具体的には、リアインバータ6に接続されたパワーケーブル7は、分岐部7aから第一パワーケーブル71と第二パワーケーブル72とに分岐している。第一パワーケーブル71は、第一モータMRに接続されている。第二パワーケーブル72は、第二モータMLに接続されている。リアインバータ6から第一パワーケーブル71および第二パワーケーブル72には、共通の電圧が出力される。
第一パワーケーブル71には、昇降圧コンバータ8が設けられている。昇降圧コンバータ8は、第一モータMRとリアインバータ6との間に設けられた変圧器である。言い換えると、第一モータMRは、昇降圧コンバータ8を介してリアインバータ6と接続されている。昇降圧コンバータ8は、リアインバータ6から出力される電圧を昇圧して第一モータMRに対して出力すること、およびリアインバータ6から出力される電圧を降圧して第一モータMRに対して出力することがそれぞれ可能である。また、昇降圧コンバータ8は、第一モータMRの発電時に出力される電圧を昇圧してリアインバータ6に出力すること、および第一モータMRの発電時に出力される電圧を降圧してリアインバータ6に出力することがそれぞれ可能である。第二モータMLとリアインバータ6との間には、コンバータは設けられていない。
第一モータMRおよび第二モータMLは、リアインバータ6を介してバッテリ4から供給される電力を機械的な動力に変換して出力することができると共に、入力される動力によって駆動されて機械的な動力を電力に変換することができる。第一モータMRは、電力を消費して発生させるトルクによって右後輪RRを回転駆動すること、および右後輪RRから伝達される機械的な動力を電力に変換して回生発電することがそれぞれ可能である。同様に、第二モータMLは、電力を消費して発生させるトルクによって左後輪RLを回転駆動すること、および左後輪RLから伝達される機械的な動力を電力に変換して回生発電することがそれぞれ可能である。第一モータMRおよび第二モータMLによって発電された電力は、バッテリ4に蓄電可能である。第一モータMRおよび第二モータMLとしては、例えば、3相の交流同期型のモータジェネレータを用いることができる。
フロントインバータ3およびリアインバータ6は、バッテリ4からの直流電圧を交流電圧に変換して出力することができる。フロントインバータ3は、変換した交流電圧によってフロントモータを駆動することができる。リアインバータ6は、変換した交流電圧によって第一モータMRおよび第二モータMLをそれぞれ駆動することができる。各インバータ3,6は、出力電流を制御することができる。各インバータ3,6は、例えば、スイッチング素子のON/OFFを切り替えることにより、制御対象のモータに所望のトルクを出力させることができる。
また、リアインバータ6は、第一モータMRおよび第二モータMLが発電するときに、発電された交流電圧を直流電圧に変換してバッテリ4に出力することができる。同様に、フロントインバータ3は、フロントモータが発電するときに、発電された交流電圧を直流電圧に変換してバッテリ4に出力することができる。
車両100には、ECU50が搭載されている。ECU50は、コンピュータを有する電子制御ユニットである。ECU50は、車両100の各部を制御する制御装置としての機能を有する。例えば、ECU50は、エンジン1、トランスアクスル2、フロントインバータ3、リアインバータ6および昇降圧コンバータ8と接続されており、エンジン1、トランスアクスル2、フロントインバータ3、リアインバータ6および昇降圧コンバータ8をそれぞれ制御することができる。
車両100は、EV走行あるいはHV走行を選択的に実行することができる。EV走行モードは、エンジン1の動力によらずに、フロントモータ、第一モータMR、第二モータMLの少なくともいずれか一つを動力源として車両100を走行させる走行モードである。EV走行モードでは、例えば、第一モータMRおよび第二モータMLを動力源として後輪駆動によって車両100を走行させることが可能である。
HV走行モードは、エンジン1を動力源として車両100を走行させる走行モードである。HV走行モードでは、例えば、エンジン1の動力によって前輪を駆動し、第一モータMRおよび第二モータMLによって後輪を駆動する四輪駆動によって車両100を走行させることが可能である。HV走行モードでは、フロントモータは動力源としてアシストトルクを出力することも可能である。また、HV走行モードでは、第一モータMR、第二モータML、フロントモータは適宜発電を行うこともできる。例えば、第一モータMRおよび第二モータMLは、回生制動を行って、車両100の走行エネルギーを電力として回収することが可能である。
ECU50は、要求駆動力や車両100の走行状況、バッテリ4の充電状態SOC等に基づいて、HV走行モードあるいはEV走行モードを選択する。また、ECU50は、要求駆動力や車両100の走行状況、バッテリ4の充電状態SOC等に基づいて、第一モータMRおよび第二モータMLのそれぞれの目標出力トルクを決定し、決定した目標出力トルクを実現するようにリアインバータ6を制御する。
ここで、本実施形態の車両100のように左右の車輪にそれぞれ駆動用の独立したモータ(例えば、インホイールモータ)を設ける場合、左右輪をそれぞれ制御できるように、各モータに対して別々のインバータを設けることが考えられる。しかしながら、インバータの数が増加すると、コストの増加を招く。これに対して、パワーケーブル7を分岐させて、左右のモータMR,MLを共通の1つのリアインバータ6に接続する構成が考えられる。このようにすれば、1つのリアインバータ6で2つのモータMR,MLを駆動することが可能となる。しかしながら、またぎ路進入等で左右の車輪に出力差が生じると、車両100の制御性が低下してしまう虞がある。
本発明の車両制御装置1−1では、パワーケーブル7を分岐させた分岐点7aといずれか一方のモータとの間に、昇降圧コンバータ8を備える。車両制御装置1−1は、車両100がまたぎ路に進入した時などにおいて、第一モータMRに対する供給電圧を昇降圧コンバータ8によって昇圧あるいは降圧する。これにより、左右輪のトルクをそれぞれに制御することで、車両100を安定して走行させることが可能となる。
また、本実施形態の車両制御装置1−1は、またぎ路走行時等において、左右のモータMR,MLのトルクを独立して制御することが可能であるため、左右輪に対するトルク配分制御も実施可能である。つまり、またぎ路等に限らず、第一モータMRおよび第二モータMLから互いに異なるトルクを出力させることができる。一つの昇降圧コンバータ8によって二つのモータMR,MLのトルクをそれぞれ異なるトルクに制御することができるため、車両制御装置1−1の構成を簡素化することができ、コスト低減等を実現可能である。
図1に示す制御フローを参照して、本実施形態に係る車両制御装置1−1の制御について説明する。図1に示す制御フローは、例えば、第一モータMRおよび第二モータMLを駆動源として走行しているときに実行されるが、これに限らず、第一モータMRあるいは第二モータMLのいずれか一方を駆動源として走行するときや、第一モータMRあるいは第二モータMLの少なくともいずれか一方が発電を行っているときに実行されてもよい。
まず、ステップS1では、ECU50により、またぎ路に進入したか否かが判定される。ここで、またぎ路とは、一部の車輪が接地している路面部分の摩擦係数と、他の車輪が接地している路面部分の摩擦係数とが異なる路面を示す。またぎ路には、例えば、進行方向に対して左側の路面摩擦係数と、右側の路面摩擦係数とが異なる路面が含まれる。ECU50は、公知の方法により、車両100がまたぎ路に進入したか否かを判定することができる。ECU50は、例えば、各車輪のスリップ率に基づいてステップS1の判定を行うことができる。ステップS1の判定の結果、またぎ路に進入したと判定された場合(ステップS1−Y)にはステップS2に進み、そうでない場合(ステップS1−N)にはステップS1に移行する。
ステップS2では、ECU50により左右輪の回転数差が第一閾値x以上であるか否かが判定される。ECU50は、右後輪RR(第一車輪)の回転数と、左後輪RL(第二車輪)の回転数との回転数差の大きさを算出する。ECU50は、例えば、第一モータMRの回転数に基づいて右後輪RRの回転数を取得し、第二モータMLの回転数に基づいて左後輪RLの回転数を取得することができる。ECU50は、右後輪RRの回転数と左後輪RLの回転数との回転数差の大きさが、予め定められた第一閾値x以上である場合、ステップS2で肯定判定を行う。ステップS2の判定の結果、左右輪の回転数差が第一閾値x以上であると判定された場合(ステップS2−Y)にはステップS3に進み、そうでない場合(ステップS2−N)にはステップS1に移行する。
ステップS3では、ECU50により、回転数変化が大きい輪が判定される。ECU50は、右後輪RRおよび左後輪RLのうち、回転数変化が大きい車輪を判定する。ECU50は、例えば、過去の同じ期間における右後輪RRの回転数変化と左後輪RLの回転数変化をそれぞれ算出する。またぎ路において、車両100の右側の路面の摩擦係数が左側の路面の摩擦係数よりも小さい場合、右後輪RRがスリップしやすく、右後輪RRの回転数変化が左後輪RLの回転数変化よりも大きなものとなりやすい。
ECU50は、第一車輪である右後輪RRの回転数変化が左後輪RLの回転数変化よりも大きいと判定した場合、ステップS4に進み、第二車輪である左後輪RLの回転数変化が右後輪RRの回転数変化よりも大きいと判定した場合、ステップS5に進む。右後輪RRの回転数変化が左後輪RLの回転数変化よりも大きいことは、右後輪RRの回転変動の度合いが左後輪RLの回転変動の度合いよりも大きいことに含まれる。また、左後輪RLの回転数変化が右後輪RRの回転数変化よりも大きいことは、左後輪RLの回転変動の度合いが右後輪RRの回転変動の度合いよりも大きいことに含まれる。
ステップS4では、ECU50により、昇降圧コンバータ8で降圧がなされる。図3は、右後輪RR(第一車輪)の回転数変化が大きい場合の降圧制御の説明図である。図3において、破線21は、右後輪RRの回転数と左後輪RLの回転数との回転数差の大きさ(以下、単に「回転数差21」と記載する。)を示す。実線22は、昇降圧コンバータ8から第一モータMRに対する出力電圧を示す。
例えば、右後輪RRがスリップし、左後輪RLはスリップしていない場合、右後輪RRの回転数が上昇し、回転数差21が増加する。図3では、時刻t1に右後輪RRのスリップが発生し、回転数差21が増加し始めている。時刻t2に回転数差21が第一閾値x以上となり、昇降圧コンバータ8による降圧制御が開始される。ECU50は、リアインバータ6の出力電圧を昇降圧コンバータ8によって降圧させて、第一モータMRに対する供給電圧を低下させる。つまり、ECU50は、リアインバータ6から第一モータMRに供給する電圧を昇降圧コンバータ8によって降圧させる。
ここで、昇降圧コンバータ8によって降圧させることには、第二モータMLに対する供給電圧よりも第一モータMRに対する供給電圧を低くすること、降圧制御中の第一モータMRに対する供給電圧を降圧制御の開始前の第一モータMRに対する供給電圧よりも低くすること、第一モータMRに対する供給電圧を予め定められた電圧まで降圧させること、第一モータMRに対する供給電圧を予め定められた電圧だけ降圧させることなどが含まれる。降圧制御における第一モータMRに対する供給電圧は、回転数差21や回転数差21の変化量、第一モータMRの回転数や第一モータMRの回転数の変化量、第一モータMRのスリップ率、車両100に対する要求駆動力等に基づいて決定するようにしてもよい。
第一モータMRに対する供給電圧は、降圧制御開始前の電圧vから降圧制御開始後は電圧vに低下する。供給電圧の低下により、第一モータMRの回転数およびトルクが低下する。よって、図3に示すように、時刻t2から時刻t3にかけて、回転数差21が減少する。ステップS4が実行されると、ステップS6に進む。
ステップS5では、ECU50は、リアインバータ6の出力電流を低下させ、かつ昇降圧コンバータ8に電圧を昇圧させる。図4は、左後輪RL(第二車輪)の回転数変化が大きい場合の電流低減制御および昇圧制御の説明図である。図4において、破線31は、左後輪RLの回転数と右後輪RRの回転数との回転数差の大きさ(以下、単に「回転数差31」と記載する。)を示す。実線32は、昇降圧コンバータ8から第一モータMRに対する出力電圧を示す。実線33は、リアインバータ6の出力電流を示す。
例えば、左後輪RLがスリップし、右後輪RRはスリップしていない場合、左後輪RLの回転数が上昇し、回転数差31が増加する。図4では、時刻t4に左後輪RLのスリップが発生し、回転数差31が増加し始めている。時刻t5に回転数差31が第一閾値x以上となると、ECU50は、昇降圧コンバータ8に対して昇圧制御を指令する。ECU50は、リアインバータ6の出力電圧を昇降圧コンバータ8によって昇圧させて、第一モータMRに対する供給電圧を増加させる。つまり、ECU50は、リアインバータ6から第一モータMRに供給する電圧を昇降圧コンバータ8によって昇圧させる。第一モータMRに対する供給電圧は、昇圧制御開始前の電圧vから昇圧制御開始後は電圧vに増加する。
ここで、昇降圧コンバータ8によって昇圧させることには、第二モータMLに対する供給電圧よりも第一モータMRに対する供給電圧を高くすること、昇圧制御中の第一モータMRに対する供給電圧を昇圧制御の開始前の第一モータMRに対する供給電圧よりも高くすること、第一モータMRに対する供給電圧を予め定められた電圧まで昇圧させること、第一モータMRに対する供給電圧を予め定められた電圧だけ昇圧させることなどが含まれる。
一方、ECU50は、昇降圧コンバータ8による昇圧制御と同時に、リアインバータ6の出力電流を低下させる電流低減制御を行う。電流低減制御により、リアインバータ6の出力電流33は、電流値iから電流値iに低下する。つまり、ECU50は、リアインバータ6から第一モータMRおよび第二モータMLに供給する電流を低減する。リアインバータ6から供給する電流を低減することには、電流低減制御中の電流値を電流低減制御の開始前の電流値よりも小さくすること、電流低減制御中の電流値を予め定められた電流値まで低下させること、リアインバータ6から供給する電流値を予め定められた電流値だけ低下させることなどが含まれる。
リアインバータ6の出力電流が低下することにより、第一モータMRに対する供給電流および第二モータMLに対する供給電流はそれぞれ低下する。これにより、第二モータMLの出力トルクが低下する。これに対して、第一モータMRでは、昇降圧コンバータ8による昇圧制御がなされている。昇圧制御は、第一モータMRの出力トルクを増加させる。つまり、第一モータMRでは、供給電流の低下による出力トルクの低下と、昇圧制御による出力トルクの増加が互いに打ち消し合う。
ECU50は、例えば、供給電流の低下による出力トルクの低下分と、昇圧制御による出力トルクの増加分とが打ち消し合い、第一モータMRの出力トルクの変動が生じないようにする。つまり、ECU50は、第一モータMRの駆動力の変動が生じないように、リアインバータ6から第一モータMRおよび第二モータMLに供給する電流の低減およびリアインバータ6から第一モータMRに供給する電圧の昇圧を行う。これにより、第一モータMRの出力トルクを変化させず、第二モータMLの出力トルクを低下させることが可能となる。ステップS5が実行されると、ステップS6に進む。
ステップS6では、ECU50により、左右輪の回転数差が第二閾値y以下であるか否かが判定される。第二閾値yは、第一閾値xよりも小さな値である。第二閾値yは、例えば、左右輪の回転数差における許容範囲の最大値とされる。例えば、回転数差21が第二閾値y以下である場合、右後輪RRのスリップは適切に抑制され、車両100の安定性を十分に確保することができる。回転数差31が第二閾値y以下であれば、左後輪RLのスリップは適切に抑制され、車両100の安定性を十分に確保することができる。ステップS6の判定の結果、左右輪の回転数差が第二閾値y以下であると判定された場合(ステップS6−Y)には本制御フローは終了し、そうでない場合(ステップS6−N)にはステップS3に移行する。図4では、時刻t6に回転数差31が第二閾値y以下となり、昇圧制御および電流低減制御が終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る車両制御装置1−1によれば、一つの昇降圧コンバータ8によって、第一モータMRの駆動力および第二モータMLの駆動力をそれぞれ制御することができる。よって、車両制御装置1−1は、一対の車輪RR,RLの各々に独立して設けられたモータMR,MLをそれぞれ制御することができ、かつ簡素な構成のものとなる。第一モータMRの駆動力と第二モータMLの駆動力とを異なる値に制御することで、片輪でスリップ等が発生したときに、適切にその車輪の駆動力を調節することができ、車両100の走行安定性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、右後輪RRが第一車輪、左後輪RLが第二車輪であったが、これには限定されない。昇降圧コンバータ8は、一対の車輪RR,RLのいずれとリアインバータ6との間に配置されてもよい。
また、本実施形態では一つのインバータ(リアインバータ6)に接続された一対の車輪が右後輪RRおよび左後輪RLであったが、これには限定されない。例えば、上記一対の車輪は、右前輪FRおよび左前輪FLであってもよい。また、上記一対の車輪は、左右輪でなくてもよく、車両100が有する複数の車輪のうち任意の二つの車輪とすることができる。従って、上記一対の車輪は、例えば、前輪と後輪の組合せであってもよい。
本実施形態に係る車両100は、ハイブリッド車両であったが、これに限らず、車両100は、モータを動力源とする電気自動車であってもよい。この場合、四輪駆動車であれば、左右の前輪を一対の車輪として一つのインバータおよび昇降圧コンバータ8によって左右前輪の駆動力を制御し、左右の後輪を一対の車輪として一つのインバータおよび昇降圧コンバータ8によって左右後輪の駆動力を制御するようにしてもよい。前輪のインバータと後輪のインバータとは独立していても共通であってもよい。
(実施形態の変形例)
実施形態の変形例について説明する。上記実施形態では、左右輪の回転数差が大きい場合に、降圧制御が実行され、あるいは昇圧制御および電流低減制御が実行されたが、これに代えて、右後輪RRあるいは左後輪RLのスリップが検知された場合に降圧制御等が実行されてもよい。また、右後輪RRあるいは左後輪RLの回転数の変化速度が大きい場合に降圧制御等がなされてもよい。
上記の実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1−1 車両制御装置
6 リアインバータ(インバータ)
7 パワーケーブル
8 昇降圧コンバータ
71 第一パワーケーブル
72 第二パワーケーブル
100 車両
MR 第一モータ
ML 第二モータ
RL 左後輪(第二車輪)
RR 右後輪(第一車輪)

Claims (2)

  1. 1つのインバータと、
    前記インバータと接続され、かつ第一車輪と接続された第一モータと、
    前記インバータと接続され、かつ第二車輪と接続された第二モータと、
    前記第一モータと前記インバータとの間に設けられた昇降圧コンバータとを備え、
    前記第一車輪の回転変動の度合いが前記第二車輪の回転変動の度合いよりも大きい場合、前記インバータから前記第一モータに供給する電圧を前記昇降圧コンバータによって降圧させ、
    前記第二車輪の回転変動の度合いが前記第一車輪の回転変動の度合いよりも大きい場合、前記インバータから前記第一モータおよび前記第二モータに供給する電流を低減すると共に、前記インバータから前記第一モータに供給する電圧を前記昇降圧コンバータによって昇圧させる
    ことを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記第二車輪の回転変動の度合いが前記第一車輪の回転変動の度合いよりも大きい場合、前記第一モータの駆動力の変動が生じないように、前記電流の低減および前記第一モータに供給する電圧の昇圧を行う
    請求項1に記載の車両制御装置。
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