以下、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置、ゲームシステム、ゲーム管理方法及びプログラムについて、図面を参照しながら説明する。
〔ゲームシステムの概要〕
本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置が組み込まれたゲームシステムの構成例を、図1に示している。同図に示すように、このゲームシステムは、インターネットなどのネットワーク4上に設置されたゲームサーバ1と、当該ゲームサーバ1と通信可能に接続されたデータベースサーバ2と、ネットワーク4を介してゲームサーバ1と通信可能に接続できる各ユーザの端末装置3とによって構成される。
本実施の形態のネットワーク4は、インターネットに限定されるものではなく、ゲームサーバ1と各ユーザの端末装置3との間を通信可能に相互に接続できるものであれば、例えば、専用回線、公衆回線(電話回線、移動体通信回線等)、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等であってもよく、或いはインターネットとこれらを組み合わせたものであってもよい。
このゲームシステムの例において、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。ゲームサーバ1は、ゲームサービスを受ける各ユーザの端末装置3からのネットワーク4を介したアクセスを受け付けて、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2(記憶装置)に蓄積して管理し、各ユーザにネットワーク4を介したゲームサービスを提供する。
本実施の形態では、ゲームサーバ1によるゲームサービスの提供の一形態として、各ユーザの端末装置3に搭載されたウェブブラウザによってゲームがプレイできる、いわゆるブラウザゲームを提供する例について説明する。このブラウザゲームを提供するサービス形態では、ユーザの端末装置3にゲーム専用のソフトウェアをダウンロード又はインストールする必要がなく、端末装置3をネットワーク4に接続できる環境であれば、ユーザはどこでも気軽にゲームサーバ1から提供されるゲームサービスを楽しむことができる。
このゲームシステムでは、ブラウザゲーム用のプログラム(アプリケーションソフトウェア)がゲームサーバ1に実装されており、ゲームサーバ1が、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じてゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行する。そして、ゲームサーバ1は、演算処理等の実行結果に基づいてデータベースサーバ2内の各ユーザのゲーム情報を更新するとともに、当該実行結果をユーザの端末装置3の画面に表示させるためのウェブページ情報(ゲーム画面データ)を各ユーザの端末装置3に送信する。
各ユーザの端末装置3には、ユーザーエージェントとしてウェブサイト閲覧機能を有するウェブブラウザが搭載されており、ゲームサーバ1から送信されたウェブページ情報を端末装置3の画面に表示することができるようになっている。この端末装置3としては、例えば、携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯電話と携帯情報端末とを融合させた携帯端末であるスマートフォン、パーソナルコンピュータまたはタブレット型コンピュータなど、ネットワーク4経由でゲームサーバ1に接続してゲームサービスの提供を受けることができる様々な端末が適用できる。
また、本実施の形態で提供されるゲームは、ユーザが、ゲームサービスを受けている他のユーザと交流を行いながらプレイすることができる、いわゆるソーシャルゲームの要素を有する。例えば、本実施の形態のゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のシステムに組み込むことによって、SNSのサービスの一つとしてソーシャルゲームサービスを提供するゲームシステムとすることができる。このようにSNSのプラットフォーム上で動作するゲームシステムによりゲームサービスをユーザに提供することもできるが、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をSNSのシステムに組み込まずに、独立したゲームシステムとして構築してもよい。
このゲームシステムにおいて、所定の特典獲得チャンス条件を満足、例えばゲーム中の所定のステージをクリアすれば、特典獲得チャンスモードに移行し、ゲーム画面に複数、例えば3個の特典封入オブジェクトとしての宝箱アイテム(以下、単に「宝箱」と呼称する)が出現する(図12参照)。宝箱が開封された場合には、それに対応付けられている特典がユーザに付与されるが、3つの宝箱を全て開封するためには、それぞれ異なる3つの開封条件を満たすことが必要である。ゲームサーバ1は、3つの宝箱のすべてに対して個別に適用可能であって、適用されることにより個々に宝箱を異なる開封条件で開封する、例えば3つの開封手段を備える。その1つは、例えば、ユーザが指定した任意の宝箱を開封する第1の開封手段である。また、ゲームサーバ1は、例えば、ユーザの所有する開封用のポイントを消費して、ユーザが指定した任意の宝箱を開封する第2の開封手段や、仲間のログイン数によって当選確率が変動する開封抽選に当選した場合に宝箱の1つを開封する第3の開封手段などを備える。各開封手段の詳細については後述する。
一つの開封手段は、一つの宝箱の開封にのみ適用でき、ある宝箱に一度適用された開封手段は、その他の宝箱に対してはもはや使用できない。ユーザができるだけ多くの特典を獲得するには、できるだけ多くの開封条件を満たし、複数の開封手段で複数の宝箱を開封することが必要となるという面白みのあるゲーム要素が加味されることにより、ゲーム性の向上が図られている。これにより、ユーザは、より多くの開封条件を満たすため、ゲーム内の他のプレイを積極的に進める(例えば、開封条件を満たすためのポイントをゲーム内で獲得したり、仲間を増やしたりする)ことが動機付けられ、ゲームの活性化が図られるのである。このような特典獲得の機会をユーザに提供する本実施の形態に係るゲーム管理装置(ゲームサーバ1等)の構成の詳細を、以下に説明する。
〔ゲーム管理装置の構成〕
上述のように本実施の形態では、ゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。図2にゲームサーバ1のハード構成の一例を示している。同図に示すように、ゲームサーバ1は、主に、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13と、補助記憶装置14と、通信制御部15と、入出力制御部16とを備えており、これらはアドレスバス、データバス、コントロールバス等を含むバスライン17を介して相互に接続されている。なお、バスライン17と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU11は、システムソフトウェアやゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアの命令を解釈して実行し、ゲームサーバ1全体の制御を行う。ROM12は、ゲームサーバ1の基本的な動作制御に必要なプログラム等を記憶している。RAM13は、各種プログラム及びデータを記憶し、CPU11に対する作業領域を確保する。
補助記憶装置14は、ゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアや各種データ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置14としては、例えばハードディスクドライブなどを用いることができる。ゲームサーバ1(コンピュータ)をゲーム管理装置として動作させるための本実施の形態のプログラムも、この補助記憶装置14に記憶されており、当該プログラムはゲームサーバ1の起動時に補助記憶装置14からバスライン17を介してRAM13へとロードされ、当該CPU11によって実行される。
通信制御部15は、ネットワーク4と接続される通信インタフェース15aを備え、ネットワーク4を介した各ユーザの端末装置3との間の通信を制御する。また、通信制御部15は、ネットワーク4に接続されている図示しないサーバとの通信も制御するようになっている。例えば、ゲームサーバ1をSNSに組み込んだシステム構成とした場合、ゲームサーバ1の通信制御部15は、SNSサーバとの間の通信を制御する。
入出力制御部16は、データベースサーバ2と通信可能に接続されており、CPU11がデータベースサーバ2に対してデータ(レコード)の読み書きを実行するときの入出力制御を行うデータベースインタフェースである。
データベースサーバ2は、ゲームサーバ1が管理する各ユーザのゲーム情報を記憶する領域を有する記憶装置として、例えばRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成の大容量ハードディスク装置を具備する。このデータベースサーバ2は、例えば、各ユーザを一意に識別する識別情報(ユーザID)と対応付けて、各ユーザの各種ゲーム情報(ユーザ名、レベル、ゲーム内ポイント、所持アイテムなど)を記憶するリレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース又はオブジェクト関係データベース等として構築することができる。
本実施の形態では、ゲーム管理装置がゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される例を示すが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1にデータベースサーバ2の機能を持たせて、ゲーム管理装置をゲームサーバ1のみで構成することもできる。また、ゲームサーバ1の有する各機能を複数のサーバに分散して持たせて、ゲームサーバ1を複数台のサーバとして構成することもできる。例えば、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1へアクセスした場合に、当該ユーザが正規のユーザかどうかを判別する認証機能を有する認証サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバとは別に設け、メインサーバと認証サーバとでゲームサーバ1を構成してもよい。他の構成例としては、ユーザが課金対象のアイテムをゲーム内で購入した場合に課金管理を行う課金管理サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバ等とは別に設け、メインサーバ、認証サーバおよび課金管理サーバによりゲームサーバ1を構成してもよい。
また、本ゲームサービスを利用するユーザ数が数十万人、数百万人、あるいはそれ以上となると、多数のユーザの端末装置3からの巨大なアクセスにも耐え得るサーバシステムの構築が求められるため、ネットワーク4上に複数のゲームサーバ1を設けて冗長化(多重化)を図ることにより、負荷分散型のシステム構成としてもよい。この場合、複数のゲームサーバ1間の負荷を調整するためのロードバランサを設けることが望ましい。
次に、本実施の形態に係るゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスの提供を受けるユーザの端末装置3の構成を説明する。
〔端末装置の構成〕
ユーザが操作する端末装置3としては、上述のように携帯電話端末やスマートフォンをはじめとして、ウェブサイト閲覧機能を有する様々な端末を適用できるが、本実施の形態では、携帯端末を例示してその構成を説明する。なお、携帯端末以外の端末装置3についても、ウェブサイト閲覧機能を用いてゲーム画面を表示したり、ゲームを実行するための入力操作を行うといった、ゲームをプレイする上で必要となる基本的な構成は、携帯端末と同様である。
ウェブサイト閲覧機能等を有する携帯端末は、フィーチャーフォン(Feature phone)やスマートフォン(Smartphone)等とも呼称され、図3にその構成例を示している。同図に示すように、端末装置3は、主に、CPU31と、主記憶装置としてのROM32及びRAM33と、画像処理部34と、表示部35と、サウンド処理部36と、音声入力部37と、音声出力部38と、補助記憶装置39と、操作入力部40と、通信制御部41とを備えており、構成要素31〜34、36および39〜41はバスライン42を介して相互に接続されている。なお、バスライン42と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU31は、ウェブブラウザを含む各種プログラムの命令を解釈して実行し、端末装置3全体の制御を行う。ROM32には、端末装置3の基本的な動作制御に必要なプログラム等が記憶されている。また、RAM33には、ROM32または補助記憶装置39からロードされた各種プログラムやデータが記憶され、CPU31に対する作業領域を確保する。HTML等で記述されたゲーム画面データを表示するウェブブラウザは、ROM32または補助記憶装置39に記憶されており、RAM33にロードされてCPU31によって実行される。また、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインソフトウェアを、ウェブブラウザと共にROM32または補助記憶装置39に記憶していてもよい。
画像処理部34は、CPU31からの画像表示命令に基づいて表示部35を駆動し、当該表示部35の画面に画像を表示させる。表示部35には、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の既知の種々の表示装置が適用できる。
サウンド処理部36は、音声入力部37から音声が入力されたときにアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するとともに、CPU31からの発音指示に基づいてアナログ音声信号を生成して音声出力部38に出力する。音声入力部37は、端末装置3に内蔵されたマイクロフォンからなり、電話通信する場合や録音を行う場合などに用いられる。音声出力部38は、電話通信時の受話スピーカおよび電話着信音やゲーム実行時の効果音などを出力するスピーカからなる。
補助記憶装置39は、各種プログラムやデータ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置39としては、携帯電話端末の内部メモリとして、例えばフラッシュメモリドライブ等を用いることができ、また、携帯電話端末の外部メモリとして、例えばメモリカードリーダライタ等を用いることができる。
操作入力部40は、ユーザの操作入力を受け入れて当該操作入力に対応した入力信号を、バスライン42を介してCPU31に出力するものである。操作入力部40の例としては、端末装置3の本体に設けられた方向指示ボタン、決定ボタン、英数文字等入力ボタンなどの物理的ボタンがある。また、表示部35の画面にタッチパネル(接触入力式のインタフェース)を搭載することによって表示部35をいわゆるタッチスクリーンとして構成している端末装置3の場合、当該タッチパネルも操作入力部40となる。
通信制御部41は、通信インタフェース41aを備え、ゲーム操作時等にデータ通信するための通信制御機能および携帯電話端末として音声データを送受信するための通信制御機能等を有している。ここで、データ通信用の通信制御機能には、例えば、無線LAN接続機能、無線LANや携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信機能などが含まれる。通信制御部41は、CPU31からの命令に基づいて端末装置3を無線LANやインターネット等に接続するための接続信号を発信するとともに、通信相手側から送信されてきた情報を受信してCPU31へ供給する。
なお、端末装置3には、その他にもGPS(Global Positioning System)信号受信回路、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等の撮像装置(カメラ)、3軸加速度センサなどが備えられていてもよく、例えば、GPS位置情報などをゲーム内で活用してもよい。
上記構成の端末装置3において、ゲームサービスを受けようとするユーザは、ウェブブラウザを立ち上げてゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行う。このアクセスがゲームサーバ1に認証された場合、端末装置3の通信制御部41がゲームサーバ1から送信されてくるHTML等で記述されたゲーム画面データを受信し、CPU31がウェブブラウザを実行してゲーム画面を表示部35に表示させる。ここでユーザは、ゲーム画面に表示されている選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクを、操作入力部40を操作して選択入力する。この選択入力に応じてゲームサーバ1がゲームを進行させ、新たなゲーム画面データを端末装置3に送信する。そして、この新たなゲーム画面が端末装置3の表示部35に表示され、以下、同様に、ユーザは、表示部35に表示されているゲーム画面で選択可能なボタンオブジェクト等を選択する操作により、ゲームサーバ1が提供するゲームをプレイすることができるようになっている。
〔ゲーム管理装置の機能的構成〕
次に、上記のように構成されたゲーム管理装置(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)の機能的構成について説明する。図4は、ゲーム管理装置の機能ブロック図である。
図4に示すように、ゲーム管理装置は、ゲーム情報記憶制御手段71およびゲーム進行手段72を備えている。これらの各手段71・72は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
ゲーム情報記憶制御手段71は、各ユーザのゲーム情報を記憶装置50(データベースサーバ2等)に記憶する機能を有する。なお、記憶装置50そのものについては、ゲーム管理装置(またはゲームシステム)の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。例えば、記憶装置50は、ゲームサーバ1が有するRAM13や補助記憶装置14、データベースサーバ2、あるいはゲーム管理装置や端末装置3とは別構成のファイルサーバ等であってもよい。ゲーム情報記憶制御手段71が記憶装置50に記憶して管理するゲーム情報の項目は、本ゲームサーバ1がユーザに提供するゲームサービスの内容によって異なる。
本ゲームサーバ1によって提供されるゲームの例としては、野球、サッカー、ゴルフなどの各種スポーツを題材としたスポーツゲーム、戦闘を題材とした戦闘ゲーム、音楽シミュレーションゲーム、その他種々のロールプレイングゲーム・育成ゲーム・シミュレーションゲームといったように、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを挙げることができる。その一例として、本実施の形態では、ゲームサーバ1がゲームサービスとして野球ゲームを提供する場合について、以下に説明する。
本実施の形態では、ユーザがゲーム内において選手キャラクタを所有し、当該選手キャラクタを用いてゲーム内で他のユーザと試合(対戦)を行うことができる野球ゲームを例に挙げる。ユーザが所有する選手キャラクタは、当該選手キャラクタの形態を端末装置3の画面上で視認可能としたカード形式とすることができる。すなわち、選手キャラクタは、デジタル選手カードとしてゲームサーバ1で管理されるとともに、ユーザの端末装置3の画面に表示される。図5には、ユーザの端末装置3の画面に表示される選手カード101を例示しており、選手キャラクタの形態およびカードの希少価値度などを表記したデジタル選手カードとして画面上に表示される。図5の例では、希少価値度の高さを星印の多さで視覚的に分かり易く示している(例えば希少価値度が高いほど星印の数を多くしている)。ユーザは、ゲームを進行させながら選手カードを集め、自分だけのオリジナルチームを結成し、他のユーザと対戦することができる。また、ユーザは、集めた選手カード同士を合成することによって選手カード(キャラクタ)の能力を強化する(すなわち、キャラクタを育成する)ことができ、より強いチーム作りを目指してゲームを楽しむことができるようになっている。
また、本実施の形態のゲームでは、行動ポイントというゲーム内ポイントを消費しながら、ゲーム内エリア(ステージ)を探索して選手(選手カード)を仮想的にスカウトするという「スカウトモード」が存在する。このスカウトモードには複数のステージが設けられている。本実施の形態のゲームでは、ステージを、スカウトエリアと名付けている。このように、ゲームの内容に応じて、ステージに任意の呼称をつけてもよい。そして、各スカウトエリア(以下、単にエリアと呼称する)をクリアする毎に、前述の特典獲得チャンスモードに移行して、所定数の宝箱がゲーム画面に出現するようになっている。
このような野球ゲームにおいて、各ユーザのゲーム情報を管理するゲーム情報記憶制御手段71の構成例を、図6に示す。同図に示すように、ゲーム情報記憶制御手段71は、ユーザ情報記憶制御手段71a、レベル情報記憶制御手段71b、所有選手カード記憶制御手段71c、所有ポイント記憶制御手段71d、所有コイン記憶制御手段71eおよび所有アイテム記憶制御手段71fなどを備えている。図7には、ゲーム情報記憶制御手段71の各記憶制御手段がデータベースサーバ2に記憶して管理する、各ユーザのゲーム情報の一例(この例ではユーザID=“000001”の1人分のゲーム情報)を示している。
ユーザ情報記憶制御手段71aは、各ユーザを一意に識別するユーザIDと対応付けて、ログインID、パスワード、ユーザ名(ゲーム内で使用するニックネーム等)、チーム名等の各ユーザに関するユーザ情報を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。ここで、ログインIDおよびパスワードは、各ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしたときのログイン認証に用いられる。ユーザ名およびチーム名は、ユーザがゲームサービスを受けるための会員登録をした際や、ゲームを初めて実行した際に、ユーザが自ら設定した任意の情報である。ユーザ名およびチーム名は、必要に応じてゲーム画面に表示される。
レベル情報記憶制御手段71bは、ユーザIDと対応付けて、ユーザのゲームレベルの情報をデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。本野球ゲームでは、例えば、ユーザがゲームを進行させることにより経験値が蓄積され、当該経験値が一定量に達することによりユーザのゲームレベルがアップするようになっている。
所有選手カード記憶制御手段71cは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手して所有している選手カード(キャラクタ)の情報を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。この選手カードの情報の例としては、選手カードを一意に識別するための識別情報(選手カードID)、選手の能力の高さを示す能力値(第1属性)およびオーダーフラグなどがある。
図7では、3つの能力項目(能力1〜3)に対して選手の能力値を設定できる例を示している。能力項目の例としては、選手カードが野手の場合は、能力1〜3を「打撃」、「走力」、「守備」等とすることができ、また選手カードが投手の場合は、能力1〜3を「球威」、「制球」、「変化」等とすることができる。能力項目はこの例に限らず、増減可能である。オーダーフラグとは、ユーザが所有している選手カードのうち、他のユーザのチームとの試合に出場するオーダー選手(一軍オーダーに組み込まれた選手)であるか、それともオーダー選手以外の控え選手であるかを判別するフラグであり、これが「1」のときオーダー選手の選手カードとして登録されていることを示す。ユーザは、端末装置3を操作することにより、所有している選手カードからオーダー選手を選択してオーダーを設定できる。
また、データベースサーバ2には、図8に示すように、選手カードIDと対応付けられて、選手カードの、選手名、背番号、ポジション、チーム、希少価値度、能力値(合成により強化されていない初期値)および画像データなどの選手カード情報が記憶された選手カードデータベースが存在する。そして、ゲーム情報記憶制御手段71は、所有選手カード記憶制御手段71cが記憶している選手カードIDに基づいて、当該選手カードIDに対応する選手カードの属性情報や画像データを選手カードデータベースから取得できるようになっている。
本実施の形態の選手カードは、現実世界のプロ野球12チームの何れかに所属する実在選手を模写したカードである。よって、各選手カードの属性情報には、対応する実在選手の選手名、背番号、ポジション、チーム(プロ野球12チームの何れか)などが設定されている。
また、本実施の形態では、各ユーザがゲーム内で所有することができる選手カードの保有数に上限が設けられており、ゲームサーバ1は、各ユーザの選手カードの保有数が上限を超えないように管理している。選手カードの保有数の上限は、例えば30枚、60枚、100枚等、任意に設定することができる。
所有ポイント記憶制御手段71dは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手して所有している各種ポイント(ポイントに準ずる値などを含む)を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。本ゲームにおいては、様々なゲームモードが存在し、ゲームモードに応じて様々なポイントを獲得したり、獲得したポイントを使用したりできるようになっている。
図7に示すように、ポイントの例としては、上述の経験値の他、行動ポイント、運営コスト、強化ポイント、交流ポイント、Dポイントなどがある。行動ポイントは、前記スカウトモードで使用される。運営コストは、他のユーザを指定して個別対戦の試合を行う「試合モード」で使用されるものであり、試合を運営する場合に必要なコスト(ポイント)という位置付けで、当該個別対戦を行うことにより消費される。例えば、ゲーム中に消費されて減った行動ポイントや運営コストは、時間の経過により回復する(例えば、3分経過する毎に1ポイントずつ回復する)ようにしたり、前記経験値が一定量に達してユーザのレベルがアップすることにより回復するようにしたりできる。
また、前記の強化ポイントは、ユーザが所有する選手カード同士を合成することによって選手カードの能力を向上させる「強化モード」で使用されるものであり、当該合成を行うことにより消費される。この強化ポイントは、例えばスカウトモードの実行や試合モードの実行等によって獲得できるようにすることができる。
また、前記交流ポイントは、ユーザが他のユーザ(特に仲間)と挨拶等の交流を行うことによって獲得できるポイントである。この交流ポイントは、例えば、ゲームサーバ1が管理している全ての選手カードの中から乱数等に基づく抽選で所定枚数(例えば1枚)の選手カードを獲得できる「抽選モード」で使用可能である。本実施の形態では、所定量の交流ポイントを消費して、1枚の選手カード抽選を受けることができる。
また、前記Dポイントは、宝箱の開封等に使用できる貴重なゲーム内ポイントである。Dポイントは、例えば所定の希少価値度を有する選手カードとの交換により入手できる。本実施の形態の選手カードには、1=ノーマル、2=レギュラー、3=グレート、4=スター、5=スーパースターという5段階の希少価値度のうちの何れかが設定されている(この順に希少価値度が高くなる)。このうち、レギュラーおよびグレートの選手カードとの交換により、Dポイントを入手できる。
所有コイン記憶制御手段71eは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが所有しているコイン(前記各ポイントよりも価値の高いゲーム内通貨)を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。このコインは、例えば、課金対象のアイテムを獲得する等の際に必要となるものである。
所有アイテム記憶制御手段71fは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手したアイテムを、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。図7に示すように、アイテムの例としては、回復アイテム、パズルカードのピース、フェイクカードなどがある。回復アイテムは、ゲーム中に消費して減った前述の行動ポイントおよび/または運営コストを、時間の経過を待たずに一瞬で最大値まで回復させるアイテムである。例えば、回復アイテムは、前記コインを消費して購入したり、ゲーム内で所定のボーナス条件を満たしたりすることにより獲得できる。
パズルカードのピースは、所定数のピース(例えばP1〜P6の6つのピース)を全部集めてパズルカードを完成させることで強力な(能力値の高い)選手カードを入手することができるアイテムである。例えば、パズルカードのピースは、前記スカウトモードの実行時に乱数等に基づく抽選で当選した場合に獲得でき、また前記試合モードで他のユーザが所有しているピースを狙って対戦して勝利した場合に、当該対戦相手のユーザから奪取できるようになっている。
フェイクカードは、前記パズルカードのピースにセットしておくことにより、前記試合モードの対戦で他のユーザに負けても、狙われたピースを一度だけ奪取されないようにできるアイテムである。例えば、フェイクカードは、前記コインを消費して購入したり、ゲーム内で所定のボーナス条件を満たしたりすることにより獲得できる。
なお、ユーザがゲーム内で獲得して所有できるアイテムは、これらに限定されるものではなく、例えば、対戦に勝利したとき等に獲得できる宝アイテム、武器や防具等のキャラクタへの装備品、色々な効果・演出を発生させる魔法アイテムや特殊アイテム、その他の様々なアイテムを所有できるものとしてもよい。
次に、図4に示すゲーム進行手段72について説明する。同図に示すように、ゲーム進行手段72は、機能的には、受信手段72a、ゲーム実行手段72b、画面生成手段72cおよび送信手段72d等を備えている。ゲーム進行手段72は、基本的に、ユーザによる端末装置3での操作に応じてゲームを実行し、当該実行結果に応じたゲーム画面データを生成してこれを端末装置3に送信し、端末装置3にユーザの操作に応じたゲーム画面を表示させることによってゲームを進行させる。
ユーザの端末装置3のウェブブラウザによってゲーム画面が表示されているとき、ユーザがゲーム画面上の選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクが設定された文字列等を選択する操作を行った場合、当該操作に関する操作情報(ゲーム画面のリクエスト等)が端末装置3のウェブブラウザによってゲームサーバ1へ送信される。ゲームサーバ1では、前記操作情報を受信手段72aが受信したとき、ゲーム実行手段72bが、当該操作情報に応じてユーザのゲーム情報を読み出して演算やデータ処理を行うことによってゲームを実行する。
例えば、対戦モードで他のユーザのチームと対戦するという操作がユーザによって行われた場合を例に挙げると、ゲーム実行手段72bは、対戦を行う両ユーザのユーザIDに対応した両チームの選手カード(試合に出場する選手カード)の情報をデータベースサーバ2から読み出す。そして、ゲーム実行手段72bは、両チームのキャラクタの能力値等に基づいて、勝敗を決定する演算を行う。この勝敗決定の演算の例としては、単純に両チームのキャラクタの能力値の合計が高い方を勝利チームとしてもよいし、能力値の合計が高い方のチームが勝利する確率を高くして勝利チームを確率演算により求めてもよい。
次に、図4に示す画面生成手段72cについて説明する。画面生成手段72cは、ゲーム実行手段72bによる実行結果に応じて、例えばHTMLデータからなるゲーム画面データを生成する。HTMLデータには、データベースサーバ2から読み出された選手カード等の画像データを含めてもよい。また、HTMLデータには、端末装置3のウェブブラウザのプラグインによって動作するスクリプト(プログラム)が埋め込まれていてもよい。ゲームサーバ1から提供されたスクリプトが端末装置3で実行される場合は、端末装置3で表示されるゲーム画面を動画とすることも可能である。
また、送信手段72dは、画面生成手段72cにより生成された画面データ(HTMLデータ等)を、ゲーム画面のリクエストに対するレスポンスとして、またはゲーム実行手段72bによる実行結果として、ユーザの端末装置3へ送信する。このゲーム画面データを受信したユーザの端末装置3では、ウェブブラウザによって表示部35にゲーム画面が表示される。
次に、特典獲得チャンスモードを実現するゲームサーバ1の主要な機能ブロック図を、図9に示す。同図に示すように、ゲームサーバ1は、主に、表示制御手段51、特典情報記憶制御手段52、複数の開封手段(第1の開封手段53、第2の開封手段54、第3の開封手段55)および開封制御手段56を備えている。これらの各手段51〜56は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
表示制御手段51は、ユーザが所定の特典獲得チャンス条件を満たした場合に、n個(2≦n)の特典封入オブジェクトとしての宝箱を、ユーザの端末装置3のゲーム画面に表示させる機能を有する。宝箱とは、仮想的に特典を封入するアイテムであり、それが複数の開封手段53〜55の何れかによって開封されるまで、特典がユーザに付与されないようになっている。このような宝箱が、n個、例えば3つ、特典獲得チャンス条件を満たしたユーザのゲーム画面に表示される。「所定の特典獲得チャンス条件を満たす」の例としては、ゲーム中にエリアをクリアする、対戦相手に勝利する、閾値以上のゲーム内ポイントを獲得する、所定期間中にゲームにログインする等が考えられる。これらはほんの一例であり、ゲームに関する様々な条件を、所定の特典獲得チャンス条件とすることができる。本実施の形態では、スカウトモードの各エリアをクリアすることを、特典獲得チャンス条件を満たすものとして以下に説明する。
ここで、スカウトモードでエリアをクリアして特典獲得チャンスモードに移行するまでのゲームの流れを説明する。ユーザが端末装置3を操作して図5のメイン画面中の「スカウトモード」ボタン104を選択すれば、端末装置3から操作情報がゲームサーバ1へ送信される。ゲームサーバ1は、ユーザの端末装置3からこの操作情報を受信して、図10に示すスカウトモード画面データを端末装置3へ送信する。このスカウトモード画面には、「探索する」ボタン107というコマンドボタンが表示され、このボタン107を押すことにより、エリア内のゲームが進行し、仮想的に選手カードを探索することができる。
なお、端末装置3に表示される各ゲーム画面には、図示しないマイページボタン(メイン画面への移動ボタン)や戻るボタン(直前に表示されていた画面への移動ボタン)などが表示され、いつでもメイン画面や直前の画面に戻ることができるようになっている。
また、スカウトモード画面には、現在のエリアに関する各種情報を表示するための表示領域110が設けられている。この表示領域110には、エリアの達成率(進行率)の情報111が表示される。また、この表示領域110には、「探索する」ボタン107を1回押すことによって消費される行動力の基本ポイント(この例では「−4」)の情報112、同ボタン107を1回押すことによって獲得できる経験値(この例では「+4」)の情報113および強化ポイント(この例では「8〜56」)の情報114も表示される。
また、スカウトモード画面には、現在のステータスを表示するための表示領域120も設けられている。この表示領域120には、経験値(現在値/レベルアップするために必要な値)の情報121、行動ポイント(現在値/最大値)の情報122および現在ユーザが所有している強化ポイントの情報123がそれぞれ表示される。
そして、ユーザが「探索する」ボタン107を押してゲームを進行させた結果、図11に示すように、エリアの達成率が100%となった場合、「次のエリアへ」ボタン108がゲーム画面に表示される。ユーザがこのボタン108を押すことにより、特典獲得チャンスモードに移行し、図12に例示する特典獲得チャンス画面が表示される。すなわち、表示制御手段51は、3つの宝箱を含む特典獲得チャンス画面データ(HTMLデータ等)を、ユーザの端末装置3に送信することにより、当該画像データを端末装置3のゲーム画面に表示させる表示制御を行う。なお、エリアの達成率が100%となった時点で、自動的に特典獲得チャンスモードに移行し、図12の特典獲得チャンス画面に遷移するようにしてもよい。
特典獲得チャンス画面には、3つの宝箱表示領域131が設けられ、その中に宝箱が表示される。宝箱の種類については1種類だけであってもよいが、本実施の形態では、中に封入されている特典の内容(特典の豪華さ、希少度)が異なる5種類の宝箱(金の箱、銀の箱、緑の箱、銅の箱、古い箱)が存在する。そして、3つの宝箱表示領域131には、それぞれ5種類の宝箱のうちの何れか1つが表示される。
次に、特典情報記憶制御手段52について説明する。特典情報記憶制御手段52は、宝箱が開封された場合にユーザに付与される特典の情報を予め記憶装置50(データベースサーバ2等)に記憶する機能を有する。図13に、特典情報記憶制御手段52がデータベースサーバ2の所定領域に記憶している特典の情報の例について示す。5種類の宝箱には、これらを一意に識別する宝箱IDが付されており、宝箱IDにより管理される。
図13の例では、金の箱の中には、5000強化ポイント(50%)、グレート抽選券(30%)、スター抽選券(20%)という3つの特典が封入されており、宝箱が開封された場合にその中の何れかの特典がユーザに付与される。括弧内のパーセント表示は、各特典の選択確率を表している。なお、グレート抽選券とは希少価値度がグレート以上の選手カードが必ず1枚抽選で獲得できるアイテムのことである。また、スター抽選券とは希少価値度がスター以上の選手カードが必ず1枚抽選で獲得できるアイテムのことである。
このように、1つの宝箱の中に複数の特典を封入しておき、その開封時にその中の1つを抽選で決定してユーザに付与することにより、ゲーム性の向上を図っている。なお、開封時に特典を抽選する構成に限定されるものではなく、1つの宝箱の中には1つ又は複数の特典を封入し、その特典が宝箱の開封時に全てユーザに付与される構成としてもよい。
金の箱と同様に、銀の箱の中には、2000強化ポイント(40%)、500交流ポイント(40%)、回復アイテム(20%)という3つの特典が封入されている。また、緑の箱の中には、1500強化ポイント(40%)、300交流ポイント(40%)、フェイクカード(20%)という3つの特典が封入されている。また、銅の箱の中には、1000強化ポイント(40%)、200交流ポイント(40%)、3Dポイント(20%)という3つの特典が封入されている。
また、古い箱には、ハズレ(99.999%)とスーパースター抽選券(0.001%)が対応づけられている。古い箱を開封した場合、殆どがハズレであり特典が付与されないことも多いが、スーパースター抽選券という希少度の極めて高い特典を獲得できることもある。
宝箱が開封された場合にユーザに付与される特典の例としては、上記のようのゲーム内で使用可能なポイントやアイテムの他に、対戦時の選手カードの能力を一時的に向上させたりする特典などもある。これらはほんの一例であり、ゲームの種類や内容に応じた様々な特典を宝箱に対応付けることができる。
図13の例のように、中に封入されている特典の内容の異なる複数種類(5種類)の宝箱が存在する場合、特典情報記憶制御手段52は、複数種類の宝箱にそれぞれ対応付けられた特典の情報を予め記憶装置50に記憶している。この場合、図14に示すように、ゲームサーバ1は、特典獲得チャンス条件が満たされた場合に、5種類の宝箱の中から所定の選択確率に基づいてゲーム画面に表示される宝箱を選択する宝箱選択手段57(特典封入オブジェクト選択手段)を備える。ここで、全ての種類の宝箱の選択確率(出現率)を同一としてもよいが、本実施の形態では、図13に示すように、宝箱の種類によって選択確率を異ならせている。すなわち、金の箱、銀の箱、緑の箱、銅の箱、古い箱の選択確率を、それぞれ0.2%、10%、15%、44.8%、30%としている。これは一例であり、各種類の宝箱には任意の選択確率を設定できる。
宝箱選択手段57は、前記の選択確率に基づいて、図12の宝箱表示領域131に表示させる宝箱を抽選により選択(決定)する。本実施の形態では宝箱表示領域131が3つあるので、それぞれの宝箱表示領域131に対して選択処理が実行される。なお、3つの宝箱表示領域131に同じ種類の宝箱が複数出現する(例えば3つのうち金の箱が2つ出現したり、3つとも銀の箱が出現したりする)こともある。
なお、本実施の形態の宝箱選択手段57は、出現する3つの宝箱が「古い箱」と「銅の箱」だけになる(3つとも「古い箱」、3つとも「銅の箱」、または「古い箱」および「銅の箱」の混合になる)ことを回避し、金の箱、銀の箱または緑の箱が少なくとも1つは含まれるように制御している。例えば、宝箱選択手段57は、3つの宝箱の選択処理を実行した結果、「古い箱」と「銅の箱」だけになった場合、そのうちの1つについて、金の箱、銀の箱または緑の箱が選択されるまで選択処理をやり直す。
そして、表示制御手段51は、宝箱選択手段57によって選択された3つの宝箱を端末装置3のゲーム画面に表示させる。ここで、ゲーム画面に宝箱を出現させるときの演出としては、例えば、図12の画面内のそれぞれの宝箱表示領域131において、5種類の宝箱の表示が短時間で連続的に切り替わるルーレット演出を発生させ、ユーザがルーレットストップ操作を行ったタイミングで宝箱選択手段57によって3つの宝箱が決定され、宝箱表示領域131に宝箱が静止状態で表示されるようにしてもよい。
次に、複数の開封手段(第1の開封手段53、第2の開封手段54、第3の開封手段55)について説明する。これらの各開封手段53、54、55は、ゲーム画面に出現した3つの宝箱のすべてに対して個別に適用可能であって、適用されることにより個々に宝箱を異なる条件で開封することができる。また、開封制御手段56は、開封手段53、54、55の何れか一つの開封手段が宝箱の一つに適用された場合に、当該開封手段を他の宝箱に適用できないように制御する機能を有する。よって、一つの開封手段は、一つの宝箱の開封にのみ適用できる。
先ず、第1の開封手段53について説明する。図12に例示する特典獲得チャンス画面には、「開封」ボタン133および「Dポイントで開封」ボタン134という2つのコマンドボタンが表示される。すなわち、ゲームサーバ1は、特典獲得チャンス画面にこれらのボタン133、134を表示させる画面データを生成し、ユーザの端末装置3に送信する。これらのボタン133、134のうち、「開封」ボタン133が第1の開封手段53の開封処理を実行させるマンドボタンである。
図12に例示する特典獲得チャンス画面において、ユーザは3つの宝箱の中の開封されていない宝箱の1つを任意に選択し、「開封」ボタン133を押すことによって、自分が選択した宝箱を開封することができる。なお、ユーザによる宝箱の選択は、例えば、端末装置3におけるボタン操作により、またはタッチパネルに指等を接触させることにより、宝箱選択用のカーソル132を開封したい宝箱の位置に移動させる等により行うことができる。
第1の開封手段53は、ゲーム画面に出現した3つの宝箱の中の開封されていない宝箱の1つを任意に選択する前記端末装置3での操作(「開封」ボタン133の操作)に関する情報に応じて、選択された宝箱を開封する機能を有する。ここで、開封とは、仮想的に宝箱を開封し、その宝箱に封入されている(宝箱に対応づけられている)特典を取り出す(特典を決定する)ことをいう。第1の開封手段53により、ユーザが選択した宝箱が開封された場合、ゲームサーバ1は、その宝箱の中に封入されている特典の1つをユーザに付与する。すなわち、ゲーム情報記憶制御手段71がユーザに付与された特典を、ユーザIDと対応づけてデータベースサーバ2に記憶する。
図15には、「開封」ボタン133が押された後に表示されるゲーム画面の一例を示している。同図は、金の箱がユーザに選択されて第1の開封手段53により開封され、グレート抽選券というアイテムがユーザに付与されたときの画面例である。このゲーム画面内からは「開封」ボタン133が消去される。これは、宝箱の1つに第1の開封手段53が適用されたので、開封制御手段56が、第1の開封手段53を他の宝箱に適用できないように制御した結果である。
第1の開封手段53を他の宝箱に適用できないように制御する構成としては、上記のように「開封」ボタン133をゲーム画面から消去させることの他にも、次のような構成がある。例えば、「開封」ボタン133を消去してしまうのではなく、その操作を無効化したグレーアウトの状態でゲーム画面に表示させてもよい。あるいは、「開封」ボタン133の操作に基づいて第1の開封手段53が宝箱の1つに適用された後に、再度、「開封」ボタン133が操作された場合、開封制御手段56が、その操作を無効とし、その旨をユーザの端末装置3に報知する構成としてもよい。
そして、図15のゲーム画面内には、「開封」ボタン133に代えて「次へ」ボタン151が表示される。この「次へ」ボタン151を押せば、特典獲得チャンスモードが終了し、スカウトモードに移行しての次のエリアを探索する画面が表示されることになる。もっとも、ユーザには未開封の宝箱を開封する機会も与えられており、直ぐには「次へ」ボタン151を押さず、第2の開封手段54により宝箱を開封するという選択肢もある。
この第1の開封手段53による開封では、ユーザの所有物(ポイントやアイテム)を消費しないため、特典獲得チャンス条件を満たしたとき、ユーザには、ゲーム画面に表示される3つの宝箱の少なくとも1つを、必ず開封する機会が与えられる。すなわち、せっかく特典獲得チャンス条件を満たしたのに、どの宝箱も開封できなければ、ユーザのモチベーションの低下を来すこともあるが、本構成によりそれを回避し、ゲーム内で特典獲得チャンス条件を満たそうとするユーザのゲーム意欲を引き出すことができる。
次に、第2の開封手段54について説明する。図12または図15に例示する特典獲得チャンス画面において、ユーザは3つの宝箱の中の開封されていない宝箱の1つを任意に選択し、「Dポイントで開封」ボタン134を押すことによって、Dポイントを所定量(本実施の形態では1ポイント)消費して、自分が選択した宝箱を開封することができる。
図12または図15の特典獲得チャンス画面には、Dポイント表示領域135が設けられ、ユーザが所有しているDポイントの残りポイントが表示されるようになっている。もしもユーザの所有するDポイントが0ならば、「Dポイントで開封」ボタン134の操作による宝箱の開封はできない。
第2の開封手段54は、ユーザのDポイントを1ポイント消費して、ゲーム画面に出現した3つの宝箱の中の開封されていない宝箱の1つを任意に選択する前記端末装置3での操作(「Dポイントで開封」ボタン134の操作)に関する情報に応じて、選択された宝箱を開封する機能を有する。第2の開封手段54により、ユーザが選択した宝箱が開封された場合、ゲームサーバ1は、その宝箱の中に封入されている特典の1つをユーザに付与する。
「Dポイントで開封」ボタン134は、「開封」ボタン133よりも先に操作することができる。例えば、図12のゲーム画面でユーザが金の箱を選択して「Dポイントで開封」ボタン134を押した場合、Dポイントが1ポイント消費された上で、第2の開封手段54により金の箱が開封され、図16に例示するゲーム画面が表示される。このゲーム画面内からは「Dポイントで開封」ボタン134が消去される。これは、宝箱の1つに第2の開封手段54が適用されたので、開封制御手段56が、第2の開封手段54を他の宝箱に適用できないように制御した結果である。
なお、「Dポイントで開封」ボタン134を消去してしまうのではなく、その操作を無効化したグレーアウトの状態でゲーム画面に表示させてもよい。あるいは、「Dポイントで開封」ボタン134の操作に基づいて第2の開封手段54が宝箱の1つに適用された後に、再度、「Dポイントで開封」ボタン134が操作された場合、開封制御手段56が、その操作を無効とし、その旨をユーザの端末装置3に報知する構成としてもよい。
ところで、図16のゲーム画面では、「開封」ボタン133が有効に残っているので、ユーザは、ポイント等の消費なしに、「開封」ボタン133の操作により未開封の宝箱をもう一つ開封できる。
また、「Dポイントで開封」ボタン134は、「開封」ボタン133が操作された後に操作することもできる。例えば、図15のゲーム画面でユーザが銀の箱を選択して「Dポイントで開封」ボタン134を押した場合、Dポイントが1ポイント消費された上で、第2の開封手段54により銀の箱が開封され、図17に例示するゲーム画面が表示される。同図は、銀の箱の中に封入されていた2000強化ポイントがユーザに付与されたときの画面例である。このゲーム画面内からは、宝箱に適用済みの「Dポイントで開封」ボタン134が消去されている。
例えば、3つの宝箱のうち、金の箱や銀の箱のような豪華な特典が封入されている宝箱が複数出現することもある。そのうちの1つは第1の開封手段53により開封できたとしても、ユーザがDポイント所有していなければ、折角出現した残りの金の箱等を開封できず、特典獲得の絶好のチャンスを逃してしまうこともある(なお、後述する第3の開封手段55による開封の可能性は残っている)。よって、そのようなことがないように、ユーザは、Dポイントを獲得するためのゲームプレイを積極的に進めることが動機付けられる。本実施の形態の場合、抽選モード等でレギュラーまたはグレートの希少価値度を有する選手カードを入手し、それをDポイントに交換して、Dポイントを入手する。よって、抽選モード等のゲームプレイがユーザにより積極的に行われることが期待される。
また、3つの宝箱のうち、金や銀の箱のような豪華な特典が封入されている宝箱が出現することもあれば出現しないこともある。よって、ユーザは、特典獲得チャンス条件を満たす毎に変わる宝箱の種類によって、次のような対応をとることができる。すなわち、「Dポイントで開封」ボタン134を使用していないが、未開封の宝箱の中に、金や銀の箱のような豪華な特典が封入されている宝箱が残っていない場合もある。この場合、ユーザは、Dポイントを消費すれば開封できたとしても、敢えてその開封を見送り、豪華な特典が封入されている宝箱を開封できる機会がくるまで、貴重なDポイントを温存するという対応が可能である。すなわち、ユーザは、自分のDポイントが何ポイント残っているかを考えながら、そのDポイントをいつ使用して第2の開封手段54により宝箱を開封すれば最も効果的かを判断しながらより良い特典の獲得を目指すことができ、ゲーム性の向上が図られる。
次に、第3の開封手段55について説明する。本実施の形態では、「開封」ボタン133の操作に基づく第1の開封手段53による開封処理、または「Dポイントで開封」ボタン134の操作に基づく第2の開封手段54による開封処理、のいずれかが実行された後に、仮想的にユーザの仲間が宝箱の1つを開封してくれる「仲間オープン」という演出が発生する場合がある。この「仲間オープン」による宝箱の開封を実現するのが第3の開封手段55である。
第3の開封手段55を具備するゲームサーバ1は、ユーザ同士が仲間関係を構築することができるゲームを管理する。あるユーザが他のユーザと仲間関係を構築するための一形態としては、2人のユーザの何れか一方が、他方のユーザに対してゲームサーバ1を介して仲間申請を行い、当該仲間申請を受けたユーザがゲームサーバ1を介して仲間になることを承認するという、両ユーザ間においてなされる仲間申請とその承認の操作が挙げられる。その他の形態としては、既にゲームサービスに登録済みのユーザが、未登録のユーザをゲームに招待し、招待を受けたユーザがゲームサービスに登録した場合に、招待した側とされた側との2人のユーザを仲間同士とする形態もある。
ゲームサーバ1は、図18に示すように、仲間情報記憶制御手段58、ログイン管理手段59および開封抽選実行手段60を備えている。これらの各手段58〜60は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
仲間情報記憶制御手段58は、各ユーザの仲間の情報を記憶装置50(データベースサーバ2等)に記憶する機能を有する。図19には、仲間情報記憶制御手段58がデータベースサーバ2に記憶する仲間情報の一例を示している。仲間情報は、仲間関係が成立している2人のユーザを関係付けた情報である。同図に示すように、仲間情報記憶制御手段58は、ある2人のユーザ間で仲間関係が成立したときに、仲間申請をしたユーザのユーザIDと当該仲間申請を承認したユーザのユーザIDとを関係付けた仲間情報をデータベースサーバ2へ記憶する。各仲間情報には、これらを一意に識別するための仲間情報IDが付加されており、ゲームサーバ1は仲間情報IDに基づいて各ユーザの仲間管理を行う。
図19の例では、仲間申請したユーザID=“000001”のユーザAと、それを承認したユーザID=“000002”のユーザBとの2人のユーザを関係付けた仲間情報が、仲間情報ID=“1”の仲間情報としてデータベースサーバ2に登録されている。これにより、ユーザAにとってユーザBは仲間関係にある仲間であり、ユーザBにとってもユーザAは仲間となる。
また、各ユーザは複数の仲間を作ることができ、各ユーザを中心とする仲間グループを構成することが可能である。図19の例では、ユーザID=“000001”のユーザAは、ユーザID=“000005”、“000012”および“000035”のユーザとも仲間関係を構築している。
次に、ログイン管理手段59について説明する。ログイン管理手段59は、各ユーザの端末装置3のログイン状態を管理する機能を有する。ログイン管理手段59は、ゲームサービスを受けようとするユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセス(ログイン)しようとした際、当該ユーザのゲーム参加資格の有無を判断してログイン認証を行う。この認証の例としては、ユーザIDと対応付けられたログインIDおよびパスワードに基づく認証がある。
本実施の形態のゲームサーバ1では、セッションタイムアウト時間が15分に設定されている。よって、ログイン管理手段59は、ログインした端末装置3の最終アクセスから15分経過したときに自動的にログアウト処理を行う。つまり、ログイン管理手段59は、端末装置3の最終アクセスから15分以内の端末装置3はログイン状態であるとして判定する。なお、これは一例であり、例えばログインした端末装置3の最終アクセスから5分以内をログイン状態と判定するログイン管理をしてもよい。
開封抽選実行手段60は、所定の当選確率に基づいて、宝箱の開封の可否を決定するための抽選処理を実行する機能を有する。そして、第3の開封手段55は、開封抽選実行手段60による抽選処理で当選したことを開封条件として、3個の宝箱の中の開封されていない宝箱の1つを開封する機能を有する。この第3の開封手段55による宝箱の開封時に、仮想的にユーザの仲間が宝箱の1つを開封してくれる「仲間オープン」という演出を発生させる。さらに、開封抽選実行手段60は、抽選処理を実行するに際し、ログイン管理手段59によってログイン状態として管理されている仲間の端末装置3の数が多いユーザほど、前記当選確率(すなわち、仲間オープンの発生率)を高くする。
なお、ログイン管理手段59によってログイン状態として管理されている仲間の端末装置3の数を、「仲間のログイン数」と呼称する。図20に、当選確率と仲間のログイン数との関係を示す関係情報の例を示す。この関係情報は、ゲームサーバ1が記憶装置50に予め記憶している情報である。図20の例では、仲間のログイン数が、0人、1人〜4人、5人〜9人、10人〜14人、15人〜19人、20人以上の場合のそれぞれの当選確率(通常時)を、3%、10%、30%、45%、55%、60%としている。なお、当選確率と仲間のログイン数との関係はこれに限定されず、任意に設定可能である。よって、ユーザが特典獲得チャンス条件を満たしたときにログインしている仲間の端末装置3の数が多いほど、第3の開封手段55により宝箱の1つが開封される可能性(仲間オープンが発生する可能性)が高くなるゲーム仕様となっている。なお、交流ボーナス状態時の当選確率については後述する。
図12等の特典獲得チャンス画面には、仲間のログイン数の表示領域141が設けられ、例えば「現在15人の仲間がログイン中!」といったメッセージが表示される。また、特典獲得チャンス画面には、仲間オープン発生率の向上に関する表示領域142も設けられ、例えば「仲間オープン発生率が超アップ!」といったメッセージが表示される。この表示領域142に表示されるメッセージの内容も、発生率および仲間のログイン数の情報に対応付けて、予め記憶装置50に記憶されている。
本実施の形態では、「開封」ボタン133の操作に基づく第1の開封手段53による開封処理、または「Dポイントで開封」ボタン134の操作に基づく第2の開封手段54による開封処理、のいずれかが実行された後に、開封抽選実行手段60により仲間オープンの抽選処理が実行される。例えば、第1の開封手段53による開封処理が実行された後に仲間オープンの抽選処理に当選した場合、図15のゲーム画面が表示された後に、図21に例示する仲間オープンの演出表示画面が表示される。
図21の画面例では、ユーザの仲間の1人のアバター161(または写真等)が画面に表示され、その仲間が未開封の宝箱の1つ(図21の場合は銀の箱)を開けてくれるような演出表示がなされる。ここで、画面に表示される仲間は、ログイン状態の仲間の中から選択されることが望ましい。
また、未開封の宝箱が複数ある場合は、例えば、第3の開封手段55がその中から1つをランダムに選択し、開封するようにすることができる。あるいは、希少度の異なる未開封の宝箱が複数ある場合は、第3の開封手段55が最も希少度の高い宝箱を選択する、またはその逆に、最も希少度の低い宝箱を選択するものとしてもよい。
図21の仲間オープンの演出表示の後、第3の開封手段55により宝箱の一つが開封され、図22に例示するゲーム画面が表示される。同図は、銀の箱が第3の開封手段55により開封され、仮想的に仲間の1人であるユーザBが銀の箱を開封した表示制御が行われ、2000強化ポイントがユーザに付与されたときの画面例である。
この場合、宝箱の1つに第3の開封手段55が適用されたので、第3の開封手段55は残り1つの宝箱には適用できない。なお、図22の画面例では、第2の開封手段54はまだどの宝箱にも適用されておらず、「Dポイントで開封」ボタン134は有効に残っているので、ユーザは、Dポイントを消費して未開封の残り1つの宝箱を開封することもできる。ただし、残りの宝箱は銅の箱であることから、前述のように、ユーザはDポイントを温存すべく、宝箱を開封せず、「次へ」ボタン151を押して特典獲得チャンスモードを終了することもできる。
また、図22において、もしも仲間オープン(すなわち、第3の開封手段55)により銅の箱が開封され、銀の箱の方が未開封で残った場合には、ユーザは「Dポイントで開封」ボタン134を押して銀の箱を開封し、豪華な特典を獲得すればよい。これは、どの種類の宝箱が未開封で残るのかにより、Dポイントを消費して宝箱を開封するのか否かをユーザが検討する具体例の一つである。
また、第1の開封手段53による開封処理が実行されたときには仲間オープンの抽選処理に当選しなかったが、その後の第2の開封手段54による開封処理が実行されたときに仲間オープンの抽選処理に当選することもある。この場合、図17のゲーム画面が表示された後に、仲間オープンの演出表示画面が表示され、図23に示すように、第3の開封手段55により銅の箱も開封される。同図は、銅の箱が第3の開封手段55により開封され、仮想的に仲間の1人であるユーザBが銅の箱を開封した表示制御が行われ、200交流ポイントがユーザに付与されたときの画面例である。
このように、ユーザの操作に基づいて、第1の開封手段53および第2の開封手段54により2つの宝箱が開封され、さらに、第1の開封手段53または第2の開封手段54の開封処理実行後に仲間オープンに当選すれば、3つの宝箱が全て開封されることになる。
なお、開封抽選実行手段60による仲間オープンの抽選処理の実行タイミングは、「開封」ボタン133の操作に基づく第1の開封手段53による開封処理、または「Dポイントで開封」ボタン134の操作に基づく第2の開封手段54による開封処理、のいずれかが実行された後に限定されない。例えば、3つの宝箱が出現した直後に、仲間オープンの抽選処理を実行し、当選すれば、第1の開封手段53および第2の開封手段54による開封よりも先に、第3の開封手段55による仲間オープンが発生するようにしてもよい。
仲間が多いほど仲間のログイン数が多くなる可能性が高くなる。仲間のログイン数が多くなれば、仲間オープンの発生率も高まることから、各ユーザは、積極的に多くの仲間を作ろうとする動機付けを与えられることになる。
また、第3の開封手段55による仲間オープンの発生率を高めるためには、ユーザのゲーム中にログインしている仲間を増やす必要があるので、例えば、各ユーザが仲間に対して「今日のお昼休みに一緒にゲームしよう!」のようなメッセージを送ってコミュニケーションをとることも期待される。これにより、仲間相互間でコミュニケーションを積極的にとり合うゲーム環境を推進でき、仲間同士のコミュニティが盛り上がる。このように、本構成は、単に特典を獲得する面白さをユーザに提供するにとどまらず、仲間と積極的にコミュニケーションをとる動機付けを各ユーザに与え、これにより、ゲームコミュニティ全体の活性化を図ることができる。
〔ゲームシステムの動作〕
上記の構成において、本発明の実施の形態に係るゲームシステムの動作例を、図24のフローチャートを参照しながら以下に説明する。図24は、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスを受けるときの、端末装置3およびゲームサーバ1の処理の流れを示すものである。
ユーザがゲームサービスを受ける場合、先ず、端末装置3の操作入力部40を操作してウェブブラウザを起動する(S11)。その後、ユーザは、ゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行い、これにより、端末装置3からゲームサーバ1へアクセスリクエストが送信される(S12)。このとき、ゲームサーバ1は、端末装置3からのアクセスに対するログイン認証を行い(S21)、ゲームサービスの利用登録がなされているユーザからのアクセスであることを確認する。その後、ゲームサーバ1は、HTML等で記述されたメイン画面データを端末装置3に送信する(S22)。なお、メイン画面とは別のトップ画面がある場合は、まずトップ画面を送信してもよい。そして、メイン画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、メイン画面を表示部35に表示させる(S13)。
図5に例示するように、メイン画面には、ユーザのチーム名100、ユーザが所有する選手カードの中からリーダーとして選択された選手カード101の画像、ユーザのゲーム情報102(ユーザのレベル、行動ポイント、運営コスト、強化ポイント、交流ポイント、所有する選手カードの数、仲間人数など)が表示される。また、スカウト、オーダー、強化、抽選、試合の各モードを選択するためのボタン群103なども表示される。さらに、このメイン画面には、端末装置3の方向キーやタッチパネル等を操作して画面をスクロールさせることによって、図示しない各種メニューボタン、仲間の動き情報、他のユーザからのメッセージなど、様々なオブジェクトや情報が表示されるようになっている。
ここでユーザが、画面に表示されている選択可能なボタン等のオブジェクトやハイパーリンクを選択する操作をすると、当該操作に応じた画面のリクエストが端末装置3からゲームサーバ1へ送信される(S14)。このリクエストを受信したゲームサーバ1は、ユーザの操作に応じた演算処理やデータ処理を行ってゲームを実行し(S23)、実行結果を反映させたゲーム画面データを端末装置3へ送信する(S24)。そして、画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、ゲーム画面を表示部35に表示させる(S15)。
以降は、ユーザの端末装置3においては前記のS14およびS15が繰り返され、ゲームサーバ1においては前記のS23およびS24が繰り返され、これにより、端末装置3の画面に表示されている選択可能なボタン等をユーザが選択する度に、端末装置3のゲーム画面が次々と切り替わり、ゲームを進行させることができる。
その後、ユーザが端末装置3を操作してゲーム画面を閉じた場合(S16)、ゲームサーバ1はログアウト処理を行う(S25)。例えば、ユーザがウェブブラウザを閉じた場合、ゲームサーバ1はセッションタイムアウト後にログアウト処理を行う。
ところで、本ゲームシステムにおいては、ユーザがゲームサーバ1からログアウトした場合であっても、ゲームサーバ1側で当該ユーザのゲーム情報を読み出してゲームを進行させることができる。例えば、ログアウトしているユーザのチームに対して、ログインしている他のユーザが対戦(個別対戦)を仕掛けてくることもある。この場合も、ゲームサーバ1のゲーム進行手段72は、ユーザがログインしているか否かに依らずに、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2から読み出して対戦を実行し、その実行結果を反映させて各ユーザのゲーム情報を更新する。このように、ユーザがゲームサーバ1からログアウトしているときに実行された対戦の結果は、その後、ユーザがゲームサーバ1にアクセスしたときに画面で確認することができる。
〔ゲーム管理装置の動作〕
次に、本発明の実施の形態に係るゲーム管理装置のより詳細な動作例を、図25等のフローチャートを参照しながら説明する。図25は、ある1人のユーザを対象としたゲームサーバ1の処理の流れを示すものであり、ゲームサーバ1が管理している各々のユーザに対して同様の処理が行われる。
図25に示すように、ゲームサーバ1は、ユーザの端末装置3からアクセス要求を受けたとき(S31でYES)、端末装置3から送信されてきたログインID・パスワード、または携帯電話端末の個体識別番号等に基づいて、アクセスを許可するか否かを判断するログイン認証を行う(S32)。ここで、アクセスを許可しない場合(S32でNO)、ゲームサーバ1は、端末装置3にゲームサービスの利用登録を促す画面データを送信する(S33)。一方、アクセスを許可する場合(S32でYES)、アクセス情報(ログ)を記憶する(S34)。
そして、ゲームサーバ1は、アクセスを許可したユーザの端末装置3に、メイン画面データ(またはトップ画面データ)を送信する(S35)。その後、ユーザの端末装置3から送信されてくるユーザのゲーム操作に応じた画面リクエストを受信すると(S36でYES)、ゲーム実行手段72bは、当該画面リクエストに応じた演算処理やデータ処理を行ってゲームを実行する(S37)。
その後、ゲームサーバ1はゲームの実行によりユーザのゲーム情報を更新する必要があるか否かを判断し(S38)、更新の必要がある場合(S38でYES)、データベースサーバ2に記憶されているユーザのゲーム情報を更新する(S39)。例えば、ユーザのゲーム操作が他のユーザとの個別対戦を行う操作であった場合、当該対戦が実行された結果、試合結果の情報、コスト、強化ポイント、アイテム等のユーザのゲーム情報が更新されることになる。一方、例えば、ユーザのゲーム操作が画面移動の操作であった場合、当該操作に応じたゲームの実行処理としてはユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2から読み出す等のデータ処理だけであって、当該処理の前後でユーザのゲーム情報に変化はなく、よってユーザのゲーム情報を更新する必要はない(S38でNO)。
その後、画面生成手段72cがゲームの実行結果を反映させたゲーム画面データを生成し(S40)、送信手段72dが当該ゲーム画面データをユーザの端末装置3へ送信する(S41)。その後、ユーザの端末装置3がログアウトしたか否かが判断され(S42)、端末装置3がログアウトするまで、前記S36〜S41の処理が繰り返されることで、ゲームが進行していく。
次に、図26ないし図29のフローチャートを参照して、本実施の形態のゲームサーバ1の特典獲得チャンスモードにおける動作の一例について説明する。
図26に示すように、ユーザが特典獲得チャンス条件を満たし(スカウトモードでアリアをクリア)、特典獲得チャンスが発生したとき(S51)、ゲームサーバ1は、ゲーム画面に出現させる3つの宝箱を決定する(S52)。このステップS52は、宝箱選択手段57が、5種類の宝箱にそれぞれ設定されている選択確率(図13参照)に基づいて、図12に示す3つの宝箱表示領域131にそれぞれ表示させる宝箱を抽選により選択(決定)する処理である。なお、特典獲得チャンスの発生直後のゲーム画面で、5種類の宝箱の表示が短時間で連続的に切り替わるルーレット演出を発生させ、ユーザがルーレットストップ操作を行ったタイミングで宝箱選択手段57によって3つの宝箱が決定されるようにしてもよい。その後、表示制御手段51は、宝箱選択手段57によって選択された3つの宝箱(未開封)を、ユーザの端末装置3のゲーム画面に表示させる(S53)。これにより、例えば図12に示す特典獲得チャンス画面がユーザの端末装置3に表示される。
図12の特典獲得チャンス画面が表示された端末装置3において、ユーザは3つの未開封の宝箱から任意の宝箱を選択して、「開封」ボタン133または「Dポイントで開封」ボタン134の何れかを押す操作を行うことによって、自分が選択した宝箱を開封することができる。但し、「Dポイントで開封」ボタン134の操作で宝箱を開封するには、ユーザがDポイントを1ポイント以上所有していることが条件である。一方、「開封」ボタン133の操作では、ユーザの所有物(ポイントやアイテム)を消費しないため、「開封」ボタン133の操作により、ユーザは最低でも1つの宝箱を必ず開封できる。
ここで、ユーザの端末装置3にて「開封」ボタン133を押す操作が行われた場合(S54でYES)、図27のステップS61に移行する。このステップS61では、第1の開封手段53が、ユーザによって選択された宝箱を開封する(S61)。本実施の形態では、図13に示すように、1つの宝箱に複数の特典が対応づけられており、その中の1つの特典がユーザに付与される。ゲームサーバ1は、開封された宝箱に対応づけられている複数の特典の中から1つの特典を抽選で決定し(S62)、決定した特典をユーザに付与する(S63)。すなわち、ゲーム情報記憶制御手段71がユーザに付与された特典を、ユーザIDと対応づけてデータベースサーバ2に記憶する。
その後、開封制御手段56は、1つの宝箱の開封に適用済みの第1の開封手段53を他の宝箱に適用できないように制御すべく、「開封」ボタン133の操作を禁止する(S64)。
この場合、例えば、図15のゲーム画面データがゲームサーバ1から端末装置3へ送信される。このゲーム画面では、ユーザが選択した宝箱(この例では金の箱)が開封されて、ユーザが特典(この例ではグレート抽選券)を獲得した旨が報知されるとともに、図12のゲーム画面にはあった「開封」ボタン133が消去され、「開封」ボタン133が他の宝箱には適用できないようになっている。また、「次へ」ボタン151というコマンドボタンが新たに表示され、これを押すことにより、特典獲得チャンスモードを終了して、スカウトモードの次のエリアへ移動することもできるようになる。
このように、「開封」ボタン133を押してユーザが少なくとも1つの宝箱を開封した後に、「次へ」ボタン151を表示させて、特典獲得チャンスモードを終了して次のエリアへ移動できるようにしているのは、次の理由による。すなわち、第1の開封手段53による開封では、ユーザの所有物(ポイントやアイテム)を消費しないため、宝箱の少なくとも1つを必ず開封できる。この宝箱の開封機会を逸しないように、「開封」ボタン133が操作されるまでは「次へ」ボタン151を表示させず、「開封」ボタン133の操作後にのみ「次へ」ボタン151を表示させている。
その後、図29に示すフローチャートの処理(ステップS81〜S88)に移行し、仲間オープンを発生させるか否かの抽選処理等が実行される。この図29に示す処理については後述する。
また、図12または図15に例示する特典獲得チャンス画面において、Dポイントを所有しているユーザは、3つの宝箱の中の開封されていない宝箱の1つを任意に選択し、「Dポイントで開封」ボタン134を押すことによって、Dポイントを1ポイント消費して、自分が選択した宝箱を開封することができる。図26のステップS55において、ユーザの端末装置3にて「Dポイントで開封」ボタン134を押す操作が行われた場合(S55でYES)、図28のステップS71に移行する。
このステップS71では、ユーザがDポイントを所有しているか否かが判断され、Dポイントを所有していない場合(S71でNO)、「Dポイントで開封」ボタン134の操作を無効とし(S72)、図26のステップS54に戻る。また、このとき、操作無効の旨をユーザの端末装置3に報知する。なお、ユーザがDポイントを所有していない場合、例えば「Dポイントで開封」ボタン134を無効化したグレーアウトの状態でゲーム画面に表示させてもよい。この場合は、Dポイントを所有している場合のみ「Dポイントで開封」ボタン134を操作できるので、ステップS71およびS72を省略できる。
一方、ユーザがDポイントを所有していると判断された場合(S71でYES)、第21の開封手段54が、ユーザのDポイントを1ポイント消費させ(S73)、ユーザによって選択された宝箱を開封する(S74)。これにより、ゲームサーバ1は、開封された宝箱に対応づけられている複数の特典の中から1つの特典を抽選で決定し(S75)、決定した特典をユーザに付与する(S76)。すなわち、ゲーム情報記憶制御手段71がユーザに付与された特典を、ユーザIDと対応づけてデータベースサーバ2に記憶する。
その後、開封制御手段56は、1つの宝箱の開封に適用済みの第2の開封手段54を他の宝箱に適用できないように制御すべく、「Dポイントで開封」ボタン134の操作を禁止する(S77)。
この場合、例えば、図12のゲーム画面でユーザが金の箱を選択して「Dポイントで開封」ボタン134を押した場合、図16に例示するゲーム画面データがゲームサーバ1から端末装置3へ送信される。また、図15のゲーム画面でユーザが銀の箱を選択して「Dポイントで開封」ボタン134を押した場合、図17に例示するゲーム画面データがゲームサーバ1から端末装置3へ送信される。図16または図17のゲーム画面では、ユーザが選択した宝箱が開封されて、宝箱に封入されていた特典をユーザが獲得した旨が報知される。また、図16、図17の何れのゲーム画面でも、図12、図15のゲーム画面にはあった「Dポイントで開封」ボタン134が消去され、当該ボタン134が他の宝箱には適用できないようになっている。
その後、図29に示すフローチャートの処理(ステップS81〜S87)に移行し、仲間オープンを発生させるか否かの抽選処理等が実行される。この図29に示すフローチャートの処理は、前述の図27のフローチャートに示す第1の開封手段53による宝箱の開封処理の実行後にも実行される。
図29に示すように、ゲームサーバ1は、既に仲間オープンが発生済みか否かを判断する(S81)。このステップS81は、仲間オープン、すなわち、第3の開封手段55による宝箱の開封が既に発生済みの場合、第3の開封手段55を他の宝箱に適用できないようにするための制御処理である。ここで、仲間オープンが既に発生済みの場合(S81でYES)、仲間オープンに関するステップS82以降の処理が実行されることなく、図26のステップS54に戻る。
一方、仲間オープンがまだ発生していない場合(S81でNO)、開封抽選実行手段60は、ユーザの仲間のログイン数を取得し(S82)、仲間のログイン数に応じて仲間オープンの当選確率を決定する(S83)。例えば、図20に例示する当選確率と仲間のログイン数との関係を示す関係情報に基づいて、仲間のログイン数に対応した当選確率を決定する。図20に示すように、仲間のログイン数が多いユーザほど、仲間オープンの当選確率(発生率)が高くなる。そして、開封抽選実行手段60は、ステップS83で決定した当選確率に基づいて、仲間オープンによる宝箱の開封の可否を決定するための抽選処理を実行する(S84)。
ステップS84の抽選処理で当選した場合(S85でYES)、第3の開封手段55は、3つの宝箱の中の未開封の宝箱の1つを開封する(S86)。なお、未開封の宝箱が複数ある場合は、例えばその中の1つをランダムに選択して開封する。このステップS86において、ゲームサーバ1は、図21に例示するように、仮想的にユーザの仲間が宝箱の1つを開封してくれる仲間オープンの演出表示を発生させる。そして、ゲームサーバ1は、開封された宝箱に対応づけられている複数の特典の中から1つの特典を抽選で決定し(S87)、決定した特典をユーザに付与する(S88)。
この場合、例えば、図22または図23に例示するゲーム画面データが、ゲームサーバ1から端末装置3へ送信される。図22は、「開封」ボタン133で金の箱が開封された後に、仲間オープンにより銀の箱が開封された場合のゲーム画面例である。また、図23は、「開封」ボタン133および「Dポイントで開封」ボタン134で金および銀の箱が開封された後に、仲間オープンにより銅の箱が開封された場合のゲーム画面例である。
ステップS88の後は、図26のステップS54に戻る。同図に示すように、「開封」ボタン133または「Dポイントで開封」ボタン134以外の操作が端末装置3で行われた場合(S56)、ゲームサーバ1は、その操作に応じた処理を実行し(S57)、特典獲得チャンスモードの処理を終える。例えば、図15、図17、図22または図23のゲーム画面中の「次へ」ボタン151を押す操作が行われた場合、ゲームサーバ1は、スカウトモードの次のエリアを探索するゲーム画面データを端末装置3へ送信する。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図9に示すように、表示制御手段51、特典情報記憶制御手段52、複数の開封手段(第1の開封手段53、第2の開封手段54、第3の開封手段55等)および開封制御手段56を備える構成である。
この構成では、所定の特典獲得チャンス条件を満たした場合にn個(本実施の形態では3個)の宝箱(特典封入オブジェクト)がゲーム画面に表示され、複数の特典を獲得できる機会がユーザに与えられるという興趣性の高いゲーム性を有する。そして、ユーザができるだけ多くの宝箱を開封して特典を獲得するには、できるだけ多くの開封条件を満たし、複数の開封手段で複数の宝箱を開封することが必要となるというゲーム要素が加味されることにより、ゲーム性の向上が図られている。これにより、ユーザは、より多くの開封条件を満たすため、ゲーム内の他のプレイを積極的に進める(例えば、第2の開封手段54による開封条件を満たすためのDポイントをゲーム内で獲得したり、第3の開封手段55による開封条件を満たし易くするために仲間を増やしたりする)ことが動機付けられ、ゲームの活性化が図られる。
なお、上記の説明では、複数の開封手段を、ユーザが任意に指定した宝箱を開封できる第1の開封手段53、Dポイントを消費することを条件として宝箱を開封できる第2の開封手段54、および仲間オープンの抽選に当選することを条件として宝箱を開封できる第3の開封手段54とする構成を例に挙げて説明したがこれに限定されない。例えば、交流ポイントを所定量(例えば500ポイント)消費することを条件として宝箱を開封できる開封手段、強化ポイントを所定量(例えば2000ポイント)消費することを条件として宝箱を開封できる開封手段、コインを所定量(例えば300コイン)消費することを条件として宝箱を開封できる開封手段、回復アイテムを1個消費することを条件として宝箱を開封できる開封手段など、様々な異なる開封条件の開封手段を適用することもできる。
また、本実施の形態では、開封手段(第1の開封手段53、第2の開封手段54、第3の開封手段55)の数を、ゲーム画面に出現する宝箱(特典封入オブジェクト)の数と同じn個(本実施の形態では3個)としている。これにより、ゲーム画面に出現するn個の宝箱の全てを開封するチャンスをユーザに提供できる。この構成の場合、ユーザはできるだけ特典の取りこぼしのないように、ゲーム画面に出現した宝箱を開封しようという目標を持ってゲームをプレイし易い。また、この構成は、例えば10個の宝箱をゲーム画面に出現させ、その中から最大で3つ開封できるという構成よりもシンプルで、ゲームサーバ1におけるデータ処理や管理の負担も少なく、ユーザにとっても分かり易いゲームを実現する。
もちろん、本実施の形態のゲーム管理装置は、開封手段の数と宝箱の数とが異なる構成にも適用できるが、上記のように、開封手段の数をゲーム画面に出現する宝箱の数と同数にすることが望ましい。
また、本実施の形態の宝箱は、図13に例示するように、その中に封入されている特典内容の異なる複数種類が存在する。そして、本実施の形態のゲーム管理装置は、図14に示すように、表示制御手段51、特典情報記憶制御手段52、複数の開封手段53〜55および開封制御手段56の他に、宝箱選択手段57(特典封入オブジェクト選択手段)を備える構成である。
この構成では、特典の内容の異なる複数種類(本実施の形態で5種類)の宝箱の中から選択された宝箱がn個(本実施の形態では3個)、ゲーム画面に表示されるので、特典獲得チャンス条件を満たす毎に、ゲーム画面に表示される宝箱の種類が変化し(例えば、金の宝箱が出現することもあれば出現しないこともある)、ユーザが獲得可能な特典の内容が固定されていない。よって、ユーザが特典獲得チャンス条件を満たす毎に、金の宝箱が出現して豪華な特典が獲得できるかもしれないという期待感をユーザに持たせることも可能となり、ゲームの興趣性を向上させることができる。
次に、ユーザが仲間と交流を図ることによって、仲間オープンの発生率を向上させることができる構成について説明する。
この構成のゲームサーバ1は、図30に示すように、交流履歴記憶制御手段61dおよび当選確率向上手段62をさらに含む。
交流履歴記憶制御手段61dは、図31に示すように、交流手段61が具備する機能の一つである。交流手段61は、ユーザの端末装置3から、他のユーザ(特に、仲間)に対して所定の交流を行う情報を受信し、受信した情報に基づいて、当該ユーザから当該他のユーザに対しての交流処理を実行する機能を備えている。図31に示すように、本実施の形態の交流手段61は、挨拶手段61a、メッセージ伝達手段61b、メッセージ記憶制御部、プレゼント手段61c、および交流履歴記憶制御手段61e等を具備する。
挨拶手段61aは、各ユーザの端末装置3から送信された他のユーザ宛の挨拶情報を受信して、当該他のユーザへ挨拶情報を伝達する機能を有する。ここで、ユーザが、自分の仲間に対して、ゲーム内で仮想的に挨拶する操作の一例を説明する。例えば、ユーザが端末装置3を操作してメイン画面中の「仲間リスト」ボタンを選択すれば、端末装置3から仲間リスト要求がゲームサーバ1へ送信される。ゲームサーバ1は、ユーザの端末装置3からこの要求を受信して、当該ユーザの仲間リストを表示させる情報を端末装置3へ送信する。これにより端末装置3には、例えば図32に示すような仲間リスト画面が表示される。この仲間リスト画面には、ユーザと仲間関係にある仲間ユーザの情報がリストアップされて表示される。なお、画面に表示しきれない仲間ユーザの情報については、画面をスクロールするまたは仲間リストの2ページ目以降をゲームサーバ1にリクエストして別画面として表示することができる。
この仲間リスト画面内にはリストアップされた仲間ユーザ毎の情報表示領域が設けられており、各情報表示領域には、仲間ユーザのゲーム情報191(ユーザ名、チーム名、ユーザのレベル、仲間の人数等)、当該ユーザの分身的なキャラクタであるアバター192、当該ユーザが所有するリーダーの選手カード193などとともに、挨拶ボタン194というオブジェクトも表示される。そして、ユーザがこの挨拶ボタン194を選択操作することで、自分の仲間に対してゲーム内で仮想的に挨拶することができるようになっている。例えば、ユーザAがユーザBの挨拶ボタン194を選択操作した場合、端末装置3から挨拶情報が送信され、この挨拶情報を受信した挨拶手段61aが、ユーザBの端末装置3へユーザAから挨拶があったことを伝達する。
ここで、挨拶とは、上記のようにゲーム内で仮想的に行うことができる簡易的な交流の総称であり、エール(応援)を送る、ガッツ(やる気)を送る、ウインクする、微笑む、手を振る等、別の表現を用いた簡易的な交流も含まれる。ユーザは、仲間ユーザに挨拶だけすることもできるが、以下に説明するように、挨拶と同時にメッセージを送ることもできる。
また、メッセージ伝達手段61bは、各ユーザの端末装置3から送信された他のユーザ宛のメッセージを受信するとともに、当該メッセージを当該他のユーザへ伝達する機能を有する。また、プレゼント手段61cは、各ユーザの端末装置3から送信された他のユーザ宛のプレゼントの情報を受信して、当該他のユーザへプレゼントを届ける機能を有する。プレゼントの対象としては、ユーザがゲーム内で所有している選手カードや各種アイテムなどが挙げられる。
交流履歴記憶制御手段61dは、各ユーザが他のユーザに対して行った交流履歴を記憶装置50(データベースサーバ2等)に記憶する機能を有する。交流手段61において、ユーザから他のユーザに対しての交流処理が実行されたとき、交流履歴記憶制御手段61dは、交流履歴として、例えば図33に示すように、交流情報ID、交流をしたユーザID、交流相手のユーザID、交流種別、交流処理実行時の時間情報等を記憶する。交流種別とは、挨拶、メッセージ、プレゼント等の、具体的な交流の内容を示すものである。交流処理実行時の時間情報としては、年、月、日、時、分、秒等の時間情報を記憶するが、ここで記憶する時間の単位は任意に設定できる。
なお、交流手段61が実行する交流処理の対象となる交流は、上述の挨拶、メッセージの送信、プレゼントに限定されるものではなく、仲間のユーザ同士で行われる様々な交流を含めることができる。交流のその他の例としては、ユーザが対戦相手と対戦する際に、仲間に助っ人として対戦協力を要請する対戦協力要請などがある。
当選確率向上手段62は、前記の交流履歴に基づいて、ユーザが規定時間内(例えば過去10分以内)に所定数以上(例えば、5人以上)の仲間と挨拶等の交流を行ったことを検出したとき、所定期間(例えば10分間)だけ、仲間オープンの当選確率を向上させる機能を有する。ここで、本実施の形態のように、ゲーム内で複数の交流が可能である場合、全ての交流を、当選確率を向上させるための検出対象としてもよいし、そのうちの一部(例えば挨拶だけ)を検出対象としてもよい。
本実施の形態では、挨拶のみを検出対象とし、ユーザが過去10分以内に5人以上の仲間と挨拶したことを検出したとき、当該ユーザのゲームステータスを10分間、交流ボーナス状態に設定し、その間、当選確率向上手段62が仲間オープンの当選確率を向上させる処理を実行する例について以下に説明する。
当選確率を向上させる処理の一例としては、交流ボーナス状態になっている期間中に、開封抽選実行手段60により仲間オープンの抽選処理が実行される場合、図20に示す通常時の当選確率に、例えば10%を加算する。すなわち、図20の例では、仲間のログイン数が、0人、1人〜4人、5人〜9人、10人〜14人、15人〜19人、20人以上の場合のそれぞれの当選確率(通常時)を、3%、10%、30%、45%、55%、60%としているが、交流ボーナス状態中は10%上乗せし、13%、20%、40%、55%、65%、70%とする。
また、図34に示すように、ゲームサーバ1は、ユーザのゲームステータスが交流ボーナス状態になっているとき、特典獲得チャンス画面の表示領域171に、交流ボーナス状態の報知情報を表示させる。例えば、表示領域171に、「交流ボーナス発生中!」というメッセージを表示させるとともに、交流ボーナス状態が維持される残り時間を表示させる。また、その他のゲーム画面、例えばメイン画面やスカウトモード画面等にも、表示領域171と同様の報知情報を表示させてもよい。このように、交流ボーナス状態をユーザの端末装置3に報知することにより、ユーザは仲間オープンの当選確率が向上している状態を認識できる。
なお、交流ボーナス状態中は、仲間オープンの当選確率を向上させるだけではなく、その他のボーナス効果を発生させてもよい。例えば、スカウトモードの実行時の進行率を向上させたり、獲得できる強化ポイントを向上させたりしてもよい。
次に、図35のフローチャートを参照して、本実施の形態のゲームサーバ1の動作の一例について説明する。
ユーザが仲間に挨拶を行った場合(S91でYES)、交流履歴記憶制御手段61dは、図33に示すように挨拶の履歴(交流履歴)を記憶装置50に記憶する(S92)。そして、ゲームサーバ1は、ユーザの交流履歴に基づいて、当該ユーザが10分以内に5人以上の仲間と挨拶したかを判断する(S93)。このステップS93でNOの場合はステップS91に戻る。一方、ステップS93でYESの場合、ゲームサーバ1は、ユーザのゲームステータスを交流ボーナス状態に設定する(S94)。この交流ボーナス状態は10分間継続される。
交流ボーナス状態中に、開封抽選実行手段60により仲間オープンの抽選処理が実行されるとき(S95でYES)、当選確率向上手段62が仲間オープンの当選確率を向上させる(S96)。例えば、当選確率を10%上乗せする。
交流ボーナス状態になってから10分が経過すれば(S97でYES)、交流ボーナス状態が解除され(S98)、ステップS91に戻る。交流ボーナス状態が解除された後、再度、ユーザが複数の仲間に挨拶をして交流ボーナス条件を満たせば、何度でも交流ボーナス状態にできる。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図30に示すように、表示制御手段51、特典情報記憶制御手段52、複数の開封手段(53〜55等)、開封制御手段56、仲間情報記憶制御手段58、ログイン管理手段59、開封抽選実行手段60の他に、交流履歴記憶制御手段61dおよび当選確率向上手段62を備える構成である。
この構成では、ユーザが規定時間内に所定数以上の仲間と挨拶等の交流を行う毎に、仲間オープンの当選確率が向上する。よって、各ユーザは、特典獲得チャンス条件を満たす前(エリアをクリアする前に)、所定数以上の仲間と交流をして当選確率を予め高めておくということも可能であり、ゲーム性の向上が図られる。
また、各ユーザは、仲間オープンの発生率を高めるために、仲間と交流を行う動機付けを与えられることになる。これにより、仲間相互間でコミュニケーションを積極的にとり合うゲーム環境を推進でき、ゲームコミュニティ全体の活性化を図ることができる。
次に、所定の宝箱増加条件(特典封入オブジェクト増加条件)を満たすことにより、宝箱の出現数が増加する構成について説明する。
本実施の形態のゲームサーバ1は、ユーザが特典獲得チャンス条件を満たしたときに、宝箱増加条件を満たしている場合には、表示制御手段51がゲーム画面に表示させる宝箱の数nを、宝箱増加条件を満たしていない場合よりも大きくする構成である。
ここで、宝箱増加条件の例としては、回復アイテムを使用してから所定時間以内(例えば30分以内)、他のユーザとの対戦に勝利してから所定時間以内、仲間にプレゼントを贈ってから所定時間以内というような条件が考えられる。これらはほんの一例であり、その他の様々な条件を宝箱増加条件とすることができる。本実施の形態では、ゲーム中にユーザが回復アイテムを使用してから30分以内という条件を、宝箱増加条件とする例について以下に説明する。
ゲームサーバ1は、ゲーム中にユーザが回復アイテムを使用したとき、当該ユーザのゲームステータスを30分間、宝箱増加状態に設定する。この宝箱増加状態中が宝箱増加条件を満たしている期間である。宝箱増加状態中に特典獲得チャンスが発生したとき、図36に示すように、特典獲得チャンス画面に表示させる宝箱の数を、宝箱増加状態中でない場合よりも1つ増加させて4つにする。なお、宝箱の増加数は1つに限らず、2つ以上にしてもよい。
図36に示すように、宝箱増加状態中においては、特典獲得チャンス画面内に「ラッキーゾーン」と称される表示領域181(以下、ラッキーゾーン181と記載する)が設けられる。そして、このラッキーゾーン181内に、増加分の宝箱を表示するための宝箱表示領域131が設けられる。なお、ゲームサーバ1の処理としては、出現させる宝箱を3つから4つにするだけであり、ラッキーゾーン181内の宝箱も、ラッキーゾーン181外の宝箱と同様に5種類の宝箱の中から選択されて表示される。よって、ラッキーゾーン181内に金の箱が出現することもある。
また、ゲームサーバ1は、ユーザのゲームステータスが宝箱増加状態になっているとき、特典獲得チャンス画面の表示領域182に、宝箱増加状態の報知情報を表示させる。例えば、表示領域182に、「ラッキーゾーン発生中!」というメッセージを表示させるとともに、宝箱増加状態が維持される残り時間を表示させる。また、その他のゲーム画面、例えばメイン画面やスカウトモード画面等にも、表示領域182と同様の報知情報を表示させてもよい。
なお、ラッキーゾーン181が表示されている最中に、宝箱増加状態が終了した場合、ラッキーゾーン181内の宝箱を消去してもよいし、消去せずにそのまま維持してもよい。宝箱増加状態の終了とともにラッキーゾーン181内の宝箱を消去する場合、ユーザは消去される前にその宝箱を開封しなければ、その中に封入されている特典を獲得する機会を逸する。
次に、図37のフローチャートを参照して、本実施の形態のゲームサーバ1の動作の一例について説明する。
ユーザが回復アイテムを使用した場合(S101でYES)、ゲームサーバ1は、ユーザのゲームステータスを宝箱増加状態に設定する(S102)。この宝箱増加状態は30分間継続される。
宝箱増加状態中に、エリアをクリアして特典獲得チャンスが発生した場合(S103でYES)、宝箱の出現数nを通常時の「3」から1つ増加させて「4」にする(S104)。なお、特典獲得チャンスモード中の処理は、宝箱の出現数が4つになる以外は、図26〜図29と同様である。
宝箱増加状態になってから30分が経過すれば(S105でYES)、宝箱増加状態が解除され(S106)、ステップS101に戻る。宝箱増加状態が解除された後、再度、ユーザが回復アイテムを使用すれば、何度でも宝箱増加状態にできる。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、特典獲得チャンス条件を満たしたときに、所定の宝箱増加条件を満たしている場合(すなわち、宝箱増加状態中の場合)には、宝箱増加条件を満たしていない場合よりも、宝箱の出現数nを大きくする構成である。
出現する宝箱の数が増えることにより、豪華な特典が封入された宝箱(金の宝箱等)が出現する可能性が高くなり、豪華な特典を獲得するチャンスが拡大する。よって、特典獲得チャンス条件を満たす前に(エリアをクリアする前に)、回復アイテムを使用して宝箱増加条件を満たしておけば、特典獲得チャンス条件を満たしたときに出現する宝箱の数を意図的に増加させることが可能となり、ゲーム性の向上が図られる。
また、本構成により、各ユーザは、宝箱増加条件を満たすためのゲームプレイを積極的に進める(回復アイテムを使用してゲームを進行させる)ことが動機付けられ、ゲームの活性化が図られる。本構成は前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。
ところで、宝箱増加状態中に宝箱の出現数が1つ増えて4つになった場合、4つの宝箱を全て開封できるチャンスをユーザに与えるため、宝箱に適用できる開封手段の数も1つ増やすことが望ましい。すなわち、宝箱が増えた数だけ、宝箱に適用できる開封手段の数も増加させる。
例えば、図38に示すように、ラッキーゾーンに宝箱が出現したときのみ、「回復アイテムで開封」ボタン136というコマンドボタンが追加で表示されるようにする。ユーザは、4つの宝箱の中の未開封の宝箱の1つを任意に選択し、「回復アイテムで開封」ボタン136を押すことによって、回復アイテムを所定量(例えば1つ)消費して、自分が選択した宝箱を開封することができる。すなわち、ゲームサーバ1は、回復アイテムを所定量消費することを開封条件とし、「回復アイテムで開封」ボタン136の操作に応じて、ユーザが任意に選択した宝箱を開封する図示しない開封手段を有する。
〔他の実施の形態〕
各種情報を記憶装置50に記憶する記憶制御機能を有する構成(特典情報記憶制御手段52、仲間情報記憶制御手段58、交流履歴記憶制御手段61dなど)に関し、記憶装置50そのものについては当該構成に含まれないので、ゲーム管理装置(またはゲームシステム)の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。例えば、記憶装置50は、ゲームサーバ1が有するRAM13や補助記憶装置14、データベースサーバ2、端末装置3が有するRAM33や補助記憶装置39、あるいはゲーム管理装置や端末装置3とは別構成のファイルサーバ等であってもよい。
また、上述の実施の形態では、ゲーム実行プログラムがゲームサーバ1側に実装されており、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じて、ゲームサーバ1がゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行し、その実行結果を反映させた画面データを端末装置3へ送信することによって、ゲームが進行するゲームシステムへの適用例について説明した。これはいわゆるクライアントサーバ型のゲームシステムであるが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1が、ユーザのゲーム情報を管理し、ゲーム内でのランキング管理や特典付与管理等のゲームサービスをユーザに提供する一方、ゲームを進行させるゲーム実行処理については、基本的にはユーザの端末装置側にて行われるゲームシステムにも本発明の実施の形態に係るゲーム管理装置、ゲーム管理方法及びプログラムを適用できる。
すなわち、ゲーム実行プログラムの一部または全部をユーザの端末装置側にダウンロードまたはインストールし、端末装置においてもゲーム実行処理が行われるようなゲームシステムにも適用できる。例えば、ユーザの端末装置が、インターネット通信、無線LAN通信、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信、または有線LAN通信などにより他のユーザの端末装置とピア・ツー・ピア接続し、ピア・ツー・ピア型のゲームを実行することも可能である。
よって、ユーザの端末装置としては、ゲームサーバ(ゲーム管理装置)に接続してプレゼントの管理等のゲームサービスの提供を受けることができる様々なものが適用でき、前述の携帯電話端末、スマートフォン、PHS端末、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ以外にも、ネットワーク接続機能を有している家庭用ビデオゲーム装置(家庭用ビデオゲーム機を家庭用テレビジョンに接続することによって構成されるゲーム装置)や、携帯型のゲーム専用装置なども適用可能である。
また、本実施の形態に係るコンピュータ読み取り可能なプログラムは、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM等)、フレキシブルディスク、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてゲームサーバ1のCPU11等により実行される。また、プログラムをゲームサーバ1やゲーム装置に提供する手段は、前述した記録媒体に限定されるものではなく、インターネット等の通信ネットワークを介して行うこともできる。
(1)本発明の一局面によるゲーム管理装置は、端末装置と通信し、ゲームの管理を行うゲーム管理装置であって、所定の特典獲得チャンス条件を満たした場合に、n個(2≦n)の特典封入オブジェクトを前記端末装置のゲーム画面に表示させる表示制御手段と、前記特典封入オブジェクトが開封された場合にユーザに付与される特典の情報を予め記憶装置に記憶する特典情報記憶制御手段と、前記n個の特典封入オブジェクトのすべてに対して個別に適用可能であって、適用されることにより個々に特典封入オブジェクトを異なる条件で開封する複数の開封手段と、前記複数の開封手段の中から、一つの開封手段が前記特典封入オブジェクトの一つに適用された場合に、当該開封手段を他の特典封入オブジェクトに適用できないように制御する開封制御手段と、を備える構成である。
この構成のゲーム管理装置は、各ユーザの端末装置と通信を行うことができる、例えばサーバなどの情報処理装置により構成することができる。そして、本ゲーム管理装置は、例えばソーシャルゲームやオンラインゲーム等の種々のゲームの管理を行う。
本ゲーム管理装置は、所定の特典獲得チャンス条件を満たしたユーザに対して、n個(2≦n)の特典封入オブジェクトを、当該ユーザの端末装置のゲーム画面に表示させる表示制御手段を備える。ここで、「所定の特典獲得チャンス条件を満たす」の例としては、ゲーム中にステージをクリアする、対戦相手に勝利する、閾値以上のゲーム内ポイントを獲得する、所定期間中にゲームにログインする等が考えられる。これらはほんの一例であり、ゲームに関する様々な条件を、所定の特典獲得チャンス条件とすることができる。
また、特典封入オブジェクトとは、仮想的に特典を封入する入れ物、箱、封筒、器などのアイテムであり、それがゲーム内で開封されるまで、特典がユーザに付与されないようになっている。例えば、図12に示すような宝箱アイテムが特典封入オブジェクトに該当する。このような特典封入オブジェクトが、n個、例えば3つ、特典獲得チャンス条件を満たしたユーザのゲーム画面に表示される。
また、本ゲーム管理装置は、特典封入オブジェクトが開封された場合にユーザに付与される特典の情報を予め記憶装置に記憶する特典情報記憶制御手段を備える。なお、記憶装置そのものについては本構成には含まれないので、ゲーム管理装置の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。ここで、特典封入オブジェクトが開封された場合にユーザに付与される特典の例としては、ゲーム内で使用可能なポイントやアイテムをユーザに付与するという特典がある。また、アイテムを抽選で獲得できる仕様を有するゲームでは、レアアイテム(通常のアイテムよりも抽選確率が低く、希少価値が高いアイテム)の抽選確率を上昇させるという特典もある。あるいは、ユーザの所有するキャラクタの能力を一時的に向上させるという特典もある。これらはほんの一例であり、ゲームの種類や内容に応じた様々な特典を用意することができる。
また、本ゲーム管理装置は、前記n個の特典封入オブジェクトのすべてに対して個別に適用可能であって、適用されることにより個々に特典封入オブジェクトを異なる条件で開封する複数の開封手段を備える。例えば、下記(a)〜(d)のような、それぞれ異なる条件で特典封入オブジェクトを個々に開封する開封手段が考えられる。
(a)ユーザが指定した任意の特典封入オブジェクトを開封する開封手段(後述する(4)の構成)
(b)ユーザの所有する開封用のゲーム内ポイントを消費して、ユーザが指定した任意の特典封入オブジェクトを開封する開封手段(後述する(5)の構成)
(c)ユーザの所有する開封用のアイテムを消費して、ユーザが指定した任意の特典封入オブジェクトを開封する開封手段(後述する(5)の構成)
(d)仲間のログイン数によって当選確率が変動する開封抽選に当選した場合に特典封入オブジェクトを開封する開封手段(後述する(6)の構成)
これらは一例であり、その他の条件で特典封入オブジェクトを開封する開封手段であってもよい。
そして、本ゲーム管理装置は、複数の開封手段の中から、一つの開封手段が特典封入オブジェクトの一つに適用された場合に、当該開封手段を他の特典封入オブジェクトに適用できないように制御する開封制御手段を備える。これにより、n個の特典封入オブジェクトがゲーム画面に表示された場合、一つの開封手段は、一つの特典封入オブジェクトの開封にのみ適用でき、n個中の1つの特典封入オブジェクトに一度適用された開封手段は、その他の特典封入オブジェクトに対してはもはや使用できない。よって、例えば、ゲーム内ポイントを消費して開封する上記(b)の開封手段が一度使用されたならば、たとえ開封用のポイントがまだ余っていたとしても、上記(b)の開封手段を再度使用して他の特典封入オブジェクトを開封することはできない。
以上のように、本構成では、所定の特典獲得チャンス条件を満たした場合にn個の特典封入オブジェクトがゲーム画面に表示され、複数の特典を獲得できる機会がユーザに与えられるという興趣性の高いゲーム性を有する。そして、ユーザができるだけ多くの特典封入オブジェクトを開封して特典を獲得するには、できるだけ多くの開封条件を満たし、複数の開封手段で複数の特典封入オブジェクトを開封することが必要となるというゲーム要素が加味されることにより、ゲーム性の向上が図られている。これにより、ユーザは、より多くの開封条件を満たすため、ゲーム内の他のプレイを積極的に進める(例えば、開封条件を満たすためのポイントやアイテムをゲーム内で獲得したり、仲間を増やしたりする)ことが動機付けられ、ゲームの活性化が図られる。
(2)上記の構成において、前記開封手段の数は、前記特典封入オブジェクトと同じn個であることが望ましい。
この構成によれば、所定の特典獲得チャンス条件を満たした場合にゲーム画面に表示される特典封入オブジェクトの数と、それらを個々に開封するための開封手段(各々異なる条件で開封)の数が同じn個である。これにより、ゲーム画面に表示されるn個、例えば3個の特典封入オブジェクトの全てを開封するチャンスをユーザに提供できる。
この構成の場合、ユーザはできるだけ特典の取りこぼしのないように、ゲーム画面に表示された全ての特典封入オブジェクトを開封しようという目標を持ってゲームをプレイし易い。また、この構成は、例えば10個の特典封入オブジェクトの中から最大で3つ開封できるという構成よりもシンプルで、ゲーム管理装置におけるデータ処理や管理の負担も少なく、ユーザにとっても分かり易いゲームを実現する。
(3)上記の(1)または(2)の構成において、前記特典封入オブジェクトには、その中に封入されている特典内容の異なる複数種類の特典封入オブジェクトが存在し、前記特典情報記憶制御手段は、複数種類の特典封入オブジェクトにそれぞれ対応付けられた特典の情報を予め記憶装置に記憶している。そして、ゲーム管理装置は、前記特典獲得チャンス条件が満たされた場合に、複数種類の特典封入オブジェクトの中から所定の選択確率に基づいてゲーム画面に表示される特典封入オブジェクトを選択する特典封入オブジェクト選択手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記特典封入オブジェクト選択手段によって選択されたn個の特典封入オブジェクトを前記端末装置のゲーム画面に表示させることが望ましい。
この構成によれば、特典封入オブジェクトには、その中に封入されている特典の内容の異なる複数種類(例えば、金、銀、銅などの複数種類の宝箱アイテム)が存在する。そして、特典情報記憶制御手段は、複数種類の特典封入オブジェクトにそれぞれ対応付けられた内容の異なる特典の情報を予め記憶装置に記憶している。例えば、特典情報記憶制御手段は、金の宝箱にはゲーム内ポイント5000P、銀の宝箱にはゲーム内ポイント2000P・・・というような特典の情報を記憶装置に記憶する。そして、特典獲得チャンス条件が満たされた場合に、特典封入オブジェクト選択手段が、複数種類の特典封入オブジェクト(例えば、中に封入されている特典の希少度が異なる5種類の宝箱)の中から所定の選択確率に基づいてゲーム画面に表示される特典封入オブジェクトを選択する。ここで、全ての種類の特典封入オブジェクトの選択確率を同一としてもよいし、特典封入オブジェクトの種類によって選択確率を異ならせても良い(例えば、金の宝箱の選択率を、銀や銅の宝箱の選択率よりも低くする等)。そして、表示制御手段は、特典封入オブジェクト選択手段によって選択されたn個の特典封入オブジェクトを端末装置のゲーム画面に表示させる。
このように、本構成では、特典の内容の異なる複数種類の特典封入オブジェクトの中から選択された特典封入オブジェクトがn個、ゲーム画面に表示されるので、特典獲得チャンス条件を満たす毎に、ゲーム画面に表示される特典封入オブジェクトの種類が多様に変化し(例えば、金の宝箱が出現することもあれば出現しないこともある)、ユーザが獲得可能な特典の内容が固定されていない。よって、ユーザが特典獲得チャンス条件を満たす毎に、豪華な特典が獲得できるかもしれないという期待感をユーザに持たせることも可能となり、ゲームの興趣性を向上させることができる。
(4)上記の(3)の構成において、前記開封手段の1つは、n個の前記特典封入オブジェクトの中の、開封されていない特典封入オブジェクトの1つを任意に選択する操作に関する情報に応じて、選択された特典封入オブジェクトを開封する第1の開封手段であることが望ましい。
この構成によれば、開封手段の1つとして第1の開封手段が設けられている。ユーザは、開封されていない特典封入オブジェクトの1つを任意に選択する操作を行うことができ、第1の開封手段は、ユーザに選択された特典封入オブジェクトを開封するようになっている。この第1の開封手段による開封では、ユーザの所有物(開封用のポイントやアイテム)を消費しないため、特典獲得チャンス条件を満たしたとき、ユーザには、ゲーム画面に表示されるn個の特典封入オブジェクトの少なくとも1つを、必ず開封する機会が与えられる。すなわち、せっかく特典獲得チャンス条件を満たしたのに、どの特典封入オブジェクトも開封できなければ、ユーザのモチベーションの低下を来すこともあるが、本構成によりそれを回避し、ゲーム内で特典獲得チャンス条件を満たそうとするユーザのゲーム意欲を引き出すことができる。
また、上述のように、特典獲得チャンス条件を満たす毎に、ゲーム画面に表示される特典封入オブジェクトが変化し、豪華な特典が封入された特典封入オブジェクト(金の宝箱等)が出現することもあるが、第1の開封手段の場合、未開封の特典封入オブジェクトの1つをユーザが任意に選択して開封できるので、豪華な特典が封入された特典封入オブジェクトが出現したとき、ユーザがそれを指定して開封できるというゲーム性を有する。
(5)上記の(3)または(4)の構成において、前記開封手段の1つは、ユーザがゲーム内で所有している所有物を所定量だけ消費して、n個の前記特典封入オブジェクトの中の、開封されていない特典封入オブジェクトの1つを任意に選択する操作に関する情報に応じて、選択された特典封入オブジェクトを開封する第2の開封手段であることが望ましい。
この構成によれば、開封手段の1つとして第2の開封手段が設けられている。ユーザは、自分がゲーム内で所有している所有物を所定量だけ消費することにより、開封されていない特典封入オブジェクトの1つを任意に選択する操作を行うことができ、第2の開封手段は、前記所有物を消費して、ユーザに選択された特典封入オブジェクトを開封するようになっている。ここで、開封のために消費される「所有物」には、開封用のゲーム内ポイントの他に、特典封入オブジェクトを開封することが出来る権利アイテム(開封用アイテム)なども含まれる。本構成では、第2の開封手段による開封条件を満たすために、ユーザは、開封用のポイントやアイテムを獲得するためのゲームプレイを積極的に進めることが動機付けられる。
また、上述のように、特典獲得チャンス条件を満たす毎に、ゲーム画面に表示される特典封入オブジェクトが変化し、豪華な特典が封入された特典封入オブジェクト(金の宝箱等)が出現することもあれば、そうでないこともある。よって、ユーザは、特典獲得チャンス条件を満たす毎に変わる特典封入オブジェクトの種類によって、次のような対応をとることができる。すなわち、ゲーム画面に表示されたn個、例えば3個の特典封入オブジェクトの中のいずれにも豪華な特典が封入された特典封入オブジェクト(金の宝箱等)が入っていない場合もある。豪華な特典が封入された特典封入オブジェクトの有無については、(3)の表示制御手段によって特典封入オブジェクトの種類が表示されることから、ユーザは明確に認識することができる。そして、豪華な特典が封入された特典封入オブジェクトがないとわかった場合、ユーザは、所有物を消費すれば開封できたとしても、敢えてその開封を見送り、豪華な特典が封入されている特典封入オブジェクトを開封できる機会がくるまで貴重な所有物を温存するという対応が可能である。すなわち、ユーザは、自分の所有物の残量を考えながら、その所有物をいつ消費して第2の開封手段により特典封入オブジェクトを開封すれば最も効果的かを判断しながら、より良い特典の獲得を目指すことができ、ゲーム性の向上が図られる。
(6)上記の(1)ないし(5)の何れかの構成において、前記ゲームは、ユーザ同士が仲間関係を構築することができるゲームであり、ゲーム管理装置は、各ユーザの仲間の情報を記憶装置に記憶する仲間情報記憶制御手段と、各ユーザの端末装置のログイン状態を管理するログイン管理手段と、所定の当選確率に基づいて、前記特典封入オブジェクトの開封の可否を決定するための抽選処理を実行する開封抽選実行手段と、をさらに備える。そして、前記開封手段の1つは、前記開封抽選実行手段による抽選処理で当選した場合に、n個の前記特典封入オブジェクトの中の、開封されていない特典封入オブジェクトの1つを開封する第3の開封手段であり、前記開封抽選実行手段は、前記ログイン管理手段によってログイン状態として管理されている仲間の端末装置の数が多いユーザほど前記当選確率を高くすることが望ましい。
この構成によれば、ユーザ同士が仲間関係を構築することができ、各ユーザの仲間の情報は、仲間情報記憶制御手段が記憶装置に記憶している。また、各ユーザの端末装置のログイン状態は、ログイン管理手段によって管理されている。よって、本ゲーム管理装置は、ユーザの仲間が、現在、何人ログイン状態であるかを認識できる。
また、本ゲーム管理装置は、所定の当選確率に基づいて、特典封入オブジェクトの開封の可否を決定するための抽選処理を実行する開封抽選実行手段を備える。また、開封手段の1つとして、第3の開封手段が設けられており、この第3の開封手段は、開封抽選実行手段による抽選処理で当選したことを開封条件として、n個の前記特典封入オブジェクトの中の、開封されていない特典封入オブジェクトの1つを開封する。そして、開封抽選実行手段は、前記抽選処理を実行するに際して、ログイン管理手段によってログイン状態として管理されている仲間の端末装置の数が多いユーザほど、当選確率を高くする。例えば、仲間のログイン数が、0人、1人〜4人、5人〜9人、10人〜14人、15人〜19人、20人以上の場合のそれぞれの当選確率を、3%、10%、30%、45%、55%、60%とする。よって、ユーザが特典獲得チャンス条件を満たしたときにログインしている仲間の端末装置の数が多いほど、第3の開封手段により特典封入オブジェクトの1つが開封される可能性が高くなるゲーム仕様となっている。
なお、本構成には含まれない内容ではあるが、第3の開封手段による開封の演出表示として、例えば、ログイン状態の仲間の1人が特典封入オブジェクト(宝箱等)の1つを開けてくれるような演出を発生させてもよい。
本構成により、仲間が多いほど仲間のログイン数が多くなる可能性が高くなり、第3の開封手段による特典封入オブジェクトの開封の確率も高まることから、各ユーザは、積極的に多くの仲間を作ろうとする動機付けを与えられることになる。
また、第3の開封手段による開封の確率を高めるためには、ユーザのゲーム中にログインしている仲間を増やす必要があるので、例えば、各ユーザが仲間に対して「今日のお昼休みに一緒にゲームしよう!」のようなメッセージを送ってコミュニケーションをとることも期待される。これにより、仲間相互間でコミュニケーションを積極的にとり合うゲーム環境を推進でき、仲間同士のコミュニティが盛り上がる。このように、本構成は、単に特典を獲得する面白さをユーザに提供するにとどまらず、仲間と積極的にコミュニケーションをとる動機付けを各ユーザに与え、これにより、ゲームコミュニティ全体の活性化を図ることができる。
(7)上記の(6)の構成において、ゲーム管理装置は、各ユーザが他のユーザと交流を行った交流履歴を記憶装置に記憶する交流履歴記憶制御手段と、ユーザが規定時間内に所定数以上の仲間と交流を行ったことを前記交流履歴に基づいて検出したとき、所定期間だけ前記当選確率を向上させる当選確率向上手段と、をさらに備えることが望ましい。
この構成によれば、各ユーザが他のユーザと交流を行った交流履歴が記録されている。そして、当選確率向上手段は、この交流履歴に基づいて、ユーザが規定時間内(例えば過去10分以内)に所定数以上(例えば、5人以上)の仲間と交流を行ったことを検出したとき、所定期間だけ(例えば10分間)、第3の開封手段が特典封入オブジェクトを開封する確率(当選確率)を向上させる。例えば、当選確率に10%を上乗せする。ここで、交流には、挨拶、メッセージの送信、プレゼント、チャットなど、仲間同士で行われる様々な交流を含めることができる。なお、挨拶とは、ゲーム内で仮想的に行うことができる簡易的な交流の総称であり、エール(応援)を送る、ガッツ(やる気)を送る、ウインクする、微笑む、手を振る等、別の表現を用いた簡易的な交流も含まれる。
なお、ゲーム内で複数の交流が可能である場合、全ての交流を前記検出の対象としてもよいし、そのうちの一部(例えば挨拶だけ)を前記検出の対象としてもよい。
なお、この当選確率の向上処理は何度でも実行可能であり、ユーザが規定時間内に所定数以上の仲間と交流を行う毎に、当選確率は向上する。よって、各ユーザは、特典獲得チャンス条件を満たす前に(例えば特典獲得チャンス条件がステージのクリアならば、ステージをクリアする直前に)、所定数以上の仲間と交流をして当選確率を予め高めておくということも可能であり、ゲーム性の向上が図られる。
本構成により、各ユーザは、第3の開封手段による開封の確率を高めるために、仲間と交流を行う動機付けを与えられることになる。これにより、仲間相互間でコミュニケーションを積極的にとり合うゲーム環境を推進でき、ゲームコミュニティ全体の活性化を図ることができる。
(8)上記の(1)ないし(7)の何れかの構成において、前記特典獲得チャンス条件を満たしたときに、所定の特典封入オブジェクト増加条件を満たしている場合には、前記特典封入オブジェクト増加条件を満たしていない場合よりも、前記nの値を大きくすることが望ましい。ここで、「特典封入オブジェクト増加条件」とは、例えば、ゲーム内で所定のアイテム(ゲーム内で消費したポイントを一瞬で回復させる回復アイテム等)を使用してから所定時間以内(例えば30分以内)というような条件である。または、他のユーザとの対戦に勝利してから10分以内というような条件でもよい。あるいは、仲間にプレゼントを贈ってから10分以内というような条件でもよい。これらはほんの一例であり、その他の様々な条件を特典封入オブジェクト増加条件とすることができる。
この構成によれば、ステージをクリアする等の特典獲得チャンス条件を満たしたときに、回復アイテムを使用してから30分以内等の特典封入オブジェクト増加条件を満たしている場合には満たしていない場合よりも、特典封入オブジェクトの出現数nが増える。例えば、特典封入オブジェクト増加条件を満たしていない場合の特典封入オブジェクトの出現数nは3個であるのに対し、特典封入オブジェクト増加条件を満たしている場合の出現数nは4個に増加する。
出現する特典封入オブジェクトが増えることにより、ユーザがより多くの特典を獲得できるチャンスが広がる。また、豪華な特典が封入された特典封入オブジェクト(金の宝箱等)が出現する可能性が高くなり、豪華な特典を獲得するチャンスが拡大する。よって、特典獲得チャンス条件を満たす前に(例えば特典獲得チャンス条件がステージのクリアならば、ステージをクリアする直前に)、回復アイテムを使用する等により特典封入オブジェクト増加条件を満たしておけば、特典獲得チャンス条件を満たしたときに出現する特典封入オブジェクトを意図的に増加させることが可能となり、ゲーム性の向上が図られる。
また、本構成により、各ユーザは、特典封入オブジェクト増加条件を満たすためのゲームプレイを積極的に進める(例えば、当該条件を満たすべく、回復アイテムを使用してゲームを進行させる)ことが動機付けられ、ゲームの活性化が図られる。
(9)本発明の他の一局面によるゲームシステムは、ゲームの管理を行うゲーム管理装置と、当該ゲーム管理装置との間で通信を行う端末装置と、を含むゲームシステムであって、前記ゲーム管理装置が、所定の特典獲得チャンス条件を満たした場合に、n個(2≦n)の特典封入オブジェクトを前記端末装置のゲーム画面に表示させる表示制御手段と、前記特典封入オブジェクトが開封された場合にユーザに付与される特典の情報を予め記憶装置に記憶する特典情報記憶制御手段と、前記n個の特典封入オブジェクトのすべてに対して個別に適用可能であって、適用されることにより個々に特典封入オブジェクトを異なる条件で開封する複数の開封手段と、前記複数の開封手段の中から、一つの開封手段が前記特典封入オブジェクトの一つに適用された場合に、当該開封手段を他の特典封入オブジェクトに適用できないように制御する開封制御手段と、を備える。
(10)本発明の他の一局面によるゲーム管理方法は、端末装置と通信し、ゲームの管理を行うコンピュータにおけるゲーム管理方法であって、所定の特典獲得チャンス条件を満たした場合に、n個(2≦n)の特典封入オブジェクトを、コンピュータが前記端末装置のゲーム画面に表示させる表示制御ステップと、コンピュータが、前記特典封入オブジェクトが開封された場合にユーザに付与される特典の情報を予め記憶装置に記憶する特典情報記憶制御ステップと、前記n個の特典封入オブジェクトのすべてに対して個別に適用可能であって、適用されることによりコンピュータが個々に特典封入オブジェクトを異なる条件で開封する複数の開封ステップと、前記複数の開封ステップの中から、一つの開封ステップが前記特典封入オブジェクトの一つに適用された場合に、コンピュータが、当該開封ステップを他の特典封入オブジェクトに適用できないように制御する開封制御ステップと、を含む。
(11)本発明の他の一局面によるプログラムは、コンピュータを、端末装置と通信し、ゲームの管理を行うゲーム管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、所定の特典獲得チャンス条件を満たした場合に、n個(2≦n)の特典封入オブジェクトを前記端末装置のゲーム画面に表示させる表示制御手段、前記特典封入オブジェクトが開封された場合にユーザに付与される特典の情報を予め記憶装置に記憶する特典情報記憶制御手段、前記n個の特典封入オブジェクトのすべてに対して個別に適用可能であって、適用されることにより個々に特典封入オブジェクトを異なる条件で開封する複数の開封手段、前記複数の開封手段の中から、一つの開封手段が前記特典封入オブジェクトの一つに適用された場合に、当該開封手段を他の特典封入オブジェクトに適用できないように制御する開封制御手段、として機能させるためのプログラムである。
本発明の一態様の構成によれば、ユーザにゲーム内の複数のプレイを積極的に進めることを動機付け、ゲームの活性化を図ることができるような特典獲得の機会を提供するゲーム管理装置、ゲームシステム、ゲーム管理方法及びプログラムを実現できる。
本発明の一局面によるゲーム管理装置は、所定の特典獲得チャンス条件を満たした場合に、n個(2≦n)の特典封入オブジェクトをゲーム画面に表示させる表示制御手段と、前記n個の特典封入オブジェクトをそれぞれ異なる条件で開封する複数の開封手段と、一つの開封手段が前記特典封入オブジェクトの一つに適用された場合に、当該開封手段を他の特典封入オブジェクトに適用できないように制御する開封制御手段と、を備える。
上記の構成において、前記開封手段の数は、前記特典封入オブジェクトと同じn個であることが望ましい。
上記の構成において、前記特典封入オブジェクトには、その中に封入されている特典内容の異なる複数種類の特典封入オブジェクトが存在し、前記特典獲得チャンス条件が満たされた場合に、複数種類の特典封入オブジェクトの中から所定の選択確率に基づいてゲーム画面に表示される特典封入オブジェクトを選択する特典封入オブジェクト選択手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記特典封入オブジェクト選択手段によって選択されたn個の特典封入オブジェクトを前記端末装置のゲーム画面に表示させることが望ましい。
上記の構成において、前記開封手段の1つは、n個の前記特典封入オブジェクトの中の、開封されていない特典封入オブジェクトの1つを任意に選択する操作に関する情報に応じて、選択された特典封入オブジェクトを開封する第1の開封手段であることが望ましい。
上記の構成において、前記開封手段の1つは、ユーザがゲーム内で所有している所有物を所定量だけ消費して、n個の前記特典封入オブジェクトの中の、開封されていない特典封入オブジェクトの1つを任意に選択する操作に関する情報に応じて、選択された特典封入オブジェクトを開封する第2の開封手段であることが望ましい。
上記の構成において、前記ゲームは、ユーザ同士が仲間関係を構築することができるゲームであり、各ユーザの仲間の情報を記憶装置に記憶する仲間情報記憶制御手段と、各ユーザの端末装置のログイン状態を管理するログイン管理手段と、所定の当選確率に基づいて、前記特典封入オブジェクトの開封の可否を決定するための抽選処理を実行する開封抽選実行手段と、をさらに備え、前記開封手段の1つは、前記開封抽選実行手段による抽選処理で当選した場合に、n個の前記特典封入オブジェクトの中の、開封されていない特典封入オブジェクトの1つを開封する第3の開封手段であり、前記開封抽選実行手段は、前記ログイン管理手段によってログイン状態として管理されている仲間の端末装置の数が多いユーザほど前記当選確率を高くすることが望ましい。
上記の構成において、各ユーザが他のユーザと交流を行った交流履歴を記憶装置に記憶する交流履歴記憶制御手段と、ユーザが規定時間内に所定数以上の仲間と交流を行ったことを前記交流履歴に基づいて検出したとき、所定期間だけ前記当選確率を向上させる当選確率向上手段と、をさらに備えることが望ましい。
上記の構成において、前記特典獲得チャンス条件を満たしたときに、所定の特典封入オブジェクト増加条件を満たしている場合には、前記特典封入オブジェクト増加条件を満たしていない場合よりも、前記nの値を大きくすることが望ましい。
本発明の他の一局面によるゲームシステムは、ゲームの管理を行うゲーム管理装置と、当該ゲーム管理装置との間で通信を行う端末装置と、を含むゲームシステムであって、前記ゲーム管理装置が、所定の特典獲得チャンス条件を満たした場合に、n個(2≦n)の特典封入オブジェクトを前記端末装置のゲーム画面に表示させる表示制御手段と、前記n個の特典封入オブジェクトをそれぞれ異なる条件で開封する複数の開封手段と、一つの開封手段が前記特典封入オブジェクトの一つに適用された場合に、当該開封手段を他の特典封入オブジェクトに適用できないように制御する開封制御手段と、を備える。
本発明の他の一局面によるゲーム管理方法は、ゲームの管理を行うコンピュータにおけるゲーム管理方法であって、所定の特典獲得チャンス条件を満たした場合に、n個(2≦n)の特典封入オブジェクトを、コンピュータがゲーム画面に表示させる表示制御ステップと、前記n個の特典封入オブジェクトをそれぞれ異なる条件で開封する複数の開封手段の中から、一つの開封手段が前記特典封入オブジェクトの一つに適用された場合に、コンピュータが、当該開封手段を他の特典封入オブジェクトに適用できないように制御する開封制御ステップと、を含む。
本発明の他の一局面によるプログラムは、コンピュータを上記のゲーム管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記ゲーム管理装置が備えている各手段として機能させるためのプログラムである。