JP5695450B2 - 円形ブームアンテナの製造方法 - Google Patents
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他の目的は、ブームを変形させる場合、左右の膨出壁要素を、それらの両者間の距離を遠くなる方向に膨出状に湾曲させて、ブームの断面形状をほぼ真円の状態にすることのできる円形ブームアンテナの製造方法を提供しようとするものである。
他の目的は、ブームを変形させる場合、アンテナ素子の周壁を、夫々管壁孔から遠く離れた位置で、管壁孔近くに対して悪影響を少ない状態で、押し縮める事のできる円形ブームアンテナの製造方法を提供しようとするものである。
他の目的は、上下方向に対向させるリブは夫々一体化して、上側の円弧壁要素と、下側の円弧壁要素とを実質的に一体化させ、長くて細いブームの上下方向の曲げ強度を著しく増大させる円形ブームアンテナの製造方法を提供しようとするものである。
他の課題、目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかになるであろう。
しかも、上記のように、上下に位置する円弧壁要素21、21を上下方向から加圧して、管内のリブ28,28,28,28の各自由端28f,28f,28f,28fをアンテナ素子19の周壁に夫々上下方向から食い込ませる過程において、同時に、左右の膨出壁要素23、23を、それらの両者間の距離を遠くなる方向に膨出状に湾曲させて、ブーム15の断面形状をほぼ真円の状態にすることのできる効果がある。
3は、U字状の支持杆を示し、金具2aを介してマスト2に連結されている。支持杆3の両側の自由端3a、3aは、取付金具5、5を介してブーム15に着脱自在に連結してある。
ブーム15及びアンテナ素子等は、周知のようにアルミニウム合金(例えばアルミA6063S)或は塑性変形可能な任意の硬質材によって形成されている。
8は周知の長孔を示し、ブーム15に螺合させてある(回り止用)螺子に対して90度の範囲内で回動方向に相対的な移動を可能にしてある。上記の12は支持杆添付部10、10を締緩するためのボルトの頭を示す。
図4に表れているように上記ブーム15の断面形状は、上下に位置させる円弧壁要素21、21と、左右に位置させる膨出壁要素23,23の4つの壁要素を図示のように連続一体化させる状態で形成されていて、全体の形状は楕円状にしてあり、長径が上下方向になるようにしてある。
そして、円弧壁要素21、21の周方向の両側端(21aと21a)の範囲(W1)内の壁厚21dは、左右の膨出壁要素23,23の壁厚23dに比較して厚く形成して、ブーム15を上下方向から加圧した場合に変形しないようにしてある。また、上記円弧壁要素21、21の外周の曲率半径R1は、仕上がり後の、断面形状がほぼ真円に成るブーム15の曲率半径R1と同様の曲率半径にして有る。
このようにブーム15の断面形状を部分的に厚薄変化させることにより、また左右に位置させる膨出壁要素23,23の上下方向の寸法を比較的短くすることにより、ブーム15を上下方向から加圧する事により、膨出壁要素23、23が夫々図8に表れているように綺麗な円弧状に湾曲し、全体がほぼ真円に成る。
それら板状の4条のリブ28,28,28,28の各一端28bは、夫々を元部側として、上記の上側の円弧壁要素21の内面における両側端21a、21aの位置と、下側の円弧壁要素21の内面における両側端21a、21aの位置に夫々一体材で一体的に連結してある。
上下の円弧壁要素21の各両側端21a、21aに対してリブの各一端28bを元部として一体化させることにより、その連結した部分は、図からも明らかなように肉太となって、リブ28により補強された状態になり、ブーム15を上下方向から加圧するときに、上下の円弧壁要素21を湾曲させることなく、膨出壁要素23、23の各上下端部23aにおいて夫々円弧壁要素21の壁厚21dよりも薄くなっている膨出壁要素23に夫々正確に圧縮力を伝え、図8に表れているように綺麗な円弧状に湾曲させる事を可能にする。
上側の円弧壁要素21の右側端21aと、下側の円弧壁要素21の右側端21aに夫々連結してある上記のリブ28,28の各自由端28f、28f相互も同じ間隙28gを隔てて相対向させている。
また、自由端側28fは、上下方向に対向位置する相手方のリブ28に向けて長く伸びており、これの自由端側28fの元部は、図示の如く持出部材28aに対して一体材でもって折り曲げ状態に変角28cさせ、突合せ部材28dとしている。
上記のような構成によれば、両側の突合せ部材28d、28dは、夫々管壁孔30、30から遠く離れた中央位置寄りに位置することになり、その結果、押圧部28hも、夫々図8に表れているように管壁孔30、30から遠く離れた中央位置寄りに位置し、アンテナ素子の周壁19bを、夫々管壁孔30、30から遠く離れた位置で、管壁孔30、30近くに対して悪影響を少ない状態で、押し縮める事ができる。
なお、周知のように上記管壁孔30の直径D1は、周知のようにアンテナ素子19の外径D2が挿通できるようにやや大きくした対応寸法にしてある。
上記ブーム用凹部37、37内面の曲率半径は、周知のようにブームの仕上がり状態の外周面の曲率半径R1に対応させてある。
またこの金型35の対向面36には、ブーム15の左右方向に向けて並設してある二個一対の管壁孔30に挿通させる中空管状のアンテナ素子19の上下面に対応させた形状で、やや大きめにした凹部38、38が形成してある。
この上下の円弧壁要素21、21の移動によって、上下の4条のリブ28、28、28、28も図8、9に示されるように、夫々相対向させてある上下のリブの自由端28f、28fが相互に近づく(上下のリブが矢印42、43方向に向けて近づく)ように変位する。
すると、上下の突合せ部材28d、28dは相互に近づき、また、左右の膨出壁要素23、23は、夫々左右(矢印44、45方向)に向けて広がる方向に動き始め、両者の距離は遠くなる方向に膨出するように湾曲を始める。また管壁孔30、30、の上下の孔縁(内周孔縁30a、外周孔縁30b)も相互に近づく。
また、上下のリブにおける突合せ部材28d、28dの各自由端(当部)28f、28f相互間にあった間隙28gも夫々縮まり、相互は密接して、図11のように一体化し、図1のように長くて細いブーム15の上下方向の曲げ強度を著しく増大させる。
さらに、左右の管壁孔30、30においては、上下の孔縁(内周孔縁30a、外周孔縁30b)も相互に近づくのであるが、左右の膨出壁要素23、23が夫々左右に向けて広がるので、上下の孔縁(内周孔縁30a、外周孔縁30b)相互の縮む寸法は、上記押圧部28h、28h相互間の縮む寸法よりも小さくなる。
その結果、図9(A)の右側に表れるように、押圧部28h、28h相互間の縮む寸法H4と、内周孔縁30a、30a相互間の縮む寸法H5と、外周孔縁30b、30b相互間の縮む寸法H6とは、夫々異なり(押圧部28h、28h相互間と、内周孔縁30a、30a相互間と、外周孔縁30b、30b相互間とでは夫々圧縮率が異なる)。このことは、アンテナ素子19の周壁19bに対する食い込み量がブームの管内20bから外周に向かう程に浅くなることを意味する。
従って、アンテナ素子19の周壁は、図9(A)の右側に表れるように、ブーム15の管内20bにおいてはしっかりと4条のリブ28の押圧部28hがアンテナ素子19の周壁19bに食いつき(周壁を凹ませ)、アンテナ素子19の回動と軸線方向の移動は阻止される。
上記図9(A)(B)に表れるように、アンテナ素子19の外部に対して風圧が加わり、振動する恐れのある左右の管壁孔30、30に接している部分においては、食いつきの度合い(周壁を凹ませる度合い)を少なく、アンテナ素子19の損傷の度合いを少なくし、丈夫で長寿命のアンテナを製作する上に効果がある。
なお、本件の図面において、()内に示される数字は、実施例の寸法(単位:mm)を示す。[]内の数字は、実施例の角度(単位:度)を示す。<>内の数字は、実施例の半径曲率(半径:mm)を示す。
さらに、図13においても前述の図1〜12のものと機能、性質、手段又は特徴等が同一又は均等構成と考えられる部分には、前述の図と同一の符号を付して重複する説明を省略する。
Claims (2)
- 中空管状のブームの管壁には、中空管状のアンテナ素子をブームの左右方向に向けて貫通させる為の二個一対の管壁孔を設け、
上記二個一対の管壁孔には中空管状のアンテナ素子を貫通させ、
上記ブームの外周に圧力を加えてブームを上下方向に圧縮して変形させることにより、上記ブームに対してアンテナ素子を固着するようにした円形ブームアンテナの製造方法において、
上記ブームの断面形状は楕円状に形成してあって、長径が上下方向になるようにしてあり、上下に位置させる各円弧壁要素の周方向の両側端の範囲は、「傾斜角45°の線の線上にあるポイント」を超える範囲とし、その間の円弧壁要素の壁厚は、左右の膨出壁要素の壁厚に比較して厚く形成して、ブームを上下方向から加圧した場合に変形しないようにし、一方、
左右に位置させる左右の膨出壁要素の壁厚は比較的薄く形成して、
ブームを上下方向から加圧した場合、左右の膨出壁要素が夫々両外方向に膨出変形するように形成し、
上記ブームの管内には、
ブームの軸心方向に長い板状のリブを4条備え、
それら板状の4条のリブの各一端は、夫々を元部側として、上記の上側の円弧壁要素の内面における両側端の位置と、下側の円弧壁要素の内面における両側端の位置に夫々一体的に連結し、
上記板状の4条のリブの各他端は自由端とし、
上側の円弧壁要素の左側端と、下側の円弧壁要素の左側端に夫々連結してある上記のリブの各自由端相互は間隙を隔てて相対向させ、
上側の円弧壁要素の右側端と、下側の円弧壁要素の右側端に夫々連結してある上記のリブの各自由端相互も同じ間隙を隔てて相対向させ、
上下4条のリブの各自由端における夫々アンテナ素子に対向させる部分には、上記管壁孔と同心の円弧状の凹部を備えさせてこれをアンテナ素子の周壁に対する押圧部とし、
上記中空管状のブームに対するアンテナ素子の固着は、上記ブームを上下方向から圧縮して、上側の円弧壁要素と、下側の円弧壁要素とを相互に近づけると共に、
上記左の膨出壁要素と、上記右の膨出壁要素とを、両者の距離が遠くなる方向に膨出するように湾曲させて、ブームの断面形状がほぼ真円になる状態にし、かつ、上記の夫々相対向させてある左右のリブの自由端相互間にある間隙も夫々縮め、さらに、上下4条のリブの各自由端に備えさせた凹状の押圧部も相手方に向けて間隙を縮め、夫々リブの相互間に位置する対応アンテナ素子の周壁に夫々上下方向から食い込む状態にすると共に、さらに管壁孔の内周孔縁も上下方向の間を縮めてアンテナ素子に圧接させ、アンテナ素子の回動と軸線方向の移動を阻止するようし、
上記4条のリブにおいては、各元部側と、自由端側とを二分して元部側を、管内に向けて突出させて持出部材とし、自由端側を、上下方向にある相手方のリブに向けて変角させてある突合せ部材としたことを特徴とする円形ブームアンテナの製造方法。 - 上側の円弧壁要素の左側端と、下側の円弧壁要素の左側端に夫々連結してある上記のリブの各自由端相互の間隙と、上側の円弧壁要素の右側端と、下側の円弧壁要素の右側端に夫々連結してある上記のリブの各自由端相互の間隙とは、
上記ブームを上下方向から圧縮して、上記左の膨出壁要素と、上記右の膨出壁要素とを、両者の距離が遠くなる方向に膨出するように湾曲させて、ブームの断面形状がほぼ真円になる状態にし、かつ、上下4条のリブの各自由端に備えさせた凹状の押圧部もアンテナ素子の周壁に夫々上下方向から食い込む状態になると共に、管壁孔の内周孔縁もアンテナ素子に圧接して、アンテナ素子の回動と軸線方向の移動が阻止された状態において、相互に当接状態になる寸法の間隙にしてあることを特徴とする請求項1記載の円形ブームアンテナの製造方法。
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