JP5694943B2 - 糖と臭素化脂肪酸とのエステルを難燃添加剤として含有する押出樹脂発泡体 - Google Patents

糖と臭素化脂肪酸とのエステルを難燃添加剤として含有する押出樹脂発泡体 Download PDF

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Description

本出願は、2008年10月31日に出願された米国仮特許出願第61/109953号に基づく優先権を主張するものである。
本発明は、臭素化脂肪酸に基づく難燃剤を含有する、発泡スチレンポリマー及びコポリマーなどの押出樹脂発泡体に関する。
難燃(FR(flame retardant))添加剤は、建設及び自動車用途に用いられる押出樹脂発泡製品に、一般的に添加されている。FR添加剤の存在により、発泡体は、様々な管轄において要求される標準的燃焼試験に合格することが可能になる。これらの発泡製品においては、種々の低分子量の(<〜1000g/mol)臭素化化合物がFR添加剤として用いられている。これらの多くのもの、例えばヘキサブロモシクロドデカンなどは、規制及びそれらの使用制限につながるかも知れない公共の圧力の下にあり、このため、それらの代替物を見出そうとするインセンティブが存在している。
押出高分子発泡体のためのFR添加剤の代替物は、発泡体に合理的な低水準で添加された場合に、発泡体が標準的燃焼試験に合格することを可能とするものでなければならない。押出発泡体は昇温下に製造されるので、FR添加剤は、押出法で用いられる温度条件下で熱的に安定であることが重要である。ポリスチレンやスチレンコポリマーの発泡体のようないくつかの発泡体については、これらの温度はしばしば180℃以上である。FR添加剤が押出工程で分解すると、いくつかの問題が生じる。そのような問題として、FR剤のロスが生じるためFR特性のロスが生じること、及び、しばしば腐食性の、したがって潜在的に人に対して危険であり装置の稼動に有害である分解生成物(例えばHBrのような)が発生することがある。FR剤は、ポリマーの望ましい物理的性質を著しく損なうべきではない。FR添加剤は低毒性であり、バイオアベイラビリティが高くないことが好ましい。
米国特許第3359220号には、ビーズ発泡体(bead foam)用途に用いるためのFR添加剤として、臭素化された植物油が記載されている。米国特許第3359220号明細書に記載されるように、臭素化された植物油は、懸濁重合プロセス中に添加することによって、蒸気接触により発泡するポリマー粒子中に取り込まれる。ポリマー粒子はキリ油とともに共重合させたポリスチレンである。植物油については米国特許第3359220号に記載があり、140〜180℃の温度範囲で分解する。ビーズ発泡プロセスでは高い処理温度は必要とされない、というのは、重合及び発泡工程が行われるのは約115℃までの温度だからである。これらの工程が行われる温度は、報告された臭素化植物油の分解温度よりも十分低く、したがって臭素化された植物油の分解は、ポリスチレンのビーズ発泡用途に用いる場合は問題とはならない。
国際特許出願PCT/US2008/070171号には、特定の臭素化脂肪酸、臭素化脂肪酸のエステル、アミド又はエステル−アミド、1以上の臭素化脂肪酸のグリセライド、及びポリマー化した臭素化脂肪酸が、ポリスチレン発泡体のための有用な難燃剤として記載されている。
本発明は、糖と臭素化脂肪酸とのエステルである。
本発明はまた、少なくともひとつの可燃性有機ポリマーと、糖と臭素化脂肪酸とのエステルとを含むブレンド物である。
本発明は、別の態様においては、可燃性有機ポリマーに難燃性を付与する方法であって、可燃性有機ポリマーに糖と臭素化脂肪酸とのエステルを混合することを含む方法である。
本発明の目的のために、以下の判定基準のいずれか1以上が見られた場合は、可燃性有機ポリマーに難燃性が付与されたものとする:
(1)糖と臭素化脂肪酸とのエステルを含まないこと以外は同様の組成物と比較して、ASTM D2863にしたがって決定した限界酸素指数(LOI)が、少なくとも0.5単位上昇すること;
(2)糖と臭素化脂肪酸とのエステルを含まないこと以外は同様の組成物と比較して、A.R.Ingram J.Appl.Poly.Sci.1964,8,2485−2495に記載されている、いわゆる”FP−7”試験にしたがって決定された、消火に要する時間が、少なくとも1秒減少すること;又は
(3)糖と臭素化脂肪酸とのエステルを含まないこと以外は同様の組成物と比較して、DIN 4102 パート1,NF−P 92/501/4/5,SIA 183及びEN ISO 11952−2のいずれかによって決定された、燃焼の高さ、消火時間及び燃焼液滴の形成の減少を伴う「合格」評価。
前述のいずれかの判定基準に従い可燃性有機ポリマーに難燃性を付与することとなる糖と臭素化脂肪酸とのエステル(本明細書においては簡単のために「糖/臭素化脂肪酸エステル」ということがある)の量を、本発明の目的のために「難燃化量(flame retarding amount)」とする。
本発明の別の態様は、可燃性ポリマーの発泡体を製造する方法であって、(A)可燃性有機ポリマー、(B)難燃化量の糖と臭素化脂肪酸とのエステルの少なくとも1種、及び(C)発泡剤、の加圧溶融混合物を形成する工程、当該混合物を、混合物が発泡し冷却されて成分(B)を含む発泡ポリマーを形成するように減圧領域に押し出す工程、を含む方法である。
別の態様では、本発明は、可燃性有機ポリマー及び難燃化量の糖と臭素化脂肪酸とのエステルの押出ブレンド物である。
前述した本発明の態様のいずれにおいても、好適な可燃性有機ポリマーはスチレンモノマーの重合体又は共重合体である。そのようなポリマーの例としては、ポリスチレンホモポリマー、並びにスチレン−アクリル酸コポリマー及びスチレン−アクリロニトリルコポリマーなどのスチレンコポリマーが含まれる。
糖/臭素化脂肪酸エステルは、種々の標準的試験によって示されるように、可燃性ポリマーに優れたFR特性を与える。糖/臭素化脂肪酸エステルはしばしば少量で有効であり、特に溶融流れ促進剤(melt flow promoter)とともに用いたときはそうである。糖/臭素化脂肪酸エステルは、押出ポリマー発泡体中の臭素の重量を基準にして、ヘキサシクロブロモデカンの最大2倍有効となる可能性があり、特に溶融流れ促進剤とともに用いたときはそうである。本発明のもうひとつの利点は、糖/臭素化脂肪酸エステルが、最も一般的な可燃性ポリマーの多くが溶融加工される条件下で、ほとんど又はまったく熱的な劣化を生じないことである。したがって、糖/臭素化脂肪酸エステル添加剤は、例えば押出発泡プロセスのような溶融加工操作の間に、著しく消費されたり劣化したりすることはない。この理由により、溶融加工操作の間に、押出生成物のFR特性の低下はほとんど又はまったく見られず、HBrその他の分解生成物の発生はほとんどない。
ある実施態様においては、押出ポリマー発泡体は、糖/臭素化脂肪酸エステルの存在下に、発泡剤の全体又は一部として水又は二酸化炭素(又は両方)を用いて製造される。本発明の糖/臭素化脂肪酸エステルは押出条件下で安定であり、たとえ水及び/又は二酸化炭素、この両者はエステル及び臭素化脂肪族化合物との加水分解反応を生じる可能性があるのだが、の存在下であっても安定であることが見出された。押出加工において水及び/又は二酸化炭素が発泡剤として存在する場合に、糖/臭素化脂肪酸エステルによる顕著な分子量の低下は見られなかった。
本発明において、糖と臭素化脂肪酸とのエステルは難燃剤として使用される。「糖」は、単糖、二糖又はオリゴ糖であって、エステル化される前には1分子当たり5〜16、より好適には5〜12、さらに好適には5〜8の水酸基を有するものを意味する。スクロース、ラクトース、マルトース、トレハロースなどの二糖は好適な糖であり、なかでもスクロースがその入手し易さと低コストから好適である。所望なら糖の混合物も使用できる。
「脂肪酸」は、直鎖のモノカルボン酸であって、カルボン酸基のカルボニル炭素を含めて炭素数12〜30の炭素鎖を含むものを意味する。脂肪酸は好適には12〜24の炭素原子を含み、より好適には14〜20の炭素原子を含む。「不飽和脂肪酸」はさらに、臭素化される前には少なくとも1ヶ所の炭素−炭素不飽和結合、すなわち少なくとも1つの炭素−炭素二重結合又は三重結合を含む。
脂肪酸基は、脂肪酸基の少なくとも1ヶ所の炭素−炭素不飽和結合に臭素が付加され、当該不飽和結合の場所の隣接する炭素原子上に臭素原子が導入されたときに「臭素化」されたという。不飽和結合箇所は臭素化されてなくなる。臭素化された脂肪酸基はそれぞれ2〜8の臭素原子を含むかも知れない。
糖/臭素化脂肪酸エステルは、少なくとも25重量%の臭素がその糖/臭素化脂肪酸エステル含まれるように、臭素化された脂肪酸基を十分に含んでいることが好ましい。臭素の含有量はいくら多い量であってもよいが、実際上の上限は約55重量%である。特に好適な糖/臭素化脂肪酸エステルは、臭素を35〜45重量%又は35〜40重量%含むものである。糖/臭素化脂肪酸エステルの臭素含有量は、(1)エステル分子当たりの臭素化脂肪酸エステル基の数、及び(2)脂肪酸エステル基当たりの平均臭素原子数、に依存する。
糖のすべての水酸基が臭素化脂肪酸によってエステル化されている必要はない。いくつかの実施態様では、1以上の水酸基がまったくエステル化されていない。他の実施態様では、1以上の水酸基はエステル化されて、臭素化されていないエステル基を形成する。そのような場合の臭素化されていないエステル基は、炭素原子を12〜30、好適には12〜24、より好適には14〜20含む飽和脂肪酸基であってよい。
いくつかの実施態様においては、糖/臭素化脂肪酸エステルの糖部分には、臭素化された脂肪酸エステル基に加えて、エステル化されていない水酸基、及び、水酸基をエステル化して形成される非臭素化エステル基の両者を含むことができる。
適切な糖/臭素化脂肪酸エステルは構造式Iによって示される:
Figure 0005694943
式中、Rは、5〜16の水酸基を有する単糖、二糖又はオリゴ糖から水酸基を除いた残基であり、各R1は、それぞれ独立に、直鎖C11-29アルキル又はアルケニルであって、少なくとも2つの臭素原子で置換されており、さらに不活性な置換基を含んでいてもよく、各R2は、それぞれ独立に、直鎖で非置換の又は不活性な置換基を有するC11-29のアルキル又はアルケニル基であって、臭素原子を含まず、付加的な不活性置換機を含んでいてもよい。aは少なくとも1であり、bはゼロ又は正の数であり、cはゼロ又は正の数であって、a+b+cは糖の水酸基の数に等しい。a+b+cは好適には5〜12であり、より好適には5〜8であり、最も好適には8である。aは好適には少なくとも4である。a+b+cが8以上の場合は、aはより好適には少なくとも5である。bは好適には0,1又は2である。cは好適には0,1,2又は3であり、より好適には0,1又は2である。b+cは好適には4以下であり、より好適には3以下である。
特定の実施態様においては、糖/臭素化脂肪酸エステルは1分子当たり5〜16、好適には5〜12、より好適には5〜8の脂肪酸エステル基を含み、そして脂肪酸エステル基の数のうちの少なくとも70%、最大で100%が臭素化されており、これにより糖/臭素化脂肪酸エステルは臭素を35〜45重量%含む。そのような実施態様において最も好適な糖は、スクロース、ラクトース、マルトース又はトレハロースなどの二糖である。
本発明において有用な糖/臭素化脂肪酸エステルの具体的なタイプは、スクロース、ラクトース、マルトース又はトレハロースと、糖1モル当たり少なくとも5モルの臭素化脂肪酸とのエステルであって、脂肪酸は大豆油、ひまわり油、キャノーラ油、アマニ油、コーン油、菜種油又はそれらの任意の2以上の組合せの含有成分であり、35〜45重量%の臭素を含有する糖/臭素化脂肪酸エステルである。
特に好適な糖/臭素化脂肪酸エステルは、スクロースと臭素化C16−C18脂肪酸とのヘキサ−、ヘプタ−又はオクタ−エステル、又はそのようなエステルの混合物であって、臭素含有量が35〜45重量%のものである。そのような特に好適な糖/臭素化脂肪酸エステルを構造式IIで示す:
Figure 0005694943
式中、R4基の少なくとも6個は、少なくとも2個の臭素原子により置換された直鎖C12-30のカルボン酸エステル基であって、炭素−炭素不飽和結合及び/又は追加的な不活性置換基を含んでいてもよい。構造式IIにおいて、R4基のうちの0,1又は2個は、水酸基及び/又は直鎖C12-30のカルボン酸エステル基であってよいが、この場合、カルボン酸エステル基は炭素−炭素不飽和結合及び/又は他の不活性置換基を含んでいてもよいが臭素基は含まないものとする。
糖/臭素化脂肪酸エステルは、糖を、炭素−炭素二重結合又は三重結合を含む脂肪酸又はそのエステルの少なくとも1種と反応させ、続いて、生成するエステル化糖の脂肪酸基のいくつかの炭素−炭素不飽和結合に臭素を添加し、臭素化することにより生成する。出発物質として用いられる脂肪酸エステルは、好適にはC1−C4アルキルエステルであり、より好適にはメチルエステルである。アルコールと脂肪酸又は脂肪酸エステルとのエステル化条件はよく知られており、ここでは特別な条件は必要とされない。典型的には、反応は、商業的に妥当な反応速度が得られるように昇温下(例えば80〜220℃)で行われる。凝縮副生成物(試薬として脂肪酸を用いた場合は水、脂肪酸エステルを用いた場合は低級アルコール)の除去を促進し、所望のエステル生成物側に平衡が移動するように、大気圧よりも低い圧力が一般的に用いられる。反応速度を増大させるために、スズ又はチタン触媒のような触媒を存在させることができる。反応は溶媒又は希釈剤の存在下に行ってもよい。糖の水酸基の少なくとも1個は、エステル化されて不飽和脂肪酸基を形成しなければならない。不飽和脂肪酸基とエステル化される水酸基の数は、いくら多くてもよい(糖に含まれるすべての水酸基でもよい)。
生成したエステルは、国際公開第2008/021418号に記載される一般的な方法で元素状臭素と反応させることにより、国際公開第2008/021417号に記載される一般的な方法で四級アンモニウムトリブロマイドと反応させることにより、又は、四級ホスホニウムトリブロマイドと反応させることにより、臭素化することができる。臭素化は、好適には脂肪酸基中の炭素−炭素二重結合又は三重結合の少なくとも80%、より好適には少なくとも90%、さらに好適には少なくとも98%が臭素化されるように行う。
別法として、糖/臭素化脂肪酸エステルは、エステル化反応と臭素化反応の順序を入れ替えても、すなわち、不飽和脂肪酸又はそのエステルの臭素化を行い、次いで生成する臭素化脂肪酸又はそのエステルを糖と反応させて糖/臭素化脂肪酸エステルを生成させることによっても、製造することができる。植物油又は動物性脂肪を臭素化し、次いで加水分解又は加アルコール分解工程により、臭素化された油又は脂肪を対応する臭素化脂肪酸又は脂肪酸エステルに変換することも可能である。こうして得られた臭素化脂肪酸又は脂肪酸エステルを糖と反応させて、糖/臭素化脂肪酸エステルを生成することができる。
いくらかの糖脂肪酸エステルは商業的に入手可能であり、これを臭素化して直接的に糖/臭素化脂肪酸エステルを生成することができる。そのような商業的に入手可能な脂肪酸エステルの例としては、プロクター・アンド・ギャンブル社からOlestra(商標)及びSefose(商標)の商品名で販売されている製品が含まれる。
コスト上の理由から、出発物質として用いられる脂肪酸又は脂肪酸エステルは、植物油及び/又は動物性脂肪から得られた脂肪酸又は脂肪酸エステル混合物であることが好適である。植物油及び動物性脂肪は、脂肪酸のトリグリセリドである:構成成分である脂肪酸は、出発物質であるトリグリセライドから公知の方法により、加水分解して脂肪酸を生成するか、又は、低級アルコール、特にはメタノールを用いて加アルコール分解して、例えば脂肪酸メチルエステルのような脂肪酸低級アルキルエステルを生成することにより、得ることができる。たいていの植物油及び動物性脂肪の構成成分である脂肪酸は、通常、炭素鎖の長さ及び/又は不飽和結合箇所の数が異なるかもしれない2以上の物質の混合物である。個々の場合に得られる脂肪酸混合物の含有量は、油又は脂肪の供給源である個々の植物又は動物種に依存し、また、それほどではなくても、油又は脂肪の地理的な出所、並びに、(特に植物油の場合であるが)油又は脂肪が生産された時期及び他の生育条件にも依存する可能性がある。多くの場合、植物油又は動物性脂肪から得られた脂肪酸又はエステルの少なくともいくらかは、飽和物質であり、したがって、炭素−炭素二重結合又は三重結合を有しない。例えば、多くの利用可能な植物油は、その構成成分である脂肪酸中に飽和タイプのものと不飽和タイプの両者を含んでいる。
したがって、そのような植物から得られた脂肪酸(又は脂肪酸エステル)混合物は、しばしば、臭素化できる炭素−炭素二重結合又は三重結合を含んでいない飽和物質を一定量含む。そのような混合物を糖のエステル化に用いた場合には、生成したエステル基のいくらかは不飽和結合箇所を有さず、したがって簡単に臭素化することができない。これらの箇所があまりに多く存在すると、得られる臭素含有量が制限されることになる。したがって、その構成成分である脂肪酸のうちの少なくとも70%が炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1箇所有するような、植物油又は動物性脂肪から得られた脂肪酸(又は脂肪酸エステル)混合物を用いることが好ましい。好適な植物油の例としては、例えば大豆油、サフラワー油、綿実油、アマニ油、ピーナッツ油、オリーブ油、ひまわり油、キャノーラ油、菜種油、コーン油、ヒマシ油、パーム油、大麻油、又はそれらのいずれか2以上の組合せである。原料植物油は、遺伝子組み換えされた大豆、ひまわり、キャノーラ(canola)などの遺伝子組み換え生物から得てもよい。
植物油又は動物性脂肪由来の脂肪酸混合物を用いて製造した糖/臭素化脂肪酸エステルは、当然ながら材料混合物となっている。より高度に特定された糖/臭素化脂肪酸エステルが求められるのであれば、脂肪酸(又はエステル)混合物を、糖のエステル化に用いる前に精製してもよい。精製は多かれ少なかれ精密であってよい。ある場合は、糖/臭素化脂肪酸エステルの精製に用いるために、単一の脂肪酸(又はエステル)が混合物から単離されるかもしれない。他の場合には、脂肪酸(又はエステル)混合物は、あまり厳格に精製せず、望ましい脂肪酸(又はエステル)の1種以上の濃度を上げる一方で、あまり望ましくない脂肪酸(又はエステル)の濃度を下げるかもしれない。例えば、糖/臭素化脂肪酸エステルの製造の前に、飽和脂肪酸又はエステルの濃度を減少させることは望ましいかもしれない。
しかしながら多くの場合、植物油又は動物性脂肪からその成分として得られた脂肪酸又はエステルは、成分である脂肪酸又はエステルの種類の分離をわずかしか行わず又は全く行わないで、直接使用することができる。このことはしばしば、経済的見地から大変望ましいことである。そのような場合には、原料である植物油又は動物性脂肪の成分である脂肪酸のうちの少なくとも70%が、炭素−炭素二重結合又は三重結合を少なくとも1箇所は有する脂肪酸でなければならない。
糖/臭素化脂肪酸エステルは、5重量%損失温度分析(5% weight loss temperature analysis)から分かるように、通常は優れた熱安定性を示す。5重量%損失温度は、熱重量分析により次のようにして測定される:〜10ミリグラムの糖/臭素化脂肪酸エステルについて、TA Instruments社の model Hi−Res TGA 2950 又は同等の装置を用いて、60ミリリッター・パー・分(mL/min)の窒素ガス流下に、室温(通常25℃)から600℃までの温度範囲にわたって10℃/minの加熱速度の下で、分析を行う。加熱段階の間に試料の質量減少がモニターされ、100℃における(試料から揮発性物質が除去された後の)試料の重量を基準にして、試料の重量が5%が減少した時点の温度を5重量%損失温度(5%WLT)とする。この方法により、揮発性成分を除去した後の試料の重量を基準にして、試料の累積重量損失が5%になった時点の温度が与えられる。糖/臭素化脂肪酸エステルが示す5%WLTは、最低でも可燃性ポリマーが溶融加工される温度、これは糖/臭素化脂肪酸エステルとのブレンドを行うか又はブレンド物を発泡体、押出部品、鋳込み部品などの製品にする温度であるが、であることが好ましい。糖/臭素化脂肪酸エステルの5%WLTはしばしば200℃を超え、好適には220℃を超え、さらに好適には240℃を超える。
糖/臭素化脂肪酸エステルは種々の可燃性ポリマーの難燃添加剤として有用である。ここで「可燃性」とは、単純にポリマーが燃焼させることができるものであることを意味する。関心のある可燃性ポリマーには、ポリエチレン(エチレン−アルファ−オレフィンコポリマーのようなエチレンコポリマーを含む)、ポリプロピレンなどのようなポリオレフィン;ポリカーボネート並びにポリカーボネートとポリエステルとのブレンド物のようなポリカーボネートブレンド物;ポリアミド;ポリエステル;エポキシ樹脂;ポリウレタン;及び、ビニル芳香族ポリマー(ビニル芳香族ホモポリマー、ビニル芳香族コポリマー又は1以上のビニル芳香族ホモポリマー及び/又はビニル芳香族コポリマーのブレンド物を含む)が含まれ、さらに、糖/臭素化脂肪酸エステルを溶解又は分散させることができる他の易燃性ポリマーが含まれる。「ビニル芳香族」ポリマーとは、芳香環の炭素原子に直接結合した重合可能なエチレン性不飽和基を有する芳香族化合物のポリマーをいう。ビニル芳香族モノマーには、スチレン、ジビニルベンゼン及びビニルナフタレンのような非置換の物質が含まれ、さらに、エチレン性不飽和基に置換基を有する化合物(例えば、アルファ−メチルスチレンなど)、及び/又は環置換(ring−substituted)化合物が含まれる。環置換ビニル芳香族モノマーには、ハロゲン、アルコキシ、ニトロ、又は非置換若しくは置換のアルキル基が芳香環の炭素原子に直接結合したものが含まれる。そのような環置換ビニル芳香族モノマーの例には、2−又は4−ブロモスチレン、2−又は4−クロロスチレン、2−又は4−メトキシスチレン、2−又は4−ニトロスチレン、2−又は4−メチルスチレン、及び、2,4−ジメチルスチレンが含まれる。好適なビニル芳香族モノマーは、スチレン、アルファ−メチルスチレン、4−メチルスチレン、及びそれらの混合物である。これらのいずれのタイプの発泡ポリマーも興味のあるものである。
興味ある可燃性ポリマーは、ビニル芳香族モノマーのポリマー又はコポリマーであり、例えば、スチレンポリマー、又は、スチレン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニトリル(SAN)コポリマー若しくはスチレン−アクリロニトリル−ブタジエン(ABS)樹脂などのスチレンコポリマーである。ポリスチレン、スチレン−アクリル酸及びSAN樹脂が特に好適である。もうひとつの興味ある可燃性ポリマーは、ブタジエンと少なくとも1つのビニル芳香族モノマー、特にスチレン、とのランダム、ブロック又はグラフトコポリマーである。さらにもう1つの興味ある可燃性ポリマーはポリフェニレンオキシドである。
本発明に従った可燃性ポリマーと糖/臭素化脂肪酸エステルとのブレンド物は、難燃量の糖/臭素化脂肪酸エステルを含む。本発明の目的のために、難燃特性は、ASTM D2863による限界酸素指数(LOI)試験、いわゆる”FP−7”試験のような消火時間試験、これはA.R.Ingram J.Appl.Poly.Sci.1964,8,2485−2495に記載されている、又は他の標準化された試験、例えば既述のDIN4102 part1、NF−P92/501/4/5、SIA183及びEN ISO 11925−2試験など、におけるブレンド物のパーフォーマンスによって示される。一般的には、ポリマー組成物中には、可燃性ポリマーと糖/臭素化脂肪酸エステルとの合計100重量部に対して臭素が少なくとも0.1重量部供給されるのに十分な量の糖/臭素化脂肪酸エステルが存在するようにする。同じ基準で、ポリマー組成物中に、少なくとも0.5重量部の臭素、少なくとも0.8重量部の臭素、又は少なくとも1.0重量部の臭素が供給されるのに十分な量を用いることができる。同じ基準で、ポリマー組成物中に、30重量部の臭素、20重量部の臭素、10重量部の臭素、5重量部の臭素、又は3重量部の臭素が供給されるのに十分な量の糖/臭素化脂肪酸エステルを用いることができる。
可燃性ポリマーと糖/臭素化脂肪酸エステルとのブレンド物についての、ASTM D2863に従って測定された限界酸素指数が、糖/臭素化脂肪酸エステルを含まない点以外は同様のブレンド物と比較して、少なくとも0.5単位、好適には少なくとも1.0単位、より好適には少なくとも2単位上昇した場合には、難燃量の糖/臭素化脂肪酸エステルが可燃性ポリマーとのブレンド物中に存在しているものとみなされる。LOI試験におけるFR性能は、8単位以上も上昇する可能性がある。糖/臭素化脂肪酸エステルを含む押出スチレンポリマー又はコポリマー発泡体のLOIは、少なくとも21%、好適には少なくとも22%、より好適には少なくとも24%を示す可能性がある。
FP−7試験では、これはA.R.Ingram J.Appl.Poly.Sci.1964,8,2485−2495 に記載された方法に従って測定されるものであるが、ポリマーの試料が、特定条件下で点火用の炎にさらされ次いで点火源が除去された場合に、炎が消えるまでに要する時間が測定される。この試験によるブレンド物の消火時間が、同様のブレンド物であって糖/臭素化脂肪酸エステルを含有しないものと比較して、少なくとも1秒短縮した場合には、難燃量の糖/臭素化脂肪酸エステルがブレンド物中に存在しているものとみなされる。消火時間は、好適には少なくとも3秒短縮され、さらに好適には少なくとも5秒短縮される。絶対的には、PF−7試験による消火時間は、望ましくは15秒未満であり、好適には10秒未満であり、より好適には5秒未満である。
難燃性の向上は、他の消火時間試験又は火炎拡散試験(flame spread tests)、例えば、DIN 4102 パート1,NF−P 92/501/4/5,SIA 183及びEN ISO 11952−2 試験における「合格」評価によって示され、又はそれに代わるものとして、それぞれの試験方法で規定される炎の高さ、消火時間及び/又は燃焼液滴の形成が、糖/臭素化脂肪酸エステルを含まない類似発泡体と比較して、減少することによって示される。
糖/臭素化脂肪酸エステルは、エステルの存在下で溶融加工されるポリマー、特にエステルの存在下に押出法によって製造される非多孔性のポリマー及びポリマー発泡体のためのFR添加剤として、とりわけ有用である。糖/臭素化脂肪酸エステルは、多くの溶融加工操作において遭遇する温度にさらされた場合に、驚くべき安定性を示す。糖/臭素化脂肪酸エステルは、押出温度である少なくとも180℃、少なくとも190℃、少なくとも200℃、少なくとも220℃、さらには240℃以上において、有意な量の臭素又はHBrを脱離させることがないので、これらの分解生成物にさらされることより人に害が及ぶ危険性は最小限に抑えられる。糖/臭素化脂肪酸エステルは、押出加工の間に、水や二酸化炭素が存在する場合でさえ加水分解をほとんど又は全く生じないのであるが、これらの物質が発泡剤として用いられる場合には加水分解を生じるのが一般的であるから、このことは特に驚くべきことである。溶融加工操作の間にこれらの腐食性の副生成物が発生することは、あったとしても最小限に抑えられるために、装置へのダメージも少なくなる。このことにより、加工装置の製造には、特殊で高度に耐食性の鋼鉄ではなく、炭素鋼のような比較的安価な構造材料を用いることができる。装置を腐食の可能性からさらに防護するために、所望により腐食防止剤を溶融混合物に混練することも、当然に本発明の範囲内である。
糖/臭素化脂肪酸エステルは、押出ポリマー発泡体のFR添加剤としてとりわけ興味深いものである。押出発泡加工において、可燃性ポリマー、糖/臭素化脂肪酸エステル、発泡剤、及び任意の他の材料を含む溶融混合物は、溶融混合物が発泡しないように十分な圧力の下で形成される。糖/臭素化脂肪酸エステルを溶融ポリマーに導入するにあたっては、ポリマーを溶融するに先立って、ポリマーと予備ブレンドを行って糖/臭素化脂肪酸エステルとポリマーの一部との濃縮された「マスターバッチ」を形成し、このマスターバッチを残りのポリマーと、その溶融の前後に混合することによって導入することができ、又は、糖/臭素化脂肪酸エステルを液状材料又は溶融材料として溶融ポリマーに加えることによって、溶融混合物中に導入することができる。処理の過程において、可燃性ポリマーと糖/臭素化脂肪酸エステルとを含む溶融混合物は、一般に、押出を行う前に少なくとも180℃、しばしば少なくとも190%又は少なくとも200℃の温度にされる。このようになる時点は、一般的には、押出法において可燃性ポリマーが発泡剤などの他の材料と混合される時点である。典型的には(ただし必須ではない)、引き続いて溶融混合物はいくらか冷却されて押出に適した温度にされ、その後にダイを通過して低圧領域に入り、これにより混合物は冷却され膨張して多孔構造の発泡ポリマーを形成する。発泡ポリマーは、連続気泡のものであっても、独立気泡のものであっても、あるいは連続気泡と独立気泡の両者を含んでいてもよい。好適な押出発泡ポリマーは、少なくとも70%の独立気泡を含む。発泡ポリマーは1/4インチ(6mm)以下の厚さのシート状材料であってよく、又は、厚さが1/4インチ〜12インチ(0.6〜30cm)、好適には0.5インチ〜8インチ(1.2〜20cm)の厚板材料であってよい。好適な押出発泡ポリマーは、スチレンポリマー又はコポリマーであり、最も好適にはポリスチレン、スチレン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−ブタジエンコポリマー、又はこれらの2以上のブレンド物である。
発泡剤は、溶融混合物がダイを通過した後に、気泡を形成し発泡するためのガスを供給するために用いられる。発泡剤は、物理的(吸熱性)タイプか化学的(発熱性)タイプか、又は両者の組合せであってよい。物理的発泡剤には、二酸化炭素、窒素、空気、水、アルゴン、ブタン又はペンタンの種々の環式及び非環式異性体などのC2−C8炭化水素、エタノールなどのアルコール、及び種々のエーテル、エステル、ケトン、ハイドロフルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボンなどが含まれる。化学的発泡剤には、いわゆる”アゾ”発泡剤、特定のヒドラジド、セミ−カルバジド、及びニトロソ化合物、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、及び炭酸アンモニウム、さらにこれらの1以上とクエン酸との混合物が含まれる。もう1つの好適なタイプの発泡剤は、ポリマー殻内にカプセル化されたものである。
用いられる発泡剤の量は、発泡体に所望の密度を与えるのに十分な量である。押出ポリマー発泡体の適切な発泡体密度は、約1〜約30ポンド パー キュービック フィート(pcf)(16−480kg/m3)、特には約1.2〜約10pcf(19.2〜160kg/m3)、そして最も好適には約1.2〜約4pcf(19.2〜64kg/m3)である。
押出加工の過程において、及び生成した押出ポリマー発泡体中において、他の材料が存在していてもよい。このような材料としては、溶融流れ促進剤、他のFR剤(ヘキサブロモシクロドデカンを含む)、他のハロゲン系FR剤及び/又は非ハロゲン系FR剤、FR共力剤(synergist)、IR減衰剤(attenuator)、腐食防止剤、着色剤、安定剤、核剤、保存料、殺生物剤、酸化防止剤、充填剤、補強材などがある。これら及び他の添加剤は、所望により、又は特定の製品若しくは特定の溶融加工操作において必要な場合に、使用することができる。押出発泡加工及び生成押出発泡体には、スズ化合物が実質的に存在しないことが好ましい。驚くべきことに、これらのスズ化合物が存在しない場合に、優れたFR性能と熱的安定性が得られる。
溶融流れ促進剤は、火炎状態において、有機ポリマーの分子量の減少を助けることによって、有機ポリマーが前面の火炎又は他の熱発生源により溶けてなくなるようにする物質である。溶融流れ促進剤は、高温において糖/臭素化脂肪酸エステルからHBrが脱離するのを助けるとも信じられており、これにより糖/臭素化脂肪酸エステルの有効性を高めるものである。溶融流れ促進剤の例としては、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、2,2’−ジメチル−2,2’−アゾブタン、ビス(アルファ−フェニルエチル)スルホン、1,1’−ジフェニルビシクロヘキシル、2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾブタン、2.2’−ジブロモ−2.2’−アゾブタン、2.2’−ジメチル−2.2’−アゾブタン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸、1,1’−ジフェニルビシクロペンチル、2,5−ビス(トリブロモフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、2−(ブロモフェニル−5−トリブロモフェニル−1,3,4−チアジアゾール、及びポリ−1,4−ジイソプロピルベンゼンなどが含まれる。可燃性ポリマー100重量部に対して溶融流れ促進剤が0.05〜0.5重量部存在すると、特定の臭素量でのFR性能がさらに改善され、あるいは、溶融流れ促進剤が存在しない場合と比べて幾分少ない臭素量で、同等のFR性能の改善が達成される。
他のFR共力剤は無機又は有機物質であり得る。無機FR共力剤には、金属酸化物(例えば、酸化鉄、酸化スズ、酸化亜鉛、三酸化アルミニウム、アルミナ、三酸化アンチモン及び五酸化アンチモン、酸化ビスマス、三酸化モリブデン、三酸化タングステン)、金属水酸化物(例えば、三水和アルミナ、水酸化マグネシウム)、ホウ酸亜鉛、ケイ酸アンチモン、スズ酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸亜鉛(zinc hydroxystannate)、フェロセン、及びこれらの混合物が含まれる。有機FR共力剤には、ハロゲン化パラフィン、リン化合物及びこれらの混合物が含まれる。FR共力剤は、ポリマー100重量部に対して0〜約6重量部の量で用いられる。
本発明のいくつかの実施態様において、押出発泡体は1以上のIR減衰剤を含む。IR減衰剤は、赤外線が発泡体を通過するのを阻止する物質であり、これにより発泡体を通しての熱移動を低下させる。これらの物質の効果は、通常、IR減衰剤を含まない以外は同様の発泡体との比較で、熱伝導率の減少として現れる。IR減衰剤は、しばしば微粒子状の固体であり、例えば酸化アルミニウム、二酸化チタン、又は好適にはカーボンブラック若しくはグラファイトなどであって、これらはポリマーマトリックスの全体に分散する。これらの物質の粒子径は、典型的には10ナノメーターから100ミクロンの範囲である。IR減衰剤は、しばしば、押出発泡体中のポリマー100重量部に対して約0.5〜約8重量部、好適には2〜5重量部の量で使用される。
これまでの発泡体中でのIR減衰剤の使用は、気泡サイズの減少、発泡体密度の増加、及び連続気泡の割合の増加と関連付けられてきた。これらの効果は通常は望まれないものであり、特に大きな断面積の発泡体を作る場合にそうである。というのは、そのような効果はコストを増加させスキンの質を悪くするからである。驚くべきことに、これらの効果は、糖/臭素化脂肪酸エステルが押出発泡体中に存在する場合には減少し、さらには消滅さえすることが見出された。
次の実施例は、本発明の説明のために提供されるものであり、本発明の範囲を制限するものではない。
実施例1
1モルのスクロースと約8モルの植物油由来の脂肪酸との分子量2458のエステル(プロクター アンド ギャンブル社のSefose 1618U、40.4g)を、塩化メチレン100mL中に溶解する。このエステルは、オクタエステル(octa−ester)約70重量%と主にヘキサ−及びヘプタエステルである残りの部分とを含む種の混合物である。このエステルは、脂肪酸鎖ごとに1.44の炭素/炭素二重結合を含み、又は分子当たり平均で約11の炭素−炭素二重結合を含んでいる。これとは別に、テトラエチルアンモニウムブロマイド(72.1g)、500mLの塩化メチレン及び13mLの臭素を混ぜ合わせる。この2つの溶液を室温付近で混合する。溶液を混合すると少し温度上昇が生じる。溶液は周囲温度で約19時間攪拌され、その間に溶液の色は赤からオレンジに変わる。次いで混合物は300mLの亜硫酸ナトリウム水溶液で洗浄される。次いで有機相は2回、それぞれ500mLの純水で洗浄され、その後ロータリーエバポレーターでストリッピングを行って透明なオレンジ色のオイルを生成する。オイルはさらにロータリーエバポレーターで5時間60℃でストリッピングされ、残留溶媒を除去する。73gの粘性のあるオレンジ色のオイルが得られる。生成物は分子量がおよそ4200であり、43.4重量%の臭素を含んでいる。5%WLTは262℃である。
上述の生成物0.92gとポリスチレンホモポリマー49.08gを計量してボトルに入れる。この混合物は約0.8重量%の臭素を含んでいる。十分な量の塩化メチレンをボトルに加えて内容物をすべて溶解する。溶液は次いで大きなテフロン(登録商標)の船形容器に流し込み、ドラフト内で週末を通して乾燥する。生成した固体は粉砕され、真空オーブン中60℃で2時間乾燥される。生成した乾燥固体は、圧縮成形してプラック(plaque)にし、小片に切り分けてLOI試験とFP−7試験に付する。LOIは22.5%;FP−7試験での消火時間は1.7秒である。
Brが1%含有されること以外は同様にして作ったブレンド物もまた、LOIは22.5%、FP−7試験での消火時間は1.7秒を示す。
実施例2
10gのSefose 1618U材料を100mLのジエチルエーテルに溶解する。溶液は−30〜−40℃に冷却され、攪拌され臭素(21g)が液滴状で15分にわたって添加される。混合物は15℃に温められ、次いで大過剰のジチオン酸ナトリウムを赤い色が消えるまで加えて急冷する。オレンジ色の相は100mLの水で2回洗浄され、次いで無水硫酸マグネシウム上で乾燥する。次いで真空下で溶媒を減少させる。次いで生成物をノルマルヘキサン中に溶解し、溶媒を高真空下に蒸発させて17gの大変粘度の高いオイルを得る。このオイルは、プロトンNMRで検出可能な炭素−炭素二重結合を欠いている。生成物は分子量4208であり41.3%の臭素を含む。
以下に、本願発明に関連する発明の実施形態について列挙する。
[実施形態1]
糖と臭素化脂肪酸とのエステル。
[実施形態2]
実施形態1に記載されたエステルであって、次の構造式で表されるエステル:
Figure 0005694943
式中、Rは、5〜16の水酸基を有する単糖類、二糖類又はオリゴ糖から水酸基を取り去った残基であり、各R 1 は独立に、直鎖C 11-29 アルキル又はアルケニル基であって、少なくとも2つの臭素原子によって置換されており、追加的に不活性な置換基を含んでいてもよく、各R 2 は独立に、直鎖で非置換又は不活性に置換されているC 11-29 アルキル又はアルケニル基であって、臭素原子を含まず追加的に不活性な置換基を含んでいてもよく、aは少なくとも1であり、bは0又は正数であり、cは0又は正数であり、a+b+cは単糖類、二糖類又はオリゴ糖の水酸基の数に等しいものとする。
[実施形態3]
実施形態1又は2に記載されたエステルであって、糖はスクロース、マルトース又はトレハロースであるエステル。
[実施形態4]
実施形態1に記載されたエステルであって、次の構造式で表されるエステル:
Figure 0005694943
式中、R 4 基のうちの少なくとも6つは直鎖C 12-30 のカルボン酸エステル基であって、少なくとも2つの臭素原子により置換されており、炭素−炭素不飽和結合及び/又は追加的な不活性置換基を有していてもよく、R 4 基のうちの0,1又は2は、水酸基及び/又は直鎖C 12-30 カルボン酸エステル基であって、炭素−炭素不飽和結合及び/又は他の不活性置換基を有していてもよいが臭素基は含まないものとする。
[実施形態5]
実施形態1〜4のいずれか1項に記載されたエステルであって、5重量%損失温度が240℃を越えるエステル。
[実施形態6]
少なくとも1種の可燃性有機ポリマーと実施形態1〜5のいずれか1項に記載されたエステルとを含むブレンド物。
[実施形態7]
実施形態6に記載されたブレンド物であって、ブレンド物に0.5〜30重量部の臭素を供給するに足りる量のエステルを含んでいるブレンド物。
[実施形態8]
実施形態6又は7に記載されたブレンド物であって、可燃性有機ポリマーはスチレンホモポリマー、スチレン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニトリル(SAN)コポリマー、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン(ABS)樹脂、又はスチレン−ブタジエンコポリマーであるブレンド物。
[実施形態9]
可燃性有機ポリマーに難燃性を付与する方法であって、可燃性有機ポリマーを実施形態1〜5のいずれか1項に記載されたエステルとブレンドすることを含む方法。
[実施形態10]
実施形態9に記載された方法であって、生成する組成物に0.5〜30重量部の臭素を供給するのに十分な量のエステルを可燃性有機ポリマーとブレンドする方法。
[実施形態11]
実施形態9又は10に記載された方法であって、可燃性有機ポリマーはスチレンホモポリマー、スチレン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニトリル(SAN)コポリマー、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン(ABS)樹脂、又はスチレン−ブタジエンコポリマーである方法。
[実施形態12]
可燃性ポリマーの発泡体を製造する方法であって、(A)可燃性有機ポリマー、(B)難燃量の実施形態1〜5のいずれか1項に記載された少なくとも1種のエステル、及び(C)発泡剤、の加圧溶融混合物を形成する工程、並びに、混合物を減圧領域に押出して混合物が発泡し冷却されて成分(B)を含む発泡ポリマーを形成する工程を含む方法。
[実施形態13]
実施形態12に記載された方法であって、発泡体は、発泡体中に0.5〜30重量部の臭素を供給するのに十分な量のエステルを含んでいる方法。
[実施形態14]
実施形態12又は13に記載された方法であって、可燃性有機ポリマーは、スチレンホモポリマー、スチレン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニトリル(SAN)コポリマー、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン(ABS)樹脂、又はスチレン−ブタジエンコポリマーである方法。
[実施形態15]
実施形態1〜5のいずれか1項に記載されたエステルを難燃量含む押出可燃性有機ポリマー。
[実施形態16]
実施形態1〜5のいずれか1項に記載されたエステルであって、脂肪酸は、臭素化剤として元素状臭素を用いて臭素化されたものであるエステル。
[実施形態17]
実施形態1〜5のいずれか1項に記載されたエステルであって、脂肪酸は、臭素化剤として四級アンモニウムトリブロマイド又は四級ホスホニウムトリブロマイドを用いて臭素化されたものであるエステル。

Claims (8)

  1. 少なくとも1種の可燃性有機ポリマー、及び、糖と臭素化脂肪酸とのエステル、を含むブレンド物であって、前記可燃性有機ポリマーが、スチレンホモポリマー、スチレン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニトリル(SAN)コポリマー、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン(ABS)樹脂、又はスチレン−ブタジエンコポリマーである、ブレンド物
  2. 前記エステルが次の構造式で表されるものである、請求項1に記載のブレンド物:
    Figure 0005694943
    式中、Rは、5〜16の水酸基を有する単糖類、二糖類又はオリゴ糖から水酸基を取り去った残基であり、各R1は独立に、直鎖C11-29アルキル又はアルケニル基であって、少なくとも2つの臭素原子によって置換されており、追加的に不活性な置換基を含んでいてもよく、各R2は独立に、直鎖で非置換又は不活性に置換されているC11-29アルキル又はアルケニル基であって、臭素原子を含まず、追加的に不活性な置換基を含んでいてもよく、aは少なくとも1であり、bは0又は正数であり、cは0又は正数であり、a+b+cは単糖類、二糖類又はオリゴ糖の水酸基の数に等しいものとする。
  3. 前記エステルが次の構造式で表されるものである、請求項1に記載のブレンド物:
    Figure 0005694943
    式中、R4基のうちの少なくとも6つは直鎖C12-30のカルボン酸エステル基であって、少なくとも2つの臭素原子により置換されており、炭素−炭素不飽和結合及び/又は追加的な不活性置換基を有していてもよく、R4基のうちの0,1又は2個は、水酸基及び/又は直鎖C12-30カルボン酸エステル基であって、炭素−炭素不飽和結合及び/又は他の不活性置換基を有していてもよいが臭素基は含まないものとする。
  4. 可燃性有機ポリマーに難燃性を付与する方法であって、可燃性有機ポリマーを、糖と臭素化脂肪酸とのエステルとブレンドすることを含む方法。
  5. 前記エステルを、生成する組成物に0.5〜30重量部の臭素を供給するのに十分な量で、前記可燃性有機ポリマーとブレンドする、請求項の方法。
  6. 前記可燃性有機ポリマーが、スチレンホモポリマー、スチレン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニトリル(SAN)コポリマー、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン(ABS)樹脂、又はスチレン−ブタジエンコポリマーである、請求項又はの方法。
  7. 前記エステルが次の構造式で表されるものである、請求項のいずれか1項の方法:
    Figure 0005694943
    式中、Rは、5〜16の水酸基を有する単糖類、二糖類又はオリゴ糖から水酸基を取り去った残基であり、各R1は独立に、直鎖C11-29アルキル又はアルケニル基であって、少なくとも2つの臭素原子によって置換されており、追加的に不活性な置換基を含んでいてもよく、各R2は独立に、直鎖で非置換又は不活性に置換されているC11-29アルキル又はアルケニル基であって、臭素原子を含まず、追加的に不活性な置換基を含んでいてもよく、aは少なくとも1であり、bは0又は正数であり、cは0又は正数であり、a+b+cは単糖類、二糖類又はオリゴ糖の水酸基の数に等しいものとする。
  8. 前記エステルが次の構造式で表されるものである、請求項のいずれか1項の方法:
    Figure 0005694943
    式中、R4基のうちの少なくとも6つは直鎖C12-30のカルボン酸エステル基であって、少なくとも2つの臭素原子により置換されており、炭素−炭素不飽和結合及び/又は追加的な不活性置換基を有していてもよく、R4基のうちの0,1又は2個は、水酸基及び/又は直鎖C12-30カルボン酸エステル基であって、炭素−炭素不飽和結合及び/又は他の不活性置換基を有していてもよいが臭素基は含まないものとする。
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