JP5693259B2 - 運転パターン作成装置及びその方法並びにプログラム - Google Patents
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Description
また、本発明のもう一つの目的は、電力デマンドの最適化を図ることにより、ランニングコストをより一層削減した運転パターンを作成することのできる運転パターン作成装置及びその方法並びにプログラムを提供することである。
本発明は、複数機種の熱源機を備える熱源システムに適用される運転パターン作成装置であって、ランニングコストをパラメータとして採用し、条件として与えられた熱負荷パターンに対応する運転パターンを作成する第1処理手段と、前記第1処理手段によって作成された運転パターンに対して電力デマンドの制約を変更して前記運転パターンを修正することで、ランニングコストを更に削減可能な運転パターンを探索する第2処理手段とを備え、前記第2処理手段は、電力デマンド制限なしの条件において、前記第1処理手段によって作成された運転パターンで運転したときの電力デマンドパターンを作成する第3処理手段と、前記電力デマンドパターンを最大デマンド値が低減する方向に随時更新し、更新後の電力デマンドパターンを満足するように、前記運転パターンを随時修正する第4処理手段と、随時修正された前記運転パターンによって運転したときのランニングコストを算出し、ランニングコストが最小となる運転パターンを前記熱負荷パターンに対する最適運転パターンとして採用する第5処理手段とを有する運転パターン作成装置を提供する。
上記運転パターン作成装置において、前記第1処理手段は、熱負荷パターンを所定時間単位で分割し、分割した単位時間毎に、その単位時間の熱負荷を供給可能な熱源機の機種およびその負荷配分の組合せを複数設定する手段と、設定した各前記組合せのうちランニングコストが最小となる組合せを前記単位時間毎に選択し、選択した該組合せを用いて前記熱負荷パターンに対応する運転パターンを作成する手段とを備えていても良い。
このように、単位時間毎に最適な熱源機の機種およびその負荷配分の組合せを決定し、決定した組合せから熱負荷パターンに対応する運転パターンを作成するので、効率的に運転パターンを作成することができる。
上記運転パターン作成装置において、前記第3処理手段は、前記第1処理手段によって作成された年間の運転パターンに基づいて、月毎のデマンド値を演算し、月毎の前記デマンド値から年間の前記電力デマンドパターンを作成することとしてもよい。
また、本発明によれば、電力デマンドの最適化を図り、ランニングコストをより一層削減した運転パターンを作成することができるという効果を奏する。
本実施形態に係る運転パターン作成装置は、複数機種の熱源機を複数台備える熱源システムに適用され、与えられた所定の熱負荷パターン(冷房負荷パターン、暖房負荷パターン)に対してランニングコストが最小となる熱源システムの運転パターンを探索する装置である。
本実施形態では、説明の便宜上、インバータターボ冷凍機(300RT)を1台、空冷ヒートポンプ(25RT)を20台、ガス吸収冷凍機(100RT)を2台備える熱源システムを例示して説明する。
図4から図7に示すように、各熱源機の性能特性は異なる。熱源機候補となる各熱源機の性能特性をそれぞれ用意しておくことで、各熱源機が高効率で運転できる負荷帯に各熱源機を割りつけることが可能となり、最適な運転パターンを効率的に作成することができる。これらのデータは、後述する図2のステップSA3において熱源機の運転組合せを設定する際や、後述する図12のステップSB3において、運転パターンを修正する際などに参照される。
冷却水温度は、冷凍機負荷、外気湿球温度、定格条件に対する風量比、水量比をパラメータとし、冷却塔の操作ポイントのNTUを計算し、設計条件でのNTUと同一となる出口温度を反復温度計算で求めることにより、熱源の外気湿球温度に対する性能評価を算出する。例えば、冷却塔の入口冷却水温度t1に対する出口冷却水温度t2の推定値は、以下の(1)式のように数値積分して設計条件のNTUと運転条件のNTU1とが一致する出口温度を繰り返し計算することにより算出できる。なお、ランニングコストを評価する上で、冷却塔の水使用量を更に考慮することで、ランニングコストの精度を向上させることが可能となる。このデータは、例えば、後述する図2のステップSA6においてランニングコストを算出する際などに参照される。
電力会社の課金料金体系に合わせた電力コスト評価を行うために、昼間電力、夜間電力、重負荷時間帯、蓄熱料金、基本料金(デマンド)、自家発補給電力などを用意し、課金体系に合わせて電力コストを計算する。これにより、熱源設備の運用コストを高い精度で求めることができる。電力料金の一例を図8に示す。また、このデータは、例えば、後述する図2のステップSA6、図12のステップSB4においてランニングコストを算出する際に参照される。
ポンプインバータを有する熱源機(例えば、インバータ冷凍機など)については、以下の(2)式および(3)式に示すように、流量負荷率によりポンプ吐出圧力を算出し、動力計算を行う。
このデータは、例えば、後述する図2のステップSA6、図12のステップSB4においてランニングコストを算出する際に参照される。
機器性能パラメータ(冷凍機及びボイラ等の消費電力やガス)は、メーカの機器特性をデータベース化し、自動計算する。例えば、冷水ポンプは2ポンプシステムの1次ポンプまでを計算対象とし、冷水圧損を0.2MPaとして冷却水ポンプは冷却水圧損0.25MPaとしてポンプ動力を自動設定する。
このデータは、例えば、後述する図2のステップSA6、図12のステップSB4においてランニングコストを算出する際に参照される。
まず、条件として与えられた冷房負荷の年間パターン及び暖房負荷の年間パターンを補助記憶装置13(図1参照)から読み出す(図2のステップSA1)。この年間パターンは、例えば、過去における負荷データを蓄積しておき、蓄積した負荷データを統計的に処理することで得ることができる。ここで、冷房負荷の年間パターンおよび暖房負荷の年間パターンは、例えば、図2に示すように、月毎にその月の代表的な一日における24時間の負荷が示されたものであってもよいし、最も高い負荷が記録される月(図3の例では8月)の代表的な一日の負荷が示されたものでもよい。本実施形態では、図3に示した各月の代表的な一日の負荷が示された年間パターンを適用した場合を例に挙げて説明する。
11 CPU
12 主記憶装置
13 補助記憶装置
14 入力装置
15 出力装置
16 通信装置
Claims (7)
- 複数機種の熱源機を備える熱源システムに適用される運転パターン作成装置であって、
ランニングコストをパラメータとして採用し、条件として与えられた熱負荷パターンに対応する運転パターンを作成する第1処理手段と、
前記第1処理手段によって作成された運転パターンに対して電力デマンドの制約を変更して前記運転パターンを修正することで、ランニングコストを更に削減可能な運転パターンを探索する第2処理手段と
を備え、
前記第2処理手段は、
電力デマンド制限なしの条件において、前記第1処理手段によって作成された運転パターンで運転したときの電力デマンドパターンを作成する第3処理手段と、
前記電力デマンドパターンを最大デマンド値が低減する方向に随時更新し、更新後の電力デマンドパターンを満足するように、前記運転パターンを随時修正する第4処理手段と、
随時修正された前記運転パターンによって運転したときのランニングコストを算出し、ランニングコストが最小となる運転パターンを前記熱負荷パターンに対する最適運転パターンとして採用する第5処理手段と
を有する運転パターン作成装置。 - 前記第4処理手段は、更新後の前記最大デマンド値をクリアできる運転パターンがなくなるまで、または、前記最大デマンド値の更新回数が予め設定されている回数に達するまで、前記最大デマンド値を随時更新する請求項1に記載の運転パターン作成装置。
- 前記第1処理手段は、
熱負荷パターンを所定時間単位で分割し、分割した単位時間毎に、その単位時間の熱負荷を供給可能な熱源機の機種およびその負荷配分の組合せを複数設定する手段と、
設定した各前記組合せのうちランニングコストが最小となる組合せを前記単位時間毎に選択し、選択した該組合せを用いて前記熱負荷パターンに対応する運転パターンを作成する手段と
を有する請求項1または請求項2に記載の運転パターン作成装置。 - 前記熱負荷パターンは、年間負荷パターンであり、
前記第1処理手段は、前記年間負荷パターンに対応する年間の運転パターンを作成する請求項3に記載の運転パターン作成装置。 - 前記第3処理手段は、前記第1処理手段によって作成された年間の運転パターンに基づいて、月毎のデマンド値を演算し、月毎の前記デマンド値から年間の前記電力デマンドパターンを作成する請求項4に記載の運転パターン作成装置。
- 複数機種の熱源機を備える熱源システムに適用される運転パターン作成方法であって、
コンピュータが、
ランニングコストをパラメータとして採用し、条件として与えられた熱負荷パターンに対応する運転パターンを作成する第1処理と、
前記第1処理によって作成された運転パターンに対して電力デマンドの制約を変更して前記運転パターンを修正することで、ランニングコストを更に削減可能な運転パターンを探索する第2処理と
を実行し、
前記第2処理は、
電力デマンド制限なしの条件において、前記第1処理手段によって作成された運転パターンで運転したときの電力デマンドパターンを作成する第3処理と、
前記電力デマンドパターンを最大デマンド値が低減する方向に随時更新し、更新後の電力デマンドパターンを満足するように、前記運転パターンを随時修正する第4処理と、
随時修正された前記運転パターンによって運転したときのランニングコストを算出し、ランニングコストが最小となる運転パターンを前記熱負荷パターンに対する最適運転パターンとして採用する第5処理と
を含む運転パターン作成方法。 - 複数機種の熱源機を備える熱源システムに適用される運転パターン作成プログラムであって、
ランニングコストをパラメータとして採用し、条件として与えられた熱負荷パターンに対応する運転パターンを作成する第1処理と、
前記第1処理によって作成された運転パターンに対して電力デマンドの制約を変更して前記運転パターンを修正することで、ランニングコストを更に削減可能な運転パターンを探索する第2処理と
をコンピュータに実行させ、
前記第2処理は、
電力デマンド制限なしの条件において、前記第1処理手段によって作成された運転パターンで運転したときの電力デマンドパターンを作成する第3処理と、
前記電力デマンドパターンを最大デマンド値が低減する方向に随時更新し、更新後の電力デマンドパターンを満足するように、前記運転パターンを随時修正する第4処理と、
随時修正された前記運転パターンによって運転したときのランニングコストを算出し、ランニングコストが最小となる運転パターンを前記熱負荷パターンに対する最適運転パターンとして採用する第5処理と
を含む運転パターン作成プログラム。
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