JP5691146B2 - 顕微鏡システム、制御装置、制御方法 - Google Patents

顕微鏡システム、制御装置、制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、顕微鏡システム、制御装置、制御方法に関する。
従来、顕微鏡によって細胞等の生体試料を数分から数時間、或いは数日と観察し、その変化を解析することで生体反応を解明しようとする研究が行われている。このような観察においては、時間の経過とともに生体試料の培地が劣化するため、観察途中で培地を排出して新しい培地を注入する必要がある。また、観察途中で培地に薬液を注入し、薬液注入前後の生体試料の挙動を比較することで、薬液が生体試料に与える効果を調べることも行われている。したがって、斯かる研究で用いられる顕微鏡には、生体試料を培地中に生かしながら観察を行い、さらに培地や薬液の注入及び排出が可能であることが求められることとなる。
斯かる背景の下、生体試料を配したシャーレに対して培地や薬液を注入するためのポンプと、当該シャーレから培地を排出するためのポンプを備え、使用者がこれらのポンプを適宜駆動、停止させることで培地の交換を行う構成の顕微鏡システムが提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2004−141143号公報
しかしながら昨今では、数日から一週間もの長期間にわたって観察が行われる場合もある。そのような場合、上述のような従来の顕微鏡システムでは使用者がポンプを繰り返し駆動、停止させなければならないため、制御プログラム等を利用してポンプを自動で駆動、停止させることが望ましい。しかしながら、ポンプの送液量には誤差があるため、培地の排出と注入を繰り返すと、送液時毎の誤差が累積してシャーレ内の培地の量が変化することとなってしまう。
ポンプの送液量の誤差が累積してシャーレ内の培地の量が変化すると、培地の濃度を一定に維持することができなくなってしまう。なお、培地中の水分は水蒸気となって蒸発するため、培地の濃度は少しずつ上昇する。また、水分の蒸発量は空気に接する培地の表面積に比例し、濃度は培地の重量に比例する。そのため、培地の量が少ないと濃度が上昇してしまう傾向がある。
また、ポンプの送液量の誤差が累積してシャーレ内の培地の量が増えすぎた場合には、シャーレから培地が溢れて顕微鏡や対物レンズにダメージを及ぼすこととなってしまう。
そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、培地や薬液等の液体の排出と注入を繰り返してもシャーレ内の液体の量を略一定に維持することが可能な顕微鏡システム、制御装置、制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、
シャーレに収納した試料を観察するための顕微鏡と、
前記シャーレからの液体の排出口となる第1ノズルと、前記シャーレへの液体の注入口となる第2ノズルと、
前記第1ノズルを介して前記シャーレから液体を排出するための第1ポンプと、前記第2ノズルを介して前記シャーレに液体を注入するための第2ポンプと、
前記第1ポンプ及び前記第2ポンプを制御し、前記シャーレの液体の排出動作及び注入動作を制御する制御装置と、を有し、
前記第1ノズルは、前記排出動作時、一定量の液体を残して排出するように、前記排出口が前記シャーレの底面付近に配置されるように延在し、
前記第2ノズルは、前記注入動作時、前記排出口よりも前記シャーレの底面からの位置が離れた位置に注入口が配置されるように延在し、
前記制御装置は、前記第1ポンプを駆動して前記シャーレ内の液体の液面が前記第1ノズルの先端から離れるまで前記シャーレ内の液体を排出した後、前記第2ポンプを駆動して所定量の液体を前記シャーレ内に注入することで前記シャーレ内の液体の交換を行い、前記交換を所定時間毎に繰り返し実施する制御を行い、2回目以降の交換の際、前記第2ポンプによって注入される前記所定量の液体よりも多量の液体を排出可能なように前記第1ポンプを駆動した後に駆動を停止することを特徴とする顕微鏡システムを提供する。
また本発明は、
試料を収納するシャーレからの液体の排出口となり前記排出口が前記シャーレの底面付近に配置されるように延在する第1ノズルを介して、前記シャーレから液体を排出するための第1ポンプと、前記シャーレへの液体の注入口となり前記排出口よりも前記シャーレの底面からの位置が離れた位置に前記注入口が配置されるように延在する第2ノズルを介して、前記シャーレに液体を注入するための第2ポンプとを制御し、前記シャーレの液体の排出動作及び注入動作を制御する制御装置であって、
前記第1ノズルは、前記排出動作時、一定量の液体を残して排出するように、前記排出口が前記シャーレの底面付近に配置されるように延在し、
前記第1ポンプを駆動して前記シャーレ内の液体の液面が前記第1ノズルの先端から離れるまで前記シャーレ内の液体を排出した後、前記第2ポンプを駆動して所定量の液体を前記シャーレ内に注入することで前記シャーレ内の液体の交換を行い、
前記交換を所定時間毎に繰り返し実施する制御を行い、2回目以降の交換の際、前記第2ポンプによって注入される前記所定量の液体よりも多量の液体を排出可能なように前記第1ポンプを駆動した後に駆動を停止することを特徴とする制御装置を提供する。
また本発明は、
試料を収納するシャーレからの液体の排出口となり前記排出口が前記シャーレの底面付近に配置されるように延在する第1ノズルを介して、前記シャーレから液体を排出するための第1ポンプと、前記シャーレへの液体の注入口となり前記排出口よりも前記シャーレの底面からの位置が離れた位置に前記注入口が配置されるように延在する第2ノズルを介して、前記シャーレに液体を注入するための第2ポンプとを制御し、前記シャーレの液体の排出動作及び注入動作を制御する制御方法であって、
前記第1ノズルは、前記排出動作時、一定量の液体を残して排出するように、前記排出口が前記シャーレの底面付近に配置されるように延在し、
前記第1ポンプを駆動して前記シャーレ内の液体の液面が前記第1ノズルの先端から離れるまで前記シャーレ内の液体を排出した後、前記第2ポンプを駆動して所定量の液体を前記シャーレ内に注入することで前記シャーレ内の液体の交換を行い、
前記交換を所定時間毎に繰り返し実施する制御を行い、2回目以降の交換の際、前記第2ポンプによって注入される前記所定量の液体よりも多量の液体を排出可能なように前記第1ポンプを駆動した後に駆動を停止することを特徴とする制御方法を提供する。
本発明によれば、培地や薬液等の液体の排出と注入を繰り返してもシャーレ内の液体の量を略一定に維持することが可能な顕微鏡システム、制御装置、制御方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る顕微鏡システムの構成を示す図である。 本発明の第1、第2実施形態に係る顕微鏡システムで実行される培地交換ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る顕微鏡システムの要部拡大図である(培地の排出前)。 本発明の第1実施形態に係る顕微鏡システムの要部拡大図である(培地の排出完了時)。 本発明の第1実施形態に係る顕微鏡システムの要部拡大図である(培地の注入完了時)。 (a)は本発明の第1、第2実施形態に係る顕微鏡システムにおける排出ポンプの駆動シーケンス、(b)は当該顕微鏡システムにおける排出ポンプの駆動シーケンスを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る顕微鏡システムの構成を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る顕微鏡システムの構成を示す要部拡大図である。 本発明の第3実施形態に係る顕微鏡システムで実行される培地交換ルーチンを示すフローチャートである。 (a)は本発明の第3実施形態に係る顕微鏡システムにおける排出ポンプの駆動シーケンス、(b)は当該顕微鏡システムにおける排出ポンプの駆動シーケンスを示す図である。
以下、本発明の各実施形態に係る顕微鏡システムを添付図面に基づいて説明する。
なお、第1、第2実施形態は本発明の実施形態であり、第3実施形態は本発明の参考例である。
(第1実施形態)
はじめに、本発明の第1実施形態に係る顕微鏡システムの全体的な構成について説明する。
図1に示すように本実施形態に係る顕微鏡システム1は、生細胞や微生物等の生体試料を培地中に生かしながら顕微鏡観察を行い、さらに培地や薬液の注入及び排出を可能とするものであり、顕微鏡2、顕微鏡制御装置3、培地の保管容器4、注入ポンプ5、排出ポンプ6、ポンプ制御装置7、及びパーソナルコンピュータ(PC)8を有してなる。
顕微鏡2は、ステージ10、照明装置11、対物レンズ12、カメラ13、及び接眼レンズ14を備えた倒立顕微鏡である。ステージ10上には、試料15及び液状の培地16が注入されたシャーレ9が載置されている(図3を参照)。対物レンズ12は上下動機構(不図示)によって保持されている。
顕微鏡制御装置3は、PC8からの指示に基づき、顕微鏡2に備えられたカメラ13やステージ10等が電動である場合に電動装置を制御するものである。
斯かる構成により、照明装置11から射出された照明光は、ステージ10上に載置されたシャーレ9内の試料15に照射される。これにより試料15から発せられた観察光は、対物レンズ12と、顕微鏡2の本体内に備えられた不図示の光学系とを介して、カメラ13及び接眼レンズ14へ導かれる。これによりカメラ13では試料15の画像が撮影されるとともに、使用者は接眼レンズ14を介して試料15の像を観察することができる。なお、本実施形態では、ステージ10の側方に備えられた落射照明装置26によって試料15を照明して観察することも可能である。
本実施形態において、シャーレ9には、培地16をシャーレ9に注入するための注入ノズル17と、シャーレ9内の培地16を排出するための排出ノズル18とが配置されている(図3を参照)。注入ノズル17の注入口及び排出ノズル18の排出口と、シャーレ9の底面との間隔は、各々一定に保持されており、それぞれの先端がシャーレ9内へ向かって屈曲している。なお、注入ノズル17の他端は注入チューブ19と接続されており、注入チューブ19は注入ポンプ5を介して保管容器4まで達している。一方、排出ノズル18の他端は排出チューブ20と接続されており、排出チューブ20は排出ポンプ6を介して排出容器21まで達している。
保管容器4は、シャーレ9に注入される新鮮な培地16を貯留して保管するための容器であって、当該培地16を所定の温度(例えば37度)に維持するために、投込式の恒温装置22を備えたウォーターバス23に浸されている。
注入ポンプ5及び排出ポンプ6には、図1に示すように複数個のローラー24を回転させる構成のペリスターポンプが採用されている。なお、ペリスターポンプに限られず、その他の電動ポンプを採用してもよい。
ポンプ制御装置7は、PC8からの指示に基づき、注入ポンプ5及び排出ポンプ6の駆動を制御するものである。
斯かる構成により、排出ポンプ6の駆動時には、排出ポンプ6の吸引力によってシャーレ9内の培地16を排出ノズル18で吸引し、これを排出チューブ20を経由して排出容器21へ排出することが可能となる。また、注入ポンプ5の駆動時には、注入ポンプ5の吸引力によって保管容器4から培地16を吸引し、これを注入チューブ19を経由して注入ノズル17よりシャーレ9内へ注入することが可能となる。
次に、本実施形態に係る顕微鏡システム1の特徴的な構成について説明する。
本実施形態に係る顕微鏡システム1は、図2に示し以下に詳述する培地交換ルーチンAを実行可能に構成されている。
なお、顕微鏡システム1で培地交換ルーチンAを実行するにあたり、予めシャーレ9は培地16で満たされており、試料15がシャーレ9の底面に付着している。また、図3に示すように注入ノズル17の先端(注入口)は、シャーレ9の側壁の上端と同程度の高さ位置に配置されている。そして、排出ノズル18の先端(排出口)は、シャーレ9の底面付近まで延在している。排出ノズル18には、排出ノズル18の高さ位置を調整するための一般的な構成の高さ調整機構25が備えられており、これによって排出ノズル18の先端とシャーレ9の底面との間隔を変更することができる。また、使用者はPC8を介してステージ10及び対物レンズ12を操作し、試料15の観察位置(観察対象として注目する細胞)を予め特定しておく。なお、当該観察位置の座標をPC8に登録し、タイムラプス撮影を培地交換ルーチンAとともに実施することも可能である。
斯かる前提の下、培地交換ルーチンAは、使用者が培地交換ルーチンAの開始の指示をPC8へ入力することによって開始される。
ステップS1:ポンプ制御装置7が、所定時間の経過後、排出ポンプ6を駆動する。これにより、シャーレ9から培地16が排出され、シャーレ9内で培地16の液面が下降する。そして、当該液面が排出ノズル18の先端から離れることで、培地16の排出が停止する(図4を参照)。したがって、培地16の排出が停止した後のシャーレ9内に残存する培地量は一定である。なお、本ステップS1においてポンプ制御装置7は、シャーレ9内で培地16の液面が十分に下降し排出ノズル18の先端から確実に離れるようにするため、次のステップS2でシャーレ9に注入される所定量の新しい培地16よりも多量の培地16を排出可能なように排出ポンプ6を駆動する。具体的には、ポンプ制御装置7は排出ポンプ6を十分に長い時間駆動するように設定されている。また、排出ポンプ6を駆動させる上記所定時間は、シャーレ9内の培地16の劣化が懸念される時間よりも短い時間に設定されている。斯かるステップS1によれば、シャーレ9に残存する培地16の量は排出ノズル18の先端とシャーレ9の底面との間隔によって決まることとなるため、後述のように本ステップS1を繰り返し実行した場合にシャーレ9に残存する培地16の量のバラツキ(誤差)を非常に小さく維持することができる。
ステップS2:ポンプ制御装置7が注入ポンプ5を駆動する。これにより、保管容器4に保管されていた新しい培地16がシャーレ9内に所定量だけ注入され(図5を参照)、シャーレ9内の培地16の交換が完了する。ここで、上述のようにステップS1では、培地の排出後、シャーレ9に残存する培地16の量の各所定時間における誤差を非常に小さく維持することができる。このため、培地16の交換を繰り返し実施するためにステップS1,S2を順に繰り返し実行する場合、本ステップS2においてシャーレ9に注入される培地16の量に誤差が生じてしまったとしても、その誤差は次の培地16の交換時に実行されるステップS1によって解消することができるため、当該誤差が累積してしまうことがない。したがって、培地16の交換を繰り返してもシャーレ9内の培地16の量を略一定に維持することができる。
ステップS3:ポンプ制御装置7が、使用者により培地交換ルーチンAの終了の指示がPC8へ入力されているか否かを判定する。当該指示がPC8へ入力されている場合は培地交換ルーチンAを終了し、そうでない場合には培地16の交換を再度実施するべくステップS1へ戻る。
以上のように、顕微鏡システム1で培地交換ルーチンAが実行されることにより、シャーレ9内の培地16の交換を定期的かつ自動的に誤差を少なくして実施することが可能となる。そしてこれにより、培地16の劣化を効果的に防止しながら培地の条件が略同じ状態で試料15を長期間観察することが容易となる。
また、培地交換ルーチンAによれば、上述のように培地16の交換を繰り返してもシャーレ9内の培地16の量を略一定に維持することができる。このため、培地16の交換の度に培地16の量が変化し培地16の濃度が変化したり、培地16の量が増加しシャーレ9から溢れて対物レンズ12等にダメージを及ぼしてしまうこと等を効果的に防止することができる。
なお、図6は、培地交換ルーチンAのステップS1,S2を繰り返すことによって実現される注入ポンプ5及び排出ポンプ6の駆動シーケンスを示している。排出ポンプ6及び注入ポンプ5の送液量は、各ポンプ5,6の駆動時間や回転数(ローラー24の回転数)等によって決まる。このため、ステップS1では排出ポンプ6を十分に長い時間駆動するようにしているが、代わりに排出ポンプ6の回転数を大きくするようにしてもよい。なお、図6中のパルスの高さは各ポンプ5,6の単位時間当たりの回転数を示している。
また、培地交換ルーチンAのステップS1において、シャーレ9に残存する培地16の量は、排出ノズル18の先端の高さ位置(シャーレ9の底面との間隔に相等)を高さ調整機構25で調整することによって変更可能である。このため、高さ調整機構25で排出ノズル18の先端をシャーレ9の底面により近づけて配置すれば、シャーレ9に残存する培地16の量を小さくすることができ、より効率的に培地16の交換を行うことが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2、第3実施形態に係る顕微鏡システムについて、上記第1実施形態と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
図7に示すように本実施形態に係る顕微鏡システム30では、顕微鏡2が保温ケース31で覆われており、外気と隔離されている。保温ケース31の外部には空調装置32が備えられており、これによって保温ケース31内は所定の温度(例えば37度)に維持されている。
また、顕微鏡システム30では、上記第1実施形態の保管容器4に代えて保管容器33が保温ケース31内に設置されている。これにより、保管容器33内の培地16を前記所定の温度に維持することができるため、第1実施形態のウォーターバス23が不要となる。
保管容器33は、図7に示すように上面が開放された中空のボトル34と、ボトル34内部を気密にするねじ込み式のキャップ35とからなる。キャップ35には、ボトル34に貯留された培地16に先端が浸かるように配置された送出管35aと、先端が培地16の液面よりも上側に位置するように配置された加圧管35bとが気密に貫通している。キャップ35の外側へ露出した送出管35aの先端は、接続チューブ36を介して注入ノズル17と接続されている。一方、キャップ35の外側へ露出した加圧管35bの先端は注入チューブ19と接続されており、注入チューブ19は注入ポンプ5を介して空気中に開放されている。
斯かる構成により、注入ポンプ5の駆動時には、注入ポンプ5の吸引力によって空気が注入チューブ19を経由して加圧管35bから保管容器33内へ導入される。これにより、保管容器33内に貯留されている培地16は、液面が加圧されて送出管35aへ押し出され、接続チューブ36を経て注入ノズル17からシャーレ9へ注入されることとなる。なお、保管容器33内に導入される空気の温度は特に管理されていないものの、保管容器33内の培地16の液面における当該空気の熱交換比率は非常に小さいため、培地16の温度変化を引き起こしてしまうことがない。
以上の構成の下、本実施形態に係る顕微鏡システム30は、上記第1実施形態で述べた培地交換ルーチンAを実行することにより、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、保温ケース31及び空調装置32によってシャーレ9内の培地16及び保管容器33内の培地16の温度を最適に管理することができる。また、第1実施形態のウォーターバス23が不要となるため、省スペース化を図ることもできる。
(第3実施形態)
図8に示すように本実施形態に係る顕微鏡システム40では、排出ノズル18の先端がシャーレ9の側壁の上端よりもやや低い位置(第1実施形態での排出ノズル18の先端とシャーレ9の底面との間隔よりも大きい間隔)に設置されている。
また顕微鏡システム40は、図9に示し以下に詳述する培地交換ルーチンBを実行可能に構成されている。なお、培地交換ルーチンBは使用者が培地交換ルーチンBの開始の指示をPC8へ入力することによって開始される。
ステップS1:ポンプ制御装置7が排出ポンプ6の駆動を開始する。これにより、シャーレ9から培地16が排出され、シャーレ9内で培地16の液面が下降し、当該液面が排出ノズル18の先端から離れることで培地16の排出が停止する。ここで、培地16の排出が停止しても排出ポンプ6は引き続き駆動されるため、後述するステップS2で新しい培地16が注入された際にも、注入された新しい培地16の量だけシャーレ9内の古い培地16が排出されることとなる。したがって、シャーレ9内の培地16の液面は排出ノズル18の先端の高さ位置に常に維持されることとなり、シャーレ9内の培地16の量を常に略一定に維持することができる。なお、仮に後述するステップS2でシャーレ9に注入される培地16の量が、本ステップS1で排出する培地16の量を上回ると、シャーレ9内の培地16の量を一定に保つことができなくなってしまう。このため、本ステップS1の排出ポンプ6の回転数はステップS2の注入ポンプ5の回転数よりも十分に大きく設定されている。
ステップS2:ポンプ制御装置7が、所定時間の経過後、注入ポンプ5の駆動を開始する。これにより、保管容器4に貯留されている新しい培地16のシャーレ9内への注入が開始される。したがって、排出ポンプ6によるシャーレ9内の培地16の排出と注入ポンプ5による新しい培地16の注入とが同時に実施され続けることとなり、即ちシャーレ9内の培地16の交換が常に実施され続けることとなる。このとき、シャーレ9内の培地16の量は、上記ステップS1で述べたように常に略一定に維持することができる。なお、仮に上記ステップS1で排出ポンプ6を駆動せずに本ステップS2で注入ポンプ5を駆動すれば、シャーレ9内の培地16の量が増加しシャーレ9から溢れてしまうおそれがある。このため本ステップS2では、排出ポンプ6の駆動開始後であって、所定時間の経過後に注入ポンプ5を駆動するようにしている。
ステップS3:ポンプ制御装置7が、使用者により培地交換ルーチンBの終了の指示がPC8へ入力されているか否かを判定する。当該指示がPC8へ入力されている場合はステップS4へ進み、そうでない場合には本ステップS3を再度実行する。
ステップS4:ポンプ制御装置7が注入ポンプ5の駆動を終了する。
ステップS5:ポンプ制御装置7が、所定時間の経過後、排出ポンプ6の駆動を終了し、これによって培地交換ルーチンBが終了する。なお、仮に本ステップS5で注入ポンプ5の駆動を終了し、その後で注入ポンプ5の駆動を終了すれば、シャーレ9内の培地16の量が増加しシャーレ9から溢れてしまうおそれがある。このため本ステップS5では、注入ポンプ5の駆動終了後であって、所定時間の経過後に排出ポンプ6の駆動を終了するようにしている。
以上の構成の下、本実施形態に係る顕微鏡システム40は、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、シャーレ9内の培地16の交換が常時行われるため、培地16の劣化を最大限に防止しながら試料15を観察することが可能となる。なお、図10は、培地交換ルーチンBによって実現される注入ポンプ5及び排出ポンプ6の駆動シーケンスを示している。
なお、上記各実施形態は、シャーレ9に対して培地16の排出及び注入を行う例を示しているが、薬液等のその他の液体の排出及び注入を行うことも勿論可能である。
また、上記各実施形態において、顕微鏡制御装置3、ポンプ制御装置7、及びPC8は別個独立に設けられている。しかしこれに限られず、顕微鏡制御装置3とポンプ制御装置7を一体とした制御装置や、顕微鏡制御装置3とポンプ制御装置7とPC8を一体とした制御装置を構成してもよい。
また、上記各実施形態と同様の効果を奏する顕微鏡システムとして、シャーレ内の培地の液面の変位を検出するセンサと、注入ポンプ及び排出ポンプの送液量を検出するセンサを備え、シャーレ内の培地の量をモニタして各ポンプの送液量を調整しながら培地の交換を行う構成のものも考えられる。これに対して上記各実施形態に係る顕微鏡システム1,30,40は、センサ等が不要となるため安価であり、培地とセンサの接触によるコンタミネーションが発生するおそれがないという利点を備えている。
1,30,40 顕微鏡システム
2 顕微鏡
3 顕微鏡制御装置
4,33 保管容器
5 注入ポンプ
6 排出ポンプ
7 ポンプ制御装置
8 PC
9 シャーレ
15 試料
16 培地
17 注入ノズル
18 排出ノズル
25 高さ調整機構
31 保温ケース
32 空調装置

Claims (6)

  1. シャーレに収納した試料を観察するための顕微鏡と、
    前記シャーレからの液体の排出口となる第1ノズルと、前記シャーレへの液体の注入口となる第2ノズルと、
    前記第1ノズルを介して前記シャーレから液体を排出するための第1ポンプと、前記第2ノズルを介して前記シャーレに液体を注入するための第2ポンプと、
    前記第1ポンプ及び前記第2ポンプを制御し、前記シャーレの液体の排出動作及び注入動作を制御する制御装置と、を有し、
    前記第1ノズルは、前記排出動作時、一定量の液体を残して排出するように、前記排出口が前記シャーレの底面付近に配置されるように延在し、
    前記第2ノズルは、前記注入動作時、前記排出口よりも前記シャーレの底面からの位置が離れた位置に注入口が配置されるように延在し、
    前記制御装置は、前記第1ポンプを駆動して前記シャーレ内の液体の液面が前記第1ノズルの先端から離れるまで前記シャーレ内の液体を排出した後、前記第2ポンプを駆動して所定量の液体を前記シャーレ内に注入することで前記シャーレ内の液体の交換を行い、前記交換を所定時間毎に繰り返し実施する制御を行い、2回目以降の交換の際、前記第2ポンプによって注入される前記所定量の液体よりも多量の液体を排出可能なように前記第1ポンプを駆動した後に駆動を停止することを特徴とする顕微鏡システム。
  2. 前記第1ノズルには、前記第1ノズルの先端と前記シャーレの底面との間隔を変更するための位置調整機構が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡システム。
  3. 前記シャーレに注入するための液体を貯留する保管容器と、
    前記顕微鏡及び前記保管容器を収納する筐体と、
    前記筐体内を所定温度に維持する温度制御装置と、を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の顕微鏡システム。
  4. 前記保管容器は気密に保たれており、
    前記第2ポンプが前記保管容器へ空気を導入し、前記空気の圧力によって前記保管容器内の液体を前記第2ノズルへ向かって押し出すことにより前記シャーレに液体を注入することを特徴とする請求項3に記載の顕微鏡システム。
  5. 試料を収納するシャーレからの液体の排出口となり前記排出口が前記シャーレの底面付近に配置されるように延在する第1ノズルを介して、前記シャーレから液体を排出するための第1ポンプと、前記シャーレへの液体の注入口となり前記排出口よりも前記シャーレの底面からの位置が離れた位置に前記注入口が配置されるように延在する第2ノズルを介して、前記シャーレに液体を注入するための第2ポンプとを制御し、前記シャーレの液体の排出動作及び注入動作を制御する制御装置であって、
    前記第1ノズルは、前記排出動作時、一定量の液体を残して排出するように、前記排出口が前記シャーレの底面付近に配置されるように延在し、
    前記第1ポンプを駆動して前記シャーレ内の液体の液面が前記第1ノズルの先端から離れるまで前記シャーレ内の液体を排出した後、前記第2ポンプを駆動して所定量の液体を前記シャーレ内に注入することで前記シャーレ内の液体の交換を行い、
    前記交換を所定時間毎に繰り返し実施する制御を行い、2回目以降の交換の際、前記第2ポンプによって注入される前記所定量の液体よりも多量の液体を排出可能なように前記第1ポンプを駆動した後に駆動を停止することを特徴とする制御装置。
  6. 試料を収納するシャーレからの液体の排出口となり前記排出口が前記シャーレの底面付近に配置されるように延在する第1ノズルを介して、前記シャーレから液体を排出するための第1ポンプと、前記シャーレへの液体の注入口となり前記排出口よりも前記シャーレの底面からの位置が離れた位置に前記注入口が配置されるように延在する第2ノズルを介して、前記シャーレに液体を注入するための第2ポンプとを制御し、前記シャーレの液体の排出動作及び注入動作を制御する制御方法であって、
    前記第1ノズルは、前記排出動作時、一定量の液体を残して排出するように、前記排出口が前記シャーレの底面付近に配置されるように延在し、
    前記第1ポンプを駆動して前記シャーレ内の液体の液面が前記第1ノズルの先端から離れるまで前記シャーレ内の液体を排出した後、前記第2ポンプを駆動して所定量の液体を前記シャーレ内に注入することで前記シャーレ内の液体の交換を行い、
    前記交換を所定時間毎に繰り返し実施する制御を行い、2回目以降の交換の際、前記第2ポンプによって注入される前記所定量の液体よりも多量の液体を排出可能なように前記第1ポンプを駆動した後に駆動を停止することを特徴とする制御方法。
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