以下、図面を参照しつつ、本発明の様々な実施形態について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
1.本実施形態の概略
本実施形態のゲームシステムでは、プレイヤは、サーバが提供するゲームを携帯端末を用いて実施する。サーバが提供するゲームは、プレイヤが所持するゲーム媒体を用いた敵キャラクタとのバトル(対戦)である。バトルにおける敵キャラクタは、他のプレイヤが所持するゲーム媒体又はノンプレイヤキャラクタである。ゲーム媒体とは、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、キャラクタ及びアバタ等を含む。また、ゲーム媒体は、ゲームの進行に応じ、プレイヤによって、ゲーム内で、取得、保有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、及び/又は贈与等され得る電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものには限られない。
本実施形態では、予めゲームシステムに登録されたカードをゲーム媒体の例として説明する。敵キャラクタとのバトルに用いられるカードは、攻撃力、防御力、体力(又はHP(ヒットポイント))、属性(例えば、火、水、雷等)、レア度(例えば、ノーマル、レア、S(スーパー)レア、SS(ダブルスーパー)レア、SSS(トリプルスーパー)レア、レジェンド等)、スキル(特殊効果)の発動率、一ターンにおける攻撃回数、一対戦における防御回数等のパラメータ及び/又はジョブ(例えば、職業、兵種等)を有している。
このゲームにおいて、プレイヤは、複数のカードから構成されるカード群であるデッキを編成する。デッキは、第1ゲーム媒体群の一例である。バトルにおける1回の攻撃ターンは、デッキの中から選択された一つ以上のカードから構成されるカード群を用いて実行される。このバトルに使用するカード群は、第2ゲーム媒体群の一例であり、以下では、バトルに使用するカード群をバトル用カード群と称する。プレイヤは、攻撃を実行する際、バトル用カード群へカードを追加するか否かを指定する。プレイヤにより、カードの追加が指定されると、サーバは、デッキにおいてまだ選択されていないカードの中から一つのカードをランダムに選択してバトル用カード群に追加する。
デッキにおいて各カードにはそれぞれ記号が付与されており、サーバは、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された記号の集合が所定の条件を満たすか否かによってバトルにおける効果を変更する。このようなゲームにおいて、サーバは、現在設定されているバトル用カード群に一つのカードが新たに追加された場合に、バトル用カード群の各カードに付与された記号の集合が所定の条件を満たす確率を携帯端末に表示させる。各カードに付与される記号は、数値、文字、図形等を含む。
本実施形態では、数値を記号の例とし、バトル用カード群の各カードに付与された数値の合計が所定値を超える条件、所定値と一致する条件及び/又は所定値未満になる条件を所定の条件の例として説明する。サーバは、トランプゲームのブラックジャックのように、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計に基づいて、バトルにおける効果を変更する。サーバは、数値の合計が所定値(例えば21)未満である場合、通常の攻撃を行い、数値の合計が所定値と一致する場合、特殊効果を発動させて攻撃を行い、数値の合計が所定値を超えてしまった場合、そのターンは攻撃を行わない。そして、サーバは、現在設定されているバトル用カード群に一つのカードが新たに追加された場合に、バトル用カード群の各カードに付与された数値の合計が所定値未満になる確率と、所定値と一致する確率と、所定値を超える確率とを表示する。これにより、プレイヤは、新たにカードを追加するか否かを容易且つ適切に決定することが可能となり、ゲームへの継続意欲を維持させることが可能となる。
2.ゲームシステム1の構成
図1は、ゲームシステム1の概略構成の一例を示す図である。
ゲームシステム1は、少なくとも一台の携帯端末2と、サーバ3とを備える。携帯端末2とサーバ3とは、通信ネットワークを介して相互に接続され、例えば、基地局4、移動体通信網5、ゲートウェイ6、及びインターネット7を介して相互に接続される。携帯端末2で実行されるプログラム(例えば、閲覧プログラム)と、サーバ3で実行されるプログラム(例えば、ゲームプログラム)とは、ハイパーテキスト転送プロトコル(Hypertext Transfer Protocol, HTTP)等の通信プロトコルを用いて通信を行う。
2.1.携帯端末2の構成
図2は、携帯端末2の概略構成の一例を示す図である。
携帯端末2は、基地局4、移動体通信網5、ゲートウェイ6、及びインターネット7を介してサーバ3に接続し、サーバ3と通信を行う。携帯端末2は、プレイヤによる操作部23(ボタン等)の操作に応じて、ゲームの進行をサーバ3に要求する。また、携帯端末2は、サーバ3からゲームの進行に係る表示データを受信して表示する。そのために、携帯端末2は、端末通信部21と、端末記憶部22と、操作部23と、表示部24と、端末処理部25とを備える。
なお、本実施形態では、携帯端末2として、多機能携帯電話(いわゆる「スマートフォン」)を想定するが、本発明はこれに限定されるものではない。携帯端末2は、本発明が適用可能であればよく、例えば、携帯電話(いわゆる「フィーチャーフォン」)、携帯情報端末(Personal Digital Assistant, PDA)、携帯ゲーム機、携帯音楽プレイヤ、タブレット端末、タブレットPC、ノートPC等でもよい。
端末通信部21は、所定の周波数帯を感受帯域とするアンテナを含む、通信インターフェース回路を備え、携帯端末2を無線通信ネットワークに接続する。端末通信部21は、基地局4により割り当てられるチャネルを介して、基地局4との間でCDMA(Code Division Multiple Access)方式等による無線信号回線を確立し、基地局4との間で通信を行う。そして、端末通信部21は、端末処理部25から供給されたデータをサーバ3等に送信する。また、端末通信部21は、サーバ3等から受信したデータを端末処理部25に供給する。なお、端末通信部21は、不図示のWifi(Wireless Fidelity)のアクセスポイントとの間でIEEE802.11規格の無線通信方式による無線通信を行うものでもよい。
端末記憶部22は、例えば、半導体メモリ装置を備える。端末記憶部22は、端末処理部25での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、端末記憶部22は、ドライバプログラムとして、操作部23を制御する入力デバイスドライバプログラム、表示部24を制御する出力デバイスドライバプログラム等を記憶する。また、端末記憶部22は、アプリケーションプログラムとして、ゲームの進行に係る表示データの取得及び表示を行うプログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD−ROM(compact disk read only memory)、DVD−ROM(digital versatile disk read only memory)等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて端末記憶部22にインストールされてもよい。また、端末記憶部22は、データとして、ゲームの進行に係る表示データ、映像データ、画像データ等を記憶する。さらに、端末記憶部22は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
操作部23は、携帯端末2の操作が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネル、キーボタン等である。プレイヤは、操作部23を用いて、文字、数字、記号等を入力することができる。操作部23は、プレイヤにより操作されると、その操作に対応する信号を発生する。そして、発生した信号は、プレイヤの指示として、端末処理部25に供給される。
表示部24も、映像や画像等の表示が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等である。表示部24は、端末処理部25から供給された映像データに応じた映像や、画像データに応じた画像等を表示する。
端末処理部25は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。端末処理部25は、携帯端末2の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。端末処理部25は、携帯端末2の各種処理が端末記憶部22に記憶されているプログラム、操作部23の操作等に基づいて適切な手順で実行されるように、端末通信部21、表示部24等の動作を制御する。端末処理部25は、端末記憶部22に記憶されているプログラム(オペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、端末処理部25は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
2.1.1.端末処理部25の構成
端末処理部25は、少なくとも閲覧実行部251を備える。閲覧実行部251は、端末処理部25が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、閲覧実行部251は、ファームウェアとして携帯端末2に実装されてもよい。
閲覧実行部251は、ゲームの進行に係る表示データの取得及び表示を行う。即ち、閲覧実行部251は、プレイヤからの指示に応じて、ゲームの進行に係る表示データの取得要求を端末通信部21を介してサーバ3に送信する。また、閲覧実行部251は、対応する表示データを端末通信部21を介してサーバ3から受信する。閲覧実行部251は、受信した表示データに基づいて描画データを作成する。即ち、閲覧実行部251は、受信した表示データを解析して制御データ及び内容データを特定し、特定した制御データに基づいて同じく特定した内容データをレイアウトし、描画データを作成する。そして、閲覧実行部251は、作成した描画データを表示部24に出力する。
2.2.サーバ3の構成
図3(a)は、サーバ3の概略構成の一例を示す図である。
サーバ3は、携帯端末2からの要求に応じてゲームを進行させる。また、サーバ3は、ゲームの進行に係る表示データを作成して携帯端末2に送信する。そのために、サーバ3は、サーバ通信部31と、サーバ記憶部32と、サーバ処理部33とを備える。
サーバ通信部31は、出力部の一例であり、サーバ3をインターネット7に接続するための通信インターフェース回路を備え、インターネット7との間で通信を行う。そして、サーバ通信部31は、携帯端末2等から受信したデータをサーバ処理部33に供給する。また、サーバ通信部31は、サーバ処理部33から供給されたデータを携帯端末2等に送信する。
サーバ記憶部32は、例えば、磁気テープ装置、磁気ディスク装置、又は光ディスク装置のうちの少なくとも一つを備える。サーバ記憶部32は、サーバ処理部33での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、サーバ記憶部32は、アプリケーションプログラムとして、ゲームを進行させ、その結果に係る表示データを作成するゲームプログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて端末記憶部22にインストールされてもよい。また、サーバ記憶部32は、データとして、プレイヤを管理するプレイヤ管理テーブル(図3(b))、カードを管理するカード管理テーブル(図3(c))、プレイヤ、カード及び敵キャラクタに係る画像データ等を記憶する。さらに、サーバ記憶部32は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
図3(b)及び(c)は、各種管理テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図3(b)には、プレイヤ管理テーブルが示されている。プレイヤ管理テーブルには、各プレイヤについて、当該プレイヤの識別番号(プレイヤID)、パスワード、名前、画像データのファイル名、当該プレイヤが所持するキャラクタカード(所持カード)の識別番号(カードID)、デッキに関するデッキ情報、バトル用カード群に関するバトル用カード群情報、HP及び当該プレイヤに関連する他のプレイヤのプレイヤID等が記憶される。
デッキ情報は、デッキにおいて各カードが配置される枠の識別番号(枠ID)と、その枠に配置されたカードのカードIDと、そのカードがバトル用カード群に選択されているか否かを表す使用状況と、そのカードに付与された数値とを関連付けて記憶する情報である。バトル用カード群情報は、バトル用カード群において各カードが配置される枠の枠IDと、その枠に配置されたカードのカードIDと、そのカードに付与された数値とを関連付けて記憶する情報である。HPは、バトルにおいて敵キャラクタからの攻撃を受けたときに受けたダメージの大きさに応じた値が減算されるパラメータであり、HPが0になった場合、そのバトルにおいてプレイヤは敗北となる。プレイヤに関連する他のプレイヤとは、そのプレイヤと同一の所属グループに所属する他のプレイヤ、そのプレイヤとフレンド関係にある他のプレイヤ、過去の敵キャラクタとのバトルにおいてそのプレイヤを救援した他のプレイヤ、過去に対戦した他のプレイヤ及び/又は過去に対戦したグループに所属する他のプレイヤ等である。
図3(c)には、カード管理テーブルが示されている。カード管理テーブルには、各カードについて、当該カードのカードID、名前、画像データのファイル名、及び、レア度、攻撃力、防御力、属性等のパラメータ等が記憶される。
サーバ処理部33は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。サーバ処理部33は、サーバ3の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。サーバ処理部33は、サーバ3の各種処理がサーバ記憶部32に記憶されているプログラム等に基づいて適切な手順で実行されるように、サーバ通信部31等の動作を制御する。サーバ処理部33は、サーバ記憶部32に記憶されているプログラム(オペレーティングシステムプログラムやドライバプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、サーバ処理部33は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
2.2.1.サーバ処理部33の機能
図4〜図5は、サーバ3により作成される表示データに基づく携帯端末2の表示画面の一例を示す図である。
図4(a)には、ゲームを開始したときに表示されるホーム画面400が示される。ホーム画面400は、サーバ3から受信したホーム画面表示データに基づいて表示される。ホーム画面400には、複数のボタンが一覧表示される。「デッキ編成」ボタン401のタップによりデッキの編成が端末通信部21を介してサーバ3に要求される。一方、「バトル開始」ボタン402のタップによりバトルの開始が端末通信部21を介してサーバ3に要求される。
図4(b)には、図4(a)に示されるホーム画面400でデッキの編成が要求されたときに表示されるデッキ編成画面410が示される。デッキ編成画面410は、サーバ3から受信したデッキ編成画面表示データに基づいて表示される。デッキ編成画面410には、デッキを構成するカードを設定するための設定枠411が配置される。この設定枠411は、プレイヤの所持カードを設定するためのプレイヤ枠412と、全てのプレイヤに共通に設定されたゲストカードを表示するためのゲスト枠413と、プレイヤに関連する他のプレイヤの所持カードを設定するための応援枠414とに分類される。各設定枠411には、それぞれ特定の数値が対応付けて表示される。
ゲストカードは、特定の期間に行われるバトル又は特定の対戦相手とのバトルにおいて全てのプレイヤに共通に設定されており、その特定の期間に行われるバトル又は特定の対戦相手とのバトルが完了したときに、各バトルで獲得した経験値に基づいてレベルアップをした状態でプレイヤに付与される。なお、各バトルで獲得した経験値に基づいてレベルアップをさせた結果、ゲストカードが所定のレベルに到達しなかった場合、そのゲストカードはプレイヤに付与されない。プレイヤに関連する他のプレイヤの所持カードは、一人の他のプレイヤあたり一つずつ設定される。プレイヤに関連する他のプレイヤが応援枠の数(図4(b)の例では4)未満である場合、予め定められたカードが設定される。なお、プレイヤに関連する他のプレイヤが応援枠の数未満である場合、サーバ3がランダムに選択した他のプレイヤの所持カードが設定されてもよい。
プレイヤ枠412内の各設定枠411及び応援枠414内の各設定枠411のうちの何れか一つがタップされると、その設定枠411に設定するカードを選択するためのカード選択画面(不図示)の表示が端末通信部21を介してサーバ3に要求される。携帯端末2がサーバ3からカード選択画面を表示するためのカード選択画面表示データを受信すると、カード選択画面が表示される。プレイヤ枠412内の設定枠411がタップされた場合、カード選択画面には、プレイヤの所持カードの一覧が表示され、応援枠414内の設定枠411がタップされた場合、カード選択画面には、プレイヤに関連する他のプレイヤの所持カードの一覧が表示される。
カード選択画面において、プレイヤにより特定のカードが指定されると、デッキへのカードの追加又は変更が端末通信部21を介してサーバ3に要求される。サーバ3により、デッキへのカードの追加又は変更が行われると、そのカードをその設定枠に配置したデッキ編成画面が表示される。
図4(c)には、各設定枠411にカードが配置されたデッキ編成画面420が示される。デッキ編成画面420には、各設定枠411に、指定された各カード421が配置されている。指定された各カード421には、各設定枠411に対応付けて表示されている各数値が付与される。カード421の右上部に表示されている図柄422は、そのカードが有する特殊効果を表す。特殊効果は、攻撃を実行したとき、又はそのカードがバトルに使用されるカードとして選択されたときに発動される。
攻撃を実行したときに発動される特殊効果には、HPを回復させる効果、1回のターンにおける攻撃回数を増大させる効果、攻撃力及び/又は防御力を増大させる効果、相手が攻撃するまでのターン数を増大させる効果、各攻撃ターンの開始時に相手にダメージを与える効果等が含まれる。カードが選択されたときに発動される特殊効果には、プレイヤがバトル用カード群に新たにカードを追加した結果、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値を超える場合に、そのカードを追加することをキャンセルする効果が含まれる。さらに、カードが選択されたときに発動される特殊効果には、プレイヤがバトル用カード群に新たにカードを追加した結果、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値を超えていても所定値未満であるとみなす効果が含まれる。さらに、カードが選択されたときに発動される特殊効果には、デッキ内のカードのうち、現在のバトル用カード群に新たに追加されると数値の合計が所定値を超えてしまう所定数又は全部のカードが選択されないようにする効果が含まれる。
デッキ編成画面410及び420には、さらに、「戻る」ボタン415が表示される。「戻る」ボタン415のタップにより、ホーム画面表示データの再表示が端末通信部21を介してサーバ3に要求され、ホーム画面400が再度表示される。
図5(a)には、図4(a)に示されるホーム画面400でバトルの開始が要求されたときに表示されるバトル画面500が示される。バトル画面500は、サーバ3から受信したバトル画面表示データに基づいて表示される。バトル画面500には、バトル用カード群を構成するカードを設定するための設定枠501〜508と、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計509が表示される。バトル用カード群に新たなカードが追加されると、設定枠501から昇順に追加されたカードが配置されていく。設定枠505〜508に「+40%」と表示されているように、設定枠505〜508のそれぞれにカードが配置された場合、バトル用カード群全体の攻撃力が所定比率(例えば40%)ずつ増大していく。多くのカードをバトル用カード群に追加することにより、攻撃力を飛躍的に大きくすることができるため、プレイヤはバトル用カード群にカードを追加するか否かを戦略的に判断することになり、ゲームの趣向性を高めることが可能となる。
また、バトル画面500には、バトルの相手キャラクタの画像510と、相手キャラクタのHPゲージ511と、相手キャラクタが攻撃してくるまでのターン数512が表示される。HPゲージ511は、相手キャラクタのHPの上限値に対する現在値の割合をゲージにより表示される。なお、HPゲージ511と対応付けて相手キャラクタのHPの上限値及び現在値が表示されてもよい。また、バトル画面500には、デッキにおいてまだ選択されていないカード数513と、確率ゲージ514と、プレイヤのHPゲージ515とが表示される。確率ゲージ514は、現在のバトル用カード群にデッキ内の一つのカードを新たに追加した場合に、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値(例えば21)になる確率と、所定値未満になる確率と、所定値を超える確率をゲージにより表示する。HPゲージ515は、プレイヤのHPの上限値に対する現在値の割合をゲージにより表示し、HPゲージ515と対応付けてプレイヤのHPの上限値及び現在値が表示される。
図5(a)は、デッキからカードが一つも選択されておらず、バトル用カード群にカードが一つも追加されていない状態を示している。図5(a)に示すように、この状態では、合計509には「0」が表示され、カード数513には「15」が表示されている。また、確率ゲージ514には、現在のバトル用カード群にデッキ内の一つのカードを新たに追加した場合に、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値未満になる確率が100%で表示されている。
バトル画面500には、さらに、「回復」ボタン516と、「攻撃」ボタン517と、「引く」ボタン518が表示される。「回復」ボタン516と対応付けてプレイヤが所持する回復アイテムの数が表示される。プレイヤによる「回復」ボタン516のタップにより、HPの回復が端末通信部21を介してサーバ3に要求され、プレイヤが所持する回復アイテムを用いてHPが回復される。一方、「攻撃」ボタン517と対応付けて現在のバトル用カード群による攻撃力が表示される。プレイヤによる「攻撃」ボタン517のタップにより、バトルの実行指示が端末通信部21を介してサーバ3に要求され、バトルの結果内容(勝敗等)を表すバトル結果画面(不図示)が表示される。バトル結果画面は、サーバ3から受信したバトル結果画面表示データに基づいて表示される。バトル結果画面には、プレイヤと対戦相手のHPの変化を表すバトルの演出画像がアニメーション等により表示され、結果内容が表示される。一方、プレイヤによる「引く」ボタン518のタップにより、デッキの中の一つのカードをバトル用カード群へ追加する追加指示が端末通信部21を介してサーバ3に要求され、バトル用カード群へカードが追加される。バトル用カード群へカードが追加されるたびに、サーバ3によりバトル画面表示データが再作成され、バトル画面は更新される。
なお、「引く」ボタン518がタップされた場合に、デッキの中の複数のカードがまとめてバトル用カード群へ追加されてもよい。また、「攻撃」ボタン517がタップされなくても、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値になった場合には、自動的にバトルが実行されてもよい。
図5(b)には、デッキの中の幾つかのカードがバトル用カード群へ追加されたバトル画面520が示される。バトル画面520では、設定枠501〜503に、それぞれ追加されたカード521〜523が配置されている。追加されたカード521〜523には、それぞれ付与された数値が対応付けて表示される。また、合計509には、それぞれ付与された数値の合計である「18」が表示される。また、カード数513には、デッキにおいてまだ選択されていないカード数である「12」が表示される。また、確率ゲージ514において、現在のバトル用カード群に一つのカードを新たに追加した場合に、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値と一致する確率524と、所定値未満になる確率525と、所定値を超える確率526が表示される。また、バトル画面520には、バトル用カード群全体に対して発動される特殊効果を表す図柄527が表示される。
後述するように、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値未満になる場合、通常の攻撃が行われ、数値の合計が所定値と一致する場合、特殊効果を発動させて攻撃が行われ、数値の合計が所定値を超えてしまった場合、そのターンは攻撃が行われない。したがって、数値の合計がちょうど所定値になれば、効率良く攻撃することができ、バトルに勝利する可能性が高くなるが、所定値を超えてしまうと、攻撃自体を行うことができず、バトルに敗北する可能性が高くなる。したがって、プレイヤは、確率ゲージ514を参照することにより、現在のバトル用カード群に一つのカードを新たに追加するか否かを適切に判断することが可能となる。
なお、プレイヤの攻撃ターンでは、ランダムに決定した所定範囲(例えば95%〜105%)のランダム係数をバトル用カード群に含まれる各カードの攻撃力の合計に乗じた値と、同様にして決定したランダム係数を対戦相手の防御力に乗じた値とに基づいて対戦相手に与えるダメージ量が決定される。そして、対戦相手のHPからそのダメージ量が減算され、対戦相手のHPが0になった場合、プレイヤの勝利となる。一方、対戦相手の攻撃ターンでは、ランダム係数をデッキに含まれる各カードの防御力の平均に乗じた値と、ランダム係数を対戦相手の攻撃力に乗じた値とに基づいてプレイヤに与えるダメージ量が決定される。そして、プレイヤのHPからそのダメージ量が減算され、プレイヤのHPが0になった場合、プレイヤの敗北となる。そこで、バトル画面に、現在設定されているバトル用カード群により対戦相手に与えるダメージ量(期待値)と、現在のバトル用カード群に一つのカードを新たに追加した場合に対戦相手に与えるダメージ量(期待値)を表示してもよい。これにより、プレイヤは、現在のバトル用カード群にカードを新たに追加するか否かをより適切に判断することが可能となる。
同様に、バトル画面に、現在設定されているバトル用カード群により対戦相手に勝利する確率と、現在のバトル用カード群に一つのカードを新たに追加した場合に対戦相手に勝利する確率を表示してもよい。これらの確率は、現在のバトル用カード群又は現在のバトル用カード群にデッキ内のカードの中の一つがそれぞれ追加された各バトル用カード群による攻撃力と、対戦相手の防御力及びHPと、上記の係数に係る所定範囲に基づいて算出することができる。これにより、プレイヤは、現在設定されているバトル用カード群により対戦相手に勝利する確率が十分高い場合には、新たなカードを追加する必要がないことを判断することができる。
また、後述するように、プレイヤがバトルに勝利した場合、アイテム、経験値等の特典がプレイヤに付与される。その際、プレイヤがバトルに勝利したときに用いたバトル用カード群に応じて、プレイヤに付与する特典が変更されてもよい。例えば、サーバ3は、バトル用カード群に含まれるカードの数、各カードに付与された数値の合計、攻撃力及び/又は防御力が大きいほど、プレイヤに付与するアイテムのレア度及び/又は経験値を大きくすることにより、プレイヤに付与する特典を大きくする。あるいは、サーバ3は、バトル用カード群に含まれるカードの数、各カードに付与された数値の合計、攻撃力及び/又は防御力が大きいほど、プレイヤに特典を付与する確率を大きくする。その場合、バトル画面に、現在設定されているバトル用カード群により対戦相手に勝利したときに付与される特典に関する情報(付与されるアイテム、アイテムのレア度、経験値、特典が付与される確率等)と、現在のバトル用カード群に一つのカードを新たに追加した場合に対戦相手に勝利したときに付与される特典に関する情報を表示してもよい。これにより、プレイヤは、表示された情報に基づいて、所望の特典を取得するために、現在のバトル用カード群にカードを新たに追加すべきか否かを判断することができる。
また、図4(b)、(c)に示したデッキ編成画面と、図5(a)、(b)に示したバトル画面の切り替えは、図4(a)に示したホーム画面に一旦戻ってから行うのではなく、直接行うようにしてもよい。その場合、デッキ編成画面に「バトル開始」ボタンを配置するとともに、バトル画面に「デッキ編成」ボタンを配置することにより、プレイヤは各画面を一回の操作で切り替えることができる。あるいは、デッキ編成画面とバトル画面を一つの画面で構成してもよい。その場合、デッキ編成画面において、デッキ内のカードのうち既に選択されたカードをグレー表示する等、まだ選択されていないカードと区別可能に表示することにより、プレイヤは、どのカードがまだ選択されていないかを容易に識別することができる。
2.2.2.サーバ処理部33の構成
以上の機能を実現するために、サーバ処理部33は、制御部331と、ゲーム進行部332と、表示データ作成部333と、デッキ編成部334と、バトル用カード群編成部335と、バトル実行部336と、特典付与部337とを備える。これらの各部は、サーバ処理部33が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとしてサーバ3に実装されてもよい。
以下、制御部331による処理について説明する。
制御部331は、ゲームの開始及び進行を制御し、適宜ゲーム進行部332等に処理の実行を指示する。
制御部331は、携帯端末2からサーバ通信部31を介してゲーム開始要求を受信した場合、受信したゲーム開始要求を不図示のプレイヤ認証部に渡し、認証処理の実行を指示する。ゲーム開始要求には、プレイヤID及びパスワードが含まれる。制御部331は、プレイヤ認証部によるプレイヤの認証が成功した場合に、ホーム画面表示データを作成する。制御部331は、デッキ編成、バトル開始等の指示を受け付けるボタン等を所定のレイアウトで表示させるためのホーム画面表示データを作成する。また、制御部331は、作成したホーム画面表示データをサーバ通信部31を介して携帯端末2に送信する。
制御部331は、携帯端末2からサーバ通信部31を介してゲーム進行要求を受信した場合、受信したゲーム進行要求をゲーム進行部332に渡し、ゲーム進行処理の実行を指示する。ゲーム進行要求には、プレイヤID及び要求種別が含まれる。要求種別には、デッキ編成要求、カード選択画面表示要求、デッキ設定要求、バトル開始要求、カード追加要求、バトル実行要求等のうちの何れかの要求が指定される。なお、図4(a)のホーム画面400の「デッキ編成」ボタン401がタップされた場合、要求種別はデッキ編成要求となり、「バトル開始」ボタン402がタップされた場合、要求種別はバトル開始要求となる。また、図4(b)、(c)のデッキ編成画面410、420等の各設定枠411がタップされた場合、要求種別はカード選択画面表示要求となり、ゲーム進行要求にはタップされた設定枠に対応する枠IDがさらに含まれる。また、カード選択画面においてプレイヤにより特定のカードが指定された場合、要求種別はデッキ設定要求となり、ゲーム進行要求には指定されたカードのカードID及び設定枠の枠IDがさらに含まれる。また、図5(a)、(b)のバトル画面500、520等の「引く」ボタン518がタップされた場合、要求種別はカード追加要求となり、「攻撃」ボタン517がタップされた場合、要求種別はバトル実行要求となる。
また、制御部331は、ゲーム進行部332から受け取った各画面の表示データをサーバ通信部31を介して携帯端末2に送信する。
以下、ゲーム進行部332による処理について説明する。
ゲーム進行部332は、ゲームの進行を制御し、適宜表示データ作成部333、デッキ編成部334、バトル用カード群編成部335又はバトル実行部336にそれぞれ表示データ作成処理、デッキ編成処理、バトル用カード群編成処理又はバトル実行処理の実行を指示する。また、ゲーム進行部332は、ゲーム進行部332、表示データ作成部333、デッキ編成部334又はバトル実行部336が作成した各画面の表示データを制御部331に渡す。
ゲーム進行部332は、制御部331から受け取ったゲーム進行要求に含まれる要求種別から携帯端末2の要求を特定する。
ゲーム進行部332は、特定した要求がデッキ編成要求である場合、表示データ作成部333に、ゲーム進行要求に含まれるプレイヤIDを渡すとともに、デッキ編成画面表示データの作成を指示する。
ゲーム進行部332は、特定した要求がカード選択画面表示要求である場合、表示データ作成部333に、ゲーム進行要求に含まれるプレイヤID及び枠IDを渡すとともに、カード選択画面表示データの作成を指示する。
ゲーム進行部332は、特定した要求がデッキ設定要求である場合、デッキ編成部334に、ゲーム進行要求に含まれるプレイヤID、枠ID及びカードIDを渡すとともに、デッキへのカードの追加又は変更を指示する。
ゲーム進行部332は、特定した要求がバトル開始要求である場合、表示データ作成部333に、ゲーム進行要求に含まれるプレイヤIDを渡すとともに、バトル画面表示データの作成を指示する。
ゲーム進行部332は、特定した要求がカード追加要求である場合、バトル用カード群編成部335に、ゲーム進行要求に含まれるプレイヤIDを渡すとともに、バトル用カード群へのカードの追加を指示する。
ゲーム進行部332は、特定した要求がバトル実行要求である場合、バトル実行部336に、ゲーム進行要求に含まれるプレイヤIDを渡すとともに、バトルの実行を指示する。
以下、表示データ作成部333による処理について説明する。
表示データ作成部333は、ゲーム進行部332又はデッキ編成部334からの指示に従って表示データを作成し、作成した表示データをゲーム進行部332及び制御部331を介してサーバ通信部31に出力させる。
表示データ作成部333は、ゲーム進行部332又はデッキ編成部334からデッキ編成画面表示データの作成が指示されると、プレイヤ管理テーブルを読み出し、ゲーム進行要求に含まれるプレイヤIDのプレイヤのデッキ情報に含まれる各カードの枠ID及びカードIDを特定する。そして、表示データ作成部333は、特定したカードIDに対応するカードを枠IDに対応する枠に配置したデッキ編成画面を表示するためのデッキ編成画面表示データを作成する。表示データ作成部333は、カード管理テーブルからカードIDに対応する名前、画像等の情報を読み出し、各情報及びボタン等を所定のレイアウトで表示させるようにデッキ編成画面表示データを作成する。
表示データ作成部333は、ゲーム進行部332からカード選択画面表示データの作成が指示されると、ゲーム進行要求に含まれる枠IDがプレイヤの所持カードに対応する枠を示す場合、プレイヤ管理テーブルを読み出し、ゲーム進行要求に含まれるプレイヤIDのプレイヤの所持カードIDを特定する。一方、表示データ作成部333は、ゲーム進行要求に含まれる枠IDが他のプレイヤの所持カードに対応する枠を示す場合、関連プレイヤIDのプレイヤの所持カードIDを特定する。そして、表示データ作成部333は、特定した所持カードIDに対応するカードを表示してプレイヤが何れかのカードを選択するためのカード選択画面表示データを作成する。表示データ作成部333は、カード管理テーブルから所持カードIDに対応する名前、画像等の情報を読み出し、各情報及び何れかのカードを選択するためのボタン等を所定のレイアウトで表示させるようにカード選択画面表示データを作成する。
表示データ作成部333は、ゲーム進行部332からバトル画面表示データの作成が指示されると、プレイヤ管理テーブルを読み出し、ゲーム進行要求に含まれるプレイヤIDのプレイヤのHPを特定するとともに、バトル用カード群情報に含まれる各カードの枠ID及びカードIDを特定する。
さらに、表示データ作成部333は、そのプレイヤのデッキ情報に含まれる各カードのうち、まだバトル用カード群に選択されていないカードの枠ID及びカードIDを特定する。そして、表示データ作成部333は、現在のバトル用カード群に新たなカードを一つ追加した場合に、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値と一致する第1確率と、所定値未満になる第2確率と、所定値を超える第3確率を算出する。例えば、図5(a)に示されるように、まだバトル用カード群にカードが一つも追加されていない場合、第2確率は100%となり、第1確率及び第3確率は0%となる。一方、図5(b)に示されるように、デッキから数値が10のカードと、数値が2のカードと、数値が6のカードが選択されている場合、デッキには、カードが全部で12枚残っており、数値が3のカードは2枚残っており、数値が2以下のカードは3枚残っており、数値が3を超えるカードは7枚残っている。したがって、第1確率は17%となり、第2確率は25%となり、第3確率は58%となる。
なお、前述したように、各カードには、数値のみでなく、文字が付与されていてもよい。例えば、各カードには、トランプのように、「2」〜「10」までの数値、及び「A」、「J」、「Q」、「K」の文字のうちの何れかが付与されていてもよい。その場合、各数値及び各文字には、その数値及び文字が変換される一つ以上の数値が割り当てられる。例えば、「2」〜「10」までの各数値にはその数値自体が割り当てられ、「J」、「Q」、「K」の各文字には「10」が割り当てられ、「A」にはトランプゲームのブラックジャックのように「1」と「11」の二つの数値が割り当てられる。表示データ作成部333は、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値又は文字を、その数値又は文字に割り当てられた数値に変換する。そして、表示データ作成部333は、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計を算出する代わりに、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値又は文字から変換された数値の合計を算出する。表示データ作成部333は、「A」が付与されているカードの数値については、「1」と「11」の何れかをプレイヤに選択させる。なお、表示データ作成部333は、「A」が付与されているカードの数値については、「1」と「11」のうちプレイヤにとって有利な方の数値を自動的に選択してもよい。即ち、表示データ作成部333は、複数の数値が割り当てられた記号を、その複数の数値のうち、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値又は文字から変換された数値の合計が所定値を超えない範囲で最も大きい数値に変換する。
そして、表示データ作成部333は、特定したHPを表すHPゲージ及び算出した各確率を表す確率ゲージを表示するとともに、特定したカードIDに対応するカードを枠IDに対応する枠に配置したバトル画面を表示するためのバトル画面表示データを作成する。表示データ作成部333は、カード管理テーブルからカードIDに対応する名前、画像等の情報を読み出し、読み出した情報、カードの追加指示を受け付けるための「引く」ボタン、バトルの実行指示を受け付ける「攻撃」ボタン等を所定のレイアウトで表示させるようにバトル画面表示データを作成する。
以下、デッキ編成部334による処理について説明する。
デッキ編成部334は、ゲーム進行部332からデッキへのカードの追加又は変更が指示されると、プレイヤ管理テーブルを読み出し、ゲーム進行要求に含まれるプレイヤIDのプレイヤのデッキ情報に、ゲーム進行要求に含まれるカードIDを枠IDに関連付けて記憶する。なお、デッキ情報において、その枠IDと関連付けて特定のカードIDが既に記憶されている場合は、そのカードIDをゲーム進行要求に含まれるカードIDに更新する。そして、デッキ編成部334は、表示データ作成部333に、追加又は変更したカードをその枠IDに対応する設定枠に表示したデッキ編成画面表示データの作成を指示する。
以下、バトル用カード群編成部335による処理について説明する。
バトル用カード群編成部335は、ゲーム進行部332からバトル用カード群へのカードの追加が指示されると、プレイヤ管理テーブルを読み出し、ゲーム進行要求に含まれるプレイヤIDのプレイヤのデッキ情報を特定する。バトル用カード群編成部335は、特定したデッキ情報においてまだ選択されていないカード、即ち使用状況が「未」であるカードの中から一つのカードをランダムに選択してバトル用カード群に追加する。バトル用カード群編成部335は、現在時刻等を種として発生させた擬似乱数を用いてランダムにカードを選択する。次に、バトル用カード群編成部335は、デッキ情報において、選択したカードの使用状況を「済」に変更し、選択したカードのカードID及び数値をバトル用カード群情報に追加する。
バトル用カード群へ追加されたカードは、「攻撃」ボタン517がタップされて攻撃が行われた後も選択対象外のまま、即ちその使用状況は「済」のままとなる。バトル用カード群編成部335は、デッキ内の全てのカードの使用状況が「済」となり、選択対象のカードがなくなると、その時点でバトル用カード群に含まれていない全てのカードの使用状況を「未」に変更して、各カードを選択対象に戻す。
なお、デッキを複数設定しておき、バトル用カード群編成部335は、一つのデッキ内の全てのカードの使用状況が「済」となって選択対象のカードがなくなった場合、バトル用カード群へ追加するカードを他のデッキから選択するようにしてもよい。その場合、サーバ記憶部32は、ブレイヤ管理テーブルのデッキ情報に複数のデッキに関する情報を記憶しておく。バトル用カード群編成部335は、複数のデッキの内の特定のデッキに含まれる全てのカードが選択されるまで、その特定のデッキの中から、バトル用カード群へ追加するカードを選択する。そして、バトル用カード群編成部335は、特定のデッキに含まれる全てのカードが選択された場合、複数のデッキの内の他のデッキの中から、バトル用カード群へ追加するカードを選択する。これにより、ユーザは、複数のデッキをどのように構成するかを戦略的に考え、デッキ内で選択されていないカードが少なくなってきたときに他のデッキの状態を考慮することになり、ゲームの趣向性をより高めることが可能となる。
次に、バトル用カード群編成部335は、バトル用カード群情報に含まれるカードIDの数値の合計を算出し、算出した数値の合計が所定値を超えたか否かを判定する。バトル用カード群編成部335は、算出した数値の合計が所定値を超えた場合、所定値を超えたことを表すバトル画面表示データを作成する。この場合、対戦相手に攻撃を行うことなく、その攻撃ターンは終了する。一方、バトル用カード群編成部335は、算出した数値の合計が所定値以下である場合、現在のバトル用カード群に新たなカードを一つ追加した場合に、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値と一致する確率と、所定値未満になる確率と、所定値を超える確率を算出する。そして、バトル用カード群編成部335は、バトル用カード群にカードが追加され、確率ゲージが新たに算出した確率を表すバトル画面を再作成する。
なお、バトル用カード群編成部335は、サーバ通信部31がバトル画面表示データを送信してから、所定時間(例えば10秒)以内にユーザの指示を受け付けなかった場合、自動的に、デッキにおいてまだ選択されていないカードの中から一つのカードをランダムに選択してバトル用カード群に追加してもよい。その場合、バトル用カード群編成部335は、サーバ通信部31がバトル画面表示データを送信したときに計時を開始する。バトル用カード群編成部335は、その後、所定時間以内に、ゲーム進行部332がカード追加要求又はバトル開始要求を要求種別とするゲーム進行要求を受信しなかった場合、即ちバトル画面において「引く」ボタン及び「攻撃」ボタンの何れもタップされなかった場合、新たなカードをバトル用カード群に追加する。これにより、ユーザは、バトル用カード群へ新たにカードを追加するか否かを短時間に判断することが要求され、ゲームの趣向性をより高めることが可能となる。
また、バトル用カード群編成部335は、バトル用カード群情報に含まれるカードIDの数値の合計が所定値より小さい第2所定値以下である場合、自動的に、デッキにおいてまだ選択されていないカードの中から一つのカードをランダムに選択してバトル用カード群に追加してもよい。例えば、各カードに付与される数値の最大値が10であり、所定値が21である場合、第2所定値を11に設定することにより、バトル用カード群に新たなカードを追加しても21を超えない条件下で、自動的にカードを追加することができる。これにより、プレイヤは、バトル用カード群情報にカードを追加しても各カードの数値の合計が所定値を確実に超えない場合に「引く」ボタンのタップ操作を省略でき、利便性を向上させることが可能となる。
以下、バトル実行部336による処理について説明する。
バトル実行部336は、ゲーム進行部332からバトルの実行が指示されると、プレイヤ管理テーブルを読み出し、ゲーム進行要求に含まれるプレイヤIDのプレイヤのバトル用カード群情報を特定する。バトル実行部336は、特定したバトル用カード群情報に含まれるカードIDの数値の合計を算出し、算出した数値の合計が所定値と一致するか否かを判定する。バトル実行部336は、算出した数値の合計が所定値と一致しない場合、即ち所定値未満である場合、バトルにおける効果として第1の効果を設定する。一方、バトル実行部336は、算出した数値の合計が所定値と一致する場合、バトルにおける効果として第2の効果を設定する。第1の効果は、通常の効果であり、第1の効果が設定されている場合、バトル用カード群に含まれる各カードを用いて通常の攻撃が行われる。一方、第2の効果は、第1の効果より高い効果であり、第2の効果が設定されている場合、前述したバトル用カード群に含まれる各カードが有する特殊効果のうち、攻撃を実行したときに発動される特殊効果を発動させた攻撃が行われる。
前述したように、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値を超える場合、対戦相手に攻撃を行うことなく、その攻撃ターンは終了する。すなわち、バトル実行部336は、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値未満であるか、所定値と一致するか、又は所定値を超えるかによってバトルにおける効果を変更する。なお、バトル実行部336は、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値を超える場合、第3の効果を設定してバトルを実行してもよい。第3の効果は、第1の効果より低い効果であり、第3の効果が設定されている場合、例えばバトルを実行する際の攻撃力、守備力等の各パラメータは、第1の効果が設定されているときの各パラメータの所定倍(1より小さい値)に設定されてバトルが実行される。
なお、バトル実行部336は、特殊効果を連続して発動させた回数、即ち現在及び直前の複数のバトルでバトル用カード群情報に含まれるカードIDの数値の合計が所定値と一致した連続数に応じて、その特殊効果をさらに変更してもよい。その場合、バトル実行部336は、特殊効果を連続して発動させた回数が多いほど、特殊効果を大きくする。例えば、バトル実行部336は、HPを回復させる度合い、1回のターンにおける攻撃回数を増大させる度合い、攻撃力及び/又は防御力を増大させる度合い、相手が攻撃するまでのターン数を増大させる度合い、各攻撃ターンの開始時に相手に与えるダメージ等を大きくすることにより、特殊効果を大きくする。これにより、プレイヤは、直前に特殊効果を発動させていたか否かを考慮して、バトル用カード群へ新たにカードを追加するか否かを考えることになり、ゲームの趣向性をより高めることが可能となる。
次に、バトル実行部336は、設定された効果を用いて、バトルを実行する。バトルは、プレイヤの攻撃ターンを所定数だけ連続して行った後、対戦相手の攻撃ターンを行うことを繰り返すことにより行われる。バトル実行部336は、プレイヤの攻撃ターンでは、プレイヤ管理テーブル及びカード管理テーブルを読み出し、バトル用カード群に含まれる各カードの攻撃力を特定し、その合計をプレイヤの攻撃力とするとともに、対戦相手の防御力及びHPを特定する。バトル実行部336は、ランダムに決定した所定範囲(例えば95%〜105%)のランダム係数をプレイヤの攻撃力に乗じた値と、同様にして決定したランダム係数を対戦相手の防御力に乗じた値とに基づいて対戦相手に与えるダメージ量を決定し、決定したダメージ量を対戦相手のHPから減算する。そして、バトル実行部336は、敵キャラクタのHPが0になった場合、プレイヤが勝利したと判定し、0にならなかった場合、次のターンへ移行する。
一方、バトル実行部336は、対戦相手の攻撃ターンでは、プレイヤ管理テーブルを読み出し、プレイヤのHPを特定する。また、バトル実行部336は、カード管理テーブルを読み出し、デッキに含まれる各カードの防御力を特定し、その平均をプレイヤの防御力とするとともに、対戦相手の攻撃力を特定する。バトル実行部336は、ランダム係数を対戦相手の攻撃力に乗じた値及びランダム係数をプレイヤの防御力に乗じた値に基づいてプレイヤに与えるダメージ量を決定し、決定したダメージ量をプレイヤのHPから減算する。そして、バトル実行部336は、プレイヤのHPが先に0になった場合、プレイヤが敗北したと判定し、0にならなかった場合、次のターンへ移行する。
また、バトル実行部336は、バトル用カード群に含まれる各カードの属性に基づいて、バトル用カード群の属性を決定し、バトル用カード群の属性と対戦相手の属性に基づいて、プレイヤ及び/又は対戦相手に与えるダメージ量を変更してもよい。例えば、バトル用カード群の属性が水であり、対戦相手の属性が火である場合、バトル実行部336は、プレイヤに与えるダメージ量を小さくし、対戦相手に与えるダメージ量を大きくする。その場合、バトル用カード群の属性は、プレイヤにより選択可能にしてもよい。例えば、バトル用カード群編成部335は、バトル用カード群に追加する全てのカードをデッキからランダムに選択するのではなく、バトル用カード群に追加する全てのカードの内の特定のカード(例えば、最初のカード)についてはプレイヤによる選択を受け付ける。そして、バトル実行部336は、選択されたカードが有する属性をバトル用カード群の属性とする。
また、バトル実行部336は、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の組合せに基づいて、バトルにおける効果をさらに変更してもよい。例えば、バトル実行部336は、バトル用カード群に含まれる所定数(例えば3)のカードのそれぞれに付与された数値が連続する値(1、2、3)、同一の値(1、1、1)等である場合に、バトルにおける効果を大きくする。例えば、バトル実行部336は、バトルを実行する際の攻撃力、守備力等の各パラメータを増大させることにより、バトルにおける効果を大きくする。また、トランプゲームのポーカーのように、バトル用カード群に含まれる5つのカードのそれぞれに付与された数値がワンペア、ツーペア、スリーカード、フルハウス、ストレート等のように特定の組合せになる場合に、その組合せの希少性が高いほどバトルにおける効果を大きくしてもよい。
また、各カードに数値でなく文字が付与されている場合、各カードに付与された文字が所定の単語を表す文字列(例えばGAME等)を構成する場合に、バトルにおける効果を大きくしてもよい。また、各カードに図形が付与されている場合、各カードに付与された図形が所定の形状を表す図形を構成する場合(例えば複数の三角形により星形が構成される場合等)に、バトルにおける効果を大きくしてもよい。
また、バトル実行部336は、バトル用カード群に含まれる各カードの属性の同一性に基づいて、バトルにおける効果をさらに変更してもよい。例えば、バトル実行部336は、バトル用カード群に含まれる全てのカードの属性が一致する場合に、バトルにおける効果を大きくする。
また、バトル実行部336は、デッキにおいて選択されたカードの組合せに基づいて、バトルにおける効果をさらに変更してもよい。例えば、デッキを縦3列×横3列の9つのカードで構成し、バトル実行部336は、縦、横、斜めの何れか一列のカードがデッキから選択された場合又は最後まで選択されなかった場合に、バトルにおける効果を大きくする。あるいは、特定のカード(例えば中央に配置されたカード)が最初に選択された場合又は最後まで選択されなかった場合に、バトルにおける効果を大きくしてもよい。
バトル実行部336は、プレイヤが勝利した場合、特典付与部337に、バトルに勝利したプレイヤへの特典の付与を指示する。また、バトル実行部336は、バトルの演出画像及び結果内容を表示するためのバトル結果画面表示データを作成する。
以下、特典付与部337による処理について説明する。
特典付与部337は、バトル実行部から特典の付与が指示されると、バトルに勝利したプレイヤに特典を付与する。付与される特典は、アイテム、経験値等である。上述したように、特典付与部337は、プレイヤがバトルに勝利したときに用いたバトル用カード群に応じて、プレイヤに付与する特典を変更してもよい。
図6は、ゲームシステム1の動作シーケンスの一例を示す図である。なお、以下に説明する動作シーケンスは、予め端末記憶部22及びサーバ記憶部32に記憶されているプログラムに基づいて、主に端末処理部25及びサーバ処理部33により、携帯端末2及びサーバ3の各要素と協働して実行される。
プレイヤは、携帯端末2の操作部23を用いてゲームの開始を指示する。閲覧実行部251は、操作部23を用いて、プレイヤからプレイヤID及びパスワードを受け付け、受け付けたプレイヤID及びパスワードを含むゲーム開始要求を端末通信部21を介してサーバ3に送信する(ステップS101)。
サーバ3の制御部331は、携帯端末2からサーバ通信部31を介して、ゲーム開始要求を受信した場合、受信したゲーム開始要求に含まれるプレイヤID及びパスワードをプレイヤ認証部に渡し、認証処理の実行を指示する(ステップS102)。
制御部331は、プレイヤ認証部による認証が成功した場合、ホーム画面表示データを作成する(ステップS103)。
制御部331は、作成したホーム画面表示データをサーバ通信部31を介して携帯端末2に送信する(ステップS104)。
携帯端末2の閲覧実行部251は、サーバ3から端末通信部21を介してホーム画面表示データを受信した場合、受信したホーム画面表示データに基づいて描画データを作成する。また、閲覧実行部251は、作成した描画データを表示部24に出力し、ホーム画面400を表示する(ステップS105)。
次に、閲覧実行部251は、操作部23を用いたプレイヤからの指示に応じて、その指示に対応する要求種別と、そのプレイヤのプレイヤIDとを含むゲーム進行要求を端末通信部21を介してサーバ3に送信する(ステップS106)。
制御部331は、サーバ通信部31を介して携帯端末2からゲーム進行要求を受信した場合、受信したゲーム進行要求をゲーム進行部332に渡し、ゲーム進行処理の実行を指示する。ゲーム進行部332は、制御部331によりゲーム進行処理の実行が指示されると、ゲーム進行処理を実行する(ステップS107)。ゲーム進行処理において、サーバ処理部33の各部は、受信したゲーム進行要求に対応する表示データを作成し、ゲーム進行部332は、作成された表示データを制御部331に渡す。ゲーム進行処理の詳細については後述する。
次に、制御部331は、ゲーム進行部332から受け取った各表示データをサーバ通信部31を介して携帯端末2に送信する(ステップS108)。
閲覧実行部251は、端末通信部21を介してサーバ3から各表示データ等を受信した場合、受信した表示データに基づいて描画データを作成する。また、閲覧実行部251は、作成した描画データを表示部24に出力し、対応する画面を表示する(ステップS109)。以降、ステップS106〜S109の処理が繰り返される。
図7は、ゲーム進行部332によるゲーム進行処理の動作フローの一例を示す図である。図7に示すゲーム進行処理は、図6のステップS107において実行される。
最初に、ゲーム進行部332は、制御部331から受け取ったゲーム進行要求に含まれる要求種別から、携帯端末2の要求を特定する(ステップS201)。
特定した要求がデッキ編成要求である場合(ステップS202−Yes)、ゲーム進行部332は、表示データ作成部333にデッキ編成画面表示データの作成を指示する。表示データ作成部333は、デッキ編成画面表示データを作成し、作成したデッキ編成画面表示データをゲーム進行部332に渡す(ステップS203)。次に、ゲーム進行部332は、表示データ作成部333から受け取ったデッキ編成画面表示データを制御部331に渡し(ステップS215)、一連のステップを終了する。
一方、特定した要求がカード選択画面表示要求である場合(ステップS202−No、ステップS204−Yes)、ゲーム進行部332は、表示データ作成部333にカード選択画面表示データの作成を指示する。表示データ作成部333は、カード選択画面表示データを作成し、作成したカード選択画面表示データをゲーム進行部332に渡す(ステップS205)。次に、ゲーム進行部332は、表示データ作成部333から受け取ったカード選択画面表示データを制御部331に渡し(ステップS215)、一連のステップを終了する。
一方、特定した要求がデッキ設定要求である場合(ステップS204−No、ステップS206−Yes)、ゲーム進行部332は、デッキ編成部334に、デッキへのカードの追加又は変更を指示する。デッキ編成部334は、ゲーム進行要求で指定されたデッキの設定枠において、指定されたカードを追加又は変更し、表示データ作成部333に、追加又は変更したカードをその設定枠に配置したデッキ編成画面表示データの作成を指示する。表示データ作成部333は、デッキ編成画面表示データし、作成したカード選択画面表示データをゲーム進行部332に渡す(ステップS207)。次に、ゲーム進行部332は、表示データ作成部333から受け取ったデッキ編成画面表示データを制御部331に渡し(ステップS215)、一連のステップを終了する。
一方、特定した要求がバトル開始要求である場合(ステップS206−No、ステップS208−Yes)、ゲーム進行部332は、表示データ作成部333にバトル画面表示データの作成を指示する。表示データ作成部333は、バトル画面表示データを作成し、作成したバトル画面表示データをゲーム進行部332に渡す(ステップS209)。次に、ゲーム進行部332は、表示データ作成部333から受け取ったバトル画面表示データを制御部331に渡し(ステップS215)、一連のステップを終了する。
一方、特定した要求がカード追加要求である場合(ステップS208−No、ステップS210−Yes)、ゲーム進行部332はバトル用カード群編成部335にバトル用カード群へのカードの追加を指示し、バトル用カード群編成部335はカード追加処理を実行する(ステップS211)。カード追加処理において、バトル用カード群編成部335は、バトル用カード群へカードを追加し、バトル用カード群にカードが追加され、確率ゲージが更新されたバトル画面表示データを作成し、作成したバトル画面表示データをゲーム進行部332に渡す。カード追加処理の詳細については後述する。次に、ゲーム進行部332は、バトル用カード群編成部335から受け取ったバトル画面表示データを制御部331に渡し(ステップS215)、一連のステップを終了する。
一方、特定した要求がバトル実行要求である場合(ステップS210−No、ステップS212−Yes)、ゲーム進行部332はバトル実行部336にバトルの実行を指示し、バトル実行部336はバトル実行処理を実行する(ステップS213)。バトル実行処理において、バトル実行部336は、バトル用カード群を用いてバトルを実行し、その結果に応じたバトル結果画面表示データを作成し、ゲーム進行部332に渡す。バトル実行処理の詳細については後述する。次に、ゲーム進行部332は、ゲーム進行部332から受け取ったバトル結果画面表示データを制御部331に渡し(ステップS215)、一連のステップを終了する。
一方、特定した要求が上記の何れでもない場合、即ちホーム画面表示データ作成要求である場合(ステップS212−No)、ゲーム進行部332は、制御部331にホーム画面表示データの作成を指示する。制御部331は、ホーム画面表示データを作成し、ゲーム進行部332に渡す(ステップS214)。次に、ゲーム進行部332は、ゲーム進行部332から受け取ったホーム画面表示データを制御部331に渡し(ステップS215)、一連のステップを終了する。
図8は、バトル用カード群編成部335によるカード追加処理の動作フローの一例を示す。図8に示すカード追加処理は、図7のステップS211において実行される。
最初に、バトル用カード群編成部335は、デッキにおいてまだ選択されていないカードの中から一つのカードをランダムに選択してバトル用カード群に追加する(ステップS301)。
次に、バトル用カード群編成部335は、バトル用カード群に含まれる各カードの数値の合計を算出する(ステップS302)。
次に、バトル用カード群編成部335は、算出した数値の合計が所定値を超えたか否かを判定する(ステップS303)。
バトル用カード群編成部335は、算出した数値の合計が所定値を超えた場合(ステップS303−Yes)、所定値を超えたことを表すバトル画面表示データを作成し(ステップS304)、作成した表示データをゲーム進行部332に渡し(ステップS307)、一連のステップを終了する。
一方、バトル用カード群編成部335は、算出した数値の合計が所定値以下である場合(ステップS303−No)、現在のバトル用カード群に新たなカードを一つ追加した場合に、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値と一致する確率と、所定値未満になる確率と、所定値を超える確率を算出する(ステップS305)。
次に、バトル用カード群編成部335は、バトル用カード群にカードが追加され、確率ゲージが新たに算出した確率を表すバトル画面表示データを再作成し(ステップS306)、作成したバトル画面表示データをゲーム進行部332に渡し(ステップS307)、一連のステップを終了する。
図9は、バトル実行部336によるバトル実行処理の動作フローの一例を示す。図9に示す連続実行処理は、図7のステップS213において実行される。
最初に、バトル実行部336は、バトル用カード群に含まれる各カードの数値の合計を算出し、算出した数値の合計が所定値と一致するか否かを判定する(ステップS401)。
バトル用カード群編成部335は、算出した数値の合計が所定値と一致しない場合(ステップS401−No)、即ち所定値未満である場合、バトルにおける効果として第1の効果を設定する(ステップS402)。
一方、バトル用カード群編成部335は、算出した数値の合計が所定値と一致する場合(ステップS401−Yes)、バトルにおける効果として第2の効果を設定する(ステップS403)。
次に、バトル実行部336は、設定された効果を用いて、バトルを実行する(ステップS404)。
バトル実行部336は、プレイヤが勝利した場合(ステップS405−Yes)、特典付与部337にプレイヤへの特典の付与を指示し、特典付与部337は、プレイヤに特典を付与する(ステップS406)。一方、バトル実行部336は、プレイヤが勝利していない場合(ステップS405−No)、プレイヤへの特典の付与を行わない。
次に、バトル実行部336は、バトルの演出画像及び結果内容を表示するためのバトル結果画面表示データを作成し(ステップS407)、作成したバトル結果画面表示データをゲーム進行部332に渡し(ステップS408)、一連のステップを終了する。
以上説明してきたように、サーバ3は、バトル用カード群へ新たにカードが追加された場合に、バトル用カード群の各カードに付与された数値の合計が所定値未満になる確率と、所定値と一致する確率と、所定値を超える確率とを携帯端末2に表示させる。これにより、プレイヤは、現在のバトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計、及び/又はデッキに残っている各カードに付与された数値と、所定値との関係から各確率を計算することなく、新たにカードを追加するか否かを容易且つ適切に決定することが可能となる。したがって、プレイヤのゲームへの継続意欲を維持させることが可能となる。
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、サーバ3がゲームを実行するものとしたが、サーバ3を省略し、携帯端末2がゲームを実行してもよい。端末記憶部22は、プレイヤ管理テーブルのうちその携帯端末2のプレイヤについての情報及びそのプレイヤに関連する他のプレイヤについての情報、カード管理テーブル等を記憶し、端末処理部25は、図2に示した各部に加えて、サーバ3のサーバ処理部33の各部と同様の機能を持つ各部を有する。端末処理部25は、各情報を端末通信部21及びサーバ通信部31を介して送受信することに代えて、端末処理部25内で送受信する。この場合、表示部24が出力部の一例となる。
また、本実施形態では、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計に関する各確率をゲージにより表示するものとしたが、各確率は、円グラフ等のその確率を表す他の画像により表示してもよい。また、各確率は、数値で表示してもよい。
また、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値と一致する場合と所定値未満である場合のバトルにおける効果は同じにしてもよい。すなわち、サーバ3は、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値を超えるか否かによってバトルにおける効果を変更する。その場合、サーバ3は、バトル用カード群へ新たにカードが追加された場合に各数値の合計が所定値を超える確率のみ、又は、所定値を超える確率及び所定値以下となる確率を携帯端末2に表示させる。
同様に、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値を超えた場合と所定値未満である場合のバトルにおける効果は同じにしてもよい。すなわち、サーバ3は、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値と一致するか否かによってバトルにおける効果を変更する。その場合、サーバ3は、バトル用カード群へ新たにカードが追加された場合に各数値の合計が所定値と一致する確率のみ、又は、所定値と一致する確率及び所定値と一致しない確率を携帯端末2に表示させる。
同様に、サーバ3は、バトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定範囲(例えば20〜22)内であるか、所定範囲より小さい(19以下)か、所定範囲より大きい(23以上)かによってバトルにおける効果を変更してもよい。その場合、サーバ3は、バトル用カード群へ新たにカードが追加された場合に各数値の合計が所定範囲内になる確率、所定範囲より小さくなる確率及び所定範囲より大きくなる確率を携帯端末2に表示させる。
なお、上記の所定値及び所定範囲は複数設けられてもよい。例えば、サーバ3は、各数値の合計が第1の所定値(例えば21)又は第2の所定値(例えば31)と一致する場合、第2の効果を用いてバトルを行い、第1の所定値未満(1〜20)である場合、又は第1の所定値より大きく且つ第2の所定値未満(22〜30)である場合、第1の効果を用いてバトルを行い、第2の所定値より大きい(32以上)場合、そのターンは攻撃を行わない。または、サーバ3は、各数値の合計が第1の所定範囲(例えば20〜22)内、又は第2の所定範囲(例えば30〜32)内である場合、第2の効果を用いてバトルを行い、第1の所定範囲より小さい(1〜19)場合、又は第1の所定範囲より大きく且つ第2の所定範囲より小さい(23〜29)場合、第1の効果を用いてバトルを行い、第2の所定範囲より大きい(33以上)場合、そのターンは攻撃を行わない。
また、各数値の合計が所定値未満である場合、各数値の合計が所定値より小さい閾値以下であるか否かによってバトルにおける効果をさらに変更してもよい。例えば、サーバ3は、各数値の合計が所定値(例えば21)未満である場合、各数値の合計が第1の閾値(例えば10)以下であるときは攻撃力を半分にしてバトルを行い、各数値の合計が第2の閾値(例えば5)以下であるときは攻撃力を1/4にしてバトルを行う。
また、所定値及び所定範囲は、プレイヤによる操作部23を用いた操作によって、予め設定されてもよい。さらに、所定値及び所定範囲は、プレイヤによる操作部23を用いた操作によって、バトルの実行中に変更されてもよい。
また、バトルに用いられるカードが有する属性、レア度、スキル、ジョブ等に応じて、上記した各条件を緩くしてもよい。例えば、サーバ3は、バトル用カード群に含まれるカードが特定の属性、レア度、スキル又はジョブを有する場合、プレイヤがバトル用カード群に新たにカードを追加した結果、各数値の合計が所定値を超えるときは、そのカードを追加せず、合計が所定値を超えることを回避する。また、サーバ3は、バトル用カード群に含まれるカードが特定の属性、レア度、スキル又はジョブを有する場合、各数値の合計が所定値を超えるときは、所定値を特定の値だけ増大させ、合計が所定値を超えないようにする。
逆に、バトルに用いられるカードが有する属性、レア度、スキル、ジョブ等に応じて、上記した各条件を厳しくしてもよい。例えば、サーバ3は、プレイヤ側のバトル用カード群に含まれるカードが特定の属性、レア度、スキル又はジョブを有する場合、対戦相手側の所定値を減少させ、対戦相手側のバトル用カード群に含まれる各カードに付与された数値の合計が所定値を超えやすくなるようにする。
当業者は、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換、及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。