以下、本発明の実施形態の例について図面を参照して説明する。なお、以下で説明する各実施形態の例における各種構成要素は、矛盾等が生じない範囲で適宜組み合わせ可能である。また、ある実施形態の例として説明した内容については、他の実施形態においてその説明を省略している場合がある。また、各実施形態の特徴部分に関係しない動作や処理については、その内容を省略している場合がある。さらに、以下で説明する各種フローを構成する各種処理の順序は、処理内容に矛盾等が生じない範囲で順不同である。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム処理システム100の構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、ビデオゲーム処理システム100は、ビデオゲーム処理サーバ10と、ビデオゲームをプレイする複数のユーザ(プレイヤ)がそれぞれ使用するユーザ端末20,201〜20N(Nは任意の整数)とを含む。なお、ビデオゲーム処理システム100の構成はこれに限定されず、単一のユーザ端末を複数のユーザが使用する構成としてもよいし、複数のサーバを備える構成としてもよい。
ビデオゲーム処理サーバ10と複数のユーザ端末20,201〜20Nは、それぞれインターネットなどの通信ネットワーク30に接続されている。なお、図示しないが、複数のユーザ端末20,201〜20Nは、通信業者によって管理される基地局と無線通信回線によるデータ通信を行うことによって、通信ネットワーク30と接続する。
ビデオゲーム処理システム100は、ビデオゲーム処理サーバ10と複数のユーザ端末20,201〜20Nとを備えることにより、ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御するための各種機能を実現する。
ビデオゲーム処理サーバ10は、ビデオゲーム処理システム100の管理者によって管理され、複数のユーザ端末20,201〜20Nに対してビデオゲームに関する情報を提供するための各種の機能を有する。本例において、ビデオゲーム処理サーバ10は、WWWサーバなどの情報処理装置によって構成され、各種情報を格納する記憶媒体を備える。なお、ビデオゲーム処理サーバ10は、制御部や通信部などビデオゲームを行うための一般的な構成を備えるが、ここでの説明は省略する。また、ビデオゲーム処理システム100においては、複数のユーザ端末20,201〜20Nそれぞれにかかる処理負荷を軽減させるといった観点から、ビデオゲームに関する情報はビデオゲーム処理サーバ10が管理することが好ましい。ただし、各種情報を記憶する記憶部は、ビデオゲーム処理サーバ10がアクセス可能な状態で記憶領域を備えていればよく、例えば専用の記憶領域をビデオゲーム処理サーバ10の外部に有する構成とされていてもよい。
図2は、ビデオゲーム処理サーバ10の構成の例であるビデオゲーム処理サーバ10A(サーバ10A)の構成を示すブロック図である。サーバ10Aは、登録部11と、開始部12と、切替部13とを少なくとも備える。
登録部11は、ユーザの操作に応じて、複数のゲーム内要素の組み合わせ(要素群。例えば、いわゆるデッキ。)を複数所定の記憶領域に登録する機能を有する。
ここで、ゲーム内要素とは、ビデオゲームにおいてユーザが利用可能な要素を意味する。ゲーム内要素の構成は特に限定されないが、ユーザが仮想的に複数所有できる構成であることが好ましい。ゲーム内要素の例には、各種ゲーム内アイテム(例:カード)やゲーム内キャラクタ(例:モンスタ)がある。
また、所定の記憶領域とは、ユーザが組み合わせたゲーム内要素を記憶しておく領域であればよく、記憶方法などは特に限定されない。
開始部12は、ユーザからの開始要求に応じて、所定の記憶領域を参照し、少なくとも1つの要素群がユーザの操作対象に含まれるイベントを開始する機能を有する。
ここで、イベントとは、ビデオゲームにおいて発生するものを意味する。その構成は特に限定されないが、要素群が操作対象となっていることをユーザが認識し得るものであることが好ましい。イベントの例には、いわゆるクエストやバトルがある。
また、ユーザからの開始要求とは、ビデオゲームをプレイするユーザ(プレイヤ)が、ビデオゲームにおける所定の場面で所定の操作を入力したことを意味する。開始要求を受け付けるための構成は特に限定されないが、ゲーム内アイテム(ポイントを含む。)の消費が要件とされることが好ましい。
また、操作対象とは、イベントにおいてユーザが操作する対象を意味する。なお、操作の方法は特に限定されず、例えば要素群に設定されたパラメータで自動で進行するイベントンであっても、ユーザが要素群を他の要素群に切り替えることができる場合、当該要素群はユーザの操作対象であるといえる。また、間接的であっても、ユーザの操作に応じて要素群が動作する場合、当該要素群はユーザの操作対象であるといえる。すなわち、例えばユーザが仮想的に所有するゲーム内要素により構成される要素群がイベントで利用される場合、当該要素群はユーザの操作対象であるといえる。
切替部13は、イベントの進行中、所定の記憶領域を参照し、操作対象を他の要素群に切り替える機能を有する。
ここで、操作対象を他の要素群に切り替えるための構成は特に限定されないが、ユーザが切替時機を認識し得る構成であることが好ましい。また、切替後の要素群については、イベント開始前に、切替後の要素群として登録されており、その旨をユーザが認識し得る構成であることが好ましい。なお、切替後の要素群をユーザが選択できる構成としてもよい。
また、ビデオゲームの進行に応じてとは、ビデオゲームで発生し得る種々の進行あるいは変化等が生じたことを特定の処理の契機や基準とすることを意味する。特定の処理の例としては、判定処理や情報更新処理などがある。また、ビデオゲームで発生し得る種々の進行あるいは変化等の例としては、時間の進行、ゲーム要素値の変化、特定のステータス若しくはフラグの更新、あるいはユーザによる操作入力などがある。
複数のユーザ端末20,201〜20Nは、それぞれ、ビデオゲームを行うユーザ(プレイヤ)によって管理され、例えば携帯電話端末やPDA(Personal Digital Assistants)、携帯型ゲーム装置などのネットワーク配信型のゲームを行うことが可能な通信端末によって構成される。なお、ビデオゲームシステム100が含み得るユーザ端末の構成は上述した例に限定されず、ユーザがビデオゲームを認識できる構成であればよい。ユーザ端末の構成の他の例には、スマートウォッチなどの所謂ウェアラブルデバイスや、ウェアラブルデバイスと通信端末等との組み合わせがある。
また、複数のユーザ端末20,201〜20Nは、それぞれ、通信ネットワーク30に接続し、ビデオゲーム処理サーバ10との通信を行うことによりビデオゲームを実行するためのハードウェア(例えば、ゲーム画面を表示する表示装置や音声出力装置など)およびソフトウェアを備える。なお、複数のユーザ端末20,201〜20Nそれぞれは、ビデオゲーム処理サーバ10を介さずに互いに直接通信を行うこともできる構成とされていてもよい。
次に、本例のビデオゲーム処理システム100(システム100)の動作について説明する。
図3は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、要素群の登録と、要素群の利用とに関連する処理が行われる。以下、サーバ10Aとユーザ端末20(端末20)とが、クラウドゲームに関連する処理としてゲーム処理を実行する場合を例にして説明する。
ゲーム処理は、例えば端末20にて所定の要素群登録画面が表示されたことに応じて開始される。以下、端末20が、端末20を操作するユーザによる操作入力に応じて所定の要素群登録画面を表示した場合を例にして説明する。
端末20は、ゲーム処理において、先ず、要素群の登録要求を受け付ける(ステップS11)。本例において端末20は、要素群登録画面に対するユーザ操作を受け付け、受け付けた操作に関する情報(操作関連情報)をサーバ10Aに送信する。ここで、要素群登録画面の構成は特に限定されないが、ユーザがイベントで利用するゲーム内要素を複数選択しやすい構成であることが好ましい。
サーバ10Aは、端末20から操作関連情報を受信すると、受信した操作関連情報に基づいて、複数の要素群を登録する(ステップS12)。本例においてサーバ10Aは、複数の要素群を、端末20のユーザと対応付けて所定の記憶領域に登録する。
サーバ10Aは、複数の要素群を登録すると、イベントを開始する(ステップS13)。本例においてサーバ10Aは、所定の記憶領域に登録した1つの要素群がユーザの操作対象に含まれるイベントを開始する。なお、イベントの進行方法は特に限定されないので、ここでの説明は省略する。
サーバ10Aは、イベントを開始すると、操作対象を切り替える(ステップS14)。本例においてサーバ10Aは、ビデオゲームの進行に応じて、現在利用されている要素群を、登録されている他の要素群に切り替える。
図4は、ゲーム処理におけるサーバ10A側の動作の例を示すフローチャートである。ここでは、ビデオゲーム処理システム100におけるサーバ10Aの動作について改めて説明する。
サーバ10Aは、ゲーム処理において、先ず、ユーザに対応する複数の要素群を登録し(ステップS101)、登録した複数の要素群のうち少なくとも1つの要素群がユーザの操作対象に含まれるイベントを開始し(ステップS102)、ビデオゲームの進行に応じて操作対象を他の要素群に切り替える(ステップS103)。なお、要素群の登録、イベントの進行、および操作対象の切替に関連するユーザ端末との通信については、ここでの説明を省略する。
図5は、端末20がゲーム処理を実行する場合の端末20側の動作の例を示すフローチャートである。以下、端末20が、単体でゲーム処理を実行する場合を例にして説明する。
端末20は、ユーザ操作を受け付け(ステップS201)、複数の要素群を登録し(ステップS202)、登録した要素群を用いるイベントを開始し(ステップS203)、イベントの進行に応じて操作対象を他の要素群に切り替える(ステップS204)。本例において端末20は、自身が備える記憶装置に、複数の要素群を登録する。
以上に説明したように、第1の実施形態の一側面として、ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理サーバ10Aが、登録部11と、開始部12と、切替部13とを備える構成としているので、ユーザの操作に応じて、複数のゲーム内要素の組み合わせ(要素群)を複数所定の記憶領域に登録し、ユーザからの開始要求に応じて、所定の記憶領域を参照し、少なくとも1つの要素群がユーザの操作対象に含まれるイベントを開始し、イベントの進行中、所定の記憶領域を参照し、操作対象を他の要素群に切り替え、デッキを用いるビデオゲームの趣向性を向上させることができる。
すなわち、1つのイベントに対して複数の要素群を利用できるようにすることで、1つした利用できないものと比べて、要素群の構成に戦略性を要求することができるため、ビデオゲームの趣向性を向上させることができる。また、ユーザが複数の要素群を利用することを前提にイベントを作成することになるので、イベントの構成も従来のものとは異なる目新しいものになる可能性が高まり、結果的にビデオゲームの趣向性を向上させることができる。
なお、上述した第1の実施形態の例では特に言及していないが、ビデオゲーム処理サーバ10Aが、イベントに関する情報が記憶されている記憶領域を参照し、所定条件が満たされている場合に操作対象を他の要素群に切り替える構成としてもよい。すなわち、イベントにおける要素群の切替に制限が設けられた構成としてもよい。このような構成とすることで、制限がない場合と比べ、ビデオゲームを作成する側がゲームバランスを調整しやすくなる。
[第2の実施形態]
図6は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10B(サーバ10B)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Bは、登録部11と、開始部12と、切替部13と、更新部14とを少なくとも備える。
更新部14は、切替部13による切り替えに基づいて、イベントに関する情報(イベント関連情報)を更新する機能を有する。
ここで、イベント関連情報とは、イベントに関連する情報であれば特に限定されないが、更新結果をユーザが認識し得るものであることが好ましい。イベント関連情報の例には、ゲーム画面の形態や、各種パラメータがある。
また、切り替えに基づいて更新するとは、切り換えの発生に直接または間接に影響を受けて更新することを意味する。なお、イベント関連情報を更新するための構成は特に限定されないが、要素群の切り替えがイベントに何らかの影響を与えたことをユーザが認識し得る構成であることが好ましい。
図7は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Bと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Bと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
サーバ10Bは、操作対象を切り替えると、イベント関連情報を更新する(ステップS2−11)。本例においてサーバ10Bは、切替後の要素群に関する情報を用いる所定規則に従ってイベント関連情報を更新する。
以上に説明したように、第2の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Bが、登録部11と、開始部12と、切替部13と、更新部14とを備える構成としているので、切替部13による切り替えに基づいてイベントに関する情報を更新し、イベントにおける操作対象(要素群)の切り替えが発生させる影響を調整できるようになる。これにより、例えばイベントの戦略性を向上させることができる。
[第3の実施の形態]
図8は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10C(サーバ10C)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Cは、登録部11と、開始部12と、切替部13と、更新部14Cと、決定部15とを少なくとも備える。
決定部15は、イベントの進行中にユーザに付与されるゲーム内アイテム(イベントアイテム)を、操作対象としての要素群に基づいて決定する機能を有する。
ここで、イベントアイテムをユーザに付与するための構成は特に限定されないが、付与された原因をユーザが認識し得る構成であることが好ましい。このような構成の例には、いわゆるアイテムドロップを実現するための構成がある。
また、要素群に基づいてイベントアイテムを決定するための構成は特に限定されないが、要素群の特性が反映されていることをユーザが認識し得る構成であることが好ましい。このような構成の例には、要素群を構成する各ゲーム内要素の情報に基づいて、イベントにおけるアイテムのドロップ率を算出する構成や、ドロップするアイテムの種類を決定する構成がある。
更新部14Cは、切り替え後の要素群に基づいて、イベントアイテム及び該ユーザに付与されたイベントアイテムに関する情報を更新する機能を有する。
ここで、ユーザに付与されたイベントアイテムを更新するための構成は特に限定されないが、更新前後の状況をユーザが認識し得る構成であることが好ましい。このような構成の例には、イベントアイテムの属性を要素群に対応するものとする構成がある。なお、要素群が切り替えられた際に既に使用または消費されたイベントアイテムについては更新されない構成としてもよい。
図9は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Cと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Cと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
サーバ10Cは、複数の要素群を登録すると、イベントアイテムを決定する(ステップS3−11)。本例においてサーバ10Cは、ユーザが参加または実行するイベントに関する情報と、該イベントにおいて該ユーザの操作対象となる要素群に関する情報とに基づいて、該イベントに対応するイベントアイテムが決定される。
サーバ10Cは、イベントアイテムを決定した後、イベントの進行に応じて操作対象を切り替えると、切り替え後の要素群(すなわち、ユーザの操作対象)に基づいてイベント関連情報を更新する(ステップS3−12)。本例においてサーバ10Cは、イベント関連情報として、イベントアイテムに関する情報を更新する。
以上に説明したように、第3の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Cが、登録部11と、開始部12と、切替部13と、更新部14Cと、決定部15とを備える構成としているので、イベントの進行中にユーザに付与されるゲーム内アイテムを、操作対象としての要素群に基づいて決定し、切り替え後の要素群に基づいて、ユーザに付与されるゲーム内アイテム及び該ユーザに付与されたゲーム内アイテムに関する情報を更新し、単純に要素群だけが切り替わる場合と比べてビデオゲームの趣向性を向上させることができる。
[第4の実施の形態]
図10は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10D(サーバ10D)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Dは、登録部11と、開始部12と、切替部13と、更新部14Dとを少なくとも備える。
更新部14Dは、操作対象であった要素群と、操作対象となった要素群との組み合わせに基づいて、イベントに関する情報(イベント関連情報)またはユーザに関する情報(ユーザ関連情報)を更新する機能を有する。
ここで、操作対象であった要素群と、操作対象であった要素群との組み合わせに基づいてイベント関連情報またはユーザ関連情報を更新するとは、少なくとも切替前後の要素群に関する情報を用いて情報を更新することを意味する。すなわち、例えば複数回の切り替えがあった場合に、最新の要素群と、過去に操作対象となっていた複数の要素群とを用いて各種情報が更新される構成としてもよい。
また、ユーザ関連情報の構成は特に限定されないが、ユーザの識別情報と対応付けて記憶されている情報であることが好ましい。ユーザ関連情報の例には、いわゆるヒットポイント(HP)などの各種パラメータや、所有アイテムがある。
また、各種情報を更新するための構成は特に限定されないが、更新結果をユーザが認識し得る構成であることが好ましい。このような構成の例には、切り換え前後の組み合わせに関する条件と、情報を更新するための処理とが対応付けて記憶されている記憶領域を参照し、満たされた条件に対応する処理を行う構成がある。なお、情報の更新内容は特に限定されず、ユーザに対して利益となり得る内容であってもよいし、ユーザにとって不利益となる内容であってもよい。
図11は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Dと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Dと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
サーバ10Dは、イベント中に操作対象を切り替えると、イベント関連情報を更新する(ステップS4−11)。本例においてサーバ10Dは、切り換え前後の要素群の組み合わせが所定条件を満たす場合、満たされた条件に予め対応付けされている処理を行うことでイベント関連情報を更新する。
以上に説明したように、第4の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Dが、登録部11と、開始部12と、切替部13と、更新部14Dとを備える構成としているので、操作対象であった要素群と、操作対象となった要素群との組み合わせに基づいて、イベントに関する情報またはユーザに関する情報を更新し、要素群の切り替えによるビデオゲームへの影響により多様性をもたせることができる。
[第5の実施の形態]
図12は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10E(サーバ10E)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Eは、登録部11と、開始部12と、切替部13Eと、設定部16と、作成部17とを少なくとも備える。
設定部16は、他ユーザのゲーム内要素をユーザに設定する機能を有する。
ここで、他ユーザのゲーム内要素とは、他ユーザに対応付けされたゲーム内要素(すなわち、他ユーザが所有しているゲーム内要素)を意味する。他ユーザまたは他ユーザのゲーム内要素を特定するための構成は特に限定されず、ユーザに選択させる構成としてもよいし、システム側が指定する構成としてもよい。なお、他ユーザのゲーム内要素をユーザに設定するための構成は特に限定されないが、ユーザが自身に設定されたゲーム内要素に対応する他ユーザを認識し得る構成であることが好ましい。
また、ゲーム内要素をユーザに設定するとは、ゲーム内要素をユーザに対応付けることを意味する。すなわち、ユーザに設定されたゲーム内要素については、ユーザの操作対象となる構成としてもよいし、ユーザまたはユーザの要素群に対してゲーム内要素に対応する効果を付与する構成としてもよい。
作成部17は、所定数の要素群と、他ユーザのゲーム内要素とを用いて、ユーザの操作対象を作成する機能を有する。
ここで、操作対象を作成するとは、操作対象としての要素群を作ることを意味する。すなわち、例えば1つのイベントに、「5つのゲーム内要素で構成される要素群」を2つ利用できる場合、作成部17は、登録されている2つの要素群それぞれに、少なくとも1つの他ユーザのゲーム内要素を対応付けることで、ユーザの操作対象および切り換え候補としての要素群を作る。なお、登録される要素群を構成するゲーム内要素の数と、要素群に対応付けされる他ユーザのゲーム内要素の数とは、予め定義されている構成としてもよいし、ユーザが任意に選択できる構成とされていてもよい。
切替部13Eは、操作対象のうち、少なくとも要素群を他の要素群に切り替える機能を有する。
ここで、操作対象とは、ユーザのゲーム内要素により構成される要素群と、他ユーザのゲーム内要素とにより構成されるもの(第2要素群)を意味する。すなわち、イベントにおいて操作対象を切り替える際、他ユーザのゲーム内要素については、他のゲーム内要素に切り替えない構成としてもよいし、切り替える構成としてもよい。なお、他ユーザのゲーム内要素を他のゲーム内要素に切り替えるための構成は特に限定されないが、切り換え後のゲーム内要素も他ユーザのものであることが好ましい。以下、本例においては、登録機能により登録されている各要素群(すなわち、イベントで操作対象となる要素群と、切り換え後の操作対象となる要素群)に対して他ユーザのゲーム内要素が設定される場合を例にして説明する。
図13は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Eと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Eと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
サーバ10Eは、端末20のユーザに対応する複数の要素群を登録すると、他ユーザのゲーム内要素をユーザに設定する(ステップS5−11)。本例においてサーバ10Eは、端末20に、他ユーザのゲーム内要素を選択可能に表示するゲーム画面(選択画面)を表示させ、選択画面に対して入力された操作に基づいて特定可能なゲーム内要素を端末20のユーザに設定する。
サーバ10Eは、他ユーザのゲーム内要素をユーザに設定すると、操作対象を作成する(ステップS5−12)。本例においてサーバ10Eは、登録した要素群のうちユーザに選択された1つの要素群と、ユーザに設定した他ユーザのゲーム内要素との組み合わせを操作対象とし、操作対象を含む情報を端末20に送信する。
以上に説明したように、第5の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Eが、登録部11と、開始部12と、切替部13Eと、設定部16と、作成部17とを備える構成としているので、他ユーザのゲーム内要素をユーザに設定し、所定数の要素群と、他ユーザのゲーム内要素とを用いて、ユーザの操作対象を作成し、操作対象のうち、少なくとも要素群を他の要素群に切り替え、デッキを用いるビデオゲームのいわゆるソーシャル性を向上させることができるようになる。
なお、上述した第5の実施形態の例では特に言及していないが、ビデオゲーム処理サーバ10Eが、登録されている各要素群に対して他ユーザのゲーム内要素を設定する構成としてもよい。すなわち、例えば一人のユーザに2つの要素群が登録されている場合、2つの要素群それぞれに同一または異なるゲーム内要素が設定される構成としてもよい。このような構成とすることで、よりビデオゲームの戦略性を高めることができるようになる。
[第6の実施の形態]
図14は、ビデオゲーム処理システム100(図1参照)におけるユーザ端末20の例であるユーザ端末20F(端末20F)の構成を示すブロック図である。以下、タッチパネルを備える端末20において、サーバ10と適宜通信して進行するビデオゲーム(いわゆるスマホゲーム)の進行が制御される場合を例にして説明する。
本例において、端末20Fは、登録部21Fと、開始部22Fと、切替部23Fとを少なくとも備える。
登録部21Fは、ユーザの操作に応じて、複数のゲーム内要素の組み合わせ(要素群)を複数所定の記憶領域に登録する機能を有する。本例において登録部21Fは、所定数(例えば4枚)のアビリティカード(ゲーム内要素の例)の組み合わせで構成されるデッキ(要素群の例)をユーザに設定する。また、本例においてユーザ(より具体的には、ユーザのキャラクタ)には複数のジョブが設定される。そのため、ユーザは、各ジョブに対して、同一または異なるデッキを設定できる。ここで、ジョブの数は2つであってもよいし、3つ以上であってもよい。なお、例えばユーザのレベルやアビリティカードの特性に応じて、ユーザのキャラクタに設定されるジョブの数が増減する構成としてもよい。また、本例においてユーザに設定されるジョブには、メインジョブとサブジョブがある。メインジョブとは、イベント開始時にユーザの操作対象となるジョブを意味する。サブジョブとは、イベント開始後に、メインジョブと入れ替わってメインジョブになり得るジョブを意味する。
図15は、端末20Fが備える記憶装置に記憶される情報の格納状態の例について説明するための説明図である。図15に示すように、記憶装置の所定の記憶領域には、デッキに関する情報(要素群関連情報)として、ユーザが所有するジョブと、アビリティカードとが対応付けて記憶される。なお、本例においては後述するバトル(イベントの例)でユーザの操作対象となる2つのジョブとデッキの組み合わせ(メインデッキとサブデッキ)が登録されている場合を例にして説明するが、その他のデッキ(例えば、メインデッキまたはサブデッキにユーザが指定可能なデッキ。候補デッキ。)が登録されている構成としてもよい。
開始部22Fは、ユーザからの開始要求に応じて、所定の記憶領域を参照し、少なくとも1つの要素群がユーザの操作対象に含まれるイベントを開始する機能を有する。本例において開始部22Fは、ユーザによりリージョンが選択されたことに応じて、リージョンに対応するイベントを開始する。ここで、リージョンとは、ユーザの敵となる単数または複数のキャラクタが設定された仮想空間を意味する。また、リージョンに対応するイベントは、ユーザが、ジョブとメインジョブとを用いる(すなわち、ジョブとメインジョブとを操作対象とする)敵キャラクタとのバトルを含む。
切替部23Fは、イベントの進行中、所定の記憶領域を参照し、操作対象を他の要素群に切り替える機能を有する。本例において切替部23Fは、リージョンの開始後、メインジョブとサブジョブとを切り替える。すなわち、ビデオゲームの進行に応じて所定条件が満たされた際、条件充足前のサブジョブとサブデッキが、条件充足後のメインジョブとサブジョブになる。
図16は、端末20が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、端末20Fの動作を例にして説明する。なお、サーバ10との動作については、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
端末20Fは、ゲーム処理において、先ず、デッキを編成する(ステップS6−11)。本例において端末20は、ユーザの操作に応じて、ユーザのキャラクタ(プレイヤキャラクタ)に設定されたメインジョブに対応するメインデッキと、サブジョブに対応するサブデッキとを編成する。なお、端末20Fは、キャラクタ情報、ジョブ情報、およびデッキ情報に基づいてプレイヤキャラクタの各種パラメータを算出する。
図17は、デッキ編成に関するゲーム画面(デッキ編成画面)の例について説明するための説明図である。図17に示すように、デッキ編成画面には、設定情報表示領域1710と、メイン情報表示領域1721と、サブ情報表示領域1722と、スキルパネルボタン1730とが設けられたゲーム画面が端末20の表示画面に表示される。
ここで、設定情報表示領域1710には、ユーザに設定されている情報が表示される。ユーザに設定されている情報の例には、ジョブカード、アビリティカード、デッキが生み出すスキルシードの種類と数がある。
ここで、ジョブカードとは、ユーザのパラメータに影響するカードであり、かつアビリティカードとは異なる役割を果たすカードである。本例においては、ジョブカードに、バトル中に得られるエレメント(ゲーム内アイテムの例)の種類が対応付けされている。
ここで、エレメントとは、所定の種類を所定数だけ消費することでアビリティカードに対応する効果を発動させることができるゲーム内アイテムを意味する。すなわち、アビリティカードには、効果と、発動条件(エレメントの種類と数)とが対応付けされている。
また、メイン情報表示領域1721には、メインジョブおよびメインデッキに基づいて決定される情報の少なくとも一部が表示される。また、サブ情報表示領域には、サブジョブおよびサブデッキに基づいて決定される情報の少なくとも一部が表示される。
また、スキルパネルボタン1730がプレイヤにより選択されると、スキルパネルが表示される。ここで、スキルパネルとは、スキルシードを集めることで解放されるスキルが配置されたパネルである。プレイヤは、各種のスキルシードを指定個数集めることで新たなスキルを利用できるようになる。なお、スキルはジョブに紐付いている。また、本例においては、スキルパネルボタン1730が選択された際にメインジョブとして設定されているジョブに対応するスキルパネルが表示される。
端末20Fは、デッキを編成すると、バトルを開始する(ステップS6−12)。本例において端末20Fは、デッキ編成の前または後にユーザが選択したリージョンに関する情報に基づいて、ユーザと敵キャラクタとのバトルを開始する。
図18は、バトルに関するゲーム画面(バトル画面)の例について説明するための説明図である。図18に示すように、バトル画面には、エレメント表示領域1801と、アビリティカード表示領域1810と、メイン用エレメントリング1821と、サブ用エレメントリング1822と、ジョブチェンジボタン1823とが設けられたゲーム画面が端末20の表示画面に表示される。
ここで、エレメント表示領域1801には、ユーザに付与されたエレメントの種類と数に対応する画像が表示される。
また、アビリティカード表示領域1810には、メインデッキに含まれるアビリティカードが表示される。アビリティカード表示領域1810には、発動条件を満たしているものと満たしていないものとをユーザが認識できる態様でアビリティカードが表示される。すなわち、例えば発動条件を満たしていないアビリティカード1811はその一部(より具体的には、発動条件をプレイヤに示唆する部分)が表示される。また、発動条件を満たしているアビリティカード1812はその全体が表示される。この状態で、例えばユーザがアビリティカード1812の表示位置をタップすると、アビリティカード1812に対応するエレメントが消費され、対応する効果が発動する。なお、敵キャラクタNPCにも属性があり、敵と同じ属性を持ったアビリティは他のアビリティに比べてダメージが少ない。
また、本例においては、ユーザが所定操作を入力すると、端末20Fは、所定操作に応じたエレメントを消費し、消費したエレメントの種類や数に応じた効果をユーザに付与する。エレメントボタンを選択することでエレメントを消費した際の効果は特に限定されないが、エレメントの種類からプレイヤが予測できる効果であることが好ましい。この効果の例には、回復エレメントが選択されたことに応じたHPの回復や、火エレメントが選択されたことに応じた火耐性の付与がある。
また、エレメントリングとは、エレメントが出現する確率(出願確率)を表すものである。なお、出現確率を算定するための構成は特に限定されないが、バトルの状況が反映される構成であることが好ましい。このような構成の例には、敵キャラクタへの攻撃と、ユーザのパラメータとに基づいて出現確率を算定する構成がある。なお、エレメントの出現とユーザへのエレメントの付与とは、同義であってもよし、付与条件を設けてもよい。
そして、メイン用エレメントリング1821とは、メインジョブおよびメインデッキを使用する場合の出現確率を表す。また、サブ用エレメントリング1822は、サブジョブおよびサブデッキを使用する場合の出現確率を表す。
また、ジョブチェンジボタン1823とは、ジョブの切り替え要求をユーザから受け付けるための仮想ボタンを意味する。本例においては、ユーザがジョブチェンジボタン1823の表示位置をタップすると、メインジョブとサブジョブとが切り替わる。なお、この結果メインデッキとサブデッキも切り替わる。
端末20Fは、バトルを開始すると、ビデオゲームの進行に応じてデッキを切り替える(ステップS6−13)。本例において端末20Fは、所定条件が満たされた場合にジョブチェンジボタン1823を表示し、ジョブチェンジボタン1823の選択を受け付けたことに応じてメインジョブをサブジョブに切り替えることで、デッキの切り替えを実現する。
端末20Fは、ビデオゲームの進行に応じて終了条件が満たされると、バトルを終了させる(ステップS6−14)。本例において端末20Fは、ユーザのHPが0になるか、敵キャラクタが全て倒された場合に、バトルを終了させる。
以上に説明したように、第6の実施形態の一側面として、ユーザ端末20Fが、登録部21Fと、開始部22Fと、切替部23Fとを備える構成としているので、ユーザの操作に応じて、複数のゲーム内要素の組み合わせ(要素群)を複数所定の記憶領域に登録し、ユーザからの開始要求に応じて、所定の記憶領域を参照し、少なくとも1つの要素群がユーザの操作対象に含まれるイベントを開始し、イベントの進行中、所定の記憶領域を参照し、操作対象を他の要素群に切り替え、デッキを用いるビデオゲームの趣向性を向上させることができる。
なお、上述した第6の実施形態の例では特に言及していないが、端末20Fが、デッキ切替に基づいてイベントに関する情報を更新する構成としてもよい。すなわち、デッキ切替に応じて、端末20Fが、ユーザのパラメータとエレメントの出現確率とを、切り換え後のメインジョブおよびメインデッキに応じたものに更新する構成としてもよい。この場合、例えばメインジョブおよびメインデッキの属性と、サブジョブおよびサブデッキの属性とが異なる場合、バトルで出現するゲーム内アイテムの属性を、メインジョブおよびメインデッキの属性に対応させる構成としてもよい。このような構成とすることで、バトルの戦略性をより向上させることができる。また、ユーザが所持しているゲーム内アイテム(例えば、エレメント)の属性が、デッキ切替後の属性に対応するものに更新される構成としてもよい。この場合、さらに、切り替わった先のメインデッキまたはメインジョブが使用できないゲーム内アイテムが、特定の属性に変換される構成としてもよい。
なお、上述した第6の実施形態の例では特に言及していないが、端末20Fが、デッキ切替の代償(例えば、ユーザにとってのデメリット)をユーザに付与する構成としてもよい。すなわち、例えばイベントがいわゆるターン制バトルの場合、ジョブチェンジ後1ターンたつと、特殊状態(ジョブバースト)になって1ターン行動ができなくなる構成としてもよい。
なお、上述した第6の実施形態の例では特に言及していないが、端末20Fが、デッキ切替を行った場合、所定条件が満たされることで次のデッキ切替を許容する構成としてもよい。すなわち、例えばユーザがジョブチェンジを一度使用すると、リチャージターンが過ぎないとジョブジェンジをおこなえない構成としてもよい。この場合、リチャージターンが過ぎたことに基づいて、その旨をユーザに報知する構成としてもよい。このような構の例には、サブエレメントリング1822を点滅させる構成がある。
なお、上述した第6の実施形態の例では特に言及していないが、端末20Fが、イベントに関する所定のパラメータを、ユーザの要素群に基づいて決定する場合、複数の要素群のうち所定条件を満たす1つの要素群を使って決定する構成としてもよい。すなわち、例えばエリアレベル(例えば、敵キャラクタのレベル)をジョブまたはデッキのレベルに基づいて算出する構成とし、端末20Fが、メインとサブのうちレベルの高い方のジョブの値を使ってエリアレベルを算出する構成としてもよい。
なお、上述した第6の実施形態の例では特に言及していないが、端末20Fが、操作対象になっていない要素群を操作対象に切り替えた場合に変化する事項を、ユーザ操作に応じてゲーム画面に表示する構成としてもよい。すなわち、例えばバトル画面において(図18参照)、エレメント表示領域1801にユーザの指が乗っているときは、チェンジ後のエレメントの情報に切り替わる構成としてもよい。
なお、上述した第6の実施形態の例では特に言及していないが、端末20Fが、切り換え後のデッキに対応するオブジェクトが選択されたことに基づいて、切り換え用の仮想ボタンをゲーム画面に表示する構成としてもよい。すなわち、例えばバトル画面において(図18参照)、サブエレメントリング1822にユーザの指が乗ると、所定位置にジョブチェンジボタン1823が表示される構成としてもよい。
なお、上述した第6の実施形態の例では特に言及していないが、端末20Fが、デッキ切替後のビデオゲームの状態に、デッキ切替前の状態を反映させる構成としてもよい。すなわち、例えばビデオゲームの進行に応じて変化するユーザのパラメータ(例えば、HP)は、割合で計算して継続する構成としてもよい。この場合、例えばデッキAがメインだとユーザの最大HPが100であり、デッキBがメインだとユーザの最大HPが200であるとすると、HP50の状態でユーザがメインデッキをデッキAからデッキBに切り替えると、HPが100になる構成としてもよい。なお、このような構成とする場合、端末20Fが、デッキ切替前の状態をデッキ切替後の状態に反映させない項目を設けても良い。すなわち、例えば各種キャラクタのいわゆるステータス異常は継続させるが、デッキ構成に影響するイベント関連パラメータ(例えば、エレメントの出現率)の状態はリセットされる構成としてもよい。
なお、上述した第6の実施形態の例では特に言及していないが、端末20Fが、複数のゲーム内要素(例えば、アビリティカード)の組み合わせをユーザに設定する際、当該ユーザとは異なるユーザ(他ユーザ)が所有するものを含める構成としてもよい。また、この場合、他ユーザがユーザと所定関係(例えば、いわゆるフレンドの関係)にあることが要件とされる構成としてもよい。このような構成とすることで、複数のユーザ間の繋がりを強めることができる。また、この場合、端末20Fが、ユーザまたは他ユーザの少なくとも一方が所有するゲーム内要素の一部に対応する情報に基づいて、ユーザが選択できる他ユーザを複数の他ユーザから抽出して当該ユーザに提示する構成としてもよい。すなわち、例えば特定種類のスキルシードを多く生み出すデッキを有するユーザに対し、当該特定種類のスキルシードを生み出すアビリティカードがいわゆる代表カードとして設定された他ユーザが優先的に当該ユーザに提示される構成としてもよい。このような構成とすることで、よりデッキ編集の際のユーザ負担を軽減させることができる。
なお、上述した第6の実施形態の例では特に言及していないが、端末20Fが、ユーザが所定の特典付与条件を満たした際に当該ユーザに付与する特典を、ゲーム内要素に対応する情報(特典関連情報)に基づいて特定する際、当該ユーザに設定されたゲーム内要素のうち一部のゲーム内要素に対応する特典関連情報に基づいて特典を特定する構成としてもよい。この場合、例えば端末20Fが、所定条件を満たすゲーム内要素に対応する特典関連情報に基づいて特典を特定する構成としてもよい。所定条件の例には、他ユーザが所有するゲーム内要素(例えば、他ユーザから借りたアビリティカード。いわゆるレンタルカード)ではないことや、特典付与条件を満たすまでに活躍したゲーム内要素(例えば、バトルで敵キャラクタに一番ダメージを与えたアビリティカード)であることがある。このような構成とすることで、ゲーム内要素をユーザに設定する作業に関してユーザ自身が考慮すべき事項が増加するため、ビデオゲームの趣向性を向上させることができる。
以上に説明したように、本願の各実施形態により1または2以上の不足が解決される。なお、夫々の実施形態による効果は、非限定的な効果または効果の一例である。
なお、上述した各実施形態では、複数のユーザ端末20,201〜20Nとビデオゲーム処理サーバ10は、自己が備える記憶装置に記憶されている各種制御プログラム(例えば、ビデオゲーム処理プログラム)に従って、上述した各種の処理を実行する。
また、ビデオゲーム処理システム100の構成は上述した各実施形態の例として説明した構成に限定されず、例えばユーザ端末が実行する処理として説明した処理の一部または全部をサーバ10が実行する構成としてもよいし、サーバ10が実行する処理として説明した処理の一部または全部を複数のユーザ端末20,201〜20Nの何れか(例えば、ユーザ端末20)が実行する構成としてもよい。また、サーバ10が備える記憶部の一部または全部を複数のユーザ端末20,201〜20Nの何れかが備える構成としてもよい。すなわち、ビデオゲーム処理システム100におけるユーザ端末20とビデオゲーム処理サーバ10のどちらか一方が備える機能の一部または全部を、他の一方が備える構成とされていてもよい。
また、ビデオゲーム処理プログラムが、上述した各実施形態の例として説明した機能の一部または全部を、通信ネットワークを含まない装置単体に実現させる構成としてもよい。
[付記]
上述した実施形態の説明は、少なくとも下記発明を、当該発明の属する分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができるように記載した。
[1]
ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御する機能をサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記サーバに、
ユーザの操作に応じて、複数のゲーム内要素の組み合わせ(以下「要素群」という。)を複数所定の記憶領域に登録する登録機能と、
ユーザからの開始要求に応じて、前記所定の記憶領域を参照し、少なくとも1つの要素群が前記ユーザの操作対象に含まれるイベントを開始する開始機能と、
前記イベントの進行中、前記所定の記憶領域を参照し、前記操作対象を他の要素群に切り替える切替機能とを
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
[1−1]
前記切替機能では、前記イベントに関する情報が記憶されている記憶領域を参照し、所定条件が満たされている場合に前記操作対象を他の要素群に切り替える機能を
実現させるための[1]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[2]
前記サーバに、
前記切替機能による切り替えに基づいて前記イベントに関する情報を更新する更新機能を
実現させるための[1]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[3]
前記サーバに、
前記イベントの進行中に前記ユーザに付与されるゲーム内アイテムを、前記操作対象としての要素群に基づいて決定する決定機能を実現させ、
前記更新機能では、切り替え後の要素群に基づいて、前記ユーザに付与されるゲーム内アイテム及び該ユーザに付与されたゲーム内アイテムに関する情報を更新する機能を
実現させるための[2]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[4]
前記更新機能では、前記操作対象であった要素群と、前記操作対象となった要素群との組み合わせに基づいて、前記イベントに関する情報または前記ユーザに関する情報を更新する機能を
実現させるための[2]または[3]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[5]
前記サーバに、
他ユーザのゲーム内要素を前記ユーザに設定する設定機能と、
前記所定数の要素群と、前記他ユーザのゲーム内要素とを用いて、前記ユーザの操作対象を作成する作成機能とを実現させ、
前記切替機能では、前記操作対象のうち、少なくとも前記要素群を他の要素群に切り替える機能を
実現させるための[1]から[4]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
[5−1]
前記設定機能では、前記登録機能により登録されている各要素群に対して他ユーザのゲーム内要素を設定する機能を
実現させるための[5]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[6]
[1]から[5]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラムが前記サーバに実現させる機能のうち少なくとも1つの機能を、当該サーバと通信可能なユーザ端末に実現させるためのビデオゲーム処理用プログラム。
[7]
[1]から[6]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラムがインストールされたサーバ。
[8]
通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備え、ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理システムであって、
ユーザの操作に応じて、複数のゲーム内要素の組み合わせ(以下「要素群」という。)を複数所定の記憶領域に登録する登録手段と、
ユーザからの開始要求に応じて、前記所定の記憶領域を参照し、少なくとも1つの要素群が前記ユーザの操作対象に含まれるイベントを開始する開始手段と、
前記イベントの進行中、前記所定の記憶領域を参照し、前記操作対象を他の要素群に切り替える切替手段とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理システム。
[9]
前記サーバが、登録手段と、開始手段と、切替手段とを含み、
前記ユーザ端末が、イベントを表すゲーム画面を表示装置の表示画面に出力する出力手段を含む
[8]記載のビデオゲーム処理システム。
[10]
ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御する機能をユーザ端末に実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、ユーザの操作に応じて、複数のゲーム内要素の組み合わせ(以下「要素群」という。)を複数所定の記憶領域に登録する登録機能と、ユーザからの開始要求に応じて、前記所定の記憶領域を参照し、少なくとも1つの要素群が前記ユーザの操作対象に含まれるイベントを開始する開始機能と、前記イベントの進行中、前記所定の記憶領域を参照し、前記操作対象を他の要素群に切り替える切替機能とを有するサーバから、前記イベントを表すゲーム画面を出力するための情報を受信する機能を前記ユーザ端末に
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
[11]
ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御する機能をユーザ端末に実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記ユーザ端末に、
ユーザの操作に応じて、複数のゲーム内要素の組み合わせ(以下「要素群」という。)を複数所定の記憶領域に登録する登録機能と、
ユーザからの開始要求に応じて、前記所定の記憶領域を参照し、少なくとも1つの要素群が前記ユーザの操作対象に含まれるイベントを開始する開始機能と、
前記イベントの進行中、前記所定の記憶領域を参照し、前記操作対象を他の要素群に切り替える切替機能とを
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
[12]
[11]記載のビデオゲーム処理プログラムが前記ユーザ端末に実現させる機能のうち少なくとも1つの機能を、当該ユーザ端末と通信可能なサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
[13]
[11]または[12]記載のビデオゲーム処理プログラムがインストールされたユーザ端末。
[14]
ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、
ユーザの操作に応じて、複数のゲーム内要素の組み合わせ(以下「要素群」という。)を複数所定の記憶領域に登録する登録処理と、
ユーザからの開始要求に応じて、前記所定の記憶領域を参照し、少なくとも1つの要素群が前記ユーザの操作対象に含まれるイベントを開始する開始処理と、
前記イベントの進行中、前記所定の記憶領域を参照し、前記操作対象を他の要素群に切り替える切替処理とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
[15]
通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備えるビデオゲーム処理システムが、 ユーザの操作に応じてビデオゲームの進行を制御するために実行するビデオゲーム処理方法であって、
ユーザの操作に応じて、複数のゲーム内要素の組み合わせ(以下「要素群」という。)を複数所定の記憶領域に登録する登録処理と、
ユーザからの開始要求に応じて、前記所定の記憶領域を参照し、少なくとも1つの要素群が前記ユーザの操作対象に含まれるイベントを開始する開始処理と、
前記イベントの進行中、前記所定の記憶領域を参照し、前記操作対象を他の要素群に切り替える切替処理とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。