JP5690505B2 - 光学ガラスならびに、モールドプレス成形用プリフォームおよび光学素子 - Google Patents
光学ガラスならびに、モールドプレス成形用プリフォームおよび光学素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5690505B2 JP5690505B2 JP2010116647A JP2010116647A JP5690505B2 JP 5690505 B2 JP5690505 B2 JP 5690505B2 JP 2010116647 A JP2010116647 A JP 2010116647A JP 2010116647 A JP2010116647 A JP 2010116647A JP 5690505 B2 JP5690505 B2 JP 5690505B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- glass
- optical
- optical glass
- yield point
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 239000005304 optical glass Substances 0.000 title claims description 68
- 238000000465 moulding Methods 0.000 title claims description 25
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 title claims description 19
- 230000009477 glass transition Effects 0.000 claims description 41
- 229910018068 Li 2 O Inorganic materials 0.000 claims description 20
- 239000002994 raw material Substances 0.000 claims description 9
- 229910018072 Al 2 O 3 Inorganic materials 0.000 claims description 6
- 229910015902 Bi 2 O 3 Inorganic materials 0.000 claims description 6
- 229910010413 TiO 2 Inorganic materials 0.000 claims description 6
- 239000000203 mixture Substances 0.000 claims description 6
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 42
- 238000004031 devitrification Methods 0.000 description 33
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 16
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 10
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 9
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 9
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 9
- 229910021193 La 2 O 3 Inorganic materials 0.000 description 6
- 239000006185 dispersion Substances 0.000 description 6
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 6
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 6
- 238000002834 transmittance Methods 0.000 description 6
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 5
- 238000004017 vitrification Methods 0.000 description 5
- BASFCYQUMIYNBI-UHFFFAOYSA-N platinum Chemical compound [Pt] BASFCYQUMIYNBI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 238000005498 polishing Methods 0.000 description 4
- 238000011161 development Methods 0.000 description 3
- 239000000463 material Substances 0.000 description 3
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 3
- 229910052708 sodium Inorganic materials 0.000 description 3
- 230000003595 spectral effect Effects 0.000 description 3
- PXGOKWXKJXAPGV-UHFFFAOYSA-N Fluorine Chemical compound FF PXGOKWXKJXAPGV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229910000287 alkaline earth metal oxide Inorganic materials 0.000 description 2
- 150000004649 carbonic acid derivatives Chemical class 0.000 description 2
- 238000004040 coloring Methods 0.000 description 2
- 238000013461 design Methods 0.000 description 2
- 229910052731 fluorine Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000011737 fluorine Substances 0.000 description 2
- 150000004679 hydroxides Chemical class 0.000 description 2
- 238000000034 method Methods 0.000 description 2
- 150000002823 nitrates Chemical class 0.000 description 2
- 229910052697 platinum Inorganic materials 0.000 description 2
- 238000002360 preparation method Methods 0.000 description 2
- 229910052688 Gadolinium Inorganic materials 0.000 description 1
- 206010040925 Skin striae Diseases 0.000 description 1
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
- 229910000272 alkali metal oxide Inorganic materials 0.000 description 1
- QVQLCTNNEUAWMS-UHFFFAOYSA-N barium oxide Inorganic materials [Ba]=O QVQLCTNNEUAWMS-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000002585 base Substances 0.000 description 1
- 238000005266 casting Methods 0.000 description 1
- 238000005352 clarification Methods 0.000 description 1
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 1
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 1
- 238000000691 measurement method Methods 0.000 description 1
- 239000000155 melt Substances 0.000 description 1
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 1
- 238000011160 research Methods 0.000 description 1
- 238000003756 stirring Methods 0.000 description 1
- 229910052715 tantalum Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 1
- 239000003039 volatile agent Substances 0.000 description 1
- XLOMVQKBTHCTTD-UHFFFAOYSA-N zinc oxide Inorganic materials [Zn]=O XLOMVQKBTHCTTD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Glass Compositions (AREA)
Description
また、本発明は、上記の光学ガラスを素材とするモールドプレス成形用プリフォームおよび光学素子に関するものである。
また、光学機器の発展のため光学恒数、特にアッベ数(νd)が60.0付近と低分散で、屈折率(nd)が1.6程度と中屈折率のモールド用光学ガラスの要望が高まっている。
その結果、以下に述べる知見を得た。
(1)特許文献1,2に開示の光学ガラスはいずれも、ZnOを含むため、溶融時の揮発分増加や耐失透性、耐候性、成形性の低下およびソラリゼーションを生じることがわかった。したがって、ガラス転移温度(Tg)や屈伏点(At)の低下を目的としたZnOの含有は望ましくないと考えられる。
(2)特許文献3に記載の光学ガラスは、MgOおよびCaOの含有量が4%を超えるため、ガラス転移温度(Tg)および屈伏点(At)を低下させることができず、また耐候性や溶融時の揮発の面でも問題が残ることが判明した。したがって、ガラス転移温度(Tg)および屈伏点(At)の低下の観点からMgOおよびCaOの含有量を4質量%以下に抑える必要があると考えられる。
(3)特許文献4に記載の光学ガラスは、Li2Oの含有量が少なく、MgO、CaO、SrO、BaO等の酸化物を多く含有するため、ガラス転移温度(Tg)および屈伏点(At)を低下させることが困難であることが見出された。したがって、ガラス転移温度(Tg)および屈伏点(At)の低下の観点からは一定量以上のLi2Oを含有させる必要があると考えられる。
(4)特許文献5に記載の光学ガラスは、Li2Oの含有量が少なくLa2O3を含有しているため、特許文献4同様ガラス転移温度(Tg)および屈伏点(At)を低下させることが困難であることが見出された。したがって、ガラス転移温度(Tg)および屈伏点(At)の低下の観点からはLa2O3を含有させず一定量以上のLi2Oを含有させることが望ましいと考えられる。
1.P2O5:38〜56質量%およびB2O3:0〜10質量%を、(P2O5+B2O3):38〜56質量%の範囲で含有し、Li2O:3超〜8質量%、Na2O:0〜3質量%およびK2O:0〜3質量%を、(Li2O+Na2O+K2O):3超〜8質量%の範囲で含有し、MgO:0〜4質量%、CaO:0〜4質量%、SrO:0〜17質量%およびBaO:21〜42質量%を、(MgO+CaO):0〜4質量%の範囲でかつ、(MgO+CaO+SrO+BaO):35〜53質量%の範囲で含有し、さらに、Al2O3:0〜6質量%、Gd2O3:0.5〜5質量%を含有する組成からなり、
ガラス転移温度(Tg)が480℃以下で、かつ、屈伏点(At)が525℃以下、さらに屈折率(nd)が1.57〜1.62の範囲で、アッベ数(νd)が59〜68の範囲であることを特徴とする光学ガラス。
2.TiO2:0〜5質量%、Y2O3:0〜5質量%、ZrO2:0〜5質量%、Nb2O5:0〜5質量%、Ta2O5:0〜5質量%およびBi2O3:0〜5質量%のうちから選んだ一種または二種以上を5質量%以下で含有する1に記載の光学ガラス。
3.1または2に記載の光学ガラスを素材としてなるモールドプレス成形用プリフォーム。
4.1〜3のいずれかに記載の光学ガラスを素材としてなる光学素子。
また、本発明によれば、かかる光学ガラスを素材とすることにより、ガラスの耐失透性に優れたモールドプレス成形用プリフォームおよび光学素子を得ることができる。
まず、本発明において、ガラス組成を上記の範囲に限定した理由について説明する。
本発明において、P2O5は特に重要な成分である。このP2O5は、ガラスの網目構造を形成する主成分として、ガラスに製造可能な耐失透性を持たせることができる。
しかしながら、その含有量が56質量%を超えると、屈折率(nd)の低下や耐候性の悪化、さらにガラスの揮発による品質悪化を生じるおそれがあり、一方、38質量%未満では、耐失透性が悪化しガラス化が困難になるので、P2O5は38〜56質量%の範囲とする。好ましくは40〜56質量%、より好ましくは40〜54.5質量%の範囲とする。
B2O3は、P2O5と同様、本発明における光学ガラスの網目を形成し、ガラスの耐失透性や耐候性の向上および屈折率(nd)を高める上で有効な成分である。また、ガラスの溶融性を高めて、溶融温度を低く抑えることができ、その結果、ガラスの着色を抑えて、可視光領域での透過率を向上させることができる。
しかしながら、その含有量が10質量%を超えると、ガラス転移温度(Tg)や屈伏点(At)の上昇、耐失透性の悪化、低分散性の損失、さらには揮発の増加による品質悪化を生じるおそれがあるので、B2O3の含有量を好ましくは0〜10質量%とする。より好ましく0〜8.5質量%、さらに好ましくは0〜7質量%の範囲とする。なお、上記の効果を十分に得るためには、B2O3は0.5質量%以上含有させることが好ましい。
本発明において、Li2Oは特に重要な成分である。このLi2Oは、ガラス転移温度(Tg)や屈伏点(At)を低下させ、さらに低分散化に有効な成分である。
しかしながら、その含有量が8質量%を超えると、耐候性、化学的耐久性の悪化や耐失透性が悪化しガラス化が困難となるおそれがあり、一方、3質量%以下では、ガラス転移温度(Tg)や屈伏点(At)が高くなり、特にモールド用に適さないガラスとなるおそれや、低分散性を損なうおそれがあるので、Li2Oの含有量を3超〜8質量%とする。好ましくは3超〜6.5質量%、より好ましくは3超〜5.5質量%の範囲とする。
Na2Oも、Li2Oと同様、ガラス転移温度(Tg)や屈伏点(At)を低下させる成分として用いることができる。
しかしながら、その含有量が3質量%を超えると、耐候性や化学的耐久性および成形性が著しく悪化してしまい、特にモールド用に適さないガラスとなるおそれがあるので、Na2Oの含有量を好ましくは0〜3質量%とする。より好ましくは0〜2.5質量%、さらに好ましくは0〜2質量%である。
K2Oも、Li2OやNa2Oと同様、ガラス転移温度(Tg)や屈伏点(At)を低下させるのに有用な成分であり、さらに少量であれば屈折率(nd)を高める成分として用いることができる。
しかしながら、その含有量が3質量%を超えると、耐候性、化学的耐久性の悪化や耐失透性が悪化しガラス化が困難になるおそれがあるので、K2Oの含有量を好ましくは0〜3質量%とする。より好ましくは0〜2.5質量%、さらに好ましい範囲は0〜2質量%である。
MgOは、ガラスの耐候性や耐失透性の向上に有効な成分として用いることができる。
しかしながら、その含有量が4質量%を超えると、ガラス転移温度(Tg)や屈伏点(At)が高くなり、特にモールド用に適さないガラスとなるおそれがあるので、MgOの含有量は好ましくは0〜4質量%とする。より好ましくは0〜3.8質量%、さらに好ましくは0〜3.6質量%である。なお、上記の効果を十分に得るためには、MgOは0.5質量%以上含有させることが好ましい。
CaOも、MgOと同様、ガラスの耐候性や耐失透性の向上に有効な成分として用いることができる。
しかしながら、その含有量が4質量%を超えると、耐失透性の悪化やガラス転移温度(Tg)および屈伏点(At)が高くなり、例えばモールド用に適さないガラスとなるおそれがあるので、CaOの含有量は好ましくは0〜4質量%とする。より好ましくは0〜3.8質量%、さらに好ましくは0〜3.6質量%の範囲とする。なお、上記の効果を十分に得るためには、CaOは0.5質量%以上含有させることが好ましい。
SrOは、ガラスの耐候性の向上や高屈折率化に有効な成分として用いることができる。
しかしながら、その含有量が17質量%を超えると、耐失透性の悪化や低分散性が損なわれるので、SrOの含有量を0〜17質量%とする。好ましくは0〜15質量%、より好ましくは0〜13.5質量%の範囲とする。なお、上記の効果を十分に得るためには、SrOは1質量%以上含有させることが好ましい。
本発明において、BaOは特に重要な成分である。このBaOは、ガラスの耐候性や耐失透性の向上および高屈折率化に非常に有効な成分である。
しかしながら、その含有量が42質量%を超えると、耐失透性の悪化や特に低分散性が損なわれるおそれがあり、一方21質量%未満になると、所望の屈折率(nd)が得られず、さらに耐候性および耐失透性が悪化しガラス化が困難になるので、BaOの含有量を21〜42質量%とする。好ましくは24〜42質量%、より好ましくは24〜39質量%の範囲とする。
Al2O3は、光学ガラスの網目を形成するとともに、修飾酸化物としてもガラスの耐失透性および耐候性を向上させるために有効な成分である。
しかしながら、その含有量が6質量%を超えると、ガラス転移温度(Tg)や屈伏点(At)の上昇、耐失透性の悪化および屈折率(nd)の低下を生じるおそれがあるので、Al2O3含有量を好ましくは0〜6質量%とする。より好ましくは0〜4質量%、さらに好ましくは0〜3.5質量%の範囲とする。なお、上記の効果を十分に得るためには、Al2O3は0.3質量%以上含有させることが好ましい。
Gd2O3は、ガラスの耐候性や化学的耐久性の向上や、少量であれば低分散性を損なわずに屈折率(nd)を高める有効な成分として用いることができる。
しかしながら、その含有量が5質量%を超えると、耐失透性の悪化や低分散性が損なわれるので、Gd2O3の含有量は5質量%以下とする。好ましくは4.5質量%以下、より好ましくは4質量%以下とする。また、上記の効果を十分に得るためには、Gd2O3は0.5質量%以上含有させる。
TiO2は、ガラスの耐候性の向上および屈折率(nd)を高める成分として用いることができる。
しかしながら、その含有量が5質量%を超えると、耐失透性や成形性の悪化、さらに低分散性が著しく損なわれるので、TiO2の含有量を0〜5質量%とする。好ましくは0〜4質量%、より好ましくは0〜3質量%の範囲とする。
Y2O3は、ガラスの耐失透性および耐候性を向上させるために有効な成分として用いることができる。
しかしながら、その含有量が5質量%を超えると、耐失透性の悪化やガラス転移温度(Tg)、屈伏点(At)が高くなり、特にモールド用に適さないガラスとなってしまうおそれがあるので、Y2O3の含有量を好ましくは0〜5質量%とする。より好ましくは0〜4質量%、さらに好ましくは0〜3質量%の範囲とする。
ZrO2は、ガラスの耐候性や化学的耐久性の向上および屈折率(nd)を高める成分として用いることができる。
しかしながら、その含有量が5質量%を超えると、耐失透性の悪化やガラス転移温度(Tg)、屈伏点(At)が高くなり、特にモールド用に適さないガラスとなってしまうおそれがあるので、ZrO2の含有量を好ましくは0〜5質量%とする。より好ましくは0〜4質量%、さらに好ましくは0〜3質量%とする。
Nb2O5は、ガラスの耐候性の向上および屈折率(nd)を高める成分として用いることができる。
しかしながら、その含有量が5質量%を超えると、耐失透性の悪化やガラス転移温度(Tg)、屈伏点(At)の上昇および、低分散性が損なわれるおそれがあるので、Nb2O5の含有量を好ましくは0〜5質量%とする。より好ましくは0〜4質量%、さらに好ましくは0〜3質量%の範囲とする。
Ta2O5は、ガラスの耐候性の向上および、低分散性をあまり損なわずに屈折率(nd)を高める成分として用いることができる。
しかしながら、その含有量が5質量%を超えると、耐失透性の悪化やガラス転移温度(Tg)、屈伏点(At)の上昇、また低分散性が損なわれるので、Ta2O5の含有量を好ましくは0〜5質量%とする。より好ましくは0〜4質量%、さらに好ましくは0〜3質量%の範囲とする。
Bi2O3は、ガラス転移温度(Tg)や屈伏点(At)を低下させ屈折率(nd)や耐失透性を高めることのできる成分として用いることができる。
しかしながら、その含有量が5質量%を超えると、耐候性、成形性の悪化や低分散性が著しく損なわれるので、Bi2O3の含有量を好ましくは0〜5質量%とする。より好ましくは0〜4質量%、さらに好ましくは0〜3質量%の範囲とする。
また、本発明の光学ガラスは、屈折率(nd)が1.57〜1.62の範囲、好ましくは1.575〜1.615の範囲、より好ましくは1.58〜1.61の範囲の中屈折率であり、かつ、アッベ数(νd)が59〜68の範囲、好ましくは60〜67.5の範囲、より好ましくは61〜67の範囲の低分散での光学恒数を得ることができる。
かかる光学素子としては、例えば、研磨加工することにより、研磨プリフォームや、レンズ、プリズム、ミラー等を挙げることができる。また、本発明の光学ガラスは、融液状態にあるものを直接適下させ、ゴブプリフォームを作製することができる。
ここでプリフォームとは、モールド成形前のレンズ母材のことで、鏡面状態になったガラスのことである。そして、研磨プリフォームやゴブプリフォームを鏡面加工された金型に入れ、加熱して軟化させた後、プレスすること(精密モールド)で、様々な形状の光学素子を製造することができる。
本発明では、光学ガラスの成分組成さえ上記の好適範囲を満足すればよく、製造方法については、特に限定されることなく、従来の製造方法に従えば良い。
すなわち、各成分の原料としてそれぞれに相当する酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩などを所定の割合で秤量し、十分混合したものをガラス調合原料とする。このガラス調合原料を、ガラス原料等と反応性のない例えば白金坩堝に投入して、電気炉にて1000〜1200℃に加熱して溶融しながら適時撹拌した後、電気炉で清澄、均質化してから、適当な温度に予熱した金型に鋳込んだ後、電気炉内で徐冷して、本発明の光学ガラスを製造することができる。
なお、ガラスの着色改善や脱泡のためにごく少量(0.1質量%以下)のSb2O3など、工業上周知である脱泡成分を加えることができる。
それぞれの光学ガラスについて、ガラス転移温度(Tg)、屈伏点(At)、屈折率(nd)およびアッベ数(νd)の測定を行った。
よって測定結果を、表1〜3に併記する。
また、得られたガラスから所定量のガラス塊を切り出して研磨プリフォームを作製し、モールドで数種類のレンズを作製したところ、いずれのレンズも良好な転写性を示し、金型へのガラス付着、揮発物の付着など成形性に問題がある現象は認められなかった。この点でもモールド用光学ガラスとして優れていることが確認された。
比較例光学ガラス1はZnOを含んでいるため、溶融時の揮発増加や耐失透性、耐候性の低下、およびソラリゼーションが発生した。
比較例光学ガラス2はMgO+CaOの含有量が多いため、ガラス転移温度(Tg)および屈伏点(At)が高く、特にモールド用光学ガラスに適していなかった。
比較例光学ガラス3はアルカリ土類酸化物を多く含有しLi2Oを含有しないため、ガラス転移温度(Tg)および屈伏点(At)が非常に高く、特にモールド用光学ガラスに適していなかった。
比較例光学ガラス4は比較例光学ガラス2と同様にMgO+CaOの含有量が多いため、ガラス転移温度(Tg)および屈伏点(At)が高く、特にモールド用光学ガラスに適していなかった。
比較例光学ガラス5はLi2Oの含有量が少ないため、ガラス転移温度(Tg)および屈伏点(At)が高く、特にモールド用光学ガラスに適していなかった。
比較例光学ガラス6は比較例光学ガラス1と同様にZnOを含んでいるため、溶融時の揮発増加や耐失透性、耐候性の低下、およびソラリゼーションが発生し、またLa2O3を含んでいるため、ガラス転移温度(Tg)および屈伏点(At)が高く、特にモールド用光学ガラスに適していなかった。
Claims (4)
- P2O5:38〜56質量%および
B2O3:0〜10質量%を、
(P2O5+B2O3):38〜56質量%の範囲で含有し、
Li2O:3超〜8質量%、
Na2O:0〜3質量%および
K2O:0〜3質量%を、
(Li2O+Na2O+K2O):3超〜8質量%の範囲で含有し、
MgO:0〜4質量%、
CaO:0〜4質量%、
SrO:0〜17質量%および
BaO:21〜42質量%を、
(MgO+CaO):0〜4質量%の範囲でかつ、
(MgO+CaO+SrO+BaO):35〜53質量%の範囲で含有し、
さらに、
Al2O3:0〜6質量%、
Gd2O3:0.5〜5質量%を含有する組成からなり、
ガラス転移温度(Tg)が480℃以下で、かつ、屈伏点(At)が525℃以下、さらに屈折率(nd)が1.57〜1.62の範囲で、アッベ数(νd)が59〜68の範囲であることを特徴とする光学ガラス。 - TiO2:0〜5質量%、
Y2O3:0〜5質量%、
ZrO2:0〜5質量%、
Nb2O5:0〜5質量%、
Ta2O5:0〜5質量%および
Bi2O3:0〜5質量%のうちから選んだ一種または二種以上を5質量%以下で含有する請求項1に記載の光学ガラス。 - 請求項1または2に記載の光学ガラスを素材としてなるモールドプレス成形用プリフォーム。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の光学ガラスを素材としてなる光学素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010116647A JP5690505B2 (ja) | 2010-05-20 | 2010-05-20 | 光学ガラスならびに、モールドプレス成形用プリフォームおよび光学素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010116647A JP5690505B2 (ja) | 2010-05-20 | 2010-05-20 | 光学ガラスならびに、モールドプレス成形用プリフォームおよび光学素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011241128A JP2011241128A (ja) | 2011-12-01 |
JP5690505B2 true JP5690505B2 (ja) | 2015-03-25 |
Family
ID=45408168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010116647A Active JP5690505B2 (ja) | 2010-05-20 | 2010-05-20 | 光学ガラスならびに、モールドプレス成形用プリフォームおよび光学素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5690505B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107540213A (zh) * | 2013-05-21 | 2018-01-05 | 成都光明光电股份有限公司 | 磷酸盐光学玻璃、精密压制成形用预制件及光学元件 |
CN110040954B (zh) * | 2014-01-23 | 2021-07-27 | 成都光明光电股份有限公司 | 光学玻璃及光学元件 |
CN110114321A (zh) * | 2016-12-07 | 2019-08-09 | 株式会社小原 | 光学玻璃、预成形体以及光学元件 |
JP2022068028A (ja) | 2020-10-21 | 2022-05-09 | 株式会社住田光学ガラス | 光学ガラス、精密プレス成形用プリフォーム、及び光学素子 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60122749A (ja) * | 1983-12-02 | 1985-07-01 | Hoya Corp | 光学ガラス |
JPH10152341A (ja) * | 1996-11-15 | 1998-06-09 | Fuji Photo Optical Co Ltd | 射出成形用光学ガラス |
JP3987174B2 (ja) * | 1997-11-06 | 2007-10-03 | 株式会社住田光学ガラス | 精密プレス成形用光学ガラス |
JP2002211949A (ja) * | 2001-01-12 | 2002-07-31 | Minolta Co Ltd | プレス成形用光学ガラス、プレス成形用プリフォーム材およびこれを用いた光学素子 |
JP4442168B2 (ja) * | 2003-09-10 | 2010-03-31 | コニカミノルタオプト株式会社 | 光学ガラス及び光学素子 |
CN101970368A (zh) * | 2008-02-08 | 2011-02-09 | 日本山村硝子株式会社 | 光学玻璃 |
-
2010
- 2010-05-20 JP JP2010116647A patent/JP5690505B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011241128A (ja) | 2011-12-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10252934B2 (en) | Optical glass, glass preform and optical element | |
JP5174368B2 (ja) | 光学ガラス | |
CN101805120B (zh) | 一种光学玻璃及光学元件 | |
JP4411424B2 (ja) | 高屈折率の精密プレス成形用光学ガラス | |
JP6603449B2 (ja) | ガラス、プレス成形用ガラス素材、光学素子ブランク、および光学素子 | |
CN110510869B (zh) | 光学玻璃 | |
US7884040B2 (en) | Optical glass | |
JP2009173520A (ja) | モールドプレス成形用光学ガラス | |
JP5209897B2 (ja) | 光学ガラス | |
JP5616566B2 (ja) | 光学ガラス | |
TW201619084A (zh) | 玻璃、壓製成型用玻璃材料、光學元件胚料及光學元件 | |
JP6694229B2 (ja) | ガラス | |
JP7331092B2 (ja) | 光学ガラス、プリフォーム、光学素子及びその光学機器 | |
JP5690505B2 (ja) | 光学ガラスならびに、モールドプレス成形用プリフォームおよび光学素子 | |
JP6396622B1 (ja) | ガラス、プレス成形用ガラス素材、光学素子ブランク、および光学素子 | |
JP7213952B2 (ja) | 光学ガラス、光学ガラスで製造されるガラスプリフォーム又は光学素子及び光学機器 | |
JP6280284B1 (ja) | ガラス、プレス成形用ガラス素材、光学素子ブランク、および光学素子 | |
CN111116039A (zh) | 重冕光学玻璃 | |
JP5987364B2 (ja) | 光学ガラス | |
JP2004168593A (ja) | 光学ガラス | |
TWI498303B (zh) | 光學玻璃以及光學元件 | |
TW202222719A (zh) | 光學玻璃和由光學玻璃形成的光學元件 | |
JP7165810B2 (ja) | 光学ガラス、光学ガラスで製造されるガラスプリフォーム又は光学素子及び光学機器 | |
TW202114956A (zh) | 光學玻璃及光學元件 | |
CN112174517A (zh) | 光学玻璃及光学元件 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130314 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140326 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140401 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140417 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141111 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141201 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150127 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150202 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5690505 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |