JP5690048B2 - 血液性癌の分析および臨床管理のための、細胞抗原および標的シグナル伝達タンパク質の複合プロフィール - Google Patents

血液性癌の分析および臨床管理のための、細胞抗原および標的シグナル伝達タンパク質の複合プロフィール Download PDF

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Description

(発明の背景)
白血病は、骨髄及び血液の悪性癌である。白血病は、異常な白血球の過剰産生により、骨髄及び/又は末梢血が過密になることを特徴とする。これにより、正常な血球の産生及び機能が低下する。慢性リンパ球性白血病(CLL)は、ヒトにおいて発症する白血病の主な4種類の1つであり、その他には急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、及び急性リンパ球性白血病(ALL)がある。
白血病患者は、不均一な臨床経過をたどる。白血病の処置は非常に複雑で、白血病の型により異なる。白血病患者においては、1つの治療経過後に生じる場合でも、寛解に広範な臨床的多様性が認められる。白血病患者の中には、根治的治療を受けずに長期間生存するものもいれば、積極的な治療を行ったにもかかわらず急死する者もいる。治療に対する耐性を有する患者は、耐性が生じた時期にかかわらず、生存期間が極めて短い。この臨床的不均一性に対処すべく種々の病期分類系が開発されてきたが、早期又は中間期の患者の疾患経過が遅進性であるか、進行性であるかを正確に予測するには至っていない。具体的には、これらの系は、血液濃度及び骨髄白血球数、リンパ節の大きさ及び分布、脾臓の大きさ、貧血の程度、及び患者の血小板数を含めた、疾患のおおまかな徴候を検討するため、疾患がより進行期に進んだ予後不良患者を同定することしかできない。
慢性リンパ球性白血病(CLL)は、欧米で診断される中で最も多い白血病であり、2004年には米国において新たに10,000例を超える症例が報告されており、殆どが40歳以上の男性に発症している。これは、小リンパ球のクローン増殖を特徴としており、Bリンパ球の亜集団と一致した表面マーカーのCD5及びCD19を示すことが最も多い。大部分の例では、この疾患は遅進性であり、患者は根治的治療を受けなくても長期間生存する。更に、患者数はおよそ2:1の割合で男性が女性を上回ることから、性別が関係する。若年者に見られることが多い少数の例では、積極的な治療を行ったにもかかわらず、疾患が急速に進行する。より一般的な、より遅進性の形態では、疾患が徐々に発現し、患者が数年間にわたり不快感や疼痛を感じない場合がある。
CLLは、多くの癌性成熟リンパ球と肥大したリンパ節を特徴とする。骨髄及びリンパ節では、癌細胞が正常な細胞を追いやる。すると、患者は貧血を発症し、患者の血液中の正常な白血球数及び血小板数が減少し、異常な白血球の増殖により全白血球数が増加する。又、抗体の濃度及び活性も低下する。その結果、患者の免疫系が損なわれる。CLL患者は、CLL自体よりも、感染等の免疫系の不全によって死亡する方が多い。
Rai(O〜IV期)及びBinet(A〜C期)の病期分類系において特徴とされるCLLの臨床病期は、CLL患者の生存率に関する最も強力な予測因子である。何れの系も、罹患したリンパ組織の大きさ、並びに貧血及び/又は血小板減少症の存在に基づいている。一般的に、後期の患者は、著しく予後が悪く、生存率も短い。Rai分類IV期又はBinet分類C期の患者は、生存率中央値がわずかに1.5〜2年である。
現時点において、平均余命を確実に増加させることが証明されたB−CLLの処置は知られてない。そのため、B−CLLの進行期に分類される患者にしか、化学療法、放射線療法、外科手術、免疫療法又は移植等の積極的な処置は検討されていない。これらの処置は、必ずしも転帰が改善するわけではないにもかかわらず、患者に重度の身体的及び精神的犠牲を強いることがあり、場合によっては、B−CLLの影響よりも処置の厳しさにB−CLL患者が屈してしまうことさえある。B−CLLの早期に分類される患者は、身体的状態が比較的良好であるため、より積極的な又は試験的な処置を受けることができ、一般的には、以下の2つの理由のために、状態が安定している限りは治療を受けないことが多い。第一に、現在の利用可能な処置は寿命を延ばすものではないためである。そして第二に、現在のところ、早期の患者の予後が良好になるか、不良になるかを判定する信頼性のある指標がないためである。更に、早期の患者によっては治療の効果が得られなくても経過が遅進性なる者もいることから、疾患の予測不能な経過が、臨床試験の結果の解釈を困難にしている可能性がある。
このように白血病患者の不均一な臨床経過並びに寛解における広範な臨床的多様性の点から、疾患がより進行期に進んだ患者を臨床医が同定し、より積極的な又は試験的な処置を大幅に早い段階で選択できるようにする、個体の疾患経過を予測する信頼できる指標が必要とされている。更に、新薬の臨床試験又は試験的治療は、予後の見通しに左右される患者を対象としているため、より関連性の高い臨床試験の結果が見込まれる。
本発明は、この必要性を満たし、且つ関連する利点も提供する。
(発明の要旨)
本発明は、腫瘍性病態を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する方法を対象とする。本発明の複合マーカープロフィールは、予後及び治療に関連する腫瘍性病態の亜群の同定、及び個体の臨床経過の予測を可能にする。本発明の方法は、危険群を決定する方法、再発の危険性の増大を予測する方法、二次的合併症を発症する危険性の増大を予測する方法、個体の治療を選択する方法、個体の治療応答を予測する方法、個体の治療効果を判定する方法、及び個体の予後を判定する方法を含めた、腫瘍性病態に罹患した個体の治療を選択するのに有用なツールを提供する。具体的には、本発明の方法は、個体の腫瘍性病態の経過が進行性であるか、遅進性であるかを予測する予後指標の役割を果たし、それによって臨床医が患者を管理し、使用する治療法を評価するのに役立つ、複合マーカープロフィールを作成する方法を開示する。
本明細書に開示する特定の実施形態において、本発明の方法は、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、及び急性リンパ球性白血病(ALL)からなる群から選択される白血病の複合マーカープロフィールを作成することを対象とする。開示の方法により作成される複合マーカープロフィールは、例えば、白血病に罹患した個体から白血病危険群までを決定する方法、白血病に罹患した個体の再発の危険性が増加しているかを予測する方法、白血病に罹患した個体が二次的白血病を発症する危険性が増大しているかを予測する方法、白血病に罹患した個体の予後測定に役立つ方法、白血病に罹患した個体の治療を選択する方法、及び白血病の治療を1つ以上経験している個体の疾患状態をモニターする方法を含めた、白血病に罹患した個体の臨床的管理の全ての態様に有用である可能性がある。
(発明の詳細な説明)
本発明は、腫瘍性病態を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する方法を対象とする。本発明の複合マーカープロフィールは、予後及び治療に関連する腫瘍性病態の亜群の同定、及び個体の臨床経過の予測を可能にする。本発明の方法は、危険群を決定する方法、再発の危険性の増大を予測する方法、二次的合併症を発症する危険性の増大を予測する方法、個体の治療を選択する方法、個体の治療効果を判定する方法、及び個体の予後を判定する方法を含めた、腫瘍性病態に罹患した個体の臨床管理に有用なツールを提供する。
本発明は、個別の細胞集団関連マーカーの存在と1つ以上の選択された標的タンパク質を関連付けることによって、目的の測定に陽性及び陰性である試料内の内在する細胞集団の比較に基づいた定量的測定を表す複合マーカープロフィールを調製することが可能であるという発見に一部基づいている。
具体的には、本発明の方法は、個体の腫瘍性病態の経過が進行性であるか、遅進性であるかを予測する予後指標の役割を果たし、それによって臨床医が患者を管理し、使用する治療法を評価するのに役立つ、複合マーカープロフィールを作成する方法を開示する。
本明細書に開示する特定の実施形態において、本発明の方法は、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、及び急性リンパ球性白血病(ALL)からなる群から選択される白血病の複合マーカープロフィールを作成することを対象とする。開示の方法により作成される複合マーカープロフィールは、例えば、白血病に罹患した個体から白血病危険群までを決定する方法、白血病に罹患した個体の再発の危険性が増加しているかを予測する方法、白血病に罹患した個体が二次的白血病を発症する危険性が増大しているかを予測する方法、白血病に罹患した個体の予後測定に役立つ方法、白血病に罹患した個体の治療を選択する方法、及び白血病の治療を1つ以上経験している個体の疾患状態をモニターする方法を含めた、白血病に罹患した個体の臨床的管理の全ての態様に有用である可能性がある。
本発明の方法により作成される複合プロフィールは、生体試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させる手順であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、手順を包含する。マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせは、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定し、これらを使用して、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する。最終的に、正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたるマーカーのレベルを標的タンパク質の存在を関連付けることにより、本発明の方法では、腫瘍性病態を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールの作成が可能となる。
本発明の方法により作成される複合プロフィールは、予期せぬ利益をもたらし、生体試料の細胞マーカーの存在に基づいて疾患経過を予測する技術分野において直面する種々の問題を克服する。本明細書に記載の通り、本発明の標的タンパク質により、多様な細胞集団に対する基準に基づいて目的の細胞標的の半定量的レベルの測定が可能になり、これらの集団は、試料中に含有され、目的の細胞標的に陰性又は陽性であることが知られている。本明細書に記載の方法において、目的の細胞標的の存在及びレベルと、多様な陽性の基準集団を別々に関連付け、この基準集団は、試料中に含有され、種々のレベルの目的の細胞標的により特徴付けられる。更に、本方法では、目的の細胞標的の存在及びレベルを、標的タンパク質に陰性であることが知られている試料内の1つ以上の内在する細胞集団と関連付ける。従って、関連のない抗原を使用して、定量化の内部標準を提供するよりむしろ、本発明の方法は、目的の細胞標的に陽性である多様な内在する集団を関連付け、個体の複合プロフィールに基づいた標的化治療方法の開発を可能にする。本発明により提供された方法を一般化することで、試料内の陰性及び陽性の基準集団がある任意の細胞標的を定量化することができる。
一実施形態において、本発明は、腫瘍性病態を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する方法であって、生体試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させる手順であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、手順;試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順;並びに正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたるマーカーのレベルを標的タンパク質の存在と関連付け、腫瘍性病態を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する手順を含む、方法を提供する。
特定の実施形態において、本発明の方法は、造血組織の悪性新生物と呼ばれ、白血病、リンパ腫及び多発性骨髄腫を包含する用語の「血液癌」として詳細に定義される癌に適用される。当業者に周知の形態学的、組織化学的及び免疫学的技法により定義される白血病の芽細胞及び全ての亜型において、白血病は、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性リンパ球性白血病(ALL)、毛様細胞性白血病(HCL)、骨髄異形成症候群(MDS)、又は慢性骨髄性白血病(CML−BP)を含む。本発明の特定の実施形態において、血液癌は、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、及び急性リンパ球性白血病(ALL)からなる群から選択される。
白血病は元々、平均余命に基づいて急性又は慢性白血病に分けられたが、現在では細胞成熟度により分類される。急性白血病は、大部分が未成熟細胞(一般的に芽細胞形態)からなり、慢性白血病は、より成熟な細胞からなる。急性白血病は、未成熟な血球の急速な成長を特徴とする。この群集により、骨髄に健常な血球を産生できなくさせる。急性白血病は、リンパ芽球性(ALL)及び骨髄性(AML)型に更に分けられ、これらは、仏米英(FAB)分類に基づく形態学的及び細胞化学的外観又は免疫表現型により更に細分することができる。フローサイトメトリーと合わせて、特異的B細胞及びT細胞並びに骨髄性抗原モノクローナル抗体は、処置に極めて重要なALL対AMLを分類に極めて有用である。
急性白血病は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)及び急性骨髄性白血病(AML)からなる。白血病の細胞は、骨髄に蓄積され、正常な造血細胞に置き換わり、肝臓、脾臓、リンパ節、CNS、腎臓及び生殖腺に広がる。細胞は、血行性であるため、これらは、任意の器官又は部位に浸潤することができる。多くの場合、ALLはCNSを伴うのに対し、急性単芽球性白血病は歯肉を、AMLは任意の部位において固定の集合体(顆粒球性肉腫又は月斑)を伴う。
慢性白血病は、リンパ球性(CLL)又は骨髄性(CML)として説明される。CLLは、リンパ節及びその他のリンパ系組織を含む成熟様リンパ球のクローン性増殖を伴い、骨髄の進行性浸潤を伴い、末梢血中に存在する。CLLの従来の特徴は、最も一般的な亜型、具体的にはB細胞形態であり、これは、ほぼ全ての例を表す。2%〜3%の例において、クローン性増殖はT細胞型であり、更にこの群は亜型、具体的には血球減少を伴う大きな顆粒状リンパ球を有する。更に、その他の慢性白血病のパターンは、CLL下において分類されている:プロリンパ球性白血病、皮膚T細胞性リンパ腫の白血病相(セザリー症候群)、毛様細胞性白血病及びリンパ腫白血病(白血病の変化が悪性リンパ腫の進行期に見られる)。一般的なCLL由来のこれらの亜型の分化は、通常簡単なものである。
一実施形態において、本発明は、生体試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体を反応させる手順;試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順;正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたるマーカーのレベルをZAP−70の存在と関連付け、B細胞慢性リンパ球性白血病(B−CLL)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する手順によって、B細胞慢性リンパ球性白血病(B−CLL)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する方法を提供する。
B−CLLは、CD5+細胞のクローン蓄積を特徴とする(Caligaris−Cappio, et al., J Exp Med 155:623−8, 1982)。特定の細胞表面マーカーの発現は、正常なヒトB細胞の亜集団を識別し、これは、分化及び活性期並びに生物学的特性が異なる(Clark and Lane, Ann Rev Immunol 9:97−127, 1991)。具体的には、CD38及びIgD発現の分析は、具体的には、天然から記憶細胞までの種々の病期の分化にてB細胞を識別するのに有用である(Pascual, et al., J Exp Med 180:329−339, 1994;Zupo, et al., Blood, 88:1365−1374, 1996)。
更なる実施形態において、本発明は、生体試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体を反応させる手順であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する手順;試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順;及び正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたるマーカーのレベルを少なくとも1種の標的タンパク質の存在と関連付け、慢性骨髄性白血病(CML)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する手順により、CMLを有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する方法を提供する。本実施形態において、標的タンパク質は、活性化リン酸化シグナル伝達タンパク質、増殖マーカー及びアポトーシスマーカーからなる群から選択してよい。
慢性骨髄性白血病(CML)は、他の形態の白血病のものと区別される臨床的及び病理学的特徴を有する疾患である。これは、CMLの原因がヒト染色体9番とヒト染色体22番との間の特定の染色体転座であることが広く認められている。この転座により生じる染色体異常は、一般的にフィラデルフィア染色体と呼ばれる(Darnell, J. et al., Molecular Cell Biology, 2nd Ed., W.H. Freeman and Co., New York (1990), p.992)。成長の制御に関与すると考えられているチロシンキナーゼであるc−abl(ABL)の遺伝子は、ヒト染色体9番の遠位アームに存在するが、c−bcr(BCR)の遺伝子は、ヒト染色体22番に存在する。転座は、チロシンキナーゼドメインをコードする要素を含めたプロモーター遠位にあるABLの3つのエクソンをBCRの第1又は第2エクソンのどちらかの下流に配置する(Chung, S. and Wong, P.M.C., Oncogene, 10:1261−1268 (1995))。ヒト染色体9番とヒト染色体22番との間の転座産物は、キメラ遺伝子であるBCR−ABLであり、これは、融合タンパク質をコードし、多くの場合、p185bcr-abl又はp210bcr-ablと呼ばれ、BCRの第2エクソンの封入体に左右される(Bartram, C.R., et al., Nature, 306:277−280 (1983))。p185bcr-ablは、急性白血病を、一般的にはリンパ芽球性を生じ、p210bcr-ablは、一般的にはCMLを生じるが、時に急性白血病も生じることがある。
CMLは、多能性幹細胞の悪性形質転換により生じたクローン性骨髄増殖を伴い、主に骨髄だけでなく髄外部位(例えば、脾臓、肝臓)の顆粒球の過剰産生により臨床的に特徴付けられる。顆粒球産生が大部分を占めるが、腫瘍性クローンは、RBC、巨核球、単球及び更に幾つかのT及びB細胞を含む。正常幹細胞は、保持され、CMLクローンの薬物による抑制後に出現する可能性がある。骨髄は過形成性であるが、患者の20〜30%において、一般的には数年後に骨髄線維症に罹患する。殆どの患者において、CMLクローンは、加速期及び最終的に急性転化に進行する。この時、芽細胞腫瘍は、骨、CNS、リンパ節及び皮膚を含めた他の髄外部位において発症する恐れがある。
慢性骨髄性白血病(CML)は、特徴的な疾患経過を呈し、最初に慢性顆粒球系過形成として存在して、必ず急性白血病に進化し、これは分化した表現型が少ない細胞のクローン性増殖により生じる(即ち、疾患の急性転化期)。CMLは不安定な疾患であり、これは最終的に急性白血病に似た終末期に進行する。この致死的疾患に、2004年の米国ではおよそ9,730例の患者が罹患した。ヒドロキシウレア又はブスルファン等の化学療法剤は、白血病の負担を減少することができるが、患者の平均余命に影響することはない(例えば、およそ4年)。従って、CML患者は、骨髄移植(BMT)治療の登録患者になる。しかし、BMTにより生き延びたこれらの患者において、疾患の再発が大きな障害として残る(Apperley, et al., 1988 Br.J. Haematol. 69, 239)。
更なる実施形態において、本発明は、生体試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させる手順であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって、前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、手順;試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順;並びに正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたるマーカーのレベルを少なくとも1つの標的タンパク質の存在と関連付け、急性骨髄性白血病(AML)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する手順によって、AMLを有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する方法を提供する。本実施形態において、標的タンパク質は、シグナル伝達タンパク質、増殖マーカー及びアポトーシスマーカーからなる群から選択してよい。
更なる実施形態において、本発明は、生体試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させる手順であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって、前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、手順;試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順;並びに正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたるマーカーのレベルを少なくとも1つの標的タンパク質の存在と関連付け、ALLを有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する手順によって、急性リンパ球性白血病(ALL)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する方法を提供する。本実施形態において、標的タンパク質は、シグナル伝達タンパク質、増殖マーカー及びアポトーシスマーカーからなる群から選択してよい。
本明細書で使用される「腫瘍性病態」とは、無秩序な成長、分化の欠乏、局所組織の浸潤及び転移を含めた1つ以上の症候群を生じる正常な制御の欠失を特徴とする細胞の増殖に関連する状態を指す。本明細書に記載の通り、腫瘍性病態を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する場合、生体試料は、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体に接触する。
生体試料は、好ましくは、個体、具体的には癌を有する疑いのあるヒトから直接採取された後、複合プロフィールを作成するのに適当な形態で提供される。一実施形態において、生体液は、例えば、全血、末梢血単核球(PBMC)、骨髄穿刺液又はリンパ系組織であってよい。適当な生体試料は、任意の体組織又は体液を含む。好ましい実施形態において、体組織は、骨髄穿刺、骨髄生検、リンパ節穿刺、リンパ節生検、脾臓組織、微細針穿刺、皮膚生検若しくは器官生検、組織切片及び非分離細胞であってよい。他の実施形態では、体液が末梢血、リンパ液、腹水、漿液及び脳脊髄液である試料を含む。急性白血病において、全血又は骨髄穿刺液は、具体的には適当な生体試料である。生体試料に全血を含む実施形態において、その条件として、試料は、白血球の固定及び膜浸透及び赤血球の溶解を含むことができる。その条件として、かなりの濃度の赤血球を含有する生体試料は、赤血球を除去する処置、例えば、低張溶解、界面活性剤処理及び密度勾配遠心分離による処置を含むことができることも更に理解される。
本発明の方法において、本明細書に記載されているように、生体試料は、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と接触させる。本明細書で使用される「結合分子」とは、選択的結合活性を示すために十分な親和性を有する抗原に結合することができる何れかの分子を指す。結合分子の例として、抗体、抗体の断片又は抗体様分子がある。抗体を、B細胞若しくはハイブリドーマ及びキメラ抗体若しくはヒト化抗体又はその何れかの断片、例えば、F(ab´)2及びFab断片並びに1本鎖又は単一のドメイン抗体により産生することができる。
本発明の方法を実施するのに有用な結合分子は、一般的にアミノ酸10〜30個、好ましくはアミノ酸15〜25個からなるペプチドリンカーにより共有結合された可変ドメインの抗体重鎖及び軽鎖からなる1本鎖抗体であってよい。それゆえ、このような構造は、定常部分の重鎖及び軽鎖を含まず、小ペプチドスペーサーは、定常部分全体に比べ抗原性が低いはずであると考えられている。又、本発明の方法を実施するのに有用な結合分子は、キメラ抗体であってよく、これは、定常領域の重鎖又は軽鎖或いはその両方がヒト由来であるが、可変ドメインの重鎖及び軽鎖両方は、非ヒト由来、例えばマウス由来である抗体を意味する。又、本発明の方法を実施するのに有用な結合分子は、ヒト化抗体であってよく、これは、高度可変領域(CDR)がヒト由来ではなく、例えば、マウス由来であるが、免疫グロブリンの他の部分の全て又は実質的に全て、具体的には、定常領域及び可変ドメインの高度に保存された部分、具体的には、フレームワーク領域は、ヒト由来である。ヒト化抗体は、高度可変領域に隣接するフレームワーク領域の部分にマウス配列の数個のアミノ酸を保持することができる。高度可変領域は、幾つかの種類のフレームワーク領域、好ましくは、マウス又はヒト由来と関連することができる。適切なフレームワーク領域は、当該技術分野において公知であり、記載されている。上述の結合分子の全てを本発明の方法を実施するのに有用である。
本発明の方法で使用される結合分子の集合体は、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する。本明細書で使用される「細胞集団関連マーカー」とは、単一又は1つ以上の個別の抗原と合わせて、結合分子による選択的な結合により、生体試料に内在する1つ以上の細胞集団を同定するために使用される抗原を指す。当該技術分野で理解される通り、細胞集団は、独自のマーカーの組み合わせ、例えば、細胞表面マーカーに基づいて識別されることができ、これは細胞表面上に現れる。急性白血病において、細胞集団関連マーカーは、例えば、CD45、CD2、CD3、CD7、CD10、CD11b、CD13、CD14、CD15、CD19、CD20、CD33、CD34、CD56、CD71、CD117、HLA−DRを含むことができる。使用者により測定される場合、補助的マーカー、例えば、CD1a、cCD3、CD4、CD5、CD8、cCD22、CD61、グリコホリンA及びTdTを添加することができる。本明細書に記載されているように、AMLを有する疑いのある個体の生体試料において、複合プロフィールを作成するのに有用な細胞集団関連マーカーは、例えば、CD45、CD33、CD34、CD11b、CD13、CD14、CD15、CD16、MPL(ミエロペルオキシダーゼ)、CD64、CD117(c−kit受容体)を含むことができる。更に、M6〜M7分類において、使用者により測定される場合、白血病マーカー、例えば、CD41、CD42、CD61、CD62P、CD71、グリコホリンA、ヘモグロビンを添加することができる。検体の細胞質が限定されている場合、殆どのマーカーは分析されないであろうと理解される。CD分子は、フローサイトメトリーにより細胞集団を同定及び定量するための簡便な診断マーカーである。フローサイトメトリーは、液体の流れに浮遊する微視的な粒子を計数し、検査し、分類するための技術である。フローサイトメトリー法は、細胞又は組織の調達と共に開始し、染色及び洗浄を介して進められ、続いて、サイトメーター上にフローデータを得、データ分析及び結果の報告で終了する。
本明細書に記載の方法を実施するための目的の細胞集団は、種々の型の白血球、具体的には、顆粒球、リンパ球及び単球を含む。3型の顆粒:好中球、好塩基球及び好酸球がある。白血球はリンパ球も更に含み、これはB細胞、T細胞及びナチュラルキラー細胞を包含する。ナチュラルキラー細胞、即ち「NK細胞」とは、健常者において、末梢血単核球2〜15%を含む大きな顆粒状リンパ球である。殆どのNK細胞は、CD3:TCR-、CD16+、CD56+であるが、この集団内にかなりの表現型及び機能的異質性がある(Trinchieri, Adv. Immunol., 47:187 (1989))。例えば、機能的に個別のNK細胞集団を定義するために、CD56の表面密度が示されている。CD56brightNK細胞は、主に、エフェクター細胞傷害性機能が欠損している無顆粒状リンパ球のCD16+であり、これは、外因性IL−2に反応して活発に増殖する。CD56dimNK細胞は、強力なエフェクター細胞傷害性機能をプロセッシングするCD16+LGLであり、これは、IL−2に反応して増殖しない。T細胞の中にはCD16及びCD56を共に発現するものもあることから、これらの分子自体がNK細胞集団を定義することはできない(Trinchieri, 1989)。更に、機能的分化したNK細胞集団上のCD56の発現が少ないため、CD56と反応するモノクローナル抗体を使用して、試料中の他の細胞由来のNK細胞のこの亜集団を確実に識別することはできない。正常な細胞集団間を識別することができることに加えて、結合分子を本発明の方法において使用し、試料に内在する腫瘍性細胞集団を同定する。CD分子は、フローサイトメトリーによる細胞集団を同定及び定量するための簡便な診断マーカーである。本発明の好ましい実施形態において、細胞集団関連マーカー発現、例えばB−CLL発現のCD38+の濃度は、フローサイトメトリーを使用して測定し、この場合、細胞は、蛍光色素又は酵素と結合したモノクローナル抗体を使用して標識されているが、光学的免疫蛍光法又はその他の方法も使用することができる。特定の実施形態において、細胞集団関連マーカーの組み合わせの表面発現において、例えば、特定の細胞型関連集団に特異的な結合分子の集合体を使用して多色免疫蛍光法により、生体試料を分析する。選択することができる結合分子の幾つかの組み合わせは、生体試料中の特定の細胞型関連集団の同定に特異的であることが理解される。
本明細書に記載の通り、CLLを有する疑いのある個体の生体試料において、複合プロフィールを作成するのに有用な細胞集団関連マーカーは、例えば、T細胞を同定するためのCD3、正常T細胞及び悪性B細胞を同定するためのCD5、正常なB細胞及び悪性B細胞を同定するためのCD19、正常なNK細胞を同定するためのCD56、活性化B細胞又は濾胞性マントルゾーンB細胞を同定するためのCD23、細胞活性及び/又は分化を同定するためのCD38、細胞質B細胞系列マーカーとしてCD79b及び特徴としてB−CLLに陰性である正常なB細胞系列マーカーとしてFMC7を含むことができる。従って、B−CLLの細胞集団の同定に有用なマーカーの組み合わせは、CD5陽性及びCD19陽性;CD5陽性及びCD20陰性;CD3陽性又はCD56陽性;及びCD3陽性を含む。
本方法は、脾臓、リンパ節、骨髄、リンパ、末梢血、個体由来の全血試料又は末梢血単核球(「PBMC」)を分離するよう処理し、加工した全血試料を含むがこれらに限定されないB−CLL細胞を含有する任意の組織を使用して実施されることができる。
早期の造血前駆体細胞の腫瘍性形質転換の結果である慢性骨髄性白血病(CML)は、末梢循環の未成熟及び成熟骨髄細胞の蓄積により臨床的に、及びフィラデルフィア染色体の存在により細胞遺伝学的に特徴付けられる。骨髄性抗原のCD33、CD13及びCD11c、CD45並びにアイソフォームCD45ROは、CML内で発現するが、CD45RAは発現せず、これは、CMLと急性骨髄性白血病(AML)を区別するのに役立つ。CML細胞がHLA−DRを発現するため、これらは、正常な骨髄前駆体と区別することができる。CMLを有する疑いのある個体に関与する本発明の実施形態において、細胞集団関連マーカーを、CD45、未成熟又は「芽細胞」細胞集団を同定するためのCD34、正常及び腫瘍性骨髄細胞を同定するためのCD11b、CD13、正常及び腫瘍性骨髄細胞を同定するためのCD15、正常及び腫瘍性B細胞を同定するためのCD14、CD33、CD79a及びb、悪性細胞を同定するためのCD22、CD10、CD16、Bcr/Abl及び正常及び腫瘍性細胞集団の分化状態を同定するための末端デオキシヌクレオチドトランスフェラーゼ(TdT)からなる群から選択する。
本明細書に記載の通り、細胞集団を細胞集団関連マーカーの独自の組み合わせ、例えば、細胞表面に現れる細胞表面マーカーに基づいて識別することができる。本発明の方法において、細胞集団関連マーカーの発現及びレベルに基づいて正常及び腫瘍性の内在する細胞集団の同定は、細胞集団のそれぞれにわたるマーカーのレベルを少なくとも1つの標的タンパク質の存在と関連付ける手順の前に行う。従って、最初に内在する細胞集団関連マーカーの組み合わせを使用して、正常及び腫瘍性細胞集団を同定した後、これを少なくとも1つの標的タンパク質の存在と関連付ける。細胞集団関連マーカーの存在及び発現レベルの組み合わせを生体試料に内在する特定の細胞集団に基づいて選択することができ、この試料は、目的の標的タンパク質と更に関連付けるために同定されることを必要とすることが理解される。更に、内在する細胞制御集団に対する比較に基づいた染色の定量化の方法を、基準集団が外からの添加又はスパイクにより試料に存在しない場合、試料に適当な基準細胞集団の適用を一般化してよいことが理解される。
特定の正常及び腫瘍性内在する細胞集団は、B−CLLに関連した実施形態において細胞集団関連マーカーの発現及びレベルに基づいて同定され、CD5陽性及びCD19陽性である集団、CD5陽性及びCD20陰性である集団、CD3陽性及びCD56陽性である集団及びCD3陽性集団を包含する。本発明の主な実施例として、正常又は反応性T細胞(CD3+)及びNK細胞(CD56+)は、ZAP−70(タンパク質)の発現に陽性であるが、正常なB細胞(CD19+/CD5−)及び正常顆粒球(光散乱特性のみにより、又はCD45と結合して同定される)は、ZAP−70(タンパク質)発現に陰性である。試料に内在するこれらの細胞集団を使用して、内在する陽性及び陰性細胞集団に対してCD19+/CD5+(潜在的に追加のマーカー、例えばFCM7−と結合)であることにより同定されるB−CLL(腫瘍性)集団のZAP−70タンパク質の発現レベルを測定し、且つこれらを使用して、複合プロフィールを作成する。
CMLに関する実施形態において、細胞集合関連マーカーは、白血病顆粒球を包含する細胞集団及び白血病単球を包含する追加の細胞集団を何れかの正常リンパ球、単球又は顆粒球に加えて同定することができる。従って、本発明は、生体試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させる手順であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって前記試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、手順;試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順;並びに正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたるマーカーのレベルを少なくとも1つの標的タンパク質の存在を関連付け、慢性骨髄性白血病(CML)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する手順により、CMLを有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する方法を提供する。本実施形態において、標的タンパク質は、シグナル伝達タンパク質、増殖マーカー及びアポトーシスマーカーからなる群から選択してよい。
生体試料は、当業者により選択され、特定の試料に適当な幾つかの細胞調製方法及び染色方法を使用して複合マーカープロフィールを作成するために加工することができる。調製方法及び染色方法は、一般的に、手順の順を幾つか変更しながらRBC溶解、染色、固定、膜浸透を含み、本明細書に記載の通り、目的の細胞集団関連マーカーが細胞集団の同定をし続ける限り、使用することができる。適当な調製方法は、当該技術分野において公知であり、例えば、全血、骨髄、腹水等の赤血球溶解において、低張溶解(精製WBC集団を得る)又は単核球細胞富化検体を得るために密度勾配技法(例えば、Hypaque/Ficoll)を使用することが記載される。
従って、腫瘍性病態を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する本発明の方法では、最初に試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させて、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する。上記の通り、結合分子群は、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定するように使用者が選択してよい。正常及び腫瘍性細胞集団を同定したら、細胞集団を標的タンパク質の存在と更に関連付け、複合マーカープロフィールを作成する。
本明細書で使用される「標的タンパク質」とは、正常及び腫瘍性細胞集団にわたる細胞反応、挙動又は機能の媒介の役割の結果として、複合マーカープロフィールを作成するために使用することができるタンパク質を指す。本発明の複合マーカープロフィールを作成する場合、一般的に、1つ以上の標的タンパク質を、調節刺激に対する機能的反応に関して測定し、これを試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団にわたり比較する。本発明の方法に有用な標的タンパク質は、例えば、代謝、細胞成長、分化、アポトーシスに関連する効果を媒介し、又その他何れかの生理学的役割を担う信号分子であってよい。更に、標的タンパク質の調節状態が信号経路の具体的又は好ましい基質、分子アダプター又は構成物質として生体反応を高める場合、それを測定することができる。本発明の複合マーカープロフィールを作成するために、標的タンパク質の調節状態、例えば、そのリン酸化状態を、試料に内在する腫瘍性及び正常細胞集団にわたり測定することができる。
本明細書で使用される「複合マーカープロフィール」とは、生体試料に内在する個別の細胞集団にわたり比較される標的タンパク質の発現レベルのマトリックスを指す。複合マーカープロフィールは、標的タンパク質に陽性の正常な細胞集団の標的タンパク質染色レベルに対して腫瘍性細胞の標的タンパク質発現の標準化に基づいて、生体試料の標的タンパク質の定量化を表す。標的タンパク質に陽性の正常な細胞集団は、標的タンパク質発現レベルが変化する陽性対照として作用する。標的タンパク質を発現しない1つ以上の内在する正常な細胞集団が陰性対照の役割を果たす。組織試料において、末梢血汚染により、内在する陰性対照として作用するのに十分な顆粒球が生じる恐れがある。
AML又はCMLを有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する方法において、標的タンパク質は、シグナル伝達タンパク質、例えば、Abl、CRKL、Hck、STAT1、STAT3、STAT5、Flt3、Akt/PKB、ERK、mTOR又はS6であってよい。図5は、AML試料中のmTORによるS6活性化を示すフローサイトメトリーの図を示す。更に、CMLを有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する方法において、標的タンパク質は、増殖マーカー、例えば、サイクリンD1又はサイクリンA2及びアポトーシスマーカー、例えば、切断カスパーゼ−3又はBcl−XIであってよい。図6は、3種類の刺激に対して、CD34+幹細胞の3種類のシグナル伝達タンパク質P−ERK、P−S6及びP−PKB/AKTの反応と内在する基準集団の反応を比較することにより、確立された末梢血中の動員幹細胞の複合プロフィールを示す。図7は、血液試料中のシグナル伝達標的タンパク質P−ERK及びP−S6発現を測定し、AML芽細胞(赤色)の発現とリンパ球(青色)及び顆粒球(緑色)の内在する基準集団に認められるものを比較することにより、本発明においてAML患者の試料の作成された複合プロフィールを表す。
本発明の特定の実施形態において、B−CLLのZAP−70は、正常なT細胞及びナチュラルキラー細胞のZAP−70染色レベルに対する標準化することにより定量化することができ、これらの細胞は共にZAP-70に陽性である。B−CLLを有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを有する疑いのある個体の複合マーカープロフィールを作成することを対象とする本実施形態において、正常なT細胞及びナチュラルキラー細胞は、強度が変化する2つの陽性対照を提供し、ナチュラルキラー細胞は、T細胞に比べ淡明色に染色される。本実施形態において、末梢血及び骨髄の生体試料の顆粒球及び正常なB細胞は、ZAP−70陰性であり、陰性対照の役割を果たす。
本明細書に開示される方法の特定の実施形態において、標的タンパク質を修飾、例えばリン酸化状態において検出することができ、これを、状態に関連付けることができる。細胞は、広い範囲において、細胞外分子に依存し、これらの分子を使用してこれらの中間の環境からの刺激を受け取る。これらの細胞外信号は、分化、収縮性、分泌、細胞分裂、接触阻害及び代謝としてこのような多様な細胞プロセスの正しい調節に不可欠であり、癌性状態に対するウィルス受容体相互作用、炎症、及び細胞形質転換等の異常な、又は潜在的に悪影響のプロセスに関連付けることができる。シグナル伝達と呼ばれるこのプロセスの主な特徴は、特定のタンパク質の可逆的なリン酸化である。リン酸化は、リン酸化及び脱リン酸化反応の競合を含む動的なプロセスであり、何れかの時点でのリン酸化レベルは、その時点でのこれらの反応を触媒するタンパク質キナーゼ及びホスファターゼの相対的な活性を反映する。
それゆえ、本発明の複合マーカープロフィールは、単にその発現よりむしろ標的タンパク質のリン酸化又は脱リン酸化を関連付けることができ、何故なら、このような調節されたタンパク質の構造変化が、これらの生物学的特性を改変するからである。大部分のタンパク質リン酸化は、セリン及びトレオニンアミノ酸残基にて生じるが、チロシン残基にてリン酸化も生じ、多くの関心が寄せられ始めており、これは、多くの癌遺伝子産物及び成長因子受容体が本質的なタンパク質チロシンキナーゼ活性を保有する発見による。成長因子シグナル伝達、細胞周期の進行及び腫瘍性形質転換において、タンパク質チロシンリン酸化の重要性は、現在十分に確立されている(Cantley, et al., 1991, Cell 64:281−302;Hunter T., 1991,Cell 64:249−270;Nurse, 1990, Nature 344:503−508;Schlessinger, et al., 1992, Neuron 9:383−391;Ullrich, et al., 1990, Cell 61:203−212)。腫瘍形成を導く正常な成長制御経路の破壊は、大きな優性癌遺伝子タンパク質群を構成するタンパク質チロシンキナーゼの活性化又は過剰発現により生じることが示されている(Hunter, T., 1991, Cell 64:249−270に概説)。本明細書に開示する通り、本発明の複合マーカープロフィールは、正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたる標的タンパク質のリン酸化状態と標的タンパク質の存在を関連付け、腫瘍性病態を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成することができる。
好ましい実施形態において、複合マーカープロフィールを作製する細胞集団全ては、生体試料に内在する。本明細書で使用される、生体試料に関して使用される「内在する」とは、細胞集団の全てが複合マーカープロフィールの作成前に試料に添加又は「スパイクされる」よりむしろ、最初に試料中に存在することを意味する。陰性対照の役割を果たす細胞集団が存在しない場合、標的タンパク質に陽性の正常細胞及び腫瘍性細胞の内在する集団にわたる比較により確立された比較的なマトリックスにより、本明細書に開示する方法において、複合マーカープロフィールを作成するために十分な標的タンパク質レベルを半定量的に測定することができる。更に、このような対照集団が試料に内在しない場合は、陽性及び陰性である内在する細胞対照集団を生体試料に添加することができることも理解される。
上述の通り、本発明は、生体試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させる手順;試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順;並びに正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたるマーカーのレベルをZAP−70の存在と関連付け、B細胞慢性リンパ球性白血病(B−CLL)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する手順により、B細胞慢性リンパ球性白血病(B−CLL)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する方法を提供する。
B−CLLのZAP−70は、正常なT細胞及びナチュラルキラー細胞のZAP−70染色レベルに対する標準化することにより定量化することができ、これらの細胞は共にZAP-70に陽性である。これは、正常なT細胞及びナチュラルキラー細胞は、強度が変化する2つの陽性対照を提供し、ナチュラルキラー細胞は、T細胞に比べ淡明色に染色される。本実施形態において、末梢血及び骨髄の生体試料の顆粒球又は正常なB細胞は、ZAP−70陰性であり、陰性対照の役割を果たす。
組織試料において、末梢血汚染により、内在する陰性対照として作用するのに十分な顆粒球が生じる恐れがある。生じない場合、正常なT細胞に対する基準比は、「半定量的」測定で十分である。CLLのこの測定を行うためにZAP−70に加える特定の組み合わせの抗原は、CD19、CD5及びCD56である。他の抗体の組み合わせは、悪性及び正常両方の関連集団の選択に利用することができた。上述のものに加えて、これは、CD3、CD20、CD23、CD79a、MCF7及び免疫グロブリン軽鎖を含むがこれらに限定されない。本明細書に開示する方法は、所与の標的タンパク質、表面又は細胞間を具体的に染色された試料を使用して実施することができ、この場合、同じ標的タンパク質の陽性及び陰性両方の正常な細胞集団、即ち染色可能な細胞特性が存在し、目的の細胞集団が同じ抗原又はマーカーにおいて陽性であるかないかを測定するための生体基準の役割を果たす。内在する生体細胞集団は又、目的の細胞集団におけるこの抗原又はマーカーの半定量的レベルを測定する比較によって役割を果たす。又、内在する細胞集団は、抗原検出及び散乱光特性を含むがこれらに限定されないその他の細胞特性に基づいて選択してよい。必要となる特異的なマーカーは、本発明の方法の具体的な適用に左右され更に、当業者により選択されるであろう。
上記の実施形態においては、特定の血液癌の複合マーカープロフィールを調製する方法を診断方法まで拡大することができる。本発明の方法における複合マーカープロフィールを使用して、腫瘍性病態を発症している疑いのある個体の腫瘍性病態を、複合マーカープロフィールと1つ以上の基準複合マーカープロフィールを比較することにより、診断することができ、この比較によって腫瘍性病態の臨床経過の予測が可能となる。
本明細書で使用される「臨床経過の予測」とは、生存者、疾患経過の予後及び治療応答の予後を含めて状態又は治療に関連した何れかの因子の診断及び予後を包含することを意味する。
本明細書で使用される、複合マーカープロフィールに関して使用される場合の「基準」とは、特定のパラメータと関連することが知られている複合マーカープロフィールを指し、これらのパラメータに対して検査した生体試料から得られた複合マーカープロフィールを比較する。基準複合マーカープロフィールは、特定の腫瘍性病態、腫瘍性病態の病期を表すことができ、又は既知の疾患経過、例えば進行性対遅進性経過の典型例となりうる。例えば、本発明の診断方法の基準複合マーカーは、個体が発症している疑いのある特定の状態を表すことができる。基準複合マーカープロフィールは、腫瘍性病態の特定の病期を表すことができ、又は既知の疾患経過、例えば、進行性経過の典型例となりうる。
本発明の診断方法及び予後の方法の好ましい実施形態において、個体の複合マーカープロフィールを2つ以上の基準複合マーカープロフィールと比較する。例えば、診断適用において、個体の複合マーカープロフィールを2つ以上の基準複合マーカープロフィールの集合体と比較し、これは、臨床病期の範囲を表し、比較により個体の疾患期の微妙な分類を可能にする。同様に、予後の適用において、個体の複合マーカープロフィールは、2つ以上の基準複合マーカープロフィールの集合体と比較することができ、これは、進行性に対する非進行性の範囲又は非応答に対する治療応答の範囲を表す。
本発明の方法においては、複合マーカープロフィールを使用して、上述の方法により得られた複合マーカープロフィールと1つ以上の基準複合マーカープロフィールを比較することにより、血液癌を発症している疑いのある個体の血液癌を診断することができ、この比較によって血液癌の臨床経過の予測が可能となり、これは、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、及び急性リンパ球性白血病(ALL)からなる群から選択される。
一実施形態においては、本発明の方法における複合マーカープロフィールを使用して、複合プロフィールと1つ以上の基準複合プロフィールを比較することにより、発症している疑いのある個体のIg非突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)を診断することができ、この比較によってIg非突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)の臨床経過の予測が可能となる(Hamblin, et al., Blood 94:1848−1854 (1999))。本発明は、個体由来の生体試料を提供する手順;生体試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させる手順であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって前記試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、手順;試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順;正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたるマーカーのレベルをZAP−70の存在と関連付け、B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する手順であって、複合プロフィールがZAP−70レベルの相対的な定量化を表す、手順;この複合プロフィールを1つ以上の基準複合プロフィールと比較する手順であって、この比較によってIg非突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)の臨床経過の予測が可能となる、手順により、個体のIg非突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)の臨床経過を予測する方法を提供する。
更なる実施形態において、本発明は、個体由来の生体試料を提供する手順;生体試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させる手順であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、手順;試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順;正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたるマーカーのレベルを、ZAP−70、活性化誘導性C型レクチン(AICL)及びリポタンパク質リパーゼからなる群から選択される標的タンパク質の存在と関連付け、B細胞慢性リンパ球性白血病(B−CLL)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する手順であって、複合プロフィールが標的タンパク質レベルの相対的定量化を表す、手順;並びに複合プロフィールを1つ以上の基準複合プロフィールと比較する手順であって、この比較によってIg非突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)の臨床経過の予測が可能となる、手順によって、個体のIg非突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)の臨床経過を予測する方法を提供する。
一実施形態において、本発明の方法における複合マーカープロフィールを使用して、複合プロフィールと1つ以上の基準複合プロフィールを比較することにより、発症の疑いのある個体のIg突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)を診断することができ、この比較によってIg突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)の臨床経過の予測が可能となる。更なる実施形態において、本発明は、個体由来の生体試料を提供する手順;生体試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させる手順であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、手順;試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順;正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたるマーカーのレベルを、IM68532、IM1286077及びLC15506からなる群から選択される標的タンパク質の存在と関連付け、B細胞慢性リンパ球性白血病(B−CLL)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカーを作成する手順であって、複合プロフィールが標的タンパク質レベルの相対的定量化を表す、手順;並びに複合プロフィールを1つ以上の基準複合プロフィールと比較する手順であって、この比較によってIg突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)の臨床経過の予測が可能となる手順により、個体のIg突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)の臨床経過を予測する方法を提供する。
更なる実施形態において、本発明の方法における複合マーカープロフィールを使用して、上に開示した方法により得られた複合マーカープロフィールと1つ以上の基準複合プロフィールを比較することにより、CMLを発症している疑いのある個体のCMLを診断することができ、この比較によってCMLの臨床経過の予測が可能となる。更なる実施形態において、上に開示した方法により得られた複合マーカープロフィールを使用して、複合プロフィールと1つ以上の基準複合プロフィールを比較することにより、AMLを発症している疑いのある個体のAMLを診断することができ、この比較によってAMLの臨床経過の予測が可能となる。更に別の診断的実施形態において、上に開示した方法により得られた複合マーカープロフィールを使用して、複合プロフィールと1つ以上の基準複合プロフィールを比較することにより、ALLを発症している疑いのある個体のALLを診断することができ、この比較によってALLの臨床経過の予測が可能となる。
本発明の更なる実施形態において、特定の血液癌の複合マーカープロフィールを調製する方法を、予後方法まで広げることができる。具体的には、上に開示した方法により得られた複合マーカープロフィールを使用して、適当な臨床管理及び腫瘍性病態を発症している個体の治療方法を選択することができる。
本発明の方法における複合マーカープロフィールは、治療にかかわらず疾患の進行期に決して進行しないであろうと思われる個体から、特定の治療に効果的に応答することが予測される個体を同定するのに有用な可能性がある。更に、本発明の複合プロフィールを使用して、疾患の従来の病期にもかかわらず個体の臨床経過を予測し、臨床医が治療選択をより良好に評価することに役立ち、特定の治療効果をより良好に識別することにより臨床試験の意義を非常に高めることができる。
本発明の方法における複合マーカープロフィールを使用して、複合マーカープロフィールと1つ以上の基準複合プロフィールを比較することにより、腫瘍性病態を発症している疑いのある個体の何れかの腫瘍性病態の臨床的進行を予測することができ、この比較によって腫瘍性病態の臨床的進行の予測が可能となる。本発明の方法における複合マーカープロフィールを使用して、上記の方法により得られた複合マーカープロフィールと1つ以上の基準複合プロフィールを比較することにより、血液癌を発症している疑いのある個体の血液癌の臨床的進行を予測することができ、この比較によって血液癌の臨床経過の予測が可能となり、この癌は、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、及び急性リンパ球性白血病(ALL)からなる群から選択される。
一実施形態において、本発明の方法における複合マーカープロフィールを使用して、複合プロフィールと1つ以上の基準複合プロフィールを比較することにより、発症している個体のIg非突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)の臨床的進行を予測することができ、この比較によってIg非突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)の臨床的進行の予測が可能となる。従って、本発明は、個体由来の生体試料を提供する手順;生体試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させる手順であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、手順;試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順;正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたるマーカーのレベルをZAP−70の存在と関連付け、B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)を発症している個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する手順であって、複合プロフィールがZAP−70の相対的定量化を表す、手順;複合プロフィールを1つ以上の基準複合プロフィールと比較する手順であって、この比較によってIg非突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)の臨床的進行の予測が可能となる手順により、個体のIg非突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)の臨床的進行を予測することができる。
本発明の方法における複合マーカープロフィールは、このような治療が明白な効果を生じるか、関連する危険に相当するかの決定を可能にすることにより、使用者が個体の積極的な又は試験的治療を選択することを可能するのに有用な可能性がある。例えば、B−CLL患者の中には、B−CLLのみの影響に対してよりむしろ、治療及びB−CLLの組み合わされた影響に屈する。本発明の方法における複合マーカープロフィールを使用して、従来のRai及びBinetの病期分類系に頼ることなくすでにB−CLL進行期のB−CLL患者を同定することを可能にすることにより、放射線療法、化学療法、移植及び免疫療法等のより積極的な治療を選択することができる。
更なる実施形態において、本発明の方法における複合マーカープロフィールを使用して、上に開示した方法により得られた複合マーカープロフィールを1つ以上の基準複合プロフィールと比較する手順であって、この比較によってCMLの臨床的進行の予測が可能となる、手順により、CMLを発症している個体のCMLの臨床的進行を予測することができる。更なる実施形態において、上に開示した方法により得られた複合マーカープロフィールを使用して、複合プロフィールを1つ以上の基準複合プロフィールを比較することにより、AMLを発症している個体のAMLの臨床的進行を予測することができ、この比較によってAMLの臨床的進行の予測が可能となる。更に別の診断的実施形態において、上に開示した方法により得られた複合マーカープロフィールを使用して、複合プロフィールと1つ以上の基準複合プロフィールを比較することにより、CLLを発症している疑いのある個体のCLLの臨床的進行を予測することができ、この比較によってCLLの臨床的進行の予測が可能となる。
更に別の実施形態において、本発明の方法は、複合プロフィールの作成を可能にし、このプロフィールは、血液癌に罹患した個体の進行中の治療をモニターするのに有用である。例えば、CML患者において、複合プロフィールは、Gleevecを使用する治療応答をモニターするのに有用でありうるが、ラパマイシンを使用する治療に対するAML患者の応答において、mTORを阻害するラパマイシンをモニターすることができる。更に、複合プロフィールは、新薬開発及び分子標的治療の開発に有用でありうる。本開示を評価した当業者であれば、例えば、個別の治療を可能にするように、個々の患者の疾患の発症及び/又は進行の種々のシグナル伝達経路の相対的な重要性を決定することを含めて、複合プロフィールの作成に本発明の方法の更に多くの有用な適用があることが理解されるであろう。
別の態様において、本発明は又、腫瘍性病態、例えば白血病に罹患した被検者の疾患状態を診察及びモニターするのに有用な本発明の方法に有用な試薬を含有するキットも提供する。本明細書に記載の本発明の方法に使用する材料は、理想的にキットの調製に適している。このようなキットは、水薬瓶、チューブ及び同等物等の非常に限定された1つ以上の容器手段において受け取るよう区画化された担体手段を含むことができ、容器手段のそれぞれは、本方法で使用される別々の要素の1つを包含する。例えば、容器手段の1つが個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体を包含し、このマーカーは、診断的又は予後的な目的に適している標識を使用して検出可能に標識され、又は標識されることができる。更に、容器手段の1つは、標的タンパク質を検出する手段を包含し、このタンパク質は、診断的又は予後的な目的に適している標識を使用して検出可能に標識され、又は標識されることができる。診断キットの場合、キットは又、基準試料を含有する容器、比較のための基準複合マーカープロフィールのチャート、酵素標識又は蛍光標識等のレポーター分子に結合されるレポーター手段、例えばビオチン結合タンパク質、例えばアビジン又はストレプトアビジンを含む(1つ以上の)緩衝液及び/又は容器を有することができる。所望の場合、キットは又、系の構成物質の完全性を実証するために外部から制御するビーズも含む場合がある。
化学材料に加えて、当然ながら、キットの使用説明の手段には、好ましくは予後的又は診断的適用が含まれる。説明手段は、水薬瓶、チューブ及び同等物の表面に記載され、又別紙に記載、或いは容器の内外に記載されてよい。この説明は又、多様な媒体形態、例えば、CD、コンピュータディスク、ビデオ等の形態であってよく、この場合、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせは、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する。所望の場合、キットは又、補助試薬、例えば、酵素阻害剤及び/又は信号生成試薬或いは系を含有することができる。更に、他の補助試薬、例えば、緩衝液、安定剤及び同等物をキット内に含むことができる。
従って、本発明は、腫瘍性病態を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成するためのキットであって、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって、前記試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、結合分子の集合体;並びに腫瘍性病態を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを含む、キットを提供する。腫瘍性病態は更に、血液癌、例えば、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性リンパ球性白血病(ALL)、毛様細胞性白血病(HCL)、骨髄異形成症候群(MDS)又は慢性骨髄性白血病(CML−BP)等の白血病であってよい。
更なる実施形態において、本発明は、結合分子の集合体を含むB−CLLを有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成するキットであって、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって、前記試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、結合分子の集合体;並びにB−CLLを有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成するための、本明細書に記載の標的タンパク質を含むがこれらに限定されない、試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団及びZAP−70に特異的な結合分子又は別の標的シグナル伝達タンパク質を含む、キットを提供する。
このようなキットを使用して複合プロフィールを作成するために使用することができる臨床的試料の型は、全血(WBCを固定及び膜浸透及びRBCの溶解に有用な利用可能な試薬又はキットの幾つかを使用して加工される)、骨髄、末梢血単核細胞(PBMC)、腹水等を含むことができる。かなりのRBCレベルを含有する生体試料は、おそらく、RBCを除去するよう処理され(低張溶解、界面活性剤処理、密度勾配遠心分離等)、次いで、(1つ以上の)細胞集団マーカーと反応後、(キットとして提供される)適当な試薬を使用してWBCを固定及び膜浸透させる。次いで、細胞集団は、(細胞内)シグナル伝達、増殖、アポトーシス等を特徴とするマーカーと反応し、適当な技術(例えば、フローサイトメトリー、画像分析、手動式顕微鏡法等)を使用して分析される。
本発明の種々の実施形態の活性に実質的に影響しない修正も又、本明細書に示す本発明の定義内に含まれることが理解される。更に以下の実施例は、本発明を説明するものに過ぎず、限定することを意図しない。
実施例1 複合プロフィールを作成するための試料の調製
本実施例は、B細胞慢性リンパ球性白血病(C−LL)を有する疑いのある個体の複合プロフィールを作成するための試料の調製を示す。
即ち、細胞表面マーカーCD5−FITC+CD3−ECD+CD56−PC5+CD19−PC7を含有する試薬混合物10μLをチューブに入れ、全血100μLを添加した。室温にて20分間インキュベーションした後、固定剤(10%ホルムアルデヒド)64μLを添加後、室温にて10分間インキュベーションした。次に、溶解/膜浸透試薬(0.1%Triton X−100)1mlを添加後、室温にて30分間インキュベーションし、続いて遠心分離した。次いで、細胞を、緩衝液(2%BSAを含むPBS)を使用して2回洗浄し、抗ZAP−70−PE10μL+緩衝液90μL中に再懸濁し、室温にて30分間インキュベーションした後、緩衝液を使用して1回洗浄し、0.1%パラホルムアルデヒドを含有する緩衝液に再懸濁した。次いで、試料をフローサイトメーター上で分析した。図1は、複合マーカープロフィールを作成する方法において、試料の調製を例示する概略図を示す。
参考例2 複合プロフィールを作成するための試料分析
参考例は、複合プロフィールを作成するためのフローサイトメトリーによる試料分析を示す。
図2に示す通り、複合プロフィールを以下のようにZAP−70ゲーティング/分析アルゴリズムを使用して作成した:正常な全血試料の第1ゲートにより、左上のヒストグラムの光散乱によりリンパ球(青色+緑色)を同定する。所望の場合、CD45対側方散乱光(線形スケール)を使用して、CD4計数用に末梢血のCD45淡明色リンパ球の周りにゲートを設定することができ、CD45対側方散乱光(logスケール)を使用して、表現型分類用の骨髄の芽細胞集団を同定することができる。図2において、CD19対CD5のヒストグラムは、正常なB細胞(紫色、左上象限)、正常なT細胞(青色、右下)及び正常な末梢血「前」B細胞(CD19+5+、右上象限)を同定する。又、B−CLL腫瘍細胞は、右上象限において減少するが、これらの正常な対応物とは反対であり、B−CLL腫瘍細胞は、ZAP−70を発現しない。図2の下図にて示されたオーバーレイプロットは、組成物プロフィールを要約し、B−CLL細胞が、内在する正常B細胞(CD19+)、正常T細胞(CD5+3+)及びNK細胞(CD56+)との関連で、このヒストグラム(ZAP−70発現)において減少することを示す。図3は、CLL試料のZAP−70分析のためのゲーティング法から得られたフローサイトメトリーの図を示す。図4は、CLL試料中に存在する細胞空間のZAP−70発現を表す図を示す。(赤色:B細胞;緑色:正常T細胞;紫色:NK細胞)
図5は、AML試料のmTORによるS6活性化を示すフローサイトメトリーの図を示す。
図6は、末梢血中の動員幹細胞(CD34+)の複合プロフィールを示す。これらのヒストグラムによって、未処置の試料(赤色)と比較した、PMA(青色)、幹細胞因子(緑色)又はIGF−1(橙色)による刺激後の動員幹細胞、正常顆粒球、正常単球及び正常リンパ球のそれぞれの3種類のシグナル伝達タンパク質P−ERK、P−S6及びP−PKB/AKTの反応の比較が可能となる。幹細胞(CD34+)を動員するようin vivoで最初に処理した(ヒト)全血試料を示す。左の2つのヒストグラムは、CD34+幹細胞(下)及び正常顆粒球、単球及びリンパ球(上)を同定する方法を示す。これらの実験において、この単一ドナー由来の多様な試料を未処置の試料(赤色)と比較して、シグナル伝達経路を刺激する因子:PMA(青色)、幹細胞因子(緑色)又はIGF−1(橙色)で(in vitro)処理する。右側のヒストグラムの組は、3種類のシグナル伝達タンパク質P−ERK、P−S6及びP−PKB/AKTの反応(又は反応なし)を示す。結果をCD34+幹細胞の反応と内在する基準集団(リンパ球、顆粒球及び単球)の反応を比較し、これらの刺激に対するCD34+細胞の反応を明らかにする。
図7は、AML患者1例の複合プロフィールを示す。少量の血液をPMA、場合によって特定のシグナル伝達経路阻害剤(右下の「マップ」)、或いは幹細胞因子を使用して刺激する。反応をP−ERK対P−S6の二変数プロットとして測定する(右図)。この場合、赤色の集団はAML芽細胞、青色は内在するリンパ球、緑色は内在する顆粒球である。AML芽細胞(赤色)、リンパ球(青色)及び顆粒球(緑色)を左の2つの図に表されるようにCD34対SSCを使用して同定する。P−ERK及びP−S6発現レベルを、(上から順に)未処置、PMA処理、PMA+U0126(P−ERK阻害剤)、PMA+ラパマイシン(mTOR>S6阻害剤)、PMA+Ly294002(PKB/AKT阻害剤)及び幹細胞因子処理した全血試料(下)として示す。全てのP−エピトープヒストグラムにおいて、図は、刺激されていない試料のP−ERK及びP−S6のレベルを示し、「初期値」の発現を示す。ヒストグラムは、リンパ球(青色)及び顆粒球(緑色)と比較してAML芽細胞(赤色)の異なる処理の効果を示す。
図8はCLL複合プロフィールを示す。一方、B細胞陰性ピーク及びT細胞陽性ピークは、検体間で一貫しており、NK細胞陽性ピーク発現は、ZAP10高陽性検体において高く、検体間の一貫性が低い。ZAP70+CLLは、「正常なB細胞」0.2%を有するが、クラスター化された事象が他の検体の陰性ピークと等しくなることは滅多にない。ZAP70中間CLLにおいて、正常なB細胞−S/N2.15から明らかな移動が見られる。
本出願の全体には、種々の刊行物を括弧内に参照している。本明細書において、これらの刊行物の開示内容は、本発明が属する最先端技術をより詳細に説明する目的で、全体が参考として援用される。
以上において本発明を、開示した実施形態を参照して説明してきたが、当業者であれば、上に詳述した具体的な実施例及び試験が、単に本発明を例示するためのものであることを容易に理解するであろう。又、本発明の趣旨から逸脱することなく、種々の改変が可能であることも理解されるはずである。従って、本発明は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。
図1は、複合マーカープロフィールを作成する方法において、試料の調製を例示する概略図を示す。 図2は、CLL試料のZAP−70分析において、ゲーティング法プロトコルから得られたフローサイトメトリーの図を示す。 図3は、CLL試料のZAP−70分析において、ゲーティング法から得られたフローサイトメトリーの図を示す。 図4は、CLL試料に存在する細胞空間のZAP−70発現を表す図を示す。(赤色:B細胞、緑色:正常T細胞、紫色:NK細胞) 図5は、AML試料のmTORによるS6活性化を示すフローサイトメトリーの図を示す。 図6は、末梢血液中の動員幹細胞(CD34+)の複合プロフィールを示す。これらのヒストグラムによって、未処置の試料(赤色)と比較した、PMA(青色)、幹細胞因子(緑色)又はIGF−1(橙色)による刺激後の動員幹細胞、正常顆粒球、正常単球及び正常リンパ球のそれぞれにおける3種類のシグナル伝達タンパク質P−EPK、P−S6及びP−PKB/AKTの反応の比較が可能となる。 図7は、AML患者1例の複合プロフィールを示す。少量の血液を、PMA、場合により特定のシグナル伝達経路阻害剤(右下の「マップ」)、又は幹細胞因子で刺激した。反応をP−ERK対P−S6(右図)の二変数プロットとして測定した(赤色:AML芽細胞、青色:内在するリンパ球、緑色:内在する顆粒球)。AML芽細胞(赤色)、リンパ球(青色)及び顆粒球(緑色)は、左の2つの図に示した通り、CD34対SSCを使用して同定した。 図8は、CLLの複合プロフィールZAP−70発現を示す(緑色:CD5negB細胞、青色:CD5+B細胞、桃色;T細胞(CD5+/CD3+)、紫色;NK細胞(CD5neg/CD56+))。各ヒストグラムをその亜集団の事象数に個別に自動縮尺した上で、重ね合わせたヒストグラムを示している。

Claims (31)

  1. 腫瘍性病態を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する方法であって、
    (a)生体試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させる手順であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって前記試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、手順;
    (b)前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順
    (c)前記試料に内在する正常および腫瘍性細胞集団における標的タンパク質の発現レベルを測定する手順であって、前記標的タンパク質は、活性化リン酸化シグナル伝達タンパク質、増殖マーカー、及びアポトーシスマーカーからなる群より選択される、手順;並びに
    )前記正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたる、前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団を同定する前記マーカーのレベル及びマーカーの組合せを、前記試料に内在する前記腫瘍性細胞集団における前記標的タンパク質の前記発現レベルの、前記試料に内在する前記標的タンパク質について陽性である前記正常細胞集団における前記標的タンパク質の発現レベルに対する標準化に基づいて、前記標的タンパク質の発現レベルと関連付け、腫瘍性病態を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する手順、
    を含み、
    ここで、前記腫瘍性病態が、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、及び急性リンパ球性白血病(ALL)からなる群から選択され、
    試料は、白血病B細胞、正常B細胞、T細胞、NK細胞、正常な末梢血「前」B細胞、顆粒球又は単球の細胞集団を含む、
    方法。
  2. 前記標的タンパク質が活性化リン酸化シグナル伝達タンパク質である、請求項1に記載の方法。
  3. 標的タンパク質修飾の決定も更に含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記細胞集団関連マーカーが、CD3、CD5、CD10、CD11b、CD13、CD14、CD15、CD16、CD19、CD22、CD23、CD56、CD45、CD33、CD34、MPL(ミエロペルオキシダーゼ)、CD64、CD79a、CD79b、及びCD117(c−kit受容体)からなる群から選択される細胞表面マーカーを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記腫瘍性病態がB細胞慢性リンパ球性白血病(B−CLL)である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記標的タンパク質が、ZAP−70、活性化誘導性C型レクチン(AICL)、リポタンパク質リパーゼ、及びIM68532からなる群から選択される、請求項に記載の方法。
  7. 前記B細胞慢性リンパ球性白血病(B−CLL)がIg突然変異型B−CLLである、請求項に記載の方法。
  8. 前記細胞集団関連マーカーが、CD3、CD5、CD19、CD23、CD38、CD56、CD79b、及びfmc7からなる群から選択される、請求項に記載の方法。
  9. 前記白血病B細胞がZAP−70陽性である、請求項に記載の方法。
  10. 前記細胞集団の1つ以上がZAP−70陰性細胞集団を含む、請求項に記載の方法。
  11. 前記ZAP−70陰性細胞集団が顆粒球を含む、請求項1に記載の方法。
  12. 個体のIg非突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)の臨床経過を予測する方法であって、
    (a)前記個体由来の生体試料を提供する手順;
    (b)前記生体試料を、CD5、CD19及びCD56からなる群より選択される個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させる手順であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって、前記試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、手順;
    (c)前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順;
    (d)前記試料に内在する正常および腫瘍性細胞集団における少なくとも1つのシグナル伝達タンパク質の発現レベルを測定する手順であって、前記少なくとも1つのシグナル伝達タンパク質はZAP70を含む、手順;
    )前記正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたる、前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団を同定する前記マーカーのレベル及びマーカーの組合せ、前記試料に内在する前記腫瘍性細胞集団における前記標的タンパク質の前記発現レベルの、前記試料に内在する前記標的タンパク質について陽性である前記正常細胞集団における前記標的タンパク質の発現レベルに対する標準化に基づいて、前記少なくとも1つのシグナル伝達タンパク質の存在と関連付け、B細胞慢性リンパ球性白血病(B−CLL)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する手順であって前記複合マーカープロフィールが前記シグナル伝達タンパク質のレベルの相対的な定量化を表す、手順;並びに
    )前記複合マーカープロフィールを1つ以上の基準複合マーカープロフィールと比較する手順であって、前記比較によってIg非突然変異型B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)の臨床経過の予測が可能となる、手順、
    を含み、
    前記試料は、白血病B細胞、正常B細胞、T細胞、NK細胞、正常な末梢血「前」B細胞、顆粒球又は単球の細胞集団を含む、方法。
  13. 慢性骨髄性白血病(CML)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する方法であって、
    (a)前記生体試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させる手順であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって前記試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、手順;
    (b)前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順;
    (c)前記試料に内在する正常および腫瘍性細胞集団における少なくとも1つの標的タンパク質の発現レベルを測定する手順であって、前記少なくとも1つの標的タンパク質は、活性化リン酸化シグナル伝達タンパク質、増殖マーカー、及びアポトーシスマーカーからなる群から選択される、手順;並びに
    )前記正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたる、前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団を同定する前記マーカー及びマーカーの組合せのレベルを、前記試料に内在する前記腫瘍性細胞集団における前記標的タンパク質の前記発現レベルの、前記試料に内在する前記標的タンパク質について陽性である前記正常細胞集団における前記標的タンパク質の発現レベルに対する標準化に基づいて、前記少なくとも1つの標的タンパク質の発現レベルと関連付け、慢性骨髄性白血病(CML)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する手順、
    を含み、
    前記試料は、白血病B細胞、正常B細胞、T細胞、NK細胞、正常な末梢血「前」B細胞、顆粒球又は単球の細胞集団を含む、方法。
  14. 前記細胞集団関連マーカーが、CD45、CD34、CD11b、CD13、CD15、CD14、CD33、CD79a、CD79b、CD22、CD10、CD16、Bcr/Abl、及びTdTからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  15. 前記標的タンパク質が活性化リン酸化シグナル伝達タンパク質である、請求項1に記載の方法。
  16. 前記活性化リン酸化シグナル伝達タンパク質が、Abl、CRKL、Hck、STAT1、STAT3、STAT5、Akt/PKB、及びS6からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  17. 前記標的タンパク質が増殖マーカー又はアポトーシスマーカーである、請求項1に記載の方法。
  18. 前記標的タンパク質が、サイクリンD1及びサイクリンA2からなる群から選択される増殖マーカーである、請求項1に記載の方法。
  19. 前記標的タンパク質がカスパーゼ−3及びBcl−Xlからなる群から選択されるアポトーシスマーカーである、請求項1に記載の方法。
  20. 急性骨髄性白血病(AML)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する方法であって、
    (a)生体試料を、個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させる手順であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって前記試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、手順;
    (b)前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団を同定するマーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順;
    (c)前記試料に内在する正常および腫瘍性細胞集団における少なくとも1つの標的タンパク質の発現レベルを測定する手順であって、前記少なくとも1つの標的タンパク質は、活性化リン酸化シグナル伝達タンパク質、増殖マーカー、及びアポトーシスマーカーからなる群より選択される、手順;並びに
    )前記正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたる、前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団を同定する前記マーカーのレベル及びマーカーの組合せを、前記試料に内在する前記腫瘍性細胞集団における前記標的タンパク質の前記発現レベルの、前記試料に内在する前記標的タンパク質について陽性である前記正常細胞集団における前記標的タンパク質の発現レベルに対する標準化に基づいて、前記少なくとも1つの標的タンパク質の存在と関連付け、急性骨髄性白血病(AML)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する手順、
    を含み、
    前記試料は、白血病B細胞、正常B細胞、T細胞、NK細胞、正常な末梢血「前」B細胞、顆粒球又は単球の細胞集団を含む、方法。
  21. 前記細胞集団関連マーカーが、CD45、CD33、CD34、CD11b、CD13、CD14、CD15、CD16、MPL(ミエロペルオキダーゼ)、CD64、及びCD117(c−kit受容体)からなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
  22. 前記細胞集団関連マーカーが、白血病顆粒球又は白血病単球を含む細胞集団を同定する、請求項2に記載の方法。
  23. 前記標的タンパク質が活性化リン酸化シグナル伝達タンパク質である、請求項2に記載の方法。
  24. 前記活性化リン酸化シグナル伝達タンパク質が、Abl、CRKL、Hck、STAT1、STAT3、STAT5、Akt/PKB、及びS6からなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
  25. 前記標的タンパク質が増殖マーカー又はアポトーシスマーカーである、請求項2に記載の方法。
  26. 前記標的タンパク質がサイクリンD1及びサイクリンA2からなる群から選択される増殖マーカーである、請求項2に記載の方法。
  27. 前記標的タンパク質がカスパーゼ−3及びBcl−Xlからなる群から選択されるアポトーシスマーカーである、請求項2に記載の方法。
  28. 個体の急性骨髄性白血病(AML)の臨床経過を予測する方法であって、
    )前記個体から得られた生体試料を、CD34、CD45、及びCD117からなる群より選択される個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体と反応させる手順であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって前記試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、手順;
    )前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団を同定する前記マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせを検出することにより、前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団の存在を同定する手順;
    (c)前記試料に内在する正常および腫瘍性細胞集団における少なくとも1つの標的タンパク質の発現レベルを測定する手順であって、前記少なくとも1つの標的タンパク質は、ERKおよびS6からなる群より選択される、手順;並びに
    (d)前記正常及び腫瘍性細胞集団のそれぞれにわたる、前記試料に内在する前記正常及び腫瘍性細胞集団を同定する前記マーカーのレベル及びマーカーの組合せを、前記試料に内在する前記腫瘍性細胞集団における前記標的タンパク質の前記発現レベルの、前記試料に内在する前記標的タンパク質について陽性である前記正常細胞集団における前記標的タンパク質の発現レベルに対する標準化に基づいて、前記少なくとも1つの標的タンパク質の発現レベルと関連付け、急性骨髄性白血病(AML)を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成する手順;並びに
    (e)前記複合マーカープロフィールを1つ以上の基準複合マーカープロフィールと比較する手順であって、前記比較によって急性骨髄性白血病(AML)の臨床経過の予測が可能となる、手順、
    を含み、
    前記試料は、白血病B細胞、正常B細胞、T細胞、NK細胞、正常な末梢血「前」B細胞、顆粒球又は単球の細胞集団を含む、方法。
  29. 請求項1に記載の複合マーカープロフィールを作成するためのキットであって、
    (a)個別の細胞集団関連マーカーに特異的な2つ以上の結合分子群を含有する結合分子の集合体であって、マーカーのレベル及びマーカーの組み合わせによって、前記試料に内在する正常及び腫瘍性細胞集団を同定する、結合分子の集合体;並びに
    (b)腫瘍性病態を有する疑いのある個体由来の試料の複合マーカープロフィールを作成するための、活性化リン酸化シグナル伝達タンパク質、増殖マーカー、及びアポトーシスマーカーからなる群から選択される標的タンパク質に特異的な少なくとも1つの結合分子、
    を含み、
    前記試料は、白血病B細胞、正常B細胞、T細胞、NK細胞、正常な末梢血「前」B細胞、顆粒球又は単球の細胞集団を含む、キット。
  30. 前記細胞集団関連マーカーが細胞表面マーカーを含む、請求項29に記載のキット。
  31. 前記細胞表面マーカーが、CD3、CD5、CD10、CD11b、CD13、CD14、CD15、CD16、CD19、CD22、CD56、CD45、CD33、CD34、MPL(ミエロペルオキシダーゼ)、CD64、CD79a、CD79b、及びCD117(c−kit受容体)からなる群から選択される、請求項3に記載のキット。
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