JP5688857B2 - 下削り用チェザー - Google Patents

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Description

本発明は、異径鉄筋等の加工部材の一端側外周面を平滑面に切削し、この平滑面にネジ切り加工を行って製品とする場合等に使用される、前記加工部材の下削り用チェザーに関するものである。
一般に、チェザー(Chaser)とは、ダイヘッド式ネジ切り装置等に使用される板状のバイトのことであり、通常、4枚1組で使用され、1組でネジ山1ピッチ分(1/4ピッチずつネジ山がずれている)になっている。チェザーは、ダイヘッド式ネジ切り装置のダイヘッド面に、鉄筋等の加工部材周面を囲む部位に取り付けられ、ダイヘッドの回転により、加工部材の外周面に雄ネジを刻設する(例えば、特許文献1参照)。このようなチェザーによれば、加工部材の荒削り、雄ネジの刻設等の工程を1度に行うことができる。
これに対して、雄ネジの刻設等を目的としないチェザーは、一般に下削り用チェザーといわれ、異径鉄筋等の加工部材の節落としや、加工部材の素材径が大きいときの粗加工等に使用されている。
図17は、従来の下削り用チェザーを示す横断面図である。従来の下削り用チェザー71は、板状の構造で、通常、最初に加工部材と接触する刃の先端に食付部72を有している。この下削り用チェザー71を下削りダイヘッド(図示せず)に取り付け、異径鉄筋を下削りすると、食付部72の形状が、図18に示すように、異径鉄筋80の切りあがり部81に現れる。すなわち、上記下削り用チェザー71の食付部72のテーパー角が30度である場合、異径鉄筋80の切りあがり部81のテーパー角も30度となる。
上記下削り用チェザー71を用いて、異径鉄筋80の下削りを行うと、図18に示すように、異径鉄筋80の下削り部の端面(または底面)82と、下削り部の側周面83とが略90度の鋭角で交わるため、ネジ溝を形成してナットを螺合する際に、その鋭角によりナットをスムーズに螺合し難く、ナットの締め付け作業が困難であった。そこで、従来にあっては、下削り用チェザー71を面取り用チェザーに交換し、面取り用チェザーを用いて、異径鉄筋80の端面82と側周面83との境界部分に、テーパー角約45度の面取り部を形成していた。そのため、作業工程が複雑で、作業時間が長くなり、製造コストが高騰するという難点があった。
特開2006−150459号公報
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、加工部材の端面外周に連続した少なくとも1段の面取り部を一度に成形することができる切削刃を開発し、これにより下削り作業工程の簡素化、作業時間の短縮化、製造コストの抑制を図ることができる下削り用チェザーの提供をその目的とする。
本発明者らは、下削り作業工程の簡素化、作業時間の短縮化、製造コストの抑制を図ることができる下削り用チェザーを得るため、鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、下削り用チェザー自身に、面取り用チェザーの機能を併せ持たせることを想起した。そして、長手方向において連続して延びる少なくとも1つの切削面を備えた下削り用チェザーとすると、下削りした加工部材の端面外周に、連続した少なくとも1段の面取り部を形成することができ、その結果、作業工程の簡素化、作業時間の短縮化、製造コストの抑制を図ることができることを見いだし、本発明に到達した。
すなわち、本発明の下削り用チェザーは、加工部材の下削りを行う板状の下削り用チェザーであって、下削りした加工部材の端面外周に連続した少なくとも1段の面取り部を形成するための刃先部を有し、上記刃先部は、上記長板状の下削り用チェザーの手方向において連続して延びる少なくとも1つの切削面の端縁で構成されているという構成をとる。
以上のように、本発明の下削り用チェザーは、長手方向において連続して延びる少なくとも1つの切削面を有する切削刃を有している。そのため、本発明の下削り用チェザーにより下削りした加工部材の端面外周に、連続した少なくとも1段の面取り部を形成することができ、ナットの締め付け作業をスムーズに行うことができる。また、本発明の下削り用チェザーによれば、下削り工程と面取り工程とを一度に行うことができ、従来のような面取り用チェザーによる面取り工程が不要となるため、作業工程の簡素化、作業時間の短縮化、製造コストの抑制を図ることができる。
ところで、本発明の下削り用チェザーにより下削りした加工部材の下削り部(平滑な側周面)に、転造ローラによりネジ溝を転造する際、面取り部に歪みが生じるおそれがあり、ナットのネジ溝との食い付きが悪く、締め付けがスムーズに行われない場合も生じ得る。そのため、作業現場でのナットの締め付け工程前に、面取り部をディスクグラインダー等で丸めるという再度の面取り工程が必要な場合もあり得る。
このような場合は、下削りした加工部材の端面外周に連続した2段の面取り部を形成するための切削刃を有し、上記切削刃が、長方向において相互に平行してかつ連続して段違いに延びる、テーパー角の異なる2つの切削面を有する下削り用チェザーを使用すると効果的である。すなわち、2つの切削面を有する下削り用チェザーは、面取り用チェザーとディスクグラインダーとの機能を併せ持つため、面取り用チェザーによる面取り工程と、ディスクグラインダーによる面取り工程がいずれも不要となる。そのため、さらなる作業工程の簡素化、作業時間の短縮化、製造コストの抑制を図ることができる。また、ナットの締め付け作業をより一層スムーズに行うことができる。
そして、上記2つの切削面を有する下削り用チェザーにおいて、一方の切削面のテーパー角が45度以下であり、他方の切削面のテーパー角が30〜60度の範囲である場合には、ナットの締め付け作業が格段に向上し、より一層の作業工程の簡素化、作業時間の短縮化、製造コストの抑制を図ることができる。
また、上記下削り用チェザーが、異径鉄筋等の加工部材と最初に接触する先端部に、長方向に連続して延びる食付部用切削面を有すると、切削性が良好となり、下削り作業性が向上する。
そして、上記食付部用切削面のテーパー角が15〜50度の範囲であると、加工部材の下削り部(平滑な側周面)にネジ溝を転造する際の転造ローラの当接角度と、食付部用切削面のテーパー角との整合を図ることができ、ネジ溝の転造が良好となる。
本発明の下削り用チェザーの一実施の態様を示す斜視図である。 図1の下削り用チェザーにより下削りした異径鉄筋を示す側面図である。 図2のX部分の拡大図である。 図1の下削り用チェザーのA−A線断面図である。 図4のY部分の拡大断面図である。 図1の下削り用チェザーのB方向から見た矢視図である。 図1の下削り用チェザーのC方向から見た矢視図である。 下削りダイヘッドの取付面の正面図である。 下削りダイヘッドの側面を示す模式図である。 本発明の下削り用チェザーの他の実施の態様を示す斜視図である。 図10の下削り用チェザーにより下削りした異径鉄筋を示す側面図である。 図11のX部分の拡大図である。 図10の下削り用チェザーのA−A線断面図である。 図13のY部分の拡大断面図である。 図10の下削り用チェザーのB方向から見た矢視図である。 図10の下削り用チェザーのC方向から見た矢視図である。 従来の下削り用チェザーを示す横断面図である。 図17の下削り用チェザーにより下削りした異径鉄筋を示す側面図である。
つぎに、本発明の実施の態様について詳しく説明する。ただし、本発明は、この実施の態様に限られるものではない。
本発明の下削り用チェザーは、下削りした加工部材の端面外周に連続した少なくとも1段の面取り部を形成するための切削刃を有し、上記切削刃が、長手方向において連続して延びる少なくとも1つの切削面を有するものであれば、切削面の数は限定されるものではないが、ナットの締め付け作業性等の点から、切削面は2つが好ましい。
まず、2つの切削面を有する下削り用チェザーについて説明する。
図1は、本発明の下削り用チェザーの一実施の態様を示す斜視図である。この実施の態様においては、長さL方向に平行にかつ連続して段違いに延びる、テーパー角の異なる第1の切削面2と第2の切削面3とを有する切削刃を備えた、板状のバイトからなる下削り用チェザー1を示す。この下削り用チェザー1の刃先は、図1,図6,図7に符号1Aで表す稜線の部分である。
また、下削り用チェザー1は、通常、最初に加工部材と接触する先端部に、長さL方向に連続して延びる切削面からなる食付部4も備えている。この食付部4の向きについては、下削り用チェザー1を、下削りダイヘッド10のチェザーホルダー11へ装着した状態を示す図9に明確に表されている。
図2は、図1の下削り用チェザー1により下削りした異径鉄筋20を示す側面図であり、図3は、図2のX部分の拡大図である。
図3の拡大図に示すように、下削り用チェザー1により下削りした異径鉄筋20の端面外周には、第1の面取り部21と、第2の面取り部22とからなる2段の面取り部が連続して形成されている。上記第1の面取り部21は、下削り用チェザー1の第1の切削面2(図1参照)により切削されたものであり、上記第2の面取り部22は、下削り用チェザー1の第2の切削面3(図1参照)により切削されたものである。
また、上記下削り用チェザー1により下削りした異径鉄筋20には、切りあがり部23(図3参照)も形成されている。この切りあがり部23は、上記下削り用チェザー1の食付部4(図1参照)により切削されたものである。
図4は、図1の下削り用チェザー1のA−A線断面図であり、図5は、図4のY部分の拡大断面図である。図5に示すように、第1の切削面2のテーパー角θ2は、ナットの締め付け作業性の点から、45度以下が好ましく、特に好ましくは10〜30度の範囲、最も好ましくは20度である。また、第2の切削面3のテーパー角θ3は、ナットの締め付け作業性の点から、30〜60度の範囲が好ましく、特に好ましくは40〜50度の範囲、最も好ましくは45度である。
なお、上記食付部4のテーパー角θ4(図4参照)は、特に限定はないが、通常、15〜50度であり、好ましくは20〜45度であり、特に好ましくは30度である。テーパー角θ4が15〜50度の範囲から外れると、加工部材の下削り部(平滑な側周面)にネジ溝を転造する際の転造ローラの当接角度と、食付部のテーパー角との整合を図ることが困難となり、ネジ溝の転造の点において不利となる傾向がみられる。
本発明の下削り用チェザーの各寸法は、加工部材である異径鉄筋の直径等により異なるが、下削り用チェザーの長さL(図1参照)は、通常、50〜200mの範囲、好ましくは80〜160mmの範囲である。長さLが80mm未満であると、下削り用チェザーの研磨シロが少なくなりコスト面で割高になる傾向がみられ、200mmを超えると、下削り用チェザーを取り付ける下削りダイヘッドが大型化する傾向がみられる。
また、上記下削り用チェザーの幅W1(図4参照)は、通常、15〜100mmの範囲、好ましくは20〜70mmであり、幅W2(図4参照)は、通常、25〜130mmの範囲、好ましくは35〜85mmである。
さらに、上記下削り用チェザーの厚みT(図4参照)は、異径鉄筋等の加工部材の大きさを考慮すると、通常、10〜30mmの範囲、好ましくは12〜23mmである。
図6は、図1の下削り用チェザー1をB方向から見た矢視図であり、図7は、図1の下削り用チェザー1をC方向から見た矢視図である。
図7に示すスクイ角θ1は、下削り用チェザー1が、異径鉄筋20に当接する角度を示す。このスクイ角θ1は、切削性と耐久性の両立の点から、通常、18〜38度であり、好ましくは28度である。
図8は、下削りダイヘッド10のチェザーホルダー11の取付面の正面図であり、図9は下削りダイヘッド10の側面を示す模式図である。
下削り用チェザー1は、下削りダイヘッド10のチェザーホルダー11の取付面に、押さえ板12と押さえボルト13で取り付けられる。図8では、下削り用チェザー1は、下削り前の異径鉄筋20bの周面を囲む部位に4箇所取り付けられている。
なお、本発明の下削り用チェザー1の下削りダイヘッド10への固定方法は、上記図8に示したような、下削り用チェザー1を押さえ板12と押さえボルト13で固定する方法に限定されるものではなく、例えば、下削り用チェザーをアリ溝で下削りダイヘッド10に固定する方法等であっても差し支えない。
本発明の下削り用チェザー1による異径鉄筋20の下削りは、例えば、つぎのようにして行われる。すなわち、図9に示すように、下削り前の異径鉄筋20bもしくは下削りダイヘッド10の一方を、ワーク方向に移動させながら、下削りダイヘッド10を回転(図8の矢印方向参照)させることにより行う。まず、図9に示すように、異径鉄筋20bの先端面が、下削り用チェザー1の食付き部4に案内されて、4個の下削り用チェザー1で形成される成形空間の中心位置へ配置される(心合わせが行われる)。そして、異径鉄筋20bの先端外周面が、下削り用チェザー1の刃先1Aと接触し、異径鉄筋20bの外周面が平滑に切削される。この切削が進むと、異径鉄筋20bの先端面は、下削り用チェザー1の第1の切削面2(図1参照)の刃先1Aと接触し、第1の面取り部21(図3参照)の切削が行われる。続いて、異径鉄筋20bの先端面は、第2の切削面3(図1参照)の刃先1Aと接触し、第2の面取り部22(図3参照)の切削が行われる。
このようにして、前記図2,図3に示したような、異径鉄筋20の端面外周に、第1の面取り部21と第2の面取り部22とからなる2段の面取り部を、連続して一度の切削作業で形成することができる。その後、異径鉄筋20を下削りダイヘッド10から取り出し、異径鉄筋20の下削り部(平滑な側周面)に、転造ローラやネジ切り装置等を用いてネジ山およびネジ溝を形成すればよい。
このように、上記実施の態様に示す下削り用チェザー1を使用すると、異径鉄筋20の端面外周に予め連続した2段の面取り部21,22を形成することができるため、異径鉄筋20のネジ部に対して、ナットの締め付け作業をスムーズに行うことができる。また、2つの切削面2,3を有する本発明の下削り用チェザー1は、面取り用チェザーと、ディスクグラインダーとの機能を併せ持つため、面取り用チェザーによる面取り工程と、ディスクグラインダーによる面取り工程がいずれも不要となる。そのため、さらなる作業工程の簡素化、作業時間の短縮化、製造コストの抑制を図ることができる。したがって、橋脚、ダム、高層建造物等の作業困難な場所での、ナットの締め付け作業に非常に有用である。
つぎに、1つの切削面を有する下削り用チェザーについて説明する。
図10は、本発明の下削り用チェザーの他の実施の態様を示す斜視図である。
この実施の態様に示す下削り用チェザー1aは、テーパー角の異なる第1の切削面2と第2の切削面3とを備えた切削刃(図1参照)に替えて、1段の切削面2aのみを備えた切削刃を有する以外は、下削り用チェザー1(図1参照)と同様の構成である。なお、この実施の態様において、前記実施の態様と同一の構成(図1〜図9参照)については、同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、図10の下削り用チェザー1aにより下削りした異径鉄筋20aを示す側面図であり、図12は、図11のX部分の拡大図である。
図12の拡大図に示すように、下削り用チェザー1aにより下削りした異径鉄筋20aの端面外周には、1段の面取り部21aが連続して形成されている。上記面取り部21aは、下削り用チェザー1aの切削面2a(図10参照)により切削されたものである。
図13は、図10の下削り用チェザー1aのA−A線断面図であり、図14は、図13のY部分の拡大断面図である。
図14に示す切削面2aのテーパー角θ2aは、30〜60度の範囲が好ましく、特に好ましくは45度である。上記テーパー角θ2aが30〜60度の範囲から外れると、ナットの締め付け作業性が悪くなる傾向がみられる。
図15は、図10の下削り用チェザー1aをB方向から見た矢視図であり、図16は、図10の下削り用チェザー1aをC方向から見た矢視図である。
本発明の下削り用チェザーの材質としては、切削条件に合わせた材質が用いられ、タングステン系やモリブデン系のハイス材(SKH鋼)が好ましく用いられる。なお、加工条件によっては、窒化チタン、炭化チタン、硬質クロム等により表面処理を施すことにより、切削速度等の更なる性能の向上を図ることができる。
また、本発明の下削り用チェザーの食付部4(図1参照)の形状は、1段に限定されるものではなく、例えば、前記切削面2,3と同様に、長さL方向において、相互に平行してかつ連続して段違いに延びる、テーパー角の異なる2段面に構成しても差し支えない。
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
2つの切削面2,3を有する下削り用チェザー(図1参照)を作製した。すなわち、テーパー角θ2=20度(図5参照)、テーパー角θ3=45度(図4,図5参照)、テーパー角θ4=30度(図4参照)、スクイ角θ1=28度(図7参照)、L=100mm(図1,図6参照)、W1=50mm(図4参照)、W2=67.5mm(図4参照)、T=3mm(図4参照)である、板状の下削り用チェザーを作製した。材質はハイス材(SKH55)を使用した。
この下削り用チェザーを、図8に示した下削りダイヘッド10のチェザーホルダー11の取付面に、異径鉄筋20bの周面を囲む部位に4箇所取り付け、下削りダイヘッド10を矢印方向に回転させることにより、異径鉄筋20に対して下削りを施した(図2参照)。下削りした異径鉄筋20の第1の面取り部21のテーパー角は20度、第2の面取り部22のテーパー角は45度、切りあがり部23のテーパー角は30度であった(図3参照)。
〔実施例2〕
実施例1のW1=50mmをW1=40mm(図4参照)に変更した以外は、実施例1と略同様にして、板状の下削り用チェザーを作製した。
そして、この下削り用チェザーを用いて、実施例1と同様にして、異径鉄筋20に対して下削りを施した(図2参照)。下削りした異径鉄筋20の第1の面取り部21のテーパー角は20度、第2の面取り部22のテーパー角は45度、切りあがり部23のテーパー角は30度であった(図3参照)。
〔実施例3〕
2つの切削面2,3(図1参照)を、1つの切削面2a(図10参照)に変更した以外は、実施例1と略同様にして、板状の下削り用チェザーを作製した。すなわち、テーパー角θ2a=45度(図13,図14参照)、テーパー角θ4=30度(図13参照)、スクイ角θ1=28度(図16参照)、L=100mm(図10,図15参照)、W1=50mm(図13参照)、W2=67.5mm(図13参照)、T=3mm(図13参照)である、板状の下削り用チェザーを作製した。材質はハイス材(SKH55)を使用した。
この下削り用チェザーを、図8に示した下削りダイヘッド10のチェザーホルダー11の取付面に、異径鉄筋20bの周面を囲む部位に4箇所取り付け、下削りダイヘッド10を矢印方向に回転させることにより、異径鉄筋20aに対して下削りを施した(図11参照)。下削りした異径鉄筋20aの面取り部21aのテーパー角は45度、切りあがり部23のテーパー角は30度であった(図12参照)。
〔比較例〕
実施例1の下削り用チェザー(図1参照)において、第1の切削面2および第2の切削面3をいずれも有しない下削り用チェザー、すなわち、前記図17に示した形状の下削り用チェザーを作製した。そして、この下削り用チェザーを用いて、実施例1と同様にして、異径鉄筋80に対して下削りを施した(図18参照)。下削りした異径鉄筋80の切りあがり部81のテーパー角は30度であった。
〔ナットの締め付け作業性の評価〕
実施例1〜3および比較例の下削り用チェザーで下削りした異径鉄筋の下削り部(平滑な側周面)に、転造ローラを用いてネジ溝を転造した後、ナットの締め付け作業性の評価を行った。
その結果、実施例1〜3の下削り用チェザーで下削りした異径鉄筋は、端面外周に予め連続した面取り部が形成されているため、ナットの締め付け作業をスムーズに行うことができた。なかでも、実施例1,2の下削り用チェザーで下削りした異径鉄筋は、2段の面取り部21,22(図3参照)が形成されているため、ナットの締め付け作業をより一層スムーズに行うことができた。
これに対して、比較例の下削り用チェザーで下削りした異径鉄筋は、端面外周に面取り部が形成されていないため(図18参照)、実施例1〜3に比べて、ナットの締め付け作業性が著しく劣っていた。
本発明の下削り用チェザーは、異径鉄筋のネジ切り加工前の下削りに使用する場合に非常に有用であるが、例えば、他にも加工部材の素材径が大きい(取リシロが大きい)ときの粗加工等への適用も可能である。
1 下削り用チェザー
2 第1の面取り部
3 第2の面取り部
4 食付き部
10 下削りダイヘッド
11 チェザーホルダー
12 押さえ板
13 押さえボルト
20b 下削り前の異径鉄筋
20 異径鉄筋
21 第1の面取り部
22 第2の面取り部
23 切りあがり部

Claims (7)

  1. 加工部材の下削りを行う板状の下削り用チェザーであって、下削りした加工部材の端面外周に連続した少なくとも1段の面取り部を形成するための刃先部を有し、上記刃先部は、上記長板状の下削り用チェザーの手方向において連続して延びる少なくとも1つの切削面の端縁で構成されていることを特徴とする下削り用チェザー。
  2. 下削りした加工部材の端面外周に連続した1段の面取り部を形成するための刃先部を有し、上記刃先部は、上記長板状の下削り用チェザーの方向において連続して延びる1つの切削面の端縁で構成されている請求項1記載の下削り用チェザー。
  3. 一つの切削面のテーパー角が、30〜60度の範囲である請求項2記載の下削り用チェザー。
  4. 下削りした加工部材の端面外周に連続した2段の面取り部を形成するための刃先部を有し、上記刃先部は、上記長板状の下削り用チェザーの方向において相互に平行してかつ連続して段違いに延びる、テーパー角の異なる2つの切削面の端縁で構成されている請求項1記載の下削り用チェザー。
  5. 一方の切削面のテーパー角が45度以下であり、他方の切削面のテーパー角が30〜60度の範囲である請求項4記載の下削り用チェザー。
  6. 下削りした加工部材に切りあがり部を形成するための刃先部を有し、上記刃先部は、上記長板状の下削り用チェザーの手方向において連続して延びる食付部用切削面の端縁で構成されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の下削り用チェザー。
  7. 食付部用切削面のテーパー角が、15〜50度の範囲である請求項6記載の下削り用チェザー。
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