JP5688803B2 - 田植機 - Google Patents
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Description
従来の田植機は、その車速を速度固定手段により一定値(固定車速)に固定した場合で、車速固定後に前記固定車速を変更する必要が生じたとき、一旦速度固定手段による車速固定の解除を行い、そして田植機の車速を、変速ペダルの踏み込み操作により所望の車速になるように増減調整した後に、再度速度固定手段により車速固定をやり直さなければならなかった。これにより煩雑な作業を要することとなっていた。
エンジンの回転数、およびHSTの変速比のうちの少なくとも一方を変更して、車速を変更するアクチュエータと、
前記アクチュエータの駆動量を変更するための操作具である変速手段と、
前記変速手段が最大操作量まで操作されたときの車速である最高速度を変更するための操作具である最高速設定手段と、
車速を前記変速手段の操作に関係なく一定値に固定する固定位置、および車速固定を解除する解除位置に切換可能な操作具である速度固定手段と、を備え、
前記速度固定手段が固定位置にあるときに、前記最高速設定手段の操作により前記アクチュエータを駆動可能に構成することにより、車速を前記最高速設定手段の操作量に応じて変更することを特徴とする。
前記変速手段が最大操作量まで操作されたときの前記アクチュエータの駆動量である最大駆動量を、前記最高速設定手段の操作量に応じて変更することによって、前記最高速度を前記最高速設定手段の操作量に応じて変更し、
前記最高速設定手段の操作範囲内には、前記最高速設定手段が操作されたときに、前記アクチュエータの最大駆動量が変化せず、前記最高速度が変化しない疎植推奨速度域が含まれていることを特徴とする。
前記速度固定手段が固定位置にある場合で、前記最高速設定手段による変更後の車速が所定の速度下限閾値未満の値になるときに、前記速度固定手段による車速固定を解除することを特徴とする。
前記速度固定手段が固定位置にある場合で、前記変速手段の操作量が、所定の固定解除下限値未満まで減少して、その後、前記固定解除下限値まで増加したときには、前記速度固定手段による車速固定を解除し、
前記速度固定手段が固定位置にある場合で、前記変速手段の操作量が、所定の固定解除上限値まで増加したときには、前記速度固定手段による車速固定を解除し、
前記固定解除下限値は、前記速度固定手段が固定位置に切り換えられた時の前記変速手段の操作量である固定記憶位置よりも小さい値であり、
前記固定解除上限値は、前記固定記憶位置よりも大きい値であることを特徴とする。
前記速度固定手段が固定位置にあるときに、前記最高速設定手段の操作量に応じて前記固定解除下限値、および固定解除上限値を変更することを特徴とする。
前記速度固定手段が解除位置にある場合、前記アクチュエータの駆動量を、前記変速手段の操作量に応じて変更することによって、車速を前記変速手段の操作量に応じて変更し、
前記変速手段の操作範囲内において、その最大側には、前記変速手段が操作されたときに、前記アクチュエータの駆動量が変化せず、車速が前記最高速設定手段の操作量に対応した最高速度に維持される余裕代が含まれていることを特徴とする。
前記変速手段の操作範囲内において、その最小側には、前記変速手段が操作されたときに、前記アクチュエータの駆動量が変化せず、車速が0に維持される遊び代が含まれていることを特徴とする。
まず、本発明の一実施形態に係る田植機1の全体構成について説明する。なお、本実施形態においては、田植機は八条植えの田植機とするが、これは特に限定するものではなく、例えば六条植えや十条植えの田植機であってもよい。
また、制動装置24は、主変速機構22の出力軸の回動を制動することができるものである。
変速ペダル67が踏み込み操作されたとき、ペダル用ポテンショメータ67aが変速ペダル67の踏み込み量を示すペダル信号を出力する。
このうち、(a)D0以上D1未満の領域を最低速度域Daとし、(b)D1以上D2未満の領域を第一可変域Dbとし、(c)D2以上D3未満の領域を疎植推奨速度域Dcとし、(d)D3以上D4未満の領域を第二可変域Ddとし、(e)D4以上D5以下の領域を最高速度域Deとする。
Vmax1〜Vmax3の大小関係については、Vmax1<Vmax2<Vmax3、になるように構成されている。
Vmax1は、圃場へ出入りする場合や、田植機1を格納する(トラックに積み降ろしする)場合等、田植機1を低速走行するときの車速である(例えば、Vmax1=0.30m/s)。
Vmax2は、疎植作業を行う場合等、田植機1を中速走行するときの車速である(例えば、Vmax2=1.4m/s)。
Vmax3は、路上を走行する場合や、高速で植え付け作業を行う場合等、田植機1を高速走行するときの車速である(例えば、Vmax3=1.85m/s)。
主変速レバー65は、路上走行位置、植付位置、苗継ぎ位置、後進位置または中立位置に変更可能である。
主変速レバー65が路上走行位置に切り換えられた場合、主変速機構22の変速段が高速に変更される。この場合、田植機1は高速で走行することができる。
主変速レバー65が植付位置に切り換えられた場合、主変速機構22の変速段が低速に変更される。この場合、田植機1は、主変速機構22の変速段が高速である場合に比べて低速で走行することができる。
主変速レバー65が苗継ぎ位置に切り換えられた場合、主変速機構22の変速段が中立に変更される。この場合、田植機1は走行することができない。
主変速レバー65が後進位置に切り換えられた場合、主変速機構22の変速段が逆転に変更される。この場合、田植機1は後進することができる。
主変速レバー65が中立位置に切り換えられた場合、主変速機構22の変速段が中立に変更される。この場合、田植機1は走行することができない。
速度固定レバー70は、固定位置、解除位置または中立位置に回動可能(切り換え可能)である。固定位置は、速度固定レバー70を後方に回動させた際の位置である。解除位置は、速度固定レバー70を前方に回動させた際の位置である。中立位置は、固定位置と解除位置の略中間の位置である。速度固定レバー70は、固定位置または解除位置のいずれかに操作された場合であっても、再び中立位置に復帰するように常時付勢されている。
田植機1の走行時に、速度固定レバー70が固定位置に切り換えられることにより、このときの田植機1の車速が固定される。
田植機1の車速が固定された状態から、速度固定レバー70が解除位置に切り換えられることにより、田植機1の車速固定が解除される。
また、田植機1の車速が固定された状態から、ブレーキペダル68が操作されたときも、田植機1の車速固定が解除される。
モータ71はエンジン14の回転数の変更、HMT21の変速比の変更、クラッチ23の断接の切り換え、および制動装置24の動作の切り換えを行う。モータ71はリンク機構を介してエンジン14、HMT21(詳細にはHST21a)、クラッチ23、および制動装置24に連結される。
モータ71の出力軸はリンク機構を介してHST21aの可動斜板に連結される。モータ71により当該可動斜板の傾斜角度が変更され、HST21aの変速比を変更することができる。
モータ71の出力軸はリンク機構を介してクラッチ23に連結される。モータ71によりクラッチ23が切断または接続される。
モータ71の出力軸はリンク機構を介して制動装置24に連結される。モータ71により制動装置24が作動されると、前車輪12及び後車輪13へと出力される動力を制動することができる。
制御装置100は具体的にはCPU、ROM、RAM、HDD等がバスで接続される構成であってもよく、あるいはワンチップのLSI等からなる構成であってもよい。
制御装置100は最高速設定ダイヤル69に接続され、最高速設定ダイヤル69の回動角(操作量)を示す検出信号(ダイヤル信号)を取得することができる。
制御装置100は操作位置検出スイッチ65aに接続され、操作位置検出スイッチ65aによる主変速レバー65の操作位置を示す検出信号を取得することができる。
制御装置100はキースイッチ66に接続され、キースイッチ66により始動操作が行われた旨の検出信号(始動信号)、および停止操作が行われた旨の検出信号(停止信号)を取得することができる。
制御装置100は速度固定スイッチ70aに接続され、速度固定スイッチ70aによる速度固定レバー70が固定位置に操作された旨の検出信号(固定信号)を取得することができる。
制御装置100は速度固定解除スイッチ70bに接続され、速度固定解除スイッチ70bによる速度固定レバー70が解除位置に操作された旨の検出信号(解除信号)を取得することができる。
制御装置100はブレーキ操作検出スイッチ68aに接続され、ブレーキ操作検出スイッチ68aによるブレーキペダル68が踏み込み操作された旨の検出信号を取得することができる。
制御装置100は苗台端検出スイッチ49aに接続され、苗台端検出スイッチ49aによる苗載台41が所定の位置に到達した旨の検出信号を取得することができる。
制御装置100はモータ用ポテンショメータ71aに接続され、モータ用ポテンショメータ71aによるモータ71の回動角の検出信号を取得することができる。
制御装置100はモータ用ポテンショメータ71aによる検出信号が所望の回動角になるまでモータ71に制御信号を送信することにより、当該モータ71を所望の回動角まで駆動することができる。
制御装置100はメータパネル73に接続され、エンジンや作業機の動作状況や異常等を検知したときにその情報を表示することができる。
なお、本実施形態では、株間変速レバー74が不等速変速位置に操作されると、制御装置100がその位置を検出する構成とされるが、株間変速機構75が不等速とならず等速変速となる位置を検出する構成とすることも可能である。さらに、等速変速、不等速変速にかかわらず変速段毎に前記同様にマイクロスイッチ等を設けて、変速段毎にモータの駆動を制限することも可能である。これにより、株間変速機構75の変速段、つまり、株間にあった最適な速度で作業することができる。
また、制御装置100には、変速ペダル67の踏み込み量βと、モータ71の回動角γとの関係(より詳細には、ペダル用ポテンショメータ67aの検出軸の回動角βと、モータ用ポテンショメータ71aの検出軸の回動角γとの関係)を示す第一マップが記憶される。
変速ペダル67が踏み込み操作された場合に、制御装置100は、第一マップにおいて変速ペダル67の踏み込み量βと対応するモータ71の回動角γを目標回動角として算出し、算出した目標回動角になるようにモータ71を回動する。これにより、田植機1の車速を、変速ペダル67の踏み込み量βに応じた大きさに変更する。
前記第一マップの接続領域(β2)においては、モータ71の回動角γは一定値(γ2)に保持される。
前記第一マップにおける変速領域(β2より大きくβ3未満)においては、モータ71の回動角γは、変速ペダル67の踏み込み量βの増加に伴って、β2に対応するγ2から、β3に対応するγmaxまで増加する。
前記第一マップにおける最高速保持領域(β3以上βmax以下)においては、モータ71の回動角γは一定値(γmax)に保持される。
図8は、前記第二マップを示している。図8中の横軸は最高速設定ダイヤル69の回動角Dを、縦軸はモータ71の目標回動角γmaxの補正割合PA(モータ71の修正目標回動角)を、それぞれ示している。
変速ペダル67の踏み込み量βが最高速保持領域(β3以上βmax以下)となる場合で、最高速設定ダイヤル69が回動されるとき、制御装置100は、第一マップに基づいて算出したモータ71の目標回動角γmaxを、第二マップに基づいて補正(修正)して、修正目標回動角を算出する。
そして、制御装置100は、修正目標回動角となるようにモータ71を回動することにより、田植機1の最高速度を、最高速設定ダイヤル69の回動角Dに応じた大きさに変更する。
なお、第二マップに基づいて修正目標回動角を算出するときの手順については、後述する(2−4)で詳細に説明することとし、以下では、第二マップについて説明する。
前記第二マップにおける第一可変域Db(D1以上D2未満)においては、上記補正割合PAは、(VRSM={(VRM−VRS)・(D−D1)/(D2−D1)}+VRS‰)、となり、最高速設定ダイヤル69の回動角Dの増加に伴って、回動角D1に対応する(VRS‰)から、回動角D2に対応する(VRM‰)まで増加する。
前記第二マップにおける疎植推奨速度域Dc(D2以上D3未満)においては、上記補正割合PAは一定値(VRM)‰、に保持される。
前記第二マップにおける第二可変域Dd(D3以上D4未満)においては、上記補正割合PAは、(VRSH={(1000−VRM)・(D−D3)/(D4−D3)}+VRM‰)、となり、最高速設定ダイヤル69の回動角Dの増加に伴って、回動角D3に対応する(VRM‰)から、回動角D4に対応する(1000‰)まで増加する。
前記第二マップにおける最高速度域De(D4以上D5以下)においては、上記補正割合PAは一定値(1000‰)に保持される。
すなわち、第二可変域の方が、第一可変域よりも、最高速設定ダイヤル69の回動角に対する、補正割合PAの変化量が小さくなるように構成されている。
従って、最高速設定ダイヤル69を回動する際に、最高速設定ダイヤル69を第二可変域内で回動する方が、第一可変域内で回動するよりも、補正割合PAを微調整することが可能である。
上述の如く構成された田植機1において、制御装置100はキースイッチ66が始動操作された場合、セルモータ72を駆動して、エンジン14を始動させる。また、制御装置100はキースイッチ66が停止操作された場合、モータ71を回動して、調速装置14aによる燃料の供給を遮断し(本実施形態ではディーゼルエンジン、ガソリンエンジンの場合は点火装置を停止させる)、エンジン14を停止させる。
目標回動角は、変速ペダル67の踏み込み量(上記ペダル信号)に基づいて算出される。
目標回動角に関して、制御装置100は、変速ペダル67の踏み込み量を示す上記ペダル信号を取得した場合、前記第一マップにおいて、取得したペダル信号(変速ペダル67の踏み込み量β)と対応するモータ71の回動角γを算出し、算出した回動角γを修正目標回動角γとする。
修正目標回動角は、上記(1−1)〜(1−4)で算出した目標回動角γを、最高速設定ダイヤル69の回動角の値(上記ダイヤル信号)に基づいて修正(変更)することで、算出される。
修正目標回動角に関して、変速ペダル67の踏み込み量β、すなわち制御装置100の取得するペダル信号の大きさに応じて、以下の(2−1)〜(2−4)の示す値になる。
本実施形態では、この場合の修正目標回動角は、図8に示す前記第二マップを用いて算出され、最高速設定ダイヤル69の回動角Dの大きさに応じて以下の(2−4−1)〜(2−4−5)に示す値になる。
以下、図8を参照して詳細に説明する。
[数1]
γmax1={(γmax−γ2)×VRS/1000}+γ2
[数2]
γmax2={(γmax−γ2)×VRSM/1000}+γ2
VRSM={(VRM−VRS)・(D−D1)/(D2−D1)}+VRS
[数3]
γmax3={(γmax−γ2)×VRM/1000}+γ2
[数4]
γmax4={(γmax−γ2)×VRSH/1000}+γ2
VRSH={(1000−VRM)・(D−D3)/(D4−D3)}+VRM
以下では、変速ペダル67が踏み込み操作された場合における田植機1の動作について説明する。
なお、田植機1の変速ペダル67が、以下の(3−1)〜(3−5)の順序で踏み込み操作されることとする。
また、説明の便宜上、主変速レバー65は植付位置に操作されているものとする。
また、最高速設定ダイヤル69が、(c)疎植推奨速度域Dc(D2以上D3未満)内に操作されているものとする。
モータ71の回動角γがγ1になるようにモータ71が回動された場合、リンク機構を介してクラッチ23が切断される。これによって、エンジン14の動力が前車輪12および後車輪13に伝達されることがなく、田植機1の車速Vは0(m/秒)となる。
また、この場合、リンク機構を介して制動装置24が作動する。これによって、前車輪12および後車輪13が制動され、田植機1が不意に前進または後進するのを防止することができる。
モータ71の回動角γがγ1になるようにモータ71が回動された場合、リンク機構を介してエンジン14の回転数NはN1(rpm)に設定される。
また、この場合、リンク機構を介してHST21aの可動斜板の傾斜角度が最大となるように設定される。これによって、エンジン14からの動力とHST21aからの動力が遊星歯車機構21bによって互いに打ち消すように合成され、主変速機構22へ動力が伝達されることがない。
ペダル回動角αがα1からα2(α2未満)まで増加すると、変速ペダル67の踏み込み量βはβ1からβ2(β2未満)まで増加する(遊び領域)。この間、制御装置100は、修正目標回動角をγ1とするため(上記(2−1)参照)、変速ペダル67の踏み込み量βの値に関係なくモータ71の回動角γをγ1のまま保持して、モータ71を回動しない。
モータ71の回動角γがγ1に保持されている場合、クラッチ23は切断された状態に維持される。
同様に、モータ71の回動角γがγ1に保持されている場合、制動装置24が作動した状態に維持される。
モータ71の回動角γがγ1に保持されている場合、エンジン14の回転数NはN1のまま維持される。
同様に、モータ71の回動角γがγ1に保持されている場合、HST21aの可動斜板の傾斜角度が最大のまま維持される。
従って、変速ペダル67が踏み込み操作されて変速ペダル67の踏み込み量βがβ1からβ2(β2未満)に増加した場合であっても、エンジン14の回転数NはN1のまま一定であり、かつ田植機1の車速Vは0のまま維持される。このようにして、変速ペダル67の踏み込み操作操作に対して田植機1が走行しない領域(いわゆる「遊び代」)が設けられる。これは、変速ペダル67が多少踏み込まれたぐらいでは田植機1が発進しないようにして、田植機1の誤発進を防止するためである。また、製造誤差による品質のバラツキを抑制するためである。
モータ71の回動角γがγ1からγ2まで増加するようにモータ71が回動すると、リンク機構を介してエンジン14の調速装置14aが駆動され、当該エンジン14の回転数NがN1からN2まで増加する。
モータ71の回動角γがγ2になると(γ2を超えると)、クラッチ23は接続される。これによって、エンジン14の動力が前車輪12および後車輪13に伝達可能となる。
同様に、モータ71の回動角γがγ2になると、制動装置24が解除される。これによって、前車輪12および後車輪13の制動が解除され、田植機1が前進又は後進可能となる。
モータ71の回動角γがγ2からγmax3まで増加するようにモータ71が回動すると、リンク機構を介してエンジン14の調速装置14aが駆動され、当該エンジン14の回転数NがN1からNmax2まで増加する。
同様に、モータ71の回動角γがγ2からγmax3まで増加するようにモータ71が回動すると、リンク機構を介してHST21aの可動斜板の傾斜角度が減少するように駆動される。これによってエンジン14の動力はHMT21を介して前車輪12及び後車輪13に伝達されて、田植機1の車速Vは0から最高速度Vmax2まで増加する。
従って、エンジン14の回転数Nは一定値(Nmax2)のまま、田植機1の車速V(最高速度)は一定値(Vmax2)のまま、それぞれ維持される。このようにして、変速ペダル67の踏み込み操作に対して田植機1の車速Vが増加しない領域(いわゆる「余裕代」)が設けられる。これは、路面の状況等により変速ペダルの踏み込み量が多少変化したぐらいでは車速の変更が行われないようにして、車速が敏感に反応しないようにするためである。また、製造誤差による品質のバラツキを抑制するためである。
このように、最高速設定ダイヤル69の回動角が(c)疎植推奨速度域Dc(D2以上D3未満)のとき、田植機1の最高速度が一定値(Vmax2)となる。
この場合において、変速ペダル67が限界(βmax)まで踏み込まれるとき、モータ71の回動角γは、γmax3となる(上記(2−4−3)参照)。
そして、エンジン14の回転数Nが、修正目標回動角γmax3と対応する、Nmax2となる。そして、田植機1の車速V(最高速度)が、エンジン14の回転数Nmax2と対応する、Vmax2となる。
この場合において、変速ペダル67が限界(βmax)まで踏み込まれるとき、モータ71の回動角γは、γmax1となる(上記(2−4−1)参照)。
そして、エンジン14の回転数Nが、修正目標回動角γmax1と対応する、Nmax1となる。そして、田植機1の車速V(最高速度)が、エンジン14の回転数Nmax1と対応する、Vmax1となる。
この場合において、変速ペダル67が限界(βmax)まで踏み込まれるとき、モータ71の回動角γは、γmaxとなる(上記(2−4−5)参照)。
そして、エンジン14の回転数Nが、修正目標回動角γmaxと対応する、Nmax3となる。そして、田植機1の車速V(最高速度)が、エンジン14の回転数Nmax3と対応する、Vmax3となる。
そして、エンジン14の回転数Nが最高速設定ダイヤル69の回動角D(修正目標回動角γmax2)の値に対応して変更され、これにより田植機1の最高速度がエンジン14の回転数Nの変更に対応して変更される。この場合、エンジン14の回転数NはNmax1〜Nmax2の範囲で変更され、田植機1の最高速度はVmax1〜Vmax2の範囲で変更される。
すなわち、最高速設定ダイヤル69の回動角が(b)第一可変域Db(D1以上D2未満)のとき、田植機1の最高速度が、最高速設定ダイヤル69に回動角の値に対応して、Vmax1〜Vmax2の範囲で変更される。
そして、エンジン14の回転数Nが最高速設定ダイヤル69の回動角D(修正目標回動角γmax4)の値に対応して変更され、これにより田植機1の最高速度がエンジン14の回転数Nの変更に対応して変更される。この場合、エンジン14の回転数NはNmax2〜Nmax3の範囲で変更され、田植機1の最高速度はVmax2〜Vmax3の範囲で変更される。
すなわち、最高速設定ダイヤル69の回動角が(d)第二可変域Dd(D3以上D4未満)のとき、田植機1の最高速度が、最高速設定ダイヤル69に回動角の値に対応して、Vmax2〜Vmax3の範囲で変更される。
以下では、速度固定レバー70により、田植機1の車速固定、および車速固定の解除が行われるときの手順について説明する。
本実施形態では、作業者は、変速ペダル67の踏み込み量βが固定記憶位置βxとなるときに、速度固定レバー70により田植機1の車速固定を行ったこととする。このとき、モータ用ポテンショメータ71aの回動角γ(モータ71の回動角γ)が固定回動角γxであり、田植機1の車速が固定車速Vx3であったこととする。
速度固定レバー70が固定位置にあるとき、制御装置100は、変速ペダル67の踏み込み量βに関係なく、モータ71の回動角γを一定値、詳細には速度固定レバー70が固定位置に切り換えられた時の値(固定回動角γx)に維持する。これにより、変速ペダル67の踏み込み量βに関係なく、田植機1の車速が固定車速Vx3に固定され、田植機1が固定車速Vx3で走行し続ける。
また、制御装置100は、変速ペダル67の固定記憶位置βxに係る情報、およびモータ71の固定回動角γxに係る情報を記憶する。
速度固定レバー70が解除位置にあるとき、制御装置100は、田植機1の車速Vを変速ペダル67の踏み込み量βに応じて変更する(図9参照)。
以下では、田植機1の車速Vが速度固定レバー70により固定車速Vx3に固定された場合において、速度固定レバー70が固定位置にある状態で、最高速設定ダイヤル69により固定車速Vx3を微調整して変更可能とするための構成について説明する。なお、速度固定レバー70が固定位置にある状態で、最高速設定ダイヤル69が最高速度域De(D4以上D5以下)に回動されたこととする。
詳細には、固定車速Vx3は、以下の(4−1)〜(4−2)の手順で微調整される。
(4−1)速度固定レバー70により、モータ71の回動角が固定回動角γxに維持され、これにより田植機1の車速Vが固定車速Vx3に固定された場合において、制御装置100は、最高速設定ダイヤル69の回動角Dとモータ71の固定回動角γxの補正割合PB(調整目標回動角)との対応関係を示す第三マップを作成する。
図10は、前記第三マップを示している。図10中の横軸は最高速設定ダイヤル69の回動角Dを、縦軸はモータ71の固定回動角γxの補正割合PBを、それぞれ示している。
図9に示すように、前記第三マップの横軸は、図8に示す第二マップの横軸と同様の構成を有しており、その詳細な説明は省略する。
前記第三マップの縦軸においては、モータ71の固定回動角γxの補正割合PBを示している。補正割合PBは、固定回動角γxを、最高速設定ダイヤル69の回動角Dに応じて補正(修正)するときの割合を千分率で示したものである。
前記第三マップにおける最低速度域Da(D0以上D1未満)においては、上記補正割合PBは一定値(VRS‰)に保持される。
前記第三マップにおける第一可変域Db(D1以上D2未満)においては、上記補正割合PBは、(VRSM={(VRM−VRS)・(D−D1)/(D2−D1)}+VRS‰)、となり、最高速設定ダイヤル69の回動角Dの増加に伴って、回動角D1に対応する(VRS‰)から、回動角D2に対応する(VRM‰)まで増加する。
前記第三マップにおける疎植推奨速度域Dc(D2以上D3未満)においては、上記補正割合PBは一定値(VRM‰)に保持される。
前記第三マップにおける第二可変域Dd(D3以上D4未満)においては、上記補正割合PBは、(VRSH={(1000−VRM)・(D−D3)/(D4−D3)}+VRM‰)、となり、最高速設定ダイヤル69の回動角Dの増加に伴って、回動角D3に対応する(VRM‰)から、回動角D4に対応する(1000‰)まで増加する。
前記第三マップにおける最高速度域De(D4以上D5以下)においては、上記補正割合PBは一定値(1000‰)に保持される。
本実施形態では、調整目標回動角は、前記第三マップを用いて算出され、最高速設定ダイヤル69の回動角Dの大きさに応じて、以下の(4−2−1)〜(4−2−5)の値になる。
(4−2−1)最高速設定ダイヤル69の回動角Dが、(a)最低速度域Da(D0以上D1未満)のとき、このときの調整目標回動角(γx1)は、前記第三マップにおいて、最低速度域Daと対応する値(VRS‰)を用いて算出される。
調整目標回動角(γx1)は、一定値(γx・VRS/1000)、となる。
(4−2−2)最高速設定ダイヤル69の回動角Dが、(b)第一可変域Db(D1以上D2未満)のとき、このときの調整目標回動角(γx2)は、前記第三マップにおいて、第一可変域Dbと対応する値(VRSM‰)を用いて算出される。
調整目標回動角(γx2)は、(γx・VRSM/1000)、となり、回動角Dの値に対応して変化する。
(4−2−3)最高速設定ダイヤル69の回動角Dが、(c)疎植推奨速度域Dc(D2以上D3未満)のとき、このときの調整目標回動角(γx3)は、前記第三マップにおいて、疎植推奨速度域Dcと対応する値(VRM‰)を用いて算出される。
調整目標回動角(γx3)は、一定値(γx3=γx・VRM/1000)、となる。
(4−2−4)最高速設定ダイヤル69の回動角Dが、(d)第二可変域Dd(D3以上D4未満)のとき、このときの調整目標回動角(γx4)は、前記第三マップにおいて、第二可変域Ddと対応する値(VRSH‰)を用いて算出される。
調整目標回動角(γx4)は、(γx・VRSH/1000)、となり、回動角Dの値に対応して変化する。
(4−2−5)最高速設定ダイヤル69の回動角Dが、(e)最高速度域De(D4以上D5以下)のとき、このときの調整目標回動角(γx5)は、前記第三マップにおいて、最高速度域Deと対応する値(1000‰)を用いて算出される。
調整目標回動角(γx5)は、一定値(γx5=γx・1000/1000=γx)、となり、調整目標回動角と固定回動角とが同じ値γxになる。
同様の場合において、(d)第二可変域Dd(D3以上D4未満)では、調整目標回動角(γx4)が、最高速設定ダイヤル69の回動角D4に対応する(γx5=γx)から、回動角D3に対応する(γx3)まで減少する。これにより、田植機1の車速が、調整目標回動角(γx5=γx)に対応する固定車速Vx3から、調整目標回動角(γx3)に対応する(Vx2)まで減少する。
同様の場合において、(c)疎植推奨速度域Dc(D2以上D3未満)では、調整目標回動角が一定値(γx3)となる。これにより、田植機1の車速が、調整目標回動角(γx3)に対応する(Vx2)のまま変化しない。
同様の場合において、(b)第一可変域Db(D1以上D2未満)では、調整目標回動角(γx2)が、最高速設定ダイヤル69の回動角D2に対応する(γx3)から、回動角D1に対応する(γx1)まで減少する。これにより、田植機1の車速が、調整目標回動角(γx3)に対応する(Vx2)から、調整目標回動角(γx1)に対応する(Vx1)まで減少する。
同様の場合において、(a)最低速度域Da(D0以上D1未満)では、調整目標回動角が一定値(γx1)となる。これにより、田植機1の車速が、調整目標回動角(γx1)に対応する(Vx1)のまま変化しない。
なお、制御装置100は、調整目標回動角を算出する際、速度固定レバー70による車速固定開始時のモータ71の回動角と、速度固定レバー70による車速固定開始時の最高速設定ダイヤル69の回動角Dと、が基準となるように構成して、(調整目標回動角)=(速度固定レバー70による車速固定開始時のモータ71の回動角)×(現在の最高速設定ダイヤル69の回動角D)/(速度固定レバー70による速度固定開始時の最高速設定ダイヤル69の回動角D)、とするように構成してもよい。
これにより、田植機1においては、最高速設定ダイヤル69の回動操作により田植機1の最高速度を設定するときの操作感と、最高速設定ダイヤル69の回動操作により上記固定車速を調整するときの操作感とが、近似するように構成されている。
なお、図8の二点鎖線は、前記第三マップを仮に前記第二マップ上で表したときの状態を示している。
以下では、田植機1の車速Vが速度固定レバー70によりVx3に固定された場合において、速度固定レバー70の切り換え操作やブレーキペダル68の踏み込み操作以外の操作により車速固定を解除するための構成(i)〜(ii)について説明する。
制御装置100は、速度固定レバー70の操作により車速VがVx3に固定されたときに、前記第三マップにおいて、上記補正割合PBに関して、所定のダイヤル下限閾値VRX(VRS<VRX<VRM)を設定する。
図10に示すように、車速固定の解除は、最高速設定ダイヤル69が回動操作されて、最高速設定ダイヤル69の回動角Dが減少していく場合において、最高速設定ダイヤル69の回動角Dに対応する補正割合PBが、上記ダイヤル下限閾値VRX未満の値になるときに行われる。
すなわち、車速固定の解除は、最高速設定ダイヤル69が回動操作されて、これに伴い固定車速Vx3が低速側に変更される場合において、変更後の車速が、上記ダイヤル下限閾値VRXに対応する車速である速度下限閾値(Vx0)未満の値になるときに行われる(図10参照)。車速固定の解除が行われると、田植機1は、変速ペダル67の踏み込み操作により車速を制御可能な状態に戻る。なお、速度下限閾値(ダイヤル下限閾値)は、実験等により適宜決定される値である。また、車速が速度下限閾値未満の値になったか否かは、例えば、制御装置100がモータ71の回動角より判断する。
このように構成することで、低速域で速度固定レバー70による車速固定が行われ、さらに最高速設定ダイヤル69が低速側(車速が遅くなる側)に回動操作された場合に、モータ71の調整目標回動角がγ2以下となり、田植機1が走行停止した状態で速度固定レバー70による車速固定状態が維持されることを防ぐことが可能である。
(第一の構成)
上記したように、制御装置100には、固定車速Vx3に対応する変速ペダル67の固定記憶位置βxに係る情報が記憶されている。
制御装置100は、速度固定レバー70の操作により車速VがVx3に固定されているときに、前記第三マップにおいて、固定解除下限値βx1を設定する。固定解除下限値βx1は、図11(a)に示すように、変速ペダル67の踏み込み操作が解除されたときの変速ペダル67の踏み込み量β1よりも大きく、固定車速Vx3に対応する固定記憶位置βxよりも小さい値(β1<βx1<βx)であり、実験等により適宜決定される値である。
図11(a)に示すように、変速ペダル67の踏み込み操作による車速固定の解除は、速度固定レバー70が固定位置にある状態で、変速ペダル67の踏み込み量βが、上記固定解除下限値βx1(β1<βx1<βx)未満まで減少して、その後、前記固定解除下限値βx1まで増加したときに行われる。
このように構成した場合、車速固定の解除時において、田植機1の車速Vが固定車速Vx3よりも遅くなる。
(第二の構成)
制御装置100は、速度固定レバー70の操作により車速VがVx3に固定されたときに、前記第三マップにおいて、固定解除上限値βx2を設定する。固定解除上限値βx2は、図11(b)に示すように、固定車速Vx3に対応する固定記憶位置βxよりも大きい値(βx<βx2)であり、実験等により適宜決定される値である。
図11(b)に示すように、変速ペダル67の踏み込み操作による車速固定の解除は、速度固定レバー70が固定位置にある状態で、変速ペダル67の踏み込み量βが、固定解除上限値βx2(βx<βx2)まで増加したときに行われる。
このように構成した場合、車速固定の解除時において、田植機1の車速Vが固定車速Vx3よりも速くなる。
上記第一の構成による車速固定の解除は、変速ペダル67の踏み込み量βが、上記固定解除上限値βx2未満の状態で、上記固定解除下限値βx1未満まで減少して、そして固定解除下限値βx1まで増加したときに行われる(図11(a)参照)。
これに対し、上記第二の構成による車速固定の解除は、変速ペダル67の踏み込み量βが、上記固定解除下限値βx1以上の状態で、上記固定解除上限値βx2まで増加したときに行われる(図11(b)参照)。
これにより、変速ペダル67の踏み込み量を適宜調整することで、変速ペダル67の踏み込み操作による車速固定の解除時において、田植機1の車速Vを、固定車速Vx3よりも遅くするか(上記第一の構成参照)、または速くするか(上記第二の構成参照)、を選択可能となる。
詳細には、最高速設定ダイヤル69が高速側(車速が速くなる側)に回動される場合、制御装置100は、上記固定解除下限値βx1、および固定解除上限値βx2g、をより大きい値に変更する。
また、最高速設定ダイヤル69が低速側(車速が遅くなる側)に回動される場合、制御装置100は、上記固定解除下限値βx1、および固定解除上限値βx2g、をより小さい値に変更する。
このように構成することで、上記(ii)に示すように変速ペダル67の踏み込み操作により車速固定を解除するとき、田植機1が急加速・急減速することを防ぐことが可能である。
エンジン14の回転数、およびHST21aの変速比のうちの少なくとも一方を変更するモータ71と、
モータ71の回動角を変更するための操作具である変速ペダル67と、
変速ペダル67が限界まで踏み込まれたときの車速である最高速度を変更するための操作具である最高速設定ダイヤル69と、
車速を変速ペダル67の踏み込み操作に関係なく一定値に固定する固定位置、および車速固定を解除する解除位置に切換可能な操作具である速度固定レバー70と、を備え、
速度固定レバー70が固定位置にあるときに、最高速設定ダイヤル69の回動操作によりモータ71を回動可能に構成することにより、車速(固定車速Vx3)を最高速設定ダイヤル69の操作量(回動量)に応じた大きさに変更する。
変速ペダル67が限界まで踏み込まれたときのモータ71の回動角である最大回動角を、最高速設定ダイヤル69の回動角に応じて変更することによって、前記最高速度を最高速設定ダイヤル69の回動角に応じて変更し、
最高速設定ダイヤル69の回動範囲内(D0度〜D5度)には、最高速設定ダイヤル69が回動されたときに、モータ71の最大回動角が変化せず、前記最高速度が変化しない疎植推奨速度域Dcが含まれている。
速度固定レバー70が固定位置にある場合で、最高速設定ダイヤル69による変更後の車速が所定の速度下限閾値Vx0未満の値になるときに、速度固定レバー70による車速固定を解除する。
速度固定レバー70が固定位置にある場合で、変速ペダル67の踏み込み量が、所定の固定解除下限値βx1未満まで減少して、その後、前記固定解除下限値βx1まで増加したときには、速度固定レバー70による車速固定を解除し、
速度固定レバー70が固定位置にある場合で、前記変速ペダル67の踏み込み量が、所定の固定解除上限値βx2まで増加したときには、速度固定レバー70による車速固定を解除し、
前記固定解除下限値βx1は、速度固定レバー70が固定位置に切り換えられた時の変速ペダル67の踏み込み量である固定記憶位置βxよりも小さい値であり、
前記固定解除上限値βx2は、前記固定記憶位置βxよりも大きい値である。
速度固定レバー70が固定位置にあるときに、最高速設定ダイヤル69の操作量(回動量)に応じて前記固定解除下限値βx1、および固定解除上限値βx2を変更する。
変速ペダル67の操作範囲内において、その最大側(β3〜βmax)には、変速ペダル67が踏み込み操作されたときに、モータ71の回動角が変化せず、車速が最高速設定ダイヤル69の回動角に対応した最高速度に維持される余裕代が含まれている。
14 エンジン
67 変速ペダル
67a ペダル用ポテンショメータ
69 最高速設定ダイヤル
70 速度固定レバー
71 モータ
71a モータ用ポテンショメータ
100 制御装置
Claims (7)
- エンジンの回転数、およびHSTの変速比のうちの少なくとも一方を変更して、車速を変更するアクチュエータと、
前記アクチュエータの駆動量を変更するための操作具である変速手段と、
前記変速手段が最大操作量まで操作されたときの車速である最高速度を変更するための操作具である最高速設定手段と、
車速を前記変速手段の操作に関係なく一定値に固定する固定位置、および車速固定を解除する解除位置に切換可能な操作具である速度固定手段と、を備え、
前記速度固定手段が固定位置にあるときに、前記最高速設定手段の操作により前記アクチュエータを駆動可能に構成することにより、車速を前記最高速設定手段の操作量に応じて変更することを特徴とする、
田植機。 - 前記変速手段が最大操作量まで操作されたときの前記アクチュエータの駆動量である最大駆動量を、前記最高速設定手段の操作量に応じて変更することによって、前記最高速度を前記最高速設定手段の操作量に応じて変更し、
前記最高速設定手段の操作範囲内には、前記最高速設定手段が操作されたときに、前記アクチュエータの最大駆動量が変化せず、前記最高速度が変化しない疎植推奨速度域が含まれていることを特徴とする、
請求項1に記載の田植機。 - 前記速度固定手段が固定位置にある場合で、前記最高速設定手段による変更後の車速が所定の速度下限閾値未満の値になるときに、前記速度固定手段による車速固定を解除することを特徴とする、
請求項1または請求項2に記載の田植機。 - 前記速度固定手段が固定位置にある場合で、前記変速手段の操作量が、所定の固定解除下限値未満まで減少して、その後、前記固定解除下限値まで増加したときには、前記速度固定手段による車速固定を解除し、
前記速度固定手段が固定位置にある場合で、前記変速手段の操作量が、所定の固定解除上限値まで増加したときには、前記速度固定手段による車速固定を解除し、
前記固定解除下限値は、前記速度固定手段が固定位置に切り換えられた時の前記変速手段の操作量である固定記憶位置よりも小さい値であり、
前記固定解除上限値は、前記固定記憶位置よりも大きい値であることを特徴とする、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の田植機。 - 前記速度固定手段が固定位置にあるときに、前記最高速設定手段の操作量に応じて前記固定解除下限値、および固定解除上限値を変更することを特徴とする、
請求項4に記載の田植機。 - 前記速度固定手段が解除位置にある場合、前記アクチュエータの駆動量を、前記変速手段の操作量に応じて変更することによって、車速を前記変速手段の操作量に応じて変更し、
前記変速手段の操作範囲内において、その最大側には、前記変速手段が操作されたときに、前記アクチュエータの駆動量が変化せず、車速が前記最高速設定手段の操作量に対応した最高速度に維持される余裕代が含まれていることを特徴とする、
請求項1から5のいずれか一項に記載の田植機。 - 前記変速手段の操作範囲内において、その最小側には、前記変速手段が操作されたときに、前記アクチュエータの駆動量が変化せず、車速が0に維持される遊び代が含まれていることを特徴とする、
請求項6に記載の田植機。
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