JP2021079848A - 作業車両 - Google Patents

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辻 英和
Hidekazu Tsuji
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Abstract

【課題】オートクルーズ制御の実行中にステアリングホイールを所定の角度以上に操作したときに、安全性が確保されつつ操作性が良好な方向変更を伴う走行を続けることができる作業車両を提供する。【解決手段】クルーズ走行スイッチ(27)がオン操作されたとき、その時点での走行速度をクルーズ速度として記憶して維持するオートクルーズ制御が開始され、オートクルーズ制御の実行中にステアリングホイール(12)が所定の角度以上に操作されたとき、オートクルーズ制御が停止して走行速度がその時点でのアクセル操作具(16)の操作量に対応した速度に変更される場合がある。【選択図】図7

Description

この発明は、トラクタ等の作業車両に関するものである。
従来、トラクタ等の作業車両として、クルーズ走行スイッチと増速スイッチと減速スイッチを備え、クルーズ走行スイッチをオンにするとその時点の走行速度をオートクルーズ速度として記憶して維持するオートクルーズ制御が起動し、またステアリングホイールの所定角度以上の旋回操作、アクセルペダルやブレーキペダルの踏込操作等を行うとオートクルーズ制御が停止し、さらに増速スイッチと減速スイッチを同時にオンにするとオートクルーズ制御が起動してオートクルーズ速度に復帰するようにしたトラクタが知られている(特許文献1)。
特開2015−104936号公報
上記トラクタでは、オートクルーズ制御の実行中にステアリングホイールを所定の角度以上に回転操作するとオートクルーズ制御が停止するため、走行速度がオートクルーズ速度から減速されることになり、高速での方向変更を伴う走行(旋回など)に起因した転倒を防止することができる。
その一方で、上記トラクタでは、そのオートクルーズ制御が停止したときに、走行速度を所望の速度に調整することができないため、必要以上に減速してしまうこともあり、運転者にとって操作性が悪いと感じることがあった。
そこで、この発明は、オートクルーズ制御の実行中にステアリングホイールを所定の角度以上に操作したときに、安全性が確保されつつ操作性が良好な方向変更を伴う走行を続けることができる作業車両を提供することを目的とする。
本発明の上記課題は、以下の手段により解決される。
すなわち、請求項1に記載の発明は、クルーズ走行スイッチ(27)と、ステアリングホイール(12)と、アクセル操作具(16)と、を備え、
前記クルーズ走行スイッチ(27)がオン操作されたとき、その時点での走行速度をクルーズ速度として記憶して維持するオートクルーズ制御が開始され、
前記オートクルーズ制御の実行中に前記ステアリングホイール(12)が所定の角度以上に操作されたとき、前記オートクルーズ制御が停止して走行速度がその時点での前記アクセル操作具(16)の操作量に対応した速度に変更される場合があることを特徴とする作業車両である。
請求項2に記載の発明は、前記オートクルーズ制御の実行中に前記ステアリングホイール(12)が所定の角度以上に回転操作されたとき、その時点での前記アクセル操作具(16)の操作量に対応した速度が旋回による転倒を抑制する速度として予め設定される上限速度以下である場合、走行速度が前記アクセル操作具(16)の操作量に対応した速度に変更されることを特徴とする請求項1に記載の作業車両である。
請求項3に記載の発明は、前記オートクルーズ制御の実行中に前記ステアリングホイール(12)が所定の角度以上に回転操作されたとき、その時点での前記アクセル操作具(16)の操作量に対応した速度が旋回による転倒を抑制する速度として予め設定される上限速度を越える場合、前記オートクルーズ制御が停止されず継続されることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業車両である。
請求項4に記載の発明は、前記クルーズ速度が前記上限速度を越える場合、走行速度を前記上限速度に変更することを特徴とする請求項3に記載の作業車両である。
請求項5に記載の発明は、前記旋回走行するときの左右の加速度を計測する加速度計(112)を備え、前記上限速度は、前記加速度計(112)で計測される左右の加速度に応じて設定されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の作業車両である。
請求項1に記載の発明では、オートクルーズ制御の実行中にステアリングホイール(12)を所定の角度以上に操作したときに、オートクルーズ制御が停止して走行速度が減速される一方で、走行速度がその時点でのアクセル操作具(16)の操作量に対応した速度に変更される場合もある。このため、クルーズ速度が比較的高速であるときの高速での旋回等が行われることが回避されて安全性が確保され、また運転者がアクセル操作具(16)の操作で選択する速度での走行が可能になることもある。したがって、この発明によれば、オートクルーズ制御の実行中にステアリングホイール(12)を所定の角度以上に操作したときに、操作性が良好な方向変更を伴う走行を続けることができる。
請求項2に記載の発明によれば、アクセル操作具(16)の操作量に対応した速度が上限速度以下である場合に限り、オートクルーズ制御が停止された後の走行速度をアクセル操作具(16)の操作量に対応してかつ旋回による転倒を抑制する速度として上限速度を越えない速度に変更することが可能になるので、安全性が確保されつつ操作性が良好な方向変更を伴う走行を続けることができる。
請求項3に記載の発明によれば、アクセル操作具(16)の操作量に対応した速度が上限速度を越える場合には、走行速度がその操作量に対応した高速の速度に変更されることなくクルーズ速度のままに保たれるので、より安全性が確保されながら方向変更を伴う走行を続けることができる。
請求項4に記載の発明によれば、継続したオートクルーズ制御におけるクルーズ速度が上限速度を越える場合には、走行速度が上限速度に変更されるので、より確実に安全性が確保されながら方向変更を伴う走行を続けることができる。
請求項5に記載の発明によれば、上限速度が加速度計(112)で計測される左右の加速度に応じて設定されるので、実際に走行する圃場等の場所の状況に適応した安全性が確保されつつ操作性が良好な方向変更を伴う走行を続けることができる。
図1はこの発明の実施形態に係るトラクタの左側面図である。 図2は図1のトラクタの平面図である。 図3は動力伝動装置の動力伝動線図である。 油圧無段変速装置の構成および状態を示す概要図である。 調整パネルの一部の構成を示す概略平面図である。 制御系の一部の構成を示すブロック図である。 オートクルーズ制御の開始後の制御処理を示すフローチャート図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
この発明の実施形態に係るトラクタ1は、作業車両の一例であり、図1および図2に示されるように、車体フレーム2に、エンジン3、動力伝達装置4、左右一対の前輪5および後輪6、操縦席7等の機器が搭載または装備されている。このうちエンジン3は、車体フレーム2に対して開閉可能に設けられたボンネットカバー11で覆われるエンジンルーム内に配置されている。動力伝達装置4は、ミッションケース40内に配置される油圧無段変速装置41、副変速装置51等により構成されている。
トラクタ1は、エンジン3の動力を左右の前輪5と左右の後輪6とに伝達して駆動させる四輪駆動(4WD)と左右の後輪6に伝達して駆動させる二輪駆動(2WD)とのいずれかの駆動方式に切り替え可能である。
また、トラクタ1は、車体フレーム2の後部にロワリンク29等を介してロータリ耕うん機等の図示しない作業機を装着して所望の作業を行うことが可能である。車体フレーム2の後部には、作業機にエンジン3の動力を出力するPTO軸59が設けられている。
操縦席7は、運転者が座る座席部7aと運転者が昇降時や運転時に足を置くステップ床部7bとを有しており、車体フレーム2の長手方向における中央部から後方部にかけて配置されている。
操縦席7の前方には、車体フレーム2に配置されたハンドルポスト20に支持され、前輪5を操舵する際にシャフトを中心に回転して操作されるステアリングホイール(ハンドル)12が設けられている。ステアリングホイール12により操舵される前輪5は、その切れ角が切れ角検知センサ101(図6)で検知され、その検知情報が制御装置100(図6)に送信されるようになっている。
ステアリングホイール12の前方には、運転者に対して操縦に関する情報(走行速度、動作状態など)を表示する表示パネル13が設けられている。トラクタ1では、その走行速度(車速)が車速検知センサ102(図6)で検知され、その検知情報が制御装置100に送信されるようになっている。
ハンドルポスト20の上部でステアリングホイール12の下方の一端部には、トラクタ1の走行方向を前進と後進に切り替える前後進切替えレバー14が設けられている。前後進切替えレバー14は、その操作位置が前後進切替検知センサ103(図6)で検知され、その検知情報が制御装置100に送信されるようになっている。
ハンドルポスト20の上部でステアリングホイール12の下方の他端部には、エンジン3の回転数を変更するスロットルレバー15が設けられている。スロットルレバー15は、作業走行時に使用される。また、スロットルレバー15は、その操作した位置で手を離してもその位置で保持されるようになっている。
操縦席7のステップ床部7bには、そのハンドルポスト20よりも右側の部分に、アクセルペダル16、左右のブレーキペダル17L,17R、クラッチペダル18等が設けられている。
アクセルペダル16は、その踏み込み量に応じてエンジン3の回転数を上昇させる、踏み込みペダル形式のアクセル操作具である。アクセルペダル16は、基本的に路上走行時に使用される。また、アクセルペダル16は、その踏み込み量がアクセル位置検知センサ107(図6)で検知され、その検知情報が制御装置100に送信されるようになっている。
操縦席7の前進方向に対する左側には、主変速レバー19、副変速レバー21、PTOクラッチレバー22等が設けられている。
主変速レバー19は、油圧無段変速装置41を例えば1速から8速までのいずれかを選択して変速する操作レバーである。副変速レバー21は、副変速装置51を例えば低速、中速、高速のいずれかを選択して変速する操作レバーである。PTOクラッチレバー22は、PTO軸59への駆動伝達の断続を行う操作レバーである。
主変速レバー19と副変速レバー21は、その選択した操作位置が主変速位置検知センサ104と副変速位置検知センサ105(図6)によりそれぞれ検知され、その各検知情報が制御装置100にそれぞれ送信されるようになっている。
操縦席7の前進方向に対する右側には、図2に示されるように、作業機昇降用のポジションレバー24、調整パネル25等が設けられている。
ポジションレバー24は、作業機の昇降時における高さを調整する操作レバーである。調整パネル25は、トラクタ1の動作の一部について必要な調整を行うダイヤル等が配置された部分である。
次に、動力伝達装置4の概要について説明する。
動力伝達装置4は、まず、図3に示されるように、エンジン3の出力軸の回転が、メインクラッチ31を介してミッションケース40への入力軸32へ伝達された後、入力軸32の回転が増速ギア33,34で増速されて油圧無段変速装置41の入力軸42に伝達されるよう構成されている。メインクラッチ31は、クラッチペダル18の踏み込み操作の有無によって切れた状態又はつながった状態になるよう作動する。
油圧無段変速装置41は、例えば静油圧式の無段変速機(HST)が適用される。このHSTからなる油圧無段変速装置41は、可変容量型の油圧ポンプ43と固定容量型の油圧モータ44で構成されており、油圧ポンプ43における可動斜板45の傾きを変えることで油圧モータ44の回転が変更されるようになっている。
可動斜板45の傾きは、図4に示されるように、主変速レバー19、前後進切替えレバー14、アクセルペダル16等の動きを検出して作動する油圧シリンダ機構46によって変更される。油圧モータ44のモータ出力軸44aの回転は、この可動斜板45の傾きによって変速される。
動力伝達装置4では、油圧無段変速装置41における油圧モータ44のモータ出力軸44aの回転が、副変速装置51を経て駆動出力軸35から後輪デフギア装置36を介して左右の後輪6に伝達される。また動力伝達装置4では、上記モータ出力軸44aの回転が、副変速装置51を経て接続ギア52と前輪中継軸53から駆動切替え装置54と前輪デフギア装置55を介して左右の前輪5にも伝達可能になっている。駆動切替え装置54は、動力伝達の入り切りにより4WD,2WD等の駆動方式が切り替えられる。
一方、動力伝達装置4では、油圧無段変速装置41における油圧ポンプ43のポンプ出力軸43aの回転が入力軸42の回転と同じものになるが、この回転がPTO正逆クラッチ56を経てPTO中継軸57へ伝達された後、PTO変速装置58を経てPTO軸59に伝達される。
また、油圧無段変速装置41は、図4に示されるように、可動斜板45の支持軸に連結されるトラニオン軸47や、トラニオン軸47を所要の方向にかつ所要の角度で回動させるトラニオンアーム48を備えている。可動斜板45は、トラニオンアーム48の動きに追従して回動するトラニオン軸47により、その傾きが変えられる。
油圧無段変速装置41には、トラニオン軸47とトラニオンアーム48を中立の位置に保持する中立保持機構49が設けられている。中立保持機構49は、トラニオン軸47を支持軸として一体になって回動するとともに中立位置に戻るように構成されたカムプレート49aと、そのカムプレート49aの周縁カム部に弾性的な付勢を受けて押し付けられるローラ49bを有している。トラニオン軸47は、その一端が、カムプレート49aの一部に回動可能に連結されている。
さらに、油圧無段変速装置41は、トラニオンアーム48の作動により、トラニオンアーム48と連動する可動斜板45が前進出力位置と、中立位置と、後進出力位置とのいずれかに切り替えられる。図4では、可動斜板45を中立位置させているときのトラニオンアーム48等の状態を示している。
この油圧無段変速装置41では、前進出力位置に切り替えられると、エンジン3の動力を前進させる力として出力し、また後進出力位置に切り替えられると、エンジン3の動力を後進させる力として出力する。また中立位置に切り替えられた場合は、エンジン3の動力を前進および後進させるいずれの力としても出力しないようになっている。
トラニオンアーム48は、油圧シリンダ機構46におけるピストンロッド46aを伸長および短縮させるときの動きがリンク57を介して伝達されることにより作動する。図4中の符合58は、位置が固定された軸部を示す。
油圧シリンダ機構46は、図示しないポンプから制御弁59を介して複動型のシリンダ部46bの一端および他端に作動油を所要のタイミングで供給し、これによりピストンロッド46aを伸長又は短縮させるよう構成されている。制御弁59は、作動油の供給動作を制御する一対のソレノイド59a,59bを備えたものであり、一方のソレノイド59aを伸長用として作動させ、他方のソレノイド59bを短縮用として作動させるようになっている。図4中の符合59cは、制御弁59とシリンダ部46bの一端および他端との間をそれぞれ接続する送油管を示す。
この油圧無段変速装置41では、油圧シリンダ機構46においてピストンロッド46aを図4に示される中立位置に相当する位置から矢印D1で示す方向に伸長させたときに、その伸長するピストンロッド46aの力がリンク57およびトラニオンアーム48を介して伝達されることでトラニオン軸47が矢印E1で示す方向に回動し、これにより前進出力位置に切り替えられる。また、ピストンロッド46aを中立位置に相当する位置から矢印D2で示す方向に短縮させたときには、その短縮するピストンロッド46aの力がリンク57およびトラニオンアーム48を介して伝達されることでトラニオン軸47が矢印E2で示す方向に回動し、これにより後進出力位置に切り替えられる。
トラニオンアーム48は、その回動角度がトラニオン角度検知センサ106(図6)で検知され、その検知情報が制御装置100に送信されるようになっている。
トラクタ1においては、アクセルペダル16の踏み込み量がアクセル位置検知センサ107(図6)で検知され、その検知した値に応じて油圧無段変速装置41における油圧シリンダ機構46が作動して、トラニオン軸47の回動角度の変更ができるようになっている。このトラニオン軸47の回動に連動して可動斜板45の傾斜角度が任意に変更されることになり、油圧無段変速装置41の出力が無段状に変更される。
これによって、トラクタ1の走行速度がアクセルペダル16の踏み込み量に応じて変更(増速)されるようになる。
また、トラクタ1における調整パネル25には、図5に示されるように、最高速設定ダイヤル26、クルーズ走行スイッチ27、増速スイッチ28A、減速スイッチ28B等が配置されている。
最高速設定ダイヤル26は、トラクタ1の走行速度のうち最高速度を制限するために設定するダイヤル方式の設定操作具である。最高速設定ダイヤル26の設定情報は、制御装置100に送信されるようになっている。また、最高速設定ダイヤル26で設定可能な最高速度としては、例えば15〜30km/hの範囲が挙げられる。
この最高速設定ダイヤル26により最高速度を設定した場合は、その設定した値に応じて油圧無段変速装置41における油圧シリンダ機構46の増速する側の作動量ひいてはトラニオン軸47の回動角度が制限され、これにより油圧無段変速装置41の出力が設定された最高速度に相当するレベルに抑制される。
クルーズ走行スイッチ27は、クルーズ走行の実行の有無について操作するための、オン・オフ式のスイッチである。クルーズ走行スイッチ27は、その操作情報が制御装置100に送信されるようになっている。
トラクタ1では、ある速度で走行しているときにクルーズ走行スイッチ27をオン操作すると、その操作をした時点での走行速度をクルーズ速度として制御装置100が記憶し、走行速度がアクセルペダル16を踏まなくてもクルーズ速度に維持されるオートクルーズ制御が制御装置100により開始される。
増速スイッチ28Aと減速スイッチ28Bは、オートクルーズ制御の実行中においてクルーズ速度を増速又は減速するよう調整するための、押しボタン式のスイッチである。この増速スイッチ28Aと減速スイッチ28Bは、その操作情報が制御装置100に送信されるようになっている。
そして、トラクタ1においては、制御装置100によりオートクルーズ制御に関して以下のように制御される。
トラクタ1では、クルーズ走行スイッチ27をオン操作すると、上記したようなオートクルーズ制御が制御装置100により開始・実行される。
制御装置100は、マイクロコンピュータ等で構成されるものであり、記憶手段(メモリ部)100cに格納される制御用のプログラムやデータに基づいて制御対象の動作について必要な制御を行うようになっている。
オートクルーズ制御では、制御装置100により油圧無段変速装置41における油圧シリンダ機構46の動作が制御されてトラニオン軸47の回動角度ひいては可動斜板45の傾斜角度がクルーズ速度に対応した角度に保持される。
制御装置100では、図7に示されるように、オートクルーズ制御の実行中にステアリングホイール12の操作された角度が予め定める所定の角度以上であるか否かが判断される(ステップS10)。
上記ステアリングホイール12の操作角度は、本実施形態では前輪5の切れ角の情報を採用している。上記所定の角度としては、例えば、直進のときの角度を基準にして左右に(±)30度の値が適用される。また、このオートクルーズ制御が実行される走行は、路上走行もあり得るが、ここでは圃場等で作業するときの作業走行を想定している。
ステップS10においてステアリングホイール12の操作角度が所定の角度以上になったと判断されると、その時点でのアクセルペダル16の操作量に対応した速度が予め設定される上限速度以下であるか否かが判断される(ステップS11)。
上記上限速度としては、例えば、最高速設定ダイヤル26で設定される最高速度が適用されるが、この他にも、表示パネル13等における設定画面への入力操作等で設定される速度を採用してもよい。
ステップS11においてアクセルペダル16の操作量に対応した速度が上限速度以下であると判断された場合は、実行中のオートクルーズ制御が停止され(ステップS12)、その後における走行速度がアクセルペダル16の操作量に対応した速度で変更される(ステップS13)。
このときのオートクルーズ制御の停止は、後述するようなオートクルーズ制御を復帰させる制御を許可する予定の場合には一時停止(中断)という処理とする。
この場合は、実行中のオートクルーズ制御が停止されるので、そのオートクルーズ制御時におけるクルーズ速度が上限速度を超えるような高速であるときの高速での方向変更を伴う走行(特に旋回)が行われることが回避されて安全性が確保される。しかも、アクセルペダル16の操作量に対応した速度が上限速度以下であるので、走行速度が上限速度を越えない範囲内で変更されることになり、この観点からも安全性が確保される。
またこの場合は、オートクルーズ制御が停止された後における走行速度がその時点でのアクセルペダル16の操作量に対応した速度に変更されるので、運転者がアクセルペダル16の操作で選択する速度での走行が可能になる。
したがって、トラクタ1では、オートクルーズ制御の実行中にステアリングホイール12を所定の角度以上に操作したときであっても、操作性が良好な方向変更を伴う走行(本実施形態では旋回)を続けることができる。
一方、ステップS11においてアクセルペダル16の操作量に対応した速度が上限速度を超えると判断された場合は、実行中のオートクルーズ制御が停止されることなく継続される(ステップS14)。
このときのトラクタ1は、走行速度がオートクルーズ制御で記憶設定されたクルーズ速度に維持され続ける。
この場合は、走行速度がアクセルペダル16の操作量に対応した(上限速度を超える)高速の速度に変更されることなくクルーズ速度のままに保たれるので、安全性が確保されながら方向変更を伴う走行を続けることができる。
ステップS14においてオートクルーズ制御が継続された場合は、オートクルーズ制御を解除する情報があるか否かが判断され(ステップS15)、その解除する情報が得られると、オートクルーズ制御は終了する。
上記オートクルーズ制御を解除する情報とは、例えば、クルーズ走行スイッチ27がオフ操作された場合、ブレーキペダル17L,17Rが踏み込まれた場合、前後進切替えレバー14が操作された場合等である。
<変形例>
上記実施形態においては、図7に示すステップS14のようにオートクルーズ制御を継続する場合、まず図7に二点鎖線で示されるように継続されるオートクルーズ制御におけるクルーズ速度が上限速度以下であるか否かの確認を行う判断ステップ(ステップS20)を追加し、そのステップS20においてクルーズ速度が上限速度を超えていると判断されたときには、図7に二点鎖線で示されるように走行速度をクルーズ速度でなく上限速度に変更するステップ(ステップS21)に進むように構成してもよい。
この場合、ステップS20においてクルーズ速度が上限速度以下であると判断されたときは、そのままオートクルーズ制御を継続してステップS15に進むように構成すればよい。
このように構成した場合、継続するオートクルーズ制御におけるクルーズ速度が上限速度を超えていれば、走行速度が上限速度に変更されるので、走行速度が上限速度を超えるような高速のクルーズ速度に変更されることがなく、高速での方向変更を伴う走行を続けて転倒等の発生を誘発することが回避される。このため、より確実に安全性が確保されながら方向変更を伴う走行を続けることができる。
また、上記実施形態においては、上限速度として最高速設定ダイヤル26で設定される最高速度を適用した例を示したが、トラクタ1が旋回走行するときの左右の加速度を計測する加速度計としての加速度センサ112(図6)を設けたうえで、その加速度センサ112で計測される左右の加速度に応じて設定するよう構成してもよい。このときの上限速度は、例えば実際に圃場等の場所で旋回したときに加速度センサ112で計測される左右の加速度を予め用意した換算表などに照合して得られる速度、又はその加速度に関する関数として算出される速度とすればよい。
このように構成した場合は、実際に走行する圃場等の場所の状況に適応した上限速度に基づいて制御が行われるので、さらに安全性が確保されつつ操作性が良好な方向変更を伴う走行を続けることができる。
また、上記実施形態においては、オートクルーズ制御の実行中において上記加速度センサ112で計測される加速度が予め定める閾値以上になった場合、そのときの走行速度を自動で減速させる制御を強制的に実行するように構成してもよい。
この場合は、実際に旋回中において閾値以上の加速度が得られるようなときに、走行速度が強制的に減速されるので、高速度の旋回による転倒等の問題が発生することを適切に防止することができる。
また、上記実施形態においては、図7に示されるステップS12のようにオートクルーズ制御を停止させる場合、その停止したオートクルーズ制御を復帰させるように構成してもよい。その復帰の仕方としては、例えば以下に示す構成例を採用することができる。
(a) 図7に示されるステップS10においてステアリングホイール12の操作角度が所定の角度以上になったと判断された後に、ステアリングホイール12の操作角度が直進又はそれに近い状態の角度範囲内に戻った情報を切れ角検知センサ101からの検知情報から入手した場合、制御装置100の制御により直前のオートクルーズ制御を自動的に復帰させる(走行速度をその制御時のクルーズ速度で維持する)。
(b) 上記(a)においてステアリングホイール12の操作角度が直進又はそれに近い状態の角度範囲内に戻った情報を入手した場合、制御装置100の制御によりオートクルーズ制御を自動的に復帰させるのではなく、図5に二点鎖線で示されるように例えば調整パネル25に設けた車速復帰スイッチ(押しボタン)38を運転者がオン操作した後に、制御装置100の制御により直前のオートクルーズ制御を復帰させる。車速復帰スイッチ38の操作情報は、制御装置100に送信されるようになっている(図6)。車速復帰スイッチ38は、調整パネル25に設けることに限定されず、運転者が操作することが可能な別な場所に設けてもよい。
この場合は、運転者がトラクタ1やその周囲の状況を確認してから車速復帰スイッチ38をオン操作することで直前のオートクルーズ制御を復帰させることができるので、オートクルーズ制御を自動で復帰させる場合に比べると、安全性が向上する。
(c) 上記(a)においてステアリングホイール12の操作角度が直進又はそれに近い状態の角度範囲内に戻った情報を入手した場合、制御装置100の制御によりオートクルーズ制御を自動的に復帰させるのではなく、例えば図5に示されるような調整パネル25にある増速スイッチ28Aを運転者が操作した後に、制御装置100の制御により直前のオートクルーズ制御を復帰させる。
この場合は、走行速度について、直前のオートクルーズ制御におけるクルーズ速度に変更するのではなく、増速スイッチ28Aの操作で設定される速度条件に対応した速度に変更するよう構成してもよい。
また、上記実施形態においては、上記(a)においてステアリングホイール12の操作角度が直進又はそれに近い状態の角度範囲内に戻った情報を入手した場合、油圧無段変速装置41におけるトラニオン軸47の回動角度を別途調整するために設けられるHSTペダルを運転者が操作し、そのHSTペダルの操作量に対応してトラニオン軸47の回動角度を前進位置のなかで増加する方向に変更することで、走行速度を所望の速度まで変更(復帰)させる構成を採用してもよい。
このときのHSTペダルは、前方および後方に踏み分けられるペダル部と、そのペダル部の踏み込み方向および踏み込み量を検出するHSTペダル検知センサ等から構成されるものであり、そのペダル部39(図2)は例えばアクセルペダル16の内側近傍等の場所に設けられる。
また、上記実施形態においては、図7に示されるステップS12のようにオートクルーズ制御を停止させた場合、その時点でのHSTペダルの操作量に対応する速度(実際の走行速度でもよい)が上限速度以下であるか否かについても判断して、その速度が上限速度を超えると判断されたときには走行速度をまずは上限速度まで減速させて変更するという構成を追加するようにしてもよい。この場合、アクセルペダル16の操作量に対応する速度については、図7に示すステップS10において上限速度以下であることが確認されている。
このような構成を追加した場合には、上限速度以上という高速での方向変更を伴う走行(高速旋回など)に起因した転倒を確実に防止することが可能になり、より安全性が確保される。
さらに、上記実施形態においては、図7に示されるステップS11のようにアクセルペダル16の操作量に対応する速度が上限速度を超えることを確認した後に、その時点での実際の走行速度が上限速度以下であるか否かを確認する判断ステップを追加して、そのとき実際の走行速度が上限速度以下であると判断されたときには図7に示すステップS14のようにオートクルーズ制御を継続させる一方で、走行速度を実際の走行速度が上限速度を超えるときには上限速度に変更して減速させるという構成を採用することもできる。
この構成を採用した場合には、実際の走行速度が上限速度以下であることを確認した後にオートクルーズ制御を継続させる制御に移るので、クルーズ速度という一定の速度での方向変更を伴う走行(比較的低速の旋回など)を行うことになり、良好な操作性と安全性が確保される。
この他、図7に示されるステップS10においてステアリングホイール12の操作角度が所定の角度以上になったと判断された後に、その時点における実際の走行速度が上限速度以下であるか否かを判断し、その実際の走行速度が上限速度を超えると判断されたときには走行速度を上限速度よりも遅い速度に減速させる構成を追加して採用することも可能である。
また、上限速度については、ステアリングホイール12の操作による前輪5の切れ角との間で相関性を持たせた速度を予め設定しておき、その前輪5の切れ角に応じて変更するという構成を追加して採用することも可能である。
この場合、上限速度は前輪5の切れ角が大きくなるにつれて遅い速度になる関係に設定しておくとよい。これにより、前輪5の切れ角が大きくなるについて走行速度が減速される度合いが増えるようになり、安全性が確保される。
さらに、上記実施形態においては、オートクルーズ制御が停止されて走行速度が自動の制御により減速される場合、表示パネル13に自動減速中であることを報知する表示をするよう構成するとよい。
その報知は、例えば、表示パネル13における液晶画面等の表示画面部13a(図6)に自動減速中である旨のメッセージを表示させること、自動減速中であることを表示するモニタランプ13b(図6)を表示パネル13に設けたうえでそのモニタランプ13bを点滅させること等により行うことができる。
この報知を行う場合には、減速が何らかの故障等が原因による減速でないことを運転者に知らせることができ、これによっても良好な操作性が得られる。
またさらに、上記実施形態では、アクセル操作具としてアクセルペダル16に代えて、例えば、レバー式のアクセルレバー等に代表される他の形態からなるものを適用してもよい。
この発明は、トラクタなどの農作業用の車両に限られず、それ以外の各種作業用の車両にも適用することができる。
1 …トラクタ(作業車両)
12…ステアリングホイール
16…アクセルペダル(アクセル操作具)
27…クルーズ走行スイッチ
112…加速度センサ(加速度計)

Claims (5)

  1. クルーズ走行スイッチ(27)と、ステアリングホイール(12)と、アクセル操作具(16)と、を備え、
    前記クルーズ走行スイッチ(27)がオン操作されたとき、その時点での走行速度をクルーズ速度として記憶して維持するオートクルーズ制御が開始され、
    前記オートクルーズ制御の実行中に前記ステアリングホイール(12)が所定の角度以上に操作されたとき、前記オートクルーズ制御が停止して走行速度がその時点での前記アクセル操作具(16)の操作量に対応した速度に変更される場合があることを特徴とする作業車両。
  2. 前記オートクルーズ制御の実行中に前記ステアリングホイール(12)が所定の角度以上に回転操作されたとき、その時点での前記アクセル操作具(16)の操作量に対応した速度が旋回による転倒を抑制する速度として予め設定される上限速度以下である場合、走行速度が前記アクセル操作具(16)の操作量に対応した速度に変更されることを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記オートクルーズ制御の実行中に前記ステアリングホイール(12)が所定の角度以上に回転操作されたとき、その時点での前記アクセル操作具(16)の操作量に対応した速度が旋回による転倒を抑制する速度として予め設定される上限速度を越える場合、前記オートクルーズ制御が停止されず継続されることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業車両。
  4. 前記クルーズ速度が前記上限速度を越える場合、走行速度を前記上限速度に変更することを特徴とする請求項3に記載の作業車両。
  5. 前記旋回走行するときの左右の加速度を計測する加速度計(112)を備え、
    前記上限速度は、前記加速度計(112)で計測される左右の加速度に応じて設定されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の作業車両。
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