JP5688072B2 - アームレスト装置 - Google Patents

アームレスト装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5688072B2
JP5688072B2 JP2012501774A JP2012501774A JP5688072B2 JP 5688072 B2 JP5688072 B2 JP 5688072B2 JP 2012501774 A JP2012501774 A JP 2012501774A JP 2012501774 A JP2012501774 A JP 2012501774A JP 5688072 B2 JP5688072 B2 JP 5688072B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
locking piece
elastic member
plate
armrest
gear plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012501774A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2011105341A1 (ja
Inventor
林 貴 雄 小
林 貴 雄 小
藤 誠 斉
藤 誠 斉
藤 信 治 加
藤 信 治 加
本 隆 森
本 隆 森
村 敏 弘 田
村 敏 弘 田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NHK Spring Co Ltd
Original Assignee
NHK Spring Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NHK Spring Co Ltd filed Critical NHK Spring Co Ltd
Priority to JP2012501774A priority Critical patent/JP5688072B2/ja
Publication of JPWO2011105341A1 publication Critical patent/JPWO2011105341A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5688072B2 publication Critical patent/JP5688072B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/75Arm-rests
    • B60N2/763Arm-rests adjustable
    • B60N2/767Angle adjustment
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/75Arm-rests
    • B60N2/753Arm-rests movable to an inoperative position

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、車両用シートや家具用シートに取り付けられるアームレスト装置に関し、特に、アームレスト本体が角度調整可能となっているアームレスト装置に関する。
図39は、車両用シート1を示し、シートクッション2の後部にシートバック3が起立しており、シートバック3の側面にアームレスト4が取り付けられている。アームレスト4は、シートバック3に対して矢印A及びBで示す正逆方向に回転可能となっている。矢印Aは、アームレスト4の開き方向、矢印Bは、アームレスト4の閉じ方向である。アームレスト4の正逆方向の回転は、実線で示すθ0の水平位置から鎖線で示すθ2の垂直位置の範囲で可能となっており、水平位置で使用され、垂直位置で格納状態となる。このアームレスト4は、θ0〜θ2の範囲で角度調整可能となっている。アームレスト4を角度調整可能とする従来の構造としては、例えば、特許文献1等に記載されている。図40〜図42は、特許文献1等に記載された角度調整可能な従来のアームレスト装置であり、以下、その構造を説明する。
図40は従来のアームレスト装置100の正面図、図41はそのa1−a2線断面図、図42はa3−a4線断面図である。アームレスト装置100は、アームレスト本体120と、ギアプレート130と、ラチェットプレート140と、ばね(ねじりばね)150とを備えている。
アームレスト本体120は、シートバックのシートフレーム(バックフレーム)110に取付ボルト160により回転可能に取り付けられる。アームレスト本体120の回転を受けるため、取付ボルト160とアームレスト本体との間には、2枚の板材を溶接したブラケット板170が設けられている(図41,図42参照)。
ギアプレート130は、アームレスト本体120の面上に位置するように取付ボルト160によってシートフレーム110に固定される。ギアプレート130の外周には、鋸歯状の係止歯131が形成されている。係止歯131の一側の終端部には、係止歯131よりもラチェットプレート140側に向かって高くなるように突出した凸部132が形成されている。
ラチェットプレート140は、係止歯131側でギアプレート130に隣接するようにアームレスト本体120に取り付けられる。ラチェットプレート140は、ピン180によってアームレスト本体120に回転可能に取り付けられている。ラチェットプレート140には、ギアプレート130の係止歯131に係合する鋸歯状の係止歯141が形成されている。又、係止歯141と反対側となっているラチェットプレート140の一側の端部には、第1係合凸部142が形成され、係止歯141と第1係合凸部142との間には、第2係合凸部143が形成されている。これらの係合凸部142,143は、ギアプレート130の凸部132に対応するように形成されるものである。ラチェットプレート140の係止歯141及びギアプレート130の係止歯131は、アームレスト本体120の開き方向A(図40参照)に緩やかであり、相互に乗り越え可能となっているが、閉じ方向Bには、立ち上がっており、乗り越え不可能となっている。なお、ラチェットプレート140の回転を円滑に可能とするため、ブラケット板171がアームレスト本体120との間に挟まれるように配置されている(図41、図42参照)。
ばね150は、一端151がアームレスト本体120を板厚方向に貫通することによりアームレスト本体120に係止され、他端152がラチェットプレート140に係止されている。これにより、ばね150は、係止歯141がギアプレート130の係止歯131に係合するようにラチェットプレート140を回転付勢している。
図40は、アームレスト本体120が水平位置(図39の実線位置)にある状態を示し、ラチェットプレート140の係止歯141がギアプレート130の係止歯131に係合している。この状態で、図39に示すθ0〜θ1の間でアームレスト本体120を開き方向(A方向)に回転させると、係止歯141がギアプレート130の係止歯131を乗り越えるため、ラチェットプレート140が回転する。θ0〜θ1の間で、アームレスト本体120を閉じ方向(B方向)に回転させると、係止歯141がギアプレート130の係止歯131に係合し、ラチェットプレート140がギアプレート130とピン180との間に挟まれる。これにより、アームレスト本体120は回転ロック状態となる。
次に、θ1〜θ2の間でアームレスト本体120を開き方向(A方向)に回転させると、θ1で第2係合凸部143がギアプレート130の凸部132を乗り越え、ラチェットプレート140が時計方向に回転する。この回転により、係止歯141がギアプレート130の係止歯131から離れるため、係止歯131、141の係合が解除される。従って、θ1〜θ2の間では、アームレスト本体120はA、Bの両方向に回転することができる。
図39の鎖線で示す格納位置(θ2の位置)から閉じ方向(B方向)へアームレスト本体120を回転させてθ0まで戻すと、第1係合凸部142がギアプレート130の凸部132を乗り越え、ラチェットプレート140が反時計方向に回転する。これにより、ラチェットプレート140の係止歯141とギアプレート130の係止歯131とが係合状態となる。以上のような構造により、アームレスト本体120の角度調整を行うことが可能となっている。
特開2005−153836号公報
従来のアームレスト装置100においては、ラチェットプレート140がばね150によって付勢されており、アームレスト本体120を開き方向(A方向)に回転させると、ばね150の全てのばね荷重によってラチェットプレート140が回転するため、ラチェットプレート140の係止歯141がギアプレート130の係止歯131を乗り越えて次の係止歯に移る際に勢いよく噛み込む。このため、大きな打音が発生する。特に、ラチェットプレート140のサイズが大きかったり、質量が大きい場合には、回転の慣性モーメントが大きいため、噛み込み時の勢いが大きくなり、ラチェットプレート140自体が打撃の振動で共鳴する。そして、この共鳴が金属性のギアプレート130やアームレスト本体120に伝播して大きな打音となる。さらに、ラチェットプレート140の第1係合凸部142及び第2係合凸部143がギアプレート130の凸部132を乗り越える際にも、大きな打音が発生する。従って、従来のアームレスト装置100では、動作時に大きな打音が発生するため、商品性が低下する問題がある。
又、従来のアームレスト装置100においては、ラチェットプレート140の回転を支持するピン180がアームレスト本体120に加締めによって固定される片持ち固定であり、倒れ易いため、横方向(C方向)の荷重及び開閉方向の荷重に対して剛性が低く、十分な強度を有しておらず、耐久性に劣る問題がある。
さらに、従来のアームレスト装置100においては、ギアプレート130との係合及びその解除を行うための大きなラチェットプレート140が必要であるばかりでなく、アームレスト本体120の回転を円滑に行うためのブラケット板170やラチェットプレート140の回転を円滑に行うためのブラケット板171が必要であり、部品点数が多く、しかも円滑回転のためにアームレスト本体120の板厚を厚くする必要がある。これらにより、軽量化や薄型化が難しい問題を有している。
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、動作時における打音の発生を低減させることができ、高い剛性を有し、しかも軽量化、薄型化が可能なアームレスト装置を提供することを目的とする。
発明のアームレスト装置は、シートフレームに正逆回転可能に取り付けられたアームレスト本体が角度調整可能となっているアームレスト装置において、外周に係止歯が形成され前記シートフレームに固定されたギアプレートと、前記アームレスト本体に取り付けられ前記ギアプレートをアームレスト本体と共に挟むカバープレートと、前記係止歯に係脱自在に係合する係止歯及び前記アームレスト本体又はカバープレートの少なくとも一方に間接的又は直接に当接することにより前記係止歯を相互に係合させる荷重受け部が形成され、前記ギアプレートの外周側に位置するように前記アームレスト本体とカバープレートとの間の空間に配置され、前記アームレスト本体の正逆回転に伴って前記空間内で遊動可能となっている係止駒と、前記アームレスト本体又はカバープレートの少なくともいずれか一方に保持された状態で前記空間内に配置されて前記係止駒に弾性的に圧接する板状の弾性部材とを備え、前記弾性部材は、前記アームレスト本体の正回転により前記ギアプレートとの係合状態の係止駒に対して一方向への推進力を付与し、前記ギアプレートとの係合離脱状態の係止駒を保持することを特徴とする。
上述のアームレスト装置において、前記アームレスト本体及びカバープレートは、同軸位置となる軸受孔が形成された板状部材からなり、前記ギアプレートには、前記軸受孔の内面に当接してアームレスト本体又はカバープレートの少なくとも一方の回転を支持する支持凸部が間隔を有して複数形成されていることが好ましい
また、前記ギアプレートの係止歯の一側の終端部に隔離部が設けられる一方、他側の終端部に解除爪が設けられており、前記係止駒が前記隔離部に達したとき前記弾性部材による係止駒への圧接力が定常時よりも増大し、前記係止駒が前記解除爪に達したとき前記弾性部材による係止駒への圧接力が定常時に戻ることが好ましい
また、前記圧接力が定常時よりも増大したときに前記弾性部材が嵌合する嵌合凹部を前記係止駒に形成することが好ましい
また、前記係止駒の荷重受け部と前記カバープレートとの間に高剛性のリーフプレートが配置されていることが好ましい。
また、前記係止駒は、定常時に弾性部材が圧接する第1圧接部と、定常時よりも圧接力が増大するように弾性部材が圧接する第2圧接部とを備え、前記第1圧接部と第2圧接部とが連続していることが好ましい
また、前記係止駒の第1圧接部又は前記弾性部材が第1圧接部を圧接する部位のいずれか一方が弾性部材の圧接力を増減させる方向に傾斜していることが好ましい
また、前記弾性部材は、前記係止駒を両側から挟み込む略U字形状となっていることが好ましい
本発明によれば、動作時における打音の発生を低減させることができ、高い剛性を有し、しかも軽量化、薄型化が可能なアームレスト装置とすることができる。
本発明の第1実施形態のアームレスト装置を示す正面図である。 図1におけるC1−C2線断面図である。 図1によるC3−C4線断面図である。 (A)、(B)、(C)はアームレスト本体の側面図、d3−d4線断面図、d1−d2線断面図である。 (A)、(B)、(C)、(D)はギアプレートの正面図、f1−f2線断面図、f3−f4線断面図、f5−f6線断面図である。 (A)、(B)、(C)、(D)はギアプレートの正面図、e1−e2線断面図、e3−e4線断面図、e5−e6線断面図である。 (A)、(B)、(C)、(D)は係止駒の正面図、g1−g2線断面図、平面図、側面図である。 (A)、(B)は弾性部材の平面図、正面図である。 (A)、(B)はスペーサの正面図、側面図である。 (A)、(B)、(C)はリーフプレートの正面図、平面図、側面図である。 使用部分を示す斜視図である。 アームレスト装置の水平状態を示す正面図である。 図12におけるギアプレートと係止駒との関係を示す正面図である。 アームレスト本体を開き方向へ4°回転させた状態を示す作動図である。 アームレスト本体を開き方向へ8°回転させた状態を示す作動図である。 図15に続く状態を示す作動図である。 図16に対してアームレスト本体を閉じ方向へ作動したときのロック状態を示す作動図である。 アームレスト装置のθ1状態を示す正面図である。 アームレスト本体をθ1手前まで回転させた状態を示す作動図である。 アームレスト本体をθ1回転させた状態を示す作動図である。 アームレスト本体をθ2回転させた状態を示す作動図である。 アームレスト装置の格納状態を示す正面図である。 係止駒と弾性部材との関係を示す正面図である。 係止駒及び弾性部材の動作関係を示す特性図である。 係止駒と弾性部材の第1変形形態を示す正面図である。 係止駒と弾性部材の第2変形形態を示す正面図である。 係止駒と弾性部材の第3変形形態を示す断面図である。 (A)、(B)、(C)は係止駒と弾性部材の第4変形形態を示す正面図、h1−h2線断面図、側面図である。 (A)、(B)、(C)は係止駒の第5変形形態を示す正面図、平面図、側面図である。 本発明の第2実施形態を示す正面図である。 本発明の第3実施形態を示す正面図である。 図31のi1−i2線断面図である。 図31のi3−i4線断面図である。 本発明の第4実施形態を示す正面図である。 図34のj1−j2線断面図である。 図34のj3−j4線断面図である。 第4実施形態の変形形態を示す図34のj1−j2線断面図である。 第4実施形態の変形形態を示す図34のj3−j4線断面図である。 アームレストを備えた車両用シートの斜視図である。 従来のアームレスト装置を示す正面図である。 図40のa1−a2線断面図である。 図40のa3−a4線断面図である。
以下、本発明を図示する実施形態により具体的に説明する。なお、各実施形態において、同一の部材には同一の符号を付して対応させてある。
図1〜図24は、本発明の第1実施形態のアームレスト装置10を示す。この実施形態のアームレスト装置10は、車両用シートに適用しているが、家具用シートにも同様に適用できるものである。
図1〜図3に示すように、アームレスト装置10は、アームレスト本体20と、ギアプレート30と、カバープレート40と、係止駒50と、弾性部材60とを備えている。
アームレスト本体20は、シートバックのシートフレーム11に取付ボルト13によって正逆回転可能に取り付けられる。すなわち、図12に示すように、アームレスト本体20は、シートフレーム11に対して矢印Aで示す開き方向(正方向)及び矢印Bで示す閉じ方向(逆方向)の両方向に回転可能となっている。
アームレスト本体20は、シート着座者の肘を支持する部材であり、底板部24を有した長尺な皿状の板状部材によって形成されている。図4に示すように、アームレスト本体20の底板部24には、軸受孔21がスペーサ70の軸部72に嵌合するように形成されている。又、軸受孔21の近傍には、リーフプレート用凹部22及び弾性部材用凹部23が形成されている。
図5に示すように、ギアプレート30は略クローバ形状に形成された板状部材によって形成されている。ギアプレート30の外周には、鋸歯状の係止歯31が形成されると共に、係止歯31の一側の終端部に隔離部32が形成され、他側の終端部に解除爪33が形成されている。隔離部32及び解除爪33は、係止歯31よりも外側に突出するように形成されるものである。この場合、隔離部32は、斜面部37を介して係止歯31と連続している。
ギアプレート30の略中央部分には、取付ボルト13が貫通する取付孔34が形成されている。取付孔34を中心とした3方向部位には、板厚方向に対して直角状に屈曲された取付脚部35が形成されている。図1〜図3に示すように、取付脚部35は、アームレスト本体20の軸受孔21を貫通してシートフレーム11に当接し、この当接状態で取付ボルト13をシートフレーム11にねじ込む。これによりギアプレート30がシートフレーム11に固定状態で取り付けられる。ギアプレート30における取付孔34を中心とした4方向部位には、小さな円弧状の支持凸部36が複数形成されている。複数の支持凸部36は、同一円の円周上に位置すると共に取付脚部35と反対方向に突出している。
カバープレート40は、アームレスト本体20と共にギアプレート30を挟むものである。図6に示すように、カバープレート40は、略円形の天板部45を有した皿状の板状部材によって形成されており、天板部45に対応した窪み部分をアームレスト本体20に向けて被せた状態でアームレスト本体20に溶接することによりアームレスト本体20と一体となる。従って、カバープレート40及びアームレスト本体20は、一体回転する。カバープレート40をアームレスト本体20に一体化した状態では、天板部45とアームレスト本体20の底板部24との間に空間14(図11、図2、図3参照)が形成される。この空間14には、後述する係止駒50、弾性部材60、リーフプレート15が配置される。ギアプレート30は、この空間14内に位置した状態でカバープレート40とアームレスト本体20とによって挟まれた状態となる。
カバープレート40の天板部45には、アームレスト本体20の軸受孔21と同軸位置となる軸受孔41が形成されている。図1に示すように、軸受孔41の内面には、ギアプレート30の複数の支持凸部36が当接する。この当接により、カバープレート40及びアームレスト本体20の一体回転が支持される。さらに、カバープレート40の天板部45には、外方に広がる荷重受け部46が形成されている。荷重受け部46に近接した位置には、リーフプレート用凹部42及び弾性部材用凹部43が形成されている。リーフプレート用凹部42は、アームレスト本体20のリーフプレート用凹部22と共に後述するリーフプレート15を挟んで固定するものである。弾性部材用凹部43は、アームレスト本体20の弾性部材用凹部23と共に弾性部材60を移動可能に挟むものである。荷重受け部46はリーフプレート15の後側に位置しており(図11参照)、リーフプレート15からの荷重を受けるものである。
係止駒50は、図7に示すように、半月状の駒形状に形成されている。係止駒50には、ギアプレート30の係止歯31に噛み込んで係合する鋸歯状の係止歯51が外周の一辺に形成されている。係止駒50の係止歯51及びギアプレート30の係止歯31は、アームレスト本体20の開き方向(図41参照)に穏やかであり、相互に乗り越え可能となっているが、閉じ方向Bには、立ち上がっており、乗り越え不可能となっている。係止駒50は、ギアプレート30の外周側に位置するようにアームレスト本体20とカバープレート40との間の空間14内に配置される。係止歯51の反対側の一辺は、円弧状の荷重受け部52となっている。荷重受け部52は、カバープレート40の天板部45に臨むものであり、図11に示すように、リーフプレート15を介してカバープレート40に当接する。この当接により、係止歯51がギアプレート30の係止歯31に係合する。
係止駒50には、第1圧接部54及び第2圧接部55が形成されている。図7に示すように、第1圧接部54は先端に向かって厚みが徐々に薄くなる両側傾斜面によって形成されている。第2圧接部55は、第1圧接部54の終端部分に連続しており、第2圧接部55は、第1圧接部54よりも厚い所定の厚さを有している。第1圧接部54及び第2圧接部55には、後述する弾性部材60が圧接する。定常時においては、弾性部材60は第1圧接部54に圧接する。定常時は、係止駒50の係止歯51がギアプレート30の係止歯31に係合する状態である。一方、弾性部材60が第2圧接部55に圧接すると、弾性部材60による係止駒50への圧接力が定常時の圧接力よりも増大する。
係止駒50には、嵌合凹部56が形成されている。嵌合凹部56は、第2圧接部55を部分的に凹ませることにより形成されるものであり、弾性部材60が第2圧接部55を圧接する際に弾性部材60が嵌合する。この嵌合により、弾性部材60は係止駒50を確実に保持することができる。
図8に示すように、弾性部材60は、薄板を略U字形に曲げた板ばね部材によって形成されている。弾性部材60は、基部61を有し、この基部61の両側から側板部62が連続し、側板部62の先端に湾曲部が連続し、湾曲部63の端部が先端部64となっている。先端部64は、開口状態となっており、係止駒50が先端部64から挿入可能となっている。又、両側の側板部62は、先端側に向かって徐々に相互に接近するように傾斜しており、これにより、係止駒50を圧接するばね力が弾性部材60に付与されている。湾曲部63は、係止駒50の第1圧接部54との滑りを確保するための部位である。かかる弾性部材60は、アームレスト本体20及びカバープレート40の弾性部材用凹部23、43に支持された状態でアームレスト本体20及びカバープレート40が形成する空間14内に配置される。このとき、弾性部材60は、先端部64から係止駒50の第1圧接部54が挿入され、先端部64及び湾曲部63が係止駒50の第1圧接部54を挟んで保持した状態となる。
この実施形態において、スペーサ70が組み込まれる。図9に示すように、スペーサ70は、板状部材によって形成されており、中央部分にアームレスト本体20の軸受孔21と同軸となる軸受孔71が形成され、外周部分の4等分位置には軸部72が形成され、軸部72の間には、脚部収容凹部73が形成されている。図2及び図3に示すように、スペーサ70は、シートフレーム11とギアプレート30との間に挟まれるように配置される。このとき、軸受孔71はアームレスト本体20及びカバープレート40の軸受孔21、41と同軸となる。脚部収容凹部73には、ギアプレート30の取付脚部35が入り込む。なお、スペーサ70は必要がない場合には省略することができる。
図10は、リーフプレート15を示す。リーフプレート15は、円弧状に形成された板部材からなり、カバープレート40の荷重受け部46と係止駒50の荷重受け部52との間に配置されてこれらに挟まれた状態となり、強い荷重を受ける。リーフプレート15としては、例えば、金属板を焼き入れすることにより撓むことの少ない剛性及び耐磨耗性が付与されたものが用いられる。
以上のアームレスト装置10においては、ギアプレート30、スペーサ70が取付ボルト13によってシートフレーム11に固定される。一方、アームレスト本体20、カバープレート40、係止駒50、弾性部材60及びリーフプレート15は固定側のギアプレート30に対して一体的に回動可能となっている。ここで、係止駒50は、ギアプレート30、アームレスト本体20、カバープレート40、リーフプレート15及び弾性部材60によって囲まれた空間14内に配置され、その空間内で遊動可能となっている(図11参照)。
次に、この実施形態の動作を図12〜図22により説明する。図12は、アームレスト本体20が水平位置にある状態、図18は、アームレスト本体20をθ1まで傾けた状態、図22は、アームレスト本体20が格納状態を示す。図12の矢印A、B及び位置θ0、θ1、θ2は、図26に合わせてあり、矢印Aはアームレスト本体20の開き方向(正方向)、矢印Bは閉じ方向(逆方向)である。
図12の状態でアームレスト本体20をθ0〜θ1の間で開き方向(A方向)に回転させると、アームレスト本体20及びカバープレート40に支持された弾性部材60は係止駒50をギアプレート30とリーフプレート15との間に嵌り込むように押し込む。この押し込みにより、係止駒50の係止歯51がギアプレート30の係止歯31を乗り越えると次の係止歯と係合する。以下、この作動を図13〜図16により具体的に説明する。
図13は、アームレスト本体20がθ0の状態を示し、図14は、図13の状態からアームレスト本体20を開き方向へ4°回転させた状態であり、アームレスト本体20を回転させることにより、弾性部材60同期して回転し、弾性部材60に保持されている係止駒50は、弾性部材60によって付与される推進力と相まってギアプレート30の係止歯31の外周に沿って推進する。
図15は、アームレスト本体20をさらに8°まで回転させた状態である。係止駒50がさらに推進するため、係合中のギアプレート30の係止歯31を乗り越える寸前となり、図16に示すように、ギアプレート30の係止歯31を乗り越え、係止駒50はギアプレート30の次の係止歯31に噛み合う。
以上の図13〜図16の作動においては、弾性部材60の湾曲部63が係止駒50の第1圧接部54を圧接する定常時の圧接力によって係止駒50が押し込まれるが、弾性部材60の湾曲部63と第1圧接部54との間には摩擦抵抗が発生する。係止駒50を押し込む力は、この摩擦抵抗により消費されるため、係止駒50がギアプレート30の係止歯31を乗り越える際の移動速度が小さくなる。このため、係止駒50の係止歯51がギアプレート30の係止歯31に噛み込む際の勢いが弱くなり、打音を低減することができる。これに加えて、係止駒50は、ギアプレート30、アームレスト本体20、カバープレート40、リーフプレート15及び弾性部材60に囲まれた空間(空間14)内で遊動状態にあるため、係止駒50がギアプレート30に噛み込む際に発生する打音がアームレスト本体20やカバープレート40に伝播しにくい。以上により、大きな打音低減効果を発揮することができる。
ここで、θ0〜θ1の間でアームレスト本体20を閉じ方向(B方向)に回転させると、係止駒50がギアプレート30とリーフプレート15との間に挟まれ、係止駒50の荷重受け部52がリーフプレート15を介してカバープレート40の荷重受け部46と間接的に当接する。この当接により、係止駒50の係止歯51とギアプレート30の係止歯31とが噛み合って係合状態となる。図17は、θ0〜θ1の間でアームレスト本体20を閉じ方向に回転させることによりロックされた状態を示す。このとき、係止駒50の係止歯51及びギアプレート30の係止歯31は、閉じ方向(B方向)に立ち上がっていることから乗り越え不可能な状態であり、又、係止駒50とリーフプレート15の荷重受け部52、46による楔効果により強固に係合する。これにより、アームレスト本体20の閉じ方向(B方向)への回転がロックされる。
図18は、アームレスト本体20の開き方向の回転によって、アームレスト本体20がθ1に達した状態であり、この状態でアームレスト本体20をさらにθ2に向かって開き回転させる。この回転により、係止駒50はギアプレート30の斜面部37に沿ってギアプレート30の拡径方向に移動する。係止駒50の移動により斜面部37、リーフプレート15、弾性部材60が形成する空間が狭くなり、係止駒50は行き場がなくなり、係止駒50は弾性部材60内に深く入り込む。これにより、係止歯51がギアプレート30の隔離部32に乗り上がる。これと共に、係止駒50は弾性部材60に抱きかかえられて弾性部材60に保持される(図22参照)。すなわち、弾性部材60の湾曲部60が第2圧接部55に圧接し、第2圧接部55への圧接によって弾性部材60の係止駒50への圧接力が定常時よりも大きくなる。このときにおいては、弾性部材60の湾曲部63が係止駒50の嵌合凹部56に入り込むため、係止駒50は確実に保持される。かかるθ1〜θ2の間においては、係止歯51、31が係合解除状態となっているため、正逆いずれの方向に対してもアームレスト本体20を自由に回転させることができる。
図19〜図21は、アームレスト本体20をθ1手前〜θ2まで開き方向回転させるときの係止駒50及び弾性部材60の動作を示す。図19は、アームレスト本体20をθ1手前まで回転させた状態であり、係止駒50はギアプレート30の斜面部37に沿ってギアプレート30の終端部に移動する。
図20は、図19の状態からさらにアームレスト本体20を回転させてθ1に達した状態を示す。係止駒50はギアプレート30の斜面部37の終端に連設して隔離部32に乗り上がり、弾性部材60の湾曲部63が係止駒50の嵌合凹部56に入り込み、係止駒50は弾性部材60に抱きかかえられて保持される。これにより、係止駒50の係止歯51とギアプレート30の係止歯31との噛み合いが解除された状態が維持される。図21は、アームレスト本体20をさらにθ2まで回転させた状態であり、アームレスト本体20がθ2に達し、図22に示す格納状態となる。
アームレスト本体20がθ2の格納位置にある図22の状態に対して、アームレスト本体20を閉じ方向(B方向)に回転するときは、係止駒50は弾性部材60に保持された状態でギアプレート30の係止歯31と間隔を有して、すなわち、係止歯51が係止歯31と係合することなく、θ0の位置まで自由に移動する。
アームレスト本体20がθ0に達すると、係止駒50はギアプレート30の解除爪33に当接するため、弾性部材60からの離脱方向に移動する。これにより、弾性部材60の湾曲部63が嵌合凹部56との嵌合から外れて第1圧接部54を圧接した定常時の状態に戻る。このとき、係止駒50は、ギアプレート30とリーフプレート15との間に挟まれ、その荷重受け部52がリーフプレート15を介してカバープレート40の荷重受け部46と間接的に当接する。これにより、係止駒50の係止歯51とギアプレート30の係止歯31とが噛み合った係合状態となって初期状態に復帰する。
従来の構造では、ラチェットプレート140の第1係合凸部142がギアプレート130の凸部132を乗り越えてロック状態なるとき、ラチェットプレート140が回転し、ギアプレート130の係止歯131がラチェットプレート140の係止歯141に衝撃的に当たるため、大きな打音が発生していたが、この実施形態では、弾性部材60の湾曲部63が係止駒50の嵌合凹部56から第2圧接部55に移動する際、常に摩擦を伴いながら移動するため、打音の大幅な削減が可能となっている。
このような実施形態では、係止歯31に対する係止歯51の移動に伴って弾性部材60が係止駒50を押し込むが、弾性部材60の湾曲部63が係止駒50の第1圧接部54に圧接しているため、弾性部材60と係止駒50との間に摩擦抵抗が発生し、係止駒50を押し込む力が摩擦抵抗により消費される。このため、係止駒50がギアプレート30の係止歯31を乗り越える際の移動速度が小さくなり、係止駒50の係止歯51がギアプレート30の係止歯31に噛み込む際の勢いが弱くなるため、打音を低減することができる。又、係止駒50が空間14内で遊動状態にあるため、係止駒50がギアプレート30に噛み込む際に発生する打音がアームレスト本体20やカバープレート40に伝播しにくく、これによっても打音を低減させることができる。
又、弾性部材60は、アームレスト本体20とカバープレート40との間の空間14に保持されているだけで係止駒50への作用を行う。このため、弾性部材60を加締めたり、接合する必要がなく、簡単な構造とすることができ、組み立てが容易となる。
さらに、共に板状部材からなるアームレスト本体20及びカバープレート40によって固定側のギアプレート30を挟み込んだ構造となっていると共に、ギアプレート30の支持凸部36がアームレスト本体20の軸受孔21及びカバープレート40の軸受孔41の内面に当接することにより支持した構造となっているため、開閉方向(A方向及びB方向)の荷重及び横方向(図41におけるC方向)の荷重に対して大きな剛性を有している。これに加えて、アームレスト本体20の回転を支持するための軸状部材や、ブラケット板が不要となるため、部品点数が少なく、軽量化及び薄型化が可能となる。
図23は、この実施形態における係止駒50と弾性部材60との関係を示す。この実施形態において、弾性部材60は、略U字形状の板ばね部材からなり、先端部64及び湾曲部63が係止駒50の傾斜した第1圧接部54を挟んでいる。この状態でアームレスト本体20の正回転(A方向回転)に伴って先端部64が係止駒50の第1圧接部54の奥側に押し込まれていくと、係止駒50に推進力が作用し、弾性部材60から飛び出すように係止駒50が移動する。これは枝豆のさやを指先でつまむと中の豆が飛び出すと同様な作動である。かかる係止駒50の移動は、上述したように、係止駒50がギアプレート30とカバープレート40との間に挟まり込むように押し込まれるものである。
係止駒50を弾性部材60の圧接力によって推進させたり、推進の強弱を調整するには2つの傾斜している第1圧接部54の角度2αを適正に設定する必要がある。係止駒50及び弾性部材60を炭素鋼により作成した場合、係止駒50の第1圧接部54と弾性部材60の湾曲部63の摩擦係数μは、0.12〜0.15前後となり、弾性部材60が係止駒50を押し出すには、α≧ρの関係が必要となる。ここで、ρは摩擦角度であり、tanρ=μであるから、μ=0.15の場合、ρ≒8.5°(μ=0.12の場合は、ρ≒7°)となり、2面の第1圧接部54のなす角度2αは約17°以上(μ=0.12の場合、角度2αは14°以上)のとき係止駒50の推進が可能となる。
図23は、2面の第1圧接部54がなす角度2αと、第1圧接部54を挟む弾性部材60の湾曲部63の荷重P(Pは弾性部材63が中心線に対して直角方向の荷重)と、係止駒50が推進する推力Fとの関係を示している。P、α、ρ、Fの間には、式1で示す楔の関係が成り立つ。
F=2N(sin(ρ−α)/cosρ) ……式1
ここで、推進力Fは、弾性部材60の荷重Pが第1圧接部54に作用した際に係止駒50に作用する推進方向(図23のFの方向)荷重を示す。
Nは第1圧接部54に作用する垂直抗力であり、式2の関係が成り立つ。
N=Pcosα ……式2
式1において、
(1)推進力Fが正(0<)の場合
弾性部材60の荷重Pによって係止駒50を押し出す力よりも弾性部材60と係止駒50との間の摩擦力が勝る状態となる。
具体的には、第1圧接部54の斜面角度αが摩擦角度ρよりも小さい場合であり、弾性部材60が第1圧接部54を挟み込んでも、係止駒は動かずに保持された状態となる。
(2)推進力Fが0の場合
弾性部材60の荷重Pによって係止駒50を押し出す力と弾性部材60と係止駒50との間の摩擦力とが均衡した状態となる。
弾性部材60が第1圧接部54を挟み込んでも、係止駒は動かずに保持された状態となる。
(3)推進力Fが負(0>)の場合
弾性部材60の荷重Pによって係止駒50を押し出す力が弾性部材60と係止駒50との間の摩擦力を勝る状態となる。
具体的には、第1圧接部54の斜面角度αが摩擦角度ρよりも大きい場合であり、弾性部材60が第1圧接部54を挟み込むと係止駒は図23のFの方向に押し出される。
図24の特性図における縦軸F/Pは、式1の推力Fをばね力Pで除した値であり、ばね力Pがどれだけ推力Fに変換するかを示している。横軸は第1圧接部の角度2αを表す。図24に示すように、ρ=8.5°の場合、2α=17°以上でF/Pは負(0>)となり係止駒50に推力を発生させることができる。図24に示すように、2αの値が小さいほど摩擦によってばね力Pが推力Fに変換する効率が低下する。一方、2αが大きくなると弾性部材60が係止駒50を推進する力が大きくなる。図24においては、2α=50°付近を超えると、縦軸のF/Pが−0.5(F値がP値の50%)を超える。この付近から摩擦が少なくなるため、ばね力Pが推力Fに変換しやすくなる。逆に、弾性部材60の湾曲部63と係止駒50の第1圧接部54との間の摩擦抵抗が減少することから、推進速度を抑える効果が少なくなり打音低減効果が小さくなる。図24においては、打音低減効果と係止駒50の確実な推進を得られる角度2αは、14°〜48°前後であり、特に30°付近が最も安定していることが示されている。
また、2αが大きくなる(90°以上)と第1圧接部54の有効長さが短くなり、係止歯が1山乗越える前に弾性部材の湾曲部63が第2圧接部55に嵌り込み、推進力が発生しなくなることから、係止歯の係合が確実に行われない状況が発生しやすい。
摩擦係数μ(tanρ)の値は弾性部材60と係止駒50の材質や面粗度、潤滑剤等によって変化する。適宜の組み合わせにおける適切な第1圧接部の角度2αは、式1および式2から一般式化した数式3として表すことが出来る。
F/P=2N(sin(ρ−α)/cosρ)/P
=2cosα(sin(ρ−α)/cosρ)
ここで前記−0.5<F/P<0となる最適条件から
−0.5<2cosα(sin(ρ−α)/cosρ)<0・・・・・・式3
図25〜図28は、係止駒50と弾性部材60の変形形態をそれぞれ示す。図25の第1変形形態においては、係止駒50の第1圧接部54における一方を傾斜面とし、他方を平面とした構造となっている。図26の第2変形形態においては、2面の第1圧接部54を球面状とした構造となっている。図27の第3変形形態においては、弾性部材60を略L字形として1つの湾曲部63だけが係止駒50の第1圧接部54に圧接する構造となっている。図28の第4変形形態は、弾性部材60に湾曲部63を形成することなく、湾曲部63に対応した部分を直線状の傾斜面部66とする一方、係止駒50の第1圧接部54を球面とした構造となっている。これらのいずれの変形形態においても弾性部材60及び係止駒50としては、弾性部材60が係止駒50の第1圧接部54を圧接することにより係止駒50を推進させるように設計が可能である。
図29は、係止駒50の第5変形形態を示す。図29における係止駒50は、鋼等の金属により形成された本体部57と、樹脂によって形成されたカバー部58とによって構成されている。本体部57には、係止歯51、荷重受け部52及び嵌合凹部56を有した第2圧接部55が形成されている。カバー部58は、本体部57に被せられ、熱溶着等により本体部57と一体化されている。カバー部58は、第1圧接部54を形成するものであり、この場合においても、弾性部材60による第1圧接部54(カバー部58)への圧接が可能である。
図30は、本発明の第2実施形態のアームレスト装置10Aを示す。図30に示すアームレスト装置10Aは、係止駒50Aにおける第1圧接部54Aがアームレスト本体20の開き方向(A方向)への回転方向に沿って徐々に厚みを増す形状となっている。その他の部材は、第1実施形態と同様である。この実施形態においても、弾性部材60の湾曲部63が第1圧接部54Aに圧接することにより第1実施形態と同様に動作することができる。
図31〜図33は、本発明の第3実施形態のアームレスト装置10Bを示す。アームレスト装置10Bにおいては、アームレスト本体20の軸受孔21にスペーサ70Aが入り込んで嵌合している。これにより、アームレスト本体20の回転がスペーサ70Aによって支持される。これらの構造では、横方向の荷重に対する剛性をさらに大きくすることが可能となる。なお、スペーサ70Aには、取付脚部75Aが板厚方向と直交する方向に延びており、その先端部がシートフレーム11に当接している。これにより、ギアプレート30に対して取付脚部35を形成する必要がない。
図34〜図36は、本発明の第4実施形態のアームレスト装置10Cを示す。このアームレスト装置10Cにおいては、アームレスト本体20の底板部24に部分的に窪んだ凹部25が形成されている。凹部25は、カバープレート40の天板部45に対応して形成されるものである。このような凹部25を形成することにより、係止駒50、弾性部材60、ギアプレート30、リーフプレート15を収容する収容室を形成することができ、これらを空間14内に簡単且つ確実に配置することができる。なお、凹部は、カバープレート40に設けても良く、カバープレート40及びアームレスト本体20の双方に設けても良い。
図37及び図38は、図34におけるj1−j2線及びj3−j4線における第4実施形態の変形形態を示す。この形態では、カバープレート40がシートフレーム11側に配置されている。このため、シートフレーム11の底板部24がギアプレート30等を覆うように屈曲されている。
本発明は、以上の実施形態に限定されることなく、種々変形が可能である。例えば、係止駒50とカバープレート40との間のリーフプレート15を省いて、カバープレート40の荷重受け部46を係止駒50の荷重受け部52に直接に当接させても良い。又、弾性部材60をアームレスト本体20及びカバープレート40の双方の保持させることなく、これらのいずれかに保持させる構造としても良い。さらには係止駒50の荷重受け部52をカバープレート40又はアームレスト本体20の少なくとも一方の荷重受け部に間接的又は直接的に当接する構造としても良い。
10、10A、10B、10C アームレスト装置
11 シートフレーム
14 空間
15 リーフプレート
20 アームレスト本体
30 ギアプレート
31 係止歯
32 隔離部
33 解除爪
36 支持凸部
70、70A スペーサ
40 カバープレート
46 荷重受け部
50 係止駒
51 係止歯
52 荷重受け部
54 第1圧接部
55 第2圧接部
56 嵌合凹部
60 弾性部材
63 湾曲部
64 先端部

Claims (8)

  1. シートフレームに正逆回転可能に取り付けられたアームレスト本体が角度調整可能となっているアームレスト装置において、
    外周に係止歯が形成され前記シートフレームに固定されたギアプレートと、
    前記アームレスト本体に取り付けられ前記ギアプレートをアームレスト本体と共に挟むカバープレートと、
    前記係止歯に係脱自在に係合する係止歯及び前記アームレスト本体又はカバープレートの少なくとも一方に間接的又は直接に当接することにより前記係止歯を相互に係合させる荷重受け部が形成され、前記ギアプレートの外周側に位置するようにギアプレートと前記アームレスト本体とカバープレートとによって囲まれた空間に配置され、前記アームレスト本体の正逆回転に伴って前記空間内で遊動可能となっている係止駒と、
    前記アームレスト本体又はカバープレートの少なくともいずれか一方に保持された状態で前記空間内に配置されて前記係止駒に弾性的に圧接する板状の弾性部材とを備え、
    前記弾性部材は、前記アームレスト本体の正回転により前記ギアプレートとの係合状態の係止駒に対して係止駒がギアプレートの係止歯を乗り越えてギアプレートとの係合が外れる方向への推進力を付与し、前記ギアプレートとの係合離脱状態の係止駒を保持することを特徴とするアームレスト装置。
  2. 前記アームレスト本体及びカバープレートは、同軸位置となる軸受孔が形成された板状部材からなり、前記ギアプレートには、前記軸受孔の内面に当接してアームレスト本体又はカバープレートの少なくとも一方の回転を支持する支持凸部が間隔を有して複数形成されていることを特徴とする請求項1記載のアームレスト装置。
  3. 前記ギアプレートの係止歯の一側の終端部に隔離部が設けられる一方、他側の終端部に解除爪が設けられており、前記係止駒が前記隔離部に達したとき前記弾性部材による係止駒への圧接力が定常時よりも増大し、前記係止駒が前記解除爪に達したとき前記弾性部材による係止駒への圧接力が定常時に戻ることを特徴とする請求項1記載のアームレスト装置。
  4. 前記圧接力が定常時よりも増大したときに前記弾性部材が嵌合する嵌合凹部を前記係止駒に形成したことを特徴とする請求項3記載のアームレスト装置。
  5. 前記係止駒の荷重受け部と前記カバープレートとの間に高剛性のリーフプレートが配置されていることを特徴とする請求項1記載のアームレスト装置。
  6. 前記係止駒は、定常時に弾性部材が圧接する第1圧接部と、定常時よりも圧接力が増大するように弾性部材が圧接する第2圧接部とを備え、前記第1圧接部と第2圧接部とが連続していることを特徴とする請求項3記載のアームレスト装置。
  7. 前記係止駒の第1圧接部又は前記弾性部材が第1圧接部を圧接する部位のいずれか一方が弾性部材の圧接力を増減させる方向に傾斜していることを特徴とする請求項6記載のアームレスト装置。
  8. 前記弾性部材は、前記係止駒を両側から挟み込む略U字形状となっていることを特徴とする請求項1記載のアームレスト装置。
JP2012501774A 2010-02-23 2011-02-21 アームレスト装置 Active JP5688072B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012501774A JP5688072B2 (ja) 2010-02-23 2011-02-21 アームレスト装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010037651 2010-02-23
JP2010037651 2010-02-23
JP2012501774A JP5688072B2 (ja) 2010-02-23 2011-02-21 アームレスト装置
PCT/JP2011/053751 WO2011105341A1 (ja) 2010-02-23 2011-02-21 アームレスト装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011105341A1 JPWO2011105341A1 (ja) 2013-06-20
JP5688072B2 true JP5688072B2 (ja) 2015-03-25

Family

ID=44506749

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012501774A Active JP5688072B2 (ja) 2010-02-23 2011-02-21 アームレスト装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5688072B2 (ja)
CN (1) CN102762132B (ja)
WO (1) WO2011105341A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5567750B1 (ja) * 2014-01-10 2014-08-06 備前発条株式会社 アームレスト角度調節機構
CN106696786B (zh) * 2015-07-30 2018-12-11 长城汽车股份有限公司 一种座椅扶手和汽车座椅
CN110254311A (zh) * 2019-06-25 2019-09-20 上海国琻汽车科技有限公司 角度调节机构及包含其的汽车座椅扶手
JPWO2023007542A1 (ja) * 2021-07-26 2023-02-02

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6111360U (ja) * 1984-06-26 1986-01-23 トヨタ車体株式会社 シ−トの可動ア−ムレストのロツク装置
JP2005065786A (ja) * 2003-08-20 2005-03-17 Otics Corp アームレスト装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4120542B2 (ja) * 2003-09-10 2008-07-16 アイシン精機株式会社 角度位置調整機構
JP4360674B2 (ja) * 2003-11-28 2009-11-11 備前発条株式会社 アームレスト装置
CN201384264Y (zh) * 2009-03-25 2010-01-20 东莞豪文塑胶五金制品有限公司 座椅扶手前后调节装置和上下调节装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6111360U (ja) * 1984-06-26 1986-01-23 トヨタ車体株式会社 シ−トの可動ア−ムレストのロツク装置
JP2005065786A (ja) * 2003-08-20 2005-03-17 Otics Corp アームレスト装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2011105341A1 (ja) 2013-06-20
CN102762132A (zh) 2012-10-31
WO2011105341A1 (ja) 2011-09-01
CN102762132B (zh) 2016-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5688072B2 (ja) アームレスト装置
US9903453B2 (en) Reclining device
JP4021451B2 (ja) シートベルトシステムのウェブガイド用の高さ調節装置
US7651165B2 (en) Seat reclining apparatus for vehicle
JP5093223B2 (ja) ロック装置
US8602498B2 (en) Seat reclining apparatus
US7575280B2 (en) Latch mechanism and a vehicle seat having a latch mechanism
US10793030B2 (en) Reclining device
CA2582891A1 (en) Reclining device
WO2013021980A1 (ja) アームレスト
WO2010032340A1 (ja) スパイラルスプリング
WO2007043628A1 (ja) リクライニングアジャスタ
JP5359564B2 (ja) ロック装置
FR2984434A1 (fr) Double embrayage a rattrapage d'usure, notamment pour vehicule automobile
JP5808584B2 (ja) 車両用シート
EP3098119B1 (en) Webbing retractor device
JP2021092019A (ja) 車両ドア停止装置
US9360072B2 (en) Brake mechanism and clutch unit
JP3990872B2 (ja) 車両用シートリクライニング装置
JP6684576B2 (ja) アームレスト装置
JP7214187B2 (ja) 車輌用のスパイラルスプリングの構造
JP2001140948A (ja) 二方向テーパクラッチおよびリクライニングシート
JP5739273B2 (ja) ワンウェイクラッチ
JP7240581B2 (ja) シート回転装置
KR101107986B1 (ko) 차량용 시트 리클라이닝 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130801

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140610

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150123

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5688072

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250