JP5684775B2 - 発泡部材、及び電気・電子機器類 - Google Patents

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Description

本発明は、発泡部材、発泡部材積層体及び発泡部材が用いられた電気・電子機器類に関し、さらに詳細には、高発泡倍率を有する発泡部材であっても、キャリアテープから剥離させる際のフォーム破壊を抑制又は防止することができる発泡部材、発泡部材積層体及び発泡部材が用いられた電気・電子機器類に関する。
発泡部材は、一般的に、使用される部材の形状に対応させて、必要な形状で打ち抜かれたり、また、部材への固定を容易にするために、発泡部材の表面に粘着加工が施されたりするが、このような加工が施された発泡部材は、取り扱いが容易ではないので、効率的に所定の箇所に搬送するために、キャリアテープが用いられる場合がある。すなわち、発泡部材は、キャリアテープに貼着された状態で、各種加工(打ち抜き加工や粘着加工など)が施されたり、加工後、搬送されたりしている。一方、加工後、発泡部材は、キャリアテープから剥離させることが必要であるが、発泡部材の表面の強度が低い(弱い)場合、剥離時に、発泡部材が破壊されてしまう場合があった。特に、高発泡倍率の発泡部材の場合[例えば、熱可塑性樹脂に、高圧の不活性ガス(例えば、超臨界状態の二酸化炭素など)を含浸させた後、減圧する工程を経て形成された熱可塑性樹脂発泡体など]、気泡壁の厚みが薄いため、剥離時の破壊が顕著であった。
なお、発泡体の接着性やシール性を向上させるために、発泡体の表面に樹脂層を設けることは公知である。例えば、シール性の向上を目的として(発泡層の補強やキャリアテープでの搬送については考慮されていない)、独立気泡と連続気泡の両気泡を有するゴム発泡体の上下面の一方に、ゴム発泡体よりも柔らかい軟質被膜が設けられた発泡体が提案されている(特許文献1参照)。また、ポリオレフィン系樹脂発泡体の表面にウレタン系の熱可塑性重合体組成物からなる層を形成し、その層上に極性重合体よりなる表面処理層を施すことで、強靱性、耐傷つき性、耐摩耗性などが優れている発泡体が提案されている(特許文献2参照)。さらに、発泡体表面をポリクロロプレン系接着剤組成物で処理された発泡体(特許文献3参照)や、発泡体表面に易水溶層(ポリビニルアルコール層など)が設けられた発泡体(特許文献4参照)なども提案されている。
特開平9−131822号公報 特開2003−136647号公報 特開平5−24143号公報 特開平10−37328号公報
従って、本発明の目的は、高発泡倍率を有する発泡部材であっても、キャリアテープから剥離させる際のフォーム破壊を抑制又は防止することができる発泡部材、発泡部材積層体及び発泡部材が用いられた電気・電子機器類を提供することにある。
本発明の他の目的は、さらに、リワーク性が優れている発泡部材、発泡部材積層体及び発泡部材が用いられた電気・電子機器類を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、発泡体の表面に、特定の熱可塑性樹脂層や熱可塑性エラストマー樹脂層を形成することにより、発泡体が高発泡倍率を有しており、気泡壁の厚みが薄くても、キャリアテープから剥離させる際などで、気泡壁の薄さに起因するフォーム破壊を効果的に抑制又は防止することができることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂に、高圧の不活性ガスを含浸させた後、減圧する工程を経て形成された熱可塑性樹脂発泡体による熱可塑性樹脂発泡体層を有する発泡部材であって、熱可塑性樹脂発泡体層の少なくとも一方の面に、熱可塑性ポリエステル系樹脂層を有しており、前記熱可塑性ポリエステル系樹脂層が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、及びポリブチレンナフタレートから選ばれる少なくとも一種の熱可塑性ポリエステル系樹脂により形成された層であって、前記熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、アルケニル芳香族樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、ポリアセタール、及びポリフェニレンスルフィドからなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂であって、発泡部材の厚さが0.5〜5mmであって、前記熱可塑性樹脂発泡体層の見かけ密度が0.02〜0.2g/cm3であり、電気・電子機器用の部材又は部品を発泡部材を介して取り付ける際の発泡部材として用いられることを特徴とする電気・電子機器用発泡部材を提供する。
前記熱可塑性樹脂発泡体層を構成する熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂が好適である
熱可塑性ポリエステル系樹脂層を構成する熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度は20℃以下であることが好ましい。熱可塑性ポリエステル系樹脂層は、熱可塑性ポリエステル系樹脂が架橋された構造を有していてもよい。
本発明は、さらに、発泡部材が用いられた電気・電子機器類であって、発泡部材として前記発泡部材が、電気・電子機器類に、電気・電子機器用の部材又は部品を取り付ける際に、電気・電子部材又は部品の防塵材として貼付されて用いられていることを特徴とする電気・電子機器類を提供する。
本発明の発泡部材は、高発泡倍率を有する発泡部材であっても、キャリアテープから剥離させる際のフォーム破壊を抑制又は防止することができる。さらに、リワーク性が優れている。
[発泡部材]
本発明の発泡部材は、熱可塑性樹脂に、高圧の不活性ガスを含浸させた後、減圧する工程を経て形成された熱可塑性樹脂発泡体による熱可塑性樹脂発泡体層を有しており、前記熱可塑性樹脂発泡体層の少なくとも一方の面に、熱可塑性ポリエステル系樹脂層及び/又は熱可塑性エラストマー樹脂層を有している。このように、熱可塑性樹脂発泡体層の少なくとも一方の面(片面又は両面)に、熱可塑性ポリエステル系樹脂層及び/又は熱可塑性エラストマー樹脂層を設けることにより、熱可塑性樹脂発泡体層の特性(例えば、伸長性、柔軟性など)に影響を与えずに、熱可塑性樹脂発泡体層の表面の強度を効果的に高めることができる。そのため、発泡部材は、キャリアテープに貼着させた状態で各種加工が施された後、キャリアテープから剥離させても[特に、高速(例えば、剥離速度が10m/minで)で剥離させても]、発泡部材の発泡体層中で破壊が生じるフォーム破壊を生じさせることなく、容易に剥離させることができる。
具体的には、発泡部材は、加工や搬送する際には、キャリアテープにより保持され、加工や搬送の後、キャリアテープから剥離されて、使用される。このような搬送や加工時に、キャリアテープが発泡部材を保持する挙動は、低速での剥離現象に関係しており、加工や搬送の際に剥離しない程度に十分な接着力(例えば、23℃、50RH%、引張速度:0.3m/min、剥離角度:180°で剥離させて測定した際の粘着力が0.6N/20mm以上であることなど)を有していることが必要である。一方、キャリアテープから発泡部材を剥離する挙動は、高速での剥離現象に関係しており、この高速での剥離(高速剥離;例えば、引張速度が10m/minである場合など)では、キャリアテープと発泡部材との界面で剥離する界面剥離の状態で剥離されなければならない。
本発明の発泡部材は、前記構成を有しているので、キャリアテープに貼着させて保持させ、キャリアテープから低速で剥離させた際の粘着力(例えば、23℃、50RH%、引張速度:0.3m/min、剥離角度:180°で剥離させて測定した際の粘着力)は、0.6N/20mm以上となっており、キャリアテープに保持された状態で加工や搬送が行われても、加工や搬送中では、発泡部材はキャリアテープに保持されている。一方、発泡部材をキャリアテープに保持させた状態で加工や搬送を行った後は、発泡部材をキャリアテープから剥離させなければならないが、キャリアテープから高速で剥離させても(例えば、引張速度が10m/minで剥離させても)、発泡部材とキャリアテープとの界面で剥離させることができ、発泡部材の発泡体層中で破壊が生じるフォーム破壊が生じることが抑制又は防止されている。
さらに、発泡部材は、前記構成を有しているので(特に、熱可塑性ポリエステル系樹脂層として、熱可塑性ポリエステル系樹脂が架橋された構造を有している熱可塑性ポリエステル系樹脂層を用いることにより)、優れたリワーク性を発揮することができる。具体的には、本発明の発泡部材は、例えば、発泡部材を50%に圧縮させた状態で被着体に貼り付け、50℃で7日間エージングした後であっても、発泡部材を破損させることなく、被着体より容易に剥離させることが可能である。なお、リワーク性とは、発泡部材が防塵材又はシール材として電気・電子機器等に組み込まれた場合において、機器筐体の樹脂面や金属面、画像表示部のガラス面などに貼り付くことなく、容易に剥離できる特性を指す。発泡部材が、前述のような被着体の表面に貼り付いてしまうと、メンテナンス等で機器を分解する際に、発泡部材が破損してしまい、防塵材又はシール材としての機能を果たさなくなるおそれがある。また、発泡部材が容易に被着体より剥離できなければ、解体時に素材ごとの分別回収が困難となり、素材の再利用化を阻害するおそれがある。従って、発泡部材は、優れたリワーク性を有していることが好ましい。
(熱可塑性ポリエステル系樹脂層)
熱可塑性樹脂発泡体層上に形成される熱可塑性ポリエステル系樹脂層は、熱可塑性ポリエステル系樹脂により形成された層であれば特に制限されない。熱可塑性ポリエステル系樹脂層を構成する熱可塑性ポリエステル系樹脂としては、ポリオール成分と、ポリカルボン酸成分との反応(重縮合)によるエステル結合部位を有する樹脂であれば特に制限されない。ポリオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,3−トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,3,5−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,9−ノナンジオール、1,18−オクタデカンジオール、ダイマージオール等の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール等の脂環式ジオール;ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールS、ビスフェノールSのエチレンオキシド付加物、キシリレンジオール、ナフタレンジオール等の芳香族ジオール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のエーテルグリコールなどのジオール成分などが挙げられる。なお、ポリオール成分としては、ポリエーテルポリオールや、ポリエステルポリオールなどのポリマー形態のポリオール成分であってもよい。前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等を開環重合させたポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、およびこれらを共重合させたコポリエーテル等のポリエーテルジオールなどが挙げられる。さらに、ポリオール成分としては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールも用いることができる。
また、ポリカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、4,4´−ビフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、コハク酸、メチルコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリック酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸などのジカルボン酸成分などが挙げられる。さらに、ポリカルボン酸成分としては、例えば、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸も用いることができる。なお、ポリカルボン酸成分としては、これらのカルボン酸の酸無水物や低級アルキルエステルであってもよい。
ポリオール成分や、ポリカルボン酸成分は、それぞれ、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
具体的には、熱可塑性ポリエステル系樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレートなどが挙げられる。熱可塑性ポリエステル系樹脂は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明では、熱可塑性ポリエステル系樹脂としては、例えば、商品名「バイロン」のシリーズ(東洋紡社製)などを好適に用いることができる。具体的には、例えば、「バイロン290」(ガラス転移温度64℃)、「バイロン300」(ガラス転移温度9℃)、「バイロンGK−110」(ガラス転移温度42℃)や、「バイロン29SS」(「バイロン290」をトルエン/メチルエチルケトン(重量比:80/20)の混合溶剤に溶解させたもの)、「バイロン30SS」(「バイロン300」をトルエン/メチルエチルケトン(重量比:80/20)の混合溶剤に溶解させたもの)などが挙げられる。
熱可塑性ポリエステル系樹脂としては、ガラス転移温度が20℃以下であることが好ましく、特に15℃以下であることが好適である。熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度が20℃を超えていると、熱可塑性樹脂発泡体層を構成する熱可塑性樹脂の種類にもよるが、熱可塑性ポリエステル系樹脂を熱可塑性樹脂発泡体層の表面に塗布する際に、収縮率の違いより、熱可塑性樹脂発泡体層のカールが発生する場合があり、20℃以下であると、熱可塑性樹脂発泡体層のカールが起こりにくくなる。
なお、ガラス転移温度は、示差熱走査熱量計(DSC)を用いた測定方法により、再昇温時のいわゆる「DSC曲線」を求め、JIS K 7121に規定される補外ガラス転移開始温度をガラス転移温度として求めることができる。
このような熱可塑性ポリエステル系樹脂層は、熱可塑性ポリエステル系樹脂が架橋された構造、架橋されていない構造のいずれの構造を有していてもよい。従って、熱可塑性ポリエステル系樹脂層は、必要に応じて、架橋剤を用いて形成することができる。例えば、発泡部材をシール材(例えば、電気・電子機器類用シール材など)として用いる際に、より強固なシール性が望まれる場合は、架橋剤を用いずに、架橋されていない形態の熱可塑性ポリエステル系樹脂層を形成することにより、発泡部材による密着性を向上させることができ、発泡部材を高機能性を有しているシール材として利用することができる。逆に、易リサイクル性等のリワーク性(再剥離性)が望まれる場合は、架橋剤を用いて、架橋された形態の熱可塑性ポリエステル系樹脂層を形成することにより、発泡部材のリワーク性を向上させることができる。
本発明では、熱可塑性ポリエステル系樹脂層は、架橋剤により熱可塑性ポリエステル系樹脂が架橋された形態(又は構造)を有していることが好ましい。このように、熱可塑性ポリエステル系樹脂層が、架橋剤により熱可塑性ポリエステル系樹脂が架橋された形態を有していると、熱可塑性ポリエステル系樹脂層が被着体と接触する形態で発泡部材が用いられた際に、被着体(特に、樹脂板)への接着を抑制又は防止することができる。
また、例えば、熱可塑性ポリエステル系樹脂層とキャリアテープとの密着性が高く、キャリアテープに対する発泡部材の剥離性が十分に得られない場合などでは、熱可塑性ポリエステル系樹脂層中に、充填剤が含まれていてもよい。このように、熱可塑性ポリエステル系樹脂層中に充填剤を配合することにより、発泡部材の熱可塑性ポリエステル系樹脂層表面とキャリアテープの粘着面との間の接触面積を低下させることが可能となり、発泡部材の剥離性を向上させることが可能となる。
このように、熱可塑性ポリエステル系樹脂層を形成するための熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物中には、必要に応じて、架橋剤、充填剤、難燃剤、老化防止剤、帯電防止剤等の公知の添加剤などが配合されていてもよい。
なお、架橋剤としては、特に制限されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、活性メチロール系架橋剤、活性アルコキシメチル系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属塩系架橋剤、過酸化物系架橋剤、尿素系架橋剤、アミノ系架橋剤、カップリング剤系架橋剤(シランカップリング剤など)などが挙げられる。架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤を好適に用いることができる。架橋剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
具体的には、イソシアネート系架橋剤としては、例えば、脂肪族ポリイソシアネート類(例えば、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなど)、脂環族ポリイソシアネート類(例えば、シクロペンチルジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなど)、芳香族ポリイソシアネート類(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネートなど)、芳香脂肪族ポリイソシアネート類(例えば、キシリレン−1,4−ジイソシアネートなど)の他、前記例示の脂肪族ポリイソシアネート類、脂環族ポリイソシアネート類、芳香族ポリイソシアネート類、芳香脂肪族ポリイソシアネート類による二重体や三量体、反応生成物又は重合物[例えば、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物(商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業株式会社製)、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート3量体付加物(商品名「コロネートHL」日本ポリウレタン工業株式会社製など)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(商品名「コロネートHX」日本ポリウレタン工業株式会社製など)など]、ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネートなどが挙げられる。また、エポキシ系架橋剤としては、例えば、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、N,N,N´,N´−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(商品名「TETRAD−X」三菱瓦斯化学株式会社製など)、1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(商品名「TETRAD−C」三菱瓦斯化学株式会社製など)、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルの他、各種エポキシ系樹脂などが挙げられる。さらにまた、メラミン系架橋剤としては、例えば、ヘキサメチロールメラミンなどが挙げられ、アジリジン系架橋剤としては、例えば、商品名「HDU」(相互薬工社製)、商品名「TAZM」(相互薬工社製)、商品名「TAZO」(相互薬工社製)などが挙げられる。
架橋剤の使用量は、熱可塑性ポリエステル系樹脂の種類などによって適宜選択することができ、例えば、熱可塑性ポリエステル系樹脂100重量部に対して0.01〜15重量部であることが好ましく、特に、0.1〜10重量部であることが好適である。架橋剤の含有量が熱可塑性ポリエステル系樹脂100重量部に対して0.01重量部未満である場合、架橋剤による架橋形成が不十分となり、熱可塑性ポリエステル系樹脂の凝集力が小さくなって、発泡部材は十分なリワーク性を発揮させることができない場合があり、一方、15重量部を超える場合、熱可塑性ポリエステル系樹脂層の凝集力が大きく固くなり、発泡部材のシール性が低下する場合がある。
充填剤としては、特に制限されず、公知の充填剤の中から適宜選択して用いることができる。充填剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明では、充填剤としては、パウダー粒子を好適に用いることができる。このようなパウダー粒子としては、例えば、平均粒子径(粒径)が0.1〜10μm程度のパウダー状の粒子を用いることができる。パウダー粒子としては、例えば、パウダー状のタルク、シリカ、アルミナ、ゼオライト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、マイカ、モンモリナイト等のクレイ、カーボン粒子、グラスファイバー、カーボンチューブなどが挙げられる。なお、充填剤として、難燃剤を用いることもできる。難燃剤としては、無機難燃剤が好ましい。無機難燃剤としては、例えば、塩素系難燃剤、臭素系難燃剤、リン系難燃剤、アンチモン系難燃剤などであってもよいが、塩素系難燃剤や臭素系難燃剤は、燃焼時に人体に対して有害で機器類に対して腐食性を有するガス成分を発生し、また、リン系難燃剤やアンチモン系難燃剤は、有害性や爆発性などの問題があるため、ノンハロゲン−ノンアンチモン系無機難燃剤を好適に用いることができる。ノンハロゲン−ノンアンチモン系無機難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム・酸化ニッケルの水和物、酸化マグネシウム・酸化亜鉛の水和物等の水和金属化合物などが挙げられる。なお、水和金属酸化物は表面処理されていてもよい。
熱可塑性ポリエステル系樹脂層は、熱可塑性ポリエステル系樹脂と、必要に応じて架橋剤、充填剤などの添加剤とを含有する熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を、所定の面上に塗布し、必要に応じて乾燥や硬化を行うことにより形成することができる。
なお、熱可塑性ポリエステル系樹脂又はその組成物を塗布して熱可塑性ポリエステル系樹脂層を形成する際には、熱可塑性ポリエステル系樹脂又はその組成物の塗布量(固形分又は乾燥重量)としては、特に制限されず、例えば、1〜25g/m2(好ましくは5〜20g/m2)の範囲から適宜選択することができる。
(熱可塑性エラストマー樹脂層)
熱可塑性エラストマー樹脂層は、熱可塑性エラストマー樹脂により形成された層であれば特に制限されない。熱可塑性エラストマー樹脂層を構成する熱可塑性エラストマー樹脂としては、公知の熱可塑性エラストマー樹脂の中から適宜選択することができる。熱可塑性エラストマー樹脂は、通常、ハードセグメント部と、ソフトセグメント部とにより構成されている。具体的には、例えば、熱可塑性エラストマー樹脂が、スチレン−イソプレン−スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂である場合、スチレン−イソプレン−スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂中のスチレン成分による繰り返し単位(モノマー単位又は構成単位)がハードセグメント部に相当しており、イソプレン成分による繰り返し単位がソフトセグメント部に相当している。本発明では、熱可塑性エラストマー樹脂におけるハードセグメント部とソフトセグメント部との割合としては、特に制限されないが、熱可塑性エラストマー樹脂中のハードセグメント部の含有比率としては、50モル%未満であることが好ましく、特に30モル%未満であることが好適である。熱可塑性エラストマー樹脂として、ハードセグメント部の含有比率が50モル%未満の熱可塑性エラストマー樹脂を用いることにより、発泡部材中の熱可塑性樹脂発泡体層の伸びや柔軟性への悪影響を有効に抑制又は防止することができる。
具体的には、熱可塑性エラストマー樹脂としては、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂、ポリエステル系熱可塑性エラストマー樹脂、ポリアミド系熱可塑性エラストマー樹脂、ウレタン系熱可塑性エラストマー樹脂、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー樹脂、ジエン系熱可塑性エラストマー樹脂などが挙げられる。熱可塑性エラストマー樹脂としては、特に、スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂を好適に用いることができる。熱可塑性エラストマー樹脂は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂としては、例えば、スチレン−イソプレン−スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂(SIS系熱可塑性エラストマー樹脂)、スチレン−ブタジエン−スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂(SBS系熱可塑性エラストマー樹脂)、スチレン−エチレン−ブテン−スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂(SEBS系熱可塑性エラストマー樹脂)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂(SEPS系熱可塑性エラストマー樹脂)などが挙げられる。スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂としては、特に、SIS系熱可塑性エラストマー樹脂が好適である。
本発明では、熱可塑性エラストマー樹脂としては、例えば、JSR社製の商品名「SIS」のシリーズ[例えば、商品名「SIS5405」(SIS系熱可塑性エラストマー樹脂;スチレン成分の含有比率:18モル%)、商品名「SIS5002」(SIS系熱可塑性エラストマー樹脂;スチレン成分の含有比率:22モル%)など]や、クラレ社製の商品名「セプトン」のシリーズ[例えば、商品名「セプトン2104」(SIS系熱可塑性エラストマー樹脂;スチレン成分の含有比率:65モル%)など]を好適に用いることができる。なお、SIS系熱可塑性エラストマー樹脂におけるスチレン成分の含有比率とは、SIS系熱可塑性エラストマー樹脂中の全繰り返し単位に対するスチレン成分による繰り返し単位の割合(モル%)を意味している。
熱可塑性エラストマー樹脂層を形成するための熱可塑性エラストマー樹脂組成物中には、必要に応じて、公知の添加剤(例えば、充填剤、難燃剤、老化防止剤、帯電防止剤、架橋剤など)が配合されていてもよい。
熱可塑性エラストマー樹脂層は、熱可塑性エラストマー樹脂と、必要に応じて各種添加剤とを含有する熱可塑性エラストマー樹脂組成物を、所定の面上に塗布し、必要に応じて乾燥や硬化を行うことにより形成することができる。
なお、熱可塑性エラストマー樹脂又はその組成物を塗布して熱可塑性エラストマー樹脂層を形成する際には、熱可塑性エラストマー樹脂又はその組成物の塗布量(固形分又は乾燥重量)としては、特に制限されず、熱可塑性ポリエステル系樹脂又はその組成物の場合と同様に、例えば、1〜25g/m2(好ましくは5〜20g/m2)の範囲から適宜選択することができる。
(熱可塑性樹脂発泡体層)
熱可塑性樹脂発泡体層は、熱可塑性樹脂に、高圧の不活性ガスを含浸させた後、減圧する工程を経て形成された熱可塑性樹脂発泡体により構成されている。なお、物理的発泡方法(物理的方法による発泡方法)では、発泡剤として用いられる物質の可燃性や毒性、及びオゾン層破壊などの環境への影響が懸念されるが、不活性ガスを用いた発泡方法は、このような発泡剤を使用しない点で、環境に配慮した方法である。また、化学的発泡方法(化学的方法による発泡方法)では、発泡ガスの残渣が発泡体中に残存するため、特に低汚染性の要求が高い電子機器用途においては、腐食性ガスやガス中の不純物による汚染が問題となる場合があるが、不活性ガスを用いた発泡方法では、このような不純物等のないクリーンな発泡体を得ることができる。さらに、物理的発泡方法及び化学的発泡方法では、いずれにおいても微細な気泡構造を形成することは難しく、特に300μm以下の微細気泡を形成することは極めて困難であるといわれている。
このように、本発明では、熱可塑性樹脂に、高圧の不活性ガスを含浸させた後、減圧する工程を経て、熱可塑性樹脂発泡体を形成し、熱可塑性樹脂発泡体を熱可塑性樹脂発泡体層として用いている。なお、不活性ガスを含浸させる際には、予め成形した未発泡成形物に不活性ガスを含浸させてもよく、また、溶融した熱可塑性樹脂(溶融ポリマー)に不活性ガスを加圧状態下で含浸させてもよい。従って、具体的には、熱可塑性樹脂発泡体を形成する方法としては、例えば、熱可塑性樹脂に高圧の不活性ガスを含浸させた後、減圧する工程を経て形成される方法、熱可塑性樹脂からなる未発泡成形物に高圧の不活性ガスを含浸させた後、減圧する工程を経て形成される方法、または溶融した熱可塑性樹脂に不活性ガスを加圧状態下で含浸させた後、減圧とともに成形に付して形成される方法が好適である。
本発明において、発泡体(樹脂発泡体)の素材である熱可塑性樹脂(熱可塑性ポリマー)としては、熱可塑性を示すポリマーであって、高圧ガスを含浸可能なものであれば特に制限されない。このような熱可塑性樹脂として、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとプロピレンとの共重合体、エチレン又はプロピレンと他のα−オレフィン(例えば、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1など)との共重合体、エチレンと他のエチレン性不飽和単量体(例えば、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、ビニルアルコールなど)との共重合体などのポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)などのスチレン系樹脂;6−ナイロン、66−ナイロン、12−ナイロンなどのポリアミド系樹脂;ポリアミドイミド;ポリウレタン;ポリイミド;ポリエーテルイミド;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂;ポリ塩化ビニル;ポリフッ化ビニル;アルケニル芳香族樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂;ビスフェノールA系ポリカーボネートなどのポリカーボネート;ポリアセタール;ポリフェニレンスルフィドなどが挙げられる。熱可塑性樹脂は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、熱可塑性樹脂が共重合体である場合、ランダム共重合体、ブロック共重合体のいずれの形態の共重合体であってもよい。
熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂を好適に用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、分子量分布が広く且つ高分子量側にショルダーを持つタイプの樹脂、微架橋タイプの樹脂(若干架橋されたタイプの樹脂)、長鎖分岐タイプの樹脂などを用いることが好ましい。
本発明では、熱可塑性樹脂とともに、ゴム成分及び/又は熱可塑性エラストマー成分が用いられていることが好ましい。ゴム成分及び/又は熱可塑性エラストマー成分の割合としては、特に制限されない。熱可塑性樹脂としてのポリオレフィン系樹脂と、ゴム成分及び/又は熱可塑性エラストマー成分との混合物の混合比率(重量%)は、例えば、前者/後者=1/99〜99/1(好ましくは10/90〜90/10、さらに好ましくは20/80〜80/20)であってもよい。熱可塑性樹脂と、ゴム成分及び/又は熱可塑性エラストマー成分との混合物において、ゴム成分及び/又は熱可塑性エラストマー成分の割合が、1重量%未満であると、熱可塑性樹脂発泡体のクッション性が低下しやすく、一方、99重量%を超えると、発泡時にガス抜けが生じやすくなり、高発泡性の発泡体を得ることが困難になる。
ゴム成分あるいは熱可塑性エラストマー成分としては、ゴム弾性を有し、発泡可能なものであれば特に制限はなく、例えば、天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、クロロプレンゴム、ブチルゴム、二トリルブチルゴムなどの天然又は合成ゴム;エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリブテン、塩素化ポリエチレンなどのオレフィン系エラストマー;スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、及びそれらの水素添加物などのスチレン系エラストマー;ポリエステル系エラストマー;ポリアミド系エラストマー;ポリウレタン系エラストマーなどの各種熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。これらのゴム成分あるいは熱可塑性エラストマー成分は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのゴム成分や熱可塑性エラストマー成分は、例えば、ガラス転移温度が室温以下(例えば20℃以下)であるため、防塵材又はシール材としたときの柔軟性及び形状追随性に著しく優れる。
熱可塑性樹脂とともに用いられるゴム成分及び/又は熱可塑性エラストマー成分としては、オレフィン系エラストマーを好適に用いることができる。なお、オレフィン系エラストマーは、通常、オレフィン系樹脂成分と、エチレン−プロピレンゴムとがミクロ相分離した構造を有しており、熱可塑性樹脂として用いられるポリオレフィン系樹脂との相溶性が良好である。
本発明では、熱可塑性樹脂発泡体(又は熱可塑性樹脂発泡体層)は、さらに、パウダー粒子を含んでいることが好ましい。パウダー粒子は、発泡成形時の発泡核剤としての機能を発揮することができる。そのため、パウダー粒子を配合することにより、良好な発泡状態の熱可塑性樹脂発泡体を得ることができる。パウダー粒子としては、例えば、パウダー状のタルク、シリカ、アルミナ、ゼオライト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、マイカ、モンモリナイト等のクレイ、カーボン粒子、グラスファイバー、カーボンチューブなどを用いることができる。パウダー粒子は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、本発明では、パウダー粒子としては、平均粒子径(粒径)が0.1〜20μm程度のパウダー状の粒子を好適に用いることができる。パウダー粒子の平均粒子径が0.1μm未満では核剤として十分機能しない場合があり、粒径が20μmを超えると発泡成形時にガス抜けの原因となる場合があり好ましくない。
パウダー粒子の配合量としては、特に制限されないが、例えば、熱可塑性樹脂とゴム成分及び/又は熱可塑性エラストマー成分との総量100重量部に対して、0.1〜150重量部(好ましくは1〜130重量部、さらに好ましくは2〜50重量部)の範囲から適宜選択することができる。パウダー粒子の配合量が熱可塑性樹脂100重量部に対して0.1重量部未満であると、均一な発泡体を得ることが困難になり、一方、150重量部を超えると、発泡構造体組成物(熱可塑性樹脂発泡体用組成物)としての粘度が著しく上昇するとともに、発泡形成時にガス抜けが生じてしまい、発泡特性を損なう恐れがある。
また、熱可塑性樹脂発泡体は、熱可塑性樹脂により構成されているため、燃えやすいという特性(もちろん、欠点でもある)を有している。そのため、特に、発泡部材を、電気・電子機器用途などの難燃性の付与が不可欠な用途では、パウダー粒子として、難燃性を有しているパウダー粒子(例えば、パウダー状の各種の難燃剤など)を配合することが好ましい。なお、難燃剤は、難燃剤以外のパウダー粒子とともに用いることができる。
本発明では、パウダー状の難燃剤において、難燃剤としては無機難燃剤が好適である。無機難燃剤としては、例えば、臭素系難燃剤、塩素系難燃剤、リン系難燃剤、アンチモン系難燃剤などであってもよいが、塩素系難燃剤や臭素系難燃剤は、燃焼時に人体に対して有害で機器類に対して腐食性を有するガス成分を発生し、また、リン系難燃剤やアンチモン系難燃剤は、有害性や爆発性などの問題があるため、ノンハロゲン−ノンアンチモン系無機難燃剤を好適に用いることができる。ノンハロゲン−ノンアンチモン系無機難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム・酸化ニッケルの水和物、酸化マグネシウム・酸化亜鉛の水和物等の水和金属化合物などが挙げられる。なお、水和金属酸化物は表面処理されていてもよい。難燃剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
難燃剤を用いる場合、難燃剤の使用量としては、特に制限されず、例えば、発泡構造体組成物(熱可塑性樹脂発泡体用組成物)全量に対して10〜70重量%(好ましくは25〜65重量%)の範囲から適宜選択することができる。難燃剤の使用量が少なすぎると、難燃化効果が小さくなり、逆に多すぎると、高発泡の発泡体を得ることが困難になる。
発泡構造体組成物(熱可塑性樹脂発泡体用組成物)には、必要に応じて、各種添加剤が配合されていてもよい。熱可塑性樹脂に必要に応じて添加される添加剤の種類は特に限定されず、発泡成形に通常使用される各種添加剤を用いることができる。具体的には、添加剤として、例えば、気泡核剤、結晶核剤、可塑剤、滑剤、着色剤(顔料、染料等)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、界面活性剤、張力改質剤、収縮防止剤、流動性改質剤、クレイ、加硫剤、表面処理剤、パウダー状以外の各種形態の難燃剤などが挙げられる。添加剤の添加量は、気泡の形成等を損なわない範囲で適宜選択することができ、通常の熱可塑性樹脂の成形の際に用いられる添加量を採用することができる。
また、熱可塑性樹脂発泡体を形成する際に用いられる不活性ガスとしては、熱可塑性樹脂に対して不活性で且つ含浸可能なものであれば特に制限されず、例えば、二酸化炭素、窒素ガス、空気等が挙げられる。これらのガスは混合して用いてもよい。これらのうち、発泡体の素材として用いる熱可塑性樹脂への含浸量が多く、含浸速度の速い点から、二酸化炭素を好適に用いることができる。
さらに、熱可塑性樹脂への含浸速度を速めるという観点から、前記高圧の不活性ガス(特に、二酸化炭素)は、超臨界状態であることが好ましい。超臨界状態では、熱可塑性樹脂へのガスの溶解度が増大し、高濃度の混入が可能である。また、含浸後の急激な圧力降下時には、前記のように高濃度で含浸することが可能であるため、気泡核の発生が多くなり、その気泡核が成長してできる気泡の密度が気孔率が同じであっても大きくなるため、微細な気泡を得ることができる。なお、二酸化炭素の臨界温度は31℃、臨界圧力は7.4MPaである。
熱可塑性樹脂に、高圧の不活性ガスを含浸させることにより、発泡体を製造する際には、予め熱可塑性樹脂発泡体用組成物を、例えば、シート状などの適宜な形状に成形して未発泡樹脂成形体(未発泡成形物)とした後、この未発泡樹脂成形体に、高圧の不活性ガスを含浸させ、圧力を解放することにより発泡させるバッチ方式で行ってもよく、樹脂発泡体用組成物を加圧下、高圧の不活性ガスと共に混練し、成形すると同時に圧力を解放し、成形と発泡を同時に行う連続方式で行ってもよい。このように、予め成形した未発泡樹脂成形体を不活性ガスに含浸させてもよく、また、溶融した熱可塑性樹脂に不活性ガスを加圧状態下で含浸させた後、減圧の際に成形に付してもよい。
具体的には、バッチ方式で熱可塑性樹脂発泡体を製造する際、未発泡樹脂成形体を製造する方法としては、例えば、可塑性樹脂と、必要に応じて用いられるゴム成分及び/又は熱可塑性エラストマー成分と、また、必要に応じて用いられるパウダー粒子やその他の添加剤とを含む熱可塑性樹脂発泡体用組成物(発泡構造体用組成物)を、単軸押出機、二軸押出機等の押出機を用いて成形する方法、前記と同様の熱可塑性樹脂発泡体用組成物を、ローラ、カム、ニーダ、バンバリ型等の羽根を設けた混錬機を使用して均一に混錬しておき、熱板のプレスなどを用いて所定の厚みにプレス成形する方法、射出成形機を用いて成形する方法などが挙げられる。所望の形状や厚さの成形体が得られる適宜な方法により成形すればよい。こうして得られた未発泡樹脂成形体(熱可塑性樹脂発泡体用組成物による成形体)を耐圧容器(高圧容器)中に入れて、高圧の不活性ガス(二酸化炭素など)を注入(導入)し、未発泡樹脂成形体中に高圧の不活性ガスを含浸させるガス含浸工程、十分に高圧の不活性ガスを含浸させた時点で圧力を解放し(通常、大気圧まで)、熱可塑性樹脂中に気泡核を発生させる減圧工程、場合によっては(必要に応じて)、加熱することによって気泡核を成長させる加熱工程を経て、熱可塑性樹脂中に気泡を形成させる。なお、加熱工程を設けずに、室温で気泡核を成長させてもよい。このようにして気泡を成長させた後、必要により冷水などにより急激に冷却し、形状を固定化することにより、熱可塑性樹脂発泡体を得ることができる。なお、未発泡樹脂成形体の形状は特に限定されず、ロール状、板状等の何れであってもよい。また、高圧の不活性ガスの導入は連続的に行ってもよく不連続的に行ってもよい。さらに、気泡核を成長させる際の加熱の方法としては、ウォーターバス、オイルバス、熱ロール、熱風オーブン、遠赤外線、近赤外線、マイクロ波などの公知乃至慣用の方法を採用できる。さらにまた、発泡に供する未発泡樹脂成形体(未発泡成形物)は、シート状物に限らず、用途に応じて種々の形状(例えば、角柱状など)のものを使用することができる。また、発泡に供する未発泡樹脂成形体は、押出成形、プレス成形、射出成形以外に、他の成形方法により作製することもできる。
一方、連続方式で熱可塑性樹脂発泡体を製造する場合は、例えば、可塑性樹脂と、必要に応じて用いられるゴム成分及び/又は熱可塑性エラストマー成分と、また、必要に応じて用いられるパウダー粒子やその他の添加剤とを含む熱可塑性樹脂発泡体用組成物(発泡構造体用組成物)を、単軸押出機、二軸押出機等の押出機を使用して混錬しながら、高圧の不活性ガス(二酸化炭素など)を注入(導入)し、十分に高圧の不活性ガスを熱可塑性樹脂中に含浸させる混練含浸工程、押出機の先端に設けられたダイスなどを通して熱可塑性樹脂発泡体用組成物を押し出すことにより圧力を解放し(通常、大気圧まで)、成形と発泡を同時に行う成形減圧工程により製造することができる。また、場合によっては(必要に応じて)、加熱することによって気泡を成長させる加熱工程を設けてもよい。このようにして気泡を成長させた後、必要により冷水などにより急激に冷却し、形状を固定化することにより、熱可塑性樹脂発泡体を得ることができる。なお、上記混練含浸工程及び成形減圧工程では、押出機のほか、射出成形機などを用いて行うこともできる。また、シート状、角柱状、その他の任意の形状の熱可塑性樹脂発泡体を得られる方法を適宜選択すればよい。
高圧の不活性ガスの混合量は特に制限されないが、例えば、熱可塑性樹脂成分全量に対して2〜10重量%程度である。所望の密度や発泡倍率が得られるように、適宜調節して混合すればよい。
バッチ方式におけるガス含浸工程や連続方式における混練含浸工程で、高圧の不活性ガスを未発泡樹脂成形体や熱可塑性樹脂発泡体用組成物に含浸させるときの圧力は、不活性ガスの種類や操作性等を考慮して適宜選択できるが、例えば、不活性ガスとして二酸化炭素を用いる場合には、6MPa以上(例えば、6〜100MPa程度)、好ましくは8MPa以上(例えば、8〜100MPa程度)とするのがよい。不活性ガスの圧力が6MPaより低い場合には、発泡時の気泡成長が著しく、気泡径が大きくなりすぎ、例えば、防塵効果が低下するなどの不都合が生じやすくなり、好ましくない。これは、圧力が低いと不活性ガスの含浸量が高圧時に比べて相対的に少なく、気泡核形成速度が低下して形成される気泡核数が少なくなるため、1気泡あたりのガス量が逆に増えて気泡径が極端に大きくなるからである。また、6MPaより低い圧力領域では、含浸圧力を少し変化させるだけで気泡径、気泡密度が大きく変わるため、気泡径及び気泡密度の制御が困難になりやすい。
また、バッチ方式におけるガス含浸工程や連続方式における混練含浸工程で、高圧の不活性ガスを未発泡樹脂成形体や熱可塑性樹脂発泡体用組成物に含浸させるときの温度は、用いる高圧の不活性ガスや熱可塑性樹脂の種類等によって異なり、広い範囲で選択できるが、操作性等を考慮した場合、例えば、10〜350℃程度である。例えば、バッチ方式において、シート状の未発泡樹脂成形体に高圧の不活性ガスを含浸させる場合の含浸温度は、10〜200℃(好ましくは40〜200℃)程度である。また、連続方式において、熱可塑性樹脂組成物(熱可塑性樹脂発泡体用組成物)に高圧の不活性ガスを注入し混練する際の温度は、60〜350℃程度が一般的である。なお、高圧の不活性ガスとして二酸化炭素を用いる場合には、超臨界状態を保持するため、含浸時の温度(含浸温度)は32℃以上(特に40℃以上)であることが好ましい。
なお、前記減圧工程において、減圧速度は、特に限定されないが、均一な微細気泡を得るため、好ましくは5〜300MPa/秒程度である。また、前記加熱工程における加熱温度は、例えば、40〜250℃(好ましくは60〜250℃)程度である。
また、このような熱可塑性樹脂発泡体の製造方法によれば、高発泡倍率の熱可塑性樹脂発泡体を製造することができるので、厚い熱可塑性樹脂発泡体を製造することが出来るという利点を有する。例えば、連続方式で熱可塑性樹脂発泡体を製造する場合、混練含浸工程において押出し機内部での圧力を保持するためには、押出し機先端に取り付けるダイスのギャップを出来るだけ狭く(通常0.1〜1.0mm)する必要がある。従って、厚い熱可塑性樹脂発泡体を得るためには、狭いギャップを通して押出された熱可塑性樹脂発泡体組成物を高い倍率で発泡させなければならないが、従来は、高い発泡倍率が得られないことから、形成される発泡体の厚みは薄いもの(例えば0.5〜2.0mm程度)に限定されてしまっていた。これに対して、高圧の不活性ガスを用いて製造される熱可塑性樹脂発泡体は、最終的な厚みで0.50〜5.00mmの発泡体を連続して得ることが可能である。なお、このような厚い熱可塑性樹脂発泡体を得るためには、熱可塑性樹脂発泡体の相対密度(発泡後の密度/未発泡状態での密度)が0.02〜0.3(好ましくは0.05〜0.25)であることが望ましい。前記相対密度が0.3を超えると発泡が不十分であり、また0.02未満では発泡体の強度が著しく低下する場合があり好ましくない。
本発明では、熱可塑性樹脂発泡体(又は熱可塑性樹脂発泡体層)の見掛け密度は、使用目的などに応じて適宜設定することができるが、0.2g/cm3以下(好ましくは0.15g/cm3以下、さらに好ましくは0.13g/cm3以下)であることが好ましい。なお、熱可塑性樹脂発泡体(又は熱可塑性樹脂発泡体層)の見掛け密度の下限としては、0.02g/cm3以上(好ましくは0.03g/cm3以上)であることが好ましい。熱可塑性樹脂発泡体(又は熱可塑性樹脂発泡体層)の見掛け密度は、含浸させる不活性ガスの量や圧力により発泡倍率を調節することにより、制御することができる。また、発泡倍率の調節等を介して、熱可塑性樹脂発泡体の独立気泡構造や連続気泡構造、これらが混在した気泡構造などの発泡構造を制御することができる。熱可塑性樹脂発泡体(又は熱可塑性樹脂発泡体層)の見掛け密度が0.20g/cm3を超えると、発泡が不十分となり、一方、0.02g/cm3未満であると、熱可塑性樹脂発泡体(又は熱可塑性樹脂発泡体層)の強度が著しく低下する場合があり、好ましくない。
なお、熱可塑性樹脂発泡体(又は熱可塑性樹脂発泡体層)の見掛け密度は、40mm×40mmの打抜き刃型にて、熱可塑性樹脂発泡体を打抜き、打抜いた試料の寸法を測定する。また、測定端子の直径(φ)20mmである1/100ダイヤルゲージにて厚みを測定する。これらの値から熱可塑性樹脂発泡体の体積を算出する。次に、熱可塑性樹脂発泡体の重量を最小目盛り0.01g以上の上皿天秤にて測定する。これらの値より熱可塑性樹脂発泡体の見掛け密度(g/cm3)を算出する。
上記の熱可塑性樹脂発泡体(又は熱可塑性樹脂発泡体層)の厚み、相対密度及び見掛け密度などは、用いる不活性ガス、熱可塑性樹脂やゴム成分及び/又は熱可塑性エラストマー成分などの種類に応じて、例えば、ガス含浸工程や混練含浸工程における温度、圧力、時間などの操作条件、減圧工程や成形減圧工程における減圧速度、温度、圧力などの操作条件、減圧後又は成形減圧後の加熱工程における加熱温度などを適宜選択、設定することにより調整することができる。
なお、このような熱可塑性樹脂発泡体(又は熱可塑性樹脂発泡体層)において、気泡構造としては、独立気泡構造、半連続半独立気泡構造(独立気泡構造と連続気泡構造とが混在している気泡構造であり、その割合は特に制限されない)が好ましく、特に、熱可塑性樹脂発泡体中に独立気泡構造部が80%以上(なかでも90%以上)となっている気泡構造が好適である。
本発明の発泡部材の形状や厚みなどとしては、特に制限されず、用途などに応じて適宜選択することができる。例えば、発泡部材の厚みとしては、0.5〜5mm(好ましくは0.8〜3mm)程度の範囲から選択することができる。
また、発泡部材としては、通常、用いられる装置に合わせた種々の形状に加工されて、製品化される。この際、発泡部材をキャリアテープに貼着させた状態で(すなわち、発泡部材をキャリアテープにより保持させて、発泡部材積層体として)、加工や搬送などを行うことができる。
[発泡部材積層体]
本発明の発泡部材積層体は、発泡部材がキャリアテープにより保持された構成を有しており、発泡部材として前記発泡部材が用いられており、且つ発泡部材がキャリアテープに、発泡部材の熱可塑性ポリエステル系樹脂層又は熱可塑性エラストマー樹脂層の表面と、キャリアテープの粘着面とが接触する形態で貼着された構成を有している。このように、発泡部材積層体は、発泡部材がキャリアテープの粘着面に貼着された構成を有しているので、発泡部材を、キャリアテープ上に粘着面に貼着させた状態で、加工や搬送等を行うことができ、しかも、発泡部材の熱可塑性ポリエステル系樹脂層又は熱可塑性エラストマー樹脂層の表面がキャリアテープの粘着面に貼着されているので、発泡部材を使用する際には、フォーム破壊を抑制又は防止して、発泡部材をキャリアテープより容易に剥離させることができる。
前記キャリアテープとしては、特に制限されないが、粘着面を有していることが重要である。なお、キャリアテープは、発泡部材に対して、発泡部材の加工や搬送時には、保持するのに十分な程度の粘着力(接着力)を発揮し、一方、発泡部材の剥離時には、発泡部材の表面を破壊することなく、容易に剥離できる程度の粘着力(接着力)を発揮することができることが重要である。
従って、キャリアテープとしては、各種粘着剤による粘着剤層を有している粘着テープ又はシートを用いることができ、特に、発泡部材との接着性および剥離性を両立する観点から、(メタ)アクリル系アルキルエステルを粘着剤の主成分とするアクリル系粘着剤によるアクリル系粘着剤層を有しているアクリル系粘着テープ又はシートを好適に用いることができる。このような粘着テープ又はシートとしては、基材の少なくとも一方の面に粘着剤層が形成された構成の基材付きタイプの粘着テープ又はシート、粘着剤層のみにより形成された構成の基材レスタイプの粘着テープ又はシートのいずれの構成を有していてもよい。
なお、粘着層を形成する粘着剤において、アクリル系粘着剤以外の粘着剤としては、例えば、ゴム系粘着剤(天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤など)、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、フッ素系粘着剤などが挙げられる。また、粘着剤は、ホットメルト型粘着剤であってもよい。粘着剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。粘着剤は、エマルジョン系粘着剤、溶剤系粘着剤、オリゴマー系粘着剤、固系粘着剤などのいずれの形態の粘着剤であってもよい。
また、粘着テープ又はシートにおける基材としては、特に制限されず、例えば、プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材;紙などの紙系基材;布、不織布、ネットなどの繊維系基材;金属箔、金属板などの金属系基材;ゴムシートなどのゴム系基材;発泡シートなどの発泡体や、これらの積層体(特に、プラスチック系基材と他の基材との積層体や、プラスチックフィルム(又はシート)同士の積層体など)等の適宜な薄葉体を用いることができる。
なお、キャリアテープとしての粘着テープ又はシートにおける基材や粘着剤層の厚さ等は特に制限されない。
本発明の発泡部材積層体を用いて、発泡部材に所定の形状となるように加工を施した後、キャリアテープより発泡部材を剥離させることにより、発泡部材を単離させることができる。このように単離された発泡部材は、発泡部材とキャリアテープとの界面で剥離が生じて剥離されており、発泡部材の発泡体中で破壊が生じるフォーム破壊が殆ど又は全く生じておらず、良好な発泡構造を保持しており、しかも所定の形状に加工されている。そのため、発泡部材積層体を用いて加工されて単離された発泡部材は、各種部材又は部品を、所定の部位に取り付ける(装着する)際に用いられる防塵材として有用である。特に、発泡部材は、小型の部材又は部品を、薄型化の製品に装着する際であっても好適に用いることができる。
発泡部材を利用して取付(装着)可能な各種部材又は部品としては、特に制限されないが、例えば、電気・電子機器類における各種部材又は部品などが挙げられる。このような電気・電子機器用の部材又は部品としては、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、プラズマディスプレイ等の画像表示装置に装着される画像表示部材(特に、小型の画像表示部材)や、いわゆる「携帯電話」や「携帯情報端末」等の移動体通信の装置に装着されるカメラやレンズ(特に、小型のカメラやレンズ)等の光学部材又は光学部品などが挙げられる。
また、発泡部材は、トナーカートリッジからトナーが漏れることを防ぐ際の防塵材としても用いることができる。このように、発泡部材を利用して取付可能なトナーカートリッジとしては、複写機やプリンターなどの画像形成装置に使用されるトナーカートリッジなどが挙げられる。
[電気・電子機器類]
本発明の電気・電子機器類は、発泡部材が用いられた構成を有しており、発泡部材として前記発泡部材が用いられている。電気・電子機器類において、発泡部材としては、例えば、防塵材(シール材)として用いることができる。このような電気・電子機器類としては、通常、電気・電子機器用の部材又は部品が、発泡部材を介して所定の部位に取り付けられた(装着された)構成を有している。具体的には、電気・電子機器類としては、光学部材又は部品としての液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、プラズマディスプレイ等の画像表示装置(特に、小型の画像表示部材が光学部材として装着されている画像表示装置)や、カメラやレンズ(特に、小型のカメラ又はレンズ)が、発泡部材を介して装着された構成を有している電気・電子機器類(例えば、いわゆる「携帯電話」や「携帯情報端末」等の移動体通信の装置など)が挙げられる。このような電気・電子機器類は、従来より薄型化の製品であってもよく、その厚みや形状などは特に制限されない。
なお、発泡部材としては、熱可塑性樹脂発泡体層の少なくとも一方の面(片面または両面)に、熱可塑性ポリエステル系樹脂層及び/又は熱可塑性エラストマー樹脂層が形成された構成を有していればよいが、熱可塑性樹脂発泡体層の一方の面に熱可塑性ポリエステル系樹脂層及び/又は熱可塑性エラストマー樹脂層が形成され、他方の面に他の層又は基材(例えば、粘着剤層)などが形成された構成を有していてもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例9〜11は、参考例として記載するものである。
(発泡体の製造例1)
ポリプロピレン[メルトフローレート(MFR):0.35g/10min]:45重量部と、ポリオレフィン系エラストマー(MFR:6g/10min;JIS A硬度が79°):55重量部と、パウダー状の難燃剤として水酸化マグネシウム(平均粒子径:0.7μm):120重量部とを、日本製鋼所(JSW)社製の二軸混練機にて、200℃の温度で混練した後、ストランド状に押出し、水冷後ペレット状に切断して成形した。このペレットを、日本製鋼所社製の単軸押出機に投入し、220℃の雰囲気中、22(注入後19)MPa/cm2の圧力で、二酸化炭素ガスを注入した。二酸化炭素ガスを十分飽和させた後、発泡に適した温度まで冷却後、ダイから押出して、発泡体(発泡構造体)を得た。この発泡体において、見掛け密度は0.12g/cm3であり、厚みは1.5mmであった。そして、この発泡体をスライスして、厚さが0.5mmの発泡体(「発泡構造体A」と称する場合がある)を得た。
(実施例1)
熱可塑性ポリエステル系樹脂(商品名「バイロン29SS」東洋紡社製;ガラス転移温度:64℃、固形分濃度:30重量%)に、トルエン/メチルエチルケトン(重量比:前者/後者=80/20)の混合溶剤を加えて、固形分濃度を25重量%に希釈し、発泡構造体Aの一方の表面に、乾燥重量(固形分重量)で6g/m2となる塗布量で塗布し、その後、110℃で3分間、加熱乾燥して、発泡構造体の表面に熱可塑性ポリエステル系樹脂層(コート層)を形成して、発泡部材を得た。
(実施例2)
熱可塑性ポリエステル系樹脂(商品名「バイロン29SS」東洋紡社製;ガラス転移温度:64℃、固形分濃度:30重量%)に、トルエン/メチルエチルケトン(重量比:前者/後者=80/20)の混合溶剤を加えて、固形分濃度を25重量%に希釈し、発泡構造体Aの一方の表面に、乾燥重量(固形分重量)で10g/m2となる塗布量で塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、発泡部材を得た。
(実施例3)
熱可塑性ポリエステル系樹脂(商品名「バイロン29SS」東洋紡社製;ガラス転移温度:64℃、固形分濃度:30重量%)に、トルエン/メチルエチルケトン(重量比:前者/後者=80/20)の混合溶剤を加えて、固形分濃度を25重量%に希釈し、発泡構造体Aの一方の表面に、乾燥重量(固形分重量)で17g/m2となる塗布量で塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、発泡部材を得た。
(実施例4)
熱可塑性ポリエステル系樹脂(商品名「バイロン30SS」東洋紡社製;ガラス転移温度:9℃、固形分濃度:30重量%)に、トルエン/メチルエチルケトン(重量比:前者/後者=80/20)の混合溶剤を加えて、固形分濃度を25重量%に希釈し、発泡構造体Aの一方の表面に、乾燥重量(固形分重量)で15g/m2となる塗布量で塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、発泡部材を得た。
(実施例5)
熱可塑性ポリエステル系樹脂(商品名「バイロン30SS」東洋紡社製;ガラス転移温度:9℃、固形分濃度:30重量%)に、トルエン/メチルエチルケトン(重量比:前者/後者=80/20)の混合溶剤を加えて、固形分濃度を25重量%に希釈し、さらに、架橋剤として商品名「コロネートL」(日本ポリウレタン工業社製)を、熱可塑性ポリエステル系樹脂100重量部に対して1重量部の割合で加えた後、発泡構造体Aの一方の表面に、乾燥重量(固形分重量)で12g/m2となる塗布量で塗布し、その後、110℃で3分間、加熱乾燥し、さらに、50℃で、2日間エージングして、発泡構造体の表面に熱可塑性ポリエステル系樹脂層(コート層)を形成して、発泡部材を得た。
(実施例6)
熱可塑性ポリエステル系樹脂(商品名「バイロン30SS」東洋紡社製;ガラス転移温度:9℃、固形分濃度:30重量%)に、トルエン/メチルエチルケトン(重量比:前者/後者=80/20)の混合溶剤を加えて、固形分濃度を25重量%に希釈し、さらに、架橋剤として商品名「コロネートL」(日本ポリウレタン工業社製)を、熱可塑性ポリエステル系樹脂100重量部に対して3重量部の割合で加えた後、発泡構造体Aの一方の表面に、乾燥重量(固形分重量)で14g/m2となる塗布量で塗布したこと以外は、実施例5と同様にして、発泡部材を得た。
(実施例7)
熱可塑性ポリエステル系樹脂(商品名「バイロン30SS」東洋紡社製;ガラス転移温度:9℃、固形分濃度:30重量%)に、トルエン/メチルエチルケトン(重量比:前者/後者=80/20)の混合溶剤を加えて、固形分濃度を25重量%に希釈し、さらに、架橋剤として商品名「コロネートL」(日本ポリウレタン工業社製)を、熱可塑性ポリエステル系樹脂100重量部に対して5重量部の割合で加えた後、発泡構造体Aの一方の表面に、乾燥重量(固形分重量)で18g/m2となる塗布量で塗布したこと以外は、実施例5と同様にして、発泡部材を得た。
(実施例8)
熱可塑性ポリエステル系樹脂(商品名「バイロンGK−110」東洋紡社製;ガラス転移温度:42℃、固形分濃度:100重量%)に、トルエン/メチルエチルケトン(重量比:前者/後者=80/20)の混合溶剤を加えて、固形分濃度を25重量%に希釈し、発泡構造体Aの一方の表面に、乾燥重量(固形分重量)で10g/m2となる塗布量で塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、発泡部材を得た。
(実施例9)
熱可塑性エラストマー樹脂(商品名「SIS5405」JSR社製;スチレン−イソプレン−スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂;スチレン成分の含有比率:18モル%)に、トルエン溶剤を加えて、固形分濃度を20重量%に希釈し、メイヤバーにより発泡構造体Aの一方の表面に、乾燥重量(固形分重量)で15g/m2となる塗布量で塗布し、その後、80℃で3分間、加熱乾燥して、発泡構造体の表面に熱可塑性エラストマー樹脂層(コート層)を形成して、発泡部材を得た。
(実施例10)
熱可塑性エラストマー樹脂として、商品名「SIS5405」(JSR社製)に代えて、商品名「SIS5002」(JSR社製;スチレン−イソプレン−スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂;スチレン成分の含有比率:22モル%)を用いたこと以外は、実施例9と同様にして、発泡構造体の表面に熱可塑性エラストマー樹脂層(コート層)を形成して、発泡部材を得た。
(実施例11)
熱可塑性エラストマー樹脂として、商品名「SIS5405」(JSR社製)に代えて、商品名「セプトン2104」(クラレ社製;スチレン−イソプレン−スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂;スチレン成分の含有比率:65モル%)を用いたこと以外は、実施例9と同様にして、発泡構造体の表面に熱可塑性エラストマー樹脂層(コート層)を形成して、発泡部材を得た。
(比較例1)
発泡構造体Aをそのまま発泡部材として用いた。
(比較例2)
酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(商品名「C−965」日本カーバイド社製)を、発泡構造体Aの一方の表面に、乾燥重量(固形分重量)で20g/m2となる塗布量で塗布し、その後、110℃で3分間、加熱乾燥して、発泡構造体の表面に酢酸ビニル系樹脂層(コート層)を形成して、発泡部材を得た。
(比較例3)
酢酸ビニル系エマルジョン樹脂(商品名「ニカゾールTS−824」日本カーバード工業社製)を、発泡構造体Aの一方の表面に、乾燥重量(固形分重量)で15g/m2となる塗布量で塗布し、その後、110℃で3分間、加熱乾燥して、発泡構造体の表面に酢酸ビニル系エマルジョン樹脂(コート層)を形成して、発泡部材を得た。
(評価)
実施例1〜11及び比較例1〜3に係る発泡部材について、接着力を、下記の接着力の測定方法により測定するとともに、実施例4〜7及び実施例9〜11に係る発泡部材について、リワーク性を、下記のリワーク性の評価方法により評価した。
(接着力の測定方法)
23±2℃、50±5RH%の雰囲気にて、各測定材料を24時間以上保管した後(前処理条件:JIS Z 0237に準じる)、同雰囲気にて、30mm×120mmの発泡部材用キャリアテープ(商品名「ECT−755」日東電工社製)に、20mm×120mmの発泡部材を2kgのローラーで1往復させる方法で圧着し、約30分放置して評価用サンプルを作製した。発泡部材用キャリアテープを、測定時に支持板(例えば、厚さ2mmのベークライト板など)から浮き、剥がれがないように強粘着力用両面粘着テープ(商品名「No.500」日東電工社製)を介して支持板に貼り付け、発泡部材を剥離させる際に要する力を、温度:23±2℃、湿度:50±5RH%、剥離角度:180度にて、引張速度:10m/min(高速剥離)、0.3m/min(低速剥離)の各条件で測定し、粘着力(N/20mm)を求めるとともに、剥離させた際の剥離状態を目視で確認した。なお、高速剥離(引張速度:10m/min)での粘着力(接着力)の評価は、高速剥離試験機(テスター産業社製)を用い、また、低速剥離(0.3m/min)での粘着力(接着力)の評価は、万能引張圧縮試験機(商品名「TCM−1kN B」ミネベア社製)を用いた。測定結果は、表1の「高速剥離」、「低速剥離」の欄に、それぞれ示した。表1において、剥離状態における「界面」とは、発泡部材と発泡部材用キャリアテープとの界面で剥離が生じていることを示しており、また、「フォーム」とは、発泡部材の発泡構造体A中で剥離が生じている(すなわち、フォーム破壊が生じている)ことを示している。
(リワーク性の評価方法)
各種被着体(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体製板、アクリル系樹脂製板、ガラス板、ステンレス板)に対し、発泡部材のコート層(比較例1に係る発泡部材の場合は、いずれかの面)が被着体に対して接するように、発泡部材を配置し、発泡部材を50%の厚みになるように圧縮した状態で、50℃で7日間保持した。その後、室温まで冷却した後、手作業にて、各被着体より発泡部材を剥離させ、剥離させた際の剥離状態を目視で観察し、下記の評価基準により、リワーク性を評価した。なお、評価結果は、表2に示した。具体的には、被着体がアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体製板である場合は表2の「ABS」の欄に、被着体がアクリル系樹脂製板である場合は表2の「アクリル」の欄に、被着体がガラス製板である場合は表2の「ガラス」の欄に、被着体がステンレス製板である場合は表2の「SUS」の欄に、それぞれ示した。
リワーク性の評価基準
○:発泡部材と被着体との界面で剥離している。
△:被着体の表面に、発泡部材のコート層又は発泡構造体Aの一部が付着して残存している。
×:発泡部材の発泡構造体A中で剥離が生じている
Figure 0005684775
Figure 0005684775
表1から明らかなように、各実施例に係る発泡部材は、熱可塑性ポリエステル系樹脂又は熱可塑性エラストマー樹脂によるコート層(熱可塑性ポリエステル系樹脂層又は熱可塑性エラストマー樹脂層)を有しているので、発泡部材の表面の強度を向上させることができ、キャリアテープから剥離させる際のフォーム破壊が、高速剥離、低速剥離ともに、防止されている。一方、比較例1に係る発泡部材は、コート層を有しておらず、また、比較例2〜3に係る発泡部材は、酢酸ビニル系樹脂によるコート層を有しているので、高速剥離の場合、発泡部材の表面が破壊されるフォーム破壊が生じている。
従って、発泡部材の表面に熱可塑性ポリエステル系樹脂または熱可塑性エラストマー樹脂によるコート層を設けることにより、高速剥離の場合であっても、発泡部材をキャリアテープから剥離させる際のフォーム破壊を抑制又は防止することができることが確認された。
また、表2から明らかなように、熱可塑性ポリエステル系樹脂層が、熱可塑性ポリエステル系樹脂が架橋された構造を有している熱可塑性ポリエステル系樹脂層であると、さらに、リワーク性が向上し、より好ましい結果が得られることが確認された。

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂に、高圧の不活性ガスを含浸させた後、減圧する工程を経て形成された熱可塑性樹脂発泡体による熱可塑性樹脂発泡体層を有する発泡部材であって、
    熱可塑性樹脂発泡体層の少なくとも一方の面に、熱可塑性ポリエステル系樹脂層を有しており、前記熱可塑性ポリエステル系樹脂層が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、及びポリブチレンナフタレートから選ばれる少なくとも一種の熱可塑性ポリエステル系樹脂により形成された層であって、
    前記熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、アルケニル芳香族樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、ポリアセタール、及びポリフェニレンスルフィドからなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂であって、
    発泡部材の厚さが0.5〜5mmであって、
    前記熱可塑性樹脂発泡体層の見かけ密度が0.02〜0.2g/cm3であり、
    電気・電子機器用の部材又は部品を発泡部材を介して取り付ける際の発泡部材として用いられることを特徴とする発泡部材。
  2. 熱可塑性樹脂発泡体層を構成する熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂である請求項1記載の発泡部材。
  3. 熱可塑性ポリエステル系樹脂層を構成する熱可塑性ポリエステル系樹脂のガラス転移温度が20℃以下である請求項1又は2に記載の発泡部材。
  4. 熱可塑性ポリエステル系樹脂層が、熱可塑性ポリエステル系樹脂が架橋された構造を有している請求項1〜3の何れか1項に記載の発泡部材。
  5. 発泡部材が用いられた電気・電子機器類であって、発泡部材として請求項1〜4の何れか1項に記載の発泡部材が、電気・電子機器類に、電気・電子機器用の部材又は部品を取り付ける際に、電気・電子部材又は部品の防塵材として貼付されることを特徴とする電気・電子機器類。
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