JP5684118B2 - 設備電力および冷却を管理するための方法およびシステム - Google Patents

設備電力および冷却を管理するための方法およびシステム Download PDF

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Description

発明の背景
1.発明の分野
本発明の実施例は、概して、エンティティの管理に関し、より特定的には、設備電力を管理するための方法およびシステムに関する。
2.関連技術の説明
数年間にわたり、コンピュータ、通信設備および他の電子機器のための集中型データセンタが使用されてきたが、ごく最近では、インターネットの利用の増加に伴って、インターネットサービスプロバイダ(ISP:Internet Service Provider)、アプリケーションサービスプロバイダ(ASP:Application Service Provider)およびインターネットコンテンツプロバイダのためのホスティングサービスを提供する大規模なデータセンタが、より一層普及してきている。典型的な集中型データセンタには、機器に多くのラックが備わっており、電力、冷却および外部通信設備への接続が必要となっている。現代のデータセンタおよびネットワークルームにおいては、これらの設備において用いられるコンピューティング機器の密度が高いため、設備の冷却および電力系統に負担がかかっている。これまで、データ設備における各々の機器の筐体のための典型的な電力消費は1kWのオーダであった。機器ラックにおいてサーバブレードおよび他の高電力密度の機器を使用した場合、機器ラックが10kWまたは25kWほどの高さの電力を消費することは珍しいことではない。
設備における電力使用をデータセンタのマネージャが監視することを可能にするいくつかのツールが存在する。これらのツールには、アメリカン・パワー・コンバージョン・コーポレーション(American Power Conversion Corporation)(ウェストキングストン(West Kingston)、RI)から入手可能なInfrastruXure(登録商標)マネージャおよび/またはInfrastruXure(登録商標)セントラルプロダクトがある。
データセンタに位置する機器に必要な電力を供給したり冷却をもたらしたりするようにデータセンタの設計者がデータセンタのレイアウトを構成するのを支援するのに利用可能なツールがいくつかある。これらのツールは、典型的には、データセンタ用の全電力要件と、これに応じた全冷却条件とを設計者が決定するのを支援する。加えて、これらのツールは、電力ケーブル配線および回路遮断器の適切なサイジングならびに最適な機器レイアウトを設計者が決定するのを支援することもできる。
発明の概要
既存のデータセンタにおいては、多くの場合、機器をアップグレード済みの機器と交換すること、および/または、設備における既存の筐体に新しい機器を追加することが望ましい。コンピュータ機器の電力要件が高まってきているため、新しい機器または交換用機器が追加され得る前に設備において利用可能な十分な電力が存在するかどうかをデータセンタマネージャが判断することが望ましい。データセンタ機器は主に単相であり、より大型のデータセンタについての電力分配は三相となっている。
典型的には、データセンタマネージャは、データセンタの総電力容量が総消費電力として十分であるかどうかを知っている可能性があるか、または決定することができる。しかしながら、分配システムが複雑であり、時間とともに負荷が変化するので、個人が、多相間での負荷の分配を手作業で正確に行なうことが困難になる。電力分配ユニット(PDU:power distribution unit)または無停電電源装置(UPS:uninterruptible power supply)などの電源の位相に過負荷をかけることにより、電源からの安全な電力が失われたり遮断器が遮断されたりしてしまい、これにより負荷が低下する可能性がある。
従来、機器を交換するかまたは新しい機器を追加する場合、データセンタマネージャは、手動でサーバにプラグインし、これをオンにして、過負荷のせいで回路遮断器が遮断したかどうかを判断することによる試行錯誤法を単に使用しただけであるかもしれず、残念なことに、サーバのラック全体に対する電力が失われてしまう結果となった。代替的には、データセンタマネージャは、電源における電流負荷を評価した後に機器を接続したかもしれない。この方策では、電源に接続されたデータ機器が電力消費の際に時間とともにスケールアップした場合に、システムにおいて、ラック全体への電力が失われてしまう可能性もある。他の方策として、機器製造業者の報告による計算された電力消費データまたは規格に依拠し、電源上の位相間での電力負荷の均一な分配を想定すること、または、効果位相平衡を低減するために分配および電力システムを劇的に大きくすることが挙げられるが、これらは、不正確かつ非能率的であり、また費用がかかる可能性がある。
この発明の局面は、概して、データセンタエンティティおよびそれらの関連するリソースの管理に関する。方法および対応する装置により、データセンタラックにおける電源の位相の利用可能な電力容量が決定される。当該方法は、電源の電力を計測するステップと、電源の位相ごとに平均ピーク消費電力を計算するステップとを含む。電源の位相ごとの平均ピーク消費電力と、電源に接続されたデータセンタ機器に対応する予想消費電力データとを用いて、利用可能な電力容量を電源の位相ごとに計算することができる。データセンタ機器を管理するための方法および対応する装置は、位相ベースの利用可能な電力容量計算を用いて、データセンタ構成内の新しいデータセンタ機器の最適な配置を決定することもできる。
添付の図面は、縮尺通りに描かれるよう意図されたものではない。図面においては、さまざまな図に示される同一またはほぼ同一の各構成要素は同様の番号で表わされる。明確にする目的で、すべての図面においてすべての構成要素に名前が付けられていない可能性がある。
この発明の実施例が使用され得るタイプのデータセンタの上面図である。 図1のデータセンタの側面図である。 この発明の一実施例に従ったシステムの機能ブロック図である。 本発明の一実施例に従った図3のシステムを用いて実現され得るプロセスのフローチャートである。 本発明の少なくとも1つの実施例を用いて表示され得る設備情報を示す図である。 本発明の実施例を用いて表示され得る付加的な情報を示す図である。 本発明の実施例を用いて表示され得る付加的な情報を示す図である。 図6Aおよび図6Bに表示された情報と共に用いられ得るこの発明のさまざまな局面を示すグラフィカルユーザインターフェイス画面を示す図である。 図6Aおよび図6Bに表示された情報と共に用いられ得るこの発明のさまざまな局面を示すグラフィカルユーザインターフェイス画面を示す図である。 本発明の他の実施例を用いて表示され得る付加的な情報を示す図である。 図8に示される情報と共に用いられ得るこの発明のさまざまな局面を示すグラフィカルユーザインターフェイス画面を示す図である。 図8に示される情報と共に用いられ得るこの発明のさまざまな局面を示すグラフィカルユーザインターフェイス画面を示す図である。 本発明の一実施例に従った管理システムの機能ブロック図である。 本発明の一実施例に従った管理プロセスを示すフローチャートである。 本発明の実施例において用いられ得るコンピュータシステムの機能ブロック図である。 図12のコンピュータシステムと共に用いられ得るストレージシステムの機能ブロック図である。 この発明のさまざまな局面を示すグラフィカルユーザインターフェイス画面を示す図である。
詳細な説明
この発明は、その応用例について、以下の記載で説明され添付の図面に例示された構造の詳細および構成要素の配置には限定されない。本発明は、他の実施例が実現可能であり、さまざまな方法での実施または実行が可能である。また、この明細書中で用いられる語句および用語は説明を目的としたものであり、限定するものとみなされるべきではない。「含む(including)」「含む(comprising)」、または「有する(having)」、「含む(containing)」、「含む(involving)」およびそれらの変形例を使用した場合、以下に列挙される項目およびその同等例ならびに付加的な項目を包含するよう意図されている。
この発明の実施例は、図1および図2に示されるデータセンタ100などのデータセンタを設計、管理および改装するのに使用可能である。図1はデータセンタ100の上面図を示し、図2はデータセンタ100の側面図を示す。さらに以下に説明するように、電力および冷却検討事項などの、さまざまなデータセンタリソースを含むデータセンタ100のレイアウトの設計は、この発明の実施例のシステムおよびプロセスを用いて実行され得る。データセンタリソースは、たとえば、データセンタ機器の機能性をサポートおよび/または保証するデータセンタの如何なる特徴をも含み得る。データセンタリソースの例には、電力、冷却、物理的スペース、重量支援、遠隔機器制御能力、物理的かつ論理的なセキュリティ、および物理的かつ論理的なネットワーク接続性が含まれる。電力データセンタリソースは、変圧器、PDUおよびアウトレットなどの電力分配リソース、データセンタに供給される商用電力などの分配可能な電力、現場にある発電機によって生成される電力、ならびにUPSによって供給される電力を含み得る。データセンタにおける物理的なスペースリソースは、データセンタフロアスペースおよびラックUスペースを含み得る。データセンタにおける冷却リソースは、冷却分配容量および冷却発生容量を含み得る。データセンタにおける物理的なセキュリティリソースは、セキュリティカメラおよびドアロックを含み得る。データセンタにおける論理的ネットワーク接続リソースは、仮想ローカルエリアネットワーク、ドメインネームサービスおよびダイナミックホスト構成プロトコルサービスを含み得る。物理的なネットワーク接続リソースは、ネットワーク配線およびパッチパネルを含み得る。データセンタにおける遠隔機器制御能力リソースは、キーボード・ビデオ・マウス・サービスを含み得る。
しかしながら、本発明の実施例は、図1および図2に示されるようなデータセンタとの併用には限定されず、高床を含まない他の設備と共に用いられてもよく、また、コンピューティング機器以外の機器を収容する設備であって、電気通信設備および他の設備を含む設備と共に用いられてもよい。さらに、本発明の実施例は、図1および図2に示される態様で整然とは配置されない機器レイアウトおよび高床と共に用いられてもよい。この発明の実施例は、引用によりその全体がこの明細書中に援用される「ラック電力システムおよび方法(Rack Power System and Method)」と題され、2002年1月2日に提出された米国特許出願第10/038,106号において記載されるシステム、装置および方法を使用し得る。
データセンタ100は、ラック102A、102B、102Cおよび102Dの列、冷却ユニット104Aおよび104B、ならびに高床106を含む。列の各々はラック108を含み、そのうちの少なくともいくつかは、ラックの前部から冷たい空気を引き込み、ラックの後部もしくは上部、またはラックの後部および上部に暖かい空気を戻す。各々のラックは、たとえばサーバ、冷却機器およびネットワーク接続機器などのラック搭載型データセンタ機器を収容するよう設計されたUスペース位置を含み得る。
図3は、図1のデータセンタ100などのデータセンタに設置された機器を設計、監視およびアップグレードするためのシステムの機能ブロック図であり、ここでは、本発明の原理が採用され得る。この機器は、サーバ、記憶装置およびネットワーク接続機器などのラック搭載型機器、ならびに、三相電力分配ユニットおよびCRACなどのフロア搭載型機器を含み得る。図3は、設計および管理システム200の機能ブロック図を示す。本発明の実施例は、機能ブロックによって提供される機能またはブロックの特定の配置には限定されない。加えて、システム200によって提供される機能は、1つのコンピュータシステム上で実現される必要はないが、以下にさらに記載され、その記載される機能を提供するようないくつかのネットワーク接続された装置を用いて実現されてもよい。さらに、特定の実施例には、図3を参照して以下に記載される機能および機能モジュールが多少なりとも備わっていてもよい。さまざまな実施例においては、図3を参照して記載される機能は、1つのプロセッサもしくはコントローラ上で実行され得るか、または、幾つかの異なる装置にわたって分配され得る。
システム200は、入力モジュール202、ディスプレイモジュール204、ビルダモジュール206、設備管理モジュール208、統合モジュール210、データベースモジュール212、および作業命令モジュール218を含む。入力モジュール202は、ユーザがシステム200にデータを入力することを可能にするインターフェイスを提供する。入力モジュール202は、たとえば、コンピュータシステム用のいくつかの公知のユーザ入力装置のうちの1つを含んでいてもよく、加えて、少なくとも1つの実施例においては、設備および/または設備に搭載される機器に関する電子データが、ネットワークインターフェイスを介して、または電子媒体ストレージリーダを用いてシステムに入力されてもよい。情報は、当該技術において公知のいずれかの技術を用いてこれらのモジュール間を流れ得る。このような技術には、TCP/IPによるネットワークを介した情報のやり取り、メモリにおけるモジュール間の情報のやり取り、記憶装置、ディスクまたは他のタイプのストレージエンティティなどのファイル、データベースまたは他のストレージエンティティに書込むことによる情報のやり取りが含まれる。
ディスプレイモジュール204はディスプレイインターフェイスを含んでおり、ユーザに対して出力データを表示するためのグラフィカルディスプレイを含み得る。加えて、ディスプレイモジュール204は、出力データのハードコピーを出力する1つ以上のプリンタのためのインターフェイスを含んでいてもよい。いくつかの実施例においては、ディスプレイインターフェイスはネットワーク接続を介して通信を行なってもよく、ディスプレイは遠隔に配置されてもよい。いくつかの実施例においては、ディスプレイインターフェイスはデータセンタ機器上に配置されてもよい。
ビルダモジュール206は、設備における機器の最適なレイアウトを設計するためのルーチン、電子機器筐体および/または機器ラックのための、電力要件および冷却要件などのデータセンタリソース要件を決定するためのルーチン、設備における機器、冷却ユニットおよび電力分配ブランチを配置することにより、電力および冷却要件などのデータセンタリソース要件を確実に満たすことができるようにするためのルーチン、ならびに、各々の電子機器筐体および/または機器ラックに関して、設備における機器のレイアウトに基づいて利用可能な電力容量および冷却容量などの残存するデータセンタリソース容量を計算するためのルーチンを含む。
別の実施例においては、ビルダモジュール206は、データセンタリソース供給ポリシーの入力を可能にするインターフェイスを呈示している。これらのポリシーは、データセンタ機器に供給されるようなデータセンタリソースの付加的な所望の特徴を詳述し得るものである。たとえば、データセンタリソース供給ポリシーは、所望のデータセンタリソース冗長性レベルおよびランタイム要件を特定し得る。加えて、データセンタリソース供給ポリシーは、データセンタ機器についてのセキュリティの必要性、たとえば、ロックされ得るおよび/または監視下にあり得るラックに財務データを含むサーバを配置する必要性などを特定し得る。
機器が設備に設置された後、設備管理モジュール208がシステム200によって用いられる。管理モジュールは、設備における機器についての、電力および冷却特徴などのデータセンタリソース特徴を監視するためのルーチンを含む。管理モジュールは、設備の全体にわたって測定装置および制御装置に直接または1つ以上のネットワークを介して接続されてもよく、分析、要約およびエクスポート用にそれらの履歴を記録してもよい。
一実施例に従うと、統合モジュール210は、システムにおけるメインモジュールであり、この発明の実施例の方法を実行するようシステム内のデータのフローを調整する。
データベースモジュール212は、サーバ、無停電電源装置、電気コード用タップ、ネットワーク接続機器(ネットワークケーブル配線、ハブ、ルータ、無線ルータ、スイッチ、パッチパネルなど)、自動切換スイッチ、電力分配ユニット、空気調節ユニット、ラックおよび他のいずれかのデータセンタ機器などのデータセンタにおいて使用され得るさまざまな装置に関するデータを記憶するのに用いられる。記憶されたデータは、データセンタ機器についてのデータセンタリソース供給ポリシーを含み得る。記憶されたデータはまた、物理的パラメータ(たとえば、寸法/ラックスペース要件、電源プラグタイプ、ネットワークケーブル配線仕様など)、ならびに電力および冷却消費データなどの、データセンタ機器についてのデータセンタリソース消費および生成ベンチマークを含み得る。ネットワーク接続機器、電源および空気調節ユニットなどのデータセンタリソースを設けているデータセンタ機器の場合、データセンタリソース生成ベンチマークは、ネットワーク接続性、冷却特徴および電力出力特徴(たとえば、利用可能な接続部/プラグの総出力容量、数およびタイプなど)を含み得る。或るデータセンタ機器がデータセンタリソースを生成および/または消費することをベンチマークが示し得ることが認識されるはずである。機器を備えるデータセンタリソースの例には、特に、発電機およびCRACが含まれる。以下に記載するように、完全な部品表(BOM:bill of materials)を提供して設計を完成させるために、本発明の実施例においてデータベースモジュールが用いられてもよい。一実施例においては、集中型のウェブアクセス可能データベースサーバを用いて、機器情報ならびに警告およびエラーメッセージを記憶して、編集のために情報に容易にアクセスできるようにし得る。
別の実施例においては、ユーザは、機器データベースシステム300の支援を受けて、データベースモジュール212によって処理される情報などのデータセンタ機器情報を維持し得る。機器データベースシステム300がまた、機能ブロック図である図3に表される。図3に示される実施例においては、システム300はネットワーク250を介して設計および管理システム200と通信する。システムプロバイダがホストとなり得るシステム300は、データセンタ機器データベース304およびデータセンタ機器データベースインターフェイス302を含む。概して、インターフェイス302はデータベース304に対するインターフェイスであり得、データセンタ構成、機器またはリソース情報を含みデータベース304への記憶に適したいずれのデータをも受信または供給し得る。さらに、データベース304は、データセンタ機器リソース要件、データセンタ構成およびデータセンタリソース冗長性およびランタイム要件を含むデータセンタ情報を、インターフェイス302から受信および記憶し得るか、または、検索を行ってインターフェイス302に供給し得る。
データベース304は、システムプロバイダのためのマスタデータベースとしての役割を果たし得るものであり、このため、データセンタに関するいくつかのタイプの情報を含み得る。一実施例においては、データベース304は、1つ以上の特定のデータセンタの物理的および論理的構成を含み得るデータセンタ構成管理データベース(CMDB:configuration management database)と、データセンタ機器のための理論的および実際的なデータセンタリソース生成および消費情報を含み得るデータセンタ機器特徴データベースとを含み得る。より特定的には、データベース304は、システムプロバイダが有するデータセンタのインストール済みベースまたはそのサブセットについての特定のCMDB情報を受け取って記憶し得る。この情報は、データセンタの設計および性能に関連し得る他の情報のなかでも、データセンタの物理的なレイアウト全体、たとえば、その物理的な寸法、データセンタ機器の位置およびアイデンティティ、ならびにデータセンタリソース容量、冗長性およびランタイムの要件を含み得る。この情報のソースは、図4の方法400に関連付けて以下に説明されるとおり、データセンタについての初期設計を含み得る。
データベース304によって記憶される、データセンタ機器特徴についての情報のタイプは、データベースモジュール212に関して上述された情報、たとえば、当該技術において参照されるような銘板値を含み得る。加えて、データベース304はまた、データセンタ機器についてのデータセンタリソース消費および生成履歴を記憶してもよく、この情報を用いて、データセンタ機器の製造業者およびモデルに特有の1組のベンチマークを維持し得る。これらの特定の履歴測定値は、データセンタ機器の製造業者およびモデルに特有のベンチマークであって、かつ理論値(たとえば銘板値)ではなくデータセンタ機器の実際の実用的な用途に基づいたベンチマークを確立するために、さまざまな形式に要約されてもよい。これらのデータセンタリソース消費および生成の要約は、特に、最小、最大および平均のデータセンタリソース消費または生成、時間の関数としてのデータセンタリソース消費または生成、たとえば、週のうち日ごと、年のうち週ごとなどの電力または冷却消費または生成、いずれかの変更が要求された場合の実際のデータセンタリソース消費または生成、ならびに、データセンタ機器利用の関数としてのデータセンタリソース消費または生成を含み得る。この情報のソースは、顧客またはシステムプロバイダが入力したベンチマークを含むデータセンタについての初期設計と、以下の方法400に関して説明されるような進行中のパラメータ測定とを含み得る。一局面に従うと、これらのベンチマークが銘板値よりも正確である可能性があり、以下に説明する設計および改装プロセス中にシミュレーションの目的で用いられ得ることが認識される。
インターフェイス302は、データベース304の情報を外部エンティティと交換するためのユーザインターフェイス(UI:user interface)およびシステムインターフェイスの両方を呈示し得る。これらの外部エンティティはシステムおよび/またはユーザを含み得る。インターフェイス302は、予め定義された情報ドメインへの入力を制限し、さらには、入力されたいずれの情報をも、それが用いられるかまたは他のモジュールに供給される前に検証し得る。たとえば、一実施例においては、インターフェイス302は、ユーザまたはアプリケーションプログラムがデータベース304に問合せを行なうことを可能にする構造化照会言語(SQL:Structured Query Language)インターフェイスを含み得る。このSQLインターフェイスは、SQLステートメントを構築するためにユーザが作動させ得るグラフィック要素を含んでいてもよく、ユーザが単純にSQLステートメントを直接入力することを可能にする要素を含んでいてもよい。
他の実施例においては、インターフェイス302は、より複雑なグループ化、翻訳、検証および/または制限ロジックを含み得る。たとえば、インターフェイス302は、ユーザによって入力されたSQLステートメントが、データベース304に対して実行される前に適切なSQL構文に準拠していることを検証し得る。一実施例においては、インターフェイス302は、ビルダモジュール206と同様の特徴を備えたUIを呈示して、ユーザがさまざまなデータセンタ構成を表わすデータベース情報を作成することを可能にし得る。別の例においては、インターフェイス302はユーザインターフェイスを呈示してもよく、これにより、ユーザが、製造業者、モデルおよびデータセンタのリソース消費および生成ベンチマークを含む新しいデータセンタ機器リソース情報を入力することを可能にし得る。インターフェイス302は、電力、冷却、物理的スペースなどの予め規定されたデータセンタリソースに対するリソース消費および生成ベンチマークの入力を制限する可能性がある。さらに別の実施例においては、ユーザは、インターフェイス302を介するデータセンタ機器のグループを確立し、1組のデータセンタ内、またはいくつかのタイプのコンピューティング機器、たとえば携帯型コンピューティング装置上で使用されるこれらの機器グループを承認し得る。さらに、インターフェイス302は、ユーザが機器グループ間の階層関係を指定することを可能にし得る。図3に関連してさらに以下に説明するように、この情報をグループの階層に配置することにより、データベースメンテナンスおよび分配が容易になる可能性がある。
一実施例においては、インターフェイス302は、データセンタにおけるシステムプロバイダのインストール済みベースまたはデータセンタ機器プロバイダからデータセンタ構成および測定されたパラメータ情報をインポートするシステムインターフェイスを呈示し得る。インターフェイス302は、たとえばSQL、またはSOAPでラップされたSQLなどの標準プロトコルを利用して、このようなシステムインターフェイスを実現し得る。インターフェイス302はまた、データベース304によって実行されるべきコマンドに解析かつ分解される非標準プロトコル要素を含み得る。インターフェイス302は、データベース304での実行に先立ってデータベースコマンドを検証し得る。いずれかの適用可能な検証が成功した場合、いずれかの顧客特有のデータセンタ機器、たとえば、データベース304に存在せず顧客によって入力されたデータセンタ機器も、インターフェイス302によってデータベース304にインポートされ得る。同様に、いずれかの適用可能な検証が成功した場合、データセンタ機器プロバイダによって利用可能にされるデータベース304に存在しない機器が、インターフェイス302によってデータベース304にインポートされ得る。これらの特徴により、システム300が新しいデータセンタ機器をその管理された要素の組に容易に追加することが可能になる。
さらに、測定パラメータのインポートによりパラメータ要約プロセスがトリガされ、これにより、データセンタ機器リソース消費および生成ベンチマークが更新されて実際の使用経歴が反映され得る。要約プロセスは、特に、最小、最大および平均電力消費済みまたは生成済みベンチマーク、時間の関数としての電力消費もしくは生成についてのベンチマーク、たとえば週のうち日ごと、年のうち週ごとなどに消費もしくは生成された電力についてのベンチマーク、いずれかの変更が必要とされる場合に実際に消費もしくは生成される電力についてのベンチマーク、および/または、データセンタ機器利用の関数として消費もしくは生成される電力についてのベンチマーク、の更新を含み得る。
さらに別の実施例においては、インターフェイス302は、外部ストレージにデータセンタ機器情報またはカタログをエクスポートするシステムインターフェイスを呈示し得る。この外部ストレージは、さまざまなコンピューティング装置上のさまざまな位置に存在し得る。さらに、以下に説明するように、これらの位置およびコンピューティング装置にエクスポートされる特定の情報は、データセンタ機器の特定のグループに分類される可能性がある。
少なくとも一実施例においては、システム300の機能がシステム200のデータベースモジュール212に含まれる可能性があることが認識されるはずである。
さらに別の実施例においては、作業命令モジュール214は、プロセス1100に関して以下に説明されるようなデータセンタ改装プロセスに起因するような、データセンタの構成に対する変更を管理することを可能にし得る。概して、作業命令モジュール214は、システム200における他のモジュールによってデータセンタ構成に対してなされる如何なる変更をも分析する。次いで、作業命令モジュール214によって1組のタスクが生成され、この1組のタスクが完成すると、上記の変更が実現されることとなる。さらに、作業命令モジュール214は、このタスクの組を、人が判読可能な形式の1組の作業命令に翻訳する。最後に、作業命令モジュール214により、それらの作業命令を、完成するまで追跡することが容易になる。これらの目的を達成するために、作業命令モジュール214は、外部エンティティとの通信および相互運用を可能にするようさまざまなUIおよびシステムインターフェイスを呈示し得る。
一実施例においては、作業命令モジュール214が呈示しているシステムインターフェイスを介して、統合モジュール210が、データセンタ構成になされた如何なる変更をも提供し得る。作業命令モジュール214はまた、技術者などの他のユーザに対する作業命令をデータセンタマネージャなどのユーザが修正および発送して実現することを可能にする要素を含むユーザインターフェイスを呈示し得る。作業命令モジュール214はまた、ユーザが1組の自動発送ルールを構成することができるようにユーザインターフェイスを呈示し得る。さらに、作業命令モジュール214は、技術者などのユーザが作業命令についての状態を含む詳細を修正することを可能にする他のユーザインターフェイスを呈示し得る。これらのユーザインターフェイスは、携帯型コンピューティング装置を含むさまざまなコンピューティング装置上に存在し得る。
携帯型コンピューティング装置上にこのようなユーザインターフェイスを実現することにより、構成の変更に応じて技術者などのユーザがデータセンタのCMDBを更新することが可能になり得る。これにより、より適切に構成変更の更新に対応し、かつその更新が迅速であるという理由で、CMDBの高い精度を含むいくつかの利点をもたらすことができる。別の利点として、技術者などのユーザの生産性の向上を挙げることもできる。というのも、ワークステーションにおいて別個の動作として変更が入力されるのではなく、データセンタ機器を操作している間に構成変更が入力され得るからである。
作業命令モジュール214はまた、他のシステムと相互運用するための修正および割当てシステムインターフェイスを実現し得る。たとえば、作業命令モジュール214は、システムインターフェイスを介して外部の電子メールシステムを利用して、作業命令の割当てをユーザに通知してもよい。最後に、作業命令モジュール214はシステムインターフェイスを利用して、データセンタリソース要求の変更を検出することを可能にし、この情報を用いて作業命令の状態を適宜修正し得る。
システム200を用いて実行され得る一実施例に従った方法400のフローチャートを、ここで、図4を参照して説明する。初めに、必要に応じて、方法400の段階401で、ユーザがデータセンタ機器のグループを作成し得る。これらのグループにより、単一の集合的なエンティティとして複数のタイプのデータセンタ機器を管理することが可能になり得る。たとえば、グループに機器を含めることにより、このような機器が、顧客が所有するすべてのデータセンタ内またはその特定のサブセット内で使用されることについて承認されたものとして指定され得る。データセンタ内での使用が承認されたデータセンタ機器はいずれも、データセンタの設計または改装中に用いられてもよい。
さらに、ユーザはこれらのグループを階層的に配列してもよい。一実施例においては、第1のグループが作成される。この第1のグループは、システムによってサポートされるデータセンタ機器をすべて含む。さらに、第1のグループのサブセットである第2のグループが作成される。この第2のグループは、特定の顧客のデータセンタ内での使用が承認された機器を指定する。さらに、第2のグループのサブセットである第3のグループが作成される。この第3のグループは、特定の顧客データセンタ内で使用されるのが好ましい機器を指定する。一実施例においては、ユーザは、特定のグループを、特定の顧客、顧客データセンタ、または携帯型コンピューティング装置などの顧客データセンタ内の特定のコンピューティング装置に対するエクスポート用の目標とし得る。
機器のグループを作ることにより、電子データセンタ機器カタログのメンテナンスおよび分配が容易になり得る。たとえば、階層中のより低いグループ、たとえば、特定のデータセンタ内の携帯型コンピューティング装置に対する分配用に指定されたグループ、にデータセンタ機器を特別に含めることにより、機器を先祖グループに存在させることが必要になるだろう。このように機器を含めることは、システムによって自動的に行なわれてもよい。これらのグループは、特定の顧客データセンタの改装用に使用可能にされる前に顧客による機器の使用が承認されることを必要とすることによって顧客組織階層内のデータセンタ機器の標準化を実施するのに用いられてもよい。
別の実施例においては、システムプロバイダは、顧客データセンタに対する分配用の標準的なデータセンタ機器のグループを作成してもよい。この機器カタログは、データセンタへの最初のシステム設置の際に届けられてもよい。次いで、標準的な機器には、段階404に関連して以下に説明されるように、顧客データセンタにおいて用いられる顧客特有の非標準機器が補われてもよい。
承認された機器はさらに、1つ以上の顧客データセンタとともに使用される好ましい組にグループ化されてもよい。これらの好ましいデータセンタ機器グループの生成は、ユーザによって明示的に行なわれてもよく、または、データセンタ設計もしくは改装中に顧客データセンタ内において、または顧客による特定機器の使用に基づいて、システムによって暗黙的に行なわれてもよい。
方法400の段階402において、設備に関する情報がシステムにロードされる。情報としては、たとえば、設備の寸法、部屋の数、ドアの位置、支柱、他の障害物、データセンタリソース能力のパラメータ、たとえば利用可能な電力、設備の冷却容量、ならびに、高床または吊り天井が使用されているか否か、さらに、このようなフロアおよび屋根の特徴が含まれる。データセンタリソース供給ポリシーがこの段階で入力されてもよい。発電機またはCRACなどのデータセンタリソース供給機器については、容量情報が、図3のシステム300のインターフェイス302からのデータセンタ機器情報を受信することによってロードされてもよい。
方法の段階404において、設備に設置されるべき機器に関する情報が入力される。情報は、たとえば、機器のラックの数、ラックの各々についての最大消費電力、ラックの寸法、およびラックについての冷却要件を含む。機器および/またはラックのためのバックアップ電源および多数の電源の需要が、段階404において入力されてもよい。一実施例においては、ラックにロードされるべき機器の個々の部品についてのデータセンタリソース消費および生成特徴が入力されてもよい。また、(ラックにロードされる機器を含む)機器の重量を用いて、設置された機器の重量が、確実に、いずれかの設備制約の範囲内に収められ得る。これらの特徴は、ネットワーク接続性に加えて、電力および冷却要件、機器が占める必要のあるラックスペースの量、ならびに、機器が必要とする電気プラグのタイプおよび/または数を含み得る。一実施例においては、データベースモジュール212は、無停電電源装置、機器ラック、冷却ユニット、発電システム、電力分配ユニット、自動切換スイッチ、ケーブルを含む電気的な配線装置、ならびにサーバおよび他のコンピュータ機器などの幾つかの装置に関する情報を含む。この実施例においては、装置の特定のモデル番号が入力されると、装置の特徴がデータベースモジュールから検索される。一実施例においては、システム300のインターフェイス302は、データベースモジュール212にこれらの装置/機器特徴を与える。防火およびセキュリティに関する機器が設計に含まれてもよい。さらに、少なくとも1つのバージョンでは、機器ラック内の機器および構成要素はすべてRFIDタグを含み得る。本発明のシステムがこのRFIDタグを用いることにより、機器およびラックの位置を追跡することができる。別の実施例においては、この段階または前の段階でユーザによって追加または変更されるいずれかのデータセンタ機器特徴が、システム300のインターフェイス302に伝送されて、データベース304にインポートされてもよい。
情報のすべてがシステムに入力されると、段階406において、一実施例におけるシステムは、機器のデータセンタリソース要件、たとえば電力および冷却要件、ならびに、段階404で入力されたかまたはデータベースモジュールから検索された機器の他の特徴を考慮に入れて、設備における機器のためのレイアウトを決定する。別の実施例においては、ユーザは、必要に応じてラックおよび他の機器を追加して、レイアウトを図表的に作成してもよく、この実施例においては、システムは、レイアウトプロセス中にフィードバックを行なって、いくつかの選択肢を却下し、インテリジェントな提案を行なうこととなる。これらのルールは、たとえば、標準的なホットアイル/コールドアイルの交互のレイアウトが規定されなければならないこと、プレナムが何らかの最小値を上回るべきこと、全部屋冷却容量が全部屋冷却負荷を上回るべきこと、アイルが、アクセスの目的でかつ建築基準を満たすために十分に広くされるべきこと、PDUとPDUによってサーブされるITとのラック間の距離が最大値を上回るべきでないこと、PDUをUPSに直接隣接させるべきこと、ケーブルラダーがアイルを横切る場合、アイルは最大幅を上回るべきでないこと、1つ以上のデータセンタリソース容量が、目標とするデータセンタリソース冗長性および/またはランタイム要件などをサポートするのに十分なレベルあるべきこと、等を含み得る。
段階408では、位相ベースの電力容量分析を行なって、予想される位相ベースの消費電力の分析に基づいて設けられた機器とラックに設置された機器とに対してその設計でも十分な電力が供給されるかどうかを判断することができる。冷却分析が、段階408で行なわれてもよい。一実施例においては、冷却分析の結果が、1つ以上の装置および/またはラックが十分な冷気を受けていないことを示した場合、または、位相ベースの電力容量分析により利用可能な電力の不足が示された場合、手順が段階406に戻って、段階408で行なわれた分析から得られるフィードバックに基づいて機器のレイアウトを変更し得る。
実施例においては、位相計算機は、無停電電源装置、電力分配ユニット、RMPDUおよびIT機器などの電源間における電力および位相接続のコンピュータモデルと組合わされた管理システムを介して、ラックマウント電力分配ユニット(RMPDU)によって報告されるとおり、位相ごとに、測定されたピーク消費電力を用いる。モデルにおける各々のタイプのIT機器は、既知の予想ピーク消費電力および既知の位置を有しているが、IT機器とRP PDUとの間の実際の電力接続については不明である可能性がある。
RM PDUに対する接続の詳細が不明であるIT機器の場合、ラックにおけるRMPDUの位相間における測定されたピーク消費電力の相対的な分配を用いることにより、設置されたIT機器の予想ピーク消費電力の分配を計算することができる。予想ピーク電力の計算された分配に基づいて、ラックマウントPDUにつき位相当たりの利用可能な容量を計算することができる。測定されたピークデータがいずれも利用可能でなく、IT機器とRM PDUとの間の接続が不明である場合(たとえば、IT機器がオンにされたことがない場合)、推定されたピークデータ値を用いることにより、確実に、位相に過負荷がかからないようにすることができる。
データセンタラックにおける電源の位相の利用可能な電力容量を決定するための方法は、電源の位相ごとに消費電力を計測するステップと、電源の位相ごとに平均消費電力を計算するステップとを含み得る。一実施例においては、これは、電源に接続されたデータセンタ機器に対応する平均ピーク消費電力および予想消費電力のデータに基づいて電源の位相ごとに利用可能な電力容量を計算するステップを含む。
位相ベースの電力容量分析が完了すると、段階410において、設備の1つ以上の部屋における機器の位置を示す部屋モデルが表示される。部屋モデルは、各々の機器ラックまたは個々のデータセンタ機器について、消費または生成される電力および冷却などの全データセンタリソースに関する情報と、ラックまたはデータセンタ機器に対する電力および冷却などの利用可能な全データセンタリソースの表示とを含み得る。一実施例においては、電力および冷却データなどの実際のデータセンタリソースデータが表示され得る一方で、他の実施例においては、色を単独で、またはデータと組合わせて用いて、電力および冷却の利用可能性などの、さまざまなレベルのデータセンタリソース利用可能性を表示し得る。たとえば、しきい値を上回るマージンを保った十分な冷却空気でラックが作動している場合、ラックはディスプレイ上に緑色で示され得る。冷却空気利用可能性がしきい値に近い場合、ラックは黄色で示され得る。さらに、ラックに十分な冷却空気がない場合、ラックは赤色で示され得る。さらに、分析の結果により、電力および/または冷却などの十分なデータセンタリソースが機器に提供されているが、特定された冗長性レベルおよび/またはランタイムマージンがデータセンタ機器の部屋レベル、列レベル、ラックレベル、または特定の部品/要素においては満たされていないことが分かるだろう。
一実施例においては、システムは、複数の部屋モデルを表示してもよい。さらに、当該システムは、ユーザが、機器のデータセンタリソース要件ならびにいずれかの適用可能な冗長性および/またはランタイム要件に基づいて、機器についての1つまたは一連の交互になった申し分のない位置を見出すことを可能にし得る。別の実施例では、ユーザが機器のための最適な位置を見出し、その後、他の位置を優先順に見出すことを可能にし得る。さらに別の実施例では、ユーザがデータセンタ機器および位置の両方を特定することを可能にし、さらに、その位置が機器の要件および適用可能なデータセンタ供給ポリシーを満たすのに十分なデータセンタリソースを提供しているかどうかを検証し得る。さらに別の実施例においては、システムは、ユーザ指定の位置にデータセンタ機器が配置されることを示唆し得る。この場合、システムは、適用可能なデータセンタリソース供給ポリシーおよび示唆された機器のデータセンタリソース要件が満たされることを確実にし得る。部屋モデルに関する具体例の詳細を、図5、図6Aおよび図6Bを参照して以下にさらに説明する。
判断ブロック412では、たとえば、段階410で生成されたレイアウトが申し分のないものであるかどうかを設備設計者が判断し得る。この判断は、もとのレイアウトの設計中に含まれていなかったが設計者にとっては重要である付加的な基準に基づいてなされてもよい。たとえば、いくつかのラックを互いの近くに配置するか、または、いくつかのラックを互いから離しておくことが望ましいかもしれない。段階414では、付加的な基準または他のフィードバックを供給することができ、次いでプロセスが段階406および408に戻り、ここで部屋モデルを改良することができる。段階412で申し分のないモデルが達成されるまで、段階406〜412が繰り返されてもよい。少なくとも一実施例においては、設計段階の完了時に、部品表が作製され、この部品表を用いて、設備に設置されるべき機器のコストを規定したり、機器についての販売注文を生成したりして、新しいデータセンタに関連する機器すべてを発注するための単純なソリューションを提供し得る。さらに、設計されたレイアウトを取り込んだCAD図面および電子ファイルが生成されてもよい。別の実施例においては、このデータセンタ構成は、システム300のインターフェイス302に伝送されて、設置されたデータセンタ用のCMDBの形式でデータベース304に記憶される。
段階416では、機器は、段階406〜414で生成されたレイアウトに従った設備に設置される。一実施例においては、冷却特性および電力特性を測定するための測定機器が、上述の機器とともに設置されてもよい。測定機器は、以下に説明されるとおり、たとえば、設備におけるさまざまな位置であって設備に位置する機器ラック内における電力、空気流、湿度および温度を測定するための装置を含み得る。
プロセス400の段階418では、測定機器を用いて電力および冷却パラメータを測定する。内部温度を検出する能力を有するサーバなどの装置によって付加的な温度測定値が提供されてもよい。測定されたパラメータが、システム200の管理モジュールによって継続的に用いられて、エラー状態が検出されたり、エラー状態を招く可能性のある傾向が監視されたりしてもよい。さらに、プロセス400において、測定されたパラメータは、段階406および408における設計プロセス中に計算された予測パラメータと比較することができる。たとえば、一実施例においては、高床の穿孔されたフロアタイルを通る空気流を用いて、フロアタイルに近接するラックの利用可能な冷却空気を決定する。穿孔されたタイルを通る空気流は、さらに以下に説明される幾つかの計算方法のうちの1つを用いて、段階408において決定され得るか、または、空気流は、関連する物理的な測定またはシミュレーションから得られるデータを用いて決定され得る。機器が設備に設置されると、穿孔されたフロアタイルが備え付けられて、タイルを通る実際の空気流が測定され得る。次いで、実際の測定値が段階420で計算値と比較されてもよい。これらの2つが予め定められたしきい値を越えて異なっている場合、表示または警告がなされてもよく、さらに、適宜、計算値の代わりに測定値を用いて、段階408で行なわれた計算を段階422で再び行なって、更新されたパラメータを得ることもできる。別の実施例においては、測定されたパラメータがシステム300のインターフェイス302に伝送されて、データベース304に記憶される。上述のとおり、インターフェイス302によってこれらの測定パラメータを記憶することにより、さらに測定パラメータが分析され、データセンタ機器消費および生成ベンチマークに要約され得る。
段階422の後、段階410を参照して上述した設備のモデルは、測定されたパラメータと計算されたパラメータとの間の如何なる相違をも反映するよう更新された電力および冷却利用可能性および消費についての値で表示され得る。(冷却または電力についての)許容条件から外れたものはいずれも、たとえば、上述の色分け方式を用いてディスプレイ上に示され得る。一実施例においては、ユーザには、許容条件から外れたものを修正するためのいくつかの利用可能なオプションが提供され得る。これらのオプションには、設備機器(すなわち空気調節ユニットもしくは無停電電源装置)のアップグレードもしくは追加が含まれてもよく、または、機器および/もしくはラックの移動が含まれてもよい。プロセスの段階418〜422は、データ設備の管理システムの一部として継続的に実行されてもよい。
本発明の一実施例においては、プロセス400の段階402〜414は、インターネットを介してユーザがアクセス可能な構築システムを用いて実現される。この実施例においては、ユーザが、要求された情報を提供し、構築システムが、上述の処理を提供し、インターネットを介してユーザに出力を与え、結果をローカルに記憶する。機器が設備に設置された後、(図10に関連付けて以下に述べられる)管理システム1000が、機器に関する情報をダウンロードするために構築システムにアクセスし得る。加えて、設備の改装が行なわれる場合、管理システムは、改装の設計を調整するために構築システムとコンタクトをとる可能性がある。少なくとも一実施例においては、電子ファイルをシステム間でインポート/エクスポートして、データセンタの設計に関するすべての情報を完全に転送させ得る。
図5は、システム200およびプロセス300を用いて生成され得、コンピュータディスプレイに示され得る部屋モデルのディスプレイの例を示す。このコンピュータディスプレイが、携帯型コンピューティング装置を含む如何なる種類のコンピューティング装置にも接続されるかまたは含まれるものであり得ることが認識されるべきである。図5に示される部屋モデルは、本質的には、図1および図2に関連して上述されたデータセンタ100である。しかしながら、図5においては、各々のラック内に収容されたデータセンタ機器の各ラック、Uスペース位置および/または要素の電力および冷却消費および容量に関する付加的なデータは、図5におけるラック108Aおよび108Bのうちの2つの上に示される情報ブロック120Aおよび120Bなどの情報ブロックに含まれ得る。情報ブロックは、データセンタ機器、各々のラック上、またはすべてのラック未満の単位、たとえば列、ゾーンまたはクラスタ単位で含まれてもよい。
図6Aおよび図6Bは、それぞれ、本発明の実施例のシステムのコンピュータディスプレイにも示され得るラック108Aおよび108Bの拡大図を示す。図6Aおよび図6Bに鑑みて、ラックおよびUスペース位置に関する具体的な情報は情報ブロックに含まれる。図示される実施例においては、ブロック内の情報は、ラック識別子122、ラックタイプ124、電力容量126、電力使用128、冷却容量130、冷却使用132、ラックの内容134、電力冗長性136、冷却冗長性138およびUPSランタイム140を含む。他の実施例においては、各ラックについての情報は、部屋レイアウトを示すグラフィカルディスプレイ上で、表形式、または柱状グラフ形式で含まれてもよい。表示され得るデータセンタ情報は、データセンタリソース冗長性およびランタイム測定値および容量測定値、たとえば、利用可能な容量、利用された容量および使用不能な容量を含む。以下にさらに説明するように、使用不能な容量は、名目上は利用可能であるが、データセンタ機器が必要とする別のデータセンタリソースの関連容量が不十分であるために使用することのできない過剰な設備を含む。
ラック識別子122は、列番号およびラック番号を含むが、他の実施例においては、ラック識別子はまた、ラックのタイプのインジケータ、特定の列、ゾーン、グループまたはクラスタへのラックの帰属関係、ラックの製造業者、および他の情報を含み得る。ラックタイプ124は、特定のタイプのラック、すなわち、サーバラック、ルータラック、または電気通信ラックを識別する。電力容量126は、ラックの最大電力容量を示し、電力使用インジケータ128は、ラックが作動すると予想される最大容量のパーセンテージを示す。さまざまな実施例においては、電力使用インジケータは、ラックに含まれる機器についての製造業者供給データに基づいて、および/または機器の実際の電力測定値に基づいて計算されてもよい。ラックのための電力容量は、少なくとも一実施例においては、電力をラックに供給する回路遮断器、UPSまたは他の装置などの装置および/または電力ケーブルの制限に基づいて決定される。ラック134の内容は、ラックに含まれる機器のリストを含んでおり、たとえば、典型的には「U」と称されるラック単位で表示されるラックにおける残りのスペースの表示を含み得る。ここで、1Uは1.75インチに等しい。ラックにおける機器に関するものであり、動作状態と、装置についてのIPアドレスなどのネットワークアドレスとを含む詳細が含まれてもよい。
冷却容量インジケータ130および冷却使用インジケータ132は、それぞれ、ラックに利用可能な冷却空気の量と、ラックにおける機器によって用いられている冷却空気のパーセンテージとを識別する。他の実施例においては、電力および冷却使用は、電力および冷却使用ならびに容量を示す棒グラフなどのさまざまなタイプのグラフゲージを用いて示されてもよい。図6Aおよび図6Bにおいて示される実施例においては、冷却容量はキロワット(kW)に換算して示される。他の実施例においては、ラックに設置される機器のタイプに応じて、ラックが必要とする電力は、ラックが消費した電力とは等しくない可能性があり、テスト結果に基づいて、または他の態様で、機器についての製造業者のデータに基づいて計算されてもよい。
この発明の実施例においては、データセンタの設計および管理中に、データセンタについての真の利用可能容量を、Uスペース位置レベル、ラックレベル、列レベル、および部屋レベルで決定することができる。(未使用の容量を含む)利用可能な容量を決定する際に、冷却および電力容量の両方を含むデータセンタリソースが用いられ、真の利用可能容量は、最低のデータセンタリソース容量を用いて決定することができる。データセンタリソース容量が等しくない場合には、過剰な容量は、現在の設計では用いることのできない消耗したかまたは使用不能な容量とみなすことができる。換言すれば、使用不能な容量は、目上は利用可能であるが、関連する容量が不十分であるために使用することができない。この発明の実施例においては、使用不能な容量は、Uスペース位置レベルまたはラックレベルで決定することができ、これを合計して、列レベルおよび部屋レベルで使用不能な容量を決定することができる。
本発明の実施例の管理システムおよび方法においては、上述のとおり、電力および冷却容量および利用可能性などのデータセンタリソース容量および利用可能性は、リアルタイムで監視されてもよい。或るバージョンでは、利用可能割合(または利用率)に対する変更が監視され、これらの変更に基づいて、データセンタの成長率が決定されてもよく、付加的な容量が必要とされる日付を予測することができる。一実施例においては、これらの決定を行なうのに用いられる予測方法として、線形回帰が挙げられる。他の予測方法は、この発明の精神から逸脱することなく実現可能である。容量を監視し、将来の容量ニーズを予測する能力があるために、データセンタオペレータが、来るべき費用についてのコストおよびプランを調整することが可能となる。さらに、新しい機器が追加された場合に生じることとなる付加的な費用に関して決定がなされてもよい。(たとえば1キロワット当たりの)合計コストも、設計段階中または動作中に決定することができる。
この明細書中に記載された本発明の実施例においては、データセンタレイアウトは、電力設計および冷却設計などのデータセンタリソース設計についての具体的な冗長性レベル(すなわちn、n+1または2n)が得られるよう設計され得る。過去のデータセンタにおいては、部屋冷却ユニットのうち1つ以上が故障するか、またはメンテナンスを行なうためにその電源を切らなければならない場合でも、データセンタの全体的な冷却容量を維持することができるように、典型的には、データセンタにいくらかの冗長性を組み込むよう付加的な部屋冷却ユニットが設けられている。これらの過去の解決策についての問題として、冷却冗長性がラックレベルではなく部屋レベルで設計されており、全体的な冷却容量が冗長性要件を満たし得る一方で、ラックレベルでの冷却が所望の冗長性要件を満たさない可能性があることが挙げられる。この明細書中に記載される実施例においては、ラックレベルおよびUスペース位置レベルで正確な空気流データを規定する能力があるために、真の冷却冗長性をソリューションに盛り込むことが可能となる。
上述のとおり、データセンタの設計および管理を支援するために、この発明の実施例と共にグラフィカルユーザインターフェイスが用いられてもよい。ここで、データセンタにおけるレイアウトを設計するために一実施例において用いられる特定のユーザインターフェイス画面を、図7Aおよび図7Bを参照してさらに説明する。図7Aは、データセンタにおける機器をレイアウトするのに一実施例において用いられるフロアエディタインターフェイス702を示し、図7Bは、データセンタにおける機器の内容のさらなる詳細を規定するのに一実施例において用いられるラックエディタインターフェイス704を示す。データセンタ設計システムの一実施例においては、最適な実践設計ガイドラインを規定することによってユーザを支援するためのチュートリアルがユーザに提供される。チュートリアルは、要望に応じてユーザによってアクセスされてもよく、またはユーザが特定の動作を行なうのに応じて表示されるよう構成されてもよい。
フロアエディタインターフェイスは、メインメニュー703、ツールバー706、構成ボックス708、汎用構成要素ボックス710、フロアレイアウトボックス712、状態ボックス714、フル画像表示ボックス716、および未配置の機器ボックス718を含む。メインメニュー703は、ドロップダウンメニューを当業者に公知の形式で提供し、レイアウトに対して加えられる変更を「元に戻す(undo)」および/または「やり直す(redo)」能力を含むさまざまな機能をユーザが実行することを可能にする。ツールバー706は、設計システムの機能への簡略アクセス機能を備えており、一実施例においては、フロアエディタボタン706Aおよびラックエディタボタン706Bを含む。一実施例においては、フロアエディタボタンを作動させることにより、結果として、図7Aに示される画面が表示され、ラックエディタボタンを作動させることにより、結果として、図7Bに示される画面が表示される。
フロアエディタボックス712は、設計されているデータセンタにおける機器のレイアウトを示し、レイアウトに含まれる機器を識別するテキストを提供する。部屋外周712Aは、ユーザが設定することのできる部屋の寸法と共に部屋の外壁を示す。一実施例においては、新しい設計が開始されると、選択することのできる幾つかの基本的な部屋構成を示す画面がユーザに示される。さらに、ボタン712Bのうちの1つを選択することによってユーザが部屋の壁を移動させることができる。また、部屋の面積を拡大または縮小させるのに必要であれば、付加的なボタンを追加することができる。一実施例においては、機器がレイアウトに追加されるのに応じて部屋サイズが変更されてもよい。3つの列712C、712Dおよび712Eは、図7Aに示される部屋に輪郭が描かれている。他の実施例においては、より多くの列またはより少ない列が含まれていてもよい。図7Aに図示のとおり、列は、ホットアイルおよびコールドアイルを交互に設ける態様で構成される。列712Dは、(「R」で識別される)3つの機器ラックと、(「C」で識別される)2つの半ラック冷却ユニットと、UPS(「U」)と、電力分配ユニット(「P」)とを含む。列712Eは1つのラックを含み、現在構成されている列712Cは、如何なる機器も含まない。設計段階中に、付加的な機器が列の各々に追加されてもよい。部屋はまた、自動切換スイッチ(ATS:automatic transfer switch)712Gおよび冷却分配ユニット(CDU:cooling distribution unit)712Fを含む。ディスプレイのATSおよびCDUのまわりにはハッチングされた区域が示されており、これらの区域には機器を配置すべきでないことを示している。部屋における機器の各部品は、ラックの種類、部屋におけるラックの位置およびラックのための電源を示す識別子を含み得る。さらに、上述のとおり、各々のラックは、電力および冷却使用および利用可能性などのデータセンタリソース使用および利用可能性に関する情報を含み得る。さらに、各列についての電力および冷却情報などの全データセンタリソース情報を示すためのテキストが各々の列上に提示されてもよい。
構成ボックス708は、データセンタを設計するための8つの構成オプションを含む。部屋特性構成オプションは、選択された場合、全体として、部屋の寸法、アイル幅およびデータセンタについての総期待電力密度を含むデータセンタ設計に影響を及ぼす物理的な値、電力値また冷却値などのデータセンタリソース値をユーザが識別することを可能にする。UPSシステムのための電力冗長性要件(すなわちN、N+1、2N)、冷却冗長性要件およびランタイム要件などのデータセンタリソース冗長性および/またはランタイム要件が設定されてもよい。使用されるデータトラフ(trough)の数と、電力分配および冷却ライン分配の位置(すなわち、頭上または高床の下)とを構成することもできる。一実施例においては、列内冷却のみが行なわれるが、他の実施例においては、他のタイプの冷却ソリューションが用いられてもよい。少なくとも一実施例においては、個々の列をデータセンタにおいてさまざまな角度に回転させてもよい。さらに、図7Aにおいて部屋が1つだけ示されているが、少なくとも一実施例においては、データセンタに複数の部屋を含めることができる。これらの部屋は、アクティブなデータセンタ機器を保持するアクティブな部屋、および、予備または運用外の機器を格納するためのインアクティブな部屋であってもよい。
構成ボックス708における追加ラック構成オプションは、データセンタ設計に機器ラックを追加するのに用いられる。このオプションが選択された場合、ユーザには、データセンタに追加すべきさまざまなタイプのラックの選択肢が提示される。ラックが選択された場合、インジケータが未配置の機器ボックス718に設けられ、ラックを依然として部屋レイアウトに配置する必要があることを示している。
構成ボックスにおける追加列内冷却オプションを用いて、データセンタ設計に列内冷却ユニットを追加する。このオプションが選択された場合、ユーザには、列に追加することのできるさまざまなタイプの冷却ユニットが提示される。機器ラックと同様に、冷却ユニットが選択された場合、未配置の機器ボックス718にインジケータが設けられ、冷却ユニットを依然として部屋レイアウトに配置する必要があることを示している。
構成ボックスにおける電力ゾーンオプションを用いて、PDUおよびUPSを識別および選択し、UPSおよびPDUからどの機器に電力が供給されるかを示す。PDUおよびUPSの特性が選択されてもよい。選択されると、インジケータが、UPSおよびPDUのための未配置の機器ボックス718に設けられる。一実施例においては、電力ゾーンとしても公知である特定の電力グループに属する機器を識別するために、レイアウト上の選択肢に複数のラックを含めてもよい。さらに別の実施例においては、機器ならびにUPSおよびPDUが選択された後、自動電力ゾーンオプションが実現され得る。ここでは、システムが、機器電源要件(すなわち、冗長性レベル、ランタイム持続時間、電圧、位相整合)をUPSおよびPDUの該当する要件と一致させ、電力ゾーンを自動的に割り当て、割り当てられたPDUからの電力機器に必要な電力ケーブルの長さを決定する。自動的に電力ゾーンを決定する際に、システムは付加的なUPSおよびPDUについての必要性も識別し得る。
構成ボックス708における発電オプションを用いて、自動切換スイッチ(ATS)および発電機を識別および選択する。また、これらが選択されると、未配置の機器ボックス718にインジケータが設けられる。
構成ボックスにおける緊急電源遮断オプションを用いて、データセンタ設計のための緊急電源遮断(EPO:emergency power off)ソリューションを選択する。そして、選択されると、未配置の機器ボックスにEPOソリューションのためのインジケータが追加されることとなる。
構成ボックス708における管理オプションは、上述のInfrastruXure(登録商標)マネージャおよび/またはInfrastruXure(登録商標)セントラルなどのデータセンタマネージャの追加を可能にする。一実施例においては、マネージャを選択する際、マネージャ用のラック位置も選択される。
構成ボックス708におけるサービスオプションにより、ユーザが、データセンタサービス組織によってデータセンタに提供されるべきサービス水準を選択することが可能となる。
他の構成オプションは、列計画コンフィギュレータを含んでいてもよく、これにより、ユーザが、機器を列に配置する前に、列についての電力および冷却設定を規定することによって列がサポートすることのできるラックの数を計画することが可能になる。一実施例においては、列計画コンフィギュレータは、列に含まれる電力構成要素および列内冷却ユニットに基づいてサポートすることのできるラックの数を推定し得る。一実施例においては、列計画コンフィギュレータは、設計の最適事例に基づいた完全なレイアウトを提供し得る。
汎用構成要素ボックス710は、データセンタにおいて先在する機器を指定するための幾つかのアイコンを含む。構成要素が選択され、レイアウト内の所定位置にまで「ドラッグ(dragged)」され得る。一実施例においては、汎用構成要素はブロックおよびギャップを含む。ギャップは、ケーブルおよび導管が通ることのできる区域(すなわち通路)を識別するのに用いることができ、ブロックは、ケーブルおよび導管が通ることのできない区域(すなわちカラム)を識別するのに用いられる。レイアウト上にドラッグされると、ブロックおよびギャップを適切な大きさにすることができる。
上述のとおり、機器がデータセンタで使用するのに選択された場合、未配置の機器ボックス718にアイコンが表示される。レイアウトに機器を配置するために、アイコンが選択され、レイアウトにおける適切な位置にドラッグされる。この同じ方法を用いて既存の機器を再配置してもよい。たとえば、既存の機器は、アクティブな部屋からドラッグされ、インアクティブな格納部屋にドロップされ得るので、他の場所に設けることのできる未使用の機器をシステムが追跡することが可能となり得る。一実施例においては、列内冷却ユニットを追加した場合、冷却ユニット用のアイコンを2つの隣接したラック間に配置して解放することができ、こうして、ラックを列において移動させて、冷却ユニットをラック間に挿入することが可能となる。さらに、一実施例においては、嵌め込み(snap-to)特徴を用いて、機器を列において壁に沿って適切に位置合わせする。加えて、列および機器が、たとえば高床の使用時にフロアタイルに沿って位置合わせされ、「嵌め込まれ(snapped to)」てもよい。この特徴を用いると、ユーザが、オブジェクトを正確に位置合わせする必要がなくなる。
フル画像表示ボックス716は、フロアレイアウトボックス712に含まれるレイアウトの「俯瞰」図を提示する。一実施例においては、ツールバー上のズームボタンを用いて、フロアレイアウトボックス712におけるデータセンタレイアウトの図を拡大させることができる。図を拡大させると、フロアレイアウトボックスにレイアウト全体が表示されない可能性がある。この場合でも、フル画像ボックス716は、ユーザに対してレイアウトのフル画像を表示する。一実施例においては、レイアウト全体がフロアレイアウトボックスに表示されない場合、フル画像ボックスにおいてオーバーレイを用いて、フロアレイアウトボックスにおいて表示されるレイアウトの部分をフル画像上に示す。一実施例においては、フル画像がフロアレイアウトボックス712に表示されない場合、オーバーレイが選択され、フル画像表示ボックス内にドラッグされて、レイアウトのどの部分をフロアレイアウトボックスに表示するかを選択し得る。
状態ボックス714は、警告、エラーおよび他の条件をユーザに対して表示するのに用いられる。警告は重大度によって異なっていてもよく、設計ガイドライン違反の表示を含んでいてもよく、電力および冷却容量などの電力データセンタリソース容量を超過したこと、または、冗長性および/もしくはランタイム要件がもはや満たされていないことを示すより重大な警告を含んでいてもよい。一実施例においては、レイアウトにおける機器の特定の部品に関連するエラーまたは警告が存在することを状態ボックスが示す場合、その機器の部品が赤または黄色などの色で強調されてもよい。少なくとも一実施例においては、エラーまたは警告が発生すると、機器のうち強調された部品またはエラーもしくは警告メッセージを直接選択することにより、エラーまたは警告を修正するためのガイドラインが提供される。
ここで、図7Bを参照して、ラックエディタインターフェイス704をさらに説明する。ラックエディタインターフェイスは、上述のツールバー706、状態ボックス714、およびフル画像表示ボックス716を含む。さらに、ラックエディタインターフェイス704はまた、ラックエディタボックス、製品カタログボックス722およびラック内容セクション724を含む。
ラックエディタボックス720は、データセンタレイアウトにおいて列ごとに配置されている機器ラックの各々の前面を示している。図7Bには、ラック720Aおよび720Bの2つの列が示される。図7Bに図示のとおり、一実施例においては、ラックエディタボックスには機器ラックだけが示されている。ラックエディタボックスにおいて特定のラックが選択されると、ラックの内容がラック内容ボックス724に現われ、選択されたラックに構成要素が追加され得る。ラックは、ラックエディタボックスにおいて選択されてもよいし、フル画像表示ボックス716において選択されてもよい。ラックがフル画像表示ボックスにおいて選択された場合、必要に応じて、ラックエディタボックス内の画像を移動させて、選択されたラックを含む図を表示させることとなる。
製品カタログボックス722は、データセンタにおける機器ラックにおいて用いられ得る構成要素の包括的なリストを提供する。ユーザは、各ラックに含まれるべき機器を選択してもよく、機器が選択されると、それはラック内容ボックス724に含まれる。リストは、特定の製造業者の機器だけを含んでいてもよく、または、いくつかの製造業者による機器を含んでいてもよい。一実施例においては、ラック機器に関連付けられるすべての必要なハードウェアおよびケーブル配線が製品カタログボックスから選択され得る。
図14に示される一実施例においては、ユーザは、データセンタ機器に供給される利用可能なデータセンタリソース容量を検査および管理し得る。この実施例の特徴の多くは、上述の図7Aを参照して説明されたものに類似している。加えて、図14は、共通の容量要件に基づいたラックなどのデータセンタ機器の論理的なグループ化を表す容量グループエクスプローラ1402を含む。このグループ化により、データセンタ設計者などのユーザが、容量計画を目的として1つの集合的なエンティティとしてデータセンタ機器の組を管理することが可能となる。UPS 1404、ラック1406およびPDU 1408などのデータセンタ機器の個々の要素を表すことで、利用可能な容量、使用済み容量、使用不能な容量などのさまざまなデータセンタリソース冗長性および/またはランタイム測定値および容量測定値を示す柱状バーがユーザに提示され得る。たとえば、ラック1406は、28.8kWの構成時の潜在的な電力および冷却要求、ならびに、7.92kWの現在の実際の電力および冷却要求を有している。他の実施例においては、これらの要求または消費測定値を、構成時の潜在的な電力および冷却供給容量ならびに実際の電力および冷却容量に対して整合させて、容量、消費、冗長性およびランタイム要件がすべて確実に満たされるようにしてもよい。他の実施例においては、インターフェイスが、携帯型コンピューティング装置上に表示され得るか、またはデータセンタの3次元のレンダリングとして表示されてもよい。
上述のとおり、図3に示されるプロセスを参照すると、この発明のシステム200および他のシステムは、データセンタ管理システムの一部として用いられてもよい。管理システムは、管理機能を実行するためのルーチンを含む管理モジュールを備えた上述のシステム200を含んでいてもよく、または、他の実施例においては、管理機能は、データセンタに含まれる設計されたマネージャコントローラによって実行されてもよく、たとえば、機器のラックのうちの1つに位置するコンピュータサーバにおいて実現されてもよく、管理コンソールを用いるユーザがアクセス可能であってもよい。
図10は、この発明の実施例において使用され得る管理システム1000のブロック図を示す。管理システムは、マネージャコントローラ1002、マネージャコンソール1004、電力測定装置1006、ならびに空気流、湿度および温度測定装置1008を含む。マネージャコンソール1004が携帯型コンピューティング装置を含む如何なるコンピューティング装置としても実現され得ることが認識されるべきである。携帯型コンピューティング装置上のマネージャコンソール1004を実現することにより、データセンタ機器を物理的に点検、設置、移動および/または変更しつつ、データセンタマネージャなどのユーザが、たとえば技術者に作業命令を発送することが可能になり得る。加えて、一実施例においては、管理システムは、データセンタ内に含まれる1つ以上の個々の装置またはラックに対する電力の印加を制御するための電力制御装置1020を含み得る。また当該システムは、空気調節ユニットの空気流または供給温度を制御するか、または、たとえば穿孔されたタイルダンパを制御するための空気流コントローラ1021を含み得る。上述のとおり、管理システムはまた、セキュリティカメラを含む1つ以上のセキュリティ装置1023を含み得る。管理システム1000の装置は、マネージャコントローラに直接接続されてもよく、または、管理システム1000の装置は、専用ネットワークであり得るかインターネットを含み得るかもしくはデータセンタに含まれるLANもしくはWANを含み得るネットワーク1022を用いてマネージャコントローラに接続されてもよい。マネージャコントローラは、1つ以上のサーバ1024と通信して、サーバから情報を得てサーバの動作を制御し得る。
一実施例においては、管理コントローラ1002は、アメリカン・パワー・コンバージョン・コーポレーション(APC:American Power Conversion Corporation)(ウェストキングストン(West Kingston)、RL)から入手可能なInfrastruXure(登録商標)マネージャおよび/またはInfrastruXure(登録商標)セントラルを少なくとも部分的に用いて実現されてもよく、装置は、たとえば、コントローラエリアネットワーク(CAN:controller area network)バスまたはイーサネット(登録商標)ネットワークを用いてマネージャに接続されてもよい。電力コントローラおよび空気流コントローラは、設備内の電力および空気流を監視および/または制御する利用可能な公知の装置を用いて実現されてもよい。さらに、少なくとも一実施例においては、管理システム1000は、引用によりこの明細書中に援用されるスピタエルズ(Spitaels)他に対する米国特許第6,721,672号に記載される、電力を監視および制御するためのシステムおよび方法を含み得る。さらに、列内冷却装置を用いる少なくとも1つの実施例においては、管理コントローラが冷却ユニットと通信して、特定された冗長性レベルでの十分な冷却が確実に満たされるようユニットを制御し得る。本発明の実施例と共に用いることができる列内冷却ユニットの制御に関するさらなる詳細が、2006年1月19日付けで提出された上述の同時係属中の米国特許出願連続番号第11/335,901号に記載されている。
ここで説明するこの発明の一局面は、設備に新しい機器を追加するのに特に有用な改装システムおよび方法に向けられている。新しい機器の追加は、既存のラックに対する機器の追加を含み得るか、または、設備に対するラックまたは他のフロア搭載型機器などの他のデータセンタ機器の追加を含み得る。改装システムは、この明細書中に記載されたプロセスを実行するよう構成された独立型のコンピュータシステムであってもよく、または、一実施例においては、改装システムは上述のシステム200を用いて実現される。具体的には、システム200のビルダモジュール206は、データセンタの改装を支援するためのルーチンを含み得る。システム200(または他の何らかのシステム)を用いてデータセンタを改装または改良するためのプロセス1100を、ここで、プロセス1100のフローチャートを示す図11を参照して説明する。
プロセス1100の第1の段階1102においては、改装されるべきデータセンタの現在の構成に関するデータが、ビルダモジュールに与えられる。現在の構成に関するデータは、データセンタの設計中に生成された付加的なデータに加えて、図5の部屋モデルに表示されたデータを含み得る。さらに、一実施例においては、本構成に関するデータは、設備において行われた実際の測定によって更新されるような、初期設計中に生成されるデータを含み得る。たとえば、個々のラックの冷却容量は、システムが設置され動作すると、初期設計時に計算され、管理モジュールによって更新され得る。冷却容量データが、たとえば穿孔されたフロアタイルからの空気流の実測値に基づいて更新され得る一方で、元のデータは、予測される空気流に基づいて計算された可能性がある。一実施例においては、システム300のインターフェイス302は、このデータセンタ構成と、データベース304からの測定済みパラメータ情報とを与える。
次いで、改装に関する情報が、段階1104において与えられる。改装に関連する情報は、上述のプロセス400の段階404におけるその入力と同様の情報、たとえば、機器の種類、機器の特徴、ラックの数、さらには他の情報を含み得る。加えて、ユーザは、新しい機器を設置するための、データセンタにおける1つ以上の所望の位置を指定してもよい。たとえば、ユーザがデータセンタに5つの付加的なサーバを追加することを所望する可能性がある。この場合、サーバは、データセンタにおける既存のサーバと同様のものであり、かつ当該既存のサーバに関連する機能を有している。ユーザは、サーバの電力仕様、冷却仕様および物理的寸法に基づき、かつ、データセンタのフロアモデル上に表示された既存のラックの電力容量、電源プラグタイプおよび/または数、冷却容量および内容に基づいて、1つ以上の好ましい位置を選択し得る。加えて、ユーザは、既存の機器を移動させて新しい機器の設置に対応することができるかどうかを示し得る。別の例においては、ユーザは、データセンタにおける3つのサーバを取替えることを所望する可能性がある。ユーザは、取替えの対象となるサーバを選択してもよく、これらの取替えサーバを考慮して他のデータセンタの改修を行なってもよい。加えて、ユーザは、取替えられた機器をデータセンタから取外すべきかまたはインアクティブな格納部屋に移動させるべきかを示すことができる。インアクティブな機器を追跡することにより、データセンタ内に設けるのに利用可能な機器をデータセンタマネージャなどのユーザが直ちに把握することができる。
段階1106においては、データセンタ用の更新されたレイアウトが生成され、冷却および電力計算が、プロセス400の段階408において上述された態様で更新されたレイアウトで段階1108において実行される。ユーザがデータセンタにおける機器のための特定の位置を指定した場合、これらの位置を用いて最初にレイアウトが決定され得る。そして、所望のレイアウトを行なった結果、問題(すなわち、機器または供給ポリシー要件に基づいたラックに対する冷却の不足)が発生した場合、レイアウトの表示後に、ユーザは、このようないずれの問題にも留意することができるようになり、レイアウトの変更を選択することができる。一実施例においては、システムが、データセンタ機器の1つ以上の要素を1つ以上の位置に配置するよう示唆してもよい。この場合、システムは、示唆された機器のデータセンタリソース要件および適用可能なデータセンタリソース供給ポリシーが確実に満たされるようにし得る。別の実施例においては、システムは、機器のデータセンタリソース要件と、いずれかの適用可能なデータセンタリソース冗長性および/またはランタイム要件とに基づいて機器についての1つまたは一連の申し分のない位置をユーザに提供し得る。別の実施例においては、システムは、機器のデータセンタリソース要件といずれかの適用可能なデータセンタリソース冗長性および/またはランタイム要件とに基づいて、新しい機器についての最適な位置をユーザに示し、続いて、他の申し分のない位置を優先順に示し得る。ユーザが特定のレイアウトを指定しない場合、システム200は、プロセス400の段階406に関連して上述の態様でレイアウトを決定することとなる。
段階1110においては、更新されたフロアモデルが(たとえば図5に示される態様で)表示され、段階1112においては、ユーザが、モデルを検討して、フィードバックを行なう(段階1114)かまたは設計が申し分のないものであると示すことができる。フロアモデルがユーザによって承認されると、改装設計プロセスが完了し、機器が設置されるか再配置されるかまたは取り外されてもよい。そして、データセンタのパラメータが、たとえばデータセンタ管理システムを用いて、プロセス400の段階418〜422において上述の態様で測定および更新されてもよい。
この発明の実施例においては、上述のプロセスを用いることにより、データセンタオペレータは、付加的な機器がデータセンタに追加され得るかどうかを本質的にリアルタイムで決定することができ、さらに、機器の電力および冷却要件などのデータセンタリソース要件が満たされ得る場合にはその機器の位置を決定し得る。さらに、どれくらいの容量、冗長性および/またはランタイムが、各々の列、各々のラック、各々のUスペース位置、データセンタ機器の各々の部品、および設備全体について利用可能であるかをユーザまたはデータセンタマネージャに示すレポートが生成され得る。さらに、上述のとおり、全体の容量を決定する際に、システムおよび方法は、使用不能な容量を識別および表示することができ、さらに、使用不能な容量を減らすための提案を行なうことができる。
図8は、本発明の他の実施例を用いて表示され得る付加的な情報を示す図である。たとえば、図8に図示のとおり、冗長性レベル(たとえば2N)、データセンタにおけるグループもしくはラッククラスタ、ライン構成、グループ電力オプション、または、ピークもしくは平均消費電力量の表示などの容量オプションが、グラフィカルユーザインターフェイスの一部として与えられてもよい。
図9Aおよび図9Bは、本発明のさまざまな局面を示すグラフィカルユーザインターフェイス画面を示す。一実施例においては、データセンタは、複数のラックおよび複数の電源を備え得る。図9Aに図示のとおり、データセンタは2つのラックおよび2つの電源を含み得る。グラフィカルユーザインターフェイスを用いて、複数の機器ラック(ITラック)における無停電電源装置(UPS)と主電力分配ユニットとラック搭載型電力分配ユニットとの間の設備電力分配およびリソース割当の関係を管理することができる。たとえば、アメリカン・パワー・コンバージョン・コーポレーション(APC)(ウェストキングストン、RI)から入手可能な、APC部品番号AP7564、AP7568、AP7851またはAP7853などのRMPDU製品を用いて実施例を実現することができる。
ラックは、さまざまなラック構成要素またはプラグイン装置に電力を分配することのできる少なくとも1つのRMPDUを含み得る。たとえば、データセンタにおける複数のラックは各々、コンピュータ、サーバまたは情報技術(IT)機器の他の部品などの少なくとも1つの電子装置または負荷を含み得る。一実施例においては、RMPDUは、三相電源からの単相電力を分配することができる。いくつかの実現例においては、RMPDUは、負荷に付加的な電力を分配すべき容量を有していてもよいが、ラック内のIT機器とRMPDUとの間の電力接続の性質が不明である可能性がある。したがって、いずれのRMPDUの余剰電力容量の程度および性質も不明である可能性がある。
この明細書中に記載される少なくとも1つの実施例に従ったシステムおよび方法では、データセンタラックにおける電源の利用可能な電力容量を決定することができる。一実施例においては、位相ごとの経時的なRMPDU消費電力を決定することができる。この消費電力および装置許容データ(たとえば、装置銘板データ、タグデータまたはバーンインテスト結果のデータ)を評価して、RMPDUの各位相についての残存する電力容量および使用済み電力容量を決定することができる。この情報は、図9Aおよび図9Bのグラフィックユーザインターフェイスを介してユーザに対して表示可能であり、これとともに、付加的なIT機器をデータセンタラックにロードしてRMPDUから電力を引き出すことができる時、可能性、場所または方法を示すことができる。
図9Aおよび図9Bのグラフィカルユーザインターフェイスを利用し得る一実施例においては、データセンタは2つのラック(たとえば、ラック1、ラック2)を含む。ここで、各々のラックは、少なくとも1つのRMPDUを備えている。ラックは2N電力冗長性のために構成され得るものであり、この場合、電力が2つの別個の電源からラックの各々に送達されている。たとえば、ラック1は、第1の電源(たとえば、「電源α」)に接続された2つのRMPDUと、第2の電源(たとえば、「電源β」)に接続された2つのRMPDUとを含み得る。したがって、一実施例においては、データセンタは、各々が4つのRMPDUを含む2つのラックを含み得る。一実施例においては、これは、容量グループに複数のラック(たとえば、ラック1およびラック2)を含め、容量グループの電力密度を所望のレベルに設定することによって達成することができる。
一実施例においては、多相電力分配システムの各位相については、利用可能なラック電力容量は、ラックについての計画された平均消費電力と実際の測定された経時的な消費電力との差を評価することによって決定することができる。利用可能なラック電力容量は、計画されたラックピーク消費電力と実際の測定された経時的な消費電力との差を評価することによって決定することができる。たとえば、データセンタは2つのラック(たとえば、ラック1およびラック2)を含んでいてもよく、この場合、電力が、2つの別個の源(電源αおよび電源β)から2本のライン(たとえばライン1およびライン2)を介してラックの各々に送達されている。
具体的な一実施例においては、ラック1についての最大予想ラック消費電力が6kWであり、ラック2についての最大予想ラック電力が5.5kWであり得る。これらの数値が例にすぎず、データセンタにおいて使用可能なさまざまなラックについての総ラック消費電力が大幅に異なることが認識される。一実施例においては、ラックについての最大予想ラック消費電力は、電力測定に含まれていたラックにおけるいずれかのIT機器についての修正された銘板消費電力の合計を含む。修正された銘板消費電力は、実際の銘板消費電力であり得るか、または、変更された構成などの測定値もしくは他の情報に基づいて修正された銘板消費電力であり得る。この具体的な実施例を続けて、ラック1およびラック2はともに、ライン1およびライン2を介して電源αおよび電源βから電力を引き出すことができる。一実施例においては、各ラインが、電源αまたは電源βなどの三相電源を源とする電力位相を表わす。各電源の各ライン経由の各ラックのこの消費電力を測定することができる。たとえば、ラック1が電源αおよび電源βの両方からライン1を介して、さらに、電源αおよび電源βの両方からライン2を介して電力を引き出すことができる場合、ラック1についての4つの異なる消費電力が測定され得る。一実施例においては、表1に示されるように、ラック1によって引き出される電力が測定され得る。
Figure 0005684118
表1に示される例においては、ラック1によってライン1を介して引出された電力は、電源αからの場合2kWであり、電源βからの場合1kWである。ラック1によってライン2を介して引き出された電力は、電源αからの場合1.5kWであり、電源βからの場合0.5kWである。表1を参照すると、ライン1からのラック1の全消費電力は3.0kW(すなわち2.0kW+1.0kW)であり、ライン2からのラック1の全消費電力は2.0kW(すなわち1.5kW+0.5kW)である。これらの全消費電力を合計すると、この例においてラック1によって引き出される測定された全電力が5kW(すなわち3kW+2kW)となることが分かる。
この具体的な実施例を続けて、データセンタが2つのラックを含む場合、ラック2によって引き出される電力が表2に示されるとおり測定され得る。
Figure 0005684118
表2に示されるように、たとえば、ラック2によってライン1を介して引き出される電力は、電源αからの場合1kWであり、電源βからの場合0.5kWである。ラック2によってライン2を介して引き出される電力は、電源αからの場合2.0kWであり、電源βからの場合0.5kWである。表2を参照すると、ライン1からのラック2の全消費電力は1.5kW(すなわち1.0kW+0.5kW)であり、ライン2からのラック2の全消費電力は2.5kW(すなわち2.0kW+0.5kW)である。これらの全消費電力を合計すると、この例においてラック2によって引き出される全測定電力が4kW(すなわち2.5kW+1.5kW)となることが分かる。
上述のとおり、この具体的な実施例においては、ラック1についての最大予想ラック消費電力は6kWとなり、ラック2についての最大予想ラック消費電力は5.5kWとなり得る。こうして、測定された消費電力に対する最大予想消費電力の比率(すなわち最大消費電力/測定消費電力)である消費電力係数を決定することができる。この実施例を続けて、ラック1の消費電力係数およびラック2の消費電力係数は、それぞれ、
Figure 0005684118
となる。
上述し、かつ表1および表2において例示したように、一実施例においては、各ラック(たとえば、ラック1およびラック2)は、4つの消費電力を含み得る。4つの異なる消費電力を有するラックは、4つの異なるラック搭載型電力分配ユニット(RMPDU)を含み得る。たとえば、各々の電源/ラインの組合せは、三相電源からラックのIT機器に単相電力を分配するように構成されたRMPDUを含み得る。ラックが、各々が2つの異なる三相電源から単相電力を供給する4本のラインを含む場合、4つの電源/ラインの組合せが実現可能であり、このため、4つのRMPDUが存在する。表1および表2の具体的な実施例を続けて、ラック1についての各RMPDUにおける予想ピーク消費電力の一例を表3に示す。
以下に再現された表3に関して、予想ピーク消費電力は、それぞれの消費電力係数の積とラインを介してラック1の電源から引き出される予想ピーク電力との合計に基づいている。これらの表および式の反復性がこの例の2N冗長構成に起因したものであることが認識されるはずである。電力は、同時に1つまたは2つ以上の電源からしか引き出すことができない。電力は、複数の電源によって同時に引き出されてもよいが、引き出されなくてもよい。他の構成により、予想ピーク消費電力データが異なるものになる可能性がある。たとえば、表1を参照して、ラック搭載型電力分配ユニットの予想ピーク消費電力を式1〜式4に示す。
Figure 0005684118
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式1〜式4から分かるように、この例においては、電源(たとえばαまたはβ)にかかわらず、ラック1のライン1によって引き出される予想ピーク電力は、3.6kWであり、ラック1のライン2によって引き出される予想ピーク電力は、2.4kWである。先に述べたとおり、3.6kW+2.4kW=6kWは、この例においてはラック1についての最大消費電力である。
この具体的な実施例を続けて、ラック2についての予想ピーク消費電力の一例を、以下に再現された表4に示す。表4に関して、予想ピーク消費電力は、それぞれの消費電力係数の積と、ラック2のラインおよび電源を介する測定された消費電力との合計である。たとえば、表2を参照して、ラック搭載型電力分配ユニットが消費する予想ピーク電力を式5〜式8に示す。
Figure 0005684118
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式5〜式8から分かるように、この例においては、電源(たとえばαまたはβ)にかかわらず、ラック2のライン1によって引き出される予想ピーク電力は、2.06kWであり、ラック2のライン2によって引き出される予想ピーク電力は3.44kWである。先に述べたとおり、2.06kW+3.44kW=5.5kWは、この例においてはラック2についての最大消費電力である。
この具体的な実施例を続けて、ラック1は、ライン1およびライン2について、たとえば3.75kWという計画された平均消費電力を有し得る。この数値は例示的なものであり、変わる可能性がある。一実施例においては、計画された平均消費電力は、概して、1つ以上のデータセンタに含まれる複数のラックの予め定められた平均消費電力である。表3に示されるように、ラック1についての予想ピーク消費電力はライン1については3.6kWと判断された。これにより、計画された平均消費電力と予想ピーク消費電力との差である利用可能な平均ラック容量が残される。たとえば、ラック1のライン1については、3.75kW−3.6kW=0.15kWとなる。同様に、ラック1についての予想ピーク消費電力はライン2については2.4kWと判断された。これにより、ラック1のライン2については、3.75kW−2.4kW=1.35kWという利用可能なラック容量が残される。ラック1について利用可能なラック容量は、ラック1のライン1についての利用可能なラック容量と、ラック1のライン2についての利用可能なラック容量との合計である。すなわち、0.15kW+1.35kW=1.5kWとなる。
この具体的な実施例においては、ラック2はまた、ライン1およびライン2について、たとえば3.75kWという計画された平均消費電力を有し得る。表4に示されるように、ラック2の予想ピーク消費電力はライン1については2.06kWと判断された。これにより、ラック2のライン1については、3.75kW−2.06kW=1.69kWという利用可能なラック容量が残される。同様に、ラック2についての予想ピーク消費電力はライン2については3.44kWと判断された。これにより、ラック2のライン2については、3.75kW−3.44kW=0.31kWという利用可能なラック容量が残される。ラック2についての利用可能なラック容量は、ライン1についての利用可能なラック容量とラック2のライン2についての利用可能なラック容量との合計である。すなわち、1.69kW+0.31kW=2.0kWとなる。
この実施例においてはライン1の総容量がラック1とラック2とのライン1の容量の合計であることが認識されるはずである。したがって、ライン1の総容量は、この例においては、0.15kW+1.69kW=1.84kWとなる。同様に、ライン2の総容量は、ラック1とラック2とのライン2の容量の合計である。すなわち、ラック1についての計画された平均消費電力が3.75kWであるこの例においては、1.35kW+0.31kW=1.66kWとなる。一実施例においては、ラッククラスタ(たとえばラックのグループ)が、計画された平均消費電力内にまとまって残留する可能性があり、個々のラックがこの平均値を越える可能性がある。
一実施例においては、最大利用可能容量は、計画されたラックピーク消費電力値に基づいていてもよい。たとえば、計画されたラックピーク消費電力値は、ライン1および2については6kWの所定値であってもよい。6kWのピーク消費電力であれば、ラック1のライン1についての最大利用可能ラック容量は、この具体的な実施例においては、ラック1のライン1によって引出される予想ピーク電力とピーク消費電力との差であり、たとえば、6kW−3.6kW=2.4kWとなる(表3を参照)。しかしながら、利用可能なラック容量は、一実施例においては、1)計画された平均消費電力と予想ピーク消費電力との差;および2)計画されたラックピーク消費電力と予想ピーク消費電力との差のうち少ないものが該当する。たとえば、ラック1、ライン1についての2.4kWという最大利用可能ラック容量は、ライン1の既存の容量よりも大きく、この具体的な実施例においては、上述したとおり1.84kWである。ラック1、ライン1についての最大利用可能ラック容量は1.84kWという既存の容量である。この例においては、ラック1の少なくとも1つに対するIT機器の追加に対処するために、ライン1を介して、1.84kWが利用可能である。
同様に、ラック1のライン2についての最大利用可能容量は、ラック1のライン2についての予想ピーク電力とピーク消費電力との差を計算することによって決定され得る。上述の実施例においては、表4に関連して、これは6kW−2.4kW=3.6kWとなるだろう。この計算は、最大利用可能ラック容量が3.6kWであり得ることを示しているが、この例においては、ライン2について現在利用可能な総容量は1.66kWであり、一実施例においては超過することのできない量である。したがって、ライン2についての総ライン容量は、この例においては1.66kWとなる。
この図示された実施例においては、ラック1についての最大利用可能ラック容量がライン1およびライン2について、それぞれ、2.4kWおよび3.6kWであり得ることが認識されるはずである。これらの最大容量値は、たとえば、回路遮断器の遮断または負荷の低下を回避するために考慮されるべき電力の限界を示している。しかしながら、この具体的な実施例において説明されるように、他の要因によって最大容量値の適用が妨げられる可能性がある。たとえば、利用可能な総ライン容量(たとえばライン1については1.84kWおよびライン2については1.66kW)がラックについての計算された最大利用可能容量(たとえばラック1のライン1については2.4kW、およびラック1のライン2については3.6kW)未満である場合、総ライン容量が制御され、一実施例においては超過されないようにされる。
ラック2の最大利用可能ラック容量が決定され得るが、一実施例においては、利用可能な総ライン容量によって制限されてもよい。たとえば、上述の実施例および表4を参照すると、ラック2、ライン1についての最大利用可能容量は、6kW−2.06kW=3.94kWであり得る。しかしながら、この例においては、ライン1の総ライン容量は1.84kWに制限されており、1.84kWが、この例においてライン1を介してラック2に送達することのできる最大電力量にされる。たとえば、ライン1の総ライン容量がたとえば4.1kWとなる一実施例においては、ラック2、ライン1についての最大利用可能ラック容量全体(たとえば3.94kW)が適用されてもよい。
ラック2、ライン2についての最大利用可能容量が同様に決定され得る。表4を参照すると、一実施例においては、ラック2、ライン2についての最大利用可能容量は、6kW−3.44kW=2.56kWであり得る。しかしながら、この値は、ライン2の総ライン容量よりも大きく、この例においては1.66kWとなる。結果として、ラック2、ライン2の最大利用可能容量は、ライン2の総ライン容量によって制限することができ、1.66kWとなる。さまざまな実施例においては、ラインの最大利用可能容量の少なくとも一部は、そのラインの総容量の限界値までいずれのラックにも適用することができる。
一実施例においては、各ラックにおける利用可能な位相(たとえばライン)の各々についての利用可能容量の分配についての知識を用いて、付加的なIT機器をサポートするのに十分な電力が利用可能になり得るRMPDUおよびラックにおける利用可能な位置を見出すことができる。たとえば、消費電力、タグ、銘板、バーンイン試験、インフラストラクチャ冗長性の評価、ならびに利用可能なラインおよびラック容量の評価に基づいて、この明細書中に開示されるシステムおよび方法では、サーバを接続するために付加的なIT機器(たとえばサーバ)ならびにRMPDUおよび電力相(たとえばライン1またはライン2)をどこに配置すべきかについて提案することができる。
上述の実施例に関して、表1〜表4および式1〜式8を参照して、一実施例においては、ユーザは、第1のラックおよび第2のラックのうちの1つに1kWサーバを追加することができる。上述のとおり、ラック2、ライン1についての最大利用可能容量は3.94kWであってもよく、これは、この例においては、他のラック/ラインのどの組合せよりも潜在的容量が大きくなることを示している。この例においては、この明細書中に開示される局面および実施例は、新しいサーバがラック2のライン1に接続されるべきであることを示し得る。
一実施例においては、付加的なIT装置をどこで、そしてどのようにラックに挿入するかが提案され得る。たとえば、ユーザは、そのラックおよびラインの最大利用可能容量に少なくとも部分的に基づいて、ラック2のライン1に1kWサーバを挿入するように指示される可能性がある。一実施例において、1kWサーバがライン1においてラック2に接続されなかった可能性がある場合、サーバの電力特徴は、上述の式1〜式8に組込まれなかった可能性がある。一実施例においては、1kWサーバの電力特徴を考慮に入れることができ、付加的な1kWサーバに鑑みて容量を再度決定するよう新しい計算が行なわれる。
一実施例においては、たとえばラック2、ライン1に1kWサーバを追加するために、表5ならびに式9および式10において以下に示すように、1kW負荷を式5および式6に追加することができる。
Figure 0005684118
この具体的な実施例においては、式7および式8は、それらが、この実施例においては付加的な1kW負荷を受付けないラック2のライン2を表わす場合には変化しない。以下に再現された表5は、ラック2のライン1に追加されたこの付加的な負荷を反映するよう表4を更新したものである。
Figure 0005684118
この具体的な実施例を続けて、付加的な1kW負荷により、ラック2のライン1について決定される利用可能なラック容量が変化する。たとえば、上述のとおり、計画された平均消費電力が3.75kWである場合、ラック2のライン1についての利用可能なラック容量が、3.75kW−2.06kW=1.69kWであると判断された(式5および式6を参照)。ラック2、ライン1に対して新しい1kW負荷が追加されることにより、ラック2、ライン1についての利用可能なラック容量が、3.75kW−3.06kW=0.69kWに低下する(式9および式10を参照)。この例においては、ライン2、ラック2についての利用可能なラック容量は、3.75kW―3.44kW=0.31kWと変化しない。結果として、ラック2についての利用可能なラック容量が、2.0kW(すなわち1.69kW+0.31kW=2.0kW)から1kW(すなわち0.69kW+0.31kW=1.0kW)に低下する。同様に、この具体的な実施例においては、ラック2、ライン1に対する新しい1kW負荷は、ライン1の総容量を、0.15kW+1.69kW=1.84kWから0.15kW+0.69kW=0.84kWに低下させる。
上述のとおり、計画されたラック平均消費電力がライン当たり3.75kWであり、計画されたラックピーク消費電力がライン当たり6kWであれば、以下の表6に示されるように最大利用可能ラック容量が残ることとなる。
Figure 0005684118
一実施例においては、これらの最大利用可能容量は、利用可能な総ライン容量によって制限することができる。この例においては、1kWサーバがライン1に適用されているので、ライン2の総容量は1.35kW+0.31kW=1.66kWと変化せず、ライン1の総容量が、0.15kW+0.69kW=0.84kWに低下する。この例においては、ライン1およびライン2の総ライン容量が、表6の最大利用可能ラック容量未満であるので、総ライン容量により、電力が、表7に示されるようなラックに対する電力分配量に限定される。
Figure 0005684118
1kWサーバがデータセンタまたはラッククラスタに追加されるこの具体的な実施例においては、1kWサーバをどこに(たとえばラック1に)如何に(たとえばライン1に)挿入するかについての決定は、ラックおよびライン容量が評価されているために少なくとも部分的に行なうことができる。
一実施例においては、別の1kWサーバなどの第2のIT装置は、上述の実施例のデータセンタに追加することができる。表7を参照して、0.84kWの容量に制限されるライン1は、1kW負荷全体を担持することができない。しかしながら、1.66kWの容量を有するライン2には、1kW負荷を担持する十分な容量がある。たとえば、表7を参照すると、この第2の1kW負荷は、ラック1、ライン2に割り当てることができる。一実施例においては、第1および第2の付加的な1kW負荷からの電力データを評価して、データセンタのラインおよびラックについての利用可能容量を較正し直すことができるが、この場合、第1および第2の付加的な1kW負荷をいずれも物理的に設置し実行する必要はない。たとえば、新しい負荷データは、表8に以下に示されるように表3を改訂したものであってもよい。
Figure 0005684118
第2の付加的な1kW負荷の追加も以下の式11および式12に反映されており、第2の1kW負荷を説明するために式3および式4が補足されている。
Figure 0005684118
一実施例においては、1kW負荷がラック1、ライン2に追加されており、別の1kW負荷がラック2、ライン1に追加されている場合、表9に示されるように、表5および表8の部分を組合わせることによって、予想ピーク消費電力を示すことができる。
Figure 0005684118
この具体的な実施例においては、ラック1は、ライン1およびライン2について3.75kWの計画された平均消費電力を有している。表9を参照すると、3.75kWの計画された平均消費電力と、3.6kW、3.4kW、3.06kWおよび3.44kWの予想ピーク消費電力とに差があることにより、結果として、利用可能なラック容量が、ラック1のライン1については0.15kW、ラック1のライン2については0.35kW、ラック2のライン1については0.69kW、およびラック2のライン2については0.31kWとなる。この例における利用可能ラック容量が、ラック1については0.15kW+0.35KW=0.5kWとなり、ラック2については0.69kW+0.31kW=1.0kWとなることが認識されるはずである。この実施例における総ライン容量が、ライン1については0.15kW+0.69KW=0.84kWとなり、ライン2については0.35kW+0.31kW=0.66kWとなることがさらに認識されるはずである。この例においては、ライン1およびライン2の総ライン容量が、最大利用可能ラック容量未満であるので、総ライン容量により、電力が、表10に示されるように、ラックに対する電力分配の量に制限される。
Figure 0005684118
この明細書中の表および式に含まれる実施例は、リソースを効率的に割り当て、既存のデータセンタまたは電力分配システムに新しいIT機器を組み込むために、データセンタの電源に接続された特定のラックにIT機器を追加することができるデータセンタ電力分配の例を表す。これらの実施例および例の具体的な数値および許容差が限定的なものでないことが認識されるべきである。他の装置は、この明細書中に用いられる特定の数値とは異なるワット数要件を含み得る。この明細書中に開示される電力測定および計算が、新しい装置に供給すべき十分な容量が電源のどの位相にあるかを示すものであることがさらに認識されるはずである。そのため、この明細書中に開示されるシステムおよび方法により、データセンタまたは他の設定において展開される1つ以上の三相電力システムにおける無停電電源装置、電力分配ユニットおよびラック搭載型電力分配ユニットのいずれにおいても使用済みおよび利用可能な電力容量の分配を計算することが可能となる。
一実施例においては、位相間の負荷の実際の分配は既知でなくてもよい。たとえば、この明細書中における計算は、電力分配ユニット、無停電電源装置、ラック搭載型電力分配ユニット、およびIT機器のいずれかの間の電力および位相接続のコンピュータモデルと組合わされた管理システムを介して、RMPDUによって報告されるように、三相電力システムについて位相ごとに測定されたピーク消費電力に基づいてなされてもよい。一実施例においては、IT機器は、(たとえば、銘板上に印刷された)既知の予想ピーク電力およびデータセンタにおける既知の位置を有する。このデータは、IT機器といずれかのRMPDUと間に既知の電力接続データがない場合でも、この明細書中に開示される計算および動作にとっては十分なものであり得る。たとえば、これらの詳細が知られていない場合、ラックにおけるRMPDUの位相間の測定されたピーク消費電力についての相対的な分配を用いることにより、設置されたIT機器の平均または予想ピーク消費電力の分配を計算することもできる。一実施例においては、RMPDUごとの位相当たりの利用可能容量は、予想ピーク消費電力についての計算された分配に基づいて計算することができる。測定されたデータを銘板または他のタグ値と組合わせた容量計算をRMPDU測定データと併用して、データセンタにおける電力位相のバランスをとることもできる。
一実施例においては、ユーザインターフェイスを介して、ユーザは、所望の冗長性、タグ値、物理的寸法、予想ピーク消費電力、位相の数または電圧などの電力要件のいずれかを選択または入力することができ、また、この入力に基づいて、この明細書中に開示される局面が、推奨される位置および推奨される接続のうち1つ以上を示し得る。一実施例においては、許容可能な複数の位置および接続をユーザに示すことができる。
本発明に従ったさまざまな実施例は、上述の1つ以上のコンピュータシステム上で実現され得る。たとえば、システム200は、単一のコンピュータシステム、または複数のコンピュータシステムにおいて実現されてもよい。これらのコンピュータシステムは、たとえば、インテル(Intel)のPENTIUM(登録商標)タイプのプロセッサ、モトローラ(Motorola)のPowerPC、サン(Sun)のUltraSPARC、ヒューレット・パッカード(Hewlett-Packard)のPA-RISCプロセッサまたは他のいずれかのタイプのプロセッサに基づくような汎用コンピュータであってもよい。
たとえば、本発明のさまざまな局面は、図12に示されるような汎用コンピュータシステム1200において実行される特化されたソフトウェアとして実現されてもよい。コンピュータシステム1200は、ディスクドライブ、メモリまたはデータを記憶するための他の装置などの1つ以上のメモリ素子1204に接続されたプロセッサ1203を含み得る。メモリ1204は、典型的には、コンピュータシステム1200の動作中にプログラムおよびデータを記憶するのに用いられる。コンピュータシステム1200はまた、付加的な記憶容量をもたらすストレージシステム1206を含み得る。コンピュータシステム1200の構成要素は、(たとえば同じ機械内に組み込まれた構成要素間の)1つ以上のバス、および/または、(たとえば別個の離散的な機械上に存在する構成要素間の)ネットワークを含み得る相互接続機構1205によって連結され得る。相互接続機構1205は、システム1200のシステム構成要素間で通信情報(たとえばデータ、命令)をやり取りすることを可能にする。
コンピュータシステム1200はまた、1つ以上の入力装置1202、たとえば、キーボード、マウス、トラックボール、マイクロフォン、タッチスクリーンおよび1つ以上の出力装置1207、たとえば、印刷装置、表示画面、スピーカを含む。加えて、コンピュータシステム1200は、コンピュータシステム1200を(相互接続機構1205に加えて、または相互接続機構1205の代わりに)通信ネットワークに接続する1つ以上のインターフェイス(図示せず)を含んでいてもよい。
図13により詳細に示されるストレージシステム1206は、典型的には、コンピュータ読取可能および書込可能な不揮発性記録媒体1311を含む。ここには、この明細書中に記載された実施例に関連する1つ以上の機能を実行するためにプロセッサによって実行されるべきプログラムまたは当該プログラムによって処理されるよう媒体1311に記憶された情報を規定する信号が記憶される。媒体は、たとえばディスクまたはフラッシュメモリであってもよい。典型的には、動作時に、プロセッサは、データを不揮発性記録媒体1311から別のメモリ1312に読取らせて、媒体1311が行うよりも迅速にプロセッサが情報にアクセスできるようにする。このメモリ1312は、典型的には、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)またはスタティックメモリ(SRAM)などの揮発性のランダムアクセスメモリであり、図示のとおりストレージシステム1306に、またはメモリシステム1204に位置し得る。プロセッサ1203は、概して、集積回路メモリ1204、1312内のデータを処理し、次いで、処理が完了した後、媒体1311にデータをコピーする。媒体1311と集積回路メモリ素子1204、1312との間のデータ移動を管理するためのさまざまな機構が公知であるが、本発明はそれに限定されない。本発明は特定のメモリシステム1204またはストレージシステム1206に限定されない。
コンピュータシステムは、特別にプログラムされた特殊用途のハードウェア、たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC:application-specific integrated circuit)を含み得る。本発明の局面は、ソフトウェア、ハードウェアもしくはファームウェア、またはそれらのいずれかの組合せで実現されてもよい。さらに、このような方法、動作、システム、システム要素およびその構成要素は、上述のコンピュータシステムの一部または独立した構成要素として実現されてもよい。
コンピュータシステム1200が、本発明のさまざまな局面が実施され得る一種のコンピュータシステムとして例示のために示されているが、本発明の局面が図12に示されるようなコンピュータシステムでの実現に限定されないことが認識されるはずである。本発明のさまざまな局面は、図12に示されるさまざまなアーキテクチャまたは構成要素を有する1つ以上のコンピュータ上で実施されてもよい。さらに、本発明の実施例の機能またはプロセスが、プロセッサまたはコントローラ上で実行されているようにこの明細書中(またはクレーム)において説明されている場合、このような説明は、機能を実行するために2つ以上のプロセッサまたはコントローラを用いるシステムを含むよう意図される。
コンピュータシステム1200は、ハイレベルのコンピュータプログラミング言語を用いてプログラム可能な汎用のコンピュータシステムであってもよい。コンピュータシステム1200はまた、特別にプログラムされた特殊用途のハードウェアを用いて実現されてもよい。コンピュータシステム1200においては、プロセッサ1203は、典型的には、インテル社(Intel Corporation)から入手可能な周知のペンティアム(登録商標)(Pentium(登録商標))クラスのプロセッサなどの市販のプロセッサである。他の多くのプロセッサが入手可能である。このようなプロセッサが通常実行するオペレーティングシステムとして、たとえば、マイクロソフト社(Microsoft Corporation)から入手可能なウインドウズ(登録商標)95、ウインドウズ(登録商標)98、ウインドウズ(登録商標)NT、ウインドウズ(登録商標)2000(ウインドウズ(登録商標)ME)、ウインドウズ(登録商標)XPまたはビスタのオペレーティングシステム、アップルコンピュータ(Apple Computer)から入手可能なMAC OSシステムXのオペレーティングシステム、サン・マイクロシステムズ(Sun Microsystems)から入手可能なSolarisオペレーティングシステム、または、さまざまな供給源から入手可能なUNIX(登録商標)オペレーティングシステムが含まれ得る。他の多くのオペレーティングシステムが用いられてもよい。
プロセッサおよびオペレーティングシステムはともに、高水準プログラミング言語のアプリケーションプログラムが書込まれるコンピュータプラットフォームを定義している。本発明の実施例が特定のコンピュータシステムプラットフォーム、プロセッサ、オペレーティングシステムまたはネットワークに限定されないことが理解されるはずである。また、この発明が特定のプログラミング言語またはコンピュータシステムに限定されないことが当業者に明らかになるはずである。さらに、他の適切なプログラミング言語および他の適切なコンピュータシステムも使用可能であることが認識されるはずである。
コンピュータシステムの1つ以上の部分は、通信ネットワークに接続された1つ以上のコンピュータシステムにわたって分散されてもよい。たとえば、上述のとおり、利用可能な電力容量を決定するコンピュータシステムはシステムマネージャから遠く離れて配置される可能性がある。これらのコンピュータシステムはまた、汎用のコンピュータシステムであってもよい。たとえば、本発明のさまざまな局面は、サービス(たとえばサーバ)を1つ以上のクライアントコンピュータに提供するかまたは分散型システムの一部としてタスク全体を実行するよう構成された1つ以上のコンピュータシステム中に分散されてもよい。たとえば、本発明のさまざまな局面は、本発明のさまざまな実施例に従ったさまざまな機能を実行する1つ以上のサーバシステムに分散された構成要素を含むクライアントサーバシステムまたは多層システム上で実行されてもよい。これらの構成要素は、通信プロトコル(たとえばTCP/IP)を用いて通信ネットワーク(たとえばインターネット)を介して通信する実行可能な中間(たとえばIL)コードまたは翻訳された(たとえばJava(登録商標))コードであってもよい。たとえば、1つ以上のデータベースサーバを用いて、この発明の実施例に関連するレイアウトの設計に用いられる予想消費電力などの装置データを記憶することもできる。
本発明が如何なる特定のシステムまたはシステム群での実行に限定されないことが認識されるべきである。また、本発明が特定の如何なる分散型アーキテクチャ、ネットワークまたは通信プロトコルにも限定されないことが認識されるはずである。
この発明のさまざまな実施例は、SmallTalk、Java(登録商標)、C++、AdaまたはC#(C−Sharp)などのオブジェクト指向プログラミング言語を用いてプログラムされてもよい。他のオブジェクト指向プログラミング言語が用いられてもよい。代替的には、汎関数、スクリプティングおよび/または論理型プログラミング言語が用いられてもよい。本発明のさまざまな局面は、プログラムによらない環境において実現されてもよい(たとえば、ブラウザプログラムのウィンドウで見た場合、グラフィカルユーザインターフェイス(GUI)のアスペクトをレンダリングするか、または他の機能を実行するHTML、XMLまたは他のフォーマットでの文書の作成)。本発明のさまざまな局面は、プログラムされた要素、またはプログラムされない要素、またはそれらのいずれかの組合せとして実現されてもよい。
上述のシステムおよび方法の実施例は、概して、多数の機器ラックを有する比較的大きなデータセンタでの使用について記載されているが、本発明の実施例も、より小型のデータセンタや、データセンタ以外の設備と共に用いられてもよい。
上述のこの発明の実施例においては、解析の結果がリアルタイムで提供されると記載されている。当業者によって理解されるように、リアルタイムという語の使用は、結果が直ちに得られることを示唆するよう意図されたものではなく、数分などの短い期間で幾つかのさまざまな設計を設計者が直ちに試みることを可能にするようなものであることを示唆するよう意図されたものである。
このようにこの発明の少なくとも1つの実施例のうちいくつかの局面を説明してきたが、さまざまな変更例、変形例および改善例が当業者に容易に想起されることが認識されるはずである。このような変更例、変形例および改善例は、この開示の一部として意図されたものであり、本発明の精神および範囲内に収まるよう意図されている。したがって、前述の説明および図面は例示のみを目的としている。

Claims (21)

  1. データセンタラックにおける電源の位相の利用可能な電力容量を決定するためのコンピュータで実行される方法であって、
    電源の位相ごとに消費電力を計測するステップと、
    電源の位相ごとに計画された平均消費電力を取得するステップと、
    電源に接続されたデータセンタ機器に対応する計画された平均消費電力および予想ピーク消費電力のデータに基づいて電源の位相ごとに利用可能な電力容量を計算するステップと含む、方法。
  2. 予想ピーク消費電力は、電源の位相ごとに計測されたピーク消費電力に基づいて計算される、請求項1に記載の方法。
  3. 電源が電力分配ユニットである、請求項1に記載の方法。
  4. 電源が無停電電源装置である、請求項1に記載の方法。
  5. 電源が多相電源である、請求項1に記載の方法。
  6. 電源の位相の電力容量を供給するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 位相ごとに利用可能な電力容量を計算するステップは、電源に接続されたデータセンタ機器に対応する計画された平均消費電力および予想ピーク消費電力のデータに基づいている、請求項1に記載の方法。
  8. データセンタ機器に対応する予想ピーク消費電力のデータは、データセンタ機器についての銘板情報に基づいている、請求項1に記載の方法。
  9. データセンタ機器に対応する予想ピーク消費電力のデータは修正された銘板情報に基づいている、請求項1に記載の方法。
  10. 命令のシーケンスが記憶されたコンピュータ読取可能媒体であって、前記命令は、プロセッサに、
    電源の位相ごとに消費電力を計測させ、
    電源の位相ごとに計画された平均消費電力を取得させ、
    電源に接続されたデータセンタ機器に対応する計画された平均消費電力および予想ピーク消費電力のデータに基づいて電源の位相ごとに利用可能な電力容量を計算させる命令を含む、コンピュータ読取可能媒体。
  11. データセンタ機器を管理するための方法であって、
    データセンタラックにおける電源の位相の利用可能な電力容量を決定するステップと、
    コンピュータシステムのユーザに、データセンタ部屋のレイアウトの対話的表現を示すステップと、
    データ部屋に配置されるべきデータセンタ機器のうち少なくとも1つの要素についての識別情報をユーザから受取るステップと、
    位相の利用可能な電力容量の決定に基づいてデータセンタ機器のうち少なくとも1つの要素についての最適位置をユーザに示すステップとを含む、方法。
  12. 利用可能な電力容量を決定するステップは、
    電源の位相ごとに消費電力を計測するステップと、
    電源の位相ごとに計画された平均消費電力を取得するステップと、
    電源に接続されたデータセンタ機器に対応する計画された平均消費電力および予想ピーク消費電力のデータに基づいて電源の位相ごとに利用可能な電力容量を決定するステップとを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 予想ピーク消費電力は、電源の位相ごとに計測されたピーク消費電力に基づいて計算される、請求項12に記載の方法。
  14. 少なくとも1つの要素についての識別情報が消費電力、銘板情報、インフラストラクチャ冗長性またはタグ付き情報を含む、請求項11に記載の方法。
  15. データセンタ機器のうち少なくとも1つの要素の最適位置が、少なくとも1つの他の利用可能なデータセンタリソースにさらに基づいている、請求項11に記載の方法。
  16. 少なくとも1つの他の入手可能なデータセンタリソースが、冷却容量、物理的なスペース利用可能性、重量サポート、遠隔機器制御能力、物理的および論理的セキュリティ、または物理的および論理的ネットワーク接続性である、請求項15に記載の方法。
  17. データセンタ機器のうち少なくとも1つの要素の最適位置が、データセンタ機器のうち少なくとも1つの要素についての消費電力、銘板情報、インフラストラクチャ冗長性またはタグ付き情報にさらに基づいている、請求項11に記載の方法。
  18. 命令のシーケンスが記憶されたコンピュータ読取可能媒体であって、前記命令は、プロセッサに、
    データセンタラックにおける電源の位相の利用可能な電力容量を決定させ、
    データセンタ部屋のレイアウトの対話的表現をコンピュータシステムのユーザに対して示させ、
    データ部屋に配置されるべきデータセンタ機器のうち少なくとも1つの要素についての識別情報をユーザから受取らせ、
    位相の利用可能な電力容量の決定に基づいてデータセンタ機器のうち少なくとも1つの要素についての最適位置をユーザに対して示させる命令を含む、コンピュータ読取可能媒
    体。
  19. データセンタ機器を管理するためのシステムであって、
    データセンタ機器に対応する消費電力データを記憶するためのメモリと、
    電源の位相ごとに消費電力を計測するための電力計と、
    データセンタ部屋のレイアウトの対話的表現を示し、かつデータ部屋に配置されるべきデータセンタ機器のうち少なくとも1つの要素についての識別情報を受取るよう構成されたユーザインターフェイスと、
    メモリに接続されたプロセッサとを含み、前記プロセッサは、電源の位相ごとに計画された平均消費電力を取得し、電源に接続されるデータセンタ機器に対応する計画された平均消費電力および予想ピーク消費電力のデータに基づいて電源の位相ごとに利用可能な電力容量を計算し、位相の利用可能な電力容量に基づいてデータセンタ機器のうち少なくとも1つの要素の最適位置を計算するよう構成されており、
    前記ユーザインターフェイスはさらに、位相の利用可能な電力容量に基づいてデータセンタ機器のうち少なくとも1つの要素の最適位置を示すよう構成される、システム。
  20. ユーザインターフェイスがデータセンタ機器のうち少なくとも1つの要素に配置される、請求項19に記載のシステム。
  21. ユーザインターフェイスが手持ち型装置上に配置される、請求項19に記載のシステム。
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