JP5683280B2 - 診療支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、患者の検査値や画像データ、医療従事者の所見を扱う診療支援システムに関わり、診療プロセスの分析を支援するシステムに関する。
医療の質の向上と効率化を推進する社会情勢の中で、医療従事者の知識などを蓄積したデータを分析し、診療プロセスを改善する事は重要である。これまでの診療プロセス分析では、標準的な診療計画を表したクリニカルパス(クリティカルパス、パスとも呼ばれる)が重要視されている。
特許文献1(従来例1)では、医療実績データに設定されている治療行為を治療行為予定として設定した仮パスと、患者識別子に基づいて取得した治療行為とを比較し、一致度が所定の基準を超えた仮パスを本クリニカルパスとして登録するシステムに関する技術が開示されている。
特許文献2(従来例2)では、与えられた診療行為が重要なのか否か判断する事を目的に、医療サービスの異なる供給者の間において、価格、品質、処置の利用を比較する方法に関する技術が開示されている。
特開2007−265080号公報 特表平5−507567号公報
医療の質を測る Vol.1(インターメディカ社出版)
患者への医療関連業務は、各医療従事者の一連の医療関連業務の流れであるワークフローにおいて行われるものであり、医療従事者の知識の再利用もこのワークフローに基づいて行うことが、診療の質の向上と改善に望まれる。そのため、ワークフローの観点からの診療プロセス分析が有効である。
前述の特許文献1に開示されたシステムでは、多くの症例で実施している診療行為をクリニカルパスとして登録するシステムであるため、多くの症例で実施している診療行為は適切な診療行為とはいえないという問題がある。前述の特許文献2に開示された方法では、医療サービスの価格と臨床複雑度を調整した複数の医療サービス価格を比較する方法であり、個々の医療関連業務を分析・評価する事ができないという課題がある。
このように、従来開示されている技術では、各医療従事者の一連の医療関連業務であるワークフローを考慮した医療情報が蓄積されていなかったため、ワークフローを考慮した医療知識の妥当性の評価が出来なかった。さらに、従来は、ワークフローに基づく医療情報の再利用のための情報が蓄積されていなかったため、医療情報の再利用やその際に行われる診療プロセスの変更などを考慮した医療知識の妥当性評価が出来なかった。
上記課題を解決するために、医療関連業務の一連の診療の流れであるワークフローを識別するワークフロー情報と、ワークフローを構成する医療関連業務の単位であるワークフローステップを識別する情報であるワークフローステップ項目と、疾患を識別する疾患識別子と、診療の質を定量評価した指標である臨床指標と、が互いに関連付けられて格納されている医療情報データベースと、第一の疾患識別子の入力を受け付ける疾患名入力受付部と、入力を受け付けた第一の疾患識別子と関連づけられた複数のワークフロー情報である第一のワークフロー群を医療情報データベースから抽出するワークフロー情報抽出部と、第一のワークフロー群の各ワークフロー情報に関連づけられた臨床指標を医療情報データベースよりそれぞれ取得し、取得された臨床指標に基づき第一のワークフロー群の各ワークフロー情報に対してワークフローの臨床評価値であるワークフロー臨床評価値をそれぞれ算出するワークフロー臨床評価値算出部と、第一のワークフロー群に属する第一のワークフローステップ項目を医療情報データベースから抽出し、第一のワークフロー群と算出された複数のワークフロー臨床評価値とに基づいて、第一のワークフローステップ項目の評価値であるワークフローステップ評価値を算出するワークフローステップ評価値算出部と、第一のワークフローステップ項目と算出されたワークフローステップ評価値とを画面に出力する画面出力部と、を有することを特徴とする診療支援システムを提供する。
各医療従事者の一連の医療関連業務の流れであるワークフローを考慮した各診療行為の評価を支援する事が可能になる。さらにワークフローステップ分類手段により、ワークフローステップを共通の医療関連業務に着目して分類する事ができるため、処理内容の多少の違いを吸収した大局的な分析が可能になる。
診療支援システムが病院に設置される際の構成の一例を示した図。 診療支援システムの別の構成の一例を示した図。 医療情報データベースを構成するワークフローテーブルとワークフローステップテーブルの構造の一例を示している図。 医療情報データベースを構成する医療情報テーブルとエビデンスデータテーブルの構造の一例を示している図。 医療情報データベースを構成する処理履歴テーブルと入力データテーブルの構造の一例を示している図。 検査情報データベースを構成するテーブル群の構造の一例を示している図。 ワークフローステップをワークフローから抽出し、医療情報と判断文を用いて診療を支援するフローチャートの一例を示している図。 エビデンスデータに対してデータ処理を行い診療の支援をするフローチャートの一例を示している図。 (A)ワークフローに基づいて検査グラフの参照と判断文の入力を行う前の画面の一例を示している図。(B)検査グラフを参照する際の画面の一例を示している図。(C)判断文の入力を行う際の画面の一例を示している図。 (A)ワークフローに基づいて画像データの参照と判断文の入力を行う前の画面の一例を示している図。(B)画像データの参照する際の画面の一例を示している図。(C)ワークフローに基づいて画像データを参照して判断文の入力を行う際の画面の一例を示している図。 プロセス分析手段160の第1の構成図例。 プロセス分析手段160の動作概要を示した第1のフローチャート例。 ワークフローステップ分類手段1603の動作の第1のフローチャート例。 本発明における臨床指標テーブルを表わす図例。 ワークフローステップ履歴に関するテーブルを表す図例。 プロセス分析手段160における画面を示す第1の例。 プロセス分析手段160における画面を示す第2の例。 プロセス分析手段160における画面を示す第3の例。 プロセス分析手段160における画面を示す第4の例。 プロセス分析手段160における画面を示す第5の例。 プロセス分析手段160の動作概要を示した第2のフローチャート例。 プロセス分析手段160の動作概要を示した第3のフローチャート例。 ワークフローステップ分類手段1603の動作の第2のフローチャート例。 ワークフローステップ分類手段1603の動作の第2のフローチャートの詳細例。 本発明におけるワークフローステップマスタに関するテーブルの例を表す図。 プロセス分析手段160の第2の構成図例。 プロセス分析手段160の動作概要を示した第4のフローチャート例。 プロセス分析手段160における画面を示す第6の例。 プロセス分析手段160における画面を示す第7の例。 プロセス分析手段160における画面を示す第8の例。 プロセス分析手段160の動作概要を示した第5のフローチャート例。 プロセス分析手段160の動作概要を示した第6のフローチャート例。 ワークフローステップ再現影響度を算出するフローチャート例。 プロセス分析手段160における画面を示す第9の例。 プロセス分析手段160における画面を示す第10の例。 プロセス分析手段160における画面を示す第11の例。
<以下の各記載内容の概要>
本発明は、医療情報データベースに蓄積された情報を用いて、ワークフロー及びワークフローステップの評価を行うものである。発明を実施するための形態を説明する順序として、最初に本発明で用いる医療情報データベースに蓄積される各情報やデータベースの構造について説明する。次に、本システムがその医療情報データベースにどのように各情報を蓄積するかを説明する。その後、医療情報データベースを用いたワークフロー及びワークフローステップの評価について述べる。
<ワークフローの定義の説明>
ワークフローとは患者に対して医療従事者が行う一連の医療関連業務の流れのことであり、ワークフロー情報とはワークフローの識別に関する情報である。ワークフローステップとはワークフローを構成する医療関連業務の単位であり、ワークフローステップ情報とは、ワークフローステップを識別する情報と、医療関連業務の依頼元もしくは依頼先の少なくとも何れかに関する情報と、を含む。
医療関連業務の依頼とは、各医療部門、例えば検査部門や画像診断部門への医療関連業務のオーダリングなどである。医療従事者とは、担当医、検査技師、放射線技師、読影医だけでなく、看護師や医事会計関係者なども含む。ワークフローの開始と終了は、例えば、臨床医の中の主治医が決定する。ワークフローは、例えば、疾患ごとの診断、治療、経過観察の一連の診療の流れ、入院期間中の診療の流れ(入院日〜退院日)、診療ガイドラインで定められる一つの流れ等がある。
ワークフローステップは、例えば、患者の診療段階(診断、治療、経過観察)の各業務、又は主治医が判断を下す診断業務,看護師の投薬などの作業や、診療科と放射線科などの医療部門との間でやりとりされるオーダ業務単位等がある。ワークフローステップ情報は、各ワークフローステップにおいて医療従事者などによって新たに生成や削除されるなどして編集されることもできる。また、予め定められた診療ガイドラインに基づいていることもある。また、ワークフロー情報は、該当するワークフローに関する患者を識別する患者識別子を有している。
<システム構成の説明>
図1(A)は、診療支援システム101が病院に設置される形態の一例を示している。診療支援システム101は、端末104、インターフェイス111、メモリ112、ハードディスクドライブなどの記憶装置113がCPU114に接続されている。診療支援システムの動作は、端末104での入力をインターフェイス111で受けて、メモリ112に格納されているプログラムを読み出してCPU114を用いてインターフェイス111にて端末104に出力するなどして行われる。図1(A)に示されている診療支援システム101は、電子カルテシステム102やPACS103、などとネットワークで接続されて設置されている。各端末104は、医師や看護師、検査技師、読影医などの医療従事者による操作入力を受け付ける。各端末104にて電子カルテシステム102やPACS103を診療支援システムと兼用できる。電子カルテシステム102やPACS103にて、各々診療履歴や検査値、画像データが蓄積されている場合がある。その場合は、診療支援システムの記憶装置113は、それらのデータベースへのリンクを示す情報を有していてもよいし、それらのデータベースに格納されているデータをコピーしたものを有していてもよい。また、後で説明する図1(B)に示されているように、電子カルテシステム102やPACS103が有するデータベースである検査情報データベース116も診療支援システムに含む形態でもよい。また、インターフェイス111の例として、画面を備えているものが挙げられる。
図1(B)に、本発明の診療支援システムの構成の例を示す。ワークフロー情報やワークフローステップ情報と、医療関連業務に関する情報である医療情報とが互いに関連付けて格納されている医療情報データベース105があり、医療情報データベース105にそれらの情報を格納する医療情報格納手段106が接続されている。医療情報には、医療従事者により入力される情報や、患者から取得される客観的な生体情報であるエビデンスデータが含まれる。ここで、医療従事者により入力される情報の一例として、医療関連業務で下される判断を示すテキスト文である判断文を用いる。エビデンスデータとは、例えば、モダリティから取得される検査値や画像データなどのデータを指す。さらに、医療情報データベース105からワークフローステップ情報を選択する入力を受け付けるワークフロー入力手段107と、ワークフローステップの依頼に関する情報の入力を受け付けるワークフローステップ依頼入力手段117と、判断文の入力を受け付ける入力情報受付手段108と、医療情報をワークフローステップ情報に基づいて医療情報データベース105から抽出して出力する医療情報出力手段109と、患者を識別する患者識別子に基づいてワークフロー情報を医療情報データベース105から取得しインターフェイス111に出力するワークフロー出力手段118と、ワークフロー終了情報を医療情報データベース105に格納するワークフロー終了手段119とが備わっている。これらの手段の機能は、図1(A)のメモリ112に入っている。
この構成によって、ワークフローステップ入力手段107によって選択されたワークフローステップ情報に基づいて医療情報データベース105から医療情報を表示し、入力情報受付手段108によって入力された情報と表示している医療情報とを実行中のワークフローステップ情報と関連付けて医療情報データベース105に格納する。実行中のワークフローステップにおいて、参照した医療情報も入力された情報と共に格納することで、そのワークフローステップを実行する際に参照して根拠としたものが蓄積され、医療従事者の医療関連業務の過程が分かるようになる。
医療情報データベース105は、医療情報格納手段106を介して各ワークフローステップにおける医療関連業務に関する情報である医療情報を蓄積管理し、各ワークフローステップに関連づけて入力情報受付手段108で入力される判断文と、エビデンスデータ処理手段115でデータ処理されたエビデンスデータや、その処理履歴、各ワークフローステップで参照した医療情報などが蓄積されている。先に説明した図1(A)に示されたように、医療情報データベース105は、電子カルテシステム102やPACS103に蓄積された医療情報へのリンク情報を有していてもよい。
医療情報格納手段106は、医療情報データベース105にワークフロー情報やワークフローステップ情報、医療情報を格納する手段である。例えば、格納する医療情報には、エビデンスデータ処理手段115でデータ処理されたエビデンスデータやその処理元データを含むデータ処理履歴、医療従事者により入力情報受付手段108によって入力された情報などがある。
検査情報データベース116は、各ワークスローステップにおける、血液検査や画像検査等の医療関連の検査結果の情報を蓄積管理する。このデータベースは、電子カルテシステム102、オーダリングシステム等の病院情報システムやPACS103等の画像管理システムが有するデータベースを共有することにより実現しても良いし、図示していないデータインポート手段を設け、それらのシステムからデータをインポートしても良い。また、図示していないデータ入力手段を設け、医師や看護婦や技師が直接入力しても良い。また、医師が研究目的として新規に開発した検査方法に基づいた患者の検査結果についても、図示していないデータ入力手段から入力し、一般の検査結果と共に蓄積管理してもよい。さらに、診療支援システム101とは別に電子カルテシステム102やPACS103が設置されている場合、電子カルテシステム102やPACS103に保存されている検査情報へのリンク情報のみを有していてもよい。また、データ処理ワークステーションが設置されている場合は、該データ処理ワークステーションで実行されたデータ処理の履歴を検査情報データベース116に格納してもよい。
エビデンスデータ処理手段115は、検査情報データベース116に蓄積されたデータを利用してデータ処理を行う手段である。エビデンスデータ処理手段115は、複数の処理モジュールを備える。画像診断を専門とする医師(以後、読影医とよぶ)向けのエビデンスデータ処理手段115では、例えば、画像データの入出力処理や各種フィルター処理のような基本モジュールから、高度な画像処理アルゴリズムを有する領域抽出処理や画像の位置合わせ処理といった機能モジュールを備える。操作者は、処理目的やデータの性質によって、上記処理モジュールを自由に組み合わせ、順に実行することで、データに対し,診療に必要な一連の加工処理を行なう。
なお、ここでは医療情報データベース105及び検査情報データベース116を論理的に分けているが、物理的に同一のデータベースで構成してもよい。たとえば、医療情報データベース105と検査情報データベース116を合わせて一つのデータベースとしてもよい。また、図1(A)で示されているように、PACS103や電子カルテシステム102を別途用いて、それらへのリンク情報を有するようにしてもよい。
さらに、本発明の診療支援システムはプロセス分析手段160を有することもできる。プロセス分析手段160は、診療の質や効率を向上するために、医療情報データベース105に蓄積された複数の患者のデータをもとに、診療のプロセスを分析し、プロセスの改善,最適化に必要な情報を抽出するための手段である。
<データベースのテーブル構造の説明>
図2は、医療情報データベース105の構成に含まれるワークフロー情報テーブル200、ワークフローステップ情報テーブル210を表わしている。
ワークフロー情報テーブル200は、ワークフローを識別する情報であるワークフロー情報を格納するテーブルであり、基本的には主治医が登録する。患者IDフィールド201、ワークフローNoフィールド202、ワークフロー名フィールド203、ワークフロー開始日フィールド204、ワークフロー終了日フィールド205、主治医IDフィールド206、カンファレンスフラグフィールド207により構成される。患者IDフィールド201は、患者を識別する識別子である患者識別子を格納する。ワークフローNoフィールド202は、各ワークフロー情報を一意に指定するためのキー情報となる番号などを格納する。ワークフロー名フィールド203は、病名や治療名等で示されるワークフロー名を格納する。ワークフロー開始日フィールド204は、ワークフローの開始日を格納する。ワークフロー終了日フィールド205は、ワークフローの終了日を格納し、ワークフローが終了した時点で登録される。主治医IDフィールド206は、ワークフローの責任者となる主治医の識別情報を格納する。なお、ここでは、ワークフロー名フィールド203にはテキスト文を格納するが、病名や治療名の標準マスタのIDを格納してもよい。カンファレンスフラグフィールド207は、そのワークフローにおいてカンファレンスを実行したことを示す実行フラグを格納する。
ワークフローステップ情報テーブル210は、ワークフローの各ステップを識別する情報であるワークフローステップ情報を格納するテーブルであり、一つのステップが一つのレコードとなる。ワークフローステップ情報テーブル210は、患者IDフィールド211、ワークフローステップNoフィールド212、ワークフローステップ実行予定部門IDフィールド213、ワークフローステップ実行日時フィールド214、ワークフローステップ実行者IDフィールド215、ワークフローステップ実行フラグフィールド216、カンファレンスステップフラグフィールド217、ワークフローNoフィールド218、親ワークフローステップNoフィールド219、子ワークフローステップNoフィールド220から構成される。ワークフローステップNoフィールド212は、各ワークフローステップを一意に指定するためのキー情報となる番号などを格納する。ワークフローステップ実行予定部門IDフィールド213は、ワークフローステップを実行する予定の部門、診療科や検査科等を一意に識別するための識別情報を格納する。ワークフローステップ実行日時フィールド214は、ワークフローステップを実行した日時を格納する。ワークフローステップ実行者IDフィールド215は、ワークフローステップを実際に実行した医療従事者を一意に識別するための識別情報を格納する。ワークフローステップ実行フラグフィールド216は、ワークフローステップの実行・未実行のフラグを格納する。カンファレンスステップフラグフィールド217は、カンファレンスが行われたワークフローステップであることを示すフラグを格納する。また、ワークフローNoフィールド218は、ワークフローステップが属するワークフローを一意に識別するための識別情報を格納する。親ワークフローステップNoは、該当ワークフローステップの前にあって、さらに該当ワークフローステップに結び付けられているワークフローステップを識別するための識別情報である。子ワークフローステップNoは、該当ワークフローステップの後ろにあって、さらに該当ワークフローステップに結び付けられているワークフローステップを識別する識別情報である。親ワークフローステップNoと子ワークフローステップNoは、オーダの依頼元と依頼先とを結びつける役割を持っている。
図3(A)は、医療情報データベース105の構成に含まれる医療情報テーブル300、エビデンスデータテーブル310を表わし、図3(B)は、同じく医療情報データベース105に格納される処理履歴テーブル320、入力データテーブル330を表わしている。
医療情報テーブル300は、ワークフローステップに基づいて医療関連業務に関する情報である医療情報を格納するテーブルであり、一つのレコードに一つの医療情報を格納する。このテーブルは、患者IDフィールド301、ワークフローステップNoフィールド212、ワークフローステップ実行日時フィールド214、ワークフローステップ実行者IDフィールド215、判断文フィールド305、ワークフローNoフィールド218、エビデンスNoフィールド311、参照ワークフローステップNoフィールド306により構成される。患者IDフィールド301は、患者を識別する患者識別子を格納する。判断文フィールド305は、当該ワークフローステップにおいて入力された判断文が格納される。また、判断文フィールド305に判断文を入力する際に参照した医療情報に判断文が含まれている場合は、その参照した判断文も合わせて格納することが出来る。入力された判断文と参照した判断文との区別は、参照ワークフローステップNoに基づいて行うことが出来る。ワークフローステップNoフィールド212は、医療情報が登録される場合に格納され、ワークフローステップ情報テーブル210におけるワークフローステップNoフィールド212へのリンク情報を格納する。これにより、ワークフローステップテーブル情報210と医療情報テーブル300が関連づけられる。エビデンスNoフィールド311は、判断する際の根拠となるエビデンスデータを指定する識別子であり、エビデンスデータテーブル310と関連付けられている。このように、医療情報テーブル300には、判断文と判断の根拠となるエビデンスデータとがワークフローステップ情報に基づいて格納されている。参照ワークフローステップNoフィールド306は、レコードのワークフローステップNoにおいて参照されたワークフローステップNoを格納する。
エビデンスデータテーブル310は、エビデンスデータを格納するテーブルであり、一つのレコードに一つのエビデンスデータを格納する。エビデンスデータテーブル310には、エビデンスNoフィールド311、エビデンス種別フィールド312、エビデンス表示用アイコンフィールド313、エビデンス表示用テキストフィールド314、ワークフローステップ実行日時フィールド214、ワークフローステップ実行者IDフィールド215、ワークフローステップNoフィールド212が含まれる形で構成される。エビデンスNoフィールド311は、各エビデンスデータを一意に指定するためのキー情報となる番号などを格納する。
エビデンスデータ処理手段115では,画像に対しては画像処理,検査値に対してはグラフ化や統計処理,といったように入力される検査情報の種類により,異なる処理が施される。ここでは、例えば画像処理や検査値のグラフ化といった異なる種類の処理に対するエビデンスデータは,それぞれ別のレコードとして格納する。そこでエビデンス種別フィールド312は、エビデンスデータが抽出される診療支援処理の種別を格納する。エビデンス表示用アイコンフィールド313及びエビデンス表示用テキストフィールド314は、エビデンスデータの内容を認識できるような情報を格納する。なお、エビデンス表示用アイコンフィールド313には、図にあるようにアイコン画像を直接格納するようにしてもよいが、ファイル名等のアイコン画像の識別情報を格納してもよい。ワークフローステップNoフィールド212は、医療情報テーブル300におけるワークフローステップNoフィールド212へのリンク情報を格納する。このリンクにより、エビデンスデータテーブル310に格納されたエビデンスデータの各種データが、ワークフローステップNoのリンクを介して医療情報テーブル300と対応付けられることになる。
図3(B)に示されているように、処理履歴テーブル320は、エビデンスデータの処理前の情報である検査情報に対し施した処理履歴を格納するテーブルであり、一つのレコードに一つの処理履歴を格納する。処理履歴には、検査値に対する処理履歴や画像データに対する処理履歴が含まれ、これらの処理履歴も医療情報に含まれる。処理履歴テーブル320は、処理Noフィールド321、処理内容フィールド322、エビデンスNoフィールド323、処理パラメータフィールド324から構成される。処理Noフィールド321は、処理履歴を構成する一つ一つの処理を一意に識別するためのキー情報となる番号などを格納する。処理内容フィールド322には、後から計算機が処理を再現、分析、再利用するために最低限必要な情報、すなわち、処理内容を識別できる情報を格納する。図3(B)では、画像処理と検査値処理の処理履歴に関する情報が示されている。検査値処理(エビデンスNo=3)では、検査結果を読み込み、複数の検査項目を実スケールでグラフ化する場合を示し、「入力」「実スケール表示」が登録される。画像処理(エビデンスNo=4)では、検査画像を読み込み、腫瘍領域を領域抽出処理(ここでは例えばリージョングローイング手法)を施し、腫瘍領域の体積を算出する場合を示し、「入力」「リージョングローイング」「ボリューム算出」が処理の順序に従って登録される。エビデンスNoフィールド323は、エビデンスデータテーブル310におけるエビデンスNoフィールド311の値を格納する。同一のエビデンスNoが識別するエビデンスデータに対して、処理Noフィールド321の番号など順に実行されたことを示す。処理パラメータフィールド324は、各処理を実行する際に設定されたパラメータで、本例では説明の都合上、一つのフィールドに入れているが、処理によって異なる。そのため、処理の種類ごとに別の処理パラメータテーブルを用意してもよい。また本例では、エビデンスデータを構成する個々の処理を,個別にデータベースのテーブルへ保存する構成としているが、エビデンスデータテーブル310において、処理履歴バイナリフィールドを設けて、処理履歴と各処理の入出力データも含め独自のバイナリ形式で格納してもよい。これにより、処理の再現時には、処理履歴テーブル320や入力データテーブル330を参照せず、エビデンスデータ処理手段115に直接バイナリデータを渡すことで、処理の再現の高速化、実装の容易化が図れる。このように処理履歴テーブル320は、処理内容などを、エビデンスNoを介してエビデンスデータテーブル310と医療情報テーブル300とに格納されたレコードと関連付けられている。
入力データテーブル330は、検査情報データベース116とリンクしてエビデンスデータにおける処理履歴の最初の処理で利用される入力データを格納し、一つのレコードに一つの入力データを格納する。入力データテーブル330は、エビデンスNoフィールド331、入力データIDフィールド332、入力データ種別フィールド333で構成される。入力データIDフィールド332は、各エビデンスデータに対する入力データとして、検査情報データベース116における検査情報を一意に指定するためのキー情報となる番号などを格納する。入力データ種別フィールド333は、入力データIDフィールド332に格納されるIDのリンク先を規定するためのデータ種別を格納する。例えば「血液検査」であれば入力データIDは患者の検査値を一意に識別するための検査値IDとなり、「画像検査」であれば患者の画像を一意に識別するための画像IDとなり、「新規マーカー検査」であれば新規マーカー検査の患者の測定値を一意に識別するための測定値IDとなる。このように、入力データテーブル330は、エビデンスNoフィールド331を介してエビデンスデータテーブル310と医療情報テーブル300とに格納されたレコードと関連付けられている。
<検査情報データベース>
図4は、検査情報データベース116を構成するテーブル群の一例を示している。検査情報データベース116は、診療に関するエビデンスデータの詳細な情報が格納されており、検査値テーブル400、検査項目マスタテーブル410、測定値テーブル420、測定項目マスタテーブル430、画像テーブル440から構成されている。ここで、各テーブルの詳細について説明する。検査値テーブル400は、「血液検査」データの中身を格納するテーブルであり、一つのレコードに一つの検査値を格納する。検査値テーブル400は、検査値IDフィールド401、患者IDフィールド402、検査結果日時フィールド403、項目コードフィールド404、値フィールド405から構成され、項目コードをキーに検査項目マスタテーブル410と関連付けられる。検査項目マスタテーブル410は、「血液検査」の項目マスタテーブルであり、項目コードフィールド411、項目名フィールド412、単位名フィールド413から構成される。また測定値テーブル420は、「新規マーカー検査」のデータの中身を格納するテーブルであり、一つのレコードに一つの測定値を格納する。測定値テーブル420及び測定項目マスタテーブル430は、上記検査値テーブル400及び上記検査項目マスタ410と同様な構造で構成される。測定値IDフィールド421、患者IDフィールド422、測定結果日時フィールド423、項目コードフィールド423、値フィールド425が測定値テーブルにある。測定項目マスタテーブル430には、項目コードフィールド431、項目名フィールド432、単位名フィールド433がある。なお測定項目マスタテーブル430には、検査項目マスタ410を構成するフィールドに加えて測定項目の登録情報(例えば登録日フィールド434等)を格納するためのフィールドを設けて、項目のバージョン管理を出来るようにしてもよい。
以上のように、ここでは検査情報データベース116内において入力データの中身は「血液検査」「新規マーカー検査」を別々に管理し、入力データテーブル330ではリンク情報のみを一元管理する構成をとっている。これにより、通常業務で測定される検査値も研究目的で新規開発された検査方法による検査値も、同様にエビデンスデータとして蓄積できるため、新規開発された検査方法の有効性についての分析が可能になる。
画像テーブル440は、画像を識別する識別子を格納する画像IDフィールド441、患者識別子を格納する患者IDフィールド442、画像を取得した日時を格納する画像取得日フィールド443、項目コードを格納する項目コードフィールド444、画像を格納する画像フィールド445で構成されている。
<読影医の例>
次に、本システムのデータ入力動作を、図5及び図6の処理フローと図7及び図8の画面例を用いて詳細に説明する。
本システムでは、まず操作者によるログイン画面により端末104がログイン入力を受け付ける(ステップS500)。次に、操作者の患者選択画面による一人の患者の患者識別子を選択する入力を端末104が受け付ける(ステップS501)と、医療情報格納手段106は、図2のワークフロー情報テーブル200から、ステップS501で取得した患者に該当するレコードで、現在進行中のワークフローNoを識別する(ステップS502)。ここで、現在進行中のワークフローNoを識別する方法は、例えば、ワークフロー終了日時フィールド205の値が未登録のレコードを識別してもよいし、ワークフロー情報テーブル200から、ステップS501で取得した患者に該当するレコードを全て抽出し、ワークフロー選択画面を表示し、一つのワークフローを操作者が指定する方法をとってもよい。
医療情報格納手段106は、ステップS502で識別したワークフローNoから、図2のワークフローステップ情報テーブル210から該当するワークフローステップ情報を取得する(ステップS503)。ステップS500で取得したログイン情報の部門情報から、カレントワークフローステップNoを識別する(ステップS504)。カレントワークフローステップとは,ワークフロー内で現在実行中のワークフローステップを表す。カレントワークフローステップの識別は、例えば、医療情報格納手段106が、ステップS502で取得したレコード内のワークフローステップ実行予定部門IDフィールド213及びワークフローステップ実行フラグフィールド216を参照し、ログイン者の部門と該当する部門のステップで未実行であるワークフローステップNoをカレントワークフローステップNoとして抽出するなどして識別される。また、全て実行済みの場合は、最終ステップNoをカレントワークフローステップNoとする。次に、ワークフロー出力手段118は、ステップS503で取得した各ワークフローステップ情報を、図7に示すワークフローステップ実行画面700にセットして、表示する(ステップS505)。このワークフローステップ実行画面700は、図1に示されているインターフェイス111に表示される。
図7のワークフローステップ実行画面700は、たとえば図示のように、ログイン情報表示エリア702、ワークフローステップ選択エリア701、判断文入出力エリア703、エビデンスデータ表示エリア704、医療情報登録ボタン705、診療支援ボタン群706が含まれる。ワークフローステップ選択エリア701は、ワークフローステップ情報テーブル210の親ワークフローステップNoフィールド219の情報に基づいてワークフローの開始ステップから現在のステップまでのワークフローステップをフロー形式で表示する。例えば、図2のワークフローステップ情報テーブル210に示されるように、ワークフローステップNoが2,3であるワークフローステップは親ワークフローステップNoが1であるので、ワークフローステップNoが1であるワークフローステップに結び付けられて表示され、さらにワークフローステップNoが4であるワークフローステップは親ワークフローステップNoが3であるので、ワークフローステップNoが3であるワークフローステップに結び付けられる。子ワークフローステップNoを用いても同様に結びつけられる。このように、依頼元と依頼先を結ぶようにして、図7のワークフローステップ選択エリア701にワークフロー情報とワークフローステップ情報が表示される。
ログイン情報表示エリア702は現在システムにログイン中の操作者情報を表示するエリアである。判断文入出力エリア703は、医療従事者が判断した内容をテキスト形式で入出力したものを表示するエリアである。エビデンスデータ表示エリア704は、エビデンスデータを表示する。医療情報登録ボタン705は、操作者がクリックすることにより、エビデンスデータとテキスト文を組み合わせて医療情報データベース105に登録するためのボタンである。診療支援ボタン群706は、医療従事者が患者の診療のために画像処理や検査値処理等のデータ処理を行うエビデンスデータ処理手段115の機能を呼び出すためのボタンである。診療支援ボタン群706は、ステップS500で取得したログイン情報の職種情報から、選択可能・不可能を設定できるようにしてもよい。
また、ここでは、ワークフローステップ選択エリア701において、例えば、ステップS504で識別したカレントワークフローステップを強調表示する。また、各ワークフローステップには、ワークフローの進捗状況が判るような情報を表示する。図7では、例えば、ワークフローステップ実行フラグフィールド216の内容に応じて表示色を変える等、完了・未完了が判るような表示形式をとる。また、完了したワークフローステップに関しては、ワークフローステップ実行日時フィールド214やワークフローステップ実行者IDフィールド215の内容を表示する。
ここで読影医Aは、読影作業にうつり、医療情報を登録するとする。読影医Aは、図6のステップS601〜S612の処理(後述)により、読影作業を行う。読影作業が終了すると,医療情報格納手段106がステップS504で識別したカレントワークフローステップNoに対応付けて表示している医療情報を医療情報データベース105に登録する(ステップS509)。
図6は、医療情報を登録する際のシステムの詳細な動作を示す。ここでは、本システムにより、読影作業のワークフローステップにおいて、検査技師AやCT技師Aのワークフローステップにおける医療情報を参照しながら読影を行い、参照した医療情報と読影結果とを実行中のワークフローステップに関連付けて保存する例を示す。
まず操作者は、検査技師Aのワークフローステップ情報を選択する入力を行う(ステップS601)。ワークフロー入力手段107は、ワークフローステップ情報を医療情報データベース105から選択する入力を受け付ける。医療情報出力手段109は、選択された検査技師Aのワークフローステップ(ワークフローステップNo2)に関連付けられた医療情報を医療情報データベース105より検索し、ワークフローステップ実行画面700に表示する(ステップS602)。ここでは検査技師Aにより取得されたエビデンスNo1の検査値グラフが医療情報に登録されているとする。読影医Aが、表示された検査値グラフをデータ処理したいデータと特定する(ステップS603)。図7(B)に示すような検査値グラフ画面710を表示する(ステップS604)。検査値グラフ画面710において、表示する検査項目の選択や、グラフ形式の設定や、着目点やデータ変動の抽出等のデータ処理の入力を受け付ける(ステップS605)。ここでは「AFP抽出」というAFPの値を選択して抽出するデータ処理を行うとする。エビデンスデータ処理手段115は、「AFP抽出」によって、検査値グラフの中のAFPのデータから、操作者によって選択されたAFPの値を抽出する。図7(B)では、選択された2点のデータを示すドットを大きくすることで、選択されたAFPのデータを示している。ステップS605で抽出されたAFPの値と日付が、表示されている検査値グラフと共にエビデンスデータとして取得される(ステップS606)。医療情報出力手段109は、取得したデータからエビデンスデータの表示用データ「グラフアイコンファイル1」「20091001, AFP: 17.1、20091106, AFP: 17.3」を生成し、エビデンスデータ表示エリア704の最初の行に表示する(ステップS607)。次に操作者は、検査値グラフのデータ処理に関連した判断文「AFP変動なし」を判断文入出力エリア703において入力する(ステップS608)。入力情報受付手段108は、この入力を受け付ける。
操作者が別のデータ処理を行うかを判断し(ステップS609)、別のデータ処理を行う場合は、ステップS601に戻り、処理を繰り返す。本例の場合は、操作者が次にCT技師Aのワークフローステップにて撮像されたCT画像に対して画像処理を行うとする。ワークフロー入力手段107は、CT技師Aのワークフローステップ(ワークフローステップNo3)を選択する入力を受け付ける。ステップS602において、画像データ(エビデンスNo2)が取得され表示される。表示されている画像データを処理したいデータとして特定する(ステップS603)。ステップS604では、図8(B)に示すような画像処理画面800を表示する。ステップS605において、読影医AはCT画像に対して腫瘍の領域抽出を行なう。なお、画像処理画面800における処理の詳細については後述する。ステップS606では、画像処理画面800より画像入力から領域抽出を経て腫瘍領域の体積を算出するまでの画像処理履歴と入力データ「画像ID1」を取得する。ステップS607では、画像処理履歴の情報を用いて、エビデンスデータの表示用データ「画像アイコンファイル1」「#1:10mm #2:15mm」を生成し、エビデンスデータ表示エリア704に表示する。ステップS608では、操作者は、画像処理に関連した判断文「#1:S7に10mm、#2:S6に15mmの結節あり」を判断文入出力エリア703に入力する。入力情報受付手段108は、この入力を受け付ける。
次に、ステップS609において操作者が追加処理を行なわないと判断すると、必要に応じて、エビデンスデータごとではない判断文、例えば、「高分化HCCが疑われる。」を判断文入出力エリア703に追加入力する(ステップS610)。入力情報受付手段108がこの入力を受け付ける。最後に、操作者が医療情報登録ボタン705を選択する(ステップS611)。医療情報登録ボタン705が選択されると、医療情報格納手段106は、現在の日時を例えば診療支援システムが実装されているハードウェアから取得し、またログイン者の医療従事者情報「読影医A」を例えば医療情報データベース105から取得する。医療情報格納手段106は、判断文入出力エリア703のテキスト文、エビデンスデータ処理手段115により抽出した処理の履歴と入力データを、ステップS501で選択した患者識別子や日時及び医療従事者情報とワークフローステップ実行フラグ「真」とワークフローステップNoとを、前述の医療情報データベース105の各テーブルに登録する(ステップS612)。この例では、データ処理された検査値グラフに対応してエビデンスNo3が、画像処理されたデータに対応してエビデンスNo4が、それぞれ登録される。
なお本例における判断文入出力エリア703では、ステップS608及びステップS610で入出力されたテキスト文を一つのデータとして扱っているが、判断文入出力エリア703を、エビデンスデータごとの判断文の入出力エリア(検査値グラフの判断文エリア、画像処理の判断文エリア)、全てのエビデンスデータに関連した判断文の入出力エリアを分けて構成し、ステップS612では、それらを区別するタグ情報を付加する等してそれぞれの判断文を区別して登録しても良い。またエビデンスデータごとの判断文については、エビデンスデータとのリンク情報をもたせても良い。
このようにして、カレントワークフローステップより前に実行されたワークフローステップでの医療関連業務に対応するエビデンスデータを表示し、データ処理を行い、カレントワークフローステップにてそのデータ処理されたエビデンスデータに基づいた判断文の入力を受け付け、判断文と判断文の入力時に表示していたエビデンスデータとをカレントワークフローステップに対応付けて登録することによって、医療従事者の各ワークフローステップでどのデータを見てどのように判断を下したかという、医療従事者の医療関連業務がなされた過程を、ワークフローステップに対応付けて蓄積することが出来る。これにより、ワークフローに沿った各医療従事者の暗黙知を活用しながら診療することを支援できる。さらに、ワークフローステップに基づいてエビデンスデータの処理履歴も保存することで、各ワークフローステップでの医療従事者の判断とデータ処理履歴との対応関係を蓄積することが出来る。
<診療プロセス分析例1>
次に、プロセス分析手段160について、図9から図17の画面例を用いて詳細に説明する。本システムは、ワークフローステップという個々の医療関連業務の評価を支援するために、医療の質を定量的に評価した指標である臨床指標(Clinical Indicator、Quality Indicatorとも呼ぶ)を用いた事が特徴である。つまり、臨床指標の評価値が高い時に実施したワークフローステップを高評価とすることとした。
図9は、プロセス分析手段160の第1の構成手段例を示している。図9に示すプロセス分析手段160は、疾患選択手段1601と、データ抽出手段1602と、ワークフローステップ分類手段1603と、臨床評価算出手段1604と、ワークフローステップ評価手段1605と、表示手段1606とから構成される。ここで、図1(A)に示すハードウェア構成との対応について述べる。プロセス分析手段160は、CPU114やメモリ112や記憶装置113などにおいて、所定のプログラムが展開・起動することで各種の処理を実現する。また、疾患選択手段1601は、インターフェイス111を介して入力された信号に基づき動作する。さらに、表示手段1606で生成された画面構成は、端末104に表示される。
図10に、プロセス分析手段160の動作概要を示した第1のフローチャート例を示す。まず始めに、操作者がインターフェイス111を介して分析対象疾患を選択すると、疾患選択手段1601は分析対象疾患を選択する入力を受け付け、選択された分析対象疾患を記憶する(S1001)。次にデータ抽出手段1602にて、記憶した分析対象疾患の疾患名を有するワークフローとそのワークフローに関連づけられた各種情報を、医療情報データベース105に格納されているワークフロー情報テーブル200、ワークフローステップ情報テーブル210、医療情報テーブル300、エビデンスデータテーブル310、処理履歴テーブル320から取得する(S1002)。次にワークフローステップ分類手段1603にて、取得したテーブルから、ワークフローステップ情報テーブル210のレコードであるワークフローステップを、共通の医療関連業務を持つ部分集合に分類し、評価対象のワークフローステップ項目、すなわちワークフローステップ雛形を生成する(S1003)。以降ではこのワークフローステップ項目のことをワークフローステップ雛形と呼ぶ。この分類の詳細は、図11、12を用いて述べる。次に臨床評価算出手段1604にて、患者毎に医療の質を測定した指標である臨床指標を算出し、臨床指標に基づいてワークフローの臨床評価値を算出する(S1004、S1005)。次にワークフローステップ評価手段1605にて,ワークフローステップ分類手段1603と臨床評価算出手段1604にて求められた値に基づいて、各ワークフローステップ雛形の評価値を算出する(S1006〜S1008)。最後に表示手段1606にて、ワークフローステップ雛形とその評価値を提示する画面を構成し(図13〜図17)、端末104に表示する。
以下、ワークフローステップ分類手段1603と、臨床評価算出手段1604と、ワークフローステップ評価手段1605について詳細に述べる。
まず、この分析例1でのワークフローステップ分類手段1603の目的について述べる。本システムでは、臨床指標の評価値が他のものより高い時に実施したワークフローステップを高評価とするために、異なる患者で実施した共通の医療関連業務を抽出し、ワークフローステップ評価手段1605にて着目している医療関連業務をやっているか否かに応じて臨床評価値がどのように変化するか評価する。そこで共通の医療関連業務を抽出する。一般的には、ある疾患を診療する際に標準的な診療行為を記述したものとしてクリニカルパスがあり、このクリニカルパスに基づいて共通の医療関連業務を抽出する事が考えられる。この考え方に基づいて、標準的なワークフローを予め記述し、標準的なワークフローに基づいて共通の医療関連業務を抽出するのであれば、ワークフローステップ情報テーブル210の各レコードと標準的なワークフローとの対応関係を抽出すればよい。しかし、標準的なワークフローを記述するためには莫大な労力と豊富な経験が必要であること、さらに医療知識の進歩は目覚しいものがあることから、標準的なワークフローのメンテナンス作業にも莫大な労力を要し、多くの医療機関では大きな負担となるため現実的ではない。そこで、ワークフローステップ分類手段1603では、蓄積されたデータから、共通の医療関連業務を抽出し、ワークフローステップの雛形を生成する。
図11は、ワークフローステップ分類手段1603の動作を示す第1のフローチャート例であり、S1003の詳細なフローチャートである。本フローチャートでは、複数のワークフローステップのうちエビデンスデータテーブル310のレコードと処理履歴テーブル320のレコードがそれぞれ共通し、さらにワークフローステップ情報テーブル210の親ワークフローステップNoフィールド219、子ワークフローステップNoフィールド220が共通するワークフローステップ毎に、ワークフローステップの雛形を生成している。親ワークフローステップNoフィールド219、子ワークフローステップNoフィールド220を追加したのは、ワークフローの特徴である一連の医療関連業務の流れを考慮するためである。
以下、図11のフローチャートについて詳細に述べる。まず始めに、ワークフローステップ分類手段1603は履歴テーブル320の全レコードに処理Noの識別子jを付与し(S100301)、各レコードに対して次の処理を行う(S100302〜S100311)。まず、フィールド「処理内容」と「エビデンスNo」を抽出し(S100303)、図12(B)に示すように、医療情報データベースに格納されている処理内容雛形テーブル1240に出力する(S100310)。図12(B)の例では、処理内容として「入力」や「実スケール表示」など、エビデンスNoとして「3」などを出力した様子を示している。次に、抽出した「エビデンスNo」とエビデンスデータテーブル310から,フィールド「エビデンス種別」と「ワークフローステップNo」を抽出し(S100304、S100305)、図12(B)に示す医療情報データベース105に格納されているエビデンス雛形テーブル1230に出力する(S100310)。図12(B)の例では、S100303にてエビデンスNo「3」などを抽出しているので、エビデンス種別として「検査値グラフ」などを、ワークフローステップNoとして「4」などを出力した様子を示している。次に、抽出した「ワークフローステップNo」とワークフローステップ情報テーブル210から,フィールド「実行予定部門」、「親ワークフローステップNo」と「子ワークフローステップNo」を抽出する(S100306、S100307)。図12(B)の例では、S100304やS100304にてワークフローステップNo「4」などを抽出しているので、実行予定部門として「放射線診療科」などを、親ワークフローステップNoとして「3」などを、子ワークフローステップNoとして「5」などを出力した様子を示している。次に、抽出した「親ワークフローステップNo」とワークフローステップ情報テーブル210から,フィールド「実行予定部門」を親実行予定部門として抽出する(S100308)。図12(B)の例では、S100307にて親ワークフローステップNo「3」などを抽出しているので、親実行予定部門として「放射線技術科」などを出力した様子を示している。さらに、抽出した「子ワークフローステップNo」とワークフローステップ情報テーブル210から,フィールド「実行予定部門」を子実行予定部門として抽出する(S100309)。図12(B)の例では、S100307にて子ワークフローステップNo「5」などを抽出しているので、子実行予定部門として「内科」などを出力した様子を示している。このようにして抽出した「実行予定部門」「親実行予定部門」「子実行予定部門」を,医療情報データベース内に格納されているワークフローステップ雛形テーブル1220に出力する(S100310)。このようにすることで、図12(B)に示すような各テーブルを医療情報データベース105内に生成する。
次に、臨床評価算出手段1604について詳細に述べる。臨床指標とは医療の質を測定した数値であり、在院日数、再入院率、血糖コントロール達成率などがある。ここで、臨床評価算出手段1604の処理の流れについて、図10のS1004とS1005を用いて述べる。まずS1004では、医療情報データベース105や病院情報システムなどから、ワークフロー毎の臨床指標を算出する。図12(A)の臨床指標テーブル1210に算出した様子を示す。この臨床指標テーブル1210は、医療情報データベース105に格納されている。臨床指標の算出方法は、非特許文献1が詳しい。臨床指標は、臨床評価算出手段1604にて算出してもよいし、事前に算出して電子カルテなどの病院情報システムに蓄積されたものを抽出してもよい。次にS1005では、ワークフローを、算出した臨床指標毎に値が低いワークフローから高いワークフローに降順になるように並び替え、並び替えた順位をそれぞれのワークフローに対する臨床評価値C(p,i)(pは患者ID、iは臨床指標を識別する臨床指標識別子)として算出する。このように並び替えた順位を用いる理由は、ワークフローステップの評価を行う際、様々な臨床指標を用いるために、臨床指標の値の分布に関わらないようにするためである。ここで、S1005を行わずに、S1004で算出した値や、臨床指標毎に正規化した値をC(p,i)としてもよい。
次に、ワークフローステップ評価手段1605の第1の動作例について、図10のS1006〜S1008を用いて詳細に述べる。まずS1006では、データ抽出手段1602とワークフローステップ分類手段1603にて生成したテーブルから、ワークフローステップ雛形sが実施されたか否かを表すフラグF(p,s)をワークフロー毎に算出する。次にS1007にて、ワークフローステップ雛形sの実施回数N(s)を算出する。最後にS1008にて、ワークフローステップsが実施された各々のワークフローの臨床評価値C(p,i)の和を、F(p,s)を用いて算出し、算出した和を実施回数N(s)で除した値をワークフローステップ評価値として算出する。これにより、各々のワークフローステップ評価値の算出が可能となる。
次に、表示手段1606にて構成される、ワークフローステップの雛形とその評価値を提示する画面について、図13〜図17を用いて述べる。図13は、ユーザによる分析対象の疾患の選択を受け付ける様子を示す疾患選択画面1300を表わしている。この選択は疾患選択手段1601にが受け付ける。本例では、ユーザが肝癌(RFA)を選択している様子を示しており、分析開始ボタン1301が押下されると図14に示すようなワークフローステップ評価値画面1400が表示され、ワークフローステップ評価値が提示される。本例では、実行予定部門が内科、親実行予定部門が検査科と放射線技師科であるワークフローステップ雛形の評価値が100と高い様子が観察できる。そこで、評価値が高いワークフローステップ雛形が選択され画面左下の詳細表示ボタン1401が押下されると、図15に示すようなワークフローステップ評価値詳細画面1500が表示され、選択されたワークフローステップ雛形の詳細情報が提示される。本例では、選択したワークフローステップ雛形にて画像処理を行っており、詳細には画面入力、リージョングローイング、セグメンテーション、フィルタリング、ボリューム算出処理をしている様子が観察できる。ここでは、C(p、i)やF(p,s)の値を患者IDであるpの関数として算出したが、これはワークフローNo202の関数としてもよい。
次に、事例表示ボタン1402が押下されると、図16に示すように、選択したワークフローステップ雛形を実施した具体的な事例がワークフローステップ評価値事例表示画面1600に提示される。本例では、患者ID:01−1111−01に対して実施されたワークフローステップ雛形の事例を表示し、臨床医Aによる診療行為の詳細が表されている。次に、指標表示ボタン1403が押下されると、図17に示すように、選択したワークフローステップ雛形を実施したワークフローの臨床指標値が指標表示画面1700に提示される。この画面により、ワークフローステップ評価値が高い根拠である臨床指標を観察する事が可能となる。
これらにより、医療従事者の一連の医療関連業務の流れであるワークフローの詳細な実行過程であるワークフローステップの評価を支援する事が可能になる。更に、ワークフローステップを評価する事ができるので、ワークフローステップ評価値が高かったワークフローステップを周知徹底し、一方でワークフローステップ評価値が低かったワークフローステップは見直しを図る事で、無駄な検査の削減などワークフローの改善を図る事を支援することが可能になる。
<診療プロセス分析例2>
ワークフローステップ評価手段1605の第2の動作例について述べる。図18にプロセス分析手段160の動作概要を示した第2のフローチャート例を示す。図10のフローチャートとの違いは、ワークフローステップ評価手段1605に関する処理であるS1801、S1802が異なる。図10でのワークフローステップ評価手段1605は、ワークフローステップ雛形を実施したワークフローの臨床評価値をもとに算出していた。一方、図18に示すワークフローステップ評価手段1605は、ワークフローステップ雛形を実施したワークフローの臨床評価値と、ワークフローステップ雛形を実施していないワークフローの臨床評価値をそれぞれ算出し比較している点が異なる。
図18のS1801、S1802の詳細を述べる。まずS1801では、S1003にて生成したワークフローステップ雛型とS1005にて生成したC(p,i)から、患者ID:pがワークフローステップ雛型sを実施したワークフローのC(p,i)の集合Opeと、補集合である実施していないワークフローのC(p,i)の集合N−Opeを生成する。次にS1802では、OpeとN−OpeにおけるC(p,i)の平均が等しいか仮設検定を行い有意確率p−valueを算出し、ワークフローステップ雛型sの評価値を算出する。仮説検定では、一般的に用いられるt検定などを適用するとよい。またワークフローステップ雛型sの評価値を算出するために、p−valueを評価値としてもよいし、数1のようにしてもよい。
なおAVGとは、臨床指標を識別する臨床指標識別子i毎にp−valueを算出し、その平均値を算出したものである。数1では、Opeにおけるワークフローの指標評価値が高いほど、ワークフローステップ雛型sの評価値も高くなるようにしている。
このようにして、評価対象のワークフローステップ雛形を実施していないワークフローの臨床評価値も計算に用いることで、着目しているワークフローステップを実施した事によりワークフローの指標評価値が有意に高くなっているかを仮設検定を用いて評価する事ができる。すなわち、統計学的な妥当性をさらに踏まえた評価が可能になり、より精度が高くなる。また根拠となるp−valueを図15に示すようなワークフローステップ評価値詳細画面1500にてあわせて提示する事で、ワークフローステップの評価値の妥当性を確認する事も可能になる。
本例では、p−valueが小さく臨床指標に影響を及ぼすワークフローステップを抽出したが、p−valueが大きい項目は臨床指標に影響を及ぼさないワークフローステップと考える事ができる。つまり、不要なワークフローステップと考える事ができる。このようにp−valueが大きく不要なワークフローステップを提示する事で、低コストで質の高いワークフローに改善する事が可能になる。
<診療プロセス分析例3>
ワークフローステップ分類手段1603の第2の動作例について述べる。図19にプロセス分析手段160の動作概要を示した第3のフローチャート例を示す。図10のフローチャートとの違いは、ワークフローステップ分類手段1603に関する処理であるS1901が、S1003の後に追加された事である。また、S1901の追加に伴い、ワークフローステップ評価手段1605に関する処理が、S1006〜S1008からS1902〜S1905に変更された点も異なる。
以下、S1901の詳細な動作例について述べる。まず、この例でのS1901の目的について述べる。図10に示したワークフローステップ分類手段1603では、蓄積されたデータから共通の医療関連業務を抽出し、ワークフローステップ雛形を生成している。しかし、スケール変換や操作ミスなどに伴う処理履歴の小さな違いによって異なるワークフローステップ雛形を生成してしまうこともある。そこで、小さな違いのために異なるワークフローステップ雛形を一つのグループとして統合することを考える。このグループを、今後ワークフローステップマスタと呼ぶ事とする。このワークフローステップマスタを生成するために、小さな違いを定義し、ワークフローステップ雛形を統合する。ここで、小さな違いを「臨床指標に影響を及ぼさない処理履歴」と定義する。
図20は、ワークフローステップ分類手段1603の動作を表す第2のフローチャート例を示しており、図19のS1901を詳細化したものである。第2のフローチャート例では、図11で示す処理で得られたワークフローステップ雛形に対して行う処理を示している。まず始めにS19011にて、処理履歴の小さな違いを統合し、図22に示す処理履歴マスタテーブル2240を生成する。
ここで、S19011の処理について詳細に述べる。図21は、図20のS19011の詳細なフローチャートを示す。まず始めに、有意水準αを設定する(S1901101)。有意水準αは、予め設定してもよいし、疾患選択手段1601に有意水準αを受け付ける手段を備えてもよい。次に、図12に示す医療情報データーベース105に格納されている処理履歴雛形テーブル1240を取得し、処理IDの識別子jを設定する(S1901102)。次に、各レコードに対して次の処理を行う(S1901103〜S1901108)。まず、処理IDの識別子jのレコードを処理履歴雛型テーブル1240から取得し(S1901103)、識別子jの処理ID,処理内容,エビデンスIDを処理履歴マスタテーブル2240に登録する(S1901104)。次に、現在着目している処理内容を実施しているワークフローの臨床評価値C(p,i)の集合Opeと、実施していないワークフローの臨床評価値C(p,i)の集合N−OpeをS1801と同様の処理により生成する(S1901105)。次に、OpeとN−Opeの平均が等しいか仮設検定を行い、p−valueを算出する(S1901106)。次に、フィールド「省略可能フラグ」をp−valueに応じて処理履歴マスタテーブル2240に登録する(S1901107)。フィールド「省略可能フラグ」とは、処理履歴の小さな違いか否かを表すフラグであり、小さな違いの場合は1を、大きい場合は0を付与する。そこで、p−valueが有意水準αより大きければ、着目している処理履歴雛形が臨床指標に影響を及ぼさないため、省略可能フラグに1を付与する。一方、p−valueが有意水準αより小さければ、着目している処理履歴雛形が臨床指標に影響を及ぼすため、省略可能フラグに0を付与する。このようにして登録された処理履歴マスタテーブル2240に対して、エビデンスID毎に、省略可能フラグの値が0の処理内容の集合を抽出し、抽出した内容が同じエビデンスIDが存在すれば、どちらか一方を処理履歴マスタテーブル2240から削除して統合する(S1901110)。
このようにして処理履歴マスタテーブル2240を生成した後、S1901110の結果、エビデンス履歴を統合する場合は、統合する事でエビデンスマスタテーブル2230を医療情報データベース105内に生成する(S19012)。また、実行予定部門を階層化した実行予定部門分類テーブル2210を医療情報データベース105内に生成する(S2003)。これは、検査科や放射線技術科などを検査技師部門として統合する処理である。ユーザが予め設定してもよいし、親子識別子として同時に頻出する実行予定部門を統合する処理としてもよい。S2004では、S2109の結果、ワークフローステップ履歴を統合する場合は、統合する事でワークフローステップマスタテーブル2220を医療情報データベース105内に生成する(S2004)。
これにより、臨床指標に影響を及ぼす重要な処理履歴に着目して分析する事ができるため、データ処理を改善して行ったワークフローステップを評価することができ、より分析効率が高まるという効果が得られる。
<診療プロセス分析例4>
図23は、本発明におけるプロセス分析手段160の第2の構成手段例を示している。特に、ワークフローの評価を目的に、図9に示した構成図にワークフロー評価手段1607を新たに追加したものである。ワークフロー評価手段1607は、図1(A)に示すCPU114やメモリ112などにおいて、所定のプログラムが展開・起動することで各種の処理を実現する。
図24は、プロセス分析手段160の動作概要を示した第4のフローチャート例であり、図19のフローチャートとの違いは、ワークフロー評価手段1607に関する処理であるS2401が追加された事である。それに伴い表示手段1606に関する処理が、S1905からS2402に変更された点も異なる。
以下、S2401とS2402について述べる。S2401では、ワークフロー評価値を算出するために、患者ID:p毎に、ワークフローステップ評価値の平均値を算出し、その値をワークフロー評価値とする。ここでは、ワークフローステップマスタテーブル2220を基にワークフロー評価値を算出しているが、図10や図17で算出したワークフローステップ雛型毎に算出したワークフローステップ評価値を基にワークフロー評価値を算出してもよい。
S2402では、ワークフロー評価値と共にワークフローを画面に提示する。図25〜図27を用いてワークフロー評価値と共にワークフローを提示する画面について述べる。図25では、図13と同様に、ユーザが分析対象の疾患を選択した様子を示しており、疾患選択手段1601に対応した画面である。本例では、ユーザが肝癌(RFA)を選択している様子を示しており、分析開始ボタン1301が押下されると図26にあるようにワークフロー評価値画面2600が表示され、ワークフロー評価値が提示される。図26は図14と類似しているが、図14ではワークフローステップ雛型毎にワークフローステップ評価値を提示しているのに対して、図26では患者毎にワークフロー評価値を提示している点が異なる。本例では、患者ID:01−1111−01のワークフロー評価値が高い様子が観察できる。ワークフローが選択され画面下の詳細表示ボタン1401が押下されると、図27にあるようなワークフロー評価値事例表示画面2700が示され、選択されたワークフローの詳細が提示される。本例では、ワークフローステップの流れであるワークフローが提示されており、各ワークフローステップを示した箱内には、ワークフローステップ評価値も提示している。例えば、臨床医が実施したワークフローステップNo5のワークフローステップ評価値は100である様子を観察する事ができ、特に重要なワークフローステップを確認できる。
これにより、個々のワークフローの臨床評価値を統計処理してワークフローの評価をすることが出来る。個々のワークローの臨床評価値はそれぞれ個別の臨床指標に基づいて算出されているが、このワークフロー評価値は臨床評価値を統計的に処理したものであることから、例えば個々の患者の初期状態に依存する事なく、統計的に臨床指標に良い影響を及ぼすワークフローを確認する事が可能になる。さらに、図27画面右部に示すように、処理履歴と医療従事者の判断過程を関連付けて提示する事ができるので、医療関連業務の背景や思考過程を把握する事が可能になる。つまり、診断や治療など詳細な医療関連業務の過程や暗黙知を確認しながらワークフローの分析が可能になる。
<診療プロセス分析例5>
図28は、プロセス分析手段160の動作概要を示した第5のフローチャート例である。特に、参照ワークフローステップNo306を用いてワークフローステップ関連評価値を算出し、ワークフローステップ評価の精度をより高くした事が特徴である。ワークフローステップ関連評価値とは、他のワークフローステップにおいて参照された回数を指標化したものである。図10のフローチャートとの違いは、ワークフローステップ評価手段1605に関する処理であるS2801とS2802が異なる。
以下、S2801とS2802の詳細な動作例について述べる。S2801では、医療情報テーブル300の参照ワークフローステップNo306を取得し、患者pにおけるワークフローステップs’からワークフローステップ雛型sへの参照回数R(p,s’)をワークフローステップ関連評価値として生成する。S2802では、図10のS1008で算出した評価値に予め定めた定数a1で重み付けした値と、ワークフローステップ関連評価値を基に算出した値に予め定めた定数a2を重み付けした値の和を、ワークフローステップ雛型の評価値として算出する。本フローチャートでは、図10を基にワークフローステップ評価手段1605に関する処理を変更したが、図18、19、24を基に、ワークフローステップ関連評価値を加味したワークフローステップ雛型やワークフローステップマスタテーブル2220のレコードの評価値を算出することも出来る。参照回数Rは患者IDであるpの関数となっているが、ワークフローNo202の関数として計算してもよい。
これにより、臨床指標に基づく評価だけでなく、可視化された暗黙知であるワークフローステップの参照をワークフローステップ評価の際に考慮しているため、これまで暗黙知であった医療関連業務の判断において重要とされたワークフローステップを抽出し評価することが可能になる。
<診療プロセス分析例6>
図29は、プロセス分析手段160の動作概要を示した第6のフローチャート例である。特に、本システムの特徴の一つである参照した医療情報における処理履歴を再現した情報を考慮した事が特徴である。つまり、処理履歴を再現した後に異なる処理をした結果、臨床指標が改善された場合、新たに行った処理を有効な処理とみなし、新たな知見として蓄積する。
図10や図28に示すフローチャートと図29との違いは、ワークフローステップ評価手段1605に関する処理であるS2901とS2902が異なる。それに伴い表示手段1606に関する処理が、S1009からS2903に変更された点も異なる。
以下それぞれの処理について詳細を述べる。
S2901では、処理履歴を再現した後に異なる処理をした結果、臨床指標が改善された度合いを示すワークフローステップ再現影響度Rep(s)を算出する。S2901の詳細なフローを図30に示す。図30に示すフローでは、再現前と再現後の処理履歴の一致した割合と、臨床指標を比較し、指標化したものをワークフローステップ再現影響度Rep(s)とした。具体的には、まず始めに、ワークフローステップ雛型sを実施した患者群を、医療情報テーブル300から取得する(S29011)。次に、取得した患者群の臨床評価値C(p,i)を抽出する(S29012)。次に、再現前と再現後の処理履歴の一致した割合をS29013〜S29016で算出する。つまり、まず取得した患者pに対して実施した内容に対応する情報としてエビデンス種別や処理内容を、エビデンスデータテーブル310、処理履歴テーブル320から取得する(S29013)。次に、取得した患者p毎に、参照ワークフローステップNo306を医療情報テーブル300から抽出する(S29014)。次に、抽出した参照したワークフローステップにて実施したエビデンスNo311とそのエビデンスNoに対応する処理No321に関連づけられているレコードを、エビデンスデータテーブル310、処理履歴テーブル320から取得する(S29015)。最後に、抽出したエビデンスデータテーブル310と処理履歴テーブル320から、S29013とS29015で取得したエビデンス種別と処理内容とが一致した割合M(p,s)を算出する(S29016)。このようにして算出した再現前と再現後の処理履歴の一致した割合と、臨床指標に対して、臨床指標i毎に、M(p,s)とC(p,i)の各患者pの値の組についての相関係数を算出し、算出された相関係数の各iに対する平均値を計算し、ワークフローステップ再現影響度Rep(s)とする(S29017)。ここでは、割合Mと臨床評価値Cは患者pの関数となっているが、ワークフローNo202の関数として計算してもよい。
S2902では、S2901にて算出したワークフローステップ再現影響度Rep(s)を考慮して、ワークフローステップ評価値を算出する。具体的には、図10のS1008で算出した評価値に予め定めた定数a1重み付けした値と、ワークフローステップ再現影響度Rep(s)に予め定めた定数a3を重み付けした値の和を、ワークフローステップ雛型の評価値として算出する。本フローチャートでは、図10を基にワークフローステップ評価手段1605に関する処理を変更したが、図18、19、24、28を基に、ワークフローステップ再現影響度を加味したワークフローステップ雛型やワークフローステップマスタの評価値を算出することも出来る。また、さらにワークフローステップ関連評価値との和をとるなどして、ワークフローステップ評価値を算出してもよい。
S2902では、ワークフローステップ雛型と同時に、ワークフローステップ再現影響度も画面に提示する。図31を用いて、第1の画面構成例について述べる。図31では、ワークフローステップ雛形とワークフローステップ評価値とともに、ワークフローステップ再現影響度がワークフローステップ再現影響度フィールド3101に表示されている。ここで、worst表示ボタン3102を押下すると、図32にあるような画面が表示され、ワークフローステップ再現影響度が最も低いワークフローステップ雛型がワークフローステップ再現影響度worst画面3200に示される。ワークフローステップ評価値が高いワークフローステップ雛型と比較するなどすると、図32の処理内容履歴には無い処理が重要な処理である事が判り、改善すべきワークフローステップを確認する事が可能になる。
次に、図33を用いて、第2の画面構成例について述べる。本例では、図31の事例表示ボタン1402が押下される事で表示される。選択されたワークフローステップ雛形が実行されたワークフローが表示される。さらに選択されたワークフローに関する情報が画面の下部に表示されている。本例では、ワークフローステップ再現影響度Rep(s)がある閾値を超えた読影医から臨床医への流れが太線に強調されている様子が観察できる。この表示方法は、ワークフローステップ関連評価値に応じて太線の幅や色などを制御してもよい。これにより、重要なワークフローステップの参照について、視覚的に把握することが可能になる。
これにより、臨床指標を改善するワークフローステップの抽出が可能となり、ワークフローの改善を支援できる。特に、処理履歴を再現した後に異なる処理をしたワークフローステップを抽出するため、最適なワークフローステップとして認知されておらず、試行錯誤しているワークフローステップの最適なワークフローステップを、再現影響度を用いる事によって検討する事が可能になる。また、図32に示すように、ワークフローステップ評価値が低いワークフローステップ雛型を容易に抽出する事ができるので、ワークフローの改善を支援する事が可能になる。
患者の検査値や画像データ、医療従事者の所見を扱う診療支援システムに関わり、医療従事者の医療関連業務における分析を支援する技術に関する。
101 診療支援システム
102 電子カルテシステム
103 PACS
104 端末
105 医療情報データベース
106 医療情報格納手段
107 ワークフロー入力手段
108 入力情報受付手段
109 医療情報出力手段
111 インターフェイス
112 メモリ
113 記憶装置
114 CPU
115 エビデンスデータ処理手段
116 検査情報データベース
117 ワークフローステップ依頼入力手段
118 ワークフロー出力手段
119 ワークフロー終了手段
160 プロセス分析手段
200 ワークフロー情報テーブル
201 患者IDフィールド
202 ワークフローNoフィールド
203 ワークフロー名フィールド
204 ワークフロー開始日時フィールド
205 ワークフロー終了日時フィールド
206 主治医IDフィールド
207 カンファレンスフラグフィールド
210 ワークフローステップ情報フィールド
211 患者IDフィールド
212 ワークフローステップNoフィールド
213 ワークフローステップ実行予定部門IDフィールド
214 ワークフローステップ実行日時フィールド
215 ワークフローステップ実行者IDフィールド
216 ワークフローステップ実行フラグフィールド
217 カンファレンスステップフラグフィールド
218 ワークフローNoフィールド
219 親ワークフローステップNoフィールド
220 子ワークフローステップNoフィールド
300 医療情報テーブル
301 患者IDフィールド
305 判断文フィールド
306 参照ワークフローステップNoフィールド
310 エビデンスデータテーブル
311 エビデンスNoフィールド
312 エビデンス種別フィールド
313 エビデンス表示用アイコンフィールド
314 エビデンス表示用テキストフィールド
320 処理履歴テーブル
321 処理Noフィールド
322 処理内容フィールド
323 エビデンスNoフィールド
324 処理パラメータフィールド
330 入力データテーブル
331 エビデンスNoフィールド
332 入力データIDフィールド
333 入力データ種別フィールド
400 検査値テーブル
401 検査値IDフィールド
402 患者IDフィールド
403 検査結果日時フィールド
404 項目コードフィールド
405 値フィールド
410 検査項目マスタテーブル
411 項目コードフィールド
412 項目名フィールド
413 単位名フィールド
420 測定値テーブル
421 測定値IDフィールド
422 患者IDフィールド
423 測定結果日時フィールド
424 項目コードフィールド
425 値フィールド
430 測定項目マスタテーブル
431 項目コードフィールド
432 項目名フィールド
433 単位名フィールド
434 登録日フィールド
440 画像テーブル
441 画像IDフィールド
442 患者IDフィールド
443 画像取得日フィールド
444 項目コードフィールド
445 画像フィールド
700 ワークフローステップ実行画面
701 ワークフローステップ選択エリア
702 ログイン情報表示エリア
703 判断文入出力エリア
704 エビデンスデータ表示エリア
705 医療情報登録ボタン
706 診療支援ボタン群
710 検査値グラフ表示画面
800 画像処理画面
1210 臨床指標テーブル
1220 ワークフローステップ雛型テーブル
1230 エビデンス雛型テーブル
1240 処理履歴雛型テーブル
1300 疾患選択画面
1301 分析開始ボタン
1400 ワークフローステップ評価値画面
1401 詳細表示ボタン
1402 事例表示ボタン
1403 指標表示ボタン
1500 ワークフローステップ評価値詳細画面
1600 ワークフローステップ評価値事例表示画面
1601 疾患選択手段
1602 データ抽出手段
1603 ワークフローステップ分類手段
1604 臨床評価算出手段
1605 ワークフローステップ評価手段
1606 表示手段
1607 ワークフロー評価手段
1700 指標表示画面
2210 実行予定部門分類テーブル
2220 ワークフローステップマスタテーブル
2230 エビデンスマスタテーブル
2240 処理履歴マスタテーブル
2600 ワークフロー評価値画面
2700 ワークフロー評価値事例表示画面
3101 ワークフローステップ再現影響度フィールド
3102 worst表示ボタン
3200 ワークフローステップ再現影響度worst画面

Claims (8)

  1. 医療関連業務の一連の診療の流れであるワークフローを識別するワークフロー情報と、前記ワークフローを構成する医療関連業務の単位であるワークフローステップを識別する情報であるワークフローステップ項目と、疾患を識別する疾患識別子と、診療の質を定量評価した指標である臨床指標と、が互いに関連付けられて格納されている医療情報データベースと、
    第一の疾患識別子の入力を受け付ける疾患名入力受付部と、
    前記入力を受け付けた第一の疾患識別子と関連づけられた複数のワークフロー情報である第一のワークフロー群を前記医療情報データベースから抽出するワークフロー情報抽出部と、
    前記第一のワークフロー群の各ワークフロー情報に関連づけられた臨床指標を前記医療情報データベースよりそれぞれ取得し、前記取得された臨床指標に基づき前記第一のワークフロー群の各ワークフロー情報に対してワークフローの臨床評価値であるワークフロー臨床評価値をそれぞれ算出するワークフロー臨床評価値算出部と、
    前記第一のワークフロー群に属する第一のワークフローステップ項目を前記医療情報データベースから抽出し、前記第一のワークフロー群と前記算出された複数のワークフロー臨床評価値とに基づいて、前記第一のワークフローステップ項目の評価値であるワークフローステップ評価値を算出するワークフローステップ評価値算出部と、
    前記第一のワークフローステップ項目と前記算出されたワークフローステップ評価値とを画面に出力する画面出力部と、
    を有することを特徴とする診療支援システムであって、
    前記ワークフローステップ項目は、前記ワークフローステップに対して先行する又は後続するワークフローステップを識別する親子識別子を有しており、前記第一のワークフローステップ項目は、第一の親子識別子により識別されるワークフローステップ項目であり、
    前記ワークフローステップ評価値算出部は、前記第一の親子識別子により識別されるワークフローステップ項目毎に前記ワークフローステップ評価値を算出する事を特徴とする診療支援システム。
  2. 請求項1に記載の診療支援システムであって、
    前記ワークフローステップ評価値算出部は、
    前記第一のワークフローステップ項目の数と前記算出されたワークフロー臨床評価値との積を前記第一のワークフロー群の各ワークフロー情報に対して算出し、
    前記第一のワークフローステップ項目について前記算出された積の前記第一のワークフロー群中における和である積和を算出し、
    前記第一のワークフロー群中における前記第一のワークフローステップ項目の数の総和を算出し、前記積和を前記総和で除したものを、前記ワークフローステップ評価値として算出することを特徴とする診療支援システム。
  3. 請求項1に記載の診療支援システムであって、
    前記ワークフローステップ評価値算出部は、前記第一のワークフローステップ項目が含まれているワークフロー情報の集合を実施ワークフロー集合として前記第一のワークフロー群から抽出し、前記第一のワークフローステップ項目が含まれていないワークフロー情報の集合を不実施ワークフロー集合として前記第一のワークフロー群から抽出し、前記実施ワークフロー集合と前記不実施ワークフロー集合における各ワークフロー臨床評価値に基づいて、前記第一のワークフローステップ評価値を算出することを特徴とする診療支援システム。
  4. 請求項1に記載の診療支援システムであって、さらに
    前記第一のワークフローステップ項目が含まれているワークフロー情報を実施ワークフロー集合として前記第一のワークフロー群から抽出し、前記第一のワークフローステップ項目が含まれていないワークフロー情報の集合の集合を不実施ワークフロー集合として前記第一のワークフロー群から抽出し、前記実施ワークフロー集合と前記不実施ワークフロー集合における各ワークフロー臨床評価値に基づいて仮説検定を行い有意確率を算出し、前記算出された有意確率に基づいてマスタ識別子を生成し、前記ワークフローステップ項目に前記マスタ識別子を関連づけて前記医療情報データベースに格納するワークフローステップ分類部を有し、
    前記ワークフローステップ評価値算出部は、前記マスタ識別子に基づいて前記第一のワークフロー群に属する第一のワークフローステップ項目を前記医療情報データベースから抽出することを特徴とする診療支援システム。
  5. 請求項1に記載の診療支援システムであって、
    前記ワークフローステップ項目は、前記ワークフローステップにおいて診療の対象となる患者を識別する患者識別子と関連づけられて前記医療情報データベースに格納されており、
    前記ワークフローステップ評価値算出は、第一の患者識別子に関連づけられた第一のワークフロー情報を構成するワークフローステップ項目のワークフローステップ評価値を算出し、前記算出されたワークフローステップ評価値に基づき、第一のワークフロー情報における個々の医療関連業務の評価に基づく評価値であるワークフロー評価値を算出し、
    前記画面出力部は、前記第一のワークフロー情報と前記ワークフロー評価値とを前記画面に出力することを特徴とする診療支援システム。
  6. 請求項1に記載の診療支援システムであって、
    前記医療情報データベースは、前記ワークフローステップにおいて参照されたワークフローステップを識別する情報である参照情報を前記ワークフローステップ項目に関連づけて格納し、
    前記ワークフローステップ評価値算出部は、前記参照情報に基づいて、前記第一のワークフローステップ項目を参照しているワークフローステップ数を取得し、前記取得されたワークフローステップ数に基づいて前記ワークフローステップ評価値を算出することを特徴とする診療支援システム。
  7. 請求項6に記載の診療支援システムであって、
    前記ワークフローステップ項目に、生体情報を示すエビデンスデータと前記エビデンスデータのデータ処理履歴情報が関連付けられ
    前記ワークフローステップ評価値算出は、前記第一のワークフローステップ項目に関連づけられた第一のデータ処理履歴情報を前記医療情報データベースから取得し、前記第一のワークフローステップ項目に関連づけられた第一の参照情報を前記医療情報データベースから取得し、前記第一の参照情報で識別される参照されたワークフローステップにおけるデータ処理履歴である参照データ処理履歴を前記医療情報データベースから取得し、前記第一のデータ処理履歴と前記参照データ処理履歴との処理履歴一致度を算出し、前記算出された処理履歴一致度に基づいて前記第一のワークフローステップ評価値を算出することを特徴とする診療支援システム。
  8. 請求項7に記載の診療支援システムであって、
    前記ワークフローステップ評価値算出は、前記算出された処理履歴一致度と前記ワークフロー臨床評価値との前記第一のワークフロー群における相関係数を算出し、処理履歴改善による臨床指標の改善度を示すワークフローステップ再現影響度を前記算出された相関係数に基づいて算出し、前記算出されたワークフローステップ再現影響度に基づいて前記第一のワークフローステップ評価値を算出し、
    前記画面出力部は、前記算出されたワークフローステップ再現影響度と前記算出された第一のワークフローステップ評価値とを前記画面に出力することを特徴とする診療支援システム。
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