JP5683073B2 - 太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物及び太陽電池 - Google Patents
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Description
また、封止材としてではなく、太陽電池のシール材(接着材)として、脂環式エポキシ樹脂を用いたものも提案されている(例えば、特許文献2)。
本発明はこのような知見に基いて達成されたものであり、以下を要旨とする。
(a)成分;水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(b)成分;数平均分子量が200〜3000のポリテトラメチレンエーテルグリコールのジグリシジルエーテル
(c)成分;エポキシ樹脂用硬化剤
[6] 光を受けて発電する太陽電池素子と、該太陽電池素子を封止する封止材層とを備えてなり、該封止材層が[1]ないし[5]のいずれかに記載の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物からなることを特徴とする太陽電池。
本発明の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物は、光を受けて発電する太陽電池素子を封止するための太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物であって、下記(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有することを特徴とする。
(b)成分;数平均分子量が200〜3000のジオール及び/又はトリオールから得られる脂肪族エポキシ樹脂
(c)成分;エポキシ樹脂用硬化剤
本発明に用いられる(a)成分の脂環式エポキシ樹脂としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1,2−エポキシ−ビニルシクロヘキセン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、リモネンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメタノール、ジシクロペンタジエンジエポキシド、オリゴマー型脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学工業社商品名;エポリードGT300、エポリードGT400、EHPE−3150)等の環状オレフィンの二重結合を酸化(エポキシ化)することにより得られるエポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビフェノール型エポキシ樹脂、水添フェノールノボラック型エポキシ樹脂、水添クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、水添ナフタレン型エポキシ樹脂等の芳香族エポキシ樹脂を直接水添した水素化エポキシ樹脂、多価フェノール類を水添した後、エピクロルヒドリンと反応させることにより得られるエポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、本明細書において、「全塩素」とは、エポキシ樹脂中に含まれる全ての塩素をさす。
本発明に用いられる(b)成分のジオール及び/又はトリオールから得られる脂肪族エポキシ樹脂としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレンエーテルグリコール等のエーテルグリコール類、カプロラクトンジオール、カプロラクトントリオール等のカプロラクトンジオールないしトリオール類、カーボネートジオール類等の1種又は2種以上を重合ないし共重合して得られる数平均分子量が200〜3000、好ましくは250〜2000の範囲のジオール及び/又はトリオール(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルグリコール類、ポリカプロラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール等のポリカプロラクトンポリオール類、ポリカーボネートジオール類等)と、エピクロルヒドリンとを反応させることにより得られたものが挙げられる。
具体的には、ポリテトラメチレンエーテルグリコールとエピクロルヒドリンを、硫酸、三弗化ホウ素エチルエーテル、四塩化錫等の酸性触媒、又は第4級アンモニウム塩類、第4級ホスホニウム塩類、クラウンエーテル類等の相間移動触媒の存在下に反応させ、クロルヒドリンエーテル体を製造し、次いで、このクロルヒドリンエーテル体を水酸化ナトリウム等の脱ハロゲン化水素剤と反応させて閉環せしめる2段階法により、ポリテトラメチレンエーテルグリコールのエポキシ樹脂を得ることができる。
本発明の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物中の(a)成分の脂環式エポキシ樹脂と(b)成分の脂肪族エポキシ樹脂との配合割合は、(a)成分:(b)成分=10〜90:90〜10(質量%)、好ましくは(a)成分:(b)成分=30〜70:70〜30(質量%)である。
(a)成分の割合が10質量%未満であると硬化物が柔らかくなりすぎるため、外部からの些細な衝撃で太陽電池素子にクラックが入りやすくなる。また、(a)成分が90質量%を超えると硬化物の柔軟性が低下するため、良好なフレキシブル太陽電池が得られない。
本発明の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、前記(a)成分及び(b)成分以外の他のエポキシ樹脂を併用して使用することができる。併用できる他のエポキシ樹脂の例として、例えば次のものが挙げられる。
本発明に用いられる(c)成分のエポキシ樹脂用硬化剤は、分子中に芳香環を有しない硬化剤及び/又はカチオン重合開始剤であることが好ましい。
上記範囲を外れると、エポキシ樹脂硬化物の耐熱性及び耐湿性のバランスが悪くなるため好ましくない。
本発明の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂用硬化剤として、前述の脂肪族酸無水物及び/又は脂環式酸無水物を用いる場合には、酸無水物の硬化反応を促進する目的で硬化促進剤を使用することができる。
本発明の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物には、酸化防止剤を配合して、加熱時の酸化劣化を防止し、着色の少ない硬化物とすることが好ましい。
酸化防止剤としては、フェノール系、硫黄系、リン系酸化防止剤を使用することができ、具体的には、以下のような酸化防止剤が挙げられる。
モノフェノール類;2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等
ビスフェノール類;2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等
高分子型フェノール類;1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジンー2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、トコフェノール等。
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルル−3,3’−チオジプロピオネート等
ホスファイト類;トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビ(2,4−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、ビス[2−t−ブチル−6−メチル−4−{2−(オクタデシルオキシカルボニル)エチル}フェニル]ヒドロゲンホスファイト等
オキサホスファフェナントレンオキサイド類;9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド等
本発明の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物にはまた、紫外線吸収剤を配合して、更に耐光性を向上させることもできる。
紫外線吸収剤としては、一般のプラスチック用紫外線吸収剤を使用することができ、例としては次のものが挙げられる。
本発明の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物には、上記成分以外に必要に応じてその他の添加剤を、本発明の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物の特性を損なわない程度に適宜に配合することができる。
その他の添加剤としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
例えば酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物、微粉末シリカ、溶融シリカ、結晶シリカなどのケイ素化合物、ガラスビーズ等の透明フィラー、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物、その他、カオリン、マイカ、石英粉末、グラファイト、二硫化モリブデン等
これらの補強剤や充填剤は、本発明の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物の透明性を損なわない範囲で配合され、通常本発明のエポキシ樹脂組成物の全エポキシ樹脂成分100質量部に対して、100質量部以下が適当である。
例えば二酸化チタン、モリブデン赤、紺青、群青、カドミウム黄、カドミウム赤及び有機色素等
(iii) 難燃剤
例えば、三酸化アンチモン、ブロム化合物及びリン化合物等
(iv) イオン吸着体
(v) カップリング剤
これら(ii)〜(v)の成分は、通常、本発明のエポキシ樹脂組成物の全エポキシ樹脂成分100質量部に対して、各々0.01〜30質量部配合される。
このような特性改善のための化合物や樹脂類としては、例えば、脂肪族エポキシ等のエポキシ樹脂用希釈剤、ジオール又はトリオール類、ビニルエーテル類、オキセタン化合物、フッ素樹脂、アクリル樹脂、シリコ−ン樹脂等の1種又は2種以上の組み合わせを挙げることができる。
これらの化合物及び樹脂類の配合割合は、本発明のエポキシ樹脂組成物の本来の性質を損なわない範囲の量、すなわち本発明のエポキシ樹脂組成物の全エポキシ樹脂成分100質量部に対して、50質量部以下が好ましい。
(ガラス転移温度(Tg))
本発明の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度(Tg)は−20〜40℃であることが好ましく、より好ましくは−10〜30℃である。
ガラス転移温度(Tg)が40℃を超えるものは、一般に曲げ弾性率が高く剛直になり、十分な柔軟性を持たないので好ましくない。ただし、Tgが過度に低いものは弾性率が低すぎるので外力が直接太陽電池素子に伝達し物理的ダメージを与えたり、屋外耐久性が損なわれる為、好ましくなく、通常その下限は−20℃である。
本発明の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物は、これを常法に従って加熱硬化させて得られる厚さ2mmの硬化物の、その厚さ方向の波長450nmの光の光線透過率が85〜100%、特に90〜100%であることが好ましい。この光線透過率が低過ぎると、太陽電池素子の封止材としての透明性が不足し、封止材による光の吸収で受光した光を太陽電池素子に伝達し得ず、太陽電池素子が本来の発電効率を十分に発揮し得ない。
本発明の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物の粘度は型への充填性の観点から低いほうがよい。その粘度とは、25℃においてE型粘度計で測定したとき、2000mPa・s以下が好ましく、より好ましくは1000mPa・s以下である。粘度が2000mPa・sより高いと、作業性が悪くなるばかりか、流動性が低いので、封止時に太陽電池素子の周辺部材(電極や無機コート層)に物理的な外力を与えて損傷させたり、内部に未充填部分を残す場合があるので、好ましくない。
本発明の太陽電池は、上述した本発明の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物を用いて太陽電池素子を封止したものである。即ち、本発明の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物を用いて太陽電池素子を常法に従って封止することにより、太陽電池素子と、この太陽電池素子を封止する、本発明の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物よりなる封止材層とを備える本発明の太陽電池が得られる。
その硬度はShore Dで測定したときに、20から75、好ましくは30から60である。硬度が20より低いと表面が柔らかいため、外力が直接太陽電池素子に伝達し、物理的ダメージを与えたり、屋外耐久性が損なわれる。また成形後の離型性が悪くなる問題がある。硬度が75より高いと表面に傷がつきやすくなり、光線透過率の低下等の欠点が生じる。
また、その曲げ弾性率は後述の方法で測定したときに、30から200MPa、より好ましくは50から180MPaである。曲げ弾性率が200MPaより高いと、外力が直接太陽電池素子に伝達し、物理的ダメージを与えて破損に至る。曲げ弾性率が30より低いと自重で変形する問題が生じる。
以下における、各種の物性ないし特性の評価方法は次の通りである。
評価装置として、日清紡社製ソーラーシミュレータ「Sun4800i−S」を用い、室温(約24℃)にて測定を行った。
Shore D硬度とShore A硬度を測定した。
TMA法(JIS−K6911準拠,5℃/分で昇温)で測定した。
分光光度計により、サンプル厚2mmで、波長450nmにおける光透過率を測定した。
3点曲げ法(JIS−K6911準拠,23℃で測定)で測定した。
また、この曲げ強度測定直後の太陽電池サンプル内に封止された太陽電池セルの状態を観察し、下記基準で評価した。
A:クラックは入っていなかった。
B:封止材とともに破損した(折れた)。
C:曲げ方向と直角にクラックが入っていた。
3点曲げ法(JIS−K6911準拠,23℃)で測定した。
曲げ強度(最大曲げ強度)における、サンプル中心部の変位量
実施例及び比較例で用いた封止材の構成材料は次の通りである。
エポキシ樹脂用硬化剤MH−700(新日本理化社商品名);無水メチルヘキサヒドロフタル酸
エポキシ樹脂用硬化剤SI−100L(三新化学社製商品名);芳香族スルホニウム塩(カチオン重合開始剤)
硬化促進剤PX−4MP(日本化学工業社商品名);第四級ホスホニウム塩
酸化防止剤BHT;2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール
酸化防止剤TPP;トリフェニルホスファイト
紫外線吸収剤ホスタビンVSU(クラリアント社商品名);2−エチル,2’−エトキシ−オキザリニン
<エポキシ樹脂組成物の調製>
脂環式エポキシ樹脂YX8034を50質量部、脂肪族エポキシ樹脂PTMG−DGEを50質量部、エポキシ樹脂用硬化剤MH−700を50質量部、硬化促進剤PX−4MPを1質量部、酸化防止剤BHTを0.2質量部、同TPPを0.2質量部、紫外線吸収剤VSUを0.2質量部量り取り、60℃で均一になるまで混合してエポキシ樹脂組成物を得た。
縦20cm、横20cm、厚さ8mmの軟質ガラス板の片面にPETフィルムを貼り付けたものを2枚作成した。図2(a)に示す如く、フィルム21aを貼り付けたガラス板21をフィルム21aが上になるように置き、その上に外径4mm、内径2mmのシリコーンチューブ22をU字状に置いた。更に、厚さ2mmの金属製の板23a〜23dをガラス板の対向する2側辺に2個ずつ置き、あらかじめ作成していたフィルムを貼り付けたもう一枚のガラス板をフィルムが下面になるように重ね合わせ、小型万力で締めて固定し、型20を作成した。
ホットプレート(200℃以上まで加熱可能なもの)、10mm厚のアルミ板、単結晶Si太陽電池セル30(5インチサイズ)、半田ごて(セラミックヒータータイプ 70W品)、液状ペースト(電子基板用、低残渣又は無洗浄タイプ)、半田メッキリボン31(幅 3mm)、半田を用意する。ここで、30,31は図2(b)における符号をさす。
ホットプレート上に10mm厚のアルミ板を載せて加熱した。その上に単結晶Si太陽電池セル30を載せセルを加熱した(温度80〜90℃)。次いで、液状ペーストをセルの配線部分付近に塗布した。その上に半田ごてを用いて薄く半田を塗布した。次いで、半田メッキリボン31を(液状ペーストを塗布した)配線部分に半田ごてを用いて、セルを破損させないように融着(接着)させた。
このようにして単結晶Si太陽電池セル30に電極として半田メッキリボン31を融着させた太陽電池セルを得た。
上記エポキシ樹脂組成物に太陽電池セル30を浸し、太陽電池セル表面にエポキシ樹脂組成物を付着させた(泡の巻き込み防止のため)後、図2(b)に示す如く、固定用の樹脂台座32をセル30の両面の四隅に付着させた。
上記型20のPETフィルム21aとPETフィルム21aの間にエポキシ樹脂組成物に浸した太陽電池セル30をシリコーンチューブに触れないように、また樹脂台座32がずれないように静かに挿入した。
次いで、上記エポキシ樹脂組成物を減圧下で脱泡した後、型20の中に注ぎ、オーブン中にて100℃で3時間、次いで、140℃で3時間硬化した後、太陽電池セル30を型20から外し、図2(c)に示すセル封止物の第1及び第2封止材層41A,41Bの厚みが、それぞれ0.9mmのエポキシ樹脂硬化物で封止された、縦13.5cm、横13.5cmの太陽電池サンプル40を得た。
得られた太陽電池サンプルについて、発電特性に与えるエポキシ樹脂封止材の影響を調べるために、I−V特性の測定を行った。
比較のため、同一ロットの単結晶Si太陽電池セル(5インチサイズ)の未封止品(参考例1)についてもI−V特性の測定を行い、これらの結果を表1に示した。
得られた太陽電池サンプルについて、各種物性の測定を行って、結果を表2に示した。
封止材としてのエポキシ樹脂組成物の配合組成を表2に示す配合に変更したこと以外は、実施例1と同様にして太陽電池サンプルを作成し、同様に各種物性の測定を行って、結果を表2に示した。
EVAフィルム(ソーラーエバSC4、三井化学ファブロ社商品名、厚さ0.3mm)を12枚用い、上から6枚目と7枚目のフィルム間に単結晶Si太陽電池セル(5インチサイズ、上述と同じく半田メッキリボンを接着したもの)を介在させ、フィルムの周囲に2mmの金属製スペーサーを配置してから、プレス成形(成形条件:150℃、10分)し、加熱炉で後硬化(後硬化条件:150℃、30分)することにより、太陽電池サンプルを作成した。得られた太陽電池サンプルは2mm厚となった。このサンプルについて各種物性の測定を行って、結果を表2に示した。
EVAフィルムで封止した比較例3では、曲げたわみ量が1.5mmと小さく、この時点で封止材に損傷はないが、内部の太陽電池素子に大きなクラックが発生し、太陽電池として機能しなくなった。従って、柔軟性を兼備した太陽電池としては不適である。
脂環式エポキシ樹脂のみを用いた比較例1では、曲げたわみ量が2.2mmと小さく、この時点で封止材ごと破損した。従って、柔軟性を兼備した太陽電池としては不適である。
脂肪族エポキシ樹脂のみを用いた比較例2では、曲げたわみ量が1.5mmと小さく、この時点で封止材に損傷はないが、内部の太陽電池素子に大きなクラックが発生し、太陽電池として機能しなくなった。従って、柔軟性を兼備した太陽電池としては不適である。
これに対して、脂環式エポキシ樹脂と脂肪族エポキシ樹脂とを併用した実施例1〜3では、曲げたわみ量が7.6〜8.2mmと大きく、この時点で内部の太陽電池素子に損傷はなく、太陽電池として機能し続けた。従って、柔軟性を兼備した太陽電池として好適である。
11 表面被覆材
12 裏面材
13 封止材
20 型
21 ガラス板
21a PETフィルム
22 シリコーンチューブ
23a,23b,23c,23d 金属板
30 太陽電池セル
31 半田メッキリボン
32 樹脂台座
40 太陽電池サンプル
41A,41B 封止材層
Claims (7)
- 光を受けて発電する太陽電池素子を封止するための太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物であって、下記(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有し、該組成物において、(a)成分:(b)成分=30〜50:70〜50(質量%)であり、該組成物を、100℃で3時間、次いで、140℃で3時間硬化して得られる硬化物について、TMA法(JIS−K6911準拠,5℃/分で昇温)で測定したガラス転移温度(Tg)が40℃以下であることを特徴とする太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物。
(a)成分;水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(b)成分;数平均分子量が200〜3000のポリテトラメチレンエーテルグリコールのジグリシジルエーテル
(c)成分;エポキシ樹脂用硬化剤 - 前記(c)成分のエポキシ樹脂用硬化剤が、分子中に芳香環を有しない硬化剤及び/又はカチオン重合開始剤である、請求項1に記載の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物。
- 前記分子中に芳香環を有しない硬化剤が、脂肪族アミン、脂環式アミン、脂肪族酸無水物及び脂環式酸無水物よりなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、前記カチオン重合開始剤が、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩及びホスホニウム塩よりなる群から選ばれる1種又は2種以上である、請求項2に記載の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物。
- 前記組成物を硬化させて得られる厚さ2mmの硬化物の、波長450nmの光の光線透過率が85〜100%である、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物。
- 25℃においてE型粘度計で測定したときの前記組成物の粘度が2,000mPa・s以下である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物。
- 光を受けて発電する太陽電池素子と、該太陽電池素子を封止する封止材層とを備えてなり、該封止材層が請求項1ないし5のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用エポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物からなることを特徴とする太陽電池。
- 前記封止材層は、前記太陽電池素子の一方の面を被覆する第1の封止材層と、前記太陽電池素子の他方の面を被覆する第2の封止材層とを有し、各封止材層の厚みがそれぞれ0.1〜5mmの範囲である、請求項6に記載の太陽電池。
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