JP5680991B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」とも称する)に関し、詳しくは、補強部材の改良に係る空気入りタイヤに関する。
近年、空気入りタイヤに関しては、転がり抵抗の低下や、環境問題に配慮した原料削減などの要求に基づき、軽く薄いタイヤに対する要請が高まってきている。しかし、タイヤを薄肉化していくと、特に、サイドウォール部の耐カット性の低下の問題が顕著となる傾向がある。これは、サイドウォール部には、ベルトのような強靭な補強体や、トレッドゴムのような特殊な配合ゴムが存在しないためである。そのため、サイドウォール部の補強材として適用可能な、軽量かつ高強度の補強部材の実現が期待されている。
タイヤの補強部材に関しては、従来より種々検討されてきており、例えば、特許文献1には、縦糸と横糸とが織り込まれてなる綾織のゴム物品補強用スチール織物であって、タイヤに適用可能なゴム物品補強用スチール織物が開示されている。また、特許文献2には、互いに所定の角度をなすよう傾斜配列された第1〜第3のベルトコードを織合わせた3軸織物状の3軸織りベルトプライを含む自動二輪車用ラジアルタイヤが開示されている。さらに、カーカス構造に係る改良技術として、例えば、特許文献3には、2個の環状ビードと、これらを連結するとともにこれらの間でビードに関して実質的に半径方向に延びる多数の強化用要素とを有する網状構造を備えた円環状の道路車両用タイヤカーカスが開示されている。
特開2008−297658号公報(特許請求の範囲等) 特開平05−162508号公報(特許請求の範囲等) 特開平05−254037号公報(特許請求の範囲等)
しかしながら、従来知られている補強部材では、軽量性と高強度とを十分に両立できるものではなく、これらの要請を満足しうる新たな補強部材の実現が求められていた。
そこで本発明の目的は、上記問題を解消して、軽量性と高強度とを高度に両立できる補強部材を用いることで、軽量性を担保しつつ、特にサイドウォール部のカット性を向上した空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、補強部材として、補強コードを用いた編物を用いることで、部材としての軽量性と高強度とを高度に両立できることを見出した。一方で、編物の補強部材を従来一般的なタイヤ製法に適用してタイヤを製造することを考慮すると、最初のタイヤ成型工程において補強部材を所定箇所に貼付した後、拡張工程において成型タイヤを製品タイヤの形状に拡張する際に、補強コードの破断等の問題を生じないことが重要となる。
かかる観点から、本発明者はさらに検討した結果、補強コードを用いた編物であって、ゴムで被覆した際に所定の物性値を満足する編物を補強部材として用いることで、上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の空気入りタイヤは、左右一対のビード部およびサイドウォール部と、両サイドウォール部間に連なるトレッド部とを有し、該ビード部間に跨ってトロイド状に延在するカーカスを骨格とする空気入りタイヤにおいて、
金属線材を用いた編物からなる補強部材であって、未加硫ゴムで被覆してゴム−金属複合体とした際の未加硫状態における破断伸度が30%以上である補強部材が、タイヤ周方向に環状に配設されてなり、かつ、該補強部材が、生タイヤ作製時における、拡張工程前のタイヤ成型工程において貼付されていることを特徴とするものである。
本発明においては、前記補強部材が、前記サイドウォール部に配設されていることが好ましい。
本発明によれば、上記構成としたことにより、軽量性と高強度とを高度に両立できる補強部材を用いて、軽量性を担保しつつ、特にサイドウォール部のカット性を向上した空気入りタイヤを実現することが可能となった。
本発明の空気入りタイヤの一例を示す幅方向断面図である。 (a)〜(c)は、補強部材の構成例を示す説明図である。 本発明の空気入りタイヤの他の例を示す幅方向断面図である。 縦バネと接地形状との関係を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の空気入りタイヤの一例を示す幅方向断面図である。図示するタイヤは、左右一対のビード部11と、ビード部11からタイヤ半径方向外側に延びるサイドウォール部12と、両サイドウォール部12間に連なるトレッド部13とを有しており、左右一対のビード部11間に跨ってトロイド状に延在する1枚のカーカスプライからなるカーカス1を骨格とする。また、カーカス1のクラウン部のタイヤ半径方向外側には、2層のベルト層2a,2bと、キャップ層3およびレイヤー層4とが順次配設されている。
本発明のタイヤにおいては、図示するように、補強コードを用いた編物からなる補強部材5が、タイヤ周方向に環状に配設されている点に特徴がある。補強部材を、補強コードを用いた編物により構成したことで、タイヤ重量を増大させることなくタイヤ耐久性を向上させることができ、軽量化と耐久性の向上とを両立させたタイヤを実現することが可能となった。また、本発明に係る補強部材5は、伸縮性に優れ、フレキシブルで拡張が容易であるので、成形性の点でも優れている。さらに、編物からなる補強部材5は、従来の織物を用いた補強部材と比べて、部材内におけるコードの存在しない部分の比率である空隙率が大きくなるので、ゴムが部材内のコードの隙間に入り込みやすく、部材としての接着性に優れることに加え、補強コード同士の接触が少ないので、フレッティングも低減でき、これらの点でもタイヤ耐久性の向上に寄与できる。ここで、織物とは、平行に並べた経糸に対して、一定の法則に従って緯糸を直角に交錯させたものをいい、編物とは、糸をループ状にして、そのループを連続させることで形成されたものをいう。すなわち、織物が経糸と緯糸とを必須とするのに対し、編物が1本のみの糸からでも形成可能である点で、両者は異なる。なお、本発明は、2本以上の糸からなる編物を含むことはいうまでもない。
本発明において、補強部材5に用いる補強コードとしては、金属線材を用いる。かかる金属線材としては、特に制限はなく、スチールモノフィラメント(スチールワイヤ)や、これを撚り合わせてなるスチールコード等を用いることができる。また、本発明に係る補強部材5は、複数種の金属線材から形成することも可能である。さらに、金属線材の太さや断面形状についても、特に制限されるものではなく、所望に応じ、適宜選定することができる。但し、あまり金属線材の径が太いと力が不足して編めなくなるので、線径0.25mm以下程度の金属線材が好適である。なお、ゴムとの接着を確保する観点からは、金属線材の表面に、常法に従い真鍮めっきやゴム−金属接着剤などを用いた接着処理を施すことが好ましい。
また、本発明に係る補強部材5は、未加硫ゴムで被覆してゴム−金属複合体とした際の未加硫状態における破断伸度が30%以上、好適には50〜300%の範囲であることが必要である。未加硫状態におけるゴム−金属複合体としての補強部材5の破断伸度が30%未満であると、補強部材5の配設部位にもよるが、タイヤ製造時に、タイヤ成型工程において補強部材5を所定箇所に貼付した後、成型されたタイヤを拡張工程において製品タイヤの形状に拡張する際に、補強コードとしての金属線材の破断が生じて、製造不良を生ずるおそれがある。かかる補強部材5の破断伸度は、補強部材5に用いる補強コードとしての金属線材の材質や線径、編物の編み方等の、補強部材5の構成に係る諸条件を適宜選定することにより、調整することができる。
さらに、補強部材5は、上記拡張工程における拡張時に、通常の拡張圧力で拡張できる程度の柔軟性を有することが好ましい。かかる観点から、補強部材5は、未加硫ゴムで被覆してゴム−金属複合体とした際の未加硫状態における引張反力が、この未加硫ゴムの引張反力の50倍以内、好適には1〜20倍の範囲であることが好ましい。この引張反力が未加硫ゴムの50倍を超えると、補強部材5が硬すぎて、通常の拡張圧力では拡張できず、従来の製造装置に適用できないおそれが生ずる。ここで、本発明において引張反力は、例えば、長さ100mm、幅50mm、厚み2mmのサンプルを長さ方向に引張る際に要する力として測定することができる。かかる補強部材5の引張反力についても、補強部材5に用いる補強コードとしての金属線材の材質や線径、編物の編み方等の、補強部材5の構成に係る諸条件を適宜選定することにより、調整することができる。
本発明において、補強部材5を構成する編物の編み方については、特に制限はなく、成型性等の観点から、所望に応じ、適宜選定することが可能である。具体的には例えば、天竺、スムース(1×1,2×2)、インレイ((1),(2))、リブ(1×1,2×2,3×3,4×4)等の編み方を挙げることができ、得られる編物の厚みを薄くする観点からは天竺やスムースが好ましく、得られる編物に伸びを持たせたい場合にはリブが好ましく、インレイはその中間的な特性を有する。
本発明に係る補強部材5は、上記補強コードを、編機を用いて編むことにより作製することができる。かかる編機としては、例えば、(株)島精機製作所製の自動無縫製編機(ホールガーメント編機)を好適に用いることができ、これにより、自動的に、かつ、裁断ロスの発生なしで補強部材5を製造することが可能である。
本発明に係る補強部材5は編物からなるために、上述したように、1本の補強コードのみから形成することも可能である。この場合、部材内にコード端が編み始めと編み終わりの2箇所しか存在しないことになるので、コード端の飛び出し(いわゆる、ワイルドワイヤ)の発生を抑制することができるとともに、コード端からの剥離を抑制する効果も得られ、好ましい。なお、本発明において補強部材5を作製する際に、補強コードが途中でなくなった場合には、補強コードの端部同士を撚り合わせ、または結んで、繋いで使用することができ、スチール素材の場合には、溶接して繋いでもよい。
本発明に係る補強部材5は、その幅方向両端において補強コードが無端であることが好ましく、周方向において無端であることも好ましい。ここで、本発明において無端とは、部材の幅方向両端ないし周方向に部材の切断端ないし接合部を有しないことを意味し、編物としての編み始めおよび編み終わりに存在する補強コードの端部については、部材の幅方向両端ないし周方向に存在する場合であっても、無端とする。より好適には、補強部材5が周方向において無端であって、かつ、補強部材5の幅方向両端において、補強コードが無端であるものとする。補強部材5を、編機により部材ごとに一体的に作製して、最終的な部材形状にするものとすれば、このような、部材の周方向および幅方向両端において無端の補強部材5が得られる。具体的には例えば、図2(a),(b)に示すような、ドーナツ状または円筒状の補強部材5を一体的に作製すれば、周方向および幅方向両端において無端となる。また、図2(c)に示すように、帯状の編物を作製して、端部同士を接合することにより略ドーナツ状に形成すれば、幅方向両端において無端である補強部材5が得られる。本発明において、補強部材5の形状および構造については、これら図示する例には限定されず、いかなる形状および構造を有する補強部材についても、前述した編機により容易に作製可能である。
本発明において、上記補強部材5は、ゴムによる被覆をせず、生タイヤにおけるタイヤ補強位置に設置した後にゴムを被覆してもよいし、片面または両面について、ゴムにより被覆しておいてもよい。例えば、補強部材5の片面または両面に、圧延によりゴムシートを被覆する手法が挙げられる。
本発明に係る補強部材5は、タイヤ幅方向のいかなる部位に配置することも可能であるが、好適には図1に示すように、サイドウォール部12に配置する。これにより、サイドウォール部の耐カット性を向上する効果を得ることができる。また、図3に示すように、補強部材5を、ビード部11におけるリムに接する部位に配置することも好ましい。これにより、突起乗り上げ時におけるリムフランジからのカット入力に対し、プライを保護する効果を得ることができる。これら双方の部位に配置することも好適である。なお、これらいずれの場合においても、補強部材5は、カーカスプライ1のタイヤ径方向外側に配設することが好ましい。これは、縁石とのこすれや外部からの鋭利な突起入力に対して抗するためである。
本発明のタイヤにおいては、上記補強部材5が配設されている点のみが重要であり、それ以外のタイヤ構造の詳細については、特に制限されるものではなく、常法に従い適宜構成することが可能である。
例えば、カーカス1は、図示する例では1枚であるが、2枚以上であってもよく、好適には1〜2枚とする。また、ベルト層2a,2bは、タイヤ周方向に対し、例えば、15〜40°の角度で傾斜して配列された複数本のスチールコードをゴム被覆してなり、図示する例では2層であるが、3層以上でもよく、例えば、2〜4層にて設けることができる。
また、図示する例では、ベルト層2a,2bのタイヤ半径方向外側に、キャップ層3と、レイヤー層4とが配設されているが、これらの配置は本発明においては任意であり、設けなくてもよい。これらキャップ層3およびレイヤー層4は、いずれもタイヤ周方向に対し実質的に平行に配列された有機繊維コードをゴム引きしてなり、図示するように、このうちキャップ層3はベルト層2a,2bの全幅以上にわたり少なくとも1層にて配置され、レイヤー層4はベルト層2a,2bの両端領域に少なくとも1層にて配置される。
さらに、図示するように、本発明のタイヤの一対のビード部11には夫々ビードコア6が埋設され、カーカス1はこのビードコア6の周りにタイヤ内側から外側に折り返して係止されている。さらにまた、トレッド部12の表面には適宜トレッドパターンが形成されており、最内層にはインナーライナー(図示せず)が形成されている。さらにまた、図示する本発明のタイヤにおいて、タイヤ内に充填する気体としては、通常の又は酸素分圧を変えた空気、もしくは窒素等の不活性ガスを用いることができる。
本発明のタイヤは、タイヤ成型工程において補強部材5を所定の部位に貼付し、その後の拡張工程において成型されたタイヤを拡張して、生タイヤを作製し、その後に加硫を行う従来製法により、好適に製造することができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
<従来例1>
タイヤサイズ155/65R13にて、左右一対のビード部およびサイドウォール部と、両サイドウォール部間に連なるトレッド部とを有し、ビード部間に跨ってトロイド状に延在するカーカスを骨格とする空気入りタイヤを作製した。カーカスは1枚のカーカスプライ(材質:ポリエチレンテレフタレート(PET)コード)からなるものとし、カーカスのクラウン部のタイヤ半径方向外側には、タイヤ周方向に対し±20°の角度で互いに交錯する2層のベルト層(材質:スチールコード(1×5))を配置した。
<従来例2>
サイドウォール部のゴムの肉厚を薄くした以外は従来例1と同様にして、空気入りタイヤを作製した。
<従来例3>
サイドウォール部にスチールコードのゴム引き層(線径:0.25mm,コード方向:タイヤ周方向に対し20°)からなる補強部材を配置した以外は従来例2と同様にして、空気入りタイヤを作製した。
<実施例1>
(株)島精機製作所製の自動無縫製編機(ホールガーメント編機)を用いて、線径0.15mmのタイヤ用スチールワイヤを1×1リブ編みし、幅50mmの帯状の編物を作製した。この編物を未加硫ゴムで被覆してゴム−金属複合体とした際の、未加硫状態における破断伸度は200%であり、未加硫状態における引張反力は、未加硫ゴムの引張反力に対する倍率で倍であった。これを、端部同士を接合することにより略ドーナツ状に形成して(図2(c)参照)、ゴムシートで被覆し、拡張工程前のタイヤ成型工程において、図1に示すように、サイドウォール部にタイヤ周方向に環状に貼付して、幅50mmの補強部材を配設した以外は従来例と同様にして、常法に従い空気入りタイヤを作製した。
<比較例1>
(株)島精機製作所製の自動無縫製編機(ホールガーメント編機)を用いて、線径0.15mmのタイヤ用スチールワイヤを1×1リブ編みし、幅50mmの帯状の編物を作製した。この編物を未加硫ゴムで被覆してゴム−金属複合体とした際の、未加硫状態における破断伸度は、29%であり、未加硫状態における引張反力は、未加硫ゴムの引張反力に対する倍率で倍であった。これを、端部同士を接合することにより略ドーナツ状に形成して(図2(c)参照)、ゴムシートで被覆し、拡張工程前のタイヤ成型工程において、図1に示すように、サイドウォール部にタイヤ周方向に環状に貼付して、幅50mmの補強部材を配設した以外は従来例と同様にして、常法に従い空気入りタイヤを作製したが、拡張工程において補強部材を構成するスチールワイヤに破断が生じてしまい、製造不良となった。
なお、従来例3の供試タイヤと各実施例および比較例の供試タイヤとは、サイドウォール部の厚みが同等になるものとした。
<タイヤ重量>
各供試タイヤの重量を測定して、従来例1を100とする指数にて示した。数値が小さいほど軽量であり、良好である。
<縦バネ>
各供試タイヤの縦バネを測定して、従来例1を100とする指数にて示した。数値が大きいほど縦バネが大きいことを示す。図4の縦バネと接地形状との関係を示す模式図に示すように、縦バネの大きさは接地形状に大きく影響し、縦バネが上昇すると、接地幅および接地長がいずれも小さくなり、結果として接地面積が大幅に縮小して、操縦安定性を低下させる原因となる。数値が110以上であると、硬すぎて乗り心地が低下し、接地面積が小さくなって操縦安定性も低下するので、不良となる。
<タイヤピンチカット試験>
得られた各供試タイヤをリムサイズ13×4.5Jのリムに組み、内圧150kPaを充填して軽自動車に装着し、路面のキャッツアイ上を、所定の走行速度で通過する試験を行った。繰り返し走行を行いながら走行速度を上げていき、タイヤのサイドウォール部に外傷が生じた速度、および、エア漏れが生じた速度を計測した。これらの速度が高速であるほど、耐カット性に優れているといえる。結果は、従来例1を基準として、同等以上の場合を○、劣る場合を×とした。
<操縦安定性>
各供試タイヤを車両の4輪に装着して、直線、レーンチェンジおよびコーナリング走行を行って、操縦安定性を総合的に評価した。結果は、テストドライバー2名の平均値を求めて、従来例1を100とする指数にて示した。計算上、小数点以下は四捨五入した。数値が大なるほど、結果は良好である。
<耐久性能(ビード部耐久ドラム試験)>
各供試タイヤをリムに組み、JISに規定する正規荷重の2倍の荷重を負荷して、高内圧、高荷重条件下で、ドラム上で速度60km/hで2万km走行させることにより、ビード部耐久性能を評価した。
その結果を、下記の表中に示す。
Figure 0005680991
上記表中に示すように、実施例1の供試タイヤにおいては、サイドウォール部に編物の補強部材を配設することで、重量、耐カット性能、操縦安定性および耐久性能が両立されることが確かめられた。これに対し、比較例1においては、補強部材を未加硫ゴムで被覆してゴム−金属複合体とした際の、未加硫状態における破断伸度が30%未満であったために、従来製法における拡張工程において補強部材が破壊し、製造が困難となった。また、従来例2の供試タイヤは、軽量ではあるが耐カット性および操縦安定性が劣る結果となった。また、従来例3の供試タイヤは、縦バネが大きすぎるために操縦安定性に劣り、スチールコード端の非接着部の破壊核の存在により、耐久性能にも劣る結果となった。
1 カーカス
2a,2b ベルト層
3 キャップ層
4 レイヤー層
5 補強部材
6 ビードコア
11 ビード部
12 サイドウォール部
13 トレッド部

Claims (2)

  1. 左右一対のビード部およびサイドウォール部と、両サイドウォール部間に連なるトレッド部とを有し、該ビード部間に跨ってトロイド状に延在するカーカスを骨格とする空気入りタイヤにおいて、
    金属線材を用いた編物からなる補強部材であって、未加硫ゴムで被覆してゴム−金属複合体とした際の未加硫状態における破断伸度が30%以上である補強部材が、タイヤ周方向に環状に配設されてなり、かつ、該補強部材が、生タイヤ作製時における、拡張工程前のタイヤ成型工程において貼付されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記補強部材が、前記サイドウォール部に配設されている請求項1記載の空気入りタイヤ。
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