JP5680113B2 - ピークのデコンボリューションを用いる質量分析の方法及び質量分析計 - Google Patents

ピークのデコンボリューションを用いる質量分析の方法及び質量分析計 Download PDF

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Description

[関連出願]
本出願は、2010年2月25日に出願された米国仮特許出願No.61/307,880及び2010年2月12日に出願された英国特許出願No.1002447.9に基づく優先権を主張するものであり、前記出願の内容は、参照することにより、その全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、質量分析の方法と質量分析計とに関する。好適な実施形態は、アナログ−デジタル変換器から出力される信号をデジタル化して、イオン検出器に到達するイオンの到達時間と強度とを求める方法に関する。
周知のように、飛行時間型質量分析計等多くの分析機器において、時間デジタル変換器(TDC:Time to Digital Converter)とアナログ−デジタル変換器(ADC:Analog to Digital Converter)とが、データ記録用エレクトロニクスの一部として用いられている。
時間デジタル変換器が組み込まれた飛行時間型機器が知られており、イオン検出器へのイオンの到達により得られる信号が記録される。所定の検出基準を満たす信号が1つの2進値として記録され、トリガーとなるイベントに対する特定の到達時間と関連付けられる。固定振幅閾値を用いて、イオン到達イベントを記録させるようにしてもよい。後続のトリガーとなるイベントにより続けて記録されるイオン到達イベントを組み合わせて、イオン到達イベントのヒストグラムを形成する。イオン到達イベントのヒストグラムを、以降の処理のためにスペクトルとして提供する。時間デジタル変換器には、複数のイオンが時間的に近接してイオン検出器に到達する可能性が比較的低く保持されている限り、比較的弱い信号でも検出可能であるという利点がある。一方で、時間デジタル変換器には、イオン到達イベントを1つ記録すると、そのイオン到達イベントに続くかなりの期間又はデッドタイム(不動作時間)の間、別のイオン到達イベントを記録できないという欠点がある。
時間デジタル変換器には、さらに、イオン検出器に単一イオンが到達して得られた信号とイオン検出器に複数のイオンが同時に到達して得られた信号の間の識別ができないという大きな欠点もある。これは、イオン検出器に単一イオンが到達したか、又は、イオン検出器に同時に複数のイオンが到達したかに関わらず、信号が閾値と一度しか交差しないという事実によるものである。このため、いずれの状況でも、単一のイオン到達イベントのみが記録される結果となる。
比較的高い信号強度において、デッドタイム(不動作時間)の問題と上述した欠点とが相まって、かなりの数のイオン到達イベントが記録されない、及び/又は、間違った数のイオンが記録されるという結果になる。このため、信号強度の表示が不正確になり、また、イオン到達時間の測定も不正確になる。
これらの影響により、イオン検出器システムのダイナミックレンジが限られたものになってしまう。
アナログ−デジタル変換器が組み込まれた飛行時間型機器が知られている。アナログ−デジタル変換器は、トリガーとなるイベントに対してイオン検出器にイオンが到達することにより得られる信号をデジタル化するように構成される。後続のトリガーとなるイベントにより得られるデジタル化信号をまとめて、又は、平均して、以降の処理に用いるスペクトルを生成する。周知の信号アベレージャは、イオン検出器エレクトロニクスからの出力を、3〜6GHzの周波数で8ビット又は10ビットの強度分解能でデジタル化することができる。
アナログ−デジタル変換器をイオン検出システムの一部として用いる場合には、イオン検出器が歪んだり飽和したりすることなく、比較的高い信号強度でほぼ同時にイオン検出器に到達する複数のイオンを記録可能であるという利点がある。一方、デジタイザー・エレクトロニクス、イオン検出器及び増幅器システムからの電子ノイズにより低強度の信号の検出には限界がある。この電子ノイズの問題により、イオン検出器システムのダイナミックレンジが限られたものとなってしまう。
アナログ−デジタル変換器をイオン検出システムの一部として用いる場合には(時間デジタル変換器をイオン検出器システムの一部として用いる場合とは逆に)、イオン検出器に到達するイオンにより生成される信号のアナログ幅が、最終的な飛行時間スペクトルにおける所定の質量対電荷比に関するイオン到達エンベロープの幅に加算される。時間デジタル変換器TDCの場合には、イオン到達時間のみが記録されるため、最終的なスペクトルのピークの幅は、飛行時間型分析装置の空間的及びエネルギー的な焦点調節特性によって、また、TDCのトリガー信号及び信号弁別器特性に関係するタイミング・ジッター(変動)によってのみ、決まる。最新式の飛行時間型検出器では、単一イオンにより生成される信号のアナログ幅は、0.4〜3nsの半値全幅(FWHM)の範囲内である。
デジタル処理装置の最近の速度向上により、時間デジタル変換器システムとアナログ−デジタル変換器システムの両方の利点を併せ持つようなイオン検出システムの製造が可能となった。デジタル化された過渡信号を到達時間−強度対に変換する。スキャン時間にわたって各過渡信号から得られた到達時間−強度対を組み合わせて、質量スペクトルを得る。このようなシステムの例がWO2007/138338、WO2008/142418及びWO2008/139193に開示されている。各質量スペクトルが何万もの過渡信号から構成されるものでもよい。結果として得られるスペクトルは、時間デジタル変換器システムの分解能の面で利点がある(すなわち、イオン到達のアナログピーク幅は、スペクトルの最終的なピーク幅に有意の影響を与えない)。また、システムは、アナログ−デジタル変換器に同時に複数のイオンが到達するイベントの結果得られる信号強度を記録することができる。さらに、個々の時間又は質量−強度対を検出する際に電子ノイズとの識別が可能であるため、平均データに存在し得る電子ノイズを取り除くことができ、その結果ダイナミックレンジを拡張することができる。
周知の方法において、デジタル化された過渡信号をイオン到達時間−強度対に変換する工程には、ベースラインの除算、データの閾値化、及び/又は、デジタル化信号のすべてまたは一部に対する有限インパルス応答(FIR:Finite Impulse Response)フィルタの適用が含まれるものでもよい。これらの処理は、電子ノイズを除去し、イオン到達応答に対応するデータ内の位置を決め、各イオン到達応答に関するイオン到達時間と強度とを求めることを目的とする。
上述したように、各イオン到達は、関連アナログピーク幅を有する。2つ以上のイオンが同時に到達した場合には、これらのアナログピーク幅が部分的に重なる可能性があり、単純な有限インパルス応答フィルタやピーク極大値又は関連ピーク検出方法では、個々のイオンの到達時間や強度を単離することが不可能になる。このような場合、2つの個々のイオン到達時間及び強度ではなく、平均イオン到達時間及び合計面積が応答として記録される可能性がある。1つの過渡信号内における2つ以上のイオン到達が一つの時間−強度対に合体することにより、最終的な合計データにアーチファクト(不自然な結果)が生じる結果となり得る。さらに、異なる質量対電荷比種のイオンからのアナログピーク幅が単一の過渡信号内で有意に重なる可能性もある。これは、各質量対電荷比種に対する信号強度の表示が不正確になり、また、イオン到達時間の測定が不正確になる結果につながる。
したがって、検出器システム及びイオンを検出する方法の向上が望まれている。
本発明の一つの態様は、質量分析の方法であって、
飛行時間領域内に入るようにイオンを加速する電極と、前記飛行時間領域を前記イオンが通過した後にイオンを検出するように構成されるイオン検出器と、を備える飛行時間型質量分析器と準備する工程と、
前記イオン検出器から出力される第1の信号をデジタル化して、第1のデジタル化信号を生成する工程と、
前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第1のデジタル化信号に関して1つ以上の第1のイオン到達時間と1つ以上の第1のイオン到達強度とを求める工程と、
前記イオン検出器から出力される第2の信号をデジタル化して、第2のデジタル化信号を生成する工程と、
前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第2のデジタル化信号に関して1つ以上の第2のイオン到達時間と1つ以上の第2のイオン到達強度とを求める工程と、
前記イオン検出器から出力される第3及びさらなる信号をデジタル化して、第3及びさらなるデジタル化信号を生成する工程と、
前記第3及びさらなるデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第3及びさらなるデジタル化信号に関して1つ以上の第3及びさらなるイオン到達時間と1つ以上の第3及びさらなるイオン到達強度とを求める工程と、
前記1つ以上の第1のイオン到達時間と前記1つ以上の第2のイオン到達時間と前記1つ以上の第3及びさらなるイオン到達時間とを組み合わせると共に、前記1つ以上の第1のイオン到達強度と前記1つ以上の第2のイオン到達強度と前記1つ以上の第3及びさらなるイオン到達強度とを組み合わせて、複合イオン到達時間−強度スペクトルを生成する工程と、を備える。
好適な実施形態において、飛行時間型質量分析器によりイオンの質量分析が行なわれる。飛行時間型質量分析器に用いられるイオン検出器から信号が出力され、出力された信号はアナログ−デジタル変換器によりデジタル化される。次に、デジタル化信号のデコンボリューションが行なわれる。デジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程は、従来のピーク検出の方法と解釈してはならず、従来のピーク検出の方法とは異なるものである。そうではなく、好適な実施形態において、デジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程は、イオン検出器への各イオン到達が既知の点広がり関数又は所定の点広がり関数により特徴付けられる応答を生じると仮定した場合にデジタル化信号に最も良く適合するイオン到達時間の分布を求める工程を備える。プッシュ・バイ・プッシュ(push-by-push)方式でイオン信号のデジタル化及びデコンボリューションを行なうことが望ましい。さらなるイオン信号も同様の方法で取得し、デジタル化及びデコンボリューションを行なう。個々のイオン到達時間分布を組み合わせて、複合イオン到達時間−強度スペクトルを生成する。好適な実施形態において生成される飛行時間スペクトルは、谷部の分離がより明白な、より対称性の高いピーク形状を示す。さらに、質量分解能も増大する。したがって、このような好適な実施形態は、特に効果が高い。
前記イオン検出器から出力される前記第1の信号をデジタル化する工程と、前記イオン検出器から出力される前記第2の信号をデジタル化する工程と、前記イオン検出器から出力される前記第3及びさらなる信号をデジタル化する工程とが、アナログ−デジタル変換器を用いて、前記第1の信号と、前記第2の信号と、前記第3及びさらなる信号とをデジタル化する工程を備えることが望ましい。
前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程と、前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程と、前記第3及びさらなるデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程とが、(i)前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出されるイオンの特徴を示す点広がり関数を求める工程、又は、(ii)前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出されるイオンの特徴を示す所定の点広がり関数を用いる工程、のいずれかの工程を備えることが望ましい。
一つの実施形態において、
(i)前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出されるイオンの特徴を示す点広がり関数の逆数を用いて、前記第1のデジタル化信号のコンボリューション(畳み込み)を行なう工程を備える、及び、
(ii)前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出されるイオンの特徴を示す点広がり関数の逆数を用いて、前記第2のデジタル化信号のコンボリューションを行なう工程を備える、及び、
(iii)前記第3及びさらなるデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出されるイオンの特徴を示す点広がり関数の逆数を用いて、前記第3及びさらなるデジタル化信号のコンボリューションを行なう工程を備える。
一つの実施形態において、
(i)前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、各イオン到達が既知の点広がり関数によって表わされる応答を生じる場合に前記第1のデジタル化信号に最も良く適合するイオン到達時間の分布を求める工程を備える、及び、
(ii)前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、各イオン到達が既知の点広がり関数によって表わされる応答を生じる場合に前記第2のデジタル化信号に最も良く適合するイオン到達時間の分布を求める工程を備える、及び、
(iii)前記第3及びさらなるデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、各イオン到達が既知の点広がり関数によって表わされる応答を生じる場合に前記第3及びさらなるデジタル化信号に最も良く適合するイオン到達時間の分布を求める工程を備える。
前記第1のデジタル化信号と、前記第2のデジタル化信号と、前記第3及びさらなるデジタル化信号とに関して前記イオン到達時間と前記イオン到達強度とを求める工程が、高速デコンボリューション・アルゴリズムを用いる工程を備えることが望ましい。
前記高速デコンボリューション・アルゴリズムが、(i)修正CLEANアルゴリズムと(ii)最大エントロピー法と(iii)高速フーリエ変換と(iv)非負の最小二乗法とからなる群から選択されることが望ましい。
一つの実施形態において、前記高速デコンボリューション・アルゴリズムが、既知の線幅と、前記イオン検出器により生成された後に個々のイオン到達に応じてデジタル化される信号の特徴を示す形状とを用いる。
上述の質量分析の方法が、さらに、得られたイオンの到達時間T0を第1の到達時間Tnと第2の到達時間Tn+1とに変換する工程であって、nがT0に最も近いデジタル化時間ビンを表わす工程と、
得られたイオンの強度S0を第1の強度Snと第2の強度Sn+1とで表わす工程と、
を備え、
Figure 0005680113
である。
前記第1のデジタル化信号と前記第2のデジタル化信号と前記第3及びさらなるデジタル化信号とのデコンボリューションを行なう工程が、前記第1のデジタル化信号と前記第2のデジタル化信号と前記第3及びさらなるデジタル化信号との後処理により行なわれるものでもよい。
あるいは、前記第1のデジタル化信号と前記第2のデジタル化信号と前記第3及びさらなるデジタル化信号とのデコンボリューションを行なう工程が、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)又はグラフィカル・プロセッサ・ユニット(GPA:Graphical Processor Unit)を用いてリアルタイムで行なわれるものでもよい。
好適な実施形態において、イオン検出器から出力される信号をデジタル化する工程及び/又はデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、プッシュ・バイ・プッシュ(push-by-push)方式で行なわれる。すなわち、飛行時間領域に入るように第1のイオン群を加速して、検出及び/又はデジタル化及び/又はデコンボリューションを行なった後に、飛行時間領域に入るように第2のイオン群を加速する。
上述の質量分析の方法は、望ましくは、さらに、
(i)前記第1の信号をデジタル化する工程及び/又は前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程の前に、前記飛行時間領域内に入るように第1のイオン群を加速する工程、及び/又は、
(ii)前記第2の信号をデジタル化する工程及び/又は前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程の前に、前記飛行時間領域内に入るように第2のイオン群を加速する工程、及び/又は、
(iii)前記第3の信号をデジタル化する工程及び/又は前記第3のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程の前に、前記飛行時間領域内に入るように第3のイオン群を加速する工程、を備える。
本発明の一つの態様は、質量分析計であって、
飛行時間領域内に入るようにイオンを加速する電極と、前記飛行時間領域を前記イオンが通過した後にイオンを検出するように構成されるイオン検出器と、を備える飛行時間型質量分析器と、
制御システムであって、
(i)前記イオン検出器から出力される第1の信号をデジタル化して、第1のデジタル化信号を生成し、
(ii)前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第1のデジタル化信号に関して1つ以上の第1のイオン到達時間と1つ以上の第1のイオン到達強度とを求め、
(iii)前記イオン検出器から出力される第2の信号をデジタル化して、第2のデジタル化信号を生成し、
(iv)前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第2のデジタル化信号に関して1つ以上の第2のイオン到達時間と1つ以上の第2のイオン到達強度とを求め、
(v)前記イオン検出器から出力される第3及びさらなる信号をデジタル化して、第3及びさらなるデジタル化信号を生成し、
(vi)前記第3及びさらなるデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第3及びさらなるデジタル化信号に関して1つ以上の第3及びさらなるイオン到達時間と1つ以上の第3及びさらなるイオン到達強度とを求め、
(vii)前記1つ以上の第1のイオン到達時間と前記1つ以上の第2のイオン到達時間と前記1つ以上の第3及びさらなるイオン到達時間とを組み合わせると共に、前記1つ以上の第1のイオン到達強度と前記1つ以上の第2のイオン到達強度と前記1つ以上の第3及びさらなるイオン到達強度とを組み合わせて、複合イオン到達時間−強度スペクトルを生成する、ように配置及び構成される制御システムと、を備える。
前記制御システムが、
(i)前記第1の信号をデジタル化する前及び/又は前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう前に、前記飛行時間領域内に入るように第1のイオン群を加速する、及び/又は、
(ii)前記第2の信号をデジタル化する前及び/又は前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう前に、前記飛行時間領域内に入るように第2のイオン群を加速する、及び/又は、
(iii)前記第3の信号をデジタル化する前及び/又は前記第3のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう前に、前記飛行時間領域内に入るように第3のイオン群を加速する、ように配置及び構成されることが望ましい。
本発明の一つの態様は、質量分析の方法であって、
飛行時間領域内に入るようにイオンを加速する電極と、前記飛行時間領域を前記イオンが通過した後にイオンを検出するように構成されるイオン検出器と、を備える飛行時間型質量分析器と準備する工程と、
アナログ−デジタル変換器を用いて前記イオン検出器から出力される第1の信号をデジタル化して、第1のデジタル化信号を生成する工程と、
前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第1のデジタル化信号に関して1つ以上の第1のイオン到達時間と1つ以上の第1のイオン到達強度とを求める工程であって、前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、各イオン到達が既知の点広がり関数により表わされる応答を生じる場合に前記第1のデジタル化信号に最も良く適合するイオン到達時間の分布を求める工程を備える、工程と、
アナログ−デジタル変換器を用いて前記イオン検出器から出力される第2の信号をデジタル化して、第2のデジタル化信号を生成する工程と、
前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第2のデジタル化信号に関して1つ以上の第2のイオン到達時間と1つ以上の第2のイオン到達強度とを求める工程であって、前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、各イオン到達が既知の点広がり関数により表わされる応答を生じる場合に前記第2のデジタル化信号に最も良く適合するイオン到達時間の分布を求める工程を備える、工程と、
アナログ−デジタル変換器を用いて前記イオン検出器から出力される第3及びさらなる信号をデジタル化して、第3及びさらなるデジタル化信号を生成する工程と、
前記第3及びさらなるデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第3及びさらなるデジタル化信号に関して1つ以上の第3及びさらなるイオン到達時間と1つ以上の第3及びさらなるイオン到達強度とを求める工程であって、前記第3及びさらなるデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、各イオン到達が既知の点広がり関数により表わされる応答を生じる場合に前記第3及びさらなるデジタル化信号に最も良く適合するイオン到達時間の分布を求める工程を備える、工程と、
前記1つ以上の第1のイオン到達時間と前記1つ以上の第2のイオン到達時間と前記1つ以上の第3及びさらなるイオン到達時間とを組み合わせると共に、前記1つ以上の第1のイオン到達強度と前記1つ以上の第2のイオン到達強度と前記1つ以上の第3及びさらなるイオン到達強度とを組み合わせて、複合イオン到達時間−強度スペクトルを生成する工程と、を備える。
上述の質量分析の方法は、望ましくは、さらに、
(i)前記第1の信号をデジタル化する工程及び/又は前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程の前に、前記飛行時間領域内に入るように第1のイオン群を加速する工程、及び/又は、
(ii)前記第2の信号をデジタル化する工程及び/又は前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程の前に、前記飛行時間領域内に入るように第2のイオン群を加速する工程、及び/又は、
(iii)前記第3の信号をデジタル化する工程及び/又は前記第3のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程の前に、前記飛行時間領域内に入るように第3のイオン群を加速する工程、を備える。
本発明の一つの態様は、質量分析計であって、
飛行時間領域内に入るようにイオンを加速する電極と、前記飛行時間領域を前記イオンが通過した後にイオンを検出するように構成されるイオン検出器と、を備える飛行時間型質量分析器と、
制御システムであって、
(i)アナログ−デジタル変換器を用いて前記イオン検出器から出力される第1の信号をデジタル化して、第1のデジタル化信号を生成し、
(ii)前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第1のデジタル化信号に関して1つ以上の第1のイオン到達時間と1つ以上の第1のイオン到達強度とを求め、ここで、前記制御システムが、各イオン到達が既知の点広がり関数により表わされる応答を生じる場合に前記第1のデジタル化信号に最も良く適合するイオン到達時間の分布を求めるように配置及び構成され、
(iii)アナログ−デジタル変換器を用いて前記イオン検出器から出力される第2の信号をデジタル化して、第2のデジタル化信号を生成し、
(iv)前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第2のデジタル化信号に関して1つ以上の第2のイオン到達時間と1つ以上の第2のイオン到達強度とを求め、ここで、前記制御システムが、各イオン到達が既知の点広がり関数により表わされる応答を生じる場合に前記第2のデジタル化信号に最も良く適合するイオン到達時間の分布を求めるように配置及び構成され、
(v)アナログ−デジタル変換器を用いて前記イオン検出器から出力される第3及びさらなる信号をデジタル化して、第3及びさらなるデジタル化信号を生成し、
(vi)前記第3及びさらなるデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第3及びさらなるデジタル化信号に関して1つ以上の第3及びさらなるイオン到達時間と1つ以上の第3及びさらなるイオン到達強度とを求め、ここで、前記制御システムが、各イオン到達が既知の点広がり関数により表わされる応答を生じる場合に前記第3及びさらなるデジタル化信号に最も良く適合するイオン到達時間の分布を求めるように配置及び構成され、
(vii)前記1つ以上の第1のイオン到達時間と前記1つ以上の第2のイオン到達時間と前記1つ以上の第3及びさらなるイオン到達時間とを組み合わせると共に、前記1つ以上の第1のイオン到達強度と前記1つ以上の第2のイオン到達強度と前記1つ以上の第3及びさらなるイオン到達強度とを組み合わせて、複合イオン到達時間−強度スペクトルを生成する、ように配置及び構成される制御システムと、を備える。
前記制御システムが、さらに、
(i)前記第1の信号をデジタル化する前及び/又は前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう前に、前記飛行時間領域内に入るように第1のイオン群を加速する、及び/又は、
(ii)前記第2の信号をデジタル化する前及び/又は前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう前に、前記飛行時間領域内に入るように第2のイオン群を加速する、及び/又は、
(iii)前記第3の信号をデジタル化する前及び/又は前記第3のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう前に、前記飛行時間領域内に入るように第3のイオン群を加速する、ように配置及び構成されることが望ましい。
上述した実施形態は、複数の信号をデジタル化した後に組み合わせて複合データセットを形成し、次にデコンボリューションを行なう実施形態を含むものである。
本発明の一つの態様は、質量分析の方法であって、
飛行時間領域内に入るようにイオンを加速する電極と、前記飛行時間領域を前記イオンが通過した後にイオンを検出するように構成されるイオン検出器と、を備える飛行時間型質量分析器と準備する工程と、
(i)前記飛行時間領域内に入るようにイオン群を加速する工程と、(ii)前記イオン検出器から出力される信号をデジタル化して、デジタル化信号を生成する工程と、を1回以上繰り返す工程と、
前記デジタル化信号を組み合わせて、第1の複合デジタル化信号を形成する工程と、
前記第1の複合デジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第1の複合デジタル化信号に関して1つ以上の第1のイオン到達時間と1つ以上の第1のイオン到達強度とを求める工程と、
(iii)前記飛行時間領域内に入るようにイオン群を加速する工程と、(iv)前記イオン検出器から出力される信号をデジタル化して、デジタル化信号を生成する工程と、を1回以上繰り返す工程と、
前記デジタル化信号を組み合わせて、第2の複合デジタル化信号を形成する工程と、
前記第2の複合デジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第2の複合デジタル化信号に関して1つ以上の第2のイオン到達時間と1つ以上の第2のイオン到達強度とを求める工程と、
前記1つ以上の第1のイオン到達時間と前記1つ以上の第2のイオン到達時間とを組み合わせると共に、前記1つ以上の第1のイオン到達強度と前記1つ以上の第2のイオン到達強度とを組み合わせて、複合イオン到達時間−強度スペクトルを生成する工程と、を備える。
一つの実施形態において、飛行時間領域内に入るように、さらなるイオン群を加速する工程と、イオン検出器から出力される信号をデジタル化する工程と、を1回以上繰り返すことが望ましい。得られたデジタル化信号を組み合わせて、さらなる複合デジタル化信号を形成することが望ましく、さらに、デジタル化信号のデコンボリューションを行なって、1つ以上のイオン到達時間と1つ以上のイオン到達強度とを求めるようにすることが望ましい。
本発明の一つの態様は、質量分析計であって、
飛行時間領域内に入るようにイオンを加速する電極と、前記飛行時間領域を前記イオンが通過した後にイオンを検出するように構成されるイオン検出器と、を備える飛行時間型質量分析器と、
制御システムであって、
(i)前記飛行時間領域内に入るようにイオン群を加速する工程と、(ii)前記イオン検出器から出力される信号をデジタル化して、デジタル化信号を生成する工程と、を1回以上繰り返し、
前記デジタル化信号を組み合わせて、第1の複合デジタル化信号を形成し、
前記第1の複合デジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第1の複合デジタル化信号に関して1つ以上の第1のイオン到達時間と1つ以上の第1のイオン到達強度とを求め、
(iii)前記飛行時間領域内に入るようにイオン群を加速する工程と、(iv)前記イオン検出器から出力される信号をデジタル化して、デジタル化信号を生成する工程と、を1回以上繰り返し、
前記デジタル化信号を組み合わせて、第2の複合デジタル化信号を形成し、
前記第2の複合デジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第2の複合デジタル化信号に関して1つ以上の第2のイオン到達時間と1つ以上の第2のイオン到達強度とを求め、
前記1つ以上の第1のイオン到達時間と前記1つ以上の第2のイオン到達時間とを組み合わせると共に、前記1つ以上の第1のイオン到達強度と前記1つ以上の第2のイオン到達強度とを組み合わせて、複合イオン到達時間−強度スペクトルを生成する、ように構成及び配置される制御システムと、を備える。
一つの実施形態において、飛行時間領域内に入るように、さらなるイオン群を加速する工程と、イオン検出器から出力される信号をデジタル化する工程と、を1回以上繰り返すことが望ましい。得られたデジタル化信号を組み合わせて、さらなる複合デジタル化信号を形成することが望ましく、さらに、デジタル化信号のデコンボリューションを行なって、1つ以上のイオン到達時間と1つ以上のイオン到達強度とを求めるようにすることが望ましい。
好適な実施形態は、質量分析の方法に関し、質量分析の方法は、
イオン検出器から出力される第1の信号をデジタル化して、第1のデジタル化信号を生成する工程と、
高速デコンボリューション・アルゴリズムを用いて、第1のデジタル化信号に関してイオン到達時間とイオン到達強度とを算出する工程と、
複数のデジタル化信号から算出したイオン到達時間とイオン到達強度とを組み合わせて、イオン到達時間−強度スペクトルを生成する工程と、を備える。
有限インパルス応答(FIR:Finite Impulse Response)フィルタを用いて、トリガーとなるイベントに対してイオン検出器にイオンが到達することにより得られる個々のデジタル化信号を処理する技術が知られている。有限インパルス応答フィルタは、以下の式により規定されるものでもよい。
Figure 0005680113
ここで、nは、サンプル番号又はビン番号であり、x[n]は入力信号、y[n]は出力信号、biはフィルタ係数である。
Nはフィルタの次数を示し、N次フィルタは、右辺に(N+1)個の項を有する。
有限インパルス応答フィルタの例としては、1回微分フィルタ及び2回微分フィルタや鮮明化フィルタが挙げられる。これらのフィルタを用いて、ノイズに対する信号応答を高めるようにしてもよい。フィルタの出力を用いて、イオン到達時間及びイオン到達強度に関する情報を得る。たとえば、1回微分フィルタを適用することにより形成されるゼロ交差点は、イオン検出器にイオンが到達することにより得られるデジタル信号の頂点の時間的位置を示す。
このようなフィルタは、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)等の高速デジタル・エレクトロニクスにおいて容易に実現可能であるという利点がある。これにより、飛行時間型子質量分析計に適した時間スケールで個々の過渡信号を処理することが可能になる。
ただし、有限インパルス応答フィルタは、重なったパルスを分離する能力が限られている。一般に、イオン到達が重なった場合に得られるデジタル化信号は、信号の二次導関数において変曲点を示し、重なったピークを識別可能なものでなければならない。さらに、信号が非常に近接して重なっていることがピークの面積又は質量中心に与える影響により、部分的に分かれたピークでさえも間違って割り当てられる可能性がある。
重なった信号のイオン到達時間を求める方法として、デコンボリューションを用いる方法が優れている。一般に、デコンボリューションは、以下の形のコンボリューション(畳み込み)方程式の解を求めることを目的とする。
Figure 0005680113
ここで、gは記録される信号であり、fは測定対象の信号であって、記録されるよりも前に他の信号pでコンボリューションされた信号である。
飛行時間型質量分析計の場合、gはADCにより記録される1つの過渡信号内のイオンストライクから得られるデジタル化信号であり、pは検出器応答又は単一のイオン到達により生成される信号のアナログ幅に関し、fは実際の到達時間及び強度(時間−強度対)である。
一般に、周知のデコンボリューションの方法としては、フーリエ変換デコンボリューション、非負の最小二乗法及び最大エントロピー法が挙げられる。
好適な実施形態において、「CLEAN」と呼ばれる周知のアルゴリズムの修正版に基づくデコンボリューションの方法を用いるようにしてもよい。CLEANアルゴリズムは、電波天文学において形成される画像上でデコンボリューションを行なう計算アルゴリズムである。このアルゴリズムでは、1つの画像が多数の点源から構成されると仮定する。このアルゴリズムでは、画像内の最高値を求め、最高値が所定の閾値未満になるまで、測定結果の点広がり関数を用いてコンボリューションした点源の小ゲインを最高値から減算する。詳細に関しては、Hogbom J.A. 1974年、Astron. Astrophys. Suppl. 15巻, 417-426ページ参照。
好適な実施形態において、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)処理エレクトロニクスを用いて、CLEANアルゴリズムの修正版を実現するようにしてもよい。好適な実施形態において、修正版CLEANアルゴリズムを整数計算のみを組み込むように構成し、さらに、重なっている信号を取り扱うように構成してもよい。
一つの実施形態において、装置が、さらに、
(a)(i)エレクトロスプレーイオン化(Electrospray ionization: ESI)イオン源、(ii)大気圧光イオン化(Atmospheric Pressure Photo Ionization: APPI)イオン源、(iii)大気圧化学イオン化(Atmospheric Pressure Chemical Ionization: APCI)イオン源、(iv)マトリックス支援レーザー脱離イオン化(Matrix Assisted Laser Desorption Ionization: MALDI)イオン源、(v)レーザー脱離イオン化(Laser Desorption Ionization: LDI)イオン源、(vi)大気圧イオン化(Atmospheric Pressure Ionization: API)イオン源、(vii)シリコンを用いた脱離イオン化(Desorption Ionization on Silicon: DIOS)イオン源、(viii)電子衝撃(Electron Impact: EI)イオン源、(ix)化学イオン化(Chemical Ionization: CI)イオン源、(x)電界イオン化(Field Ionization: FI)イオン源、(xi)電界脱離(Field Desorption: FD)イオン源、(xii)誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma: ICP)イオン源、(xiii)高速原子衝撃(Fast Atom Bombardment: FAB)イオン源、(xiv)液体二次イオン質量分析(Liquid Secondary Ion Mass Spectrometry: LSIMS)イオン源、(xv)脱離エレクトロスプレーイオン化(Desorption Electrospray Ionization: DESI)イオン源、(xvi)ニッケル−63放射性イオン源、(xvii)大気圧マトリックス支援レーザー脱離イオン化(Atmospheric Pressure Matrix Assisted Laser Desorption Ionization)イオン源、(xviii)サーモスプレーイオン源、(xix)大気サンプリンググロー放電イオン化(Atmospheric Sampling Glow Discharge Ionization: ASGDI)イオン源及び(xx)グロー放電(Glow Discharge: GD)イオン源からなる群から選択される1つ以上のイオン源、及び/又は、
(b)1つ以上の連続又はパルスイオン源、及び/又は、
(c)1つ以上のイオンガイド、及び/又は、
(d)1つ以上のイオン移動度分離装置及び/又は1つ以上の電界非対称イオン移動度分光計(Field Asymmetric Ion Mobility Spectrometer)、及び/又は、
(e)1つ以上のイオントラップ又は1つ以上のイオン捕捉領域、及び/又は、
(f)(i)衝突誘起解離(Collisional Induced Dissociation: CID)フラグメンテーション装置、(ii)表面誘起解離(Surface Induced Dissociation: SID)フラグメンテーション装置、(iii)電子移動解離(Electron Transfer Dissociation: ETD)フラグメンテーション装置、(iv)電子捕獲解離(Electron Capture Dissociation: ECD)フラグメンテーション装置、(v)電子衝突(Electron Collision)又は電子衝撃解離(Electron Impact Dissociation)フラグメンテーション装置、(vi)光誘起解離(Photo Induced Dissociation: PID)フラグメンテーション装置、(vii)レーザー誘起解離(Laser Induced Dissociation)フラグメンテーション装置、(viii)赤外線誘起解離装置、(ix)紫外線誘起解離装置、(x)ノズル・スキマー・インターフェース・フラグメンテーション装置、(xi)インソースフラグメンテーション装置、(xii)インソース衝突誘起解離(Collision Induced Dissociation)フラグメンテーション装置、(xiii)熱源又は温度源フラグメンテーション装置、(xiv)電場誘起フラグメンテーション装置、(xv)磁場誘起フラグメンテーション装置、(xvi)酵素消化又は酵素分解フラグメンテーション装置、(xvii)イオン−イオン反応フラグメンテーション装置、(xviii)イオン−分子反応フラグメンテーション装置、(xix)イオン−原子反応フラグメンテーション装置、(xx)イオン−準安定イオン反応フラグメンテーション装置、(xxi)イオン−準安定分子反応フラグメンテーション装置、(xxii)イオン−準安定原子反応フラグメンテーション装置、(xxiii)イオンの反応により付加イオン又はプロダクトイオン(生成イオン)を形成するイオン−イオン反応装置、(xxiv)イオンの反応により付加イオン又はプロダクトイオンを形成するイオン−分子反応装置、(xxv)イオンの反応により付加イオン又はプロダクトイオンを形成するイオン−原子反応装置、(xxvi)イオンの反応により付加イオン又はプロダクトイオンを形成するイオン−準安定イオン反応装置、(xxvii)イオンの反応により付加イオン又はプロダクトイオンを形成するイオン−準安定分子反応装置、(xxviii)イオンの反応により付加イオン又はプロダクトイオンを形成するイオン−準安定原子反応装置、及び(xxix)電子イオン化解離(Electron Ionization Dissociation: EID)フラグメンテーション装置、からなる群から選択される衝突、フラグメンテーション又は反応セル、及び/又は、
(g)(i)四重極質量分析器、(ii)2次元又はリニア四重極質量分析器、(iii)ポール(Paul)トラップ型又は3次元四重極質量分析器、(iv)ペニング(Penning)トラップ型質量分析器、(v)イオントラップ型質量分析器、(vi)磁場型質量分析器、(vii)イオンサイクロトロン共鳴(Ion Cyclotron Resonance: ICR)質量分析器(viii)フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(Fourier Transform Ion Cyclotron Resonance: FTICR)質量分析器、(ix)静電またはオービトラップ型質量分析器、(x)フーリエ変換(Fourier Transform)静電又はオービトラップ型質量分析器、(xi)フーリエ変換(Fourier Transform)質量分析器、(xii)飛行時間型(Time of Flight)質量分析器、(xiii)直交加速飛行時間型(Time of Flight)質量分析器、及び(xiv)線形加速飛行時間型(Time of Flight)質量分析器、からなる群から選択される質量分析器、及び/又は、
(h)1つ以上のエネルギー分析器又は静電エネルギー分析器、及び/又は、
(i)1つ以上のイオン検出器、及び/又は、
(j)(i)四重極マスフィルタ、(ii)2次元又はリニア四重極イオントラップ、(iii)ポール(Paul)又は3次元四重極イオントラップ、(iv)ペニング(Penning)イオントラップ、(v)イオントラップ、(vi)磁気セクタ型マスフィルタ、(vii)飛行時間型(Time of Flight: TOF)マスフィルタ、及び(viii)ウィーン(Wien)フィルタ、からなる群から選択される1つ以上のマスフィルタ、及び/又は、
(k)イオンをパルス状にする装置又はイオンゲート、及び/又は、
(l)、実質的に連続的なイオンビームをパルスイオンビームに変換する装置、を備えることが望ましい。
質量分析計は、さらに、使用時にイオンを透過させる開口部を各々有する複数の電極を備える積層リング型イオンガイドを備えることが望ましい。この場合、電極間の間隔がイオン通路の長さ方向に沿って増大する。イオンガイドの上流部分に配置される電極の開口部が第1の直径を有する一方で、イオンガイドの下流部分に配置される電極の開口部が前記第1の直径よりも小径の第2の直径を有する。また、使用時に、連続する電極に、逆相のAC又はRF電圧を印加する。
以下、例示を目的として、本発明のさまざまな実施形態を添付の図面を参照して詳述する。
デジタル化された点広がり関数p(x)を示す図。 牛インスリンの[M+5H]5+イオンの同位体クラスタから得られた2つのデジタル化イオン応答を含む単一の飛行時間スペクトルの領域を示す図。 好適なデコンボリューション処理で用いられる点広がり関数を示す図。 牛インスリンの[M+5H]5+イオンの同位体クラスタから得られた複数のデジタル化イオン応答を含む単一の飛行時間スペクトルの領域を示す図。 好適な実施形態において、図3に示す点広がり関数を仮定した場合に、図4Aに示す飛行時間スペクトルのデコンボリューションにより求められたイオン到達位置と強度とを示す図。 牛インスリンの[M+5H]5+イオンの同位体クラスタから得られたイオン応答を含む領域における449個の飛行時間スペクトルの合計を示す図。 本発明の好適な実施形態において、処理後の対応する449個の飛行時間スペクトルの合計を示す図。
本発明の好適な実施形態を説明する。好適な実施例では、イオン検出器を備える飛行時間型質量分析器を準備する。各飛行時間分析においてイオン検出器からの出力をアナログ−デジタル変換器(ADC:Analog to Digital Converter)デジタル化することが望ましい。
好適な実施形態に置いて、各飛行時間スペクトルにデコンボリューション・アルゴリズムを適用する。このデコンボリューション・アルゴリズムは、整数計算のみを行なうように構成されている。デコンボリューションの方法は、以下で詳細に説明するように、この環境で重なっている信号源を取り扱うようにさらに拡張されたものでもよい。
一つの実施形態において、デューティ比に損失を与えることなく個々の飛行時間スペクトル上でデコンボリューションを実行可能な高速フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)のアーキテクチャを用いるようにしてもよい。アナログ−デジタル変換器(ADC:Analog to Digital Converter)により生成されるデジタル化信号の解析には、好適な実施形態において用いられる整数計算が特に適している。
好適な実施形態の態様を説明するために、コンボリューション(畳み込みによりリアルマップf(x)をデータ領域g(x)に変換する空間不変量点広がり関数(PSF:point spread function)を仮定する。
Figure 0005680113
点広がり関数は、イオン検出器の応答を平均強度の単一イオン到達に変換する理想化プロファイルを表わす。リアルマップf(x)は個々のイオンの実際の到達時間を示し、データ領域g(x)は最終的に記録される飛行時間スペクトルを示す。
イオン検出器から出力されるアナログ信号をデジタル化する際に、有限グリッド上で測定結果が得られると考えることができる。このグリッドの粗さはアナログ−デジタル変換器のデジタル化速度に依存する。信号もノイズの影響を受ける。上述の式3で示す変換を反転させる代わりに、好適な実施形態ではfを推定する。説明を容易にするために、リアルマップf(x)及びデータ領域g(x)が同じグリッド上でデジタル化されると仮定する。
Figure 0005680113
記録データgiは、測定値yiにノイズによる誤差を含むものである。ノイズは、独立ガウス分布であると仮定すると、一様に、以下の分散式で表わすことができる。
Figure 0005680113
あるいは、以下の行列−ベクトル式で表わすことができる。
Figure 0005680113
に関する法線を求めることにより式6を最小化することができる。
Figure 0005680113
始点 (0)から徐々に値を増加させて、χ2等を減少させるインクリメント(増加量)Δf (0)を選択することにより、これを実施するようにしてもよい。
ベクトルは、イオン到達時間をデジタル化計算を行なう。点広がり関数は平均高さのイオン検出器からの電圧パルスであり、yは同じグリッド上でデジタル化された検出器電圧波形測定値である。
図1にデジタル化点広がり関数p(x)の例を示す。この関数は、値2、6、11、14、15、14、11、6、2を有し、整数計算で閾値t=22+62+112+142+152/2=469を与える。
マップを以下のようにインクリメントする
Figure 0005680113
ことにより生成されるχ2のデクリメント(減少量)は以下のように表わされる。
Figure 0005680113
の自然インクリメント(増加)は、所定の時間指数jにおいて単一のイオン到達を加算するものである。この結果、以下の式が設定される。
Figure 0005680113
すなわち、j番目の要素のみがゼロではない。
単一指数jを選択して、イオン計数を1インクリメントする(増加する)ことにより以下の式が得られる。
Figure 0005680113
ここで、
Figure 0005680113
ここで、 (n)は、不明確な残差ベクトルを示す。
Δχ2に関する式の第1項は、不明確なデータと二重に不明確なマップとの間の差が最大になるような時間指数、すなわち、 (n)の最大値における時間指数を選択することにより、χ2の最大デクリメント(減少量)が得られることを示す。すなわち、不明確なデータと二重に不明確なマップとの間の差が自己コンボリューションにより点広がり関数のピーク値の半分未満になるとインクリメント(増加)を停止する自然停止基準が提示される。
実際には、許容閾値よりも大きな、単一繰り返しにおける不明確な残差ベクトル (n)のすべての極大値において、イオン計数をインクリメント(増加)させることができる。
Figure 0005680113
好適な実施形態において、用いられる修正CLEANアルゴリズムは、以下の工程を含むものでもよい。
1.いずれの場所においても (0)をゼロに初期化する。
2.n=1〜N繰り返しに関して、不明確な残差を計算する。
Figure 0005680113
3.
Figure 0005680113
よりも大きなの各極大値rjに関して、以下の式を設定する。
Figure 0005680113
上述の処理は、ある程度分離された多数の点源の位置及び強度を見つけるのに特に適している。
閾値を調節することにより、非ゼロのバックグラウンドレベルに対応可能である。
Figure 0005680113
ここで、bはバックグラウンドレベルを示す。
ただし、各プッシュ毎の質量スペクトルピークにおける何十ものイオンのイオン到達速度に関して、上述の処理の効果が充分に得られるのに十分な程度にイオン到達を分離できない場合もある。
電圧パルスが重なっている場合には、生成される極大値がイオン到達時間に対応しない可能性があるという問題が生じる。このような場合、選択される最初の極大値は、(マップをインクリメント後に測定される)後続の極大値よりも誤差が大きい可能性がある。特に好適な実施形態において、以下の説明で「CLEANER」処理と称する工程を含むように、上述した修正CLEAN処理をさらに修正するようにしてもよい。CLEANER処理は、以下の工程を含むものでもよい。
1.いずれの場所においても (0)をゼロに初期化する。
2.n=1〜N繰り返しに関して、不明確な残差を計算する。
Figure 0005680113
3.
Figure 0005680113
で与えられるエロージョンの確率を有する各
Figure 0005680113
に関して、以下の式を設定する。
Figure 0005680113
4.
Figure 0005680113
よりも大きなの各極大値rjに関して、以下の式を設定する。
Figure 0005680113
繰り返し数nが増加するにつれて、エロージョンの確率qnは直線的に低下する。
異なるプッシュに関して取得されたデータに対応する多数のデータセットが利用可能であれば、Hogbom(1974年)に記載される「ループゲインγ」の漸増として、エロージョンの確率qの低下を観測することができる。実際には、真のイオン到達位置に関する不確実性が高い場合には、低いγ値が用いられる。
好適な実施形態の様々な態様を説明するために、エレクトロスプレー型イオン源を介して、直交加速飛行時間型質量分析計に牛インスリンのサンプルを注入した。[M+5H]5+イオンにより生成されるイオン信号が、イオン検出器に入力され、3GHzのデジタル化速度で、8ビットのアナログ−デジタル変換器を用いて記録された。926個の飛行時間スペクトルが記録され、上述した好適なCLEANER処理を128回繰り返すことにより、各飛行時間スペクトルのデコンボリューションを行なった。各飛行時間スペクトルに関して求めたイオン到達位置を最終的なスペクトルにまとめた。
図2に単一の飛行時間スペクトルを示す。このスペクトルでは、2つの単一イオン到達がはっきりと分かる。イオンは、牛インスリンの[M+5H]5+イオンの同位体クラスタ由来のものである。図2に示す飛行時間スペクトルの検討及び個々のイオン到達を含む他のスペクトルの検討から、イオン到達の特徴的な形状を表わす点広がり関数を誘導するようにしてもよい。この例における点広がり関数は、図3に示すように、強度値1、2、5、17、23、16、6、2、2、4、3、2、1を有する。この例では、単一イオンプロファイルは非対称であり、立下りエッジの後で有意のサテライト又はリンギング・ピークを有する。サテライトは、検出器エレクトロニクスにおけるインピーダンスの不一致により生じ、非常に高速の単一イオン応答では大なり小なり見られる現象である。
図4Aに、同じデータセットから得られた飛行時間スペクトルNo.449を示す。この場合、イオン検出器に複数のイオンが到達した。図4Aに示す飛行時間スペクトルにおいて、ピーク1は、単一イオン到達から予測される単一応答よりも高さ及び幅が大きい。したがって、このピークは、狭い時間ウィンドウの間に到達した複数のイオン信号が重なって生成されている可能性が高い。
図4Bに,好適な実施形態に従って計算した場合の到達時間位置を示す。図4Bに示すように、ピーク1は、各々が図3に示す点広がり関数を有する複数のイオン到達値に割り当てられる。これに対して、当業者には周知のように、有限インパルス応答フィルタに基づく処理等のピーク検出処理では、信号の質量中心又は頂点に対応する信号の単一飛行時間値のみを検出することができる。図4Aのピーク1により表わされる単一のイオンピークを4つのピークに分解することにより、短時間の間に7個のイオン到達が生じていることが示される。このことから、周知の方法と比較して、本発明の好適な実施形態の効果が明らかである。
図5Aに、926個の飛行時間スペクトルをまとめて、閾値バックグラウンド減算法を適用して得られた飛行時間スペクトルを示す。牛インスリンの5+イオンの同位体エンベロープが明確に観察される。ただし、図2に示すような各単一イオン到達に伴う非対称性により、最終的なスペクトルの各同位体ピークにおいても対応する非対称性が明確に観察される。
図5Bに、好適な実施形態に従う処理後の図5Aのデータを示す。図5Aと比較して、ピークの対称性が大幅に向上していることが明らかである。これは、より好ましいピーク形状、さらに、より明確な谷の分離につながる。デコンボリューション処理に用いられる点広がり関数を検出システムの特徴的なイオンプロファイルに一致させることにより、最終的なデータにおけるアーチファクト(不自然な結果)やテーリングを抑制することが可能になる。これらの質的向上に加えて、質量分解能も増大する。これは、好適な実施形態において、図5Aに明示されるイオン到達プロファイルからピーク幅に対する影響を効果的に取り除くことができるためである。
この例では、比較データを与えるために取得したデータの後処理を行なったが、好適な実施形態において、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)又はグラフィカル・プロセッサ・ユニット(GPA:Graphical Processor Unit)アーキテクチャを用いてリアルタイムで処理を行なうことが望ましい。
上述した方法では、デジタル化ビン幅の+側及び−側に半分の精度でイオン到達時間を求めることが望ましい。ただし、他の実施形態において、入力信号のデジタル化精度の半分未満の精度でイオン到達時間を求めるようにしてもよい。この場合には、データと比べて点広がり関数のサンプリングを増大させればよい、及び/又は、デコンボリューションの前に補間によりデータのサンプリングを増大させればよい。
あるいは、1つのデジタル化ビンにおいて許容閾値を超える不明確な残差における応答の極大値を記録する代わりに、不明確な残差の頂点を補間することによって、又は、信号の重み付け質量中心を算出することによって、より精度よく極大値を記録するようにしてもよい。
イオン到達時間が高精度で得られる場合、デコンボリューション後の個々の飛行時間スペクトルを組み合わせる際に、元のデジタル化データのグリッド間隔よりも細かいグリッド間隔を用いるようにしてもよい。これにより、元のデータと比べて、最終的に得られる質量スペクトルのデジタル化速度が明らかに高くなる。
さらに、イオン到達時間が高精度で得られる場合、得られたイオン到達時間T0を第1の到達時間Tnと第2の到達時間Tn+1とに変換することにより、また、イオンの測定強度S0を、第1の強度Snと第2の強度Sn+1とで表わすことにより、この精度を最終的なデータでも維持することができる。ここで、nはT0に最も近いデジタル化時間ビンである。
Figure 0005680113
以上、本発明をその好適な実施形態を参照して詳述したが、当業者には自明のことであるが、特許請求の範囲に記載される本発明の要旨を逸脱しない範囲において、形態や詳細において、種々の変形や変更が可能である。

Claims (13)

  1. 質量分析の方法であって、
    飛行時間領域内に入るようにイオンを加速する電極と、前記飛行時間領域を前記イオンが通過した後にイオンを検出するように構成されるイオン検出器と、を備える飛行時間型質量分析器準備する工程と、
    前記イオン検出器から出力される第1の信号をデジタル化して、第1のデジタル化信号を生成する工程と、
    前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第1のデジタル化信号に関して1つ以上の第1のイオン到達時間と1つ以上の第1のイオン到達強度とを求める工程と、
    前記イオン検出器から出力される第2の信号をデジタル化して、第2のデジタル化信号を生成する工程と、
    前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第2のデジタル化信号に関して1つ以上の第2のイオン到達時間と1つ以上の第2のイオン到達強度とを求める工程と、
    前記イオン検出器から出力される第3及びさらなる信号をデジタル化して、第3及びさらなるデジタル化信号を生成する工程と、
    前記第3及びさらなるデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第3及びさらなるデジタル化信号に関して1つ以上の第3及びさらなるイオン到達時間と1つ以上の第3及びさらなるイオン到達強度とを求める工程と、
    前記1つ以上の第1のイオン到達時間と前記1つ以上の第2のイオン到達時間と前記1つ以上の第3及びさらなるイオン到達時間とを組み合わせると共に、前記1つ以上の第1のイオン到達強度と前記1つ以上の第2のイオン到達強度と前記1つ以上の第3及びさらなるイオン到達強度とを組み合わせて、複合イオン到達時間−強度スペクトルを生成する工程と、を備え、
    前記イオン検出器から出力される前記第1の信号をデジタル化する工程と、前記イオン検出器から出力される前記第2の信号をデジタル化する工程と、前記イオン検出器から出力される前記第3及びさらなる信号をデジタル化する工程とが、アナログ−デジタル変換器を用いて、前記第1の信号と、前記第2の信号と、前記第3及びさらなる信号とをデジタル化する工程を備え、
    前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程と、前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程と、前記第3及びさらなるデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程とが、(i)前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出される単一のイオンの特徴を示す点広がり関数を求める工程、又は、(ii)前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出される単一のイオンの特徴を示す所定の点広がり関数を用いる工程、のいずれかの工程を備える、質量分析の方法。
  2. 請求項1に記載の質量分析の方法であって、
    (i)前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出されるイオンの特徴を示す点広がり関数の逆数を用いて、前記第1のデジタル化信号のコンボリューションを行なう工程を備える、及び、
    (ii)前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出されるイオンの特徴を示す点広がり関数の逆数を用いて、前記第2のデジタル化信号のコンボリューションを行なう工程を備える、及び、
    (iii)前記第3及びさらなるデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出されるイオンの特徴を示す点広がり関数の逆数を用いて、前記第3及びさらなるデジタル化信号のコンボリューションを行なう工程を備える、質量分析の方法。
  3. 請求項1または2に記載の質量分析の方法であって、
    (i)前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、各イオン到達が既知の点広がり関数によって表わされる応答を生じる場合に前記第1のデジタル化信号に最も良く適合するイオン到達時間の分布を求める工程を備える、及び、
    (ii)前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、各イオン到達が既知の点広がり関数によって表わされる応答を生じる場合に前記第2のデジタル化信号に最も良く適合するイオン到達時間の分布を求める工程を備える、及び、
    (iii)前記第3及びさらなるデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程が、各イオン到達が既知の点広がり関数によって表わされる応答を生じる場合に前記第3及びさらなるデジタル化信号に最も良く適合するイオン到達時間の分布を求める工程を備える、質量分析の方法。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の質量分析の方法であって、
    前記第1のデジタル化信号と、前記第2のデジタル化信号と、前記第3及びさらなるデジタル化信号とに関して前記イオン到達時間と前記イオン到達強度とを求める工程が、デコンボリューション・アルゴリズムを用いる工程を備え、
    前記高速デコンボリューション・アルゴリズムが、(i)修正CLEANアルゴリズムと(ii)最大エントロピー法と(iii)高速フーリエ変換と(iv)非負の最小二乗法とからなる群から選択される、質量分析の方法。
  5. 請求項4に記載の質量分析の方法であって、
    前記デコンボリューション・アルゴリズムが、既知の線幅と、前記イオン検出器により生成された後に個々のイオン到達に応じてデジタル化される信号の特徴を示す形状とを用いる、質量分析の方法。
  6. 請求項1から5までのいずれか一項に記載の質量分析の方法であって、
    さらに、得られたイオンの到達時間T0を第1の到達時間Tnと第2の到達時間Tn+1とに変換する工程であって、nがT0に最も近いデジタル化時間ビンを表わす工程と、
    得られたイオンの強度S0を第1の強度Snと第2の強度Sn+1とで表わす工程と、
    を備え、
    Figure 0005680113
    である、質量分析の方法。
  7. 請求項1から6までのいずれか一項に記載の質量分析の方法であって、
    前記第1のデジタル化信号と前記第2のデジタル化信号と前記第3及びさらなるデジタル化信号とのデコンボリューションを行なう工程が、前記第1のデジタル化信号と前記第2のデジタル化信号と前記第3及びさらなるデジタル化信号との後処理により行なわれる、質量分析の方法。
  8. 請求項1から6までのいずれかに記載の質量分析の方法であって、
    前記第1のデジタル化信号と前記第2のデジタル化信号と前記第3及びさらなるデジタル化信号とのデコンボリューションを行なう工程が、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)又はグラフィカル・プロセッサ・ユニット(GPA:Graphical Processor Unit)を用いてリアルタイムで行なわれる、質量分析の方法。
  9. 請求項1から8までのいずれか一項に記載の質量分析の方法であって、
    さらに、(i)前記第1の信号をデジタル化する工程及び/又は前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程の前に、前記飛行時間領域内に入るように第1のイオン群を加速する工程、及び/又は、
    (ii)前記第2の信号をデジタル化する工程及び/又は前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程の前に、前記飛行時間領域内に入るように第2のイオン群を加速する工程、及び/又は、
    (iii)前記第3の信号をデジタル化する工程及び/又は前記第3のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程の前に、前記飛行時間領域内に入るように第3のイオン群を加速する工程、を備える質量分析の方法。
  10. 質量分析計であって、
    飛行時間領域内に入るようにイオンを加速する電極と、前記飛行時間領域を前記イオンが通過した後にイオンを検出するように構成されるイオン検出器と、を備える飛行時間型質量分析器と、
    制御システムであって、
    (i)前記イオン検出器から出力される第1の信号をデジタル化して、第1のデジタル化信号を生成し、
    (ii)前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第1のデジタル化信号に関して1つ以上の第1のイオン到達時間と1つ以上の第1のイオン到達強度とを求め、
    (iii)前記イオン検出器から出力される第2の信号をデジタル化して、第2のデジタル化信号を生成し、
    (iv)前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第2のデジタル化信号に関して1つ以上の第2のイオン到達時間と1つ以上の第2のイオン到達強度とを求め、
    (v)前記イオン検出器から出力される第3及びさらなる信号をデジタル化して、第3及びさらなるデジタル化信号を生成し、
    (vi)前記第3及びさらなるデジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第3及びさらなるデジタル化信号に関して1つ以上の第3及びさらなるイオン到達時間と1つ以上の第3及びさらなるイオン到達強度とを求め、
    (vii)前記1つ以上の第1のイオン到達時間と前記1つ以上の第2のイオン到達時間と前記1つ以上の第3及びさらなるイオン到達時間とを組み合わせると共に、前記1つ以上の第1のイオン到達強度と前記1つ以上の第2のイオン到達強度と前記1つ以上の第3及びさらなるイオン到達強度とを組み合わせて、複合イオン到達時間−強度スペクトルを生成する、ように配置及び構成される制御システムと、を備え、
    前記制御システムは、前記第1の信号と前記第2の信号と前記第3及びさらなる信号とをデジタル化するアナログ−デジタル変換器を用いて、前記イオン検出器から出力される前記第1の信号をデジタル化し、前記イオン検出器から出力される前記第2の信号をデジタル化し、前記イオン検出器から出力される前記第3及びさらなる信号をデジタル化する、ように配置及び構成され、
    前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なうことと、前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なうことと、前記第3及びさらなるデジタル化信号のデコンボリューションを行なうこととが、(i)前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出される単一のイオンの特徴を示す点広がり関数を求めること、又は、(ii)前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出される単一のイオンの特徴を示す所定の点広がり関数を用いること、のいずれかを備える、質量分析計。
  11. 請求項10に記載の質量分析計であって、
    前記制御システムが、
    (i)前記第1の信号をデジタル化する前及び/又は前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう前に、前記飛行時間領域内に入るように第1のイオン群を加速する、及び/又は、
    (ii)前記第2の信号をデジタル化する前及び/又は前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう前に、前記飛行時間領域内に入るように第2のイオン群を加速する、及び/又は、
    (iii)前記第3の信号をデジタル化する前及び/又は前記第3のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう前に、前記飛行時間領域内に入るように第3のイオン群を加速する、ように配置及び構成される、質量分析計。
  12. 質量分析の方法であって、
    飛行時間領域内に入るようにイオンを加速する電極と、前記飛行時間領域を前記イオンが通過した後にイオンを検出するように構成されるイオン検出器と、を備える飛行時間型質量分析器準備する工程と、
    (i)前記飛行時間領域内に入るようにイオン群を加速する工程と、(ii)前記イオン検出器から出力される信号をアナログ−デジタル変換器を用いてデジタル化して、デジタル化信号を生成する工程と、を1回以上繰り返す工程と、
    前記デジタル化信号を組み合わせて、第1の複合デジタル化信号を形成する工程と、
    前記第1の複合デジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第1の複合デジタル化信号に関して1つ以上の第1のイオン到達時間と1つ以上の第1のイオン到達強度とを求める工程と、
    (iii)前記飛行時間領域内に入るようにイオン群を加速する工程と、(iv)前記イオン検出器から出力される信号をアナログ−デジタル変換器を用いてデジタル化して、デジタル化信号を生成する工程と、を1回以上繰り返す工程と、
    前記デジタル化信号を組み合わせて、第2の複合デジタル化信号を形成する工程と、
    前記第2の複合デジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第2の複合デジタル化信号に関して1つ以上の第2のイオン到達時間と1つ以上の第2のイオン到達強度とを求める工程と、
    前記1つ以上の第1のイオン到達時間と前記1つ以上の第2のイオン到達時間とを組み合わせると共に、前記1つ以上の第1のイオン到達強度と前記1つ以上の第2のイオン到達強度とを組み合わせて、複合イオン到達時間−強度スペクトルを生成する工程と、を備え、
    前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程と、前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なう工程とが、(i)前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出される単一のイオンの特徴を示す点広がり関数を求める工程、又は、(ii)前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出される単一のイオンの特徴を示す所定の点広がり関数を用いる工程、のいずれかの工程を備える、質量分析の方法。
  13. 質量分析計であって、
    飛行時間領域内に入るようにイオンを加速する電極と、前記飛行時間領域を前記イオンが通過した後にイオンを検出するように構成されるイオン検出器と、を備える飛行時間型質量分析器と、
    制御システムであって、
    (i)前記飛行時間領域内に入るようにイオン群を加速する工程と、(ii)前記イオン検出器から出力される信号をアナログ−デジタル変換器を用いてデジタル化して、デジタル化信号を生成する工程と、を1回以上繰り返し、
    前記デジタル化信号を組み合わせて、第1の複合デジタル化信号を形成し、
    前記第1の複合デジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第1の複合デジタル化信号に関して1つ以上の第1のイオン到達時間と1つ以上の第1のイオン到達強度とを求め、
    (iii)前記飛行時間領域内に入るようにイオン群を加速する工程と、(iv)前記イオン検出器から出力される信号をアナログ−デジタル変換器を用いてデジタル化して、デジタル化信号を生成する工程と、を1回以上繰り返し、
    前記デジタル化信号を組み合わせて、第2の複合デジタル化信号を形成し、
    前記第2の複合デジタル化信号のデコンボリューションを行なって、前記第2の複合デジタル化信号に関して1つ以上の第2のイオン到達時間と1つ以上の第2のイオン到達強度とを求め、
    前記1つ以上の第1のイオン到達時間と前記1つ以上の第2のイオン到達時間とを組み合わせると共に、前記1つ以上の第1のイオン到達強度と前記1つ以上の第2のイオン到達強度とを組み合わせて、複合イオン到達時間−強度スペクトルを生成する、ように構成及び配置される制御システムと、を備え、
    前記第1のデジタル化信号のデコンボリューションを行なうことと、前記第2のデジタル化信号のデコンボリューションを行なうこととが、(i)前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出される単一のイオンの特徴を示す点広がり関数を求めること、又は、(ii)前記イオン検出器に到達して前記イオン検出器により検出される単一のイオンの特徴を示す所定の点広がり関数を用いること、のいずれかを備える、質量分析計。
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