JP5678609B2 - 誤相関判定方法及び誤相関判定装置 - Google Patents

誤相関判定方法及び誤相関判定装置 Download PDF

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Description

本発明は、誤相関を判定する方法等に関する。
測位用信号を利用した測位システムとしては、GPS(Global Positioning System)が広く知られており、携帯型電話機やカーナビゲーション装置等に内蔵された受信装置に利用されている。GPSでは、複数のGPS衛星の位置や各GPS衛星から受信装置までの擬似距離等の情報に基づいて受信装置の位置座標と時計誤差とを求める位置算出計算を行う。
GPS衛星から送出されるGPS衛星信号は、C/A(Coarse and Acquisition)コードと呼ばれるGPS衛星毎に異なる拡散符号で変調されている。C/Aコードは、コード長1023チップを1PNフレームとする繰返し周期1msの擬似ランダム雑音符号である。受信装置は、微弱な受信信号の中からGPS衛星信号を捕捉するために、受信信号と、受信装置内部で発生させた擬似的なC/AコードであるレプリカC/Aコードとの相関演算を行い、その結果として得られる相関値に基づいてGPS衛星信号を捕捉する。
C/Aコードはいわゆるゴールド符号であるため、正しいGPS衛星信号のレプリカC/Aコードとの相関演算でない限り高い相関値が得られることはない。しかし、得られる相関値の総体的な大きさは、GPS衛星信号の受信状況によって変動し得る。そのため、例えば、受信信号の信号強度が強い場合などには、誤った衛星のレプリカC/Aコードとの相関演算であっても、一定以上の相関値が得られ、相関がとれたと判断してしまう場合がある。この場合が誤相関である。
本明細書では、GPS受信装置が想定している衛星と実際の衛星とが一致している場合の相関のことを「正相関」と定義する。それに対して、GPS受信装置が想定している衛星と実際の衛星とが異なる場合の相関のことを「誤相関」と定義する。誤相関が発生すると位置算出の正確性が低下するという問題がある。そこで、誤相関を判定するための種々の技術が考案されている(例えば、特許文献1。)。
特開2003−84055号公報
特許文献1の技術では、相関演算で得られた相関値に対して閾値判定を段階的に行うことで誤相関を判定している。この特許文献1の技術では、誤相関判定を実現するために、段階的な閾値それぞれを適切に設定する必要がある。一方、受信装置がGPS衛星信号を受信した際の信号強度や受信環境といった受信状況はその都度変化する。そのため、画一的な判定基準に従って誤相関判定を行ったのでは、判定の確実性が担保されないという問題もある。
本発明は上述した課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、誤相関を判定するための新たな手法を提案することにある。
以上の課題を解決するための第1の形態は、衛星信号に搬送された航法メッセージを第1のレプリカコードを用いて復号する第1の復号及び第2のレプリカコードを用いて復号する第2の復号を実行することと、前記第1の復号の結果及び前記第2の復号の結果を用いて誤相関の発生を判定することと、を含む誤相関判定方法である。
また、他の形態として、衛星信号に搬送された航法メッセージを第1のレプリカコードを用いて復号する第1の復号及び第2のレプリカコードを用いて復号する第2の復号を実行する復号部と、前記第1の復号の結果及び前記第2の復号の結果を用いて誤相関の発生を判定する判定部と、を備えた誤相関判定装置を構成してもよい。
この第1の形態等によれば、衛星信号に搬送された航法メッセージを第1のレプリカコードを用いて復号する第1の復号及び第2のレプリカコードを用いて復号する第2の復号を実行する。そして、第1の復号の結果及び第2の復号の結果を用いて誤相関の発生を判定する。1つのレプリカコードのみを用いて航法メッセージを復号した場合には、果たして正相関であるか誤相関であるかの判断が困難である。しかし、第1の形態等のように、異なる2つのレプリカコードを用いて航法メッセージを復号した第1の復号の結果及び第2の復号の結果を照合すれば、誤相関が発生したかどうかを容易に判定できる。
また、第2の形態として、第1の形態の誤相関判定方法であって、前記判定することは、前記第1及び第2の復号の結果のうち、前記航法メッセージに含まれる衛星の固有情報同士を照合することを含む、誤相関判定方法を構成してもよい。
航法メッセージに含まれる衛星の固有情報は、受信衛星信号ごとに異なる。従って、第1の復号の結果及び第2の復号の結果の照合において、航法メッセージのうちの衛星の固有情報同士を照合することで、誤相関を適切に判定することができる。
また、第3の形態として、第2の形態の誤相関判定方法であって、前記照合することは、ビット単位で照合することを含み、前記判定することは、前記ビット単位の照合結果に基づいて誤相関の発生を判定することを含む、誤相関判定方法を構成してもよい。
この第3の形態によれば、航法メッセージのうちの衛星固有情報同士をビット単位で照合し、その照合結果に基づいて誤相関の発生を判定する。衛星固有情報の意味内容(例えば数値)の異同ではなく、ビット単位での照合を行うことで、ある程度のデコードエラーやビット欠落を許容した誤相関判定を実現できる。
また、第4の形態として、第2又は第3の形態の誤相関判定方法であって、前記照合することは、前記第1及び第2の復号の結果のうち、前記航法メッセージに含まれる衛星の軌道暦のデータ格納部分について照合することを含む、誤相関判定方法を構成してもよい。
この第4の形態によれば、第1及び第2の復号の結果のうち、航法メッセージに含まれる衛星の軌道暦のデータ格納部分について照合する。軌道暦のデータ格納部分には、各衛星に固有の軌道情報が含まれる。そのため、当該データ格納部分同士を照合することで、誤相関を比較的容易に判定することができる。
また、第5の形態として、第4の形態の誤相関判定方法であって、前記照合することは、少なくとも軌道暦識別番号又は衛星位置指定値について照合することを含む、誤相関判定方法を構成してもよい。
この第5の形態によれば、少なくとも軌道暦識別番号又は衛星位置指定値について照合する。軌道暦識別番号は、軌道暦毎に固有の番号であり、衛星位置指定値は、衛星毎に固有の値である。そのため、これらのパラメーターの照合は誤相関の判定に好適である。
また、第6の形態として、第1〜第5の何れかの形態の誤相関判定方法であって、前記第1の復号時の信号品質と前記第2の復号時の信号品質との差に基づいて前記誤相関の判定基準を変更することを更に含む、誤相関判定方法を構成してもよい。
この第6の形態によれば、第1の復号時の信号品質と第2の復号時の信号品質との差に基づくことで、誤相関の判定基準を適正化できる。
また、第7の形態として、第1〜第5の何れかの形態の誤相関判定方法であって、前記第1の復号時の捕捉周波数と前記第2の復号時の捕捉周波数との差に基づいて前記誤相関の判定基準を変更することを更に含む、誤相関判定方法を構成してもよい。
この第7の形態によれば、第1の復号時の捕捉周波数と第2の復号時の捕捉周波数との差に基づくことで、誤相関の判定基準を適正化できる。
GPSにおける航法メッセージの説明図。 第1の判定方法の説明図。 第1の判定方法の説明図。 第2の判定方法の説明図。 第2の判定方法の説明図。 第3の判定方法の説明図。 携帯型電話機の機能構成の一例を示すブロック図。 ベースバンド処理回路部の回路構成の一例を示す図。 第1の照合用閾値テーブルのテーブル構成の一例を示す図。 誤相関判定用データのデータ構成の一例を示す図。 ベースバンド処理の流れを示すフローチャート。 初回捕捉処理の流れを示すフローチャート。 第1の誤相関判定処理の流れを示すフローチャート。 第2の誤相関判定処理の流れを示すフローチャート。 第3の誤相関判定処理の流れを示すフローチャート。 第4の誤相関判定処理の流れを示すフローチャート。 第5の誤相関判定処理の流れを示すフローチャート。 変形例における第1の照合用閾値テーブルのテーブル構成の一例を示す図。
以下、本発明を適用した好適な実施形態の一例について説明する。但し、本発明を適用可能な形態が以下説明する実施形態に限定されるわけでないことは勿論である。
1.原理
最初に、本実施形態における誤相関判定方法について説明する。本実施形態では、衛星測位システムの一種であるGPS(Global Positioning System)を例に挙げて、GPS衛星から発信されるGPS衛星信号を受信した際の誤相関を判定する場合について説明する。
GPSを利用した衛星測位システムにおいて、測位用衛星の一種であるGPS衛星は、エフェメリスやアルマナックといった衛星軌道データを含む航法メッセージを、測位用の衛星信号の一種であるGPS衛星信号に乗せて発信している。GPS衛星信号は、拡散符号の一種であるC/A(Coarse and Acquisition)コードによって、スペクトラム拡散方式として知られるCDMA(Code Division Multiple Access)方式によって変調された1.57542[GHz]の通信信号である。C/Aコードは、コード長1023チップを1PNフレームとする繰返し周期1msの擬似ランダム雑音符号であり、各GPS衛星に固有のコードである。
GPS衛星がGPS衛星信号を発信する際の周波数は、1.57542[GHz](以下、「規定搬送波周波数」と称する。)と予め規定されている。しかし、GPS衛星及びGPS受信装置の移動により生ずるドップラー等の影響により、GPS受信装置がGPS衛星信号を受信する際の周波数は、必ずしも規定搬送波周波数とは一致しない。そのため、GPS受信装置は、GPS衛星信号を受信した信号に対して、装置内部で発生させた擬似的なC/AコードであるレプリカC/Aコードとの相関演算を、周波数方向及び位相方向それぞれについて行って、GPS衛星信号を捕捉する手法が用いられる。
周波数方向の相関演算は、受信した搬送波(キャリア)の信号である「受信キャリア信号」の周波数(以下、「受信周波数」と称す。)を特定するための演算(いわゆる周波数サーチ)である。また、位相方向の相関演算は、受信信号のC/Aコードである「受信C/Aコード」の位相(以下、「コード位相」と称す。)を特定するための演算(いわゆる位相サーチ)である。
具体的な処理手順としては、例えば、受信キャリア信号からキャリアを除去する際、及び、受信C/AコードとレプリカC/Aコードとの相関演算を行う際に、キャリア除去用信号の周波数及びレプリカC/Aコードの位相を変化させながら、相関演算を実行する。そして、相関演算で得られる相関値が最大となるキャリア除去用信号の周波数及びレプリカC/Aコードの位相を特定する。
各GPS衛星には固有のC/Aコードが割り当てられている。GPS受信装置は、捕捉対象とするGPS衛星(以下、「捕捉対象衛星」と称す。)に対して、当該捕捉対象衛星のC/AコードのレプリカであるレプリカC/Aコードを用いて、当該捕捉対象衛星からのGPS衛星信号の捕捉を試行する。
しかし、GPS受信装置がアルマナックやエフェメリスといった衛星軌道データを保持していない状態で測位を開始するいわゆるコールドスタートの状態では、GPS受信装置は天空に位置する衛星を特定することができない。そのため、GPS受信装置は、全てのGPS衛星について順番に、レプリカC/Aコードを用いて捕捉を試みる。勿論、コールドスタートの状態ではなく、天空に位置するGPS衛星がある程度判明している状態であっても、天空に位置する可能性のあるGPS衛星全てについて順番に捕捉を試みる場合もある。
C/Aコードはいわゆるゴールド符号であるため、正しいGPS衛星信号との相関演算でない限り高い相関値が得られることはない。しかし、得られる相関値の総体的な大きさは、GPS衛星信号の受信状況によって変動し得る。つまり、受信した信号が強電界の信号となる環境(以下、「強電界環境」と称す。)では、受信した信号が弱電界の信号となる環境(以下、「弱電界環境」と称す。)と比べて、相関値は相対的に大きくなる傾向がある。
その結果、特に強電界環境においては、捕捉対象として想定しているGPS衛星が、実際のGPS衛星と異なる場合であっても、相関値がある程度大きな値となる場合がある。この場合、相関値のうちのピークの値(以下、「ピーク相関値」と称す。)が所定の閾値を超えたことを以て相関がとれた(捕捉成功)と判定するならば、誤った相関(誤相関)となる。かかる問題に鑑み、本願発明者は、GPS衛星信号に搬送されている航法メッセージに着目し、航法メッセージを利用して誤相関を簡易且つ適切に判定する手法を考案した。
図1は、航法メッセージの説明図である。GPS衛星は、航法メッセージを50bps(bit per second)のビットレートで送信している。1つの航法メッセージは1つのマスターフレームで構成されており、1つのマスターフレームは1500ビットの25個のフレーム(第1フレーム〜第25フレーム)で構成される。ビットレートが50bpsであるため、航法メッセージ1ビットの受信には20ミリ秒を要する。そのため、1つのフレームを受信するには30秒の時間を要する。
各フレームは、5つのサブフレーム(第1サブフレーム〜第5サブフレーム)で構成される。第1サブフレーム〜第3サブフレームには、各フレーム共に同じ情報が格納されており、第4サブフレーム及び第5サブフレームには、各フレームで異なる情報が格納されている。第4サブフレーム及び第5サブフレームに格納されるのは、航法メッセージの異なるページの情報である。そのため、全ての航法メッセージを取得するためにはマスターフレームである25フレームを受信することが必要となり、12.5分の時間を要する。
各サブフレームは、10個のワード(第1ワード〜第10ワード)で構成される。第1ワードはテレメトリーワード(TLM(TeLeMetry word))と呼ばれ、8ビットの同期用パターンと14ビットのメッセージとで構成される。第2ワードは、ハンドオーバーワード(HOW(Hand Over Word))と呼ばれ、ZCOUNTと呼ばれる時刻情報(週の初めからの経過秒数)や、サブフレームの番号を示すサブフレームIDが格納されている。また、第3ワード〜第10ワードには、サブフレーム毎に異なる情報が格納されている。
本願発明者は、各フレームについて、第1〜第3サブフレームには衛星毎に固有の情報が格納されていることに着目した。そして、この衛星毎に固有の情報が格納されているデータ部分を利用すれば、誤相関を判定することができるのではないかと考えた。誤相関が発生すると、GPS受信装置が想定している衛星の航法メッセージではなく、別の衛星の航法メッセージが復号され得る。従って、複数のレプリカC/Aコードを用いてGPS衛星信号を捕捉し、その復号の結果が互いに相異するのであれば正相関であるが、互いに同一であれば誤相関と判定できる。但し、誤相関と判定できたとしても、何れの捕捉が誤りであるかは分からない。
以下では、誤相関の判定方法として、3つの判定方法を例に挙げて説明する。以下の説明では、GPS受信装置がGPS衛星信号を捕捉したと想定している衛星のことを「想定捕捉衛星」と定義する。つまり、GPS受信装置があるレプリカC/Aコードを用いてGPS衛星信号を捕捉したものの、それが真のGPS衛星からのGPS衛星信号を正しく捕捉した結果であるかどうかはわからない。そのため、捕捉衛星と区別して「想定捕捉衛星」と呼ぶことにする。
本実施形態では、一のGPS衛星信号に搬送された航法メッセージを第1のレプリカC/Aコード(第1のレプリカコードに相当)を用いて復号する第1の復号及び第2のレプリカC/Aコード(第2のレプリカコードに相当)を用いて復号する第2の復号を実行する。そして、第1の復号の結果及び第2の復号の結果を用いて誤相関の発生を判定する。本実施形態では、GPS衛星信号に搬送される航法メッセージ自体は唯一の正しいデータであると想定する。そして、航法メッセージ自体は唯一の正しいデータであるが、異なるレプリカC/Aコードを用いると必ずしも正しい航法メッセージのデータが復号されるとは限らないという考え方に基づき、第1の復号の結果と第2の復号の結果とを照合して誤相関の発生を判定するものである。
1−1.第1の判定方法
第1の判定方法は、第1の復号の結果として得られるデータ列と、第2の復号の結果として得られるデータ列とをビット単位で照合して、誤相関を判定する方法である。図1で説明した航法メッセージのうち、照合に用いるデータ部分を「照合データ部分」と称する。照合データ部分は、衛星毎の固有情報が格納されている部分(第1サブフレーム〜第3サブフレーム)とするが、ここでは第2サブフレームを照合データ部分とするものとして説明する。
図2は、正相関判定の場合の説明図であり、図3は、誤相関判定の場合の説明図である。図2(1)は、真の衛星が「第n衛星」であり、想定捕捉衛星が「第n衛星」である場合の図である。また、図2(2)は、真の衛星が「第m衛星」であり、想定捕捉衛星が「第m衛星」である場合の図である。それぞれについて、復号された第2のサブフレームのデータ列を例示している。但し、ビット値は適当に記載している。
図2(1)及び図2(2)の何れの場合も、真の衛星と想定捕捉衛星とが一致している。第n衛星と第m衛星とでは、第2サブフレームのデータ内容が異なるため、異なるデータ列が復号される。よって、2つのデータ列をビット単位で照合していくと、ビット値の一致率は比較的低い値となる。但し、ここで言う「一致率」とは、照合対象とする全ビット数に対して、照合により値が一致したビットの数の割合のことを意味し、以下の説明では「第1の一致率」と称する。
図3(1)は、図2(1)と同様に真の衛星が「第n衛星」であり、想定捕捉衛星が「第n衛星」である場合の図である。それに対して、図3(2)は、真の衛星が「第n衛星」であり、想定捕捉衛星が「第m衛星」である場合の図である。図2と同様に復号された第2のサブフレームのデータ列を例示している。
図3(1)は図2(1)と同じであるため、図2(1)と同じデータ列が得られている。それに対して、図3(2)では、真の衛星と想定捕捉衛星とが一致していない。この場合は、第m衛星の航法メッセージではなく、第n衛星の航法メッセージが復号され得る。このような事象が生じる理由は、次の理由による。すなわち、例えば強電界環境における相関演算を考える。想定捕捉衛星である第m衛星のレプリカC/Aコードと、受信した第n衛星のC/Aコードとの相関演算では、相関値は低くなるはずである。しかし、信号強度が強いために一定以上の相関値となり、相関がとれたと判断され得る。つまり誤相関である。相関がとれると、航法メッセージの各ビット値の復号が可能となり、第n衛星の航法メッセージが得られてしまうのである。
従って、2つのデータ列をビット単位で照合していくと、大部分のビットについてビット値が一致するため、第1の一致率は高い値となる。但し、誤相関の状態で航法メッセージを復号しているために、デコードエラーやデータの欠落等が生ずる場合があるため、必ずしも全てのビットについて値が一致するとは限らない。それでも、図2の正相関の場合と比較すると、図3の誤相関の場合には第1の一致率は高くなる。
そこで、第1の判定方法では、GPS衛星信号に搬送された航法メッセージを異なるレプリカC/Aコードを用いて復号し、その復号の結果として得られるデータ列同士をビット単位で照合する。そして、その照合結果として計算される第1の一致率に対する閾値判定を行い、第1の一致率が所定の閾値を超えている(或いは閾値以上)であれば、誤相関が発生したと判定する。
1−2.第2の判定方法
第2の判定方法は、第1の復号の結果として得られるエフェメリスパラメーターの値と、第2の復号の結果として得られるエフェメリスパラメーターの値とを照合して、誤相関を判定する方法である。「エフェメリスパラメーター」とは、航法メッセージの第2サブフレーム及び第3サブフレームに格納されているGPS衛星の精密な軌道暦であるエフェメリスに関するパラメーター(軌道暦パラメーター)のことを指す。第2の判定方法は、GPS衛星の軌道暦のデータ格納部分について照合する方法の1つである。
図4は、正相関判定の場合の説明図であり、図5は、誤相関判定の場合の説明図である。それぞれの図の見方は図2及び図3と同じであり、航法メッセージのデータ列の代わりに、各エフェメリスパラメーターの種別及び値を示している。
図4(1)及び図4(2)では、真の衛星と想定捕捉衛星とが一致しているため、多くのエフェメリスパラメーターについて、第n衛星と第m衛星とで異なる値が得られる。但し、第3の判定方法でも後述するが、一部のエフェメリスパラメーターについては、同じ値が得られる場合もある。
この場合、エフェメリスパラメーターの値をパラメーター単位で照合していくと、その一致率は比較的低くなる。但し、ここで言う「一致率」とは、照合対象とする全エフェメリスパラメーターの数に対して、照合により値が一致したエフェメリスパラメーターの数の割合のことを意味し、以下の説明では「第2の一致率」と称する。
それに対して、図5(2)では、真の衛星と想定捕捉衛星とが一致しておらず、GPS受信装置は第m衛星からGPS衛星信号を受信していると想定しているにも関わらず、実際には第n衛星からGPS衛星信号を受信している。この場合は、図5(1)の場合と同じエフェメリスパラメーターの値が得られるため、エフェメリスパラメーターの値同士を照合していくと、第2の一致率は高くなる。
そこで、第2の判定方法では、GPS衛星信号に搬送された航法メッセージを異なるレプリカC/Aコードを用いて復号し、その復号の結果として得られるエフェメリスパラメーターの値同士を照合する。そして、その照合結果として計算される第2の一致率に対する閾値判定を行い、第2の一致率が所定の閾値を超えている(或いは閾値以上)であれば、誤相関が発生したと判定する。
1−3.第3の判定方法
第3の判定方法は、第2の判定方法と考え方は同じであるが、全てのエフェメリスパラメーターではなく、一部のエフェメリスパラメーターについて照合を行って誤相関を判定する方法である。第3の判定方法も、第2の判定方法と同様に、GPS衛星の軌道暦であるエフェメリスのデータ格納部分について照合する方法の1つである。第3の判定方法において、照合に使用するエフェメリスパラメーターを「照合用パラメーター」として説明する。
図6は、照合用パラメーターの選定方法の説明図である。図6では、エフェメリスパラメーターのうち、エフェメリスを識別するために必要な2種類のパラメーター(以下、「エフェメリス識別用パラメーター」と称す。)と、ケプラーの軌道要素として知られる6種類のパラメーター(以下、「衛星軌道パラメーター」と称す。)とを例示している。
本実施形態では、エフェメリス発行番号“IODE”と、エポック時刻“toe”とをエフェメリス識別用パラメーターと定義する。軌道長半径“A1/2”と、離心率“e”と、昇交点赤経“Ω0”と、軌道傾斜角“i0”と、近地点引数“ω”と、平均近点角“M0”とを衛星軌道パラメーターと定義する。
エフェメリス発行番号“IODE”は、GPS衛星から送出されるエフェメリスに割り当てられる発行番号である。エフェメリス発行番号“IODE”は軌道暦識別番号に相当し、第2及び第3サブフレームに格納されている。エポック時刻“toe”は、エフェメリスの有効期間を定義付けるパラメーターであり、第2サブフレームに格納されている。
軌道長半径“A1/2”は、衛星軌道の長半径であり、第2サブフレームに格納されている。離心率“e”は、衛星軌道の楕円の膨らみ具合を示す値であり、第2サブフレームに格納されている。昇交点赤経“Ω0”は、春分点を指す基準方向と昇交点とのなす角度であり、第3サブフレームに格納されている。軌道傾斜角“i0”は、衛星軌道面と地球赤道面とのなす角度であり、第3サブフレームに格納されている。近地点引数“ω”は、昇交点と近地点とのなす角度であり、第3サブフレームに格納されている。また、平均近点角“M0”は、ある時刻における衛星の衛星軌道上の位置を指定するために便宜的に用いられる値である。平均近点角“M0”は衛星位置指定値に相当し、第2サブフレームに格納されている。
衛星軌道パラメーターのうち、軌道長半径“A1/2”及び離心率“e”は、衛星軌道の形状を計算するために必要なパラメーターであるため、「軌道形状計算用パラメーター」と称する。昇交点赤経“Ω0”、軌道傾斜角“i0”及び近地点引数“ω”は、衛星軌道の軌道面を計算するために必要なパラメーターであるため、「軌道面計算用パラメーター」と称する。また、平均近点角“M0”は、衛星軌道上における衛星位置を指定するために必要なパラメーターであるため、「衛星位置指定用パラメーター」と称する。
今2つの想定捕捉衛星が、同一軌道の衛星である場合と、別軌道の衛星である場合とに分けて、各エフェメリスパラメーターを照合に使用することの適否について検討する。エフェメリス発行番号“IODE”は、原則的に衛星毎及びエフェメリス毎に異なる値が割り当てられるため、通常は、同一軌道衛星であってもエフェメリス発行番号“IODE”の差は大きくなる。従って、エフェメリス発行番号“IODE”は照合に適していると言える。
エポック時刻“toe”は、複数の衛星について同じ値が格納される場合があるため、それ単体で照合に使用することはあまり望ましくない。しかし、エポック時刻“toe”はエフェメリス発行番号“IODE”とともにエフェメリスを識別するために必須のパラメーターである。このことを考慮すると、エフェメリス発行番号“IODE”とセットであれば、照合に使用可能であると言える。
次に、軌道形状計算用パラメーター及び軌道面計算用パラメーターであるが、同一軌道衛星については値が共通するか、異なるとしてもその差異は微小であるため、照合には適さない。しかし、衛星位置指定用パラメーターである平均近点角“M0”は、同一軌道の衛星同士であっても値は個別であるため、同一軌道衛星を区別することできる。従って、ケプラーの6要素のうち、平均近点角“M0”は照合に適していると言える。
2つの想定捕捉衛星が別軌道の衛星である場合も同様に考えると、別軌道衛星同士では、軌道形状計算用パラメーター及び軌道面計算用パラメーターについても差異が現れる。従って、エフェメリス発行番号“IODE”、エポック時刻“toe”及び平均近点角“M0”に加えて、軌道長半径“A1/2”、離心率“e”、昇交点赤経“Ω0”、軌道傾斜角“i0”及び近地点引数“ω”についても、照合に使用可能であると言える。
同一軌道衛星間で誤相関が発生する場合と、別軌道衛星間で誤相関が発生する場合とが起こり得ることを想定して、本実施形態では、少なくともエフェメリス発行番号“IODE”又は平均近点角“M0”を照合用パラメーターとして選定するものとする。つまり、照合用パラメーターのバリエーションとしては、(1)エフェメリス発行番号“IODE”のみ、(2)平均近点角“M0”のみ、(3)エフェメリス発行番号“IODE”及び平均近点角“M0”、の3通りの組合せが考えられる。
例えば、(3)エフェメリス発行番号“IODE”及び平均近点角“M0”、の組合せを用いて照合を行う場合は、第1の復号の結果として得られるエフェメリス発行番号“IODE”と、第2の復号の結果として得られるエフェメリス発行番号“IODE”とを照合する。また、第1の復号の結果として得られる平均近点角“M0”と、第2の復号の結果として得られる平均近点角“M0”とを照合する。その照合の結果、例えば2つの照合用パラメーターの何れについても値が一致していると判定したならば、誤相関と判定する。
なお、変形例でも後述するが、2つの想定捕捉衛星が同一軌道衛星であるか別軌道衛星であるかを判定して、照合に用いるパラメーターを変更することも可能である。同一軌道の衛星の組合せは既知であるため、想定捕捉衛星の衛星番号と、照合用衛星の衛星番号とから、当該想定捕捉衛星と当該照合用衛星とが同一軌道衛星であるか別軌道衛星であるかを判定できる。
この場合は、同一軌道の衛星に対する照合用パラメーターである「同一軌道照合用パラメーター」と、別軌道の衛星に対する照合用パラメーターである「別軌道照合用パラメーター」とを、それぞれ個別に定めておけばよい。例えば、同一軌道照合用パラメーターは、(1)エフェメリス発行番号“IODE”のみ、(2)平均近点角“M0”のみ、(3)エフェメリス発行番号“IODE”及び平均近点角“M0”、の何れかの組合せとして定めておく。また、別軌道照合用パラメーターは、(1)〜(3)の組合せに、例えば、軌道面計算用パラメーターの一種である昇交点赤経“Ω0”を追加したパラメーターの組合せとして定めておく。
そして、2つの想定捕捉衛星の衛星軌道の異同を判定し、同一軌道の衛星である場合は「同一軌道照合用パラメーター」を用いて照合を行い、別軌道の衛星である場合は「別軌道照合用パラメーター」を用いて照合を行えばよい。
2.実施例
次に、上記の原理に従って誤相関判定を行う誤相関判定装置の実施例について説明する。ここでは、誤相関判定装置を備えた電子機器の一例として、携帯型電話機に本発明を適用した場合の実施例について説明する。但し、本発明を適用可能な実施例が以下説明する実施例に限定されるわけではないことは勿論である。
2−1.携帯型電話機の機能構成
図7は、本実施例における携帯型電話機1の機能構成の一例を示すブロック図である。携帯型電話機1は、GPSアンテナ5と、GPS受信部10と、ホスト処理部30と、操作部40と、表示部50と、携帯電話用アンテナ60と、携帯電話用無線通信回路部70と、記憶部80と、時計部90とを備えて構成される。
GPSアンテナ5は、GPS衛星から発信されているGPS衛星信号を含むRF(Radio Frequency)信号を受信するアンテナであり、受信信号をGPS受信部10に出力する。
GPS受信部10は、GPSアンテナ5から出力された信号に基づいて携帯型電話機1の位置を計測する位置算出回路或いは位置算出装置であり、いわゆるGPS受信装置に相当する機能ブロックである。GPS受信部10は、RF受信回路部11と、ベースバンド処理回路部20とを備えて構成される。なお、RF受信回路部11と、ベースバンド処理回路部20とは、それぞれ別のLSI(Large Scale Integration)として製造することも、1チップとして製造することも可能である。
RF受信回路部11は、RF信号の受信回路である。回路構成としては、例えば、GPSアンテナ5から出力されたRF信号をA/D変換器でデジタル信号に変換し、デジタル信号を処理する受信回路を構成してもよい。また、GPSアンテナ5から出力されたRF信号をアナログ信号のまま信号処理し、最終的にA/D変換することでデジタル信号をベースバンド処理回路部20に出力する構成としてもよい。
後者の場合には、例えば、次のようにRF受信回路部11を構成することができる。すなわち、所定の発振信号を分周或いは逓倍することで、RF信号乗算用の発振信号を生成する。そして、生成した発振信号を、GPSアンテナ5から出力されたRF信号に乗算することで、RF信号を中間周波数の信号(以下、「IF(Intermediate Frequency)信号」と称す。)にダウンコンバートし、IF信号を増幅等した後、A/D変換器でデジタル信号に変換して、ベースバンド処理回路部20に出力する。
ベースバンド処理回路部20は、RF受信回路部11から出力された受信信号に対して相関処理等を行ってGPS衛星信号を捕捉し、GPS衛星信号から取り出した衛星軌道データや時刻データ等に基づいて、所定の位置算出計算を行って携帯型電話機1の位置(位置座標)を算出する処理回路ブロックである。
本実施例において、ベースバンド処理回路部20は、誤相関判定装置として機能する。より具体的には、GPS衛星信号に搬送された航法メッセージを第1のレプリカC/Aコードを用いて復号する第1の復号及び第2のレプリカC/Aコードを用いて復号する第2の復号を実行する復号部として機能する。そして、第1の復号の結果及び第2の復号の結果を用いて誤相関を判定する判定部として機能する。
ホスト処理部30は、記憶部80に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って携帯型電話機1の各部を統括的に制御するプロセッサーである。ホスト処理部30は、ベースバンド処理回路部20から取得した位置座標をもとに、表示部50に現在位置を指し示した地図を表示させたり、その位置座標を各種のアプリケーション処理に利用する。
操作部40は、例えばタッチパネルやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、押下されたキーやボタンの信号をホスト処理部30に出力する。この操作部40の操作により、通話要求やメール送受信要求、位置算出要求等の各種指示入力がなされる。
表示部50は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、ホスト処理部30から入力される表示信号に基づいた各種表示を行う表示装置である。表示部50には、位置表示画面や時刻情報等が表示される。
携帯電話用アンテナ60は、携帯型電話機1の通信サービス事業者が設置した無線基地局との間で携帯電話用無線信号の送受信を行うアンテナである。
携帯電話用無線通信回路部70は、RF変換回路、ベースバンド処理回路等によって構成される携帯電話の通信回路部であり、携帯電話用無線信号の変調・復調等を行うことで、通話やメールの送受信等を実現する。
記憶部80は、ホスト処理部30が携帯型電話機1を制御するためのシステムプログラムや、各種アプリケーション処理を実行するための各種プログラムやデータ等を記憶する記憶装置である。
時計部90は、携帯型電話機1の内部時計であり、水晶発振器等の発振回路を備えて構成される。時計部90の計時時刻は、ベースバンド処理回路部20及びホスト処理部30に随時出力される。
2−2.ベースバンド処理回路部の回路構成
図8は、ベースバンド処理回路部20の回路構成の一例を示す図であり、本実施例に係わる回路ブロックを中心に記載した図である。ベースバンド処理回路部20は、例えば、乗算部21と、キャリア除去用信号発生部22と、相関演算部23と、レプリカコード発生部24と、処理部25と、記憶部27とを備えて構成される。
乗算部21は、キャリア除去用信号発生部22により生成・発生されたキャリア除去用信号を、I相及びQ相の受信信号である受信キャリア信号に乗算することで、受信キャリア信号からキャリア(搬送波)を除去する回路部であり、乗算器等を有して構成される。キャリア除去用信号発生部22は、処理部25から指示されたサーチ周波数に応じたキャリア除去用信号を生成・発生させて、乗算部21に出力する。
なお、受信信号のIQ成分の分離(IQ分離)を行う回路ブロックについては図示を省略するが、例えば、RF受信回路部11において受信信号をIF信号にダウンコンバージョンする際に、位相が90度異なる局部発振信号を受信信号に乗算することでIQ分離を行うこととすればよい。また、RF受信回路部11から出力される信号がIF信号である場合には、IF周波数のキャリア除去用信号を生成すればよい。このように、RF受信回路部11が受信信号をIF信号にダウンコンバージョンする場合も、本実施形態を実質的に同一に適用可能である。
キャリア除去用信号発生部22は、GPS衛星信号のキャリア信号の周波数と同一の周波数のキャリア除去用信号を生成する回路であり、キャリアNCO(Numerical Controlled Oscillator)等の発振器を有して構成される。受信キャリア信号がIF信号である場合には、IF周波数の信号を生成する。キャリア除去用信号発生部22は、I相の受信信号に対するI相キャリア除去用信号と、Q相の受信信号に対するQ相キャリア除去用信号とを生成して、乗算部21にそれぞれ出力する。Q相キャリア除去用信号は、I相キャリア除去用信号と位相が90度異なる信号である。
キャリア除去用信号発生部22により発生されたキャリア除去用信号が乗算部21において受信キャリア信号に乗算されることで、復調(検波)が行われ、キャリアが除去された受信コード信号が生成・出力される。すなわち、乗算部21において、I相の受信信号にI相のキャリア除去用信号が乗算されることでI相の受信コード信号が復調されるとともに、Q相の受信信号にQ相のキャリア除去用信号が乗算されることでQ相の受信コード信号が復調される。乗算部21及びキャリア除去用信号発生部22は、復調部(検波部)であるとも言える。
相関演算部23は、乗算部21から出力されたI相及びQ相の受信コード信号と、レプリカコード発生部24により生成・発生されたレプリカC/Aコードとの相関演算を行う回路部であり、複数の相関器(コリレーター)等を有して構成される。
レプリカコード発生部24は、C/Aコードを模擬したレプリカであるレプリカC/Aコードを生成・発生する回路部であり、コードNCO等の発振器を有して構成される。レプリカコード発生部24は、処理部25から指示された衛星番号及び位相遅延量に応じたレプリカC/Aコードを生成・発生させて、相関演算部23に出力する。相関演算部23は、I相及びQ相の受信コード信号それぞれに対して、レプリカコード発生部24により生成されたレプリカC/Aコードとの相関演算を行う。
処理部25は、ベースバンド処理回路部20の各機能部を統括的に制御する制御装置及び演算装置であり、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーを有して構成される。処理部25は、主要な機能部として、衛星信号捕捉部251と、位置算出部253とを有する。
衛星信号捕捉部251は、相関演算部23から出力される周波数方向及び位相方向の相関演算結果(相関値)に対するピーク判定を行って、受信キャリア信号の周波数(受信周波数)及び受信C/Aコードの位相(コード位相)を検出する。そして、検出した受信周波数及びコード位相をメジャメント情報として記憶部27に記憶させて、位置算出等に利用する。また、衛星信号捕捉部251は、相関演算部23から出力される相関値に基づいて航法メッセージを復号して記憶部27に記憶させ、誤相関判定や位置算出等に利用する。
受信キャリア信号の位相(キャリア位相)と、受信C/Aコードの位相(コード位相)とが検出され、相関がとれた状態になると、相関値の時間変化をもとに、航法メッセージを構成する各ビットの値を得ることができる。この位相同期は、例えば位相ロックループとして知られるPLL(Phase Locked Loop)により実現され、I相の受信コード信号に対する相関値の時間変化から、航法メッセージのデータビットが復号される。
位置算出部253は、衛星信号捕捉部251により各捕捉衛星について取得されたメジャメント情報と、各捕捉衛星について復号された航法メッセージとを用いて、公知の位置算出計算を行って携帯型電話機1の位置を算出する。算出した位置は、ホスト処理部30に出力され、各種のアプリケーションに利用される。
記憶部27は、ROM(Read Only Memory)やフラッシュROM、RAM(Random Access Memory)等の記憶装置(メモリー)によって構成され、ベースバンド処理回路部20のシステムプログラムや、衛星信号捕捉機能、位置算出機能等の各種機能を実現するための各種プログラム、データ等を記憶している。また、各種処理の処理中データ、処理結果などを一時的に記憶するワークエリアを有する。
図8に示すように、記憶部27には、プログラムとして、処理部25により読み出され、ベースバンド処理(図11参照)として実行されるベースバンド処理プログラム271が記憶されている。また、ベースバンド処理プログラム271は、初回捕捉処理(図12参照)として実行される初回捕捉プログラム2711と、各種の誤相関判定処理(図13〜図17参照)として実行される各種の誤相関判定プログラム2713とをサブルーチンとして含む。
ベースバンド処理とは、処理部25が、携帯型電話機1の電源投入後に衛星信号を初回捕捉する初回捕捉処理と、電源投入後の2回目以降に衛星信号を捕捉する定常時捕捉処理とを行ってGPS衛星信号を捕捉し、捕捉したGPS衛星信号を利用して携帯型電話機1の位置を算出する処理である。
誤相関判定処理とは、衛星信号捕捉部251が、上記の原理で説明した各種の判定方法を用いて誤相関を判定する処理である。これらの処理については、フローチャートを用いて詳細に後述する。
記憶部27には、データとして、第1の照合用閾値テーブル272と、想定捕捉衛星別復号航法メッセージ274と、想定捕捉衛星別信号品質275と、想定捕捉衛星別メジャメント情報276と、誤相関判定用データ277とが記憶される。
第1の照合用閾値テーブル272は、第1の一致率に対する閾値(以下、「第1の照合用閾値」と称す。)が定義されたテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図9に示す。第1の照合用閾値テーブル272には、信号品質の差2721と、第1の照合用閾値2723とが対応付けて記憶されている。
信号品質の差2721は、ある想定捕捉衛星についてGPS衛星信号を捕捉した信号の信号品質と、他の想定捕捉衛星についてGPS衛星信号を捕捉した信号の信号品質との差である。信号品質は種々の計算式によって計算可能であるが、本実施例では、次式(1)に従ってSN比(SNR:Signal to Noise Ratio)を算出する。
SNR=PS/PN ・・・(1)
但し、「PS」はピーク相関値であり、「PN」はピーク位相から所定位相(例えば1チップ)離れた位相における相関値(以下、「ノイズフロア相関値」と称す。)である。
なお、SN比の算出方法は種々あるため、別の方法で算出してもよい。
相関が正しくとれると(正相関)、ピーク相関値「PS」は大きくなり、ノイズフロア相関値「PN」は限りなくゼロに近い値となる。つまり、GPS衛星信号の捕捉が適切に行われるほど、SNRは大きくなる傾向がある。よって、SNRが大きいほど捕捉信号の信号品質は高いと言える。
本実施例では、想定捕捉衛星の信号品質と、当該想定捕捉衛星に照合に使用する衛星(以下、「照合用衛星」と称す。)の信号品質との差2721に基づいて、第1の照合用閾値2723を変更する。図9の第1の照合用閾値テーブル272を見ると、信号品質の差2721が大きいほど、第1の照合用閾値2723として小さな値が設定されている。
一方の捕捉信号の信号品質が高く、他方の捕捉信号の信号品質が低い場合には、信号品質の差が大きくなる。捕捉信号の信号品質が高ければ、航法メッセージの復号が正しく行われる可能性が高まるが、捕捉信号の信号品質が低ければ、復号エラーが発生する可能性が高まる。従って、この場合に復号された航法メッセージ同士を照合すると、その一致率(第1の一致率)は低くなる傾向がある。
そこで、本実施例では、信号品質の差が大きいほど第1の照合用閾値2723を小さく設定することで、誤相関の判定基準を緩和する。誤相関の判定基準を緩和するということは、誤相関と判定し易くするということである。逆に、信号品質の差が小さい場合は、第1の照合用閾値2723を大きく設定して、誤相関の判定基準を厳しくする。つまり、誤相関であると判定しにくくする。
想定捕捉衛星別復号航法メッセージ274は、GPS衛星信号の捕捉信号から復号された航法メッセージが想定捕捉衛星別に記憶されたデータである。想定捕捉衛星別信号品質275は、GPS衛星信号の捕捉信号の信号品質が想定捕捉衛星別に記憶されたデータである。
想定捕捉衛星別メジャメント情報276は、捕捉したGPS衛星信号に関するメジャメント情報が想定捕捉衛星別に記憶されたデータである。すなわち、各想定捕捉衛星について、受信周波数及びコード位相の情報がメジャメント情報として記憶される。
誤相関判定用データ277は、相関がとれた全ての衛星について、更に誤相関の是非を判定するためのデータである。データ構成の一例を図10に示す。誤相関判定用データ277は、照合する想定捕捉衛星同士の組合せのデータであり、ある想定捕捉衛星(自衛星)と、他の想定捕捉衛星(他衛星)との各組合せそれぞれについて、正相関又は誤相関の別が記憶される。
本実施例における誤相関判定では、ある想定捕捉衛星(自衛星)について捕捉されて復号された航法メッセージと、他の想定捕捉衛星(他衛星)について捕捉されて復号された航法メッセージとを照合する。その結果、誤相関と判定すると、自衛星と他衛星とのうち、捕捉信号(受信信号)の信号品質が低い方の衛星を「誤捕捉衛星」と判定する。通常は、誤相関によって捕捉されたGPS衛星信号は信号品質が低くなるためである。
誤相関判定用データ277には、正相関と判定された衛星の組合せには「正」が記憶される。また、誤相関と判定された衛星の組合せには「誤」が記憶されるとともに、誤捕捉衛星の種別(「自」或いは「他」)が併せて記憶される。
2−3.処理の流れ
図11は、記憶部27に記憶されているベースバンド処理プログラム271が処理部25により読み出されることで、ベースバンド処理回路部20において実行されるベースバンド処理の流れを示すフローチャートである。
最初に、衛星信号捕捉部251は、電源投入後初回測位であるか否かを判定し(ステップA1)、初回測位であると判定した場合は(ステップA1;Yes)、初回捕捉プログラム2711を読み出して実行することで、初回捕捉処理を行う(ステップA3)。
図12は、初回捕捉処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、衛星信号捕捉部251は、初期設定を行う(ステップB1)。具体的には、衛星信号捕捉部251は、GPS衛星信号の周波数サーチ範囲を設定する。詳細には、あるサーチ中心周波数(例えば、中間周波数変換後の規定搬送波周波数)を中心として、所定幅(例えば±10kHz)の範囲を周波数サーチ範囲として設定する。
次いで、衛星信号捕捉部251は、各衛星番号それぞれについて、ループAの処理を実行する(ステップB3〜B23)。ループAの処理では、衛星信号捕捉部251は、当該衛星番号のレプリカC/Aコードを用いてGPS衛星信号を捕捉する(ステップB5)。
具体的には、衛星信号捕捉部251は、ステップB1で設定した周波数サーチ範囲内でサーチ周波数を変化させながら、キャリア除去用信号発生部22にキャリア除去用信号を発生させ、乗算部21において受信キャリア信号からキャリアを除去させる。また、当該衛星番号のレプリカC/Aコードをレプリカコード発生部24に発生させ、位相遅延量を変化させながら相関演算部23に相関演算を行わせる。
次いで、衛星信号捕捉部251は、相関がとれたか否かを判定する(ステップB7)。すなわち、相関演算部23から出力される各位相遅延量での相関値のうちの最大の相関値であるピーク相関値が、所定の閾値を超えている(或いは閾値以上)場合に、相関がとれたと判定する。そして、相関がとれなかったと判定した場合は(ステップB7;No)、次の衛星番号へと処理を移行する。
それに対して、相関がとれたと判定したならば(ステップB7;Yes)、衛星信号捕捉部251は、捕捉信号の信号品質として、例えば式(1)に従ってSNRを算出し、記憶部27の想定捕捉衛星別信号品質275に記憶させる(ステップB9)。
次いで、衛星信号捕捉部251は、ピーク相関値に対応するキャリア除去用信号の周波数(受信周波数)及びレプリカC/Aコードの位相(コード位相)を、メジャメント情報として記憶部27の想定捕捉衛星別メジャメント情報276に記憶させる(ステップB11)。
そして、衛星信号捕捉部251は、相関演算部23から出力される相関値に基づいて、航法メッセージの復号を開始し、想定捕捉衛星別復号航法メッセージ274として記憶部27に記憶させる(ステップB13)。その後、ハンドオーバーワード(HOW)が復号されるまで待機し(ステップB15;No)、HOWが復号されたならば(ステップB15;Yes)、HOWに格納されているサブフレームIDを取得する(ステップB17)。
次いで、衛星信号捕捉部251は、照合対象のデータ部分の復号が完了したか否かを判定し(ステップB19)、完了していないと判定した場合は(ステップB19;No)、ステップB15に戻る。また、完了したと判定した場合は(ステップB19;Yes)、復号された航法メッセージを照合用データとして記憶部27に一時記憶させて(ステップB21)、次の衛星番号へと処理を移行する。
全ての衛星番号についてステップB5〜B21の処理を行ったならば、衛星信号捕捉部251は、ループAの処理を終了する(ステップB23)。その後、衛星信号捕捉部251は、記憶部27に記憶された誤相関判定プログラム2713に従って誤相関判定処理を行う(ステップB25)。
図13は、誤相関判定処理の一例である第1の誤相関判定処理の流れを示すフローチャートである。第1の誤相関判定処理は、第1の判定方法に対応する処理である。
先ず、衛星信号捕捉部251は、照合する2つの想定捕捉衛星の組合せ毎にループCの処理を行う(ステップC1〜C17)。ループCの処理では、衛星信号捕捉部251は、当該組合せに係る想定捕捉衛星の信号品質の差に基づいて、第1の照合用閾値を設定する(ステップC3)。具体的には、第1の照合用閾値テーブル272を参照し、当該組合せの一方の想定捕捉衛星の信号品質と、他方の想定捕捉衛星の信号品質との差2721に対応する第1の照合用閾値2723を読み出す。
その後、衛星信号捕捉部251は、当該組合せに係る想定捕捉衛星の照合対象のデータ部分同士をビット単位で照合する(ステップC5)。そして、衛星信号捕捉部251は、その照合結果に基づいて、第1の一致率を計算する(ステップC7)。
次いで、衛星信号捕捉部251は、第1の一致率が第1の照合用閾値を超えているか否かを判定し(ステップC9)、超えていると判定した場合は(ステップC9;Yes)、誤相関と判定する(ステップC11)。そして、当該組合せに係る想定捕捉衛星のうち、信号品質が低い方の衛星を誤捕捉衛星として、記憶部27の誤相関判定用データ277を更新する(ステップC13)。そして、次の照合用衛星へと処理を移行する。
他方、ステップC9において第1の一致率が第1の照合用閾値以下であると判定した場合は(ステップC9;No)、衛星信号捕捉部251は、正相関と判定する(ステップC15)。そして、衛星信号捕捉部251は、誤相関判定用データ277を更新した後、次の組合せへと処理を移行する。
全ての組合せについてステップC3〜C15の処理を行った後、衛星信号捕捉部251は、ループCの処理を終了する(ステップC17)。そして、衛星信号捕捉部251は、第1の誤相関判定処理を終了する。
図12の初回捕捉処理に戻って、衛星信号捕捉部251は、記憶部27に記憶された想定捕捉衛星別メジャメント情報276から、誤捕捉衛星と判定された想定捕捉衛星のメジャメント情報を削除する(ステップB27)。誤捕捉衛星と判定された衛星のメジャメント情報を位置算出に使用しないようにするためである。
次いで、衛星信号捕捉部251は、衛星の再サーチを行う(ステップB29)。具体的には、誤捕捉衛星と判定された想定捕捉衛星について、周波数のサーチ範囲を変えて、再度GPS衛星信号の捕捉を試行する。これは、誤捕捉衛星の再サーチを行うことで衛星が正しく捕捉されれば、位置算出に利用可能な衛星数が増えるため、位置算出の性能を改善することができるためである。これらの処理を行った後、衛星信号捕捉部251は、初回捕捉処理を終了する。
なお、ステップB29において衛星の再サーチを行う前に、位置算出が可能な衛星数(以下、「位置算出可能衛星数」と称す。)以上の数のメジャメント情報が想定捕捉衛星別メジャメント情報276に記憶されているか否かを判定することとしてもよい。そして、位置算出可能衛星数に達していない場合に限り、ステップB29の衛星の再サーチを行うこととしてもよい。位置算出可能衛星数は、例えば、2次元測位の場合は「3個」、3次元測位の場合は「4個」と定めることができる。
図11のベースバンド処理に戻って、初回捕捉処理を行った後、位置算出部253は、想定捕捉衛星別メジャメント情報276に記憶された各捕捉衛星のメジャメント情報と、各捕捉衛星について復号された航法メッセージとを用いて、位置算出処理を行う(ステップA7)。位置算出処理では、携帯型電話機1と各捕捉衛星間の擬似距離を利用して、例えば最小二乗法やカルマンフィルターを用いた公知の位置算出計算を行って携帯型電話機1の位置を算出する。
擬似距離は、次のようにして算出することができる。すなわち、航法メッセージから求まる各捕捉衛星の衛星位置と、携帯型電話機1の初期位置とを用いて、各捕捉衛星と携帯型電話機1間の擬似距離の整数部分を算出する。また、メジャメント情報に含まれるコード位相を用いて、各捕捉衛星と携帯型電話機1間の擬似距離の端数部分を算出する。このようにして算出した整数部分と端数部分とを合算することで擬似距離が求まる。
次いで、位置算出部253は、位置算出処理で算出した位置(位置座標)をホスト処理部30に出力する(ステップA9)。そして、処理部25は、処理を終了するか否かを判定し(ステップA11)、まだ終了しないと判定した場合は(ステップA11;No)、ステップA1に戻る。また、処理を終了すると判定した場合は(ステップA11;Yes)、ベースバンド処理を終了する。
また、ステップA1において電源投入後初回測位ではないと判定した場合は(ステップA1;No)、衛星信号捕捉部251は、定常時捕捉処理を行う(ステップA5)。定常時捕捉処理では、衛星信号捕捉部251は、初回捕捉処理で復号した航法メッセージに基づいて、携帯型電話機1の天空に位置する衛星を選定して捕捉対象衛星とする。そして、各捕捉対象衛星について、対応するレプリカC/Aコードを用いてGPS衛星信号を捕捉する。
なお、フローチャートについては図示を省略するが、定常時捕捉処理においても初回捕捉処理と同様に、誤相関判定処理を行って誤相関を判定することとすれば好適である。すなわち、各捕捉対象衛星を想定捕捉衛星とし、他の想定捕捉衛星との各組合せそれぞれについて、復号した航法メッセージを照合して誤相関を判定する。
2−4.作用効果
ベースバンド処理回路部20において、処理部25は、GPS衛星信号に搬送された航法メッセージを第1のレプリカC/Aコードを用いて復号する第1の復号及び第2のレプリカC/Aコードを用いて復号する第2の復号を実行する。そして、第1の復号の結果及び第2の復号の結果を用いて誤相関の発生を判定する。
すなわち、第1及び第2の復号の結果のうち、航法メッセージに含まれるGPS衛星の固有情報が格納されている第1サブフレーム〜第3サブフレームのデータ部分を照合対象として、そのデータ列をビット単位で照合する。そして、照合結果として得られる第1の一致率に対する閾値判定を行って、誤相関の発生を判定する。
誤相関が発生した場合には、複数の想定捕捉衛星について同一内容の航法メッセージが復号され得る。そのため、複数の想定捕捉衛星についての復号の結果同士を照合し、同一内容の航法メッセージが復号されたと判定したならば、誤相関が発生したと判断する。このように、航法メッセージの復号結果同士を照合するといった簡易な方法により、誤相関の発生を適切に判定することができる。
また、本実施例では、想定捕捉衛星の捕捉信号の信号品質と、照合用の他の想定捕捉衛星の捕捉信号の信号品質との差に基づいて、照合用閾値を変更することとした。具体的には、信号品質の差が大きいほど第1の照合用閾値を小さく設定して、第1の一致率に対する閾値判定を行うこととした。これにより、誤相関の判定基準を適正化し、より確実に誤相関を判定することが可能となる。
3.変形例
本発明を適用可能な実施例は、上記の実施例に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。以下、変形例について説明するが、上記の実施例と同一の構成要素や、フローチャート中の同一の処理ステップについては同一の符号を付して説明を省略し、上記の実施例とは異なる部分を中心に説明する。
3−1.各判定方法に対応する判定処理
上記の実施例は、「1−1.第1の判定方法」に対応する誤相関判定処理を行う携帯型電話機1の実施例であるが、「1−2.第2の判定方法」や「1−3.第3の判定方法」に対応する誤相関判定処理を行う携帯型電話機1の実施例も同様に構成可能である。
図14は、上記の実施例の携帯型電話機1において、衛星信号捕捉部251が図13の第1の誤相関判定処理の代わりに実行する第2の誤相関判定処理の流れを示すフローチャートである。第2の誤相関判定処理は、「1−2.第2の判定方法」に対応する処理である。
衛星信号捕捉部251は、照合する想定捕捉衛星の組合せそれぞれについて、ループDの処理を行う(ステップD1〜D17)。ループDの処理では、衛星信号捕捉部251は、当該組合せに係る想定捕捉衛星の信号品質の差に基づいて、第2の照合用閾値を設定する(ステップD3)。第2の照合用閾値は、第2の一致率に対する閾値である。第1の判定方法と第2の判定方法とでは照合の対象が異なる。そのため、第1の判定方法とは異なる照合用閾値を使用するという意味で、ここでは「第2の照合用閾値」と称して「第1の照合用閾値」と区別する。
第2の照合用閾値の設定は、図9の第1の照合用閾値テーブル272と同様のテーブル構成の第2の照合用閾値テーブルを記憶部27に記憶させておくことで、上記の実施例と同様に実現可能である。なお、信号品質の差に応じた第2の照合用閾値の大小関係は、第1の照合用閾値テーブル272と同様に定めておけばよい。
次いで、衛星信号捕捉部251は、各エフェメリスパラメーターの値を照合し(ステップD5)、その照合結果に基づいて、第2の一致率を計算する(ステップD7)。そして、衛星信号捕捉部251は、第2の一致率が第2の照合用閾値を超えているか否かに基づいて、誤相関の発生を判定する(ステップD9)。以降の処理は、第1の誤相関判定処理と同様である。
図15は、上記の実施例の携帯型電話機1において、衛星信号捕捉部251が図13の第1の誤相関判定処理の代わりに実行する第3の誤相関判定処理の流れを示すフローチャートである。第3の誤相関判定処理は、「1−3.第3の判定方法」に対応する処理である。
先ず、衛星信号捕捉部251は、照合する想定捕捉衛星の組合せそれぞれについて、ループEの処理を行う(ステップE1〜E17)。ループEの処理では、衛星信号捕捉部251は、各照合用パラメーターの値を照合する(ステップE5)。そして、衛星信号捕捉部251は、全ての照合用パラメーターの値が一致したか否かを判定することで、誤相関を判定する(ステップE9)。以降の処理は、第1の誤相関判定処理と同様である。
図16は、上記の第3の誤相関判定処理を改良した第4の誤相関判定処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、衛星信号捕捉部251は、照合する想定捕捉衛星の組合せそれぞれについて、ループFの処理を行う(ステップF1〜F17)。ループFの処理では、衛星信号捕捉部251は、当該組合せの想定捕捉衛星の衛星軌道の異同を判定する(ステップF3)。
そして、同一軌道衛星であると判定した場合は(ステップF3;同一軌道)、衛星信号捕捉部251は、同一軌道照合用パラメーターの値同士を照合する(ステップF5)。また、別軌道衛星であると判定した場合は(ステップF3;別軌道)、衛星信号捕捉部251は、別軌道照合用パラメーターの値を照合する(ステップF7)。そして、衛星信号捕捉部251は、ステップE9へと処理を移行する。
3−2.判定方法の組合せ
1つの判定方法単体では誤相関判定が正しく行われない場合もあることを想定して、複数の判定方法を組み合わせて誤相関判定を行うこととしてもよい。例えば、航法メッセージの復号時にビット値が欠落してしまうと、「1−1.第1の判定方法」単体では誤相関を正しく判定できないおそれがある。そこで、例えば「1−1.第1の判定方法」と「1−3.第3の判定方法」とを組み合わせて誤相関判定を行うこととしてもよい。
また、航法メッセージの復号エラーにより照合用パラメーターの値が正しく取得されなかった場合は、「1−3.第3の判定方法」単体では誤相関を正しく判定できないおそれがある。そこで、例えば「1−3.第3の判定方法」と「1−2.第2の判定方法」とを組み合わせて誤相関判定を行うこととしてもよい。
図17は、この場合に衛星信号捕捉部251が実行する処理の一例である第5の誤相関判定処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、衛星信号捕捉部251は、照合する想定捕捉衛星の組合せそれぞれについて、ループGの処理を行う(ステップG1〜G17)。ループGの処理では、衛星信号捕捉部251は、第1の予備判定処理を行う(ステップG3)。具体的には、衛星信号捕捉部251は、例えば「1−3.第3の判定方法」に従って誤相関の発生を予備判定する。
次いで、衛星信号捕捉部251は、第1の予備判定処理において誤相関判定がなされたか否かを判定し(ステップG5)、なされなかったと判定した場合は(ステップG5;No)、第2の予備判定処理を行う(ステップG7)。具体的には、衛星信号捕捉部251は、例えば「1−2.第2の判定方法」に従って誤相関の発生を予備判定する。
その後、衛星信号捕捉部251は、第2の予備判定処理において誤相関判定がなされたか否かを判定し(ステップG9)、なされなかったと判定した場合は(ステップG9;No)、正相関と最終判定して(ステップG11)、次の組合せへと処理を移行する。
それに対して、ステップG5又はG9の何れかにおいて誤相関判定がなされたと判定した場合は(ステップG5;Yes又はステップG9;Yes)、衛星信号捕捉部251は、誤相関と最終判定する(ステップG13)。そして、誤捕捉衛星を判定した後(ステップG15)、次の衛星組合せへと処理を移行する。
3−3.航法メッセージの照合対象
航法メッセージ同士を照合する際に照合対象とするデータ部分は、航法メッセージのうち衛星の固有情報が格納されている部分であればよく、適宜設定変更可能である。例えば、第1〜第3サブフレームの全体を照合対象としてもよいし、第1〜第3サブフレームのうちの何れか一のサブフレームを照合対象としてもよい。また、サブフレーム単位で照合を行うのではなく、ワード単位で照合を行うこととしてもよい。
3−4.照合用パラメーター
また、上記の実施形態で説明した照合用パラメーターの組合せの他にも、照合用パラメーターは適宜設定変更可能である。例えば、エポック時刻“toe”はエフェメリス発行番号“IODE”とともにエフェメリスを識別するために欠かせないパラメーターである。そこで、原理で説明した(1)〜(3)の照合用パラメーターの組合せの他に、(4)エフェメリス発行番号“IODE”及びエポック時刻“toe”、(5)エフェメリス発行番号“IODE”、エポック時刻“toe”及び平均近点角“M0”、といった照合用パラメーターの組合せを用いて照合を行うこととしてもよい。
3−5.信号品質の算出
上記の実施例では、捕捉信号の信号品質としてSNRを算出する場合について説明したが、信号品質の算出方法はこれに限られない。例えば、次式(2)で定義される信号品質指標値XPRを算出して、捕捉信号の信号品質としてもよい。
XPR=(PS−PN)/PS ・・・(2)
但し、XPRは“0〜1”の範囲内の値であり、XPRが“1”に近いほど信号品質が高いことを意味する。
3−6.照合用閾値の変更
上記の実施例では、照合する2つの想定捕捉衛星についての捕捉信号の信号品質の差に基づいて照合用閾値を変更したが、照合用閾値の変更方法はこれに限られない。例えば、捕捉周波数の差に基づいて、照合用閾値を変更することとしてもよい。
図18は、この場合において、図9の第1の照合用閾値テーブル272の代わりに記憶部27に記憶させておく第1の照合用閾値テーブル272Bのテーブル構成の一例を示す図である。第1の照合用閾値テーブル272Bには、捕捉周波数の差2725と、第1の照合用閾値2727とが対応付けて記憶されている。
より具体的には、第1の照合用閾値テーブル272Bには、捕捉周波数の差2725が小さいほど、第1の照合用閾値として小さな値が設定されている。捕捉周波数の差“Δf”が小さいということは、照合する2つの想定捕捉衛星は近い周波数帯でサーチされたことを意味する。近い周波数帯での周波数サーチを行うと、同じ衛星信号を捕捉する可能性が高まるため、誤相関が発生する可能性も高まる。そこで、捕捉周波数の差“Δf”が小さいほど照合用閾値を小さく設定することで、誤相関の判定基準を緩和する(誤相関と判定し易くする)ことが適切である。
なお、本願発明者が実験を行った結果、近接した周波数同士ばかりでなく、1[kHz]刻みで離隔した周波数同士でも、誤相関が発生することが確認された。これは、GPS衛星信号では、スペクトラム拡散変調方式により、C/Aコードでは信号エネルギーが1.57542[GHz]を中心として2[MHz]もの周波数帯域に亘って拡散していることによるものである。このことを考慮して、第1の照合用閾値テーブル272Bでは、捕捉周波数の差“Δf”から“1[kHz]=1000[Hz]”の整数倍を減算した“Δf−1000N”(但し、N=0,1,2,・・・)の大きさを捕捉周波数の差とみなして、第1の照合用閾値を分類している。
3−7.誤捕捉衛星の判定
上記の実施例では、捕捉信号の信号品質に基づいて誤捕捉衛星を判定した。すなわち、各想定捕捉衛星の組合せに係る想定捕捉衛星のうち、捕捉信号の信号品質が低い方の衛星を誤捕捉衛星と判定することとして説明した。この誤捕捉衛星の判定を、相関値の大きさに基づいて行うこととしてもよい。
衛星信号が正しく捕捉された場合には、誤って捕捉された場合と比べて、ピーク相関値が大きくなる傾向がある。従って、照合する2つの想定捕捉衛星についてのピーク相関値の大きさを比較し、ピーク相関値が小さい方の衛星を誤捕捉衛星と判定することも可能である。
3−8.電子機器
上記の実施例では、電子機器の一種である携帯型電話機に本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明を適用可能な電子機器はこれに限られるわけではない。例えば、カーナビゲーション装置や携帯型ナビゲーション装置、パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)、腕時計といった他の電子機器についても同様に適用することが可能である。
3−9.処理の主体
上記の実施例では、誤相関判定をベースバンド処理回路部の処理部が実行するものとして説明したが、誤相関判定を電子機器のホスト処理部が実行することとしてもよい。また、GPS衛星信号の捕捉及び誤相関判定はベースバンド処理回路部の処理部が実行し、位置算出は電子機器のホスト処理部が行うといったように処理を分担することとしてもよい。
3−10.衛星測位システム
また、上記の実施形態では、衛星測位システムとしてGPSを例に挙げて説明したが、WAAS(Wide Area Augmentation System)、QZSS(Quasi Zenith Satellite System)、GLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)、GALILEO等の他の衛星測位システムであってもよい。
1 携帯型電話機、 10 GPS受信部、 11 RF受信回路部、 20 ベースバンド処理回路部、 21 乗算部、 22 キャリア除去用信号発生部、 23 相関演算部、 24 レプリカコード発生部、 25 処理部、 27 記憶部、 30 ホスト処理部、 40 操作部、 50 表示部、 60 携帯電話用アンテナ、 70 携帯電話用無線通信回路部、 80 記憶部、 90 時計部

Claims (8)

  1. 衛星信号に搬送された航法メッセージを第1のレプリカコードを用いて復号する第1の復号及び第2のレプリカコードを用いて復号する第2の復号を実行することと、
    前記第1の復号の結果及び前記第2の復号の結果を用いて誤相関の発生を判定することと、
    前記第1の復号時の信号品質と前記第2の復号時の信号品質との差に基づいて前記誤相関の判定基準を変更することと、
    を含む誤相関判定方法。
  2. 衛星信号に搬送された航法メッセージを第1のレプリカコードを用いて復号する第1の復号及び第2のレプリカコードを用いて復号する第2の復号を実行することと、
    前記第1の復号の結果及び前記第2の復号の結果を用いて誤相関の発生を判定することと、
    前記第1の復号時の捕捉周波数と前記第2の復号時の捕捉周波数との差に基づいて前記誤相関の判定基準を変更することと、
    を含む誤相関判定方法。
  3. 前記判定することは、前記第1及び第2の復号の結果のうち、前記航法メッセージに含まれる衛星の固有情報同士を照合することを含む、
    請求項1または2に記載の誤相関判定方法。
  4. 前記照合することは、ビット単位で照合することを含み、
    前記判定することは、前記ビット単位の照合結果に基づいて誤相関の発生を判定することを含む、
    請求項に記載の誤相関判定方法。
  5. 前記照合することは、前記第1及び第2の復号の結果のうち、前記航法メッセージに含まれる衛星の軌道暦のデータ格納部分について照合することを含む、
    請求項3又は4に記載の誤相関判定方法。
  6. 前記照合することは、少なくとも軌道暦識別番号又は衛星位置指定値について照合することを含む、
    請求項に記載の誤相関判定方法。
  7. 衛星信号に搬送された航法メッセージを第1のレプリカコードを用いて復号する第1の復号及び第2のレプリカコードを用いて復号する第2の復号を実行する復号部と、
    前記第1の復号時の信号品質と前記第2の復号時の信号品質との差に基づいて前記誤相関の判定基準を変更し、前記第1の復号の結果及び前記第2の復号の結果を用いて誤相関の発生を判定する判定部と、
    を備えた誤相関判定装置。
  8. 衛星信号に搬送された航法メッセージを第1のレプリカコードを用いて復号する第1の復号及び第2のレプリカコードを用いて復号する第2の復号を実行する復号部と、
    前記第1の復号時の捕捉周波数と前記第2の復号時の捕捉周波数との差に基づいて前記誤相関の判定基準を変更し、前記第1の復号の結果及び前記第2の復号の結果を用いて誤相関の発生を判定する判定部と、
    を備えた誤相関判定装置。
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