JP5678425B2 - 画像形成装置とデータ処理方法とプログラム - Google Patents

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Description

この発明は、プリンタ,複写機,プリント機能と複写機能を含む複数の機能を備えた複合機を含む画像形成装置とそのデータ処理方法とプログラムに関する。
情報処理装置(例えば、クライアントPC)とサーバと画像形成装置(例えば、プリンタ,コピー機,複合機)とを備えたネットワークにおいて、サーバにプリンタドライバプログラム(以下「プリンタドライバ」という)をインストールし、情報処理装置で上記プリンタドライバを使用し、サーバを介して画像形成装置に印刷させるポイント・アンド・プリント(Point&Print、登録商標)なる技術が知られている。
しかし、上記のようなポイント・アンド・プリントを行うにはサーバが別途必要であり、会社等のユーザにとってサーバの管理が負荷になっていた。
そこで、画像形成装置がPCの構成や性能を備えつつある状況にあって、ユーザからは、画像形成装置について、画像形成装置の機能だけでなく、ポイント・アンド・プリントが行えるような簡易のプリンタサーバとしての機能も備えていることが望まれている。
また、印刷出力時にICカードやパスワードによる利用者認証を行い、その利用者認証によって正規の利用者であることが認証されると、ネットワーク上のどの画像形成装置からでも所望の印刷出力ができるロケーションフリー印刷(「ロケーションフリー」は登録商標)がある。
従来、プリンタ部による通常印刷の実行前に印刷結果を確認するための試し印刷の印刷指示入力を受け付けた場合、試し印刷に替えて印刷結果のプレビュー画像を操作表示部に表示する画像形成装置(例えば、特許文献1参照)があった。
しかしながら、上述した従来の画像形成装置では、ネットワークにおいてポイント・アンド・プリントを実行するには別途サーバが必要であり、ロケーションフリー印刷を実施した場合、表示機能を備えていない画像形成装置では、ユーザが認証のためにICカードをかざして認証が成功すると、登録されている全ての文書が出力されてしまうので、ユーザが望んだ印刷物か否かを確認する前に印刷されてしまうという問題があった。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、ネットワーク上でポイント・アンド・プリントとロケーションフリー印刷を実施した場合、印刷させる画像形成装置に表示機能が無くても本印刷前の印刷結果の確認ができるようにすることを目的とする。
この発明は上記の目的を達成するため、ネットワークを介して少なくとも1つの情報処理装置と少なくとも1つの他の画像形成装置と接続し、上記情報処理装置から受信した印刷データを出力先として指定された他の画像形成装置に送信する画像形成装置であって、上記情報処理装置から受信した印刷データを保存する保存手段と、上記保存手段に保存された印刷データに基づいてサンプル文書を印刷するサンプル印刷手段と、出力先として指定された他の画像形成装置から認証を行うための認証情報を受け付ける受付手段と、上記受付手段によって受け付けた上記認証情報に基づく認証を行う認証手段と、上記出力先の画像形成装置に対して実行可能なコマンドの種類を確認し、上記印刷データに上記出力先の画像形成装置の仕向け国と異なる国のコマンドがあった場合、上記印刷データのコマンドを上記出力先の画像形成装置の仕向け国のコマンドに変更する手段と、上記認証手段によって認証された場合、上記サンプル印刷手段によって印刷され、上記変更する手段により変更された上記印刷データを出力先として指定された他の画像形成装置へ送信する送信手段を備えた画像形成装置を提供する。
また、上記印刷データに自画像形成装置では実行できない後処理の印刷設定があった場合、上記サンプル印刷手段が印刷を行う場合に、上記印刷データに前記実行できない後処理の内容を示す画像を追加して印刷するようにするとよい。
さらに、上記出力先の画像形成装置に対して実行可能な用紙のフィード方向を確認し、上記印刷データに上記出力先の画像形成装置では実行できない用紙のフィード方向の印刷設定があった場合、上記印刷データの印刷設定を上記出力先の画像形成装置で実行できる用紙のフィード方向に変更する手段を設けるとよい。
さらに、上記他の画像形成装置で印刷させる印刷データを生成する処理の手順を含むプリンタドライバプログラムを保持する手段と、上記情報処理装置に上記プリンタドライバプログラムを提供する手段を設けるとよい。
また、ネットワークを介して少なくとも1つの情報処理装置と少なくとも1つの他の画像形成装置と接続し、上記情報処理装置から受信した印刷データを出力先として指定された他の画像形成装置に送信する画像形成装置のデータ処理方法であって、上記情報処理装置から受信した印刷データを保存する保存工程と、上記保存工程において保存された印刷データに基づいてサンプル文書を印刷するサンプル印刷工程と、出力先として指定された他の画像形成装置から認証を行うための認証情報を受け付ける受付工程と、上記受付工程において受け付けた上記認証情報に基づく認証を行う認証工程と、上記出力先の画像形成装置に対して実行可能なコマンドの種類を確認し、上記印刷データに上記出力先の画像形成装置の仕向け国と異なる国のコマンドがあった場合、上記印刷データのコマンドを上記出力先の画像形成装置の仕向け国のコマンドに変更する工程と、上記認証工程において認証された場合、上記サンプル印刷工程において印刷され、上記変更する手段により変更された上記印刷データを出力先として指定された他の画像形成装置へ送信する送信工程とを備えるデータ処理方法を提供する。
さらに、上記データ処理方法において、上記印刷データに自画像形成装置では実行できない後処理の印刷設定があった場合、上記サンプル印刷工程において印刷を行う場合に、上記印刷データに上記実行できない後処理の内容を示す画像を追加して印刷するようにするとよい。
また、上記データ処理方法に、上記出力先の画像形成装置に対して実行可能な用紙のフィード方向を確認し、上記印刷データに上記出力先の画像形成装置では実行できない用紙のフィード方向の印刷設定があった場合、上記印刷データの印刷設定を上記出力先の画像形成装置で実行できる用紙のフィード方向に変更する工程を含めるとよい。
また、上記データ処理方法に、上記他の画像形成装置で印刷させる印刷データを生成する処理の手順を含むプリンタドライバプログラムを保持する工程と、上記情報処理装置に上記プリンタドライバプログラムを提供する工程を含めるとよい。
さらに、コンピュータに、上記のような画像形成装置を構成する各手段としての機能を実現させるためのプログラムを提供する。
この発明による画像形成装置とデータ処理方法は、ネットワーク上でポイント・アンド・プリントとロケーションフリー印刷を実施した場合、印刷させる画像形成装置に表示機能が無くても本印刷前の印刷結果の確認ができるようにすることができる。
また、この発明によるプログラムは、コンピュータに、ネットワーク上でポイント・アンド・プリントとロケーションフリー印刷を実施した場合、印刷させる画像形成装置に表示機能が無くても本印刷前の印刷結果の確認ができるようにするための機能を実現させることができる。
この発明の一実施例である画像形成システムの構成を示すブロック図である。 図1に示すPCの構成を示すブロック図である。 図1に示す複合機の構成を示すブロック図である。 図1に示すプリンタの構成を示すブロック図である。
図1に示すPCと複合機のプリンタドライバの構成を示すブロック図である。 印刷設定画面の一例を示す図である。 図1に示す画像形成システムにおける印刷処理を示すシーケンス図である。 図1に示す画像形成システムにおける続きの印刷処理を示すシーケンス図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
〔実施例〕
図1は、この発明の一実施例である画像形成システムの構成を示すブロック図である。
この画像形成システムは、複数のクライアントパーソナルコンピュータ(以下「PC」と略称する)1と、複数の複合機2と、複数のプリンタ3と4とがそれぞれネットワーク5で相互に通信可能に繋がっている。
なお、同図には、PC1と複合機2をそれぞれ1台、プリンタを2台図示し、その他のPC,複合機,プリンタの図示を省略している。
PC1は、CPU,ROM及びRAMからなるマイクロコンピュータによって実現される情報処理装置であり、オペレーティングシステム(OperatingSystem:OS、例えば、ウィンドウズ(Windows:登録商標))によって動作する。
複合機2は、プリント機能,複写機能(コピー機能),スキャン機能,通信機能を備えた画像形成装置であり、OS(例えば、ウィンドウズエンベデッド(Windows Embedded:登録商標))で動作する。この複合機2は、このネットワーク5上で、PC1に対してプリンタ3と4(複合機2も含む)でポイント・アンド・プリントを行えるようにすると共に、プリンタ3と4(複合機2も含む)でロケーションフリー印刷をさせるための簡易サーバとしての機能も果たす。
プリンタ3と4は、それぞれプリントができる画像形成装置であり、それぞれ仕様が違うものとする。その仕様の違いとは、例えば、サポートするトレイの向きや、付いているフィニッシャ等である。
ネットワーク5は、例えば、ローカルエリアネットワークやインターネットがある。
この画像形成システムは、PC1が複合機2に保持されたプリンタ3又は4のプリンタドライバの提供を受けて、そのプリンタドライバを使って、複合機2を介して出力先として指定したプリンタ3又は4で印刷させるポイント・アンド・プリントを行うと共に、複合機2を含めてプリンタ3及び4から利用者認証を伴うロケーションフリー印刷を行える。また、プリンタ3及び4からロケーションフリー印刷の際、複合機2で印刷内容を確認するためのサンプル文書の印刷(試し印刷を1部印刷)を行える。さらに、そのサンプル文書の印刷の際、印刷データにプリンタ3又は4では実行できない後処理の印刷設定があった場合、その後処理の内容が分るようにサンプル印刷結果に反映させることができる。
また、印刷データにプリンタ3又は4ではサポートされていない用紙のフィード方向が指定されていた場合、印刷データをプリンタ3又は4で実行できる用紙のフィード方向に変更してプリンタ3又は4へ出力できる。
さらに、印刷データにプリンタ3又は4ではサポートされていないコマンドが含まれていた場合、印刷データをプリンタ3又は4で実行できるコマンドに変更してプリンタ3又は4へ出力できる。
次に、図1に示したPC1の構成を説明する。
図2は、図1に示したPC1の構成を示すブロック図である。
PC1は、CPU,ROM及びRAMからなるマイクロコンピュータによって実現される制御部10と、ユーザが操作情報を入力する入力部15と、ユーザに各種の情報を表示する表示部16を備えている。
制御部10には、PC1の全体の制御処理を実行するOS11と、文書作成を含む各種のアプリケーションプログラム(図中「アプリケーション」と略称する)12と、OS11又はアプリケーション12の印刷データの描画命令を複合機2やプリンタ3と4が出力できるページ記述言語(Page Description Language:PDL、登録商標)データに変換するためのプログラムであるプリンタドライバ13がインストールされており、印刷データを一時的に保持するスプーラ14の機能も備えている。
この実施例では、印刷データをPDLデータに変換する処理をPC1側で行っても良いし、複合機2側で行っても良い。
上記プリンタドライバ13のインストール形態は、複合機2に出荷時からインストールされているプリンタドライバをPC1と共有する形でインストールしている。したがって、PC1は、ネットワーク3を介して複合機2から提供されるプリンタドライバをインストールして複合機2,プリンタ3及び4に対するポイント・アンド・プリントが可能になる。
上記PDLはページ記述言語であり、プリンタに対して描画を指示するためのプログラミング言語である。
次に、図1に示した複合機2の構成を説明する。
図3は、図1に示した複合機2の構成を示すブロック図である。
複合機2は、CPU,ROM及びRAMからなるマイクロコンピュータによって実現され、この複合機2の全体の制御を司る制御部20と印刷部28を備えている。
制御部20は、認証部21,保存部22,仕様適合判定部23,印刷画像生成部24,受信部26,及び送信部27の機能を有し、プリンタドライバ25がインストールされている。このプリンタドライバ25は、PC1にインストールされるものと同じである。この制御部20が、この発明に係るプログラムの各手順を実行することにより、この発明に係るデータ処理方法の各工程の処理を実行し、この発明に係る各手段の機能を果たす。
受信部26は、ネットワーク5を介してPC1からの印刷データと、プリンタ3及び4からの認証情報と、プリンタ3及び4からのサポート情報(実行できる用紙のフィード方向,実行できるコマンド等)を受信し、認証情報は認証部21へ、印刷データとサポート情報は保存部22へそれぞれ送る。
認証部21は、プリンタ3又は4からの認証情報に基づいて利用者の認証(このネットワーク5上でロケーションフリー印刷を行える正規ユーザであるか否かの確認)を行い、認証が成功(正規ユーザであることを確認)した場合、保存部22にサンプル印刷のための印刷データの出力、及び指定されたプリンタ3又は4への出力のための印刷データの出力を指示する。この利用者認証については公知技術なので詳細な説明を省略する。
保存部22は、印刷データとサポート情報を記憶して保存し、認証部21からの指示に基づいて印刷データ又は印刷データとサポート情報を仕様適合判定部23へ送る。
仕様適合判定部23は、サンプル印刷時は、保存部22から受け取った印刷データに基づいて丁合,ステープル,パンチを含むフィニッシャ(後処理)又はトレイが使えるか否かの判定をし、その判定結果と共に印刷データを印刷画像生成部24へ出力する。また、プリンタ3又は4への印刷データの出力時は、保存部22から受け取ったサポート情報に基づいてプリンタ側で実行可能な用紙のフィード方向とコマンドの種類とを判定し、その判定結果と共に印刷データをプリンタドライバ25へ出力する。
印刷画像生成部24は、仕様適合判定部23から受け取った判定結果に基づいて、同じく仕様適合判定部23から受け取った印刷データからラスタ画像データを生成すると共に、その生成の際、複合機2では実行できない後処理があった場合、例えば、ステープルが無い場合は止める位置を示す画像を、パンチが無い場合は穴空け位置を示す画像をそれぞれ付加し、印刷部28へ送る。
印刷部28は、印刷画像生成部24から受け取ったラスタ画像データによってサンプル文書を1部だけ試し印刷する。
プリンタドライバ25は、仕様適合判定部23から受け取った判定結果に基づいて、印刷データに出力先のプリンタ側では実行できない用紙のフィード方向又はコマンドがあった場合、出力先のプリンタ側で実行できる用紙のフィード方向又はコマンドに変更し、送信部27へ送る。この実施例では、PC1側で印刷データがPDLデータに変換されていた場合、プリンタドライバ25ではその変換を行わずに出力する。また、PC1側で印刷データがPDLデータに変換されていなければ、プリンタドライバ25が出力先のプリンタに合わせて印刷データをPDLデータに変換する。
送信部27は、プリンタドライバ25から受け取った印刷データを予め指定された出力先のプリンタ3又は4へネットワーク5を介して送信する。
上記印刷データの出力先のプリンタの指定については、PC1から出力される際に付加されるユーザ情報と、プリンタ3又は4から入力される認証情報とを対応させておき、プリンタ3又は4から入力された認証情報に対応するユーザ情報で登録された印刷データを出力対象の印刷データとして複合機2が指定するようにしても良いし、その他の公知技術によってするようにしても良い。
また、認証情報の入力も出力先のプリンタ3又は4から入力するようにしても良いし、複合機2に入力するようにしても良い。
次に、図1に示したプリンタ3と4の構成を説明する。
図4は、図1に示したプリンタ3の構成を示すブロック図である。なお、プリンタ4の構成も図4と同じなので、その説明を省略する。
プリンタ3は、ICカード読取部30,送受信部31,印刷画像生成部32,印刷部33を備えている。このプリンタ3(プリンタ4についても同様)には、受信した印刷データのレイアウトを表示可能な表示部は備えていない。
ICカード読取部30は、PC1のユーザ(利用者)が持つICカードからIDやパスワードなどの認証情報(利用者の個人情報)を読み取り、送受信部31へ送る。
送受信部31は、ネットワーク5を介して他のプリンタへのクエリ(処理要求)を出したり、複合機2へ認証情報と共に自装置でのサポート情報(実行可能な用紙のフィード方向,実行可能なコマンドの種類など)を送信し、複合機2(又は他のプリンタ)から送られてくる印刷データを受信し、印刷画像生成部32に送る。
印刷画像生成部32は、送受信部31から受け取った印刷データに基づいて用紙に印刷するためのラスタ画像データを生成し、印刷部33へ送る。
印刷部33は、印刷画像生成部32から受け取ったラスタ画像データに基づいて用紙に印刷する。
次に、上記プリンタドライバについて説明する。
図5は、プリンタドライバ13,25の構成を示すブロック図である。
プリンタドライバ13,25は、グラフィックス部40とユーザインタフェース(UI)部45を有する。
グラフィックス部40は、描画命令受信部41,画像回転部42,PJL/PDL生成部43,送信部44を有する。
描画命令受信部41は、アプリケーション(もしくはOS)から送られてきたデータの描画命令を受け、グラフィックス部40内の他のモジュールに適切に命令を割り振る機能を持つ。描画命令とは、例えば、ウィンドウズではDrvTextOut(文字を書く命令)などのことを指す。
画像回転部42は、出力先のプリンタで実行可能なフィード方向に合わせて印刷データの描画命令を回転させ、縦送り(Short Edge Feed:SEF)もしくは横送り(Long Edge Feed:LEF)にするための印刷データを作る。
上記縦送りは用紙の短辺が用紙搬送方向に対して垂直になるように搬送させる方向であり、上記横送りは用紙の長辺が用紙搬送方向に対して垂直になるように搬送させる方向である。
プリンタ・ジョブ・ランゲージ(Printer Job Language:PJL、登録商標)/PDL生成部43は、UI部45の設定管理部47から渡された印刷設定とアプリケーション(もしくはOS,認証部)から渡された印刷データの描画命令をプリンタが解釈できるPDLデータに変換すると共に、印刷データのコマンドを出力先のプリンタ側で実行可能なコマンドの種類に変更する機能をもつ。PJLは、プリンタ言語を設定するコマンドである。
送信部44は、複合機2,プリンタ3又は4に印刷データを送る機能を持つ。
UI部45は、各種の印刷設定を行うユーザインタフェースを提供する。
UI部45は、表示部46と設定管理部47を有する。
表示部46は、図6に示すような印刷設定画面を表示する。図6の印刷設定画面は公知なので詳細な説明を省略する。
設定管理部47は、表示部46に表示した印刷設定画面に対して入力された印刷設定の設定値を保持する機能を有する。ウィンドウズではDEVMODEというデータ構造にデータを入力して保持する。
次に、この実施例の画像形成システムにおける印刷処理について説明する。
図7は、図1に示した画像形成システムにおける印刷処理を示すシーケンス図である。
この説明では、ユーザは複合機2でサンプル文書を1部印刷し、プリンタ3で文書を本印刷する例を示す。また、プリンタ3で印刷する部数は3部であり、その印刷には製本且つ中綴じの後処理の印刷設定をしているものとする。また、印刷データをPDLデータに変換するのはPC1側で行うものとする。さらに、プリンタ3には、中綴じを行うためのフィニッシャが1つ付いているが、複合機2には付いていないものとする。また、ユーザはプリンタ3でICカードを使って利用者認証を行っている。なお、図7にはプリンタ側のサポート情報を通知する処理を省略している。
PC1では、ユーザが表示部46に表示された印刷設定画面に印刷設定(中綴じ等)を設定すると、その設定値は設定管理部47に保存される。描画命令受信部41がアプリケーション(図中「アプリ」と略称する)又はOSからの印刷の描画命令を受信すると、PJL/PDL生成部43へ送り、PJL/PDL生成部43は、設定管理部47に保存された設定値を要求して取得し、その設定値に基づいて上記描画命令からPDLデータ(図中「PDL」と記載する)を生成し、送信部44を介して複合機2へ送信する。
複合機2では、受信部26によってPC1からのPDLデータを受信すると、それを保存部22に保存する。
一方、プリンタ3のICカード読取部30からユーザのICカードの認証情報を読み取ると、それを複合機2へ送る。
複合機2では、受信部26によって認証情報を受信すると、認証部21がその認証情報に基づいて利用者認証を行い、認証に成功したら、保存部22にサンプル印刷のためのPDLデータの出力を指示し、保存部22は仕様適合判定部23へPDLデータを送る。
仕様適合判定部23は、複合機2において丁合,ステープル,パンチを含むフィニッシャ(後処理)又はトレイが使えるか否かを判定し、その判定結果と共に、PDLデータに1部だけ試し印刷を行う情報を付加(例えば、PJLで「@PJL SET SAMPLEPRINT=ON」)して印刷画像生成部24へ送る。
印刷画像生成部24は、PDLデータからラスタ画像データを生成し、そのPDLデータに後処理の印刷設定があり、その後処理を複合機2では実行できない場合、ラスタ画像データに後処理の内容を示す画像を付加する。例えば、ステープルやパンチの場合、ステープル又はパンチの位置を示す丸印の画像を付加する。そして、複合機2は生成したラスタ画像データによって試し印刷のサンプル文書を1部だけ印刷する。
上記シーケンスにより出力される試し印刷のサンプル文書は、印刷した複合機2にフィニッシャがついていないので、実際には中綴じされない文書が出力される。
しかし、ステープルやパンチだったら、文書中に絵で実際にステープルやパンチが打たれる所に丸印が印刷されているので、ユーザはプリンタにおける本印刷ではステープルやパンチが打たれる個所を確認することができる。
また、複合機2で出力先のプリンタのサポート情報(機器情報)を取得し、そのサポート情報に基づいて、例えば、ユーザがPC1でステープルやパンチの印刷設定をしていても、最終的に出力するプリンタ3又は4にフィニッシャがついていない場合、もしくはフィニッシャの種類が違って設定したフィニッシング処理ができない場合は、丸印を印刷しないようにすれば、ユーザにPC1で設定した印刷設定は出力先のプリンタでは実行できない事を知らせることができる。
他にも、実際の印刷文書以外に無効となる設定一覧の内容を示す情報を同時に印刷して、ユーザに知らせることも可能である。
上記サポート情報の取得は、プリンタ3が複合機2へ送信するようにしても良いし、複合機2側から取得するようにしても良い。
上記サンプル文書の印刷後、ユーザが内容を確認して問題が無かったら、プリンタ3でもう一度ICカードによる認証を行い、通常のロケーションフリー印刷を行う。
図8は、図1に示した画像形成システムにおける印刷処理の続きを示すシーケンス図である。図7で説明した処理については説明を省略又は簡単にする。
この処理では、ICカード読取部30によって読み取った認証情報に、プリンタ3でのサポート情報(図中「他の情報」と記載)を付加して送受信部31から複合機2へ送信する。上記サポート情報には、実行できる用紙のフィード方向,実行できるコマンドの種類を含むプリンタ3での機能の有無や実行の可否に係る各種の情報が含まれている。
複合機2では、プリンタ3からの認証情報の認証が成功し、上述のようにしてサンプル文書の試し印刷を実行した後、再び認証を行い、それが成功すると、保存部22に保存されているPDLデータとサポート情報を仕様適合判定部23へ送る。
仕様適合判定部23は、PDLデータについて、プリンタ3で実行できない用紙のフィード方向が設定されているか否か、プリンタ3で実行できない種類のコマンドが含まれているか否かを判断する。また、その他のサポートについても有無や可否を判断する。そして、その判定結果と共にPDLデータをプリンタドライバのPJL/PDL生成部43へ送る。
PJL/PDL生成部43は、上記判定結果に基づいて、PDLデータにプリンタ3で実行できない用紙のフィード方向が設定されていれば、画像回転部42によってプリンタ3で実行できる用紙のフィード方向に合わせるように画像の向きを回転させ、プリンタ3で実行できない種類のコマンドが含まれていれば、PJLでコマンドの種類を変更し、送信部44と27を介してプリンタ3へ送る。
プリンタ3では、送受信部31で受信したPJL/PDLデータに基づいて印刷画像生成部32がラスタ画像データを生成して本印刷として3部を印刷する。
このようにして、例えば、プリンタ3では、用紙のフィードの方向が縦送りしかサポートしていなかった場合、ロケーションフリー印刷のために蓄積されたPDLデータが横送りで作られていると、プリンタ3では上手く印刷できずにエラーが出る恐れがある。
しかし、上述の処理により、PDLデータを縦送りに変更するので、プリンタ3では不都合なく印刷することができる。
また、PDLデータのコマンドの種類が、アメリカ仕向け(輸出先)の複合機に蓄積したデータのパンチは、出力しようとするプリンタ3が日本仕向けの場合、例えば、「@PJL SET PUNCH=US2」を「@PJL SET PUNCH=JP2」に変更することにより、プリンタ3で不都合なく印刷することができる。
上述の処理では、ユーザはプリンタ3でICカードを使ってロケーションフリー印刷のための利用者認証を行っている場合を説明したが、ロケーションフリー印刷なので、読み取り機能さえあればネットワーク5上の他のプリンタ4や文書を保存している複合機2で利用者認証を行うこともできる。
上述の実施例では、プリンタ3がサポート情報(機器情報)を複合機2へ送信する場合を示したが、複合機2側から取得するようにしても良い。
また、サポート情報の取得のタイミングも最終的に印刷する前までならどのタイミングで取得しても良い。
また、ICカードによる利用者認証は一例として示しただけであり、個人認証ができるものなら、IDとパスワードを直接入力したり、その他の方法で行うようにしてもよい。
この実施例によれば、ネットワーク3上に別途サーバを設けなくても、複合機2によってPC1からプリンタ3,4へのポイント・アンド・プリントを実現し、その際、プリンタ3,4に対するロケーションフリー印刷での本印刷前に、複合機2において印刷成果物の内容や体裁を確認することができる。
また、複数のプリンタ等に適する形で印刷することができる。
さらに、ICカードをかざした時にサーバとなる複合機で試し印刷をできる。
また、実際に出力したいプリンタの仕様に合わせて、印刷データを変更するので、プリンタ側でサポートできない印刷設定がされているために印刷できないような不具合を解消できる。
この発明による画像形成装置とそのデータ処理方法とプログラムは、プリンタ,複写機,プリント機能と複写機能を含む複数の機能を備えた複合機において適用することができる。
1:PC 2:複合機 3,4:プリンタ 5:ネットワーク 10,20:制御部 11:OS 12:アプリケーション 13,25:プリンタドライバ 14:スプーラ 15:入力部 16,46:表示部 21:認証部 22:保存部 23:仕様適合判定部 24,32:印刷画像生成部 26:受信部 27,44:送信部 28,33:印刷部 30:ICカード読取部 31:送受信部 40:グラフィックス部 41:描画命令受信部 42:画像回転部 43:PJL/PDL生成部 45:UI部 47:設定管理部
特開2007−160790号公報

Claims (9)

  1. ネットワークを介して少なくとも1つの情報処理装置と少なくとも1つの他の画像形成装置と接続し、前記情報処理装置から受信した印刷データを出力先として指定された他の画像形成装置に送信する画像形成装置であって、
    前記情報処理装置から受信した印刷データを保存する保存手段と、
    前記保存手段に保存された印刷データに基づいてサンプル文書を印刷するサンプル印刷手段と、
    出力先として指定された他の画像形成装置から認証を行うための認証情報を受け付ける受付手段と、
    前記受付手段によって受け付けた前記認証情報に基づく認証を行う認証手段と、
    前記出力先の画像形成装置に対して実行可能なコマンドの種類を確認し、前記印刷データに前記出力先の画像形成装置の仕向け国と異なる国のコマンドがあった場合、前記印刷データのコマンドを前記出力先の画像形成装置の仕向け国のコマンドに変更する手段と、
    前記認証手段によって認証された場合、前記サンプル印刷手段によって印刷され、前記変更する手段により変更された前記印刷データを出力先として指定された他の画像形成装置へ送信する送信手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記印刷データに自画像形成装置では実行できない後処理の印刷設定があった場合、前記サンプル印刷手段が印刷を行う場合に、前記印刷データに前記実行できない後処理の内容を示す画像を追加して印刷することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記出力先の画像形成装置に対して実行可能な用紙のフィード方向を確認し、前記印刷データに前記出力先の画像形成装置では実行できない用紙のフィード方向の印刷設定があった場合、前記印刷データの印刷設定を前記出力先の画像形成装置で実行できる用紙のフィード方向に変更する手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記他の画像形成装置で印刷させる印刷データを生成する処理の手順を含むプリンタドライバプログラムを保持する手段と、前記情報処理装置に前記プリンタドライバプログラムを提供する手段とを設けたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. ネットワークを介して少なくとも1つの情報処理装置と少なくとも1つの他の画像形成装置と接続し、前記情報処理装置から受信した印刷データを出力先として指定された他の画像形成装置に送信する画像形成装置のデータ処理方法であって、
    前記情報処理装置から受信した印刷データを保存する保存工程と、
    前記保存工程において保存された印刷データに基づいてサンプル文書を印刷するサンプル印刷工程と、
    出力先として指定された他の画像形成装置から認証を行うための認証情報を受け付ける受付工程と、
    前記受付工程において受け付けた前記認証情報に基づく認証を行う認証工程と、
    前記出力先の画像形成装置に対して実行可能なコマンドの種類を確認し、前記印刷データに前記出力先の画像形成装置の仕向け国と異なる国のコマンドがあった場合、前記印刷データのコマンドを前記出力先の画像形成装置の仕向け国のコマンドに変更する工程と、
    前記認証工程において認証された場合、前記サンプル印刷工程において印刷され、前記変更する手段により変更された前記印刷データを出力先として指定された他の画像形成装置へ送信する送信工程とを備えることを特徴とするデータ処理方法。
  6. 前記印刷データに自画像形成装置では実行できない後処理の印刷設定があった場合、前記サンプル印刷工程において印刷を行う場合に、前記印刷データに前記実行できない後処理の内容を示す画像を追加して印刷することを特徴とする請求項記載のデータ処理方法。
  7. 前記出力先の画像形成装置に対して実行可能な用紙のフィード方向を確認し、前記印刷データに前記出力先の画像形成装置では実行できない用紙のフィード方向の印刷設定があった場合、前記印刷データの印刷設定を前記出力先の画像形成装置で実行できる用紙のフィード方向に変更する工程を含むことを特徴とする請求項5又は6記載のデータ処理方法。
  8. 前記他の画像形成装置で印刷させる印刷データを生成する処理の手順を含むプリンタドライバプログラムを保持する工程と、前記情報処理装置に前記プリンタドライバプログラムを提供する工程とを含むことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載のデータ処理方法。
  9. コンピュータに、請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像形成装置を構成する各手段としての機能を実現させるためのプログラム。
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