JP5676967B2 - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置および画像形成方法に関する。
従来、文字や画像などを記録紙やフィルムなどのシート状の記録媒体に形成するための方式として様々な方式が知られている。記録媒体に記録剤(色材)を付着して、記録媒体上に画像を形成するインクジェット方式はその代表例である。インクジェット方式の場合、インクとして、染料を色材に用いた染料インクや、顔料を色材に用いた顔料インクが広く用いられている。
顔料インクの場合、色材である顔料は、その直径が数10nmから数100nm程度の粒子であり、一般的な記録媒体の繊維の隙間より大きい。そのため、色材が記録媒体の表面に堆積するという特徴を持つ。また、粒子であるために分解されづらく、耐光性、耐ガス性において染料インクより優れる。
一方で、顔料インクには、記録媒体に照明された正反射光が色付き、視覚的に目立ってしまうという課題がある。ここで、正反射光とは、入射光に等しい角度で反射する光のことである。例えば、スポットライトなどの光源下に記録後の記録媒体を置いた場合において、記録媒体に写り込んだ光が正反射光である。正反射光が色付く原因として、ブロンズと薄膜干渉が知られている。
ブロンズは、界面における反射に波長依存性があるために生じる現象である。インクによって固有の色になることが知られており、特にシアンインクで顕著である。例えば、シアンインクによって形成された画像領域では、正反射光はマゼンタ色に色付く。特許文献1には、記録媒体で画像が形成される際に、ブロンズを表す刺激値のより小さい記録剤が刺激値の大きい記録剤の上に重なるように色材の重ね順を決定することでブロンズの発生を抑制する技術が開示されている。
特開2007−071197号公報 特開2006−177797号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、薄膜干渉による正反射光の色付きを低減することはできない。薄膜干渉は、光路差に基づく光の位相ずれにより、特定の波長で強めあったり弱めあったりする結果、反射光に色が付く現象である。図1は、薄膜干渉の発生原理を説明する模式図である。顔料インクで画像を形成した場合、記録媒体105上に記録された色材層106の表面に入射した光101は、表面で反射する光102と、色材層106を透過後に記録媒体105の表面で反射し色材層106から出射する光104が存在する。さらには、多重反射成分103が存在する。光104の光路長は、色材層106を通過する分、光102より長くなる。この光路長差に基づく光の位相のずれにより、特定の波長がその強度を強めあったり弱めあったりする干渉が発生し、反射光に色が付く現象が発生する。
薄膜干渉によって生じる色は、光の位相のずれが光路長差に基づいている為、色材層の厚さによって決まる。図2は、入射角を45度とした場合の色材層106の厚みを100nmから300nmまで20nm間隔で変化させたときの干渉色をCIE―L*a*b*空間のa*b*平面にプロットした図である。なお、空気層の屈折率を1、色材層1006の屈折率を1.5、記録媒体の屈折率を1.3とした。色材層106の厚みが変化して光路長差も変化すると、発生する干渉色が様々に変化することが図2から確認できる。
本発明では、インクの厚さを制御することで正反射光の色付きを低減することが可能な画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、複数のカラー顔料インクを用いて記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、前記複数のカラー顔料インクのうち、相対的に色材の濃度が低いカラー顔料インクの、記録媒体上にドットの重なり数を変えて複数印字した中で正反射光の色付きが低減するようなドットの重なり数の情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段から前記ドットの重なり数の情報を取得し、当該重なり数となるようにドットを配置した前記相対的に色材の濃度が低いカラー顔料インクの吐出データを生成する手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、インクの厚さを制御することで、正反射光の色付きを低減させることが可能である。
薄膜干渉の原理を説明する模式図である。 インクの膜厚を変化させた時の色付きの変化を示す図である。 階調を変えて印字したグレイインクの正反射光の色付きの変化を模式的に示す図である。 実施形態1に係るプリントシステムを構成するホスト装置と画像形成装置の内部構成を示す図である。 ドット配置パターン化部の変換処理における入力レベルに対する出力パターンを示した図である。 マルチパス方式の記録方法を説明するための図である。 低濃度インクの最適なドットの重なり数を特定する処理の流れを示すフローチャートである。 低濃度インクのドット重なり数nが1〜5までの各サンプルの断面図の模式図である。 ドットの直径が30μmの場合のサンプル上のドット配置の一例を示す図である。 正反射光の測定の幾何条件を表す模式図である。 パス数が4の場合の、各走査の吐出データの一例を示す図である。 マルチパス方式における記録の過程を示した図である。 記録素子基板の一例を示した図である。 実施形態2にかかるプリントシステムを構成するホスト装置と画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。 クリアドットの重なり数nが0〜5までの各サンプルの断面図の模式図である。 画素毎にクリアインクの吐出データを生成する処理の流れを示すフローチャートである。
[実施形態1]
記録媒体に印刷された画像の画質を左右する主要な要因の1つとして粒状感がある。この粒状感を効果的に低減する方法として、通常用いられる記録剤の他に、より濃度の薄い記録剤を併せて用いることが知られている。例えば、通常用いられる記録剤がブラックインクであれば、グレイインクを用いる等である。顔料の濃度に関して通常用いられる濃度のインクの他により低い濃度のインクを、特にハイライト部など画像の低濃度部で用いることによって粒状感を低減することが可能である。
粒状感の低減に利用される低濃度のインクにおいては、色材層106を透過する光の量が増えるため薄膜干渉が起き易くなる。その結果、ブロンズと薄膜干渉の両方によって正反射光の色付きが生じる。その色付きは、ブロンズと薄膜干渉の両方の性質を持っている。すなわち、ブロンズの性質である固有の色になることと、薄膜干渉の性質である色材層の厚さが増すにつれ時計周りに色付きが変化することが同時に起きる。図3は、階調を変えて印字したグレイインクの正反射光の色付きの変化を模式的に示す図である。図3から分かるように、色材層の厚さが薄い領域では、色材層の厚さが増すにつれてブロンズの性質によりある色相の方向に変化し、更に色材層を厚くしていくと、時計回りに色付きが変化する振る舞いを示す。従って、低濃度のインクにおいては、ブロンズによる色付きと薄膜干渉による色付きが相殺されて正反射光の色付きが目立たなくなるような条件が存在することが分かる。
そこで、本実施形態では、低濃度のインクの厚みを調整したマスクデータを用いることで正反射光の色付きを低減するようにする。
(プリントシステムの概要)
図4は、本実施形態に係るプリントシステムを構成するホスト装置(PC)とインクジェット方式の画像形成装置(インクジェットプリンタ)の内部構成を示す図である。インクジェットプリンタは、色材として、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、グレイの基本色インク5種によって印刷を行う。その為にこれら5種のインクを吐出する記録ヘッド411を備えている。
PCのオペレーティングシステムで動作するプログラムとして、アプリケーションやプリンタドライバがある。アプリケーション401はプリンタで印刷する画像データを作成する処理を実行する。この画像データもしくはその編集等がなされる前のデータは種々の媒体を介してPCに取り込むことができる。PCは、デジタルカメラで撮像した例えばJPEG形式の画像データをCFカードによって取り込むことができる。また、スキャナで読み取った例えばTIFF形式の画像データやCD−ROMに格納されている画像データも取り込むことができる。さらには、インターネットを介してウエブ上の画像データを取り込むこともできる。これらの取り込まれた画像データは、PCのモニタに表示されてアプリケーション401を介した編集、加工等がなされ、例えばsRGB規格の画像データR、G、Bが作成される。そして、印刷の指示に応じてこの画像データがプリンタドライバに渡される。
プリンタドライバは、カラーマッチング402、色分解403、γ補正404、ハーフトーニング405、および印刷データ作成406の各処理を行う。
カラーマッチング402は、色域(Gamut)のマッピングを行う。カラーマッチング402は、3次元LUTを用い、これに補間演算を併用して8ビットの画像データR、G、Bをプリンタの色域内のデータR、G、Bに変換するデータ変換を行う。3次元LUTは、sRGB規格の画像データR、G、Bによって再現される色域を、本プリントシステムのインクジェットプリンタによって再現される色域内に写像する関係を内容とするルックアップテーブルである。
色分解403は、上記色域のマッピングがなされたデータR、G、Bに基づき、このデータが表す色を再現するインクの組み合わせに対応した色分解データC、M、Y、K、Gyを求める処理を行う。この処理は、カラーマッチングと同様3次元LUTに補間演算を併用して行う。出力は各色8ビットで、C、M、Y、K、Gyの色材量に対応した値に使用される。
γ補正404は、色分解403によって求められた色分解データの各色のデータごとにその階調値変換を行う。具体的には、インクジェットプリンタの各色インクの階調特性に応じた1次元LUTを用いることにより、上記色分解データがインクジェットプリンタの階調特性に線形的に対応づけられるような変換を行う。
ハーフトーニング405は、8ビットの色分解データC、M、Y、K、Gyそれぞれについて4ビットの画素データに変換する量子化を行う。本実施形態では、誤差拡散法を用いて8ビットデータを4ビットデータに変換し出力する。この4ビットの画素データは、インクジェットプリンタにおけるドット配置のパターン化処理における配置パターンを示すためのインデックスデータである。
最後に、印刷データ作成部406によって、上記4ビットのインデックスデータを内容とする印刷イメージデータに印刷制御情報を加えた印刷データを作成する。なお、上述したアプリケーションおよびプリンタドライバの処理は、それらのプログラムに従ってCPUにより行われる。その際、プログラムはROMもしくはハードディスクから読み出されて用いられ、また、その処理実行に際してRAMがワークエリアとして用いられる。
インクジェットプリンタは、ドット配置パターン化部407、マスクデータ変換部408、低濃度用マスクデータ生成部409、ヘッド駆動回路410及び記録ヘッド411の構成を備える。
ドット配置パターン化部407は、実際の印刷画像に対応する画素ごとに、印刷イメージデータである4ビットのインデックスデータ(階調値情報)に対応したドット配置パターンに従ってドット配置を行う。このように、4ビットデータで表現される各画素に対し、その画素の階調値に対応したドット配置パターンを割当てることで、画素内の複数のエリア各々にドットのオン・オフが定義される。つまり画素内の複数のエリア各々にドットを形成するか否かが定義され、1画素内の各エリアに「1」または「0」の2値の吐出データが配置される。
マスクデータ変換部408は、ドット配置パターン化により得られた1ビットの吐出データをマスク処理する。すなわち、記録ヘッド411による所定幅の走査領域の記録を複数回の走査で完成するための各走査の吐出データを生成する。
低濃度インク用マスクデータ生成部409は、マスクデータ変換部408で生成された各走査の吐出データを基に、正反射光の色付きが低減するようなドットの厚みになるように調整された、低濃度インクの各走査の吐出データを生成する。
走査毎の吐出データC、M、Y、K、Gyは、適切なタイミングでヘッド駆動回路410に送られ、これにより、記録へッド411が駆動されて吐出データに従ってそれぞれのインクが吐出される。なお、インクジェットプリンタにおける上述のドット配置パターン化部407やマスクデータ変換部408は、それらに専用のハードウエア回路を用い、不図示の制御部を構成するCPUの制御の下に実行される。なお、これらの処理がプログラムに従ってCPUにより行われてもよく、また、上記処理がPCにおける例えばプリンタドライバによって実行されるものでもよく、本発明を適用する上でこれら処理の形態が問われないことは以下の説明からも明らかである。
なお、本明細書では、記録剤であるインクについて、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、グレイ、レッド、グリーン、ブルー、クリアーなど片仮名表記で表す。それから、色もしくはそのデータ、または色相をC、M、Y、K、Gy、R、G、B、Clなど英大文字の1字もしくはそれと英小文字1字との組み合わせで表すものとする。すなわち、Cはシアン色またはそのデータないし色相を、Mはマゼンタ色またはそのデータないし色相を、Yはイエロー色またはそのデータないし色相を、Kはブラック色またはそのデータないし色相をそれぞれ表すものとする。Gyはグレイ色またはそのデータないし色相を、Rはレッド色またはそのデータないし色相を、Gはグリーン色またはそのデータないし色相を、Bはブルー色またはそのデータないし色相をそれぞれ表すものとする。Clは透明色またはそのデータを表すものとする。それから、正反射光の色付きを、単に色付きと表したり、色と表したりする。
さらに、本明細書において「画素」とは、階調表現できる最少単位のことであり、複数ビットの多値データの画像処理(上記カラーマッチング、色分解、γ補正、ハーフトーニング等の処理)の対象となる最少単位である。なお、ハーフトーニングでは、1つの画素は2×4のマスで構成されるパターンに対応し、この1画素内の各マスはエリアと定義する。この「エリア」はドットのオン・オフが定義される最少単位である。これに関連して、上記カラーマッチング、色分解、γ補正にいう「画像データ」は処理対象である画素の集合を表しており、各画素が8ビットの階調値を内容とするデータである。ハーフトーニングにいう「画素データ」は処理対象である画素データそのものを表しており、上記の8ビットの階調値を内容とする画素データが4ビットの階調値を内容とする画素データ(インデックスデータ)に変換される。
なお、ここでは、ハーフトーニング及び印刷データの生成を、プリンタではなくPCにインストールされたプリンタドライバによって処理されることを前提に説明してきたが、これに限定されるものではない。ハーフトーニングをプリンタ内部で行う構成であっても本発明の効果は同等に得られるものである。
続いて、本実施形態に係るインクジェットプリンタを構成する各部について、より詳しく説明する。
(ドット配置パターン化部)
上述したハーフトーニング405では、256値の多値濃度情報(8ビットデータ)を9値の階調値情報(4ビットデータ)までにレベル数を下げている。しかし、実際にインクジェットプリンタが記録できる情報は、インクを記録するか否かの2値情報である。ドット配置パターン化部407では、0〜8の多値レベルをドットの有無を決定する2値レベルまで低減する処理を行う。具体的には、ハーフトーニング処理が施された4ビットデータで表現される画素ごとに、その画素の階調値に対応したドット配置パターンを割当てる。これにより1画素内の複数のエリア各々にドットのオン・オフを定義し、1画素内のエリアごとに「1」または「0」の1ビットの吐出データを配置する。
図5は、ドット配置パターン化部407の変換処理における、入力レベル0〜8に対する出力パターンを示している。この図において各レベル値(レベル0〜レベル8)は、ハーフトーニング処理後の9値の階調値情報に相当している。縦2エリア×横4エリアで構成される各マトリクスの領域は、ハーフトーニング処理で出力された1画素の領域に対応している。また、1画素内の各エリアは、ドットのオン・オフが定義される最小単位である。
各マトリクス内において、丸で示される箇所がドットの記録を行うエリアを示しており、レベル値が上がるに従って、記録するドット数も1つずつ増加している。これによりオリジナル画像の濃度情報が反映される。
(4n)〜(4n+3)は、入力画像の左端からの横方向の画素位置を示しており、nには1以上の整数が入る。この図から明らかなように、(4n)〜(4n+3)においては、同じレベルであっても、それぞれのマトリクス内の異なる位置に丸(ドット)が配置されている。すなわち、同一の入力レベルにおいても画素位置に応じて互いに異なる複数のパターンが用意されている。そのため、記録媒体上では(4n)〜(4n+3)の画素位置毎に4種類のドット配置パターンが循環して割当てられる。
なお、図5においては、縦方向を記録ヘッドの吐出口が配列する方向、横方向を記録ヘッドの走査方向としている。上述のように同一レベルに対しても様々なドット配列で記録できる構成にしておくことで、ドット配置パターンの上段に位置するノズルと下段に位置するノズルとで吐出回数を分散し、記録装置特有の様々なノイズを分散するという効果が得られる。
ドット配置パターン化部407での処理を終了した段階で、記録媒体に対するドットの配列パターンが全て決定される。
(マスクデータ変換部)
マスクデータ変換部408では、ドット配置パターン化部407で生成された1ビットの吐出データを各走査の吐出データ(マスクデータ)に変換する。
そもそもドット配置パターン化部407での処理により、記録媒体上の各エリアに対するドットの有無は決定されているので、生成された2値の吐出データをそのまま記録ヘッドの駆動回路に入力すれば、所望の画像を記録媒体に記録することは可能である。しかし、インクジェットプリンタにおいては、ノズルのインク滴吐出特性のばらつきに起因する印字ムラ等の抑制を目的として、マルチパス方式の記録方法が採用されている。
以下にマルチパス方式の記録方法について簡単に説明する。
図6は、マルチパス方式の記録方法を説明するための図であり、記録ヘッドおよび記録パターンを模式的に示している。601は記録ヘッドである。ノズルは、第1〜第4の4つのノズル群に分割され、各ノズル群には4つのノズルが含まれている。602はマスクパターンを示し、各ノズルが記録を行うエリアを黒塗りで示している。各ノズル群が記録するパターンは互いに補完する関係にあり、第1〜第4のノズル群のパターンをすべて重ね合わせると4×4のエリアに対応した領域の記録が完成する構成となっている。
603〜606で示した各パターンは、走査を重ねていくことによって画像が完成されていく過程を示している。各ノズル群による走査が終了するたびに、記録媒体は矢印の方向にノズル群の幅分ずつ搬送される。よって、記録媒体の所定の記録領域(各ノズル群の幅に対応する領域)は4回の走査によって初めて画像が完成する。所定の記録領域の画像を完成させるのに必要な走査の回数をパス数と称している。このように、所定の記録領複が複数のノズル群による複数回の走査で形成されることは、個々のノズルのばらつきや記録媒体の搬送精度のばらつき等によって生じ得る画質の劣化を低減させる効果がある。
マスクデータ変換部408では、ドット配置パターン化部407で生成された1ビットの吐出データと図6の602で示すようなマスクパターンのアンド(論理積)を取ることによって、インク毎のマスクデータが生成される。
(低濃度インク用マスクデータ生成部)
低濃度インク用マスクデータ生成部409では、低濃度インクについて、インクの厚さを制御するためのマスクデータを生成する。低濃度インクの具体例として、本実施形態では、ブラックインクと色相が同一系統であって、より濃度の薄いグレイインクを用いて説明する。
低濃度インク用のマスクデータは、マスクデータ変換処理408で生成された当該インクのデータを基に生成されるが、事前に最も正反射光の色付きが低減するようなドットの重なり数を取得しておく必要がある。以下、最も正反射光の色付きが低減するようなドットの重なり数を特定する方法について説明する。
図7は、最適なドットの重なり数を特定する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップ701において、記録媒体上にドットの重なり数を1からnまで変えて印字したサンプルを作成する。ここで、nは印字機構で印字可能な最大のドット重なり数である。すなわち、nは、マルチパス記録方式における印字機構のパス数を上限とする。例えば、前述の図6においては、パス数は4であるので、この場合のnは最大で4となる。図8の(a)〜(e)は、ドット重なり数nが1〜5までの各サンプルの断面図の模式図である。801は記録媒体であり、802はドットを示している。なお、サンプルは、ドットを重ねて印字可能な装置を用いて印字し、記録媒体上のドット間隔は、隣のドットと重ならなければいくつでも構わない。図9は、ドットの直径が30μmの場合のサンプル上のドット配置の一例を示す図であり、縦方向のドット間隔を1/300インチにした千鳥配置で各ドットを配置している。以下、このドット配置を前提に説明する。
つづいて、ステップ702において、作成された各サンプルの正反射光の色付き、すなわち、分光反射率を測定する。正反射光の色付きを測定する方法については、なるべく主観と一致することが好ましいが、例えば、特許文献2に記載の方法等どのような客観的手法を用いてもよい。ここでは、図10で示すように、測定サンプルに対して45°で入射した光が45°で反射する光の分光反射率を測定した例を用いて説明する。測定された分光反射率をr1(λ)〜rn(λ)とする。なお、λは波長であり、r1(λ)はドットの重なり数1の場合、r2(λ)はドット重なり数2の場合の、サンプルの分光反射率を示す。
次に、ステップ703において、ドット1つあたりの面積Sを測定する。ドットの形状は通常は円形なので、ドットの直径を測定することでその面積Sを算出することができる。ドットの直径の測定には、例えば、光学顕微鏡を用いる。例えば、ドットの直径を測定した結果が30μmであったならば、面積Sは707μm2となる。
それから、ステップ704において、サンプルのインクが打ち込まれていない紙面(紙白)に対するドットの占める割合(面積比率)を算出する。具体的には、単位面積あたりのドットの数とステップ703で測定したドット1つあたりの面積Sとの積を算出する。
算出された面積比率をPとすると、以下の式で表される。
P = 単位面積あたりのドットの数 × S(測定されたドット1つあたりの面積)
・・・(式1)
例えば、図9の千鳥配置の場合において、単ドットの面積S=707μm2ならば、P=0.254となる。
次に、ステップ705において、各ドット重なり数について分光反射率R1(λ)〜Rn(λ)を算出する。ここで、ミクロな分光反射率と面積Sの積がマクロな分光反射率になっているという知見に基けば、以下の関係が成り立つことになる。すなわち、ドット重なり数別の分光反射率R1(λ)〜Rn(λ)と面積比率Pとの積に、紙の反射率r(λ)と1−Pとの積を足した値が、サンプルの分光反射率r1(λ)〜rn(λ)にそれぞれ等しい。この関係から、ドット重なり数別の分光反射率R1(λ)〜Rn(λ)は以下の式で求めることができる。
R1(λ)=(r1(λ)−(1−P)r(λ))/P
R2(λ)=(r2(λ)−(1−P)r(λ))/P


Rn(λ)=(rn(λ)−(1−P)r(λ))/P
・・・(式2)
そして、ステップ706において、算出されたR1(λ)〜Rn(λ)からL*a*b*表色系における色の彩度を計算する。なお、基準となる正反射光の色付きは、例えば、屈折率が約1.52の黒ガラスを同様の測定方法を用いて測定した値とする。分光反射率から色付きの彩度を計算する方法としては、例えば、以下のような方法がある。
まず、分光反射率をCIE XYZ表色系における三刺激値XxYxZxに変換する。そして、黒ガラスの屈折率からフレネルの方程式により分光反射率を算出し、同様に黒ガラスの三刺激値XsYsZsを算出する。そうすると、XxYxZxとXsYsZsからCIE L*a*b*表色系のL*a*b*値が算出される。最後にL*a*b*表色系の彩度C*を算出する。こうして得られた彩度C*の値が、正反射光色付きを定量化した値となる。
最後に、ステップ707において、ステップ706で得られたドットの重なり数別の彩度を比較する。比較の結果、最も彩度が小さくなるドットの重なり数を、最も正反射光の色付きが低減するドットの重なり数n−bestとして特定する。
このようにして、最も正反射光の色付きが低減する低濃度インクのドットの重なり数n−bestが算出される。そして、算出された低濃度インクのドットの重なり数n−bestの情報を保持した低濃度インクドット重なり数テーブルを作成して、メモリ部(不図示)に格納しておく。
続いて、特定されたドットの重なり数n−bestで印字する為の低濃度インクのマスクデータを生成する処理について説明する。
ここで、パス数(走査回数)をmとし、マスクデータ変換部408で生成された吐出データAを各走査の吐出データA1〜Amで表し、低濃度インク用マスクデータ生成部409で生成する吐出データBを各走査の吐出データB1〜Bmで表すこととする。
マスクデータ変換部408で生成された各吐出データA1〜Amを用いて印字した場合、ある領域におけるドットの数は多くて一つである。このドットの数が得られた重なり数n−bestになるような吐出データB1〜Bmを生成すればよい。
低濃度インク用マスクデータ生成部409は、前述の低濃度インクドット重なり数テーブルを読み出して、最も正反射光の色付きが低減する低濃度インクのドットの重なり数n−bestを取得し、通常、B1から順に以下の要領で生成する。
仮に、パス数mが4であって、最も正反射光の色付きを低減するドットの重なり数n−bestとして2が取得されたとする。
この場合において低濃度インク用マスクデータ生成部409で生成するマスクデータ(各吐出データB1〜B4)は、それぞれ以下のように表すことができる。
B1=A1+A2
B2=A2+A3
B3=A3+A4
B4=A4+A1
具体的に説明すると、まず、吐出データA1〜Amには領域毎に、吐出することを示す「1」或いは吐出しないことを示す「0」の2値データが格納されている。
例えば、最初の走査(第1パス)で使用する吐出データB1を得るには、A1とA2の各領域の値同士を比較し、もしA1とA2の両方ともに「0」ならば、当該領域におけるB1の値を「0」とする。もしA1とA2のいずれか一方の値が「1」ならば、当該領域におけるB1の値を「1」とする。この場合において、A1とA2の両方の値が「1」であることはあり得ないので、吐出データB1を一意に決定することができる。このような処理を全ての領域に対して行い、B1〜B4が決定される。
同様にして、ドットの重なり数n−bestとして3が特定されていた場合の各吐出データB1〜B4も得ることができる。すなわち、ドットの重なり数が3となるようなB1〜B4はそれぞれ以下のように表すことができる。
B1=A1+A2+A3
B2=A2+A3+A4
B3=A3+A4+A1
B4=A4+A1+A2
そして、吐出データB1は、A1〜A3の各領域の値同士を比較し、A1〜A3のいずれにおいても「0」ならば当該領域におけるB1の値を「0」とし、A1〜A3のいずれかにおける値が「1」ならば当該領域におけるB1の値を「1」とすることで得られる。同様に、B2〜B4も得ることができる。
図11は、パス数が4の場合における、低濃度インク用マスクデータ生成部409で生成される各走査の吐出データB1〜B4の一例を示す図である。図11の(a)は、マスクデータ変換部408で生成された各走査の吐出データA1〜A4である。A1は第1パスの吐出データ、A2は第2パスの吐出データ、A3は第3パスの吐出データ、A4は第4パスの吐出データを示している。黒の正方形で示される箇所はインクが吐出される「1」の値を持つ領域を示し、白の正方形で示される箇所はインクが吐出されない「0」の値を持つ領域を示している。
図11の(b)〜(d)は、それぞれn−bestが2〜4の場合における各走査の吐出データB1〜B4である。n−bestが2の場合を示す図10の(b)のB1〜B4においては、各領域においてそれぞれ2回ずつ黒の正方形で示される箇所が存在していることが分かる。また、n−bestが3の場合を示す図11の(c)のB1〜B4においては、各領域においてそれぞれ3回ずつ黒の正方形で示される箇所が存在していることが分かる。そして、n−bestが4の場合を示す図11の(d)のB1〜B4においては、第1〜第4パスですべての領域に対してインクが吐出されることが分かる。
図12は、n−bestが2の場合の各走査の吐出データB1〜B4を用いて画像を形成する場合のマルチパス方式における記録の過程を示した図である。ここで、1207はドットが1回だけ印字された状態を示し、1208は同一箇所に2回印字されてドットが2つ重なった状態を示している。計4回の走査の後、各画素(領域)で、ドットが2つ重なって印字されることが確認できる。
なお、パス数mが増えればそれに併せてnの上限値も大きく取ることができることはいうまでもない。その場合も同様の手法によって、特定されたドットの重なり数で印字する為のマスクデータを生成することができる。
(ヘッド駆動回路及び記録ヘッド)
マスクデータ変換部408及び低濃度用マスクデータ生成部409で生成された走査毎の吐出データは、適切なタイミングでヘッド駆動回路410に送信される。ヘッド駆動回路410は、吐出データに従って各インクを吐出するように、記録ヘッド411を駆動する。本実施形態における記録ヘッド411は、C、M、Y、K及びGyの各色のノズル列を形成した記録素子基板を有している。図13は、記録素子基板の一例を示した図である。記録素子基板1306には、シアンインクの供給される記録素子の列(ノズル列)1301、マゼンタインクの供給されるノズル列1302、イエローインクの供給されるノズル列1303、ブラックインクの供給されるノズル列1304を含む。さらに、グレイインクの供給されるノズル列1305を含んでいる。各ノズル列は、例えば、副走査方向(記録媒体の搬送方向)に1200dpi(dot/inch)の間隔で並ぶ768個のノズルによって構成されている。そして、各ノズルから吐出データに応じてインクを吐出してドットを形成することで記録媒体上に画像を記録する。
以上述べたような方法によって、記録媒体上に形成されるドット(インク)の厚さを制御することで正反射光の色付きを低減することができる。
なお、本実施形態では、低濃度インクとしてグレイインクの場合を例に説明したが、これに限られない。例えば、シアンインクと色相が同一系統であって相対的に濃度が低いライトシアンインクや、マゼンタインクと色相が同一系統であって相対的に濃度が低いライトマゼンタインクなどを用いてもよい。さらに、他の色に比べて相対的に濃度が低いイエローインクを用いてもよい。また、本実施形態においては5種類のインクを搭載した画像形成装置を例に説明したが、濃度の異なる2以上のインクを用いるプリンタであれば適用可能である。さらに、複数のインクに対してそれぞれ別個に適用することももちろん可能である。
[実施形態2]
実施形態1では、カラーインクを用いた画像形成装置において、正反射光の色付きが低減するようインク(ドット)の厚みが調整された低濃度インクのマスクデータを生成する態様について説明した。次に、クリアインクの厚みを調整することで同様の効果を得る態様を実施形態2として説明する。
ここで、クリアインクとは、色材が入っていない透明なインクのことである。カラーインクは表現したい色に応じて打ち込み量を決定する必要があるが、クリアインクは打ち込み量を変えても発色に影響を与えない。そこで、クリアインクをカラーインクに上掛けすることで、発色に影響を与えることなく、正反射光の色付きを低減させることが可能となる。ところで、クリアインクは透過率が高いという特徴を持つ。そのため、カラーインクの上にクリアインクを上掛けした場合に、カラーインクとクリアインクの間の界面における反射の影響が生じてしまう。そこで、実施形態1と同様、下地となるカラーインクに応じて正反射光の色付きが低減するようなクリアインクのドットの重なり数を求め、適切な厚さのクリアインクを上掛けする。
(プリントシステムの概要)
図14は、本実施形態にかかるプリントシステムを構成するホスト装置(PC)とインクジェット方式の画像形成装置(インクジェットプリンタ)の内部構成を示すブロック図である。本実施形態に係るインクジェットプリンタは、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの基本色インク4種にクリアインクを加えた合計5種のインクによって印刷を行う。その為にこれら5種のインクを吐出する記録ヘッドが用いられる。
図14から明らかなように、本実施形態のホスト装置の構成は、実施形態1と基本的に同じである。そのため、異なる点を中心に簡潔に説明する。
アプリケーション1401、カラーマッチング1402は、実施形態1と同じである。
色分解1403は、色域のマッピングがなされたデータR、G、Bに基づき、このデータが表す色を再現するインクの組み合わせに対応した色分解データC、M、Y、Kを求める処理を行う。
γ補正1404は、色分解1403によって求められた色分解データC、M、Y、Kの各色のデータごとにその階調値変換を行う。
ハーフトーニング1405は、8ビットの色分解データC、M、Y、Kのそれぞれについて4ビットの画素データ(インデックスデータ)に変換する量子化を行う。
印刷データ作成部1406は、4ビットのインデックスデータを内容とする印刷イメージデータに印刷制御情報を加えた印刷データを作成する。
次に、本実施形態のインクジェットプリンタについて説明する。本実施形態に係るインクジェットプリンタは、ドット配置パターン化部1407、マスクデータ変換部1408、クリアインクマスクデータ生成部1409、ヘッド駆動回路1410及び記録ヘッド1411からなる。
ドット配置パターン化部1407及びマスクデータ変換部1408は、基本色インクがC、M、Y、Kの4色となった以外は実施形態1と同じである。
クリアインクマスクデータ生成部1409は、マスクデータ変換部1408で生成されたC、M、Y、Kのマスクパターンを基に、正反射光の色付きが低減するようなクリアインクのマスクパターンを生成する。
走査ごとの吐出データC、M、Y、K、Clは、適切なタイミングでヘッド駆動回路1410に送られ、これにより、記録へッド1411が駆動されて吐出データに従ってそれぞれのインクが吐出される。このようにして、カラーインクの上に適切な厚さのクリアインクが上掛けされる。
以下に、本実施形態の特徴であるクリアインクマスクデータ生成部1409について詳しく説明する。
実施形態1では、低濃度用マスクデータ生成部409において生成される低濃度インクのマスクデータについて、その基となるデータ(各走査の吐出データ)がマスクデータ変換部408で生成されていた。本実施形態に係るマスクデータ変換部1408では、クリアインクについてそのような基となるデータの生成は行わない。クリアインクマスクデータ生成部1409は、マスクデータのベースとなるクリアインクの画素毎の吐出データをまず生成し、それから、クリアインクのマスクデータを作成する。
ここで、実施形態1の場合と同様、事前に最も正反射光の色付きが低減するようなクリアインクのドット(クリアドット)の重なり数を下地となる色に応じて取得する必要があるので、まず、これについて説明する。
下地となる色毎に、実施形態1の図7のフローチャートで示したのと同様の方法により、最も正反射光の色付きが低減するようなクリアドットの重なり数を特定する。実施形態1のステップ701においては、記録媒体上の低濃度インクのドットの重なり数を1からnまで変えて印字したサンプルを作成していた。しかし、本実施形態の場合には、ステップ701において、記録媒体上にカラードット(例えば、シアン)をまず印字し、そのカラードットの上にクリアドットの重なり数を0からnまで変えて印字したサンプルを色毎に作成する。これは、本実施形態の場合、クリアインクを上掛けしない場合(nが0の場合)が、最も正反射光の色付きが低減するという可能性を考慮したものである。図15の(a)〜(f)は、クリアドットの重なり数nが0〜5までの各サンプルの断面図の模式図である。1501は記録媒体であり、1502はクリアドット、1503はカラードットを示している。
以上のようにして、最も正反射光の色付きが低減するクリアドットの重なり数を色毎に算出し、色毎の最適なクリアドット重なり数の情報を保持したクリアドット重なり数テーブルを作成してメモリ部(不図示)に格納しておく。
続いて、マスクデータのベースとなるクリアインクの画素毎の吐出データの生成について説明する。図16は、画素毎に吐出データを生成する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップ1601において、クリアインクマスクデータ生成部1409は、マスクデータ変換部1408の処理で得られた各カラーインクの各走査における吐出データより、処理対象の画素の最上層に吐出されるカラーインクを判定する。
ステップ1602において、クリアインクマスクデータ生成部1409は、前述のクリアドット重なり数テーブルを読み出して、最上層に吐出されるカラーインクに対応するクリアドットの重なり数を取得する。
ステップ1603において、クリアインクマスクデータ生成部1409は、取得したクリアドットの重なり数で、処理対象の画素のクリアインクの吐出データを生成する。たとえば、取得したクリアドットの重なり数が「1」であれば、値「1」を持つ吐出データが生成される。
そして、ステップ1604において、クリアインクマスクデータ生成部1409は、すべての画素について吐出データが生成されたかどうかを判定する。未生成の画素がある場合にはステップ1601に戻る。すべての画素について吐出データの生成が完了していれば処理を終える。
このようにして、各画素についてクリアインクの吐出データが生成される。
各画素についてクリアインクの吐出データが生成されると、続いて、各走査のクリアインク吐出データを画素毎に生成する。
具体的には、各画素の吐出データが持つ値に応じて、以下のように各走査の吐出データのON/OFFを決定する。
吐出データの持つ値が「0」の場合、全ての走査において吐出データをOFFにする。吐出データの持つ値が「1」の場合、第一の走査の吐出データをONにし、それ以外の走査の吐出データをOFFにする。吐出データの持つ値が「2」の場合、第一及び第二の走査の吐出データをONにし、それ以外の走査の吐出データをOFFにする。吐出データの持つ値が「3」以上の場合も同様に、クリアインクの吐出データの持つ値に応じて各走査の吐出データのON/OFFを決定する。このような処理をすべての画素について行うことでクリアインクの各走査の吐出データが生成できる。
以上のようにして生成された各吐出データに基づき、カラードットの上にクリアドットを形成して記録媒体上に画像を記録する。このような方法により、カラードット上に形成されるクリアドットの厚さを画素毎に制御することで正反射光の色付きを低減することができる。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (8)

  1. 複数のカラー顔料インクを用いて記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
    前記複数のカラー顔料インクのうち、相対的に色材の濃度が低いカラー顔料インクの、記録媒体上にドットの重なり数を変えて複数印字した中で正反射光の色付きが低減するようなドットの重なり数の情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から前記ドットの重なり数の情報を取得し、当該重なり数となるようにドットを配置した前記相対的に色材の濃度が低いカラー顔料インクの吐出データを生成する手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記相対的に色材の濃度が低いカラー顔料インクは、イエローの顔料インクであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 少なくとも一種類の色相が同一系統であって色材の濃度が異なる複数のカラー顔料インクを用いて記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
    前記色相が同一系統であって色材の濃度が異なる複数のカラー顔料インクのうち、相対的に色材の濃度が低いカラー顔料インクの、記録媒体上にドットの重なり数を変えて複数印字した中で正反射光の色付きが低減するようなドットの重なり数の情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から、前記ドットの重なり数の情報を取得し、当該重なり数となるようにドットを配置した前記相対的に色材の濃度が低いカラー顔料インクの吐出データを生成する手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記相対的に色材の濃度が低いカラー顔料インクは、グレイライトシアンライトマゼンタの顔料インクのうちのいずれかであることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 少なくとも一種類のカラー顔料インクとクリア顔料インクとを用いて、記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
    下地となる前記カラー顔料インクの色毎に、記録媒体上にドットの重なり数を変えて複数印字した中で正反射光の色付きが低減するようなクリア顔料インクのドットの重なり数の情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から前記ドットの重なり数の情報を取得し、当該重なり数となるようにドットを配置した前記クリア顔料インクの吐出データを生成する手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記生成する手段は、前記画像を構成する画素毎に前記クリア顔料インクの吐出データを生成することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 複数のカラー顔料インクを用いて記録媒体に画像を形成する画像形成方法であって、
    前記複数のカラー顔料インクのうち、相対的に色材の濃度が低いカラー顔料インクの、記録媒体上にドットの重なり数を変えて複数印字した中で正反射光の色付きが低減するようなドットの重なり数の情報を記憶手段に記憶させるステップと、
    前記記憶手段から前記ドットの重なり数の情報を取得するステップと、
    前記取得したドットの重なり数となるようにドットを配置した前記相対的に色材の濃度が低いカラー顔料インクの吐出データを生成するステップと、
    を含むことを特徴とする画像形成方法。
  8. コンピュータに、請求項7に記載の方法を実行させるためのプログラム。
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