JP5675382B2 - シアリング干渉測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被検光学系からの光の波面を測定するシアリング干渉測定装置に関する。
従来から光学系の透過波面或いは反射波面の測定のために干渉計が利用されている。干渉計を利用した光学系の波面計測は、高精度な測定が可能であるため、波面収差を厳密に管理する必要のある光学系の光学特性の測定に好適である。特に光学部品や光学系ユニットなどの製造現場などで用いられる干渉計として、共通光路で耐環境性に優れたシアリング干渉計がある。図7に一般的な透過波面計測用のシアリング干渉計の配置例を示す。被検光学系62の物体面に配置されたピンホール板61に設けられた1個のピンホール61Aから射出される球面波が被検光学系62に入射する。被検光学系62から射出する光の波面は、被検光学系62の収差により球面波から変形している。被検光学系62の後方には回折格子63が配置されており、被検光学系62からの射出光が回折格子63により複数の次数の回折光に分離される。回折格子63は、シアリング干渉計において、被検光束にシアを付与する光学素子として用いられる。これらの回折光から特定次数の回折光だけが取り出されて、撮像素子65の撮像面において、ラテラルシアリングされた状態で重ねられる。図8には、撮像素子65の撮像面におけるシアした被検光束71、72の位置関係が例示されている。被検光束71、72の重なり領域70に生じた干渉縞が撮像素子65によって撮像され、その干渉縞の画像に基づいて制御部66によって波面形状が算出される。
シアリング干渉計において光束をシアさせる量(シア量)Sは、波面測定精度を左右する重要なパラメータであり、所望の範囲の値に設定されうる。被検光学系のNAや測定波長などに応じて光束のシア量Sを所望の範囲の値に設定する方法としては、回折格子のパターンピッチを選択する方法が挙げることができる。回折格子のパターンピッチの選択は、ピッチの異なる複数の回折格子を用意しておき、測定対象に応じて回折格子を交換することによってなされうる。回折格子の交換作業なしにパターンピッチを変更する方法として、特許文献1には、液晶パネルによって回折格子を形成する方法が開示されている。
特開2002−214078号公報
光束のシア量を所望の範囲の値に設定するために、パターンピッチの異なる複数の回折格子を準備しておき、それらから選択される回折格子を使用する場合、回折格子の交換作業および交換後の回折格子の位置や姿勢のアライメント作業が発生する。回折格子を液晶パネルなどで形成する方法では、シア量が液晶パネルの画素サイズで規定される離散的な値となるので、例えばNAの異なる複数の被検光学系に対して最適なシア量を設定することができない場合がある。また、どちらの場合においてもシア量を連続的に変更することが困難であるため、撮像素子の撮像面におけるシア量を該撮像素子のサンプリングピッチの整数倍に厳密に設定することが困難となり、波面位相回復の計算精度の悪化を招きうる。
本発明は、上記の課題認識を契機としてなされたものであり、被検光束のシア量の設定の自由度を向上させるために有利な技術を提供することを目的とする。
本発明の1つの側面は、被検光学系からの光の波面を測定するシアリング干渉測定装置に係り、前記シアリング干渉測定装置は、撮像素子と、前記被検光学系の瞳を前記撮像素子の撮像面に結像させる瞳結像光学系と、前記瞳結像光学系の光路に配置され、前記被検光学系からの光の波面を分割することによって複数の波面を形成する回折格子と、前記回折格子によって分割された複数の波面の間の前記撮像面におけるシア量が変更されるように前記シアリング干渉測定装置の光軸に平行な方向における前記回折格子の位置を変更するための駆動機構とを備え、前記回折格子によって分割された複数の波面によって形成される干渉縞を前記撮像素子によって撮像する。
本発明によれば、被検光束のシア量の設定の自由度を向上させるために有利な技術を提供することができる。
本発明の第1実施形態のシアリング干渉測定装置を示す図。 本発明の第1実施形態のシアリング干渉測定装置を示す図。 分割された光束の位置関係の例示する図。 本発明の第2実施形態のシアリング干渉測定装置を示す図。 本発明の第3実施形態のシアリング干渉測定方法を示す図。 分割された光束の位置関係の例示する図。 シアリング干渉計の光路図。 分割された光束の位置関係の例示する図。
図1を参照しながら本発明の第1実施形態のシアリング干渉測定装置100について説明する。シアリング干渉測定装置100は、被検光学系2からの光の波面(例えば、波面形状)を測定するように構成される。ピンホール板1は、被検光学系2の物体面に配置され、被検光学系2に入射させる球面波を生成するためのピンホール1Aを有する。ピンホール1Aの径は、被検光学系2の物体側NA(NAは開口数)に対して無収差の球面波を発するような径に設定されている。ピンホール1Aは、不図示の照明光学系により被検光学系2の測定波長の光で照明される。ピンホール1Aを通過した光束は、被検光学系2に入射し、被検光学系2により、被検光学系2の像側NA13に応じた角度で像点14に集光される。以下では、被検光学系2を通過した光を被検光束と呼ぶことがある。
シアリング干渉測定装置100は、被検光学系2の瞳を撮像素子11の撮像面に結像させる瞳結像光学系を有する。該瞳結像光学系は、第1実施形態では、コリメータレンズ(第1のコリメータレンズ)4、集光レンズ7およびコリメータレンズ(第2のコリメータレンズ)9を含む。シアリング干渉測定装置100は、その光軸と被検光束の光軸とがXY面内で一致し、かつ内部に配置されたコリメータレンズ4の物点が被検光学系2の像点14に一致するように、Z方向の位置が調整された状態に配置される。ここで、Z方向は、シアリング干渉測定装置100の光軸に平行な方向である。コリメータレンズ4は、被検光束を平行光束にするとともに、被検光学系2の瞳3の像を瞳3の共役面である瞳共役面3Cに結像させる。平行光束となった被検光束は、回折格子5に入射する。回折格子5は、被検光学系2から射出されコリメータレンズ4を介して入射する光の波面を分割することによって複数の波面を形成する。回折格子5のパターンは、例えば2次元の市松格子であり、回折格子5で発生した±1次回折光はX方向およびY方向に回折される。第1実施形態では、回折格子5は、平行光束光路に配置されている。よって、集光光束中もしくは発散光束中に回折格子が配置されている場合と比較して、回折格子5の姿勢誤差によって回折光に重畳される波面収差の発生量を小さく抑えることができる。回折格子5で発生した回折光は、集光レンズ7により回折光次数選択板8が配置された面に集光される。回折光次数選択板8は、それが配置された面に入射した回折光のうち特定の次数(ここでは、±1次)の回折光を通過させる次数選択窓8A及び8Bが設けられている。よって、回折光次数選択板8が配置された面に入射した回折光のうち次数選択窓8A及び8Bにより選択される±1次回折光のみが当該面を通過する。±1次回折光は、コリメータレンズ9により再び平行光となり、撮像素子11の撮像面で、光軸に対して互いに異なる角度で、XY方向に横ズラシつまりラテラルシアリングされた状態で重なる。ここで、撮像素子11の撮像面は、瞳共役面3Cの結像光学系10による共役面3C’に一致するように配置されている。ラテラルシアリングされた複数の光束の重なり領域には、被検光学系2の波面収差の情報を含んだキャリア干渉縞が生じ、その干渉縞が撮像素子11によって撮像される。制御部12は、撮像素子11によって撮像された干渉縞の画像を解析することによって被検光学系2の波面収差位相を復元する。
撮像素子11の撮像面における±1次回折光間のシア量と被検光束の径との比(以後シア比とする)は、波面位相復元処理をする過程において、復元精度を左右する重要なパラメータとなる。そのため、シア比を所望の範囲の値に設定して測定がなされうる。図1に例示される配置では、シア比は、測定波長をλ、被検光学系2の像側NA13をNA、コリメータレンズ4の焦点距離をf4、回折格子5のパターンピッチをp、光軸方向における回折格子5と瞳共役面3Cとの間隔をZとすると、式1によって決定される。
シア比 = λ・Z/(NA・f4・p) ・・・(式1)
光軸方向(Z方向)における回折格子5と瞳共役面3Cとの間隔Z(あるいは、回折格子5の位置)は、回折格子5を光軸方向に駆動する駆動機構6によって変更あるいは調整される。撮像素子11によって撮像される被検光束の径は、被検光学系2の像側NA13であるNA、コリメータレンズ4の焦点距離f4、結像光学系10の倍率βにより決まる。キャリア干渉縞の空間周波数fcは、回折格子5のパターンピッチpおよび結像光学系10の倍率βに基づいて式2により決まり、光軸方向における回折格子5の位置が変わっても変化しない。
fc ≒ 2/(p・β) (式2)
シアリング干渉測定装置100を用いて、測定波長が同一であるが、NAの異なる複数の被検光学系2の透過波面を測定することができる。想定される複数の被検光学系2のNAの最大値および最小値に応じてシアリング干渉測定装置100を構成する光学部品の仕様が決定されうる。ここで、仕様とは、例えば、コリメータレンズ4の焦点距離f4、結像光学系10の倍率β、撮像素子11の撮像サイズ及び画素ピッチ、回折格子5のパターンピッチp、次数選択窓8A、8BのXY方向の間隔および窓径などのパラメータの値でありうる。
これらパラメータの値は、以下の観点で最適化されうる。
(a)撮像素子11で被検光学系2の瞳全面を撮像可能であること。
(b)次数選択窓8A、8Bによってノイズ光(±1次回折光以外)を抑制すること。
(c)キャリア干渉縞の空間周波数fcを撮像素子11によって解像可能であること。
(d)シア比の値を要求される範囲内に設定可能であること。
以下、シアリング干渉測定装置100による被検光学系2の像側NA13における透過波面を測定する方法を例示的に説明する。撮像素子11で観測される回折光の位置関係図3(a)に例示する。光束31、32は、市松回折である回折格子5によりY方向に回折され、次数選択窓8Aを透過した±1次回折光であり、光束33、34は、X方向に回折され、次数選択窓8Bを透過した±1次回折光である。光束35は、0次光が撮像素子11の撮像面まで到達した場合の0次光の位置を示している。実際には、0次光は、回折光次数選択板8で遮断されるため、撮像素子11には到達しない。撮像面における光束31と光束32とのシア量および光束33と光束34とのシア量をS1、各光束の径をD1とすると、シア比はS1/D1となる。シア比S1/D1が所望の範囲の値になるようにシアリング干渉測定装置100が設定され、撮像素子11によってキャリア干渉縞(キャリアの重畳した干渉縞)が撮像され、制御部12によって波面位相が回復(算出)される。キャリア干渉縞のデータから2方向にシアした差分波面位相を算出する方法としては、次のような方法がある。例えば、干渉縞のデータをフーリエ変換して、キャリア周波数のスペクトルのみをフィルタリング処理にて抜き出し、それを逆フーリエ変換したデータから位相を算出するフーリエ変換法を用いる方法がある。あるいは、回折格子5を光軸に垂直な方向へ微小量駆動することでキャリア干渉縞の位相を変調し、位相変調量の異なる複数フレームの干渉縞を撮像し、フレーム数に応じた位相回復アルゴリズムを用いて位相を算出する方法がある(フリンジスキャン法)。さらに、2方向の差分波面位相から被検光学系2の波面収差を復元する方法としては、特開2005−156403号公報に開示されている方法などを用いて算出する。
次に、図2を参照しながら、被検光学系2とは像側NAが異なる被検光学系22の透過波面を測定する方法を例示的に説明する。ここでは、被検光学系22の像側NA24は、被検光学系2の像側NA13より小さいものとする。シアリング干渉測定装置100の回折格子5の配置を被検光学系2の測定時と配置と同様にして被検光学系22を測定すると、撮像素子11では、図3(b)に例示するように、回折格子5によって回折された光束41と光束42とのシア量は不変であり、S1である。しかし、NAが異なるため、光束径がD2(<D1)となり、シア比はS1/D2(>S1/D1)と大きくなってしまう。そこで、回折格子5は、瞳共役面23Cに近づく方向に駆動機構6によって駆動される。移動後の±1次回折光の撮像素子11面における位置関係を図3(c)に示す。この場合、光束径D2は不変のままで、回折格子5の移動量に応じて、回折格子5によって回折された光束41と光束42とのシア量S2が連続的に小さくなる。シア比S2/D2が所望の範囲の値となる位置で、駆動機構6による回折格子5の駆動を停止させ、撮像素子11によって干渉縞が撮像され、制御部12によって前述の方法と同様の方法によって波面位相が回復される。
回折格子5の位置が瞳共役面3C及び23Cと一致するように駆動機構6を制御してキャリア干渉縞を撮像し、波面位相を回復すれば、回折格子5の位置ごとに変動する結像光学系10の波面誤差を求めることができる。
第1実施形態のシアリング干渉測定装置100によれば、被検光束のシア量の設定の自由度を向上させることができる。具体的には、第1実施形態のシアリング干渉測定装置100によれば、NAの異なる複数の被検光学系に対しても、駆動機構6によって回折格子5を光軸方向に駆動することによりシア比を所望の範囲の値に設定可能である。また、回折格子5を平行光束光路に配置しているため、シア比の調整に際して、回折格子5に起因した波面収差の変動の影響を抑制できる。さらに、回折格子5のパターンピッチpが固定であるため、次数選択窓8A、8Bの間隔を変える必要がなく、キャリア干渉縞の空間周波数fcも不変である。このため、高精度な波面収差測定を実施することが可能である。
なお、以上の説明は、被検光学系2及び22を有限物点の光学系としたが、無限遠物点の光学系であっても、シアリング干渉測定装置100を適用可能である。また、以上の説明では回折格子として2次元市松格子を使用したが、別のパターンの2次元格子であっても、また1次元格子パターンであっても同様の効果が得られる。
次に、図4を参照しながら本発明の第2実施形態のシアリング干渉測定装置200について説明する。第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、被検光学系103と被検光学系123との測定波長及びNAが相互に異なっており、かつ物点が無限遠にある点と、複数の光源116、126を有し、複数の波長に対応している点である。ここで、複数の光源116、126は、測定対象の被検光学系103に応じて選択的に使用される。
光源116は、被検光学系103の測定波長λ1の光を発し、ビームエキスパンダ117により、要求される光束径を有する平行光に拡大され、ビームスプリッタ115を透過して被検光学系103へ入射する。ビームエキスパンダ117の内部には、不図示であるが、理想球面波を発するピンホールが配置されており、被検光学系103には、ほぼ無収差の平行光が入射する。光源126は、被検光学系123の透過波面を測定する場合に用いられる。光源126は、被検光学系123の測定波長λ2の光を発し、ビームエキスパンダ127で要求される光束径の平行光に拡大され、ビームスプリッタ115を反射して、被検光学系103に替わり測定光路に配置された被検光学系123へ入射する。ビームエキスパンダ127の内部には、不図示ではあるが、理想球面波を発するピンホールが配置されており、被検光学系123には、ほぼ無収差の平行光が入射する。
シアリング干渉測定装置200のコリメータレンズ104、集光レンズ107、コリメータレンズ109は、測定波長λ1及びλ2に対して色収差が補正されている。次数選択窓108A、108Bは、測定波長λ1及びλ2の±1次回折光を透過するように構成されている。測定波長が単一である場合と比較して、次数選択窓108A、108Bの窓径が大きめ、もしくは同じに設定されている。撮像素子111には、測定波長λ1及びλ2の光に対して充分な感度を有する素子を配置している。
第1実施形態で述べたように、±1次回折光のシア比は、測定波長λ、被検光学系の像側NA、コリメータレンズ4の焦点距離f4、回折格子5のパターンピッチp、光軸方向における回折格子5と瞳共役面3Cとの間隔Zによって決定される。まず、第1の波長λ1を用いて、被検光学系103の透過波面収差が測定されうる。この時、撮像素子112の撮像面におけるシア比は所望の範囲の値に設定されている。次に、第2の波長λ2を用いて、被検光学系123の透過波面を測定するため、被検光学系103が光路から取り除かれ、被検光学系123が光路に配置される。被検光学系123と103を測定する場合とでは、この例では、測定波長及びNAが相互に異なる。測定波長及びNAは式1に示す通り、どちらもシア比を変えるパラメータである。そこで、測定波長及びNAの違いにより、所望の範囲の値からずれてしまったシア比を、回折格子105を駆動機構106により移動させて、所望の範囲の値となるように光軸方向の位置を調整する。また、回折格子105による回折角は、測定波長により異なるため、両波長の±1次回折光を透過できるように、次数選択板108に設けられた次数選択窓108A、108Bの径を、単一波長の場合と比較して大きく、もしくは同程度にしておく。所望の範囲の値にシア比を設定した後、キャリア干渉縞を撮像素子112によって撮像する。キャリア干渉縞の空間周波数は、測定波長λ1及びλ2に対して、結像光学系110の色収差が補正されているため、測定波長が変わっても不変である。干渉縞からの被検光学系の波面収差位相の復元は、第1実施形態と同様の手法で行えば良い。
このように、第2実施形態のシアリング干渉測定装置200によれば、測定波長及び/又はNAが相互に異なる複数の被検光学系に対しても、駆動機構6によって回折格子105を光軸方向に駆動することで、シア比を所望の範囲の値に設定可能である。また測定波長λ1及びλ2に対して、次数選択窓108A、108Bの間隔を変える必要がなく、キャリア干渉縞の空間周波数も両波長で不変である。このため、両波長の被検光学系に対して、高精度な波面収差測定を実施することが可能である。
次に図5及び6を参照しながら本発明の第3実施形態のシアリング干渉測定方法について説明する。図5の符号については、第1実施形態と同じ動作をするものには図1と同じ番号が付されている。シアリング干渉測定では、干渉縞から波面位相を回復する処理の過程において原理的に2つの「測定騙され」が生じうる。1つ目は、被検光学系2の瞳3をシアさせて重ねるため、被検波面の形状成分の内、シア量に相当する空間周波数の整数倍の空間周波数成分は不感周波数となるために生じる「復元騙され」である。2つ目は、撮像素子11の撮像面におけるシア量が、撮像素子11のサンプリングピッチの整数倍の条件から外れた場合に生じる「復元騙され」である。つまり差分波面位相分布をフーリエ変換した場合に、不感周波数の出現ピッチが周波数空間のサンプリングピッチの整数倍にならず、不感周波数による騙されが周辺の周波数に及ぶことに起因する復元騙されである。
第3実施形態では、これら2つの復元騙されを第1実施形態のシアリング干渉測定装置を用いて低減する測定方法である。まず、図5(a)は、被検光学系2の透過波面測定に際して、所望の範囲の値にシア比を設定している。この時のシア比を第1のシア比とする。この状態の撮像素子11の撮像面における±1次回折光の位置関係を図6(a)に示す。図6(a)における回折光51と52との間のシア量及び回折光53と54との間のシア量である第1のシア量S101は、回折格子5の位置を光軸方向に微調整して撮像素子11のサンプリングピッチの整数倍になるように設定される。この状態でのキャリア干渉縞を第1の干渉縞として撮像素子11によって撮像する。制御部12は、第1のキャリア干渉縞の画像に基づいて第1のシア比における被検光学系2の透過波面位相である第1の透過波面位相を復元する。
次に、図5(b)に示すように、ステージ6を光軸方向に移動し、回折格子5と瞳共役面3Cとの間隔を変え、被検光学系2の透過光束のシア比を、第1のシア比とは異なる第2のシア比に設定する。この時の撮像素子11の撮像面における±1次回折光の位置関係を図6(b)に示す。第2のシア比の値も、第1のシア比と同様に所望の範囲の値とする。回折光51と52との間のシア量及び回折光53と54の間のシア量である第1のシア量S102は、第1のシア比の場合と同様に、回折格子5の位置を光軸方向に微調整して撮像素子11のサンプリングピッチの整数倍になるように設定している。ここで、第2のシア量S102は、第1のシア量S101とは異なるシア量である。この状態でのキャリア干渉縞を第2の干渉縞として撮像素子11によって撮像する。制御部12は、第2のキャリア干渉縞の画像に基づいて第2のシア比における被検光学系2の透過波面位相である第2の透過波面位相を復元する。
ここで、第1の透過波面位相及び第2の透過波面位相は、同じ被検光学系2を異なるシア比で測定した結果である。2つの測定結果の相違点は、測定時のシア比の違いによる不感周波数の違いである。そこで、2つの条件で測定した結果を合成する。まず、第1の波面位相の不感周波数を第2の波面位相の測定結果で補い、第2の波面位相の不感周波数を第1の波面位相の測定結果で補う。また両方ともに測定結果が存在する周波数では、どちらか一方もしくは両者の平均を測定結果とする。この合成処理は、波数空間で行っても良いし、実空間で行っても良い。この処理の結果、シア比に起因する不感周波数を、第1のシア比における最低次の不感周波数と第2のシア比における最低次の不感周波数との最小公倍数にまで、高帯域化することが可能となり、被検波面位相の情報量が増す。また、同一の被検波面を異なるシア比で測定することで、測定結果の確からしさを検証することが可能となり、測定の不確かさを評価することができるようになる。
このように、第3実施形態によると、同一の被測定光学系に対して複数のシア比で波面の測定が実施される。これにより、シアリング干渉測定において原理的に発生する不感周波数による測定騙されを低減することができ、高精度な波面収差測定を実施することが可能となる。

Claims (7)

  1. 被検光学系からの光の波面を測定するシアリング干渉測定装置であって、
    撮像素子と、
    前記被検光学系の瞳を前記撮像素子の撮像面に結像させる瞳結像光学系と、
    前記瞳結像光学系の光路に配置され、前記被検光学系からの光の波面を分割することによって複数の波面を形成する回折格子と、
    前記回折格子によって分割された複数の波面の間の前記撮像面におけるシア量が変更されるように前記シアリング干渉測定装置の光軸に平行な方向における前記回折格子の位置を変更するための機構とを備え、
    前記回折格子によって分割された複数の波面によって形成される干渉縞を前記撮像素子によって撮像することを特徴とするシアリング干渉測定装置。
  2. 被検光学系からの光の波面を測定するシアリング干渉測定装置であって、
    撮像素子と、
    前記被検光学系の瞳を前記撮像素子の撮像面に結像させる瞳結像光学系と、
    前記瞳結像光学系の光路に配置され、前記被検光学系からの光の波面を分割することによって複数の波面を形成する回折格子と、
    前記シアリング干渉測定装置の光軸に平行な方向における前記回折格子の位置を変更するための機構とを備え、
    前記瞳結像光学系は、前記機構による前記回折格子の位置の変更により、前記回折格子によって分割された複数の波面の間の前記撮像面におけるシア量が変更されるように構成され、
    前記回折格子によって分割された複数の波面によって形成される干渉縞を前記撮像素子によって撮像することを特徴とするシアリング干渉測定装置。
  3. 前記瞳結像光学系は、
    前記被検光学系が配置されるべき面と前記撮像面との間に配置されて前記被検光学系からの光を平行光束にする第1のコリメータレンズと、
    前記第1のコリメータレンズと前記撮像面との間に配置された集光レンズと、
    前記集光レンズと前記撮像面との間に配置された第2のコリメータレンズとを含み、
    前記回折格子は、前記第1のコリメータレンズと前記集光レンズとの間に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のシアリング干渉測定装置。
  4. 前記集光レンズと前記第2のコリメータレンズとの間に配置されて、前記回折格子で発生した回折光のうち特定の次数の回折光を通過させる次数選択窓を更に有することを特徴とする請求項に記載のシアリング干渉測定装置。
  5. 複数の光源を備え、前記複数の光源が測定対象の被検光学系に応じて選択的に使用されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のシアリング干渉測定装置。
  6. 前記回折格子によって分割された複数の波面の間の前記撮像面におけるシア量が前記撮像素子のサンプリングピッチの整数倍になるように前記機構を制御する制御部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のシアリング干渉測定装置。
  7. 前記回折格子によって分割された複数の波面の間の前記撮像面におけるシア量が第1のシア量になるように前記機構を制御し、その状態で前記撮像面に形成される第1の干渉縞を前記撮像素子に撮像させ、
    前記回折格子によって分割された複数の波面の間の前記撮像面におけるシア量が前記第1のシア量と異なる第2のシア量になるように前記機構を制御し、その状態で前記撮像面に形成される第2の干渉縞を前記撮像素子に撮像させ、
    前記撮像素子によって撮像された前記第1の干渉縞の画像および前記第2の干渉縞の画像に基づいて前記被検光学系の波面を算出する制御部を更に備え、
    前記第1のシア量および前記第2のシア量は、前記撮像素子のサンプリングピッチの整数倍に等しい、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のシアリング干渉測定装置。
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