JP5675021B2 - 歩行補助装置 - Google Patents

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Description

本発明は、人間の歩行運動を補助する装置に関する。
複数の状態変数の連立微分方程式により定義されるモデルにより、アクチュエータの動作を制御するための出力波形信号が生成される歩行補助装置において、利用者である人間の歩幅等を目標値に近づけるため、当該連立微分方程式に含まれる係数の値を調節する手法が提案されている(特許文献1及び2参照)。
特許第4234765号公報 特許第4271712号公報
しかし、人間の左右片側の身体機能の低下等のために、当該人間の左右の運動形態が不均等になる状況において、歩幅等をその目標値に一律に一致させようとすると、その不均等が是正されないだけではなく、かえって当該不均等を助長する可能性がある。
そこで、本発明は、人間の左右の運動形態の均等を図りながら、当該人間の歩行運動を補助することができる装置を提供することを解決課題とする。
本発明は、人間の上体に取り付けられる第1装具と、前記人間の左右の大腿のそれぞれに対して取り付けられる一対の第2装具と、前記第1装具に取り付けられた一対のアクチュエータと、前記第2装具と前記アクチュエータとを連結する連結部材と、前記人間の左右の股関節角度のそれぞれに応じた信号を出力するように構成されている左股関節角度センサ及び右股関節角度センサと、少なくとも前記左股関節角度センサ及び前記右股関節角度センサの出力信号に基づいて前記一対のアクチュエータのそれぞれの動作を制御するように構成されている制御装置とを備え、前記一対のアクチュエータのそれぞれの動作によって前記第1装具に対して前記一対の第2装具のそれぞれを動かすことにより、前記上体に対する前記左右の大腿の相対的な周期的運動を伴う前記人間の歩行運動を補助する装置に関する。
当該歩行補助装置において、前記制御装置は、前記人間の左大腿の屈曲運転状態を表わす左屈曲状態変数の振幅の大小を定める左屈曲係数、前記人間の左大腿の伸展運転状態を表わす左伸展状態変数の振幅の大小を定める左伸展係数、前記人間の右大腿の屈曲運転状態を表わす右屈曲状態変数の振幅の大小を定める右屈曲係数、及び前記人間の右大腿の伸展運転状態を表わす右伸展状態変数の振幅の大小を定める右伸展係数のそれぞれの値の大小に応じて、前記人間の左大腿の屈曲運動及び伸展運動並びに右大腿の屈曲運動及び伸展運動のそれぞれを補助するための前記アクチュエータの動作振幅の大小を制御するように構成されている。
前記課題を解決するための本発明の本発明の歩行補助装置は、前記左股関節角度センサの出力の時間変化態様を表わす波形信号である左運動振動子の振幅幅と、前記右股関節角度センサの出力の時間変化態様を表わす波形信号である右運動振動子の振幅幅との偏差を非対称度として評価するように構成されている非対称度評価要素と、前記非対称度評価要素により評価された前記非対称度を低下させ、かつ、前記左屈曲係数及び前記右伸展係数が同値になり、かつ、前記右屈曲係数及び前記左伸展係数が同値になるように、前記左屈曲係数、前記左伸展係数、前記右屈曲係数及び前記右伸展係数の値を調節するように構成されている調節要素とを備えていることを特徴とする。
本発明の歩行補助装置によれば、人間の左右の運動形態の不均等の度合が、左右の運動振動子の非対称度に現われることに鑑みて、当該非対称度の低減が図られる。その結果、人間の左右の運動形態の均等を図りながら、当該人間の歩行運動が補助されうる。
前記調節要素は、前記非対称度が正値であってその絶対値が大きくなるにつれて、前記左屈曲係数及び前記右伸展係数の値を減少させるように調節する一方、前記左伸展係数及び前記右屈曲係数の値を増加させるように調節し、前記非対称度が負値であってその絶対値が大きくなるにつれて、前記左屈曲係数及び前記右伸展係数の値を増加させるように調節する一方、前記左伸展係数及び前記右屈曲係数の値を減少させるように調節するように構成されていることが好ましい。
前記制御装置は、前記左屈曲状態変数及び前記左伸展状態変数の周波数の高低を定める左時定数及び前記右屈曲状態変数及び前記右伸展状態変数の周波数の高低を定める右時定数のそれぞれの値の大小に応じて、前記人間の左大腿及び右大腿のそれぞれの運動を補助するための前記アクチュエータの動作周波数の高低を制御するように構成され、前記調節要素は、前記左股関節角度センサ及び前記右股関節角度センサのそれぞれの出力から得られる、前記人間の左右の股関節角度の時間変化態様を表わす波形信号に基づき、前記左時定数及び前記右時定数のそれぞれの値を調節するように構成されていることが好ましい。
前記左股関節角度センサ及び前記右股関節角度センサのそれぞれの出力信号に基づき、前記人間の左右の股関節角度の差分の指定期間にわたるサンプリングにより得られる波形信号である差分振動子に窓を掛ける窓処理を実行するように構成されている窓処理要素と、前記窓が掛けられた前記差分振動子を周波数解析することによりパワースペクトルを取得するように構成されている周波数解析処理要素と、前記パワースペクトルにおいて閾値以上の高さを有するとともに、最低の周波数帯域に位置するピークを示す基本周波数を決定するように構成されているスペクトル解析処理要素とを備え、前記調節要素は、前記基本周波数の逆数に比例するように、前記左時定数及び前記右時定数のそれぞれの値を調節するように構成されていることが好ましい。
前記左運動振動子及び前記右運動振動子のそれぞれにおける、前記人間の上体に対する大腿の屈曲運動振幅を表わす屈曲振幅と、前記人間の大腿の伸展運動振幅を表わす伸展振幅と、前記屈曲振幅及び前記伸展振幅の和である総合振幅とのうちいずれか1つの偏差又は当該偏差の複数周期にわたる平均値を前記非対称度として評価するように構成されていることが好ましい。
前記制御装置は、前記右運動振動子及び前記左運動振動子と前記左屈曲状態変数、前記左伸展状態変数、前記右屈曲状態変数及び前記右伸展状態変数との関係を示す連立微分方程式により定義される状態振動子モデルに対して、前記左運動振動子及び前記右運動振動子を入力波形信号として入力することにより、前記左屈曲係数、前記左伸展係数、前記右屈曲係数及び前記右伸展係数のそれぞれの値に応じた振幅にしたがって変化する左屈曲振動子、左伸展振動子、右屈曲振動子及び右伸展振動子を出力波形信号として生成するように構成されている状態振動子生成要素と、前記左屈曲振動子及び前記左伸展振動子の出力波形信号を組み合わせることにより左側の前記アクチュエータに対する制御指令信号としての左制御振動子を生成するとともに、前記右屈曲振動子及び前記右伸展振動子の出力波形信号を組み合わせることにより右側の前記アクチュエータに対する制御指令信号としての右制御振動子を生成するように構成されている制御振動子生成要素とを備えていることが好ましい。
本発明の歩行補助装置及の構成説明図。 歩行補助装置の制御装置の構成説明図。 歩行補助装置の制御方法に関する説明図。 非対称度に関する説明図。 非対称度の評価結果に基づくモデル調節方法に関する説明図。 時定数の設定方法に関する説明図。 基本周波数推定方法に関する説明図。 波形信号、窓処理及び周波数解析に関する説明図。
(歩行補助装置の構成)
以下、脚体等の左右を区別するために符号「L」及び「R」を用いるが、左右を区別する必要がない場合や左右成分を有するベクトルを表現する場合には当該符号を省略する。また、上体に対する各大腿の屈曲運動(前方運動)及び伸展運動(後方運動)を区別するために符号「+」及び「−」を用いる。
図1に示されている歩行補助装置10は、第1装具11と、左右一対の第2装具12と、左右一対のアクチュエータ14と、バッテリ16と、制御装置20と、股関節角度センサ202とを備えている。
第1装具11は、人間又は利用者の上体又は腰部(第1身体部分)に巻き付けられるように装着される。第1装具11のうち少なくとも人間の背中に当接する背後部は、軽量合金、硬質樹脂又はカーボンファイバ等の剛性素材により構成され、その他の部分は繊維等の柔軟性素材により構成されている。
第2装具12は、繊維等の柔軟性素材により構成され、人間の大腿(第2身体部分)に巻き付けられるように装着される。第2装具12は左右両側ではなく左右片側のみに設けられてもよい。
アクチュエータ14は電動モータにより構成され、必要に応じてモータに加え減速機及びコンプライアンス機構のうち一方又は両方により構成される。アクチュエータ14は第1装具11が上体に取り付けられたとき、上体の左右両側に配置されるように第1装具11に連結されている。アクチュエータ14は、軽量の軽量合金、硬質樹脂又はカーボンファイバ等の剛性素材により形成されている連結部材15を介して大腿に装着される第2装具12に連結される。
これにより、アクチュエータ14が動作することで、上体及び各大腿の相対運動が補助されるように上体及び各大腿に力が作用する。上体及び各大腿の相対運動には、離床している脚体の大腿の上体に対する前後運動が含まれ、着床している脚体に対する上体の前後運動が含まれる。
バッテリ16は制御装置20とともに第1装具11の背後部に取り付けられるケース13に収納されており、アクチュエータ14及び制御装置20等に対して電力を供給する。なお、バッテリ16及び制御装置20のそれぞれ又はこれらを収納するケース13の配置箇所は適宜変更されてもよい。
股関節角度センサ202は人間の腰部左右両側に配置されるロータリーエンコーダにより構成され、股関節角度に応じた信号を出力する。股関節角度は、大腿が基本前額面の前方にある場合には正値になり、大腿が基本前額面の後方にある場合には負値になるように定義される。
制御装置20はコンピュータ(CPU、ROM、RAM、信号入力回路、信号出力回路等により構成される。)と、このコンピュータのメモリ又は記憶装置に格納されているソフトウェアとにより構成されている。制御装置20は、バッテリ16からアクチュエータ14に対する供給電力を調節するほか、アクチュエータ14の動作を制御する。
図2に示されているように、制御装置20は、後述の演算処理を実行する又は機能を発揮する運動振動子出力要素21と、非対称度評価要素22と、基本周波数推定要素23と、状態振動子生成要素24と、モデル調節要素242(本発明の「調節要素」に該当する。)と、制御振動子生成要素25とを備えている。基本周波数推定要素23は、差分振動子出力要素231と、窓処理要素232と、周波数解析処理要素233と、スペクトル解析処理要素234とを備えている。
制御装置20の各構成要素の各構成要素は、記憶装置に格納されているプログラムを読み取り、当該プログラムにしたがって担当する演算処理を実行する演算処理装置により構成されている。各構成要素は、共通の演算処理装置により構成されていてもよく、物理的に別個の演算処理装置により構成されていてもよい。たとえば、基本周波数推定要素23が、その他の構成要素とは別個の演算処理装置により構成されていてもよい。
運転スイッチ(図示略)が操作され、バッテリ16から制御装置20に対して電力が供給されることにより、制御装置20は諸機能を発揮しうる。
(歩行補助装置及び歩行状態推定装置の機能)
運動振動子出力要素21が、股関節角度センサ202の出力に基づき、人間の左右の股関節角度の時間変化を表わす波形信号を運動振動子φ=(φL,φR)として生成する(図3/STEP1)。「φL」は左運動振動子を表わし、「φR」は右運動振動子を表わしている。
続いて、非対称度評価要素22が、左運動振動子φL及び右運動振動子φRの非対称度sを評価する(図3/STEP2)。たとえば、図4に一点鎖線及び二点鎖線のそれぞれにより示されているように、左運動振動子φL及び右運動振動子φRのそれぞれが変化している場合について考察する。
左運動振動子φLの極性が「正」であることは、上体に対して左大腿が屈曲していることを表わし、左運動振動子φLの極性が「負」であることは、上体に対して左大腿が伸展していることを表わしている。各周期における左運動振動子φLの最大値(正値)である屈曲振幅|φL+|は、上体に対して左大腿が最も屈曲している時点での左股関節角度に相当する。左運動振動子φLの各周期における最小値(負値)の絶対値である伸展振幅|φL-|は、上体に対して左大腿が最も伸展している状態での左股関節角度に相当する。
同様に、右運動振動子φRの極性が「正」であることは、上体に対して右大腿が屈曲していることを表わし、右運動振動子φRの極性が「負」であることは、上体に対して右大腿が伸展していることを表わしている。右運動振動子φRの各周期における最大値(正値)である屈曲振幅|φR+|は、上体に対して右大腿が最も屈曲している時点での右股関節角度に相当する。右運動振動子φRの各周期における最小値(負値)の絶対値である伸展振幅|φL-|は、上体に対して右大腿が最も伸展している状態での右股関節角度に相当する。
たとえば、左屈曲振幅|φL+|と左伸展振幅|φL-|との和である左総合振幅|φL|と、右屈曲振幅|φR+|と右伸展振幅|φR-|との和である右総合振幅|φR|との偏差|φL|−|φR|又は当該偏差の複数周期にわたる平均値が非対称度sとして評価される。図4に示されている状況では、右総合振幅|φR|が左総合振幅|φL|より大きいので、非対称度sは負値になる。
また、基本周波数推定要素23が後述する演算処理を実行することにより、人間の歩行周期の逆数に相当する基本周波数f0を推定する(図3/STEP3)。
さらに、モデル調節要素242が、非対称度s及び基本周波数f0(正確には後述する補正後基本周波数f0_d)に基づき、状態振動子モデルを定義する係数の値を調節する(図3/STEP4)。
「状態振動子モデル」は、各大腿の屈曲運動状態及び伸展運動状態のそれぞれを表わす複数の状態変数ui(i=L+,L−,R+,R−)及び各大腿の屈曲運動状態及び伸展運動状態のそれぞれの順応性を表現するための自己抑制因子viの連立微分方程式(010)により定義されている。
τ1L(duL+/dt)=cL+−uL++wL+/L-ξL-+wL+/R+ξR+−λLvL++f1L)+f2L)KφL,
τ1L(duL-/dt)=cL-−uL-+wL-/L+ξL++wL-/R-ξR-−λLvL-+f1L)+f2L)KφL,
- τ1R(duR+/dt)=cR+−uR++wR+/L+ξL++wR+/R-ξR+−λRvR++f1R)+f2R)KφR,
τ1R(duR-/dt)=cR-−uR-+wR-/L-ξL-+wR-/R+ξR+−λRvR-+f1R)+f2R)KφR,
τ2i(dvi/dt)=−vi+ξi (i=L+,L-,R+,R-),
ξi=H(ui−uth)=0(ui<uth) ..(010)。
「cL+」は、左大腿の屈曲運転状態を表わす状態変数uL+の振幅の大小を定める「左屈曲係数」である。「cL-」は、左大腿の伸展運転状態を表わす状態変数uL-の振幅の大小を定める「左伸展係数」である。「cR+」は、右大腿の屈曲運転状態を表わす状態変数uR+の振幅の大小を定める「右屈曲係数」である。「cR-」は、右大腿の伸展運転状態を表わす状態変数uR-の振幅の大小を定める「右伸展係数」である。
「τ1L」は状態変数uL+及びuL-の周波数の高低を定める第1左時定数である。「τ1R」は状態変数uR+及びuR-の周波数の高低を定める第1右時定数である。第1左時定数τ1L及び第1右時定数τ1Rは同値であってもことなる値であってもよい。「τ2i」は抑制因子viの周波数の高低を定める第2時定数である。第2時定数τ2iは同値であってもよく、異なる値であってもよい。たとえば、第2左屈曲時定数τ2L+と第2左伸展時定数τ2L-とが同値であり、第2右屈曲時定数τ2R+と第2右伸展時定数τ2R-とが同値である一方、第2左屈曲時定数τ2L+と第2右屈曲時定数τ2R+とが異なる値であってもよい。
「wi/j」は状態変数ui及びujの相関関係を表わす負値の相関係数である。「λL」および「λR」は慣れ係数である。「K」は運動振動子φに応じたフィードバック係数である。
「ω」は人間の歩行周期の長短に応じて定まる固有角速度である。固有角速度ωは、たとえば基本周波数f0(又は補正後基本周波数f0_d)に2πを乗じた値に設定される。固有角速度ωには左成分ωL及び右成分ωRが含まれるが、基本周波数f0には左右の別がないので、ωL及びωRは同値である。
「f1」は正係数cを用いて式(011)により定義される固有角速度ωの1次関数である。
f1(ω)=cω ..(011)。
「f2」は係数c0,c1およびc2を用いて式(012)により定義される固有角速度ωの2次関数である。
f2(ω)=c0+c1ω+c2ω2 ..(012)。
具体的には、モデル調節要素242は、非対称度sを変数とし、少なくとも非対称度sの標準的な定義域において増加関数f(s)により定義される補正量に基づき、関係式(021)にしたがって各状態係数ciの値を設定する。
cL+=cR-=χ12f(-s), cL-=cR+=χ12f(s) ..(021)。
係数χ1(>0)は、歩行補助装置10の動作による人間の歩幅又は歩行率を定めるための係数である。係数χ1の値が大きく設定されることにより人間の歩幅が大きくなるように歩行運動が補助される一方、係数χ1の値が小さく設定されることにより人間の歩幅が小さくなるように歩行運動が補助される。
係数χ2(>0)は、非対称度sを低下させるために左右の歩幅のそれぞれを別個に補正の刻み量又は補正速度を表わすゲイン係数である。係数χ2の値が大きく設定されることにより人間の歩幅が早く変化するように歩行運動が補助される一方、係数χ2の値が小さく設定されることにより人間の歩幅が遅く変化するように歩行運動が補助される。
増加関数f(s)はたとえば関係式(022)により定義される。
f(s)=s/{1+exp(-s/D)} ..(022)。
関係式(022)により定義される関数f(s)は、図5(a)に示されているような変化特性を示す。このため、非対称度sが正値であってその絶対値が大きくなるにつれて、左屈曲係数cL+及び右伸展係数cR-の値が減少するように調節される一方、左伸展係数cL-及び右屈曲係数cR+の値が増加するように調節される(関係式(021)参照)。また、非対称度sが負値であってその絶対値が大きくなるにつれて、左屈曲係数cL+及び右伸展係数cR-の値が増加するように調節される一方、左伸展係数cL-及び右屈曲係数cR+の値が減少するように調節される。
図4に示されている状況では前記のように非対称度sは負値なので、図5(b)に示されているように、左屈曲係数cL+及び右伸展係数cR-の値が、左伸展係数cL-及び右屈曲係数cR+の値よりも相対的に大きくなるように各係数の値が調節される。
モデル調節要素242は、補正後基本周波数f0_dと、係数α0(>0)及びβ0(>0)とに基づき、関係式(023)にしたがって第1時定数τ1の値を調節又は設定する。
τ1=α0/f0_d+β0 ..(023)。
モデル調節要素242は、第1時定数τ1と、正係数γ0(たとえば「2」)とに基づき、関係式(024)にしたがって第2時定数τ2の値を調節又は設定する。
τ2=γ0τ1 ..(024)。
関係式(023)により定義される関数は、図6に示されているような変化特性を示す。このため、補正後基本周波数f0_dが高くなる(歩行周期が短くなる)につれて、第1時定数τ1及び第2時定数τ2の値が減少するように調節される。また、補正後基本周波数f0_dが低くなる(歩行周期が長くなる)につれて、第1時定数τ1及び第2時定数τ2の値が増加するように調節される。
続いて、状態振動子生成要素24が、連立微分方程式(010)により定義される状態振動子モデルに対して、入力波形信号として運動振動子出力要素21から出力される運動振動子を入力することにより、出力波形信号として状態振動子ξを生成する(図3/STEP5)。状態振動子ξには、左屈曲振動子ξL+、左伸展振動子ξL-、右屈曲振動子ξR+及び右伸展振動子ξR-が含まれる。
歩行補助装置10の動作開始から、非対称度sの評価に必要な運動振動子が得られるまでの期間において、各係数ciは予め定められている初期値に設定される。同様に、歩行補助装置10の動作開始から、基本周波数f0の推定に必要な差分振動子(後述)が得られるまでの期間において、固有角速度ωは予め定められている初期値に設定される。
状態振動子モデルに入力される運動振動子φは、非対称度sの評価に用いられた運動振動子φと同一であっても異なっていてもよい。たとえば、状態振動子モデルに入力される運動振動子φとして、人間の左右の股関節角度の時間変化態様を表わす波形信号に代えて、左右の股関節角速度、左右の肩関節角度又は左右の肩関節角速度等、人間の歩行周期と緊密に関連した周期で変化する左右一対の変数の時間変化態様を表わす波形信号が採用されてもよい。肩関節角度は、股関節角度と同様に、ロータリーエンコーダにより構成されている一対の肩関節角度センサが人間の左右の肩の外側に配置され、当該肩関節角度センサの出力に基づいて測定されうる。
状態振動子ξiは、状態変数uiの値が閾値uth未満である場合は0、状態変数uiの値が閾値uth以上である場合はこのuiの値をとる(連立微分方程式(010)参照)。これにより、左大腿の屈曲運動状態を表わす状態変数uL+が大きくなると左屈曲振動子ξL+の振幅が左伸展振動子ξL-よりも大きくなる。また、右大腿の屈曲運動状態を表わす状態変数uR+が大きくなると右屈曲振動子ξR+の振幅が右伸展振動子ξR-の振幅よりも大きくなる。
さらに、左大腿の伸展運動状態を表わす状態変数uL-が大きくなると左伸展振動子ξL-の振幅が左屈曲振動子ξL+よりも大きくなる。また、右大腿の伸展運動状態を表わす状態変数uR-が大きくなると右伸展振動子ξR-の振幅が右屈曲振動子ξR+の振幅よりも大きくなる。
結果として、連立微分方程式(010)に含まれる左屈曲係数cL+及び左伸展係数cL-のそれぞれの値に応じた振幅と、第1左時定数τ1Lの値に応じた周波数とにしたがって変化する左屈曲振動子ξL+及び左伸展振動子ξL-が生成される。また、連立微分方程式(010)に含まれる右屈曲係数cR+及び右伸展係数cR-のそれぞれの値に応じた振幅と、第1右時定数τ1Rの値に応じた周波数とにしたがって変化する右屈曲振動子ξR+及び右伸展振動子ξR-が生成される。
そして、制御振動子生成要素25が状態振動子ξに基づき、関係式(040)にしたがって制御振動子η=(ηL,ηR)を設定する(図3/STEP6)。
ηL=χL+ξL+−χL-ξL-,ηR=χR+ξR+−χR-ξR- ..(040)。
左制御振動子ηLは、左屈曲振動子ξL+及び係数χL+の積と、左伸展振動子ξL-及び係数χL-の積との差として算定される。右制御振動子ηRは、右屈曲振動子ξR+及び係数χR+の積と、右伸展振動子ξR-及び係数χR-の積との差として算定される。当該4つの係数χiは同じ値に設定されてもよい。
図4に示されているように左脚の歩幅が右脚の歩幅よりも小さくなっている状況では、図5(b)に示されているように左屈曲係数cL+の値が右屈曲係数cR+の値よりも大きく、かつ、右伸展係数cR-の値が左伸展係数cL-の値よりも大きく設定される。これにより、図5(c)に示されているように左制御振動子ηLの屈曲振幅|χL+ξL+|が右制御振動子ηRの屈曲振幅|χR+ξR+|よりも大きくなる。また、左制御振動子ηLの伸展振幅|χL-ξL-|が右制御振動子ηRの伸展振幅|χR-ξR-|よりも小さくなる。
そして、制御装置20により制御振動子ηに基づいてバッテリ16から左右のアクチュエータ14L,14Rにそれぞれ供給される電流I=(IL,IR)が調節される。これにより、第1装具11及び第2装具12を介して上体に対する左右の大腿の屈曲運動及び伸展運動を補助する力又は股関節回りの回転力F=(FL,FR)が調節される。補助力Fは電流Iに基づき、たとえばF(t)=G・I(t)(G:比例係数)と表現される。エージェントの歩行運動はトレッドミルの上で実施されてもよい。
その後、運転スイッチがONからOFFに切り替えられたこと、又は、動作異常が検知されたこと等の動作終了条件が満たされたか否かが判定される(図3/STEP7)。そして、当該判定結果が否定的である場合(図3/STEP7‥NO)、前記一連の処理が繰り返される一方、当該判定結果が肯定的である場合(図3/STEP7‥YES)、前記一連の処理が終了する。
(基本周波数の推定)
基本周波数推定要素23による基本周波数f0の推定処理(図3/STEP3参照)について説明する。
まず、差分振動子出力要素231が、左右の股関節角度センサ202R,202Lの出力に基づき、股関節角度の差分の時間変化を表わす波形信号を差分振動子として出力する(図7/STEP31)。これにより、図8(a)に示されているような波形信号が差分振動子として得られる。なお、股関節角度の差分に代えて肩関節角度の差分の時間変化を表わす波形信号が差分振動子として出力されてもよい。
続いて、窓処理要素232が、指定期間にわたる差分振動子に窓を掛ける(図7/STEP32)。窓関数としてはハン窓が用いられ、これにより図8(b)に破線で示されている指定期間にわたる差分振動子が、実線で示されているように変形される。窓関数としては、ハン窓のほか、矩形窓、ガウス窓、ハミング窓、ブラックマン窓、カイザー窓、バートレット窓又は指数窓などのさまざまな窓関数が用いられうる。
窓処理要素232は、スペクトル解析処理要素234により決定された前回基本周波数f0(k-1)に基づき、当該基本周波数f0を変数とする減少関数にしたがって、今回の窓の幅w(k)を設定する。この減少関数はたとえば関係式(050)により定義される。係数w01及びw02は歩行周期が少なくとも2周期だけ含まれるように設定されている。なお、窓処理要素232は、初回の窓幅w(0)として、歩行周期が少なくとも2周期含まれるような定数を採用する。
w(k)=w01/f0(k-1)+w02 ..(050)。
窓処理要素232は、差分振動子(波形信号)をダウンサンプリングすることによって、差分振動子から第1指定周波数を超える高周波数成分を除去した上で、窓処理を実行してもよい。窓処理要素232は、差分振動子(波形信号)をハイパスフィルタに通すことにより、差分振動子から第2指定周波数以下の低周波成分を除去した上で、窓処理を実行してもよい。
周波数解析処理要素233は、窓処理された今回指定期間における差分振動子をFFT等、周波数解析処理することにより、パワースペクトルを作成する(図7/STEP33)。これにより、図8(c)に示されているように周波数fが横軸で表わされ、周波数解析結果としてのパワーが縦軸で表わされているパワースペクトルが生成される。
スペクトル解析処理要素234は、閾値以上の高さを有するとともに、最低の周波数帯域にあるピークの位置を表わす周波数を基本周波数f0として決定又は推定する(図7/STEP34)。閾値は、ノイズを除去する観点から、パワースペクトルにおけるピーク最高値の0.05〜0.20倍の範囲の値に設定される。これにより、図8(c)に示されているように、閾値pth以上の高さを有するピークP1及びP2のうち、最低の周波数帯域にあるピークP1の位置を表わす周波数が基本周波数f0として決定される。
さらに、図8(d)に示されている曲線を表わす関係式(060)にしたがって基本周波数f0が補正されることにより、補正後基本周波数f0_dが決定される。
f0_d=f0 (if f0≦fth), fth (if f0>fth) ..(060)。
(歩行補助装置の作用効果)
前記機能を発揮する歩行補助装置10によれば、人間の左右の運動形態の不均等の度合が、左運動振動子φL及びφRの非対称度sに現われることに鑑みて、当該非対称度sの低減が図られる。その結果、人間の左右の運動形態の均等を図りながら、当該人間の歩行運動が補助されうる。
たとえば、図4に示されているように左脚の歩幅が右脚の歩幅よりも小さくなっている状況では、図5(c)に示されているように変化する左制御振動子ηL及び右制御振動子ηRが生成される。歩幅は、利用者である人間の各大腿の長さ及び必要に応じて各下腿の長さ(メモリに格納される。)と、股関節角度センサ202の出力により表わされる左右の股関節角度の最大値及び最小値とに基づき、幾何学的関係にしたがって算出されうる。
これにより、右脚が立脚状態(足が着床している状態)にあるとき、遊脚状態(足が離床している状態)にある左脚の前方への踏み出し量の増加、ひいては左脚の歩幅の増加が図られる。一方、左脚が立脚状態にあるとき、遊脚状態にある右脚の前方への踏み出し量の維持又は低減、ひいては右脚の歩幅の維持又は低下が図られる。その結果、左脚については現状よりも大股での歩行が誘導される一方、右脚については現状と同じ又は現状よりも小股での歩行が誘導されるように、歩行補助装置10がその歩行運動を補助するので、人間の左右の脚の歩幅及び歩行率の均等化が図られる。
また、左屈曲係数cL+及び右伸展係数cR-が同値になり、かつ、右屈曲係数cR+及び左伸展係数cL-が同値になるように、各係数ciの値が調節される(関係式(021)参照)。これにより、左制御振動子ηLの屈曲振幅|χL+ξL+|及び右制御振動子ηRの伸展振幅|χR-ξR-|を一致させ又は近似させ、かつ、右制御振動子ηRの屈曲振幅|χR+ξR+|及び左制御振動子ηLの伸展振幅|χL-ξL-|を一致させ又は近似させることができる(図5(c)参照)。このため、立脚状態にある一方の脚の伸展量に鑑みて、遊脚状態にある他方の脚の屈曲量が著しく乖離したものになり、歩行補助装置10の利用者である人間に違和感を覚えさせる事態が回避されうる。
(本発明の他の実施形態)
左総合振幅|φL|と右総合振幅|φR|との偏差に代えて、左屈曲振幅|φL+|と右屈曲振幅|φR+|との偏差、左伸展振幅|φL-|と右伸展振幅|φR-|との偏差、若しくは、左屈曲振幅|φL+|及び右伸展振幅|φR-|の和と、右屈曲振幅|φR+|及び左伸展振幅|φL-|の和との偏差又は当該偏差の複数周期にわたる平均値が非対称度sとして評価されてもよい。
左屈曲係数cL+、左伸展係数cL-、右屈曲係数cR+及び右伸展係数cR-のうち一部のみが補正量f(−s)又はf(s)に応じて補正されてもよい(関係式(021)(022)参照)。たとえば、左屈曲係数cL+及び右伸展係数cR-の組と、左伸展係数cL-及び右屈曲係数cR+の組とのうち、一方の組に属する係数のみが補正量f(s)に応じて増減調節されることにより、他方の組に属する係数との相対的な偏差が調節されてもよい。
身体機能の回復という観点から、一方の脚の歩幅の増加のみにより、両脚の歩幅の均等化が図られてもよい。その一方、非対称度sが顕著に高い場合、前記のように一方の脚の歩幅の増加に加えて、他方の脚の歩幅の低減によって、両脚の歩幅の均等化又は歩み寄りが図られることが好ましい。この観点から、非対称度sが閾値を超えているか否かが判定され、非対称度sが閾値未満である場合には一方の脚の歩幅の増加のみにより、両脚の歩幅の均等化が図られ、非対称度sが閾値以上である場合には両脚の歩幅の歩み寄りが図られてもよい。
係数D(関係式(022)参照)の値が変更されることにより、非対称度sに応じた左屈曲係数cL+及び右伸展係数cR-の補正量f(−s)と、左伸展係数cL-及び右屈曲係数cR+の補正量f(s)との比率が変更されてもよい。係数Dがsを変数とする関数であってもよい。
制御装置20は、左屈曲係数cL+、左伸展係数cL-、右屈曲係数cR+及び右伸展係数cR-のそれぞれの値の大小に応じて、人間の左大腿の屈曲運動及び伸展運動並びに右大腿の屈曲運動及び伸展運動のそれぞれを補助するためのアクチュエータ14の動作振幅の大小を制御するように構成されていれば、その構成は前記実施形態の構成に限定されない。アクチュエータ14L,14Rの動作周期は、固有角速度ωL、ωRに応じて2π/ωL、2π/ωRに一致するように制御されてもよい。
たとえば、制御装置20は、左屈曲係数cL+、左伸展係数cL-、右屈曲係数cR+及び右伸展係数cR-のそれぞれの値を、左股関節角度の屈曲側目標値、左股関節角度の伸展側目標値、右股関節角度の屈曲側目標値及び右股関節角度の伸展側目標値のそれぞれとして、PID制御等のフィードバック制御則にしたがって、左右の股関節角度を制御するように構成されていてもよい。この場合、運動振動子出力要素21、状態振動子生成要素24及び制御振動子生成要素25は省略されてもよい。基本周波数推定要素23が省略されてもよい。
特許第3930399号、特許第3950149号、特許第4008464号又は特許第4271711号等の公報に記載されているように、ファン・デル・ポル方程式等により定義される第1モデルにしたがって第1振動子が生成され、かつ、当該第1振動子に基づいて固有角速度ω(連立微分方程式(010)参照)が設定された上で、当該固有角速度ωの逆数に比例するように時定数τ1が設定されてもよい。当該公報における「第2振動子」が本願発明における「状態振動子」に相当する。
制御振動子ηは特許第4271711号等の公報に記載されているように、仮想的な弾性要素による弾性力及び仮想的な減衰要素による減衰力のうち一方又は両方を表わすように生成されてもよい。
基本周波数推定要素23は、左運動振動子φLの周波数、右運動振動子φRの周波数、左運動振動子φLの周波数と右運動振動子φRの周波数との平均周波数、又は、当該周波数の複数周期にわたる平均値を基本周波数f0として推定するように構成されていてもよい。
10‥歩行補助装置、11‥第1装具、12‥第2装具、14‥アクチュエータ、20‥制御装置、202‥股関節角度センサ。

Claims (6)

  1. 人間の上体に取り付けられる第1装具と、前記人間の左右の大腿のそれぞれに対して取り付けられる一対の第2装具と、前記第1装具に取り付けられた一対のアクチュエータと、前記第2装具と前記アクチュエータとを連結する連結部材と、前記人間の左右の股関節角度のそれぞれに応じた信号を出力するように構成されている左股関節角度センサ及び右股関節角度センサと、少なくとも前記左股関節角度センサ及び前記右股関節角度センサの出力信号に基づいて前記一対のアクチュエータのそれぞれの動作を制御するように構成されている制御装置とを備え、
    前記一対のアクチュエータのそれぞれの動作によって前記第1装具に対して前記一対の第2装具のそれぞれを動かすことにより、前記上体に対する前記左右の大腿の相対的な周期的運動を伴う前記人間の歩行運動を補助する装置であって、
    前記制御装置は、前記人間の左大腿の屈曲運転状態を表わす左屈曲状態変数の振幅の大小を定める左屈曲係数、前記人間の左大腿の伸展運転状態を表わす左伸展状態変数の振幅の大小を定める左伸展係数、前記人間の右大腿の屈曲運転状態を表わす右屈曲状態変数の振幅の大小を定める右屈曲係数、及び前記人間の右大腿の伸展運転状態を表わす右伸展状態変数の振幅の大小を定める右伸展係数のそれぞれの値の大小に応じて、前記人間の左大腿の屈曲運動及び伸展運動並びに右大腿の屈曲運動及び伸展運動のそれぞれを補助するための前記一対のアクチュエータのそれぞれの動作振幅の大小を制御するように構成され、
    前記左股関節角度センサの出力の時間変化態様を表わす波形信号である左運動振動子の振幅幅と、前記右股関節角度センサの出力の時間変化態様を表わす波形信号である右運動振動子の振幅幅との偏差を非対称度として評価するように構成されている非対称度評価要素と、
    前記非対称度評価要素により評価された前記非対称度を低下させ、かつ、前記左屈曲係数及び前記右伸展係数が同値になり、かつ、前記右屈曲係数及び前記左伸展係数が同値になるように、前記左屈曲係数、前記左伸展係数、前記右屈曲係数及び前記右伸展係数の値を調節するように構成されている調節要素とを備えていることを特徴とする歩行補助装置。
  2. 請求項1記載の歩行補助装置において、
    前記調節要素は、前記非対称度が正値であってその絶対値が大きくなるにつれて、前記左屈曲係数及び前記右伸展係数の値を減少させるように調節する一方、前記左伸展係数及び前記右屈曲係数の値を増加させるように調節し、前記非対称度が負値であってその絶対値が大きくなるにつれて、前記左屈曲係数及び前記右伸展係数の値を増加させるように調節する一方、前記左伸展係数及び前記右屈曲係数の値を減少させるように調節するように構成されていることを特徴とする歩行補助装置。
  3. 請求項1又は2記載の歩行補助装置において、
    前記制御装置は、前記左屈曲状態変数及び前記左伸展状態変数の周波数の高低を定める左時定数及び前記右屈曲状態変数及び前記右伸展状態変数の周波数の高低を定める右時定数のそれぞれの値の大小に応じて、前記人間の左大腿及び右大腿のそれぞれの運動を補助するための前記アクチュエータの動作周波数の高低を制御するように構成され、
    前記調節要素は、前記左股関節角度センサ及び前記右股関節角度センサのそれぞれの出力から得られる、前記人間の左右の股関節角度の時間変化態様を表わす波形信号に基づき、前記左時定数及び前記右時定数のそれぞれの値を調節するように構成されていることを特徴とする歩行補助装置。
  4. 請求項記載の歩行補助装置において、
    前記左股関節角度センサ及び前記右股関節角度センサのそれぞれの出力信号に基づき、前記人間の左右の股関節角度の差分の指定期間にわたるサンプリングにより得られる波形信号である差分振動子に窓を掛ける窓処理を実行するように構成されている窓処理要素と、
    前記窓が掛けられた前記差分振動子を周波数解析することによりパワースペクトルを取得するように構成されている周波数解析処理要素と、
    前記パワースペクトルにおいて閾値以上の高さを有するとともに、最低の周波数帯域に位置するピークを示す基本周波数を決定するように構成されているスペクトル解析処理要素とを備え、
    前記調節要素は、前記基本周波数の逆数に比例するように、前記左時定数及び前記右時定数のそれぞれの値を調節するように構成されていることを特徴とする歩行補助装置。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の歩行補助装置において、
    前記左運動振動子及び前記右運動振動子のそれぞれにおける、前記人間の上体に対する大腿の屈曲運動振幅を表わす屈曲振幅と、前記人間の大腿の伸展運動振幅を表わす伸展振幅と、前記屈曲振幅及び前記伸展振幅の和である総合振幅とのうちいずれか1つの偏差又は当該偏差の複数周期にわたる平均値を前記非対称度として評価するように構成されていることを特徴とする歩行補助装置。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の歩行補助装置において、前記制御装置は、
    前記右運動振動子及び前記左運動振動子と前記左屈曲状態変数、前記左伸展状態変数、前記右屈曲状態変数及び前記右伸展状態変数との関係を示す連立微分方程式により定義される状態振動子モデルに対して、前記左運動振動子及び前記右運動振動子を入力波形信号として入力することにより、前記左屈曲係数、前記左伸展係数、前記右屈曲係数及び前記右伸展係数のそれぞれの値に応じた振幅にしたがって変化する左屈曲振動子、左伸展振動子、右屈曲振動子及び右伸展振動子を出力波形信号として生成するように構成されている状態振動子生成要素と、
    前記左屈曲振動子及び前記左伸展振動子の出力波形信号を組み合わせることにより左側の前記アクチュエータに対する制御指令信号としての左制御振動子を生成するとともに、前記右屈曲振動子及び前記右伸展振動子の出力波形信号を組み合わせることにより右側の前記アクチュエータに対する制御指令信号としての右制御振動子を生成するように構成されている制御振動子生成要素とを備えていることを特徴とする歩行補助装置。
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