JP5673594B2 - 脱臭フィルタ - Google Patents

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この発明は、脱臭フィルタに関するものである。
空気清浄機等においては、活性炭を集成した脱臭フィルタが用いられる。脱臭フィルタの近傍には、再生ヒータ等の高温部がある。このため、活性炭は、蓄熱現象により高温となる。
これに対し、活性炭内に複数の温度センサを配置し、活性炭が高温となることを予防する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−248058号公報
しかしながら、特許文献1記載のものは、複数の温度センサが必要となる。このため、活性炭が高温となることを予防するための構成が高価となる。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、安価な構成で蓄熱現象による温度の上昇を抑制することができる脱臭フィルタを提供することである。
この発明に係る脱臭フィルタは、板状に形成され、臭気成分を吸着する活性炭層と、前記活性炭層内の少なくとも中央で前記活性炭層の板厚方向に対して垂直方向に沿って配置された金属体と、を備え、前記金属体は、網状に形成され、前記活性炭層の板厚方向にある2面に交互に近づくように波状に形成されたものである。
この発明に係る脱臭フィルタは、板状に形成され、臭気成分を吸着する活性炭層と、前記活性炭層内の少なくとも中央で前記活性炭層の板厚方向に対して垂直方向に沿って配置された金属体と、を備え、前記金属体は、網状に形成され、前記活性炭層は、前記金属体の中央の網の目を板厚方向に貫通した穴を有したものである。
この発明に係る脱臭フィルタは、板状に形成され、一側から他側につながる空間部を有した活性炭層、を備えたものである。
この発明によれば、安価な構成で蓄熱現象による温度の上昇を抑制することができる。
この発明の実施の形態1における脱臭フィルタが利用された空気清浄機の横断面図である。 この発明の実施の形態1における脱臭フィルタの一部を削除した斜視図である。 この発明の実施の形態2における脱臭フィルタの一部を削除した斜視図である。 この発明の実施の形態3における脱臭フィルタの一部を削除した斜視図である。 この発明の実施の形態4における脱臭フィルタの横断面図である。 この発明の実施の形態5における脱臭フィルタの縦断面図である。 この発明の実施の形態6における脱臭フィルタの一部を削除した斜視図である。 この発明の実施の形態7における脱臭フィルタの斜視図である。 この発明の実施の形態8における脱臭フィルタの斜視図である。 この発明の実施の形態9における脱臭フィルタの斜視図である。
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における脱臭フィルタが利用された空気清浄機の横断面図である。
図1において、1は空気清浄機の筐体である。筐体1内には、経路2が形成される。経路2の一側には、給気口3が形成される。経路2の他側には、排気口4が形成される。経路2の排気口4側には、ファン5が設けられる。ファン5よりも給気口3側には、脱臭フィルタ6が設けられる。脱臭フィルタ6よりも給気口3側には、再生ヒータ7が設けられる。
当該空気清浄機においては、ファン5が回転することにより、給気口3から空気が吸引される。当該空気は、脱臭フィルタ6を通過する。この際、当該空気中の臭気成分が脱臭フィルタ6に吸着する。その後、臭気成分が除去された空気は、排気口4から排出される。
再生ヒータ7が動作すると、脱臭フィルタ6の温度が上昇する。当該上昇により、脱臭フィルタ6に吸着した臭気成分が酸化分解される。その結果、脱臭フィルタ6が再生される。
次に、図2を用いて、脱臭フィルタ6を具体的に説明する。
図2はこの発明の実施の形態1における脱臭フィルタの一部を削除した斜視図である。
図2において、8は活性炭層である。活性炭層8は、略矩形の板状に形成される。活性炭層8は、金属体9を挟み込むように集成される。金属体9は、活性炭層8の板厚方向に対して垂直方向に沿って配置される。金属体9は、網状の金属線からなる。金属線の端部は、活性炭層8の板厚方向に対して垂直方向にある外面に露出する。
活性炭層8は、多孔質で内部に空気を含む。すなわち、活性炭層8の断熱性はよい。これに対し、金属体9の熱伝導性はよい。その結果、脱臭フィルタ6全体の断熱性は低くなる。
すなわち、再生ヒータ7からの熱が活性炭層8のある箇所に蓄えられた場合、当該熱は、当該箇所近傍の金属線に伝達される。当該熱は、当該金属線全体に伝導される。この際、当該熱は、当該金属線と交わる金属線にも伝達される。その結果、当該熱は、各金属線の端部から脱臭フィルタ6の外部に放出される。
以上で説明した実施の形態1によれば、活性炭層8の板厚方向に対して垂直方向に沿って金属体9が配置される。このため、活性炭層8の断熱性が低下する。すなわち、蓄熱現象による脱臭フィルタ6の温度上昇を抑制することができる。
また、金属体9は、網状に形成される。すなわち、脱臭フィルタ6全体に対する金属体9の占有体積が小さい。このため、脱臭フィルタ6の脱臭性能を低下させることなく、蓄熱現象による脱臭フィルタ6の温度上昇を抑制することができる。
また、金属線の端部は、活性炭層8の板厚方向に対して垂直方向にある外面に露出する。このため、金属線の端部は、脱臭フィルタ6の外部の空気によって冷却される。その結果、脱臭フィルタ6の温度上昇をより確実に抑制することができる。
なお、活性炭層8の中央に近づく程、蓄熱現象が発生しやすい。このため、活性炭層8の少なくとも中央に金属体9を配置すれば、脱臭フィルタ6の温度上昇をある程度抑制することができる。
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2における脱臭フィルタの一部を削除した斜視図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態1においては、金属体9の端部は、活性炭層8の板厚方向に対して垂直方向にある外面に露出していた。一方、実施の形態2においては、金属体9の端部は、活性炭層8の板厚方向に対して垂直方向にある上面から突き出す。
この場合、活性炭層8に蓄えられた熱は、突き出した金属線の端部の側面からも脱臭フィルタ6の外部に放出される。
以上で説明した実施の形態2によれば、金属体9の端部が活性炭層8の板厚方向に対して垂直方向にある上面から突き出す。このため、脱臭フィルタ6の温度上昇をより確実に抑制することができる。
実施の形態3.
図4はこの発明の実施の形態3における脱臭フィルタの一部を削除した斜視図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態1においては、金属体9の網の目は均等であった。一方、実施の形態3においては、金属体9の網の目は活性炭層8の中央に近づくほど小さくなる。
この場合、活性炭層8の中央に蓄えられた熱は、実施の形態1よりも早く金属線に伝達される。
以上で説明した実施の形態3によれば、金属体9の網の目が活性炭層8の中央に近づくほど小さくなる。このため、脱臭フィルタ6の温度上昇をより確実に抑制することができる。
なお、活性炭層8の中央に近づくほど金属線の直径を太くしてもよい。この場合、脱臭フィルタ6の中央において、活性炭層8の占有体積が減少する。このため、脱臭フィルタ6の中央において、蓄熱が発生しにくくなる。その結果、脱臭フィルタ6の温度上昇をより確実に抑制することができる。
実施の形態4.
図5はこの発明の実施の形態4における脱臭フィルタの横断面図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態1の金属体9の金属線は、略同一平面上に配置されていた。一方、実施の形態4の金属体9の金属線は、活性炭層8の板厚方向にある2面に交互に近づくように波状に形成される。
この場合、金属線において、活性炭層8の板厚方向にある2面に近い箇所の放熱性が良くなる。
以上で説明した実施の形態4によれば、金属線が活性炭層8の板厚方向にある2面に交互に近づくように波状に形成される。脱臭フィルタ6の温度上昇をより確実に抑制することができる。
実施の形態5.
図6はこの発明の実施の形態5における脱臭フィルタの縦断面図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態1の活性炭層8は、略矩形の板状に形成されていた。一方、実施の形態5の活性炭層8は、略円盤状に形成される。
複数の第1金属線は、活性炭層8と同心円状に配置される。各第1金属線をつなぐように、複数の第2金属線が均等間隔で活性炭層8の径方向に延びる。第2金属線の端部は、活性炭層8の外周面に露出する。
この場合、活性炭層8に蓄えられた熱は、近傍の第1金属線に伝達される。当該熱は、当該第1金属線を介して各第2金属線に伝達される。当該熱は、各第2金属線の端部から脱臭フィルタ6の外部に放出される。
以上で説明した実施の形態5によれば、第1金属線が活性炭層8と同心円状に配置される。第2金属線が各第1金属線をつなぐ。このため、円盤状の活性炭層8においても、脱臭フィルタ6の温度上昇を確実に抑制することができる。
本実施の形態においては、脱臭フィルタ6の正面の一部のみに再生ヒータ7を対向させ、所定時間経過する度に脱臭フィルタ6を所定角度回転させてもよい。この場合、再生ヒータ7を小さくしても、脱臭フィルタ6全体の再生することができる。
実施の形態6.
図7はこの発明の実施の形態6における脱臭フィルタの一部を削除した斜視図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態6の活性炭層8は、実施の形態1の活性炭層8に複数の穴10を付加したものである。穴10は、金属体9の中央の網の目を活性炭層8の板厚方向に貫通するように形成される。
この場合、脱臭フィルタ6の中央において、活性炭層8の占有体積が減少する。このため、脱臭フィルタ6の中央において、蓄熱が発生しにくくなる。
以上で説明した実施の形態6によれば、金属体9の中央の網の目を活性炭層8の板厚方向に貫通するように穴10が形成される。このため、脱臭フィルタ6の温度上昇をより確実に抑制することができる。
この場合、ファン5を動作させれば、空気が穴10内を通過する。当該空気により、脱臭フィルタ6の温度上昇をより確実に抑制することができる。
なお、実施の形態1〜実施の形態6において、複数の金属体9を脱臭フィルタ6の板厚方向に並べてもよい。この場合、脱臭フィルタ6の温度上昇をより確実に抑制することができる。
また、実施の形態1〜実施の形態6において、隙間を空けて配置された複数の層で活性炭層8を形成し、複数の層の各々に金属体9を設けてもよい。この場合、脱臭フィルタ6の温度上昇をより確実に抑制することができる。
実施の形態7.
図8はこの発明の実施の形態7における脱臭フィルタの斜視図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態1においては、活性炭層8内に金属体9が設けられていた。一方、実施の形態7においては、活性炭層8内に金属体9が設けられていない。
実施の形態6の活性炭層8は、隙間11を空けて配置された複数の層を有する。すなわち、隣接した層の間には、空気層が形成される。
この場合、活性炭層8の各層に蓄えられた熱により、隙間11の空気層の温度が上昇する。その結果、空気層において、対流が発生する。すなわち、温度上昇した空気は隙間11の上方から放出される。これに対し、隙間11の下方から、温度の低い空気が流れ込む。当該空気により、活性炭層8が冷却される。
以上で説明した実施の形態7によれば、隙間11を空けて配置された複数の層で活性炭層8が形成される。その結果、活性炭層8の放熱性が向上する。このため、蓄熱現象による脱臭フィルタ6の温度上昇を抑制することができる。
なお、活性炭層8の板厚方向を垂直方向にして配置する場合は、少し傾斜させればよい。この場合、当該傾斜により、対流を発生しやすくすることができる。
実施の形態8.
図9はこの発明の実施の形態8における脱臭フィルタの斜視図である。なお、実施の形態7と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態8の活性炭層8は、実施の形態7の活性炭層8に複数の穴12を付加したものである。穴12は、活性炭層8の中央を板厚方向に貫通する。
この場合、脱臭フィルタ6の中央において、活性炭層8の占有体積が減少する。このため、脱臭フィルタ6の中央において、蓄熱が発生しにくくなる。
以上で説明した実施の形態8によれば、活性炭層8の中央を板厚方向に貫通するように穴12が形成される。このため、脱臭フィルタ6の温度上昇をより確実に抑制することができる。
この場合、ファン5を動作させれば、空気が穴12内を通過する。当該空気により、脱臭フィルタ6の温度上昇をより確実に抑制することができる。
実施の形態9.
図10はこの発明の実施の形態9における脱臭フィルタの斜視図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
実施の形態1においては、活性炭層8内に金属体9が設けられていた。一方、実施の形態9においては、活性炭層8内に金属体9が設けられていない。
実施の形態9の活性炭層8には、複数の穴13が形成される。複数の穴13は、活性炭層8を上下方向に貫通するように均等間隔で並んで形成される。
この場合、活性炭層8に蓄えられた熱により、穴13内の空気層の温度が上昇する。その結果、空気層において、対流が発生する。すなわち、温度上昇した空気は穴13の上方から放出される。これに対し、穴13の下方から、温度の低い空気が流れ込む。当該空気により、活性炭層8が冷却される。
以上で説明した実施の形態9によれば、活性炭層8を上下方向に貫通するように穴13が形成される。その結果、活性炭層8の放熱性が向上する。このため、蓄熱現象による脱臭フィルタ6の温度上昇を抑制することができる。
1 筐体、 2 経路、 3 給気口、 4 排気口、 5 ファン、
6 脱臭フィルタ、 7 再生ヒータ、 8 活性炭層、 9 金属体、10 穴、
11 隙間、 12 穴、 13 穴

Claims (7)

  1. 板状に形成され、臭気成分を吸着する活性炭層と、
    前記活性炭層内の少なくとも中央で前記活性炭層の板厚方向に対して垂直方向に沿って配置された金属体と、
    を備え
    前記金属体は、網状に形成され、前記活性炭層の板厚方向にある2面に交互に近づくように波状に形成された脱臭フィルタ。
  2. 板状に形成され、臭気成分を吸着する活性炭層と、
    前記活性炭層内の少なくとも中央で前記活性炭層の板厚方向に対して垂直方向に沿って配置された金属体と、
    を備え、
    前記金属体は、網状に形成され
    前記活性炭層は、前記金属体の中央の網の目を板厚方向に貫通した穴を有した脱臭フィルタ。
  3. 前記金属体の端部は、前記活性炭層の板厚方向に対して垂直方向にある外面に露出した請求項1又は請求項2記載の脱臭フィルタ。
  4. 前記金属体の端部は、前記活性炭層の板厚方向に対して垂直方向にある外面から突き出した請求項3記載の脱臭フィルタ。
  5. 前記金属体は、前記活性炭層の中央に近づくほど網の目が小さくなるように形成された請求項〜請求項4のいずれかに記載の脱臭フィルタ。
  6. 前記活性炭層は、円盤状に形成され、
    前記金属体は、
    前記活性炭層と同心円状に配置された複数の第1金属線と、
    前記複数の第1金属線をつなぐように、前記活性炭層の方向に延びた第2金属線と、
    を有した請求項〜請求項のいずれかに記載の脱臭フィルタ。
  7. 前記活性炭層は、隙間を空けて配置された複数の層を有し、
    前記金属体は、前記複数の層の各々に設けられた請求項1〜請求項のいずれかに記載の脱臭フィルタ。
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