JP5670106B2 - 液封ブッシュ - Google Patents

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この発明は、サスペンションブッシュ、エンジンマウント等のブッシュ形状をなす防振装置のうちの、差動タイプの液封ブッシュに関するものであり、とくには、差圧タイプの液封ブッシュに比して、すぐれた振動減衰機能を発揮することができ、併せて、たとえば、30Hz以上の高周波微振幅振動による動ばね定数の増加を有効に抑制することができる技術を提案するものである。
従来の液封ブッシュとしては、特許文献1〜3のそれぞれに記載されたものがある。
特許文献1に記載されたものは、振幅が0.5mmより大きく周波数が4〜15Hzの振動に対し慣性減衰を行い、振幅が0.5mmより小さく周波数が8〜30Hzの振動に対し減衰の相互作用の遮断を行うことによって振動を防止するため、外側スリーブ、外側スリーブより内側にあって環状のスペースを形成し半径方向外向きのフランジを有する中間スリーブ、内側金属部分、内側金属と中間スリーブの間のゴム製スプリングを備え、外側スリーブと中間スリーブの間の環状スペースの中に慣性減衰チャンネルを有するものであって、中間スリーブから半径方向外側に延びる相互作用遮断プレートが保持手段に密接に組み付くことによって減衰の相互作用遮断が行われるとするものであり、
特許文献2に記載されたものは、互に同軸的に配置されるアウタースリーブとインナースリーブを弾性体を介して連結し、該弾性体の連結壁によって仕切られる2つの気密室に作動液を封入するとともに該両気密室をオリフィスを介して互いに連通させてなる液体封入式ブッシュにおいて、前記連結壁に局部的な凹みを形成して小振幅の高周波振動を吸収する薄肉作動部を設けてなるものであり、
そして、特許文献3に記載されたものは、簡単な構造で、製作が容易であり、しかも複数の異なる周波数領域において、優れた振動吸収効果を有する円筒型液封入防振装置を提供するため、外筒と内筒を軸方向が一致するように配し、これらの間に配設した防振ゴム体の一部を凹陥せしめて外筒との間に主液室を形成し、その防振ゴム体には、他の部分の複数箇所に薄肉のゴム膜を形成し、これらゴム膜と外筒との間に、相互に仕切られ、かつ主液室と仕切られた複数の副液室を設け、上記副液室の一方と主液室とを第1のオリフィスにて連通せしめるとともに、複数の副液室を第2のオリフィスにて連通せしめ、上記第1のオリフィスと第2のオリフィスの流路長または流路断面積を変えてそれぞれ異なる周波数領域で振動吸収を行うようにしたものである。
実開平6−51587号公報 実開昭63−99050号公報 特開平8−4826号公報
しかるに、特許文献1および3に記載された液封ブッシュは、ダイアフラムないしは薄肉ゴム膜の変形によって、上側チャンバーもしくは副液室の圧力を吸収する差圧タイプのものであって、大振幅低周波振動の入力に対し、慣性減衰チャンネルまたは第2のオリフィスを流動する液体流量が、ダイアフラム等の変形による圧力吸収によって自と少くなるため、封入液体に対する流動抵抗、封入液体の液柱共振等に基く振動減衰機能を十分に高めることができないという問題があった。
これに対し、特許文献2に記載された液封ブッシュは、振動の入力によって液室容積の変化をもたらす差動タイプのものであるので、大振幅低周波振動の入力に対しては、実質的には、オリフィスを通る多量の液体の流動に基き、すぐれた振動減衰機能を発揮することができる。
しかるに、この液封ブッシュは、小振幅高周波振動の入力に対しては、直径方向に対抗する二つの液室の区画に寄与する薄肉作動部を膨縮変形させて低動ばね化をもたらすものであり、その薄肉作動部は、大振幅低周波振動の入力によっても、高圧側の液室の内圧を低圧側に逃がす向きに変形することになって、対抗する両液室の液圧差を低減させるべく機能することになるため、大振幅低周波振動に対する振動減衰機能の必然的な低下が余儀なくされるという問題があった他、その薄肉作動部は、周囲を厚肉弾性体に連続されていて、自身の変形を厚肉部分によって拘束されることになるため、小振幅高周波振動、なかでも、より高い周波数の振動に対する追従性が低いという問題があった。
そこで出願人は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題として、大振幅低周波振動の入力に対しては、差動タイプの液封ブッシュに特有の、高い振動減衰機能を十分に発揮することができ、また、小振幅高周波振動に対しては、振動周波数の高低のいかんにかかわらず、常に高い追従性を発揮して、所期した通りの低動ばね化を実現することができ、しかも、大振幅低周波振動の入力に対し、高圧液室と低圧液室との間の差圧の、意図しない低下を有効に抑制できる液封ブッシュを、特願2009−090313号として提案した。
この液封ブッシュは、内筒および、この内筒を取り囲む外筒と、軸線方向が一致する、ともに剛性材料からなるこれらの内外筒を液密に連結する、ゴム、エラストマー等とすることができる弾性部材と、内外筒間で円周方向に間隔をおいて形成されて、所要の液体を充填された複数個の液室と、これらの液室の相互の連通をもたらす制限通路とを具えるものであって、相互に隣接する液室間に、それらの両液室の区画に寄与する、がたメンブラン等の変位量規制メンブランを配設してなるものである。
そして、ここにおける「変位量規制メンブラン」は、それぞれの液室に臨む、一個もしくは複数個の孔を有する剛性ケース内に可動部材を収納したがたメンブランであることが、応答性を高める上で好ましいとするものである。
ところが、穿孔剛性ケース内に可動部材を封じ込めてなるこのがたメンブランでは、それの各個について剛性ケース内への可動部材の組み込み忘れの有無を検査することが困難であり、作業工数がかかる問題があった他、ブッシュに組付けられるがたメンブランは寸法が自と小さくなることから、小型の可動部材を小型の剛性ケースに、能率良く適正に、そしてまた、自動的に組み込むことが難しいという問題もあった。
この発明は、これらの問題点を解決するものであり、剛性ケース等の格納部内への可動部材の組み込み忘れの有無を、簡易、迅速に、かつ常に確実にチェックすることができ、併せて、小型の可動部材の、格納部への、適正にして能率的な組み込み、および自動的な組み込みをもまた容易にすることができる液封ブッシュを提供するものである。
この発明の液封ブッシュは、内筒および、この内筒を取り囲む外筒と、これらの内外筒間を液密に閉止する本体ゴムと、内外筒間で円周方向に間隔をおいて形成されて、液体を充填封入された複数個の液室と、複数個の液室、たとえば二個の液室の相互の連通をもたらす制限通路とを具えるものであり、相互に隣接する、たとえば二個の液室に連通をもたらす制限通路間に、両液室の区分に寄与する変位量規制メンブランを配設し、この変位量規制メンブランを、剛性ケース等からなる格納部内に、たとえば、軽量な樹脂板、樹脂シート、ゴム板、ゴムシート等とすることができる可動部材を収納してなるがたメンブランとするとともに、可動部材の少なくとも一方の液室側の表面に、一方の液室側へ突出する、たとえばロッド状の突部を設け、前記格納部を、前記可動部材の突部の貫通を許容する窓穴を有する剛性ケースとするものである。
ここで好ましくは、前記剛性ケースに、それぞれの液室に臨む、たとえば複数個の孔を突設る。
また好ましくは、がたメンブランの格納部を、たとえば、内外筒の軸線方向の各端部分にて、本体ゴムに形成した溝内へ差し込んで位置決めする。
そしてまた好ましくは、可動部材に設けた、ロッド状等の突部を貫通させる、剛性ケースの穴の、それぞれの方向の寸法を、剛性ケース内の可動部材の、内外筒の半径方向および軸線方向のそれぞれの変位量より大きく設定して、剛性ケース内での、可動部材の所要の変位を十分に許容する。
ところで、ここでは制限通路としては、たとえば、30Hz〜60Hzの高周波数にチューニングした高周波制限通路、および、たとえば、5Hz〜20Hzの低周波数にチューニングした低周波制限通路のそれぞれを設け、そして、変位量規制メンブランを高周波制限通路に配設することが好ましい。
この発明の液封ブッシュは、出願人の先願発明と同様に、大振幅低周波振動の入力に対しては、差動タイプの液封ブッシュとして機能して、たとえば二個の液室内の液体の、制限通路を通る流動に基いて、すぐれた振動減衰機能を十分に発揮することができ、また、小振幅高周波振動に対しては、がたメンブランの高い振動追従性に基いて、所期した通りの低動ばね化を実現することができる。
しかもここでは、大振幅低周波数振動の入力に際する、二個の液室間の、意図しない差圧の低下を、がたメンブランの可動部材の変位量を、格納部内で少許の範囲に特定することによって効果的に抑制することができるので、振動入力に対する減衰機能を所期した通りに発揮させることができる。
加えて、この液封ブッシュでは、がたメンブランの可動部材に設けたロッド状等の突部が、たとえば、剛性ケースに貫通して、その剛性ケースの穴部から、少なくとも一方の液室側へ突出することになるので、がたメンブランにおける、突出突部の有無を目視検査するだけで、可動部材の組み込み忘れの有無を直ちに判定することができ、これがため、可動部材の組み込み忘れの有無の検査のための工数をほとんどもしくは全く不要とすることができる。
その上、がたメンブランそれ自体の寸法を小型化する必要に対しては、たとえば、一対の箱状部材の開口端面を突き合わせ接合してなる剛性ケースとすることができる格納部内に、表面に突部を有する可動部材を収納配置する場合に、一方の箱状部材の窪み内に、突部を把持した可動部材を入れ込んだ後、他方の箱状部材の窓穴から前記突部を突出させた状態で、その他方の箱状部材の開口端面を、一方の箱状部材の開口端面に突き合わせ接合させて剛性ケースとすることにより、小型の可動部材を、小型の剛性ケースからなる格納部に、能率良く適正に組み込むことができ、また、この組み込み作業を容易に自動化することができる。
ところで、がたメンブランの格納部を、本体ゴムに形成した溝内へ差し込んで位置決めするときは、液室の区分に寄与するそのメンブランの、可動部材の変位量を規制するべく機能するその格納部を、所定の位置に確実に保持して、小振幅高周波振動に対する低動ばね化を所期した通りに実現することができ、また、大振幅低周波振動に対しては、可動部材の少許の変位の許容下で、それぞれの液室相互の差圧を十分大きく確保することができる。
液封ブッシュを以上のように機能させるに当っては、高周波側の制限通路と、低周波側の制限通路とのそれぞれを設け、そして、高周波側の制限通路にメンブランを配設することで、高周波および低周波の二種類の振動を有効に減衰させることもできる。
そしてまた、可動部材に設けた突部を貫通させる、格納部としての剛性ケースの穴寸法を、剛性ケース内の可動部材の、内外筒の半径方向および軸線方向のそれぞれの変位量より大きく設定したときは、可動部材が、剛性ケース内の、前記半径方向および軸線方向のどの位置に存在しても、小振幅高周波振動入力に対し、可動部材を、それの突部と、剛性ケースの穴の縁との摩擦なしに自由に変位させて、可動部材に、それ本来の低動ばね化機能を十分に発揮させることができる。
この発明の実施形態を、外筒を仮想線で示す斜視図である。 図1のII−II線に沿う横断面図である。 がたメンブランを示す斜視図である。 がたメンブランの分解斜視図である。 それぞれの液室を覆蓋する一対の硬質部材およびがたメンブランを分解して示す斜視図である。 一方の液室の、がたメンブランへの到達通路溝を例示する斜視図である。 二個の液室の相互の連通をもたらす制限通路溝を例示する斜視図である。
図1,2に示すところにおいて、1,2はそれぞれ、金属その他の剛性材料にて構成されて軸線方向が一致する内筒および外筒を示し、ここでは、内筒1と、それを取り囲んで位置する外筒2との間を、ゴム材料からなる本体ゴム3によって液密に閉止する。
かかる液密閉止は、たとえば、本体ゴム3を内筒1の周りに加硫接着させるとともに、図1,2に仮想線で示す外筒2を本体ゴム3の周りで縮径変形させて本体ゴム3に密着させることにて行うことができる。
そしてここでは、内、外筒1,2間で、本体ゴム3を隔てた位置に、円周方向に間隔をおいて形成されて、内、外筒1,2の直径方向にほぼ対抗して位置する、非圧縮性の所要の液体を充填された二個の液室4a,4bを設けるとともに、それらの両液室4a,4bの相互の連通をもたらす、一本もしくは複数本、図では一本の制限通路5を、それぞれの液室4a,4bを覆蓋する合成樹脂材料等からなる硬質部材6a,6bの外表面から、本体ゴム3の外表面にわたって、迂曲させた延在形態にて配設する。
そしてまたここでは、相互に隣接する液室4a,4b間の、本体ゴム3の窪み3a内に、硬質部材6a,6bの外表面に形成した通路7との協働下で、両液室4a,4bの区分に寄与する、図3に例示するような位置規制メンブラン8を位置決め配置する。
図示のこの位置規制メンブランとしてのがたメンブラン8は、図4に分解斜視図で例示するように、それぞれの液室4a,4bに臨む面に、好ましくは複数個の貫通孔8aを穿設してなる一対の箱状部材8bからなる剛性ケース内に、たとえば、軽量の樹脂板、樹脂シート、ゴム板、ゴムシート等とすることができる可動部材8cを収納配置するとともに、その可動部材8cの、たとえば、いずれか一方の液室側の表面、図では液室4a側の表面に、一方の箱状部材8bに貫通する、たとえばロッド状の突部8dを設けてなる。
なおここでは、対をなす箱状部材8bの開口端面の相互を接着剤等をもって固着させて剛性ケースを構成することが、がたメンブラン8の取扱い等を容易にする上で好ましい。
この場合、可動部材8cに設けた突部8dの貫通を許容する、箱状部材8bの窓穴8eの寸法は、対をなす箱状部材8b内、ひいては、剛性ケース内に収納された可動部材8cの、内、外筒1,2の半径方向および軸線方向のそれぞれの変位量より大きく設定することが、小振幅高周波振動入力に対し、可動部材8cの突部8dと、箱状部材8bの窓穴8eの縁との摩擦係合等を防止して可動部材8cを、剛性ケース内で十分円滑に変位させ、液封ブッシュへの入力振動に対する低動ばね化を有効に実現する上で好ましい。
なおこのような液封ブッシュにおいて、がたメンブラン8の剛性ケースを、図1に示すように、本体ゴム3に形成した溝内へ差し込んで位置決め保持した場合は、液室4a,4bの区分に寄与するそのメンブラン8の、可動部材8cの変位量を規制する剛性ケースを、所定の位置に確実に維持して、大振幅低周波振動に対する振動減衰機能の低下なしに、小振幅高周波振動に対する低動ばね化を所期した通りに実現することができる。
以上のような液封ブッシュに、たとえば内、外筒1,2の軸線と交差する向きの大振幅低周波振動が入力された場合は、二個のそれぞれの液室4a,4b内の液体の加減圧に基いて、それぞれの液室4a,4b内の液体が、所要の長さに形成した制限通路5内を流動し、このときの流動液体の、制限通路5内での液柱共振、流動液体が制限通路5から受ける流動抵抗等によって、入力振動の、所要に応じた減衰が行われることになる。
そして、制限通路5にいわゆる目詰りが生じるほどに高周波の小振幅振動が入力された場合は、がたメンブラン8の可動部材8cを、対をなす箱状部材8bからなる剛性ケース内で高圧側から低圧側へ所定量だけ振動変位させて、液室4a,4bの内圧の増加を抑制することで、動ばねの増加を、大振幅低周波振動の減衰機能にほとんど影響を及ぼすことなく、有効に緩和することができる。
ところで、この実施形態では、がたメンブランを、高周波数にチューニングした、振動減衰機能の発揮のための制限通路内に配設しているが、このがたメンプランは、液室4a,4bの区画に直接的に寄与させて、減衰性能の発揮に寄与する通路内に配置するよりはむしろ、低動ばね化のためだけに機能させることもできる。
ところで、この液封ブッシュの図示のがたメンブラン8は、可動部材8cに設けた突部8dが、剛性ケースの一方の箱状部材8bに貫通して、窓穴8eからメンブラン8の外側へ突出することになるので、がたメンブラン8に突出突部8dが存在するか否かを目視検査するだけで、可動部材8cの組み込み忘れの有無を、特別の検査工程を経ることなく直ちに、しかも正確に判定できる。
また、がたメンブラン8の組み付けに当っては、一方の箱状部材8bの窪み内へ、突部8dを把持した可動部材8cを入れ込み、次いで、他方の箱状部材8bの窓穴8eから突部8dを突出させた状態で、両箱状部材8bの開口端面を付き合わせる接合等させて、可動部材8cを剛性ケース内へ組み込むことにより、がたメンブラン8の寸法の大小を問わず、可動部材8cの所定の組み込みを簡易・迅速に、かつ常に適正に行うことができ、また、可動部材8cの組み込み作業を簡易に自動化することができる。
なおここで、図1,2に仮想線で示す、たとえば金属製の外筒2は、それで、硬質部材6a,6bおよび本体ゴム3の外表面に形成した制限通路溝および通路溝のそれぞれの開口を液密に閉止することで、制限通路5および通路7のそれぞれを区画形成することになる。
ところで通路溝は、図5に分解斜視図で示すようなそれぞれの硬質部材6a,6bで、それぞれの液室4a,4bに相当する部分を覆蓋するとともに、本体ゴム3の窪み3aに形成した溝3b内へがたメンブラン8を差し込み配置することで、図2および図6に示すように、本体ゴム3の窪み3aからそれぞれの硬質部材6a,6bの外表面にわたって形成されることになり、この通路溝は、各液室相当部分からがたメンブラン8まで延在することになる。
この一方で制限通路溝は、図2および図7に示すように、それぞれの硬質部材6a,6bの外表面から本体ゴム3の外表面にわたって迂曲形態で形成されて、両液室4a,4bの相互の連通をもたらす。
従って、それぞれの液室4a,4bを硬質部材6a,6bで、図6,7に示すような覆蓋状態とするとともに、硬質部材6a,6bおよび本体ゴム3の外表面に外筒2を液密に密着させてなる液封ブッシュでは、内、外筒1,2の軸線と交差する方向、たとえば直交する方向の大振幅低周波振動の入力に対しては、先にも述べたように、制限通路5を通る、それぞれの液室4a,4b内の液体の流動に基いて、振動の有効なる減衰が行われることになり、また制限通路5が閉塞状態となる、高周波の小振幅振動の入力に対しては、各液室4a,4b、ひいては、液室4a,4bからがたメンブラン8に到るそれぞれの通路7内の液圧変動に基いて、可動部材8cを高圧側から低圧側へ、剛性ケースの規制下で変位させることで、動的ばね定数の意図しない増加を十分に抑制することができる。
1 内筒
2 外筒
3 本体ゴム
3a 窪み
3b 溝
4a,4b 液室
5 制限通路
6a,6b 硬質部材
7 通路
8 がたメンブラン
8a 貫通孔
8b 箱状部材
8c 可動部材
8d 突部
8e 窓穴

Claims (5)

  1. 内筒および、該内筒を取り囲む外筒と、これらの内外筒間を液密に閉止する本体ゴムと、内外筒間で円周方向に間隔をおいて形成されて、液体を充填封入された複数個の液室と、相互に隣接する液室の連通をもたらす制限通路とを具える液封ブッシュにおいて、
    相互に隣接する液室に連通をもたらす制限通路間に変位量規制メンブランを配設し、該変位量規制メンブランを、格納部内に可動部材を収納してなるがたメンブランとするとともに、前記可動部材の少なくとも一方の液室側の表面に、突部を設け
    前記格納部を、前記可動部材の突部の貫通を許容する窓穴を有する剛性ケースとする液封ブッシュ。
  2. 前記剛性ケースに、それぞれの液室に臨む孔を突設した請求項1に記載の液封ブッシュ。
  3. がたメンブランの格納部を、本体ゴムに形成した溝内へ差し込んで位置決めしてなる請求項1もしくは2に記載の液封ブッシュ。
  4. 可動部材に設けた突部を貫通させる、剛性ケースの穴寸法を、剛性ケース内の可動部材の、内外筒の半径方向および軸線方向のそれぞれの変位量より大きく設定してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の液封ブッシュ。
  5. 高周波数にチューニングした制限通路、および、低周波数にチューニングした制限通路を具え、前記変位量規制メンブランを、高周波にチューニングした制限通路に配設してなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の液封ブッシュ。
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