JP5664913B2 - ファイバレーザ装置および出力監視方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ファイバレーザ装置および出力監視方法に関し、特に、ファイバレーザ装置の出力光に含まれる信号増幅光や背景光の検出精度を向上させるようにしたファイバレーザ装置および出力監視方法に関する。
光ファイバを媒質に用いたファイバレーザ装置では、光ファイバのコア内で生じる自然放出光が、加工に用いられる信号増幅光の増幅に寄与しない余剰な利得により増幅され、背景光(ASE(Amplified Spontaneous Emission)光)となって、ファイバレーザ装置から出力される出力光に混入する。この背景光は、高ピーク出力の効果を目的としたレーザ加工(例えば、レーザマーキング、レーザトリミング、レーザパターニングなど)には影響しないため、出力光に含まれる背景光の比率が増大すると、出力光のパワー(または強度)の測定結果と実際の加工結果との間の誤差が大きくなり、加工精度に悪影響を及ぼす恐れがある。
そこで、従来、励起光をパルス変調することにより背景光を低減させることが行われている。
図1は、励起光を連続光とするCW励起によりシード光を増幅した場合の信号増幅光と背景光の関係の例を示すグラフである。一方、図2は、励起光をパルス光とするパルス変調励起によりシード光を増幅した場合の信号増幅光と背景光の関係の例を示すグラフである。
なお、図1および図2のいちばん上のグラフは、シード光の波形を示しており、横軸が時間を示し、縦軸がパワーを示している。図1および図2の真ん中のグラフは、励起光および励起光により得られる増幅利得の波形を示しており、横軸が時間を示し、縦軸がパワーまたは利得を示している。いちばん下のグラフは、ファイバレーザ装置から出力される信号増幅光および背景光の波形を示しており、横軸が時間を示し、縦軸がパワーを示している。
いずれの方式の場合も、信号増幅光を出力する前に、主に励起中のエネルギーにより背景光が増幅されて出力され、信号増幅光を出力した直後に、主に信号光の増幅に寄与しなかった余剰利得により背景光が増幅されて出力される。
また、CW励起の場合、励起光が連続して光ファイバに入射されるため、信号増幅光を増幅する期間以外の期間も常に励起中の状態となり、増幅利得が高いレベルに保たれる。従って、信号増幅光の増幅に寄与しない余剰利得が増大し、背景光が増大する。一方、パルス変調励起の場合、シード光が光ファイバに入射されるときに増幅利得がピークになるように励起光が光ファイバに入射されるため、CW励起の場合と比較して、信号増幅光を増幅する期間以外の期間の増幅利得を低く抑えることができる。従って、図1と図2を比較して明らかなように、パルス変調励起の方が、CW励起と比較して、背景光が減少する。
さらに、いずれの方式の場合も、励起光が強くなるほど(励起エネルギーが高くなるほど)、余剰利得が増大し、背景光が増大し、励起光が弱くなるほど(励起エネルギーが低くなるほど)、余剰利得が減少し、背景光が減少する。
また、いずれの方式の場合も、信号増幅光の繰り返し周波数が高くなるほど、光ファイバ内に蓄積される励起エネルギー(利得)が多く抽出され、余剰利得が減少し、背景光が減少する。一方、信号増幅光の繰返し周波数が低くなるほど、光ファイバ内に蓄積される励起エネルギー(利得)の抽出量が減少し、背景光が増大する。
図3は、CW励起によりファイバレーザ装置から出力される出力光のスペクトルを、繰り返し周波数を10kHzから100kHzの範囲内で変化させながら測定した結果の一例を示すグラフである。なお、横軸は波長を示し、縦軸は出力光の強度の対数値を示している。
繰り返し周波数が100kHzの場合、出力光には背景光がほとんど含まれず、出力光のスペクトルは、信号増幅光の中心波長をピークとするほぼ左右対称の波形となる。一方、繰り返し周波数が低くなるにつれて、出力光に含まれる背景光が増大し、信号増幅光の中心波長の周囲の波長成分が増大するとともに、スペクトルの範囲も広がる。
これは、パルス変調励起の場合も同様であり、例えば、繰り返し周波数が数kHzの場合、出力光に占める背景光の比率は、数%から10数%に達する。
従って、信号増幅光の繰り返し周波数が低くなるほど、出力光に占める背景光の比率が増大するため、出力光のパワーの測定結果と実際の加工結果との間の誤差が大きくなり、加工精度が低下する。
より具体的には、例えば、加工パラメータとして用いられる出力光のエネルギーEおよびピークパワーPpは、次式(1)および(2)により算出される。
E=Pave/f ・・・(1)
Pp=E/Δt ・・・(2)
ここで、出力光の平均パワーPaveは、例えば、計測用のパワーメータにより、熱変換により時間平均した値が測定される。また、繰り返し周波数fは既知であり、パルス幅Δtは、出力光の光量を検出する光ディテクタにより測定される。
背景光が増大すると、出力光の平均パワーPaveの測定値と、信号増幅光の平均パワーとの間の差が大きくなる。その結果、出力光のエネルギーEおよびピークパワーPpの測定値が、実際に加工に寄与する信号増幅光のエネルギーおよびピークパワーと乖離し、加工精度が低下する。
これは、例えば、パワーメータの代わりに、一般的にファイバレーザ装置に組み込まれるフォトダイオードを用いたパワーモニタにより、出力光の平均パワーを測定する場合も同様である。
従って、従来のファイバレーザ装置の中には、加工精度の低下を防止するために、信号増幅光の繰り返し周波数を低く設定した場合に、出力光のパワーを制限するものがある。
図4は、そのようなファイバレーザ装置の動作特性の一例を示すグラフである。横軸は信号増幅光の繰り返し周波数を示し、縦軸は出力光のパルスエネルギーを示している。
実線11は、出力光の平均パワーが10Wになるラインを示している。ただし、出力光(信号増幅光)のパルス幅を一定にした場合、SRS(誘導ラマン錯乱)によりピークパワーを所定の値以下に制限する必要があり、出力光のピークパワーを一定にした場合、SBS(誘導ブルリアン錯乱)によりパルス幅を所定の値以下に制限する必要がある。そのため、この図に示されるように、例えば、繰り返し周波数が10kHz以下の範囲において、出力光のパルスエネルギーが一定の値に制限され、その結果、出力光の平均パワーが10W未満に制限される。
一方、点線12は、ファイバレーザ装置から実際に出力される出力光のパルスエネルギーを示している。このように、繰り返し周波数が例えば約20〜30kHz以下の範囲において、出力光の平均パワーが小さくなるように、出力光のパルスエネルギーに制限がかけられる。前記のように低繰り返し周波数にて不要な背景光が増加するためである。その結果、繰り返し周波数を低く設定した場合に、利用可能な加工エネルギーが低下する。
そこで、従来、FBG(Fiber Bragg Gratings)を用いて、出力光から信号増幅光の波長帯の光を抽出し、モニタすることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−183434号公報
しかしながら、先の図3に示されるように、背景光のスペクトルは、信号増幅光と中心波長が近く、信号増幅光のスペクトルより範囲が広く重畳しているためスペクトル的に分離することができない。
従って、上述したFBG等を用いて、波長に基づいて、出力光から信号増幅光や背景光を抽出するのは困難である。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ファイバレーザ装置の出力光に含まれる信号増幅光や背景光の検出精度を向上できるようにするものである。
本発明の一側面のファイバレーザ装置は、パルス状のシード光を光ファイバにより増幅することにより得られる信号増幅光を出力するファイバレーザ装置であって、光ファイバから出射されるレーザ光の一部を分岐して、サンプリング光を抽出する分岐部と、サンプリング光を光電変換して電気信号を生成する光電変換部と、信号増幅光が出力される期間を含む第1の期間における電気信号である第1の抽出信号、および、第1の期間を除く第2の期間における電気信号である第2の抽出信号抽出する抽出部と、第1の抽出信号に基づく検出値および第2の抽出信号に基づく検出値に基づいて、または、第2の抽出信号に基づく検出値に基づいて、ファイバレーザ装置の出力を制御する出力制御部とを備える。
本発明の一側面のファイバレーザ装置においては、光ファイバから出射されるレーザ光の一部が分岐されて、サンプリング光が抽出され、サンプリング光が光電変換されて電気信号が生成され、信号増幅光が出力される期間を含む第1の期間における電気信号である第1の抽出信号、および、第1の期間を除く第2の期間における電気信号である第2の抽出信号抽出され、第1の抽出信号に基づく検出値および第2の抽出信号に基づく検出値に基づいて、または、第2の抽出信号に基づく検出値に基づいて、ファイバレーザ装置の出力が制御される。
従って、ファイバレーザ装置の出力光に含まれる信号増幅光や背景光の検出精度を向上させることができる。また、加工精度を向上させることができる。さらに、低い繰り返し周波数で、高い加工エネルギーでレーザ加工を行うことが可能なファイバレーザ装置を実現することができる。
この分岐部は、例えば、TAPカプラにより構成される。この光電変換部は、例えば、高速PINフォトダイオードにより構成される。この抽出部は、例えば、高速アナログマルチプレクサにより構成される。この出力制御部は、例えば、CPU、MPU等のプロセッサにより構成される。
この抽出部には、所定の光源からのシード光の出力を制御するクロック信号に従って、第1の抽出信号および第2の抽出信号を抽出させることができる。
これにより、第1の抽出信号および第2の抽出信号を抽出するタイミングを簡単に制御することが可能になる。
この第1の期間は、クロック信号から所定の第1の時間経過後から開始し、所定の第2の時間経過後に終了するようにすることができる。
これにより、より確実に出力光に含まれる信号増幅光の成分および背景光の成分を分離して抽出することが可能になる。
このファイバレーザ装置には、第2の抽出信号を平滑化する平滑化部と、平滑化した第2の抽出信号が所定の閾値を超えた場合、エラー信号を出力するエラー検出部とをさらに設けることができる。
背景光(ASE光)が多量に発生している状態は、過剰な利得が光ファイバに蓄積している状態を示しており、光サージ(強いピーク出力のスパイク状パルスの発生)が、信号光の進行方向と逆方向に発生しやすい状態にある。従って、このエラー検出部により、光サージの発生、および、それによる光学部品の損傷を未然に防止することができる。
この平滑化部は、例えば、コンデンサ等を用いた平滑化回路により構成される。このエラー検出部は、例えば、コンパレータにより構成される。
このファイバレーザ装置においては、電気信号が第1の電気信号と第2の電気信号に分岐され、第2の電気信号のレベルを制限する制限部と、レベルが制限された第2の信号を増幅する増幅部とをさらに設け、抽出部には、第1の電気信号から第1の抽出信号を抽出し、増幅された第2の電気信号から第2の抽出信号を抽出させることができる。
これにより、出力光に含まれる背景光の成分を増幅して検出することができる。
この制限部は、例えば、ツェナーダイオードにより構成される。この増幅部は、例えば、高速オペアンプ増幅回路により構成される。
このファイバレーザ装置においては、シード光を増幅するための励起光の波長帯の成分をサンプリング光から除去する除去部をさらに設け、光電変換部には、励起光の波長帯の成分を除去したサンプリング光を光電変換させることができる。
これにより、光ファイバに入力される励起光のうち増幅に寄与せずに出力される残留励起光を除去して、信号増幅光および背景光を検出することができる。
この除去部は、例えば、バンドパスフィルタとNDフィルタ等の光学フィルタにより構成される。
本発明の一側面の出力監視方法は、パルス状のシード光を光ファイバ内で増幅することにより得られる信号増幅光を出力するファイバレーザ装置の出力監視方法であって、光ファイバから出射されるレーザ光の一部を分岐して、サンプリング光を抽出し、サンプリング光を光電変換して電気信号を生成し、信号増幅光が出力される期間を含む第1の期間における電気信号である第1の抽出信号、および、第1の期間を除く第2の期間における電気信号である第2の抽出信号抽出し、第1の抽出信号に基づく検出値および第2の抽出信号に基づく検出値に基づいて、または、第2の抽出信号に基づく検出値に基づいて、ファイバレーザ装置の出力を制御するステップを含む。
本発明の一側面の出力監視方法においては、光ファイバから出射されるレーザ光の一部が分岐されて、サンプリング光が抽出され、サンプリング光が光電変換されて電気信号が生成され、信号増幅光が出力される期間を含む第1の期間における電気信号である第1の抽出信号、および、第1の期間を除く第2の期間における電気信号である第2の抽出信号抽出され、第1の抽出信号に基づく検出値および第2の抽出信号に基づく検出値に基づいて、または、第2の抽出信号に基づく検出値に基づいて、ファイバレーザ装置の出力が制御される。
従って、ファイバレーザ装置の出力光に含まれる信号増幅光や背景光の検出精度を向上させることができる。また、加工精度を向上させることができる。さらに、低い繰り返し周波数で、高い加工エネルギーでレーザ加工を行うことが可能なファイバレーザ装置を実現することができる。
サンプリング光の抽出は、例えば、TAPカプラにより行われる。光電変換は、例えば、高速PINフォトダイオードにより行われる。第1の抽出信号および第2の抽出信号の抽出は、例えば、高速アナログマルチプレクサにより行われる。ファイバレーザ装置の出の制御は、例えば、CPU、MPU等のプロセッサにより行われる。
本発明の一側面によれば、ファイバレーザ装置の出力光に含まれる信号増幅光や背景光の検出精度を向上させることができる。
CW励起時のシード光、励起光、増幅利得、信号増幅光、および、背景光の推移を示すグラフである。 パルス変調励起時のシード光、励起光、増幅利得、信号増幅光、および、背景光の推移を示すグラフである。 ファイバレーザ装置の信号増幅光の繰り返し周波数とスペクトルの関係を示すグラフである。 従来のファイバレーザ装置の動作特性の一例を示すグラフである。 本発明を適用したファイバレーザ装置の一実施の形態を示すブロック図である。 ファイバレーザ装置の検出部の構成例を示す図である。 ファイバレーザ装置により実行される出力監視処理を説明するためのフローチャートである。 ファイバレーザ装置により実行される出力監視処理を説明するための波形図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
<1.実施の形態>
図5は、本発明を適用したファイバレーザ装置101の一実施の形態を示す図である。
ファイバレーザ装置101は、レーザ光源111、レーザ光源111を制御するためのレーザ制御系112、および、加工ユニット113を備える。
レーザ光源111は、シードLD(Laser Diode)131、バンドパスフィルタ(BPF)132、アイソレータ133、励起LD(Laser Diode)134、結合器135、光増幅ファイバ136、アイソレータ137、バンドパスフィルタ(BPF)138、励起LD(Laser Diode)139A乃至139D、結合器140、光増幅ファイバ141、アイソレータ142、TAPカプラ143、エンドキャップ144、光学フィルタ145、および、光ディテクタ146を含むように構成される。
シードLD131は、レーザ制御系112の制御の基にパルス発振して、パルス状のシード光を発する。なお、シード光の波長は、例えば1000〜1100nmの範囲の中から選択される。
シードLD131から発せられたシード光は、BPF132およびアイソレータ133を通過する。
BPF132は、シード光の中心波長を含む所定の波長帯の光を通過させるとともに、その波長帯と異なる波長帯の光を遮断する。
アイソレータ133は、シード光を通過させるとともに、光増幅ファイバ136からの戻り光を遮断し、戻り光がシードLD131に入射するのを防止する。
励起LD134は、レーザ制御系112の制御の基に、光増幅ファイバ136のコアに添加された希土類元素を励起するための励起光を発する。例えば、希土類元素がYb(イッテルビウム)の場合、励起光の波長は、例えば915〜975nmに設定される。
結合器135は、シードLD131からのシード光および励起LD134からの励起光の光路を結合し、光増幅ファイバ136に入射させる。
光増幅ファイバ136は、光増幅成分である希土類元素が添加されたコア、およびそのコアの周囲に設けられるクラッドを有する。コアに添加される希土類元素の種類は特に限定されず、例えば、Er(エルビウム)、Yb(イッテルビウム)、Nd(ネオジム)などがある。
そして、光増幅ファイバ136のコアに含まれる希土類元素が励起光を吸収することによって、その希土類元素が励起される。この状態において、シード光が光増幅ファイバ136のコアを伝播すると、励起された希土類元素による誘導放出が生じる。この誘導放出により、光増幅ファイバ136に入射したシード光が増幅される。
なお、以下、光増幅ファイバ136内でシード光を増幅することにより得られるパルス光を信号増幅光と称する。
アイソレータ137は、光増幅ファイバ136から出射された信号増幅光を通過させるとともに、光増幅ファイバ136への戻り光を遮断する。
BPF138は、光増幅ファイバ136から出射された信号増幅光の中心波長を含む所定の波長帯の光を通過させるとともに、その波長帯と異なる波長帯の光を遮断する。
励起LD139A乃至139Dの各々は、レーザ制御系112の制御の基に、光増幅ファイバ141のコアに含まれる希土類元素を励起するための励起光を発する。
なお、図5では、光増幅ファイバ141に対して4個の励起LDが設けられているが、励起LDの個数は特に限定されるものではない。
結合器140は、BPF138を通過した信号増幅光と、励起LD139A乃至139Dからの励起光の光路を結合し、光増幅ファイバ141に入射させる。
光増幅ファイバ141は、光増幅ファイバ136と同様の構成を有しており、信号増幅光と励起光とが入射されることにより、信号増幅光をさらに増幅してから出射する。
なお、以下、光増幅ファイバ141から出射される光を出力光と称する。出力光には、光増幅ファイバ136および光増幅ファイバ141により増幅された信号増幅光および背景光、並びに、信号増幅光および背景光の増幅に用いられずに残留した励起光(以下、残留励起光と称する)が含まれる。
アイソレータ142は、光増幅ファイバ141から出射された出力光を通過させるとともに、光増幅ファイバ141への戻り光を遮断する。
TAPカプラ143は、光増幅ファイバ141から出射された出力光の一部(例えば、約1%)を分岐し、光学フィルタ145に入射させる。残りの出力光は、エンドキャップ144を通過して、加工ユニット113に入射する。
なお、以下、TAPカプラ143により分岐され、光学フィルタ145に入射する出力光をサンプリング光と称する。
エンドキャップ144は、ピークパワーの高い出力光が光ファイバから大気中に出射される際に、光ファイバの端面と大気との境界面で生じるダメージを防止するために設けられる。
加工ユニット113は、例えば、fθレンズ、スキャンミラー、スリット等を含む加工光学系を内蔵し、レーザ光源111から出射された出力光を、加工対象物103に照射するとともに、加工面上で走査し、加工対象物103を加工する。
一方、光学フィルタ145に入射したサンプリング光は、光学フィルタ145により所定の波長帯の光を遮断するとともに、その波長帯と異なる波長帯の光を通過させる。より具体的には、上述したように、サンプリング光には、信号増幅光の他に、背景光および残留励起光が含まれる。また、上述したように、信号増幅光の波長(=シード光の波長)は、例えば1000〜1100nmの範囲内であり、励起光の波長は、例えば915〜975nmであり、互いに離れている。そこで、光学フィルタ145は、励起光の波長帯の光を遮断し、それ以外の波長帯の光を通過させることにより、サンプリング光から残留励起光を除去するバンドパスフィルタと、光量を調整するNDフィルタにより構成される。
なお、バンドパスフィルタは、例えば、誘電体蒸着の光学的フィルタにより構成される。
光学フィルタ145を通過したサンプリング光は、光ディテクタ146に入射する。光ディテクタ146は、例えば、高速PINフォトダイオードにより構成され、入射したサンプリング光を光電変換し、サンプリング光の光量(強度)に応じた電気信号(以下、検出信号と称する)を生成し、レーザ制御系112の検出部166に供給する。
レーザ制御系112は、駆動制御部161、パルスジェネレータ162、ドライバ163,164,165A乃至165D、および、検出部166を含むように構成される。
駆動制御部161は、パーソナルコンピュータ(PC)103から与えられる条件(例えば、信号増幅光のパワー、出射時間等)を満たす信号増幅光をレーザ光源111から出射させるように、ファイバレーザ装置101全体の制御を行う。より具体的には、駆動制御部161は、検出部166により検出される信号増幅光および背景光のパワー(または強度)に基づいて、パルスジェネレータ162、ドライバ164、および、ドライバ165A乃至165Dを統括的に制御することにより、レーザ光源111の動作を制御する。
パルスジェネレータ162は、駆動制御部161の制御の基に、駆動制御部161から指令された周期のクロック信号を発生し、ドライバ163および検出部166に供給する。
ドライバ163は、パルスジェネレータ162から供給されるクロック信号に同期して、シードLD131に供給する駆動電流を変調させる。そして、シードLD131に供給される駆動電流が変調されることにより、シードLD131から発せられるシード光の強度波形は、その駆動電流の波形を反映したものとなる。また、シードLD131から発せられるシード光の繰り返し周波数は、パルスジェネレータ162から供給されるクロック信号の周波数と一致する。
ドライバ164は、駆動制御部161の制御の基に、励起LD134に駆動電流を供給する。これにより、励起LD134が励起光を発する。
ドライバ165A乃至165Dの各々は、励起LD139A乃至139Dの各々に対応するように設けられる。ドライバ165A乃至165Dは、それぞれ駆動制御部161の制御の基に、対応する励起LDに駆動電流を供給する。これにより、励起LD139A乃至139Dの各々が励起光を発する。
検出部166は、光ディテクタ146から供給される検出信号に基づいて、信号増幅光および背景光のパワー(または強度)を検出し、検出結果を示す信号を駆動制御部161に供給する。また、検出部166は、検出した背景光に基づいてレーザ光源111の異常の検出を行い、異常を検出した場合、エラー信号を駆動制御部161に供給する。
なお、以下、レーザ光源111の出力監視に関わるTAPカプラ143、光学フィルタ145、光ディテクタ146、および、検出部166をまとめてモニタリング部181と称する。
[検出部166の構成例]
図6は、検出部166の構成例を示している。
検出部166は、パルス電圧変換回路201、増幅回路202、ツェナーダイオード203、増幅回路204、マルチプレクサ205、信号処理部206A,206B、基準電源207、コンパレータ208、電源209、および、スイッチ210を含むように構成される。また、コンパレータ208は、クロック回路221およびスイッチ222A,222Bを含むように構成される。
なお、検出部166の各部の動作については、図7および図8を参照して後述する。
[出力監視処理]
次に、図7のフローチャートおよび図8の波形図を参照して、ファイバレーザ装置101により実行される出力監視処理について説明する。
ステップS1において、TAPカプラ143は、サンプリング光を分岐する。すなわち、TAPカプラ143は、光増幅ファイバ141から出射され、アイソレータ142を通過した出力光の一部(すなわち、サンプリング光)を分岐して、光学フィルタ145に入射させる。
図8の波形2は、TAPカプラ143により分岐されたサンプリング光の波形を示している。なお、波形2において、最下層の白抜きの部分が、残留励起光の成分を示し、斜線の部分が背景光の成分を示し、高いピークを有するパルス状の部分が信号増幅光の成分を示している。
信号増幅光は、レーザ光源111内を伝送されるため、波形1に示されるシード光より所定の時間だけ遅延してから光増幅ファイバ141から出射され、光学フィルタ145を通過する。
背景光は、信号増幅光よりなだらかに変化し、信号増幅光の出力前および出力後に最も強くなる。ただし、背景光は、信号増幅光の出力中にはほぼ0になる。
残留励起光は、CW励起の場合、信号増幅光とは無関係にほぼ一定の強さとなる。
ステップS2において、光学フィルタ145は、サンプリング光から残留励起光を除去する。すなわち、光学フィルタ145は、入射したサンプリング光のうち、励起光の波長帯の光を遮断し、それ以外の波長帯の光を通過させる。これにより、サンプリング光から残留励起光が除去され、ほぼ信号増幅光および背景光のみを含むサンプリング光が、光ディテクタ146に入射する。
ステップS3において、光ディテクタ146は、サンプリング光の強度を検出する。すなわち、光ディテクタ146は、入射したサンプリング光を光電変換し、サンプリング光の光量(強度)に応じた電流からなる検出信号を生成し、パルス電圧変換回路201に供給する。
ステップS4において、パルス電圧変換回路201は、光ディテクタ146から供給される電流からなる検出信号を電圧に変換し、増幅回路202に供給する。
ステップS5において、増幅回路202は、検出信号を増幅する。増幅回路202は、例えば、高速オペアンプ増幅回路により構成され、検出信号のレベルが、処理しやすい値になるように(例えば、波高値が数Vになるように)検出信号を増幅する。
これにより、例えば、検出信号のS/N比、すなわち、背景光成分に対する信号増幅光成分の比は10〜10なので、検出信号の波高値が数Vになるように増幅された場合、増幅後の検出信号の背景光成分の信号レベルは数mVになる。
図8の波形3は、増幅回路202から出力される検出信号の波形を示している。波形2と比較して、残留励起光の成分が除去されて、信号増幅光と背景光の成分のみになっている。
ステップS6において、検出部166は、検出信号を2つに分岐し、一方の信号レベルを制限する。具体的には、増幅回路202から出力された検出信号は、2つの同じレベルの信号に分岐され、一方がマルチプレクサ205に入力され、他方が、ツェナーダイオード203を介して増幅回路204に入力される。
なお、以下、マルチプレクサ205に入力される検出信号を、信号光検出用信号と称し、ツェナーダイオード203を介して増幅回路204に入力される検出信号を、背景光検出用信号と称する。
背景光検出信号は、増幅回路204に入力する前に、ツェナーダイオード203により所定の電圧値以上の成分がカットされる。これにより、増幅回路204に入力する背景光検出用信号が、所定の電圧値以下に制限される。なお、この電圧の制限値は、例えば、背景光検出用信号を増幅回路204により増幅したときに電圧値が飽和しないレベルに設定される。
ステップS7において、増幅回路204は、検出信号の背景光成分を増幅する。具体的には、増幅回路204は、例えば、高速オペアンプ増幅回路により構成される。また、増幅回路204のゲインは、例えば、背景光成分の信号レベルを数mVから数100mV〜数Vに増幅し、かつ、背景光の強度が所定の範囲内で変動しても背景光成分の信号レベルが飽和しない値に設定されている。そして、増幅回路204は、そのゲインに基づいて、入力された背景光検出用信号を増幅して、マルチプレクサ205に供給する。
図8の波形4は、増幅回路204から出力される背景光検出用信号の波形の例を示している。波形3と比較して、背景光成分が増幅されるとともに、信号増幅光成分が所定の電圧制限レベルL1以下に制限されている。
ステップS8において、マルチプレクサ205は、検出信号から信号増幅光成分および背景光成分を抽出する。
具体的には、マルチプレクサ205は、例えば、応答性が約20ナノ秒以下の高速のアナログマルチプレクサにより構成される。マルチプレクサ205の内部のクロック回路221は、パルスジェネレータ162から供給されるクロック信号、すなわち、シードLD131からのシード光の出力を制御するクロック信号に従って、パルス状の選択信号を生成する。
そして、選択信号がオンされている期間には、マルチプレクサ205の信号光検出用信号側のスイッチ222Aがオンされ、背景光検出用信号側のスイッチ222Bがオフされる。これにより、信号光検出用信号のみがマルチプレクサ205から出力され、信号処理部206Aに入力される。
一方、選択信号がオフされている期間には、マルチプレクサ205の信号光検出用信号側のスイッチ222Aがオフされ、背景光検出用信号側のスイッチ222Bがオンされる。これにより、背景光検出用信号のみがマルチプレクサ205から出力され、信号処理部206Bに入力される。
図8の波形5は、選択信号の波形の例を示し、波形6はマルチプレクサ205から信号処理部206Aに入力される信号光検出用信号の波形の例を示し、波形7はマルチプレクサ205から信号処理部206Bに入力される背景光検出用信号の波形の例を示している。
選択信号は、パルスジェネレータ162から供給されるクロック信号から所定の第1の時間経過後から開始し(オンし)、所定の第2の時間経過後に終了する(オフする)。より具体的には、選択信号は、シードLD131がシード光を発するタイミング(クロック信号がオンするタイミング)から所定のディレイ時間だけ遅延したタイミングでオンになる。このディレイ時間は、例えば、レーザ光がレーザ光源111内の光ファイバを伝播するのに要する時間(例えば、光ファイバの総延長が10mなら約30ナノ秒)、あるいは、それより所定の時間だけ短い時間に設定される。
また、選択信号がオンされる期間(選択信号のパルス幅)は、シードLD131の駆動信号のパルス幅(≒シード光のパルス幅)と同じか、あるいは、それより所定の時間だけ長い期間に設定される。
これにより、信号増幅光が出力される期間が選択信号のオン期間に確実に含まれるようになり、波形6に示されるように、信号光検出用信号から信号増幅光の成分が抽出される。また、波形7に示されるように、背景光検出用信号から信号増幅光の成分を除いた背景光の成分が抽出される。
なお、以下、マルチプレクサ205により信号光検出用信号から信号増幅光の成分を抽出し、信号処理部206Aに入力される信号を信号光抽出信号と称する。また、以下、マルチプレクサ205により背景光検出用信号から背景光の成分を抽出し、信号処理部206Bに入力される信号を背景光抽出信号と称する。
ここで、背景光抽出信号には、選択信号がオンされている期間の背景光の成分が含まれない。しかし、背景光が加工品質に影響するのは、信号増幅光の繰り返し周波数が低い場合、例えば、信号増幅光の繰り返し周波数が50kHz以下で、パルス幅が200ナノ秒以下の場合であると想定される。従って、選択信号のデューティ比は約1%以下になる。また、選択信号がオンされている期間のうち、信号増幅光が出力されている期間は、背景光がほぼ0になる。従って、選択信号がオンされているときに抽出できない背景光の成分は、選択信号がオフされているときに抽出される背景光の成分と比較して、十分小さく、無視できるレベルである。
ステップS9において、信号処理部206A,206Bは、信号処理を行う。具体的には、信号処理部206Aは、信号光抽出信号を積分回路等により平滑化する。図8の波形8は、波形6の信号光抽出信号を平滑化することにより得られる信号の波形を示している。さらに、信号処理部206Aは、平滑化した信号光抽出信号をA/D変換した後、適当な周期でサンプリングしてから時間平均を行う。これにより、信号増幅光のパワー(または強度)の時間平均値に対応した値(以下、信号光検出値と称する)を検出することができる。信号処理部206Aは、その信号光検出値を駆動制御部161に供給する。
また、信号処理部206Bは、背景光抽出信号を積分回路等により平滑化する。図8の波形9は、波形7の背景光抽出信号を平滑化することにより得られる信号の波形の例を示している。さらに、信号処理部206Bは、平滑化した背景光抽出信号をA/D変換した後、適当な周期でサンプリングしてから時間平均を行うとともに、得られた値を増幅回路204のゲインで除算する。これにより、背景光のパワー(または強度)の時間平均値に対応した値(以下、背景光検出値と称する)を検出することができる。信号処理部206Bは、その背景光検出値を駆動制御部161に供給する。
さらに、信号処理部206Bは、平滑化した背景光抽出信号をコンパレータ208に供給する。
ステップS10において、コンパレータ208は、背景光の強度に基づいて、異常の検出を行う。具体的には、コンパレータ208は、信号処理部206Bから供給される平滑化した背景光抽出信号の電圧値と、基準電源207から入力される異常検知レベルL2(図8)の電圧値とを比較し、背景光抽出信号の電圧値が異常検知レベルL2を超えている場合、エラー信号を駆動制御部161に出力する。
図8の波形10は、波形9の平滑化された背景光抽出信号が点線で示されるように推移し、異常検知レベルL2を超えた場合に、コンパレータ208から出力されるエラー信号の波形の例を示している。
例えば、レーザ光源111を長期間使用している場合に背景光が大幅に増加するときは、シード光が減衰または停止し、光増幅ファイバ136,141の増幅利得が高い状態になっている可能性がある。この場合、光サージが発生し、レーザ光源111の光学部品が損傷する恐れがある。従って、コンパレータ208は、上述したように背景光の強度を監視し、背景光の強度が所定の閾値以上になった場合にエラー信号を出力する。
ステップS11において、駆動制御部161は、検出結果に基づいて、出力制御を行う。すなわち、駆動制御部161は、信号処理部206A,206Bから供給される信号光検出値および背景光検出値に基づいて、パルスジェネレータ162、ドライバ164、および、ドライバ165A乃至165Dを統括的に制御することにより、信号増幅光のパワーおよび出射時間等を制御する。
また、駆動制御部161は、コンパレータ208からエラー信号が入力された場合、例えば、パルスジェネレータ162、ドライバ164、および、ドライバ165A乃至165Dを制御して、出力光のパワーを下げたり、あるいは、出力を停止させたりする。これにより、光サージの発生、および、光サージによるレーザ光源111の光学部品の損傷が未然に防止される。
以上のステップS1乃至S11の処理が、ファイバレーザ装置101の稼働中に継続して行われる。
以上のようにして、ファイバレーザ装置101の出力光に含まれる信号増幅光および背景光のパワー(または強度)をリアルタイムに検出することができるとともに、その検出精度を向上させることができる。従って、出力光に背景光が混入しやすい低い繰返し周波数や高励起の条件下でも、信号増幅光の平均パワー、パルスエネルギー、ピークパワー等を正確に検出し、その検出結果に基づいて、加工精度を向上させることができる。その結果、例えば、信号増幅光の繰り返し周波数を低く設定しても、加工エネルギーを高く設定することが可能になる。
また、モニタリング部181は、標準的な仕様の安価な電子機器により実現できるため、低コストで、かつ、コンパクトなサイズにすることができる。従って、ファイバレーザ装置101に容易に組み込むことが可能になる。
さらに、上述したように、光サージの発生を防止することができ、レーザ光源111の故障を未然に防ぐことができる。
[モニタリング部181のモニタ校正の方法]
次に、モニタリング部181のモニタ校正の方法の一例について説明する。
マルチプレクサ205は、外部のスイッチ210をオンし、電源209の電圧をクロック回路221に印加することにより、強制的にスイッチ222Aをオンし、スイッチ222Bをオフさせることができる。そして、スイッチ222Aを連続してオンさせることにより、信号増幅光と背景光を含む出力光のパワー(または強度)を検出することができる。
さらに、このときの信号処理部206Aによる検出値(電圧値)と、ファイバレーザ装置101に一般的に設けられているパワーメータ(不図示)により測定される出力光の平均パワーとに基づいて、信号処理部206Aにより検出される検出値と実際の出力光の平均パワーとの相関関係を示す校正値を求めることができる。そして、この校正値を、例えば、駆動制御部161やPC102に記憶させておき、記憶させた校正値を用いて、信号処理部206Aによる信号光検出値に基づいて、信号増幅光の平均パワーを求めたり、信号処理部206Bによる背景光検出値に基づいて、背景光の平均パワーを求めたりすることができる。
[モニタリング部181の雑音の除去方法]
次に、モニタリング部181の雑音の除去方法について説明する。
上述したように、信号増幅光と背景光のS/N比が10〜10であるため、背景光の検出精度を高めるために、モニタリング部181の雑音を除去することは重要である。
ここで、光ディテクタ146の暗電流と検出部166の雑音の影響を除去する方法について説明する。例えば、励起LD134および励起LD139A乃至139Dをオフし、出力光の出力を停止した状態のときの信号処理部206Aおよび信号処理部206Bの検出値(以下、補正値と称する)を、例えば、駆動制御部161やPC102に記憶させておく。そして、実際に出力光の出力中に信号処理部206Aおよび信号処理部206Bにより検出された値から、記憶させた補正値を減算することにより、光ディテクタ146の暗電流と検出部166の雑音の影響を除去することができる。
また、モニタリング部181では、上述したように、光学フィルタ145を用いて、モニタリング光から残留励起光を除去することにより、残留励起光による雑音を除去することができる。
<2.変形例>
[変形例1]
以上の説明では、信号処理部206Aおよび206Bから、デジタル化した検出値を駆動制御部161に供給する例を示したが、例えば、図8の波形8および波形9のようなアナログの電気信号を駆動制御部161に供給するようにしてもよい。
[変形例2]
また、信号処理部206Aおよび信号処理部206Bにおいて、信号光検出値および背景光検出値を算出する際の時間平均の期間の長さを、目的に応じて調整するようにしてもよい。例えば、設定したレーザ条件(繰り返し周波数、励起パワーなど)に対する信号増幅光および背景光の平均パワーを認識する場合は、比較的長い期間(例えば100ミリ秒程度)に設定することが望ましい。また、信号増幅光の平均パワーのモニタリング値を、レーザ出力を安定化させるためのフィードバック制御に用いる場合、比較的短い期間(例えば、数ミリ秒程度)に設定することが望ましい。
[変形例3]
さらに、図6の検出部166内の点線で囲まれたツェナーダイオード203と増幅回路204の部分と、マルチプレクサ205の部分を前後入れ替えるようにすることが可能である。
[変形例4]
また、図6では、信号処理部206Aと信号処理部206Bを2つに分ける例を示したが、1つにまとめた構成にすることも可能である。
[変形例5]
さらに、以上の説明では、信号増幅光および背景光の両方の検出を行う例を示したが、必要に応じて一方のみの検出を行うようにしてもよい。また、一方のみの検出を行う場合、例えば、マルチプレクサ205から、信号光抽出信号および背景光抽出信号の一方のみを出力するようにすることが可能である。さらに、この場合、例えば、駆動制御部161は、信号光検出値および背景光検出値の一方のみを用いて、ファイバレーザ装置101の出力制御を行うようになる。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
101 ファイバレーザ装置
111 レーザ光源
112 レーザ制御系
113 加工ユニット
131 シードLD
134 励起LD
136 光増幅ファイバ
139A乃至139D 励起LD
141 光増幅ファイバ
143 TAPカプラ
145 光学フィルタ
146 光ディテクタ
161 駆動制御部
162 パルスジェネレータ
163,164,165A乃至165D ドライバ
166 検出部
181 モニタリング部
203 ツェナーダイオード
204 増幅回路
205 マルチプレクサ
206A,206B 信号処理部
208 コンパレータ

Claims (7)

  1. パルス状のシード光を光ファイバにより増幅することにより得られる信号増幅光を出力するファイバレーザ装置において、
    前記光ファイバから出射されるレーザ光の一部を分岐して、サンプリング光を抽出する分岐部と、
    前記サンプリング光を光電変換して電気信号を生成する光電変換部と、
    前記信号増幅光が出力される期間を含む第1の期間における前記電気信号である第1の抽出信号、および、前記第1の期間を除く第2の期間における前記電気信号である第2の抽出信号抽出する抽出部と
    前記第1の抽出信号に基づく検出値および前記第2の抽出信号に基づく検出値に基づいて、または、前記第2の抽出信号に基づく検出値に基づいて、前記ファイバレーザ装置の出力を制御する出力制御部と
    を備えることを特徴とするファイバレーザ装置。
  2. 前記抽出部は、シード光源からの前記シード光の出力を制御するクロック信号に従って、前記第1の抽出信号および前記第2の抽出信号を抽出する
    ことを特徴とする請求項1に記載のファイバレーザ装置。
  3. 前記第1の期間は、前記クロック信号から所定の第1の時間経過後から開始し、所定の第2の時間経過後に終了する
    ことを特徴とする請求項2に記載のファイバレーザ装置。
  4. 前記第2の抽出信号を平滑化する平滑化部と、
    平滑化した前記第2の抽出信号が所定の閾値を超えた場合、エラー信号を出力するエラー検出部と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のファイバレーザ装置。
  5. 前記電気信号は第1の電気信号と第2の電気信号に分岐され、
    前記第2の電気信号のレベルを制限する制限部と、
    レベルが制限された前記第2の信号を増幅する増幅部と
    をさらに備え、
    前記抽出部は、前記第1の電気信号から前記第1の抽出信号を抽出し、増幅された前記第2の電気信号から前記第2の抽出信号を抽出する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のファイバレーザ装置。
  6. 前記シード光を増幅するための励起光の波長帯の成分を前記サンプリング光から除去する除去部をさらに備え、
    前記光電変換部は、前記励起光の波長帯の成分を除去した前記サンプリング光を光電変換する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のファイバレーザ装置。
  7. パルス状のシード光を光ファイバ内で増幅することにより得られる信号増幅光を出力するファイバレーザ装置の出力監視方法において、
    前記光ファイバから出射されるレーザ光の一部を分岐して、サンプリング光を抽出し、
    前記サンプリング光を光電変換して電気信号を生成し、
    前記信号増幅光が出力される期間を含む第1の期間における前記電気信号である第1の抽出信号、および、前記第1の期間を除く第2の期間における前記電気信号である第2の抽出信号抽出し、
    前記第1の抽出信号に基づく検出値および前記第2の抽出信号に基づく検出値に基づいて、または、前記第2の抽出信号に基づく検出値に基づいて、前記ファイバレーザ装置の出力を制御する
    ステップを含むことを特徴とする出力監視方法。
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