JP5663970B2 - 信号伝送システム、通信装置、及び、電子機器 - Google Patents

信号伝送システム、通信装置、及び、電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP5663970B2
JP5663970B2 JP2010130276A JP2010130276A JP5663970B2 JP 5663970 B2 JP5663970 B2 JP 5663970B2 JP 2010130276 A JP2010130276 A JP 2010130276A JP 2010130276 A JP2010130276 A JP 2010130276A JP 5663970 B2 JP5663970 B2 JP 5663970B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
transmission
unit
characteristic index
reception
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010130276A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011259092A (ja
Inventor
秀倫 竹内
秀倫 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2010130276A priority Critical patent/JP5663970B2/ja
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to RU2012106505/07A priority patent/RU2012106505A/ru
Priority to PCT/JP2010/064793 priority patent/WO2011025027A1/ja
Priority to KR1020127004490A priority patent/KR20120073205A/ko
Priority to US13/391,643 priority patent/US8718544B2/en
Priority to IN1756DEN2012 priority patent/IN2012DN01756A/en
Priority to EP10812073A priority patent/EP2458740A1/en
Priority to CN201080048039.0A priority patent/CN102577143B/zh
Priority to BR112012003869A priority patent/BR112012003869A2/pt
Publication of JP2011259092A publication Critical patent/JP2011259092A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5663970B2 publication Critical patent/JP5663970B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transceivers (AREA)
  • Transmitters (AREA)

Description

本発明は、信号伝送システム、通信装置、電子機器、信号伝送方法に関する。
通常の通信では、送信器の出力レベル(送信出力レベルと称する)を最大とし、受信器の最低受信感度レベルとなる距離までが受信可能な領域となる。
この場合、送信器出力を大きなレベルで一定とし、受信側では信号を検波して、受信器内で利得の制御を行なうことで、一定のベースバンド信号を得るが、通信距離が近い場合は、必要以上に大きな送信出力レベルでの通信となり、消費電力も大きい。受信器は強入力の信号でも受信できる必要があるため、リニアリティの良い回路が必要となり、受信器の消費電力も大きくなる。送信出力が大きい場合には、外部への輻射が大きくなる。
因みに、送信出力レベルを制御する仕組みが、特許文献1〜3に開示されている。
特開2008−510355号公報 特開2006−148583号公報 特開平05−347565号公報
特許文献1は、無線通信システムで干渉を減らす上りリンク伝送電力を制御する方法に関するもので、たとえば、基地局が携帯電話の送信出力レベルの制御を行なう。
特許文献2は、電磁結合で距離を検出し、WLANの出力レベルを制御する。
特許文献3は、出力レベルを制御できるように送信装置を構成するが、その目的は近距離通信時の歪対策であるし、その仕組みは出力部に抵抗による可変アッテネータを使用している。
本発明は、低消費電力の通信を実現できるように送信出力レベルを設定する仕組みを提供することを目的とする。
本発明においては、電子機器における予め定められた箇所に送信部と受信部を配置し、信号調整部において、送信部と受信部の間の伝送特性に応じて、送信部から受信部へ送信される無線信号の大きさを設定し、信号調整部から出力された信号を無線信号として送信部から受信部に送信する。
信号調整部としては、送信部から送信される無線信号のレベル(振幅)が、小さければ消費電力も小さくなり、大きければ消費電力も大きくなるものを使用する。このため、通信を行なうに当たって実際の伝送特性に基づいて送信出力レベルを必要最低限のレベルに設定すれば、無駄な電力消費を抑えることができるし、不要輻射を抑えることができる。
本発明によれば、低消費電力の通信を実現できるように送信出力レベルを設定できる。
図1は、本実施形態の信号伝送システムの全体概要を説明する図である。 図2は、第1実施形態を説明する図である。 図3は、第1実施形態の詳細を説明する図である。 図4は、第2実施形態を説明する図である。 図5は、第3実施形態(全体概要・第1詳細構成)を説明する図である。 図6は、第3実施形態(第2詳細構成)を説明する図である。 図7は、電子機器の第1例を説明する図である。 図8は、電子機器の第2例を説明する図である。 図9は、電子機器の第3例を説明する図である。 図10は、変形例を説明する図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。各機能要素について形態別に区別する際には、A,B,C,…などのように大文字のアルファベットの参照子を付して記載し、特に区別しないで説明する際にはこの参照子を割愛して記載する。図面においても同様である。
説明は以下の順序で行なう。
1.信号伝送システム:全体概要
2.第1実施形態(固定設定)
3.第2実施形態(フィードバック制御)
4.第3実施形態(双方向通信、フィードバック制御)
5.電子機器への適用事例(第1例〜第3例)
<信号伝送システム:全体概要>
図1は、本実施形態の信号伝送システムの全体概要を説明する図である。本実施形態の信号伝送システム1は、通信システム8に適用した事例である。本実施形態の信号伝送システム1や通信システム8は、たとえば、デジタル記録再生装置、地上波テレビ受像装置、携帯電話装置、ゲーム装置、コンピュータなどにおいて使用される。
通信システム8は、伝送対象信号を無線で伝送する複数の通信装置2を備えている。図の例は、5台の通信装置2_1〜2_5が1つの電子機器の筐体内に収容された例で示しているが、通信装置2の設置台数は5に限らないし、これらが1つの電子機器の筐体内に収容されたものであることも必須でない。
因みに、本構成例では、通信装置2_1と通信装置2_2で第1の搬送周波数f1を使用する第1の伝送チャネルが構成され、通信装置2_3と通信装置2_4と通信装置2_5で第2の搬送周波数f2を使用する第2の伝送チャネルが構成される例である。つまり、送信部と受信部の組で各別の搬送周波数を用いて伝送する周波数分割多重伝送を行なうとともに、1対1の第1の通信システム8_1および1対2の第2の通信システム8_2が混在しているシステム構成である。因みに、伝送チャネルは、送信部を具備する1つの通信装置2に対して受信部を具備する通信装置2が少なくとも1つ設けられておればよく、1つの送信側に対しては受信側は1つでもよいし複数でもよい。
第1の無線機器の一例である第1の通信部と第2の無線機器の一例である第2の通信部との間で信号伝送を行なうように構成される。そして、比較的近距離に配置された第1の通信部と第2の通信部の間では、伝送対象の信号を所定の周波数帯の高周波信号(たとえばミリ波信号)に変換してから、この高周波信号を所定の無線伝送路を介して伝送するようにする。本実施形態の「無線伝送」とは、伝送対象の信号を一般的な電気配線(単純なワイヤー配線)ではなく無線(たとえばミリ波帯)で伝送することを意味する。
「比較的近距離」とは、放送や一般的な無線通信で使用される野外(屋外)での通信装置間の距離に比べて距離が短いことを意味し、伝送範囲が閉じられた空間として実質的に特定できる程度のものであればよい。「閉じられた空間」とは、その空間内部から外部への電波の漏れが少なく、逆に、外部から空間内部への電波の到来(侵入)が少ない状態の空間を意味し、典型的にはその空間全体が電波に対して遮蔽効果を持つ筐体(ケース)で囲まれた状態である。
たとえば、1つの電子機器の筐体内での基板間通信や同一基板上でのチップ間通信などの機器内信号伝送や、一方の電子機器に他方の電子機器が装着された状態のように複数の電子機器が一体となった状態での機器間信号伝送が該当する。
「一体」は、装着によって両電子機器が完全に接触した状態が典型例であるが、前述のように、両電子機器間の伝送範囲が閉じられた空間として実質的に特定できる程度のものであればよい。両電子機器が多少(比較的近距離:たとえば数センチ〜10数センチ以内)離れた状態で定められた位置に配置されていて「実質的に」一体と見なせる場合も含む。要は、両電子機器で構成される電波が伝搬し得る空間内部から外部への電波の漏れが少なく、逆に、外部からその空間内部への電波の到来(侵入)が少ない状態であればよい。
以下では、1つの電子機器の筐体内での信号伝送を筐体内信号伝送と称し、複数の電子機器が一体(以下、「実質的に一体」も含む)となった状態での信号伝送を機器間信号伝送と称する。筐体内信号伝送の場合は、送信側の通信装置(通信部:送信部)と受信側の通信装置(通信部:受信部)が同一筐体内に収容され、通信部(送信部と受信部)間に無線信号伝送路が形成された本実施形態の無線伝送システムが電子機器そのものとなる。これに対して、機器間信号伝送の場合、送信側の通信装置(通信部:送信部)と受信側の通信装置(通信部:受信部)がそれぞれ異なる電子機器の筐体内に収容され、両電子機器が定められた位置に配置され一体となったときに両電子機器内の通信部(送信部と受信部)間に無線信号伝送路が形成されて本実施形態の無線伝送システムが構築される。
高周波信号伝送路(たとえばミリ波信号伝送路)を挟んで設けられる各通信装置においては、送信部と受信部が対となって組み合わされて配置される。一方の通信装置と他方の通信装置との間の信号伝送は片方向(一方向)のものでもよいし双方向のものでもよい。たとえば、第1の通信部が送信側となり第2の通信部が受信側となる場合には、第1の通信部に送信部が配置され第2の通信部に受信部が配置される。第2の通信部が送信側となり第1の通信部が受信側となる場合には、第2の通信部に送信部が配置され第1の通信部に受信部が配置される。
送信部は、たとえば、伝送対象の信号を信号処理して高周波(たとえばミリ波)の信号を生成する送信側の信号生成部(伝送対象の電気信号を高周波の信号に変換する信号変換部)と、高周波の信号を伝送する伝送路(高周波信号伝送路)に送信側の信号生成部で生成された高周波の信号を結合させる送信側の信号結合部を備えるものとする。好ましくは、送信側の信号生成部は、伝送対象の信号を生成する機能部と一体であるのがよい。
たとえば、送信側の信号生成部は変調回路を有し、変調回路が伝送対象の信号を変調する。送信側の信号生成部は変調回路によって変調された後の信号を周波数変換して高周波の信号を生成する。原理的には、伝送対象の信号をダイレクトに高周波の信号に変換することも考えられる。送信側の信号結合部は、送信側の信号生成部によって生成された高周波の信号を高周波信号伝送路に供給する。
受信部は、たとえば、高周波信号伝送路を介して伝送されてきた高周波の信号を受信する受信側の信号結合部と、受信側の信号結合部により受信された高周波の信号(入力信号)を信号処理して通常の電気信号(伝送対象の信号)を生成する受信側の信号生成部(高周波の信号を伝送対象の電気信号に変換する信号変換部)を備えるものとする。好ましくは、受信側の信号生成部は、伝送対象の信号を受け取る機能部と一体であるのがよい。たとえば、受信側の信号生成部は復調回路を有し、高周波の信号を周波数変換して出力信号を生成し、その後、復調回路が出力信号を復調することで伝送対象の信号を生成する。原理的には、高周波の信号からダイレクトに伝送対象の信号に変換することも考えられる。
つまり、信号インタフェースをとるに当たり、伝送対象の信号に関して、高周波信号により接点レスやケーブルレスで伝送する(電気配線での伝送でない)ようにする。好ましくは、少なくとも信号伝送(特に高速伝送や大容量伝送が要求される映像信号や高速のクロック信号など)に関しては、高周波信号により伝送するようにする。要するに、従前は電気配線によって行なわれていた信号伝送を本実施形態では高周波信号により行なうものである。高周波数帯(たとえばミリ波帯)で信号伝送を行なうことで、Gbpsオーダーの高速信号伝送を実現することができるようになるし、高周波数帯(たとえばミリ波帯)の信号の及ぶ範囲を容易に制限でき、この性質に起因する効果も得られる。
たとえば、通信装置2は、通信チップ8000を有する。通信チップ8000は、送信チップ(TX)と受信チップ(RX)の何れか一方または両方でもよいし、送信チップと受信チップの双方の機能を1チップ内に具備し双方向通信に対応したものでもよい。
詳しくは後述するが、信号伝送システム1を構成するべく、送信電力を管理するための機構が設けられる。その目的は、過剰レベルにならないよう、あるいは、過小レベルにならないように、あるいはSNR(Signal Noise Ratio:信号雑音比 信号対雑音比、S/N)が過小レベルにならないように、送受信器の配置による伝送距離や伝送路の状態などの伝送特性(通信環境)に基づき送信出力レベルを適切に管理することで、送信レベルを必要最低限とし、低消費電力の通信(さらに好ましくは不要輻射の少ない通信)を実現することにある。
送信電力を管理するための機構としては、固定設定(いわゆるプリセット設定)にするのか自動制御にするのか、また、設定レベルの判断を如何様にするのかなどの観点から様々な手法を採ること考えられる。また、図示のように伝送チャネルが複数存在する場合において、それぞれの伝送チャネルの伝送特性が異なる(たとえば送受信間の伝送距離が異なる)場合には、それぞれの伝送チャネルの送信部から送信される無線信号の大きさが異なるように設定する。
たとえば、第1の形態は、送受信間の伝送特性(通信環境)に基づいて送信出力レベルをプリセット設定する手法を採る。その際には、好ましい態様として、送信装置である送信チップと受信装置である受信チップの間の伝送特性の状態を検知する伝送特性指標検知部を設け、その検知結果である伝送特性指標信号を参照して、送信チップ側の送信出力レベルをプリセット設定できるようにする。たとえば伝送特性指標検知部を受信チップ側に設け(伝送特性指標検知部は受信チップに内蔵しなくてもよい)、受信した無線信号の状態を検知し、その検知結果である状態検知信号を参照して、送信チップ側の送信出力レベルをプリセット設定する。受信レベルが過剰な場合や過小な場合にはSNRが低下するなど受信レベルとSNRに一定の対応関係があれば受信レベルを判断指標とすることはSNRを判断指標とすることと等価である。受信レベルとSNRに一定の対応関係がないシステム構成の場合は、受信レベルに代えて、たとえばエラーレートなどを判断指標にするなど、SNRに着目したレベル管理を行なうことも考えられる。つまり、第1の形態は、第2の形態と同様に、受信レベルやSNRなどの実際の伝送特性を反映した判断指標を検知する検知機構(伝送特性指標検知部)を受信チップ側に設け、その検知結果を参照して送信側の出力レベルをマニュアルで設定する。
第1の形態は、第2の形態とは異なり自動制御の機構は採らないが、送信レベルをプリセット設定する際の判断指標として受信側の受信レベルやSNRを参照する趣旨である。送受信器の配置による伝送距離や伝送路の状態などの伝送特性に応じて受信レベルやSNRが変化するので、送受信間の距離を直接に判断するのではなく、実際の伝送特性を反映した受信レベルやSNRを判断指標として使用して、送信レベルを管理するようにする。
つまり、送信チップは、送信出力レベルを可変の構成とし、送信出力レベルを下げることで消費電力が小さくなるものを使用し、送受信器の配置による伝送距離や伝送路の状態などの伝送特性に応じて変化する受信レベルやSNRを参照して、受信状態が適切な状態となるように、送信出力レベルを適切に設定する。
たとえば、受信レベル(つまり受信強度)が高いときには送信出力レベルを低くし、受信レベルが低いときには送信出力レベルを高くすることで、受信レベルが過大でもなく過小でもない丁度よいレベルとなるように送信出力レベルを設定する。
第2の形態は、受信レベルやSNRなどの実際の伝送特性を反映した判断指標を検知する検知機構(伝送特性指標検知部)を受信チップ側に設け、その検知結果であるレベル検知信号を参照して送信チップ側の送信出力レベルをフィードバック制御する構成にする。フィードバック制御する制御部を何処に配置するかは任意であるが、好ましい態様としては送信チップ側に配置するとよい。第2の形態は、送信器、受信器、制御部によりシステムを構成し、伝送特性指標検知部の検知結果に基づいて、送信器の出力レベルを適切なレベルとなるように自動制御する趣旨である。
フィードバックによる自動制御にする点では第1の形態と異なるが、目的は第1の形態と相違ない。すなわち、第1の形態および第2の形態の何れも、送信出力レベルを必要最低限とすることで、出力増幅器を低消費電力で動作させ、低消費電力の通信を実現する。
何れも、通信環境(通信範囲や伝送路特性など)を勘案して送信器の出力レベルを必要最低限のレベルに設定することで、送信器の出力を最低限のレベルに下げて使用することができるので、送信出力増幅器の消費電力を下げることができる。送信出力増幅器を低消費電力で動作させることで低消費電力の通信を実現できる。受信器への入力レベルが一定レベルとなることで、強入力への耐性を緩和することができ、受信器の消費電力も下げることができる。送信出力が必要最低限のレベルとなるため機器外への輻射も緩和される。
因みに、第1の形態では、フィードバック制御を行なわないので通信環境が変化した場合には必ずしも適正なレベルに管理できるとはいえない。これに対して、第2の形態では、フィードバック制御を行なうので、通信環境が変化した場合でも、その変化対応して常に適正なレベルに管理できる。
第3の形態は、双方向通信に対応した構成を採る場合である。この場合、送信電力を管理するための機構としては、前述の第1の形態と第2の形態の何れをも単独または組み合わせて採用し得る。たとえば、双方向の何れをも第1の形態とする場合や双方向の何れをも第2の形態とする場合に限らず、片方向は第1の形態を採りつつ他方は第2の形態を採ることもできる。好ましい態様としては、双方向の何れをも第2の形態とするのがよい。
本実施形態に限らず、一般的な通信システムでは、受信側の最低受信感度レベルとなる距離までが受信可能な領域となる。したがって、本実施形態において信号伝送システム1を構築するに当たっては、送信チップと受信チップが1対1の伝送システムの場合(図1の構成における第1の通信システム8_1側が該当する)、送信出力レベルは1つの受信チップに合わせて、その最低受信感度レベルを勘案して送信側の出力レベルを管理すればよい。
一方、1つの送信チップに対して複数の受信チップ2が配置されるようなシステム構成の場合(図1の構成における第2の通信システム8_2側が該当する)は、それぞれの受信チップの受信レベルを考慮することが肝要となる。この場合に、どのように1つの送信チップの出力レベルを管理するかは、様々な手法が考えられる。たとえば、受信感度が最大のものに合わせる(最低受信感度レベルにならないものは無視する:受信できない)という手法と、受信感度が最小のものに合わせる(過剰になるものは無視する)という手法が、対極的に存在し得る。つまり、N個の受信側の「バランスをとる」といっても、システムで想定している全ての受信チップ8002にて受信できるようにするには、受信感度が最大ものに合わせる手法を採用することはできないし、受信感度が最小のものに合わせると他方は過剰になることもあり得る。どれが最適というのは考え難いが、システムで想定している全ての受信チップ8002にて受信できるように先ず受信感度が最小のものに合わせておき、過剰なものは受信信号を減衰させて復調処理を行なうことが好適である。
本実施形態の信号伝送システムの仕組みを適用しない場合に、送信器出力を大きなレベルで一定とし、受信側では信号を検波して、受信器内で利得の制御を行なうことで、一定のベースバンド信号を得ることができる。しかしながら、通信距離が近い送受信間では、必要以上に大きなレベルでの通信となり、消費電力も大きい。無駄な電力を消費することになる。受信器は強入力の信号でも受信できる必要があるため、リニアリティの良い回路が必要となり、受信器の消費電力も大きくなる。送信出力が大きい場合には、外部への輻射が大きくなるという問題もある。
これに対して、本実施形態の仕組みによれば、送信出力レベルを送受信間の伝送特性に応じた適正なレベルに管理するので、これらの問題を解決できる。特に、機器内や機器間の信号伝送においては、送受信間の距離や伝送路の状態などの伝送特性が特定されたものとなる固定位置間や既知の位置関係の信号伝送であるため、次のような利点が得られる。
1)送信側と受信側の間の伝搬チャネル(導波構造)を適正に設計することが容易である。
2)送信側と受信側を封止する伝送路結合部の誘電体構造と伝搬チャネルを併せて設計することで、自由空間伝送より、信頼性の高い良好な伝送が可能になる。
3)無線伝送を管理するコントローラの制御(本例の場合は利得制御部)は、一般の無線通信のように動的にアダプティブに頻繁に行なう必要はないため、制御によるオーバーヘッドを一般の無線通信に比べて小さくすることができる。その結果、小型、低消費電力、高速化が可能になる。
4)製造時や設計時に無線伝送特性を校正し、個体のばらつきなどを把握すれば、そのデータを参照できるので、送信出力レベルの設定は、プリセットや静的な制御で可能であり、実現が容易である。
<第1実施形態>
図2は、第1実施形態の信号伝送システム1Aを適用した第1実施形態の通信システム8Aを説明する図である。図2(1)は、送受信間が比較的近い場合を示し、図2(2)は、送受信間が比較的遠い場合を示す。第1実施形態は、送受信間の通信環境に基づいて送信出力レベルをプリセット設定する。詳しくは、送受信間の距離に応じて、送信出力を一定レベルに固定する。
受信範囲が狭くて済む図2(1)の場合は送信出力レベルを小さく(低く)設定し、受信範囲が広くなる図2(2)の場合は送信出力レベルを大きく(高く)設定する。通信環境に基づき送信出力レベルを一旦設定した後には、設定した一定のレベルに固定する。
図3は、第1実施形態の信号伝送システム1Aおよび通信システム8Aの詳細を説明する図である。送信チップ8001(TX)と受信チップ8002(RX)で通信システム8Aの基本が構成されている。
図3(1)に示すように、送信チップ8001には、変調機能部8300と送信出力増幅部8117が設けられている。変調機能部8300は、ベースバンド信号に基づいて無線信号を生成する送信信号処理部の一例であり、出力する無線信号のレベルが小さければ消費電力も小さくなり、出力する無線信号のレベルが大きければ消費電力も大きくなるものである。送信出力増幅部8117は、無線信号の大きさ(振幅)を調整可能な可変利得増幅部(信号調整部)の一例である。図示しないが、変調機能部8300の前段には(送信チップ8001の内部でもよいし外部でもよい)、ベースバンド信号を生成する信号処理部8012が設けられる(第2実施形態を参照)。
伝送対象の信号(ベースバンド信号BBin:たとえば12ビットの画像信号)は図示しない信号生成部により、高速なシリアル・データ系列に変換され変調機能部8300に供給される。変調機能部8300は、ベースバンド信号を変調信号として、予め定められた変調方式に従ってミリ波帯の信号に変調する。
たとえば、変調機能部8300は、送信側周波数混合部(第1周波数変換部)と送信側局部発振部を具備し、ベースバンド信号で送信側局部発振部が発生するミリ波帯の搬送信号と乗算(変調)してミリ波帯の伝送信号(被変調信号、変調済み信号)を生成して送信出力増幅部8117に供給する。伝送信号は利得可変の送信出力増幅部8117で増幅されアンテナ8136からミリ波帯の無線信号Smとして放射される。アンテナ8136は、信号調整部の一例である送信出力増幅部8117からの信号を無線信号として送信する送信部の一例であり、電子機器における予め定められた送信点に配置される。
受信チップ8002には、受信増幅部8224と、復調機能部8400と、伝送特性指標検知部8470が設けられている。復調機能部8400は、無線信号に基づいてベースバンド信号を再生する受信信号処理部の一例である。図示しないが、復調機能部8400の後段には(送信チップ8001の内部でもよいし外部でもよい)、再生されたベースバンド信号に基づいて信号処理を行なう信号処理部8014が設けられる(第2実施形態を参照)。
復調機能部8400は、受信された無線信号に基づいてベースバンド信号を再生する受信信号処理部の一例である。復調機能部8400は、変調機能部8300で処理された処理済み信号(被変調信号)に対して復調信号処理を行ないベースバンド信号BBout を再生する。復調機能部8400は、送信側の変調方式に応じた範囲で様々な回路構成を採用し得る。たとえば、復調機能部8400は、受信側周波数混合部(ミキサー回路、乗算器)と受信側局部発振部とを備え、アンテナ8236で受信された受信信号からいわゆる同期検波方式により信号復調を行なう。同期検波方式では、搬送波を受信側局部発振部で再生し、再生搬送波を利用して復調を行なう。
アンテナ8236は、送信部の一例であるアンテナ8136から送信された無線信号を受信する受信部の一例であり、電子機器における予め定められた受信点に配置される。本実施形態が対象とする機器内信号伝送や機器間信号伝送の場合、アンテナ8136(つまり送信点)とアンテナ8236(つまり受信点)の相対的な位置関係は不変であると考えてよい。アンテナ8236で受信された受信信号は可変ゲイン型でかつローノイズ型の受信増幅部8224(LNA)に入力され振幅調整が行なわれた後に復調機能部8400に供給される。振幅調整された受信信号は周波数混合部に入力され、同期検波により周波数混合部にて乗算信号が生成される。周波数混合部で生成された乗算信号は、低域通過フィルタで高域成分が除去されることで送信側から送られてきた入力信号の波形(ベースバンド信号)が生成される。
伝送特性指標検知部8470は、送信チップ8001(送信装置)と受信チップ8002(受信装置)の間の伝送特性の状態を検知し、検知結果に基づいて伝送特性指標信号を出力する。特に、本例では、受信レベルを検知するものとして説明する。つまり、本例の伝送特性指標検知部8470は、受信レベル(入力レベル)を検知する機構をなすもので、受信レベル検波を行ない、入力レベルを検知し、その検知結果であるレベル検知信号Vdet を出力する。因みに、伝送特性指標検知部8470には、復調機能部8400の入力信号(つまり受信した信号、詳しくは受信増幅部8224の出力)を供給してもよいし、復調機能部8400で復調されたベースバンド信号(つまり復調機能部8400の出力信号)を供給してもよい。伝送特性指標検知部8470は、それら入力された信号に基づいて入力レベルを検知する。
伝送特性指標検知部8470で取得される検知情報(レベル検知信号Vdet )が操作者による送信出力レベル設定時に参照される。操作者は、伝送特性指標検知部8470から出力された検知結果に基づいて、送信出力増幅部8117の利得を制御することで送信チップ8001の送信出力レベルが適正レベル(過小でもなく過大でもない丁度よいレベル)となるように調整する。
このような構成を採ることで、伝送特性指標検知部8470から出力されたレベル検知信号Vdet が示す受信器の入力レベルに基づいて送受信器の距離や伝送路による減衰量を求めることができ、送信器の出力レベルを最適値に設定することができる。減衰量が小さいときには、出力レベルを下げ、低消費電力での通信を行なうことが可能となる。つまり、利得可変の送信出力増幅部8117を持つ送信チップ8001(送信器の一例)と伝送特性指標検知部8470を持つ受信チップ8002(受信器の一例)により、低消費電力の通信を行なうことができる。
図3(2)には送信出力増幅部8117の第1構成例が示されている。第1例の送信出力増幅部8117は、2つのNMOS(Nch型のMOSトランジスタ)を縦続接続したカスコード型増幅回路を採用した例である。第1のNMOS8172はソース接地構成になっており、ソースが接地され、ゲートに信号Vinが供給されるとともに抵抗素子8179を介して利得制御信号Gcontが供給されるようになっている。抵抗素子8179のNMOS8172のゲートと反対側の端子が送信出力増幅部8117の制御入力端となる。
第2のNMOS8174はゲート接地構成になっており、ゲートには固定電位(バイアス電圧Vb)が供給され、ソースは第1のNMOS8172のドレインに接続されている。第2のNMOS8174のドレインと電源Vddの間には負荷回路8176が接続されている。本例の負荷回路8176としてはインダクタ8177とコンデンサ8178の並列回路が使用されている。
図3(3)には送信出力増幅部8117の第2構成例が示されている。第2例の送信出力増幅部8117は、1つのNMOS(Nch型のMOSトランジスタ)を使用したソース接地型増幅回路を採用した例であり、第1構成例の第2のNMOS8174を割愛した構成になっている。第1のNMOS8172のドレインと電源Vddの間には負荷回路8176(インダクタ8177とコンデンサ8178の並列回路)が接続されている。
カスコード型の第1構成例は、トランジスタ数が第2構成例よりも多いが大きな利得が得られる。逆に、ソース接地型の第2構成例は、利得が第1構成例よりも小さいがトランジスタ数は第1構成例よりも少なくて済む。

何れも、MOSトランジスタ(第1のNMOS8172)のゲート電圧(つまり利得制御信号Gcont)を変化させて、利得を必要最小限の送信出力レベルとなるように調整することで、送信出力増幅部8117の消費電力を抑えることができる構成となっている。
利得制御信号Gcontは、外部からバイアスをかける方法や、送信チップ8001へ制御データDcontを供給し、チップ内(利得制御信号生成部8180)で利得制御信号Gcontを発生する方法など様々な手法を採ることができる。図は後者の例で示している。
送信出力増幅部8117として、第1構成例と第2構成例の何れを採用した場合でも、送信出力増幅部8117(可変利得増幅部)は、出力する無線信号のレベルが小さければ消費電力も小さくなり、出力する無線信号のレベルが大きければ消費電力も大きくなる。特開平5−347565号公報に記載の仕組みは、送信装置が出力レベルを制御できるとは言っても、低消費電力が目的ではなく、近距離通信時の歪対策である。そのため、出力部に抵抗による可変アッテネータを使用しているので出力する無線信号のレベルを調整しても電力消費自体には変化がなく、低消費電力化を図ることはできない。このことは、出力する無線信号のレベルを必要最低限のレベルにする(できるだけ小さくする)ことで低消費電力化を図ることができる本実施形態の仕組みとは異なる。
<第2実施形態>
図4は、第2実施形態の信号伝送システム1Bを適用した第2実施形態の通信システム8Bを説明する図である。ここで、図4(1)は、第2実施形態の全体概要を示し、図4(2)は、第2実施形態の詳細構成例を示す。
第2実施形態は、実際の伝送特性を反映した判断指標を検知する検知機構(伝送特性指標検知部)を受信チップ8002側に設け、その検知結果であるレベル検知信号Vdet を参照して送信チップ8001側の送信出力レベルをフィードバック制御する。
このため、第2実施形態の信号伝送システム1Bは、図4(1)に示すように、第1実施形態の構成をベースに、フィードバック制御を実行する利得制御部8090をさらに備えている。図示した例では、利得制御部8090は、送信チップ8001および受信チップ8002の外部に設けている。図示しないが、利得制御部8090は、送信チップ8001と受信チップ8002の何れか一方に内蔵してもよい。
伝送特性指標検知部8470と利得制御部8090の間のレベル検知信号Vdet の伝送および利得制御部8090と送信出力増幅部8117の間のレベル検知信号Vdet の伝送は無線、有線の何れでもよい。無線にする場合、光・電波の何れでもよく、周波数帯は無線信号Smと同じでもよいし異なっていてもよい。
図4(2)に示すように、利得制御部8090は、伝送特性指標検知部8470から出力されたレベル検知信号Vdet に基づき送信出力増幅部8117の利得を制御することで送信チップ8001の送信出力レベルが適正レベル(過小でもなく過大でもない丁度よいレベル)となるように調整する。
たとえば、動作開始当初は、送信チップ8001(送信出力増幅部8117)は最大出力で動作を開始し、受信チップ8002(伝送特性指標検知部8470)は受信信号レベルを検出し、利得制御部8090にレベル検知信号Vdet を供給する。利得制御部8090は、レベル検知信号Vdet に基づいて送信出力レベルが適正レベルとなるように利得制御信号(第1実施形態の利得制御信号Gcontに相当)を生成し、送信チップ8001の送信出力増幅部8117の利得を制御する。送信出力増幅部8117は、送信出力レベルが大きいときには消費電力が大きいが、過大でもなく過小でもない丁度よい受信レベルとなるように、送信出力レベルを下げることで低消費電力化が実現できる。
利得制御部8090はレベル検知信号Vdet に基づいて送信出力レベルのフィードバック制御を行なうが、機器内や機器間の信号伝送の場合は、一旦送信出力レベルを設定してしまえば、動的にアダプティブに頻繁に行なう必要はない。通信環境の変化に対応できるように、通信処理時の一定時間間隔でフィードバック制御を行なうとよい。
<第3実施形態>
図5〜図6は、第3実施形態の信号伝送システム1Cを適用した第3実施形態の通信システム8Cを説明する図である。図5(1)は、第3実施形態の全体概要を示し、図5(2)は、第3実施形態の第1の詳細構成例を示す。図6は、第3実施形態の第2の詳細構成例を示す。
第3実施形態の信号伝送システム1Cは、図5(1)に示すように、送受信チップ8003(TRX1)と送受信チップ8004(TRX2)を備え、双方向通信に対応した構成を採っている。
送受信チップ8003は、ベースバンド信号を生成するとともに、再生されたベースバンド信号に基づいて信号処理を行なう信号処理部8016と接続されている。信号処理部8016を送受信チップ8003に内蔵してもよい。送受信チップ8004は、ベースバンド信号を生成するとともに、再生されたベースバンド信号に基づいて信号処理を行なう信号処理部8018と接続されている。信号処理部8018を送受信チップ8004に内蔵してもよい。
加えて、第3実施形態の信号伝送システム1Cは、送信電力を管理するための機構として、図5(2)および図6に示すように、双方向の何れについても、第2実施形態の構成を採用している。送受信チップ8003の各機能要素には参照子“_1”を付し、送受信チップ8004の各機能要素には参照子“_2”を付している。区別しないで説明する場合は、この参照子を割愛する。
図5(2)に示す第1の詳細構成例は、第2実施形態の構成をそのまま適用している。図5(2−1)に示す構成では、送受信チップ8003から送受信チップ8004への第1の通信方向での信号伝送についての機能部は、変調機能部8300_1、送信出力増幅部8117_1、利得制御部8090_1、受信増幅部8224_2、復調機能部8400_2、伝送特性指標検知部8470_2である。送受信チップ8004から送受信チップ8003への第2の通信方向での信号伝送についての機能部は、変調機能部8300_2、送信出力増幅部8117_2、利得制御部8090_2、受信増幅部8224_1、復調機能部8400_1、伝送特性指標検知部8470_1である。
図5(2−2)に示す構成では、送受信チップ8003から送受信チップ8004への第1の通信方向での信号伝送についての機能部は、変調機能部8300_1、送信出力増幅部8117_1、利得制御部8090_2、受信増幅部8224_2、復調機能部8400_2、伝送特性指標検知部8470_2である。送受信チップ8004から送受信チップ8003への第2の通信方向での信号伝送についての機能部は、変調機能部8300_2、送信出力増幅部8117_2、利得制御部8090_1、受信増幅部8224_1、復調機能部8400_1、伝送特性指標検知部8470_1である。
図示しないが、利得制御部8090_1と利得制御部8090_2を送受信チップ8003,8004の外部に配置してもよい。この場合、双方の機能を兼ねる1つの利得制御部8090にしてもよい。以下では、図5(2−1)に示す構成で説明する。
送受信チップ8003は第1のベースバンド信号BBin1 に基づいて変調処理をし、変調済みの第1の無線信号Sm1を送受信チップ8004に供給する。送受信チップ8004は第2のベースバンド信号BBin2 に基づいて変調処理をし、変調済みの第2の無線信号Sm2を送受信チップ8003に供給する。
送受信チップ8003には送受信チップ8004から第1のレベル検知信号Vdet1が供給され、送受信チップ8004には送受信チップ8003から第2のレベル検知信号Vdet2が供給される。送受信チップ8003は、第1のレベル検知信号Vdet1に基づいて第1の無線信号Sm1の送信出力レベルが適正なレベルとなるように制御する。送受信チップ8004は、第2のレベル検知信号Vdet2に基づいて第2の無線信号Sm2の送信出力レベルが適正なレベルとなるように制御する。
伝送特性指標検知部8470_1と利得制御部8090_2の間のレベル検知信号Vdet_1 の伝送および伝送特性指標検知部8470_1と利得制御部8090_2の間のレベル検知信号Vdet_2 の伝送は無線、有線の何れでもよい。無線にする場合、光・電波の何れでもよく、周波数帯は無線信号Sm1,Sm2と同じでもよいし異なっていてもよい。
図6に示す第2の詳細構成例では、第1の詳細構成例をベースに若干の変形を加えている。具体的には、第2の詳細構成例では、送受信チップ8003および送受信チップ8004の何れも、変調機能部8300の入力側に2入力−1出力型の信号選択部8472(セレクタ)を備えている。
信号選択部8472は、一方の入力端にはベースバンド信号BBinが供給され、他方の入力端には伝送特性指標検知部8470で取得された出力レベル制御データDdet が供給される。出力レベル制御データDdet はレベル検知信号Vdet を符号化したものである。
利得制御部8090と伝送特性指標検知部8470には、復調機能部8400から信号が共通に供給される。
通信方向が送受信チップ8003から送受信チップ8004への情報通信(第1の通信方向)の場合、信号選択部8472_1は第1のベースバンド信号BBin1 を選択し、信号選択部8472_2は伝送特性指標検知部8470_2から出力される第1の出力レベル制御データDdet1を選択する。送受信チップ8003は、第1のベースバンド信号BBin1 に基づいて変調処理をし、変調済みの第1の無線信号Sm1を送受信チップ8004に供給する。伝送特性指標検知部8470_2は、このときの受信レベルを検知して出力レベル制御データDdet1を出力する。信号選択部8472_2はこの出力レベル制御データDdet1を選択して変調機能部8300_2に供給する。これにより、出力レベル制御データDdet1についての変調済みの無線信号Sm2が送受信チップ8003の復調機能部8400_1に供給される。復調機能部8400_1は無線信号Sm2を復調することで出力レベル制御データDdet1を再生し利得制御部8090_1に供給する。利得制御部8090_1は復調された出力レベル制御データDdet1に基づいて第1の利得制御信号Gcont1 を生成し、この第1の利得制御信号Gcont1 を送信出力増幅部8117_1の制御入力端に供給して、第1の無線信号Sm1の送信出力レベルが適正なレベルとなるように制御する。
通信方向が送受信チップ8004から送受信チップ8003への情報通信(第2の通信方向)の場合、信号選択部8472_2は第2のベースバンド信号BBin2 を選択し、信号選択部8472_1は伝送特性指標検知部8470_1から出力される第2の出力レベル制御データDdet2を選択する。送受信チップ8004は、第2のベースバンド信号BBin2 に基づいて変調処理をし、変調済みの第2の無線信号Sm2を送受信チップ8003に供給する。伝送特性指標検知部8470_1は、このときの受信レベルを検知して出力レベル制御データDdet2を出力する。信号選択部8472_1はこの出力レベル制御データDdet2を選択して変調機能部8300_1に供給する。これにより、出力レベル制御データDdet2についての変調済みの無線信号Sm1が送受信チップ8004の復調機能部8400_2に供給される。復調機能部8400_2は無線信号Sm1を復調することで出力レベル制御データDdet2を再生し利得制御部8090_2に供給する。利得制御部8090_2は復調された出力レベル制御データDdet2に基づいて第2の利得制御信号Gcont2 を生成し、この第2の利得制御信号Gcont2 を送信出力増幅部8117_2の制御入力端に供給して、第2の無線信号Sm2の送信出力レベルが適正なレベルとなるように制御する。
第1の詳細構成例および第2の詳細構成例の何れにおいても、双方向通信システムを実現する場合に、それぞれの受信信号レベルを検出し、相手側に出力レベル制御データを送信し、出力レベルを必要最低限とすることで、出力増幅器を低消費電力で動作させ、低消費電力の通信を実現する。
因みに、第2の詳細構成例では、時分割での双方向通信への適用に限定されるのに対して、第1の詳細構成例では、そのような制約がない。第2の詳細構成例では、通常の信号伝送の空き時間に無線信号Sm用の信号伝送路を利用してレベル検知信号Vdet についての無線信号の伝送を行なうので、第1の詳細構成例よりも伝送路を削減できる。つまり、第2の詳細構成例では、レベル検知信号Vdet 用に専用の伝送路が不要である。
<電子機器への適用事例>
[第1例]
図7は、本実施形態の信号伝送システム1の仕組みが適用される電子機器の第1例を説明する図である。第1例は、1つの電子機器の筐体内で無線により信号伝送を行なう場合での適用例である。電子機器としては固体撮像装置を搭載した撮像装置への適用例で示す。この種の撮像装置は、たとえばデジタルカメラやビデオカメラ(カムコーダ)あるいはコンピュータ機器のカメラ(Webカメラ)などとして市場に流通される。
第1通信装置(通信装置2に相当)が制御回路や画像処理回路などを搭載したメイン基板に搭載され、第2通信装置(通信装置2に相当)が固体撮像装置を搭載した撮像基板(カメラ基板)に搭載されているシステム構成となっている。以下ではデータをミリ波帯で無線伝送するものとして説明する。
撮像装置500の筐体590内には、撮像基板502とメイン基板602が配置されている。撮像基板502には固体撮像装置505が搭載される。たとえば、固体撮像装置505はCCD(Charge Coupled Device )で、その駆動部(水平ドライバや垂直ドライバ)も含めて撮像基板502に搭載する場合や、CMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor )センサの場合が該当する。
メイン基板602に第1通信装置として機能する半導体チップ103を搭載し、撮像基板502に第2通信装置として機能する半導体チップ203を搭載する。図示しないが、撮像基板502には、固体撮像装置505の他に撮像駆動部など周辺回路が搭載され、また、メイン基板602には画像処理エンジンや操作部や各種のセンサなどが搭載される。
半導体チップ103と半導体チップ203のそれぞれには、送信チップ8001や受信チップ8002と同等の機能を組み込む。送信チップ8001と受信チップ8002の両機能を組み込むことで、あるいは送受信チップ8003,8004の機能を組み込むことで、双方向通信にも対処できる。これらの点は、後述する他の適用事例でも同様である。
固体撮像装置505や撮像駆動部は、第1通信装置側のLSI機能部のアプリケーション機能部(ベースバンド信号を生成しあるいは再生されたベースバンド信号を処理するなどを行なう)に該当する。LSI機能部には送信側の信号生成部が接続され、さらに伝送路結合部を介してアンテナ236と接続される。信号生成部や伝送路結合部は固体撮像装置505とは別の半導体チップ203に収容してあり撮像基板502に搭載される。
画像処理エンジンや操作部や各種のセンサなどは第2通信装置側のLSI機能部のアプリケーション機能部(ベースバンド信号を生成しあるいは再生されたベースバンド信号を処理するなどを行なう)に該当し、固体撮像装置505で得られた撮像信号を処理する画像処理部が収容される。LSI機能部には受信側の信号生成部が接続され、さらに伝送路結合部を介してアンテナ136と接続される。信号生成部や伝送路結合部は画像処理エンジンとは別の半導体チップ103に収容してありメイン基板602に搭載される。
送信側の信号生成部はたとえば、多重化処理部、パラレルシリアル変換部、変調部、周波数変換部、増幅部などを具備し、受信側の信号生成部はたとえば、増幅部、周波数変換部、復調部、シリアルパラレル変換部、単一化処理部などを具備する。これらの点は、後述する他の適用事例でも同様である。
アンテナ136とアンテナ236との間で無線通信が行なわれることで、固体撮像装置505で取得される画像信号は、アンテナ間の無線信号伝送路9を介してメイン基板602へと伝送される。双方向通信に対応するように構成してもよく、この場合たとえば、固体撮像装置505を制御するための基準クロックや各種の制御信号は、アンテナ間の無線信号伝送路9を介して撮像基板502へと伝送される。
図7(1),(2)の何れも、2系統の高周波信号伝送路9が設けられている。図7(1)では、自由空間伝送路9Bが無線信号伝送路9として使用されており、搬送周波数f1の系統(自由空間伝送路9B_1)と搬送周波数f2の系統(自由空間伝送路9B_2)は、周波数を干渉が起きない程度に離している。図7(2)では、周囲が遮蔽材MZで囲まれ内部が中空の構造の中空導波路9Lが無線信号伝送路9として使用されており、搬送周波数f1の系統(自由空間伝送路9B_1)と搬送周波数f2の系統(自由空間伝送路9B_2)は周波数を同じにしても干渉が起きないようにする。
撮像基板502とメイン基板602は、筐体590内の決められた位置に固定される。したがって、各基板上の半導体チップ103,203やアンテナ136,236の位置関係も決められた位置に固定される。電子機器の一例である撮像装置505内の信号伝送において、送受信間の距離や伝送路の状態などの伝送特性が特定されたものとなるため、送信側と受信側の間の伝搬チャネルを適正に設計することが容易である。製造時や設計時に筐体590内の伝送特性を校正し、半導体チップ103,203などの個体のばらつきなどを把握して、そのデータを参照することで、送信出力レベルの設定は、プリセットや静的な制御でよくなる。伝送特性指標検知部8470で取得されるレベル検知信号Vdet に基づいてフィードバック制御を行なう場合でも、動的にアダプティブに設定制御を頻繁に行なう必要はないため、制御によるオーバーヘッドを小さくでき、小型、低消費電力、高速化が可能になる。
[第2例]
図8は、本実施形態の仕組みが適用される電子機器の第2例を説明する図である。第2例は、複数の電子機器が一体となった状態での電子機器間で無線により信号伝送を行なう場合での適用例である。特に、一方の電子機器が他方の電子機器に装着されたときの両電子機器間の信号伝送への適用である。なお、以下では逓倍基準信号J1をミリ波帯で無線伝送するとともに、データをミリ波帯で無線伝送するものとして説明する。
たとえば、中央演算処理装置(CPU)や不揮発性の記憶装置(たとえばフラッシュメモリ)などが内蔵されたいわゆるICカードやメモリカードを代表例とするカード型の情報処理装置を本体側の電子機器に装着可能(着脱自在)にしたものがある。一方(第1)の電子機器の一例であるカード型の情報処理装置を以下では「カード型装置」とも称する。本体側となる他方(第2)の電子機器を以下では単に電子機器とも称する。
メモリカード201Bの構造例(平面透視および断面透視)が図8(1)に示されている。電子機器101Bの構造例(平面透視および断面透視)が図8(2)に示されている。 電子機器101Bのスロット構造4(特に開口部192)にメモリカード201Bが挿入されたときの構造例(断面透視)が図8(3)に示されている。
スロット構造4は、電子機器101Bの筺体190にメモリカード201B(その筐体290)を開口部192から挿抜して固定可能な構成となっている。スロット構造4のメモリカード201Bの端子との接触位置には受け側のコネクタ180が設けられる。無線伝送に置き換えた信号についてはコネクタ端子(コネクタピン)が不要である。
図8(1)に示すようにメモリカード201Bの筐体290に円筒状の凹形状構成298(窪み)を設け、図8(2)に示すように電子機器101Bの筺体190に円筒状の凸形状構成198(出っ張り)を設けている。メモリカード201Bは、基板202の一方の面に半導体チップ203を有し、基板202の一方の面にはアンテナ236が形成されている。筐体290は、アンテナ236と同一面に凹形状構成298が形成され、凹形状構成298の部分が無線信号伝送可能な誘電体素材を含む誘電体樹脂で構成される。
基板202の一辺には、筐体290の決められた箇所で電子機器101Bと接続するための接続端子280が決められた位置に設けられている。メモリカード201Bは、低速・小容量の信号用や電源供給用に、従前の端子構造を一部に備える。ミリ波での信号伝送の対象となり得るものは、図中に破線で示すように、端子を取り外している。
図8(2)に示すように、電子機器101Bは、基板102の開口部192側の面に半導体チップ103を有し、基板102の一方の面にアンテナ136が形成されている。筺体190は、スロット構造4として、メモリカード201Bが挿抜される開口部192が形成されている。筺体190には、メモリカード201Bが開口部192に挿入されたときに、凹形状構成298の位置に対応する部分に、ミリ波閉じ込め構造(導波路構造)を持つ凸形状構成198が形成され誘電体伝送路9Aとなるように構成されている。
図8(3)に示すように、スロット構造4の筺体190は開口部192からのメモリカード201Bの挿入に対し、凸形状構成198(誘電体伝送路9A)と凹形状構成298が凹凸状に接触するようなメカ構造を有する。凹凸構造が嵌合するときに、アンテナ136とアンテナ236が対向するとともに、その間に無線信号伝送路9として誘電体伝送路9Aが配置される。メモリカード201Bは、誘電体伝送路9Aとアンテナ236の間に筐体290を挟むが、凹形状構成298の部分の素材が誘電体素材であるのでミリ波帯での無線伝送に大きな影響を与えるものではない。
メモリカード201Bが電子機器101Bの嵌合構造に装着されたときには、両者は決められた位置に固定されるので、半導体チップ103,203やアンテナ136,236の位置関係も決められた位置に固定される。電子機器の一例であるメモリカード201Bと電子機器101Bとの機器間の信号伝送において、送受信間の距離や伝送路の状態などの伝送特性が特定されたものとなるため、第1例と同様の作用・効果が得られる。
[第3例]
図9は、本実施形態の仕組みが適用される電子機器の第3例を説明する図である。信号伝送システム1は、第1の電子機器の一例として携帯型の画像再生装置201Kを備えるとともに、画像再生装置201Kが搭載される第2(本体側)の電子機器の一例として画像取得装置101Kを備えている。画像取得装置101Kには、画像再生装置201Kが搭載される載置台5Kが筐体190の一部に設けられている。なお、載置台5Kに代えて、第2例のようにスロット構造4にしてもよい。一方の電子機器が他方の電子機器に装着されたときの両電子機器間において、無線で信号伝送を行なうという点では第2例と同じである。以下では、第2例との相違点に着目して説明する。
画像取得装置101Kは概ね直方体(箱形)の形状をなしており、もはやカード型とは言えない。画像取得装置101Kとしては、たとえば動画データを取得するものであればよく、たとえばデジタル記録再生装置や地上波テレビ受像機が該当する。画像再生装置201Kには、アプリケーション機能部として、画像取得装置101K側から伝送されてくる動画データを記憶する記憶装置や、記憶装置から動画データを読み出して表示部(たとえば液晶表示装置や有機EL表示装置)にて動画を再生する機能部が設けられる。構造的には、メモリカード201Bを画像再生装置201Kに置き換え、電子機器101Bを画像取得装置101Kに置き換えたと考えればよい。
載置台5Kの下部の筺体190内には、たとえば第2例(図8)と同様に、半導体チップ103が収容されており、ある位置にはアンテナ136が設けられている。アンテナ136と対向する筺体190の部分には、無線信号伝送路9として誘電体素材により誘電体伝送路9Aが構成されるようにしてある。載置台5Kに搭載される画像再生装置201Kの筺体290内には、たとえば第2例(図8)と同様に、半導体チップ203が収容されており、ある位置にはアンテナ236が設けられている。アンテナ236と対向する筺体290の部分は、誘電体素材により無線信号伝送路9(誘電体伝送路9A)が構成されるようにしてある。これらの点は前述の第2例と同様である。
第3例は、嵌合構造という考え方ではなく壁面突当て方式を採り、載置台5Kの角101aに画像取得装置101Kが突き当てられるように置かれたときにアンテナ136とアンテナ236が対向するようにしているので、位置ズレによる影響を確実に排除できる。このような構成により、載置台5Kに対する画像再生装置201Kの搭載(装着)時に、画像再生装置201Kの無線信号伝送に対する位置合せ行なうことが可能となる。アンテナ136とアンテナ236との間に筐体190と筐体290を挟むが、誘電体素材であるのでミリ波帯での無線伝送に大きな影響を与えるものではない。
画像再生装置201Kが画像取得装置101Kの載置台5Kに搭載されたときには、両者は決められた位置に固定されるので、半導体チップ103,203やアンテナ136,236の位置関係も決められた位置に固定される。電子機器の一例である画像再生装置201Kと画像取得装置101Kとの機器間の信号伝送において、送受信間の距離や伝送路の状態などの伝送特性が特定されたものとなるため、第1例や第2例と同様の作用・効果が得られる。
以上、本発明について実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は前記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で前記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、前記の実施形態は、クレーム(請求項)に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
たとえば、前記実施形態では、送信信号の振幅レベルの設定に当たり、受信した信号やベースバンド信号のレベルを判定指標とする例を説明したが、これは一例に過ぎない。たとえば、IF(中間周波数)信号を使用するシステムでは、IF信号のレベルを判定指標値に利用することができる。図10はその場合の一構成例を示す。IF信号でレベル検出するというだけで、他の例とほとんど変わりはない。すなわち、IF信号を使用するシステムの場合は、IF信号レベルを検出し、送信出力レベルを設定すればよい。
1…信号伝送システム、2…通信装置、8…通信システム、8000…通信チップ、8001…送信チップ、8002…受信チップ、8003,8004…送受信チップ、8012〜8018…信号処理部、8090…利得制御部、8117…送信出力増幅部、8136,8236…アンテナ、8224…受信増幅部、8300…変調機能部、8400…復調機能部、8470…伝送特性指標検知部、8472…信号選択部

Claims (8)

  1. 入力信号の大きさを調整して出力する信号調整部と、
    電子機器における予め定められた送信箇所に配置されており、前記信号調整部から出力された信号を無線信号として送信する送信部と、
    電子機器における予め定められた受信箇所に配置されており、前記送信部から送信された無線信号を受信する受信部と、
    前記送信部と前記受信部の間の伝送特性の状態を検知し、検知結果に基づいて伝送特性指標信号を出力する伝送特性指標検知部と、
    前記伝送特性指標検知部から出力された伝送特性指標信号に基づいて前記信号調整部を制御することで、前記送信部から送信される無線信号の大きさを制御する利得制御部と、
    を備え、
    前記送信部と前記受信部は双方向通信が可能に2組備えられており、
    各通信方向のそれぞれについて前記伝送特性指標検知部と前記利得制御部が備えられており、
    ベースバンド信号に基づいて信号処理を行ない処理済みの信号を前記信号調整部へ入力信号として供給する第1の送信信号処理部、複数の信号の何れかを選択する第1の信号選択部、前記受信部で受信された信号に基づいて信号処理を行なう第1の受信信号処理部を第1の通信方向に関して備え、
    ベースバンド信号に基づいて信号処理を行ない処理済みの信号を前記信号調整部へ入力信号として供給する第2の送信信号処理部、複数の信号の何れかを選択する第2の信号選択部、前記受信部で受信された信号に基づいて信号処理を行なう第2の受信信号処理部を前記第1の通信方向とは逆方向の第2の通信方向に関して備え、
    前記第1の通信方向への信号伝送を行なうときには、前記第1の信号選択部は前記ベースバンド信号を選択して前記第1の送信信号処理部に入力し、前記第2の信号選択部は前記第1の通信方向について前記伝送特性指標検知部から出力された伝送特性指標信号を選択して前記第2の送信信号処理部に入力し、前記第2の送信信号処理部は前記第2の信号選択部から入力された伝送特性指標信号を無線信号にし、前記第2の通信方向についての第2の受信信号処理部は前記伝送特性指標信号の無線信号を受信して前記伝送特性指標信号を再生して前記第1の通信方向についての第1の前記利得制御部に入力し、
    前記第2の通信方向への信号伝送を行なうときには、前記第2の信号選択部は前記ベースバンド信号を選択して前記第2の送信信号処理部に入力し、前記第1の信号選択部は前記第2の通信方向について前記伝送特性指標検知部から出力された伝送特性指標信号を選択して前記第1の送信信号処理部に入力し、前記第1の送信信号処理部は前記第1の信号選択部から入力された伝送特性指標信号を無線信号にし、前記第1の通信方向についての第1の受信信号処理部は前記伝送特性指標信号の無線信号を受信して前記伝送特性指標信号を再生して前記第2の通信方向についての第2の前記利得制御部に入力する
    信号伝送システム。
  2. 前記送信部と少なくとも1つの前記受信部で構成される伝送チャネルが複数存在し、
    それぞれの前記伝送チャネルの特性が異なる場合に、それぞれの伝送チャネルの前記送信部から送信される無線信号の大きさが異なる
    請求項1に記載の信号伝送システム。
  3. 前記信号調整部は、前記送信部から送信される無線信号の大きさを、前記送信部と前記受信部の間で通信を行なうに当たっての必要最低限のレベルに設定する
    請求項1または請求項2に記載の信号伝送システム。
  4. 前記伝送特性指標検知部から出力された伝送特性指標信号を無線信号にして伝送する機能部を備えている
    請求項1から請求項3の何れか一項に記載の信号伝送システム。
  5. 前記送信部と前記受信部は、同一の電子機器の筐体内に収容され、前記筐体内に前記送信部と前記受信部の間で無線による信号伝送を可能にする無線信号伝送路が形成される
    請求項1から請求項の何れか一項に記載の信号伝送システム。
  6. 前記送信部が第1の電子機器の筐体内に収容され、前記受信部が第2の電子機器の筐体内に収容され、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器が定められた位置に配置され一体となったとき前記送信部と前記受信部の間に無線による信号伝送を可能にする無線信号伝送路が形成される
    請求項1から請求項の何れか一項に記載の信号伝送システム。
  7. 入力信号の大きさを調整して出力する信号調整部と、
    電子機器における予め定められた送信箇所に配置されており、前記信号調整部から出力された信号を無線信号として受信部へ送信する送信部と、
    電子機器における予め定められた受信箇所に配置されており、前記送信部から送信された無線信号を受信する受信部と、
    前記送信部と前記受信部の間の伝送特性の状態を検知し、検知結果に基づいて伝送特性指標信号を出力する伝送特性指標検知部と、
    前記伝送特性指標検知部から出力された伝送特性指標信号に基づいて前記信号調整部を制御することで、前記送信部から送信される無線信号の大きさを制御する利得制御部と、
    を備え、
    前記送信部と前記受信部は双方向通信が可能に2組備えられており、
    各通信方向のそれぞれについて前記伝送特性指標検知部と前記利得制御部が備えられており、
    ベースバンド信号に基づいて信号処理を行ない処理済みの信号を前記信号調整部へ入力信号として供給する第1の送信信号処理部、複数の信号の何れかを選択する第1の信号選択部、前記受信部で受信された信号に基づいて信号処理を行なう第1の受信信号処理部を第1の通信方向に関して備え、
    ベースバンド信号に基づいて信号処理を行ない処理済みの信号を前記信号調整部へ入力信号として供給する第2の送信信号処理部、複数の信号の何れかを選択する第2の信号選択部、前記受信部で受信された信号に基づいて信号処理を行なう第2の受信信号処理部を前記第1の通信方向とは逆方向の第2の通信方向に関して備え、
    前記第1の通信方向への信号伝送を行なうときには、前記第1の信号選択部は前記ベースバンド信号を選択して前記第1の送信信号処理部に入力し、前記第2の信号選択部は前記第1の通信方向について前記伝送特性指標検知部から出力された伝送特性指標信号を選択して前記第2の送信信号処理部に入力し、前記第2の送信信号処理部は前記第2の信号選択部から入力された伝送特性指標信号を無線信号にし、前記第2の通信方向についての第2の受信信号処理部は前記伝送特性指標信号の無線信号を受信して前記伝送特性指標信号を再生して前記第1の通信方向についての第1の前記利得制御部に入力し、
    前記第2の通信方向への信号伝送を行なうときには、前記第2の信号選択部は前記ベースバンド信号を選択して前記第2の送信信号処理部に入力し、前記第1の信号選択部は前記第2の通信方向について前記伝送特性指標検知部から出力された伝送特性指標信号を選択して前記第1の送信信号処理部に入力し、前記第1の送信信号処理部は前記第1の信号選択部から入力された伝送特性指標信号を無線信号にし、前記第1の通信方向についての第1の受信信号処理部は前記伝送特性指標信号の無線信号を受信して前記伝送特性指標信号を再生して前記第2の通信方向についての第2の前記利得制御部に入力する
    通信装置。
  8. 入力信号の大きさを調整して出力する信号調整部と、
    予め定められた送信箇所に配置されており、前記信号調整部から出力された信号を無線信号として受信部へ送信する送信部と、
    電子機器における予め定められた受信箇所に配置されており、前記送信部から送信された無線信号を受信する受信部と、
    前記送信部と前記受信部の間の伝送特性の状態を検知し、検知結果に基づいて伝送特性指標信号を出力する伝送特性指標検知部と、
    前記伝送特性指標検知部から出力された伝送特性指標信号に基づいて前記信号調整部を制御することで、前記送信部から送信される無線信号の大きさを制御する利得制御部と、
    を備え、
    前記送信部と前記受信部は双方向通信が可能に2組備えられており、
    各通信方向のそれぞれについて前記伝送特性指標検知部と前記利得制御部が備えられており、
    ベースバンド信号に基づいて信号処理を行ない処理済みの信号を前記信号調整部へ入力信号として供給する第1の送信信号処理部、複数の信号の何れかを選択する第1の信号選択部、前記受信部で受信された信号に基づいて信号処理を行なう第1の受信信号処理部を第1の通信方向に関して備え、
    ベースバンド信号に基づいて信号処理を行ない処理済みの信号を前記信号調整部へ入力信号として供給する第2の送信信号処理部、複数の信号の何れかを選択する第2の信号選択部、前記受信部で受信された信号に基づいて信号処理を行なう第2の受信信号処理部を前記第1の通信方向とは逆方向の第2の通信方向に関して備え、
    前記第1の通信方向への信号伝送を行なうときには、前記第1の信号選択部は前記ベースバンド信号を選択して前記第1の送信信号処理部に入力し、前記第2の信号選択部は前記第1の通信方向について前記伝送特性指標検知部から出力された伝送特性指標信号を選択して前記第2の送信信号処理部に入力し、前記第2の送信信号処理部は前記第2の信号選択部から入力された伝送特性指標信号を無線信号にし、前記第2の通信方向についての第2の受信信号処理部は前記伝送特性指標信号の無線信号を受信して前記伝送特性指標信号を再生して前記第1の通信方向についての第1の前記利得制御部に入力し、
    前記第2の通信方向への信号伝送を行なうときには、前記第2の信号選択部は前記ベースバンド信号を選択して前記第2の送信信号処理部に入力し、前記第1の信号選択部は前記第2の通信方向について前記伝送特性指標検知部から出力された伝送特性指標信号を選択して前記第1の送信信号処理部に入力し、前記第1の送信信号処理部は前記第1の信号選択部から入力された伝送特性指標信号を無線信号にし、前記第1の通信方向についての第1の受信信号処理部は前記伝送特性指標信号の無線信号を受信して前記伝送特性指標信号を再生して前記第2の通信方向についての第2の前記利得制御部に入力する
    電子機器。
JP2010130276A 2009-08-31 2010-06-07 信号伝送システム、通信装置、及び、電子機器 Expired - Fee Related JP5663970B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010130276A JP5663970B2 (ja) 2010-06-07 2010-06-07 信号伝送システム、通信装置、及び、電子機器
PCT/JP2010/064793 WO2011025027A1 (ja) 2009-08-31 2010-08-31 信号伝送装置、電子機器、及び、信号伝送方法
KR1020127004490A KR20120073205A (ko) 2009-08-31 2010-08-31 신호 전송 장치, 전자기기, 및, 신호 전송 방법
US13/391,643 US8718544B2 (en) 2009-08-31 2010-08-31 Signal transmission device, electronic device, and signal transmission method
RU2012106505/07A RU2012106505A (ru) 2009-08-31 2010-08-31 Устройство передачи сигналов, электронное устройство и способ передачи сигналов
IN1756DEN2012 IN2012DN01756A (ja) 2009-08-31 2010-08-31
EP10812073A EP2458740A1 (en) 2009-08-31 2010-08-31 Signal transmission device, electronic device, and signal transmission method
CN201080048039.0A CN102577143B (zh) 2009-08-31 2010-08-31 信号发送装置、电子装置和信号发送方法
BR112012003869A BR112012003869A2 (pt) 2009-08-31 2010-08-31 dispositivo e método de transmissão de sinal, e, dispositivo eletrônico

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010130276A JP5663970B2 (ja) 2010-06-07 2010-06-07 信号伝送システム、通信装置、及び、電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011259092A JP2011259092A (ja) 2011-12-22
JP5663970B2 true JP5663970B2 (ja) 2015-02-04

Family

ID=45474813

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010130276A Expired - Fee Related JP5663970B2 (ja) 2009-08-31 2010-06-07 信号伝送システム、通信装置、及び、電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5663970B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9054078B2 (en) * 2012-02-08 2015-06-09 Sony Corporation Signal processing device

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06338809A (ja) * 1993-05-31 1994-12-06 Nec Corp 無線送信電力制御システム
JP2007150256A (ja) * 2005-11-02 2007-06-14 Sony Corp 電子機器とマルチパスフェージング軽減方法
KR101495823B1 (ko) * 2007-11-26 2015-02-25 각고호우징 게이오기주크 전자회로
US7873122B2 (en) * 2008-01-08 2011-01-18 Qualcomm Incorporated Methods and devices for wireless chip-to-chip communications
JP2010283813A (ja) * 2010-05-19 2010-12-16 Seiko Epson Corp 電子装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011259092A (ja) 2011-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8688153B2 (en) Signal transmission apparatus, electronic device, and signal transmission method
JP5724439B2 (ja) 電子機器及び電子機器に搭載されるモジュール
US8630209B2 (en) Wireless transmission system and wireless transmission method
CN102089989B (zh) 控制射频蜂窝电话信号的发射功率的方法
US9178504B2 (en) Signal transmission device, electronic device, and signal transmission method
US9793992B2 (en) Signal transmission device, receiving circuit, and electronic apparatus
US8718544B2 (en) Signal transmission device, electronic device, and signal transmission method
RU2523428C2 (ru) Электронное устройство, устройство передачи сигналов и способ передачи сигналов
WO2012111617A1 (ja) 信号伝送装置及び電子機器
US8824529B2 (en) Signal transmission system, transmitting device, receiving device, electronic device, and signal transmission method
JP2008252566A (ja) Av機器
WO2018131520A1 (ja) 通信装置、通信方法
JP4435257B1 (ja) 情報処理装置
KR20030065295A (ko) 무선 통신 모듈을 구비한 전자 장치 및 그 장치의 무선통신 수행 방법
JP5663970B2 (ja) 信号伝送システム、通信装置、及び、電子機器
JP2012060463A (ja) 信号伝送装置、電子機器、基準信号出力装置、通信装置、基準信号受信装置、及び、信号伝送方法
JP6137355B2 (ja) 信号伝送装置
JP2006114941A (ja) Am放送波受信機能を備えたオーディオ機器
JP4714295B2 (ja) 情報処理装置
JP2011172251A (ja) 情報処理装置
JP2012034293A (ja) 電子機器、信号伝送装置、及び、信号伝送方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20130215

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140708

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141111

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141124

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5663970

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees