JP5660451B2 - 造血幹/前駆細胞の特性を有する細胞の製造方法 - Google Patents
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Description
したがって、造血幹細胞移植に使用するための造血幹/前駆細胞の特性を有する細胞を、生体外で任意に大量に増幅させる方法は存在しないのが現状である。
本発明者らはまた、同様にヒトの造血前駆細胞にId3遺伝子を導入してB細胞の培養条件下で培養することにより、CD33陽性CD19陰性細胞を大量増幅させることに成功した。
さらに、本発明者らは、Id3遺伝子を導入する代わりに、E2Aタンパク質の標的DNA配列に特異的に結合し得る非核酸性化合物であるPIポリアミドを用いても、同様に造血幹/前駆細胞の特性を有する細胞を誘導することに成功して、本発明を完成するに至った。
〔1〕以下の工程:
(1)哺乳動物のプロB細胞もしくはその前駆細胞を提供する工程、及び
(2)上記(1)の細胞を、B細胞への分化を誘導する条件下で培養する工程
を含み、かつ上記(2)の工程中、少なくともプレプロB細胞もしくはプロB細胞段階において、転写因子E2Aの機能及び/又は発現を抑制することを特徴とする、分化多能性及び自己複製能を保持する造血幹/前駆細胞様細胞の製造方法。
〔2〕Id因子を用いてE2Aの機能を抑制することを特徴とする、上記〔1〕の方法。
〔3〕E2A遺伝子に対するアンチセンス核酸、siRNAもしくはリボザイムを用いてE2Aの発現を抑制することを特徴とする、上記〔1〕の方法。
〔4〕E2Aの制御下にあるか、もしくはE2Aと協働的に機能する他の転写因子の機能及び/又は発現を抑制することにより、E2Aの機能を抑制することを特徴とする、上記〔1〕の方法。
〔5〕ピロール−イミダゾールポリアミドを用いてE2Aの機能を抑制することを特徴とする、上記〔1〕の方法。
〔6〕哺乳動物がヒトである、上記〔1〕〜〔5〕のいずれかの方法。
〔7〕プロB細胞の前駆細胞が、造血幹細胞、造血前駆細胞、リンフォミエロイド系前駆細胞、プレプロB前駆細胞、ES細胞及びiPS細胞からなる群より選択される、上記〔1〕〜〔6〕のいずれかの方法。
〔8〕上記〔1〕〜〔7〕のいずれかの方法により製造され得る、分化多能性及び自己複製能を保持する造血幹/前駆細胞様細胞。
〔9〕上記〔8〕の細胞を含有してなる、細胞免疫療法剤。
〔10〕上記〔8〕の細胞を、血液細胞への分化を誘導する条件下で培養することを含む、血液細胞の製造方法。
〔11〕上記〔10〕の方法により製造され得る成熟血液細胞。
〔12〕上記〔11〕の細胞、もしくは該成熟血液細胞にまで分化する途上にある細胞集団を含有してなる、細胞免疫療法剤。
〔13〕骨髄細胞をさらに含有する、上記〔9〕または〔12〕の剤。
(1)哺乳動物のプロB細胞もしくはその前駆細胞を提供する工程、及び
(2)上記(1)の細胞を、B細胞への分化を誘導する条件下で培養する工程
を含み、かつ上記(2)の工程中、少なくともプレプロB細胞もしくはプロB細胞の段階において、転写因子E2Aの機能及び/又は発現を抑制することを特徴とする。
造血幹/前駆細胞の増幅(自己複製能の保持)は、細胞マーカーの解析(例えば、セルソーターによる各種CDマーカーなどに対応する細胞の計数)、コロニーアッセイ法に基づく定量的な解析などにより、評価することが可能である。コロニーアッセイ法とは、メチルセルロース、軟寒天などの半固形培地中で造血細胞を培養し、形成された細胞集団すなわちコロニーから、造血幹細胞等の数や性質を推定する方法である。また、分化多能性の保持は、自体公知の方法に準じて、例えば、マウスの成体に造血幹細胞を移入した後に、長期間に渡って複数の系列の細胞をつくり続ける能力を有するか否かによって測定できる(例、J Exp Med 192 (2000), 1281-1288)。あるいは、各種血液細胞への分化を誘導する培養条件下で培養し、当該血液細胞への分化を細胞マーカーの解析等により調べることにより行うこともできる。
本発明の方法は、哺乳動物に対する細胞免疫療法のための造血幹/前駆細胞様細胞を人為的に作製・大量増幅させることを目的とするものである。したがって、本発明の方法に用いる哺乳動物は、当該細胞免疫療法の対象となる動物個体(自家移植)もしくは該動物と同種の個体(同種移植)が好ましいが、異種動物の使用を排除するものではない。
「プロB細胞の前駆細胞」は、プロB細胞に分化させ得る細胞である限り特に制限はなく、例えば造血幹細胞、造血前駆細胞、リンフォミエロイド系前駆細胞、プレプロB前駆細胞の他、胚性幹(ES)細胞や人工多能性幹(iPS)細胞等も前駆細胞に包含される。ES細胞は、B細胞、T細胞、赤血球、マクロファージなど、各系列の血液細胞に分化することが知られているが、ES細胞から造血幹細胞の生成に成功した例はこれまでにない。ES/iPS細胞又はES/iPS細胞に由来する造血前駆細胞において、本発明の方法によりE2Aの機能及び/又は発現を抑制することによって、造血幹/前駆細胞様細胞を製造し得る。
プロB細胞およびその前駆細胞は、均一の細胞であってもよいし、種々の分化段階の細胞の不均一な集団であってもよい。
一方、ES細胞やiPS細胞は、初期胚や体細胞から自体公知の方法により誘導することができる。
クローン化されたDNAは、目的によりそのまま、または所望により制限酵素で消化するか、リンカーを付加した後に、宿主である哺乳動物のプロB細胞もしくはその前駆細胞に適合したプロモーターの下流に連結して、使用することができる。該DNAはその5'末端側に翻訳開始コドンとしてのATGを有し、また3'末端側には翻訳終止コドンとしてのTAA、TGAまたはTAGを有していてもよい。これらの翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合成DNAアダプターを用いて付加することができる。
発現ベクターとしては、上記の他に、所望によりエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加シグナル、選択マーカー、SV40複製起点などを含有しているものを用いることができる。選択マーカーとしては、各種薬剤耐性遺伝子や宿主プロB細胞もしくはその前駆細胞が発現しない表面抗原をコードする遺伝子などが挙げられる。
生体内で幹細胞としての自己複製能を維持するためには、恒久的な発現が必要と考えられるので、染色体への遺伝子組み込みは好ましい。レンチウイルスは染色体DNAに安定に組み込まれ、かつエピジェネティックなサイレンシングがほとんど起こらないので、造血幹/前駆細胞様細胞の自己複製能を永続的に維持するという目的においては好ましいが、E2Aの機能が恒久的に抑制されると該細胞はB細胞への分化能を再獲得できないという欠点がある。一方、レトロウイルスを用いると、染色体に組み込まれた遺伝子は、ある一定の割合で不活性化されて発現されなくなるので、E2Aの機能が一定の割合で回復し、遺伝子導入処理された細胞集団は、全体としてみれば、自己複製能とB細胞以外の複数の細胞系列への分化能とを保持したまま、B細胞への分化能をも再獲得することになる。したがって、過剰発現の際にはレトロウイルスを用いるのが好ましい。持続発現型センダイウイルスベクター(例、J. Biol. Chem. 282, 27383-27391, 2007)は染色体外で安定に存在することができ、必要に応じてsiRNAにより分解除去することができるので、同様に好ましく利用され得る。
尚、遺伝子を改変した細胞を作製する場合は、生体内で白血病化する危険性を念頭に置く必要がある。本発明の方法では、マウスの実験においては、最長4ヶ月の経過観察の範囲内では、致死的な白血病はみられていないので、危険性は必ずしも高くないと考えられる。しかし、安全性を保障するため、自殺遺伝子を同時に導入して、移入した細胞が一定の効果を発揮した後や、白血病化したときなどに、薬剤投与により移入細胞を除去する方法を併用することも可能である。自殺遺伝子としてはチミジンキナーゼ、細胞死誘導薬剤としてガンシクロビルなどがあげられる。
一方、幹細胞移植としてではなく、例えば一過性の造血により免疫能を回復させることを目的とするような移植、及び体外で分化誘導をかけて細胞療法に用いるような利用法においては、ウイルスなどによる抑制因子の遺伝子導入よりは、抑制因子の直接投与によってE2Aを抑制する方が、患者細胞の遺伝子を改変しなくてすむので、むしろ好ましい。
(a) E2AのmRNAに対するアンチセンス核酸
(b) E2AのmRNAに対するsiRNA
(c) E2AのmRNAに対するリボザイム
本発明における「E2AのmRNAに対するアンチセンス核酸」とは、該mRNAの塩基配列と相補的な塩基配列またはその一部を含む核酸であって、標的mRNAと特異的かつ安定した二重鎖を形成して結合することにより、タンパク質合成を抑制する機能を有するものである。
アンチセンス核酸は、2−デオキシ−D−リボースを含有しているポリデオキシリボヌクレオチド、D−リボースを含有しているポリリボヌクレオチド、プリンまたはピリミジン塩基のN−グリコシドであるその他のタイプのポリヌクレオチド、非ヌクレオチド骨格を有するその他のポリマー(例えば、市販のタンパク質核酸および合成配列特異的な核酸ポリマー)または特殊な結合を含有するその他のポリマー(但し、該ポリマーはDNAやRNA中に見出されるような塩基のペアリングや塩基の付着を許容する配置をもつヌクレオチドを含有する)などが挙げられる。それらは、二本鎖DNA、一本鎖DNA、二本鎖RNA、一本鎖RNA、DNA:RNAハイブリッドであってもよく、さらに非修飾ポリヌクレオチド(または非修飾オリゴヌクレオチド)、公知の修飾の付加されたもの、例えば当該分野で知られた標識のあるもの、キャップの付いたもの、メチル化されたもの、1個以上の天然のヌクレオチドを類縁物で置換したもの、分子内ヌクレオチド修飾のされたもの、例えば非荷電結合(例えば、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホルアミデート、カルバメートなど)を持つもの、電荷を有する結合または硫黄含有結合(例、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエートなど)を持つもの、例えばタンパク質(例、ヌクレアーゼ、ヌクレアーゼ・インヒビター、トキシン、抗体、シグナルペプチド、ポリ−L−リジンなど)や糖(例、モノサッカライドなど)などの側鎖基を有しているもの、インターカレント化合物(例、アクリジン、ソラレンなど)を持つもの、キレート化合物(例えば、金属、放射活性をもつ金属、ホウ素、酸化性の金属など)を含有するもの、アルキル化剤を含有するもの、修飾された結合を持つもの(例えば、αアノマー型の核酸など)であってもよい。ここで「ヌクレオシド」、「ヌクレオチド」および「核酸」とは、プリンおよびピリミジン塩基を含有するのみでなく、修飾されたその他の複素環型塩基をもつようなものを含んでいて良い。このような修飾物は、メチル化されたプリンおよびピリミジン、アシル化されたプリンおよびピリミジン、あるいはその他の複素環を含むものであってよい。修飾されたヌクレオシドおよび修飾されたヌクレオチドはまた糖部分が修飾されていてよく、例えば、1個以上の水酸基がハロゲンとか、脂肪族基などで置換されていたり、またはエーテル、アミンなどの官能基に変換されていてよい。
本明細書においては、E2AのmRNAに相補的なオリゴRNAとその相補鎖とからなる二本鎖RNA、いわゆるsiRNAもまた、E2AのmRNAの塩基配列と相補的な塩基配列またはその一部を含む核酸に包含されるものとして定義される。短い二本鎖RNAを細胞内に導入するとそのRNAに相補的なmRNAが分解される、いわゆるRNA干渉(RNAi)と呼ばれる現象は、以前から線虫、昆虫、植物等で知られていたが、この現象が動物細胞でも広く起こることが確認されて以来(Nature, 411(6836), 494-498, 2001)、リボザイムの代替技術として汎用されている。siRNAは標的となるmRNAの塩基配列情報に基づいて、市販のソフトウェア(例:RNAi Designer; Invitrogenなど)を用いて適宜設計することができる。
本明細書においては、生体内で上記のE2AのmRNAに対するsiRNAを生成し得るようにデザインされた核酸もまた、E2AのmRNAの塩基配列と相補的な塩基配列またはその一部を含む核酸に包含されるものとして定義される。そのような核酸としては、上記したshRNAなどが挙げられる。shRNAは、mRNA上の標的配列のセンス鎖およびアンチセンス鎖を適当なループ構造を形成しうる長さ(例えば15から25塩基程度)のスペーサー配列を間に挿入して連結した塩基配列を含むオリゴRNAをデザインし、これをDNA/RNA自動合成機で合成することにより調製することができる。
E2AのmRNAの塩基配列と相補的もしくは実質的に相補的な塩基配列またはその一部を含む核酸の他の好ましい例としては、該mRNAをコード領域の内部で特異的に切断し得るリボザイムが挙げられる。「リボザイム」とは、狭義には、核酸を切断する酵素活性を有するRNAをいうが、本明細書では配列特異的な核酸切断活性を有する限りDNAをも包含する概念として用いるものとする。リボザイムとして最も汎用性の高いものとしては、ウイロイドやウイルソイド等の感染性RNAに見られるセルフスプライシングRNAがあり、ハンマーヘッド型やヘアピン型等が知られている。ハンマーヘッド型は約40塩基程度で酵素活性を発揮し、ハンマーヘッド構造をとる部分に隣接する両端の数塩基ずつ(合わせて約10塩基程度)をmRNAの所望の切断部位と相補的な配列にすることにより、標的mRNAのみを特異的に切断することが可能である。このタイプのリボザイムは、RNAのみを基質とするので、ゲノムDNAを攻撃することがないというさらなる利点を有する。E2AのmRNAが自身で二本鎖構造をとる場合には、RNAヘリカーゼと特異的に結合し得るウイルス核酸由来のRNAモチーフを連結したハイブリッドリボザイムを用いることにより、標的配列を一本鎖にすることができる(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 98(10) 5572-5577, 2001)。さらに、リボザイムを、それをコードするDNAを含む発現ベクターの形態で使用する場合には、転写産物の細胞質への移行を促進するために、tRNAを改変した配列をさらに連結したハイブリッドリボザイムとすることもできる(Nucleic Acids Res., 29(13) 2780-2788, 2001)。
細胞への遺伝子導入や導入後の細胞の培養も前記と同様に行うことができる。
PIポリアミドは、例えば、Fmoc保護アミノ基を有するPyおよびIm誘導体(下式)を合成原料として、Fmocペプチド固相合成技術を用いて合成することができるが、それに限定されない。
PIポリアミドが所望のヘアピン構造を形成できるように、対形成するピロール−イミダゾール両鎖の間に、例えばγ−アミノ酪酸などの適当なリンカーが分子内に導入される。また、β−アラニンなどの標的DNA配列との結合に寄与しない適当なスペーサー分子を、対形成するピロール−イミダゾール両鎖の相補的な位置に挿入することもできる。
PIポリアミドの全配列のカップリングが完了すれば、末端アミノ基をアシル基などでキャッピングした後、トリフルオロ酢酸(TFA)を用いてカルボン酸として、あるいはN,N−ジメチルアミノプロピルアミン(Dp)を用いてアミンとして、PIポリアミドを固相から切り出すことができる。
得られたPIポリアミドは、公知の精製法により単離・精製することができる。ここで、精製法としては、例えば、溶媒抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、再結晶、これらの組み合わせなどが挙げられる。精製PIポリアミドは自体公知の方法で凍結乾燥して室温で保存することができ、用時、DMSO等の有機溶媒に溶解後、水もしくは水/有機溶媒混合液で適当な濃度に希釈することができる。
上述のように、PIポリアミドは特別な導入手段を用いることなく、培地に添加するだけで容易に細胞内に導入される。PIポリアミドの添加濃度は、E2Aの機能を抑制するのに十分で、かつ細胞の生育に悪影響を及ぼさない範囲であれば特に制限はないが、例えば、5〜50μMの濃度となるように培地に添加することができる。
図1に、Id3遺伝子導入による造血幹/前駆細胞の作製の手順を示した。
(1)B前駆細胞の培養条件
B前駆細胞は、IL7(10ng/ml)、SCF(10ng/ml)、及びFLT3リガンド(10ng/ml)を添加して、10%FCS、200U/mlペニシリン、200ng/mlストレプトマイシン、及び4mM L−グルタミンを含む培地にて、培養した。
マウス胎仔肝臓を様々な系列の血液細胞に特異的な分化抗原に対する抗体を混合したもの(Lineage markers;Lin)で染色した。Lin陰性細胞をセルソーターにより分離した。
胎仔肝臓細胞集団から分離したLin陰性細胞104個を、24ウェル平底プレート中に単層培養したストローマ細胞TSt−4の上に播いた。Id3とTAC抗原のcDNAが組み込まれたレトロウイルス(MSCV−Id3−IRES−TAC)を培地に添加し、Lin陰性細胞に感染させた。2日後に、TAC陽性細胞をセルソーターにより単離した。
Id3を強制発現させた造血前駆細胞(TAC陽性細胞)を10cmディッシュに106個播き、単層培養されたストローマ細胞S17と共培養した。SCF、IL−7、Flt3−L(各10ng/ml)を培地に加え、14日間培養した。B220陽性CD19陰性のプロB細胞様細胞が多数(約108個)生成した(図1)。以下、この細胞をIdHP(Id−induced hematopoietic progenitor;Id誘導造血前駆)細胞と呼ぶ。
(1)IdHP細胞のin vitro増殖能
IdHP細胞は最初に誘導したときの条件下で培養を続けると、形態や表面抗原型を変えることなく、均質なままで数ヶ月間増殖を続ける。増殖速度は3日で約2倍のペースであった。継代のときに細胞を捨てずに培養を続けると想定すると、2ヶ月間で100万倍以上に増幅したことになる。
約1ヶ月間培養して増幅させたIdHP細胞の分化能をin vitroの分化誘導系を用いて解析した。コロニーアッセイでミエロイド系のコロニー生成能を調べたところ、IdHP細胞104個を播いたプレートにおいて約30個のミエロイド系コロニーが認められた。次にT細胞への分化能を検定するために、IdHP細胞103個を24ウェル平底プレートの中で単層培養されたストローマ細胞TSt−4/DLL1の上に播いた。2週間後、約104個のCD4/CD8ダブルポジティブ細胞が出現した。よって、IdHP細胞はミエロイド系列およびT系列への分化能を保持していると考えられた。
造血幹細胞としての能力を有していることを示すためには、生体内で長期間にわたって主要な系列の細胞を作り続ける能力を持っていることを示す必要がある。マウスの場合は、致死量の放射線を照射したマウスに移植して8週間以上複数の系列の細胞が末梢血中に検出できるかどうかで判定される。そこで、IdHP細胞106個を放射線致死量照射マウスに移入した。この実験では、競合相手の細胞として2×105個の正常骨髄細胞も同時に移入した。IdHP細胞と正常骨髄細胞とは、Ly5.1(IdHP細胞)とLy5.2(正常骨髄細胞)という表面抗原マーカーで区別することができる。2週間後、コントロール細胞(Id3を含まないウイルスベクターを感染させた細胞)を同数移入したマウスで、すでに移入細胞由来の血液細胞はみられなかったが、IdHP細胞はミエロイド系とエリスロイド系細胞を生成していた(図2)。
2ヶ月後、IdHP細胞由来のミエロイド系とT細胞およびB細胞が検出された。E2Aが阻害されていればB細胞にならないはずであるが、一部の細胞でId3の発現が停止してE2Aの活性が復活したものと考えられる。
以上の結果は、IdHP細胞が長期間多系列にわたる造血を再建できたこと、すなわち造血幹細胞としての能力を有していることを示している。
IdHP細胞からつくられた血液細胞が生体内で正常に機能しているか否かを調べる目的で以下の実験を行った。致死量放射線被曝マウスを被曝死から救うことができるかどうかを調べた。8Gy照射した13匹のマウスを2群に分けた。第1群7匹には細胞移入を行わなかった。第2群6匹には、照射後1匹あたり各107個のIdHP細胞を移入した。移入されなかったマウスは17日後には全て死んだのに対して、移入したマウスでは3週間後で4匹(67%)が、8週間後でも2匹(33%)が生存していた(図3A)。この結果は、IdHP細胞の移入によって、少なくとも一定期間被曝死を回避できたことを示している。
4週間後および12週間後の生存マウスの末梢血からは、IdHP細胞由来のミエロイド系とT細胞およびB細胞が検出され、3ヶ月以上にわたって複数の系列の細胞が作られ続けていることが示された(図3B)。
IdHP細胞を1個ずつ同じ培養環境(実施例1(4)参照)の96ウェルプレートに播き直すと、50%以上のウェルで細胞の増殖がみられた。それぞれのクローンを十分増やした後、いくつかのクローンについて、IdHP細胞を107個ずつ、放射線照射したRAG欠損マウス(組換え酵素であるRAGを欠損しているため、VDJ組換えができずに分化が阻害され、成熟したT細胞やB細胞が作られない。)に静脈注射した。4週間後に各マウスから末梢血を採取して分化マーカー解析を行った結果、どのクローンでも、多系列の細胞の再構築がみられた(図4)。これらの結果は、個々のIdHP細胞が多能前駆細胞であることを示すとともに、IdHP細胞はクローニングが可能なことを示している。
ジェンティア・バイオシステムズ株式会社(京都市)に合成を委託して、図5Aに示される合成PIポリアミドを得た。このPIポリアミドは、ゲノムDNA中のEボックス配列に特異的に結合し得るので、E2Aタンパク質は当該標的配列に結合できなくなり、その転写調節機能が阻害される(図5B)。実施例1(2)の方法で得たマウス造血前駆細胞を、培地に上記PIポリアミドを10μMの濃度となるように添加する以外は、実施例1(4)と同様の培養条件で培養した。10日後、PIポリアミド存在下の培養では、コントロール(PIポリアミド非添加)の培養と比べ、B細胞が著明に減少しており、CD19陰性Mac1陰性の細胞群が増加した(図5C左)。それぞれの培養から同数をT細胞分化誘導環境に移しかえた。14日後、PIポリアミド存在下で培養された細胞からは多数のT細胞の生成がみられた(図5C右)。これらの結果は、PIポリアミド存在下の培養中でT細胞への分化能を有する前駆細胞が増幅したことを示している。
ヒトId3遺伝子を組み込んだレトロウイルスを、ヒト臍帯血CD34陽性造血前駆細胞に感染させた。2日後、感染した細胞をセルソーターで分離し、hSCF、hIL−7、hIL−3(各10ng/ml)の存在下でストローマ細胞TSt−4と共培養した(図6A)。
培養開始4週間後の細胞について、FS/SSプロファイルを調べたところ、ヒトId3発現細胞ではコントロール(Id3を含まないウイルスベクターを感染させた細胞)に比べて大型の芽球様細胞が選択的に増幅していた(図6B上段)。表面抗原マーカー分析によれば、コントロールではB細胞が多数出現していたのに対し、ヒトId3発現細胞ではB細胞が消失する一方、CD33陽性CD19陰性細胞が増殖していた(ヒトIdHP細胞)。さらに培養を続けると、ヒトIdHP細胞は、マウスのIdHP細胞と同様に継続的に増殖した。
コントロール細胞とヒトIdHP細胞とをそれぞれIL−2存在下に培養すると、ヒトIdHP細胞からはNK細胞(CD56陽性細胞)が生成した。また、GM−CSF存在下に培養すると、ヒトIdHP細胞からはCD11c陽性の樹状細胞が生成した(図6C)。これらの結果は、ヒトIdHP細胞が多能性を保持していることを示している。
本出願は、日本で出願された特願2008-061542(出願日:2008年3月11日)を基礎としており、そこに開示される内容は本明細書にすべて包含されるものである。また、ここで述べられた特許および特許出願明細書を含む全ての刊行物に記載された内容は、ここに引用されたことによって、その全てが明示されたと同程度に本明細書に組み込まれるものである。
Claims (6)
- 以下の工程:
(1)哺乳動物のプロB細胞もしくはその前駆細胞を提供する工程、及び
(2)上記(1)の細胞を、B細胞への分化を誘導する条件下で培養する工程
を含み、かつ上記(2)の工程中、少なくともプレプロB細胞もしくはプロB細胞段階において、ピロール−イミダゾールポリアミドを用いて転写因子E2Aの機能を抑制することを特徴とする、分化多能性及び自己複製能を保持する造血幹/前駆細胞様細胞の製造方法。 - さらに、Id因子を用いてE2Aの機能を抑制することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- さらに、E2A遺伝子に対するアンチセンス核酸、siRNAもしくはリボザイムを用いてE2Aの発現を抑制することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- さらに、E2Aの制御下にあるか、もしくはE2Aと協働的に機能する他の転写因子の機能及び/又は発現を抑制することにより、E2Aの機能を抑制することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 哺乳動物がヒトである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- プロB細胞の前駆細胞が、造血幹細胞、造血前駆細胞、リンフォミエロイド系前駆細胞、プレプロB前駆細胞、ES細胞及びiPS細胞からなる群より選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
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